JP2023156608A - 駐車支援制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自車両が駐車スペースに駐車するのを支援する駐車支援制御を行う駐車支援制御装置に関する。
従来、車両を駐車スペースに駐車させる際に、運転者にその運転操作を支援する駐車支援制御装置がある。例えば、特許文献1に記載の駐車支援制御装置は、前方カメラ、後方カメラ、左右サイドカメラからの画像データに基づいて車両周囲の俯瞰画像をディスプレイに表示し、その時の操舵角を維持して前進した場合の車両の前輪の軌跡と、後進した場合の車両の後輪の軌跡とを俯瞰画像に重畳して表示する。車両周囲の俯瞰画像では、駐車枠の白線を検出することで空き駐車スペースも表示される。したがって、ユーザは、車両の前輪および後輪の軌跡と、空き駐車スペースとの位置関係をディスプレイで確認できるため、車両を空き駐車スペースに駐車するのが容易になる。
ところで、この種の駐車支援制御装置では、例えば、駐車スペースを探索するのにカメラの画像データに対して画像処理を行うことで白線を検出しているが、駐車支援を行う際は、白線の検出処理のみならず、車両周囲の俯瞰画像をディスプレイに表示するための画像処理や、操舵角に基づいて前輪や後輪の軌跡を導出するための処理などの様々な処理が必要になり、駐車支援システムを作動させるために時間がかかる場合がある。
そこで、駐車支援システムが作動する前から空き駐車スペースの探索処理やその他の演算処理を行って、駐車支援システムが作動するまでに要する時間を短縮することが考えられる。しかしながら、このような処理を駐車支援システムの作動前に行おうとすると、高価な演算処理装置が必要になり、コストがかかってしまうという問題がある。
本発明は、上記した課題を鑑みてなされたものであり、高価な演算処理装置を用いることなく、駐車支援制御を円滑に行うことができる駐車支援制御装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明にかかる駐車支援制御装置は、自車両が駐車スペースに駐車するのを支援する駐車支援制御を行う駐車支援制御装置において、自車両周辺で駐車可能な駐車スペースを検出する駐車スペース検出手段と、前記駐車支援制御を行う駐車支援制御手段とを備え、前記駐車スペース検出手段は、自車両の運転状況に関する第1情報および自車両の位置情報に関する第2情報の少なくとも一方の情報を取得し、取得した前記第1情報および前記第2情報の少なくとも一方の情報に基づいて、自車両が駐車する可能性がある状況かどうかを判定し、自車両が駐車する可能性がある状況であると判定したタイミングで前記駐車スペースの検出を開始し、前記駐車支援制御手段は、前記駐車スペース検出手段が検出した前記駐車スペースに対して前記駐車支援制御を行うことを特徴としている(請求項1)。
また、前記第1情報は、自車両のブレーキ量、自車両の車速度の少なくとも1つを含み、
前記第2情報は、衛星通信に基づく位置情報、自車両のナビゲーションマップ情報の少なくとも1つを含むようにしてもよい(請求項2)。
前記第2情報は、衛星通信に基づく位置情報、自車両のナビゲーションマップ情報の少なくとも1つを含むようにしてもよい(請求項2)。
また、前記駐車支援制御手段は、前記駐車スペース検出手段が前記駐車スペースの検出を開始した後、乗員による前記駐車支援制御の開始操作があった場合に前記駐車支援制御を開始してもよい(請求項3)。
請求項1の発明によれば、駐車スペース検出手段は、自車両が走行中であっても駐車する可能性がある状況では駐車スペースの検出を開始するため、実際に駐車支援制御を開始するまでの待機時間を短縮することができる。また、自車両が駐車する可能性がある状況であると判定したタイミングで前記駐車スペースの検出を開始するため、自車両が走行中に常時駐車スペースを検出する構成と比較して、駐車スペース検出手段への負荷を軽減でき、駐車スペース検出手段に用いられる演算装置を安価な構成とすることができる。
請求項2の発明によれば、第1情報には、自車両のブレーキ量および車速度の少なくとも1つを含むため、自車両が駐車する可能性があるか否かを容易に判定できる。また、第2情報には、衛星通信に基づく位置情報および自車両のナビゲーションマップ情報の少なくとも1つを含むため、自車両が駐車する可能性があるか否かを容易に判定できる。
請求項3の発明によれば、乗員による駐車支援制御の開始操作があった場合に駐車支援制御が開始されるため、乗員の意思に合わせて駐車支援制御の有無を決定でき、ユーザビリティが向上する。
本発明の一実施形態にかかる車両用制御装置について、図1~図2を参照して説明する。なお、図1は本発明の一実施形態に係る車両用制御装置の概略構成図、図2は運転支援制御処理を示すフローチャートである。
(車両の電気的構成)
本発明の一実施形態にかかる駐車支援制御装置は、車両1を駐車スペースに駐車する際、運転操作を支援する駐車支援制御を行うもので、駐車支援制御を行う駐車支援ECU2と、周辺状況を把握するカメラ3と、ブレーキの踏み込み量を検出するブレーキペダル位置センサ4と、衛星からの車両1の位置情報を提供するGPS5と、車両1の速度を検出する車速センサ6と、車両1の操舵角を検出する舵角センサ7と、乗員に行き先までの道程を案内するナビゲーション装置8と、アクセルアクチュエータ9と、ブレーキアクチュエータ10と、ステアリングアクチュエータ11と、シフトポジションセンサ12と、駐車支援起動スイッチ13とを備える。
本発明の一実施形態にかかる駐車支援制御装置は、車両1を駐車スペースに駐車する際、運転操作を支援する駐車支援制御を行うもので、駐車支援制御を行う駐車支援ECU2と、周辺状況を把握するカメラ3と、ブレーキの踏み込み量を検出するブレーキペダル位置センサ4と、衛星からの車両1の位置情報を提供するGPS5と、車両1の速度を検出する車速センサ6と、車両1の操舵角を検出する舵角センサ7と、乗員に行き先までの道程を案内するナビゲーション装置8と、アクセルアクチュエータ9と、ブレーキアクチュエータ10と、ステアリングアクチュエータ11と、シフトポジションセンサ12と、駐車支援起動スイッチ13とを備える。
車両1は、エンジンを駆動源とする自動車である。エンジンの動力は、変速機を介して、左右の駆動輪に伝達される。変速機は、無段変速機であってもよいし、有段式の自動変速機であってもよいし、手動変速機であってもよい。また、電気モータを駆動源とする電気自動車やハイブリッド車であってもよい。
駐車支援ECU2は、車両1が駐車スペースに駐車する際の運転操作を支援する駐車支援制御を行うものであり、各種制御及び各種演算などを行うCPU21、各種プログラムや、GPS5からの位置情報(座標)に紐づいた車両1の走行位置情報を含む各種データを記憶するメモリ22などを有する。駐車支援ECU2のCPU21は、(i)車両1の周囲の駐車スペースの自動検出、(ii)車両1を空いている駐車スペースに駐車させる際の自動操舵、(iii)車両1を空いている駐車スペースに駐車させる際の自動の加減速、(iv)車両1を空いている駐車スペースに駐車させる際の自動のシフト切替などにかかる制御を行う。この実施形態では、(i)の駐車スペースの自動検出を中心に説明する。
カメラ3は、車両1の周辺状況を認識するためのものであり、この実施形態では、車両1の前方画像を取得する前方カメラと、車両1の後方画像を取得する後方カメラと、車両1の右方画像を取得する右方カメラと、車両1の左方画像を取得する左方カメラとで構成されている。各カメラは、取得した画像データを駐車支援ECU2のCPU21に送信する。
ブレーキペダル位置センサ4は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するセンサであり、例えば、ブレーキシリンダ内にあるシャフトの特定箇所の移動量を検出することによりブレーキペダルの踏み込み量を検出する。ブレーキペダルの踏み込み量に関する情報は、駐車支援ECU2に出力される。
車速センサ6は、車両1の速度を検出するものであり、車輪の回転に同期したパルス信号を生成し、駐車支援ECU2に出力する。駐車支援ECU2のCPU21は、車速センサ6から出力されるパルス信号(車速信号)の周波数に基づいて、車両1の車速を算出する。なお、車速の算出については、他のECUのCPUが行い、当該車速に関する情報を通信バスを介して駐車支援ECU2が取得するようにしてもよい。
舵角センサ7は、ステアリングホイールの角度を検出するものであり、当該センサ7からの検出信号が駐車支援ECU2のCPU21に出力される。
GPS5の衛星から送信される車両1の位置情報が、駐車支援ECU2のCPU21に入力される。この実施形態において、当該位置情報は、駐車支援ECU2のCPU21が行う、車両1が一般車道を走行しているか、あるいは、一般車道以外(例えば、駐車場の通行レーン)を走行しているかの判定に用いられる。なお、GPS5の衛星から送信される車両1の位置情報は、ナビゲーション装置8にも供給される。
ナビゲーション装置8は、地図情報を記憶するためのメモリ(図示省略)を備え、GPS5の衛星から送信される車両1の位置情報と、地図内の各ポイントに紐づけられた位置情報とを照合し、車両1の走行位置をディスプレイ上の地図に表示する。なお、この実施形態において、駐車支援ECU2のCPU21は、ナビゲーション装置8から取得したナビマップ情報(地図上の各ポイント(座標)と、それぞれのポイントに紐づけられた道路種別が格納されている地図情報)に基づいて、GPS5からの位置情報と一致するナビマップ情報のポイントに紐づけて記憶されている道路種別が「車道」が該当するか否かを判定する。
シフトポジションセンサ12は、車両1のシフトレンジのポジションを検出するものであり、当該センサ12の検出信号が駐車支援ECU2のCPU21に出力される。
駐車支援起動スイッチ13は、後述する駐車支援制御を起動させるためのもので、起動信号が駐車支援ECU2のCPU21に入力される。起動信号が入力された場合、駐車支援ECU2のCPU21は、所定の駐車支援起動条件が成立していることを条件として、後述する駐車支援制御を開始する。
所定の駐車支援起動条件とは、自動駐車制御を開始するのに必要な車両1の走行状況を規定する条件であり、例えば、(A)車両1が停止していること、(B)シフトレンジが「Dレンジ」にあること、(C)ハンドルが回っていないこと(ステアリングの操舵角が所定範囲にあること)、の少なくとも(A)~(C)の全てを満たすことである。駐車支援ECU2は、車両1が停止しているか否かを、例えば車速センサ6からの出力値やブレーキ踏み込み量に基づいて判定する。また、駐車支援ECU2のCPU21は、シフトレンジが「Dレンジ」にあるか否かをシフトポジションセンサ12からの検出信号に基づいて判定する。また、駐車支援ECU2のCPU21は、ハンドルが回っているか否かを、例えば舵角センサ7からの検出信号に基づいて判定する。
アクセルアクチュエータ9は、アクセルペダルを操作するものであり、駐車支援ECU2からの制御信号を受信した場合は、当該制御信号に応じた操作量となるようにアクセルペダルを操作する。
ブレーキアクチュエータ10は、ブレーキペダルを操作するものであり、駐車支援ECU2からの制御信号を受信した場合は、当該制御信号に応じた操作量となるようにブレーキペダルを操作する。
ステアリングアクチュエータ11は、ステアリングを操作するものであり、駐車支援ECU2からの制御信号を受信した場合は、当該制御信号に応じた舵角になるようにステアリングを操作する。
(駐車支援制御)
駐車支援ECU2のCPU21により制御される駐車支援制御は、上記したように、車両1の周囲の駐車スペースの自動検出と、検出した空き駐車スペースに車両1を導くための自動駐車制御(駐車制御)とを含む。
駐車支援ECU2のCPU21により制御される駐車支援制御は、上記したように、車両1の周囲の駐車スペースの自動検出と、検出した空き駐車スペースに車両1を導くための自動駐車制御(駐車制御)とを含む。
駐車スペースの自動検出は、カメラ3から出力される画像データに基づいて駐車支援ECU2により行われる。例えば、駐車支援ECU2のCPU21は、カメラ3の前方カメラ、後方カメラ、右方カメラ、左方カメラそれぞれからの画像データに基づいて、車両1の周辺の障害物の有無や、駐車スペースを区画する白線を検出する。白線は、例えば、画像データに基づいたエッジ検出により検出する。なお、駐車スペースについては、カメラとともに、ソナーなどの超音波センサやレーザーレーダを用いて検出するようにしてもよい。このようにすると、白線が薄くて検出できない場合や、駐車スペースを区画する白線がない駐車場の駐車スペースが検出可能になる。
なお、この実施形態において、駐車支援制御のうち、自動駐車制御は、所定の駐車支援起動条件が成立している状態で駐車支援起動スイッチ13がON操作されることにより開始されるが、駐車スペースの自動検出は、駐車支援起動条件が成立する前であっても、駐車支援ECU2のCPU21が、車両1が駐車する可能性があると判定した場合は、カメラ3の画像データに基づいて駐車対象となる空き駐車スペースの自動検出を開始する。
ここで、駐車支援ECU2のCPU21が、車両1が駐車する可能性があると判定する場合は、
(i)取得したGPS5からの位置情報に紐づいて、メモリ22に記憶されている道路種別が「車道」に該当している。
(ii)ナビゲーション装置8に記憶されているナビマップ情報の中で、GPS5からの位置情報と一致するポイント(位置)の道路種別が「車道」に該当している。
(iii)車両1の車速が、停車寸前の速度Vs(例えば10km/h以下)である。
(iv)ブレーキの踏み込み量が予め設定された閾値以上である。
の(i)~(iv)の全ての条件を満たす場合である。
(i)取得したGPS5からの位置情報に紐づいて、メモリ22に記憶されている道路種別が「車道」に該当している。
(ii)ナビゲーション装置8に記憶されているナビマップ情報の中で、GPS5からの位置情報と一致するポイント(位置)の道路種別が「車道」に該当している。
(iii)車両1の車速が、停車寸前の速度Vs(例えば10km/h以下)である。
(iv)ブレーキの踏み込み量が予め設定された閾値以上である。
の(i)~(iv)の全ての条件を満たす場合である。
なお、車両1が駐車する可能性があると判定する際の条件は、(i)~(iv)の全てを満たすことに限らず、適宜変更可能である。例えば、ナビゲーション装置8がない場合は、(i)、(iii)、(iv)の全ての条件が成立した場合に車両1が駐車する可能性があると判定するようにしてもよい。また、車両1が車道を走行しているか否かを判定することなく、自車速が停止寸前速度Vs以下であって、ブレーキ踏み込み量が所定の閾値以上である場合((iii)と(iv)の条件を満たす場合)に車両1が駐車する可能性があると判定するようにしてもよい。また、これとは逆に、車両1が走行する道路種別を判定する(i)か(ii)の少なくとも一方の条件が成立した場合に車両1が駐車する可能性があると判定するようにしてもよい。
さらに、(i)~(iv)のうち、いずれか1つの条件を満たした場合に車両1が駐車する可能性があると判定するようにしてもよい。
さらに、(i)~(iv)のうち、いずれか1つの条件を満たした場合に車両1が駐車する可能性があると判定するようにしてもよい。
自動駐車制御は、(a)車両1の現在位置から検出した空き駐車スペースに導くまでの経路を導出、(b)導出した経路で車両1を移動させるのに必要な自動の加減速の制御、(c)車両1を前走から後走に切り替えるときの自動のシフト切替制御、を含む。なお、駐車スペースの自動検出の結果、車両1の周囲に複数の空き駐車スペースがあった場合、空き駐車スペースに導くまでの経路の導出については、例えば、ディスプレイにおいて乗員に希望する空き駐車スペースを選択させ、選択された駐車スペースに導くまでの経路を導出するようにするとよい。
駐車スペースまでの経路は、例えば、車両1の現在位置と駐車対象となる駐車スペースとの位置関係、車両1の周囲の状況などから所定のアルゴリズムで導出する。駐車対象となる駐車スペースと車両1との位置関係および車両1の周囲の状況については、カメラ3を構成する前方カメラ、後方カメラ、右方カメラ、左方カメラで認識することができる。
空き駐車スペースまでの経路の導出の後、駐車支援ECU2のCPU21は、車両1を現在位置から当該経路で自動走行させるための自動の加減速の制御、自動のシフト切替制御を行う。例えば、車両1を現在位置から前走で所定の切替位置まで走行させ、その後、後走で対象となる駐車スペースまで自動走行さるとする。
この場合、まず、駐車支援ECU2は、導出した経路に則って車両1を切替位置まで、所定の速度、加減速度で自動的に前走させるべく、アクセルアクチュエータ9、ブレーキアクチュエータ10、ステアリングアクチュエータ11を制御する。車両1が切替位置に到達して停止すると、駐車支援ECU2は、シフトレンジを「Dレンジ(ドライブレンジ)」から「Rレンジ(リバースレンジ)」に自動的に切り替えるシフト切替制御を行う。シフトレンジが「Rレンジ」に切り替わった後は、導出した経路に則って車両1を対象となる駐車スペースまで、所定の速度、加減速度で自動的に後走させるべく、アクセルアクチュエータ9、ブレーキアクチュエータ10、ステアリングアクチュエータ11を制御する。
(駐車支援制御処理)
次に、上記した駐車支援ECU2のCPU21による駐車支援制御処理の一例について、図2のフローチャートを参照して説明する。
次に、上記した駐車支援ECU2のCPU21による駐車支援制御処理の一例について、図2のフローチャートを参照して説明する。
駐車支援ECU2のCPU21は、車両1の走行状態が駐車支援起動条件を満たさないか否かを判定する(ステップS1)。駐車支援起動条件は、上記した(A)車両1が停止していること、(B)シフトレンジが「Dレンジ」にあること、(C)ハンドルが回っていないこと(ステアリングの操舵角が所定範囲にあること)、の少なくとも(A)~(C)の全てを満たすことである。
車両1の走行状態が駐車支援起動条件を満たさないと判定した場合、駐車支援ECU2のCPU21は、GPS5の衛星から送信される車両1の位置情報に基づいて、メモリ22に記憶されている当該位置情報に紐づけられた走行位置情報(車両1が走行している道路の種別情報を含む)から、現在車両1が走行している道路種別が「車道」であるか否かを判定する(ステップS2)。ここで、駐車支援ECU2のCPU21が、道路種別が「車道」でないと判定した場合(ステップS2でNO)は、ステップS3に進む。一方、道路種別が「車道」であると判定した場合(ステップS2でYES)は、ステップS1およびステップS2の処理を繰り返す。
ステップS3において、駐車支援ECU2のCPU21は、ナビゲーション装置8から取得したナビマップ情報と、GPS5の衛星から取得した位置情報とに基づいて、車両1の現在位置が「車道」に該当するか否かを判定する。駐車支援ECU2のCPU21が、道路種別が「車道」でないと判定した場合(ステップS3でNO)は、ステップS4に進む。一方、道路種別が「車道」であると判定した場合(ステップS3でYES)は、ステップS1~ステップS3の処理を繰り返す。
ステップS4において、駐車支援ECU2のCPU21は、車速センサ6からの出力値に基づいて、車両1の車速が停止寸前の速度として予め定められた速度Vs(例えば、10Km/h)以下であるか否かを判定する。駐車支援ECU2のCPU21が、車両1の車速が停止寸前速度Vs以下であると判定した場合(ステップS4でYES)は、ステップS5に進む。一方、車両1の車速が停止寸前速度Vs以下でないと判定した場合(ステップS4でNO)は、ステップS1~ステップS4の処理を繰り返す。
ステップS5において、駐車支援ECU2のCPU21は、ブレーキペダル位置センサ4からの検出信号に基づいて、ブレーキペダルの踏み込み量が所定の閾値以上であるか否かを判定する。ブレーキペダルの踏み込み量が所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS5でYES)、駐車支援ECU2のCPU21は、車両1が駐車する可能性があると判定して車両1の周辺に空いている駐車スペースがあるか否かの自動検出を開始する(ステップS6)。この場合、カメラ3を構成する前方カメラ、後方カメラ、右方カメラ、左方カメラそれぞれから所定周期で送信される画像データに基づいて、駐車スペースを区画する白線を検出することにより、各駐車スペースを区分する。そして、区分した各駐車スペースに他車両が駐車しているかを判定することで、空いている駐車スペースを探索する。なお、駐車スペースの自動検出は、検出を開始してから所定の周期ごとに行われる。
ステップS5において、駐車支援ECU2のCPU21が、ブレーキペダルの踏み込み量が所定の閾値以上でないと判定した場合(ステップS5でNO)は、ステップS1~ステップS5の処理を繰り返す。
駐車スペースの自動検出を開始した後、駐車支援ECU2のCPU21は、駐車支援起動スイッチ13がON操作されたか否かを判定する(ステップS7)。駐車支援起動スイッチ13がON操作されていないと判定された場合(ステップS7でNO)は、駐車支援起動スイッチ13がON操作されるまで、ステップS1~ステップS7の処理を繰り返す。
ステップS7で駐車支援起動スイッチ13がON操作されたと判定した場合(ステップS7でYES)、駐車支援ECU2のCPU21は、上記した所定の駐車支援起動条件が成立している場合に、検出した空き駐車スペースに向けて車両1を自動走行させる駐車制御を開始し(ステップS10)、処理を終了する。
ステップS1において、駐車支援起動条件を満たすと判定した場合(ステップS1でNO)、駐車支援ECU2のCPU21は、駐車支援起動スイッチ13がON操作されたか否かを判定し(ステップS8)、駐車支援起動スイッチ13がON操作されたと判定した場合(ステップS8でYES)は、カメラ3を構成する前方カメラ、後方カメラ、右方カメラ、左方カメラそれぞれから所定周期で送信される画像データに基づいて、車両1の周辺の空いている駐車スペースの自動検出を開始し(ステップS9)、自動検出の終了後に駐車制御を開始し(ステップS10)、処理を終了する。一方、ステップS8において、駐車支援ECU2のCPU21が、駐車支援起動スイッチ13がON操作されていないと判定した場合(ステップS8でNO)は、ステップS1に戻る。
したがって、上記した実施形態によれば、駐車支援制御のうち、空き駐車スペースの自動検出を常時行わないため、従来のように走行中に常時空き駐車スペースを自動検出する運転支援制御装置と比較して、駐車支援制御に必要な演算装置(駐車支援ECU2のCPU21)にかかる負荷を軽減できる。また、空き駐車スペースを常時検出する構成では、CPUの高い演算処理能力を要するだけでなく、必要なメモリ容量も大きくなるため、駐車支援制御にかかるECUが高価になる。一方、この実施形態では、車両1が駐車する可能性があるか否かを判定し、駐車する可能性がある場合に空き駐車スペースの検出を行うため、高価なECUを用いることなく安価な構成で駐車支援制御を実現できる。
また、演算処理能力がそれほど高くない安価なCPUで構成される駐車支援制御装置では、駐車支援起動スイッチのON操作があってから車両1の周囲の空き駐車スペースの自動検出を開始した場合、検出が終了するまでに時間がかかり、駐車支援制御システムの利便性が低下する。しかしながら、この実施形態では、駐車支援ECU2のCPU21が、車両1が駐車する可能性があるか否かを判定し、駐車する可能性があると判定した場合は、駐車支援起動スイッチ13のON操作が行われる前であっても、車両1の周囲の空き駐車スペースの自動検出を開始する。そのため、駐車支援起動スイッチ13がON操作されてから空き駐車スペースの検出が完了するまでに要する時間を短縮でき、車両1が空き駐車スペースに自動的に導かれる自動駐車制御に円滑に移行できる。
また、GPS5の衛星から送信される位置情報に紐づけられたメモリ22内の道路種別(図2のステップS2)や、GPS5の衛星から送信される位置情報に対応するナビマップ情報の道路種別(図2のステップS3)は、車両1の現在位置を推定するのに好適なパラメータであり、車両1の車速(図2のステップS4)や、ブレーキ踏み込み量(図2のステップS5)は車両1の走行状態を判断するのに好適なパラメータである。したがって、駐車支援ECU2のCPU21は、これらのパラメータを用いることで、車両1が駐車する可能性があるか否かを容易に判定できる。
また、車両1が駐車する可能性があるか否かは、これらの4つのパラメータのうちの少なくとも1つを用いて判定することもできる。この場合も走行中に車両1の周辺の空き駐車スペースの自動検出を常時行うことにはならないため、安価な構成で駐車支援制御を行うことができる。
また、自動駐車制御は、乗員が駐車支援起動スイッチ13をON操作しなければ開始されないため、乗員の意思に合わせて駐車支援制御の有無を決定で、ユーザビリティが向上する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能であり、例えば、上記した実施形態にかかる駐車支援制御装置では、車両1を空き駐車スペースに誘導する際、ステアリング操作、アクセル操作、ブレーキ操作、シフトレンジの切り替えの全てを自動制御するように構成したが、例えば、ステアリング操作のみ自動制御するなど、一部の操作のみを自動制御するように構成してもよい。
また、ナビゲーション装置8に代えて、例えば、ディスプレイオーディオを配設し、市スプレイオーディオと携帯電話のナビゲーションアプリとの連携によりナビマップ情報を取得するようにしてもよい。
また、本発明は、空き駐車スペースの自動検出と、検出した空き駐車スペースに車両を自動的に駐車させる自動駐車制御とを含む駐車支援制御を行う種々の駐車支援制御装置に採用することができる。
3:カメラ(駐車スペース検出手段)
21:CPU(駐車スペース検出手段、駐車支援制御手段)
21:CPU(駐車スペース検出手段、駐車支援制御手段)
Claims (3)
- 自車両が駐車スペースに駐車するのを支援する駐車支援制御を行う駐車支援制御装置において、
自車両周辺で駐車可能な駐車スペースを検出する駐車スペース検出手段と、
前記駐車支援制御を行う駐車支援制御手段と、
を備え、
前記駐車スペース検出手段は、
自車両の運転状況に関する第1情報および自車両の位置情報に関する第2情報の少なくとも一方の情報を取得し、
取得した前記第1情報および前記第2情報の少なくとも一方の情報に基づいて、自車両が駐車する可能性がある状況かどうかを判定し、
自車両が駐車する可能性がある状況であると判定したタイミングで前記駐車スペースの検出を開始し、
前記駐車支援制御手段は、前記駐車スペース検出手段が検出した前記駐車スペースに対して前記駐車支援制御を行う
ことを特徴とする駐車支援制御装置。 - 前記第1情報は、自車両のブレーキ量、自車両の車速度の少なくとも1つを含み、
前記第2情報は、衛星通信に基づく位置情報、自車両のナビゲーションマップ情報の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の駐車支援制御装置。 - 前記駐車支援制御手段は、前記駐車スペース検出手段が前記駐車スペースの検出を開始した後、乗員による前記駐車支援制御の開始操作があった場合に前記駐車支援制御を開始することを特徴とする請求項1または2に記載の駐車支援制御装置。
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