JP2023151918A - 自走式ロボット - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェイ・ポイントが障害物で無効になった場合であっても経路を設定して走行を可能にする。【解決手段】予め設定されている複数の中継点を順に辿るように経路を作成し、経路に沿って自律走行する自走式ロボット1であって、経路を生成するコントローラを備え、コントローラは、いずれかの中継点Pnextへの接近もしくは進入が阻害される障害を検出し、障害の周囲の接近進入禁止領域Olを設定し、接近進入禁止領域Olの外側に、接近もしくは進入が阻害されている中継点である無効中継点Pnextに代わる接近もしくは進入が可能な代替中継点Pnext'を設定し、代替中継点Pnext'に基づいて経路Ls'を設定する。【選択図】図6
Description
この発明は、予め設定したルートを障害物を避けつつ自走するロボットに関し、特に予め設定してあるウェイポイントを辿るように走行する自走式ロボットに関するものである。
自律的に移動する移動体であって、経路への追従性を高めた移動体が特許文献1に記載されている。その構成を簡単に説明すると、移動体は、現在位置から目的地までの経路に沿って移動するように移動機構およびこれを制御する移動制御部を備えており、経路には、複数のサブ目的地が設定されている。移動制御部は、現在位置から目的地までの第1方向と、現在位置からサブ目的地までの第2方向との角度が閾値以内であり、現在位置からサブ目的地までの距離が閾値以上であるという条件を満たすサブ目的地がある場合には、条件を満たす最も近いサブ目的地に向かうように制御し、条件を満たすサブ目的地がない場合には、目的地に向かうように制御する。したがって、移動体が経路からたとえ外れたとしても、近すぎることも遠すぎることもないサブ目的地に向かって移動することになり、移動体の軌跡がより経路に応じた滑らかなものとなる。
特許文献1に記載された構成の移動体であれば、サブ目的地を順に辿るように移動体が移動するから、目的地に到る経路およびその途中のサブ目的地とを予め設定しておくことにより、移動体を経路から大きく外れることなく目的地にまで導くことができる。しかしながら、そのためには、少なくとも目的地が設定されていることが必要であり、目的地が何らかの障害物によって隠蔽されるなど、目的地が不明になってしまった場合には、移動体が向かう方向が判らなくなるので、移動体が移動できなくなる。
例えば、目的地までの経路およびその経路上のサブ目的地が設定されており、その経路上に何らかの障害物が発見された場合、その障害物を避けるように移動体を自らの判断(制御)で移動させることは可能である。その場合、移動体は経路から外れるが、上述したようにサブ目的地を抽出してそのサブ目的地に向けて走行するので、経路に戻ることができる。しかしながら、目的地の位置が障害物などによって不明になってしまうと、サブ目的地がなくなったのと同様の状態になり、移動体が向かうべき方向を求めることができず、移動体は移動できなくなる。
特に、ウェイ・ポイント・ナビゲーション(以下、仮にWPNと記す。)のように、ウェイ・ポイントを予め設定し、そのウェイ・ポイントを辿るように移動する移動体であれば、ウェイ・ポイント同士の間の障害物を迂回して移動した場合には、次のウェイ・ポイントが判っていることにより、移動を継続できるが、目的地としてのウェイ・ポイントが不明になってしまえば、移動体が向かうべき方向が判らず、移動することができなくなる。すなわち、障害物などによっていわゆる隠蔽されて不明となったウェイ・ポイントに到る経路や、そのウェイ・ポイント以降の経路を生成できず、移動が不可能になる。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、順に辿る目的地点のいずれかが接近進入禁止になった場合であっても経路を新たに生成して走行を可能にする自走式ロボットを提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の目的を達成するために、予め設定されている複数の中継点を順に辿るように経路を作成し、前記経路に沿って自律走行する自走式ロボットであって、前記経路を生成するコントローラを備え、前記コントローラは、いずれかの前記中継点への接近もしくは進入が阻害される障害を検出し、前記障害の周囲の接近進入禁止領域を設定し、前記接近進入禁止領域の外側に、接近もしくは進入が阻害されている前記中継点である無効中継点に代わる接近もしくは進入が可能な代替中継点を設定し、前記代替中継点に基づいて前記経路を設定することを特徴とするものである。
この発明によれば、障害物が検出されてその障害物によって中継点が塞がれるなどその中継点が接近もしくは進入の阻害される無効中継点になった場合、代替中継点が無効中継点に替えて設定される。その代替中継点は、接近もしくは進入が可能な有効中継点であるから、その代替中継点を目標位置として、新たに経路が設定される。したがって、中継点を順に辿るように中継点同士を結んで経路を設定する場合に、いずれかの中継点がいわゆる無効中継点となって、経路設定の上でいずれかの中継点が障害物などによって失われた状態になっても、代替中継点を使用して新たな経路を設定でき、その結果、走行を継続することが可能になる。
つぎにこの発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態はこの発明を実施した場合の一例に過ぎないのであって、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態における自走式ロボットは、データとして入力されて記憶している中継点を順に辿るように自律走行する走行体もしくは移動体であり、したがって自走式ロボットは、走行のための経路を生成もしくは設定するための装置、走行を阻害する障害物などを検出する装置、経路を辿るように走行方向を調整する装置、走行のための駆動力を発生する装置などを備えている。
図1は、自走式ロボット1を模式的に示しており、走行のための経路を生成もしくは設定するための装置としてコントローラ2を備えている。コントローラ2は、マイクロコンピュータを主体として構成され、センサや無線通信機器などから入力されるデータや、記録媒体(メディア)や操作パネルなどの入力部3を介して予め記憶させられているデータを使用して演算を行い、その演算の結果として、走行のための経路を求めるように構成されている。入力されるデータの例を挙げると、GPS通信などで得られる位置情報、移動速度や移動距離、方位センサからの走行方向、後述する障害物の情報などである。また記憶しているデータの例を挙げると、走行するフィールドの位置や境界線などの情報、スタート点や中継点の位置情報、中継点を通過する順序の情報、障害物を避けて走行する場合の経路を求める際に使用するコスト関数(もしくはマップ)などである。
障害物などの周辺情報を検出する装置は、ライダ(LiDAR)やカメラあるいはレーザセンサなどのセンサ4であってよく、あるいはFM通信やWi-Fiなどの通信によって外部から周辺情報を得る装置であってもよい。これらの装置から得られるデータ(情報)は、上記のコントローラ2に入力されている。
走行方向を調整する装置は、要は、ステアリング装置5であり、走行輪を備えている場合には、走行輪を転舵するように構成されており、またクローラを備えている場合には、左右のクローラの回転速度を異ならせて向きを変えるように構成されている。このステアリング装置5は、自走式ロボット1が経路上に位置するように制御され、したがって上記のコントローラ2から制御信号が入力されている。走行のための駆動装置は、モータなどの駆動力源6と、その駆動力源6からトルクを受けて回転する駆動輪あるいはクローラ7などを備えている。
なお、ここで説明している自走式ロボット1は、単に走行することを目的としたロボットではなく、何らかの仕事を行うために走行するロボットである。例えばフィールド上のゴミなどを除去する清掃ロボットや、フィールドを耕す耕運機ロボットなどであり、したがってゴミを吸引するバキューム装置や土を掻き上げるためのブレードを回転させる装置など(それぞれ図示せず)を備えている。
自走式ロボット1が走行する経路は、上記の入力部3から入力されたデータに基づいてコントローラ2によって生成し、あるいは前回使用した経路を読み出して使用する。その経路の一例を図2に模式的に示してあり、ここに示す例は、WPNにより走行するように構成された経路である。すなわち、自走式ロボット1が辿るべき複数のウェイ・ポイント(Way Point)P1,P2・・・・Pnが設定されており、それらの間が経路となっている。なお、第1番目のウェイ・ポイントP1までは、スタート点Sとの間が経路となっている。その経路は、前掲の特許文献1に記載されているサブ目的地を多数並べることにより構成されていてもよく、あるいは各ウェイ・ポイントP1~Pnの座標値から決まる位置を地点を仮想の直線で結んだ経路であってもよい。このような仮想の直線で結んだ経路の場合、自走式ロボット1は、自らの座標点とウェイ・ポイントP1~Pnの座標点とを結んだ直線を経路として走行することになる。
また、図2に示す例では、長距離経路Llと、これより短い短距離経路Lsとを交互につなげた経路となっており、より具体的には、長距離経路Llから直角に向きを変えて短距離経路Lsを走行し、その後に再度直角に向きを変えて折り返し、従前の長距離経路Llとは反対方向に次の長距離経路Llを走行するジグザク(牛耕式)の経路となっている。その長距離経路Ll同士の間隔あるいは短距離経路Lsの長さは、長距離経路Llを走行した自走式ロボット1の軌跡(走行エリア)が一部重なるように設定されている。すなわち、自走式ロボット1が、フィールド面上を隈無く走行するように経路が設定されている。
自走式ロボット1は、走行中に常時、周辺情報を取得している。周辺情報には、ウェイ・ポイントP1~Pn上や経路上の障害物が含まれており、その情報は前述したライダなどのセンサ4によって取得し、あるいはGPS信号やFM通信などの無線通信によって外部から取得する。このようにして取得された障害物を回避するいわゆる迂回走行を行う。したがって、コントローラ2は、図1に併記してあるように、障害物検出部2aと、障害物の周囲の接近進入禁止領域を設定する接近進入禁止領域設定部2bと、その障害物のために無効とされたウェイ・ポイントに代わる代替中継点を設定する代替中継点設定部2cと、その代替中継点に基づいて経路を設定する経路設定部2dとを、機能的構成(機能的手段)として備えている。このコントローラ2によるいわゆる迂回走行を伴う走行制御の一例を図を参照して説明する。
図3はその制御の一例を説明するためのフローチャートであって、その制御は前述したコントローラ2によって実行される。図3に示す制御例では、先ず、センサ4(例えばLiDAR)によって周辺情報を検知する(ステップS1)。検知した周辺情報に基づいてコスト関数(Local costmap)を算出する(ステップS2)。コスト関数の一例を図4に模式的に示してある。図4で縦軸がコスト関数の値であり、横軸が障害物の中心からの距離であり、中心から障害物自体の周辺までの範囲は、障害物自体を示す大きい値になり、そこから離れるのに従ってコスト関数の値が次第に小さくなる。コスト関数の値が「0」になるまでの範囲が自走式ロボット1と障害物とが干渉する範囲すなわちこの発明の実施形態における接近進入禁止領域Olである。ステップS2に続くステップS3では、自走式ロボット1の前方側でかつ直近のウェイ・ポイントPnextが接近進入禁止領域Olに重なっていないか否かが判断される。すなわちウェイ・ポイントPnextが障害物によって隠蔽されてウェイ・ポイントとして機能しなくなっていないか否かが判断される。
このステップS3で肯定的に判断された場合に、前方かつ直近のウェイ・ポイントである次のウェイ・ポイントPnextを支障なく通過でき、あるいは到達できるので、そのウェイ・ポイントPnextを現時点でのゴールとして設定する(ステップS4)。そして、当該次のウェイ・ポイントPnextまでの経路(Path)を算出する(ステップS5)。その経路は、自走式ロボット1の現在の座標点と次のウェイ・ポイントPnextの座標点とを結んだ線として算出することができる。このようにして設定した経路通りに動くように自走式ロボット1(駆動装置やステアリング装置5)が制御される(ステップS6)。その後、リターンする。以上説明したステップS1ないしステップS6の制御は、予め設定してあるウェイ・ポイントP1~Pnを支障なく使用して経路を設定し、かつその経路に沿って走行する通常の走行制御である。
一方、次のウェイ・ポイントPnextが、検出された障害物による接近進入禁止領域Olに重なっていて、そのウェイ・ポイントPnextが機能しない場合には、ステップS3で否定的に判断される。その場合には、ステップS7に進んで図5に示す代替中継点を設定するためのサブルーチンが実行される。
図5に示す制御例では、先ず、接近進入禁止領域Olに重なっている次のウェイ・ポイント(以下、無効中継点と記すことがある。)Pnextの次のウェイ・ポイントPnext+1が、何らかの障害物による接近進入禁止領域Olに重なっていないか否かが判断される(ステップS71)。このステップS71で肯定的に判断された場合には、自走式ロボット1が前述した長距離経路(以下、長辺と記すことがある。)Ll上に居るか否かが判断される。すなわち、無効中継点Pnextとそれに続く次のウェイ・ポイントPnext+1との差分(距離)が、前述した短距離経路(以下、短辺と記すことがある。)Lsと一致するか否かが判断される(ステップS72)。
このステップS72で肯定的に判断されれば、自走式ロボット1の現在位置の前方側でかつ直近の無効中継点であるウェイ・ポイントPnextが短辺の始点、すなわち長辺の終点と言うことになるから、自走式ロボット1はその長辺上に位置していることになる。したがって、この場合は、自走式ロボット1が位置している長辺上に、無効中継点Pnextに代わる代替中継点を設定する(ステップS73)。具体的には、自走式ロボット1が通過した直前のウェイ・ポイントPnext-1と無効となっている次のウェイ・ポイントPnextとの間にその無効となっている次のウェイ・ポイントPnextに代わるウェイ・ポイント(代替中継点)を算出する。これを図6に模式的に示してあり、符号「Pnext'」が代替中継点を示す。こうして代替中継点Pnext'を設定した後、前述したステップS5に進む。すなわち、代替中継点Pnext'を新たなウェイ・ポイントとして経路(Path)が算出される。図6では、その代替中継点Pnext'から次の有効なウェイ・ポイントPnext+1までの間に設定される経路を符号「Ls'」で示してある。
一方、ステップS72で否定的に判断された場合、無効中継点Pnextとそれに続く次のウェイ・ポイントPnext+1との差分(距離)が、前述した短距離経路(以下、短辺と記すことがある。)Lsと一致しないと言うことは、無効中継点Pnextとその次のウェイ・ポイントPnext+1との間が長辺であり、無効中継点Pnextが短辺の終点に位置していて、自走式ロボット1が短辺上に位置していることになる。したがって、この場合は、次の長辺上に無効中継点Pnextに代わる新たなウェイ・ポイントを算出する。
これを図7に模式的に示してあり、符号「Pnext'」が代替中継点を示す。こうして代替中継点Pnext'を設定した後、前述したステップS5に進む。すなわち、代替中継点Pnext'を新たなウェイ・ポイントとして経路(Path)が算出される。図7では、その代替中継点Pnext'から次の有効なウェイ・ポイントPnext+1までの間に設定される経路を符号「Ls'」で示してある。なお、この場合、次の有効なウェイ・ポイントPnext+1を目的地とすることも可能であるが、そのようにすると、次の長辺を迂回することになるので、自走式ロボット1が通らないエリアが大きくなってしまう。上記のステップS74の制御を行うことにより、このような不都合を回避もしくは最小にしている。
また一方、ステップS71で否定的に判断された場合には、前述したステップS72と同様の判断を行う(ステップS75)。すなわち、ステップS71では、無効中継点Pnextの次のウェイ・ポイントPnext+1が障害物の影響を受けていわゆる有効か否かを判断しており、その判断結果が否定的であれば、自走式ロボット1の現在位置の前方でかつ直近のウェイ・ポイントPnextとそれに続く次のウェイ・ポイントPnext+1との両方が無効になっていることになる。その場合には、自走式ロボット1の現在位置が長辺上か否かが判断される。
このステップS75で肯定的に判断された場合には、自走式ロボット1が長辺上に位置し、その長辺に続く短辺を規定している前後のウェイ・ポイントPnext,Pnext+1が共に無効になっていることになる。この場合は、それらの無効中継点Pnext,Pnext+1によって規定されていた短距離経路Lsに可及的に近い暫定的な経路を設定する(ステップS76)。すなわち、先ず、自走式ロボット1に直近の無効中継点Pnextに代わる代替中継点Pnext'を自走式ロボット1が現在位置している長辺Ll上に算出する。すなわち、既に通過した直前のウェイ・ポイントPnext-1と無効になっている次のウェイ・ポイントPnextとを結んだ直線上に代替中継点Pnext'を算出する。これは、前述したステップS73で説明した制御と同様の制御である。ステップS76では、これに加えて無効になっている更に次のウェイ・ポイントPnext+1に代わる代替中継点Pnext+1'を、次の長辺Ll上に算出する。すなわち、無効になっているウェイ・ポイントPnext,Pnext+1とのうちの前方側のウェイ・ポイントPnext+1とこれに続く更に次のウェイ・ポイントPnext+2とを結んだ直線上に代替中継点Pnext+1'を算出する。これは、前述したステップS74で説明した制御と同様の制御である。
これを図8に模式的に示してあり、こうして二つの代替中継点Pnext',Pnext+1'を設定した後、前述したステップS5に進む。すなわち、これらの代替中継点Pnext',Pnext+1'を新たなウェイ・ポイントとして経路(Path)が算出される。図8では、それらの代替中継点Pnext',Pnext+1'の間に設定される経路を符号「Ls'」で示してある。なお、この場合、次の有効なウェイ・ポイントPnext+1を目的地とすることも可能であるが、そのようにすると、次の短辺および長辺を迂回することになるので、自走式ロボット1が通らないエリアが大きくなってしまう。上記のステップS76の制御を行うことにより、このような不都合を回避もしくは最小にしている。
さらにまた、前述したステップS75で否定的に判断された場合には、前述したステップS74による制御と同様の制御によって暫定的なウェイ・ポイントを設定するとともに、前述したステップS73による制御と同様の制御によって暫定的なウェイ・ポイントを設定して走行制御を行う。すなわち、ステップS75で否定的に判断された場合には、自走式ロボット1が短辺上に居て、それに続く長辺の始点と終点とを規定する各ウェイ・ポイントPnext,Pnext+1が共に障害物による接近進入禁止領域Olに重なって無効になっている。したがって、この場合は、先ず、無効になっている次のウェイ・ポイントPnextに代わる暫定的なウェイ・ポイントとして、次の長辺上でかつ無効になっている次のウェイ・ポイントPnextに近い箇所に代替中継点Pnext'を算出する(ステップS77)。これは、前述したステップS74での制御と同様の制御である。
また、無効になっている更に前方のウェイ・ポイントPnext+1に代わる暫定的なウェイ・ポイントとして、無効になっているウェイ・ポイントを両端にもつ長辺上でかつ無効になっている更に次のウェイ・ポイントPnext+1に近い箇所に代替中継点Pnext+1'を算出する(ステップS77)。これは、自走式ロボット1がその長辺Llに居ると仮定した場合の前述したステップS73の制御と同様の制御である。
このようにして算出した代替中継点Pnext',Pnext+1'を図9に模式的に示してあり、これらの代替中継点Pnext',Pnext+1'を設定した後、前述したステップS5に進む。すなわち、これらの代替中継点Pnext',Pnext+1'を新たなウェイ・ポイントとして経路(Path)が算出される。図9では、最初の代替中継点Pnext'を迂回する経路を符号「Ls'」で示してある。その後の経路は本来の長距離経路Llと同じである。なお、その長距離経路Llの先端側の代替中継点Pnext+1'から次の短距離経路Lsに到る経路は、前述した図6に示す例と同様になる。
以上、この発明の実施形態を説明したが、この発明は上述した実施形態に限定されないのであり、自走式ロボットが走行する経路はジグザク以外の適宜の形状をなす経路であってもよい。その場合においても、長距離経路と短距離経路とが交互に連続する構成としてもよい。
なおここで、この発明は、特許請求の範囲に記載された構成に以下に挙げる構成を加えた発明とすることもできる。
この発明における代替中継点(暫定的なウェイ・ポイント)は、前記無効中継点(ウェイ・ポイント)から一つ手前の接近もしくは進入が可能な中継点である有効中継点(ウェイ・ポイント)とを結ぶ経路(長辺もしくは短辺)上に設定される。
この発明における代替中継点(暫定的なウェイ・ポイント)は、前記接近もしくは進入が阻害されている前記中継点(ウェイ・ポイント)より一つ先の中継点(ウェイ・ポイント)と前記接近もしくは進入が阻害されている前記中継点(ウェイ・ポイント)とを結ぶ経路(長辺もしくは短辺)上に設定される。
この発明における代替中継点(暫定的なウェイ・ポイント)は、前記中継点(ウェイ・ポイント)同士の距離が所定の長さの長距離経路と、前記中継点(ウェイ・ポイント)同士の距離が前記長距離経路より短い短距離経路とが交互に連続する経路であり、前記長距離経路上で前記障害を検出した場合には、前記長距離経路上でかつ前記無効中継点(ウェイ・ポイント)より手前に前記代替中継点を設定し、前記短距離経路上で前記障害を検出した場合には、前記無効中継点(ウェイ・ポイント)より前記無効中継点の次の有効中継点(ウェイ・ポイント)側に前記代替中継点を設定する。
互いに隣接する二つの前記中継点(ウェイ・ポイント)が前記障害物によって無効中継点になっている場合には、走行方向で前方側の無効中継点(ウェイ・ポイント)より前記前方側の無効中継点(ウェイ・ポイント)の次の有効中継点(ウェイ・ポイント)側に前記代替中継点を設定する。
1 自走式ロボット
2 コントローラ
2a 障害物検出部
2b 接近進入禁止領域設定部
2c 代替中継点設定部
2d 経路設定部
3 入力部
4 センサ
5 ステアリング装置
6 駆動力源
7 クローラ
Ll 長距離経路(長辺)
Ls 短距離経路(短辺)
Ol 接近進入禁止領域
P1~Pn ウェイ・ポイント(中継点)
Pnext',Pnext+1' 代替中継点
2 コントローラ
2a 障害物検出部
2b 接近進入禁止領域設定部
2c 代替中継点設定部
2d 経路設定部
3 入力部
4 センサ
5 ステアリング装置
6 駆動力源
7 クローラ
Ll 長距離経路(長辺)
Ls 短距離経路(短辺)
Ol 接近進入禁止領域
P1~Pn ウェイ・ポイント(中継点)
Pnext',Pnext+1' 代替中継点
Claims (1)
- 予め設定されている複数の中継点を順に辿るように経路を作成し、前記経路に沿って自律走行する自走式ロボットであって、
前記経路を生成するコントローラを備え、
前記コントローラは、
いずれかの前記中継点への接近もしくは進入が阻害される障害を検出し、
前記障害の周囲の接近進入禁止領域を設定し、
前記接近進入禁止領域の外側に、接近もしくは進入が阻害されている前記中継点である無効中継点に代わる接近もしくは進入が可能な代替中継点を設定し、
前記代替中継点に基づいて前記経路を設定する
ことを特徴とする自走式ロボット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022061793A JP2023151918A (ja) | 2022-04-01 | 2022-04-01 | 自走式ロボット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022061793A JP2023151918A (ja) | 2022-04-01 | 2022-04-01 | 自走式ロボット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023151918A true JP2023151918A (ja) | 2023-10-16 |
Family
ID=88326157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022061793A Pending JP2023151918A (ja) | 2022-04-01 | 2022-04-01 | 自走式ロボット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023151918A (ja) |
-
2022
- 2022-04-01 JP JP2022061793A patent/JP2023151918A/ja active Pending
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