JP2023149342A - マスクブランク、位相シフトマスク及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

マスクブランク、位相シフトマスク及び半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】露光光に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好な位相シフトマスクを製造することのできるマスクブランクを提供する。【解決手段】透光性基板と、透光性基板上に形成された位相シフト膜と、を有し、位相シフト膜は、ハフニウムおよび酸素を含む下層と、下層上に形成され、ケイ素、酸素、および窒素を含む上層と、を含み、下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上であり、上層の窒素の含有量は15原子%以上である、マスクブランク。【選択図】図1

Description

本発明は、位相シフトマスク用のマスクブランク、位相シフトマスク及び半導体デバイスの製造方法に関する。
半導体デバイスの製造工程では、フォトリソグラフィー法を用いて微細パターンの形成が行われている。また、この微細パターンの形成には通常何枚もの転写用マスクが使用される。半導体デバイスのパターンを微細化するに当たっては、転写用マスクに形成されるマスクパターンの微細化に加え、フォトリソグラフィーで使用される露光光源の波長の短波長化が必要となる。
このようなフォトマスクとして、特許文献1には、レーザ光を透過可能な透光性基板1と、透光性基板1の表面に積層されレーザ光に対して高反射率を有する金属膜17と、この金属膜17上にそれぞれ屈折率の異なる第1および第2の誘電体部材2、3を交互に積層して形成される誘電体多層薄膜4と、この誘電体多層薄膜4および金属膜17を貫通して形成され所定のパターンに配置された複数の開口18とを備える誘電体マスクが開示されている。また、特許文献2には、紫外光に対して透明なガラス基板3の紫外光入射側とは反対側の面上に、光路長が使用紫外光の1/4波長の膜厚を持つ第1の誘電体層1と、第1の誘電体層の上に同じく光路長が1/4波長でかつ第1の誘電体層の屈折率より小である第2の誘電体層2を重ねてなる二層膜の組合せを繰り返し成膜した誘電体多層膜の最上層に前記ガラス基板の屈折率より大きな屈折率を持つと共にその光路長が使用紫外線の1/4波長となる第3の誘電体層1’を有し、最上層に金属膜4を有する構造としたエキシマレーザー加工用マスクが開示されている。
これらの特許文献1、2においては、半導体装置を製造する際の露光光源にKrFエキシマレーザー(波長248nm)が主として適用されている。しかしながら、近年、半導体装置を製造する際の露光光源にArFエキシマレーザー(波長193nm)が適用されることが増えてきている。
転写用マスクの一種に、ハーフトーン型位相シフトマスクがある。ハーフトーン型位相シフトマスクのマスクブランクとして、透光性基板上にケイ素及び窒素を含有する材料で構成される位相シフト膜、クロム系材料で構成される遮光膜、無機系材料で構成されるエッチングマスク膜(ハードマスク膜)が積層された構造を有するマスクブランクが以前より知られている。このマスクブランクを用いてハーフトーン型位相シフトマスクを製造する場合、先ず、マスクブランクの表面に形成したレジストパターンをマスクとしてフッ素系ガスによるドライエッチングでエッチングマスク膜をパターニングし、次にエッチングマスク膜をマスクとして塩素と酸素の混合ガスによるドライエッチングで遮光膜をパターニングし、さらに遮光膜のパターンをマスクとしてフッ素系ガスによるドライエッチングで位相シフト膜をパターニングする。
特開平7-325384号公報 特開平8-171197号公報
近年における、パターンの微細化、複雑化に伴い、より高解像のパターン転写を可能にするために、露光光(特に、ArFエキシマレーザーの露光光)に対する透過率をより高くした(例えば、20%以上)位相シフト膜が要求されている。この露光光に対する透過率を高めることで、位相シフト効果を高めることができる。そして、パターンの微細化(例えば、20nm以下)等に伴い、パターン倒れの抑制等の観点から、位相シフト膜の膜厚を一定以下(例えば、60nm以下)に抑制することも要求される場合がある。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、露光光に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好な位相シフトマスクを製造することのできるマスクブランクを提供することを目的としている、また、本発明は、この露光光に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成できる光学的な性能が良好な位相シフトマスクを提供することを目的としている。そして、本発明は、このような位相シフトマスクを用いた半導体デバイスの製造方法を提供する。
本発明は上記の課題を解決する手段として、以下の構成を有する。
(構成1)
透光性基板と、
前記透光性基板上に形成された位相シフト膜と、を有し、
前記位相シフト膜は、
ハフニウムおよび酸素を含む下層と、
前記下層上に形成され、ケイ素、酸素、および窒素を含む上層と、を含み、
前記下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上であり、
前記上層の窒素の含有量は15原子%以上である、マスクブランク。
(構成2)
前記上層の酸素の含有量は50原子%以下である、構成1に記載のマスクブランク。
(構成3)
前記下層の酸素の含有量は50原子%以上である、構成1または2に記載のマスクブランク。
(構成4)
前記上層の窒素の含有量は60原子%以下である、構成1から3のいずれかに記載のマスクブランク。
(構成5)
前記位相シフト膜は、前記下層と前記上層との間に形成される中間層を含み、
前記中間層は、ケイ素と酸素との合計含有量が90原子%以上である材料からなる、構成1から4のいずれかに記載のマスクブランク。
(構成6)
前記中間層は、ケイ素と酸素とからなる、構成5に記載のマスクブランク。
(構成7)
前記位相シフト膜の膜厚は60nm以下である、構成1から6のいずれかに記載のマスクブランク。
(構成8)
前記位相シフト膜は、ArFエキシマレーザーの露光光に対して、20%以上の透過率および150度以上210度以下の位相シフト量を有することを特徴とする構成1から7のいずれかに記載のマスクブランク。
(構成9)
前記位相シフト膜上に、遮光膜を備えることを特徴とする構成1から8のいずれかに記載のマスクブランク。
(構成10)
透光性基板と、
前記透光性基板上に設けられ、転写パターンが形成された位相シフト膜と、を有し、
前記位相シフト膜は、
ハフニウムおよび酸素を含む下層と、
前記下層上に形成され、ケイ素、酸素、および窒素を含む上層と、を含み、
前記下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上であり、
前記上層の窒素の含有量は15原子%以上である、位相シフトマスク。
(構成11)
前記上層の酸素の含有量は50原子%以下である、構成10に記載の位相シフトマスク。
(構成12)
前記下層の酸素の含有量は50原子%以上である、構成10または11に記載の位相シフトマスク。
(構成13)
前記上層の窒素の含有量は60原子%以下である、構成10から12のいずれかに記載の位相シフトマスク。
(構成14)
前記位相シフト膜は、前記下層と前記上層との間に形成される中間層を含み、
前記中間層は、ケイ素と酸素との合計含有量は90原子%以上である材料からなる、構成10から13のいずれかに記載の位相シフトマスク。
(構成15)
前記中間層は、ケイ素と酸素とからなる、構成14に記載の位相シフトマスク。
(構成16)
前記位相シフト膜の膜厚は60nm以下である、構成10から15のいずれかに記載の位相シフトマスク。
(構成17)
前記位相シフト膜は、ArFエキシマレーザーの露光光に対して、20%以上の透過率および150度以上210度以下の位相シフト量を有することを特徴とする構成10から16のいずれかに記載の位相シフトマスク。
(構成18)
前記位相シフト膜上に、遮光パターンが形成された遮光膜を備えることを特徴とする構成10から17のいずれかに記載の位相シフトマスク。
(構成19)
構成10から18のいずれかに記載の位相シフトマスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に前記転写パターンを露光により転写する工程を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
以上の構成を有する本発明のマスクブランクは、透光性基板と、透光性基板上に形成された位相シフト膜と、を有し、位相シフト膜は、ハフニウムおよび酸素を含む下層と、下層上に形成され、ケイ素、酸素、および窒素を含む上層と、を含み、下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上であり、上層の窒素の含有量は15原子%以上である、ことを特徴とする。このため、露光光に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好な位相シフトマスクを製造することができる。さらに、この位相シフトマスクを用いた半導体デバイスの製造において、半導体デバイス上のレジスト膜等に精度良好にパターンを転写することが可能になる。
第1の実施形態のマスクブランクの断面概略図である。 第2の実施形態のマスクブランクの断面概略図である。 第1および第2の実施形態の位相シフトマスクの製造工程を示す断面概略図である。
以下、本発明の各実施の形態について説明する。本願発明者らは、位相シフト膜において、露光光(特にArFエキシマレーザーの露光光、以下、単に露光光という場合もある)に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好となる構成について、鋭意研究を行った。なお、本明細書においては、透過率は透光性基板(詳細は後述)の透過率を100%として換算したものを意味する。
位相シフト膜は、露光光を所定の透過率で透過させる機能と、その位相シフト膜内を透過する露光光に対してその位相シフト膜の厚さと同じ距離だけ空気中を通過する露光光との間で所定の位相差を生じさせる機能を併せ持つ必要がある。位相シフト膜の膜厚を一定以下に抑えようとすると、所望の位相差を確保することが困難となる。単層構造の位相シフト膜は設計自由度が低く、所望の位相差を確保しつつ、透過率を高くして、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好となる構成とすることは容易ではなかった。
そこで、本願発明者は、位相シフト膜を少なくとも2層構造とすることを検討した。そのうえで、透光性基板側から、下層、上層を含む位相シフト膜について、下層はハフニウムと酸素を含有し、上層はケイ素と酸素と窒素とを含有する構成とすることで、所望の位相差の確保および高い透過率を得ることができることを見出した。しかしながら、この条件のみでは、位相シフト膜の透過率が十分に高いものであっても、所望の位相差が得られるように調整すると、膜厚が大きくなってしまい、微細なパターン(例えば、20nm以下)を形成できなくなる場合があることが判明した。
本発明者はさらに検討を行ったところ、所望の位相差および所望の高い透過率を得て、微細なパターンを形成できるためには、位相シフト膜の下層および上層の各層の組成が重要であることを見出した。そこで、位相シフト膜の下層および上層の各層の組成について鋭意検討を行ったところ、下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量を95原子%以上とし、上層の窒素の含有量は15原子%以上とすることで、位相シフト膜の膜厚を抑えた状態で、所望の位相差が得られるとともに、所望の高い透過率が得られ、微細なパターンを形成できることを見出した。本発明は、以上のような鋭意検討の結果、なされたものである。
以下、図面に基づいて、上述した本発明の詳細な構成を説明する。なお、各図において同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
<第1の実施形態>
図1に、第1の実施形態のマスクブランクの概略構成を示す。図1に示すマスクブランク100は、透光性基板1における一方の主表面上に、位相シフト膜2、遮光膜3、及び、ハードマスク膜4がこの順に積層された構成である。マスクブランク100は、必要に応じてハードマスク膜4を設けない構成であってもよい。また、マスクブランク100は、ハードマスク膜4上に、必要に応じてレジスト膜を積層させた構成であってもよい。以下、マスクブランク100の主要構成部の詳細を説明する。
[透光性基板]
透光性基板1は、リソグラフィーにおける露光工程で用いられる露光光に対して透過性が良好な材料で構成されている。このような材料としては、合成石英ガラス、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、低熱膨張ガラス(SiO-TiOガラス等)、その他各種のガラス基板を用いることができる。特に、合成石英ガラスを用いた基板は、ArFエキシマレーザー光(波長:約193nm)に対する透過性が高いので、マスクブランク100の透光性基板1として好適に用いることができる。
尚、ここで言うリソグラフィーにおける露光工程とは、このマスクブランク100を用いて作製された位相シフトマスクを使用したリソグラフィーにおける露光工程であり、露光光とは、特に断りの無い限り、ArFエキシマレーザー光(波長:193nm)を指すものとする。
透光性基板1を形成する材料の露光光における屈折率は、1.5以上1.6以下であることが好ましく、1.52以上1.59以下であるとより好ましく、1.54以上1.58以下であるとさらに好ましい。
[位相シフト膜]
位相シフト膜2は、露光光を20%以上の透過率で透過させる機能を有していることが好ましく、30%以上であるとより好ましく、40%以上であるとさらに好ましい。位相シフト膜2の内部を透過した露光光と空気中を透過した露光光との間で十分な位相シフト効果を生じさせるためである。また、位相シフト膜2の露光光に対する透過率の上限値は、適宜設定することができ、特に制限はないが、60%以下であると好ましく、50%以下であるとより好ましい。位相シフト膜2の膜厚を、光学的な性能を確保できる適正な範囲に抑えるためである。また、位相シフト膜2の露光光に対する透過率を60%以下にすることにより、上記の露光工程において、被転写体上の感光性材料(例えばレジスト膜)が不要な感光を受けることを抑制することができる。
位相シフト膜2は、適切な位相シフト効果を得るために、この位相シフト膜2を透過した露光光に対し、この位相シフト膜2の厚さと同じ距離だけ空気中を通過した露光光との間で150度以上210度以下の位相差(位相シフト量)を生じさせる機能を有するように調整されていることが好ましい。位相シフト膜2における前記位相差は、155度以上であることがより好ましく、160度以上であるとさらに好ましい。他方、位相シフト膜2における位相差は、195度以下であることがより好ましく、190度以下であるとさらに好ましい。
本実施形態における位相シフト膜2は、透光性基板1側から、下層21、上層22が積層した構造を有する。本実施形態においては、下層21が、透光性基板1に接して形成されているが、下層21は、他の膜を介して透光性基板1上に形成されていてもよい。また、本実施形態においては、上層22は、下層21に接して形成されている。
位相シフト膜2の膜厚は、微細なパターン(例えば、20nm以下)を形成でき、光学的な性能を確保するために、60nm以下であると好ましく、59nm以下であるとより好ましい。また、位相シフト膜2の膜厚は、所望の位相差を生じさせる機能を確保しやすくするために、45nm以上であることが好ましく、50nm以上であるとより好ましい。なお、後述する位相シフト膜2の各層(下層21、上層22、中間層23)の厚さは、上述した位相シフト膜2の膜厚を満たすことを前提としている。
下層21は、ハフニウムと酸素を含むことが好ましく、ハフニウムと酸素からなることがより好ましい。ここで、ハフニウムおよび酸素からなるとは、これらの構成元素のほか、スパッタ法で成膜する際、不純物としてごくわずかに下層21に含有される可能性のある元素(ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)およびキセノン(Xe)等の貴ガス、水素(H)、炭素(C)等)のみを含有する材料のことをいう。下層21中にハフニウムと結合する他の元素の存在を極小にすることにより、下層21中におけるハフニウムよび酸素の結合の比率を大幅に高めることができる。
このため、下層21におけるハフニウムと酸素の合計含有量は95原子%以上であることがより好ましく、98原子%以上であることがより一層好ましい。また、下層21における酸素の含有量は、50原子%以上であることが好ましく、55原子%以上であることがより好ましく、60原子%以上であることがより一層好ましい。また、不純物としてごくわずかに下層21に含有される可能性のある上記元素(貴ガス、水素、炭素等)においても合計含有量は3原子%以下が好ましく、2原子%以下であることがより好ましい。
また、下層21は、下層21に接して下層21上に設けられた膜(例えば、上層22、中間層23)との界面領域および透光性基板1との界面領域を除いて、ケイ素を含まないことが好ましい。これにより、下層21は、高い耐薬性および耐洗浄性を有することができる。
下層21は、露光光に対する屈折率nが3.1以下であると好ましく、3.0以下であるとより好ましい。下層21は、屈折率nが2.5以上であると好ましく、2.6以上であるとより好ましい。一方、下層21は、露光光に対する消衰係数kが0.4以下であると好ましく、0.3以下であるとより好ましい。位相シフト膜2の露光光に対する透過率を高くするためである。下層21は、消衰係数kが0.15以上であると好ましく、0.2以上であるとより好ましい。
下層21の厚さは、耐薬性、耐洗浄性の観点から、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましい。下層21と、ケイ素と酸素を含有する上層22との界面や、下層21と透光性基板1との界面においては、相互拡散が生じることがあり、下層21がハフニウム、ケイ素および酸素を含有するようになる可能性がある。ハフニウム、ケイ素および酸素を含有する薄膜は、耐薬性、耐洗浄性が低い傾向がある。しかし、下層21の厚さを上記範囲とすることにより、下層21の全体に相互拡散が生じることを抑制でき、下層21の耐薬性、耐洗浄性の低下を抑制できる。
また、下層21の厚さは、光学特性の観点から、46nm以下であることが好ましく、45nm以下であることがより好ましい。
この下層21に対し、X線回折法のOut-of-Plane測定による分析を行って得られる回折角度2θが25度から35度の範囲でのX線回折プロファイルは、回折角度2θが28度から29度の範囲内に回折強度の最大値を有することが好ましい。すなわち、この下層21における25度から35度の範囲でのX線回折プロファイルは、X線回折法のOut-of-Plane測定を行ったときに、回折角度2θが28度から29度の範囲内に最大の回折線ピークを有しており、他の範囲における回折線ピークを有さないか、他の範囲における回折線ピークが、28度から29度の範囲内における最大の回折線ピークと十分に区別可能に低くなっているものである。
また、X線回折プロファイルにおける回折角度2θが28度から29度の間における回折強度の最大値をI_Lmax、回折角度2θが30度から32度の間における回折強度の最大値をI_Hmaxとしたとき、I_Lmax/I_Hmaxが1.5以上であることが好ましく、1.7以上であるとより好ましく、1.9以上であるとさらに好ましい。
このようなX線回折プロファイルを有する下層21とすることで、疑似欠陥の検出を抑制することができる点で好ましい。ここでいう疑似欠陥とは、パターン転写に影響しない薄膜表面上の許容される凹凸であって、欠陥検査装置で検査した場合に、欠陥と誤判定されてしまうものをいう。欠陥検査において、このような疑似欠陥が多数検出されると、パターン転写に影響のある致命欠陥が多数の疑似欠陥に埋もれてしまい、検出し損なってはならない致命欠陥を発見することができない可能性がある。
また、疑似欠陥の検出をさらに抑制する観点から、下層21は、結晶性を有し、m[11-1]、o[111]、およびm[111]の各配向のうち、m[11-1]の配向度が最も大きいことが好ましい。そして、下層21は、結晶性を有し、m[11-1]、o[111]、およびm[111]の各配向のうち、o[111]の配向度が最も小さいことが好ましい。
ここで、m[11-1]およびm[111]は、単純単斜格子における[11-1]面および[111]面であり、28.589度および31.811度の回折角度2θを有する。また、o[111]は、単純直方格子における[111]面であり、30.056度の回折角度2θを有する。なお、m[11-1]は、
Figure 2023149342000002
とも記載されるが、本明細書においては、m[11-1]と記載する。
上層22は、ケイ素、酸素、および窒素を含むことが好ましく、ケイ素、酸素、および窒素からなることがさらに好ましい。上層22におけるケイ素、酸素、および窒素の合計含有量は95原子%以上であることが好ましく、98原子%以上であることがより一層好ましい。また、下層について述べたのと同様に、不純物としてごくわずかに上層22に含有される可能性のある元素の合計含有量は3原子%以下が好ましく、2原子%以下であることがより好ましい。
上層22における窒素の含有量は15原子%以上であることが好ましく、18原子%以上であることがより好ましい。これにより、位相シフト膜全体としての膜厚をより小さくすることができる。一方、上層22における窒素の含有量は60原子%以下であることが好ましく、50原子%以下であることがより好ましい。これにより、位相シフト膜全体としての透過率を高くすることができる。
上層22における酸素の含有量は20原子%以上であることが好ましく、25原子%以上であることがより好ましい。これにより、位相シフト膜全体としての透過率を高くすることができる。一方、上層22における酸素の含有量は50原子%以下であることが好ましく、45原子%以下であることがより好ましい。これにより、所望の光学特性を確保しつつ、位相シフト膜全体としての膜厚を小さくすることができる。
上層22は、露光光に対する屈折率nが2.3以下であると好ましく、2.2以下であるとより好ましい。上層22は、屈折率nが1.8以上であると好ましく、1.9以上であるとより好ましい。一方、上層22は、露光光に対する消衰係数kが下層21よりも小さいことが好ましく、具体的には、0.15未満であると好ましく、0.13以下であるとより好ましい。位相シフト膜2の露光光に対する透過率を高くするためである。また、上層22の露光光に対する消衰係数kは、0.01以上であることが好ましく、0.02以上であることがより好ましく、0.04以上であることがさらに好ましい。これにより、所望の光学特性を確保しつつ、位相シフト膜全体としての膜厚を小さくすることができる。
上層22の厚さは、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。そして、位相シフト膜2の膜厚を抑制するために、25nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。
位相シフト膜2は、下層21の厚さの方が上層22の厚さよりも厚い構成であることがより好ましい。位相シフト膜2に対するパターニング時、形成されるパターン側壁の垂直性を高めるため等の理由から、位相シフト膜2に対するエッチングが透光性基板1の表面まで到達した後もドライエッチングを継続すること、いわゆるオーバーエッチングが行われる。オーバーエッチングでは、位相シフト膜2に形成されているパターン側壁の透光性基板1側を主にエッチングすることが行われる。下層21の厚さが厚い場合、位相シフト膜2のパターン側壁は下層21の比率が相対的に高くなる。その場合、オーバーエッチングで位相シフト膜2のパターン側壁の垂直性を制御しやすくなる。
位相シフト膜2を含む薄膜の屈折率nと消衰係数kは、その薄膜の組成だけで決まるものではない。その薄膜の膜密度や結晶状態なども屈折率nや消衰係数kを左右する要素である。このため、反応性スパッタリングで薄膜を成膜するときの諸条件を調整して、その薄膜が所望の屈折率nおよび消衰係数kとなるように成膜する。位相シフト膜2を、上記の屈折率nと消衰係数kの範囲にするには、反応性スパッタリングで成膜する際に、貴ガスと反応性ガス(酸素ガス、窒素ガス等)の混合ガスの比率を調整することだけに限られない。反応性スパッタリングで成膜する際における成膜室内の圧力、スパッタリングターゲットに印加する電力、ターゲットと透光性基板1との間の距離等の位置関係など多岐にわたる。これらの成膜条件は成膜装置に固有のものであり、形成される薄膜が所望の屈折率nおよび消衰係数kになるように適宜調整されるものである。
[遮光膜]
マスクブランク100は、位相シフト膜2上に遮光膜3を備える。位相シフトマスクでは、転写パターンが形成される領域(転写パターン形成領域)の外周領域は、露光装置を用いて半導体ウェハ上のレジスト膜に露光転写した際に外周領域を透過した露光光による影響をレジスト膜が受けないように、所定値以上の光学濃度(Optical Density、以下ODと記載)を確保することが求められることがある。位相シフトマスクの外周領域は、ODが2.8以上であると好ましく、3.0以上であるとより好ましい。上述のように、位相シフト膜2は所定の透過率で露光光を透過する機能を有しており、位相シフト膜2だけでは所定値の光学濃度を確保することは困難な場合がある。このため、マスクブランク100を製造する段階で位相シフト膜2の上に、不足する光学濃度を確保するために遮光膜3を積層しておくことがある。このようなマスクブランク100の構成とすることで、位相シフトマスク200(図2参照)を製造する途上で、位相シフト効果を使用する領域(基本的に転写パターン形成領域)の遮光膜3を除去すれば、外周領域に所定値の光学濃度が確保された位相シフトマスク200を製造することができる。
遮光膜3は、単層構造および2層以上の積層構造のいずれも適用可能である。また、単層構造の遮光膜3および2層以上の積層構造の遮光膜3の各層は、膜または層の厚さ方向でほぼ同じ組成である構成であっても、層の厚さ方向で組成傾斜した構成であってもよい。
図1に記載の形態におけるマスクブランク100は、位相シフト膜2の上に、他の膜を介さずに遮光膜3を積層した構成としている。この構成の場合の遮光膜3は、位相シフト膜2にパターンを形成する際に用いられるエッチングガスに対して十分なエッチング選択性を有する材料を適用することが好ましい。この場合の遮光膜3は、クロムを含有する材料で形成することが好ましい。遮光膜3を形成するクロムを含有する材料としては、クロム金属のほか、クロムに酸素、窒素、炭素、ホウ素およびフッ素から選ばれる一以上の元素を含有する材料が挙げられる。
一般に、クロム系材料は、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスでエッチングされるが、クロム金属はこのエッチングガスに対するエッチングレートがあまり高くない。塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスのエッチングガスに対するエッチングレートを高める点を考慮すると、遮光膜3を形成する材料としては、クロムに酸素、窒素、炭素、ホウ素およびフッ素から選ばれる一以上の元素を含有する材料が好ましい。また、遮光膜3を形成するクロムを含有する材料にモリブデン、インジウムおよびスズのうち一以上の元素を含有させてもよい。モリブデン、インジウムおよびスズのうち一以上の元素を含有させることで、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスに対するエッチングレートをより速くすることができる。
また、遮光膜3の上に、後述のハードマスク膜4をクロムを含有する材料で形成するのであれば、ケイ素を含有する材料で遮光膜3を形成してもよい。特に、遷移金属とケイ素を含有する材料は遮光性能が高く、遮光膜3の厚さを薄くすることが可能である。この場合、位相シフト膜2および遮光膜3をエッチングする際に用いられるエッチングガスに対して十分なエッチング耐性を有する材料からなるエッチングマスク膜を、位相シフト膜2と遮光膜3との間に形成すればよい。遮光膜3に含有させる遷移金属としては、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、ジルコニウム(Zr)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、パラジウム(Pd)等のいずれか1つの金属またはこれらの金属の合金が挙げられる。遮光膜3に含有させる遷移金属元素以外の金属元素としては、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、スズ(Sn)およびガリウム(Ga)などが挙げられる。
一方、遮光膜3は、位相シフト膜2側から、クロムを含有する層と遷移金属とケイ素を含有する層をこの順に積層した構造を備えてもよい。この場合におけるクロムを含有する層および遷移金属とケイ素を含有する層の材料の具体的な事項については、上記の遮光膜3の場合と同様である。
[ハードマスク膜]
ハードマスク膜4は、遮光膜3の表面に接して設けられている。ハードマスク膜4は、遮光膜3をエッチングする際に用いられるエッチングガスに対してエッチング耐性を有する材料で形成された膜である。このハードマスク膜4は、遮光膜3にパターンを形成するためのドライエッチングが終わるまでの間、エッチングマスクとして機能することができるだけの膜の厚さがあれば十分であり、基本的に光学特性の制限を受けない。このため、ハードマスク膜4の厚さは遮光膜3の厚さに比べて大幅に薄くすることができる。
このハードマスク膜4は、遮光膜3がクロムを含有する材料で形成されている場合は、ケイ素を含有する材料で形成されることが好ましい。なお、この場合のハードマスク膜4は、有機系材料のレジスト膜との密着性が低い傾向があるため、ハードマスク膜4の表面をHMDS(Hexamethyldisilazane)処理を施し、表面の密着性を向上させることが好ましい。なお、この場合のハードマスク膜4は、SiO、SiN、SiON等で形成されるとより好ましい。
また、遮光膜3がクロムを含有する材料で形成されている場合におけるハードマスク膜4の材料として、前記のほか、タンタルを含有する材料も適用可能である。この場合におけるタンタルを含有する材料としては、タンタル金属のほか、タンタルに窒素、酸素、ホウ素および炭素から選ばれる一以上の元素を含有させた材料などが挙げられる。たとえば、Ta、TaN、TaO、TaON、TaBN、TaBO、TaBON、TaCN、TaCO、TaCON、TaBCN、TaBOCN、などが挙げられる。また、ハードマスク膜4は、遮光膜3がケイ素を含有する材料で形成されている場合、前記のクロムを含有する材料で形成されることが好ましい。
[レジスト膜]
マスクブランク100において、ハードマスク膜4の表面に接して、有機系材料のレジスト膜が100nm以下の膜厚で形成されていることが好ましい。DRAM hp32nm世代に対応するパターンの場合、ハードマスク膜4に形成すべき転写パターン(位相シフトパターン)に、線幅が40nmのSRAF(Sub-Resolution Assist Feature)が設けられることがある。しかし、この場合でも上述のようにハードマスク膜4を設けたことによってレジスト膜の膜厚を抑えることができ、これによってこのレジスト膜で構成されたレジストパターンの断面アスペクト比を1:2.5と低くすることができる。したがって、レジスト膜の現像時、リンス時等にレジストパターンが倒壊や脱離することを抑制することができる。なお、レジスト膜は、膜厚が80nm以下であることがより好ましい。レジスト膜は、電子線描画露光用のレジストであると好ましく、さらにそのレジストが化学増幅型であるとより好ましい。
<第2の実施形態>
図2は、本発明の第2の実施形態に係るマスクブランク100の構成を示す断面図である。図2に示すマスクブランク100は、位相シフト膜2を、下層21、上層22に加えて、その間に中間層23を含む3層構造で構成している点が、図1に示すマスクブランク100と異なっている。本実施形態において、中間層23は下層21および上層22のそれぞれに接して形成されている。以下、第1の実施形態のマスクブランク100と共通する点については、適宜その説明を省略する。なお、図1、図2に示す位相シフト膜2の各層の厚さは、上述の説明から把握されるように例示的なものであり、図示のものに限定されるものではない。
中間層23は、ケイ素と酸素を含有することが好ましく、ケイ素と酸素からなることがより好ましい。中間層23がケイ素、酸素以外の元素を含む場合は、ケイ素と酸素の合計含有量は、90原子%以上であることが好ましく、95原子%以上であることがより好ましく、98原子%以上であることがより一層好ましい。このような中間層23を設けることにより、下層21や上層22との密着性を向上することができる。また、下層について述べたのと同様に、不純物としてごくわずかに中間層23に含有される可能性のある元素の合計含有量は3原子%以下が好ましく、2原子%以下であることがより好ましい。
中間層23の厚さは、密着性を向上する機能を確保する観点から、1nmより大きいことが好ましく、2nm以上であることがより好ましい。また、中間層23の厚さは、位相シフト膜2の膜厚抑制のために、10nm以下であることが好ましく、8nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることがさらに好ましい。
中間層23を含む位相シフト膜2において、下層21の厚さは、5nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましい。一方、下層21の厚さは、46nm以下であることが好ましく、45nm以下であることがより好ましい。
中間層23を含む位相シフト膜2において、上層22の厚さは、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。一方、上層22の厚さは、25nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。
なお、第1の実施形態において2層構造の位相シフト膜2について説明し、第2の実施形態において3層構造の位相シフト膜2について説明したが、本発明の内容はこれらに限定されるものではない。所望の透過率、位相差、膜厚を満たすものであれば、上述の下層、上層、もしくは中間層と同様の構成の膜、または他の膜がさらに積層された4層以上であってもよい。
第1および第2の実施形態のマスクブランク100における位相シフト膜2は、塩素系ガス、およびフッ素系ガスを用いた2段階のドライエッチング処理によりパターニングが可能である。下層21については塩素系ガス、上層22および中間層23についてはフッ素系ガスを用いたドライエッチングによってパターニングを行うことが好ましい。下層21と、上層22(及び中間層23)との間において、エッチング選択性が高い。特に限定するものではないが、以上の特性を持つ位相シフト膜2に対し、多段階に分割してエッチング処理を行うことにより、サイドエッチングの影響を抑制し、良好なパターン断面形状を得ることができる。
なお、下層21のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上とし、上層22の窒素の含有量は15原子%以上とすることで、下層21のエッチングの際に用いるエッチングガス(塩素系ガス)に対する上層22のエッチング耐性を十分に確保することができる。これにより、下層21をエッチングしている間に上層22のパターン側壁がエッチングされることを抑制できる。したがって、良好なパターン断面形状を得ることができる。
一般に、ドライエッチングで薄膜にパターンを形成する際、その薄膜に形成されるパターンの側壁の垂直性を高めるための追加エッチング(いわゆるオーバーエッチング)が行われる。また、オーバーエッチングは、薄膜の下面にまでエッチングが到達した時間、いわゆるジャストエッチングタイムを基準に設定する場合が多い。上記のように、位相シフト膜2のパターニングに多段階に分割したエッチング処理を適用することにより、オーバーエッチングタイムの基準とする時間を、位相シフト膜2の下層21のジャストエッチングタイムとすることができる。これにより、オーバーエッチングタイムを短くすることができ、良好なエッチング深さ均一性を得ることができる。ここで、塩素系ガスとしては、ホウ素を含有する塩素系ガスであると好ましく、BClガスであるとより好ましく、BClガスとClガスの混合ガスであるとさらに好ましい。
[マスクブランクの製造手順]
以上の構成のマスクブランク100は、次のような手順で製造する。先ず、透光性基板1を用意する。この透光性基板1は、端面及び主表面が所定の表面粗さ(例えば、一辺が1μmの四角形の内側領域内において自乗平均平方根粗さRqが0.2nm以下)に研磨され、その後、所定の洗浄処理及び乾燥処理を施されたものである。
次に、この透光性基板1上に、スパッタリング法によって位相シフト膜2を、下層21、上層22の順に成膜する(中間層23を有する位相シフト膜2の場合には、下層21、中間層23、上層22の順に成膜する)。位相シフト膜2における下層21、上層22、(および中間層23)は、スパッタリングによって形成されるが、DCスパッタリング、RFスパッタリングおよびイオンビームスパッタリングなどのいずれのスパッタリングも適用可能である。成膜レートを考慮すると、DCスパッタリングを適用することが好ましい。導電性が低いターゲットを用いる場合においては、RFスパッタリングやイオンビームスパッタリングを適用することが好ましいが、成膜レートを考慮すると、RFスパッタリングを適用するとより好ましい。
位相シフト膜2の下層21については、ハフニウムを含有するスパッタリングターゲット、ハフニウム及び酸素を含有するスパッタリングターゲットのいずれも適用することができる。
また、位相シフト膜2の上層22(および中間層23)については、ケイ素を含有するスパッタリングターゲット、ケイ素及び酸素を含有するスパッタリングターゲットのいずれも適用することができる。
位相シフト膜2の下層21を成膜した後、上層22を成膜する前にアニール処理(加熱処理)を行うと、下層21の膜応力が低減されるため、下層21と上層22における応力差による膜剥がれ欠陥を低減して位相シフト膜2の品質を向上できる点で好ましい。
ここで、中間層23を含む3層構造の位相シフト膜2の場合には、下層21や上層22との密着性を向上することができる。このため、下層21成膜後に膜応力低減のためのアニール処理を行わずに中間層23や上層22を成膜しても、欠陥の少ない良好な品質の位相シフト膜2とすることが可能となる点で好ましい。
位相シフト膜2を成膜した後には、所定の加熱温度でのアニール処理を適宜行う。次に、位相シフト膜2上に、スパッタリング法によって上記の遮光膜3を成膜する。そして、遮光膜3上にスパッタリング法によって、上記のハードマスク膜4を成膜する。スパッタリング法による成膜においては、上記の各膜を構成する材料を所定の組成比で含有するスパッタリングターゲット及びスパッタリングガスを用い、さらに必要に応じて上述の貴ガスと反応性ガスとの混合ガスをスパッタリングガスとして用いた成膜を行う。この後、このマスクブランク100がレジスト膜を有するものである場合には、必要に応じてハードマスク膜4の表面に対してHMDS(Hexamethyldisilazane)処理を施す。そして、HMDS処理がされたハードマスク膜4の表面上に、スピンコート法等の塗布法によってレジスト膜を形成し、マスクブランク100を完成させる。
このように、第1および第2の実施形態のマスクブランク100によれば、露光光(特に、ArFエキシマレーザーの露光光)に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好な位相シフトマスク200を製造することができる。
〈位相シフトマスクおよびその製造方法〉
図3に、上記実施形態のマスクブランク100から製造される本発明の実施形態に係る位相シフトマスク200とその製造工程を示す。図3(g)に示されているように、位相シフトマスク200は、マスクブランク100の位相シフト膜2に転写パターンである位相シフトパターン2aが形成され、遮光膜3に遮光帯を含むパターンを有する遮光パターン3bが形成されていることを特徴としている。この位相シフトマスク200は、マスクブランク100と同様の技術的特徴を有している。位相シフトマスク200における透光性基板1、位相シフト膜2の下層21、上層22、(および中間層23)、遮光膜3に関する事項については、マスクブランク100と同様である。この位相シフトマスク200の作成途上でハードマスク膜4は除去される。
本発明の実施形態に係る位相シフトマスク200の製造方法は、前記のマスクブランク100を用いるものであり、ドライエッチングにより遮光膜3に転写パターンを形成する工程と、転写パターンを有する遮光膜3をマスクとするドライエッチングにより位相シフト膜2に転写パターンを形成する工程と、遮光パターンを有するレジスト膜(レジストパターン6b)をマスクとするドライエッチングにより遮光膜3に遮光パターン3bを形成する工程とを備えることを特徴としている。以下、図3に示す製造工程にしたがって、本発明の位相シフトマスク200の製造方法を説明する。なお、ここでは、遮光膜3の上にハードマスク膜4が積層したマスクブランク100を用いた位相シフトマスク200の製造方法について説明する。また、遮光膜3にはクロムを含有する材料を適用し、ハードマスク膜4にはケイ素を含有する材料を適用した場合について述べる。
まず、マスクブランク100におけるハードマスク膜4に接して、レジスト膜をスピン塗布法によって形成する。次に、レジスト膜に対して、位相シフト膜2に形成すべき転写パターン(位相シフトパターン)である第1のパターンを電子線で露光描画し、さらに現像処理等の所定の処理を行い、位相シフトパターンに対応する第1のレジストパターン5aを形成する(図3(a)参照)。続いて、第1のレジストパターン5aをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチングを行い、ハードマスク膜4に第1のパターン(ハードマスクパターン4a)を形成する(図3(b)参照)。
次に、レジストパターン5aを除去してから、ハードマスクパターン4aをマスクとして、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスを用いたドライエッチングを行い、遮光膜3に第1のパターンに対応する遮光パターン3aを形成する(図3(c)参照)。続いて、遮光パターン3aをマスクとして、フッ素系ガスを用いたドライエッチング、および塩素系ガスを用いたドライエッチング、を交互に行い、位相シフト膜2に第1のパターン(位相シフトパターン2a)を形成し、かつハードマスクパターン4aを除去する(図3(d)参照)。より具体的には、上層22(および中間層23)に対してはフッ素系ガスを用いたドライエッチングを行い、下層21に対しては塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う。
次に、マスクブランク100上にレジスト膜をスピン塗布法によって形成する。次に、レジスト膜に対して、遮光膜3に形成すべきパターン(遮光パターン)に対応する第2のパターンを電子線で露光描画し、さらに現像処理等の所定の処理を行い、遮光パターンに対応する第2のレジストパターン6bを形成する(図3(e)参照)。続いて、第2のレジストパターン6bをマスクとして、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスを用いたドライエッチングを行い、遮光膜3に第2のパターン(遮光パターン3b)を形成する(図3(f)参照)。さらに、第2のレジストパターン6bを除去し、洗浄等の所定の処理を経て、位相シフトマスク200が得られる(図3(g)参照)。
前記のドライエッチングで使用される塩素系ガスとしては、Clが含まれていれば特に制限はない。たとえば、Cl、SiCl、CHCl、CHCl、CCl、BCl等があげられる。また、前記の下層21に対するドライエッチングで使用される塩素系ガスとしては、ホウ素を含有するものであると好ましく、BClを含有しているとより好ましい。特に、BClガスとClガスの混合ガスは、ハフニウムに対するエッチングレートが比較的高いため、好ましい。
図3に示す製造方法によって製造された位相シフトマスク200は、透光性基板1上に、転写パターンを有する位相シフト膜2(位相シフトパターン2a)を備えた位相シフトマスクである。
このように位相シフトマスク200を製造することにより、露光光(特に、ArFエキシマレーザーの露光光)に対する透過率を高くして位相シフト効果を高めることができるとともに、位相シフト膜の膜厚を抑制することができ、微細なパターンを形成でき、光学的な性能が良好な位相シフトマスク200を得ることができる。
そして、この位相シフト膜を備える位相シフトマスク200を露光装置にセットして転写対象物(半導体基板上のレジスト膜等)に対して露光転写するときに、露光マージンを確保することができる。
さらに、本発明の半導体デバイスの製造方法は、前記の位相シフトマスク200を用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光により転写する工程を備えることを特徴としている。
本発明の位相シフトマスク200やマスクブランク100は、上記の通りの効果を有するため、ArFエキシマレーザーを露光光とする露光装置のマスクステージに位相シフトマスク200をセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に転写パターンを露光により転写する際、半導体デバイス上のレジスト膜に、高いCD面内均一性(CD Uniformity)で転写パターンを転写することができる。このため、このレジスト膜のパターンをマスクとして、その下層膜をドライエッチングして回路パターンを形成した場合、CD面内均一性の低下に起因する配線短絡や断線のない高精度の回路パターンを形成することができる。
以下、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明するための、実施例1~3および比較例1について述べる。
〈実施例1〉
[マスクブランクの製造]
図1を参照し、主表面の寸法が約152mm×約152mmで、厚さが約6.35mmの合成石英ガラスで構成される透光性基板1を準備した。この透光性基板1は、端面及び主表面が所定の表面粗さ(Rqで0.2nm以下)に研磨され、その後、所定の洗浄処理及び乾燥処理が施されている。分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製 M-2000D)を用いて透光性基板1の各光学特性を測定したところ、波長193nmの光における屈折率は1.556、消衰係数は0.000であった。
次に、枚葉式RFスパッタリング装置内に透光性基板1を設置し、HfOターゲットを用い、クリプトン(Kr)および酸素(O)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(RFスパッタリング)により、透光性基板1上に、ハフニウムおよび酸素で構成される下層21を成膜した。別の透光性基板上に実施例1の下層を成膜し、組成分析を行ったところ、ハフニウム(Hf):酸素(O)=37原子%:63原子%で、下層21のハフニウムおよび酸素の合計含有量は100原子%であり、95原子%以上であった。また、下層21の酸素の含有量は63原子%であり、50原子%以上であった。
また、別の透光性基板上に実施例1の下層を成膜し、X線回折法のOut-of-Plane測定(θ-2θ測定)による分析を行ったところ、回折角度2θが25度から35度の範囲において、28度から29度の範囲内で回折強度の最大値を有していた。
また、回折角度2θが28度から29度の間における回折強度の最大値をI_Lmax、回折角度2θが30度から32度の間における回折強度の最大値をI_Hmaxとしたとき、I_Lmax/I_Hmaxが1.5以上であった。
そして、それぞれの回折X線強度のピークにおける配向度を調べたところ、m[11-1]、o[111]、およびm[111]の各配向のうち、m[11-1]の配向度が最も大きく、o[111]の配向度が最も小さいものであった。
さらに、実施例1における位相シフト膜2の疑似欠陥が低減されていることを確認するために、別の透光性基板を用いて、上述と同様の処理を行って得られたマスクブランクの位相シフト膜2の表面状態を、非接触表面形状測定機にて測定し、パワースペクトル密度解析を行った。パワースペクトル密度解析においては、実施例1における位相シフト膜2の表面状態を、原子間力顕微鏡にて測定した(測定領域:10μm×10μm、ピクセル数:256×256)。
パワースペクトル密度解析の結果、空間周波数0.1μm-1以上1.0μm-1以下の低空間周波数領域において、パワースペクトル密度の最大値は、1.2×10nm以下であった。低空間周波数領域におけるパワースペクトル密度の値が小さいほど、疑似欠陥を低減することができる。つまり、実施例1においては、疑似欠陥を十分に低減できていることが明らかとなった。
位相シフト膜2の下層21を成膜した後、上層22を成膜する前にアニール処理(加熱処理)を行った。そして、下層21が成膜された透光性基板1に対して、Siターゲットを用い、クリプトン(Kr)、酸素(O)および窒素(N)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(RFスパッタリング)により、下層21上に、ケイ素、酸素及び窒素で構成される上層22を成膜し、下層21および上層22からなる位相シフト膜2を形成した。別の透光性基板上に上層を同じ条件で成膜し、組成分析を行ったところ、Si:O:N=37%:45%:18%であり、窒素の含有量は15原子%以上60原子%以下であり、酸素の含有量は50原子%以下であった。
下層21の厚さは42nm、上層22の厚さは18nmであり、位相シフト膜2の厚さは60nmであった。
次に、この位相シフト膜2が形成された透光性基板1に対して、位相シフト膜2の膜応力を低減するための加熱処理を行った。位相シフト量測定装置(レーザーテック社製 MPM193)を用いて、加熱処理後の位相シフト膜2の波長193nmの光に対する透過率と位相差を測定したところ、透過率が40.9%で20%以上であり、位相差が177.6度(deg)で150度以上210度以下であった。また、分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製 M-2000D)を用いて位相シフト膜2の各光学特性を測定したところ、波長193nmの光における下層21の屈折率nは2.93、消衰係数kは0.24であり、上層22の屈折率nは1.92、消衰係数kは0.04であった。
次に、枚葉式DCスパッタリング装置内に位相シフト膜2が形成された透光性基板1を設置し、クロム(Cr)ターゲットを用いて、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)及び窒素(N)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(DCスパッタリング)を行った。これにより、位相シフト膜2に接して、クロム及び窒素で構成される遮光膜(CrN膜)3を50nmの膜厚で形成した。別の透光性基板上に遮光膜を同じ条件で成膜し、組成分析を行ったところ、Cr:N=87%:13%であった。
次に、上記遮光膜(CrN膜)3が形成された透光性基板1に対して、加熱処理を施した。加熱処理後、位相シフト膜2及び遮光膜3が積層された透光性基板1に対し、分光光度計(アジレントテクノロジー社製 Cary4000)を用い、位相シフト膜2と遮光膜3の積層構造のArFエキシマレーザーの光の波長(193nm)における光学濃度を測定したところ、3.0以上であることが確認できた。
次に、枚葉式RFスパッタリング装置内に、位相シフト膜2及び遮光膜3が積層された透光性基板1を設置し、Siターゲットを用い、アルゴン(Ar)、酸素(O)および窒素(N)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(RFスパッタリング)により、遮光膜3の上に、ケイ素、酸素及び窒素で構成されるハードマスク膜4を12nmの厚さで形成した。さらに所定の洗浄処理を施し、実施例1のマスクブランク100を製造した。
また、別の透光性基板上に実施例1の位相シフト膜を成膜し、所望のアニール処理を施した後に、所定の洗浄試験(耐薬試験)を行った。この洗浄試験を行った後に、実施例1における位相シフト膜の表面および側面につき膜減りの有無を観察したところ、表面および側面のいずれにおいても膜減りはほぼ見られず、十分な耐薬性を有していることがわかった。
[位相シフトマスクの製造]
次に、微細パターンが倒壊しないことを確認するために、この実施例1のマスクブランク100を用い、以下の手順で、幅寸法が18nmの位相シフトパターン2aを有する実施例1のハーフトーン型の位相シフトマスク200を製造した。最初に、ハードマスク膜4の表面にHMDS処理を施した。続いて、スピン塗布法によって、ハードマスク膜4の表面に接して、電子線描画用化学増幅型レジストで構成されるレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に対して、位相シフト膜2に形成すべき位相シフトパターンに対応する第1のパターンを電子線描画し、所定の現像処理及び洗浄処理を行い、第1のパターンに対応するレジストパターン5aを形成した(図3(a)参照)。
次に、レジストパターン5aをマスクとし、CFガスを用いたドライエッチングを行い、ハードマスク膜4に第1のパターンに対応するハードマスクパターン4aを形成した(図3(b)参照)。
次に、レジストパターン5aを除去した。続いて、ハードマスクパターン4aをマスクとし、塩素ガス(Cl)と酸素ガス(O)の混合ガスを用いたドライエッチングを行い、遮光膜3に第1のパターンに対応する遮光パターン3aを形成した(図3(c)参照)。
次に、遮光パターン3aをマスクとし、ドライエッチングを行い、位相シフト膜2に第1のパターン(位相シフトパターン2a)を形成し、かつ同時にハードマスクパターン4aを除去した(図3(d)参照)。このとき、下層21に対しては、BClガスとClガスの混合ガスでドライエッチングを行い、上層22に対しては、フッ素系ガス(SFとHeの混合ガス)を用いたドライエッチングを用いてドライエッチングを行った。
次に、遮光パターン3a上に、スピン塗布法によって、電子線描画用化学増幅型レジストで構成されるレジスト膜を形成した。次に、レジスト膜に対して、遮光膜に形成すべきパターン(遮光帯パターンを含むパターン)に対応する第2のパターンを露光描画し、さらに現像処理等の所定の処理を行い、遮光パターンに対応するレジストパターン6bを形成した(図3(e)参照)。続いて、レジストパターン6bをマスクとして、塩素ガス(Cl)と酸素ガス(O)の混合ガスを用いたドライエッチングを行い、遮光膜3に第2のパターン(遮光パターン3b)を形成した(図3(f)参照)。さらに、レジストパターン6bを除去し、洗浄等の所定の処理を経て、幅18nmの位相シフトパターンを有する位相シフトマスク200を得た(図3(g)参照)。
実施例1の位相シフトマスク200においては、位相シフトパターン2aの倒壊は見られなかった。また、実施例1の位相シフトマスク200における位相シフトパターン2aの断面について観察したところ、位相シフトパターン2aの断面形状は良好であり、位相シフトパターン2aの表面および側面のいずれにも膜減りはみられず、良好な位相シフトパターン2aとなっていた。
[パターン転写性能の評価]
以上の手順を得て作製された位相シフトマスク200に対し、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に20nmの微細なパターンを露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、CD面内均一性が高く、設計仕様を十分に満たしていた。この結果から、この実施例1の位相シフトマスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に20nmの微細なパターンを露光転写したとしても、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。
〈実施例2〉
[マスクブランクの製造]
実施例2のマスクブランク100は、位相シフト膜2以外については、実施例1と同様の手順で製造した。この実施例2の位相シフト膜2は、実施例1の位相シフト膜2とは成膜条件を変更して成膜した。具体的には、まず、位相シフト膜2の下層21の厚さを39nmとした(下層21の組成、回折強度、パワースペクトル密度解析の結果等は実施例1と同じ)。そして、上層22を成膜する前にアニール処理(加熱処理)を行い、下層21が成膜された透光性基板1に対して、Siターゲットを用い、クリプトン(Kr)、酸素(O)および窒素(N)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(RFスパッタリング)により、下層21上に、ケイ素、酸素及び窒素で構成される上層22を20nmの厚さで成膜し、下層21および上層22からなる位相シフト膜2を59nmの厚さで形成した。別の透光性基板上に上層を同じ条件で成膜し、組成分析を行ったところ、Si:O:N=41%:31%:28%であり、窒素の含有量は15原子%以上60原子%以下であり、酸素の含有量は50原子%以下であった。
次に、この位相シフト膜2が形成された透光性基板1に対して、位相シフト膜2の膜応力を低減するための加熱処理を行った。位相シフト量測定装置(レーザーテック社製 MPM193)を用いて、加熱処理後の位相シフト膜2の波長193nmの光に対する透過率と位相差を測定したところ、透過率が40.5%、位相差が178.5度(deg)であった。また、分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製 M-2000D)を用いて位相シフト膜2の各光学特性を測定したところ、波長193nmの光における下層21の屈折率nは2.93、消衰係数kは0.24であり、上層22の屈折率nは2.10、消衰係数kは0.10であった。
次に、実施例1と同様の手順で、位相シフト膜2に接して、クロム及び窒素で構成される遮光膜(CrN膜)3を50nmの膜厚で形成した。実施例2の位相シフト膜2及び遮光膜3が積層された透光性基板1に対し、分光光度計(アジレントテクノロジー社製 Cary4000)を用い、位相シフト膜2と遮光膜3の積層構造のArFエキシマレーザーの光の波長(193nm)における光学濃度を測定したところ、3.0以上であることが確認できた。
また、別の透光性基板上に実施例2の位相シフト膜を成膜し、実施例1と同様に、所定の洗浄試験(耐薬試験)を行った。この洗浄試験を行った後に、実施例2における位相シフト膜の表面および側面につき膜減りの有無を観察したところ、表面および側面のいずれにおいても膜減りはほぼ見られず、十分な耐薬性を有していることがわかった。
[位相シフトマスクの製造と評価]
次に、この実施例2のマスクブランク100を用い、実施例1と同様の手順で、幅18nmの位相シフトパターン2aを有する実施例2の位相シフトマスク200を製造した。
実施例2の位相シフトマスク200においては、位相シフトパターン2aの倒壊は見られなかった。また、実施例2の位相シフトマスク200における位相シフトパターン2aの断面について観察したところ、位相シフトパターン2aの断面形状は良好であり、位相シフトパターン2aの表面および側面のいずれにも膜減りはみられず、良好な位相シフトパターン2aとなっていた。
実施例2の位相シフトマスク200に対し、実施例1と同様にAIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に20nmの微細なパターンを露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、CD面内均一性が高く、設計仕様を十分に満たしていた。この結果から、この実施例2の位相シフトマスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に20nmの微細なパターンを露光転写したとしても、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。
〈実施例3〉
[マスクブランクの製造]
実施例3のマスクブランク100は、位相シフト膜2以外については、実施例1と同様の手順で製造した。この実施例3の位相シフト膜2は、実施例1の位相シフト膜2とは成膜条件を変更して成膜した。具体的には、位相シフト膜2を、下層21、上層22に加えて、中間層23を積層した3層構造で構成した。まず、位相シフト膜2の下層21の厚さを41nmとした(下層21の組成、回折強度、パワースペクトル密度解析の結果等は実施例1と同じ)。そして、下層21が成膜された透光性基板1に対して、SiOターゲットを用い、アルゴン(Ar)ガス雰囲気でのスパッタリング(RFスパッタリング)により、下層21上に、ケイ素及び酸素で構成される中間層23を3nmの厚さで成膜した。別の透光性基板上に中間層を同じ条件で成膜し、組成分析を行ったところ、Si:O=34%:66%であり、ケイ素と酸素の合計含有量は90原子%以上であった。
そして、下層21および中間層23が成膜された透光性基板1に対して、Siターゲットを用い、クリプトン(Kr)、酸素(O)および窒素(N)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(RFスパッタリング)により、中間層23上に、ケイ素、酸素及び窒素で構成される上層22を15nmの厚さで成膜し、下層21、中間層23および上層22からなる位相シフト膜2を59nmの厚さで形成した。別の透光性基板上に上層を同じ条件で成膜し、組成分析を行ったところ、Si:O:N=41%:31%:28%であり、窒素の含有量は15原子%以上60原子%以下であり、酸素の含有量は50原子%以下であった。
次に、この位相シフト膜2が形成された透光性基板1に対して、位相シフト膜2の膜応力を低減するための加熱処理を行った。位相シフト量測定装置(レーザーテック社製 MPM193)を用いて、加熱処理後の位相シフト膜2の波長193nmの光に対する透過率と位相差を測定したところ、透過率が40.0%、位相差が178.9度(deg)であった。また、分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製 M-2000D)を用いて位相シフト膜2の各光学特性を測定したところ、波長193nmの光における下層21の屈折率nは2.93、消衰係数kは0.24であり、中間層23の屈折率nは1.56、消衰係数kは0.00であり、上層22の屈折率nは2.10、消衰係数kは0.10であった。
次に、実施例1と同様の手順で、位相シフト膜2に接して、クロム及び窒素で構成される遮光膜(CrN膜)3を50nmの膜厚で形成した。実施例3の位相シフト膜2及び遮光膜3が積層された透光性基板1に対し、分光光度計(アジレントテクノロジー社製 Cary4000)を用い、位相シフト膜2と遮光膜3の積層構造のArFエキシマレーザーの光の波長(193nm)における光学濃度を測定したところ、3.0以上であることが確認できた。
また、別の透光性基板上に実施例3の位相シフト膜を成膜し、実施例1と同様に、所定の洗浄試験(耐薬試験)を行った。この洗浄試験を行った後に、実施例3における位相シフト膜の表面および側面につき膜減りの有無を観察したところ、表面および側面のいずれにおいても膜減りはほぼ見られず、十分な耐薬性を有していることがわかった。
[位相シフトマスクの製造と評価]
次に、この実施例3のマスクブランク100を用い、実施例1と同様の手順で、幅18nmの位相シフトパターン2aを有する実施例3の位相シフトマスク200を製造した。
実施例3の位相シフトマスク200においては、位相シフトパターン2aの倒壊は見られなかった。また、実施例3の位相シフトマスク200における位相シフトパターン2aの断面について観察したところ、位相シフトパターン2aの断面形状は良好であり、位相シフトパターン2aの表面および側面のいずれにも膜減りはみられず、良好な位相シフトパターン2aとなっていた。
実施例3の位相シフトマスク200に対し、実施例1と同様にAIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス上のレジスト膜に20nmの微細なパターンを露光転写したときにおける転写像のシミュレーションを行った。このシミュレーションの露光転写像を検証したところ、CD面内均一性が高く、設計仕様を十分に満たしていた。この結果から、この実施例3の位相シフトマスク200を露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に20nmの微細なパターンを露光転写したとしても、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンは高精度で形成できるといえる。
〈比較例1〉
[マスクブランクの製造]
比較例1のマスクブランクは、位相シフト膜以外については、実施例1と同様の手順で製造した。この比較例1の位相シフト膜は、実施例1の位相シフト膜2とは成膜条件を変更している。具体的には、まず、位相シフト膜の下層の厚さを44nmとした(下層の組成は実施例1と同じ)。そして、上層を成膜する前にアニール処理(加熱処理)を行い、下層が成膜された透光性基板に対して、Siターゲットを用い、クリプトン(Kr)、酸素(O)および窒素(N)の混合ガス雰囲気での反応性スパッタリング(RFスパッタリング)により、下層上に、ケイ素、酸素及び窒素で構成される上層を18nmの厚さで成膜し、下層および上層からなる位相シフト膜2を62nmの厚さで形成した。別の透光性基板上に上層を同じ条件で成膜し、組成分析を行ったところ、Si:O:N=34%:56%:10%であり、窒素の含有量は15原子%以上60原子%以下を満たすものではなかった。また、酸素の含有量は、50原子%以下を満たすものではなかった。
次に、この位相シフト膜が形成された透光性基板に対して、位相シフト膜の膜応力を低減するための加熱処理を行った。位相シフト量測定装置(レーザーテック社製 MPM193)を用いて、加熱処理後の位相シフト膜の波長193nmの光に対する透過率と位相差を測定したところ、透過率が40.5%、位相差が178.5度(deg)であった。また、分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製 M-2000D)を用いて位相シフト膜2の各光学特性を測定したところ、波長193nmの光における下層21の屈折率nは2.93、消衰係数kは0.24であり、上層22の屈折率nは1.76、消衰係数kは0.01であった。
次に、実施例1と同様の手順で、位相シフト膜に接して、クロム及び窒素で構成される遮光膜(CrN膜)3を50nmの膜厚で形成した。比較例1の位相シフト膜及び遮光膜が積層された透光性基板に対し、分光光度計(アジレントテクノロジー社製 Cary4000)を用い、位相シフト膜と遮光膜の積層構造のArFエキシマレーザーの光の波長(193nm)における光学濃度を測定したところ、3.0以上であることが確認できた。
[位相シフトマスクの製造と評価]
次に、この比較例1のマスクブランクを用い、実施例1と同様の手順で、幅18nmの位相シフトパターンを有する比較例1の位相シフトマスクを製造した。
比較例1の位相シフトマスク200においては、位相シフトパターン2aの倒壊が見られた。この原因は、位相シフトパターン2aの幅寸法に対して、位相シフト膜の膜厚が大きくなりすぎたことにあると推察される。この結果から、この比較例1の位相シフトマスクを露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス上のレジスト膜に20nm以下の微細なパターンを露光転写した場合、最終的に半導体デバイス上に形成される回路パターンを高精度で形成することは困難であるといえる。
1 透光性基板
2 位相シフト膜
21 下層
22 上層
23 中間層
2a 位相シフトパターン
3 遮光膜
3a,3b 遮光パターン
4 ハードマスク膜
4a ハードマスクパターン
5a レジストパターン
6b レジストパターン
100 マスクブランク
200 位相シフトマスク

Claims (19)

  1. 透光性基板と、
    前記透光性基板上に形成された位相シフト膜と、を有し、
    前記位相シフト膜は、
    ハフニウムおよび酸素を含む下層と、
    前記下層上に形成され、ケイ素、酸素、および窒素を含む上層と、を含み、
    前記下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上であり、
    前記上層の窒素の含有量は15原子%以上である、マスクブランク。
  2. 前記上層の酸素の含有量は50原子%以下である、請求項1に記載のマスクブランク。
  3. 前記下層の酸素の含有量は50原子%以上である、請求項1または2に記載のマスクブランク。
  4. 前記上層の窒素の含有量は60原子%以下である、請求項1から3のいずれかに記載のマスクブランク。
  5. 前記位相シフト膜は、前記下層と前記上層との間に形成される中間層を含み、
    前記中間層は、ケイ素と酸素との合計含有量が90原子%以上である材料からなる、請求項1から4のいずれかに記載のマスクブランク。
  6. 前記中間層は、ケイ素と酸素とからなる、請求項5に記載のマスクブランク。
  7. 前記位相シフト膜の膜厚は60nm以下である、請求項1から6のいずれかに記載のマスクブランク。
  8. 前記位相シフト膜は、ArFエキシマレーザーの露光光に対して、20%以上の透過率および150度以上210度以下の位相シフト量を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のマスクブランク。
  9. 前記位相シフト膜上に、遮光膜を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のマスクブランク。
  10. 透光性基板と、
    前記透光性基板上に設けられ、転写パターンが形成された位相シフト膜と、を有し、
    前記位相シフト膜は、
    ハフニウムおよび酸素を含む下層と、
    前記下層上に形成され、ケイ素、酸素、および窒素を含む上層と、を含み、
    前記下層のハフニウムおよび酸素の合計含有量は95原子%以上であり、
    前記上層の窒素の含有量は15原子%以上である、位相シフトマスク。
  11. 前記上層の酸素の含有量は50原子%以下である、請求項10に記載の位相シフトマスク。
  12. 前記下層の酸素の含有量は50原子%以上である、請求項10または11に記載の位相シフトマスク。
  13. 前記上層の窒素の含有量は60原子%以下である、請求項10から12のいずれかに記載の位相シフトマスク。
  14. 前記位相シフト膜は、前記下層と前記上層との間に形成される中間層を含み、
    前記中間層は、ケイ素と酸素との合計含有量が90原子%以上である材料からなる、請求項10から13のいずれかに記載の位相シフトマスク。
  15. 前記中間層は、ケイ素と酸素とからなる、請求項14に記載の位相シフトマスク。
  16. 前記位相シフト膜の膜厚は60nm以下である、請求項10から15のいずれかに記載の位相シフトマスク。
  17. 前記位相シフト膜は、ArFエキシマレーザーの露光光に対して、20%以上の透過率および150度以上210度以下の位相シフト量を有することを特徴とする請求項10から16のいずれかに記載の位相シフトマスク。
  18. 前記位相シフト膜上に、遮光パターンが形成された遮光膜を備えることを特徴とする請求項10から17のいずれかに記載の位相シフトマスク。
  19. 請求項10から18のいずれかに記載の位相シフトマスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に前記転写パターンを露光により転写する工程を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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