JP2023146445A - 医療用長尺体、及びイントロデューサー - Google Patents

医療用長尺体、及びイントロデューサー Download PDF

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Atsuya Suzuki
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Abstract

【課題】簡単な構造によって生体管腔内に挿入したカテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止できる医療用長尺体、及びイントロデューサーを提供する【解決手段】シースイントロデューサー100(医療用長尺体)は、軸方向に延在する内腔111が形成されたカテーテル本体110を有する。カテーテル本体は、生体管腔に沿って追従するように変形可能に構成された変形容易部120を有する。変形容易部は、山折り部131と谷折り部132が交互に配置された蛇腹構造135で構成された第1部位130と、第1部位よりも軸方向の基端側に位置し、カテーテル本体の内腔とカテーテル本体の外表面110aとを貫通するスリット145が形成された第2部位140と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、医療用長尺体、及びイントロデューサーに関する。
従来から、医療デバイス等を生体管腔に挿入するために使用される医療器具としてイントロデューサーが知られている。
イントロデューサーは、内腔が形成された中空管状のカテーテル本体(シースチューブ)及びカテーテル本体の基端部に配置されたハブ部を備える医療用長尺体(シースイントロデューサー)と、カテーテル本体の内腔に挿入可能なダイレーターチューブを備えるダイレーターと、を有する。
イントロデューサーを使用した手技では、術者等は、カテーテル本体にダイレーターチューブを挿入した状態で経皮的に血管(生体管腔)内へカテーテル本体を挿入する。術者等は、カテーテル本体の先端側を血管内に挿入した状態で、カテーテル本体からダイレーターチューブを抜去する。そして、術者等は、カテーテル本体の内腔を血管内と生体外部とを繋ぐアクセス経路として利用することで、バルーンカテーテル等の各種の医療デバイスを血管内に挿入することができる。
上記のようなイントロデューサーを使用した手技において、術者等は、所定の間、カテーテル本体を血管内に挿入した状態に維持する。例えば、カテーテル本体を血管内に挿入した状態でカテーテル本体が血管壁Bwに対して摺動すると、カテーテル本体の外表面と血管壁Bwとの摩擦により、スパズム(血管攣縮)が発生することがある。スパズムの発生を防止する方法の一例として、カテーテル本体の外表面に親水性コート層等を設けることで、カテーテル本体の摺動抵抗を低下させる方法が考えられる。
しかしながら、カテーテル本体の外表面の摺動抵抗を低下させると、血管内でカテーテル本体が移動し易くなる。そのため、例えば、術者等がカテーテル本体に挿入した医療デバイスを手元側(基端側)へ移動させる操作を行うと、カテーテル本体内の医療デバイスの移動に追従し、カテーテル本体が生体外部へ抜け出てしまう可能性がある。このような課題の対策として、カテーテル本体の抜けを防止するための何らかの構造をカテーテル本体に配置することが考えられる。
例えば、下記特許文献1には、シースイントロデューサーを血管へ挿入しやすくするために、シースの長手方向の途中部位に、蛇腹を有する耐屈曲性の部位を設けた発明が提案されている。このシースによれば、蛇腹は、耐屈曲性の部位が屈曲を生じさせることなく人体内で容易に曲がることを可能にする。蛇腹が曲がることによって、シースが生体外部へ抜け出る方向(皮膚外方向)への力が低減される。それにより、特許文献1に記載された発明は、シースが生体外部へ抜け出ることを低減できる。
下記特許文献2には、血管内に挿入されるシース本体のルーメン内に血液を流通させやすくするために、シース本体の外周壁を貫通する開口部をシース本体の先端部近傍及び基端部付近に設けた発明が提案されている。このシース本体によれば、先端部近傍の開口部を通してルーメン内に血液を流入させ、基端部付近の開口部を通してルーメン内から血液を流出させることができる。血流がルーメン内を流通することによって、血流によるシース本体が生体外部へ抜け出る方向(皮膚外方向)への力が低減される。それにより、特許文献2に記載された発明は、シース本体が生体外部へ抜け出ることを低減できる。
下記特許文献3には、カテーテルのシャフトの軸線と平行な断面においてシャフトの外表面に凹部及び凸部を交互に並んで配置した発明が提案されている。凸部の頂点を挟んで先端側の凹部に向かう先端側傾斜面の軸線に対する傾斜角(α)は、凸部の頂点を挟んで基端側の凹部に向かう基端側傾斜面の軸線に対する傾斜角(β)よりも小さい(特許文献3の図5を参照)。このカテーテルのシャフトによれば、シャフトを先端方向へ移動する際の血管壁Bwとの接触抵抗を、基端方向へ移動する際の血管壁Bwとの接触抵抗よりも小さくできる。それにより、特許文献3に記載された発明は、シャフトが生体外部へ抜け出ることを低減できる。
特開平7-178183号公報 特許第6001163号公報 特開2015-181486号公報
シースイントロデューサーのような医療用長尺体においても、上記特許文献1に記載された蛇腹のような構造を設けたり、上記特許文献2に記載された開口部のような構造を設けたりすることにより、手技の最中にカテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止することが可能になるとも考えられる。
しかしながら、特許文献1、2、及び3は、蛇腹のような構造及び開口部のような構造の両者を採用した場合、蛇腹と開口部との配置方法を具体的に開示していない。蛇腹及び開口部の両者の位置関係によっては、カテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを十分に防止できないおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造によって生体管腔内に挿入したカテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止できる医療用長尺体、及びイントロデューサーを提供することを目的とする。
本発明に係る医療用長尺体は、軸方向に延在する内腔が形成されたカテーテル本体と、前記カテーテル本体の基端部に配置されたハブ部と、を有し、前記カテーテル本体は、生体管腔に沿って追従するように変形可能に構成された変形容易部を有する。前記変形容易部は、山折り部と谷折り部が交互に配置された蛇腹構造で構成された第1部位と、前記第1部位よりも前記軸方向の基端側に位置し、前記カテーテル本体の内腔と前記カテーテル本体の外表面とを貫通するスリットが形成された第2部位と、を有する。
本発明の医療用長尺体は、軸方向に延在する内腔が形成されたカテーテル本体に配置された変形容易部を備える。変形容易部は蛇腹構造で構成された第1部位を有し、カテーテル本体を生体管腔に沿って進めると、第1部位が生体管腔に沿って追従するように変形する。変形容易部は第1部位よりも軸方向の基端側にスリットが形成された第2部位を有し、第2部位においても生体管腔に沿って追従するように変形する。変形容易部が蛇腹構造及びスリットによって容易に変形することによって、カテーテル本体が生体外部へ抜け出る方向への力を低減できる。そのため、術者等は、カテーテル本体の内腔に挿入した医療デバイスを基端側へ移動させる等の操作を行った際に、医療デバイスの移動に伴ってカテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止できる。また、生体管腔内に留置されたカテーテル本体は、生体管腔内の流体によって基端側へ移動させる力が作用する。生体管腔内の流体の一部がスリットを介してカテーテル本体を通過して流れるため、生体管腔内の流体によるカテーテル本体を基端側へ移動させる力を低減できる。そのため、生体管腔内の流体によってカテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止できる。上記のように、医療用長尺体は、蛇腹構造で構成された第1部位とスリットが形成された第2部位との配置を特定した変形容易部を備えるという簡単な構造によって生体管腔内に挿入したカテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止できる。そのため、術者等は、カテーテル本体が生体外部へ抜け出ることを防止するための作業を別途行う必要がない。したがって、医療用長尺体を使用した手技が簡便なものとなる。
実施形態に係るイントロデューサーを示す図である。 実施形態に係る医療用長尺体の断面図である。 実施形態に係る変形容易部の第1部位を示す側面図である。 実施形態に係る変形容易部の第1部位を示す断面図である。 実施形態に係る変形容易部の第2部位を示す上面及び側面を関連付けて示す説明図である。 図5に示す矢印6A-6A線に沿う軸直交断面図である。 実施形態に係る変形容易部の第3部位を示す側面図である。 実施形態に係る変形容易部の第3部位を示す断面図である。 実施形態に係るイントロデューサーを使用した手技を模式的に示す断面図である。 実施形態に係るイントロデューサーを使用した手技を模式的に示す断面図である。 実施形態に係るイントロデューサーを使用した手技を模式的に示す断面図である。 実施形態の変形例1に係る変形容易部の第1部位を示す側面図である。 実施形態の変形例2に係る医療用長尺体を示す図である。 実施形態の変形例3に係るカテーテル本体の要部を示す図である。 実施形態の変形例4に係るカテーテル本体の要部を示す図であり、変形容易部の第1部位を示す表面及び裏面を関連付けて示す説明図である。 実施形態の変形例5に係る変形容易部の第2部位を示す側面図である。 実施形態の変形例6に係る変形容易部の第2部位を示す側面図である。 実施形態の変形例7に係る変形容易部の第2部位を示す側面図である。 実施形態の変形例8に係る変形容易部の第2部位を示す側面図である。
<実施形態>
図1~図11を参照して、本発明の実施形態を説明する。
図1~図8は、実施形態に係るイントロデューサー10の各部の構成の説明に供する図である。図9~図11は、イントロデューサー10の使用例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、イントロデューサー10は、シースイントロデューサー100と、ダイレーター200と、を備える。
本実施形態では、本発明の医療用長尺体をイントロデューサー10のシースイントロデューサー100に適用した例を説明する。
(シースイントロデューサー)
シースイントロデューサー100は、図1、図2に示すように、軸方向に延在する内腔111が形成されたカテーテル本体110と、カテーテル本体110の基端部115に配置されたハブ部160と、を備える。
シースイントロデューサー100は、カテーテル本体110の内腔111を介して各種の医療デバイス300(例えば、バルーンカテーテル等のカテーテルデバイス)を血管B内へ導入するために使用することができる(図11を参照)。
本明細書の説明において、カテーテル本体110が延在する方向を「軸方向」と称する。軸方向と直交する断面を「軸直交断面」とする。図2、図4、図8は軸方向に沿うシースイントロデューサー100の部分断面図(縦断面図)を示している。図6は図5に示す矢印6A-6A線に沿う軸直交断面図を示している。
本明細書の説明において、軸方向の血管B内に挿入される側を「先端側」(図中の矢印X1で示す側)とし、先端の反対に位置する側を「基端側」(図中の矢印X2で示す側)とする。「先端」とは部材の最も先端の位置であり、「基端」とは部材の最も基端の位置を意味する。「先端部」及び「基端部」は、先端又は基端から軸方向の一定の範囲を含む領域を意味する。本明細書では、カテーテル本体110の先端及び基端の各々を単に「先端」及び「基端」とも記載する。
(カテーテル本体)
カテーテル本体110は、可撓性を備える中空の管状部材で構成されている。図2に示すように、カテーテル本体110の先端には、カテーテル本体110の内腔111に挿入されるダイレーターチューブ210の先端部や医療デバイス300を突出させることを可能にする先端開口部113が設けられている。
カテーテル本体110は、図1、図2に示すように、後述する変形容易部120と、カテーテル本体110の軸方向において変形容易部120に隣接する部分116、117と、を有する。部分116は、変形容易部120よりもカテーテル本体110の基端側に延在するカテーテル本体110の一部を構成している。部分117は、変形容易部120よりもカテーテル本体110の先端側に延在するカテーテル本体110の一部を構成している。
カテーテル本体110は、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、又はこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンエラストマー、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体など)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどの高分子材料又はこれらの混合物等で構成することができる。
カテーテル本体110は、変形容易部120、及び部分116、117の全てを同じ素材から構成することができる。
図2に示すように、カテーテル本体110の外表面110aには親水性コート層c1を設けることができる。
本実施形態では、カテーテル本体110においてストレインリリーフ部180よりも先端側に位置する部分116、変形容易部120、部分117のそれぞれの外表面に親水性コート層c1を設けている。
親水性コート層c1を形成する材料としては、例えば、グリシジルメタクリレート-ジメチルアクリルアミド共重合体、セルロース系高分子物質、ヒアルロン酸、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質、アクリルアミド系高分子物質等を用いることができる。ただし、親水性コート層c1を形成する材料について特に制限はない。
(変形容易部)
カテーテル本体110は、図1、図2に示すように、生体管腔に沿って追従するように変形可能に構成された変形容易部120を有する。
変形容易部120は、カテーテル本体110の軸方向中央部から基端部115寄りの位置に配置することができる。ただし、カテーテル本体110の軸方向において変形容易部120を配置する具体的な位置について特に制限はない。
変形容易部120は、図1、図2に示すように、蛇腹構造135で構成された第1部位130と、スリット145が形成された第2部位140と、を有する。第2部位140は、第1部位130よりも軸方向の基端側に位置する。
本実施形態の変形容易部120は、第2部位140よりも軸方向の基端側に位置するとともに、蛇腹構造135で構成された第3部位150を有することができる。
第1部位130の蛇腹構造135は、図2、図3、図4に示すように、山折り部131と谷折り部132が交互に配置された構造とすることができる。第3部位150の蛇腹構造135も同様に、図2、図7、図8に示すように、山折り部131と谷折り部132が交互に配置された構造とすることができる。
蛇腹構造135の山折り部131の少なくとも一つは、図2、図3、図4、図7、図8に示すように、軸方向の基端側へいくにしたがってカテーテル本体110の中心軸O1から離間する方向へ延びている。
上記の「カテーテル本体110の中心軸O1から離間する方向」は、図2、図3、図4、図7、図8に示すカテーテル本体110の中心軸O1に対して交差する方向である。上記の「カテーテル本体110の中心軸O1から離間する方向」は、カテーテル本体110の中心軸O1に対して所定の角度を成す限り特に限定されない。例えば、上記の「カテーテル本体110の中心軸O1から離間する方向」は、カテーテル本体110の中心軸O1に対して直交する方向以外の方向であってもよく、カテーテル本体110の中心軸O1に対してカテーテル本体110の先端側又は基端側に向けて傾斜した方向も含む。
蛇腹構造135は、図2、図3、図4、図7、図8に示すように、内面及び外面のそれぞれが先端側に向けてテーパーとなる台形構造を連続的に配置した形状を有する。カテーテル本体110は、蛇腹構造135の形状のため、カテーテル本体110を先端方向へ移動する際の血管壁Bwとの接触抵抗が、基端方向へ移動する際の血管壁Bwとの接触抵抗よりも小さくなる。そのため、術者等は、血管B内に挿入したカテーテル本体110を先端側へ移動させる操作を行った際に、カテーテル本体110を円滑に押し進めることができる。
上記とは逆に、血管B内に挿入したカテーテル本体110に基端側へ移動させる力が作用したときには、血管壁Bwに接触する蛇腹構造135は、カテーテル本体110が基端側に移動することを妨げる接触抵抗を生じる。カテーテル本体110の内腔111に挿入した医療デバイス300が基端側へ移動する場合、カテーテル本体110は、医療デバイス300の移動に伴って基端側へ移動させる力が作用する。そのため、術者等は、カテーテル本体110の内腔111に挿入した医療デバイス300を基端側へ移動させる等の操作を行った際に、医療デバイス300の移動に伴ってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを効果的に防止できる。また、蛇腹構造135は、内面が凹凸形状になっているため、ダイレーターチューブ210や医療デバイス300をカテーテル本体110に挿通させる際、ダイレーターチューブ210や医療デバイス300が接触する面積が減少し、摺動性が高くなる(摺動抵抗が低くなる)。また、蛇腹構造135(第1部位130及び第3部位150)の内径d1は、カテーテル本体110の部分117の内径d2と同程度の大きさ、若しくはカテーテル本体110の部分117の内径d2よりも大きく形成されていることが好ましい(図2を参照)。このように内径d1と内径d2の大小関係を定めることにより、蛇腹構造135にダイレーターチューブ210や医療デバイス300を挿通させる際、蛇腹構造135の内面にダイレーターチューブ210や医療デバイス300が接触することで摺動性が低下することを抑制できる。なお、蛇腹構造135の内径d1は、蛇腹構造135の内面の凸部が位置する部分の内径(蛇腹構造135の最小内径)で定義することができる。
蛇腹構造135は、上述した形状に限定されないが、段差が無く、なだらかな構造であることが好ましい。
第2部位140のスリット145は、図2、図5、図6に示すように、カテーテル本体110の内腔111とカテーテル本体110の外表面110aとを貫通する。第2部位140は、スリット145を形成することによって、スリット145を形成しない場合に比べて変形し易い。第2部位140は第1部位130よりも軸方向の基端側に位置する。変形容易部120は、第1部位130の蛇腹構造135によって血管Bに沿って追従するように変形するとともに、第1部位130よりも軸方向の基端側の位置においては、第2部位140のスリット145によって血管Bに沿って追従するように変形する。
スリット145は、図5に示すように、円周方向に第1スリット141と第2スリット142とを有することができる。実施形態に係るカテーテル本体110では、図6に示す軸直交断面において、第1スリット141及び第2スリット142は、カテーテル本体110の中心軸O1を間に挟んで対向する位置に開口されている。そのため、スリット145の部分で座屈やキンクが生じることを抑制できる。第1スリット141及び第2スリット142は、軸方向の幅寸法及び周方向の弧長が同じである。したがって、第1スリット141の開口面積と、第2スリット142の開口面積とは等しい。
血管B内に留置されたカテーテル本体110は、血液が先端開口部113から内腔111に流入するととも、スリット145(第1スリット141及び/又は第2スリット142)からも内腔111に流入する。カテーテル本体110の内腔111に流入した血液は、スリット145(第1スリット141及び/又は第2スリット142)を通して内腔111から流出する。血管B内に留置されたカテーテル本体110は、血流によって基端側へ移動させる力が作用する。血流の一部がスリット145を介してカテーテル本体110を通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110を基端側へ移動させる力を低減できる。そのため、血管B内の血流によってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを防止できる。
第2部位140は、図2、図5に示すように、軸方向に間隔を空けて配置された複数のスリット145を有することができる。間隔は、軸方向の基端側へいくにしたがって大きくすることができる。
スリット145は、先端側がいわゆる「密」に配置され、基端側へいくにしたがっていわゆる「疎」に配置されている。これにより、第2部位140の先端側は、基端側に比べて変形し易く、スリット145が「密」に配置された部分において大きく変形することが可能となる。
蛇腹構造135は、スリット145よりも変形した形状を維持できる。このため、スリット145のみでなく、蛇腹構造135と組み合わせることによって、医療デバイス300を挿入するときにもカテーテル本体110の曲がりを維持することが可能である。
第3部位150は、図2、図7、図8に示すように、蛇腹構造135の山折り部131及び谷折り部132の少なくとも一部には、スリット145を形成することができる。
第3部位150の蛇腹構造135は、第1部位130の蛇腹構造135と同様に構成され、第3部位150のスリット145は第2部位140のスリット145と同様に形成されている。第3部位150のスリット145は、軸方向に等間隔を空けて配置されている。第3部位150の蛇腹構造135は、スリット145を形成することによって、スリット145を形成しない場合に比べて変形し易い。変形容易部120は、第2部位140よりも軸方向の基端側の位置においては、第3部位150の蛇腹構造135及びスリット145によって血管Bに沿って追従するように変形する。
また、カテーテル本体110の内腔111に流入した血液は、第3部位150のスリット145(第1スリット141及び/又は第2スリット142)を通して内腔111から流出する。血流の一部が第3部位150のスリット145を介してカテーテル本体110を通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110を基端側へ移動させる力を一層低減できる。そのため、血管B内の血流によってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを一層防止できる。
変形容易部120における第1部位130、第2部位140、及び第3部位150の軸方向の具体的な位置や、軸方向に沿う具体的な長さについて特に制限はない。ただし、スリット145は、カテーテル本体110を血管B内に留置した状態において、生体外部に露出しない位置に配置する必要がある。
図2に示すように、ハブ部160は、カテーテル本体110の内腔111と連通する内部空間161を有する。
ハブ部160の内部空間161には弁体165を配置している。弁体165は、カテーテル本体110の内腔111に流れ込んだ血液がハブ部160の基端側からハブ部160の外部へ漏洩することを防止する。
弁体165は、例えば、ダイレーターチューブ210を挿通可能にするスリット165aが形成された弾性部材により構成することができる。弁体165は、例えば、略楕円形の円盤形状を有するように構成することができる。弁体165は、所定のキャップ部材170によりハブ部160に対して固定している。なお、弁体165の具体的な形状、材質、スリット165aの構造等について特に制限はない。
キャップ部材170は、ハブ部160の外周面の一部を囲むようにしてハブ部160の基端部に嵌合させることができる。
ハブ部160には、ハブ部160の内部空間161と連通するサイドポート163を設けることができる。サイドポート163には、チューブ195(図1を参照)の一端部を接続することができる。チューブ195の他端部には、例えば、三方活栓190を接続することができる。
ストレインリリーフ部180は、カテーテル本体110にキンクや折れ等が発生するのを抑制する。ストレインリリーフ部180は、図2に示すように、カテーテル本体110及びハブ部160に対して外嵌させることができる。ストレインリリーフ部180は、カテーテル本体110の基端側の一定の範囲とハブ部160の先端側の一定の範囲を囲むように配置することができる。
(ダイレーター200)
ダイレーター200は、図1に示すように、カテーテル本体110の内腔111に挿入可能なダイレーターチューブ210と、ダイレーターチューブ210の基端部に固定されたダイレーターハブ220と、を有する。
ダイレーター200は、カテーテル本体110を血管B内に挿入するときに、カテーテル本体110の折れを防いだり、穿刺部位p1、p2(図9を参照)を拡径したりするために用いることができる。
(使用例)
次に、図9~図11を参照して、シースイントロデューサー100の使用例とともに作用効果を説明する。
図9には、患者の肢体(例えば、前腕部)の皮下組織tに形成した穿刺部位p1と、血管壁Bwに形成した穿刺部位p2を介してカテーテル本体110を血管B内に挿入する際の様子を示している。
術者等は、カテーテル本体110を血管B内に挿入するに際し、カテーテル本体110の内腔111にダイレーターチューブ210を挿入し、シースイントロデューサー100にダイレーター200を組み付けた状態にする。
術者等は、図9に示すように、カテーテル本体110の先端側からカテーテル本体110を各穿刺部位p1、p2を介して血管B内に挿入する。
シースイントロデューサー100は、カテーテル本体110の内腔111にダイレーターチューブ210が挿入された状態において、ダイレーターチューブ210によってカテーテル本体110の変形容易部120が変形することを防止できる。そのため、イントロデューサー10は、シースイントロデューサー100にダイレーター200を組み付けた状態で、カテーテル本体110を血管B内に円滑に挿入することができる。
術者等は、血管B内にカテーテル本体110を挿入した後、カテーテル本体110の内腔111からダイレーターチューブ210を抜去する。
術者等は、カテーテル本体110の内腔111からダイレーターチューブ210を抜去した後、図10に示すように、血管B内にカテーテル本体110を押し込む。変形容易部120は、血管B内にカテーテル本体110が押し込まれるのに伴って、第1部位130の蛇腹構造135が湾曲する。
術者等は、図11に示すように、血管B内にカテーテル本体110をさらに押し込む。変形容易部120は、血管B内にカテーテル本体110がさらに押し込まれるのに伴って、第1部位130の蛇腹構造135が湾曲した形状からほぼ直線形状に復元する。変形容易部120は、第1部位130の蛇腹構造135の基端寄りの部位から第2部位140にかけて湾曲し、第3部位150の蛇腹構造135も緩やかに湾曲する。第2部位140は、スリット145が「密」に配置された部分において大きく湾曲することができる。
変形容易部120は、カテーテル本体110の内腔111を確保したまま、血管Bに沿って追従するように変形する。そのため、カテーテル本体110を血管B内に留置した後においても、カテーテル本体110にキンクが生じることを低減できる。また、カテーテル本体110の先端は、血管Bと同軸を保つことができる。そのため、カテーテル本体110の内腔111に医療デバイス300を挿入するとき、医療デバイス300の挿入性が良好になる。
術者等は、図11に示すように、医療デバイス300をカテーテル本体110の内腔111に挿入する。
カテーテル本体110の外表面110aには親水性コート層c1が設けられている(図2、図4、図6、図8を参照)。そのため、シースイントロデューサー100は、カテーテル本体110の摺動抵抗を低減させることができる。それにより、シースイントロデューサー100は、カテーテル本体110を血管B内に挿入した状態において、患者にスパズムが発生することを効果的に抑制することができる。
本実施形態に係るシースイントロデューサー100のようにカテーテル本体110の外表面110aに親水性コート層c1が設けられていると、カテーテル本体110の内腔111に挿入した医療デバイス300を基端側へ移動させる等の操作を行った際、カテーテル本体110内の医療デバイス300の移動に追従して、カテーテル本体110が生体外部へ抜け出る方向へ移動し易くなる。
図11に示すように、カテーテル本体110は、医療デバイス300の移動に伴って基端側へ移動させる力Fが作用する。シースイントロデューサー100は、カテーテル本体110の変形容易部120が蛇腹構造135及びスリット145によって血管Bに沿って柔軟に変形する。変形容易部120が湾曲することによって、上記の力Fは、図11に示すように、力Fと同じ方向の力F1と、カテーテル本体110が生体外部へ抜け出る方向への力F2とに分散される(F=F1+F2)。このため、カテーテル本体110が生体外部へ抜け出る方向への力F2が低減される(F2<F)。そのため、上記のように医療デバイス300を操作した際においても、カテーテル本体110が血管Bから抜け出る方向へ移動することを効果的に抑制することができる。
変形容易部120の外表面110aには親水性コート層c1が設けられている。ただし、変形容易部120は、蛇腹構造135及びスリット145を有するため、親水性コート層c1が血管壁Bwと接触する面積が他の部位(部分116、117)に比べて減少する。これにより、カテーテル本体110は、滑りすぎが低減される。この観点からも、医療デバイス300を操作した際においても、カテーテル本体110が血管Bから抜け出る方向へ移動することを抑制することができる。
また、血管B内に留置されたカテーテル本体110は、血流によって基端側へ移動させる力が作用する。血流の一部が第2部位140のスリット145及び第3部位150のスリット145を介してカテーテル本体110を通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110を基端側へ移動させる力を低減できる。そのため、血管B内の血流によってカテーテル本体110が血管Bから抜け出る方向へ移動することを効果的に抑制することができる。
スリット145は、第2部位140及び第3部位150に形成されているため、最大屈曲点(第2部位140のスリット145が「密」に配置された部分)よりも基端側に比較的多く存在する。このため、血流が変形容易部120の存在によって阻害されることを防ぎ、血流を確保できる。そのため、血液の乱流による血栓発生リスクを低減することができる。
術者等は、医療デバイス300を使用した各種の処置や治療を終えた後、医療デバイス300をカテーテル本体110の内腔111から抜去する。カテーテル本体110を抜くときにも、変形容易部120が血管Bに沿って追従するように変形する。そのため、術者等は、カテーテル本体110を血管Bの外部へ円滑に移動させることができる。
(作用効果)
以上のように、本実施形態に係るシースイントロデューサー100は、軸方向に延在する内腔111が形成されたカテーテル本体110と、カテーテル本体110の基端部に配置されたハブ部160と、を有する。カテーテル本体110は、血管Bに沿って追従するように変形可能に構成された変形容易部120を有する。変形容易部120は、山折り部131と谷折り部132が交互に配置された蛇腹構造135で構成された第1部位130と、第1部位130よりも軸方向の基端側に位置し、カテーテル本体110の内腔111とカテーテル本体110の外表面110aとを貫通するスリット145が形成された第2部位140と、を有する。
上記のようにシースイントロデューサー100は、軸方向に延在する内腔111が形成されたカテーテル本体110に配置された変形容易部120を備える。変形容易部120は蛇腹構造135で構成された第1部位130を有する。カテーテル本体110を血管Bに沿って進めると、第1部位130が血管Bに沿って追従するように変形する。変形容易部120は第1部位130よりも軸方向の基端側にスリット145が形成された第2部位140を有する。第2部位140においても血管Bに沿って追従するように変形する。変形容易部120が蛇腹構造135及びスリット145によって容易に変形することによって、カテーテル本体110が生体外部へ抜け出る方向への力を低減できる。そのため、術者等は、カテーテル本体110の内腔111に挿入した医療デバイス300を基端側へ移動させる等の操作を行った際に、医療デバイス300の移動に伴ってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを防止できる。また、血管B内に留置されたカテーテル本体110は、血流によって基端側へ移動させる力が作用する。血液の一部がスリット145を介してカテーテル本体110を通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110を基端側へ移動させる力を低減できる。そのため、血流によってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを防止できる。上記のように、シースイントロデューサー100は、蛇腹構造135で構成された第1部位130とスリット145が形成された第2部位140との配置を特定した変形容易部120を備えるという簡単な構造によって血管B内に挿入したカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを防止できる。そのため、術者等は、カテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを防止するための作業を別途行う必要がない。したがって、シースイントロデューサー100を使用した手技が簡便なものとなる。
また、変形容易部120は、第2部位140よりも軸方向の基端側に位置するとともに、蛇腹構造135で構成された第3部位150を有する。そのため、変形容易部120は、第1部位130の蛇腹構造135、第2部位140のスリット145、及び第3部位150の蛇腹構造135によって血管Bに沿ってより滑らかに容易に変形できる。スリット145は、第2部位140及び第3部位150に形成されているため、変形容易部120における基端側に比較的多く存在する。これにより血流を確保できる。
また、蛇腹構造135の山折り部131及び谷折り部132の少なくとも一部には、スリット145が形成されている。蛇腹構造135は、スリット145を形成することによって、スリット145を形成しない場合に比べてより容易に変形できる。また、血流の一部が蛇腹構造135に形成したスリット145を介してカテーテル本体110を通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110を基端側へ移動させる力を一層低減できる。そのため、血管B内の血流によってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを一層防止できる。
また、蛇腹構造135の山折り部131の少なくとも一つは、軸方向の基端側へいくにしたがってカテーテル本体110の中心軸O1から離間する方向へ延びている。カテーテル本体110を先端方向へ移動する際の血管壁Bwとの接触抵抗を、基端方向へ移動する際の血管壁Bwとの接触抵抗よりも小さくできる。そのため、術者等は、血管B内に挿入したカテーテル本体110を先端側へ移動させる操作を行った際に、カテーテル本体110を円滑に押し進めることができる。上記とは逆に、血管B内に挿入したカテーテル本体110に基端側へ移動させる力が作用したときには、血管壁Bwに接触する蛇腹構造135は、カテーテル本体110が基端側に移動することを妨げる接触抵抗を生じる。そのため、術者等は、カテーテル本体110の内腔111に挿入した医療デバイス300を基端側へ移動させる等の操作を行った際に、医療デバイス300の移動に伴ってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを効果的に防止できる。
また、第2部位140は、軸方向に間隔を空けて配置された複数のスリット145を有し、間隔は、軸方向の基端側へいくにしたがって大きくなる。そのため、第2部位140の先端側は、基端側に比べて変形し易く、大きく変形させることができる。
また、変形容易部120の外表面110aには親水性コート層c1が設けられている。そのため、シースイントロデューサー100は、変形容易部120の摺動抵抗を低減させることができる。それにより、シースイントロデューサー100は、カテーテル本体110を血管B内に挿入した状態において、患者にスパズムが発生することを効果的に抑制することができる。
本実施形態に係るイントロデューサー10は、シースイントロデューサー100と、カテーテル本体110の内腔111に挿入可能なダイレーターチューブ210を備えるダイレーター200と、を有する。
上記のように構成されたイントロデューサー10によれば、カテーテル本体110の内腔111にダイレーターチューブ210が挿入された状態において、ダイレーターチューブ210によってカテーテル本体110の変形容易部120が変形することを防止できる。そのため、イントロデューサー10は、シースイントロデューサー100にダイレーター200を組み付けた状態で、カテーテル本体110を血管B内に円滑に挿入することができる。カテーテル本体110は、滑り性を維持したまま、手技中に生体外部へ抜け難くなる。そのため、患者へのより低侵襲な治療と、術者等の負担低減とを両立でき、簡便な手技を実現できる。
次に、上述した実施形態の変形例を説明する。以下の説明では、既に説明した内容についての重複した説明を省略する。また、以下の説明で特に言及しない内容については、上述した実施形態と同一のものとすることができる。
<変形例1>
図12には変形例1に係る変形容易部120の第1部位130の側面図を示す。
図12に示すように、変形例1に係る変形容易部120の蛇腹構造135は、先端側に位置する第1蛇腹部136と、基端側に位置する第2蛇腹部137と、第1蛇腹部136と第2蛇腹部137との間に配置される第3蛇腹部138と、を有する。第3蛇腹部138は、軸方向に沿う山折り部131の幅及び軸方向に沿う谷折り部132の幅の各々が第1蛇腹部136及び第2蛇腹部137よりも小さく形成されている。
第1蛇腹部136及び第2蛇腹部137は、山折り部131と谷折り部132とがいわゆる「疎」に配置され、第3蛇腹部138は、山折り部131と谷折り部132とがいわゆる「密」に配置されている。第1蛇腹部136及び第2蛇腹部137は、比較的小さい曲率で変形し、なだらかに曲がることができる。第3蛇腹部138は、比較的大きい曲率で変形し、第1蛇腹部136及び第2蛇腹部137よりも急峻に曲がることができる。例えば、第3蛇腹部138を血管Bの後壁に接触させ、最も大きな曲率で曲げることができる。
変形例1の蛇腹構造135は、第3蛇腹部138の先端側及び基端側に第1蛇腹部136及び第2蛇腹部137を配置することによって、軸方向に曲率を変えながら、全体としてよりなだらかに曲がることができる。
<変形例2>
図13には変形例2に係るシースイントロデューサー100を示す。
図13に示すように、変形例2のカテーテル本体110Aの変形容易部120は、第1部位130、第2部位140、及び第3部位150を有する。蛇腹構造135を配置する軸方向に沿う範囲は制限されない。
第1部位130の蛇腹構造135は、カテーテル本体110Aの先端から構成されている。カテーテル本体110Aを血管Bに沿って進めると、第1部位130の蛇腹構造135は先端から血管Bに沿って追従するように変形する。第1部位130の蛇腹構造135が軸方向に長い場合であっても、術者等は、カテーテル本体110Aの内腔111に挿入した医療デバイス300を基端側へ移動させる等の操作を行った際に、医療デバイス300の移動に伴ってカテーテル本体110Aが生体外部へ抜け出ることを防止できる。
<変形例3>
図14には変形例3に係るカテーテル本体110Bの要部を示す。
図14に示すように、変形例3のカテーテル本体110Bの変形容易部120は、第1部位130B、第2部位140、及び第3部位150を有する。蛇腹構造135にスリット145を組み合わせる部位は第3部位150に制限されない。また、複数のスリット145を軸方向に間隔を空けて配置する形態も実施形態の配置に限定されない。
第1部位130Bは、第3部位150と同様に、蛇腹構造135の山折り部131及び谷折り部132の少なくとも一部に、スリット145が形成されている。第1部位130Bのスリット145は、軸方向に等間隔に配置されている。第1部位130Bの蛇腹構造135は、スリット145を形成することによって、スリット145を形成しない場合に比べて変形し易い。変形容易部120は、第1部位130Bの蛇腹構造135及びスリット145によって血管Bに沿って追従するように変形する。
第2部位140は、軸方向に間隔を空けて配置された複数のスリット145を有する。間隔は、第2部位140における軸方向の中央部が小さく、先端側及び基端側へいくにしたがって大きくなる。スリット145は、中央部がいわゆる「密」に配置され、先端側及び基端側へいくにしたがっていわゆる「疎」に配置されている。これにより、第2部位140の中央部は、先端側及び基端側に比べて変形し易く、スリット145が「密」に配置された部分において大きく湾曲することが可能となる。
血流の一部が第1部位130B、第2部位140、及び第3部位150のそれぞれにおけるスリット145を介してカテーテル本体110Bを通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110Bを基端側へ移動させる力を一層低減できる。そのため、血管B内の血流によってカテーテル本体110Bが生体外部へ抜け出ることを一層防止できる。
<変形例4>
図15には変形例4に係るカテーテル本体110Cの要部を示す。
図15に示すように、変形例4のカテーテル本体110Cの変形容易部120は、蛇腹構造135で構成された第1部位130を有する。蛇腹構造135を配置する周方向に沿う範囲は制限されない。また、スリット145は、蛇腹構造135の山折り部131及び谷折り部132に形成する場合に限定されない。
第1部位130の蛇腹構造135は、カテーテル本体110Cの周方向に沿う略半分の範囲に形成されている。図15に示すように、第1部位130の裏面側に、蛇腹構造135のみが配置されている。一方、第1部位130の表面側に、スリット145のみが軸方向に等間隔に配置されている。上記の「第1部位130の裏面」及び「第1部位130の表面」は、蛇腹構造135を配置する位置及びスリット145を形成する位置の理解の容易のために用いたものであり、特定の面を指称するものではない。
変形容易部120の第1部位130は、裏面側に蛇腹構造135を配置し、表面側にスリット145を形成しているため、蛇腹構造135を周方向の全周にわたって形成した場合と同様に、血管Bに沿って追従するように変形できる。
<変形例5>
図16には変形例5に係る変形容易部120の第2部位140の側面図を示す。
図16に示すように、変形例5の変形容易部120の第2部位140は、スリット145Aを有する。スリット145Aの具体的な形状は制限されない。また、スリット145A間の軸方向の具体的な間隔も制限されない。
図16に示すように、スリット145Aは、カテーテル本体110の中心軸O1に対して直交する方向の端部が、半円弧形状を有することができる。スリット145Aの場合と同様に、血流の一部がスリット145Aを介してカテーテル本体110を通過して流れるため、血流によるカテーテル本体110を基端側へ移動させる力を低減できる。そのため、血管B内の血流によってカテーテル本体110が生体外部へ抜け出ることを防止できる。
スリット145Aの他の形状について、以下、変形例6、変形例7、及び変形例8を説明する。
<変形例6>
図17には変形例6に係る変形容易部120の第2部位140の側面図を示す。
図17に示すように、スリット145Bは、カテーテル本体110の中心軸O1に対して直交する方向の端部が、三角形状を有することができる。
<変形例7>
図18には変形例7に係る変形容易部120の第2部位140の側面図を示す。
図18に示すように、スリット145Cは、カテーテル本体110の中心軸O1に対して直交する方向に伸びている円弧形状を有することができる。
<変形例8>
図19には変形例8に係る変形容易部120の第2部位140の側面図を示す。
図18に示すように、スリット145Dは、カテーテル本体110の中心軸O1に対して直交する方向に長軸を有する楕円形状を有することができる。
以上、実施形態及び変形例を通じて本発明に係る医療用長尺体及びイントロデューサー10を説明したが、本発明は説明した内容のみに限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、医療用長尺体の適用対象は、シースイントロデューサー100のみに限定されず、変形容易部が備えられる各種のカテーテル等に適用することが可能である。また、医療用長尺体を使用する具体的な手技の内容や処置手順等も明細書内で説明した内容に限定されることはない。
明細書内において説明した各部の構造や部材の配置等は適宜変更することができ、また図示により説明した付加的な部材の使用の省略や、その他の付加的な部材の使用等も適宜に行いうる。
10 イントロデューサー
100 シースイントロデューサー(医療用長尺体)
110 カテーテル本体
110A カテーテル本体
110B カテーテル本体
110C カテーテル本体
110a カテーテル本体の外表面
111 カテーテル本体の内腔
113 先端開口部
115 カテーテル本体の基端部
116 カテーテル本体の部分
117 カテーテル本体の部分
120 変形容易部
130 変形容易部の第1部位
130B 変形容易部の第1部位
131 蛇腹構造の山折り部
132 蛇腹構造の谷折り部
135 蛇腹構造
136 第1蛇腹部
137 第2蛇腹部
138 第3蛇腹部
140 変形容易部の第2部位
141 第1スリット
142 第2スリット
145 スリット
145A スリット
145B スリット
145C スリット
145D スリット
150 変形容易部の第3部位
160 ハブ部
200 ダイレーター
210 ダイレーターチューブ
300 医療デバイス
B 血管(生体管腔)
Bw 血管壁
O1 カテーテル本体の中心軸
c1 親水性コート層
p1 穿刺部位
p2 穿刺部位

Claims (8)

  1. 軸方向に延在する内腔が形成されたカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の基端部に配置されたハブ部と、を有し、
    前記カテーテル本体は、生体管腔に沿って追従するように変形可能に構成された変形容易部を有し、
    前記変形容易部は、山折り部と谷折り部が交互に配置された蛇腹構造で構成された第1部位と、前記第1部位よりも前記軸方向の基端側に位置し、前記カテーテル本体の内腔と前記カテーテル本体の外表面とを貫通するスリットが形成された第2部位と、を有する、医療用長尺体。
  2. 前記変形容易部は、前記第2部位よりも前記軸方向の基端側に位置するとともに、前記蛇腹構造で構成された第3部位を有する、請求項1に記載の医療用長尺体。
  3. 前記蛇腹構造の前記山折り部及び前記谷折り部の少なくとも一部には、前記スリットが形成されている、請求項1又は請求項2に記載の医療用長尺体。
  4. 前記蛇腹構造の前記山折り部の少なくとも一つは、前記軸方向の基端側へいくにしたがって前記カテーテル本体の中心軸から離間する方向へ延びている、請求項1~3のいずれか1項に記載の医療用長尺体。
  5. 前記第2部位は、前記軸方向に間隔を空けて配置された複数の前記スリットを有し、
    前記間隔は、前記軸方向の基端側へいくにしたがって大きくなる、請求項1~4のいずれか1項に記載の医療用長尺体。
  6. 前記蛇腹構造は、先端側に位置する第1蛇腹部と、基端側に位置する第2蛇腹部と、前記第1蛇腹部と前記第2蛇腹部との間に配置され、前記軸方向に沿う前記山折り部の幅及び前記軸方向に沿う前記谷折り部の幅の各々が前記第1蛇腹部及び前記第2蛇腹部よりも小さく形成された第3蛇腹部と、を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の医療用長尺体。
  7. 前記変形容易部の外表面には親水性コート層が設けられている、請求項1~6のいずれか1項に記載の医療用長尺体。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の医療用長尺体と、
    前記カテーテル本体に挿入可能なダイレーターチューブを備えるダイレーターと、を有する、イントロデューサー。
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