JP2022148511A - カテーテル - Google Patents

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Mami Ozoegawa
拓実 山田
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亮佑 鈴木
Ryosuke Suzuki
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Abstract

【課題】病変部を通過させる機能と、病変部を拡張させる機能の両方を効果的に発揮できるカテーテルを提供する。【解決手段】基端から先端まで延在するガイドワイヤルーメン25が形成されたシャフト20と、シャフト20の先端部の外表面を囲んで当該外表面に固定されたバルーン30と、シャフト20の基端部に連結されてガイドワイヤルーメン25と連通する第1ポート41が形成されたハブ40と、を有するカテーテル10であって、シャフト20は、内周面から外周面へ貫通する隙間が形成された管状の補強体23と、補強体23の隙間を通ってガイドワイヤルーメン25とバルーン30の内部を連通させる少なくとも1つの通路26と、通路26よりも先端側に配置され、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ流れる流体を通路26を介してバルーン30の内部へ誘導する誘導部27と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、生体管腔内へ挿入されるカテーテルに関する。
近年、生体管腔内に生じた病変部(狭窄部)の改善のために、バルーンカテーテルが用いられている。バルーンカテーテルは、通常、長尺なシャフト部と、シャフト部の先端側に設けられて径方向に拡張可能なバルーンとを備えている。収縮されているバルーンを、細い生体管腔を経由して体内の目的場所まで到達させた後に拡張させることで、病変部を押し広げることができる。
高度狭窄部や複雑病変などの病変部をバルーンにより治療する際には、病変部にガイドワイヤを通過させるために、細く貫通性の高いマイクロカテーテルを使用し、病変部を通過させる。この後、マイクロカテーテルを引き抜き、代わりにバルーンカテーテルを病変部に挿入して、バルーンにより病変部を拡張させる。すなわち、1つのカテーテルで病変部の通過および拡張が困難であるため、デバイスの交換が必要となる。
例えば特許文献1には、薬剤を注入するための管の先端部の外表面に、血流を低下させるためのバルーンが配置されたカテーテルが記載されている。
特表2019-515011号公報
特許文献1には、バルーンを拡張させる流体の流路についての記載がない。このため、バルーンをどのように拡張させるか明確でない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、病変部を通過させる機能と、病変部を拡張させる機能の両方を効果的に発揮できるカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るカテーテルは、基端から先端まで延在するガイドワイヤルーメンが形成されたシャフトと、前記シャフトの先端部の外表面を囲んで当該外表面に固定されたバルーンと、前記シャフトの基端部に連結されて前記ガイドワイヤルーメンと連通する第1ポートが形成されたハブと、を有するカテーテルであって、前記シャフトは、内周面から外周面へ貫通する隙間が形成された管状の補強体と、前記補強体の隙間を通って前記ガイドワイヤルーメンと前記バルーンの内部を連通させる少なくとも1つの通路と、前記通路よりも先端側に配置され、前記ガイドワイヤルーメンを先端方向へ流れる流体を前記通路を介して前記バルーンの内部へ誘導する誘導部と、を有することを特徴とする。
上記のように構成したカテーテルは、補強体を有するとともに、ガイドワイヤルーメンとは異なるバルーン拡張用のルーメンを必要としないために外径が太くなることを抑制されて、病変部を通過させる機能を維持できる。さらに、カテーテルは、補強体の隙間を通る通路を介して、ガイドワイヤルーメンを先端方向へ流れる流体を誘導部によりバルーンの内部へ誘導できるため、ガイドワイヤルーメンを利用してバルーンを拡張可能である。したがって、本カテーテルは、病変部を通過させる機能と、病変部を拡張させる機能の両方を効果的に発揮できる。
第1実施形態に係るカテーテルを示す平面図である。 第1実施形態に係るカテーテルの先端部を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)は(A)のA-A線に沿う横断面図である。 第1実施形態に係るカテーテルのバルーンを拡張させた状態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は先端部の縦断面図である。 第2実施形態に係るカテーテルの先端部を示す図であり、(A)は縦断面図、(B)は(A)のB-B線に沿う横断面図である。 第2実施形態に係るカテーテルのバルーンを拡張させた状態を示す縦断面図である。 第3実施形態に係るカテーテルを、バルーンを透過して示す平面図である。 第3実施形態に係るカテーテルの先端部を示す縦断面図である。 第3実施形態に係るカテーテルのバルーンを拡張させた状態を示す図であり、(A)は縦断面図、(A)のC-C線に沿う横断面図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本明細書の説明では、自然状態(外力を付加せず、真っ直ぐな状態)でカテーテルが延びている方向を「長軸方向」とする。カテーテルの長軸方向を基準軸としたカテーテルの横断面(軸直交断面)において、カテーテルに対して離間または接近する方向を「径方向」とする。カテーテルの長軸方向を基準軸にした回転方向を「周方向」とする。また、カテーテルにおいて血管内に挿入される側を先端側とし、先端側と反対の端部側を基端側とする。また、先端(最先端)から長軸方向における一定の範囲を含む部分を「先端部」とし、基端(最基端)から長軸方向における一定の範囲を含む部分を「基端部」とする。
本明細書において、範囲を示す「X~Y」は、XおよびYを含み、「X以上Y以下」を意味する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るカテーテル10は、硬く狭い病変部を貫通でき、かつ病変部を拡張させることができる、バルーン付きのマイクロカテーテルである。
カテーテル10は、図1及び2に示すように、シャフト20と、シャフト20の先端部の外表面に配置されるバルーン30と、シャフト20の基端側に配置されるハブ40とを有している。
シャフト20は、長尺であり、可撓性を有している。シャフト20は、そのほぼ中心部に、基端から先端まで延在するガイドワイヤルーメン25が形成されている。シャフト20は、複数の層で構成されており、内層21と、内層21の外側に形成される外層22と、シャフト20に埋め込まれた補強体23と、内層21の内側に形成される被覆層24とを備えている。
内層21は、補強体23の内側に配置される管状の部材である。内層21の構成材料は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等を適用でき、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)等の低摩擦材料等が好ましい。
外層22は、内層21の外周囲を覆う管状の部材である。外層22は、シャフト20の径方向外側の外表面を形成する。外層22の構成材料は、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ポリエーテルケトン、ポリイミド系等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。外層22は、X線造影性の材料を含んでもよい。
補強体23は、内層21と外層22の間に配置されて、シャフト20に埋設されている。すなわち、補強体23は、シャフト20の内表面と外表面の間に配置される。補強体23は、複数の線材を、隙間を有するように管状に編組して形成される。補強体23の先端は、シャフト20のバルーン30が配置される部位よりも先端側まで設けられる。これにより、補強体23は、硬く狭い病変部を通過できる強度をシャフト20に提供する。なお、補強体23は、少なくとも1つの線材が巻回されたコイルであってもよい。または、補強体23は、管体に螺旋状のスリットや、内周面から外周面へ貫通する複数の孔を、例えばレーザー加工等によって形成した構造体であってもよい。
補強体23の線材の線径(直径)は、特に限定されないが、例えば0.01mm~0.1mmである。線材の断面形状は、特に限定されないが、例えば円形、楕円形、四角形等である。
補強体23に用いられる線材は、ステンレス鋼、白金(Pt)・タングステン(W)等の金属線、樹脂繊維、炭素繊維、ガラス繊維等を適用でき、または、これらの線材を複数併用してもよい。
被覆層24は、摩擦係数を低下させる潤滑性材料をコーティングして形成される。被覆層24は、内層21の内周面を覆っている。被覆層24は、例えば潤滑性材料である親水性高分子物質をコーティングして形成される。
親水性高分子物質は、特に限定されないが、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート-ジメチルアクリルアミド(PGMA-DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等からなる公知の親水性物質が挙げられる。
なお、被覆層24の潤滑性材料は、親水性高分子物質に限定されず、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(ETFE)などのフッ素系樹脂や、シリコーン樹脂等であってもよい。
内層21、外層22、被覆層24および補強体23を備えるシャフト20は、先端部に、少なくとも1つの通路26と、誘導部27と、先端テーパ部28とを有している。
各々の通路26は、補強体23の線材の隙間を通ってシャフト20の内周面から外周面へ貫通する孔である。通路26は、ガイドワイヤルーメン25を通る流体を、バルーン30の内部へ通すことができる。シャフト20の通路26が形成される部位は、補強体23を構成する線材の一部が除去されてもよいが、除去されないことが好ましい。線材が除去されないことで、補強体23の強度を適切に維持できる。通路26の大きさ、形状および数は、通路26を通る流体によってバルーン30を拡張および収縮できるのであれば、特に限定されない。ガイドワイヤルーメン25を通る流体は、例えば造影剤や生理食塩液である。
誘導部27は、通路26よりも先端側に配置され、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ流れる流体を、通路26を介してバルーン30の内部へ誘導する。誘導部27は、通路26よりも先端側でガイドワイヤルーメン25の内径が減少している部位である。誘導部27は、ガイドワイヤルーメン25を通るガイドワイヤ100が滑らかに通過できるように、先端方向へ向かって漸減する内径を備えた内面テーパ部29を有している。
先端テーパ部28は、シャフト20の最先端へ向かって漸減する外径を有している。先端テーパ部28は、硬く狭い病変部を通過するために有効である。
シャフト20は、ガイドワイヤルーメン25以外のルーメンを備えないシングルルーメンの管体である。したがって、シャフト20は、ガイドワイヤルーメン25およびバルーン30を拡張させる流体用のルーメンを備えるダブルルーメンの管体よりも細く形成可能である。
シャフト20の外径は、好ましくは0.5mm~3.00mmである。シャフト20の有効長は、好ましくは110mm~180mmである。シャフト20の外径や有効長は、患者や、導入する血管等によって、適宜選択できることが好ましい。有効長は、血管やシース等内へ挿入可能な部位の長さである。本実施形態において、有効長は、ハブ40の最先端からシャフト20の最先端までの長さである。
バルーン30は、シャフト20の先端部の外表面を囲んで配置される。バルーン30は、先端に配置されてシャフト20に固定される先端固定部31と、基端に配置されてシャフト20に固定される基端固定部32と、先端固定部31および基端固定部32の間の拡張部33とを有している。先端固定部31は、通路26よりも先端側に配置される。基端固定部32は、通路26よりも基端側に配置される。したがって、通路26は、拡張部33に囲まれる範囲に形成されている。拡張部33は、シャフト20に固定されずに、シャフト20に対して径方向へ拡張および収縮可能である。
バルーン30は、ある程度の柔軟性を有するとともに、狭い病変部で拡張して病変部を押し広げることができるように、ある程度の硬度を有するものが好ましい。具体的には、バルーン30の構成材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ナイロンエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。また、バルーン30の外表面には、薬剤が被覆されてもよい。
ハブ40は、ガイドワイヤルーメン25と連通する第1ポート41および第2ポート42が形成されている。第1ポート41は、ハブ40の基端に配置される。第1ポート41は、ガイドワイヤ100を通すために使用可能である。第2ポート42は、ハブ40の側方に配置される。第2ポート42は、ガイドワイヤルーメン25にバルーン30を拡張させるための流体を供給するために使用可能である。
第1ポート41は、挿入されるガイドワイヤ100を固定可能なロック機構43を有している。ロック機構43は、本体44と、本体44の内部に配置される弁体45と、本体44の基端側に回転可能に連結される回転操作部46とを有している。本体44は、ガイドワイヤルーメン25と連通する内腔を有し、外表面に雄ネジ47が形成される。弁体45は、本体44の内腔に配置され、ガイドワイヤ100を摺動可能に通す孔が形成されている。回転操作部46は、本体44の雄ネジ47に螺合する雌ネジ48と、本体44の内腔に基端側から入り込み、先端側へ突出する押圧部49とを有する。
術者は、第1ポート41に挿入されたガイドワイヤ100をロック機構43により固定する際には、第1ポート41にガイドワイヤ100を通した後に、回転操作部46を回転させて、押圧部49を本体44に対して先端側へ移動させる。これにより、弁体45が押圧部49により押圧されて圧縮され、弁体45を通るガイドワイヤ100が、圧縮力を受けて摺動不能となる。これにより、ガイドワイヤ100は、ロック機構43によってカテーテル10に固定される。術者は、ロック機構43による固定を解除する際には、回転操作部46を、固定する際と反対方向へ回転させて、弁体45の圧縮を緩める。これにより、ガイドワイヤ100は、カテーテル10から独立して移動可能となる。
次に、第1実施形態に係るカテーテル10の作用および効果を説明する。
手技において、術者は、経皮的に血管へ挿入したガイドワイヤ100の基端を、カテーテル10の先端からガイドワイヤルーメン25に挿入する。続いて、術者は、図3に示すように、カテーテル10を、ガイドワイヤ100に沿って押し進め、カテーテル10の先端部を、病変部110へ挿入する。ガイドワイヤルーメン25の誘導部27を含む内周面は、摩擦抵抗の低い被覆層24が被覆されているため、カテーテル10は、ガイドワイヤ100に沿って円滑に摺動できる。カテーテル10は、シャフト20の先端に先端テーパ部28を有するため、狭い病変部110へ効果的に入り込むことができる。そして、シャフト20の先端部は、先端近傍まで補強体23が配置されて高い剛性を有し、かつシングルルーメンで細い。このため、カテーテル10は、硬く狭い病変部110を効果的に貫通可能である。
バルーン30が病変部110の内部に到達すると、術者は、ハブ40の回転操作部46を回転させて、ロック機構43により、ハブ40にガイドワイヤ100を固定する。これにより、カテーテル10とガイドワイヤ100が固定されて、カテーテル10とガイドワイヤ100がずれることを抑制できる。次に、術者は、第2ポート42から造影剤等の流体を注入する。注入された流体は、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ移動する。シャフト20の先端部には、ガイドワイヤ100と狭いクリアランスで接する誘導部27が配置されている。このため、ガイドワイヤルーメン25を移動する流体は、ガイドワイヤルーメン25の先端の開口からほとんど放出されず、誘導部27よりも基端側に配置される通路26からバルーン30の内部へ誘導される。これにより、バルーン30は径方向へ拡張し、病変部110を押し広げることができる。カテーテル10とガイドワイヤ100がずれることが、ロック機構43により抑制されているため、カテーテル10を望ましい位置に維持して、狙った位置をバルーン30によって効果的に拡張させることができる。この後、術者は、第2ポート42から造影剤等の流体を排出する。これにより、バルーン30内の流体が、通路26を通ってガイドワイヤルーメン25に移動し、バルーン30が収縮する。次に、術者は、ロック機構43を解除する。この後、術者は、カテーテル10およびガイドワイヤ100を抜去し、手技を完了する。
以上のように、第1実施形態に係るカテーテル10は、基端から先端まで延在するガイドワイヤルーメン25が形成されたシャフト20と、シャフト20の先端部の外表面を囲んで当該外表面に固定されたバルーン30と、シャフト20の基端部に連結されてガイドワイヤルーメン25と連通する第1ポート41が形成されたハブ40と、を有するカテーテル10であって、シャフト20は、内周面から外周面へ貫通する隙間が形成された管状の補強体23と、補強体23の隙間を通ってガイドワイヤルーメン25とバルーン30の内部を連通させる少なくとも1つの通路26と、通路26よりも先端側に配置され、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ流れる流体を通路26を介してバルーン30の内部へ誘導する誘導部27と、を有する。
上記のように構成したカテーテル10は、補強体23を有するとともに、ガイドワイヤルーメン25とは異なるバルーン拡張用のルーメンを必要としないために外径が太くなることを抑制されて、病変部110を通過させる機能を維持できる。さらに、カテーテル10は、補強体23の隙間を通る通路26を介して、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ流れる流体を誘導部27によりバルーン30の内部へ誘導できるため、ガイドワイヤルーメン25を利用してバルーン30を拡張可能である。したがって、本カテーテル10は、病変部110を通過させる機能と、病変部110を拡張させる機能の両方を効果的に発揮できる。
また、誘導部27は、シャフト20の通路26よりも先端側でガイドワイヤルーメン25の内径が減少している部位である。これにより、誘導部27の内表面とガイドワイヤルーメン25に挿通されるガイドワイヤ100の外表面の間のクリアランスが減少する。このため、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ流れる流体が、誘導部27を先端方向へ通過する量を減少させることができる。したがって、誘導部27は、ガイドワイヤルーメン25を流れる流体を、通路26を介してバルーン30の内部へ効果的に誘導できる。
また、誘導部27の少なくとも一部は、潤滑性材料が被覆されている。これにより、誘導部27が設けられることでガイドワイヤルーメン25内におけるガイドワイヤ100の摺動抵抗が増加することを抑制できる。このため、カテーテル10の操作性が向上する。
また、ハブ40は、第1ポート41と連通する第2ポート42を有する。これにより、ガイドワイヤ100が通る第1ポート41とは異なる第2ポート42から、バルーン30を拡張させるための流体を効果的に供給できる。なお、ハブ40は、第2ポート42を有さなくてもよい。この場合、第1ポート41にYコネクタを連結することで、ガイドワイヤ100が貫通する第1ポート41から、流体を供給できる。
ハブ40は、第1ポート41に、当該第1ポート41を貫通するガイドワイヤ100の移動を固定できるロック機構43を有する。これにより、ハブ40の第1ポート41にガイドワイヤ100を固定することで、ガイドワイヤ100に対するカテーテル10の位置を固定して、バルーン30を望ましい位置に維持できる。このため、病変部110の狙った位置をバルーン30によって効果的に拡張させることができる。なお、ハブ40は、ロック機構43を有さなくてもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態に係るカテーテル10は、図4に示すように、誘導部50の構造が、第1実施形態と異なる。
第2実施形態に係るカテーテル10のシャフト20は、通路26よりも先端側に、逆止弁構造である誘導部50を有している。誘導部50は、ガイドワイヤルーメン25の内表面に配置されるリング状の基部51と、基部51から突出する複数の弁体52とを有している。
複数の弁体52は、基部51の周方向に並んで配置される。各々の弁体52は、独立して撓むことができる。各々の弁体52は、基部51から径方向内側であって基端方向へ突出している。なお、弁体52の構造は、先端方向へ流れる流体から受ける力により変形して流れを制限できるのであれば、特に限定されない。したがって、弁体52が突出する方向は、特に限定されない。また、弁体52は、1つであってもよい。
基部51および弁体52は、一体的に形成されることが好ましいが、別体であってもよい。また、基部51は、設けられなくてもよい。この場合、弁体52は、ガイドワイヤルーメン25の内表面に直接的に配置される。
ガイドワイヤルーメン25および誘導部50の少なくとも一部は、第1実施形態と同様に、潤滑性材料が被覆されてもよい。
弁体52の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.05mm~1.0mmであり、より好ましくは0.05mm~0.1mmである。弁体52の厚さを適切に調節することで、弁体52は、先端方向へ流れる流体を制限する逆止弁としての効果を適切に発揮しつつ、流体の流れがなくなることで元の形状に戻り、ガイドワイヤ100の通過性を向上できる。また、弁体52は、厚すぎない適切な寸法であることで、仮に破損しても、ガイドワイヤ100の通過性を妨げない。
誘導部50の構成材料は、柔軟に変形可能であれば特に限定されないが、高弾性材料であることが好ましい。高弾性材料は、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム等の各種ゴム、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
次に、第2実施形態に係るカテーテル10の作用および効果を説明する。
第2実施形態に係るカテーテル10のガイドワイヤルーメン25にガイドワイヤ100を挿入した状態で、第2ポート42からガイドワイヤルーメン25に流体を供給すると、図5に示すように、流体がガイドワイヤルーメン25を先端方向へ移動する。ガイドワイヤルーメン25を移動する流体が、通路26よりも先端側に設けられる誘導部50に到達すると、流体から力を受ける各々の弁体52が、径方向内側に向かって傾くように変形する。これにより、弁体52がガイドワイヤ100の外表面に接触または近接し、弁体52とガイドワイヤ100の間の隙間が消滅または減少する。このため、ガイドワイヤルーメン25を移動する流体は、ガイドワイヤルーメン25の先端の開口からほとんど放出されず、誘導部50よりも基端側に配置される通路26からバルーン30の内部へ誘導される。これにより、バルーン30が径方向へ拡張し、病変部110を押し広げることができる。
複数の弁体52は、周方向に分割して配置されるため、周方向の全体にわたって、ガイドワイヤ100の外表面に接触または近接しやすい。このため、複数の弁体52によって、流体がガイドワイヤルーメン25の先端の開口から放出されることを効果的に抑制し、流体が通路26を介してバルーン30の内部へ流入することを効果的に誘導できる。
以上のように、第2実施形態に係るカテーテル10の誘導部50は、通路26よりも先端側でガイドワイヤルーメン25の内表面に配置された弁構造である。これにより、カテーテル10は、弁構造である誘導部50により、ガイドワイヤルーメン25に挿入されるガイドワイヤ100と弁体52である誘導部50との間を先端方向へ流れる流体を減少させることができる。このため、誘導部50は、ガイドワイヤルーメン25を流れる流体を、通路26を介してバルーン30の内部へ効果的に誘導できる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係るカテーテル10は、図6及び7に示すように、誘導部60の構造が、第1実施形態および第2実施形態と異なる。
第3実施形態に係るカテーテル10のシャフト20は、通路26よりも先端側に、部分的に切断されて径方向内側へ撓むことが可能な逆止弁構造である誘導部60を有している。誘導部60は、管状のシャフト20の、補強体23の隙間に位置する部位に形成される少なくとも1つの弁体61を有している。各々の弁体61は、シャフト20の内周面から外周面へ貫通する円弧状のスリット62により囲まれて形成される。各々の弁体61は、先端側がシャフト20の管状構造に連結された固定端となり、基端側が自由端となって撓むことができる。各々の弁体61は、独立して撓むことができる。弁体61の数は、1つでもよいが、複数であることが好ましい。複数の弁体61は、周方向に並んで配置される。さらに、長軸方向の略同一の位置で周方向に並ぶ複数の弁体61により形成される弁集合体が、長軸方向に複数並んで配置されてもよい。各々の弁体61が径方向内側へ撓むことで、シャフト20に、ガイドワイヤルーメン25とバルーン30の内部を連通させる開口63(図8(A)を参照)が形成される。
シャフト20の弁体61およびスリット62が形成される部位は、補強体23を構成する線材の一部が除去されてもよいが、除去されないことが好ましい。線材が除去されないことで、補強体23の強度を適切に維持できる。
ガイドワイヤルーメン25および誘導部60の少なくとも一部は、第1実施形態と同様に、潤滑性材料が被覆されてもよい。
次に、第3実施形態に係るカテーテル10の作用および効果を説明する。
第3実施形態に係るカテーテル10のガイドワイヤルーメン25にガイドワイヤ100を挿入した状態で、第2ポート42からガイドワイヤルーメン25に流体を供給すると、図8に示すように、流体の一部が通路26からバルーン30の内部に流入する。バルーン30の内部に流入した流体は、弁体61を径方向内側へ向かって押圧する。これにより、弁体61の基端側の自由端が、径方向内側に向かって傾くように変形する。これにより、弁体61がガイドワイヤ100の外表面に接触または近接し、弁体61とガイドワイヤ100の間の隙間が消滅または減少する。ガイドワイヤ100の外表面に接触または近接した弁体61は、ガイドワイヤルーメン25を先端方向へ移動しようとする流体に押されて、ガイドワイヤ100の外表面に接触または近接した状態を維持できる。このため、ガイドワイヤルーメン25を移動する流体は、ガイドワイヤルーメン25の先端の開口63からほとんど放出されず、誘導部60よりも基端側に配置される通路26からバルーン30の内部へ誘導される。これにより、バルーン30が径方向へ拡張し、病変部110を押し広げることができる。
複数の弁体61は、周方向に分割して配置されるため、周方向の全体にわたって、ガイドワイヤ100の外表面に接触または近接しやすい。さらに、複数の弁体61により構成される集合体が、長軸方向の複数個所に設けられる。このため、複数の弁体61によって、ガイドワイヤルーメン25を移動する流体がガイドワイヤルーメン25の先端の開口63から放出されることを効果的に抑制し、流体が通路26を介してバルーン30の内部へ流入することを効果的に誘導できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上述した第1~第3実施形態の各々の構造は、組み合わせてカテーテル10に適用されてもよい。また、バルーン30の外周面に、ステントが配置されてもよい。
10 カテーテル
20 シャフト
23 補強体
24 被覆層
25 ガイドワイヤルーメン
26 通路
27、50、60 誘導部
30 バルーン
40 ハブ
41 第1ポート
42 第2ポート
43 ロック機構
45、52、61 弁体
100 ガイドワイヤ

Claims (6)

  1. 基端から先端まで延在するガイドワイヤルーメンが形成されたシャフトと、
    前記シャフトの先端部の外表面を囲んで当該外表面に固定されたバルーンと、
    前記シャフトの基端部に連結されて前記ガイドワイヤルーメンと連通する第1ポートが形成されたハブと、を有するカテーテルであって、
    前記シャフトは、
    内周面から外周面へ貫通する隙間が形成された管状の補強体と、
    前記補強体の隙間を通って前記ガイドワイヤルーメンと前記バルーンの内部を連通させる少なくとも1つの通路と、
    前記通路よりも先端側に配置され、前記ガイドワイヤルーメンを先端方向へ流れる流体を前記通路を介して前記バルーンの内部へ誘導する誘導部と、を有することを特徴とするカテーテル。
  2. 前記誘導部は、前記シャフトの前記通路よりも先端側で前記ガイドワイヤルーメンの内径が減少している部位であることを特徴とする、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記誘導部は、前記通路よりも先端側で前記ガイドワイヤルーメンの内表面に配置された弁構造であることを特徴とする、請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記誘導部の少なくとも一部は、潤滑性材料が被覆されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のカテーテル。
  5. 前記ハブは、前記第1ポートと連通する第2ポートを有する請求項1~4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記ハブは、前記第1ポートに、当該第1ポートを貫通するガイドワイヤの移動を固定できるロック機構を有する請求項1~5のいずれか1項に記載のカテーテル。
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