JP2023142778A - 眼科装置、眼科装置の制御方法、およびプログラム - Google Patents

眼科装置、眼科装置の制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より正しいデフォーカス量を取得して、高いフォーカス精度を実現できる眼科装置を提供する。【解決手段】第1の方式により眼底に関する第1のデフォーカス量を取得する第1の取得手段と、第1の方式とは異なる位相差方式により眼底に関する第2のデフォーカス量を取得する第2の取得手段と、第1のデフォーカス量、第2のデフォーカス量、および眼底に関するデフォーカス量の閾値に基づいてフォーカスレンズを駆動する制御手段と、を眼科装置に配する。【選択図】 図5

Description

本発明は、眼科医院等において被検眼の眼底撮影等に使用される眼底カメラに例示される眼科装置、該眼科装置の制御方法、およびプログラムに関する。
眼科装置として、例えば被検眼の眼底撮影を行う眼底カメラが広く知られている。眼科装置では、被検眼の眼底にピントを容易に合わせるために、被検眼の瞳上に分割されたフォーカス用のスプリット指標を投影し、その指標像を観察撮影系のフォーカスレンズを介して観察する。そして、これら指標像の位置関係に基づいてフォーカスレンズを光軸上で移動させることで、眼底へのフォーカス合わせを行っている。
このようなフォーカス技術において、例えば被検眼は個人差のある収差を有していることから、上述した眼底上の指標像の位置関係からのみでは好適なフォーカス状態が得にくい場合もあり得る。このため、このような従来のフォーカス技術を進めたものとして、例えば特許文献1に開示されるように、フォーカス用スプリット指標に対応する信号の位相情報(指標像と撮像面との共役ずれ)に基づいてフォーカス状態を求める技術も知られている。
特開2009-261573号公報
特許文献1に開示される技術では、撮像面へのフォーカス状態とリンクしたスプリット指標像を取得する撮像素子から位相差情報も取得している。この場合、フォーカス状態とスプリット指標像とをリンクして動作させる場合、大きなフォーカスずれ(大デフォーカス量)がある状態では、スプリット指標が大きくぼけた形で眼底に投影され、そのぼけた指標から得られる指標像によって位相差情報を取得する必要が生じる。このような場合、眼底にスプリット指標を照射している光量を一定にしている限り、観察される指標像の輝度は小さくなり、指標像のコントラストは低下することとなる。このコントラスト低下により、撮像面から得られる位相差検出のための撮像素子の信号がノイズに埋もれ、正しいデフォーカス量を取得することができなくなる恐れがある。
本開示の一実施態様は、このような問題点に鑑みたものであって、より正しいデフォーカス量を取得して、高いフォーカス精度を実現できる眼科装置の提供を目的の一つとする。
本開示の一実施態様に係る眼科装置は、第1の方式により眼底に関する第1のデフォーカス量を取得する第1の取得手段と、前記第1の方式とは異なる位相差方式により前記眼底に関する第2のデフォーカス量を取得する第2の取得手段と、前記第1のデフォーカス量、前記第2のデフォーカス量、および前記眼底に関するデフォーカス量の閾値に基づいてフォーカスレンズを駆動する制御手段と、を備える。
本開示の一実施態様によれば、より正しいデフォーカス量を取得して、高いフォーカス精度を実現することができる。
実施例1に係る眼底カメラの光学系の概略構成を説明する図である。 図1に示す光学系におけるスプリットプリズムを説明する図である。 ピントが合っている場合とずれている場合との状況を説明する図である。 撮像素子の単位セルの概念図である。 実施例1に係るフォーカス合わせの処理に関するフローチャートである。 実施例1に用いた撮像素子での位相差方式での算出ばらつきの一例を示す。 実施例2に係るフォーカス合わせの処理に関するフローチャートである。 実施例2に用いた撮像素子での位相差方式での算出ばらつきの一例を示す。 実施例3に係るフォーカス合わせの処理に関するフローチャートである。
以下、本開示を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本開示が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
(実施例1)
以下、図1乃至図6を参照して、本開示の実施例1に係る眼科装置の一例である眼底カメラおよび該眼底カメラの制御方法について説明する。本実施例に係る眼底カメラは、デフォーカス量を各々異なる方式で取得する複数の取得手段を備える。そして、眼底撮影時のデフォーカス量に応じて、フォーカスレンズの駆動制御時に参照するデフォーカス量を取得する手段を選択する。
まず、図1を参照して、本実施例に係る眼底カメラの主要構成について説明する。図1は、本実施例に係る眼底カメラのフォーカスに関わる主な光学系の模式図を示す。該眼底カメラは、眼底を観察するための照明光学系として、照明光源109、リレーレンズ108、リレーレンズ105、穴あきミラー102、および対物レンズ101を備える。対物レンズ101の光軸上であって穴あきミラー102の穴を経た先には、フォーカスレンズ103および撮像素子104が設けられる。また、リレーレンズ108とリレーレンズ105との間には、スプリット指標用光源107およびスプリットプリズム106が設けられる。撮像素子104、スプリット指標用光源107、照明光源109、フォーカスレンズ103用の駆動機構、およびスプリットプリズム106用の駆動機構は、制御装置110における制御部110cと接続され、該制御部110cによって制御される。制御装置110は、後述するデフォーカス量を取得する第1の取得部110aと、第1の取得部とは異なる方式でデフォーカス量を取得する第2の取得部110bとを備える。
照明光源109にて発光した光は、リレーレンズ108およびリレーレンズ105を介し、穴あきミラー102で反射され、対物レンズ101を通して、観察光として被検眼の眼底を広く照明する。穴あきミラー102は、被検眼の瞳とほぼ共役な位置に設けられる。照明光源109は、例えば無散瞳眼底カメラでは、被視感度の低い赤外光が利用されることが一般的であり、この場合、波長が760nmよりも長い光を発する光源が利用される。
眼底で反射した観察光は、被検眼の瞳孔の中央部を通り、対物レンズ101、穴あきミラー102の穴、およびフォーカスレンズ103を通り、撮像素子104に導かれる。このフォーカスレンズ103を不図示の駆動機構を用いて光軸方向に動かすことにより、撮像素子104上での眼底観察像のフォーカス状態が変化する。
スプリット指標用光源107から発せられた光は、スプリットプリズム106により光路111を経る光束と光路112を経る光束とに分離される。分離後の光束各々は、穴あきミラー102で反射し、対物レンズ101を通して、被検眼の瞳孔の端2か所から被検眼内に入射し、眼底へ導かれる。光路111を経た光束から後述する指標像1が得られ、光路112を経た光束から後述する指標像2が得られる。
なお、本実施例では、スプリットプリズム106で光路を2つに分離する際に、マスクを用いて眼底に照射される指標の形状を制御している。本実施例で用いるスプリットプリズム106の具体的な構成を、図2に示す。図2は、スプリットプリズム106とその上方に配置されるマスク201との上面図とA-A断面図とを示している。図に示すように、スプリットプリズム106の上方にマスク201を置くことで、眼底に照明される指標の形状が制御できる。しかし、光束の分離方法は本実施例の形態に限られず、その他の公知の方法を用いてもよい。
スプリットプリズム106は、不図示の駆動機構によって、光軸方向、即ち図1の紙面内で上下方向に移動させることができる。スプリットプリズム106を光軸方向に移動させることにより、光路111の光軸と光路112の光軸とが紙面上で交差する位置を、光軸方向に変化させることができる。
また、スプリットプリズム106の駆動機構とフォーカスレンズ103の駆動機構とは、連動可能とされている。これにより、フォーカスレンズ103とスプリットプリズム106は、撮像素子104とスプリットプリズム106とが設計上の共役面130(図1および図3参照)を通して互いに共役関係を維持した状態で、駆動することができる。フォーカスを合わせる処理では、フォーカスレンズ103とスプリットプリズム106とを連動させて駆動することで、共役面130が光軸方向に移動する。この共役面130と被検眼の眼底とが重なる位置とされると、眼底に対してフォーカスが合った状態が得られる。
ここで、眼底に対してフォーカスが合った状態とそうでない状態とについて、図3を参照して具体的に説明する。図3(a)はフォーカスが合った状態に関する図であり、図3(b)はフォーカスが合っていない状態に関する図を示す。また、各々の図において、共役面の配置と、眼底に投影される指標像の状態とを示している。なお、図3(a)および3(b)におけるA像およびB像に関する輝度プロファイルは、後述する位相差検知処理時に、眼底に対してフォーカスが合った状態とそうでない状態から得られたプロファイルを各々示している。
共役面130が被検眼眼底に一致しフォーカスが合っている状態では、スプリットプリズム106と眼底が共役の関係となる。このため、図3(a)に示すように、光路111および光路112を通った光束から形成される指標像1および指標像2は、マスク201の形状を保持して投影され、且つ、1本の指標の形状となる。図3(b)では、共役面130が眼底から大きくずれている状態(デフォーカス量が大きい状態)で得られる指標像が示される。図3(b)に示すように、指標像1および指標像2は大きくボケた形状で眼底に投影され、且つ眼底上で位置がずれて投影される。
フォーカスを合わせる処理では、共役面130と眼底がずれている際には、指標像1と指標像2の位置がずれていることが検知される。そして、この指標像1と指標像2のずれ量からデフォーカス量が算出される。従来のスプリット指標を用いた、例えば無散瞳眼底カメラのフォーカス調整手法では、そのデフォーカス量に基づいて、2つの指標像の両者が1本の指標形状になるようにスプリットプリズム106を駆動する。上述したように、その際には、共役面130を維持した状態でフォーカスレンズ103も駆動される。これにより、撮像素子104に眼底の像がフォーカスされることとなる。
投影された指標像1および指標像2の眼底からの反射光は、対物レンズ101、穴あきミラー102の穴、フォーカスレンズ103を通して、撮像素子104に導かれる。本実施例では、撮像素子104にて受光した指標像1および指標像2から次に示す撮像素子104が有する位相差検出機構を用いてデフォーカス量を検知することができる。ここで、図4を用いて、本実施例における撮像素子104を用いた位相差検出に関して説明をする。
図4は、図1に示す撮像素子104を構成する、瞳分割した画素(複合画素)から構成された単位セルの概念を示す図である。図4(a)に示す画素ユニットである単位セル41により撮像素子104が構成され、撮像素子104はこの単位セル41を複数有している。具体的には、本実施例で用いる撮像手段である撮像素子104は、横方向に約5000個、縦方向に約3000個の2次元配列された複数の単位セル41を有している。
単位セル41はその中に画素41a~41dを含み、これら画素各々は、光電変換素子を含む周知の撮像画素構造を備え、各々個別に受光信号を出力することができる。各単位セル41を構成する画素41a~41dの上面には、同色のカラーフィルタが配設されている。また、単位セル41各々の上面には、更にマイクロレンズ42が配置される。該マイクロレンズ42は、単位セル41毎に1つ設けられているため、画素41a~41d各々は、マイクロレンズ42の異なる瞳領域を通過した光を受光することになる。
このような構成を有する撮像素子104において、画像取得時には、図4(b)に示すように、単位セル内の画素41a~41dの4画素からの画素出力全てを合成する。即ち、仮想の画素41eから得られた画素出力が、眼底画像の生成に用いられる。本実施例ではこのような単位セル41中の画素出力の使用方法により、画像を構成する信号を得ることとしている。なお、これら画素41a~41dからの画素出力の合成に関してはさまざまな方法があり、画素内、或いは撮像素子内での部分加算(縦方向もしくは横方向の加算)ができる。また、画素出力の合成は、撮像素子出力後の演算で加算する等、何れのタイミングで合成を行ってもよい。
一方、位相差検知(フォーカス調節)時には、例えば、図4(c)に示すように縦方向に画素出力を加算することにより、単位セル41を二分して用いる。具体的には、複数の単位セル41の左側の画素41aと画素41bの出力を合成して仮想の画素41fからの画素出力とする。また、右側の画素41cと画素41dの出力を合成して仮想の画素41gからの画素出力とする。仮想の画素41fからの画素出力からは図3に示した像Aが得られ、仮想の画素41gからは図3に示した像Bが得られる。これらA像とB像との間での横方向のずれ(画像間の位相差)を利用して、デフォーカス量を算出することができる。
具体的には、フォーカスが合った状態で画素41fが受光するA像と画素41eが受光するB像の重心離間距離を基準とする。実際に得られたA像とB像との重心離間距離とこの基準となる距離との関係からは、公知の撮像面位相差法を適用することによってデフォーカス量とデフォーカスの方向とを知ることができる。本実施例では、A像とB像の横ずれ量をこの基線となる長さで除した値が、デフォーカス量に比例しており、画素41f,41eの画素間距離などにより比例係数を用いて正確なデフォーカス量を算出することとなる。
上述したように、本実施例に係る眼底カメラでは、スプリットプリズム106から得た指標像からデフォーカス量を検出するスプリット方式と、位相差検知によってデフォーカス量を検出する位相差方式とを用いている。これら2つのデフォーカス量の検知方式は、各々メリットとデメリットを有している。以下それについて説明する。
スプリット方式では、例えばスプリット指標の光束と観察および撮影に用いる光束とを被検眼瞳の近傍で分離している。このような場合、被検眼の収差の個人差によりピントずれが生じる可能性がある。それに対して、上述した撮像素子を用いた位相差方式では、観察および撮影用の光束そのものを使うため、被検眼の収差の影響はないと考えられる。
しかし、撮像素子の位相差を検出する場合は、眼底カメラの構成上、射出瞳が小さく基線長が短いため、デフォーカス量に対してA像とB像の横ずれ量が小さくなってしまう。さらに、上述したようにデフォーカス量が大きい場合、図3(b)からも理解されるように指標像の輝度が小さくなる。即ち、輝度が小さく且つ横ずれ量が小さくなることから、ノイズの影響を強く受けることとなり、デフォーカス量が大きい場合正確なデフォーカス量の算出が困難となることが考えられる。本実施例では、位相差方式を主たるフォーカス方式とし、予めスプリット方式によって位相差方式に適したデフォーカス量であるか否かを判定している。そして、位相差方式に適していないとされた場合には、フォーカスレンズを移動してデフォーカス量を低減し、その上で位相差方式によるフォーカス合わせを行うこととしている。
以下に、本実施例に係る眼科装置の制御方法であるフォーカス合わせの際に実行される一連の処理のフローについて、図5を用いて説明する。被検者が不図示の顔受け台に顔を乗せた後、検者からの入力或いは眼底カメラの制御部110の制御により、不図示の内部固視灯が点灯され、被検者の固視が安定される。その後、眼底カメラの光学系100と被検眼の位置関係のアライメントを行った後、フォーカス合わせの処理が開始される。アライメントの終了が検知される、或いは検者による撮影開始の入力がされると、制御部110は、フォーカス合わせの処理を行うため、フローをステップS501に移行させる。
ステップS501では、制御部110は、スプリット指標用光源107を点灯させ、指標像1および指標像2を被検眼の眼底に投影する。この時、例えばフォーカスレンズ103およびスプリットプリズム106は視度が0ディオプタ(以後、0Dと記す)の位置を初期状態とする。スプリット指標用光源107の点灯後、制御部110は、フローをステップS502に移行させる。
ステップS502では、制御部110は、眼底に投影された指標像1および指標像2を、対物レンズ101、穴あきミラー102の穴、およびフォーカスレンズ103を介して撮像素子104で撮像する。その際、制御部110は、観察された指標像が1本であるか2本であるかを判定する。スプリット方式では図1のように瞳孔の端から眼底に至る2つの光路111,112から指標像の光束を入射させる。このため、瞳孔が小さい場合や、アライメントが少しずれた場合には、例えば瞳孔の周囲に阻害され、2つの指標像の内の一方の指標像しか眼底に投影できない場合がある。この時は、指標像1と指標像2の位置ずれ量は当然取得することができない。しかしながら、後述する位相差方式でのデフォーカス量検出は可能である。そこで、指標像が1本しか検出できない場合、制御部110は、フローをステップS502からステップS506に移行させ、位相差方式によるフォーカス合わせ工程を進める。また、2本検出できた場合には、スプリット方式によってデフォーカス量を検出できるとして、制御部110は、フローをステップS503に移行させる。
ステップS503では、第1の取得部110aは、観察された指標像1および指標像2の位置関係を取得し、その位置ずれ量からデフォーカス量を算出する。スプリットプリズム106を含む眼底カメラの光学系100の設計により、指標像1と指標像2の位置ずれ量とデフォーカス量の関係は決定される。例えば、眼底上の位置ずれ量が200μmであったときデフォーカス量が1Dであるなど、第1の取得部110aは、例えば予め光学設計よりずれ量とデフォーカス量の関係のテーブルを有することができる。この場合、第1の部110aは、位置ずれ量に応じてそのテーブルからデフォーカス量を取得するなどの方法でデフォーカス量を求めることができる。しかし、デフォーカス量を得る方法はここで例示した方法に限られず、その他の公知の方法を用いてもよい。2本の指標像からデフォーカス量を得た後、制御部110は、フローをステップS504に移行させる。
ここで、被検眼の視度によって当然デフォーカス量は異なる。ステップS502にて0Dの位置で指標像を撮像している場合、例えば被検眼の視度が実際には-1Dであるとすると、デフォーカス量は-1Dとなる。ステップS502にて指標像を撮像した際の眼底カメラの設定視度と実際の被検眼の視度との差が、指標像1と指標像2の位置の差として現れる。即ち、上述したように、ここで検出したデフォーカス量は、個人差の影響が含まれている可能性がある。
ステップS504では、制御部110は、ステップS503で取得したデフォーカス量を、予め設定しておいた値(デフォーカス量閾値X)と比較する。取得したデフォーカス量がデフォーカス量閾値Xより小さい場合は、位相差方式により正確なデフォーカス量の検出が可能な像が得られているとして、制御部110は、フローをステップS506に移行させる。即ち、コントラストが高く、十分な輝度を有した例えば上述したA像およびB像が得られたとして位相差方式によるデフォーカスの検出を行うこととする。それとは逆に、検出したデフォーカス量がデフォーカス量閾値X以上の場合には、位相差方式により正確なデフォーカス量の検出が可能な像が得られていないとして、制御部110は、フローをステップS505に移行させる。即ち、制御部110は、現状A像およびB像のコントラストが低い或いは輝度が低いために位相差方式の際に撮像素子で得られる信号がノイズに対して小さい可能性があると判断する。そして、制御部110は、位相差方式を実行する前にフォーカスレンズを駆動して、よりよいA像およびB像が得られる状態を求める。
ここで、デフォーカス量閾値Xは、スプリット方式による個人差の影響とデフォーカス量が大きい時に位相差方式で検出するデフォーカス量の正確さとを考慮して決定されることが望ましい。例えば、スプリット方式で指標像1と指標像2の位置ずれ量を略“0”としたときの、眼底撮影結果のフォーカスばらつき量が1.5Dであるとする。即ち、位置ずれ量略“0”の被検眼の視度のばらつき量が1.5Dと仮定する。また、位相差方式のデフォーカス量算出のばらつきが、実際のデフォーカス量に対して図6のようなグラフに示される関係にあるとする。このような場合、実際のデフォーカス量が3D以下ならば、位相差方式により取得されたデフォーカス量のばらつきは、スプリット方式の個人差の影響1.5Dよりも小さなデフォーカス量のばらつきとなる。このようなときは、デフォーカス量閾値Xとして3Dを設定してもよい。なお、このようなデフォーカス量閾値Xの設定の方法はあくまでも一例であり、他の公知のデフォーカス量閾値Xの決定方法を用いることもできる。
ステップS505では、制御部110は、ステップS503で取得したデフォーカス量に応じてフォーカスレンズ103を駆動する。この時、フォーカスレンズ103の光軸上の位置と視度との関係が線形であれば、デフォーカス量に比例した駆動量でフォーカスレンズ103を動かせばよい。また、フォーカスレンズ103の位置と視度との関係が非線形である場合は、ステップS503の処理の実行時点のフォーカスレンズ103の位置から求まる視度(上述の例では、0D)を用いて、取得したデフォーカス量を加味した被検眼の視度を算出する。そして、制御部110は、その被検眼の視度に応じた位置まで、フォーカスレンズ103を駆動すればよい。なお、本実施例では、被検眼の視度に応じた駆動量を算出してフォーカスレンズ103を駆動することとした。しかし、例示した方法によらず、被検眼の視度に合わせてフォーカスレンズ103の位置を制御できれば、制御方法はその他の公知の方法を適用することもできる。フォーカスレンズ103の駆動後、制御部110は、フローをステップS506に移行させる。
ステップS506では、第2の取得部110bは、撮像素子104で検出したスプリット指標像1および指標像2のA像およびB像を用いた位相差方式によりデフォーカス量を取得する。即ち、A像およびB像の横ずれ量から上述したようにデフォーカス量を算出する。ここで用いられるA像およびB像は、ステップS504で位相差方式に適したコントラスト等を有することが確認されている、或いはステップS505で位相差方式に適したコントラスト等を有するようにフォーカスレンズを駆動した後に得たものとなっている。従って、ステップS506では、位相差方式によってより正しいデフォーカス量を取得することができる。デフォーカス量を取得した後、制御部110は、フローをステップS507に移行させる。
ステップS507では、制御部110は、ステップS505で取得したデフォーカス量に基づいて、ステップS505と同様にフォーカスレンズ103を駆動する。フォーカスレンズ103の駆動終了後、制御部110は、フローを進めてフォーカス合わせの処理を終了させ、撮像素子104による眼底の撮影処理を実行する。
なお、実際の眼底の撮影では、上述したフォーカス合わせの処理終了後、被検眼と眼底カメラ光学系とのファインアライメントや撮影光量設定などをさらに行い、その後に眼底を撮影することとなる。この撮影前に再度フォーカス合わせの微調整を自動で実施する場合は、一度フォーカス合わせの処理を実施しているためデフォーカス量は小さいことが分かっている。よって、その場合には、ステップS506におけるデフォーカス量の取得処理を行い、得られたデフォーカス量に基づいてフォーカス調整を実施すればよい。
上述したように、本実施例に係る眼科装置は、第1の取得手段(第1の取得部110a)と、第2の取得手段(第1の取得部110b)と、制御手段(制御部110c)とを備える。本実施例では、ステップS503では、第1の取得部110aは、第1の方式の一例であるスプリット方式により、眼底に関する第1のデフォーカス量を取得する。また、ステップS506では、第2の取得部110bは、第1の方式とは異なる位相差方式により眼底に関する第2のデフォーカス量を取得する。制御部110は、第1のデフォーカス量、第2のデフォーカス量、および眼底に関するデフォーカス量の閾値であるデフォーカス量閾値Xに基づいて、フォーカスレンズ103を駆動する。実際のフォーカス合わせ処理では、制御部110は、第1のデフォーカス量および閾値に基づいて第2のデフォーカス量を求める前にフォーカスレンズ103を駆動するか否かを判定する(ステップS504)。このように、制御部110は、第1のデフォーカス量によって、ステップS503の処理時のデフォーカス量が位相差方式に適するか否かを判定する。そして、否の場合には第1のデフォーカス量によってフォーカスレンズ103を駆動することで、常に位相差方式に適したデフォーカス量の取得が可能となる。
また、本実施例では、ステップS506の処理では、複数の単位セル41を備えた撮像素子104において、単位セル41内の複数の画素(41a~41d)の出力を合成して位相差を有する複数の画像が生成される。そして、これら複数の画像から、第2の取得部110bは、位相差方式によるデフォーカス量を取得する。なお、本実施例では、第1の方式として、スプリットプリズム106を用いて得た指標像1および指標像2を用いたスプリット方式を用いている。
さらに、本実施例において、制御部110は、スプリット方式において指標像が1つしか得られない場合(ステップS502)に、フォーカスレンズ103を駆動せずに取得した第2のデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ103を駆動する。また、本実施例において、制御部110は、第1のデフォーカス量が閾値Xより小さい場合(ステップS504)には、フォーカスレンズを駆動せずに取得した第2のデフォーカス量(ステップS506)に基づいて、フォーカスレンズ103を駆動することができる。そして、第1のデフォーカス量が閾値X以上の場合(ステップS504)には、第1のデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ103を駆動(ステップS505)する。そして、これにより第1のデフォーカス量を小さくして位相差方式でも精度よくデフォーカス量が得られる状態とした後に、取得した第2のデフォーカス量(ステップS506)に基づいてフォーカスレンズ103を駆動することができる。
以上に説明したように、本実施例によれば、撮像面で得られる像のコントラスト等が位相差方式に好適かどうか判定し、好適な像が得られることが確認された後に或いは好適な像が得られる条件とした後に、位相差方式によってデフォーカス量を求めている。これにより、フォーカス合わせの処理の初期に大きくフォーカスがずれている場合においても、撮像面での位相差方式により取得するデフォーカス量の精度を高く保つことができる。
(実施例2)
本実施例では、実施例1と同様にフォーカス合わせの処理を実施するが、ステップS504からステップS505に至る工程において、ステップS705からステップS707の処理が設けられる点で異なっている。ここでは、これら追加された処理に関して図7を用いて説明する。図7は、本実施例に係る眼科装置の制御方法であるフォーカス合わせの際に実行される一連の処理のフローを示している。なお、用いる眼底カメラ、並びにデフォーカス量検出に用いるスプリット指標像を得る構成、および位相差方式で用いる構成は実施例1で用いたものと同じであることから、ここでの説明は省略する。
実施例1では、デフォーカス量が大きい場合にはフォーカスレンズを駆動して位相差方式の適用が可能なデフォーカス量とした後に、位相差方式によりデフォーカス量を求めることとしている。実施例2では、このような場合のフォーカスレンズの駆動に際して、スプリット方式で得たデフォーカス量と位相差方式で得たデフォーカス量との両者について、重みづけして利用することを特徴とする。
実施例1において説明したが、位相差方式では指標像の輝度が小さいと取得する像の信号値が小さくなりノイズに埋もれて取得するデフォーカス量の精度が低くなる。ここで被検眼に投影した指標像の反射強度に大きな個人差がある場合を想定すると、眼底の反射率が低く撮像素子104で得られる像の輝度が低いことも考えられる。この場合、位相差方式で用いる像の信号の対ノイズ比が低く、実施例1で設定したデフォーカス量閾値Xに対しては条件を満たしたとしても、その後のステップS506で位相差方式により取得したデフォーカス量は精度が低いことが考えられる。そこで本実施例では、実施例1で行われる処理に以下に述べるステップS705からステップS707で行われる処理を付加することとしている。
本実施例では、フォーカス合わせの処理において、ステップS504において、制御部110により、ステップS503で得られたデフォーカス量がデフォーカス量閾値Xよりも小さいと判定されると、フローはステップS705に移行される。ステップS705では、制御部110は、ステップS503で得られたデフォーカス量とデフォーカス量閾値Yとを比較する。得られたデフォーカス量がデフォーカス量閾値Yより小さい場合は、制御部110は、フローをステップS506に移行させる。得られたデフォーカス量がデフォーカス量閾値Y以上である場合は、制御部110は、フローをステップS706に移行させる。
ここでデフォーカス量閾値Yは、例えば眼底反射率が低い場合における位相差検出のばらつきを考慮して、例えば、ステップS504で用いられたデフォーカス量閾値Xと同様に、決めることができる。より詳細には、眼底反射率が低い場合での位相差検出方式の検出ばらつきとスプリット方式の検出ばらつきを比較して決定することができる。眼底反射率が低い場合の位相差方式のデフォーカス量算出のばらつきと、実際のデフォーカス量との関係について、図6と同様の様式で図8に示す。図6は、標準的な眼底への指標の入射光量に対して戻り光量0.05%程度で得られた関係を示し、図8は、眼底への指標の入射光量に対して戻り光量0.01%程度で得られた関係を示す。図8に例示するように、スプリット方式の個人差の影響で実際のデフォーカス量のばらつきを1.5Dよりも小さくするためには、位相差検出法で得るデフォーカス量は2D以下である必要がある。よって、図8の関係が得られる眼底反射率が低い眼底の場合での位相差検出のばらつきが1.5Dとなるときを基準として、デフォーカス量閾値Yは2Dに設定される。なお、このようなデフォーカス量閾値Yの設定の方法はあくまでも一例であり、他の公知のデフォーカス量閾値Xの決定方法を用いることもできる。
ステップS706では、制御部110は、次のステップS707で重みづけデフォーカス量の算出の際に用いるデフォーカス量を得るために位相差方式によるデフォーカス量を求める。デフォーカス量の取得後、制御部110は、フローをステップS707に移行させる。
ステップS707では、制御部110は、デフォーカス量閾値Xとデフォーカス量閾値Yとによる重みづけして、ステップS505においてフォーカスレンズを駆動する際に用いるデフォーカス量を決定する。例えば、デフォーカス量閾値Yに限りなく近い値は、眼底の反射率が低くとも位相差方式により得たデフォーカス量の方がスプリット方式で得たデフォーカス量と比較して精度が高いと考えられる。逆にデフォーカス量閾値Xに限りなく近い値は、眼底の反射率が低いことを考慮するとスプリット方式で得たデフォーカス量の方が位相差方式で得たデフォーカス量よりも精度が高い可能性がある。そのため、ステップS506で参照するデフォーカス量DEFを、両閾値に基づく重みづけをして、両方式で得たデフォーカス量を用いて算出する。
具体的には、スプリット方式で算出されたデフォーカス量をZ、位相差検出方式で算出されたデフォーカス量をzとする。そして、デフォーカス量閾値Xとデフォーカス量閾値Yとを用いた以下の重みづけする式よりデフォーカス量DEFを求める。
DEF = Z・(X-Z)/(X-Y)+z・(1-(X-Z)/(X-Y))
なお、ここで示した重みづけ方法は、単なる一例でありスプリット方式/位相差検出方式各々から得られるデフォーカス量のばらつき方などに応じて最適な重みづけ方法を利用することができる。
ステップS505では、制御部110は、ステップS503で得たデフォーカス量或いはステップS706で算出したデフォーカス量DEFを用いてフォーカスレンズ103を駆動する。その後に実行されるステップS506およびステップS507の処理に関しては、実施例1で述べたものであることからここでの説明は省略する。
本実施例において、制御部110は、第1のデフォーカス量について、実施例1で用いた閾値(デフォーカス量閾値X)よりも小さい第2の閾値(デフォーカス量閾値Y)も用いている。そして、第1のデフォーカス量が第2の閾値より小さい場合(ステップS705)には、フォーカスレンズ103を駆動せずに取得した第2のデフォーカス量(ステップS506)に基づいてフォーカスレンズ103を駆動する。また、第1のデフォーカス量が閾値以上の場合(ステップS504)には、制御部110は、第1のデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ103を駆動(ステップS505)する。そして、これにより第1のデフォーカス量を小さくして位相差方式でも精度よくデフォーカス量が得られる状態とした後に、取得した第2のデフォーカス量(ステップS506)に基づいてフォーカスレンズ103を駆動することができる。そして、第1のデフォーカス量が閾値よりも小さく且つ第2の閾値以上の場合(ステップS705)には、フォーカスレンズ103を駆動するための第3のデフォーカス量(重みづけデフォーカス量DEF)を求めるための処理を行う。具体的には、第1のデフォーカス量(ステップS503)と位相差方式を用いて得たデフォーカス量(ステップS706)に対して閾値(X)と第2の閾値(Y)とによる重みづけをすることで第3のデフォーカス量を得る。そして、この第3のデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ103を駆動(ステップS505)した後に取得した第2のデフォーカス量(ステップS506)に基づいてフォーカスレンズ103を駆動することができる。
本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、被検眼の眼底反射率の個人差を考慮したデフォーカス量を用いてフォーカス合わせの処理を行うことができる。従って、より精度の高いフォーカス合わせの処理を実現することができる。
(実施例3)
実施例1および実施例2では、位相差方式でのデフォーカス量を取得する前に、スプリット方式により取得したデフォーカス量により位相差方式をそのまま行えるか否かを判定することとしている。スプリット方式では、上述したように、指標像1と指標像2との位置ずれ量からデフォーカス量を取得している。ここで、実施例で挙げてきた光学系であれば、この指標像1と指標像2との位置ずれ量を用いなくとも、デフォーカス量を得ることができる。本実施例では、上述したような位置ずれ量を用いない方式により得たデフォーカス量を用いて、位相差方式をそのまま行えるか否かを判定することとしている。
ここで、上述した位置ずれ量を用いない方式について説明する。位置ずれを用いた場合(スプリット方式)では、指標像1と指標像2の位置が揃って1本の指標像となる状態が、ピントが合っている状態となる。この1本の指標像となる状態は、共役面130の決まった位置に像が投影されていることとなる。つまり、撮像素子104の決まった位置に指標像が結像することとなる。このことから、スプリット方式の代替として、撮像素子104上の指標像の位置からデフォーカス量を得ることもできる。つまり、ピントが合っている状態で、設計上指標像が撮像素子104に結像する位置と、実際に撮像素子104上に指標像が結像している位置との差からデフォーカス量を算出することができる。
本実施例に係る眼科装置の制御方法であるフォーカス合わせの際に実行される一連の処理のフローについて、以下に図9を用いて説明する。なお、本実施例で用いる眼底カメラ、並びにデフォーカス量検出に用いるスプリット指標像を得る構成、および位相差方式で用いる構成は実施例1で用いたものと同じであることから、ここでの説明は省略する。また、図5で示したフォーカス合わせの処理で行われる各処理と同じ処理については、同じステップ番号を用いて示し、ここでの説明は省略する。
本実施例では、指標の点灯後、第1の取得部110aは、上述したように撮像素子104上での指標像の結像位置より、デフォーカス量を取得する。なお、このようなデフォーカス量の求め方であれば、指標の光束の一方が瞳孔によって遮蔽され、撮像素子104に片方の指標像しか届かない場合であってもフォーカス合わせの処理を実施することができる。このため、本実施例では、実施例1におけるステップS502で行われた処理は割愛されている。また、指標像が単一であってもよいことから、本実施例では、実施例1で述べた光学系から一方の指標像のみを得る構成とした光学系に置換することもできる。
ステップS903では、第1の取得部110aは、撮像素子104上での指標像1および指標像2のいずれかの実際の結像位置と、本来の結像位置との位置関係を取得し、その位置関係のずれ量からデフォーカス量を算出する。スプリットプリズム106を含む眼底カメラの光学系100の設計により、本来の結像位置と実際の結像位置との位置ずれ量とデフォーカス量の関係は決定される。第1の取得部110aは、例えば予め光学設計よりこの位置ずれ量とデフォーカス量の関係のテーブルを有することができる。この場合、第1の取得部110aは、位置ずれ量に応じてそのテーブルからデフォーカス量を取得するなどの方法でデフォーカス量を求めることができる。しかし、デフォーカス量を得る方法はここで例示した方法に限られず、その他の公知の方法を用いてもよい。指標像の結像位置からデフォーカス量を得た後、制御部110は、フローをステップS504に移行させる。以降の処理は実施例1で述べたものと同じであることから、ここでの説明は省略する。
本実施例によれば、第1の方式は、指標像1或いは指標像2を撮像する撮像素子104において、その実際の結像位置と本来の結像位置との撮像素子上の位置ずれに基づいてデフォーカス量を取得する(ステップS903)ことができる。そして、本実施例では、撮像面で得られる像のコントラスト等が位相差方式に好適かどうか判定し、好適な像が得られることが確認された後に或いは好適な像が得られる条件とした後に、位相差方式によってデフォーカス量を求めている。これにより、フォーカス合わせの処理の初期に大きくフォーカスがずれている場合においても、撮像面での位相差方式により取得したデフォーカス量の精度を高く保つことができる。
以上に述べた実施例3は、実施例1および2で用いたスプリット方式の代替となるデフォーカス検出方式である。ここでは、実施例1における代替様式についてのみ説明したが実施例2におけるスプリット方式を本実施例の方式と置き換えることもできる。また、その後に行うフォーカス合わせの微調整の処理は、実施例1および2と同様に実施することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサ若しくは回路を有し、コンピュータ実行可能命令を読み出し実行するために、分離した複数のコンピュータ又は分離した複数のプロセッサ若しくは回路のネットワークを含みうる。
プロセッサ又は回路は、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッシングユニット(MPU)、グラフィクスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はフィールドプログラマブルゲートウェイ(FPGA)を含みうる。また、プロセッサ又は回路は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、データフロープロセッサ(DFP)、又はニューラルプロセッシングユニット(NPU)を含みうる。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施例及び変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
100 眼底カメラ光学系
101 対物レンズ
102 穴あきミラー
103 フォーカスレンズ
104 撮像素子
105、108 リレーレンズ
106 スプリットプリズム
107 指標用光源
130 共役面

Claims (11)

  1. 第1の方式により眼底に関する第1のデフォーカス量を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の方式とは異なる位相差方式により前記眼底に関する第2のデフォーカス量を取得する第2の取得手段と、
    前記第1のデフォーカス量、前記第2のデフォーカス量、および前記眼底に関するデフォーカス量の閾値に基づいてフォーカスレンズを駆動する制御手段と、
    を備える眼科装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1のデフォーカス量および前記閾値に基づいて、前記第2のデフォーカス量を求める前に前記フォーカスレンズを駆動するか否かを判定する請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記第2の取得手段は、複数の単位セルを備えた撮像素子の前記単位セル内の複数の画素の出力を合成して得た複数の画像の位相差からデフォーカス量を取得する請求項1又は2に記載の眼科装置。
  4. 前記第1の方式は、スプリット方式である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼科装置。
  5. 前記制御手段は、前記スプリット方式において指標像が1つしか得られない場合に、前記フォーカスレンズを駆動せずに取得した前記第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動する請求項4に記載の眼科装置。
  6. 前記第1の方式は、指標像を撮像する撮像素子の前記撮像素子上の前記指標像の実際の結像位置と本来の結像位置との位置ずれに基づいてデフォーカス量を取得する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の眼科装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1のデフォーカス量が前記閾値より小さい場合には、前記フォーカスレンズを駆動せずに取得した前記第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動し、前記第1のデフォーカス量が前記閾値以上の場合には、前記第1のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動した後に取得した前記第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の眼科装置。
  8. 前記制御手段は、前記第1のデフォーカス量が前記閾値よりも小さい第2の閾値より小さい場合には、前記フォーカスレンズを駆動せずに取得した前記第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動し、前記第1のデフォーカス量が前記閾値以上の場合には、前記第1のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動した後に取得した前記第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動し、前記第1のデフォーカス量が前記閾値よりも小さく且つ前記第2の閾値以上の場合には、前記第1のデフォーカス量と前記位相差方式を用いて得たデフォーカス量に対して前記閾値と前記第2の閾値とによる重みづけをすることで得た第3のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動した後に取得した前記第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の眼科装置。
  9. 第1の方式により眼底に関する第1のデフォーカス量を取得し、
    前記第1のデフォーカス量および前記眼底に関するデフォーカス量の閾値に基づいて前記第1の方式とは異なる位相差方式により第2のデフォーカス量を求める前にフォーカスレンズを駆動するか否かを判定すること、
    を含む眼科装置の制御方法。
  10. 前記第2のデフォーカス量を求める前にフォーカスレンズを駆動しないと判定された場合に、前記位相差方式により取得した第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動し、前記第2のデフォーカス量を求める前にフォーカスレンズを駆動すると判定された場合に、前記第1のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動した後に前記位相差方式により取得した第2のデフォーカス量に基づいて前記フォーカスレンズを駆動する、ことを更に含む請求項9に記載の眼科装置の制御方法。
  11. コンピュータによって実行されると、該コンピュータに請求項9又は10に記載の眼科装置の制御方法を実行させる、プログラム。
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