JP2023142008A - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化樹脂層の構造発色性および反射率の調整が可能な積層フィルムおよびその製造方法を提供する。【解決手段】基材フィルムの少なくとも片面に硬化樹脂層を備えた積層フィルムであって、前記硬化樹脂層が微粒子(A)と微粒子(B)とを含む硬化樹脂組成物の硬化物層であり、下記(1)~(2)を満足する積層フィルム。(1)微粒子(A)がポリスチレン類またはポリ(メタ)アクリル酸エステル類のいずれかからなる高分子微粒子であること。(2)微粒子(B)が導電性微粒子であること。【選択図】図1

Description

本発明は積層フィルムおよびその製造方法に関する。
工業材料、光学材料、電子部品材料、電池用包装材など様々な分野で、基材フィルムの少なくとも片面に機能層を設けた積層フィルムが使用されている。積層フィルムの基材フィルムとしては、ポリエステルフィルムとして代表的なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、特に2軸延伸PETフィルムが、透明性、機械強度、耐熱性、柔軟性などに優れることから広く使用されている。
単分散微粒子が三次元的に配列したコロイド結晶に光を入射すると回折干渉により、結晶の周期構造に依存するため、特定波長の光が反射される(ブラッグ反射)。その反射波長が可視光領域に生じる場合、構造性発色、いわゆる構造色として視認することができる。
近年、このようなコロイド結晶の研究が精力的に行われており(特許文献1~3)、光学素子、光機能材料など、各種分野への応用展開が期待されている。
特許第5003268号公報 国際公開第2008/120529号 特開2014-189719号公報
しかしながら、従来の技術はいずれも構造色の発現だけであり、その他の機能を付与することに関する記載あるいは示唆がなされていなかった。
そこで、本発明は、上記課題に対して、構造発色性およびその他の機能として、反射率の調整が可能な積層フィルムおよびその製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定構成の硬化樹脂層を備えた積層フィルムを用いることで、上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[14]を提供するものである。
[1]基材フィルムの少なくとも片面に硬化樹脂層を備えた積層フィルムであって、
前記硬化樹脂層が微粒子(A)と微粒子(B)とを含む硬化樹脂組成物の硬化物層であり、
下記(1)~(2)を満足する積層フィルム。
(1)微粒子(A)がポリスチレン類またはポリ(メタ)アクリル酸エステル類のいずれかからなる高分子微粒子であること。
(2)微粒子(B)が導電性微粒子であること。
[2]前記導電性微粒子が(b1)チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、または(b2)チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[3]前記硬化樹脂層がさらに(C)水溶性樹脂を含む、上記[1]または[2]の何れかに記載の積層フィルム。
[4]前記微粒子(A)100質量部に対する、微粒子(B)の含有量が0.1~10質量部である、上記[1]~[3]の何れかに記載の積層フィルム。
[5]前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、上記[1]~[4]の何れかに記載の積層フィルム。
[6]前記ポリエステルフィルムが無色透明ポリエステルフィルムである、上記[5]に記載の積層フィルム。
[7]前記ポリエステルフィルムが黒色ポリエステルフィルムである、上記[5]に記載の積層フィルム。
[8]前記硬化樹脂層の厚みが1μm~10μmである、上記[1]~[7]の何れかに記載の積層フィルム。
[9]硬化樹脂層表面の波長550nmの光の反射率が14%以下である、上記[1]~[8]の何れかに記載の積層フィルム。
[10]上記[1]~[9]の何れかに記載の積層フィルムを製造する方法であって、
前記基材フィルム上に塗布された前記硬化樹脂組成物を25℃~120℃で、10秒~30分間の条件で加熱して前記硬化樹脂層を形成する加熱処理工程を備える積層フィルムの製造方法。
[11]加飾用である、上記[1]~[9]の何れかに記載の積層フィルム。
[12]光学用である、上記[1]~[9]の何れかに記載の積層フィルム。
[13]ディスプレイ用である、上記[1]~[9]の何れかに記載の積層フィルム。
[14]カラーフィルタ用である、上記[1]~[9]の何れかに記載の積層フィルム。
本発明によれば、特定構成の硬化樹脂層の構造発色性および反射率の調整が可能な積層フィルムおよびその製造方法を提供することができる。
硬化樹脂層中、微粒子(A)が規則的に配列することで構造発色性を発現する状態を示す模式図である。
以下に、本発明の実施形態の一例について説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明の積層フィルムは、基材フィルムの少なくとも片面に硬化樹脂層を備えた積層フィルムであって、前記硬化樹脂層が微粒子(A)と微粒子(B)とを含む硬化樹脂組成物の硬化物層であり、下記(1)~(2)を満足する積層フィルムである。
(1)微粒子(A)がポリスチレン類またはポリ(メタ)アクリル酸エステル類のいずれかからなる高分子微粒子であること。
(2)微粒子(B)が導電性微粒子であること。
以下、硬化樹脂組成物が硬化してなる硬化樹脂層が基材フィルム上に設けられる積層フィルムの実施形態を参照しつつ本発明を説明する。
<積層フィルム>
本発明の積層フィルム(以下、「本積層フィルム」と称す場合がある。)は、基材フィルムと、基材フィルムの少なくとも一方の面に形成される硬化樹脂層とを備える。以下、各部材についてより詳細に説明するが、まず積層フィルムを構成する各部材について説明する。
<基材フィルム>
本積層フィルムを構成する基材フィルム(以下、「本基材フィルム」と称す場合がある。)は、フィルム状を呈するものであれば、その材料を特に限定するものではない。例えば紙製、樹脂製、金属製などであってもよい。これらの中でも、機械的強度及び柔軟性の観点から、樹脂製であることが好ましい。
樹脂製の基材フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエステル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリ塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの高分子を膜状に形成した樹脂フィルムを挙げることができる。
また、フィルム化が可能であれば、これらの材料を混合したもの(ポリマーブレンド)や構成単位を複合化したもの(共重合体)であっても構わない。
上記例示したフィルムの中でも、ポリエステルフィルムは、耐熱性、平面性、光学特性、強度などの物性が優れており、特に好ましい。上記ポリエステルフィルムは単層でも、性質の異なる2以上の層を有する多層フィルム(すなわち、積層フィルム)でもよい。ポリエステルフィルムは、ポリエステルを主成分樹脂とするフィルムである。
また、ポリエステルフィルムは、無延伸フィルム(シート)であっても延伸フィルムであってもよい。中でも、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムであるのが好ましい。その中でも、力学特性のバランスや平面性の観点で、二軸延伸フィルムであるのがより好ましい。したがって、二軸延伸ポリエステルフィルムがよりさらに好ましい。
上記ポリエステルフィルムの主成分樹脂であるポリエステルは、ホモポリエステルであっても、共重合ポリエステルであってもよい。
なお、主成分樹脂とは、ポリエステルフィルムを構成する樹脂の中で最も質量割合の大きい樹脂の意味であり、ポリエステルフィルムを構成する樹脂の50質量%以上、或いは75質量%以上、或いは90質量%以上、或いは100質量%を占めればよい。
上記ホモポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、テレフタル酸が好ましい。脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができ、エチレングリコールが好ましい。
代表的なホモポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等を例示することができる。
一方、上記ポリエステルが共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した共重合体であることが好ましい。
共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の一種又は二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種又は二種以上を挙げることができる。共重合ポリエステルは、ジカルボン酸がテレフタル酸を含み、グリコール成分がエチレングリコールを含み、かつ第3成分がこれら以外であることが好ましい。
中でも、基材フィルムとしては、60モル%以上、好ましくは80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエチレンテレフタレートよりなるものが好ましい。
本積層フィルムにおける基材フィルムには、易滑性の付与及び各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を配合することも可能である。粒子を配合する場合、配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。さらに、ポリエステルフィルムの場合には、ポリエステルの製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
また、用いる粒子の平均粒径は、好ましくは5μm以下、より好ましくは0.1μm~3μmの範囲である。平均粒径を上記範囲で用いることにより、フィルムに適度な表面粗度を与え、良好な滑り性と平滑性が確保できる。
なお、粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)によって、10個以上の粒子の直径を測定し、その平均値として求めた平均粒子径である。その際、非球状粒子の場合は、最長径と最短径の平均値を各粒子の直径とする。後述の微粒子(B)及び易滑層中の粒子の平均粒径についても同様である。
粒子を配合する場合、例えば、表層と、中間層を設けて、表層に粒子を含有させることが好ましい。この場合、より好ましくは、粒子を含有する表層、中間層、及び粒子を含有する表層をこの順に有する多層構造とするとよい。
さらに基材フィルム中の粒子の含有量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは0.0003質量%~3質量%の範囲である。粒子の含有量を上記範囲内とすることで、基材フィルムの透明性を確保しつつ、基材フィルムに滑り性を付与しやすくなる。ただし、基材フィルムは、実質的に粒子を含有しなくてもよい。
なお、本明細書において「実質的に粒子を含有しない」とは、意図して含有しないという意味であり、具体的には、粒子の含有量(粒子質量濃度)がその部材や層(ここでは、基材フィルム)に対して、200ppm以下、より好ましくは150ppm以下のことを指す。以下で示す同様の用語も同様の意味である。
基材フィルムに粒子が実質的に含有されない場合、あるいは含有量が少ない場合は、基材フィルムの透明性が高くなり外観が良好なフィルムが得られ、また、硬化樹脂層表面の平滑性が高くなりやすくなる。一方で、積層フィルムの滑り性が不十分となる場合がある。そのため、そのような場合には、硬化樹脂層中に粒子を配合するなどすることで、滑り性を向上させたりしてもよいし、後述する粒子を有する易滑層などを設けて滑り性を向上させてもよい。
本基材フィルムを構成するポリエステルフィルムの色については特に制限はないが、特に透明性が必要とされる光学用の場合、無色透明ポリエステルフィルムであることが好ましい。また、外観を重視する加飾用の場合、黒色ポリエステルフィルムが好ましい。
基材フィルムの厚みは、好ましくは9μm~350μmであり、より好ましくは12μm~250μm、その中でも特に25μm~125μmである。基材フィルムが上記範囲内であると、工業材料、光学部材、化粧品、包装材料、自動車内装用、加飾用などの各分野において好適に使用できる。
本基材フィルムが2以上の層を有する積層構造を備える場合、ベース層Aと表面層B及び表面層Cから構成されるB/A/C及びベース層Aと表面層Bから構成されるB/A/Bの3層構造が好ましい。基材フィルムが2以上の層を有する積層構造を備える場合、各層を構成する主成分樹脂は、上記の通りポリエステルが好ましい。
<硬化樹脂層>
本積層フィルムの硬化樹脂層(以下、「本硬化樹脂層」と称す場合がある。)は、硬化樹脂組成物を硬化させて形成されるものであり、基材フィルム上に設けられる。硬化樹脂層は、基材フィルムの片面のみに設けられてもよいが、両面に設けられてもよい。
本硬化樹脂層は、構造発色性を有すると共に反射率の調整が可能である特徴を有する。
硬化樹脂組成物は、重合することでポリマーとなる成分を含み、具体的には、光重合性化合物及び熱重合性化合物のいずれの重合性化合物を含有してもよい。
硬化樹脂組成物は、構造発色性を有する微粒子(A)と導電性を有する微粒子(B)とを含有することを必須要件とする。
本発明において、微粒子(A)がある程度の規則性をもって配列した構造を形成することで構造色の発現が可能になっていると推察される。
微粒子(B)は、前記配列した構造を乱す、いわゆる、「構造散乱剤」として作用することが特徴である。
<微粒子(A)>
微粒子(A)は、一般的な高分子からなる微粒子を表す。
一般的な高分子としては、例えば、ポリアミド類、ポリイミド類、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリスチレン及びその誘導体等のポリスチレン類、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂類、ポリカーボネートが挙げられる。
これらの中でも、原材料の入手が容易であり、粒子径の揃った微粒子を生産することが容易なことから、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリスチレン類であることが必要である。その中でも、高屈折率の重合体が得られることから、ポリスチレン類が好ましい。
高屈折率の重合体は、粒子内外の屈折率差が大きくなり、構造発色性が向上することから好ましい。微粒子(A)は、非架橋高分子であっても、架橋高分子であってもよい。
微粒子(A)の製造方法に関しては、例えば、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等で適当な大きさの重合体を得て、これを粉砕して微粉とし、篩分等の操作により粒子径を揃える方法がある。また、ソープフリー乳化重合によって、粒子径の揃った微粒子(A)を直接得る方法がある。これらの中では、生産性に優れることから、ソープフリー乳化重合による方法が好ましい。
本発明において、微粒子(A)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
[ポリ(メタ)アクリル酸エステル類]
本発明におけるポリ(メタ)アクリル酸エステル類とは、(メタ)アクリル酸エステル単位を主成分とする重合体である。ここで主成分とは、重合体全体に対して(メタ)アクリル酸エステル単位の含有率が50質量%以上、更には60質量%以上であることを表す。「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」と「メタクリル酸」の一方又は双方を指す。
(メタ)アクリル酸エステル単位の原料となる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルが挙げられる。
ポリ(メタ)アクリル酸エステル類は、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよいが、一般的にはランダム共重合体である。
ポリ(メタ)アクリル酸エステル類は、上述の(メタ)アクリル酸エステルの他に、任意の単量体を共重合してもよい。
任意の単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン等のスチレン類;スチレンスルホン酸のナトリウム塩等の金属塩;アクリル酸、メタクリル酸等の酸性単量体;アクリルアミド、N-プロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類が挙げられる。
これらの中で、粒子径の制御が良好となることから、スチレンスルホン酸のナトリウム塩等の金属塩が好ましい。
また、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類に架橋構造を導入する場合には、公知の多官能単量体を共重合すればよい。
[ポリスチレン類]
本発明におけるポリスチレン類とは、スチレン単位を主成分とする重合体である。ここで主成分とは、重合体全体に対してスチレン単位の含有率が50質量%以上、更には60質量%以上であることを表す。
ポリスチレン類は、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよいが、一般的にはランダム共重合体である。
ポリスチレン類は、スチレンの他に、任意の単量体を共重合してもよい。
任意の単量体としては、例えば、メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン以外のスチレン類;スチレンスルホン酸のナトリウム塩等の金属塩;アクリル酸、メタクリル酸等の酸性単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリルアミド、N-プロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類が挙げられる。
これらの中で、粒子径の制御が良好となることから、スチレンスルホン酸のナトリウム塩等の金属塩が好ましい。
また、ポリスチレン類に架橋構造を導入する場合には、公知の多官能単量体を共重合すればよい。
ポリスチレン類は、スチレン単位を80.0質量%~99.75質量%含有することが好ましい。スチレン単位の含有率が上記範囲内であれば、粒子の屈折率が高くなり、構造発色性が向上することから好ましい。スチレン単位の含有率は90.0質量%以上がより好ましい。また、99.4質量%以下がより好ましい。
微粒子(A)の個数平均粒子径は構造発色性を良好にする観点から50nm~450nm、特に100nm~400nm、とりわけ150nm~300nmであることが好ましい。なお、微粒子(A)の個数平均粒子径は、後掲の実施例の項に記載の方法で測定された値である。
<微粒子(B)>
微粒子(B)は、導電性を有する微粒子であることが必要である。
微粒子(B)は、好ましくは、(b1)チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、または(b2)チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体である。これらの物質は、優れた導電性を示し、好適である。
本発明において、微粒子(B)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、重合体(b1)と重合体(b2)を併用してもよい。
微粒子(B)としては、例えば下記式(1)で表される化合物もしくは下記式(2)で表される化合物を、ポリ陰イオンの存在下で重合して得られるものが例示される。
Figure 2023142008000002
上記式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数が1~20の脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基などを表す。
Figure 2023142008000003
上記式(2)中、nは1~4の整数を表す。
重合時に使用するポリ陰イオンとしては、例えばポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸などが例示される。かかる重合体の製造方法としては、例えば特開平7-90060号公報に示されるような方法が採用できる。
本発明においては、上記式(2)で表される化合物においてnが2であり、ポリ陰イオンとしてポリスチレンスルホン酸を用いたものが好適に用いられる。
またこれらのポリ陰イオンが酸性である場合、一部または全てが中和されていてもよい。中和に用いる塩基としてはアンモニア、有機アミン類、アルカリ金属水酸化物が好ましい。
微粒子(B)の平均粒径は、微粒子(A)の配列を乱す観点から10nm~150nm、特に20nm~150nm、とりわけ40nm~100nmであることが好ましい。
<(C)水溶性樹脂>
本硬化樹脂層は(C)水溶性樹脂を含むことが好ましい。水溶性樹脂とは、高分子化合物の内で、水に溶解するか少なくとも水に分散する物質である。
(C)水溶性樹脂としては、分子内にスルホニル基、カルボキシル基等のイオン性基;水酸基等の水溶性置換基を有しており、水に溶解するものが好ましい。
(C)水溶性樹脂は、本硬化樹脂層として均一な塗膜を形成することを可能とする。
水溶性樹脂には、非イオン性の水溶性樹脂と、イオン性の水溶性樹脂がある。
非イオン性の水溶性樹脂としては、例えば、水溶性ポリアクリルアミド、水溶性アクリル系樹脂、非イオン性のポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリ酢酸ビニル;デンプン、ゼラチン、カゼイン等の天然高分子化合物が挙げられる。
イオン性の水溶性樹脂としては、例えば、水溶性ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸、イオン性のポリビニルアルコール系樹脂、カルボキシメチルセルロースが挙げられる。
これらの中では、高分子主鎖の耐加水分解性が高い理由で、非イオン性のポリビニルアルコール系樹脂及び/又はイオン性のポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。また、水溶性樹脂の中では、イオン強度が向上することから、イオン性の水溶性樹脂が好ましい。
本発明において、(C)水溶性樹脂は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
[イオン性の水溶性樹脂]
イオン性の水溶性樹脂とは、アニオン性又はカチオン性の部位を有する水溶性樹脂のことであり、具体的には上述の通りである。
イオン性の水溶性樹脂の中では、耐溶剤性に優れるという理由で、イオン性のポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
[イオン性のポリビニルアルコール系樹脂]
イオン性のポリビニルアルコール系樹脂とは、分子鎖中に、スルホニル基又はその塩;カルボキシル基又はその塩;4級アンモニウム塩等のイオン性基を含むポリビニルアルコール系樹脂である。
イオン性のポリビニルアルコール系樹脂として、具体的には、分子鎖中にスルホニル基のナトリウム塩を含むポリビニルアルコール系樹脂、分子鎖中にカルボキシル基のナトリウム塩を含むポリビニルアルコール系樹脂が挙げられる。
これらの中では、塩が解離しやすいという理由で、スルホニル基のナトリウム塩を含むポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
イオン性のポリビニルアルコール系樹脂の市販品としては、例えば、ゴーセネックス(三菱ケミカル社製、特殊変性ポリビニルアルコール系樹脂)が挙げられる。
<(D)水溶媒>
本硬化樹脂層を形成に用いる硬化樹脂組成物(以下、「本硬化樹脂組成物」と称す場合がある。)は、(D)水溶媒により希釈されることで塗布液とするとよい。
本硬化樹脂組成物は、液状の塗布液として本基材フィルムに塗布し、乾燥し、かつ硬化させることで本硬化樹脂層とするとよい。
本硬化樹脂組成物を構成する各成分は、(D)水溶媒に溶解あるいは分散させることができる。本発明おいて、硬化樹脂組成物は、実質的に有機溶媒を含まないことが好ましい。
「実質的に有機溶媒を含まない」とは、水以外に微粒子(A)の製造過程でやむを得ず除去しきれなかった有機溶媒が、本発明の主旨を損なわない範囲において、少量混合していてもよいことを意味する。具体的には水全体の質量に対して、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、その中でも特に2質量%以下がよい。有機溶媒の具体例として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒などが挙げられる。
(D)水溶媒の使用量には特に制限はなく、調製される硬化樹脂組成物の塗布性、液の粘度及び表面張力、固形分の相溶性等を考慮して適宜決定される。本硬化樹脂組成物は、(D)水溶媒を用いて、好ましくは固形分濃度が5質量%~80質量%、より好ましくは10質量%~70質量%、その中でも特に15質量%~60質量%の塗布液として調製されるのが好ましい。
なお、硬化樹脂組成物における「固形分」とは、揮発性成分である溶媒を除いた成分を意味するものであり、固体の成分のみならず、半固形や粘稠な液状物のものをも含むものとする。
<(E)その他成分>
本硬化樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の主旨を損なわない範囲内で適宜、種々の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、レベリング剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、消泡剤などが挙げられる。これらの1種のみを配合してもよく、2種以上を配合してもよい。
<各成分の含有量>
本硬化樹脂層及び本硬化樹脂組成物における微粒子(B)の含有量は、構造発色性を良好とする観点から、微粒子(A)100質量部に対して、0.1質量部~10質量部の範囲が好ましく、0.1質量部~5質量部の範囲がより好ましく、さらに好ましくは0.1質量部~3質量部の範囲である。
本硬化樹脂層及び本硬化樹脂組成物が(C)水溶性樹脂を含有する場合、(C)水溶性樹脂の含有量は、構造発色性の観点から、本硬化樹脂層及び本硬化樹脂組成物中の微粒子(A)100質量部に対して0.001質量部~0.4質量部の範囲が好ましく、0.005質量部~0.4質量部の範囲がより好ましく、さらに好ましくは0.05質量部~0.4質量部の範囲である。
なお、本硬化樹脂層及び本硬化樹脂組成物の固形分中の微粒子(A)の含有率については、構造発色性の観点から5質量%~60質量%、特に10質量%~40質量%、とりわけ20質量%~40質量%の範囲であることが好ましい。
<硬化樹脂層の厚み>
本硬化樹脂層の厚みは、通常1μm~10μm、好ましくは2μm~9μm、より好ましくは3μm~8μmの範囲がよい。本硬化樹脂層の厚みを前記範囲内とすることにより、所望する構造色が発色しやすくなる。
ここで、硬化樹脂層の厚みは、後述の積層フィルムの製造方法において、本硬化樹脂組成物を塗布して加熱乾燥した後の厚みである。
<硬化樹脂層の形成方法>
上記のとおり、本硬化樹脂層は、本硬化樹脂組成物を基材フィルム表面に塗布し、乾燥して塗布層を形成し、その塗布層を硬化することで得ることができる。
本硬化樹脂組成物を塗布する方法としては、例えばエアドクターコート、ブレードコート、ロッドコート、バーコート、ナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファロールコート、グラビアコート、キスロールコート、キャストコート、スプレーコート、カーテンコート、カレンダコート、押出コート等従来公知の塗布方法を用いることができる。
乾燥条件は、特に限定されず、室温付近で行ってもよいし、加熱により行ってもよい。
微粒子(A)の耐熱性を考慮した場合、120℃を超えると微粒子(A)の融解が始まりやすい傾向にあるため、好ましくは25℃~120℃、より好ましくは25℃~110℃、その中でも特に30℃~100℃の範囲がよい。
また、乾燥時間は、(D)水溶媒が十分に揮発できる限り特に限定されず、例えば10秒~30分、好ましくは15秒~10分である。
即ち、本積層フィルムは、好ましくは、本基材フィルム上に塗布された本硬化樹脂組成物を25℃~120℃で、10秒~30分間の条件で加熱して本硬化樹脂層を形成する加熱処理工程を備える本発明の積層フィルムの製造方法に従って製造される。
本硬化樹脂組成物の硬化方法は、硬化樹脂組成物の硬化メカニズムに応じて適宜選択すればよく、硬化樹脂組成物が熱硬化樹脂組成物であれば加熱することで硬化させればよい。また、光硬化樹脂組成物であれば活性エネルギー線を照射して硬化させればよい。
硬化樹脂組成物を硬化させる際に用いることのできる活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化防止の観点から好ましいのは紫外線及び電子線である。
硬化樹脂組成物の硬化方法は、成形時間及び生産性の観点並びに加熱による各部材の熱収縮及び熱劣化を防止できる観点などから、これらの中ではエネルギー線照射により硬化することが好ましい。エネルギー線の照射は、いずれの面側から行ってもよく、基材フィルム側から行ってもよいし、基材フィルムの反対側から行ってもよい。
積層フィルムを製造する際、硬化樹脂組成物を紫外線照射により硬化させる場合には、種々の紫外線照射装置を用いることができ、その光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LED-UVランプ等を使用することができる。紫外線の照射量(単位はmJ/cm)は、通常50mJ/cm~3,000mJ/cmであり、硬化樹脂組成物の硬化性、硬化物(硬化膜)の可撓性等の観点から好ましくは100mJ/cm~1,000mJ/cmであり、積層フィルムの平面性の観点から、より好ましくは100mJ/cm~500mJ/cmの範囲で適宜決定される。
また、積層フィルムを製造する際、硬化樹脂組成物を電子線照射で硬化させる場合は、種々の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照射量(Mrad)は、通常、0.5Mrad~20Mradであり、硬化樹脂組成物の硬化性、硬化物の可撓性、基材の損傷防止等の観点から好ましくは1Mrad~15Mradの範囲で適宜決定される。
<易接着層>
本積層フィルムには、基材フィルムの表面に易接着層を有してもよい。易接着層は、本硬化樹脂層が設けられる基材フィルムの一方の面に設けられるとよく、易接着層の表面に上記した硬化樹脂層が形成されるとよい。
易接着層を設けることで、基材フィルムに硬化樹脂層を接着させやすくなる場合がある。易接着層は、バインダー樹脂及び架橋剤を含む易接着層組成物から形成される。
バインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール等のポリビニル系樹脂、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。これらの中でも、硬化樹脂層との密着性向上の観点からは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂を使用することが好ましく、より好ましくはポリエステル樹脂、アクリル樹脂である。これらバインダー樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。易接着層組成物において、バインダー樹脂の含有量は、固形分基準で、例えば20質量%~90質量%、好ましくは30質量%~80質量%である。
架橋剤としては、種々公知の架橋剤が使用でき、例えばオキサゾリン化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート系化合物、カルボジイミド系化合物、シランカップリング化合物等が挙げられる。
なお、オキサゾリン化合物としては、オキサゾリン基を有するアクリルポリマーなどであってよい。
これらの中でも、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、及びエポキシ化合物が好ましい。これら架橋剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
易接着層組成物における架橋剤の含有量は、固形分基準で、例えば、5質量%~50質量%、好ましくは10質量%~40質量%である。
易接着層組成物には、耐ブロッキング性、滑り性改良を目的として粒子を配合してもよい。粒子としては、後述する易滑層で示したものを適宜使用できる。ただし、易接着層組成物(すなわち、易接着層)は、実質的に粒子を含有しないことが好ましい。粒子を実質的に含有しないことで、硬化樹脂層表面の平滑性を高めることができる。
また、易接着層組成物には、架橋を促進するための成分、例えば架橋触媒などが配合されていてもよい。さらに、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料等を併用することも可能である。
易接着層組成物は、一般的に、水、有機溶剤、又はこれらの混合液により希釈されていることが好ましく、易接着層は、易接着層組成物の希釈液を、基材フィルムの表面に塗布液としてコーティングして、乾燥することにより形成するとよい。コーティングは、従来公知の方法で行うとよい。
易接着層の厚さは、通常0.003μm~1μmの範囲であり、好ましくは0.005μm~0.6μm、さらに好ましくは0.01μm~0.4μmの範囲である。厚さを0.003μm以上とすることで、十分な接着性を確保できる。また、1μm以下とすることで、外観の悪化や、ブロッキングなどを生じにくくする。
<易滑層>
本積層フィルムには、易滑層を有してもよい。易滑層は、基材フィルムの硬化樹脂層が設けられる一方の面とは反対側の面に設けられるとよい。易滑層は、基材フィルムの表面に設けられるとよい。積層フィルムは、易滑層を有することで、滑り性が良好となる。そのため、上記の通り、積層フィルムの硬化樹脂層が設けられる側の面の平滑性を高めても、積層フィルムのロール巻き取り性及び取り扱い性が良好になる。
易滑層は、例えばバインダー樹脂、架橋剤及び粒子を含む易滑層組成物から形成される。
なお、バインダー樹脂及び架橋剤に使用できる化合物は、上記易接着層に使用されるバインダー樹脂、架橋剤で説明したとおりである。
また、易滑層組成物におけるバインダー樹脂の含有量は、固形分基準で、例えば、20質量%~90質量%、好ましくは30質量%~80質量%である。易滑層組成物における架橋剤の含有量は、固形分基準で、例えば、5質量%~50質量%、好ましくは10質量%~40質量%である。
易滑層に使用される粒子の具体例としては、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、有機高分子粒子等が挙げられる。その中でも透明性の観点からシリカが好ましい。粒子の平均粒径は、ポリエステルフィルムの表面平滑性を損なうことなく、滑り性を良好にする観点から、好ましくは0.005μm~1.0μm、より好ましくは0.01μm~0.8μm、さらに好ましくは0.01μm~0.6μmの範囲内である。易滑層組成物における粒子の含有量は、固形分基準で、例えば1質量%~20質量%、好ましくは3質量%~15質量%である。易滑層に使用される粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
易滑層組成物は、一般的に、水、有機溶剤、又はこれらの混合液により希釈されていることが好ましく、易滑層は、易滑層組成物の希釈液を、基材フィルムの表面に塗布液としてコーティングして、乾燥することにより形成するとよい。コーティングは、従来公知の方法で行うとよい。
易滑層の厚さは、通常0.003μm~1μmの範囲であり、好ましくは0.005μm~0.6μm、さらに好ましくは0.01μm~0.4μmの範囲である。厚さを0.003μm以上とすることで、易滑層に含有される粒子を十分に保持でき、滑り性を付与できる。また1μm以下とすることで、外観の悪化や、ブロッキングなどを生じにくくする。
<コーティング>
本基材フィルムの表面には必要に応じてコーティングを施すことができ、コーティングにより上記した易接着層及び易滑層を形成するとよい。コーティングは、インラインあるいはオフラインあるいはそれらを両方組み合わせて行うことができるが、インラインで行うことが好ましい。インラインで行うコーティングは、基材フィルムの製造ラインにおいて基材フィルムにコーティングを施すとよい。例えば、基材フィルムが二軸延伸フィルムである場合には、例えば、縦延伸が終了した段階で、易接着層及び易滑層の少なくとも一方を形成するための塗布液を塗布した後、その後の基材フィルムの製造工程で塗布液を乾燥、硬化などさせるとよい。
<積層フィルムの物性>
(構造発色性)
本発明で用いる微粒子(A)は、構造発色性を有する。構造発色とは、図1に示すように、粒子径の揃った微粒子が規則的に配列したときに構造色を発現することを意味する。
構造発色とは、微粒子が規則正しく配列した結晶構造を有しているため、光の波長によって干渉や散乱等の光学物理的現象が起こり、見る角度によって色が変化して見える、角度依存性のある発色現象のことである。
構造発色は光の性質によるものであるから、可視光領域のみではなく、紫外線領域、赤外線領域でも同様に発現する。
紫外線領域で構造色を発現させるには、個数平均粒子径が小さい、例えば個数平均粒子径50nm~100nmの微粒子を用いればよく、赤外線領域で構造色を発現させるには、個数平均粒子径が大きい、例えば個数平均粒子径100nm~450nmの微粒子を用いればよい。
本発明では、フィルムの加飾性向上のために構造発色を利用する観点から、可視光領域での構造色を発現することが好ましい。
ここで可視光領域とは波長360nm~830nmを表し、紫外線領域とは波長200nm~359nmを表し、赤外線領域とは波長831nm~2500nmを表す。
本発明において、構造発色性評価としては、硬化樹脂層表面を正面から見た場合と斜め45度の角度で見た場合とで、色調に関して、目視による官能評価を行った。
(光沢度)
目視による官能評価により、光沢感の有無を評価すると、本積層フィルムでは、後掲の実施例1~3に示されるように、微粒子(B)の添加により、構造発色性だけではなく、反射率の調整も可能となる。
一方、後掲の比較例1では、微粒子(B)を添加していないため、反射率が大きい結果となる。
このメカニズム詳細は不明であるが、硬化樹脂層中において、微粒子(A)がある程度の規則性をもって配列した構造を形成することで構造色の発現が可能になっていると推察される。そこにさらに微粒子(B)を添加したことにより、部分的に微粒子(A)の配列が乱された結果、その乱れの程度に応じて、反射率が変化したものと推察される。本発明において、微粒子(B)は、前記配列した構造を乱す、いわゆる、「構造散乱剤」として作用することが特徴である。
(反射率(550nm))
本硬化樹脂層は、その表面の波長550nmの光の反射率(以下、「反射率(550nm)」と記載する。)が14%以下であるのが好ましく、さらに好ましくは10%以下、その中でも特に8%以下であるのがよい。
後掲の実施例1~3に示されるように、本積層フィルムでは、導電性微粒子(A)の配合量の増加に伴い、反射率(550nm)の値が小さくなる傾向にある。
本積層フィルムは、反射率を低く抑えることにより、構造発色性に加えて、低光沢感も付与出来る特徴を有する。
(表面抵抗率)
本硬化樹脂層の表面抵抗率は、特に限定されないが、例えば1×1012Ω/□以下、好ましくは1×10Ω/□以下である。
表面抵抗率の下限は特にないが、帯電防止剤のコストを勘案すると1×10Ω/□以上とするのが好ましい。
硬化樹脂層の表面抵抗率が低いほど、帯電防止性が良好であり、例えば硬化樹脂層上に粘着剤層などの機能層を設けた後、剥離する工程における剥離帯電を抑え、異物等の付着を防止することが出来る。
なお、硬化樹脂層の表面抵抗率は、後掲の実施例の項に記載の方法で測定される。
<用途>
本発明の積層フィルムは、工業材料用途、光学用途、包装材料用途など、様々な用途で使用可能であるが、各種ディスプレイ、光学フィルタ、レンズ、ミラー、窓ガラス等の光学用に使用されることが好ましい。
また、積層フィルムは、化粧シートなどの加飾用途に使用されてもよい。
本発明では、硬化樹脂層の表面反射率を調整することができるので、例えば、マット調を有することも可能である。そのため、積層フィルムの構造発色性に加えて、反射率を調整することできるため、目視による光沢感の調整も可能となり、さらに高度な加飾性を有するものにすることができ、フィルム設計の自由度が増す利点を有する。
<語句の説明など>
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
次に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
種々の物性及び特性の測定及び評価方法は、以下の通りである。
(1)極限粘度(IV)
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(質量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)基材フィルム中の粒子の平均粒径
走査型電子顕微鏡(HITACHI製、「S3400N」)を用いて、粉体を観察した。
得られた画像データから粒子1個の大きさを測定し、10点の平均値を平均粒径とした。
(3)微粒子(A)の個数平均粒子径
微粒子(A)のエマルションを基材に塗布し、乾燥させた後、倍率2万倍以上の電子顕微鏡で、微粒子の画像を観察した。画像中、少なくとも400個の微粒子の直径を測定し、これを算術平均して個数平均粒子径を求めた。
(4)硬化樹脂層の厚み(硬化後)
SEMによる断面観察により、硬化樹脂層の膜厚みを計測した。
(5)構造発色性
硬化樹脂層表面を正面から見た場合と斜め45度の確度で見た場合とで見える色調を目視により官能評価した。
(6)光沢度(官能評価)
硬化樹脂層表面を見た際の反射率の程度について、目視により官能評価した。
(7)反射率(550nm)
分光光度計(日立ハイテク社製、U-3900H)を用いて、硬化樹脂層表面の反射率(550nm)を測定した。
(8)表面抵抗率
株式会社三菱ケミカルアナリテック製高抵抗抵抗率計:ハイレスタUX MCP-HT800および測定電極:UR-100を使用し、23℃,50%RHの測定雰囲気でサンプルを30分間調湿後、印可電圧500Vにて測定を行い、1分後の値を表面抵抗率とした。抵抗値が測定可能な範囲の上限(1×1012Ω/□)を超えていた場合は測定不可とした。
各実施例及び比較例における積層フィルムの原料は、以下のとおりである。
[基材フィルム]
<ポリエステル(A)>
ジメチルテレフタレート100質量部、エチレングリコール65質量部及び酢酸カルシウム一水塩をジメチルテレフタレートとエチレングリコールとの合計量(165質量部)に対して0.09質量部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04質量部及び三酸化アンチモン0.035質量部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル(A)を得た。ポリエステル(A)の極限粘度は0.63であった。
<ポリエステル(B)>
上記ポリエステル(A)に平均粒径2μmのシリカ粒子を加え、シリカ粒子を0.2質量%含有するポリエステル(B)を得た。ポリエステル(B)の極限粘度は0.65であった。
[硬化樹脂組成物]
<微粒子(A)>
スチレン98.4質量部とアクリル酸1.5質量部を混合し、単量体混合液を調製した。
一方、スチレンスルホン酸ナトリウム0.1質量部、炭酸水素ナトリウム0.15質量部をイオン交換水16.4質量部に溶解させた助剤溶液を調製した。
撹拌装置、加熱冷却装置、窒素導入装置、及び、原料・助剤仕込み装置を備えた反応容器に、イオン交換水177.5質量部を仕込み、次いで、150rpmで回転させながら助剤溶液を仕込み、内温を80℃に昇温させた。
次に、反応容器に過硫酸アンモニウム0.42質量部をイオン交換水33.7質量部に溶解させた開始剤溶液を投入し、5分後に単量体混合液を3時間かけて逐次滴下した。
単量体混合液の滴下終了後、5時間かけて重合処理を行なった。単量体混合液滴下終了後の重合反応中、液面の高さが変わらないよう、イオン交換水を適宜添加した。
その後、重合反応物を不織布ガーゼ(トリート)で濾過して、微粒子(A)のエマルションを得た。得られた微粒子(A)の個数平均粒子径は246nmであった。
次に、このエマルションに、(C)水溶性樹脂としてイオン性PVA(アニオン性のポリビニルアルコール系樹脂(三菱ケミカル社製、ゴーセネックスCKS50))を、微粒子(A)100質量部に対して0.01質量部添加し、アンモニア水で中和した後、固形分濃度28質量%になるように(D)イオン交換水で希釈し、水性分散体を調製した。
<微粒子(B)>
ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸からなる導電剤(アグファゲバルト社製 Orgacon ICP1010)(平均粒径=42nm)を濃アンモニア水で中和してpH=9とした。この微粒子(B)含有液は不揮発成分;1.2質量%、溶媒;水である。
[易接着層組成物]
下記化合物をX1:X2:Y1:Y2:Y3=60:10:10:10:10(固形分の質量%)で混合して易接着層組成物を調製した。
<バインダー樹脂>
(X1):下記の組成で共重合した、縮合多環構造を有するポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6-ナフタレンジカルボン酸/5-ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=92/8//80/20(モル%)
(X2):下記の組成で重合した、アクリル樹脂水分散体
エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N-メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(質量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
<架橋剤>
(Y1):ヘキサメトキシメチロール化メラミン
(Y2):水溶性ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
(Y3):オキサゾリン基含有アクリルポリマー(エポクロス(登録商標)、オキサゾリン基量4.5mmol/g、株式会社日本触媒製)
[実施例1]
ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90質量%、10質量%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)のみを中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1/8/1の吐出量(質量比))の層構成で共押出し、冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、上記易接着層組成物の塗布液を塗布し、テンターに導き、横方向に110℃で4.3倍延伸し、235℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、厚さ50μmの易接着層付き無色透明ポリエステルフィルム(基材フィルム)を得た。
上記ポリエステルフィルムの易接着層上に、微粒子(A)100質量部に対して、微粒子(B)を0.1質量部になるように、微粒子(A)の水性分散体と、微粒子(B)含有液を混合して調製した硬化樹脂組成物を、厚み(乾燥後)が5.1μmとなるようにバーコート(♯10)で塗布し、100℃で60秒乾燥して硬化樹脂層を形成した。得られた積層フィルムの試料サンプルについて前述の評価を行った。評価結果を表1に示す。
[実施例2~3、比較例1]
表1に示すように硬化樹脂組成物の配合及び塗布厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得、同様に評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2023142008000004
<考察>
実施例1~3では、微粒子(B)の添加により、構造発色性だけではなく、硬化樹脂層表面の反射率の調整も可能であることがわかった。
一方、比較例1では、微粒子(B)を添加していないため、反射率が大きい結果であった。
このメカニズムの詳細は不明であるが、硬化樹脂層中において、微粒子(A)が規則性をもって配列した構造を形成することで構造色の発現が可能になると推察される。そこにさらに微粒子(B)を添加したことにより、微粒子(A)の配列が乱された結果、その乱れの程度に応じて、反射率が変動したと推察される。本発明において、微粒子(B)は、前記配列した構造を乱す、いわゆる、「構造散乱剤」として作用することが特徴である。

Claims (14)

  1. 基材フィルムの少なくとも片面に硬化樹脂層を備えた積層フィルムであって、
    前記硬化樹脂層が微粒子(A)と微粒子(B)とを含む硬化樹脂組成物の硬化物層であり、
    下記(1)~(2)を満足する積層フィルム。
    (1)微粒子(A)がポリスチレン類またはポリ(メタ)アクリル酸エステル類のいずれかからなる高分子微粒子であること。
    (2)微粒子(B)が導電性微粒子であること。
  2. 前記導電性微粒子が(b1)チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物に、他の陰イオン化合物によりドーピングされた重合体、または(b2)チオフェンまたはチオフェン誘導体からなる化合物中に陰イオン基を持ち自己ドープされた重合体である、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記硬化樹脂層がさらに(C)水溶性樹脂を含む、請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 微粒子(A)100質量部に対する、微粒子(B)の含有量が0.1質量部~10質量部である、請求項1~3の何れかに記載の積層フィルム。
  5. 前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、請求項1~4の何れかに記載の積層フィルム。
  6. 前記ポリエステルフィルムが無色透明ポリエステルフィルムである、請求項5に記載の積層フィルム。
  7. 前記ポリエステルフィルムが黒色ポリエステルフィルムである、請求項5に記載の積層フィルム。
  8. 前記硬化樹脂層の厚みが1μm~10μmである、請求項1~7の何れかに記載の積層フィルム。
  9. 前記硬化樹脂層表面の波長550nmの光の反射率が14%以下である、請求項1~8の何れかに記載の積層フィルム。
  10. 請求項1~9の何れかに記載の積層フィルムを製造する方法であって、
    前記基材フィルム上に塗布された前記硬化樹脂組成物を25℃~120℃で、10秒~30分間の条件で加熱して前記硬化樹脂層を形成する加熱処理工程を備える積層フィルムの製造方法。
  11. 加飾用である、請求項1~9の何れかに記載の積層フィルム。
  12. 光学用である、請求項1~9の何れかに記載の積層フィルム。
  13. ディスプレイ用である、請求項1~9の何れかに記載の積層フィルム。
  14. カラーフィルタ用である、請求項1~9の何れかに記載の積層フィルム。
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