JP2023141226A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】画像読取対象に対して異なる角度で光を照射する複数の光源毎に画像の読み取り動作を行う構成と比して、画像の読取時間を短縮可能な画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置１２は、画像読取対象Ｍに対して異なる角度で光を照射する複数の光源３０及び光源３２と、画像読取対象Ｍに対する画像読み取り動作時に複数の光源３０及び光源３２から画像読取対象Ｍに対して入射される光ＯＰ１及び光ＯＰ２を順番に切り替える切替機構３４と、を備える。【選択図】図３

Description

本開示は、画像を読み取る画像読取装置及びこの画像読取装置を備える画像形成装置に関する。

特許文献１には、被撮像物に光を照射する照射手段と、前記照射手段によって光が照射された前記被撮像物からの拡散反射光を結像させる第１の結像手段と、前記照射手段によって光が照射された前記被撮像物からの正反射光を結像させる第２の結像手段と、前記第１または第２の結像手段により結像された光をそれぞれ受光し、その光に応じた画像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段が前記第１の結像手段により結像された光に応じて生成した第１の画像信号と、前記撮像手段が前記第２の結像手段により結像された光に応じて生成した第２の画像信号とを合成して画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データ生成手段によって生成された画像データを出力する画像データ出力手段とを備える撮像装置が開示されている。

特開２００６－２７９２２８号公報

ところで、画像読取対象に対して光源ごとに画像の読み取り動作を行い、得られた画像信号を合成する技術が知られているが、光源ごとに画像の読み取り動作が必要で画像の読取時間の短縮が望まれている。

本開示の目的は、画像読取対象に対して異なる角度で光を照射する複数の光源ごとに画像の読み取り動作を行う構成と比して、画像の読取時間を短縮可能な画像読取装置を得ることである。

第１態様の画像読取装置は、画像読取対象に対して異なる角度で光を照射する複数の光源と、前記画像読取対象に対する画像読み取り動作時に前記複数の光源から前記画像読取対象に対して入射される光を順番に切り替える切替機構と、を備える。

第２態様の画像読取装置は、第１態様の画像読取装置において、切替機構は、前記複数の光源の点灯を制御し、前記画像読み取り動作時に前記複数の光源を順番に点灯させる制御部を備える。

第３態様の画像読取装置は、第２態様の画像読取装置において、前記制御部は、前記複数の光源の点灯時間をそれぞれ異ならせている。

第４態様の画像読取装置は、第３態様の画像読取装置において、前記複数の光源は、第１の光源と、第１の光源よりも前記画像読取対象に対する光の入射角が小さい第２の光源を含んでおり、前記制御部は、前記第２の光源の点灯時間を前記第１の光源の点灯時間よりも短くする。

第５態様の画像読取装置は、第４態様の画像読取装置において、前記制御部は、前記第１の光源により得られた画像と前記第２の光源により得られた画像の処理を異ならせる。

第６態様の画像読取装置は、第１態様の画像読取装置において、前記切替機構は、前記複数の光源から照射される光を遮光する遮光部材を備え、前記遮光部材で前記光源からの光を遮光することにより前記複数の光源から前記画像読取対象に対して入射される光を順番に切り替える。

第７態様の画像読取装置は、第６態様の画像読取装置において、前記遮光部材による前記複数の光源の遮光時間がそれぞれ異なる。

第８態様の画像形成装置は、画像読取対象としての原稿から画像を読み取る第１態様～第７態様のいずれか一態様の画像読取装置と、読み取った画像情報に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成部と、を備える。

第１態様の画像読取装置では、画像読取対象に対して異なる角度で光を照射する複数の光源ごとに画像の読み取り動作を行う構成と比して、画像の読取時間を短縮できる。

第２態様の画像読取装置では、光源を移動又は回転させて画像読取対象に対して入射される光を切り替える構成と比して、画像読取対象に対する光の入射角のバラつきを抑制できる。

第３態様の画像読取装置では、複数の光源の点灯時間を同じ時間とする構成と比して、画像の読取時間を短縮できる。

第４態様の画像読取装置では、第１の光源と第２の光源の点灯時間を同じ時間とする構成と比して、画像の読取時間を短縮できる。

第５態様の画像読取装置では、第１の光源により得られた画像と第２の光源により得られた画像の処理が同じ構成と比して、画像の読取時間を短縮できる。

第６態様の画像読取装置では、光源を移動又は回転させて画像読取対象に対して入射される光を切り替える構成と比して、画像読取対象に対する光の入射角のバラつきを抑制できる。

第７態様の画像読取装置では、複数の光源の遮光時間を同じ時間とする構成と比して、画像の読取時間を短縮できる。

第８態様の画像形成装置では、記録媒体に質感のある画像を形成できる。

本開示の一実施形態に係る画像形成装置の装置構成を示す図である。 本開示の一実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。 本開示の一実施形態に係る画像読取装置の装置構成を示す図であり、第１光源からの光を画像読取対象に入射させるスキャン動作を示している。 図３に示す画像読取装置の装置構成を示す図であり、第２光源からの光を画像読取対象に入射させるスキャン動作を示している。 複数の光源を順番に点灯させながら１回のスキャン動作を実行する実施例１のスキャンに要する時間を示す図である。 複数の光源を順番に点灯させながら１回のスキャン動作を実行する実施例２のスキャンに要する時間を示す図である。 複数の光源を順番に点灯させながら１回のスキャン動作を実行する実施例３のスキャンに要する時間を示す図である。 本開示のその他の実施形態に係る画像読取装置の装置構成を示す図であり、第１光源からの光を画像読取対象に入射させるスキャン動作を示している。 図８に示す画像読取装置の装置構成を示す図であり、第２光源からの光を画像読取対象に入射させるスキャン動作を示している。

以下、図面を用いて本開示の一実施形態を説明する。

図２には、本実施形態に係る画像形成装置１０の機能構成を示すブロック図が示されている。画像形成装置１０は、画像読取部１２と、画像形成部１４と、を備える。
なお、本実施形態の画像読取部１２は、本開示における画像読取装置の一例である。

画像読取部１２は、画像読取対象から画像を読み取る機能を有する。具体的には、画像読取部１２は、画像読取対象の表面特性を光学的に読み取り、その読取結果を表す画像情報を生成する。画像読取対象としては、紙や織物などの平面状の物体が挙げられる。なお、画像読取対象を三次元形状の物体としてもよい。本実施形態では、画像読取対象の一例として、表面に画像を有する原稿Ｍを用いている。

画像形成部１４は、画像読取部１２で読み取った画像情報に基づいて用紙等の記録媒体Ｐに画像を形成する機能を有する。

また、画像形成装置１０は、制御部１６と、記憶部１８と、画像処理部２０と、操作部２２と、入出力部２４とを更に備えている。

制御部１６は、画像形成装置１０の各部の動作を制御する機能を有する。本実施形態の制御部１６は、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）、及びＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）等がバスを介して相互に通信可能に接続されたコンピュータで構成されている。制御部１６は、記憶部１８に記憶された各種プログラムＰＲＧを実行することによって画像形成装置１０の各部の動作を制御する。

記憶部１８は、上述のプログラムＰＲＧ等を記憶する機能を有する。本実施形態の記憶部１８は、例えば、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）、フラッシュメモリ等の記憶装置であり、上述のプログラムＰＲＧ等が記憶される。
なお、上述のプログラムＰＲＧは、上述のＲＯＭに記憶されていてもよい

画像処理部２０は、画像読取部１２が生成した画像信号に設定された画像処理を施して画像情報を生成し、画像形成部１４に出力する機能を有する。この画像処理部２０は、例えば、複数のＡＳＩＣ（Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｓｐｅｃｉｆｉｃ Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ Ｃｉｒｃｕｉｔ）やＬＳＩ（Ｌａｒｇｅ Ｓｃａｌｅ Ｉｎｔｅｇｒａｔｉｏｎ）等の画像処理回路や、画像データを一時的に記憶するイメージメモリ等を備えており、それぞれの画像処理回路によって各種の画像処理を実行する。
なお、画像処理部２０は、必要に応じて、入出力部２４や、操作部２２に画像データを出力する場合もある。

操作部２２は、操作者による入力指示を制御部１６へ送る機能を有する。本実施形態の操作部２２は、一例として、タッチパネル式のディスプレイや各種のボタン等を備えており、画像処理部２０によって出力される画像データに基づいて画像を表示したり、操作者による入力指示を制御部１６へ送ったりする。

入出力部２４は、外部装置とデータをやりとりする機能を有する。すなわち、本実施形態の入出力部２４は、インターフェース装置として機能する。

（画像読取部１２）
次に、画像読取部１２について説明する。
図１及び図３には、画像読取部１２の装置構成が示されている。

画像読取部１２は、フルレートキャリッジ４０と、ハーフレートキャリッジ４２と、結像光学系４４と、センサ４６と、プラテンガラス４８と、プラテンカバー５０とを備える。なお、本実施形態のフルレートキャリッジ４０は、本開示における筐体の一例である。

フルレートキャリッジ４０は、図１及び図３に示すように、後述する光源３０と、光源３２と、切替機構３４と、を備える。フルレートキャリッジ４０は、予め定めた速度で副走査方向に移動する機能を有する。具体的には、フルレートキャリッジ４０は、光源３０及び光源３２から原稿Ｍへ交互に光を照射して画像を読み取る際に、予め定めた速度で副走査方向に移動する。図１及び図３では、副走査方向を矢印Ｃで示している。なお、以下では、フルレートキャリッジ４０が副走査方向へ移動しながら原稿Ｍの読み取りを行う動作を「スキャン動作」という。

ハーフレートキャリッジ４２は、図１に示すように、ミラー５２及びミラー５４を備えており、フルレートキャリッジ４０からの光を結像光学系４４へと導く機能を有する。また、ハーフレートキャリッジ４２は、予め定めた速度で副走査方向に移動する機能を有する。具体的には、ハーフレートキャリッジ４２は、フルレートキャリッジ４０の光源３０から原稿Ｍへ光を照射して画像を読み取る際に、フルレートキャリッジ４０の半分の速度でフルレートキャリッジ４０と同じ方向へと移動する。

結像光学系４４は、原稿Ｍからの反射光をセンサ４６の位置で結像させる機能を有する。結像光学系４４は、図１に示すように、ミラー５４とセンサ４６とを結ぶ光路上に設けられている。結像光学系４４は、ミラーや結像レンズ（一例として、ｆθレンズ）等で構成される。

センサ４６は、図１に示すように、結像光学系４４により結像された反射光を受け、受けた光に応じた画像信号を生成する機能を有する。具体的には、センサ４６は、ＣＣＤ（Ｃｈａｒｇｅ Ｃｏｕｐｌｅｄ Ｄｅｖｉｃｅ）リニアイメージセンサやＣＭＯＳ（Ｃｏｍｐｌｅｍｅｎｔａｒｙ Ｍｅｔａｌ Ｏｘｉｄｅ Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒ）イメージセンサ等の受光素子で構成され、受光した光をその強弱を表す信号に変換する。また、センサ４６は、カラーフィルタを備え、原稿Ｍの色を表す画像情報を生成する。センサ４６は、反射光を受光して得られた画像情報を出力する。

プラテンガラス４８は、図３に示すように、画像読取対象である原稿Ｍを支持する機能を有する。このプラテンガラス４８は、透明で平坦なガラス板で構成されている。なお、プラテンガラス４８は、ガラス板に限らず、例えばアクリル板などであってもよい。

プラテンカバー５０は、外光を遮断する機能を有する。具体的には、プラテンカバー５０は、図１に示すように、外光を遮断するようにプラテンガラス４８を覆っている。

画像読取部１２は、フルレートキャリッジ４０の内部に光源３０と、光源３２と、切替機構３４と、を備える。

光源３０は、図３に示すように、本実施形態に画像読取対象である原稿Ｍに対して光を照射する機能を有する。この光源３０は、原稿Ｍの法線方向に対してフルレートキャリッジ４０の移動方向後側から入射角θ１で原稿Ｍに光を照射する。この光源３０は、原稿Ｍに対して入射角θ１で光を照射するように（換言すると、入射させるように）フルレートキャリッジ４０に固定されている。なお、光源３０は、原稿Ｍに照射された光の反射光の主光線を遮ることがない位置に設けられる。また、本実施形態では、一例として、光源３０からの光の入射角θ１が５°に設定されているが、これに限定されない。なお、本実施形態における光源３０は、本開示における第２の光源の一例である。図３では、光源３０から原稿Ｍに照射される光の光路を符号ＯＰ１で示している。

光源３０としては、例えば、蛍光ランプや希ガス蛍光ランプ（キセノン蛍光ランプ等）等の白色光を用いてもよいし、白色のＬＥＤを主走査方向に複数配列し、拡散板などを用いて主走査方向の輝度分布を均一に近づけたものを用いてもよい。

光源３２は、図４に示すように、原稿Ｍに対して光源３０と異なる角度で光を照射する機能を有する。光源３２は、原稿Ｍの法線方向に対してフルレートキャリッジ４０の移動方向前側から入射角θ２で原稿Ｍに光を照射する。この光源３２は、原稿Ｍに対して入射角θ２で光を照射するように（換言すると、入射させるように）フルレートキャリッジ４０に固定されている。なお、光源３２は、原稿Ｍに照射された光の反射光の主光線を遮ることがない位置に設けられる。また、入射角θ１は、入射角θ２よりも小さい角度である。本実施形態では、一例として、光源３２からの光の入射角θ２が４５°に設定されているが、これに限定されない。なお、本実施形態における光源３２は、本開示における第１の光源の一例である。図４では、光源３２から原稿Ｍに照射される光の光路を符号ＯＰ２で示している。

光源３２としては、光源３０と同様に、例えば、蛍光ランプや希ガス蛍光ランプ（キセノン蛍光ランプ等）等の白色光を用いてもよいし、白色のＬＥＤを主走査方向に複数配列し、拡散板などを用いて主走査方向の輝度分布を均一に近づけたものを用いてもよい。

切替機構３４は、原稿Ｍに対する画像読み取り動作時（スキャン動作時）に複数の光源から原稿Ｍに対して入射される光を順番に切り替える機能を有する。本実施形態の切替機構３４は、スキャン動作時に、光源３０と光源３２を順番に点灯させることを繰り返すことで、原稿Ｍに対して入射される光を順番に切り替える。言い換えると、切替機構３４は、スキャン動作時に、光源３０と光源３２を交互に点灯させて原稿Ｍに対して入射される光を交互に切り替える。また、切替機構３４は、切替制御部３６を備えている。なお、本実施形態における切替制御部３６は、本開示における制御部の一例である。

切替制御部３６は、複数の光源の点灯を制御し、スキャン動作時に複数の光源を順番に点灯させる機能を有する。本実施形態の切替制御部３６は、光源３０及び光源３２に供給する電力を制御しており、電力供給により光源が点灯し、供給停止により光源が消灯する。この切替制御部３６により光源３０と光源３２とが交互に点灯される。

画像読取部１２によるスキャン動作は、制御部１６により制御される。すなわち、制御部１６によって画像読取部１２によるスキャン動作が開始されると、切替機構３４（切替制御部３６）が機能する。

また、切替制御部３６は、複数の光源の点灯時間をそれぞれ異ならせるように制御してもよい。具体的には、切替制御部３６は、図６に示すように、光源３０の点灯時間を光源３２の点灯時間よりも短くしてもよい。

さらに、切替制御部３６は、光源３０により得られた画像と光源３２により得られた画像の処理を異ならせてもよい。具体的には、光源３０の点灯時に得られた画像信号の処理と、光源３２の点灯時に得られた画像信号の処理を異ならせてもよい。一例として、光源３０の点灯時に得られた画像信号の処理を、光源３２の点灯時に得られた画像信号の処理よりも簡素化してもよい。

また、フルレートキャリッジ４０の内部には、図３及び図４に示すように、ミラー３９が備えられている。ミラー３９は、原稿Ｍからの反射光をハーフレートキャリッジ４２へ反射する。この反射光は、ミラー５２及びミラー５４を介して結像光学系４４へ導かれる。

なお、本実施形態において単に「ミラー」と称するものは、全反射ミラーのことを指す。

本実施形態の画像読取部１２は、原稿Ｍに対して光源３０と光源３２を交互に点灯させることで１回のスキャン動作で原稿Ｍの画像情報を読み取る機能を有する。ここで、光源３０からの光で得られる反射光の反射成分は、主として原稿Ｍの質感を表している。一方、光源３２からの光で得られる反射光の反射成分は、主として原稿Ｍの色を表している。なお、ここでいう質感には、原稿Ｍの光沢感や凹凸感が含まれる。この画像読取部１２によれば、上記の通り、１回のスキャン動作で原稿Ｍの色と質感の双方を表現した画像情報を取得することができる。

（画像形成部１４）
次に、画像形成部１４について説明する。図１に示すように、本実施形態の画像形成部１４は、画像形成ユニット６０Ａ、６０Ｂ、６０Ｃ、６０Ｄと、中間転写ベルト６２と、一次転写ロール６４Ａ、６４Ｂ、６４Ｃ、６４Ｄと、二次転写ロール６６と、バックアップロール６８と、給紙部７０と、定着部７２とを備えている。

中間転写ベルト６２は、図中の矢印Ｂ方向に周回される無端のベルト部材である。

一次転写ロール６４Ａ、６４Ｂ、６４Ｃ、６４Ｄは、中間転写ベルト６２を介して、画像形成ユニット６０Ａ、６０Ｂ、６０Ｃ、６０Ｄの感光体ドラムの側に付勢されている。これら感光体ドラムには、トナー像（すなわち現像剤像）が形成され、そのトナー像は中間転写ベルト６２に転写される。

二次転写ロール６６及びバックアップロール６８は、中間転写ベルト６２が用紙等の記録媒体Ｐと対向する位置において相互に付勢されており、中間転写ベルト６２から記録媒体Ｐにトナー像を転写させる。

給紙部７０は、種々の記録媒体Ｐを収容した用紙トレイ７０Ａ及び７０Ｂを備え、画像形成時にこの記録媒体Ｐを供給する。

定着部７２は、記録媒体Ｐを加熱及び加圧するためのロール部材を備えており、記録媒体Ｐ表面に転写されたトナー像を熱と圧力とで定着させる。

このようにして、画像形成部１４は、各色トナーを用いて記録媒体Ｐに画像を形成する。

次に本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の画像読取部１２では、切替機構３４を用いることで、原稿Ｍに対するスキャン動作時に複数の光源から原稿Ｍに対して入射される光を順番に切り替えられる。言い換えると、切替機構３４によってスキャン動作時に光の光路を順番に切り替えられる。このため、本実施形態の画像読取部１２では、１回のスキャン動作で質感を有する画像情報を得ることができる。

ここで、原稿Ｍに対して異なる角度で光を照射する複数の光源ごとにスキャン動作を行う比較例と、複数の光源から原稿Ｍに対して入射される光を順番に切り替えながらスキャン動作を行う実施例１について図５を参照しながら説明する。

図５に示すように、比較例では、光源３０を点灯した状態でフルレートキャリッジ４０を副走査方向に移動させて第１スキャン動作を行う。第１スキャン動作のあとは、フルレートキャリッジ４０を初期位置に戻す。次に、光源３２を点灯した状態でフルレートキャリッジ４０を副走査方向に移動させて第２スキャン動作を行う。第２スキャン動作のあとは、フルレートキャリッジ４０を初期位置に戻す。なお、スキャン動作の前には、白基準にてキャリブレーションを行う。

一方、実施例１では、スキャン動作時に光源３０及び光源３２から原稿Ｍに対して入射される光を順番に切り替えるのを繰り替えす。このため、１回のスキャン動作で２種類の画像信号が得られる。すなわち、質感を有する画像情報が得られる。また、実施例１は、比較例と比べて、スキャン動作が１回になるため、原稿Ｍから質感を有する画像情報を読み取る時間が短縮される。すなわち、画像読取部１２によれば、原稿Ｍに対して異なる角度で光を照射する複数の光源ごとにスキャン動作を行う構成（比較例）と比して、原稿Ｍからの画像の読取時間（スキャン時間）を短縮できる。

上記のように画像の読取時間が短縮されることで、生産性が向上する。また、スキャン中に操作者が誤って原稿Ｍを移動させるのが防止される。

本実施形態の画像読取部１２では、切替制御部３６が複数の光源の点灯を制御してスキャン動作時に複数の光源を順番に点灯させる。具体的には、切替制御部３６が光源３０及び光源３２の点灯を制御してスキャン動作時に光源３０及び光源３２を順番（交互）に点灯させる。このため、画像読取部１２では、光源を移動又は回転させて原稿Ｍに対して入射される光を切り替える構成と比して、光源３０及び光源３２のフルレートキャリッジ４０に対する位置が固定されているため、原稿に対する光の入射角のバラつきを抑制できる。

本実施形態の画像読取部１２では、切替制御部３６が複数の光源の点灯時間をそれぞれ異ならせる、具体的には、光源３０の点灯時間を光源３２の点灯時間よりも短くする場合、複数の光源の点灯時間を同じ時間とする構成と比して、原稿Ｍからの画像の読取時間を短縮できる。

ここで、光源３０の点灯時間と光源３２の点灯時間が同じ前述の実施例１と、光源３０の点灯時間を光源３２の点灯時間よりも短くした実施例２について図６を参照しながら説明する。まず、光源３０から原稿Ｍに入射される光は、光源３２から原稿Ｍに入射される光よりも入射角が小さい。具体的には、本実施形態では、入射角θ１が５°である。このため、光源３０から原稿Ｍに照射された光の反射光は、正反射成分が多く、点灯時間を短縮しても十分な画像情報（質感に関する情報）が得られる。したがって、実施例２では、複数の光源の点灯時間を同じ時間とする構成（実施例１）に対して、光源３０の点灯時間を光源３２の点灯時間よりも短くすることで、原稿Ｍからの画像の読取時間を短縮できる。

また、本実施形態の画像読取部１２では、切替制御部３６が光源３０から得られた画像信号と光源３２から得られた画像信号の処理を異ならせている場合、光源３０により得られた画像信号と光源３２により得られた画像信号の処理が同じ構成と比して、原稿Ｍからの画像の読取時間を短縮できる。

ここで、光源３０により得られた画像信号と光源３２により得られた画像信号の処理が同じ前述の実施例２と、光源３０により得られた画像信号の処理を光源３２により得られた画像信号の処理よりも簡素化した実施例３について図７を参照しながら説明する。まず、光源３０により得られる画像情報は、質感に関する画像情報である。質感に関する画像情報を例えば、光沢の有無で判定する場合、光源３０からの光の照射時間はさらに短縮できる。すなわち、光源３０により得られる画像情報に対する処理を光沢の有無を判定する簡素な処理とすることで、光源３０の点灯時間をさらに短縮することができる。したがって、実施例３では、光源３０により得られた画像信号と光源３２により得られた画像信号の処理が同じ構成（実施例２）に対して、光源３０の点灯時間を光源３２の点灯時間よりも短くすることで、原稿Ｍからの画像の読取時間を短縮できる。

本実施形態の画像形成装置１０では、画像読取部１２によって原稿Ｍから質感を有する画像が読み取られる。そして、画像形成部１４によって、読み取った質感を有する画像情報に基づいて記録媒体に画像が形成される。このように画像形成装置１０によれば、記録媒体Ｐに質感のある画像が形成される。

＜その他の実施形態＞
（画像読取部８２）
前述の実施形態の画像読取部１２では、切替機構３４により光源３０と光源３２の点灯が制御されて光路ＯＰ１と光路ＯＰ２が切り替えられるが、本開示はこの構成に限定されない。例えば、図８及び図９に示す画像読取部８２のように、切替機構８４によって光路ＯＰ１と光路ＯＰ２を切り替えてもよい。

具体的に説明すると、画像読取部８２は、フルレートキャリッジ４０の内部に光源３０、光源３２、ミラー３９、第１遮光部材８６、第２遮光部材８８を備える。なお、第１遮光部材８６及び第２遮光部材８８は、本開示における遮光部材の一例である。

切替機構８４は、第１遮光部材８６、第２遮光部材８８を備えている。これらの第１遮光部材８６及び第２遮光部材８８は光源からの光を遮光する。

第１遮光部材８６は、図８に示すように、光路ＯＰ１上に配置されている。この第１遮光部材８６は、光の透過率を調節する機能を有する調光部材である。本実施形態の第１遮光部材８６は、電気のＯＮ／ＯＦＦにより、光源３０からの光に対して透明／不透明を切り替えられる。第１遮光部材８６のＯＮ／ＯＦＦ制御は、切替制御部９０によって行われる。なお、第１遮光部材８６は、光路ＯＰ１上に配置されれば、その位置については特に限定さない。また、本実施形態の第１遮光部材８６は、図８に示すように、膜状又は板状の部材であるが、光源３０からの光を遮る機能を有すれば、形状については特に限定されない。

第２遮光部材８８は、図９に示すように、光路ＯＰ２上に配置されている。この第２遮光部材８８は、光の透過率を調節する機能を有する調光部材である。本実施形態の第２遮光部材８８は、電気のＯＮ／ＯＦＦにより、光源３２からの光に対して透明／不透明を切り替えられる。第２遮光部材８８のＯＮ／ＯＦＦ制御は、切替制御部９０によって行われる。なお、第２遮光部材８８は、光路ＯＰ２上に配置されれば、その位置については特に限定さない。また、本実施形態の第２遮光部材８８は、図９に示すように、膜状又は板状の部材であるが、光源３２からの光を遮る機能を有すれば、形状については特に限定されない。

切替機構８４は、切替制御部９０を備えている。切替制御部９０は、第１遮光部材８６及び第２遮光部材８８を電気制御して、原稿Ｍに対して入射される光を切り替えている。したがって、画像読取部８２では、スキャン動作時に光源３０及び光源３２の双方を点灯状態としておき、第１遮光部材８６及び第２遮光部材８８で光路を切り替える。なお、切替制御部９０は、前述の切替制御部３６と同様に、第１遮光部材８６及び第２遮光部材８８への電力供給時間を制御してもよい。このような構成とすることで、画像読取部８２は、画像読取部１２と同様の作用効果を得ることができる。

前述の実施形態の画像形成部１４は、４つの画像形成ユニットを備えたタンデム方式であるが、本開示はこれに限定されない。画像形成部１４は、ロータリー方式の画像形成部でもよい。また、中間転写ベルトに代えて用紙搬送ベルトを備え、中間転写体（中間転写ベルト）への転写を行わずに感光体ドラムから記録媒体Ｐに直接転写を行う構成でもよい。

前述の実施形態では、画像形成装置１０の上部に画像読取部１２が設けられているが、本開示はこれに限定されない。画像読取部１２と、制御部１６と、記憶部１８と、画像処理部２０とで画像読取装置を形成してもよい。

また、前述の実施形態では、プラテンガラス４８上に載せられた原稿Ｍに対してフルレートキャリッジ４０が副走査方向に移動して光を照射する構成としているが、本開示はこれに限定されない。例えば、フルレートキャリッジ４０に対して原稿Ｍが副走査方向に移動して光が照射される構成としてもよい。また、

また、前述の実施形態では、プラテンガラス４８上に載せられた原稿Ｍの下面に対して光を照射する構成としているが、本開示はこの構成に限定さない。例えば、台上に載せられた原稿Ｍに対して、原稿Ｍの上方で副走査方向に移動するフルレートキャリッジ４０から原稿Ｍの上面に向けて光を照射する構成としてもよい。

また、前述の実施形態では、光源３０と光源３２を用いているが、本開示はこの構成に限定されない。例えば、光源３０及び光源３２とは別の１又は複数の光源があってもよい。また、光源からの光をミラー等で原稿Ｍに導き、その反射光で画像情報を得る構成としてもよい。

本開示は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。

１０ 画像形成装置
１２ 画像読取部（画像読取装置の一例）
１４ 画像形成部
３０ 光源（第２の光源の一例）
３２ 光源（第１の光源の一例）
３４ 切替機構
３６ 切替制御部（制御部の一例）
８２ 画像読取部（画像読取装置の一例）
８４ 切替機構
８６ 第１遮光部材（遮光部材の一例）
８８ 第２遮光部材（遮光部材の一例）
９０ 切替制御部（制御部の一例）
θ１ 入射角
θ２ 入射角
Ｍ 原稿（画像読取対象の一例）
ＯＰ１ 光路
ＯＰ２ 光路
Ｐ 記録媒体

Claims (8)

1. 画像読取対象に対して異なる角度で光を照射する複数の光源と、
   前記画像読取対象に対する画像読み取り動作時に前記複数の光源から前記画像読取対象に対して入射される光を順番に切り替える切替機構と、
   を備える画像読取装置。
2. 切替機構は、前記複数の光源の点灯を制御し、前記画像読み取り動作時に前記複数の光源を順番に点灯させる制御部を備える請求項１に記載の画像読取装置。
3. 前記制御部は、前記複数の光源の点灯時間をそれぞれ異ならせている、請求項２に記載の画像読取装置。
4. 前記複数の光源は、第１の光源と、第１の光源よりも前記画像読取対象に対する光の入射角が小さい第２の光源を含んでおり、
   前記制御部は、前記第２の光源の点灯時間を前記第１の光源の点灯時間よりも短くする、請求項３に記載の画像読取装置。
5. 前記制御部は、前記第１の光源により得られた画像と前記第２の光源により得られた画像の処理を異ならせる、請求項４に記載の画像読取装置。
6. 前記切替機構は、前記複数の光源から照射される光を遮光する遮光部材を備え、前記遮光部材で前記光源からの光を遮光することにより前記複数の光源から前記画像読取対象に対して入射される光を順番に切り替える、請求項１に記載の画像読取装置。
7. 前記遮光部材による前記複数の光源の遮光時間がそれぞれ異なる、請求項６に記載の画像読取装置。
8. 画像読取対象としての原稿から画像を読み取る請求項１～請求項７のいずれか１項に記載の画像読取装置と、
   読み取った画像情報に基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
   を備える画像形成装置。