JP2023137496A - 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023137496A
JP2023137496A JP2022043735A JP2022043735A JP2023137496A JP 2023137496 A JP2023137496 A JP 2023137496A JP 2022043735 A JP2022043735 A JP 2022043735A JP 2022043735 A JP2022043735 A JP 2022043735A JP 2023137496 A JP2023137496 A JP 2023137496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating
wiring
insulating film
dimension
columnar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022043735A
Other languages
English (en)
Inventor
勇介 森
Yusuke Mori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kioxia Corp
Original Assignee
Kioxia Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kioxia Corp filed Critical Kioxia Corp
Priority to JP2022043735A priority Critical patent/JP2023137496A/ja
Priority to TW111122119A priority patent/TWI817558B/zh
Priority to CN202210902509.XA priority patent/CN116828850A/zh
Priority to US17/897,710 priority patent/US20230298634A1/en
Publication of JP2023137496A publication Critical patent/JP2023137496A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C16/00Erasable programmable read-only memories
    • G11C16/02Erasable programmable read-only memories electrically programmable
    • G11C16/04Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS
    • G11C16/0483Erasable programmable read-only memories electrically programmable using variable threshold transistors, e.g. FAMOS comprising cells having several storage transistors connected in series
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C5/00Details of stores covered by group G11C11/00
    • G11C5/06Arrangements for interconnecting storage elements electrically, e.g. by wiring
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/40Electrodes ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/401Multistep manufacturing processes
    • H01L29/4011Multistep manufacturing processes for data storage electrodes
    • H01L29/40114Multistep manufacturing processes for data storage electrodes the electrodes comprising a conductor-insulator-conductor-insulator-semiconductor structure
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B41/00Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates
    • H10B41/10Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates characterised by the top-view layout
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B41/00Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates
    • H10B41/20Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates characterised by three-dimensional arrangements, e.g. with cells on different height levels
    • H10B41/23Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates characterised by three-dimensional arrangements, e.g. with cells on different height levels with source and drain on different levels, e.g. with sloping channels
    • H10B41/27Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates characterised by three-dimensional arrangements, e.g. with cells on different height levels with source and drain on different levels, e.g. with sloping channels the channels comprising vertical portions, e.g. U-shaped channels
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B41/00Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates
    • H10B41/30Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates characterised by the memory core region
    • H10B41/35Electrically erasable-and-programmable ROM [EEPROM] devices comprising floating gates characterised by the memory core region with a cell select transistor, e.g. NAND

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

【課題】高性能化に適した半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、第1配線と、第2配線と、柱状絶縁部と、第1絶縁層と、を備える。前記第1絶縁層は、第1縁を有する。前記第1縁上で前記柱状絶縁部に最も近い位置を第1位置とし、前記第1絶縁層のなかで前記第1縁とは異なる位置で前記柱状絶縁部に最も近い位置を第2位置とし、前記第1縁に沿う仮想線を第1仮想線とし、前記第1位置と前記第2位置とを結ぶ仮想線を第2仮想線とすると、前記第1絶縁層の内側から見た前記第1仮想線と前記第2仮想線との交差角度は、90度以上である。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法に関する。
絶縁層とワード線とが交互に積層された積層体と、この積層体を貫通した柱状体とを有した半導体記憶装置が知られている。
特開2021-034486号公報
本発明が解決しようとする課題は、高性能化に適した半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法を提供することである。
実施形態の半導体記憶装置は、第1配線と、第2配線と、柱状絶縁部と、第1チャネル部と、第1電荷蓄積部と、第2チャネル部と、第2電荷蓄積部と、第1絶縁層と、を備える。前記第1配線は、第1方向に延びている。前記第2配線は、前記第1方向とは交差する第2方向で前記第1配線から離れ、前記第1方向に延びている。前記柱状絶縁部は、前記第1配線と前記第2配線との間に位置し、前記第1方向および前記第2方向とは交差する第3方向に延びている。前記第1チャネル部は、前記第1配線と前記柱状絶縁部との間に位置し、前記第3方向に延びている。前記第1電荷蓄積部は、前記第1配線と前記第1チャネル部との間に位置している。前記第2チャネル部は、前記第2配線と前記柱状絶縁部との間に位置し、前記第3方向に延びている。前記第2電荷蓄積部は、前記第2配線と前記第2チャネル部との間に位置している。前記第1絶縁層は、前記第1方向で前記柱状絶縁部と並び、前記第1配線と前記第2配線との間に設けられるとともに、少なくとも一部が前記第1電荷蓄積部と前記第2電荷蓄積部との間に設けられている。前記第1絶縁層は、第1縁を有する。前記第1縁は、前記第2方向で前記第1絶縁層の端に位置して前記第1方向に延びている。前記第1方向および前記第2方向に沿う断面において、前記第1縁上で前記柱状絶縁部に最も近い位置を第1位置、前記第1絶縁層のなかで前記第1縁とは異なる位置で前記柱状絶縁部に最も近い位置を第2位置、前記第1縁に沿う仮想線を第1仮想線、前記第1位置と前記第2位置とを結ぶ仮想線を第2仮想線とすると、前記第1絶縁層の内側から見た前記第1仮想線と前記第2仮想線との交差角度は、90度以上である。
第1の実施形態の半導体記憶装置の構成を示すブロック図。 第1の実施形態のメモリセルアレイの一部の等価回路を示す図。 第1の実施形態のメモリセルアレイの一部の構成を示す斜視図。 図3中に示された積層体のF4-F4線に沿う断面図。 図4中に示された積層体のF5-F5線に沿う断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第2の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す断面図。 第2の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第2の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第2の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第2の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第3の実施形態の変形例の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す断面図。 第4の実施形態の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す断面図。 第4の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第4の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第4の実施形態の半導体記憶装置の製造工程の一部を示す断面図。 第1から第4の実施形態の変形例の半導体記憶装置のメモリセルアレイを示す断面図。
以下、実施形態の半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。以下の説明において、末尾に区別のための数字または英字を伴った参照符号が付された構成要素は、互いに区別されなくてもよい場合、末尾の数字または英字が省略される場合がある。
本出願で「平行」、「直交」、または「同じ」とは、それぞれ「略平行」、「略直交」、または「略同じ」である場合を含み得る。「接続」とは、機械的な接続に限定されず、電気的な接続を含み得る。すなわち「接続」とは、複数の要素が直接に接続される場合に限定されず、複数の要素が別の要素を間に介在させて接続される場合を含み得る。「隣り合う」または「並ぶ」とは、複数の要素が接している場合に限定されず、複数の要素が互いに離れている場合(例えば複数の要素の間に別の要素が介在する場合)を含み得る。「絶縁部」、「絶縁層」、または「絶縁膜」とは、電気的な絶縁のために設けられた部位を広く意味し、絶縁材料のみで形成されたものに限定されない。「絶縁部」、「絶縁層」、または「絶縁膜」とは、絶縁材料以外の材料(例えば半導体材料)により形成された部分を含んでもよい。
また先に、+X方向、-X方向、+Y方向、-Y方向、+Z方向、および-Z方向について定義する。+X方向、-X方向、+Y方向、および-Y方向は、後述するシリコン基板10の表面に沿う方向である。+X方向は、後述するビット線BLが延びた方向である。-X方向は、+X方向とは反対方向である。+X方向と-X方向とを区別しない場合は、単に「X方向」と称する。+Y方向および-Y方向は、X方向とは交差する(例えば直交する)方向である。+Y方向は、後述するワード線WLが延びた方向である。-Y方向は、+Y方向とは反対方向である。+Y方向と-Y方向とを区別しない場合は、単に「Y方向」と称する。+Z方向および-Z方向は、X方向およびY方向とは交差する(例えば直交する)方向であり、シリコン基板10の厚さ方向である。+Z方向は、シリコン基板10から後述する積層体30に向かう方向である。-Z方向は、+Z方向とは反対方向である。+Z方向と-Z方向とを区別しない場合は、単に「Z方向」と称する。本願明細書では、「+Z方向」を「上」、「-Z方向」を「下」と称する場合がある。ただしこれら表現は、便宜上のものであり、重力方向を規定するものではない。
(第1の実施形態)
<1.半導体記憶装置の構成>
まず、第1の実施形態の半導体記憶装置1の構成について説明する。以下に説明する図面では、説明と関連しない絶縁部の図示が省略されている場合がある。一部の図面では、図面を見やすくするため、断面を示すハッチングが部分的に省略されている場合がある。
図1は、半導体記憶装置1の構成を示すブロック図である。半導体記憶装置1は、例えば、不揮発性の半導体記憶装置であり、NAND型フラッシュメモリである。半導体記憶装置1は、例えば、外部のホスト装置と接続可能であり、ホスト装置の記憶空間として使用される。半導体記憶装置1は、例えば、メモリセルアレイ2、コマンドレジスタ3、アドレスレジスタ4、制御回路(シーケンサ)5、ドライバモジュール6、ロウデコーダモジュール7、およびセンスアンプモジュール8を有する。
メモリセルアレイ2は、複数のブロックBLK0~BLK(k-1)(kは1以上の整数)を含む。ブロックBLKは、データを不揮発に記憶する複数のメモリセルトランジスタの集合である。ブロックBLKは、データの消去単位として使用される。メモリセルアレイ2には、複数のビット線および複数のワード線が設けられている。
コマンドレジスタ3は、半導体記憶装置1がホスト装置から受信するコマンドCMDを保持する。アドレスレジスタ4は、半導体記憶装置1がホスト装置から受信するアドレス情報ADDを保持する。制御回路5は、例えばコマンドレジスタ3に保持されたコマンドCMDに基づいて、半導体記憶装置1の各種動作(例えば、データの書き込み動作、読み出し動作、および消去動作)を制御する。
ドライバモジュール6は、電圧生成回路を含み、半導体記憶装置1の各種動作で使用される電圧を生成する。ロウデコーダモジュール7は、選択されたワード線に対応する信号線に印加された電圧を、選択されたブロックBLK内の選択されたワード線に転送する。
センスアンプモジュール8は、書き込み動作において、半導体記憶装置1がホスト装置から受信する書き込みデータDATに応じて、各ビット線に所望の電圧を印加する。センスアンプモジュール8は、読み出し動作において、ビット線の電圧に基づいて各メモリセルトランジスタに記憶されたデータ値を判定し、判定結果を読み出しデータDATとしてホスト装置に転送する。
<2.メモリセルアレイの構成>
<2.1 メモリセルアレイの電気的構成>
次に、メモリセルアレイ2の電気的構成について説明する。
図2は、メモリセルアレイ2の一部の等価回路を示す図である。図2は、メモリセルアレイ2に含まれる1つのブロックBLKを示している。ブロックBLKは、複数(例えば4つ)のストリングユニットSU0~SU3を含む。
各ストリングユニットSUは、ビット線BL0~BLm(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられた複数のNANDストリングNSを含んでいる。各NANDストリングNSは、例えば、複数のメモリセルトランジスタMTr0~MTrn(nは1以上の整数)、1つ以上のドレイン側選択トランジスタSTD、および1つ以上のソース側選択トランジスタSTSを含む。
各NANDストリングNSにおいて、メモリセルトランジスタMTr0~MTrnは、直列接続されている。各メモリセルトランジスタMTrは、制御ゲートおよび電荷蓄積部を含む。メモリセルトランジスタMTrの制御ゲートは、ワード線WL0~WLnのいずれかに接続されている。各メモリセルトランジスタMTrは、ワード線WLを介して制御ゲートに印加された電圧に応じて電荷蓄積部に電荷が蓄積され、データを不揮発に保持する。
ドレイン側選択トランジスタSTDのドレインは、当該NANDストリングNSに対応するビット線BLに接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDのソースは、直列接続されたメモリセルトランジスタMTr0~MTrnの一端に接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDの制御ゲートは、ドレイン側選択ゲート線SGD0~SGD3のいずれかに接続されている。ドレイン側選択トランジスタSTDは、対応するドレイン側選択ゲート線SGDに所定の電圧が印可された場合に、NANDストリングNSとビット線BLとを接続する。
ソース側選択トランジスタSTSのドレインは、直列接続されたメモリセルトランジスタMTr0~MTrnの他端に接続されている。ソース側選択トランジスタSTSのソースは、ソース線SLに接続されている。ソース側選択トランジスタSTSの制御ゲートは、ソース側選択ゲート線SGSに接続されている。ソース側選択トランジスタSTSは、ソース側選択ゲート線SGSに所定の電圧が印可された場合に、NANDストリングNSとソース線SLとを接続する。
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMTr0~MTrnの制御ゲートは、それぞれ対応するワード線WL0~WLnに共通接続されている。ストリングユニットSU0~SU3内のドレイン側選択トランジスタSTDの制御ゲートは、それぞれ対応する選択ゲート線SGD0~SGD3に共通接続されている。ソース側選択トランジスタSTSの制御ゲートは、選択ゲート線SGSに共通接続されている。メモリセルアレイ2において、ビット線BLは、各ストリングユニットSUで同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有されている。
<2.2 メモリセルアレイの物理的構成>
次に、メモリセルアレイ2の物理的構成について説明する。
図3は、メモリセルアレイ2の一部の構成を示す斜視図である。メモリセルアレイ2は、例えば、シリコン基板10、下部構造体20、積層体30、複数のピラー60、第1絶縁層70(図4参照)、上部構造体80、および複数のコンタクト90を含む。ピラー60は、「柱状体」の一例である。なお図3では、ピラー60を模式的に四角柱状に示している。構成に関する説明において、Y方向は「第1方向」の一例であり、X方向は「第2方向」の一例であり、Z方向は「第3方向」の一例である。
シリコン基板10は、半導体記憶装置1のベースとなる基板である。シリコン基板10の少なくとも一部は、X方向およびY方向に沿う板状に形成されている。シリコン基板10は、例えば、シリコン(Si)を含む半導体材料により形成されている。シリコン基板10は、「基板」の一例である。
下部構造体20は、シリコン基板10上に設けられている。下部構造体20は、例えば、下絶縁膜21と、複数のソース線SLと、上絶縁膜23とを含む。下絶縁膜21は、シリコン基板10上に設けられている。複数のソース線SLは、下絶縁膜21上に設けられている。複数のソース線SLは、X方向で互いに隣り合うとともに、それぞれY方向に延びている。ソース線SLは、例えば、下絶縁膜21上に設けられた導電層22aと、導電層22a上に設けられた配線層22bと、配線層22b上に設けられた導電層22cとを含む。上絶縁膜23は、複数のソース線SLの上方に設けられている。ソース線SLと上絶縁膜23との間、および下絶縁膜21と上絶縁膜23との間には、不図示の絶縁部材が設けられている。
積層体30は、下部構造体20上に設けられている。積層体30は、例えば、複数の機能層31と、複数の絶縁膜32(図5参照)とを含む。絶縁膜32は、「層間絶縁膜」の一例である。複数の機能層31と複数の絶縁膜32とは、Z方向に1層ずつ交互に積層されている。複数の機能層31は、複数の第1機能層31Aと、1つ以上の第2機能層31Bと、1つ以上の第3機能層31Cとを含む。
複数の第1機能層31Aの各々は、例えば、複数のワード線WLと、複数の浮遊ゲート電極FGと、複数のブロック絶縁膜41とを含む。複数のワード線WLは、ピラー60の側方に設けられた配線である。1つの第1機能層31Aに含まれる複数のワード線WLは、X方向で互いに隣り合うとともに、それぞれY方向に延びている。ワード線WLは、後述する浮遊ゲート電極FGに電子を注入する場合や、浮遊ゲート電極FGに注入されている電子を浮遊ゲート電極FGから抜く場合などに不図示の駆動回路により電圧が印加され、当該ワード線WLに接続された浮遊ゲート電極FGに所定の電圧を印加する。
複数の浮遊ゲート電極FGの各々は、ピラー60の側方に設けられた電極膜である。浮遊ゲート電極FGは、電荷を蓄積する能力がある膜である。浮遊ゲート電極FGは、ワード線WLによって電圧が印加された場合に電子の蓄積状態を変化させる。各浮遊ゲート電極FGは、その浮遊ゲート電極FGが対応するワード線WLと、その浮遊ゲート電極FGが対応するピラー60との間に設けられている。以下、「対応する」とは、例えば、互いに組み合わされることで1つのメモリセルトランジスタMTrを構成する要素であることを意味する。
複数のブロック絶縁膜41の各々は、そのブロック絶縁膜41が対応するワード線WLと、そのブロック絶縁膜41が対応する浮遊ゲート電極FGとの間に設けられている。なおこれら第1機能層31Aに関する構成については、詳しく後述する。
第2機能層31Bは、複数の第1機能層31Aの下方に設けられている。第2機能層31Bは、例えば、複数のソース側選択ゲート線SGSと、複数のソース側選択ゲート電極FGSと、複数のブロック絶縁膜42とを含む。複数のソース側選択ゲート線SGSは、ピラー60の側方に設けられた配線である。複数のソース側選択ゲート線SGSは、X方向で互いに隣り合うとともに、それぞれY方向に延びている。複数のソース側選択ゲート電極FGSの各々は、そのソース側選択ゲート電極FGSが対応するソース側選択ゲート線SGSと、そのソース側選択ゲート電極FGSが対応するピラー60との間に設けられている。複数のブロック絶縁膜42の各々は、そのブロック絶縁膜42が対応するソース側選択ゲート線SGSと、そのブロック絶縁膜42が対応するソース側選択ゲート電極FGSとの間に設けられている。ソース側選択ゲート線SGSは、ピラー60とソース線SLとの間を導通させる場合に不図示の駆動回路により電圧が印加され、そのソース側選択ゲート線SGSに接続されたソース側選択ゲート電極FGSに所定の電圧を印加する。
第3機能層31Cは、複数の第1機能層31Aの上方に設けられている。第3機能層31Cは、例えば、複数のドレイン側選択ゲート線SGDと、複数のドレイン側選択ゲート電極FGDと、複数のブロック絶縁膜43とを含む。複数のドレイン側選択ゲート線SGDは、ピラー60の側方に設けられた配線である。複数のドレイン側選択ゲート線SGDは、X方向で互いに隣り合うとともに、それぞれY方向に延びている。複数のドレイン側選択ゲート電極FGDの各々は、そのドレイン側選択ゲート電極FGDが対応するドレイン側選択ゲート線SGDと、そのドレイン側選択ゲート電極FGDが対応するピラー60との間に設けられている。複数のブロック絶縁膜43の各々は、そのブロック絶縁膜43が対応するドレイン側選択ゲート線SGDと、そのブロック絶縁膜43が対応するドレイン側選択ゲート電極FGDとの間に設けられている。ドレイン側選択ゲート線SGDは、ピラー60とソース線SLとの間を導通させる場合に不図示の駆動回路により電圧が印加され、そのドレイン側選択ゲート線SGDに接続されたドレイン側選択ゲート電極FGDに所定の電圧を印加する。
複数のピラー60は、複数のソース線SL上に設けられ、それぞれZ方向に延びている。複数のピラー60は、X方向およびY方向で互いに離れて設けられている。例えば、複数のピラー60は、Z方向から見た場合、X方向およびY方向に沿うマトリクス状に配列されている。各ピラー60の下端は、下部構造体20の上絶縁膜23を貫通してソース線SLに接続されている。なおピラー60の構成および第1絶縁層70の構成については、詳しく後述する。
上部構造体80は、積層体30上に設けられている。上部構造体80は、例えば、複数のビット線BLと、ソース側選択ゲート線SGS用の配線81(不図示)と、ワード線WL用の配線82と、ドレイン側選択ゲート線SGD用の配線83とを含む。
複数のコンタクト90は、それぞれZ方向に延びている。複数のコンタクト90は、例えば、ピラー60用の複数のコンタクト91、ソース側選択ゲート線SGS用の複数のコンタクト92(不図示)と、ワード線WL用の複数のコンタクト93と、ドレイン側選択ゲート線SGD用の複数のコンタクト94とを含む。
コンタクト91は、ピラー60上に設けられている。複数のビット線BLは、Y方向で互いに隣り合い、それぞれX方向に延びている。X方向に配列された複数のピラー60のうち、最も-X方向側に設けられたピラー60を第1番目とした場合、奇数番目のピラー60は、コンタクト91を介して共通のビット線BLに接続されている。偶数番目のピラー60は、コンタクト91を介して別の共通のビット線BLに接続されている。すなわち、X方向に配列された複数のピラー60のうち互いに隣り合うピラー60は、同じビット線BLには接続されていない。
複数のコンタクト92(不図示)は、ソース側選択ゲート線SGSの+Y方向の端部上に設けられている。配線81(不図示)は、コンタクト92上に設けられ、Y方向に延びている。配線81は、コンタクト92を介してソース側選択ゲート線SGSに接続されている。
複数のコンタクト93は、ワード線WLのY方向の端部上に設けられている。配線82は、コンタクト93上に設けられ、Y方向に延びている。配線82は、コンタクト93を介してワード線WLに接続されている。
複数のコンタクト94は、ドレイン側選択ゲート線SGDの+Y方向の端部上に設けられている。配線83は、コンタクト94上に設けられ、Y方向に延びている。配線83は、コンタクト94を介してドレイン側選択ゲート線SGDに接続されている。
<3.積層体の構造>
次に、積層体30の構造について詳しく説明する。
図4は、図3中に示された積層体30のF4-F4線に沿う断面図である。図5は、図4中に示された積層体30のF5-F5線に沿う断面図である。
積層体30は、各ピラー60の周囲に情報を記憶可能な記憶構造を有する。複数のピラー60の周囲にそれぞれ設けられた記憶構造は、互いに同じ構造を有する。このため以下では、1つのピラー60に着目して、該1つのピラー60の周囲の構造を中心に説明する。
<3.1 ワード線>
まず、ワード線WLについて説明する。図4に示すように、複数のワード線WLは、各ピラー60に対して、-X方向側に位置した第1ワード線WLAと、+X方向側に位置した第2ワード線WLBとを含む。第1ワード線WLAは、Y方向に延びている。第2ワード線WLBは、X方向で第1ワード線WLAから離れるとともに、Y方向に延びている。第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとは、例えばY方向で互いに反対方向に引き出され、互いに独立して制御される。第1ワード線WLAは、「第1配線」の一例である。第2ワード線WLBは、「第2配線」の一例である。
ワード線WLは、例えばタングステンにより形成されている。ワード線WLの表面には、ワード線WLの材料の拡散を抑制するバリアメタル膜(不図示)が設けられてもよい。バリアメタル膜は、例えば窒化チタン(TiN)により形成される。
<3.2 浮遊ゲート電極>
次に、浮遊ゲート電極FGについて説明する。図4に示すように、複数の浮遊ゲート電極FGは、各ピラー60に対して、X方向両側に設けられている。複数の浮遊ゲート電極FGは、各ピラー60に対して、-X方向側に位置した第1浮遊ゲート電極FGAと、+X方向側に位置した第2浮遊ゲート電極FGBとを含む。第1浮遊ゲート電極FGAは、第1ワード線WLAとピラー60との間(さらに言えば、第1ワード線WLAとピラー60の後述する第1チャネル部61Aとの間)に設けられている。一方で、第2浮遊ゲート電極FGBは、第2ワード線WLBとピラー60との間(さらに言えば、第2ワード線WLBとピラー60の後述する第2チャネル部61Bとの間)に位置している。第1浮遊ゲート電極FGAは、「第1電荷蓄積部」の一例である。第2浮遊ゲート電極FGBは、「第2電荷蓄積部」の一例である。
浮遊ゲート電極FGは、例えばポリシリコンにより形成されている。第1浮遊ゲート電極FGAは、第1ワード線WLAによって電圧が印加された場合に電子の蓄積状態を変化させる。第2浮遊ゲート電極FGBは、第2ワード線WLBによって電圧が印加された場合に電子の蓄積状態を変化させる。
本実施形態では、第1浮遊ゲート電極FGAは、例えば、第1部分51aと、第2部分51bと、を有する。第1部分51aは、Y方向に延びている。第1部分51aのY方向両側には、第2部分51bが設けられている。第2部分51bは、第1部分51aと一体に形成されている。第2部分51bの外縁51cは、Z方向から見て、ピラー60から離れて張り出すように円弧状に形成されている。
同様に、第2浮遊ゲート電極FGBは、例えば、第1部分52aと、第2部分52bと、を有する。第1部分52aは、Y方向に延びている。第1部分52aのY方向両側には、第2部分52bが設けられている。第2部分52bは、第1部分52aと一体に形成されている。第2部分52bの外縁52cは、Z方向から見て、ピラー60から離れて張り出すように円弧状に形成されている。
<3.3 ブロック絶縁膜>
次に、ブロック絶縁膜41について説明する。図4に示すように、複数のブロック絶縁膜41は、各ピラー60に対して、-X方向側に位置した第1ブロック絶縁膜41Aと、+X方向側に位置した第2ブロック絶縁膜41Bとを含む。第1ブロック絶縁膜41Aは、第1ワード線WLAと第1浮遊ゲート電極FGAとの間に位置している。第2ブロック絶縁膜41Bは、第2ワード線WLBと第2浮遊ゲート電極FGBとの間に位置している。本実施形態では、第1ブロック絶縁膜41Aの一部は、Y方向において、第1浮遊ゲート電極FGAと、後述する第2絶縁部72Aとの間に設けられている。第2ブロック絶縁膜41Bの一部は、Y方向において、第2浮遊ゲート電極FGBと、後述する第2絶縁部72Bとの間に設けられている。第1ブロック絶縁膜41Aは、「第1絶縁膜」の一例である。
第1ブロック絶縁膜41Aおよび第2ブロック絶縁膜41Bは、同様の構成を備えている。第1ブロック絶縁膜41Aおよび第2ブロック絶縁膜41Bの各々は、例えば、第1部分44aと、第2部分44bと、第3部分44cと、を含む。第1部分44aは、ワード線WLと浮遊ゲート電極FGとの間に位置するとともに、Y方向に延びている。第2部分44bは、Y方向における第1部分44aの両側に位置するとともに、Y方向でコア絶縁部62に接近する方向に延びている。さらに言えば、Y方向における第1部分44aの両側に位置する各一対の第2部分44bは、Y方向で互いに接近するように延びている。第3部分44cは、Y方向における第2部分44bのコア絶縁部62側の端部から、Y方向で第2部分44bから離れるように延びている。第3部分44cは、Y方向で第2部分44bから離れるに従い、X方向で第1部分44aから離れるように傾斜している。さらに言えば、第1ブロック絶縁膜41Aの第3部分44cは、第1浮遊ゲート電極FGAと第2絶縁部72Aとの間に位置するとともに、後述する第2絶縁部72Aの傾斜部72sに沿って延びている。第2ブロック絶縁膜41Bの第3部分44cは、第2浮遊ゲート電極FGBと第2絶縁部72Bとの間に位置するとともに、後述する第2絶縁部72Bの傾斜部72sに沿って延びている。また、第1ブロック絶縁膜41Aおよび第2ブロック絶縁膜41BのY方向における端には、絶縁膜44dが設けられている。絶縁膜44dは、第1ブロック絶縁膜41Aおよび第2ブロック絶縁膜41BのY方向における端からY方向で第2部分44bと反対方向に延びている。
別の観点では、第1ブロック絶縁膜41Aおよび第2ブロック絶縁膜41Bの各々は、例えば、3つの絶縁膜45,46,47により形成されている。
絶縁膜45は、3つの絶縁膜45,46,47のなかで、浮遊ゲート電極FGの最も近くに位置する。絶縁膜45は、例えば、浮遊ゲート電極FGの側面、上面、および下面を覆う(図5参照)。絶縁膜45は、第1ブロック絶縁膜41Aまたは第2ブロック絶縁膜41Bの第1部分44aの一部、第2部分44bの一部および第3部分44cの一部を形成している。絶縁膜45は、例えばシリコン窒化物(SiN)およびハフニウムオキサイド(HfO)などのHigh-k材料により形成されている。ただし、絶縁膜45は、ルテニウム(Ru)やアルミニウム(Аl)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、またはシリコン(Si)を含む材料により形成されてもよい。
絶縁膜46は、絶縁膜45に対して浮遊ゲート電極FGとは反対側に設けられている。絶縁膜46は、例えば、絶縁膜45を間に介在させて、浮遊ゲート電極FGの側面、上面、および下面を覆う(図5参照)。ただし、絶縁膜46は、上記構成に代えて、浮遊ゲート電極FGの側面のみを覆うとともに、絶縁膜(層間絶縁膜)32とワード線WLとの境界に沿って設けられてもよい。絶縁膜46は、第1ブロック絶縁膜41Aまたは第2ブロック絶縁膜41Bの第1部分44aの一部、第2部分44bの一部および第3部分44cの一部を形成している。また、絶縁膜46は、Y方向においてピラー60を両外側から覆う位置にも設けられている。絶縁膜46のうち、ピラー60をY方向外側から覆う絶縁膜46は、第1ブロック絶縁膜41Aに属する絶縁膜46と第2ブロック絶縁膜41Bに属する絶縁膜46とをX方向に接続している。絶縁膜46は、例えば、酸化シリコンにより形成されている。
絶縁膜47は、絶縁膜45,46に対して浮遊ゲート電極FGとは反対側に設けられている。絶縁膜47は、例えば、絶縁膜(層間絶縁膜)32とワード線WLとの境界に沿って設けられ、絶縁膜45,46を間に介在させて浮遊ゲート電極FGの側面を覆う(図3参照)。ただし、絶縁膜47は、上記構成に代えて、絶縁膜45,46と同様に、浮遊ゲート電極FGの側面、上面、および下面を覆ってもよい。絶縁膜47は、第1ブロック絶縁膜41Aまたは第2ブロック絶縁膜41Bの第1部分44aの一部を形成している。また、絶縁膜47は、第1ブロック絶縁膜41Aまたは第2ブロック絶縁膜41BのY方向両外側に位置する絶縁膜44dを形成している。絶縁膜47は、誘電率が高い材料で形成されていればよく、例えば、アルミニウム(Аl)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)を含む酸化膜のHigh-k膜により形成されている。なお、絶縁膜47は、シリコン窒化物により形成されてもよい。
<3.4 ピラー>
次に、ピラー(柱状体)60について説明する。ピラー60は、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとの間に設けられている。ピラー60は、例えば、チャネル層61と、コア絶縁部62と、トンネル絶縁膜63とを含む。
チャネル層61は、ピラー60のZ方向の全長(全高)に亘るようにZ方向に延びている。チャネル層61の下端は、下部構造体20の上絶縁膜23を貫通し、ソース線SLに接続されている。一方で、チャネル層61の上端は、コンタクト91を介してビット線BLに接続されている。チャネル層61は、アモルファスシリコン(а-Si)のような半導体材料で形成されている。ただし、チャネル層61は、例えば一部に不純物がドープされたポリシリコンで形成されてもよい。チャネル層61に含まれる不純物は、例えば、カーボン、リン、ボロン、ゲルマニウムからなる群から選択されるいずれかである。チャネル層61は、例えば、浮遊ゲート電極FGに電子を注入する場合や浮遊ゲート電極FGに注入された電子を浮遊ゲート電極FGから抜く場合などに、ソース線SLとビット線BLとの間で電流が流れる。
本実施形態では、チャネル層61は、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとの間において、環状に形成されている。チャネル層61は、ピラー60において-X方向側に位置した第1チャネル部61Aと、ピラー60において+X方向側に位置した第2チャネル部61Bとを含む。第1チャネル部61Aは、第1ワード線WLAと後述するコア絶縁部62との間に位置するとともに、Z方向に延びている。第2チャネル部61Bは、第2ワード線WLBと後述するコア絶縁部62との間に位置するとともに、Z方向に延びている。第1チャネル部61Aおよび第2チャネル部61Bは、X方向で互いに隣り合っている。
コア絶縁部62は、第1および第2のワード線WLA,WLBの間に位置している。さらに言えば、コア絶縁部62は、X方向およびY方向で、チャネル層61よりもピラー60の中心側に設けられている。例えば、コア絶縁部62は、チャネル層61の内周面上に設けられている。コア絶縁部62は、ピラー60のZ方向の全長(全高)に亘るようにZ方向に延びている。コア絶縁部62は、例えば酸化シリコンで形成されている。コア絶縁部62は、「柱状絶縁部」の一例である。なお本出願で「柱状」とは、内部が密である場合に限定されず、内部に中空の空間部を有する場合も含み得る。本実施形態では、コア絶縁部62は、内部にエアギャップAGを有する。
トンネル絶縁膜63は、チャネル層61の-X方向の側面、+X方向の側面、-Y方向の側面、および+Y方向の側面を囲う環状に形成されている。トンネル絶縁膜63は、例えば、ピラー60のZ方向の全長(全高)に亘るようにZ方向に延びている。トンネル絶縁膜63は、「第2絶縁膜」の一例である。トンネル絶縁膜63は、ピラー60において-X方向側に位置した第1トンネル絶縁膜63Aと、ピラー60において+X方向側に位置した第2トンネル絶縁膜63Bとを含む。第1トンネル絶縁膜63Aは、第1浮遊ゲート電極FGAと第1チャネル部61Aとの間に設けられている。第2トンネル絶縁膜63Bは、第2浮遊ゲート電極FGBと第2チャネル部61Bとの間に設けられている。
図4に示すように、以上説明した構成により、1つのピラー60に対して、X方向で同じ側の浮遊ゲート電極FG、ブロック絶縁膜41、およびトンネル絶縁膜63により、電荷を保持可能なセル構造体MCが形成されている。すなわち、第1浮遊ゲート電極FGA、第1ブロック絶縁膜41A、および第1トンネル絶縁膜63Aによって1つのセル構造体MCが形成され、第2浮遊ゲート電極FGB、第2ブロック絶縁膜41B、および第2トンネル絶縁膜63Bによって1つの構造体MCが形成されている。セル構造体MCに含まれるブロック絶縁膜41は、例えば、第1部分44aと、第2部分44bと、第3部分44cとである。各ピラー60の周囲には、それぞれセル構造体MCが形成されている。このため、セル構造体MCが、Y方向で隣り合うように複数形成されている。
<3.5 第1絶縁層>
次に、第1絶縁層70について説明する。
図4に示すように、第1絶縁層70は、積層体30に設けられている。第1絶縁層70は、Y方向でコア絶縁部62と並んでいる。第1絶縁層70は、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとの間に設けられるとともに、少なくとも一部が第1ゲート電極FGAと第2ゲート電極FGBとの間に設けられている。これにより、第1絶縁層70は、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとをX方向に分断(電気的に絶縁)する。第1絶縁層70は、少なくともZ方向に延びている。第1絶縁層70は、例えば、第1絶縁部71と、2つの第2絶縁部72とを有する。2つの第2絶縁部72は、X方向で第1絶縁層70の両端部に分かれて設けられている。2つの第2絶縁部72は、第1絶縁部71に対して-X方向側に位置した第2絶縁部72Aと、第1絶縁部71に対して+X方向側に位置した第2絶縁部72Bとを含む。
第1絶縁部71は、第1絶縁層70のうち後述する第1縁72e1からX方向に離れて位置する部分である。すなわち、第1絶縁部71は、X方向で第2絶縁部72Aと第2絶縁部72Bとの間に設けられている。第2絶縁部72Aは、第1絶縁層70の-X方向側の端部であり、「第1端部」の一例である。第2絶縁部72Bは、第1絶縁層70の+X方向側の端部であり、「第1端部」の一例である。
<3.5.1 第1絶縁部>
まず、第1絶縁部71について説明する。図4に示すように、第1絶縁部71は、Y方向に関して複数のピラー60の間に設けられている。第1絶縁部71は、X方向に関して第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとの間に設けられ、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとを分断している。また、第1絶縁部71の一部は、X方向に関して第1浮遊ゲート電極FGAの一部と第2浮遊ゲート電極FGBの一部との間に設けられ、第1浮遊ゲート電極FGAと第2浮遊ゲート電極FGBとを分断している。第1絶縁部71の別の一部は、X方向に関して、第1浮遊ゲート電極FGAとゲート電極FGBとの間を外れた領域に設けられ、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとを分断している。
Y方向において、ピラー60と第1絶縁部71とは、交互に設けられている。言い換えると、第1絶縁部71は、Y方向でピラー60の両側に分かれて設けられている。本実施形態では、第1絶縁部71は、ブロック絶縁膜41に含まれる絶縁膜46を介して、Y方向でピラー60と隣り合う。第1絶縁部71は、ピラー60と協働して、第1浮遊ゲート電極FGAと第2浮遊ゲート電極FGBとの間を電気的に絶縁している。第1絶縁部71は、Z方向に沿ってピラー60のZ方向の全長(全高)に亘るように延びている。第1絶縁部71は、例えば、酸化シリコンのような絶縁材料により形成されている。第1絶縁部71のX方向の幅W71は、第2絶縁部72AのX方向の幅W72Aよりも大きく、第2絶縁部72BのX方向の幅W72Bよりも大きい。
<3.5.2 第2絶縁部>
次に、第2絶縁部72について説明する。図4に示すように、第2絶縁部72は、第1絶縁部71に対してX方向両側に設けられている。第2絶縁部72Aは、X方向において、第1ワード線WLAと第1絶縁部71との間に設けられている。さらに言えば、第2絶縁部72Aは、X方向において、第1絶縁部71と第1ブロック絶縁膜41Aのうち第2部分44bとの間に設けられている。一方で、第2絶縁部72Bは、第2ワード線WLBと第1絶縁部71との間に設けられている。さらに言えば、第2絶縁部72Bは、X方向において、第1絶縁部71と第2ブロック絶縁膜41Bのうち第2部分44bとの間に設けられている。セル構造体MCと、第2絶縁部72とは、Y方向で交互に設けられている。
図4に示すように、第2絶縁部72Aは、第1縁72e1と、傾斜部72sとを含む。第1縁72e1は、X方向で第1絶縁層70の端に位置し、Y方向に延びている。第1縁72e1は、第1絶縁層70の-X方向側の縁である。ここで、Y方向およびX方向に沿う断面(すなわち図4に示す断面)において、第1縁72e1上でコア絶縁部62に最も近い位置を第1位置P1、第1絶縁層70のなかで第1縁72e1とは異なる位置でコア絶縁部62に最も近い位置を第2位置P2、第1縁72e1に沿う仮想線を第1仮想線L1、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ仮想線を第2仮想線L2とすると、第1絶縁層70の内側から見た第1仮想線L1と第2仮想線L2との交差角度αは、90度以上である。本実施形態では、交差角度αは、90度よりも大きい。
言い換えると、本実施形態では、第2仮想線L2は、Y方向でコア絶縁部62に近付くに従い第1絶縁部71に近付くように第1仮想線L1に対して傾斜している。本実施形態では、傾斜部72sは、Y方向でコア絶縁部62に近付くに従い第1絶縁部71に近づくように傾斜している。傾斜部72sは、Y方向に延び、Y方向でコア絶縁部62に近付くに、X方向の寸法が漸次小さくなる。例えば、傾斜部72bは、Z方向で見た場合に第1絶縁部71に近づく向きに湾曲している。第1ブロック絶縁膜41Aの第3部分44cは、傾斜部72sに沿って延びている。本実施形態では、第1浮遊ゲート電極FGAの一部は、傾斜部72sに沿って設けられている。
また、第2絶縁部72Aは、Y方向で浮遊ゲート電極FGAおよびブロック絶縁膜41の第3部分44cと隣り合う位置に設けられ、Y方向に直線状に延びている。すなわち、第2絶縁部72Aは、第1絶縁部71と平行に延びている。第2絶縁部72Aは、Y方向において、第2絶縁部72Aの両側に位置する2つのセル構造体MCの間に設けられている。また、第2絶縁部72Aは、Z方向において、複数の絶縁膜(層間絶縁膜)32の間に設けられている。
本実施形態では、第2絶縁部72Aは、第1絶縁部71と比べてエッチングに対する耐性が弱い弱耐性絶縁膜74を含む。弱耐性絶縁膜74は、第2絶縁部72Aのなかで-X方向の端部(すなわち、第2絶縁部72Aと第1ワード線WLAとの境界部)に設けられている。なお、第2絶縁部72Aは、複数の弱耐性絶縁膜74を含んでもよい。弱耐性絶縁膜74は、例えば、第1絶縁部71と比べてウェットエッチングに対する耐性が弱い膜である。本実施形態では、弱耐性絶縁膜74は、第1絶縁部71と同様に酸化シリコンのような絶縁材料により形成された絶縁膜である。弱耐性絶縁膜74は、第1絶縁部71と比べて、成膜温度が低い(例えば350℃未満の低温成膜)、結晶化率が低い、または、シリコンおよび酸素以外の不純物の含有率が高い膜である。弱耐性絶縁膜74の成膜温度は、例えば300℃未満であり、例えば100℃未満である。弱耐性絶縁膜74は、「絶縁膜」の一例である。
以上説明した構造は、Y方向に関して見た場合、ピラー60に対して-Y方向側に位置する第2絶縁部72Aと、ピラー60に対して+Y方向側に位置する第2絶縁部72Aとで同じである。また、X方向に関して見た場合、第2絶縁部72Bは、第2絶縁部72Aと同様の構成を有する。第2絶縁部72Bに関する説明は、上述した第2絶縁部72Aに関する説明において、「第1縁72e1」を「第2縁72e2」と読み替え、「-X方向」を「+X方向」と読み替え、「第1ブロック絶縁膜41A」を「第2ブロック絶縁膜41B」と読み替え、「第1浮遊ゲート電極FGA」を「第2浮遊ゲート電極FGB」と読み替えればよい。
<3.5.3 寸法関係>
図4に示すように、第1浮遊ゲート電極FGAは、Y方向における第1浮遊ゲート電極FGAの寸法を二等分する位置に設けられた中心部FGcを有する。第1浮遊ゲート電極FGAの中心部FGcに対してY方向の一方側(例えば+Y方向側)に位置する領域RAにおいて、Y方向における第1ブロック絶縁膜41Aの端41Aeと、第1ブロック絶縁膜41Aと第1トンネル絶縁膜63Aとの界面FにおいてY方向で上記端41Aeから最も離れた位置P3との間のY方向の寸法を第1寸法Lc1とする。X方向で第1浮遊ゲート電極FGAの中心部FGcと並ぶ位置においてブロック絶縁膜41の外周面41oとトンネル絶縁膜の外周面63oとの間のX方向の寸法を第2寸法Lc2とする。この場合、第1寸法Lc1/第2寸法Lc2の比率は、60%以上である。例えば、第1寸法Lc1/第2寸法Lc2の比率は、80%以上である。本実施形態では、第1寸法Lc1/第2寸法Lc2の比率は、90%以上である。なお、第1寸法Lc1/第2寸法Lc2の比率は、100%以上でもよい。端41Aeは、「第1端」の一例である。
図4に示すように、ピラー60は、第2絶縁部72の傾斜部72sと並ぶ部分60aを有する。そして、ピラー60に対して-Y方向側に位置する第2絶縁部72の傾斜部72sのY方向の寸法と、ピラー60に対して+Y方向側に位置する第2絶縁部72の傾斜部72sのY方向の寸法と、ピラー60の部分60aのY方向の寸法との合計寸法Lsumは、ピラー60のY方向の最大寸法Lmaxと同じ以上である。言い換えると、第2絶縁部72の傾斜部72sのY方向の寸法と、ピラー60の部分60aのY方向の寸法の半分との合計寸法Lsumhは、ピラー60のY方向の最大寸法の半分である寸法Lmaxhと同じ以上である。
<4.製造方法>
次に、半導体記憶装置1の製造方法について説明する。なお、以下に説明する以外の工程は、例えば、米国特許出願公開第2016/0336336号明細書や、日本国特願2019-043121の明細書などに記載されている。これら文献は、その全体が本願明細書において参照により援用される。
図6Aから図6Hは、第1の実施形態の半導体記憶装置1の製造工程の一部を示す断面図である。各図における(a)部分は、各図中の(b)部分におけるa-a線に沿う断面図である。各図における(b)部分は、各図中の(a)部分におけるb-b線に沿う断面図である。製造方法に関する説明において、Z方向は「第1方向」の一例であり、Y方向は「第2方向」の一例である。
まず図6Aに示すように、複数の犠牲層101と、複数の絶縁膜(層間絶縁膜)32とがZ方向に1層ずつ交互に積層されることで、中間積層体30Aが形成される。犠牲層101は、後工程で機能層31に置換される層である。犠牲層101は、例えば、窒化シリコン(SiN)により形成される。次に、中間積層体30Aの上方に不図示のマスクが設けられ、例えばエッチングによりメモリトレンチMTが形成される。メモリトレンチMTは、複数の犠牲層101および複数の絶縁膜32をZ方向に貫通した窪み(溝)である。メモリトレンチMTは、中間積層体30A内をY方向およびZ方向に延びている。
次に、図6Bに示すように、メモリトレンチMTを介して、例えばエッチャントとしてシリコン窒化物(SiN)を溶解する薬液であるホットリン酸(H3PO4)を使用したウェットエッチングが行われる。これにより、メモリトレンチMTに露出した犠牲層101の一部分が除去され、メモリトレンチMTの側面に窪み102が形成される。
次に、図6Cに示すように、例えば、低温ALD(Atomic Layer Deposition)、LTO(Low Temperature Oxide)成膜、またはそれらの組み合わせなどにより、メモリトレンチMTの内面に酸化シリコンによる第1中間生成膜103が形成される。第1中間生成膜103は、後述する第2中間生成膜104と比べて、成膜温度が低い(例えば350℃未満の低温成膜)、結晶化率が低い、または、シリコンおよび酸素以外の不純物の含有率が高い膜である。
次に、図6Dに示すように、例えばLTO成膜により、メモリトレンチMTの内部を埋めるように酸化シリコンによる第2中間生成膜104が形成される。第2中間生成膜104は、例えば350℃以上の成膜温度で形成される。本実施形態では、第2中間生成膜104の成膜温度は、350℃である。
これら第1中間生成膜103および第2中間生成膜104は、例えば、RTA(Rapid Thermal Annealing)などが行われることで、中間絶縁層107(図6E参照)に変化する。中間絶縁層107は、「絶縁層」の一例である。中間絶縁層107は、第1中間絶縁層107aと、第2中間絶縁層107bと、を含む。なお、第1中間生成膜103は、上記RTA等が行われることにより、第1中間絶縁層107aとなる。第2中間生成膜104は、上記RTA等が行われることにより、第2中間絶縁層107bとなる。
次に、図6Eに示すように、中間積層体30Aの上方に、ピラー60に対応する不図示のマスクが設けられ、例えばエッチングによりメモリホールAHが形成される。メモリホールAHは、中間絶縁層107をZ方向に貫通した穴である。例えば、メモリホールAHは、第1中間絶縁層107aをZ方向に貫通する。メモリホールAHは、中間積層体30AをZ方向に延びる。メモリホールAHは、「穴」の一例である。
次に、図6Fに示すように、メモリホールAHに、第1エッチャントが供給される。これにより、メモリホールAHを拡径するとともに、メモリホールAHに露出した中間絶縁層107のなかでウェットエッチングに対する耐性が弱い第1中間絶縁層107aの端部および当該端部に隣接する第2中間絶縁層107bの一部が除去され、メモリホールAHに繋がる第1空間部108が形成される。第1空間部108は、例えば、メモリホールAHから離れるに従いX方向の幅が徐々に小さくなる楔状に形成される。本実施形態では、第1エッチャントとして、酸化シリコンを溶解するエッチング溶液が用いられる。第1空間部108は、「空間部」の一例である。これにより、中間絶縁層107が成形されて上述した第1絶縁層70となる。すなわち、第2中間絶縁層107bが第1絶縁部71となり、第1中間絶縁層107aが第2絶縁部72となる。
次に、図6Gに示すように、メモリホールAHに、第2エッチャントが供給される。これにより、メモリホールAHに露出した複数の犠牲層101の一部が除去される。本実施形態では、第2エッチャントとして、窒化シリコンを溶解するエッチング溶液が用いられる。ここで、メモリホールAHに繋がる第1空間部108が設けられているため、第2エッチャントによるエッチングがY方向に広がりやすい。これにより、犠牲層101の一部がX方向およびY方向に除去されて、第1空間部108に繋がる第2空間部109が形成される。
次に、図6Hに示すように、メモリホールAHの内部に、ブロック絶縁膜41の絶縁膜45,46、浮遊ゲート電極FG、トンネル絶縁膜63、チャネル層61、およびコア絶縁部62が形成される。これにより、セル構造体MCの大部分およびピラー60が形成される。
次に、中間積層体30Aに設けられた別のトレンチ(不図示)を介してウェットエッチングが行われ、複数の犠牲層101が除去される。そして、犠牲層101が除去されることで形成された空間に対して、ブロック絶縁膜41の絶縁膜47と、ワード線WLとが順に形成される。その後、コンタクト91~94、および配線81~83などが形成される。これにより、メモリセルアレイ2が完成する。さらに、メモリセルアレイ2、コマンドレジスタ3、アドレスレジスタ4、制御回路(シーケンサ)5、ドライバモジュール6、ロウデコーダモジュール7、およびセンスアンプモジュール8を組み合わせることにより、半導体記憶装置1が完成する。
<5.利点>
ここで、比較例として、製造プロセスにおいて第1空間部108のような空間部が存在しない構造について考える。すなわち、図6Eに示すような円柱状のメモリホールAHから犠牲層101の端部を除去するエッチャントが供給される構成について考える。このような構成では、浮遊ゲート電極FGを形成するための空間形成時にX方向のエッチングと比べてY方向のエッチングが進みにくく、浮遊ゲート電極FGのX方向の寸法がY方向の寸法と比べて大きくなりやすい。この場合、浮遊ゲート電極FGの所定体積を確保しつつ、集積度の向上を図ることが難しくなる。また、浮遊ゲート電極FGのX方向の寸法がY方向の寸法と比べて大きい場合、浮遊ゲート電極FGのY方向端部に曲率が大きい箇所が存在しやすく、フリンジ距離(ワード線WLとチャネル層61とのXY平面距離)が短くなりやすい。その結果、リーク電流が生じやすくなるなど、セル構造体MCの電気特性の向上が難しくなる。
そこで本実施形態では、第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとの間に位置し、ピラー60と協働して第1ワード線WLAと第2ワード線WLBとをX方向に分断する第1絶縁層70に以下の構成を導入した。第1絶縁層70は、X方向で第1絶縁層70の端に位置してY方向に延びた第1縁72e1を有する。Y方向およびX方向に沿う断面において、第1縁72e1上でコア絶縁部62に最も近い位置を第1位置P1、第1絶縁層70のなかで第1縁72e1とは異なる位置でコア絶縁部62に最も近い位置を第2位置P2、第1縁72e1に沿う仮想線を第1仮想線L1、第1位置P1と第2位置P2とを結ぶ仮想線を第2仮想線L2とすると、第1絶縁層70の内側から見た第1仮想線L1と第2仮想線L2との交差角度αは、90度以上である。
このような構成によれば、上述した比較例と比べて、浮遊ゲート電極FGを形成するための空間形成時にY方向のエッチングが進みやすくなり、浮遊ゲート電極FGのY方向の寸法がX方向の寸法と比べて小さくなりにくい。これによりセル構造体MCのX方向の第2寸法Lc2に対するY方向の第1寸法Lc1の割合を大きくすることができる。すなわち、セル構造体MCのアスペクト比(Lc1/Lc2)を改善(増大)することができる。このため、複数の第1絶縁層70間のX方向のピッチを縮小し、集積度を向上させることができる。また、セル構造体MCのアスペクト比が増大することにより、浮遊フロー電極FGのY方向端部の曲率を減少させることができる。これにより、セル構造体MCの電気特性を向上させることができる。これらにより、半導体記憶装置1の高性能化を図ることができる。
本実施形態では、第1絶縁層70は、第1縁72e1を含む第2絶縁部72を有する。そして、第2絶縁部72は、Y方向でコア絶縁部62に近付くに従い第1絶縁部71に近付くように傾斜した傾斜部72bを含む。このような構成によれば、浮遊ゲート電極FGを形成するための空間形成時にY方向のエッチングがさらに進みやすくなり、集積度の向上や電気特性の改善をさらに図ることができる。
本実施形態では、ピラー60のY方向の両側に位置した2つの傾斜部72bのY方向の寸法と、Y方向で傾斜部72bと並ぶピラー60の部分60aのY方向の寸法との合計寸法Lsumは、Y方向におけるピラー60の最大寸法Lmaxと同じ以上である。このような構成によれば、セル構造体MCのX方向の寸法が小さく、集積度の向上や電気特性の改善をさらに図ることができる。
本実施形態では、第2絶縁部72は、第1絶縁部71と比べて、ウェットエッチングに対する耐性が弱い弱耐性絶縁膜74を含む。このような構成によれば、第1空間部108の形成時に、エッチング溶液が第1絶縁部71よりも第2絶縁部72を優先して浸食することができる。これにより、第1空間部108を容易に形成することができる。
本実施形態では、弱耐性絶縁膜74は、第1絶縁部71と比べて、成膜温度が低い、結晶化率が低い、または、シリコンおよび酸素以外の不純物の含有率が高い膜である。このような構成によれば、ウェットエッチングに対する耐性が弱い弱耐性絶縁膜74を容易に形成することができる。
本実施形態では、半導体記憶装置の製造方法では、複数の犠牲層101と複数の絶縁膜32とをZ方向に1層ずつ交互に積層することで中間積層体30Aを形成し、Z方向およびY方向に延びた溝であるメモリトレンチMTに中間絶縁層107を形成する。その後、中間絶縁層107にZ方向に延びたメモリホールAHを形成する。続いて、メモリホールに第1エッチャントを供給することで、メモリホールAHに繋がる第1空間部108を形成し、メモリホールAHに第2エッチャントを供給することで、メモリホールAHに露出した複数の犠牲層101の各々の一部を除去する。このような構成によれば、浮遊ゲート電極FGを形成するための空間形成時に第1空間部108を介してY方向のエッチングが進みやすくなる。その結果、集積度の向上や電気特性の改善をさらに図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第2絶縁部72が複数の薄膜絶縁膜274を含む点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図7は、第2の実施形態の半導体記憶装置1Aのメモリセルアレイ2を示す断面図である。本実施形態では、第2絶縁部72は、複数の薄膜絶縁膜274を含む。例えば、複数の薄膜絶縁膜274は、第2絶縁部72Aのなかで-X方向の端部(すなわち、第2絶縁部72Aと第1ワード線WLAとの境界部)に設けられている。また、複数の薄膜絶縁膜274は、第2絶縁部72Bのなかで+X方向の端部(すなわち、第2絶縁部72Bと第2ワード線WLBとの境界部)に設けられている。複数の薄膜絶縁膜274は、X方向に積層されている。各薄膜絶縁膜274の膜厚は、例えば10nm以下である。薄膜絶縁膜274は、例えば、第1絶縁部71と同じ材料および同じ組成を含む。薄膜絶縁膜274は、例えば、成膜温度、結晶化率、および、不純物の含有率の観点で第1絶縁部71と同じである。ただし、薄膜絶縁膜274は、第1絶縁部71と異なる材料または異なる組成を有してもよい。薄膜絶縁膜274は、「絶縁膜」の一例である。
続いて、半導体記憶装置1Aの製造工程のうち、薄膜絶縁膜274を含む第1絶縁層70を形成する工程について説明する。なお、半導体記憶装置1Aの製造工程のうち、第1絶縁層70以外の製造工程については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図8Aから図8Dは、第2の実施形態の半導体記憶装置1Aの製造工程の一部を示す断面図である。各図における(a)部分は、各図中の(b)部分におけるa-a線に沿う断面図である。各図における(b)部分は、各図中の(a)部分におけるb-b線に沿う断面図である。
メモリトレンチMTの形成後、図8Aに示すように、例えばLTO成膜により、メモリトレンチMTの内面に酸化シリコンによる第1中間生成膜203が複数形成される。第1中間生成膜203は、複数の薄膜絶縁膜274を含む。
次に、図8Bに示すように、LTO成膜により、メモリトレンチMTの内部を埋めるように酸化シリコンによる第2中間生成膜204が形成される。これら第1中間生成膜203および第2中間生成膜204は、例えば、RTAなどが行われることで、中間絶縁層107に変化する。中間絶縁層107は、第1中間絶縁層107aと、第2中間絶縁層107bと、を含む。なお、第1中間生成膜203は、上記RTA等が行われることにより、第1中間絶縁層107aとなる。第2中間生成膜204は、上記RTA等が行われることにより、第2中間絶縁層107bとなる。
その後、図8Cに示すように、メモリホールAHが形成される、次に、図8Dに示すように、メモリホールAHに第1エッチャントが供給され、メモリホールAHに繋がる第1空間部108が形成される。なお本実施形態では、第2絶縁部72は、複数の薄膜絶縁膜274を含むことで、第2絶縁部72内に複数の界面(薄膜絶縁膜274同士の界面)が存在し、第1絶縁部71と比べてウェットエッチングに対する耐性が小さい。このため、メモリホールAHに第1エッチャントが供給され、メモリホールAHに繋がる第1空間部108が形成される。
以上の工程により、中間絶縁層107が上述した第1絶縁層70となる。すなわち、第2中間絶縁層107bが第1絶縁部71となり、第1中間絶縁層107aが第2絶縁部72となる。
本実施形態では、第2絶縁部72は、X方向の膜厚が10nm以下の複数の薄膜絶縁膜274を含む。このような構成によれば、第2絶縁部72のうち薄膜絶縁膜274同士の界面数が増加する。これにより、第1絶縁部71と比べて第2絶縁部72を成膜方法や組成などを変更することなく、第2絶縁部72のエッチング耐性を低下させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、第2絶縁部72の形成が異種絶縁膜374Aとの置換により行われる点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図9は、第3の実施形態の半導体記憶装置1Bのメモリセルアレイ2を示す断面図である。本実施形態の第2絶縁部72は、絶縁膜374を含む。絶縁膜374は、例えば、第1絶縁部71と同じ材料および同じ組成を有し、ウェットエッチングによる耐性についても第1絶縁部71と同等の絶縁膜でもよい。本実施形態では、絶縁膜374の材料および組成は、例えば、ブロック絶縁膜41(例えば、ブロック絶縁膜41の絶縁膜46)の材料および組成と同じである。絶縁膜374の形成は、後述する異種絶縁膜374Aとの置換により行われる。
以下、半導体記憶装置1Bの製造工程のうち、第2絶縁部72を形成する工程について説明する。なお、半導体記憶装置1Bの製造工程のうち、第2絶縁部72以外の製造工程については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図10Aから図10Gは、第3の実施形態の半導体記憶装置1の製造工程の一部を示す断面図である。各図における(a)部分は、各図中の(b)部分におけるa-a線に沿う断面図である。各図における(b)部分は、各図中の(a)部分におけるb-b線に沿う断面図である。
図10Aは、第1の実施形態の図6Cの工程に対応する工程を示す図である。本実施形態では、メモリトレンチMTの内面に異種絶縁膜374Aが形成される。異種絶縁膜374Aは、例えば、アモルファスシリコン(a‐Si)のような半導体材料で形成された半導体膜である。異種絶縁膜374Aは、後述する中間絶縁層107b(すなわち第1絶縁部71)と比べて、ウェットエッチングに対する耐性が弱い膜である。
次に、図10Bに示すように、第1の実施形態と同様に、メモリトレンチMTの内部を埋めるように酸化シリコンによる中間絶縁層107bが形成される。その後、図10Cに示すように、エッチングによりメモリホールAHが形成される。
次に、図10Dに示すように、メモリホールAHに、第1エッチャントが供給される。これにより、メモリホールAHを拡径するとともに、メモリホールAHに露出した異種絶縁膜374Aの端部が除去され、メモリホールAHに繋がる第1空間部108が形成される。
次に、図10Eに示すように、メモリホールAHに、第2エッチャントが供給される。これにより、メモリホールAHに露出した複数の犠牲層101の一部が除去されて、第1空間部108に繋がる第2空間部109が形成される。
次に、図10Fに示すように、ウェットエッチングにより異種絶縁膜374Aが除去され、異種絶縁膜374Aが除去された空間に絶縁材料が埋められる。これにより、第1絶縁層の+X方向の端部および-X方向の端部に位置する絶縁膜374が形成される。本実施形態では、絶縁膜374は、例えば、ブロック絶縁膜41(例えばブロック絶縁膜41の絶縁膜46)を形成する工程で、ブロック絶縁膜41(例えばブロック絶縁膜41の絶縁膜46)と一体に形成される。その後、図10Gに示すように、第1の実施形態と同様に、セル構造体MCが形成される。
このような構成によっても、第1の実施形態と同様に、集積度の向上を図ることができるとともに、電気特性の向上を図ることができる。
(第3の実施形態の変形例)
図11は、第3の実施形態の変形例の半導体記憶装置1B´のメモリセルアレイ2を示す断面図である。上述した第3の実施形態では、異種絶縁膜374Aが除去されて絶縁材料で埋め戻されている。一方で、本変形例では、異種絶縁膜374Aが除去されず、異種絶縁膜374Aが最終製品に残る態様である。本変形例の半導体記憶装置1B´は、例えば、上述した図10Eの工程の後、第1の実施形態の図6Hの工程が行われることで形成される。
このような構成によっても、第1の実施形態と同様に、集積度の向上を図ることができるとともに、電気特性の向上を図ることができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、第1仮想線L1と第2仮想線L2との交差角度αが90度になる点で、第1の実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
図12は、第4の実施形態の半導体記憶装置1Cのメモリセルアレイ2を示す断面図である。本実施形態では、第1絶縁層70のY方向でピラー60側の端部70aがX方向に延びる直線状である。第1絶縁層70の形状は、Z方向視で、Y方向に延びる矩形状となっている。本実施形態では、第1仮想線L1と第2仮想線L2との交差角度αが90度である。また、セル構造体MCのX方向の第2寸法Lc2に対するY方向の第1寸法Lc1の割合、いわゆる、セル構造体MCのアスペクト比(Lc1/LC2)は、例えば、90%以上100%未満である。
続いて、半導体記憶装置1Cの製造工程のうち第1絶縁層70を形成する工程について説明する。なお、半導体記憶装置1Cの製造工程のうち、第1絶縁層70以外の製造工程については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図13Aから図13Cは、第4の実施形態の半導体記憶装置1Cの製造工程の一部を示す断面図である。各図における(a)部分は、各図中の(b)部分におけるa-a線に沿う断面図である。各図における(b)部分は、各図中の(a)部分におけるb-b線に沿う断面図である。
本実施形態では、図13Aに示すように、メモリトレンチMTの内部を埋めるように酸化シリコンによる中間絶縁層107bが形成される。その後、図13Bに示すように、エッチングによりメモリホールAHが形成される。本実施形態では、エッチャントとしてガスが用いられる。これにより、第1絶縁層70のY方向でピラー60側の端部70aがX方向に延びる直線状に形成される。
次に、図13Cに示すように、メモリホールAHに、第2エッチャントが供給される。これにより、メモリホールAHに露出した複数の犠牲層101の一部が除去されて、第2空間部109が形成される。本実施形態の半導体記憶装置1は、例えば、上述した図13Cの工程の後、第1の実施形態の図6Hの工程が行われることで形成される。
このような構成によれば、第1の実施形態と同様に、集積度の向上を図ることができるとともに、電気特性の向上を図ることができる。
(第1から第4の実施形態の変形例)
図14は、第1から第4の実施形態の変形例の半導体記憶装置1のメモリセルアレイ2を示す断面図である。第1から第4の実施形態の変形例では、トンネル絶縁膜63の一部563aは、傾斜部72sに沿って設けられる。すなわち、トンネル絶縁膜63の一部563aは、ブロック絶縁膜41の一部に対して傾斜部72sとは反対側に位置する。このような構成によれば、第1の実施形態と同様に、集積度の向上を図ることができるとともに、電気特性の向上を図ることができる。
以上、いくつかの実施形態および変形例について説明したが、実施形態は上記例に限定されない。「第1電荷蓄積部」および「第2電荷蓄積部」は、浮遊ゲート電極FGでなくてもよい。例えば、「第1電荷蓄積部」および「第2電荷蓄積部」は、チャージトラップ膜であってもよい。この場合、「第1電荷蓄積部」および「第2電荷蓄積部」が浮遊ゲート電極FGである場合と比較して、セル構造体MCのX方向Lc2の寸法が小さくなる。
上述したように、弱耐性絶縁膜74は、第1絶縁部71と比べて、成膜温度が低い膜でなくてもよい。例えば、弱耐性絶縁膜74は、第1絶縁部71と比べて、結晶化率が低い膜、または、シリコンおよび酸素以外の不純物の含有率が高い膜であってもよい。弱耐性絶縁膜74が、第1絶縁部71と比べて、結晶化率が低い膜である場合、弱耐性絶縁膜74を第1絶縁部71と同じ組成で作成して製造コストを抑えつつ、弱耐性絶縁膜74を、第1絶縁部71と比べて、ウェットエッチングに対する耐性が弱い膜とすることができる。また、弱耐性絶縁膜74が、第1絶縁部71と比べて、シリコンおよび酸素以外の不純物の含有率が高い膜である場合、弱耐性絶縁膜74のウェットエッチングに対する耐性を容易に調整することができる。弱耐性絶縁膜74に含有される他の不純物としては、例えば炭素等が挙げられる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、半導体記憶装置は、第1絶縁層を有する。第1絶縁層は、第1方向で柱状絶縁部と並び、第1配線と第2配線との間に設けられるとともに、少なくとも一部が第1電荷蓄積部と第2電荷蓄積部との間に設けられている。第1絶縁層は、第2方向で第1絶縁層の端に位置して第1方向に延びた第1縁を有する。第1縁上で柱状絶縁部に最も近い位置を第1位置、第1絶縁層のなかで第1縁とは異なる位置で柱状絶縁部に最も近い位置を第2位置、第1縁に沿う仮想線を第1仮想線、第1位置と第2位置とを結ぶ仮想線を第2仮想線とすると、第1絶縁層の内側から見た第1仮想線と第2仮想線との交差角度は、90度以上である。このような構成によれば、半導体記憶装置の高性能化を図ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1A,1B,1B´,1C…半導体記憶装置、32…絶縁膜(層間絶縁膜)、41A…第1ブロック絶縁膜(第1絶縁膜)、41B…第2ブロック絶縁膜、60…ピラー(柱状体)、61…チャネル層、61A…第1チャネル部、61B…第2チャネル部、62…コア絶縁部(柱状絶縁部)、63…トンネル絶縁膜(第2絶縁膜)、70…第1絶縁層、71…第1絶縁部、72A…第2絶縁部(第1端部)、72e1…第1縁、72s…傾斜部、101…犠牲層、107…中間絶縁層(絶縁層)、WL…ワード線、WLA…第1ワード線(第1配線)、WLB…第2ワード線(第2配線)、FG…浮遊ゲート電極、FGA…第1浮遊ゲート電極(第1電荷蓄積部)、FGB…第2浮遊ゲート電極(第2電荷蓄積部)、MT…メモリセルトレンチ(溝)、AH…メモリホール(穴)、274…薄膜絶縁膜、374…絶縁膜、374A…異種絶縁膜

Claims (14)

  1. 第1方向に延びた第1配線と、
    前記第1方向とは交差する第2方向で前記第1配線から離れ、前記第1方向に延びた第2配線と、
    前記第1配線と前記第2配線との間に位置し、前記第1方向および前記第2方向とは交差する第3方向に延びた柱状絶縁部と、
    前記第1配線と前記柱状絶縁部との間に位置し、前記第3方向に延びた第1チャネル部と、
    前記第1配線と前記第1チャネル部との間に位置した第1電荷蓄積部と、
    前記第2配線と前記柱状絶縁部との間に位置し、前記第3方向に延びた第2チャネル部と、
    前記第2配線と前記第2チャネル部との間に位置した第2電荷蓄積部と、
    前記第1方向で前記柱状絶縁部と並び、前記第1配線と前記第2配線との間に設けられるとともに、少なくとも一部が前記第1電荷蓄積部と前記第2電荷蓄積部との間に設けられた第1絶縁層と、
    を備え、
    前記第1絶縁層は、前記第2方向で前記第1絶縁層の端に位置して前記第1方向に延びた第1縁を有し、
    前記第1方向および前記第2方向に沿う断面において、前記第1縁上で前記柱状絶縁部に最も近い位置を第1位置、前記第1絶縁層のなかで前記第1縁とは異なる位置で前記柱状絶縁部に最も近い位置を第2位置、前記第1縁に沿う仮想線を第1仮想線、前記第1位置と前記第2位置とを結ぶ仮想線を第2仮想線とすると、前記第1絶縁層の内側から見た前記第1仮想線と前記第2仮想線との交差角度は、90度以上である、
    半導体記憶装置。
  2. 前記第1絶縁層は、前記第1縁を含む第1端部と、前記第1絶縁層のうち前記第1縁から前記第2方向に離れて位置する第1絶縁部とを有し、
    前記第1端部は、前記第1方向で前記柱状絶縁部に近付くに従い前記第1絶縁部に近付くように傾斜した傾斜部を含む、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第1配線と前記第1電荷蓄積部との間に位置した第1絶縁膜をさらに備え、
    前記第1絶縁膜の一部は、前記傾斜部に沿って設けられている、
    請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記柱状絶縁部と、前記第1チャネル部と前記第2チャネル部とを含むチャネル層と、前記チャネル層を囲う第2絶縁膜と、を含む柱状体を備え、
    前記柱状体は、前記第1方向で前記傾斜部と並ぶ部分を有し、
    前記傾斜部の前記第1方向の寸法と、前記傾斜部の前記部分の前記第1方向の寸法の半分との合計寸法は、前記柱状体の前記第1方向の最大寸法の半分と同じ以上である、
    請求項2または請求項3に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第1端部は、前記第1絶縁部と比べて、ウェットエッチングに対する耐性が弱い1つ以上の絶縁膜を含む、
    請求項2から請求項4のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記1つ以上の絶縁膜は、前記第1絶縁部と比べて、成膜温度が低い、結晶化率が低い、または、シリコンおよび酸素以外の不純物の含有率が高い膜である、
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記第1端部は、前記第2方向の膜厚が10nm以下の複数の絶縁膜を含む、
    請求項2から請求項4のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記第1端部は、前記第1絶縁部とは材料が異なる異種絶縁膜を含む、
    請求項2から請求項4のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  9. 前記異種絶縁膜は、半導体膜である、
    請求項8に記載の半導体記憶装置。
  10. 前記第1配線と前記第1電荷蓄積部との間に位置した第1絶縁膜と、
    前記柱状絶縁部と、前記第1チャネル部と前記第2チャネル部とを含むチャネル層と、前記チャネル層を囲う第2絶縁膜と、を含む柱状体と、
    を備え、
    前記第1電荷蓄積部は、前記第1方向における前記第1電荷蓄積部の寸法を二等分する位置に設けられた中心部を有し、
    前記第1電荷蓄積部の中心部に対して前記第1方向の一方側に位置する領域において、前記第1方向における前記第1絶縁膜の第1端と、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との界面において前記第1方向で前記第1端から最も離れた位置との間の前記第1方向の寸法を第1寸法、前記第2方向で前記第1電荷蓄積部の第1絶縁部と並ぶ位置において前記第1絶縁膜の外周面と前記第2絶縁膜の外周面との間の前記第2方向の寸法を第2寸法とすると、
    第1寸法/第2寸法の比率が60%以上である、
    請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  11. 第1寸法/第2寸法の比率が80%以上である、
    請求項10に記載の半導体記憶装置。
  12. 第1方向に延びた第1配線と、
    前記第1方向とは交差する第2方向で前記第1配線から離れ、前記第1方向に延びた第2配線と、
    前記第1配線と前記第2配線との間に位置し、前記第1方向および前記第2方向とは交差する第3方向に延びた柱状絶縁部と、
    前記第1配線と前記柱状絶縁部との間に位置し、前記第3方向に延びた第1チャネル部と、
    前記第1配線と前記第1チャネル部との間に位置した第1電荷蓄積部と、
    前記第2配線と前記柱状絶縁部との間に位置し、前記第3方向に延びた第2チャネル部と、
    前記第2配線と前記第2チャネル部との間に位置した第2電荷蓄積部と、
    前記第1方向で前記柱状絶縁部と並び、前記第1配線と前記第2配線との間に設けられるとともに、少なくとも一部が前記第1電荷蓄積部と前記第2電荷蓄積部との間に設けられた第1絶縁層と、
    を備え、
    前記第1絶縁層は、前記第2方向で前記第1絶縁層の端に位置して前記第1方向に延びた第1縁を含む前記第2方向の端部である第1端部と、前記第1絶縁層のうち前記第1縁から前記第2方向に離れて位置する第1絶縁部とを有し、
    前記第1端部は、前記第1方向で前記柱状絶縁部に近付くに従い前記第1絶縁部に近付くように傾斜した傾斜部を含む、
    半導体記憶装置。
  13. 前記柱状絶縁部と、前記第1チャネル部と前記第2チャネル部とを含むチャネル層と、前記チャネル層を囲う第2絶縁膜と、を含む柱状体を備え、
    前記柱状体は、前記第1方向で前記傾斜部と並ぶ部分を有し、
    前記傾斜部の前記第1方向の寸法と、前記傾斜部の前記部分の前記第1方向の寸法の半分との合計寸法は、前記柱状体の前記第1方向の最大寸法の半分と同じ以上である、
    請求項12に記載の半導体記憶装置。
  14. 複数の犠牲層と複数の層間絶縁膜とを第1方向に1層ずつ交互に積層することで中間積層体を形成し、
    前記中間積層体内を前記第1方向および前記第1方向とは交差する第2方向に延びた溝を形成して前記溝に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層に前記第1方向に延びた穴を形成し、
    前記穴に第1エッチャントを供給することで、前記溝の側面に面する前記絶縁層の端部の一部を除去して前記穴に繋がる空間部を形成し、
    前記穴に第2エッチャントを供給することで、前記穴および前記空間部に露出した前記複数の犠牲層の各々の一部を除去する、
    ことを含む半導体記憶装置の製造方法。
JP2022043735A 2022-03-18 2022-03-18 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法 Pending JP2023137496A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022043735A JP2023137496A (ja) 2022-03-18 2022-03-18 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法
TW111122119A TWI817558B (zh) 2022-03-18 2022-06-15 半導體記憶裝置以及半導體記憶裝置的製造方法
CN202210902509.XA CN116828850A (zh) 2022-03-18 2022-07-29 半导体存储装置以及半导体存储装置的制造方法
US17/897,710 US20230298634A1 (en) 2022-03-18 2022-08-29 Semiconductor memory device and method for manufacturing semiconductor memory device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022043735A JP2023137496A (ja) 2022-03-18 2022-03-18 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023137496A true JP2023137496A (ja) 2023-09-29

Family

ID=88067234

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022043735A Pending JP2023137496A (ja) 2022-03-18 2022-03-18 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20230298634A1 (ja)
JP (1) JP2023137496A (ja)
CN (1) CN116828850A (ja)
TW (1) TWI817558B (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210157594A (ko) * 2020-06-22 2021-12-29 삼성전자주식회사 반도체 장치
JP2022047770A (ja) * 2020-09-14 2022-03-25 キオクシア株式会社 半導体記憶装置及び半導体記憶装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW202339213A (zh) 2023-10-01
CN116828850A (zh) 2023-09-29
TWI817558B (zh) 2023-10-01
US20230298634A1 (en) 2023-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110943088B (zh) 半导体存储装置及其制造方法
TWI389305B (zh) 非揮發性半導體儲存元件及其製造方法
TWI713994B (zh) 半導體記憶體
US8643081B2 (en) Semiconductor memory device
JP2020145387A (ja) 半導体記憶装置
TWI707462B (zh) 半導體記憶裝置及其製造方法
CN112420710A (zh) 半导体存储装置
TWI714211B (zh) 半導體記憶裝置
JP2022048039A (ja) 半導体記憶装置
TWI751631B (zh) 半導體裝置
JP2023137496A (ja) 半導体記憶装置および半導体記憶装置の製造方法
TW202238849A (zh) 半導體記憶裝置
US20230328974A1 (en) Semiconductor storage device and method of manufacturing semiconductor storage device
US11910605B2 (en) Semiconductor storage device and method of manufacturing semiconductor storage device
JP2023124970A (ja) 半導体装置
US20230093316A1 (en) Semiconductor storage device and method of manufacturing semiconductor storage device
US20240090221A1 (en) Memory device
TWI837475B (zh) 半導體記憶裝置及半導體記憶裝置之製造方法
JP2024088062A (ja) 半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法
US20220310647A1 (en) Semiconductor memory device
JP2024000657A (ja) 半導体記憶装置、および半導体記憶装置の製造方法
JP2024044009A (ja) 半導体記憶装置
TW202213737A (zh) 半導體記憶裝置
JP2021145014A (ja) 半導体記憶装置
CN112310093A (zh) 半导体存储装置及半导体存储装置的制造方法