JP2023135469A - 偏光板、ディスプレイ部材、偏光板の製造方法 - Google Patents

偏光板、ディスプレイ部材、偏光板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも薄型化された偏光板、偏光板を用いたディスプレイ部材、及び、偏光板の製造方法を提供する。【解決手段】偏光子と、硬化樹脂層とを備え、硬化樹脂層が、(A)カチオン重合性化合物と、(B)ラジカル重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含む硬化性組成物からなり、偏光子の一方面上に他の層を介さずに積層され、カチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物との含有量比が、質量比で95:5~70:30であることを特徴とする偏光板。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板、ディスプレイ部材、偏光板の製造方法に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ(OLED)には、外光の反射防止するために偏光板が使用されている。偏光板には、偏光子を保護するための保護フィルムが設けられている。偏光板の保護フィルムは、透明基材上にハードコート層を設けた構成が一般的である。透明基材の材質としては、PVAとの密着性を考慮して、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)等が使用されている。透明基材には20~40μmの厚みがあるため、偏光板の更なる薄型化の要請に対応することは困難であった。
そこで、より薄型化された偏光板として、透明基材を省略し、偏光子上に熱硬化性樹脂からなる介在層と、光硬化性樹脂からなるハードコート層との2層を積層した構成が検討されている(特許文献1参照)。
特許第4680165号公報
特許文献1に記載の偏光板においては、偏光子とハードコート層との密着性を向上させるために熱硬化性樹脂からなる介在層を介在させている。しかしながら、特許文献1に記載の構成には、更なる薄型化の余地がある。
それ故に、本発明は、従来よりも薄型化された偏光板、偏光板を用いたディスプレイ部材、及び、偏光板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る偏光板は、偏光子と、硬化樹脂層とを備え、硬化樹脂層が、(A)カチオン重合性化合物と、(B)ラジカル重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含む硬化性組成物からなり、偏光子の一方面上に他の層を介さずに積層され、カチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物との含有量比が、質量比で95:5~70:30であることを特徴とするものである。
本発明に係る偏光板の製造方法は、偏光子と、硬化樹脂層とを備える偏光板を製造するためのものであって、(A)カチオン重合性化合物と、(B)ラジカル重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含む硬化性組成物を、偏光子の一方面上に他の層を介さずに塗工し、塗膜を硬化させることにより硬化樹脂層を形成し、カチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物との含有量比が、質量比で95:5~70:30であることを特徴とするものである。
本発明は、従来よりも薄型化された偏光板、偏光板を用いたディスプレイ部材、及び、偏光板の製造方法を提供できる。
実施形態に係る偏光板を示す断面図
図1は、実施形態に係る偏光板を示す断面図である。
偏光板1は、偏光子2と、偏光子2の一方面に設けられたハードコート層3とを備える。
偏光子2は、ポリビニルアルコール(PVA)等の親水性樹脂フィルムにヨウ素または染料を吸着させ、一軸延伸してヨウ素または染料を配向させたものである。偏光子2を構成する親水性樹脂フィルムは、強度及び耐水性に劣るため、偏光子2の少なくとも一方の面に保護層となるハードコート層3が設けられる。
ハードコート層3は、偏光板1に硬度を付与し、偏光子2を保護する機能層である。ハードコート層3は、他の層を介さずに、偏光子2の表面に直接形成されている。ハードコート層3は、重合性化合物を含有する塗工液を、偏光子2の表面に塗工し、塗膜を硬化させることにより形成することができる。
詳細には、ハードコート層3は、(A)カチオン重合性化合物と、(B)ラジカル重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含む硬化性組成物を硬化させてなる硬化樹脂層である。尚、本明細書において、「重合性化合物」とは、重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーの総称である。
(A)カチオン重合性化合物
カチオン重合性化合物は、重合性官能基として、エポキシ基及びオキセタニル基の一方または両方を有する化合物であることが好ましい。カチオン重合性化合物としては、3-エチル-3-ヒドロキシエチルオキセタン、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、3,3-ジメチルオキセタン、3,3-ビス(クロロメチル)オキセタン、2-ヒドロキシメチルオキセタン、3-メチル-3-オキセタンメタノール、3-メチル-3-メトキシメチルオキセタン、3-エチル-3-フェノキシメチルオキセタン、3-エチル-3{[(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ]メチル}オキセタン、レゾルシノールビス(3-メチル-3-オキセタニルエチル)エーテル、キシリレンビスオキセタン、m-キシリレンビス(3-エチル-3-オキセタニルエチルエーテル)などのオキセタン類;シクロヘキセンオキサイド、1,13-テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、(3,4,3’,4’-ジエポキシ)ビシクロヘキシル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3’,4’-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)セバケートなどの脂環式エポキシ類;を挙げることができる。
これらのうち、3-エチル-3{[(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ]メチル}オキセタン、(3,3′,4,4′-ジエポキシ)ビシクロヘキシル及び3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3’,4’-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートから選ばれる1種以上が好ましい。
(B)ラジカル重合性化合物
ラジカル重合性化合物は、重合性官能基として、アクリロイル基及びメタクリロイル基の一方または両方を有する(メタ)アクリレートを使用できる。重合性官能基を複数有する多官能の(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。尚、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの両方の総称であり、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルとメタクリロイルの両方の総称である。
2官能(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジアクリレート、ビスフェノールAテトラプロポキシジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられる。
3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸変性トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリレートモノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
また、多官能(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、2官能以上の(メタ)アクリレート系オリゴマーであれば特に制限はなく、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー等の各種(メタ)アクリレート系オリゴマー等を使用することができる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、多価アルコール及び有機ジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られる。
また、好ましいエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーは、3官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等と多塩基酸と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレート、及び2官能以上の芳香族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等とフェノール類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートである。
ハードコート層形成用硬化組成物において、(A)カチオン重合性化合物は、ハードコート層3と偏光子2との密着性を向上させる役割を有する。カチオン重合性化合物は、エポキシ基やオキセタニル基のようなカチオン重合性の官能基を有しており、カチオン重合によりカチオン重合性基に由来するエーテル結合を生成する。カチオン重合性化合物に由来するエーテル結合は、偏光子2の基材となるPVA等の親水性樹脂が有するヒドロキシ基と水素結合を形成する。これにより、ハードコート層3と偏光子2との密着性が向上すると考えられる。一方、(B)ラジカル重合性化合物は、ハードコート層3の硬度を向上させる役割を有する。
ハードコート層形成用硬化組成物において、(A)カチオン重合性化合物と(B)ラジカル重合性樹脂との固形分の配合比は、質量比で95:5~70:30であることが好ましい。カチオン重合性化合物の配合割合が95質量%を超えると、ラジカル重合性基の割合が少なくなり、ハードコート層3の硬度が低下するため好ましくない。また、カチオン重合性化合物の配合割合が70%を下回ると、ハードコート層3と偏光子2との密着性が低下するため好ましくない。
(C)光重合開始剤
光重合開始剤として、光カチオン重合開始剤とラジカル重合開始剤とを用いる。光カチオン重合開始剤とラジカル重合開始剤を併用するため、紫外線照射により、カチオン重合反応とラジカル重合反応とを同時に進行させることができる。
光カチオン重合開始剤としては、p-メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのアリールジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアリールヨードニウム塩;トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムペンタフルオロヒドロキシアンチモネート、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、及び4,4-ビス(チアントレニウム-9-イル)-ジフェニルエーテルジヘキサフルオロホスフェートなどのトリアリールスルホニウム塩;トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルセレノニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルセレノニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのトリアリールセレノニウム塩;ジメチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジエチルフェナシルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキルフェナシルスルホニウム塩;4-ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのジアルキル-4-ヒドロキシ塩;α-ヒドロキシメチルベンゾインスルホン酸エステル、N-ヒドロキシイミドスルホネート、α-スルホニロキシケトン、β-スルホニロキシケトンなどのスルホン酸エステルなどが挙げられる。
市販のトリアリールスルホニウム塩としては、「AT-6992」「AT-6976」(商品名、いずれもACETO社製);「アデカオプトマーSP-150」、「アデカオプトマーSP-170」、「アデカオプトマーSP-171」(商品名、いずれも(株)ADEKA製);「CPI-100P」、「CPI-110P」、「CPI-110A」、「CPI-210S」(商品名、いずれもサンアプロ(株)製);「TS-91」、「TS-01」(商品名、いずれも三和ケミカル(株)製);「Esacure1187」、「Esacure1188」(商品名、いずれもLamberti社製)、「Omnicat550」、「Omnicat650」(商品名、いずれもIGM RESIN社製)などを使用することができる。
上述した中でも、硬化性及び透明性の観点から、カチオン重合開始剤はトリアリールスルホニウム塩であることが好ましく、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファート、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、及び4,4-ビス(チアントレニウム-9-イル)-ジフェニルエーテルジヘキサフルオロホスフェートから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートがさらに好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等が挙げられる。中でも、硬化性及び透明性の観点から、α-ヒドロキシアルキルフェノンを使用することが好ましい。ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
ハードコート層形成用硬化組成物には、適宜有機溶剤を添加しても良い。有機溶剤としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジアセトンアルコール等のケトンアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセロソルブ、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、N-メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド等のうち、1種類または2種類以上を混合して使用できる。
その他、必要に応じて、ハードコート層形成用硬化組成物に、消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、光増感剤等の各種添加剤を配合しても良い。
本実施形態に係る偏光板1は、偏光子2の少なくとも一方面に、上述したハードコート層形成用硬化組成物を他の層を介さずに塗工し、乾燥させ、紫外線照射により塗膜を硬化させることにより製造することができる。本実施形態に係る偏光板1の製造方法では、1回の硬化組成物の塗布及び1回の紫外線照射により、偏光子2上に直接ハードコート層3を積層できるので、製造効率に優れる。また、ハードコート層形成用硬化組成物中の重合性化合物として、カチオン重合性化合物及びラジカル重合性化合物を併用し、その配合比を上述した範囲内としている。このため、偏光子2上に他の層を介さずにハードコート層3を形成した構成であるが、ハードコート層3と偏光子2との密着性と、ハードコート層3の表面硬度の両方に優れる。
本実施形態に係る偏光板1は、液晶パネルや有機ELパネル等の画像表示パネルに貼合して画像表示装置を構成するのに利用することができる。画像表示装置は、タッチパネルを備えた構成も含む。本実施形態に係る偏光板1は、偏光子2の少なくとも一方面に他の層を介さずにハードコート層3を形成したものであり、当該少なくとも一方面には透明樹脂フィルムが設けられない。少なくとも1枚の透明樹脂フィルムを省略できることにより、画像表示装置の薄型化に寄与する。一面防汚性及び耐擦傷性に優れるため、画像表示装置の最表面に設ける光学フィルムとして好適である。
尚、本実施形態では、偏光子2の一方面にハードコート層3を形成した例を説明した。この場合、偏光子2の他方面に、トリアセチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、シクロオレフィンポリマー等の樹脂フィルムからなる保護フィルムを貼り合わせても良い。また、偏光子2の他方面にも他の層を介さずにハードコート層3を形成しても良い。
また、本実施形態に係る偏光板1は、画像表示装置に用いるディスプレイ部材を構成しても良い。ディスプレイ部材の例としては、偏光板1に粘着層を積層した構成や、偏光板1に他の樹脂フィルムを貼り合わせた構成や、偏光板1に円偏光板を貼り合わせた構成等が挙げられる。
以下、本発明を具体的に実施した実施例を説明する。
実施例及び比較例で使用した材料は、次の通りである。
<ラジカル重合性化合物>
ペンタエリスリトールトリアクリレート
<カチオン重合性化合物>
3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名:セロキサイド2021P、株式会社ダイセル)
<ラジカル重合開始剤>
1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン(商品名:Irgacure(登録商標)184)
<カチオン重合開始剤>
トリアリールスルホニウム塩(商品名:CPI-100P、サンアプロ株式会社)
<溶剤>
メチルエチルケトン(MEK)
メチルイソブチルケトン(MIBK)
PVAフィルムの一方面に、厚み25μmのトリアセチルセルロースフィルムを貼り合わせて、総厚みが40μmの積層フィルムを作成した。PVAフィルムの他方面に、表1に記載のハードコート層形成用硬化組成物をワイヤーバーコーターを用いて塗布し、乾燥させた後、塗膜に紫外線を100mJ/cmの露光量で照射して硬化させ、ハードコートフィルムを作成した。ハードコート層形成用硬化組成物の塗工量は、ハードコート層の硬化後の膜厚が5μmとなるようにした。
各実施例及び各比較例におけるカチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物との混合比(カチオン重合性化合物の質量:ラジカル重合性化合物の質量)は、次の通りである。
・実施例1 80:20
・実施例2 95: 5
・実施例3 70:30
・比較例1 100: 0
・比較例2 65:35
・比較例3 50:50
実施例及び比較例に係るハードコートフィルムの鉛筆硬度とハードコート層の密着性を以下の方法により評価した。
<鉛筆硬度>
鉛筆硬度は、JIS K5400-1900に準拠して評価した。鉛筆(uni、三菱鉛筆株式会社)及びクレメンス型引っ掻き試験機(HA-301、テスター産業株式会社)を用いて、ハードコート層表面の鉛筆硬度を測定した。鉛筆の硬度を変えながら繰り返し試験を行い、キズによる外観の変化を目視で観察し、キズが観察されない最大の硬度を評価値とした。鉛筆硬度が2H以上を合格とした。
<密着性>
ハードコート層とPVAフィルムとの密着性は、JIS K5600-5-6に準拠して評価した。実施例及び比較例に係るハードコートフィルムのハードコート層に、碁盤目剥離試験治具を用いて1mmのクロスカットを100個作成した。作成したクロスカットに粘着テープ(CT405AP-24、ニチバン株式会社)を貼り付け、ヘラを用いて均一に押し付けた後、90°方向に粘着テープを剥離させ、ハードコート層の残存率(1mmの領域の残存個数)を評価値とした。ハードコート層の残存率95%以上を合格とした。
表1に、ハードコート層形成用硬化組成物の組成と、鉛筆硬度及び密着性の評価結果を示す。
Figure 2023135469000002
実施例1~3に係るハードコートフィルムのハードコート層は、カチオン重合性化合物とラジカル重合性化合物とを、質量比が95:5~70:30の範囲内となるように配合した硬化性組成物により形成されたものである。したがって、PVAフィルムに対するハードコート層との密着性と、ハードコート層表面の鉛筆硬度の両方に優れていた。
比較例1に係るハードコートフィルムは、ハードコート層を、ラジカル重合性化合物を含有しない硬化性組成物で形成したものであるため、実施例1~3と比べて、ハードコート層表面の鉛筆硬度が低下した。
比較例2及び3に係るハードコートフィルムは、カチオン重合性化合物の配合割合が上記範囲より少ないために、実施例1~3と比べて、PVAフィルムに対するハードコート層の密着性が低下した。
以上より、本発明によれば、PVAフィルム(偏光子)上に直接ハードコート層を積層することにより全体の薄型化が可能であり、PVAフィルムに対するハードコート層の密着性と表面硬度に優れた偏光板を実現できることが確認された。
本発明は、画像表示装置等に用いる偏光板に利用できる。
1 偏光板
2 偏光子
3 ハードコート層

Claims (5)

  1. 偏光子と、
    硬化樹脂層とを備え、
    前記硬化樹脂層が、(A)カチオン重合性化合物と、(B)ラジカル重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含む硬化性組成物からなり、前記偏光子の一方面上に他の層を介さずに積層され、
    前記カチオン重合性化合物と前記ラジカル重合性化合物との含有量比が、質量比で95:5~70:30であることを特徴とする偏光板。
  2. 前記カチオン重合性化合物がエポキシ基及びオキセタニル基から選ばれる少なくとも1種のカチオン硬化性官能基を有する、請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記ラジカル重合性化合物がアクリロイル基及びメタクリロイル基から選ばれる少なくとも1種のラジカル硬化性官能基を有する、請求項1または2に記載の偏光板。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の偏光板を有するディスプレイ部材。
  5. 偏光子と、硬化樹脂層とを備える偏光板の製造方法であって、
    (A)カチオン重合性化合物と、(B)ラジカル重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含む硬化性組成物を、前記偏光子の一方面上に他の層を介さずに塗工し、塗膜を硬化させることにより前記硬化樹脂層を形成し、
    前記カチオン重合性化合物と前記ラジカル重合性化合物との含有量比が、質量比で95:5~70:30であることを特徴とする偏光板の製造方法。
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