JP2023109057A - 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定的な吐出特性を確保することができる液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。【解決手段】一実施形態に係る液体吐出ヘッドはシェアモードシェアードウォール式であり、アクチュエータ部と、絞り部と、を備える。アクチュエータ部は、圧電部材で構成され、圧力室と、空気室と、を有する。絞り部は圧電部材で構成される。絞り部は前記圧力室の入口及び出口に設けられる。絞り部は前記圧力室に連通するとともに前記圧力室の流体抵抗を増加する絞り口を有する。【選択図】図5
Description
本発明の実施形態は、液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
近年、インクジェットヘッドにおいて、高生産性が求められ、高速化や液滴量増加が課題となっている。例えば、シェアモードシェアードウォール式のインクジェットヘッドは、ハイパワーとなり、高粘度インクの吐出や大きな液滴の吐出に向いている。シェアモードシェアウォール式のインクジェットヘッドにおいては、同じ駆動柱を2つの圧力室で共有し、複数配列される室のうちの1/3を圧力室として同時に駆動する所謂3サイクル駆動が一般的である。また、駆動する圧力室の両側をダミー圧力室として、1つの圧力室を独立した2つの駆動柱で駆動する独立駆動ヘッドも開発されている。例えば、圧電体に多数の溝を形成し、1本おきに出入り口を塞ぎ、出入り口が塞がれない溝を圧力室とし、塞がれた溝を空気室として、独立駆動とする構造が開発されている。
このようなインクジェットヘッドにおいては、インク滴が吐出した後、共通液室から圧力室にインクが補給される。このとき、ノズルでオーバーシュートしてメニスカスが盛り上る現象が発生する。共通液室からノズルに至る流路の流体抵抗が小さいほどオーバーシュートは大きくなり、このオーバーシュートが収まらないとメニスカスが安定した状態で吐出をすることができない。したがって、インクジェットヘッドにおいて高速化するには、メニスカスの盛り上りを早く収束させ、安定的な吐出特性を確保することが求められる。
本発明が解決しようとする課題は、安定的な吐出特性を確保することができる液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供することである。
一実施形態に係る液体吐出ヘッドはシェアモードシェアードウォール式であり、アクチュエータ部と、絞り部と、を備える。アクチュエータ部は、圧電部材で構成され、圧力室と、空気室と、を有する。絞り部は圧電部材で構成される。絞り部は前記圧力室の入口及び出口に設けられる。絞り部は前記圧力室に連通するとともに前記圧力室の流体抵抗を増加する絞り口を有する。
以下に、第1実施形態に係る液体吐出ヘッドであるインクジェットヘッド10の構成について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係るインクジェットヘッドを示す斜視図であり、図2はインクジェットヘッドの一部の分解斜視図である。図3はインクジェットヘッドの一部の構成を拡大して示す斜視図であり、図4及び図5はインクジェットヘッドの一部の構成を拡大して示す断面図である。図6及び図7はインクジェットヘッドの製造工程の説明図である。図中X、Y、Zは互いに直交する第1方向、第2方向、及び3方向をそれぞれ示す。なお、本実施形態において、インクジェットヘッド10のノズル28や圧力室31の並列方向がX軸に、圧力室31の延出方向がY軸に、液体の吐出方向がZ軸に、それぞれ沿う姿勢を基準として方向の説明を記載するが、これに限られるものではない。
図1乃至図5に示すように、インクジェットヘッド10は、いわゆるサイドシュータ型のシェアモードシェアードウォール式のインクジェットヘッドである。インクジェットヘッド10は、インクを吐出するための装置であり、例えばインクジェットプリンタの内部に搭載される。例えばインクジェットヘッド10は圧力室31と空気室32が交互に配される独立駆動式のインクジェットヘッドである。空気室32は、インクが供給されない空気室であり、ノズル28を備えない。
インクジェットヘッド10は、アクチュエータベース11と、ノズルプレート12と、フレーム13と、を備えている。アクチュエータベース11は、基材の一例である。インクジェットヘッド10の内部に、液体の一例としてのインクが供給されるインク室27が形成される。
さらに、インクジェットヘッド10は、インクジェットヘッド10を制御する回路基板17や、インクジェットヘッド10とインクタンクとの間の経路の一部を形成するマニホールド18などの部品を備える。
図2乃至図5に示すように、アクチュエータベース11は、基板21と、一対のアクチュエータ22と、を備える。
基板21は、例えばアルミナなどのセラミックスによって矩形の板状に形成される。基板21は平坦な実装面を有する。基板の実装面に一対のアクチュエータ22が接合されている。基板21には複数の供給孔25と排出孔26とが形成されている。
図2及び図3に示すように、アクチュエータベース11の基板21には、パターン配線211が形成される。パターン配線211は、例えばニッケル薄膜によって形成される。パターン配線211は、共通パターンや個別パターンを有し、アクチュエータ22に形成された電極層34に接続される所定のパターン形状に構成される。
供給孔25は、基板21の中央部であって一対のアクチュエータ22の間において、アクチュエータ22の長手方向に並んで設けられている。供給孔25は、マニホールド18のインク供給部に連通する。供給孔25は、インク供給部を介してインクタンクに接続される。供給孔25はインクタンクのインクをインク室27に供給する。
排出孔26は、供給孔25及び一対のアクチュエータ22を挟んで、二列に並んで設けられている。排出孔26は、マニホールド18のインク排出部に連通する。排出孔26は、インク排出部を介してインクタンクに接続される。排出孔26はインク室27のインクをインクタンクに排出する。なお、排出孔26は、印字中に開かれる構成であってもよく、この場合には循環式となり、各圧力室31に対して供給孔25がある一方側から、排出孔26がある他方側に向けて、インクが流れる。あるいは、排出孔26は、例えばメンテナンス時のみ開かれ、印字中には閉じられる構成であってもよい。この場合、非循環式となり、各圧力室31に対して両側からインクが流れ込む。
一対のアクチュエータ22は、基板21の実装面に接着される。一対のアクチュエータ22は供給孔25を挟んで二列に並んで基板21に設けられている。
各アクチュエータ22は、第2方向の中央に設けられるアクチュエータ部材201(アクチュエータ部)と、アクチュエータ部材201の第2方向の両端部にそれぞれ設けられる一対の絞り部材202(絞り部)と、をそれぞれ備える。
各アクチュエータ22は、第2方向の中央に設けられるアクチュエータ部材201(アクチュエータ部)と、アクチュエータ部材201の第2方向の両端部にそれぞれ設けられる一対の絞り部材202(絞り部)と、をそれぞれ備える。
アクチュエータ部材201及び絞り部材202はいずれも圧電部材で構成される。例えばアクチュエータ部材201及び絞り部材202は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)によって形成された板状の二つの圧電体によってそれぞれ形成される圧電部材で構成される。前記二つの圧電体は、分極方向がその厚さ方向に互いに逆向きになるように貼り合わされる。アクチュエータ部材201と絞り部材202は、積層される2つの圧電体の厚さ比が、互いに異なっていてもよい。
一例として、アクチュエータ部材201は一対の絞り部材202と、圧力室31の並列方向となる第1方向と、2つの圧電体が重なる積層方向である第3方向において、長さが等しく構成される。アクチュエータ部材201は、圧力室31の延出方向である第2方向において、絞り部材202よりも長く、例えばアクチュエータ部材201の第2方向の長さが各絞り部材202の第2方向の長さの2倍以上に構成される。
アクチュエータ22は、例えば熱硬化性を有するエポキシ系接着剤によって基板21の実装面に接着される。図2に示すように、アクチュエータ22は、二列に並ぶノズル28に対応して、インク室27内において平行に並んで配置される。アクチュエータ22は、インク室27を、供給孔25が開口する第1共通室271と、排出孔26が開口する二つの第2共通室272とに区切る。
アクチュエータ22は、短手方向の幅が頂部側から基板側に向かって漸次大きくなる。アクチュエータ22の長手方向に直交する方向(短手方向)に沿う断面形状は台形状に形成される。アクチュエータ22の側面部221は、第2方向及び第3方向に対して傾斜する傾斜面を有する。アクチュエータ22の頂部は、ノズルプレート12に接着される。
アクチュエータ22は、アクチュエータ部材201に形成される複数の圧力室31と、複数の空気室32と、を備える。すなわち、アクチュエータ部材201は、圧電部材で構成される複数の側壁部33を有し、側壁部33の間に、圧力室31及び空気室32を構成する溝2011を有する。言い換えると、側壁部33は、圧力室31及び空気室32を形成する溝2011の間に駆動素子として形成される。
また、アクチュエータ22は、絞り部材202に形成される複数の絞り口242を備える。すなわち、絞り部材202は圧電部材で構成される複数の側壁部241を有し、側壁部241の間に絞り口242を構成する溝2021を有する。言い換えると、側壁部241は、絞り口242を形成する溝2021の間に駆動素子として形成される。
図1乃至図5に示すように、溝2021の底面部と基板21の主面とは傾斜する側面部221によって繋がる。圧力室31と空気室32とは、交互に配置される。圧力室31および空気室32は、アクチュエータ22の長手方向と交差する方向にそれぞれ延び、アクチュエータ22の長手方向である第1方向(図中X軸)において複数並列する。本実施形態において例えば溝2011は、X方向の幅寸法が、Z方向に沿う深さ方向において一定に構成され、延出方向であるY方向に直交する断面が矩形状に構成される。溝2011と溝2021の深さ寸法は異なっていてもよいし、同じであってもよい。
なお、圧力室31の形状と空気室32の形状とが異なっていてもよい。側壁部33、241は、圧力室31と空気室32の間に形成され、駆動信号に応じて変形することで、圧力室31の容積を変化させる。
アクチュエータベース11の圧力室31、空気室32、及び絞り口242を構成する複数の溝2011、2021の内壁面にはそれぞれ電極層34が設けられている。電極層34は、例えばニッケル薄膜等の導電膜によって形成される。電極層34は溝2011、2021の内面部から基板21上に至り、パターン配線211に接続される。すなわち、圧力室31や空気室32に形成される電極と絞り口242に形成される電極は接続され、絞り口242は圧力室31や空気室32と連動して駆動される。例えば電極層34は、少なくとも側壁部33の側面部、すなわち圧力室31、空気室32及び絞り口242を構成する溝2011、2021の側壁面に、形成されている。電極層34は例えば溝2011、2021の側面部及び底面部に形成されていてもよい。
複数の圧力室31は、頂部に接合されるノズルプレート12の複数のノズル28に連通する。圧力室31の第2方向の両端はインク室27に連通する。すなわち、一方の端部はインク室27の第1共通室271に開口し、他方の端部は、インク室27の第2共通室272に開口する。例えば、圧力室31の一方の端部の開口はインクが流入する入口となり、他方の端部の開口はインクが流出する出口となる。あるいは、両側からインクが流入する場合には両端部の開口がインクの入口となる。圧力室31におけるインク室27との連通口には、圧力室31内部よりも流体抵抗が大きく構成された絞り口242を有する絞り240が形成される。一例として本実施形態においては圧力室31の両側の端部の開口に、それぞれ絞り240が形成される。
絞り240は、圧力室31のインク室27に連通する開口部を狭める形状に構成される。一例として、絞り240は、絞り部材202で構成され、圧力室31の第2方向の端部に連通するとともに、圧力室31を構成する溝2011の溝幅よりも小さい溝幅を有する溝2021で構成される。X方向において、溝2021の溝幅は、溝2011の溝幅よりも小さい。
すなわち、圧力室31を構成する溝2011は、延出方向である第2方向の両端部に、圧力室31と第1共通室271及び第2共通室272とを連通する絞り口242が形成される。絞り口242は圧力室31の長手方向である第2方向(Y方向)と、圧力室31の深さ方向となる第3方向(Z方向)に延びるスリット形状である。絞り口242は、第1方向の開口幅が、圧力室31内部の第1方向の幅よりも小さく構成されていることにより、圧力室31の流路断面積より小さく構成されている。すなわち、圧力室の第2方向両端の連通口に流路抵抗が増加する絞り240が形成される。なお、絞り口242は、深さ方向である第3方向の深さ寸法は圧力室31の内部の第3方向の寸法と同じであってもよく、異なっていてもよい。一例として、絞り口242の第3方向の寸法は、圧力室31の内部の第3方向の寸法より小さく構成される。
なお、絞り240の流体抵抗は、大きくしすぎると、インク滴吐出後の圧力室31へのインクの補給が遅くなり、高速化を阻害することになる。また、メニスカスの盛り上りは、インク粘度、吐出体積、駆動周波数などにより異なる。したがって、側壁部241の形状、絞り240の絞り口242の寸法や位置は、インク補給条件やメニスカスの盛り上がりの特性に応じた流路抵抗となるようそれぞれ設定される。なお、両側の絞り240は異なる構成であってもよい。
空気室32は第3方向における一方側が頂部に接合されるノズルプレート12によって塞がれる。また複数の空気室32は例えば第2方向の両端がカバー部23により塞がれる。すなわち、インク室27の第1共通室271と空気室32の入口との間、及び空気室32の出口と第2共通室272との間にそれぞれカバー部23が配され、空気室32の両端はインク室27と隔てられている。このため、空気室32はインクが流入しない空気室を構成する。
例えばカバー部23は、空気室32の両端部に連通する絞り部材202に形成された溝2021に感光性樹脂を充填した後、硬化させて形成され、空気室32の入口及び出口を塞ぐ。
ノズルプレート12は、例えばポリイミド製の矩形のフィルムによって形成される。ノズルプレート12は、アクチュエータベース11の実装面に対向する。ノズルプレート12には、ノズルプレート12を厚さ方向に貫通する、複数のノズル28が形成される。
複数のノズル28は、圧力室31と同数設けられ、圧力室31にそれぞれ対向して配置される。ノズル28は、第1方向に沿って複数並び、一対のアクチュエータ22に対応して2列に配列される。各ノズル28はそれぞれ軸が第3方向に延びる筒状に構成される。例えばノズル28は径が一定であっても、中央部または先端部にかけて縮径する形状であってもよい。ノズル28は、一対のアクチュエータ22に形成される圧力室31の延出方向の中途部に対向配置され、圧力室31にそれぞれ連通する。ノズル28は、各圧力室31の、両端部の間に対応する位置であって、例えば長手方向中央部に、1つずつ、配置される。
フレーム13は、例えばニッケル合金によって矩形の枠状に形成される。フレーム13は、アクチュエータベース11の実装面とノズルプレート12との間に介在する。フレーム13は、アクチュエータベース11の実装面とノズルプレート12とにそれぞれ接着される。すなわち、ノズルプレート12は、フレーム13を介してアクチュエータベース11に取り付けられている。
マニホールド18は、アクチュエータベース11のノズルプレート12とは反対側に接合される。マニホールド18の内部に、供給孔25に連通する流路であるインク供給部や排出孔26に連通する流路であるインク排出部が形成される。
回路基板17は、フィルムキャリアパッケージ(FCP)である。回路基板17は、複数の配線が形成されるとともに、柔軟性を有する樹脂製のフィルム51と、フィルム51の複数の配線に接続されたIC52と、を有する。IC52はフィルム51の配線やパターン配線211を介して電極層34に電気的に接続される。
以上のように構成されたインクジェットヘッド10の内部において、アクチュエータベース11と、ノズルプレート12と、フレーム13とに囲まれるインク室27が形成される。すなわち、インク室27は、アクチュエータベース11とノズルプレート12との間に形成される。例えばインク室27は、2つのアクチュエータ22によって第2方向において3つの区間に仕切られ、排出孔26が開口する共通室としての二つの第2共通室272と、供給孔25が開口する共通室としての第1共通室271と、を有する。第1共通室271及び第2共通室272は、複数の圧力室31に連通している。
以上のように構成されたインクジェットヘッド10において、供給孔25、圧力室31、及び排出孔26を通って、インクはインクタンクとインク室27との間で循環する。例えばインクジェットプリンタの制御部から入力された信号によって、駆動IC52がフィルム51の配線を介して圧力室31の電極層34に駆動電圧を印加することにより、圧力室31の電極層34と、空気室32の電極層34との間に電位差を生じさせることで、側壁部33を選択的にシェアモード変形させる。圧力室31と空気室32の間に形成された側壁部33を駆動信号に応じて変形することで、圧力室31の容積を変化させる。このとき、絞り部材202の側壁部241も同時に駆動され、変形することで、絞り口242を変形させる。
側壁部33、241がシェアモード変形することにより、当該電極層34が設けられた圧力室31の容積が増加し、圧力が減少する。これにより、当該圧力室31にインク室27のインクが流入する。圧力室31に連通する絞り口242が圧力室31と連動するため、圧力室31の容積が増加するとき、絞り口242も広がり、インク流入を促進させる。
圧力室31の容積が増加した状態で、IC52が圧力室31の電極層34に逆電位の駆動電圧を印加する。これにより、側壁部33がシェアモード変形して当該電極層34が設けられた圧力室31の容積が減少し、圧力が増加する。これにより、圧力室31の中のインクが加圧され、ノズル28から吐出される。絞り口242が圧力室31と連動するため、圧力室31の容積が減少するとき、絞り口242も縮小し圧力室31の圧力増加を促進させる。
駆動終了後にメニスカスの残留振動が生じるが、この時には絞り口242は所望の設計サイズに戻っており、設計通りの流体抵抗となっている。よってメニスカスの振動を抑制しながら、吐出効率を上げることが可能である
駆動終了後にメニスカスの残留振動が生じるが、この時には絞り口242は所望の設計サイズに戻っており、設計通りの流体抵抗となっている。よってメニスカスの振動を抑制しながら、吐出効率を上げることが可能である
インクジェットヘッド10の製造方法について図6及び図7を参照して説明する。まずアクチュエータ部材201に圧力室31及び空気室32を構成する溝2011を形成する。溝2011は、ダイシングソーやスライサー等を使用した機械加工で形成することができる。続いて、一対の絞り部材202をアクチュエータ部材201の第2方向の両端部に接合し、絞り部材202に絞り口242を構成する溝2021を形成する。そして、基板21に接着剤等で貼り付け、ダイシングソーやスライサー等を使用した機械加工を施して、所定形状の外形を有するアクチュエータベース11を成形する。なお、例えば予め複数枚分の厚さのブロック状のベース部材を形成してから分割し、所定形状のアクチュエータベース11を複数枚製造してもよい。
続いて、圧力室31、空気室32、及び絞り口242を構成する複数の溝2011、2021の内面や基板21の表面に電極層34やパターン配線211を形成する。例えば電極層34やパターン配線211は、例えば無電解メッキで電極膜を形成した後にPEP法(Photo Engraving Process)で不要部位の電極膜を除去する等、種々の方法で形成することができる。以上により、アクチュエータベース11の表面に、電極層34、及びパターン配線211が所定箇所にそれぞれ形成される。
続いて、カバー部23を所定箇所に形成することによって空気室32の両端に続く溝2021を塞ぐ。例えば絞り部材202に形成された複数の溝2021のうち、空気室32に連通する溝2021に、感光性樹脂を充填し、硬化させることにより、カバー部23を形成する。以上により、圧力室31の出入り口に、絞り240が形成されるとともに、カバー部23によって塞がれた空気室32が形成される。
そして、アクチュエータベース11をマニホールド18に組み付け、アクチュエータベース11の基板21の一方の面に、熱可塑性樹脂の接着シートにより、フレーム13を貼付ける。
そして、組立てられたフレーム13、アクチュエータ22の側壁部33の頂部、が同一面となるよう研磨する。そして、側壁部33の頂部、フレーム13、の研磨面にノズルプレート12を接着して取り付ける。このとき、圧力室31にノズル28が対向するように位置決めを行う。さらに、基板21の主面に形成されたパターン配線211に、フレキシブルプリント基板を介して駆動ICチップ52や回路基板17を接続することで、インクジェットヘッド10が完成する。
以下に、インクジェットヘッド10を備えるインクジェットプリンタ100の一例について、図17を参照して説明する。図17はインクジェットプリンタ100の構成を示す説明図である。図17に示す様に、インクジェットプリンタ100は、筐体111と、媒体供給部112と、画像形成部113と、媒体排出部114と、搬送装置115と、制御部116と、を備える。
インクジェットプリンタ100は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る所定の搬送路Aに沿って、吐出対象物である記録媒体として例えば用紙Pを搬送しながらインク等の液体を吐出することで、用紙Pに画像形成処理を行う液体吐出装置である。
筐体111は、インクジェットプリンタ100の外郭を構成する。筐体111の所定箇所に、用紙Pを外部に排出する排出口を備える。
媒体供給部112は複数の給紙カセットを備え、各種サイズの用紙Pを複数枚積層して保持可能に構成される。
媒体排出部114は、排出口から排出される用紙Pを保持可能に構成された排紙トレイを備える。
画像形成部113は、用紙Pを支持する支持部117と、支持部117の上方に対向配置された複数のヘッドユニット130と、を備える。
支持部117は、画像形成を行う所定領域にループ状に備えられる搬送ベルト118と、搬送ベルト118を裏側から支持する支持プレート119と、搬送ベルト118の裏側に備えられた複数のベルトローラ120と、を備える。
支持部117は、画像形成の際に、搬送ベルト118の上面である保持面に用紙Pを支持するとともに、ベルトローラ120の回転によって所定のタイミングで搬送ベルト118を送ることにより、用紙Pを下流側へ搬送する。
ヘッドユニット130は、複数(4色)のインクジェットヘッド10と、各インクジェットヘッド10上にそれぞれ搭載された液体タンクとしてのインクタンク132と、インクジェットヘッド10とインクタンク132とを接続する接続流路133と、循環部である循環ポンプ134と、を備える。ヘッドユニット130は、インクタンク132と、インクジェットヘッド10の内部に作りこまれた圧力室31、空気室32、及びインク室27において液体を常時循環させる循環型のヘッドユニットである。
本実施形態において、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色のインクジェットヘッド10と、これらの各色のインクをそれぞれ収容するインクタンク132を備える。インクタンク132は接続流路133によってインクジェットヘッド10に接続される。接続流路133は、インクジェットヘッド10の供給口に接続される供給流路と、インクジェットヘッド10の排出口に接続される回収流路と、を備える。
また、インクタンク132には、図示しないポンプなどの負圧制御装置が連結される。そして、インクジェットヘッド10とインクタンク132との水頭値に対応して、負圧制御装置はインクタンク132内を負圧制御することで、インクジェットヘッド10の各ノズル28に供給されたインクを所定形状のメニスカスを形成する。
循環ポンプ134は、例えば圧電ポンプで構成される送液ポンプである。循環ポンプ134は、供給流路に設けられている。循環ポンプ134は、配線により制御部116の駆動回路に接続され、CPU(Central Processing Unit)による制御によって制御可能に構成される。循環ポンプ134は、インクジェットヘッド10とインクタンク132を含む循環流路で液体を循環させる。
搬送装置115は、媒体供給部112から画像形成部113を通って媒体排出部114に至る搬送路Aに沿って、用紙Pを搬送する。搬送装置115は、搬送路Aに沿って配置される複数のガイドプレート対121と、複数の搬送用ローラ122と、を備えている。
複数のガイドプレート対121は、それぞれ、搬送される用紙Pを挟んで対向配置される一対のプレート部材を備え、用紙Pを搬送路Aに沿って案内する。
搬送用ローラ122は、制御部116の制御によって駆動されて回転することで、用紙Pを搬送路Aに沿って下流側に送る。なお、搬送路Aには用紙の搬送状況を検出するセンサが各所に配置される。
制御部116は、コントローラであるCPU等の制御回路と、各種のプログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)と、各種の可変データや画像データなどを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、外部からのデータの入力及び外部へのデータの出力をするインターフェイス部と、を備える。
以上のように構成されたインクジェットプリンタ100において、制御部116は、例えばインターフィースにおいてユーザが操作入力部の操作による印刷指示を検出すると、搬送装置115を駆動して用紙Pを搬送するとともに、所定のタイミングでヘッドユニット130に対して印字信号を出力することで、インクジェットヘッド10を駆動する。インクジェットヘッド10は吐出動作として、画像データに応じた画像信号により、ICに駆動信号を送り、配線を介して圧力室31の電極層34に駆動電圧を印加してアクチュエータ22の側壁部33を選択的に駆動してノズル28からインクを吐出し、搬送ベルト118上に保持された用紙Pに画像を形成する。また、液体吐出動作として、制御部116は、循環ポンプ134を駆動することで、インクタンク132とインクジェットヘッド10とを通る循環流路で液体を循環させる。循環動作により、インクタンク132内のインクは、循環ポンプ134が駆動されることにより、インクタンク132のインクが、マニホールド18のインク供給部を通って、供給孔25からインク室27の第1共通室271に供給される。このインクは、一対のアクチュエータ22の複数の圧力室31と、複数の空気室32とに供給される。インクは、圧力室31と空気室32とを通ってインク室27の第2共通室272に流入する。このインクは、排出孔26から、マニホールド18のインク排出部を通ってインクタンク132に排出される。
上述した実施形態によれば周波数特性の高いインクジェットヘッドを提供できる。すなわち、上記実施形態に係るインクジェットヘッド10は、圧力室31の開口部に、圧力室31内部や第1共通室271、第2共通室272よりも流路抵抗が大きい絞り240を容易に形成できる。そして、絞り240は、圧力室31の共通室である第1共通室271や第2共通室272に開口する開口部が、圧力室31の流路断面積より小さい。このため、インクジェットヘッド10において液体吐出を行った際のメニスカスの盛り上がりが小さくなる。したがって、メニスカスの復帰が早くなり次弾への影響が軽減でき、吐出安定性が向上できる。
図8は、絞り(絞り240)を備えるインクジェットヘッド110の試験例1と、絞りを備えていないインクジェットヘッド1010の試験例2である。図9は、試験例1に係る絞りを有するインクジェットヘッド110の周波数特性を示し、図10は、比較例2としての絞りを備えないインクジェットヘッド1010の、周波数特性を示す。図10及び図11においてそれぞれノズルの吐出速度と、周波数との関係を、1drop、3dropの場合について、それぞれ示している。
ここで、試験例1にかかるインクジェットヘッド110は、圧力室31の延出方向である第2方向の両側が共通室に連通するとともに、圧力室31の延出方向の中途部にノズル28が開口するサイドシュータ型である。
図10に示されるように試験例2に係るインクジェットヘッド1010においては、低周波領域では吐出速度はフラットであるが、周波数が高くなるにつれて吐出速度が減少傾向にあり、低周波領域と高周波領域で吐出速度に差異がある。試験例2に係るインクジェットヘッド1010の1dropにおいては、25kHzまでは、吐出速度はフラットであるが、25kHz以上で周波数が高くなるにつれて吐出速度が減少傾向である。また、試験例2に係るインクジェットヘッド1010の3dropにおいては、15kHzまでは、吐出速度はフラットであるが、15kHz以上で周波数が高くなるにつれて吐出速度が減少傾向である。したがって、印刷のパターンによって着弾位置にズレが生じる。このように吐出速度に差異が大きいと、メニスカスの盛り上りが収まるのに時間がかかり、印字品質低下を引き起こすため、高速駆動することができない。
一方、図9に示すように、絞り部を有するインクジェットヘッド110では、1drop及び3drop共に吐出速度がフラットな傾向にある。これは、共通液からノズル間の流体抵抗が大きくなり、メニスカスの盛り上がりが小さくなるためである。
また図11は圧力室に絞りを設けた試験例1と絞りを設けない試験例2のメニスカス復帰のシミュレーション結果を示している。図11によれば、ノズルのメニスカス状態は低周波の場合、インク滴を吐出してから次弾が吐出されるまでに十分な時間があり、絞り有無に関わらずメニスカスの復帰を待ってから安定状態で吐出が可能である。一方、高周波の場合、ドット(インク滴)を吐出してから次弾が吐出されるまでの時間が短いために、メニスカスの復帰前に次弾の吐出が始まる。このため、絞りを設けないインクジェットヘッド1010の場合には、吐出した後、メニスカスの盛り上がりが大きくなり、次弾の吐出までにメニスカス復帰できず、吐出速度が低下する。それに対して、絞りを設けた場合はメニスカスの盛り上がりが小さくなるため、メニスカスの復帰が早くなり次弾への影響が軽減できる。よってこれらのシミュレーション結果から、圧力室31と共通室との間に絞りを設けることでインクジェットヘッド110吐出安定性向上に繋がると言える。
図12は試験例1としてのサイドシュータ型のインクジェットヘッド110と、インク出入り口が一端でノズルが他端に形成された試験例3としてのシェアモードシェアードウォール式エンドシュータ型のインクジェットヘッド2010の、説明図である。
図13乃至図16は試験例3としてのエンドシュータ型のインクジェットヘッド2010と、サイドシュータ型の試験例1のインクジェットヘッド110においてそれぞれ絞りを設けた場合の、シミュレーション特性比較した図である。図13は駆動波形、図14はノズル流速振動、図15は吐出体積、図16はメニスカスの復帰特性を、それぞれ示す。
また、試験例3にかかるインクジェットヘッド2010は、圧力室31の延出方向である第2方向の一端側が共通室に連通し、他端部が閉じ、流路の端部にノズルが開口するエンドシュータ型とした。すなわち、インクジェットヘッド2010は第2方向の一方からノズル28に向けて流れる流路を構成する。
試験例3としての片側から供給するエンドシュータ型のインクジェットヘッド2010と、両側供給のサイドシュータ型の試験例1としてのインクジェットヘッド110は、吐出体積、ノズル流速振動、メニスカス復帰特性を揃えた時の駆動電圧は両側供給のサイドシュータ型の構成が最も低いため、両側供給は片側供給に対して、駆動効率の観点から優位性が高いと言える。すなわち、圧力室の中央にノズルがあり、インクの出入り口が両端にある、所謂サイドシュータ型のインクジェットヘッド110の方が、エンドシュータ型のインクジェットヘッド2010よりも吐出効率が優れている。
上記実施形態にかかるインクジェットヘッド10において、絞り口242を有する絞り部材202は圧電部材で構成され、圧力室31に繋がる電極層34が形成されていることから、圧力室31と連動して駆動される。したがって、圧力室31を縮小して加圧し、インクを吐出するとき、絞り口242も同時駆動により狭くなり、圧力室の圧力増加を促進させる。吐出を終了し圧力室31を縮小した状態から拡張するときは、絞り口242も広くなるため、急激な減圧を抑えることができ、インクのリフィル(充填)を促進させる。また、駆動終了後にメニスカスの残留振動が生じるが、このときには絞り口242は所望の設計サイズに戻っており、設計通りの流体抵抗となる。このように、インクジェットヘッド10によれば、絞り口242が圧力室31と連動して動作するため、インクの吐出性能が向上する。
また、上記実施形態にかかるインクジェットヘッド10においては、圧力室31の出入口となる連通口において部分的に絞りを形成するため、圧力室31を全体的に縮幅するよりも圧力室31の体積を確保しやすい。したがって、圧力室を全体的に縮幅する構成と比べてノズルや液滴の大きさに制約が少なく、吐出性能を維持しやすい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
また、アクチュエータの製造方法は上記実施形態に限られるものではない。例えばアクチュエータ部材201及び絞り部材202にそれぞれ溝2011、2021を形成してカバー部23を形成した後にノズルプレート12との対向面を研磨で同一面にしてもよい。また、絞り部材202をアクチュエータ部材201に接合して組付けた後、外形を台形状に加工してから、絞り口242となる溝2021を形成してもよい。
例えば上記実施形態においては、アクチュエータ部材201と絞り部材202を接合した後に基板21に接着する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば他の実施形態として図18に示すように、アクチュエータ部材201と絞り部材202それぞれを基板21に接合させて構成してもよい。
また、アクチュエータ22の構成は上記実施形態に限られるものではない。上記実施形態においては、異なる部材、つまり別体で構成されたアクチュエータ部材201と絞り部材202を組み合わせてアクチュエータ22を形成した例を示したが、これに限られるものではない。例えば他の実施形態として図19乃至図21に示すアクチュエータ220のように、1つの圧電部材203でアクチュエータ220が構成されていてもよい。図19乃至図21は他の実施形態にかかるアクチュエータ220の製造方法を示す説明図である。本実施形態にかかるアクチュエータ220は、アクチュエータ部と絞り部が一体に構成され、共通の圧電部材203で構成されている。本実施形態にかかるアクチュエータ220は、例えば矩形板状の圧電部材203の、第2方向の中央の部位に、圧力室31及び空気室32を構成する凹部2031を形成した後に、第2方向両端の部位に、凹部2031よりも幅が小さい絞り口242となる溝2032を形成する。具体的には、図21に示す様に、超音波ツールSを用いた超音波加工により、圧電部材203の中央部に凹部2031を形成することができる。以上により、1つの圧電部材203に、圧力室31及び空気室32と、絞り口242と、を順番に形成できる。
また、例えば、アクチュエータ部材201と絞り部材202における2つの圧電体の厚さ比が同じであってもよい。
なお、圧力室31及び空気室32を構成する溝2011や凹部2031の深さは、絞り口242を構成する溝2011、2032の深さと異なる深さで構成してもよい。また、圧力室31や空気室32を構成する凹部2031と、絞り口242を構成する溝2032を、両方とも超音波加工で形成してもよい。
上記実施形態において、両側の絞り240はそれぞれ異なる構成であってもよい。例えば、両側が共通室271、272に連通する圧力室31の少なくとも一方の連通口に、絞り240が形成されていることにより、吐出性能を改善し、安価かつ容易に絞り240を形成できるという効果が得られる。
また、カバー部23は空気室32に連通する絞り口242の内側に形成され、絞り口242を埋める形状としたが、これに限られるものではない。例えばアクチュエータ22、220の側面において、空気室32に連通する絞り口242の外側に、空気室32を塞ぐカバー部23を形成してもよい。
上記実施形態においては、基板21の主面部分に複数の溝を備えるアクチュエータ22を配した例を示したが、これに限られるものではない。たとえば基板21の端面に、アクチュエータを備える構成であってもよい。また、ノズル列の数も上記実施形態に限られるものではなく、1列、あるいは3列以上備える構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、基板21に圧電部材からなる積層圧電体を備えたアクチュエータベース11を例示したが、これに限るものではない。例えば基板を用いずに圧電部材のみでアクチュエータベース11を形成してもよい。また、各圧電部材が1枚の圧電体でそれぞれ構成されていてもよい。また空気室32は共通室である第1共通室271や第2共通室272に連通していてもよい。また供給側と排出側が逆であってもよく、あるいは切り替え可能に構成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、一例として、圧力室31の一方側が供給側であり、他方側が排出側であり、第1共通室流体が圧力室の一方側から流入して他方側から流出する循環型のインクジェットヘッドを例示したがこれに限られるものではない。例えば非循環型としてもよい。また、例えば圧力室31の両側の共通室が供給側であって、両側から流入する構成であってもよい。すなわち、圧力室31の両側から流体が流入し、圧力室31の中央に配置されるノズル28から流出する構成であってもよい。この場合にあっても、圧力室31の両側の入口となる連通口に絞り240を設けることによって、流体抵抗が増加し、吐出効率が改善できる。また、両端にそれぞれ形成される絞り240の構成が異なっていてもよい。
また、上記実施形態において絞り240を圧力室31の延出方向の両端にそれぞれ形成した例を示したが、これに限られるものではなく、圧力室31が両端の共通室271、272と連通する両側の出入り口のうち、一方側のみに絞り240が形成されていてもよい。例えば一方側の端部には圧力室31内部よりも流体抵抗が増加する絞り240が形成され、他方側の端部は圧力室31内部と同じ流体抵抗、例えば圧力室31の内部の断面積と同じ連通口の断面積を有する構成であってもよい。
また、例えば、吐出する液体は印字用のインクに限られるものではなく、例えばプリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する装置等であってもよい。
また、上記実施形態において、インクジェットヘッドは、インクジェットプリンタ等の液体吐出装置に用いられる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば3Dプリンタ、産業用の製造機械、医療用途にも用いることが可能であり、小型軽量化及び低コスト化が可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、安定的な吐出特性を確保することができる液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供できる。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…インクジェットヘッド、11…アクチュエータベース、12…ノズルプレート、13…フレーム、17…回路基板、18…マニホールド、21…基板、22…アクチュエータ、201…アクチュエータ部材、202…絞り部材、203…圧電部材、25…供給孔、26…排出孔、27…インク室、31…圧力室、32…空気室、33…側壁部、34…電極層、51…フィルム、52…駆動ICチップ、100…インクジェットプリンタ、111…筐体、112…媒体供給部、113…画像形成部、114…媒体排出部、115…搬送装置、116…制御部、117…支持部、118…搬送ベルト、119…支持プレート、120…ベルトローラ、121…ガイドプレート対、122…搬送用ローラ、130…ヘッドユニット、132…インクタンク、133…接続流路、134…循環ポンプ、211…パターン配線、221…側面部、222…頂部、240…絞り、242…絞り口、271…第1共通室、27…インク室、272…第2共通室。
Claims (5)
- 圧電部材で構成され、圧力室と、空気室と、を有するアクチュエータ部と、
圧電部材で構成され、前記圧力室の両側の開口に設けられ、前記圧力室に連通するとともに前記圧力室の流体抵抗を増加する絞り口を有する、絞り部と、
を備える、シェアモードシェアードウォール式の液体吐出ヘッド。 - 前記圧力室及び前記絞り口に電極が形成され、
前記圧力室の前記電極と前記絞り口の前記電極は電気的に接続される、
請求項1に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記絞り部と前記アクチュエータ部とは異なる部材で構成される、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記アクチュエータ部は複数の圧電体が所定の厚さ比で積層されて構成され、
前記絞り部は前記アクチュエータ部とは異なる厚さ比で複数の圧電体が積層されて構成される、請求項3に記載の液体吐出ヘッド。 - 前記アクチュエータ部と前記絞り部は、一体に構成される、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
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