JP2023108832A - 通路閉鎖材用原反及びラミネートチューブ容器 - Google Patents

通路閉鎖材用原反及びラミネートチューブ容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 溶剤成分の多い消炎鎮痛剤を内容物とする通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器の製造に好適に使用され、通路閉鎖材のデラミを防止し、易開封性を有し、美観を確保することができるラミネートチューブ容器を提供する。【解決手段】 本発明は、通路閉鎖材における外気に接する層から内容物に接する層側へ、ポリオレフィン系樹脂フィルム、第一の2軸延伸ポリエステルフィルム、金属箔、第二の2軸延伸ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムの両面にポリオレフィン系樹脂が積層された共押出しフィルム、が順に接着層を介して積層されており、少なくとも一以上の前記接着層がウレタン系接着剤で形成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、医薬品、染毛剤、染色剤、化粧品、食品、日用品等を保存するためのラミネートチューブ容器の口頭部を封止するために用いられる深絞り加工が施されたカップ状の通路閉鎖材に用いられる通路閉鎖材用原反に関し、特にラミネートチューブ容器の内容物を長期に渡って保存するための耐内容物適性に優れるとともに、閉鎖材における層間剥離(デラミ)の発生を防止することによって、口頭部の閉鎖材における開封性を大幅に向上したことを特徴とするラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反及び当該通路閉鎖材用原反を加工して得られた通路閉鎖材を備えたラミネートチューブ容器に関する。
近年、取扱いの利便性及び意匠性等の利点を有することから、プラスチック系チューブ容器に対する需要が増大している。このようなプラスチック系チューブ容器の中でも、特にラミネートチューブ容器は、平板の積層原反を筒状に加工して胴体部を形成するという製造方法が特徴であり、歯磨き、絵の具等の日用品のみならず、医薬品、化粧品、接着剤等の工業用品の分野にまで広く用いられている。ラミネートチューブ容器は、押し出し成形法やブロー成形法によって胴体部が形成される他のプラスチック系チューブ容器と異なり、アルミニウム箔や無機酸化物蒸着フィルム等の無機系高バリヤー材を自由に積層できるという大きな利点を有し、その内容物保護性が高く評価されている。
上記のようなラミネートチューブ容器は、口頭部を閉鎖することによって密封容器として製造されることも多い。しかし、ラミネートチューブ容器の胴体部におけるバリヤー性に対して、その容器の口頭部は、圧縮成形法又は射出成形法により形成されるが、胴体部との接着性の観点から、一般にはポリエチレンの単層構造からなり、胴体部と同様のバリヤー性は担保できない。
そこで、ラミネートチューブ容器全体のバリヤー性を向上させるために、口頭部の内面に、積層シートを打ち抜き・絞り加工して得た図3に示すようなカップ状の閉鎖材を組み込み、容器の肩部を多層にすると共に容器の口を塞ぐことによってバリヤー性を高め、内容物の変質を防止する構造が知られている。このカップ状の通路閉鎖材をラミネートチューブ容器に組み込むときは、図2に示す如く、ラミネートチューブ胴体部21に口頭部22が接着された容器の更に口頭部内側に通路閉鎖材30が組み込まれることになる。
このようなカップ状の通路閉鎖材には、次に掲げる要求特性の全てを満たす必要がある。
(1)絞り加工性を有すること、すなわち平板状の原反から3次元形状に深絞り加工する際に、破れが生じないこと。
(2)易開封性を有すること、すなわちキャップと一体に形成されている開封用針で容易に開封できること。
(3)耐内容物性を有すること、すなわち内容物に含まれる腐食成分に対して耐久性があること、特に積層シート中に金属箔がある場合には金属箔が保護されていること。
(4)その他、口頭部内面との熱溶着性、安全衛生性、絞り加工後の形状安定性を有すること。 特に上記(1)と、(2)及び(3)はトレードオフの関係にあるため、全ての要求特性を満たす通路閉鎖材用原反を製造することには多大な困難性が存在している。
例えば、特許文献1には、絞り加工性、耐熱性等に優れたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反が開示されている。この原反は、アルミニウム箔の両面に接着剤にて2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム、特にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを積層された構造を有している。しかしながら、PETフィルムは物理的な衝撃によりクラックを生じやすく、生じたクラックから内容物が浸透することによって層間剥離(デラミ)を引き起こすことや、アルカリ性の内容物に対する耐内容物適性が課題として指摘されていた。
また、特許文献2では、アルミニウム箔に接着剤を介して、PETフィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルムとポリアミドフィルムの複合材料、を積層したラミネートチューブ容器の通路閉鎖材原反が開示されている。特許文献2に開示された通路閉鎖材用原反をラミネートチューブの開口部に使用することによって、耐内容物性、特に耐アルカリ性内容物に対する適性の付与、絞り加工性、易開封性といった製品特性も十分に満たす製品を製造することができることが確認されている。
しかし、特許文献2に開示された通路閉鎖材を使用した閉鎖材付きラミネートチューブ容器であっても、ごくまれにアルカリ性の医薬品や溶剤成分を多く含む消炎鎮痛剤等の内容物を充填し、長期保管(例えば常温で2年間)すると、内容物成分が通路閉鎖材の最内層を透過し、接着剤や金属箔界面に悪影響を与え、デラミが生じることによって、易開封性に問題が生じるという事例が数件報告された。
そこで、特許文献3では、アルミニウム箔の接着層として接着剤を使用せず、金属接着性樹脂を押出ラミネートした通路閉鎖材原反が開示されている。しかしながら、通路閉鎖材原反の製造工程が煩雑になることや、コスト高となることがあり、実際には実用化されていないのが現状である。
特開平10-181755号公報 特許第4584492号公報 特許第5653744号公報
そこで本発明は、簡便な製造工程で通路閉鎖材原反を作ることができ、かつ優れた絞り加工性、完成品であるチューブ容器において閉鎖材を開封する際における易開封性、耐熱性等を兼ね備えたラミネートチューブ用通路閉鎖材および閉鎖材付きラミネートチューブ容器を提供することを目的とする。
また本発明は、幅広い内容物に対し長期間保存した際にも、デラミを引き起こさず開封できるよう、さらなる耐内容物適性の向上を目的とする。
特にアルカリ性の医薬品、溶剤成分の多い消炎鎮痛剤を内容物とする通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器の製造に好適に使用され、溶剤成分等の滲出による通路閉鎖材のデラミを防止し、開封用針で通路閉鎖材を開封する際における易開封性を有し、開封後のケバ等が残らない美観を確保することができる通路閉鎖材用原反及びそれを用いた通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器を提供することを目的とする。
更に本発明は、上述の内容物を長期間に渡って保存しても、デラミを引き起こさず、開封可能な通路閉鎖材用原反及びそれを用いた通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために様々なフィルムおよび接着剤の組み合わせを鋭意検討した結果、次のようなラミネートチューブ容器の通路閉鎖材を開発した。かかる通路閉鎖材用原反及びそれを用いた通路閉鎖材付ラミネートチューブ製品の構成は以下の通りである。
(1)ラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反であって、ラミネートチューブに通路閉鎖材を形成した際の通路閉鎖材における外気に接する層から内容物に接する層側へ、ポリオレフィン系樹脂フィルム、第一の2軸延伸ポリエステルフィルム、金属箔、第二の2軸延伸ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムの両面にポリオレフィン系樹脂が積層された共押出しフィルム、が順に接着層を介して積層されており、少なくとも一以上の前記接着層がウレタン系接着剤で形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反である。
ここで、本発明に使用される接着層のうち、少なくとも一以上がウレタン系接着剤で形成されていることを特徴とする。
通路閉鎖材用原反における各層を接着するために使用される接着層は、2液性のウレタン接着剤によって形成されている。例えば、特許文献2の段落[0019]に記載されている如く、2液反応型のウレタン接着剤が使用されている。2液反応型のウレタン接着剤は、ポリオールとイソシアネートとを反応させて得られる。大別してウレタン接着剤の種類としては、ポリオールとして、エーテル系、エステル系の2種類、イソシアネートとして、芳香族系と脂肪族系の2種類、それぞれの組み合わせによって、脂肪族エーテル系ウレタン接着剤、芳香族エーテル系ウレタン接着剤、脂肪族エステル系ウレタン接着剤、芳香族エステル系ウレタン接着剤がある。
本発明に使用される接着層は、芳香族エステル系ウレタン接着剤によって形成されている。 さらに長年の研究の結果、芳香族エステル系ウレタン接着剤にエポキシ樹脂を含有させると優れた接着強度と耐内容物適性が得られることが判明した。これはエポキシ樹脂を含有することにより、芳香環濃度が高まり、分子間力(凝集力)が向上し、その結果、原反における耐内容物適性が向上すると考えられる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられる。
すなわち、接着層をエポキシ樹脂含有の芳香族エステル系ウレタン接着剤で形成することによって、耐内容物適性が向上し、内容物の溶剤成分等の滲出による通路閉鎖材のデラミを防止することができる。特にアルカリ性の医薬品や溶剤成分が多い消炎鎮痛剤を長期間に渡って保存してもデラミを引き起こさず、開封可能な通路閉鎖材用原反及びそれを用いた通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器を提供することができる。
又、ポリオレフィン系樹脂フィルムは、絞り加工において特に最外層に必要とされる伸びと破れ難さを有している。最外層は、外気に触れると同時にラミネートチューブ容器の口頭部内面に接着され当接する。そして、口頭部はポリエチレンで形成されることが多いため、口頭部内面との熱溶着性が良いことから、ポリオレフィン系樹脂としてポリエチレンを用いることが好ましい。
更に、ポリエチレンのうちでも直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)は、特に優れた絞り加工性を有しているため、好ましく用いることができる。ただし、この他のポリオレフィン系樹脂であっても、ラミネートチューブ容器の口頭部内面の樹脂とのヒートシール適性があるものであればいずれを用いてもよく、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリプロピレン(CPP)フィルム等を使用しても良い。
次に第一及び第二の2軸延伸ポリエステルフィルムは、金属箔を補強し、かつ金属箔を中心にして内外の強度バランスを整える重要な役割を果たしている。
本発明の通路閉鎖材用原反は、これらの2軸延伸ポリエステルフィルムによって、実生産に十分に適応できる絞り加工性を得ることができる。ポリエステルとしては、入手のし易さや強靭であること等の理由からPETが好ましいが、この他にポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を使用しても良い。
金属箔としては、A1N30、A1235材等のアルミニウム箔、ステンレス箔、銅箔等、の一般箔、又は、A8079、A8021材等の合金箔を使用することができるが、入手のし易さや価格の点からアルミニウム箔及びアルミニウム合金箔が好ましい。さらに好ましくは、打ち抜き時の伸びの点からアルミニウム合金箔がよい。
本発明の通路閉鎖材用原反では、ラミネートチューブ容器に装着したときに内容物と接する最内層に、ポリオレフィン系樹脂フィルムでポリアミドフィルムを挟んだ3層共押出フィルムを配置する。このとき、実質的な最内層であるポリオレフィン系樹脂は、化学的に不活性であると共に亀裂に強く、絞り加工時の破れを防止する。一方、ポリオレフィン系樹脂の間に挟まれているポリアミドは、PET等のポリエステルに比べて柔軟で絞り加工時にピンホールが発生することはなく、さらにアルカリ性物質に対する耐久性が強いため内容物を選ばない。
更に前記共押出フィルムを、延伸することによって、機械的強度が向上し、絞り加工時の破れを確実に防止でき、かつ、内容物の浸透に対するバリヤー効果も向上させることができる。通路閉鎖材は、絞り加工時に破れ難くする一方で、開封の際には閉鎖材の易開封性を向上させるというトレードオフの要求特性を充足する必要性があるが、フィルムを延伸することで、深絞り加工の際の耐久性を向上させると共に、無延伸のフィルムと比較して伸度が低いため針での切り裂きを容易にすることが可能となる。
また、3層構造のフィルムは共押出の後2軸延伸をしてもよい。2軸延伸すると開封の際に2方向に切り裂かれることになるので、従来の閉鎖材に比べて易開封性は格段に向上することが分かった。3層フィルム全体の厚さは15~60μmが好ましく、より好ましくは20~30μmである。このうち、中央のポリアミドフィルムは8μm以上が好ましく、より好ましくは9~15μmである。
3層構造のフィルムに用いるポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレンが好ましく、上述のような理由から特に直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。ポリアミドとしては、内容物の浸透に対するバリヤー性が高く、耐アルカリ性が強いため、特にナイロン(Ny)が好ましい。ナイロンとしては、例えば6-ナイロン、66-ナイロン、11ナイロン、MXD6ナイロン等を使用することができる。
(2)前記第一又は第二の2軸延伸ポリエステルフィルムが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする上記(1)に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反である。
(3)前記外気に接する側の層であるポリオレフィン系樹脂フィルムが、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反である。
(4)前記接着層を形成する接着剤が、エポキシ樹脂を含有するウレタン系接着剤であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか一に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反である。
ここで、本発明に使用される通路閉鎖材用原反の表面における摩擦係数は、0.3以下であることが好ましい。0.3を超えると、抜き打ち加工の際に破れが生じる危険性がある。このような問題点を最小に抑止するために摩擦係数を0.3以下であることが好ましい。かかる摩擦係数は、JIS-K-7125-1999に準拠する滑り度に基づくものであ り、スリップテスター(株式会社東洋精機製作所製)によって計測することによって得られた数値である。
閉鎖材用原反の外周面における摩擦係数を低減することにより、打ち抜き加工の際における、閉鎖材用原反の受型の表面に対する滑り性を向上させることによって、閉鎖材用原反を受型に引き込む際の摩擦量を軽減させることができる。このような摩擦係数の原反に、エポキシ樹脂を含有するウレタン系接着剤によって形成された接着層を組み合わせることによって、口頭部及び肩部に破れが発生せず、かつ、溶剤成分等の滲出による通路閉鎖材のデラミを抑止し、開封用針における優れた易開封性を得ることが可能となる。
(5)前記共押出フィルムが、ナイロンフィルムの両面に直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを積層して延伸されたものであることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか一に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反である。
(6)チューブ胴体と絞り加工されたカップ状の通路閉鎖材が開口内部に形成された口頭部とを有する通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器であって、前記通路閉鎖材が上記(1)乃至(5)のいずれか一に記載された通路閉鎖材用原反によって形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器である。
本発明に係る通路閉鎖材用原反を使用することによって、通路閉鎖材用原反を加工する際における絞り加工性を向上させると共に、完成品であるチューブ容器において閉鎖材を開封する際における易開封性を向上させる効果を有する。
また本発明に係る通路閉鎖材用原反を使用することによって、通路閉鎖材におけるデラミを防止することによって耐内容物適性を充足させる効果を有する。
特にアルカリ性の医薬品や溶剤成分が多い消炎鎮痛剤等を内容物とする通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器の製造に好適に使用することが可能となり、溶剤成分等の滲出による通路閉鎖材のデラミを防止し、開封用針で通路閉鎖材を破砕する際における易開封性を有し、開封後の破砕跡にもケバ等が残らない美観を確保することができる優れた効果を奏する。
更に本発明に係る通路閉鎖材用原反を使用することによって、上述の内容物を長期間に渡って保存しても、デラミを引き起こさず、開封可能な通路閉鎖材用及び通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器を提供できる優れた効果を奏する。
本発明に係る通路閉鎖材用原反における層構成を説明するための断面概念図である。 本発明に係る通路閉鎖材用原反から製造された通路閉鎖材を有するラミネートチューブ容器における口頭部の断面図である。 本発明に係る通路閉鎖材用原反から製造されたラミネートチューブ容器用通路閉鎖材の斜視図である。 加工適性試験における口頭部の円縁部に亀裂のない通路閉鎖材である。 加工適性試験における口頭部の円縁部に亀裂が発生した通路閉鎖材である。 加工適性試験における巻外と巻内の定義を説明するための写真である。 表2に示す〇の状態を示す写真である。 表2に示す△の状態を示す写真である。 表2に示す×の状態を示す写真である。
以下に、本発明を実施例及び比較例を用いて具体的に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[実施例]
本実施例では、まず、アルミニウム合金箔((株)UACJ製、厚み50μm)の両面に接着層17,18を設け、2軸延伸PETフィルム(ユニチカ(株)製、厚み12μm)をそれぞれ積層した。
ここで接着層17,18は、芳香族エステル系ウレタン接着剤に更にエポキシ樹脂を含有したものである。かかる接着剤は三井化学製の製品である。
次に、片側のPET面にはL-LDPE/Ny/L-LDPEの3層共押出フィルム(グンゼ(株)製、厚み30μm)を、また、反対側のPET面にはL-LDPEフィルム(フタムラ化学(株)製、厚み20μm)を、それぞれ前記接着層16、19を介してドライラミネート法により積層した。ここで接着層16,19を形成する接着剤は接着層17,18と同様に三井化学株式会社製を使用した。このようにして、本発明のラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反を製造した。
図1に示すように、作製した通路閉鎖材用原反10の層構成は、外気に触れる側から、L-LDPEフィルム11/2軸延伸PETフィルム12/アルミニウム箔13/2軸延伸PETフィルム14/共押出2軸延伸フィルム15によって形成されている。
ここで新しい接着層16,17,18,19を使用することから、カップ状の閉鎖材を深絞り加工で製造する際に、凸部の先端R付近において、内層側のAL/PET間で層間剥離が発生した。かかる問題を解決するために種々の創意工夫をした結果、閉鎖材原反のエイジング時間を72時間から96時間に変更することによって解決した。因みにエイジング時間を必要以上に長くすると閉鎖材原反の外層の滑り性の劣化が危惧され深絞り加工時の破れにつながる可能性がある。そのため、エイジング時間は96時間以上120時間未満の間で調整することが好ましい。
このようにして通路閉鎖材を製造し、コンプレッション法を使用してラミネートチューブ容器を製造した。
[比較例]
本比較例では、まず、アルミニウム合金箔(UACJ(株)製、厚み50μm)の両面に接着剤を介して2軸延伸PETフィルム(ユニチカ(株)製、厚み12μm)をそれぞれ積層した。次に、片側のPET面にはL-LDPE/Ny/L-LDPEの3層共押出フィルム(グンゼ(株)製、厚み20μm)を、また、反対側のPET面にはL-LDPEフィルム(東セロ(株)製、厚み30μm)を、それぞれ接着剤を介してドライラミネート法により積層した。接着剤としてはエポキシ樹脂を含有していないウレタン接着剤(東洋モートン株式会社製)を使用した。
このようにして通路閉鎖材を製造し、コンプレッション法を使用してラミネートチューブ容器を製造した。
[加工適性試験]
上述のように作製した閉鎖材用原反について、深絞り加工適性試験を行った。外層の静摩擦係数は、スリップテスター((株)東洋精機製作所製)を使用して、計測した。
また深絞り加工後における通路閉鎖材の破れの有無を目視で確認した。閉鎖材原反はロール状で保管されており、加工適性試験はロールの始め(巻外)とロールの終わり(巻内)の2水準で行った。また試験は、φ40のラミネートチューブ容器に使用する閉鎖材カップを使用して評価を行った。以下の表1は加工適性試験の結果をまとめた表である。表1において、製造された通路閉鎖材において、破れが発生していないものを○、発生したものを×で表した。
Figure 2023108832000002
表1の結果において、〇は図4に示す口頭部の円縁部に亀裂のない通路閉鎖材であり、×は、図5に示す口頭部の円縁部に亀裂が発生した通路閉鎖材である。図6は、前記巻外と巻内の定義を説明するための写真である。
[耐内容物適性・開封性試験]
次に上記行程で得られた実施例の製品と、比較例の製品とに、表2に示す6種類の内容物(薬用歯磨き、歯磨き、消炎鎮痛剤A、消炎鎮痛剤B、消炎鎮痛剤C、消炎鎮痛剤D)を充填した後、促進条件として50、乾燥下で3ヶ月静置した後、開封性及びデラミ傾向について試験を行った。以下の表2は、耐内容物適性・開封性についての試験結果である。
Figure 2023108832000003
表2中、○は開封性に問題がない状態(図7に本状態を示す写真を掲載した。)を示し、△は開封できるがデラミが発生している状態(図8に本状態を示す写真を掲載した。)を示し、×は開封不可の状態(図9に本状態を示す写真を掲載した。)を示している。
上記の表2の結果から、実施例の製品については、6種類の内容物について、いずれも開封性に問題がなく、かつデラミの発生も見られなかった。
一方、比較例の製品については、薬用歯磨き及び消炎鎮痛剤Aにおいて、デラミ傾向が見受けられ、より刺激性の強い歯磨き及び消炎鎮痛剤B、消炎鎮痛剤C及び消炎鎮痛剤Dにおいて、デラミ傾向に加えて、開封性にも問題が発生した。

Claims (6)

  1. ラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反であって、ラミネートチューブに通路閉鎖材を形成した際の通路閉鎖材における外気に接する層から内容物に接する層側へ、ポリオレフィン系樹脂フィルム、第一の2軸延伸ポリエステルフィルム、金属箔、第二の2軸延伸ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムの両面にポリオレフィン系樹脂フィルムが積層された共押出フィルム、が順に接着層を介して積層されており、少なくとも一以上の前記接着層がウレタン系接着剤で形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反。
  2. 前記第一又は第二の2軸延伸ポリエステルフィルムが、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反 。
  3. 前記外気に接する側の層であるポリオレフィン系樹脂フィルムが、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反。
  4. 前記接着層を形成する接着剤が、エポキシ樹脂を含有するウレタン系接着剤であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反。
  5. 前記共押出フィルムが、ナイロンフィルムの両面に直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを積層して延伸されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載されたラミネートチューブ容器の通路閉鎖材用原反。
  6. チューブ胴体と絞り加工されたカップ状の通路閉鎖材が開口内部に形成された口頭部とを有する通路閉鎖材付ラミネートチューブ容器であって、前記通路閉鎖材が請求項1乃至5のいずれか一に記載された通路閉鎖材用原反によって形成されていることを特徴とするラミネートチューブ容器。
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