JP2023108558A - スピーカ装置 - Google Patents

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博幸 森本
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Abstract

Figure 2023108558000001
【課題】トッププレートを変形させることなく樹脂製の基礎部材に取り付ける。
【解決手段】
ボトムプレート111と、マグネット112と、トッププレート113と、を有する磁気回路110と、磁気ギャップ119に一端部が挿入状態で配置されるボイスコイル体120と、ボイスコイル体120の他端部に連結される振動板130と、磁気回路110、および振動板130を保持する基礎部材140と、を備え、基礎部材140は、磁気回路110を囲む樹脂製の筒部141と、筒部141の一端を覆いトッププレートと当接する保持部142と、筒部141の内周面から内側に向かって突出し、保持部142との間でトッププレートの周縁部を挟む複数の係合突起143と、を備えるスピーカ装置100。
【選択図】図4

Description

本発明は、電気信号を音に変換するスピーカ装置に関する。
従来、特許文献1、特許文献2に記載されるスピーカ装置のように、磁気回路をフレームなどと称される基礎部材に固定する場合、磁気回路のトッププレートの一部を折り曲げて基礎部材の孔に挿入後、挿入されたトッププレートの一部の先端をプレス機などにより加圧し折り曲げるいわゆるカシメによって機械的に結合していた。
特開平7-222281号公報 国際公開2013/190824号
ところが、金属製のトッププレートの一部を加圧してカシメる際、治具などとトッププレートの表面とが擦れて金属粉が発生する場合がある。この金属粉がスピーカの磁気ギャップの中に入り込み、ボイスコイル体の駆動時に異音が発生する場合がある。また、トッププレートの一部を折り曲げるため、トッププレートに必要な平面部に歪みが生じ、スピーカ装置としての精度が確保しにくい場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、トッププレートをカシメることなく基礎部材に磁気回路を固定することができるスピーカ装置の提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の1つであるスピーカ装置は、ボトムプレートと、マグネットと、トッププレートと、を有する磁気回路と、前記ボトムプレートと前記トッププレートの隙間である磁気ギャップに一端部が挿入状態で配置されるボイスコイル体と、前記ボイスコイル体の他端部に連結される振動板と、前記磁気回路、および前記振動板を保持する基礎部材と、を備え、前記基礎部材は、前記磁気回路を囲む樹脂製の筒部と、前記筒部の一端を覆い前記トッププレートと当接する保持部と、前記筒部の内周面から内側に向かって突出し、前記保持部との間で前記トッププレートの周縁部を挟む複数の係合突起と、を備える。
本発明によれば、保持部に向かってトッププレートを挿入し筒部に設けられた係合突起を超える際に環状の樹脂製の筒部の全体が撓むことによりトッププレートの通過が許容される。これにより、金属粉を発生させることなく保持部と係合突起との間でトッププレートを保持することが可能となる。また、筒部の一部に応力が集中して筒部が欠損するなどトッププレートの保持力の低下を防止することができる。
本実施の形態におけるスピーカ装置の外観を正面から示す斜視図である。 本実施の形態におけるスピーカ装置の外観を裏側から示す斜視図である。 本実施の形態におけるスピーカ装置の外観をボトムプレート、マグネットを省略して裏側から示す斜視図である。 本実施の形態におけるスピーカ装置の一部を係合突起を通過する線で切断した断面図である。 本実施の形態におけるスピーカ装置の一部を押圧部を通過する線で切断した断面図である。 トッププレートを示す斜視図である。 保持部の内側に設けられた位置合わせ用のリブを裏側から示す斜視図である。 筒部の内側に設けられた押圧部を裏側から示す斜視図である。 基礎部材にトッププレートを取り付ける際の第一段階を示す断面図である。 基礎部材にトッププレートを取り付ける際の第二段階を示す断面図である。 基礎部材にトッププレートを取り付ける際の第三段階を示す断面図である。 基礎部材にトッププレートを取り付けた状態を示す断面図である。 筒部にマグネットを挿入した状態を裏側から示す平面図である。
以下、本発明に係るスピーカ装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するために一例を挙示するものであり、本発明を限定する主旨ではない。例えば、以下の実施の形態において示される形状、構造、材料、構成要素、相対的位置関係、接続状態、数値、数式、方法における各段階の内容、各段階の順序などは、一例であり、以下に記載されていない内容を含む場合がある。また、平行、直交などの幾何学的な表現を用いる場合があるが、これらの表現は、数学的な厳密さを示すものではなく、実質的に許容される誤差、ずれなどが含まれる。また、同時、同一などの表現も、実質的に許容される範囲を含んでいる。
また、図面は、本発明を説明するために適宜強調、省略、または比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状、位置関係、および比率とは異なる。
また、以下では複数の発明を一つの実施の形態として包括的に説明する場合がある。また、以下に記載する内容の一部は、本発明に関する任意の構成要素として説明している。
図1は、本実施の形態におけるスピーカ装置の外観を正面から示す斜視図である。図2は、本実施の形態におけるスピーカ装置の外観を裏側から示す斜視図である。図3は、本実施の形態におけるスピーカ装置の外観をボトムプレート、マグネットを省略して裏側から示す斜視図である。図4は、本実施の形態におけるスピーカ装置の一部を示す断面図である。図5は、本実施の形態におけるスピーカ装置の一部を押圧部を通過する線で切断した断面図である。これらの図に示すように、スピーカ装置100は、電気信号を音に変換する電気音響変換器であって、磁気回路110と、ボイスコイル体120と、振動板130と、基礎部材140と、を備えている。
磁気回路110は、磁気ギャップ119(図4参照)に定常的な磁界を発生させる回路である。磁気回路110は、内磁型、外磁型のいずれも採用しうるが、本実施の形態の場合、磁気回路110は、外磁型が採用されており、底板115の中央に棒状部114が起立状に一体に設けられるボトムプレート111と、ボトムプレート111の棒状部114を囲むように配置された環状のマグネット112と、ボトムプレート111の底板115に対しマグネット112の反対側の端面に取り付けられ、ボトムプレート111の棒状部114の外周面との間で磁気ギャップ119を形成する円板状のトッププレート113と、を備えている。
マグネット112の形状は、特に限定されるものではないが、本実施形態の場合、断面が矩形の円環形状である。マグネット112の材質は、特に限定されるものではないが、本実施形態の場合、フェライトマグネットが採用されている。
図6は、トッププレートを示す斜視図である。本実施の形態の場合、トッププレート113は、トッププレート113の面(図中XY平面)に沿って放射方向の外向きに突出する複数の突出部116を周縁部に備えている。突出部116は、基礎部材140に係合する部分であり、前側(図中Z+側)には第一テーパ部117が設けられている。突出部116の数は、特に限定されるものではないが、複数備えることが好ましく、本実施の形態の場合トッププレート113は、四つの突出部116を備えている。突出部116のうちの少なくとも一組は、トッププレート113の面においてトッププレート113の中心を通過する直線上に並んで配置されている。本実施形態の場合、二組の突出部116がそれぞれ直交する直線上に並んで配置されている。
トッププレート113は、内周部にボトムプレート111の棒状部114を囲んで磁気ギャップ119を形成するトッププレート113の面から突出した環状突出部118を備える。また、筒部141の管軸に垂直な方向において、トッププレート113の突出部116以外の本体部103は、マグネット112よりも内側に配置される。本実施形態の場合、本体部103は円盤状であり、円環状のマグネットの外周面の直径よりも本体部103の外周縁の直径よりも小さい。
ボイスコイル体120は、ボトムプレート111とトッププレート113の隙間である磁気ギャップ119に一端部が挿入状態で配置される部品である。ボイスコイル体120は、入力信号に応じて磁界を発生させるボイスコイル121と、ボイスコイル121が巻き付けられる円筒状のボビン122とを備えている。ボイスコイル体120のボビン122の先端部の外周には振動板130が取り付けられており、ボビン122の基端部にはボイスコイル121が配置されている。ボビン122の先端にはボビン122の開口を封鎖するキャップ123が取り付けられている。ボイスコイル121は、磁気回路110によって形成される円環状の磁気ギャップ119にボイスコイル121が挿入された状態で配置されている。
本実施形態の場合、前後方向(図中Z軸方向)におけるボイスコイル体120の中間部の外周面にはダンパー160が取り付けられている。ダンパー160は、基礎部材140とボイスコイル体120とを接続し、ボイスコイル体120の管軸方向の往復動をサポートする部材である。本実施の形態の場合、ダンパー160は、波紋状に湾曲した薄い円環状の部材であり、内周はボイスコイル体120の中間部に取り付けられ、外周は基礎部材140に取り付けられている。なお、スピーカ装置100がダンパー160を備えない場合もある。
振動板130は、ボイスコイル体120の他端部に連結され、ボイスコイル体120の巻き軸方向の往復動により振動して音を発生させる部材である。振動板130の形状(構造)は特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、振動板130は、円錐台形(頂上部が切り取られたコーン型)となっている。
また、振動板130の外周部には環状に膨出したエッジ131を備えている。振動板130の中心は貫通孔が設けられており、ボイスコイル体120が刺し通された状態で接着によりボビン122の外周面に取り付けられている。振動板130の外周部の全周は、基礎部材140の前側端部にエッジ131を介して接着により取り付けられている。
基礎部材140は、スピーカ装置100の構造的な基礎となるいわゆるフレームと称される部材であり、少なくとも磁気回路110、および振動板130を保持する。基礎部材140は、筒部141と、保持部142と、係合突起143と、押圧部152を備えている。本実施の形態の場合、基礎部材140は、振動板130の外周部が取り付けられる外筒部144と、ダンパー160の外周部が取り付けられる内筒部145と、外筒部144と内筒部145とを架橋状に接続する梁146と、を備えている。基礎部材140の材質は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、基礎部材140の全体が樹脂で一体に形成されている。
基礎部材140を構成する樹脂は、特に限定されるものではないが、例えばマトリックス樹脂としてポリプロピレンを採用し、強化材としてガラス繊維を10%~30%程度、マイカを30%~15%を混入したものを例示することができる。また、強化剤を用いないポリカーボネート、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂なども例示することができる。
筒部141は、磁気回路110の少なくとも一部を囲み、ボイスコイル体120の巻軸に一致する管軸(図中Z軸方向)を中心とした環状の部分である。本実施の形態の場合、筒部141は、周方向に切れ目のない全体視円筒状であり、周方向の一部には管軸方向に延在し、トッププレート113の突出部116を管軸方向にスライド可能に嵌め合わせた状態で収容する溝部147を備えている。筒部141は、溝部147を突出部116に対応する数備えている。本実施の形態の場合、筒部141は、四つの溝部147を備えている。溝部147のうちの少なくとも一組は、保持部142の面において保持部142の中心を通過する直線上に対向するように並んで配置されている。本実施形態の場合、二組の溝部147がそれぞれ直交する直線上に並んで配置されている。溝部147にトッププレート113の突出部116を嵌め込むことにより、トッププレート113の周方向の移動(回転)を規制することができる。
保持部142は、筒部141の一端を覆いトッププレート113と当接する部分である。本実施の形態の場合、保持部142は、トッププレート113の面に広がる板状の部分であり、中心にはボイスコイル体120が挿入される貫通孔148が設けられている。また、貫通孔148には、トッププレート113の環状突出部118、およびボトムプレート111の棒状部114が挿入され磁気ギャップ119が配置されている。保持部142は、貫通孔148以外の部分には貫通した孔が存在せず、貫通孔148を除き筒部141の前側の開口端を閉塞している。また、貫通孔148の後方側開口端は、磁気回路110のマグネット112、およびボトムプレート111により閉塞されている。この構造により、スピーカ装置100に後方から水滴などの異物が当たった場合でも磁気ギャップ119に直接異物が侵入することを防止でき、磁気ギャップ119に侵入した異物による音質の低下を防止することができる。
保持部142は、貫通孔148を除き内筒部145の後方側開口端を閉塞している。また、内筒部145の前方側開口のボイスコイル体120から外周縁部まではダンパー160により閉塞されている。なお、ダンパー160は空気を通過させることは可能である。さらにボイスコイル体120の前方側開口はキャップ123で閉塞されている。以上により、磁気ギャップ119は、ボトムプレート111、マグネット112、保持部142、内筒部145、ダンパー160、ボイスコイル体120、およびキャップ123で覆われた状態となっている。これにより、磁気ギャップ119への異物の侵入を防止している。
保持部142は、筒部141の管軸方向において係合突起143から遠ざかる方向(図中Z+方向)に窪み、トッププレート113と当接しない凹部149を備えている。凹部149は、係合突起143の前方から貫通孔148に至るまで放射状に延在する1mm以下の深さの溝であり、係合突起143に対応する位置に設けられている。凹部149により、係合突起143のアンダーカット部を形成するために用いられるスライドコアの存在により発生する可能性のあるバリによって、保持部142とトッププレート113との面接触が阻害される状態を回避することができる。
また、保持部142は、トッププレート113の本体部103が嵌め込まれる環状の壁部104を備えている。壁部104の内周面には内側に向かって突出し、トッププレート113の周面に当接してトッププレート113の位置合わせをする位置合わせリブ151(図7参照)が設けられている。リブ151の数は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、リブ151は、四箇所に設けられている。リブ151のうちの少なくとも一組は、保持部142の面において保持部142の中心を通過する直線上に対向するように並んで配置されている。二組のリブ151がそれぞれ直交する直線上に並んで配置されている。円周上に並んだ複数のリブ151にトッププレート113の本体部103の外周面を沿わせて嵌め込むことにより、嵌め込む際に発生する摩擦を低減しつつトッププレート113の径方向の移動を規制することができる。
係合突起143は、図3に示すように、筒部141の内周面から内側に向かって突出し、保持部142との間でトッププレート113の周縁部を挟む爪状の部分である。係合突起143は、突出部116に対応する数だけ筒部141の内周面に設けられている。本実施の形態の場合、筒部141は、四つの係合突起143を備えている。係合突起143のうちの少なくとも一組は、保持部142の面において保持部142の中心を通過する直線上に対向するように並んで配置されている。本実施形態の場合、二組の係合突起143がそれぞれ直交する直線上に並んで配置されている。また、係合突起143は、溝部147の底面に備えられている。
係合突起143の形状は、特に限定されるものではないが、本実施形態の場合、筒部141の内周面に沿って延在する略直方体形状であり、後方側(図中Z-側)には第二テーパ部150を備えている。係合突起143の前方側(図中Z+側)は、トッププレート113の面と面接触する平面となっている。以上の形状により、トッププレート113を筒部141の内部に取り付ける際は係合突起143を容易に越えることができ、係合突起143と保持部142との間でトッププレート113を挟んだ状態ではトッププレート113を強固に保持することができる。
押圧部152は、図3に示すように、マグネット112を所定の間隔で囲みマグネット112の周面をマグネット112の管軸方向に押圧してマグネット112の位置合わせをする部分であり、複数箇所に備えられている。本実施形態の場合、押圧部152は、周方向において隣り合う係合突起143の中央の位置の四箇所に配置されている。押圧部152のうちの少なくとも一組は、マグネット112の管軸を通過する直線上にマグネット112を挟んで対向状態で配置され、マグネット112に対し管軸に向かって押圧している。本実施形態の場合、二組の押圧部152がそれぞれ直交する直線上に並んで配置されている。
本実施の形態の場合、押圧部152は、図8に示すように、突出片部153と、接触部154と、接続部155と、を備えており、筒部141の内側に配置されている。押圧部152が配置されている近傍において筒部141は、外側に向かって溝状に膨出する膨出部156を備えており、押圧部152の一部は、膨出部156の内側に収容されている。
突出片部153は、保持部142からマグネット112に沿って後方に突出する矩形片状の部分であり、筒部141の膨出部156の底とほぼ平行に配置されている。突出片部153の保持部142からの突出長さは、筒部141の保持部142からの突出長さとほぼ同等である。
接触部154は、突出片部153の内側面からマグネット112の周面に向かってマグネット112に接触する位置にまで突出する部分である。接触部154の形状は、限定されるものではないが、錐形、またはドーム形状を例示することができる。
接続部155は、筒部141の膨出部156の底と突出片部153とを接続する部分である。接続部155の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、周方向において突出片部153よりも幅の狭いリブ状であり、保持部142から突出片部153の先端まで延在し、筒部141と突出片部153とを接続している。
次に、基礎部材140にトッププレート113を取り付ける際の状態を説明する。図9に示すように、トッププレート113の突出部116を筒部141の溝部147にそれぞれ後方から挿入する。次に、溝部147に突出部116を沿わせながら、トッププレート113を筒部141の前方にスライドさせる。図10に示すように、突出部116先端の第一テーパ部117と係合突起143の第二テーパ部150とが当接した状態でさらに力を加えると、各係合突起143には突出部116から離れる方向の力が発生し、図11に示すように係合突起143が設けられている筒部141の部分のそれぞれは、樹脂の柔軟性により外側に向かって傾く。なお、図11は、傾きを強調して示している。筒部141は、周方向に切れ目のない円環状であり、複数の隣り合う係合突起143の間は、切れ目なく筒部141によりつながっているため、係合突起143に加えられる外向きの力(本実施形態の場合、四方向の力)に対し筒部141全体が変形し、応力の集中を緩和することができる。これにより、筒部141の肉厚を比較的薄く形成しても、応力の集中により筒部141の一部が破損することを抑制できる。
さらに、基礎部材140に対しトッププレート113を押し込んでいくと、図12に示すように、突出部116が係合突起143を超え、係合突起143に加えられる外向きの力が無くなり、基礎部材140を構成する樹脂の復元力、および切れ目のない環状の筒部141の構造的な復元力により、係合突起143は元の位置に戻る。係合突起143は、保持部142との間でトッププレート113の周縁部にある突出部116を前後方向(図中Z軸方向)に挟み込みトッププレート113を基礎部材140に固定する。
以上のように、本実施の形態におけるスピーカ装置100によれば、金属であるトッププレート113を治具などの金属工具と強く擦れ合わせることなく基礎部材140に取り付けることができる。したがって取り付け時に金属粉が発生することがなく、金属粉が磁気ギャップ119に侵入して異音が発生する、音質が低下するなどの不具合を回避することができる。
また、トッププレート113をカシメるなど変形させる必要がないため、寸法精度を低下させることができ、製造コスト削減を図ることが可能となる。
また、係合突起143をトッププレート113の周縁部に押し付け、トッププレート113を保持部142に面接触状態で固定している。トッププレート113に作用する押付力は、係合突起143が設けられている筒部141の部分の弾性力ばかりでなく、円環状に構成される筒部141全体の構造により全体的に発生する。これにより、筒部141を比較的薄く設計してもトッププレート113の固定力を十分に確保することができる。したがって、スピーカ装置100の構造的な強度を維持しつつ軽量化に寄与することが可能となる。
次に、基礎部材140にトッププレート113を取り付けた後のマグネット112を取り付ける際の状態を説明する。基礎部材140に取り付けられたトッププレート113の表面、およびトッププレート113に接触するマグネット112の表面の少なくとも一方に接着剤を塗布する。
次に、マグネット112を筒部141の内側に挿入する。挿入されたマグネット112の周面は、押圧部152の接触部154と接触し、図13に示すように、複数の押圧部152から加えられるマグネット112の管軸に向かう力により筒部141の管軸とマグネット112の管軸とが一致する状態となる。本実施の形態の場合、押圧部152から加えられる力は、樹脂製の押圧部152の突出片部153の弾性力、および周方向に切れ目なくつながっている樹脂製の筒部141の弾性力が接続部155を介して伝えられる力である。これにより、周方向に均等で強い力がマグネット112に加えられ、マグネット112の位置が安定する。ここで、マグネット112は、寸法公差が大きいため、押圧部152は、想定される最も径の小さいマグネット112が挿入された場合でも十分にマグネット112を押圧できる位置に配置されている。この配置において想定される最も径の大きいマグネット112が挿入された場合、突出片部153、および筒部141の膨出部156は外側に大きく反る。これにより発生する膨出部156の歪は、筒部141が周方向に切れ目なくつながっているため筒部141全体が変形することにより緩和され、突出片部153の根本が欠損するなどの不具合の発生を防止している。
次に、接着剤を介してマグネット112がトッププレート113に当接すると、マグネット112の自重、外部からの押付力などにより接着剤がマグネット112の内周縁、外周縁からはみ出る。また、マグネット112は、複数の押圧部152により高精度で位置が決定されているため、マグネット112の内周縁と磁気ギャップ119との距離が周方向において均等である。これにより、磁気ギャップ119とマグネット112の内周縁の一部とが接近しすぎたため、はみ出た接着剤が磁気ギャップ119にまで達する不具合を防止することができる。また、これにより環状のマグネット112の内径を短くすることができ、マグネット112の効率化が図れ、高い磁力を確保することが可能となる。
また、マグネット112の内周のエッジが欠けて発生する可能性のある粒をはみ出した接着剤により、捕集することができ、マグネットの粒が磁気ギャップ119に入り込むことを防止する事ができる。
次に、スピーカ装置100が次工程に搬送される。この搬送時に発生する慣性に対し押圧部152から加えられる力でトッププレート113に対するマグネット112の位置は維持され、マグネット112がずれることがない。これにより、トッププレート113に対するマグネット112の位置を維持する治具などの取り付け時間等が不要になり、接着剤が固まってマグネット112が固定される前に搬送を行うことができるため、スピーカ装置100の製造効率を向上させることができる。また、固定用の治具などが不要になるため、製造コストの削減を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
例えば、基礎部材140は、筒部141を樹脂製とし、他の部分を金属など他の材料で構成しても構わない。
また、スピーカ装置100に組み立ての説明において、基礎部材140に対しトッププレート113を移動させる場合を説明したが、トッププレート113と保持部142との距離を縮める動作であればいずれを動かしても構わない。これは筒部141にマグネット112を挿入する場合も同様である。
また、筒部141の一部が突出片部153として機能し、筒部141の内周面に接触部154が設けられても構わない。
また、マグネット112にボトムプレート111を取り付けた後、マグネット112、およびボトムプレート111を筒部141に挿入してトッププレート113に取り付けても構わない。
また、スピーカ装置100は、振動板130の前方に高音領域の再生を担当する第二のスピーカ装置を備えたいわゆる同軸型のスピーカ装置100であっても構わない。
また、スピーカ装置100は、キャビネットを備えてもボトムプレート、テレビやコンピュータ等の電子機器の筐体、車や航空機などの移動体の構造物などに取り付けられても構わない。また、ヘッドホンやインナーホンを構成する筐体にスピーカ装置100が取り付けられても構わない。
本発明は、音楽などの音声信号を音として再生するスピーカ装置に適用することができる。
100 スピーカ装置
103 本体部
104 壁部
110 磁気回路
111 ボトムプレート
112 マグネット
113 トッププレート
114 棒状部
115 底板
116 突出部
117 第一テーパ部
118 環状突出部
119 磁気ギャップ
120 ボイスコイル体
121 ボイスコイル
122 ボビン
123 キャップ
130 振動板
131 エッジ
140 基礎部材
141 筒部
142 保持部
143 係合突起
144 外筒部
145 内筒部
146 梁
147 溝部
148 貫通孔
149 凹部
150 第二テーパ部
151 リブ
152 押圧部
153 突出片部
154 接触部
155 接続部
156 膨出部
160 ダンパー

Claims (8)

  1. ボトムプレートと、マグネットと、トッププレートと、を有する磁気回路と、
    前記ボトムプレートと前記トッププレートの隙間である磁気ギャップに一端部が挿入状態で配置されるボイスコイル体と、
    前記ボイスコイル体の他端部に連結される振動板と、
    前記磁気回路、および前記振動板を保持する基礎部材と、を備え、
    前記基礎部材は、
    前記磁気回路を囲む樹脂製の筒部と、
    前記筒部の一端を覆い前記トッププレートと当接する保持部と、
    前記筒部の内周面から内側に向かって突出し、前記保持部との間で前記トッププレートの周縁部を挟む複数の係合突起と、を備える
    スピーカ装置。
  2. 前記トッププレートは、
    前記トッププレートの面に沿って突出する複数の突出部を周縁部に備え、
    前記筒部は、
    管軸方向に延在し、前記突出部をスライド可能に収容する複数の溝部を備え、
    前記係合突起は、前記溝部の底面に備えられる
    請求項1に記載のスピーカ装置。
  3. 前記筒部の管軸に垂直な方向において、前記トッププレートの前記突出部以外の本体部は、前記マグネットよりも内側に配置される
    請求項2に記載のスピーカ装置。
  4. 前記係合突起の少なくとも一対は、対向状に配置される
    請求項1から3のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
  5. 前記保持部は、
    前記ボイスコイル体が挿通される貫通孔から前記筒部までの間に貫通する孔が存在しない
    請求項1から4のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
  6. 前記基礎部材は、
    前記トッププレートの周面に当接し前記トッププレートの位置合わせをする複数の位置合わせリブを備える
    請求項1から5のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
  7. 前記保持部は、
    前記筒部の管軸方向において前記係合突起から遠ざかる方向に窪み、前記トッププレートと当接しない凹部を備える
    請求項1から6のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
  8. 前記筒部は、周方向に切れ目のない環状である
    請求項1から7のいずれか一項に記載のスピーカ装置。
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