JP2023108184A - 乗物室防音構造 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023108184000001
【課題】乗物室全体としての防音性能を向上させることが可能な乗物室防音構造を提供する。
【解決手段】非通気層30と圧縮繊維層32との接着強度が相対的に弱い領域である第1領域A1と、相対的に高い領域である第2領域A2と、を有することを特徴とする。第2領域A2の構造10Bによって、高周波数帯域(1000Hz以上)の防音性能に優れた箇所と、第1領域A1の構造10Aによって、中周波数帯域(200Hz~630Hz)の挿入損失の低下を抑えて中周波数帯域の防音性能を向上させた箇所とを混在させることで、乗物室全体としての防音性能を向上させることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、乗物室において外側からの騒音を抑制するための乗物室防音構造に関する。
従来から、乗物の外側や乗物の駆動部からの騒音が乗物室内に伝わらないように、乗物室を区画する部分に防音構造が設けられる。その防音構造として、例えば下記特許文献1に記載された自動車トリム部品のように、ばね質量系(ばねマス系)の特性を有する構成、具体的に言えば、ばね要素としての吸音層(デカップリング層)と、非通気層(不浸透性バリア層)と圧縮繊維層(多孔質繊維層)とからなる質量要素とが、乗物室を区画する主体となるパネルの室内側に、そのパネル側から順に積層された構成が、多く見られる。なお、特許文献1に記載の自動車トリム部品は、50Hzから500Hzまでの比較的周波数の低いノイズと、2kHzを超える周波数の高いノイズとの中間の周波数帯域の防音を目的とし、多孔質繊維層におけるヤング率を調整することで、その周波数帯域において高い遮音性能を発揮させることが可能であると開示されている。また、下記特許文献2には、吸音を優先させたい場合には、遮音を優先させたい場合に比較して、上記のヤング率を調整した多孔質繊維層の厚みを大きくすることが開示されている。
特表2013-522094号公報 特表2013-521190号公報
上記特許文献1および2に記載されたような構成の防音構造においては、バリア層と多孔質繊維層とは互いにしっかりと結合されており、それらの両者が質量要素として機能するものとなっている。上述したように、上記特許文献1に記載の防音構造においては、比較的高い周波数帯域およびそれより高い周波数帯域においては、高い遮音性を有している。そのような構成とされている場合には、従来から、ばね要素としての吸音層が、乗物室を区画する主体となる部材から、比較的周波数の低い音(200Hz~500Hz程度)を質量層に伝達してしまう現象、いわゆる共鳴透過現象(共振)が生じ、315Hz~630Hzの周波数帯域(以下、「中周波数帯域」と呼ぶ場合がある)の防音性能の悪化が問題となっている。
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、中周波数帯域の防音性能を向上させた構成を乗物室の一部に用いることで、乗物室全体としての防音性能を向上させることが可能な乗物室防音構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の乗物室防音構造は、
乗物室において外側からの騒音を抑制するための乗物室防音構造であって、
前記乗物室を区画する主体となる区画部材と、
前記区画部材の室内側に配され、内部に多数の空隙を有する吸音層と、
前記吸音層の室内側に配され、非通気性材料からなる非通気層と、
前記非通気層の室内側に配され、圧縮された繊維集合体を主体として形成された圧縮繊維層と、が積層された構成とされ、
前記非通気層と前記圧縮繊維層との接着強度が相対的に弱い領域である第1領域と、相対的に高い領域である第2領域と、を有することを特徴とする。
一般的に、乗物のダッシュボードやフロアなどには、それら乗物室を区画する主体となるパネル等の区画部材の室内側に、防音材が配された構成とされている。そして、乗物室への防音性能を考察する際には、ばね質量系(ばねマス系)のモデルが用いられる場合がある。具体的には、ばね要素には、剛体である区画部材の室内側に配されて非圧縮のフェルトや発泡材のような低密度材料によって形成される部分が相当し、質量要素には、そのばね要素の室内側に設けられた高密度の不浸透性材料によって形成される部分が相当するものとして、ばね質量系のモデルが用いられる。また、ばね質量系と区画部材に相当する剛体部分を含めると、中空の二重壁の特性を有する。そして、乗物室内の防音性能の評価は、例えば、防音材(ばね質量系)がない場合の音圧レベルと、防音材がある場合の音圧レベルとの差である挿入損失(Insertion Loss)を用いて行われる。一般的に、圧縮繊維層は非通気層に対してしっかりと接着されている場合が多く、その場合には、非通気層と圧縮繊維層との両者が質量要素として働き、中周波数帯域において共振(共鳴透過現象)が生じ、挿入損失が低下することになるのである。
それに対して、この構成の乗物室防音構造は、区画部材の第1領域に対応する部分は、第2領域に対応する部分に比較して、非通気層に対する圧縮繊維層の接着強度が弱められている。つまり、この第1領域に対応する部分の防音構造は、非通気層から圧縮繊維層へ音が伝達されにくくされている。詳しく言えば、区画部材と非通気層単体との間で共振が発生することになり、質量層が小さくなったことによって、その共振の周波数は、高周波側にシフトする。それにより、第1領域に対応する部分においては、中周波数帯領域の挿入損失を、第2領域に対応する部分に比較して、向上させること、つまり、中周波数帯域の防音性能を高めることができる。ちなみに、非通気層に対する圧縮繊維層の接着強度を弱めた場合、高周波数帯域においての防音性能は、非通気層に対する圧縮繊維層の接着強度をしっかりと確保した場合に比較して、低下することになる。
そして、乗物室を区画する部分には、区画部材の構造や、その区画部材の構造に伴う吸音層の厚みの相違等により、中周波数帯域の防音性能が相対的に高い領域と、相対的に低い領域とが存在する。例えば、中周波数帯域の防音性能が相対的に低い領域を第1領域とし、中周波数帯域の防音性能が相対的に高い領域を第2領域として、この構成の乗物室防音構造を適用することで、第1領域における中周波数帯域の防音を優先させつつ、第2領域における高周波数帯域の防音性能を高めることができ、乗物室内全体としての防音性能を向上させることができるのである。なお、この構成の乗物室防音構造において「接着力が弱くされている」とは、例えば、第2領域において全面が接着されているのに対して、第1領域においてドットやライン状など一部が接着されてた状態としたり、接着剤の塗布量を減らしたり、接着剤の種類を変更したりすることなど、第1領域においても接着されている場合に限定されず、接着力が0である場合、つまり、接着されていない場合も含む文言である。
この構成の乗物室防音構造における「圧縮繊維層」は、天然繊維あるいは合成繊維から形成した、フェルト,グラスウールなどの繊維集合体である。例えば、毛繊維を薄く積み重ねて、これに熱とアルカリとを加えて圧搾しながらもむことにより、毛繊維の縮絨性だけで互いに絡み合わせて布帛状にしたもの、いわゆる圧縮フェルトを採用可能である。また、前述した特許文献1に記載されたヤング率が調整された多孔質繊維層を採用することも可能である。
また、「吸音層」は、いわゆるサイレンサであり、多数の空隙を有する繊維集合体や、ウレタンフォームなどの多孔質合成樹脂から形成することが可能である。なお、この吸音層は、厚みが3mm~60mmであることが望ましい。さらに、「非通気層」は、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ポリアミド,アイオノマー樹脂,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリビニルアルコール,ポリスチレン,EVA,EVOH,EMMA等からなる単層あるいは複数層のフィルム状に形成されたものとすることができる。
上記構成において、前記区画部材は、乗物である車両のフロアを区画するフロアパネルであり、前記第1領域は、前記フロアパネルにおける着座した乗員の足元部分である足溜り部とされ、前記第2領域は、前記足溜り部を除く部分うちの少なくとも一部とされ、前記第1領域における前記吸音層は、前記第2領域における前記吸音層に比較して、厚みが大きくされている構成とすることができる。
自動車の足溜り部は、当該乗物用防音構造の上にシートやセンターコンソールなどの質量を伴う部品で覆われる部分と異なり、当該乗物用防音構造が剥き出しになりやすい。その足溜り部の挿入損失を向上させるためには、例えば、吸音層の厚みを、他の部分に比較して大きくした方が望ましい。吸音層の厚みが大きくなると、前述した共鳴透過現象によって中周波数帯域における音圧レベルが高くなる傾向にある。この構成の乗物室防音構造は、そのような自動車やトラック等の車両のフロアに適用されており、中周波数帯域の音圧レベルが高い足溜り部については、中周波数帯域の防音性能を優先しつつ、中周波数帯域の音圧レベルが低い足溜り部以外の部分については、高周波数帯域の防音性能を確保することで、乗物室全体としての防音性能を向上させることができる。
上記構成において、前記非通気層は、単位面積当たりの質量が、15gsm以上400gsm以下、望ましくは、50gsm以上200gsm以下とされている構成とすることができる。
この構成の乗物室防音構造は、非通気層の目付けが比較的小さい値に限定されている。非通気層の目付けが小さいほど、共鳴透過現象の共振周波数(共鳴透過周波数)が、高周波数側にシフトすることになる。したがって、この構成の乗物室防音構造によれば、中周波数帯域(特に、315Hz~500Hz)の防音性能をより向上させることができる。
上記構成において、前記圧縮繊維層は、単位面積当たりの質量が、300gsm以上1500gsm以下、望ましくは、600gsm以上1000gsm以下とされている構成とすることができる。
この構成の乗物室防音構造は、圧縮繊維層の目付けが限定されており、圧縮繊維層の厚みを大きくすることなく、十分な防音性能を確保することができる。
上記構成において、前記第1領域は、前記非通気層と前記圧縮繊維層とが非接着とされている構成とすることができる。
この構成の乗物室防音構造は、共鳴透過現象による非通気層の共振を圧縮繊維層にほぼ伝わないようにすることができ、中周波数帯域の防音性能を効果的に向上させることができる。
本発明によれば、乗物室全体としての防音性能を向上させることが可能な乗物室防音構造を提供することができる。
本発明の実施形態1である車両フロア構造が採用される車両のフロアパネルを示す斜視図 図1に示すフロアパネルの平面図 図2に示す第1領域におけるフロア構造を概略的に示す断面図 図2に示す第2領域におけるフロア構造を概略的に示す断面図 比較例のフロア構造を概略的に示す断面図 図4および図5のフロア構造のばね質量系モデル 図3のフロア構造のばね質量系モデル 各フロア構造における周波数と挿入損失との関係を示すグラフ 本実施形態の車両フロア構造と比較例のフロア構造とにおける1/3オクターブ周波数と音響感度との関係を示すググラフ フロア構造全体の厚みと共振周波数との関係を示すグラフ 実施形態2の車両フロア構造のうち第1領域におけるフロア構造を概略的に示す断面図 実施形態2の車両フロア構造のうち第2領域におけるフロア構造を概略的に示す断面図 図12のフロア構造のばね質量系モデル 各フロア構造における周波数と挿入損失との関係を示すグラフ 非通気層の単位面積当たりの質量を変化させた場合における挿入損失の変化を説明するためのグラフ
<実施形態1>
本発明の乗物室防音構造は、乗物である車両(自動車)のフロアの構造に採用されており、本発明の実施形態である車両フロア構造10について説明する。車両フロア構造10は、図1および図2に示す車両のフロアパネル12と、その上側に重ねられた後に詳しく説明するフロアサイレンサ14とカーペット16とからなる。フロアパネル12は、乗物室である車室の床面を区画する主体となる区画部材であり、例えば、金属製とされ、平面視において車両前後方向に長い概して矩形状をなしている。
フロアパネル12は、図1および図2に示すように、車幅方向の中央に、車両前後方向に延びるとともに、上方に膨出された形状をなすフロアトンネル20が形成されている。また、車両には、車幅方向に延びる補強部材(本実施形態においては2本)が配されており、フロアパネル12には、それら2本の補強部材が嵌り合うように、その補強部材に沿う形状に上方に膨出した膨出部22,23も形成されている。なお、車両には、それら2本の膨出部22,23の上側には、運転席および助手席のシートが配されるようになっている。また、フロアパネル12は、後端部に立壁部24が形成されており、車両には、その立壁部24の後方に、後部座席のシートが配されるようになっている。つまり、フロアパネル12においては、前方側の膨出部22の前方の領域Aa、および、立壁部24と後方側の膨出部23との間の領域Abは、着座した乗員の足元部分である足溜り部に相当する部分となる。
そして、本実施例の車両フロア構造10は、上述した足溜り部となる領域Aa,Abおよび2本の膨出部22,23の間の領域Acにおけるフロア構造である第1フロア構造10Aと、フロアパネル12における領域Aa,Ab,Acを除く部分(後述する領域A2)におけるフロア構造である第2フロア構造10Bとが、異なる構造とされている。以下に、図3に示す第1フロア構造10A、および、図4に示す第2フロア構造10Bのそれぞれと、第1フロア構造10Aと第2フロア構造10Bとの相違点について、詳しく説明する。
フロアパネル12上には、フロアサイレンサ14が敷設されている。フロアサイレンサ14は、多数の空隙を有する繊維集合体やウレタンフォームなどの多孔質合成樹脂とすることができる。なお、本実施形態においては、熱可塑性樹脂繊維からなるフェルトとされている。このフロアサイレンサ14は、区画部材としてのフロアパネル12の室内側に配され、内部に多数の空隙を有する吸音層として機能するものとなっている。上述した足溜り部となる領域Aa,Abは、本フロア構造10の上にシートやセンターコンソールなどの質量を伴う部品で覆われる部分と異なり、本フロア構造10が剥き出しになりやすい。その足溜り部となる領域Aa,Abの挿入損失を向上させるためには、例えば、フロアサイレンサ14の厚みを、他の部分に比較して大きくした方が望ましい。そのため、そのフロアサイレンサ14の厚みは、上述した足溜り部となる領域Aa,Abおよび2本の膨出部22,23の間の領域Acに対応する部分(第1フロア構造10A)が、他の領域に比較して大きくされている。つまり、フロアサイレンサ14における第1フロア構造10Aに対応する部分14Aの厚みの方が、第2フロア構造10Bに対応する部分14Bの厚みより大きくされている。本実施形態においては、第1フロア構造10Aに対応する部分14Aの厚みが、20mm程度とされ、第2フロア構造10Bに対応する部分14Bの厚みが、10mm程度とされている。なお、このフロアサイレンサ14の厚みとしては、フロアパネル12の外側から伝達される音を吸音するために、3mm~60mmであることが望ましい。
本実施形態の車両フロア構造10は、第1フロア構造10Aと第2フロア構造10Bとにおけるカーペット16の構造の相違に特徴を有している。そのため、第1フロア構造10Aと第2フロア構造10Bとの防音性能の評価においては、それぞれの構造におけるフロアサイレンサの厚みを同一として扱っており、図3および図4においても、同一の厚みで表されている。
フロアサイレンサ14の上側に、カーペット16が敷設されている。このカーペット16は、図3および図4に示すように、フロアサイレンサ14側(室外側)から順に、非通気層30と、圧縮繊維層32と、表皮層34とが積層されたものである。なお、それら非通気層30と圧縮繊維層32との間、圧縮繊維層32と表皮層34との間は、それぞれ接着剤によって接着されており、接着層36,38が形成されている。
非通気層30は、非通気性材料からなるフィルムであり、吸音層であるフロアサイレンサ14の室内側に位置し、主として室外側からの遮音を目的とするものである。この非通気層30は、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル,ポリアミド,アイオノマー樹脂,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリビニルアルコール,ポリスチレン,EVA,EVOH,EMMA等からなる単層あるいは複数層のフィルム状に形成されたものとすることができる。また、非通気層30は、単位面積当たりの質量が、15gsm以上400gsm以下、望ましくは、50gsm以上200gsm以下とされている。なお、本実施形態においては、ポリエチレンからなる単層フィルムとされ、単位面積当たりの質量が100gsmのものとされている。
圧縮繊維層32は、非通気層30の室内側に積層されて、吸音および遮音を目的とするものである。この圧縮繊維層32は、例えば、天然繊維や合成繊維あるいはそれらの混合繊維をバインダ繊維でフェルト化したもの、いわゆる圧縮フェルトとすることができる。その圧縮フェルトは、再生コットンのようなリサイクルされた繊維材料や、ポリエステルのような他の再生繊維、いわゆる化繊反毛材から形成されることが好ましい。具体的に言えば、圧縮繊維層32は、例えば、低融点ポリエステルをバインダとして化繊反毛材に混入し、それらを集積したものを加熱処理した後、プレス加工により所望のマット状に成形されたものとすることができる。また、圧縮繊維層32は、厚みが大きいほど、防音性能は向上すると考えられる。しかしながら、車室空間は限られているため、圧縮繊維層32の厚み、換言すれば、単位面積当たりの質量は、小さくされる方が望ましい。そのことを鑑み、圧縮繊維層32は、単位面積当たりの質量を、300gsm以上1500gsm以下、望ましくは、600gsm以上1000gsm以下とすることができる。なお、本実施形態においては、圧縮繊維層32は、第1フロア構造10Aおよび第2フロア構造10Bのいずれにおいても、単位面積当たりの質量が800gsmとされている。
なお、この圧縮繊維層32は、第1フロア構造10Aと第2フロア構造10Bとで異なるものとなっている。具体的には、第1フロア構造10Aにおける圧縮繊維層32である第1圧縮繊維層32Aは、上述した方法で製造された一般的な圧縮フェルトであるのに対して、第2フロア構造10Bにおける圧縮繊維層32である第2圧縮繊維層32Bは、ヤング率が調整されたものとされ、後に詳しく説明するが、高周波数帯域(1000Hz~8000Hz)における防音性能が高められたものとなっている。
表皮層34は、特に限定されず、例えば、ディロア表皮,ベロア表皮,プレーン表皮,タフトカーペット表皮など種々のものを採用可能である。本実施形態においては、ディロア表皮とされ、単位面積当たりの質量が350gsmのものとされている。この表皮層34は、第1フロア構造10A,第2フロア構造10Bのいずれにおいても、同じものとされている。
接着層36,38は、液体状の接着剤から形成されていてもよく、フィルムやテープ等の固体状の接着剤から形成されていてもよい。なお、圧縮繊維層32と表皮層34と間の接着層38は、第1フロア構造10A,第2フロア構造10Bのいずれも、同様に接着されたものとなっている。ちなみに、この接着層38は、必須ではなく、非接着とされていてもよい。
一方、非通気層30と圧縮繊維層32との間の接着層36は、第1フロア構造10Aと第2フロア構造10Bとで、接着強度が異なっている。具体的には、第1フロア構造10Aにおける接着層36である第1接着層36Aは、第2フロア構造10Bにおける接着層36である第2接着層36Bに比較して、接着強度が低くされている。具体的には、例えば、第2接着層36Bが、全面接着であるのに対して、第1接着層36Aは、ドット状やライン状の部分接着とすることができる。なお、第1接着層36Aの接着強度を低くする方法は、特に限定されず、例えば、液体状の接着剤の塗布量を第2接着層36Bに比較して減らすことや、接着剤の種類を異ならせる等の方法を採用することもできる。
上述したように、本車両フロア構造10においては、領域Aa,Ab,Acが、非通気層30と圧縮繊維層32との接着強度が相対的に低い領域である第1領域A1とされ、領域Aa,Ab,Acを除く他の領域が、非通気層30と圧縮繊維層32との接着強度が相対的に高い領域である第2領域A2とされている。以下においては、これら第1領域A1と第2領域A2との各々における防音性能について説明しつつ、本車両フロア構造10の防音性能の説明を行うが、比較例として、従来から存在する車両フロア構造(防音構造)100を用いることととする。以下に、第1領域A1と第2領域A2との各々における防音性能の説明を行う前に、比較例の車両フロア構造100の概略的な構造を、図5を参照しつつ説明する。
比較例の車両フロア構造100は、本実施例の車両フロア構造10と同様に、フロアサイレンサ102とカーペット104とからなる。フロアサイレンサ102は、本実施例のフロアサイレンサ14と同様のものとされる。また、カーペット104は、下層側(フロアサイレンサ102側)から順に、ポリエチレンからなるバッキング層(非通気層)110と、圧縮フェルトからなる圧縮繊維層112と、ディロア表皮である表皮層114とからなり、各層の間には接着剤による接着層116,118が形成され、互いにしっかりと接着されたものとなっている。つまり、図4に示した第2領域A2における第2フロア構造10Bと類似する。
ただし、カーペット104のバッキング層110は、本実施例における非通気層30に比較して、単位面積当たりの質量が大きく、600gsmとなっている。また、圧縮繊維層112は、本実施例における第1圧縮繊維層32Aと同様に、圧縮フェルトからなるが、本実施例における圧縮繊維層32に比較して、単位面積当たりの質量が小さく、300gsmとなっている。
第1フロア構造10A,第2フロア構造10B,比較例のフロア構造100の各々の防音性能については、テーストピースを用いた実車実験を行うとともに、シミュレーションソフトを用いた試算を行った。このシミュレーションを行う際には、図6および図7に示すばね質量系のモデルを用いている。詳しく言えば、第2フロア構造10Bおよび比較例のフロア構造100を表したものが、図6に相当し、第1フロア構造10Aを表したものが、図7に相当する。なお、今回の防音性能の評価においては、表皮層34を除いた構造で行っている。そして、各フロア構造の防音性能の評価には、防音材(ばね質量系)がない場合の音圧レベルと、防音材がある場合の音圧レベルとの差である挿入損失(Insertion Loss)を用いて行っている。
ばね質量系のモデルにおいて、ばね要素は、剛体であるフロアパネル12の室内側に配されて非圧縮のフェルトや発泡材のような低密度材料によって形成される部分であり、いずれの構造においても、フロアサイレンサ14,102が相当する。質量要素は、ばね要素の室内側に設けられた高密度の不浸透性材料によって形成される部分である。つまり、第2フロア構造10Bにおいては、非通気層30に対して第2圧縮繊維層32Bが第2接着層36Bによってしっかりと接着されており、非通気層30および第2圧縮繊維層32Bが、質量要素に相当する。また、比較例のフロア構造100も第2フロア構造10Bと同様であり、非通気層であるバッキング層110と圧縮繊維層112とが質量要素に相当する。
図8に示すように、比較例のフロア構造100の挿入損失と第2フロア構造10Bの挿入損失を比較すると、第2フロア構造10Bは、ヤング率が調整された第2圧縮繊維層32Bの機能により、高周波数帯域(1000Hz~8000Hz)において、比較例のフロア構造100に比較して高い防音性能が発揮されている。一方で、これらのフロア構造は、ばね質量系と剛体部分であるフロアパネル12とを含めると、中空の二重壁の特性を有しており、フロアパネル12と質量要素との間で、比較的周波数の低い音(200Hz~500Hz程度)を質量層に伝達してしまう現象、いわゆる共鳴透過現象(共振)が生じることになる。それにより、図8に示すように、その周波数帯域(以下、「中周波数帯域」と呼ぶ場合がある)において、挿入損失が低下してしまうことになる。ちなみに、この共鳴透過現象が生じる周波数である共鳴透過周波数fは、数1により算出することができる。なお、数1において、mは、フロアパネル12の単位面積当たりの重量を、mは、質量要素の単位面積当たりの重量を、Eは、ばね要素(空気)のヤング率を、dは、ばね要素の厚みを、それぞれ表している。ちなみに、本実施形態においては、共鳴透過周波数は、469Hzとなり、図8からも、挿入損失が最も低くなっているのが確認される。
Figure 2023108184000002
一方で、第1フロア構造10Aにおいては、非通気層30と第1圧縮繊維層32Aとの接着は、その接着強度が第2フロア構造10Bに比較して弱められており(非接着に近い状態とされており)、図7の概念図に示すように、非通気層30の振動が、第1圧縮繊維層32Aに伝わり難くなるのである。また、ほぼ非通気層30のみが質量要素に相当すると考えることができるため、質量要素の重量が小さくなり、数1によって、共振周波数を算出すると、上述した第2フロア構造10Bおよび比較例のフロア構造100の共鳴透過周波数から、高周波数側にシフトすることになる。ちなみに、本実施形態においては、共振周波数が、1389Hzとなる。それにより、図8に示すように、高周波数帯域(1000Hz~3000Hz)において、挿入損失が低下するものの、中周波数帯域において、共鳴透過現象が抑えられ、挿入損失の低下を抑えることができるのである。つまり、第1フロア構造10Aは、第2フロア構造10Bに比較して、高周波数帯域の防音性能が低下するものの、中周波数帯域の防音性能の低下を抑えることができるのである。
本実施形態の車両フロア構造10は、フロアサイレンサ14の厚みが相対的に大きく高周波数帯域の吸音に優れた第1領域A1においては、中周波数帯域の防音性能の低下を抑えた第1フロア構造10Aを採用し、フロアサイレンサ14の厚みが相対的に小さい第2領域A2においては、高周波数帯域の防音性能に優れた第2フロア構造10Bを採用した構造となっている。したがって、本車両構造10によれば、車室内全体としての防音性能を向上させることができるのである。
図9には、車両の後部座席に着座した乗員の頭部付近の音響感度を示している。実線が、本実施形態の車両フロア構造10のものであり、点線が、比較例のフロア構造100をフロアパネル12に全面に採用した場合のものである。この図9からも分かるように、本実施形態の車両フロア構造10は、比較例のフロア構造100に比較して、250Hz~2000Hzの広い周波数帯域において、防音性能が向上していることが確認された。
また、図10には、第1フロア構造10Aにおいて、非通気層の単位面積当たりの質量(目付け)を変化させた場合におけるフロア構造全体の厚みと共振周波数との関係を示している。この図10から分かるように、フロアサイレンサの厚み等に関係なく、非通気層の目付けを小さくするほど、共振周波数は高周波数側(図10における上側)にシフトすることが分かる。つまり、高周波数側にシフトするほど、中周波数帯域への影響を小さくすることができるため、中周波数帯域における防音性能の低下を抑えることができる。したがって、第1フロア構造10Aにおいては、非通気層の目付けを小さくすることが望ましいと考えられる。
<実施形態2>
実施形態2の車両フロア構造200は、実施形態1の車両フロア構造10と類似する構造であり、実施形態1と同じ構成のものについては、実施形態1と同じ符号を用い、その説明は簡略的に行う、あるいは、省略するものとする。実施形態2の車両フロア構造200は、実施形態1の車両フロア構造10と同様に、フロアサイレンサ202と、カーペット204とからなるが、カーペット204の構造が、詳しく言えば、第1領域A1における構造が相違する。具体的には、上述した実施形態1の車両フロア構造10が、第1領域A1において、非通気層30と第1圧縮繊維層32Aとが、比較的弱い接着強度で接着されていたのに対して、実施形態2の車両フロア構造200においては、図11に示すように、非接着とされている。つまり、図12に示すように、第2領域A2におけるフロア構造である第2フロア構造200Bは、非通気層30と第2圧縮繊維層32Bとの間に第2接着層36Bが存在するのに対して、図11に示すように、第1領域A1におけるフロア構造である第1フロア構造200Aは、非通気層30と第1圧縮繊維層32Aとの間に接着層36は存在していない。これにより、本実施形態の車両フロア構造200は、第1フロア構造200Aにおいて、非通気層30から、第1圧縮繊維層32Aへの振動の伝達を確実に抑えて、中周波数帯域の防音性能の低下を、より確実に抑えることができる。
また、実施形態2の車両フロア構造200は、フロアサイレンサ202に対して、カーペット204が、全面接着されている。つまり、図11,12に示すように、第1フロア構造200Aおよび第2フロア構造200Bの両者において、非通気層30とフロアサイレンサ202との間に接着層206が設けられ、それらが接着されている。つまり、第2フロア構造200Bは、圧縮繊維層32Bと非通気層30との接合強度が、非通気層30とフロアサイレンサ202との接合強度より低くされた構成となっている。
以下に、第1フロア構造200Aと第2フロア構造200Bとの各々において、非通気層30とフロアサイレンサ14とが接着されていることによる効果を説明する。まずは、第2フロア構造200Bを、実施形態1における第2フロア構造10Bと比較することとする。実施形態2における第2フロア構造200Bは、図13に示すようなばね質量系のモデルに相当すると考えられる。つまり、実施形態1と同様に、中空の二重壁の特性である共鳴透過現象による共振210(以下、「空気ばね共振210」と呼ぶ場合がある)が生じるだけでなく、フロアサイレンサ202が厚み方向において伸縮することによる質量要素(非通気層30)の共振212(以下、「吸音層伸縮共振212」と呼ぶ場合がある)も生じることになるのである。
この吸音層伸縮共振212の共振周波数νは、以下の数2により算出することができる。なお、数2において、tは、圧縮フェルトであるフロアサイレンサ202の厚みを、Eは、圧縮フェルト(フロアサイレンサ202)のヤング率を、ρは、空気の密度を、それぞれ表している。ちなみに、本実施形態においては、その共振周波数は、196Hzとなる。
Figure 2023108184000003
図14の実線が、実施形態1における第2フロア構造10Bのものであり、図14において四角形を繋ぐ線が、実施形態2における第2フロア構造200Bのものである。上述した吸音層伸縮共振212は、空気ばね共振210の共振周波数と近い周波数帯域に存在することになり、それら2つの共振周波数の間で位相が逆転する***振が生じることになる。これにより、図14に示すように、250Hz~500Hzの周波数帯域で、挿入損失が向上し、防音性能が改善されるのである。
次に、第1フロア構造200Aの効果を説明する。図14において三角形を繋ぐ線が、第1フロア構造200Aの挿入損失である。また、図14において丸を繋ぐ線は、実施形態1の第1フロア構造10Aと同様に、非通気層とフロアサイレンサとが非接着とされたフロア構造のものである。さらに、このフロア構造は、この非通気層30と第1圧縮繊維層32Aとの間も非接着とされた構造、つまり、この場合のフロア構造は、実施形態1の第1フロア構造10Aとほぼ同様(正確に言えば、より優れた)の防音性能を有する構造である。このフロア構造は、実施形態1の第1フロア構造10Aの変形例であることから、変形例のフロア構造と呼ぶことととする。これら実施形態2の第1フロア構造200Aおよび変形例のフロア構造は、実施形態1における第1フロア構造10Aと同様に、空気ばね共振の共振周波数が高周波側にシフトすることで、比較例のフロア構造100に比較して、中周波数帯域の防音性能の低下を抑制することが可能となっている。さらに、実施形態2の第1フロア構造200Aは、空気ばね共振210の共振周波数と吸音層振幅共振212の共振周波数との間の***振も加わることになる。実施形態2の第1フロア構造200Aは、図14に示すように、それらの相乗効果によって、変形例であるフロア構造に比較して、中周波数帯域から高周波数帯域にわたる広い周波数帯域(315Hz以上)において挿入損失の向上が確認された。なお、この傾向は、シミュレーションソフトによる試算でも、同様の傾向が確認されている。
次に、実施形態2の第2フロア構造200Bにおいて、質量要素全体としての重量は変化させず、非通気層と圧縮繊維層との重量配分を変化させた場合の挿入損失を比較した。詳しくは、圧縮繊維層800gsmかつ非通気層100gsmである実施形態2の第2フロア構造200Bの他に、圧縮繊維層850gsmかつ非通気層50gsmの比較例1と、圧縮繊維層700gsmかつ非通気層200gsmの比較例2と、圧縮繊維層500gsmかつ非通気層400gsmの比較例3と、圧縮繊維層300gsmかつ非通気層600gsmの比較例4とを設定し、それぞれの挿入損失を、シミュレーションソフトにより算出した。図15に示すように、非通気層の目付けを小さくするほど、高周波数帯域(1000Hz以上)においては挿入損失が低下するものの、中周波数帯域(315Hz~630Hz)における挿入損失が向上し、中周波数帯域の防音性能が向上することが確認された。第これにより、2フロア構造200Bにおいては、非通気層は単位面積当たりの質量は50gsm以上200gsm以下であることが望ましい。つまり、第1フロア構造200Aだけでなく、2フロア構造200Bにおいても、非通気層の目付けが小さい方が望ましいことが確認された。
<他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。例えば、次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態においては、圧縮繊維層の室内側に表皮層が設けられていたが、表皮層は必須ではない。例えば、乗物室の意匠面を構成する部材が存在する場合には、その部材と区画部材との間に、吸音層,非通気層,圧縮繊維層が積層された構成であればよい。
(2)上記実施形態においては、本発明の乗物室防音構造が、車両のフロア構造に採用されていたが、それに限定されない。車両の壁部やエンジンルームとの境界部等に、本発明の乗物室防音構造を採用することも可能である。
(3)また、本発明の乗物室防音構造は、車両に提供されるものに限定されず、種々の乗物において提供されるものに適用することができる。
10…車両フロア構造〔乗物室防音構造〕、10A…第1フロア構造、10B…第2フロア構造、12…フロアパネル〔区画部材〕、14…フロアサイレンサ〔吸音層〕、16…カーペット、30…非通気層、32…圧縮繊維層、32A…第1圧縮繊維層、32B…第2圧縮繊維層、36…接着層、36A…第1接着層、36B…第2接着層、200…車両フロア構造、200A…第1フロア構造、200B…第2フロア構造、204…接着層
Aa,Ab…領域〔足溜り部〕、A1…第1領域、A2…第2領域

Claims (5)

  1. 乗物室において外側からの騒音を抑制するための乗物室防音構造であって、
    前記乗物室を区画する主体となる区画部材と、
    前記区画部材の室内側に配され、内部に多数の空隙を有する吸音層と、
    前記吸音層の室内側に配され、非通気性材料からなる非通気層と、
    前記非通気層の室内側に配され、圧縮された繊維集合体を主体として形成された圧縮繊維層と、が積層された構成とされ、
    前記非通気層と前記圧縮繊維層との接着強度が相対的に弱い領域である第1領域と、相対的に高い領域である第2領域と、を有することを特徴とする乗物室防音構造。
  2. 前記区画部材は、乗物である車両のフロアを区画するフロアパネルであり、
    前記第1領域は、前記フロアパネルにおける着座した乗員の足元部分である足溜り部とされ、前記第2領域は、前記足溜り部を除く部分うちの少なくとも一部とされ、
    前記第1領域における前記吸音層は、前記第2領域における前記吸音層に比較して、厚みが大きくされている請求項1に記載の乗物室防音構造。
  3. 前記非通気層は、単位面積当たりの質量が、15gsm以上400gsm以下、望ましくは、50gsm以上200gsm以下とされている請求項1または請求項2に記載の乗物室防音構造。
  4. 前記圧縮繊維層は、単位面積当たりの質量が、300gsm以上1500gsm以下、望ましくは、600gsm以上1000gsm以下とされている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物室防音構造。
  5. 前記第1領域は、前記非通気層と前記圧縮繊維層とが非接着とされている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乗物室防音構造。
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