JP2023104223A - 導光板及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の利用効率や解像度などの向上により画質を向上させること。【解決手段】入射される光を導光板内部に回折する入射部と、前記入射部が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する経路と、前記経路が導光した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射部と、を備えており、前記出射部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、前記複数の回折格子群が、正面視において、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を観察者の瞳方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、導光板を提供する。【選択図】図3

Description

本技術は、導光板及び画像表示装置に関する。
従来、拡張現実(AR:Augmented Reality)、仮想現実(VR:Virtual Reality)、及び複合現実(MR:Mixed Reality)などを含むクロスリアリティ(XR:Cross Reality)を実現するために、画像光を観察者の瞳に投射する導光板が開発されている。
例えば特許文献1~3では、光の利用効率の向上などにより画質を向上させた導光板に関する技術が開示されている。
国際公開第2020/217044号 米国特許出願公開第2021/0072534号明細書 米国特許出願公開第2021/0209630号明細書
しかし、特許文献1~3において開示されている技術では、画質の向上について改善の余地がある。
そこで、本技術は、光の利用効率や解像度などの向上により画質を向上させる導光板及び画像表示装置を提供することを主目的とする。
本技術は、入射される光を導光板内部に回折する入射部と、前記入射部が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する経路と、前記経路が導光した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射部と、を備えており、前記出射部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、前記複数の回折格子群が、正面視において、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を観察者の瞳方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、導光板を提供する。
前記回折格子が、前記光を2次元方向に回折してよい。
前記入射部が有する格子ベクトルと、前記出射部が有する基本格子ベクトルの和が閉じていてよい。
隣接して配されている互いの前記回折格子群が、略同一方向の格子ベクトルを有していてよい。
前記回折格子群が、2次元に配されている複数の単位回折格子を有していてよい。
前記単位回折格子が、前記出射部が有する回折格子の周期構造の組み合わせからなっていてよい。
前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の一方から他方に向かうにつれて略連続的に変化していてよい。
前記回折格子群の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっていてよい。
前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっていてよい。
前記回折格子群が、前記光を前記出射部の内側方向に回折する戻し回折格子を含んでおり、前記戻し回折格子のピッチが、前記出射部が有する他の回折格子のピッチを整数で割った値であってよい。
前記戻し回折格子を含む回折格子群が、前記経路からの光が入射される領域の外側であり、かつ、前記出射部の外周囲に配されていてよい。
前記戻し回折格子が、縞状の周期構造を有していてよい。
前記単位回折格子が、ホールパターン又はピラーパターンであってよい。
前記出射部が、前記導光板の一方又は両方の面に配されていてよい。
前期出射部が、前記入射部と、導光板の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されていてよい。
前記導光板が、一つ又は複数の前記入射部と、一つ又は複数の前記出射部と、を備えていてよい。
前記入射部と前記出射部との間に拡張部をさらに備えており、前記拡張部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、該複数の回折格子群が、正面視において、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいてよい。
前記拡張部と、前記出射部と、が互いに隣接して配されていてよい。
また、本技術は、前記導光板と、前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置を提供する。
本技術によれば、光の利用効率や解像度などの向上により画質を向上させる導光板及び画像表示装置を提供できる。なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る入射部2及び出射部4が備えている回折格子が有する格子ベクトルの例を示す概念図である。 本技術の一実施形態に係る出射部4の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る入射部2及び出射部4の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る出射部4の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る単位回折格子の構成例を示す簡略平面図である。 本技術の一実施形態に係る単位回折格子51を構成する回折格子の形状の例を示す簡略斜視図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。 本技術の一実施形態に係る回折格子群5の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る回折格子群5の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る単位回折格子51の構成例を示す簡略平面図である。 本技術の一実施形態に係る出射部4の構成例を示す簡略平面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。 本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。 本技術の一実施形態に係る入射部2及び出射部4の構成例を示す簡略正面図である。 本技術の一実施形態に係る入射部2、出射部4、及び拡張部6が備えている回折格子が有する格子ベクトルの例を示す概念図である。 本技術の一実施形態に係る画像表示装置10の構成例を示すブロック図である。
以下、本技術を実施するための好適な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が限定されることはない。また、本技術は、下記の実施例及びその変形例のいずれかを組み合わせることができる。
以下の実施形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った用語で構成を説明することがある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、完全に平行な状態から例えば数%程度ずれた状態を含むことも意味する。他の「略」を伴った用語についても同様である。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
特に断りがない限り、図面において、「上」とは図中の上方向又は上側を意味し、「下」とは、図中の下方向又は下側を意味し、「左」とは図中の左方向又は左側を意味し、「右」とは図中の右方向又は右側を意味する。また、図面については、同一又は同等の要素又は部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(導光板の例1)
2.第2の実施形態(導光板の例2)
3.第3の実施形態(導光板の例3)
4.第4の実施形態(導光板の例4)
5.第5の実施形態(導光板の例5)
6.第6の実施形態(導光板の例6)
7.第7の実施形態(導光板の例7)
8.第8の実施形態(導光板の例8)
9.第9の実施形態(画像表示装置の例)
[1.第1の実施形態(導光板の例1)]
従来、導光板の端部から光が漏れることにより光の利用効率が低下するという問題がある。この問題を解決するために、本技術は、入射される光を導光板内部に回折する入射部と、前記入射部が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する経路と、前記経路が導光した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射部と、を備えており、前記出射部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、前記複数の回折格子群が、正面視において、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を観察者の瞳方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、導光板を提供する。
本技術の一実施形態に係る導光板について図1を参照しつつ説明する。図1は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略正面図である。図1に示されるとおり、本技術の一実施形態に係る導光板1は、入射される光を導光板1内部に回折する入射部2と、入射部2が導光板1内部に回折した光を内部全反射して導光する経路3と、経路3が導光した光を回折して観察者の瞳に出射する出射部4と、を備えている。入射部2及び出射部4として、例えば表面レリーフ型回折格子(SRG:Surface Relief Grating)、体積位相ホログラフィック回折格子(VPHG:Volume Phase Holographic Grating)などが用いられることができる。以下では、入射部2及び出射部4の一例として表面レリーフ型回折格子を用いて説明する。
画像光を形成する画像形成部(図示省略)などから入射される光は、入射部2により導光板1内部に回折される。導光板1内部に回折された光は導光板1内部の経路3を全反射して出射部4に導かれる。出射部4は、導かれた光を外側に広げたり、内側に戻したり、観察者の瞳に出射したりする。
なお、詳細は後述するが、入射部2と出射部4との間には光が導かれる経路3が配されるが、入射部2及び出射部4のそれぞれは物理的に離れていなくてもよい。
入射部2及び出射部4が備えている回折格子が有する格子ベクトルについて図2を参照しつつ説明する。図2は、本技術の一実施形態に係る入射部2及び出射部4が備えている回折格子が有する格子ベクトルの例を示す概念図である。図2に示されるとおり、入射部2が備えている回折格子は、入射される光を出射部4方向に回折する。出射部4の内側に配されている回折格子は、正面視において、光を出射部4の外側方向に回折することにより、光を広げる。出射部4の外側に配されている回折格子は、光を出射部4の内側方向に回折することにより、光の利用効率を向上することができる。
出射部4の構成例について図3を参照しつつ説明する。図3は、本技術の一実施形態に係る出射部4の構成例を示す簡略正面図である。図3に示されるとおり、出射部4は、2次元に配されている複数の回折格子群5を有している。複数の回折格子群5が、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を観察者の瞳方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる。前記回折格子は、前記光を2次元方向に回折する。
それぞれの回折格子群5は、2次元に配されている複数の単位回折格子51を有している。単位回折格子51は、光が出力されるために必要な最小限の格子ベクトルである基本ベクトルに基づいて構成されている。
単位回折格子51の形状が、出射部4の面内の位置に応じて異なっている。特に、回折次数に対する効率が適切になるように設計されている。この単位回折格子51の形状を変化させることにより、上下左右方向に光を回折する格子ベクトルの大きさと、観察者の瞳の方向に光を回折する格子ベクトルの大きさの比率を変化させることができる。例えば格子ベクトルが基本ベクトルの整数倍になるようにピッチが設計されている。なお、ピッチは回折格子の周期構造(例えばスリットなど)の間隔である。
例えば出射部4の略中央に配されている回折格子群5aは、光を上下左右の2次元方向に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5aは、2次元に配されている複数の単位回折格子51aを有している。
出射部4の右上側に配されている回折格子群5bは、光を左下方向に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5bが有する単位回折格子51bの左下方向のピッチを、例えば略中央に配されている回折格子群5aのピッチの略半分にすることができる。これにより、右上に配されている回折格子群5bは、基本ベクトルの略2倍の格子ベクトルの大きさを有する格子ベクトルが、入射される光の波数に和として作用し、前記光を戻す方向(例えば左下方向)に回折することができる。なお、この格子ベクトルの大きさは略2倍に限られず、例えば略3倍以上であってもよい。以下についても同様である。
ここで、回折格子群5は、前記光を出射部4の内側方向に回折する戻し回折格子を含んでいる。つまり、出射部4の右上側に配されている回折格子群5は、戻し回折格子を含んでいる。前記戻し回折格子のピッチは、出射部4が有する他の回折格子のピッチを整数で割った値である。
戻し回折格子を含む回折格子群5が、経路3からの光が入射される領域の外側であり、かつ、出射部4の外周囲に配されている。このことについて図4を参照しつつ説明する。図4は、本技術の一実施形態に係る入射部2及び出射部4の構成例を示す簡略正面図である。図4に示されるとおり、戻し回折格子を含む回折格子群5nが、経路3からの光が入射される領域の外側であり、かつ、出射部4の外周囲に配されている。これにより、光が出射部4の内側方向に回折される。その結果、光の利用効率が向上する。
矢印は、それぞれの回折格子群5nが有している回折格子の格子ベクトルの例を示している。戻し回折格子は、入射される光の進行方向と正反対の方向に光を戻さなくてもよい。例えば右側略中央に配されている回折格子群5nは、略左上方向から進行してきた光を、略左下方向に回折することができる。
図3の説明に戻る。出射部4の右側に配されている回折格子群5cも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5cは、光を左方向に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5cが有する単位回折格子51cの左右方向のピッチを、例えば略中央に配されている回折格子群5aのピッチの略半分にすることができる。これにより、右側に配されている回折格子群5cは、基本ベクトルの略2倍の格子ベクトルの大きさで光を戻す方向(例えば左方向)に回折することができる。
この回折格子群5cよりも右側、つまり出射部4の右側最端部に配されている回折格子群5dも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5dは、光を左方向に回折する回折次数を有する。この回折格子群5dが有する単位回折格子51の左右方向のピッチを、例えば略中央に配されている回折格子群5aのピッチの略半分にすることができる。これにより、右側最端部に配されている回折格子群5dは、基本ベクトルの略2倍の格子ベクトルの大きさで光を戻す方向(例えば左方向)に回折することができる。さらに、この回折格子群5が含んでいる戻し回折格子が、上下方向に縞状の周期構造を有している。これにより、格子ベクトルの方向が一方向となり、光を戻す方向に回折する作用が優先される。
出射部4の右下側に配されている回折格子群5eも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5eは、光を戻す方向(例えば左上方向)に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5eは、出射部4の右上側に配されている回折格子群5bを上下反転させた構成になっている。そのため、この回折格子群5eについての詳細な説明は省略する。
出射部4の下側最端部に配されている回折格子群5fも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5fは、光を戻す方向(例えば上方向)に回折する回折次数を有する。この回折格子群5fは、出射部4の右側最端部に配されている回折格子群5dを90度回転させた構成になっている。そのため、この回折格子群5fについての詳細な説明は省略する。
出射部4の左下側に配されている回折格子群5gも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5gは、光を戻す方向(例えば右上方向)に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5gは、出射部4の右下側に配されている回折格子群5eを左右反転させた構成になっている。そのため、この回折格子群5eについての詳細な説明は省略する。
出射部4の左側に配されている回折格子群5hも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5hは、光を戻す方向(例えば右方向)に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5hは、出射部4の右側に配されている回折格子群5cを左右反転させた構成になっている。そのため、この回折格子群5hについての詳細な説明は省略する。
この回折格子群5hよりも左側、つまり出射部4の左側最端部に配されている回折格子群5iも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5iは、光を戻す方向(例えば右方向)に回折する回折次数を有する。この回折格子群5iは、出射部4の右側最端部に配されている回折格子群5dを左右反転させた構成になっている。そのため、この回折格子群5についての詳細な説明は省略する。
出射部4の左上側に配されている回折格子群5jも、戻し回折格子を含んでいる。この回折格子群5jは、光を戻す方向(例えば右下方向)に回折したり、観察者の瞳の方向に光を回折したりする回折次数を有する。この回折格子群5jは、出射部4の右上側に配されている回折格子群5bを左右反転させた構成になっている。そのため、この回折格子群5jについての詳細な説明は省略する。
出射部4がこのように構成されていることにより、光を適切な領域に導くことが可能となっている。さらに、出射部4の外側方向に向かう光を出射部4の内側に回折し、出射部4の適切な領域に光を閉じ込めて使用することが可能となっている。その結果、光の利用効率が向上し、良い輝度分布を得て、画質を向上させることができる。なお、この効果は、後述する他の実施形態においても同様に生じる。そのため、この効果についての再度の記載を省略することがある。
それぞれの回折格子群5(5a~5j)が有する単位回折格子51(51a~51j)の形状が、出射部4の面内の一方から他方に向かうにつれて略連続的に変化している。これにより、回折する格子ベクトルの方向の急激な変化を防止している。その結果、波面の乱れが生じにくく、画質の劣化を低減できる。なお、「略連続的に変化している」とは、単位回折格子51の形状がステップ状に変化していることを含む。出射部4の面内の一方から他方に向かうにつれて、少なくとも一つの単位回折格子51の形状が、略連続的に変化していればよい。
また、隣接して配されている互いの前記回折格子群は、略同一方向の格子ベクトルを有する。このことについてさらに図5を参照しつつ説明する。図5は、本技術の一実施形態に係る出射部4の構成例を示す簡略正面図である。図5は、一例として、出射部4の略中央に配されている回折格子群5a(図3参照)と、出射部4の右側に配されている回折格子群5cと、が隣接して配されている。図3及び図5に示されるとおり、隣接して配されている互いの回折格子群は、略同一方向の格子ベクトルを有している。つまり、出射部4の略中央に配されている回折格子群5aが有する回折格子の格子ベクトルの方向のうち少なくとも一方向が、出射部4の右側に配されている回折格子群5cが有する回折格子の格子ベクトルの方向と略同一となっている。これにより、隣接する複数の回折格子群に光が当たっても、波面の乱れを抑制できる。また、格子ベクトルの方向が略同一であるため、回折格子群間にスペースを確保する必要がない。これにより、導光板1の小型化に貢献できる。
ここで、従来技術と本技術を比較して説明する。例えば特許文献1(国際公開第2020/217044号)では、光を高効率に利用するために、導光板の外側に向かう光を導光板の内側に回折する回折格子を、光を観察者の瞳に回折する回折格子に隣接させて配置する導光板が提案されている。
従来、導光板の内側に回折する回折格子と、観察者の瞳に回折する回折格子とは、形成されている周期構造の向きが異なっていることが一般的である。そのため、様々な角度でこの導光板に光が入射されたとき、導光板の内側に回折する回折格子と、観察者の瞳に回折する回折格子との間隔が不十分である場合は、互いの回折格子の格子ベクトルの方向が離散的に変化するため、その境界で波面が乱れることになる。これにより、画質(特にMTF)が劣化するという問題がある。
この問題を解決するために、導光板の内側に回折する回折格子と、観察者の瞳に回折する回折格子との距離を十分に確保することが一つの方策である。しかし、これにより導光板の物理的サイズが大きくなるという問題が生じる。また、実際に作られる回折格子の端面においては、形状エラーや周辺部での面表面乱れによって、波面の乱れが生じて画質が劣化するという問題もある。さらに、回折格子が配される部分は、観察者が見る角度によっては色づいて見える。そのため、使用時に違和感が生じるという問題もある。
一方、本技術では、出射部4の外側方向に向かう光を主に出射部4の内側に回折する回折格子群と、主に観察者の瞳の方向に光を回折する回折格子群と、が隣接して配されている。そして、隣接して配されている互いの前記回折格子群は、略同一方向の格子ベクトルを有する。これにより、隣接する複数の回折格子群に光が当たっても、波面の乱れを抑制できる。また、格子ベクトルの方向が略同一であるため、回折格子群間にスペースを確保する必要がない。これにより、導光板の小型化に貢献できる。
特許文献2(米国特許出願公開第2021/0072534号明細書)では、表面レリーフ格子の面を複数の領域に分割することで回折効率を適切に変化させることにより、輝度分布を改善させている。特に回折格子が存在しない領域が配されていることにより、均一性が向上している。しかし、回折格子が存在しない領域が配されていることにより、回折格子のエッジが面内で多数存在するため、画質の劣化が避けられない。また、このような回折格子は視認できるため見た目が劣化することから、観察者の瞳に回折する回折格子として用いられず、この回折格子に入射する光を回折して広げる光学素子に用いられる傾向にある。この光学素子と観察者の瞳に回折する回折格子とが分離している場合、導光板のサイズが大きくなり、デザイン性が損なわれるという問題が生じる。
一方、本技術では、出射部4の面内の光の利用効率が適切に設計されており、前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の一方から他方に向かうにつれて略連続的に変化している。これにより、見た目の劣化が避けられる。なおかつ、回折する格子ベクトルの方向の急激な変化を防止しているため、波面の乱れが生じにくく、画質の劣化を低減できる。
特許文献3(米国特許出願公開第2021/0209630号明細書)では、観察者の瞳に回折する回折格子の面内で、回折効率を変化させつつ、波数を考慮した回折格子が繰り返し配されている。例えば面内で3方向の格子ベクトルを配するため、1次元の回折格子を面内で詳細な領域に分割して配している。これにより、1次元の回折格子の効率を持たせつつ、3方向の光の利用が可能となっている。しかし、それぞれの領域の境界線では波面の方向が異なり、格子ベクトルの方向が離散的に変化するため、両方の回折格子に当たった光の波面が乱れるという問題が生じる。この境界線が多数存在していることにより、画質が劣化するという問題が生じる。
さらに、この特許文献3では、回折格子のピッチを考慮して、格子ベクトルの急激な変化を起こさず、回折格子の形状を連続的に変化させた案も提案されている。しかし、1次元方向への連続的に変化した形状であるため、その回折効率の設計に対して自由度が低い。そのため、導光板の外側に向かう光を適切な方向に回折することが難しい。
一方、本技術では、回折格子群が2次元に配されていることにより、回折次数とその効率分布をより柔軟に設計することが可能となっている。回折する格子ベクトルの方向の急激な変化を防止しているため、波面の乱れが生じにくく、画質の劣化を低減できる。さらに、ピッチを調整することで基本ベクトルの整数倍の格子ベクトルの大きさで回折する回折格子群を配することにより、出射部4の外側に向かう光を出射部4の内側に回折することができる。その結果、光の利用効率が向上する。
本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例について図6を参照しつつ説明する。図6は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。図6に示されるとおり、格子ベクトルIN,O1,O2と、画角エリアAと、が示されている。
格子ベクトルINは、入射される光を導光板1の内部に取り込むための入射部2の回折格子の格子ベクトルを示している。格子ベクトルO1及びO2は、導光板1の内部に取り込まれた光を外側に広げたり、観察者の瞳に出射したりするための出射部4の回折格子の格子ベクトルを示している。
この設計例では、格子ベクトルIN,O1,O2は略正三角形を構成している。入射部2が有する格子ベクトルINと、出射部4が有する基本格子ベクトルO1及び基本格子ベクトルO2の和が0となり、閉じている。これにより、画質の劣化を防止できる。閉じていない差分が大きくなるほど画質が劣化する。
本技術の一実施形態に係る回折格子の設計はこれに限られない。本技術の一実施形態に係る回折格子の他の設計例について図7及び図8を参照しつつ説明する。図7及び図8は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。図7及び図8に示されるように、格子ベクトルの長さや方向を自由に変化させて設計することができる。この設計例においても、入射部2が有する格子ベクトルINと、出射部4が有する基本格子ベクトルO1及び基本格子ベクトルO2の和が0となり、閉じている。これにより、画質の劣化を防止できる。
単位回折格子51は、出射部4が有する回折格子の周期構造の組み合わせからなる。このことについて図9を参照しつつ説明する。図9は、本技術の一実施形態に係る単位回折格子の構成例を示す簡略平面図である。図9に示されるとおり、格子ベクトルO1から構成される回折格子の周期構造S1と、格子ベクトルO2から構成される回折格子の周期構造S2と、が示されている。
回折格子の周期構造S1と回折格子の周期構造S2とが組み合わされた構成が単位回折格子51として構成される。構成する格子ベクトルの方向と、ピッチと、に応じて、単位回折格子51の形状は変化する。
例えば、波長530nmの緑色光の波長において、格子ベクトルIN,O1,O2が略正三角形を構成し、屈折率が略2.0の導光板1である場合は、ピッチは略360nmに形成されることができる。導光板や回折格子を構成する材料の屈折率によってそのピッチは前後する。例えば青色光のような短い波長の光を使用する場合はより短いピッチとなり、赤色光のような長い波長の光を使用する場合はより長いピッチとなる。
図3に示されるとおり、回折格子群の位置に応じて、単位回折格子51を構成する回折格子の形状は変化する。回折格子の形状を変化させることにより、出射部4の面内の回折効率分布を自由に設計し変化させることができる。これにより、光の利用効率が向上し、スムーズな輝度分布を得ることができる。
単位回折格子51を構成する回折格子の形状の例について図10を参照しつつ説明する。図10は、本技術の一実施形態に係る単位回折格子51を構成する回折格子の形状の例を示す簡略斜視図である。
図10Aは、基本となる回折格子の形状の例である。
図10Bは、図10Aに示される基本となる回折格子に対して、幅を変化させた形状の例である。幅の長さは、この図に限られない。
図10Cは、図10Aに示される基本となる回折格子に対して、突起を形成した形状の例である。この突起が形成される位置や突起の大きさは、この図に限られない。
図10Dは、図10Aに示される基本となる回折格子に対して、出射部4の面内で回転させた形状の例である。回転させる角度や回転方向は、この図に限られない。
図10Eは、図10Aに示される基本となる回折格子に対して、回折格子の一部を削除した形状の例である。削除する位置や大きさは、この図に限られない。
図10Fは、図10Aに示される基本となる回折格子に対して、回折格子を分割した形状の例である。これにより、新たな回折格子周期を追加し、ピッチを整数で割った値にすることができる。つまり、格子ベクトルの大きさを整数倍にすることができる。分割する位置はこの図のように略中央でなくてもよい。例えばメタサーフェスで実現されているような、格子ベクトルの大きさが整数倍にならない構成であってもよい。
また、例えば、少なくとも一部が曲線になっている形状の回折格子が形成されてもよい。
さらに、出射部4の面に対する高さ方向に対して形状を変化させた回折格子が設計されてもよい。例えば、複数の高さを有する回折格子、階段状に形成されている回折格子、又はテーパ状に形成されている回折格子などが形成されることができる。
単位回折格子51を構成する回折格子の形状は上記に限られない。また、上記に示すそれぞれの形状が組み合わされることができる。
単位回折格子51を構成する回折格子は、例えば高屈折率の樹脂などでコーティングされていてもよい。異なる屈折率の樹脂をコーティングすることにより、回折効率を変化させることができる。
本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例について図11を参照しつつ説明する。図11は、本技術の一実施形態に係る回折格子の設計例を示す波数空間座標である。
格子ベクトルV1は、出射部4の右上端部に配されている回折格子群5b(図3参照)、又は、左下端部に配されている回折格子群5g、が有する回折格子の格子ベクトルを示している。この回折格子は、基本格子ベクトルO1,O2の略2倍の格子ベクトル長を有しており、出射部4の内側方向に光を回折することができる。
格子ベクトルV2は、出射部4の左上端部に配されている回折格子群5j、又は、右下端部に配されている回折格子群5e、が有する回折格子の格子ベクトルを示している。この回折格子は、基本格子ベクトルO1,O2の略2倍の格子ベクトル長を有しており、出射部4の内側方向に光を回折することができる。
格子ベクトルV3は、出射部4の略中央下端部に配されている回折格子群5fが有する回折格子の格子ベクトルを示している。この回折格子は、基本格子ベクトルO1,O2の略2倍の格子ベクトル長を有しており、出射部4の内側方向に光を回折することができる。
格子ベクトルV4は、出射部4の略中央左端部に配されている回折格子群5i、又は、略中央右端部に配されている回折格子群5d、が有する回折格子の格子ベクトルを示している。この回折格子は、基本格子ベクトルO1及び基本格子ベクトルO2が足しあわされた格子ベクトル長を有しており、出射部4の内側方向に光を回折することができる。
本技術の第1の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[2.第2の実施形態(導光板の例2)]
回折格子群5の形状は、図3に示されるような正方形に限られない。このことについて図12を参照しつつ説明する。図12は、本技術の一実施形態に係る回折格子群5の構成例を示す簡略正面図である。
図12Aに示されるとおり、回折格子群5の形状は、例えばひし形であってもよい。図12Bに示されるとおり、回折格子群5の形状は、例えば三角形であってもよい。図12Cに示されるとおり、回折格子群5の形状は、例えば六角形であってもよい。その他、回折格子群5の形状は、例えば五角形などの多角形、角が丸くなっている多角形、円形、又は楕円形などであってもよい。
回折格子群5の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっていてよい。このことについて図13を参照しつつ説明する。図13は、本技術の一実施形態に係る回折格子群5の構成例を示す簡略正面図である。図13に示されるとおり、出射部4の略中央に配されている回折格子群5aの形状はひし形になっている。出射部4の右上側に配されている回折格子群5bの形状は三角形になっている。出射部4の右上側に配されている回折格子群5の面積は、出射部4の略中央に配されている回折格子群5の略半分になっている。これにより、出射部4の右上側に配されている回折格子群5は、より高精度に光を回折することができる。
本技術の第2の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[3.第3の実施形態(導光板の例3)]
単位回折格子51が、ホールパターン又はピラーパターンであってよい。このことについて図14を参照しつつ説明する。図14は、本技術の一実施形態に係る単位回折格子51の構成例を示す簡略平面図である。
図14Aは、単位回折格子51がホールパターンである構成例を示している。色が黒い部分が、手前に突出している部分である。この図では4つのホール(穴)が形成されている。
図14Bは、単位回折格子51がピラーパターンである構成例を示している。この図では4つのピラー(柱)が形成されている。ホールパターン及びピラーパターンは、例えば製造コストや必要とする回折効率などに応じて選択されることができる。
なお、ホールパターンの単位回折格子51と、ピラーパターンの単位回折格子51と、が組み合わされて構成されてもよい。
本技術の第3の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[4.第4の実施形態(導光板の例4)]
第1の実施形態のように、一方向に光を回折する回折格子群5が出射部4の端部に配されていてもよいし、配されていなくてもよい。このことについて図15を参照しつつ説明する。図15は、本技術の一実施形態に係る出射部4の構成例を示す簡略平面図である。
図15Aでは、第1の実施形態のように、一方向に光を回折する回折格子群5nが出射部4の端部に配されている。この回折格子群5nは、図3における回折格子群5d,5f,5iのように周期構造が縞状に形成されており、光を一方向に回折する作用が優先されている。
出射部4の内側に配されている回折格子群5mは、配されている位置に応じて、導かれた光を回折して外側に広げたり、内側に回折して光の利用効率を向上させたり、観察者の瞳に出射したりする。
図15Bでは、一方向に光を回折する回折格子群5が出射部4の端部に配されていない。それぞれの回折格子群5は、配されている位置に応じて、導かれた光を回折して外側に広げたり、内側に回折して光の利用効率を向上させたり、観察者の瞳に出射したりする。
本技術の第4の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[5.第5の実施形態(導光板の例5)]
出射部4は、導光板1の一方又は両方の面に配されていてよい。このことについて図16を参照しつつ説明する。図16は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。
図16Aに示されるとおり、出射部4は、導光板1の一方の面のみに配されていてよい。これにより、製造プロセスが簡略化されて、製造コストが低減される。
図16Bに示されるとおり、出射部4は、導光板1の両方の面に配されていてよい。これにより、設計の自由度がより増加する。その結果、光の利用効率の向上や、輝度分布の改善などが可能となる。例えば、一方の面に配されている出射部4が導光板1内部の光を導く方向をコントロールして、他方の面に配されている出射部4が光を観察者の瞳に出射することなどが可能となる。
なお、入射部2及び出射部4が配置される位置はこれに限られない。入射部2及び出射部4のそれぞれが同じ面に配されていてもよいし、異なる面に配されていてもよい。透過型の回折格子を使用するか、あるいは反射型の回折格子を使用するかによって配置される位置が異なる。
本技術の第5の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[6.第6の実施形態(導光板の例6)]
出射部4が、入射部2と、導光板1の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されていてよい。導光板1が、一つ又は複数の入射部2と、一つ又は複数の出射部4と、を備えていてよい。このことについて図17を参照しつつ説明する。図17は、本技術の一実施形態に係る導光板1の構成例を示す簡略側面断面図である。
図17Aに示されるとおり、出射部4が、入射部2と異なる面に配されていてよい。この構成例では、出射部4が導光板1の内部に配されている。
図17B、図17C、及び図17Eに示されるとおり、導光板1が、一つの入射部2と、複数の出射部4a,4bと、を備えていてよい。図17Bに示されている構成例では、入射部2と、出射部4aと、が、同じ面に配されており、導光板1の表面に配されている。出射部4bが導光板1の内部に配されている。図17Cに示されている構成例では、出射部4a,4bが導光板1の内部に配されている。図17Eに示されている構成例では、出射部4aが導光板1の内部に配されており、出射部4bが導光板1の表面に配されている。
図17Dに示されている構成例では、入射部2と、出射部4と、が導光板1の内部に配されている。入射部2と、出射部4と、の導光板1の厚さ方向の位置は同じでもよいし異なっていてもよい。
図17Fに示されるとおり、導光板1が、複数の入射部2a,2bと、複数の出射部4a,4b,4cと、を備えていてよい。また、複数の導光板1が備えられていてもよい。この構成例では、導光板1aの表面に入射部2aが配されており、導光板1aの内部に出射部4aが配されている。導光板1bの内部に出射部4b及び入射部2bが配されている。導光板1cの表面に出射部4cが配されている。導光板1a,1b,1cがこの順に配されて積層されている。例えば導光板1a,1cは高屈折率の材料を含み、導光板1bは低屈折率の材料を含むことができる。このような構成例であることにより、導光板1は、波長が互いに異なる複数の光を観察者の瞳に出射できる。その結果、カラー化や高画角化などが可能となる。なお、導光板1の長さ方向の入射部2a,2bの位置は同じでもよいし、異なっていてよい。入射部2a,2bの位置が異なっていることにより、波長が互いに異なる複数の光が入射される位置が異なる。その結果、クロストークの発生を低減できる。
このように、出射部4は、導光板1の表面に配されてもよいし、導光板1の厚さ方向の様々な位置に配されてもよい。
なお、入射部2及び出射部4のそれぞれが配置される位置や、導光板1、入射部2、及び出射部4のそれぞれの数は上記の構成例に限定されない。上記の構成例が組み合わされることもできる。
本技術の第6の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[7.第7の実施形態(導光板の例7)]
入射部2及び出射部4が配置される位置は特に限定されない。このことについて図18を参照しつつ説明する。図18は、本技術の一実施形態に係る入射部2及び出射部4の構成例を示す簡略正面図である。
図18A、図18D、及び図18Fに示される構成例のように、入射部2及び出射部4が互いに離れて配されていてよい。入射部2は、出射部4の内部に配されることもできる。
あるいは、図18B、図18C、及び図18Eに示される構成例のように、入射部2及び出射部4が互いに接して配されていてよい。入射部2は、出射部4の内部に配されることもできる。
なお、図示を省略するが、図4に示されるように、一方向に光を回折する回折格子群5nが出射部4の端部にさらに配されていてもよい。
本技術の第7の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[8.第8の実施形態(導光板の例8)]
本技術は、前記入射部と前記出射部との間に拡張部をさらに備えており、前記拡張部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、該複数の回折格子群が、正面視において、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、導光板を提供する。
入射部2、出射部4、及び拡張部6が備えている回折格子が有する格子ベクトルについて図19を参照しつつ説明する。図19は、本技術の一実施形態に係る入射部2、出射部4、及び拡張部6が備えている回折格子が有する格子ベクトルの例を示す概念図である。図19に示されるとおり、本技術の一実施形態に係る導光板1は、入射部2と出射部4との間に拡張部6をさらに備えている。
拡張部6は、2次元に配されている複数の回折格子群を有している。該複数の回折格子群が、正面視において、前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、前記光を前記出射部方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる。これにより、光の利用効率が向上し、かつ、出射部4に入射される光が広がる。
また、拡張部6と、出射部4と、が互いに隣接して配されている。隣接して配されている互いの前記回折格子群は、略同一方向の格子ベクトルを有するため、これが実現できている。これにより、回折格子群間にスペースを確保する必要がない。その結果、導光板1の小型化に貢献できる。
なお、図示を省略するが、第7の実施形態と同様に、入射部2及び拡張部6が互いに離れて配されていてもよいし、互いに接して配されていてもよい。
本技術の第8の実施形態に係る導光板について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
[9.第9の実施形態(画像表示装置の例)]
本技術は、上記の第1から第6に係る導光板と、前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置を提供する。このことについて図20を参照しつつ説明する。図20は、本技術の一実施形態に係る画像表示装置10の構成例を示すブロック図である。図20に示されるとおり、本技術の一実施形態に係る画像表示装置10は、導光板1と、導光板1に画像光を出射する画像形成部7と、を備えている。
画像形成部7は、画像光を形成する。画像形成部7は、画像形成部7内で映像を作り出すためにマイクロパネルを使うことが可能である。このマイクロパネルは、例えばマイクロLEDやマイクロOLEDのような自発光パネルを用いてもよい。反射型もしくは透過型液晶を用いて、LED(Light Emitting Diode)光源やLD(Laser Diode)光源などを照明光学系と組み合わせて使用してもよい。
画像形成部7から出射された画像光は、例えば投射レンズ(図示省略)などにより略平行光に変換されて入射部2に集光されて、導光板1に入射される。
画像表示装置10は、ユーザの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)などでありうる。あるいは、画像表示装置10は、インフラとして所定の場所に配置されてもよい。
本技術の第9の実施形態に係る画像表示装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
なお、本技術に係る実施形態は、上述した各実施形態及に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
[1]
入射される光を導光板内部に回折する入射部と、
前記入射部が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する経路と、
前記経路が導光した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射部と、を備えており、
前記出射部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、
前記複数の回折格子群が、正面視において、
前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、
前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、
前記光を観察者の瞳方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、導光板。
[2]
前記回折格子が、前記光を2次元方向に回折する、
[1]に記載の導光板。
[3]
前記入射部が有する格子ベクトルと、前記出射部が有する基本格子ベクトルの和が閉じている、
[1]又は[2]に記載の導光板。
[4]
隣接して配されている互いの前記回折格子群が、略同一方向の格子ベクトルを有している、
[1]から[3]のいずれか一つに記載の導光板。
[5]
前記回折格子群が、2次元に配されている複数の単位回折格子を有している、
[1]から[4]のいずれか一つに記載の導光板。
[6]
前記単位回折格子が、前記出射部が有する回折格子の周期構造の組み合わせからなる、
[5]に記載の導光板。
[7]
前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の一方から他方に向かうにつれて略連続的に変化している
[5]又は[6]に記載の導光板。
[8]
前記回折格子群の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっている、
[1]から[7]のいずれか一つに記載の導光板。
[9]
前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっている、
[5]から[8]のいずれか一つに記載の導光板。
[10]
前記回折格子群が、前記光を前記出射部の内側方向に回折する戻し回折格子を含んでおり、
前記戻し回折格子のピッチが、前記出射部が有する他の回折格子のピッチを整数で割った値である、
[1]から[9]のいずれか一つに記載の導光板。
[11]
前記戻し回折格子を含む回折格子群が、前記経路からの光が入射される領域の外側であり、かつ、前記出射部の外周囲に配されている、
[10]に記載の導光板。
[12]
前記戻し回折格子が、縞状の周期構造を有している、
[10]又は[11]に記載の導光板。
[13]
前記単位回折格子が、ホールパターン又はピラーパターンである、
[5]から[12]のいずれか一つに記載の導光板。
[14]
前記出射部が、前記導光板の一方又は両方の面に配されている、
[1]から[13]のいずれか一つに記載の導光板。
[15]
前期出射部が、前記入射部と、導光板の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されている、
[1]から[14]のいずれか一つに記載の導光板。
[16]
一つ又は複数の前記入射部と、
一つ又は複数の前記出射部と、を備えている、
[1]から[15]のいずれか一つに記載の導光板。
[17]
前記入射部と前記出射部との間に拡張部をさらに備えており、
前記拡張部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、
該複数の回折格子群が、正面視において、
前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、
前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、
前記光を前記出射部方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、
[1]から[16]のいずれか一つに記載の導光板。
[18]
前記拡張部と、前記出射部と、が互いに隣接して配されている、
[17]に記載の導光板。
[19]
[1]から[18]のいずれか一つに記載の導光板と、
前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置。
1 導光板
2 入射部
3 経路
4 出射部
5 回折格子群
51 単位回折格子
6 拡張部
7 画像形成部
10 画像表示装置

Claims (19)

  1. 入射される光を導光板内部に回折する入射部と、
    前記入射部が前記導光板内部に回折した前記光を内部全反射して導光する経路と、
    前記経路が導光した前記光を回折して観察者の瞳に出射する出射部と、を備えており、
    前記出射部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、
    前記複数の回折格子群が、正面視において、
    前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、
    前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、
    前記光を観察者の瞳方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、導光板。
  2. 前記回折格子が、前記光を2次元方向に回折する、
    請求項1に記載の導光板。
  3. 前記入射部が有する格子ベクトルと、前記出射部が有する基本格子ベクトルの和が閉じている、
    請求項1に記載の導光板。
  4. 隣接して配されている互いの前記回折格子群が、略同一方向の格子ベクトルを有している、
    請求項1に記載の導光板。
  5. 前記回折格子群が、2次元に配されている複数の単位回折格子を有している、
    請求項1に記載の導光板。
  6. 前記単位回折格子が、前記出射部が有する回折格子の周期構造の組み合わせからなる、
    請求項5に記載の導光板。
  7. 前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の一方から他方に向かうにつれて略連続的に変化している、
    請求項5に記載の導光板。
  8. 前記回折格子群の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっている、
    請求項1に記載の導光板。
  9. 前記単位回折格子の形状が、前記出射部の面内の位置に応じて異なっている、
    請求項5に記載の導光板。
  10. 前記回折格子群が、前記光を前記出射部の内側方向に回折する戻し回折格子を含んでおり、
    前記戻し回折格子のピッチが、前記出射部が有する他の回折格子のピッチを整数で割った値である、
    請求項1に記載の導光板。
  11. 前記戻し回折格子を含む回折格子群が、前記経路からの光が入射される領域の外側であり、かつ、前記出射部の外周囲に配されている、
    請求項10に記載の導光板。
  12. 前記戻し回折格子が、縞状の周期構造を有している、
    請求項10に記載の導光板。
  13. 前記単位回折格子が、ホールパターン又はピラーパターンである、
    請求項5に記載の導光板。
  14. 前記出射部が、前記導光板の一方又は両方の面に配されている、
    請求項1に記載の導光板。
  15. 前期出射部が、前記入射部と、導光板の厚さ方向に同じ又は異なる位置に配されている、
    請求項1に記載の導光板。
  16. 一つ又は複数の前記入射部と、
    一つ又は複数の前記出射部と、を備えている、
    請求項1に記載の導光板。
  17. 前記入射部と前記出射部との間に拡張部をさらに備えており、
    前記拡張部が、2次元に配されている複数の回折格子群を有しており、
    該複数の回折格子群が、正面視において、
    前記光を前記出射部の外側方向に回折する回折格子と、
    前記光を前記出射部の内側方向に回折する回折格子と、
    前記光を前記出射部方向に回折する回折格子と、のうち少なくとも一つを含んでいる、
    請求項1に記載の導光板。
  18. 前記拡張部と、前記出射部と、が互いに隣接して配されている、
    請求項15に記載の導光板。
  19. 請求項1に記載の導光板と、
    前記導光板に画像光を出射する画像形成部と、を備えている、画像表示装置。
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