JP2023103151A - ゲート駆動回路 - Google Patents

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Shun Kato
雅文 大島
Masafumi Oshima
剛史 吉▲崎▼
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Abstract

【課題】本発明は、スイッチング素子の誤動作を防止し、かつ小型化を図ることができるゲート駆動回路を提供することを目的とする。【解決手段】ゲート駆動回路1は、IGBT51に設けられたゲート端子Gの電圧がIGBT51の閾値電圧Vthよりも低く設定された設定電圧Vsetと同一又は低くなった場合に、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベルにゲート端子Gをクランプするミラークランプ回路13を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング素子を駆動するゲート駆動回路に関する。
特許文献1には、「IGBT駆動装置は、アクティブミラークランプ機能が備えられたゲートドライバICと、IGBTのゲートとエミッタとの間に設けられる外部キャパシタと、ゲートドライバICの出力信号を反転させるための信号反転部と、信号反転部の出力信号に対応するように外部キャパシタに印加される電源をスイッチングするためのスイッチング部と、を含む。」ことが開示されている。
特開2017-5698号公報
IGBTの誤動作の対策として、IGBTをオフ状態に維持する際にIGBTのゲート端子に逆バイアスをかける必要がある。逆バイアス用の電源パターンや逆バイアス用電源が存在すると、IGBTを駆動するゲート駆動回路の小型化や部品配置に対し制限が生じるという問題がある。
本発明の目的は、スイッチング素子の誤動作を防止し、かつ小型化を図ることができるゲート駆動回路を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によるゲート駆動回路は、電圧制御型スイッチング素子に設けられたゲート端子の電圧が前記電圧制御型スイッチング素子の閾値電圧よりも低く設定された設定電圧と同一又は低くなった場合に、前記電圧制御型スイッチング素子が非導通状態に維持される電圧レベルに前記ゲート端子をクランプするクランプ部を備える。
本発明の一態様によれば、スイッチング素子の誤動作を防止し、かつ小型化を図ることができる。
本発明の第1実施形態によるゲート駆動回路の概略構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態によるゲート駆動回路に備えられたミラークランプ回路の概略構成の一例を示す回路図である。 本発明の第1実施形態によるゲート駆動回路の動作を説明する図であって、ゲート駆動回路から矩形状のゲート駆動信号がIGBTのゲート端子に入力された場合の当該ゲート端子におけるゲート信号の電圧波形の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態によるゲート駆動回路を説明する図であって、図3に示すゲート信号の立ち上がり部及び立ち下り部を拡大して示す図である。 本発明の第2実施形態によるゲート駆動回路に備えられたミラークランプ回路の概略構成の一例を示す回路図である。 本発明の第2実施形態によるゲート駆動回路を説明する図であって、図2に示すミラークランプ回路に設けられたレベル設定部で設定電圧を8.3Vに設定した場合のIGBTのゲート端子におけるゲート電圧の立ち下がりの動作シミュレーション波形を示す図である。 本発明の第2実施形態によるゲート駆動回路を説明する図であって、図5に示すミラークランプ回路からベース抵抗を取り除いた場合のIGBTのゲート端子におけるゲート電圧の立ち下がり動作シミュレーション波形を示す図である。 本発明の第2実施形態によるゲート駆動回路を説明する図であって、ゲート信号の立ち下り電圧波形を示す図である。 本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路に備えられたミラークランプ回路の概略構成の一例を示す回路図である。
本発明の各実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
〔第1実施形態〕
本発明の一実施形態によるゲート駆動回路について図1から図4を用いて説明する。まず、本実施形態によるゲート駆動回路の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。
(ゲート駆動回路の概略構成)
図1に示すように、本実施形態によるゲート駆動回路1は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)51を駆動するためのゲート駆動信号Sgを生成するドライブ回路(駆動信号生成部の一例)11を備えている。IGBT51は、電圧制御型スイッチング素子の一例に相当する。ゲート駆動回路1の駆動対象は、IGBTに限られず、電圧制御型スイッチング素子として例えば金属-酸化物-半導体(Metal-Oxide-Semiconductor:MOS)トランジスタであってもよい。ゲート駆動回路1には、IGBT51のオン状態及びオフ状態を相互に切り替えて制御する制御装置3が接続されている。ドライブ回路11は、制御装置3から入力されるパルス信号Spを用いてゲート駆動信号Sgを生成するように構成されている。
ゲート駆動回路1は、IGBT51に設けられたゲート端子Gの電圧がIGBT51の閾値電圧よりも低く設定された設定電圧と同一又は低くなった場合に、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベルにゲート端子Gをクランプするミラークランプ回路(クランプ部の一例)13を備えている。ミラークランプ回路13の詳細については後述する。
ドライブ回路11に設けられた出力端子Toは、ゲート抵抗21を介してIGBT51に設けられたゲート端子Gに電気的に接続されている。具体的には、ドライブ回路11の出力端子Toは、ゲート抵抗21の一端子に接続されている。ゲート抵抗21の他端子は、IGBT51のゲート端子Gに接続されている。ドライブ回路11の出力端子To及びゲート抵抗21の一端子は、ミラークランプ回路13に設けられた端子Taに接続されている。ゲート抵抗21の他端子及びIGBT51のゲート端子Gは、ミラークランプ回路13に設けられた端子Tbに接続されている。したがって、ドライブ回路11の出力端子Toから出力されるゲート駆動信号Sgは、IGBT51の他にミラークランプ回路13の端子Ta,Tbにも入力される。
IGBT51には逆並列に接続された還流ダイオード53が接続されている。具体的には、IGBT51に設けられたコレクタ端子Cは、還流ダイオード53に設けられたカソード端子Kに接続されている。IGBT51に設けられたエミッタ端子Eは、還流ダイオード53に設けられたアノード端子Aに接続されている。IGBT51及び還流ダイオード53によって半導体素子5が構成されている。
IGBT51のコレクタ端子C及び還流ダイオード53のカソード端子Kは、高電位が供給される高電位供給端子Thpに接続されている。例えば、IGBT51がインバータ回路の上アーム用のスイッチング素子に適用される場合、高電位供給端子Thpは、正極側の直流電源が供給される端子又は当該直流電源が供給される正極側ラインと接続される接続部となる。また、IGBT51がインバータ回路の下アーム用のスイッチング素子に適用される場合、高電位供給端子Thpは交流出力端子となる。
IGBT51のエミッタ端子E及び還流ダイオード53のアノード端子Aは、低電位が供給される低電位供給端子Tlpに接続されている。例えば、IGBT51がインバータ回路の上アーム用のスイッチング素子に適用される場合、低電位供給端子Tlpは交流出力端子となる。また、IGBT51がインバータ回路の下アーム用のスイッチング素子に適用される場合、低電位供給端子Tlpはグランド端子若しくは負極側の直流電源が供給される端子又は当該直流電源が供給される負極側ラインと接続される接続部となる。
(ミラークランプ回路の概略構成)
本実施形態によるゲート駆動回路1に備えられたミラークランプ回路13の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、ミラークランプ回路13は、IGBT51に設けられて低電位側に電気的に接続されるエミッタ端子E(低電位側端子の一例)とゲート端子Gとを短絡してゲート端子GをIGBT51が非導通状態となる電圧レベルにクランプするゲート短絡部133(短絡部の一例)を有している。ゲート短絡部133は、ミラークランプ回路13の端子Tbに接続されている。このため、ゲート短絡部133は、端子Tbを介してIGBT51のゲート端子G及びゲート抵抗21の他端子に接続される。
ミラークランプ回路13は、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルを判定する駆動信号判定部(判定部の一例)131を有している。駆動信号判定部131は、ミラークランプ回路13の端子Taに接続されている。このため、駆動信号判定部131は、端子Taを介してドライブ回路11の出力端子To及びゲート抵抗21の一端子に接続される。これにより、ドライブ回路11の出力端子Toから出力されるゲート駆動信号Sgが端子Taを介して駆動信号判定部131に入力することができる。
駆動信号判定部131は、ゲート短絡部133に接続されている。駆動信号判定部131は、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルの判定結果に基づいて、ゲート短絡部133を動作許可状態又は動作禁止状態に設定するように構成されている。駆動信号判定部131は、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがローレベルである場合にゲート短絡部133を動作許可状態に設定する。一方、駆動信号判定部131は、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがハイレベルである場合にゲート短絡部133を動作禁止状態に設定する。動作許可状態に設定されたゲート短絡部133は、IGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eを短絡する動作を実行することが可能な状態になる。動作禁止状態に設定されたゲート短絡部133は、IGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eを短絡する動作を実行することができない状態になる。
ミラークランプ回路13は、IGBT51を非導通状態(オフ状態)に維持させるための設定電圧の電圧レベルを設定するレベル設定部135を有している。レベル設定部135は、ミラークランプ回路13の端子Tb及びゲート短絡部133に接続されている。このため、レベル設定部135は、端子Tbを介してIGBT51のゲート端子G及びゲート抵抗21の他端子に接続される。レベル設定部135は、IGBT51のゲート端子Gが設定電圧と同一又は設定電圧よりも低くなった場合(すなわち、設定電圧以下になった場合)にゲート短絡部133を動作させるように構成されている。
ゲート短絡部133は、駆動信号判定部131及びレベル設定部135に接続されている。このため、ゲート短絡部133は、駆動信号判定部131によって動作許可状態に設定され、かつIGBT51のゲート端子Gがレベル設定部135において設定された設定電圧と同一又は低くなった場合にIGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eを短絡する。
次に、ミラークランプ回路13のより具体的な構成について図2を用いて説明する。
図2に示すように、駆動信号判定部131は、トランジスタ131aと、トランジスタ131aに接続されたベース抵抗131bと、トランジスタ131aに接続されたベースエミッタ間抵抗131cとを有している。トランジスタ131aは、NPN型のバイポーラトランジスタである。
トランジスタ131aに設けられたコレクタ端子C(第三高電位側端子の一例)は、ゲート短絡部133及びレベル設定部135に接続されている。本実施形態では、高電位側は、ゲート駆動回路1の駆動電源Vccに電気的に接続される側である。トランジスタ131aに設けられたエミッタ端子E(第三低電位側端子の一例)は、低電位が供給される低電位供給端子Tlpに接続されている。また、トランジスタ131aに設けられたエミッタ端子Eは、低電位供給端子Tlpを介してIGBT51のエミッタ端子Eに電気的に接続されている。本実施形態では、低電位供給端子Tlpで供給される低電位は、IGBT51の閾値電圧の高電位側の電位よりも低い電位である。つまり、低電位供給端子Tlpで供給される低電位と、IGBT51の閾値電圧との基準電位が同電位である場合、低電位供給端子Tlpで供給される電圧は、IGBT51の閾値電圧よりも低くなる。
トランジスタ131aに設けられたベース端子Bは、ベース抵抗131bに接続されている。ベース抵抗131bは、ミラークランプ回路13の端子Taとトランジスタ131aのベース端子Bとの間に接続されている。ベース抵抗131bの一端子は端子Taに接続され、ベース抵抗131bの他端子はトランジスタ131aのベース端子Bに接続されている。このため、トランジスタ131aに設けられたベース端子Bには、ベース抵抗131bを介してドライブ回路11から出力されるゲート駆動信号Sgが入力される。ベース抵抗131bは、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがハイレベルの場合にベース端子Bに流れる電流の電流量を制限しトランジスタ131aが破損することを防止するために設けられている。
ベースエミッタ間抵抗131cは、トランジスタ131aのベース端子Bとエミッタ端子Eとの間に接続されている。ベースエミッタ間抵抗131cの一端子は、トランジスタ131aのベース端子Bに接続されている。ベースエミッタ間抵抗131cの他端子は、トランジスタ131aのエミッタ端子E及び低電位供給端子Tlpに接続されている。ベースエミッタ間抵抗131cは、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがローレベルの場合にトランジスタ131aのベース端子Bに流れ込む微小電流によってトランジスタ131aが導通状態(オン状態)になることを防止するために設けられている。
駆動信号判定部131は、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがハイレベルの場合にトランジスタ131aを導通状態(オン状態)とする。これにより、駆動信号判定部131は、トランジスタ131aのコレクタ端子Cをトランジスタ131aのエミッタ端子Eの電位レベル(すなわち低電位レベル)に設定することによって、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルをハイレベルと判定する。
一方、駆動信号判定部131は、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがローレベルの場合にトランジスタ131aを非導通状態(オフ状態)とする。これにより、駆動信号判定部131は、トランジスタ131aのコレクタ端子Cをトランジスタ131aのエミッタ端子Eから電気的に切断し、トランジスタ131aのコレクタ端子Cを低電位供給端子Tlpの電位とは異なる電位に設定することによって、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルをローレベルと判定する。
図2に示すように、ゲート短絡部133は、トランジスタ133a(第一バイポーラトランジスタの一例)と、トランジスタ131aに接続されたベースエミッタ間抵抗133bとを有している。トランジスタ133aは、NPN型のバイポーラトランジスタである。トランジスタ133aに設けられたコレクタ端子C(第一高電位側端子の一例)は、ミラークランプ回路13の端子Tbに接続されている。このため、トランジスタ133aのコレクタ端子Cは、端子Tbを介してIGBT51のゲート端子G及びゲート抵抗21の他端子に接続されている。トランジスタ133aに設けられたエミッタ端子E(第一低電位側端子の一例)は、低電位供給端子Tlpに接続されている。このため、トランジスタ133aのエミッタ端子Eは、駆動信号判定部131に設けられたトランジスタ131aのエミッタ端子Eと電気的に接続されている。
トランジスタ133aに設けられたベース端子B(第一ベース端子の一例)は、駆動信号判定部131に設けられたトランジスタ131aのコレクタ端子Cに接続されている。このため、駆動信号判定部131がドライブ回路11から出力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがハイレベルであると判定し、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルの判定結果としてトランジスタ131aのコレクタ端子Cが低電位レベルに設定されると、トランジスタ133aに設けられたベース端子Bが低電位レベルに設定される。これにより、トランジスタ133aのベース端子B及びエミッタ端子Eが同電位となるので、トランジスタ133aが非導通状態(オフ状態)となり、ゲート短絡部133は動作禁止状態に設定される。
一方、駆動信号判定部131がドライブ回路11から出力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルがローレベルであると判定し、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルの判定結果としてトランジスタ131aのコレクタ端子Cが低電位レベルよりも高い電位レベルに設定されると、トランジスタ133aに設けられたベース端子Bが当該電位レベルに設定される。これにより、トランジスタ133aのベース端子Bがトランジスタ133aのエミッタ端子Eよりも高くなり、当該ベース端子Bにベース電流が流れるので、トランジスタ133aが導通状態(オン状態)となり、ゲート短絡部133は動作許可状態に設定される。
ベースエミッタ間抵抗133bは、トランジスタ133aのベース端子Bとエミッタ端子Eとの間に接続されている。ベースエミッタ間抵抗133bの一端子は、トランジスタ133aのベース端子Bに接続されている。ベースエミッタ間抵抗133bの他端子は、トランジスタ133aのエミッタ端子E及び低電位供給端子Tlpに接続されている。ベースエミッタ間抵抗133cは、トランジスタ133aが非導通状態(オフ状態)に制御されている場合にゲート駆動回路1の駆動電源Vccからトランジスタ133aのベース端子Bに流れ込む微小電流によってトランジスタ133aが導通状態(オン状態)に切り替わることを防止するために設けられている。
図2に示すように、レベル設定部135は、トランジスタ135a(第二バイポーラトランジスタの一例)と、トランジスタ135aに接続されたツェナーダイオード135bと、ツェナーダイオード135bに接続された抵抗素子135cと、トランジスタ135aに接続されたベースエミッタ間抵抗135dとを有している。トランジスタ135aは、PNP型のバイポーラトランジスタである。
トランジスタ135aに設けられたコレクタ端子C(第二低電位側端子の一例)は、駆動信号判定部131のトランジスタ131aのコレクタ端子Cと、ゲート短絡部133のトランジスタ133aのベース端子Bに接続されている。トランジスタ135aに設けられたベース端子B(第二ベース端子の一例)は、トランジスタ133aのコレクタ端子C及びミラークランプ回路13の端子Tbに接続されている。トランジスタ135aに設けられたエミッタ端子E(第二高電位側端子の一例)は、ツェナーダイオード135bのアノード端子Aに接続されている。
ツェナーダイオード135bのカソード端子Kは、抵抗素子135cの一端子に接続されている。抵抗素子135cの他端子は、ゲート駆動回路1の駆動電源Vccが出力される電源端子に接続されている。このため、トランジスタ135aに設けられたエミッタ端子Eは、駆動電源Vccが出力される電源端子に電気的に接続される。抵抗素子135cは、ツェナー電圧を作り出す際の電流(ツェナー電流)の値を設定するために設けられている。
ベースエミッタ間抵抗135dは、トランジスタ135aのベース端子Bとエミッタ端子Eとの間に接続されている。ベースエミッタ間抵抗135dの一端子は、トランジスタ135aのベース端子B、レベル設定部135に設けられたトランジスタ133aのコレクタ端子C及びミラークランプ回路13の端子Tbに接続されている。ベースエミッタ間抵抗133bの他端子は、トランジスタ135aのエミッタ端子E及びツェナーダイオード135bのアノード端子Aに接続されている。ベースエミッタ間抵抗135dは、トランジスタ135aが非導通状態(オフ状態)に制御されている場合に、端子Tbからトランジスタ135aのベース端子Bに流れ込む微小電流によってトランジスタ135aが導通状態(オン状態)に切り替わることを防止するために設けられている。
レベル設定部135は、駆動電源Vcc、抵抗素子135cでの電圧降下、ツェナーダイオード135bのツェナー電圧及びトランジスタ135aのベースエミッタ電圧によって、IGBT51のゲート端子Gを低電位レベルにクランプするための設定電圧が設定されている。駆動電源Vccの電圧値をVccとし、抵抗素子135cでの電圧降下をVRとし、ツェナーダイオード135bのツェナー電圧をVZDとし、トランジスタ135aのベースエミッタ電圧をVBEとし、IGBT51の閾値電圧をVthとすると、設定電圧Vsetは、以下の式(1)及び式(2)によって規定することができる。
Vset=Vcc-VR-VZD-VBE ・・・(1)
0V≦Vset<Vth ・・・(2)
設定電圧Vsetは、式(2)の範囲内であれば任意の値に設定可能であるが、ミラークランプ回路13がIGBT51のゲート端子Gを低電位レベルにクランプする際にゲート短絡部133に設けられたトランジスタ133aに流れる電流を低減するために、閾値電圧Vthよりも0Vにより近い値であってもよい。
トランジスタ135aは、ベース電圧が設定電圧Vsetと同一又は設定電圧Vsetよりも低くなる(すなわち設定電圧Vset以下)と導通状態(オン状態)になるので、トランジスタ135aのコレクタ端子Cは、トランジスタ135aのエミッタ端子Eとほぼ同じ電圧になる。また、駆動信号判定部131のトランジスタ131aが非導通状態(オフ状態)であると、トランジスタ131aのコレクタ端子Cは、トランジスタ131aのエミッタ端子Eから電気的に切り離される。このため、トランジスタ131aのコレクタ端子Cは、トランジスタ135aのエミッタ端子Eの電圧とほぼ同じ電圧となる。
トランジスタ135aのベース端子Bは、端子Tbを介してIGBT51のゲート端子Gに接続されている。このため、IGBT51のゲート端子Gの電圧が低下して設定電圧Vset以下になると、トランジスタ133aのベース端子Bの電圧(ベース電圧)も設定電圧Vset以下になってトランジスタ135aが導通状態(オン状態)となる。トランジスタ135aが導通状態(オン状態)となった時にトランジスタ131aが非導通状態(オフ状態)であると、トランジスタ133aのベース端子Bがトランジスタ135aのエミッタ端子Eとほぼ同じ電圧になるので、トランジスタ133aは、導通状態(オン状態)となる。これにより、トランジスタ133aのコレクタ端子C及びエミッタ端子Eが電気的に接続される。その結果、IGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eは、端子Tb、トランジスタ133a及び低電位供給端子Tlpを介して接続される。
このように、トランジスタ133aを有するゲート短絡部133は、IGBT51のゲート端子Gの電圧が設定電圧Vset以下になった場合、IGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eを短絡することができる。これにより、ミラークランプ回路13は、IGBT51のゲート端子Gの電圧が設定電圧Vset以下になった場合、IGBT51が非導通状態(オフ状態)に維持される電圧レベル(本実施形態では低電位レベル)にIGBT51のゲート端子Gをクランプすることができる。
図2に示すように、IGBT51のゲート端子Gには、抵抗素子22及びコンデンサ23が接続されている。具体的には、抵抗素子22の一端子はIGBT51のゲート端子Gに接続され、抵抗素子22の他端子は低電位供給端子Tlpに接続されている。コンデンサ23の一方の電極はIGBT51のゲート端子Gに接続され、コンデンサ23の他方の電極は低電位供給端子Tlpに接続されている。抵抗素子22及びコンデンサ23は、IGBT51がスイッチング動作する際に発生するスイッチングノイズを低減するために設けられている。
(ゲート駆動回路の動作)
本実施形態によるゲート駆動回路の動作について図2を参照しつつ図3及び図4を用いて説明する。図3及び図4に示すゲート信号の電圧波形は、図2に示すミラークランプ回路13の動作シミュレーション波形である。図4(a)は、図3に示すゲート信号の立ち上がり部を拡大して示し、図4(b)は、図3に示すゲート信号の立ち下がり部を拡大して示している。図3中及び図4中の「Vg」は、IGBT51のゲート端子Gの電圧(すなわちゲート電圧)を示している。図3中及び図4中の「Itb」は、IGBT51のゲート端子G側からゲート短絡部133に向かって端子Tbを流れる電流を示している。図3中及び図4中の「Vset」は、レベル設定部135において設定された設定電圧を示している。図3中及び図4中の「VH」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの最大値を示している。図3中及び図4中の「VL」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの最小値を示している。
図3中及び図4(a)中に示す時刻t1よりも前の時点では、ミラークランプ回路13がIGBT51のゲート端子GをIGBT51の閾値電圧Vthよりも低い電位レベルにクランプしており、コンデンサ23は完全に放電されて電荷を蓄積していない。
時刻t1においてドライブ回路11の出力端子To(図2参照)から電圧レベルがハイレベルのゲート駆動信号Sg(図2参照)が出力される。ゲート駆動信号Sgの電圧レベルがローレベルからハイレベルに切り替わった瞬間に、ミラークランプ回路13の端子Taを介して駆動信号判定部131(図2参照)に電流が流れ始めるとともに、ゲート駆動回路1に設けられたゲート抵抗21及びミラークランプ回路13の端子Tbを介してゲート短絡部133(図2参照)に電流Itbが流れ始める。
端子Taを介して駆動信号判定部131に流れる電流が、トランジスタ131aのベース端子B(図2参照)に入力される時刻t2(図4(a)参照)において、トランジスタ131aのベース端子Bにベース電流が流れると、トランジスタ131aは導通状態(オン状態)に移行する。これにより、駆動信号判定部131は、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルがハイレベルであると判定し、判定結果としてコレクタ端子Cの電位を低電位供給端子Tlpから供給される低電位レベルに移行してゲート短絡部133を動作禁止状態に設定する。
端子Tbを介してゲート短絡部133に流れる電流Itbは、トランジスタ133aのコレクタ端子C及びエミッタ端子Eを通って低電位供給端子Tlpに流れる。このため、図3及び図4(a)に示すように、端子Tbからミラークランプ回路13に入力される電流Itbは、時刻t2の直後から急激に増加する。
時刻t2において、トランジスタ131aのコレクタ端子Cの電位が低電位レベルに移行されることにより、ゲート短絡部133に設けられたトランジスタ133aのベース端子Bにベース電流が流れなくなる。このため、トランジスタ133aが非導通状態(オフ状態)に遷移して、ゲート短絡部133は、時刻t2において動作禁止状態に設定される。トランジスタ133aが非導通状態(オフ状態)になることにより、端子Tbはハイインピーダンス状態になる。その結果、端子Tbを介してミラークランプ回路13内に電流が流れなくなるので、図3及び図4(a)中に時刻t2で示すように、電流Itbは低下する。
時刻t2以降では、ドライブ回路11から出力される電流は、IGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eの間に形成されるゲートエミッタ間容量(不図示)及びコンデンサ23に流れる。これにより、IGBT51のゲートエミッタ間容量及びコンデンサ23が充電されるので、IGBT51のゲート端子Gの電圧(ゲート電圧)は上昇する。その結果、図3及び図4(a)に示すように、時刻t2から所定時間が経過した時刻t3において、IGBT51のゲート電圧は、設定電圧Vsetよりも高くなる。これにより、ミラークランプ回路13は、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベルにIGBT51のゲート端子Gをクランプするクランプ状態を解除する。
時刻t3から所定時間の経過後のミラー期間ΔTmを経て、図3に示すように、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgは、IGBT51を導通状態(オン状態)に維持できる電圧値VHまで立ち上がる。
時刻t4から所定時間が経過した時刻t5において、ドライブ回路11の出力端子Toから電圧レベルがローレベルのゲート駆動信号Sgが出力される。ゲート駆動信号Sgの電圧レベルがハイレベルからローレベルに切り替わることにより、ミラークランプ回路13の端子Taを介して駆動信号判定部131に電流が流れなくなる。このため、駆動信号判定部131に設けられたトランジスタ131aのベース端子Bの電圧(ベース電圧)は低下するので、トランジスタ131aは導通状態(オン状態)から非導通状態(オフ状態)に移行する。これにより、駆動信号判定部131は、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルがローレベルであると判定し、判定結果としてトランジスタ131aのコレクタ端子Cを低電位供給端子Tlpから電気的に切り離し、ゲート短絡部133を動作許可状態に設定する。
また、時刻t5において、ドライブ回路11の出力端子Toから出力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルはローレベルである。このため、IGBT51のゲートエミッタ間容量及びコンデンサ23に充電されていた電荷が抵抗素子22を介して低電位供給端子Tlpに流れるので、IGBT51のゲートエミッタ間容量及びコンデンサ23が放電する。その結果、図3及び図4(b)に示すように、IGBT51のゲート電圧Vgが低下する。
IGBT51のゲート端子Gは端子Tbを介してレベル設定部135に設けられたトランジスタ135aのベース端子B(図2参照)に接続されている。このため、IGBT51のゲート電圧Vgの低下に伴って、レベル設定部135に設けられたトランジスタ135aのベース端子Bの電圧(ベース電圧)も低下し始める。IGBT51のゲート電圧が、電圧値VHよりも小さくかつ設定電圧Vsetの電圧値より大きい所定の電圧値まで低下してトランジスタ135aのベース電圧の電圧値が当該所定の電圧値まで低下することにより、トランジスタ135aのベース端子Bから端子Tbに向かってベース電流が流れ始める。当該ベース電流の電流値は極めて小さいため、当該ベース電流に基づく端子Tbに流れる電流の変化は、図3及び図4(b)に示す電流Itbには現れていない。
時刻t5から所定時間が経過した時刻t6において、IGBT51のゲート電圧が設定電圧Vsetと同じ電圧値となる。このため、トランジスタ133aのベース電圧も設定電圧Vsetとなるので、トランジスタ133aは、非導通状態(オフ状態)から導通状態(オン状態)に移行する。これにより、トランジスタ135aのコレクタ端子C及びエミッタ端子Eがほぼ同電位となる。レベル設定部135は、トランジスタ135aのコレクタ端子C及びエミッタ端子Eがほぼ同電位にすることにより、IGBT51のゲート端子Gが設定電圧と同一又は設定電圧よりも低くなった場合(すなわち、設定電圧以下になった場合)にゲート短絡部133を動作させる。
ゲート短絡部133は、時刻t5の直後に駆動信号判定部131によって動作許可状態に設定されている。すなわち、駆動信号判定部131のトランジスタ131aのコレクタ端子Cは、トランジスタ131aのエミッタ端子Eとは電気的に切り離されており、トランジスタ131aのコレクタ端子Cの電圧は、トランジスタ135aのコレクタ端子Cの電圧となる。このため、ゲート短絡部133のトランジスタ133aのベース端子Bの電圧(ベース電圧)は、トランジスタ135aのコレクタ端子Cの電圧となり、かつトランジスタ133aのベース端子Bにはトランジスタ135aからベース電流が流れる。これにより、トランジスタ133aは、非導通状態(オフ状態)から導通状態(オン状態)に移行するので、トランジスタ133aのコレクタ端子Cがトランジスタ133aのエミッタ端子Eを介して低電位供給端子Tlpに電気的に接続される。
このように、ゲート短絡部133は、駆動信号判定部131によって動作許可状態に設定され、かつIGBT51のゲート端子Gがレベル設定部135において設定された設定電圧と同一又は低くなった場合にIGBT51のゲート端子G及びエミッタ端子Eを短絡する。
トランジスタ133aのオン抵抗は、抵抗素子22よりも低抵抗である。このため、トランジスタ133aが導通状態(オン状態)に移行することにより、時刻t6においてIGBT51のゲートエミッタ間容量及びコンデンサ23に残存している電荷は、抵抗素子22ではなく、端子Tb及びトランジスタ133aを介して低電位供給端子Tlpに流れる。これにより、図3及び図4(b)に示すように、端子Tbには、時刻t6から所定期間が経過するまで、トランジスタ133aのスイッチング動作に伴う電流Itbが流れる。
また、トランジスタ133aのオン抵抗は抵抗素子22よりも低抵抗であるため、IGBT51のゲートエミッタ間容量及びコンデンサ23は、抵抗素子22よりもトランジスタ133aの方が放電しやすい。このため、図3及び図4(b)に示すように、IGBT51のゲート電圧Vgは、時刻t6の直後から急激に低下し、最終的に電圧値VLで一定となる。
IGBT51のゲート電圧Vgが電圧値VLでほぼ一定になると、レベル設定部135のトランジスタ135aのベース端子Bが電圧値VLでほぼ一定になる。この場合、トランジスタ135aは、導通状態(オン状態)を維持するため、ゲート短絡部133のトランジスタ133aも導通状態(オン状態)を維持する。このため、ミラークランプ回路13は、IGBT51が非導通状態を維持される電圧レベルにIGBT51のゲート端子Gをクランプした状態を維持することができる。しかしながら、図3及び図4(a)を用いて説明したように、ミラークランプ回路13がIGBT51のゲート端子Gをクランプした状態は、ドライブ回路11から電圧レベルがローレベルのゲート駆動信号Sgがミラークランプ回路13及びIGBT51のゲート端子Gに入力されることにより、解除される。
したがって、ミラークランプ回路13は、ゲート短絡部133が動作許可状態に設定された後に、IGBT51を非導通状態(オフ状態)から導通状態(オフ状態)に移行させる電圧レベルのゲート駆動信号SgがIGBT51のゲート端子Gに入力され、ゲート短絡部133が短絡を解除するまで、当該ゲート端子Gをクランプした状態を維持するように構成されている。
このように、ゲート駆動回路1は、ドライブ回路11から出力されるゲート駆動信号Sgを用いて、IGBT51が非動作状態を維持するようにIGBT51のゲート端子Gを低電位レベルにクランプできる。このため、ゲート駆動回路1は、IGBT51のゲート端子Gを低電位レベルにクランプするための専用の制御信号を必要としない。これにより、ゲート駆動回路1は、当該専用の制御信号を生成するための回路が不要となるので、小型化及び回路構成の簡略化を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態によるゲート駆動回路1は、IGBT51に設けられたゲート端子Gの電圧がIGBT51の閾値電圧Vthよりも低く設定された設定電圧Vsetと同一又は低くなった場合に、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベル(電圧値VL)にゲート端子Gをクランプするミラークランプ回路13を備えている。
ゲート駆動回路1に備えられたミラークランプ回路13は、IGBT51が非導通状態(オフ状態)に維持される電圧レベル(例えば電圧値VL)にIGBT51のゲート端子Gをクランプすることができる。これにより、ゲート駆動回路1は、意図しないタイミングでIGBT51のゲート電圧が上昇して導通状態(オン状態)となること防止できる。また、ゲート駆動回路1は、ゲート駆動信号Sgの電圧レベルに基づいて、ミラークランプ回路13によってIGBT51のゲート端子Gをクランプするか否かを判定できる。これにより、ゲート駆動回路1は、IGBT51の誤動作を防止し、かつ小型化を図ることができる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態によるゲート駆動回路について図5から図8を用いて説明する。まず、本実施形態によるゲート駆動回路の概略構成について図5を用いて説明する。本実施形態によるゲート駆動回路は、上記第1実施形態によるゲート駆動回路1と比較して設計自由度の向上を図ることできる点に特徴を有している。本実施形態によるゲート駆動回路2の構成要素について、上記第1実施形態によるゲート駆動回路1の構成要素と同一の作用・機能を奏する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
(ゲート駆動回路の概略構成)
本実施形態によるゲート駆動回路2の全体構成は、上記第1実施形態によるゲート駆動回路1と同様である。すなわち、図5に示すように、本実施形態によるゲート駆動回路2は、IGBT51を駆動するためのゲート駆動信号Sgを生成するドライブ回路(駆動信号生成部の一例)11を備えている。IGBT51は、電圧制御型スイッチング素子の一例に相当する。ゲート駆動回路2の駆動対象は、IGBTに限られず、電圧制御型スイッチング素子として例えばMOSトランジスタであってもよい。ゲート駆動回路2には、IGBT51のオン状態及びオフ状態を相互に切り替えて制御する制御装置(不図示)が接続されている。ドライブ回路11は、当該制御装置から入力されるパルス信号を用いてゲート駆動信号Sgを生成するように構成されている。
ゲート駆動回路2は、IGBT51に設けられたゲート端子Gの電圧がIGBT51の閾値電圧よりも低く設定された設定電圧と同一又は低くなった場合に、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベルにゲート端子Gをクランプするミラークランプ回路(クランプ部の一例)14を備えている。
(ミラークランプ回路の概略構成)
図5に示すように、ゲート駆動回路2に備えられたミラークランプ回路14は、IGBT51に設けられて低電位側に電気的に接続されるエミッタ端子E(低電位側端子の一例)とゲート端子Gとを短絡してゲート端子Gを、IGBT51が非導通状態(オフ状態)に維持される電圧レベルにクランプするゲート短絡部134(短絡部の一例)を有している。ゲート短絡部134は、ベース抵抗134aを有している点を除いて、上記第1実施形態におけるゲート短絡部133と同様の構成を有している。
ゲート短絡部134は、ベース端子B(第一ベース端子の一例)、第一低電位側端子に電気的に接続されたエミッタ端子E(第一低電位側端子の一例)、及びゲート端子Gに電気的に接続されたコレクタ端子C(第一高電位側端子の一例)を有するトランジスタ133a(第一バイポーラトランジスタの一例)を有している。上記第1実施形態と同様に、トランジスタ133aに設けられたコレクタ端子Cは、端子Tbを介してIGBT51のゲート端子Gに接続されている。
ゲート短絡部134は、ベース端子Bに接続されたベース抵抗134a(第一ベース抵抗の一例)を有している。ベース抵抗134aの一端子は、駆動信号判定部132(詳細は後述)に接続されている。ベース抵抗134aの他端子は、トランジスタ133aのベース端子B及びベースエミッタ間抵抗133bの一端子に接続されている。ベース抵抗134aは、IGBT51のゲート電圧が設定電圧以下になる前に、漏れ電流によってトランジスタ133aが導通状態(オン状態)となるというゲート短絡部134の誤動作を防止するために設けられている。
図5に示すように、ミラークランプ回路14は、IGBT51を非導通状態(オフ状態)に維持させるための設定電圧の電圧レベルを設定するレベル設定部136を有している。レベル設定部136は、ベース抵抗136aを有している点及び抵抗素子135cを有していない点を除いて、上記第1実施形態におけるレベル設定部136と同様の構成を有している。
レベル設定部136は、ベース端子B(第二ベース端子の一例)、ゲート短絡部134に設けられたベース抵抗134aに接続されたコレクタ端子C(第二低電位側端子の一例)、及び駆動電源Vccが出力される電源端子に電気的に接続されたエミッタ端子E(第二高電位側端子の一例)を有するトランジスタ135a(第二バイポーラトランジスタの一例)を有している。
レベル設定部136は、トランジスタ135aに設けられたベース端子Bに接続されたベース抵抗136a(第二ベース抵抗の一例)を有している。ベース抵抗136aの一端子は、トランジスタ135aに設けられたベース端子B及びベースエミッタ間抵抗135dの一端子に接続されている。ベース抵抗136aの他端子は、ゲート短絡部134に設けられたトランジスタ133aのコレクタ端子C及び端子Tbに接続されている。このため、ベース抵抗136aの他端子は、端子Tbを介してIGBT51のゲート端子Gに接続されている。ベース抵抗136aは、IGBT51のゲート電圧が設定電圧以下になる前に、漏れ電流によってトランジスタ133aが導通状態(オン状態)となるというゲート短絡部134の誤動作を防止するために、ベース抵抗134aとは別に設けられている。
レベル設定部136は、上記第1実施形態におけるレベル設定部135と異なり、抵抗素子135cを有していない。このため、レベル設定部136に設けられたツェナーダイオード135bのカソード端子Kは、駆動電源Vccが出力される電源端子に接続されている。駆動電源Vccの電圧値をVccとし、ツェナーダイオード135bのツェナー電圧をVZDとし、トランジスタ135aのベースエミッタ電圧をVBEとし、IGBT51の閾値電圧をVthとすると、レベル設定部136によって設定される設定電圧Vsetは、以下の式(3)及び式(4)によって規定することができる。
Vset=Vcc-VZD-VBE ・・・(3)
0V≦Vset<Vth ・・・(4)
図5に示すように、ミラークランプ回路14は、ドライブ回路11から入力されるゲート駆動信号Sgの電圧レベルを判定する駆動信号判定部(判定部の一例)132を有している。駆動信号判定部132は、バイポーラトランジスタに代えて金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Metal-Oxide-SemiconductorField effect transistor:MOSFET)を有している点を除いて、上記第1実施形態における駆動信号判定部131と同様の構成を有している。
駆動信号判定部132は、ゲート駆動信号Sgが入力されるゲート端子G、ベース抵抗134a及びトランジスタ135aのコレクタ端子Cに接続されたドレイン端子D(第三高電位側端子の一例)、及びIGBT51のゲート端子Gに電気的に接続されたソース端子S(第三低電位側端子の一例)を有するMOSFET132aを有している。MOSFET132aは、N型のMOSFETである。MOSFET132aに設けられたドレイン端子Dは、ゲート短絡部134に設けられたベース抵抗134aの他端子に接続されている。MOSFET132aに設けられたソース端子Sは、低電位供給端子Tlpに接続されている。このため、ソース端子Sは、低電位供給端子Tlpを介してIGBT51のゲート端子Gに電気的に接続される。
ミラークランプ回路14は、駆動信号判定部132に設けられたMOSFET132aによってゲート短絡部134を動作許可状態から動作禁止状態あるいは動作禁止状態から動作許可状態に切り替える。MOSFET132aは、トランジスタ131a(図2参照)よりも高速にスイッチングすることができる。このため、ミラークランプ回路14は、上記第1実施形態におけるミラークランプ回路13よりも動作速度の制限が緩和されるので、レベル設定部136で設定された設定電圧でゲート短絡部134を動作させ易くなる。
(ゲート駆動回路の作用・効果)
次に、本実施形態によるゲート駆動回路2の作用・効果について図5を参照しつつ図6から図8を用いて説明する。まず、ミラークランプ回路14に設けられた駆動信号判定部132にMOSFET132aを設ける作用・効果について図6を用いて説明する。
図6は、図2に示すミラークランプ回路13に設けられたレベル設定部135で設定電圧Vsetを8.3Vに設定した場合のIGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの立ち下がりの動作シミュレーション波形を示す図である。レベル設定部135で設定電圧Vsetは、駆動電源Vccの電圧値を14Vとし、抵抗素子135cでの電圧降下を0Vとし、ツェナーダイオード135bのツェナー電圧を5.1Vとし、IGBT51の閾値電圧を0.7Vとすることにより8.3Vに設定された(式(1)参照)。図6(a)は、ゲート抵抗21(図2参照)の抵抗値を68Ωとした場合のゲート電圧Vgの電圧波形を示し、図6(b)は、ゲート抵抗21の抵抗値を120Ωとした場合のゲート電圧Vgの電圧波形を示し、図6(c)は、ゲート抵抗21の抵抗値を235Ωとした場合のゲート電圧Vgの電圧波形を示している。図6(a)から図6(c)の縦軸は電圧[V]を表し、横軸は時間(1メモリが40ns(ナノ秒))を表している。
図6(a)、図6(b)及び図6(c)に示すように、ゲート駆動回路1に設けられたゲート抵抗21の抵抗値が大きくなるほど、ゲート短絡部133が動作する動作電圧Vmが設定電圧Vsetに近付くことがわかる。ゲート駆動回路1に備えられたミラークランプ回路13では、駆動信号判定部131は、バイポーラトランジスタで構成されたトランジスタ131aによってゲート短絡部133を動作禁止状態から動作許可状態に切り替える。バイポーラトランジスタはMOSFETに比べて動作が遅いので、トランジスタ131aは、ゲート抵抗21の抵抗値によっては、IGBT51のゲート電圧Vgが設定電圧Vsetと同一又は設定電圧Vsetよりも低くなっても、ゲート短絡部133動作しない場合がある。
そこで、本実施形態によるゲート駆動回路2は、駆動信号判定部131にMOSFET132aを設けることにより、動作の高速化が図られている。
図7は、図5に示すミラークランプ回路14からベース抵抗134a,136bを取り除いた場合のIGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの立ち下がり動作シミュレーション波形を示す図である。図7中の「Vg」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧の電圧波形を示している。図7中の「Vgm」は、MOSFET132aのゲート端子Gにおけるゲート電圧の電圧波形を示している。図7中の「Ig」は、IGBT51のゲート端子Gに流れる電流を示している。図7中の「Vthm」は、MOSFET132aの閾値電圧を示している。図7中の「Vset」は、レベル設定部136で設定された設定電圧を示している。
図7中の「V0」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧の0Vの電圧レベルを示している。図7中の「Vm0」は、MOSFET132aのゲート端子Gにおけるゲート電圧の0Vの電圧レベルを示している。図7中の「I0」は、IGBT51のゲート端子Gに流れる電流の0Aの電流レベル(すなわち当該電流が流れていないこと)を示している。電圧レベルV0、電圧レベルVm0及び電流レベルI0は、左向き直線矢印によってグラフにおける位置が示されている。図7では、理解を容易にするため、IGBT51のゲート電圧は、MOSFET132aのゲート電圧の2.5倍の電圧スケールで図示されている。
図7(a)は、ゲート抵抗21(図5参照)の抵抗値を1.2kΩとした場合の各種波形を示し、図7(b)は、ゲート抵抗21の抵抗値を3.3kΩとした場合の各種波形を示し、図7(c)は、ゲート抵抗21の抵抗値を12kΩとした場合の各種波形を示している。
駆動信号判定部132にMOSFET132aを設けると、本動作シミュレーションで用いたゲート短絡部(以下、「シミュレーション用ゲート短絡部」と称する)を駆動信号判定部132が動作禁止状態から動作許可状態に切り替えるタイミングが早くなる。このため、図7(a)、図7(b)及び図7(c)に示すように、MOSFET132aのゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgmが、MOSFET132aの閾値電圧Vthmとなる時刻t2よりも前の時刻t1において、シミュレーション用ゲート短絡部が動作してしまう。つまり、シミュレーション用ゲート短絡部は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgが設定電圧Vsetに到達する前に動作を開始してしまう。なお、IGBT51がオン状態からオフ状態に切り替わった時に、ドライブ回路11は、ゲート端子Gから電流を吸い込む。図7(a)、図7(b)及び図7(c)では、ドライブ回路11がゲート端子Gから電流を吸い込む現象は、IGBT51のゲート端子Gに流れる電流Igが負の電流値になることによって表されている。
このように、シミュレーション用ゲート短絡部が、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgが設定電圧Vsetに到達する前に動作を開始するのは、シミュレーション用ゲート短絡部に設けられたトランジスタ(トランジスタ133aに相当するトランジスタ)に漏れ電流が流れることによって、IGBT51のゲート電圧Vgが設定電圧以下になる前に当該トランジスタが導通状態(オン状態)になるためであると考えられる。そこで、本実施形態におけるミラークランプ回路14は、ゲート短絡部134にベース抵抗134aを設け、レベル設定部136にベース抵抗136aを設けることにより、当該漏れ電流に基づく誤動作を防止するようになっている。ベース抵抗134a及びベース抵抗136aを個別に設けることにより、ゲート駆動回路2の動作速度と設定電圧Vsetとの調整がしやすくなり、ゲート駆動回路2の設計自由度の向上が図られている。
図8は、ゲート駆動回路2の動作速度とベース抵抗134a,134bの最適化が図られたゲート駆動回路2におけるIGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの立ち下がり動作シミュレーション波形を示す図である。図8中の「Vg」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧の電圧波形を示している。図8中の「Vgm」は、MOSFET132aのゲート端子Gにおけるゲート電圧の電圧波形を示している。図8中の「Vthm」は、MOSFET132aの閾値電圧を示している。図8中の「Vset」は、レベル設定部136で設定された設定電圧を示している。図8中の「VH」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの最大値を示している。図8中の「VL」は、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの最小値を示している。図8中の「Vm0」は、MOSFET132aのゲート端子Gにおけるゲート電圧の0Vの電圧レベルを示している。電圧レベルVm0は、左向き直線矢印によってグラフにおける位置が示されている。図8では、理解を容易にするため、IGBT51のゲート電圧は、MOSFET132aのゲート電圧の2.5倍の電圧スケールで図示されている。
図8に示すように、ゲート駆動回路2の動作速度とベース抵抗134a,134bの最適化が図られたゲート駆動回路2では、時刻t1において駆動信号判定部132が動作したタイミング(すなわちMOSFET132aのゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgmが閾値電圧Vthm以下になったタイミング)では、ゲート短絡部134が動作していない。IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgが設定電圧Vset以下になる時刻t2において、当該ゲート電圧Vgの傾きが変化している。上記第1実施形態において説明したように、ゲート短絡部133が動作することにより、IGBT51のゲート端子Gにおけるゲート電圧Vgの傾きが変化する。したがって、時刻t2において、ゲート短絡部134が動作することがわかる。
本実施形態によるゲート駆動回路2の動作は、上記第1実施形態によるゲート駆動回路1の動作と同様であるため、説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によるゲート駆動回路2は、IGBT51に設けられたゲート端子Gの電圧がIGBT51の閾値電圧Vthよりも低く設定された設定電圧Vsetと同一又は低くなった場合に、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベル(電圧値VL)にゲート端子Gをクランプするミラークランプ回路14を備えている。
このため、本実施形態によるゲート駆動回路2は、上記第1実施形態によるゲート駆動回路1と同様の効果が得られる。
ゲート駆動回路2に備えられたミラークランプ回路14は、駆動信号判定部132、ゲート短絡部134及びレベル設定部136を有している。駆動信号判定部132は、ゲート駆動信号Sgが入力されるゲート端子G、ベース抵抗134a及びトランジスタ135aのコレクタ端子Cに接続されたドレイン端子D、及びIGBT51のゲート端子Gに電気的に接続されたソース端子Sを有するMOSFET132aを有している。レベル設定部136は、ベース端子B、ゲート短絡部134に設けられたベース抵抗134aに接続されたコレクタ端子C、及び駆動電源Vccが出力される電源端子に電気的に接続されたエミッタ端子Eを有するトランジスタ135aと、トランジスタ135aに設けられたベース端子Bに接続されたベース抵抗136aとを有している。ゲート短絡部134は、ベース端子B、第一低電位側端子に電気的に接続されたエミッタ端子E、及びゲート端子Gに電気的に接続されたコレクタ端子Cを有するトランジスタ133aと、ベース端子Bに接続されたベース抵抗134aとを有している。
これにより、ゲート駆動回路2は、上記第1実施形態によるゲート駆動回路1と比較して設計自由度の向上を図ることができる。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態によるゲート駆動回路について図9を用いて説明する。本実施形態によるゲート駆動回路は、上記第2実施形態によるゲート駆動回路2と比較して、低消費電力化を図ることができる点に特徴を有している。本実施形態によるゲート駆動回路4の構成要素について、上記第2実施形態によるゲート駆動回路2の構成要素と同一の作用・機能を奏する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
(ゲート駆動回路の概略構成)
本実施形態によるゲート駆動回路4の全体構成は、上記第2実施形態によるゲート駆動回路2と同様である。すなわち、図9に示すように、本実施形態によるゲート駆動回路4は、IGBT51を駆動するためのゲート駆動信号Sgを生成するドライブ回路(駆動信号生成部の一例)11を備えている。IGBT51は、電圧制御型スイッチング素子の一例に相当する。ゲート駆動回路4の駆動対象は、IGBTに限られず、電圧制御型スイッチング素子として例えばMOSトランジスタであってもよい。ゲート駆動回路4には、IGBT51のオン状態及びオフ状態を相互に切り替えて制御する制御装置(不図示)が接続されている。ドライブ回路11は、当該制御装置から入力されるパルス信号を用いてゲート駆動信号Sgを生成するように構成されている。
ゲート駆動回路4は、IGBT51に設けられたゲート端子Gの電圧がIGBT51の閾値電圧よりも低く設定された設定電圧と同一又は低くなった場合に、IGBT51が非導通状態に維持される電圧レベルにゲート端子Gをクランプするミラークランプ回路(クランプ部の一例)15を備えている。
(ミラークランプ回路の概略構成)
図9に示すように、本実施形態によるゲート駆動回路4に備えられたミラークランプ回路15は、上記第2実施形態におけるミラークランプ回路14に設けられた駆動信号判定部132及びレベル設定部136と同じ構成の駆動信号判定部132及びレベル設定部136を有している。これに対し、ミラークランプ回路15は、ミラークランプ回路14に設けられたゲート短絡部134と異なる構成を有するゲート短絡部137を有している。
ゲート短絡部137は、上記第2実施形態におけるゲート短絡部134とは異なる位置にベース抵抗137aを有している。具体的には、ベース抵抗137aの一端子は、レベル設定部136に設けられたトランジスタ135aのコレクタ端子Cに接続されている。ベース抵抗137aの他端子は、駆動信号判定部132に設けられたMOSFET132aのドレイン端子D及びゲート短絡部137に設けられたトランジスタ133aのベース端子Bに接続されている。
ベース抵抗137aがMOSFET132aのドレイン端子D及びトランジスタ133aのベース端子Bと、トランジスタ135aのコレクタ端子Cとの間に配置されていても、ミラークランプ回路15は、トランジスタ133aのベース端子Bにトランジスタ135aからベース電流を流すことができる。これにより、ミラークランプ回路15は、上記第2実施形態におけるミラークランプ回路14と同様に動作することができる。
また、ベース抵抗137aは、駆動電源Vccが出力される電源端子、レベル設定部136、駆動信号判定部132及び低電位供給端子Tlpによって形成される電流経路の間に配置されている。これにより、ベース抵抗137aは、MOSFET132aがオン状態になってミラークランプ回路15がIGBT51のゲート端子Gをクランプしない場合に、当該電流経路に電流が流れることを防止できる。その結果、ミラークランプ回路15は、上記第2実施形態におけるミラークランプ回路14と比較して、ミラークランプ回路15がIGBT51のゲート端子Gをクランプしない場合の低消費電力化を図ることができる。
本実施形態によるゲート駆動回路4の動作は、上記第2実施形態によるゲート駆動回路2の動作と同様であるため、説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によるゲート駆動回路4は、ベース抵抗137aの配置位置を除いて、上記第2実施形態によるゲート駆動回路2と同様の構成を有している。また、ゲート駆動回路4は、ゲート駆動回路2と同様に、トランジスタ133aのベース端子Bにトランジスタ135aからベース電流を流すことができる。これにより、ゲート駆動回路4は、ゲート駆動回路2と同様の効果が得られる。
さらに、ゲート駆動回路4は、駆動電源Vccが出力される電源端子、レベル設定部136、駆動信号判定部132及び低電位供給端子Tlpによって形成される電流経路に電流が流れることをベース抵抗137aによって防止できる。これにより、ゲート駆動回路4は、ゲート駆動回路2と比較して、低消費電力化を図ることができる。
本発明の技術的範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の技術的範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
1,2,4 ゲート駆動回路
3 制御装置
5 半導体素子
11 ドライブ回路
13,14,15 ミラークランプ回路
21 ゲート抵抗
22,135c 抵抗素子
23 コンデンサ
51 IGBT
53 還流ダイオード
131,132 駆動信号判定部
131a,133a,135a トランジスタ
131b,134a,136a,137a ベース抵抗
131c,133b,133c,135d ベースエミッタ間抵抗
132a MOSFET
133,134,137 ゲート短絡部
135,136 レベル設定部
135b ツェナーダイオード
A アノード端子
B ベース端子
C コレクタ端子
E エミッタ端子
G ゲート端子
Itb 電流
K カソード端子
Sg ゲート駆動信号
Sp パルス信号
Ta,Tb 端子
Thp 高電位供給端子
Tlp 低電位供給端子
To 出力端子
Vcc 駆動電源
Vg ゲート電圧
VH,VL 電圧値
Vset 設定電圧
Vth 閾値電圧

Claims (8)

  1. 電圧制御型スイッチング素子に設けられたゲート端子の電圧が前記電圧制御型スイッチング素子の閾値電圧よりも低く設定された設定電圧と同一又は低くなった場合に、前記電圧制御型スイッチング素子が非導通状態に維持される電圧レベルに前記ゲート端子をクランプするクランプ部
    を備えるゲート駆動回路。
  2. 前記クランプ部は、前記電圧制御型スイッチング素子に設けられて低電位側に電気的に接続される低電位側端子と前記ゲート端子とを短絡して前記ゲート端子を前記電圧レベルにクランプする短絡部を有する
    請求項1に記載のゲート駆動回路。
  3. 前記電圧制御型スイッチング素子を駆動するためのゲート駆動信号を生成する駆動信号生成部を備え、
    前記クランプ部は、前記駆動信号生成部から入力される前記ゲート駆動信号の電圧レベルを判定する判定部を有し、
    前記判定部は、前記ゲート駆動信号の電圧レベルの判定結果に基づいて、前記短絡部を動作許可状態又は動作禁止状態に設定する
    請求項2に記載のゲート駆動回路。
  4. 前記短絡部は、前記動作許可状態に設定され、かつ前記ゲート端子が前記設定電圧と同一又は低くなった場合に前記ゲート端子及び前記低電位側端子を短絡する
    請求項3に記載のゲート駆動回路。
  5. 前記クランプ部は、前記短絡部が前記動作許可状態に設定された後に、前記電圧制御型スイッチング素子を前記非導通状態から導通状態に移行させる電圧レベルの前記ゲート駆動信号が前記ゲート端子に入力され、前記短絡部が短絡を解除するまで、前記ゲート端子をクランプした状態を維持する
    請求項3に記載のゲート駆動回路。
  6. 前記クランプ部は、前記短絡部が前記動作許可状態に設定された後に、前記電圧制御型スイッチング素子を前記非導通状態から導通状態に移行させる電圧レベルの前記ゲート駆動信号が前記ゲート端子に入力され、前記短絡部が短絡を解除するまで、前記ゲート端子をクランプした状態を維持する
    請求項4に記載のゲート駆動回路。
  7. 前記クランプ部は、前記設定電圧の電圧レベルを設定するレベル設定部を有する
    請求項3から6までのいずれか一項に記載のゲート駆動回路。
  8. 前記短絡部は、
    第一ベース端子、前記低電位側端子に電気的に接続された第一低電位側端子、及び前記ゲート端子に電気的に接続された第一高電位側端子を有する第一バイポーラトランジスタと、
    前記第一ベース端子に接続された第一ベース抵抗と
    を有し、
    前記レベル設定部は、
    第二ベース端子、前記第一ベース抵抗に接続された第二低電位側端子、及び駆動電源が出力される電源端子に電気的に接続された第二高電位側端子を有する第二バイポーラトランジスタと、
    前記第二ベース端子に接続された第二ベース抵抗と
    を有し、
    前記判定部は、前記ゲート駆動信号が入力されるゲート端子、前記第一ベース抵抗及び前記第二低電位側端子に接続された第三高電位側端子、及び前記低電位側端子に電気的に接続された第三低電位側端子を有する電界効果トランジスタを有する
    請求項7に記載のゲート駆動回路。
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