JP2023101547A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の走行軌跡を決定する新たな技術を提供する。【解決手段】本発明の車両制御装置10は、先行車両の所定の挙動を検出する検出部12と、道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、先行車両の所定の挙動が検出された場合に第1の制御と異なる制御で自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御部11と、を有する。検出部12は、例えば、所定時間内で進行方向に対し左方向に移動後に右方向に移動する挙動、又は、所定時間内で進行方向に対し右方向に移動後に左方向に移動する挙動を検出する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両制御装置、車両制御方法及びプログラムに関する。
特許文献1及び2には、自動運転に関する技術が開示されている。
特許文献1には、走行環境に応じて道路領域内の位置取りに関する移動戦略を生成する走行軌跡生成装置が開示されている。当該文献には、例えば、前方に駐車している車両を検出すると、当該車両を避ける走行軌跡を生成することが開示されている。
特許文献2には、先行車両の走行軌跡を検出し、先行車両の走行軌跡に追従するように自車両の走行軌跡を決定する走行経路生成装置が開示されている。
特許文献1に記載の技術の場合、例えば先行車両の陰になり、道路上の障害物の検出に遅れた場合、当該障害物を回避する走行軌跡の生成が遅れてしまう。結果、障害物に起因した事故が生じ得る。
特許文献2に記載の技術によれば、先行車両が障害物を回避する走行軌跡を取った場合、それに追従することで障害物を回避できる。このため、障害物の検出に遅れても障害物を回避し得る。
しかし、先行車両と自車両は目的地等が異なるため、常に先行車両の走行軌跡に追従すると、不要な挙動を行う可能性がある。例えば、先行車両が右折のために右方向に車線変更したが、その箇所を直進する予定の自車両は車線変更が不要な場合がある。常に先行車両の走行軌跡に追従すると、このような場合に不要な車線変更を行ってしまう。
本発明の課題の一例は、車両の走行軌跡を決定する新たな技術を提供することである。
請求項1に記載の発明は、
先行車両の所定の挙動を検出する検出部と、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御部と、
を有する車両制御装置である。
先行車両の所定の挙動を検出する検出部と、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御部と、
を有する車両制御装置である。
また、本発明は、
コンピュータが、
先行車両の所定の挙動を検出する検出工程と、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御工程と、
を実行する車両制御方法である。
コンピュータが、
先行車両の所定の挙動を検出する検出工程と、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御工程と、
を実行する車両制御方法である。
また、本発明は、
コンピュータを、
先行車両の所定の挙動を検出する検出手段、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御手段、
として機能させるプログラムである。
コンピュータを、
先行車両の所定の挙動を検出する検出手段、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御手段、
として機能させるプログラムである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
まず、本実施形態の車両制御装置の概要を説明する。本実施形態の車両制御装置は、車両に搭載され、車両の動作を制御する(ハンドル、アクセル及びブレーキの操作等)。車両制御装置は、目的地に応じて決定されたルート通りに、自車両(車両制御装置を搭載した車両。以下同様)を移動させる。
なお、車両制御装置は、複数の制御を選択的に実行し、道路上の走行軌跡を決定する。まず、車両制御装置は、道路に沿って予め設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御を実行できる。標準軌跡は、道路の中で(各レーンの中で)走行すべき軌跡(位置)を示す。標準軌跡は、例えば道路の態様(各レーンの幅、レーンの数、直線、なだらかなカーブ、急カーブ、上り、下り、歩道の幅等)等に基づき予め決定され、地図データに埋め込まれている。例えば、各レーンの幅が広い直線の道路では、レーンの真ん中に標準軌跡が設定されてもよい。標準軌跡に沿って自車両を移動させる詳細の一例は、以下で説明する。
また、車両制御装置は、先行車両の所定の挙動(道路上の障害物を回避したと考えられる所定の挙動)を検出した場合に、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させる第2の制御を実行できる。
このような本実施形態の車両制御装置の場合、所定のイベント(例えば、先行車両の所定の挙動)が検出されない限り、道路に沿って予め設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させることができる(第1の制御)。このため、常時、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させることで自車両が不要な挙動(不要な車線変更等)を行う不都合を抑制できる。
また、本実施形態の車両制御装置の場合、先行車両の所定の挙動(道路上の障害物を回避したと考えられる所定の挙動)を検出すると、それに応じて、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させることができる(第2の制御)。このため、例えば先行車両の陰になり、道路上の障害物の検出に遅れた場合であっても、先行車両の走行軌跡に沿って移動することで当該障害物を回避できる。
次に、本実施形態の車両制御装置の構成を詳細に説明する。
車両制御装置は、車両に搭載され、自車両を制御する装置である。車両制御装置は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)である。
図1に、本実施形態の車両制御装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、車両制御装置10は、制御部11と、検出部12とを有する。
まず、これら機能部を実現する車両制御装置10のハードウエア構成の一例を説明する。各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
図2は、本実施形態の車両制御装置10のハードウエア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、車両制御装置10は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、周辺回路4Aを有さなくてもよい。
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPUやGPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置(キーボード、マウス、マイク、タッチパネルディスプレイ装置、タッチセンサー、ジェスチャーインターフェース等)、外部装置、外部サーバ、外部センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置(ディスプレイ、スピーカ、プリンター等)、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイス(メーラ等)などを含む。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
次に、図1に示す各機能部の機能を詳細に説明する。
検出部12は、制御部11の制御内容(上記第1及び第2の制御等)を切り換える所定のイベントを検出する。検出部12は、自車両に搭載されたセンサ(カメラ、ライダー(LIDAR:Laser Illuminated Detection And Ranging、Laser Imaging Detection And RangingまたはLiDAR:Light Detection And Ranging)、レーダ等)の出力や外部装置から取得した情報等に基づき、所定のイベントを検出することができる。
例えば、検出部12は、所定のイベントとして、先行車両の所定の挙動を検出することができる。先行車両の所定の挙動は、道路上の障害物を回避したと考えられる所定の挙動である。検出部12は、自車両に搭載されたセンサの出力に基づき先行車両の所定の挙動を検出してもよいし、車車間通信で、所定の挙動を行ったことの通知を所定の挙動を行った先行車両自身から取得してもよい。
例えば、検出部12は、「所定時間内で進行方向に対して左方向に移動後に右方向に移動、又は、所定時間内で進行方向に対して右方向に移動後に左方向に移動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。その他、検出部12は、「ウインカーなしで(ウインカーが非点灯の状態で)進行方向に対して左方向に移動後に右方向に移動、又は、ウインカーなしで(ウインカーが非点灯の状態で)進行方向に対して右方向に移動後に左方向に移動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。
その他、検出部12は、「ウインカーなしで所定時間内に進行方向に対して左方向に移動後に右方向に移動、又は、ウインカーなしで所定時間内に進行方向に対して右方向に移動後に左方向に移動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。その他、検出部12は、「同じレーン内で進行方向に対して左方向に移動後に右方向に移動、又は、同じレーン内で進行方向に対して右方向に移動後に左方向に移動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。
その他、検出部12は、「同じレーン内で所定時間内に進行方向に対して左方向に移動後に右方向に移動、又は、同じレーン内で所定時間内に進行方向に対して右方向に移動後に左方向に移動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。その他、検出部12は、「同じレーン内でウインカーなしで所定時間内に進行方向に対して左方向に移動後に右方向に移動、又は、同じレーン内でウインカーなしで所定時間内に進行方向に対して右方向に移動後に左方向に移動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。
これらはいずれも、車両の目の前の障害物を左右方向の小さなずれ動作で回避する際の挙動である。
上記条件の「進行方向に対して左方向の移動」及び「進行方向に対して右方向の移動」は、各々、「進行方向に対して左方向にずれる動作」及び「進行方向に対して右方向にずれる動作」を意味する。上記条件の「進行方向に対して左方向の移動」及び「進行方向に対して右方向の移動」は、基準値以上の移動(基準値以上のずれ)であってもよい。すなわち、検出部12は、前方車両が基準値以上進行方向に対して右方向(又は左方向)に移動すると、前方車両が上記条件の右方向(又は左方向)の移動を行ったと判断してもよい。基準値を適切に設定することで、精度よく、車両の目の前の障害物の回避する動作を検出できる。
上記条件の「所定時間」は設計的事項であるが、比較的短い時間(数秒等)となることが想定される。
上記条件の「同じレーン内での進行方向に対して左右方向の移動」は、車体の全てが同じレーン内に残った状態での左右方向の移動であってもよいし、車体の少なくとも一部が同じレーン内に残った状態での左右方向の移動であってもよい。
その他、検出部12は、「所定の曲率半径(基準値)以下での円運動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。当該条件の基準値は設計的事項であるが、ここでは急なハンドル操作で右方向又は左方向に急に移動する(ずれる)ことを想定しているため、比較的小さな値となる。
検出部12は、例えば先行車両の走行軌跡に基づき、当該所定の挙動を検出してもよい。先行車両の走行軌跡は、車車間通信で先行車両から取得してもよいし、自車両に搭載されたセンサの出力に基づき算出してもよい。いずれであっても、検出部12は、リアルタイム処理で先行車両の走行軌跡を取得する。この場合、検出部12は、予め定められたルールに従い、先行車両の走行軌跡上の複数の測定点の曲率半径を順次算出してもよい。そして、曲率半径が基準値を下回る箇所が存在すれば、所定の曲率半径(基準値)以下での円運動をしたと判断してもよい。その他、検出部12は、曲率半径が基準値を下回る箇所が所定数以上連続すると、所定の曲率半径(基準値)以下での円運動をしたと判断してもよい。その他、検出部12は、直近の複数の測定点各々の曲率半径の統計値(平均値、最大値、最小値、最頻値、中央値等)が基準値を下回ると、所定の曲率半径(基準値)以下での円運動をしたと判断してもよい。曲率半径の基準値は先行車両の速度によって変化させてもよい。
その他、検出部12は、「進行方向に対し右方向または左方向に移動した後に、移動した位置(道路の幅方向の位置)を所定時間(設計的事項)以上維持する挙動」を、先行車両の所定の挙動として検出してもよい。
なお、検出部12が検出する先行車両の所定の挙動は、上記例示した複数の所定の挙動の中の任意の2つ以上であってもよい。
制御部11は、自車両を制御する。例えば、制御部11は、自車両のハンドル、アクセル、ブレーキ及びその他の動作を制御する。自車両の制御は、あらゆる技術を利用して実現できる。
制御部11は、目的地までのルートを取得すると、当該ルート通りに自車両を移動させる。目的地までのルートは、ユーザにより設定された目的地、自車両の現在位置、算出した複数のルートの中からのユーザの選択等に基づき決定される。目的地の設定、自車両の現在位置の取得、及び、ルートの決定は、あらゆる技術を利用して実現できる。
制御部11は、複数の制御を選択的に実行して、道路上の走行軌跡を決定することができる。
まず、制御部11は、道路に沿って予め設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御を実行する。制御部11は、自車両の所定位置(例えば、車幅方向の中心)が標準軌跡上を移動するように自車両を制御する。
標準軌跡は、道路の中で(各レーンの中で)で走行すべき軌跡(位置)を示す。標準軌跡は、道路の態様(各レーンの幅、レーンの数、直線、なだらかなカーブ、急カーブ、上り、下り、歩道の幅等)に基づき予め決定され、地図データに埋め込まれている。例えば、各レーンの幅が広い直線の道路では、レーンの真ん中に標準軌跡が設定されてもよい。
図3に、直線道路に沿って設定された標準軌跡Aの一例を示す。標準軌跡は、各レーンの進行方向に向かって右側に位置する目印からの距離D1、又は、同方向に向かって左側に位置する目印からの距離D2により特定される点の集合で示されてもよい。その他、標準軌跡は、D1とD2の比(1対1等)で特定される点の集合で示されてもよい。目印は、各レーンを仕切る線(道路上に記載された白線等)であってもよいし、その他であってもよい。
制御部11は、自車両に搭載されたセンサの出力に基づき、レーン幅方向の自車両の位置を算出することができる。レーン幅方向の自車両の位置は、各レーンの進行方向に向かって右側に位置する目印から自車両の所定の部分(例えば、車幅方向の中心)までの距離d1で示されてもよいし、同方向に向かって左側に位置する目印から自車両の所定の部分までの距離d2により示されてもよいし、d1とd2の比で示されてもよい。目印は、各レーンを仕切る線(道路上に記載された白線等)であってもよいし、その他であってもよい。自車両に搭載されたセンサの出力に基づいたレーン幅方向の自車両の位置の算出は、あらゆる技術を利用して実現できる。
そして、制御部11は、レーン幅方向の自車両の位置が標準軌跡上になるように、自車両のレーン幅方向の位置を調整する。例えば、制御部11は、D1とd1が一致するように、又は、D2とd2が一致するように、又は、D1とD2の比がd1とd2の比と一致するように、自車両のレーン幅方向の位置を調整する。ここでの一致は、完全一致であってもよいし、多少の差異を許してもよい。
ここで、制御部11は、第1の制御を実行中に先行車両の所定の挙動が検出された場合に、第1の制御と異なる第2の制御を実行する。第2の制御では、制御部11は、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させる。先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させる手段は、あらゆる技術を利用して実現できる。
なお、制御部11は、自車両を第2の制御で移動させている場合に先行車両が他のレーンに進入して移動した場合、自車両が当該他のレーンに進入する前に、当該他のレーンにおけるその他の車両の存在を確認してもよい。
そして、制御部11は、例えば、先行車両による他のレーンへの進入位置を含む他のレーンの所定エリア内にその他の車両が存在しない場合、自車両を当該他のレーンに進入させてもよい。
一方、先行車両による他のレーンへの進入位置を含む他のレーンの所定エリア内にその他の車両が存在する場合、制御部11は、先行車両の走行軌跡に沿って他のレーンに進入する前に自車両を減速又は停止させてもよい。そして、制御部11は、他のレーンにおける所定の状態を確認してから、自車両を他のレーンに進入させてもよい。所定の状態は、上記他のレーンの上記所定エリア内にその他の車両が存在しない状態や、当該所定のエリア内の自車両よりも後方の車両の所定の状態(停止、減速等の道を譲ってくれる行為)等が例示されるが、これらに限定されない。
なお、制御部11は、「標準軌跡に沿って移動させる第1の制御」から「先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させる第2の制御」に切り替えた後、復帰条件を満たすと、再び、第1の制御に切り替えることができる。
復帰条件は、例えば、「前方車両による所定の挙動の原因の特定」及び「特定した原因の回避の確認」であってもよい。制御部11は、前方車両による所定の挙動が行われた位置周辺、たとえば前方車両の走行レーン内であって、前方車両による所定の挙動が行われた位置から所定距離先までのエリアで、自車両に搭載されたセンサの出力に基づいて、車両の進行を妨げる1つ又は複数の障害物を検出した場合、その障害物を、前方車両による所定の挙動の原因と判断してもよい。そして、制御部11は、自車両がその障害物を通り過ぎると、当該原因を回避したと判断してもよい。
その他、復帰条件は、先行車両による所定の挙動が行われてから所定時間の経過であってもよい。その他、復帰条件は、「先行車両による所定の挙動が行われた時の先行車両の位置」を超えた後の自車両の走行距離が基準値を超えたことであってもよい。
次に、図4のフローチャートを用いて、本実施形態の車両制御装置10の処理の流れの一例を説明する。
制御部11は、目的地までのルートを取得すると(S10)、自車両を制御して当該ルートに沿った移動を開始させる。開始時点では、制御部11は、第1の制御で自車両を移動させる。すなわち、制御部11は、道路に沿って予め設定された標準軌跡を地図データから取得し、当該標準軌跡に沿って移動するように自車両を制御する(S11)。
先行車両による所定の挙動を検出しない間(S12のNo)、かつ、目的地に到着しない間(S13のNo)、制御部11は、第1の制御を継続する。
先行車両による所定の挙動を検出すると(S12のYes)、制御部11は、第1の制御から第2の制御に切り替える。すなわち、制御部11は、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させる制御を開始する(S14)。復帰条件を満たさない間(S15のNo)、第2の制御を継続する。復帰条件を満たすと(S15のYes)、制御部11は、第2の制御から第1の制御に切り替える。すなわち、制御部11は、標準軌跡に沿って自車両を移動させる制御を開始する(S16)。制御部11は、目的地に到着しない間(S13のNo)、上記処理を繰り返す。
目的地に到着すると(S13のYes)、制御部11は自車両を停止させ、処理を終了する。
ここで、変形例を説明する。上記説明では、検出部12は、第1の制御から他の制御に切り替える所定のイベントとして、先行車両の所定の挙動を検出する例を説明したが、検出部12は先行車両の所定の挙動に加えて、その他のイベントを検出してもよい。例えば、検出部12は、自車両に搭載されたセンサの出力に基づき、標準軌跡上の移動を妨げる所定の障害物(例えば、駐車車両、落下物等)を検出してもよい。この場合、制御部11は、当該イベントの検出に応じて、検出された所定の障害物を回避する走行軌跡(標準軌跡を逸脱する軌跡)を決定し、当該走行軌跡に沿って自車両を移動させる制御(第3の制御)を行ってもよい。すなわち、標準軌跡上の移動を妨げる所定の障害物(駐車車両、落下物等)の検出に応じて、第1の制御から第3の制御に切り替えてもよい。
障害物を回避する走行軌跡(標準軌跡を逸脱する軌跡)を決定する処理は、あらゆる技術を利用して実現できる。第3の制御の走行軌跡は、障害物の手前(開始地点)から、障害物を通り過ぎた後の所定位置(終了地点)までの区間の軌跡として決定される。開始地点及び終了地点は、いずれも、標準軌跡上に位置してもよい。そして、制御部11は、開始地点に到着すると、第1の制御から第3の制御に切り替え、終了地点に到着すると、第3の制御から第1の制御に切り替えてもよい。
以上説明した本実施形態の車両制御装置10によれば、所定のイベント(例えば、先行車両の所定の挙動)が検出されない限り、道路に沿って予め設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させることができる(第1の制御)。このため、常時、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させることで自車両が不要な挙動(不要な車線変更等)を行う不都合を抑制できる。
また、本実施形態の車両制御装置10によれば、先行車両の所定の挙動(道路上の障害物を回避したと考えられる所定の挙動)を検出すると、それに応じて、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させることができる(第2の制御)。このため、例えば先行車両の陰になり、道路上の障害物の検出に遅れた場合であっても、先行車両の走行軌跡に沿って移動することで当該障害物を回避できる。
また、本実施形態の車両制御装置10によれば、標準軌跡を逸脱し、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させた場合、所定の復帰条件を満たすと、再び、標準軌跡に沿って移動するように自車両を制御できる。所定の復帰条件を適切に定めることで、第2の制御を不要に長く継続することによる不都合や、第2の制御から第1の制御への切り替えを早くし過ぎることによる不都合を抑制できる。
また、本実施形態の車両制御装置10によれば、先行車両の走行軌跡に沿って自車両を移動させる場合に先行車両が他のレーンに進入して移動すると、他のレーンの状況を確認したり、自車両を減速させたりして安全を確認した後に、自車両を他のレーンに進入させることができる。このため、安全を確保できる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 車両制御装置
11 制御部
12 検出部
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 車両制御装置
11 制御部
12 検出部
Claims (1)
- 先行車両の所定の挙動を検出する検出部と、
道路に沿って設定された標準軌跡に沿って自車両を移動させる第1の制御と、前記所定の挙動が検出された場合に前記第1の制御と異なる制御で前記自車両を移動させる第2の制御と、の一方を実行する制御部と、
を有する車両制御装置。
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