JP2023100212A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023100212000001
【課題】原料供給の制御性に優れ、高品質な膜を安定的に製造することが可能な成膜装置を提供する。
【解決手段】成膜装置であって、原料溶液を霧化して原料ミストを形成する霧化手段と、前記原料ミストを搬送するキャリアガス供給手段と、前記原料ミストと前記キャリアガスが混合された混合気を基体表面に供給するミスト供給手段と、前記基体を載置するステージと、前記原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段と、前記信号を受信し、前記信号に基づいて前記原料ミストの供給量を調節する制御手段とを具備するものであることを特徴とする成膜装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、霧化された液体原料を基体に供給して成膜を行う成膜装置および成膜方法に関するものである。
低温かつ大気圧雰囲気で基体上に様々な薄膜を形成できる方法としてミスト化学気相成長法(Mist Chemical Vapor Deposition:Mist CVD。以下、「ミストCVD法」ともいう)が知られている。ミストCVD法の特徴である原料ミストは、超音波霧化(ミスト化ともいう)によって生成されるものを用いるのが一般的である。超音波霧化で得られる原料ミストは、液滴が微細で成膜に適しており、また比較的良好な粒度分布が得られ易いためである。特許文献1には、ガリウムアセチルアセトナート錯体を塩酸と水の混合液に溶解した原料溶液を超音波振動子によりミスト化して反応器内に設けられた狭い空間(ファインチャネル)に設置されたサファイア基板に供給し、350℃から500℃に加熱された該基板上にα-Ga膜を形成する方法が記載されている。
一方で、超音波霧化によるミスト生成の課題は、霧化量が変動しやすいことである。このため、バッチ間での膜厚ばらつきが大きくなったり、膜組成が変動して目的の膜機能が得られなくなるといった問題があった。霧化量変動の原因のひとつは、超音波振動によって原料溶液の温度が変化し、これに伴って霧化効率が変動することである。そのため原料溶液の温度を直接あるいは間接的に保つような装置構成が採用されてきた。例えば特許文献2では、超音波を原料溶液に伝達させる超音波伝達液を循環させて温度調整が行われる霧化装置と該霧化装置を備えたミストCVD装置が記載されている。
特開2013-028480号公報 特開2016-190174号公報
しかしながら、超音波伝達液の温度調整では、原料溶液の温度調整を即時的に行うことはできず、結局のところミスト供給量を十分制御するには至らなかった。また、霧化量変動のもう一つの原因である、超音波振動子などのミスト発生部の劣化や故障による霧化量低下に至っては、必要な原料ミストの供給を維持できる成膜装置はこれまでに例が無かった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、原料供給の制御性に優れ、品質の均一な膜を安定的に製造することが可能な成膜装置を提供することを目的とする。また、品質の均一な膜を安定的に製造することが可能な成膜方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、成膜装置であって、
原料溶液を霧化して原料ミストを形成する霧化手段と、
前記原料ミストを搬送するキャリアガス供給手段と、
前記原料ミストと前記キャリアガスが混合された混合気を基体表面に供給するミスト供給手段と、
前記基体を載置するステージと、
前記原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段と、
前記信号を受信し、前記信号に基づいて前記原料ミストの供給量を調節する制御手段と
を具備するものである成膜装置を提供する。
このような成膜装置であれば、前記原料ミストの供給量を常に一定に保つことができるので、品質の均一な膜を安定的に製造可能な成膜装置とすることができる。
この時、前記制御手段が前記霧化手段を制御して、前記原料ミストの供給量を調節するものであることが好ましい。
このような成膜装置であれば、前記原料ミストの供給量の制御を精密に行うことができるため、原料供給の安定化がさらに容易になり、より均質な膜を製造可能な成膜装置とすることができる。
この時、前記制御手段が前記キャリアガス供給手段を制御して、前記原料ミストの供給量を調節するものであることが好ましい。
このような成膜装置であれば、原料溶液ミストの供給量の制御をさらに精密に行うことができるため、原料供給の安定化がさらに容易になり、より均質な膜を製造可能な成膜装置とすることができる。
また、本発明では、原料溶液を霧化して生成した原料ミストを基体表面に供給して前記基体上に成膜を行う成膜方法であって、
前記基体をステージに載置するステップと、
前記原料溶液を霧化して前記原料ミストを生成するステップと、
前記原料ミストとキャリアガスを混合させて混合気を形成するステップと、
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップとを含み、
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップで、前記原料ミストの供給量を直接的または間接的に測定し、前記測定で得られた測定値と原料供給量の基準値からの偏差を算出し、前記偏差を解消するように、前記原料溶液の霧化量と前記キャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節する成膜方法を提供する。
このような成膜方法であれば、原料ミストの供給量を常に一定に保つことができるので、均質な膜を安定的に製造できる。
この時、前記測定の対象物を、前記原料ミスト、前記原料ミストからの析出物、前記原料ミスト由来の副生成物のいずれかまたはこれらの混合物とすることが好ましい。
このような成膜方法であれば、原料ミストの供給量を短時間で定量できるので、原料ミストの供給量の制御が容易になり、より均質な膜を製造できる。
以上のように、本発明によれば、均質な膜を常に安定して製造できる成膜装置が得られる。また本発明によれば、均質な膜を安定的に製造可能となる。また、不良数を低減(歩留りを向上)することができるため、高い生産性を有する成膜装置、及び成膜方法となる。
本発明に係る成膜装置の一形態を示す図である。 本発明に係る成膜装置における霧化手段の一形態を示す図である。
上述のように、原料供給の制御性に優れ、品質の均一な膜を安定的に製造することが可能な成膜装置及び成膜方法の開発が求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、原料ミストの供給量を測定し制御することで品質の均一な膜を安定的に製造できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、成膜装置であって、
原料溶液を霧化して原料ミストを形成する霧化手段と、
前記原料ミストを搬送するキャリアガス供給手段と、
前記原料ミストと前記キャリアガスが混合された混合気を基体表面に供給するミスト供給手段と、
前記基体を載置するステージと、
前記原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段と、
前記信号を受信し、前記信号に基づいて前記原料ミストの供給量を調節する制御手段と
を具備するものである成膜装置である。
また、本発明は、原料溶液を霧化して生成した原料ミストを基体表面に供給して前記基体上に成膜を行う成膜方法であって、
前記基体をステージに載置するステップと、
前記原料溶液を霧化して前記原料ミストを生成するステップと、
前記原料ミストとキャリアガスを混合させて混合気を形成するステップと、
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップとを含み、
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップで、前記原料ミストの供給量を直接的または間接的に測定し、前記測定で得られた測定値と原料供給量の基準値からの偏差を算出し、前記偏差を解消するように、前記原料溶液の霧化量と前記キャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節する成膜方法である。
以下、本発明について図1および図2を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[成膜装置]
本発明の成膜装置は、霧化手段と、キャリアガス供給手段と、ミスト供給手段と、基体を載置するステージと、原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段と、信号を受信し、前記信号に基づいて前記原料ミストの供給量を調節する制御手段と、を具備するものである成膜装置である。以下詳細について説明する。
図1は、本発明に好適に用いられる成膜装置の構成の一形態を説明する図である。本発明に好適に用いられる成膜装置100は、原料溶液121を霧化して原料ミスト122を発生させる原料容器120に接する霧化手段123と、原料ミスト122を基体130に供給して基体130上に膜を形成する成膜室131と、を具備する。
成膜装置100は、さらに、キャリアガス供給手段111を具備し、キャリアガス供給手段111、原料容器120、および成膜室131は配管113および配管124で接続されている。キャリアガス151と原料ミスト122は原料容器120で混合されて混合気152を形成し、ミスト供給手段160によって成膜室131へ供給される。また配管124には混合気152中の原料ミスト122の通過量を測定する測定手段171が設置されており、測定手段171、演算手段181a、181b、ミスト供給量を制御する制御手段191a、191b、霧化手段123およびキャリアガス供給手段111は配線172、182、183、192、193で接続されている。
(原料溶液)
原料溶液121はミスト化が可能であれば特に限定されず、有機化合物の他、金属を錯体または塩の形態で、水や有機溶媒である溶媒に溶解あるいは分散させたものを用いることができる。
このとき、前記溶媒に塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸といった酸や、アンモニアなどのアルカリを添加し、前記溶媒のpHを調整して用いてもよい。
(霧化手段)
原料溶液121の霧化手段123は、原料溶液121を霧化または液滴化できさえすれば特に限定されず、公知の手段であってよいが、本発明においては、超音波を用いる霧化手段が好ましい。超音波を用いて得られたミストまたは液滴は、初速度がゼロであり、空中に浮遊するので好ましく、例えば、スプレーのように吹き付けるのではなく、空間に浮遊してガスとして搬送することが可能なミストであるので衝突エネルギーによる損傷がないため非常に好適である。液滴サイズは、特に限定されず、数mm程度の液滴であってもよいが、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは0.1~10μmである。
超音波霧化の場合、図2に示すように、例えば霧化手段123を複数の超音波振動子123aと各超音波振動子123aを駆動する複数の駆動回路123bで構成することができる。尚、超音波振動子123aと駆動回路123bの組数は図2の形態に限定されず、3組以下でも良いし5組以上であってもよい。
超音波振動子123aから発振される超音波の周波数は、所望の粒径と粒度分布とを有するミストを発生するものであれば限定されないが、例えば、1.0MHzから4.0MHzを用いると良い。また、超音波振動子123aを複数備える霧化手段の場合、各超音波振動子123a発信周波数は、目的に応じて、例えば上記の周波数範囲において異なるようにしてもよいし、同一であっても良い。
このようにして、原料溶液121が成膜に適したミクロンサイズの液滴(原料ミスト)に霧化される。
(原料容器)
原料容器120は、成膜する材料などに応じて複数台を備えていても良い。またこの場合、複数の原料容器120から成膜室131へ供給される混合気152は、それぞれ独立して成膜室131に供給されても良いし、配管124中、あるいは混合用の容器(不図示)などを別途設けて混合しても良い。この場合、後述の制御手段191aは原料容器毎に設置するのがよい。
原料容器120は原料溶液121を直接的または間接的に温度調整する温度制御手段(不図示)をさらに具備していて良い。原料溶液121の温度は、霧化が可能な温度であれば特に限定されないが、好ましくは10℃から90℃であるのがよく、より好ましくは20℃から50℃とするのが良い。このようにすることで、基体130の膜形成面における温度低下が緩和され、より良好な成膜が可能になる。90℃以下であれば、原料ミスト122の気化が有効に抑制され、成膜での収率を安定して維持でき、膜表面の欠陥をより安定して低減できる。
原料容器120は、図には示していない原料溶液121を補充する手段をさらに具備していて良い。この場合、原料溶液121を補充する手段は、原料溶液121の重量あるいは液面を直接または間接的に検知するセンサーをさらに備えていて良い。この場合、センサーには公知の測定方法が広く適用でき、液面センサーやロードセル、またあるいは原料容器120の底部に、原料溶液121と触れるように設置された圧力センサーが好適に利用できる。また、これらのセンサーを、後に詳述する測定手段とすることもできる。この場合、成膜室131へ供給される原料溶液量は、上記センサーなどによる測定値の時間微分として算出されてよい。
(キャリアガス供給手段)
キャリアガス供給手段111は、キャリアガス151を供給する。キャリアガス151の種類は特に限定されず、窒素やアルゴンといった不活性ガスの他、空気、酸素、オゾン、あるいは水素やフォーミングガスといった還元ガスを用いることもできるし、これらのガスを複数混合して用いることもできる。また、キャリアガス供給手段111は、空気圧縮機や各種ガスボンベまたは窒素ガス分離機などでもよい。またキャリアガス供給手段111は、フローメーターやマスフローコントローラーなど、キャリアガスの供給流量を調節する公知の流体流量調節器を備えていて良い。キャリアガスの供給流量は、基体サイズや成膜室の大きさにより適宜設定すればよく、例えば0.01~100L/分程度とすることができる。
(測定手段)
測定手段171は配管124に設置され、混合気152に含まれる原料ミストの供給量を継続的に測定する。原料ミストの供給量の測定は、光散乱法、凝縮核計数法、エアロゾル・エレクトロメータ法やピエゾバランス法の他、ミストトラップやフィルターなどにより収集したミストあるいはミストの液体成分を蒸発させて得られる析出物を秤量する方法など公知のあらゆる測定方法が適用できる。また、配管124中を流れるミストそのものを測定してもよいし、配管124に枝管を設置して少量のミストをサンプリングし、該サンプルを測定して計算する形態としてもよい。また、配管124が複数設けられる場合、測定手段171はこれらすべての配管に設置されるのが良い。
尚、測定手段171の測定対象は、配管124を通るミストに限らず、原料ミスト122、成膜室131中、あるいは排気配管133から排出されるミストや粉体などの副生成物やこれらの混合物であってもよく、また別の形態として原料溶液121の液量を測定対象とすることもできるが、本発明では、原料溶液よりもミストや副生成物のほうがより高精度に測定可能な場合が多いので好ましい。原料溶液の液量を測定対象とする場合には、原料溶液121の水位、体積あるいは重量を測定する方式とすることができる。この場合、重量あるいは液面を直接または間接的に検知する公知のセンサーが広く適用でき、例えば液面センサーやロードセル、またあるいは原料容器120の底部に、原料溶液121と触れるように設置された圧力センサーが好適に利用できる。またこの場合、成膜室131へ供給される原料溶液量は、上記センサーなどによる測定値の時間微分として算出することができる。
測定手段171の設置個所および設置方法は、上記のような様々な測定対象や測定方法に依り、それぞれに適した形態とすることができる。
測定手段171は測定値に応じた信号を制御手段191a、191bに発信する。この時の信号の伝達方法は公知の方法が広く適用でき、電磁波、電気、磁気、音響またはこれらの組合せを用いた有線あるいは無線の通信方法が好適に用いられる。
また、測定手段171は、測定対象の測定値と製造条件に準じて設定された基準値を比較、演算する演算手段181a、181bをさらに備えていて良い。この場合、測定手段171の演算手段が測定値と基準値との偏差を算出し、偏差を解消するように該偏差に応じた信号を制御手段191a、191bに発信してもよい。
(制御手段)
次に、制御手段について説明する。制御手段の第一の形態として本発明では、前記制御手段が前記霧化手段を制御して、前記原料ミストの供給量を調節するものであることが好ましい。原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段であれば特に限定されないが、例えば次のような形態の制御手段が好ましい。
具体的には、駆動回路123bは配線192で制御手段191aに接続されている。制御手段191aは、各駆動回路123bの電源、開閉器、出力調整器を備えているのが良く、複数の超音波振動子123aを個別に制御することができる構成とするのが良い。これにより、原料溶液121の霧化量をより精密に制御することが可能になる。より具体的には、まず演算手段181aが、測定手段171から受信した信号と基準値との比較を行うことで偏差を算出し、さらに該偏差に応じた制御用信号を制御手段191aに送る。制御手段191aは前記制御用信号を受信し、前記偏差を解消するように駆動回路123bを個別に開閉または個別に印加電力を増減して原料ミストの供給量を調節する。尚、演算手段181aは、測定手段171あるいは制御手段191aと一体的に構成されていてもよい。
制御手段の第二の形態として本発明では、前記制御手段が前記キャリアガス供給手段を制御して、前記原料ミストの供給量を調節するものであることが好ましい。
具体的には、キャリアガス供給手段111は、配線193で制御手段191bに接続されており、キャリアガス151の流量制御が可能になっている。尚、図1の例ではキャリアガスが1系統のみで示されているが、キャリアガスを複数の系統に供給する場合、制御手段191bは各系統のキャリアガスの供給流量を個別に調節する構成とすることもできる。
より具体的には、まず演算手段181bが、測定手段171から受信した信号と基準値との比較を行うことで偏差を算出し、さらに該偏差に応じた制御用信号を制御手段191bに送る。制御手段191bは前記制御用信号を受信し、前記偏差を解消するように、電磁気的あるいは機械的に上記のような流体流量調整器の開度を調整、あるいは個別に開閉して原料ミストの供給量を調節する。尚、演算手段181bは、測定手段171あるいは制御手段191bと一体的に構成されていてもよい。
尚、図1では2つの制御手段191a、191bを備える例を示しているが、本発明の成膜装置はこれに限らず、制御手段191a、191bのいずれか片方のみを備える装置とすることもできる。
(成膜室)
成膜室131には、配管124に連結され、混合気152を成膜室131内に供給する供給管134が設置されている。供給管134は、たとえば石英やガラス、あるいは樹脂製のチューブ等を使用することができる。また供給管134からのミスト供給に影響を及ぼさない位置に排気ガスの排気配管133を設けていて良い。また排気配管133は図には示されていない除害手段に接続されていてもよい。この場合、除害手段は排気ガスに含まれる有害物質を除去できるものであれば特に限定されず、例えばミストトラップ、ウェットスクラバー、燃焼除害装置、バグフィルターといった公知の技術を広く適用することができる。
成膜室131の構造や材質等は特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウムやステンレスなどの金属や、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラスを用いてもよいし、より高温で成膜を行う場合には石英や炭化シリコン、酸化アルミ、窒化アルミを用いても良い。
(ステージ)
成膜室131の底部にはステージ132が設置されており、ステージ132には基体130が載置されている。
ステージ132は、基体130を固定、保持する手段を備えていてよい。この場合、真空チャック、メカチャック、静電チャックといった公知の保持手段を好適に用いることができる。
また、ステージ132は、基体130を加熱する手段を備えていてよい。この場合、公知の加熱手段が適用でき、抵抗加熱、電磁誘導加熱、あるいはランプ加熱などが好適に用いられる。基体130の加熱は、使用する原料ミスト122や成膜条件により適宜調整されるが、一般に120℃~800℃の範囲とすることができる。
ステージ132の材料は、成膜に用いる原料の酸性度や加熱温度などのプロセス条件に応じて適宜選択されれば良いが、特にステージ132の表面の少なくとも一部がニッケル合金、グラファイト、炭化ケイ素、酸化アルミ、窒化アルミ、石英であるのが良く、原料溶液に対してより高い耐蝕性を求める場合には、炭化ケイ素、酸化アルミ、窒化アルミ、石英であるのがより好ましい。尚、ニッケル合金とはニッケルを50%以上含む合金を指す。
またステージ132は、基体を搬送もしくは回転させる機構をさらに具備していて良い。
(ミスト供給手段)
ミスト供給手段160は、混合気152を基体130表面に供給するものであれば特に限定されない。例えば、配管124と供給管134を合わせてミスト供給手段160とすることができる。
(配管)
配管113、124は原料溶液121や成膜室131内外における温度などに対して十分な安定性を持ち、また特に配管124で供給ミスト量測定を行う場合には、十分な光透過性等、前記測定に適したものであれば特に限定されず、石英の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などといった一般的な樹脂製の配管を広く用いることができる。
また、図には示していないが、キャリアガス供給手段111から原料容器120を介さない配管を別途配管124に接続し、混合気152へさらに希釈ガスを添加し、原料ミスト122とキャリアガス151の割合を調節することも可能である。希釈ガスの流量は適宜設定すればよく、例えばキャリアガスの0.1~20倍とすることができる。希釈ガスは、例えば原料容器120の下流側へ供給するとよい。希釈ガスはキャリアガス151と同じものを用いても良いし、異なるものを用いても良い。
本発明に係る成膜装置は、原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段と、前記信号を受信し、前記信号に基づいて前記原料ミストの供給量を調節する制御手段とを具備することで、膜厚、組成などの品質の均一性が高い成膜を行えるものである。試料間の均一性のみならず膜中の均一性も高いものを得られる成膜装置となる。
[成膜方法]
また、本発明では、原料溶液を霧化して生成した原料ミストを基体表面に供給して前記基体上に成膜を行う成膜方法であって、
前記基体をステージに載置するステップと、
前記原料溶液を霧化して前記原料ミストを生成するステップと、
前記原料ミストとキャリアガスを混合させて混合気を形成するステップと、
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップとを含み、
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップで、前記原料ミストの供給量を直接的または間接的に測定し、前記測定で得られた測定値と原料供給量の基準値からの偏差を算出し、前記偏差を解消するように、前記原料溶液の霧化量と前記キャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節する成膜方法を提供する。即ち、本発明の上記成膜装置を用いた成膜方法であって、原料溶液をミスト化し、ミスト化された原料溶液(原料ミスト)を前記成膜装置のステージに載置された基体に供給して前記基体上に成膜を行うのと並行して、前記原料ミストの供給量を測定(監視)し、前記供給量の基準値を維持するように供給量を制御することを特徴とする成膜方法である
基体130は、形成する膜を支持できるものであれば特に限定されず、平板や円板等の板状、棒状、円柱状、角柱状、筒状、リング状などとすることもできる。基体130の材料も、特に限定されず、公知のものであってよく、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよい。例えば、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、鉄やアルミニウム、ステンレス鋼、金等の金属や、石英、ガラス、炭酸カルシウム、シリコン、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化亜鉛、窒化ガリウム、炭化シリコン、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどが好適に用いられる。また、結晶膜を成長させる場合には、上記基体は結晶であるのが良く、より好ましくは単結晶であるのが良い。
また、膜形成面の面積(主表面積)が好ましくは15cm以上、より好ましくは20cm以上の基体が好適に使用でき、さらに厚さが好ましくは50~5000μm、より好ましくは100~2000μmの基体も好適に使用できる。厚さが50μm以上であれば結晶性半導体膜を支持することが容易であり、5000μm以下であれば原料ミストによる基体表面の温度低下が著しくならず、膜の異常成長を抑制できる。また、主表面積が15cm以上であれば、均質な膜をより高い生産性で成膜できる。
基体をステージに載置するステップにおいて、基体をステージに載置する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
原料溶液を霧化して前記原料ミストを生成するステップにおいて、原料溶液を霧化する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができ、好ましくは超音波を用いるのがよい。
原料溶液には、有機化合物の他、金属を錯体または塩の形態で有機溶媒または水に溶解あるいは分散させたものを用いることができる。このとき、前記有機溶媒や水などの溶媒に、必要に応じて塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸といった酸や、アンモニアなどのアルカリを添加し、前記溶媒のpHを調整して用いてもよい。
原料溶液中の溶質の含有量は、特に限定されず、目的に応じて適宜設定できる。好ましくは、0.001mol/L以上、2mol/L以下であり、より好ましくは0.01mol/L以上、0.7mol/L以下であるのがよい。
前記原料ミスト(霧化された原料溶液)とキャリアガスを混合させて混合気を形成するステップにおいて、霧化された原料溶液とキャリアガスを混合させて混合気を形成する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。キャリアガスの種類は特に限定されず、窒素やアルゴンといった不活性ガスの他、空気、酸素、オゾン、あるいは水素やフォーミングガスといった還元ガスを用いることもできるし、これらのガスを複数混合して用いることもできる。キャリアガスの流量は、基体サイズや成膜室の大きさにより適宜設定すればよく、例えば0.01~100L/分程度とすることができる。
前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップにおいて、混合気を基体に供給する方法や成膜を行う方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
前記原料ミストの供給量を直接的または間接的に測定するときの、原料ミストの供給量を測定する方法は特に限定されず、光散乱法、凝縮核計数法、エアロゾル・エレクトロメータ法やピエゾバランス法の他、ミストトラップやフィルターなどにより収集したミストあるいはミストの液体成分を蒸発させて得られる析出物を秤量する方法など公知のあらゆる測定方法が適用できる。
上記測定で得られた測定値と原料供給量の基準値からの偏差を算出するときの、該偏差を算出する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
前記偏差を解消するように、前記原料溶液の霧化量とキャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節するときの、霧化量とキャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節する方法は特に限定されず、オンオフ制御、PID制御、カスケード制御といった公知の方法を用いることができる。
また、測定の対象物は、原料ミスト、原料ミストからの析出物、原料ミスト由来の副生成物のいずれかまたはこれらの混合物であってよい。
本発明に係る成膜方法は、混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップで、前記原料ミストの供給量を直接的または間接的に測定し、前記測定で得られた測定値と原料供給量の基準値からの偏差を算出し、前記偏差を解消するように、前記原料溶液の霧化量と前記キャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節することで、品質の均一性が高い成膜を行えるものである。試料間の均一性のみならず膜中の均一性も高いものを得られる成膜方法となる。
このような成膜方法は、上述の本発明に係る成膜装置を用いて行うことができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
[装置]
図1の成膜装置において、キャリアガス供給部111に窒素ボンベを用い、窒素ボンベにマスフローコントローラーを接続し、マスフローコントローラーとホウ珪酸ガラス製の原料容器120をPFA製の配管113で接続した。霧化手段123には2.4MHzの超音波振動子を4個配置した超音波発生器を用意した。また石英製の成膜室131を用意し、石英製の供給管134と原料容器120を石英製の配管124で接続した。また、ステージ132には抵抗加熱型ヒーターを内蔵した炭化ケイ素製ホットプレートを用いた。
測定手段171としてワイドレンジパーティクルスペクトロメーター(MSP社製 1000xp)を用いた。また制御手段191aには超音波発生器駆動用電源を兼ねた制御ユニットを、また制御手段191bにはマスフローコントローラー制御用演算回路を用い、それぞれ超音波発生器とマスフローコントローラーに接続した。
[基体準備]
直径4インチ(10cm)、厚さ0.7mmのc面サファイア基体をステージに載置してポンプで吸着固定した後、ヒーターでステージを加熱してステージ温度を500℃に保った。
[原料溶液作製]
塩酸と純水を混合した酸溶液にガリウムアセチルアセトナートを溶解してガリウム濃度0.2mol/Lの溶液を用意し、原料溶液121とした。
[原料霧化]
次に、原料容器120に原料溶液121を充填し、原料溶液121に2.4MHzの超音波振動を加えて霧化した。
[成膜]
窒素ボンベから窒素ガスを原料容器120に導入し、生成された混合気を成膜室131に供給して成膜をおこなった。このとき、混合気中の原料ミストの流量が1g/分となるように窒素流量を設定した。尚、当該流量は測定器で測定された単位時間当たりのミスト数と、別途測定された原料溶液の密度から算出された値である。
この後、4個の超音波振動子の出力調整のみによる原料供給量制御を行いながら、成膜を60分間行った。
同様の手順を繰り返し、合計20枚の試料を作製した。
[評価]
XRD(Rigaku SmartLab)による測定により、全試料で形成された膜は全てα相のGaであることが確認された。
この後、全試料について面内24点の膜厚を光反射率解析(Filmetrics F50)により測定し、試料間の平均値と標準偏差を評価した。また、該平均値から5%以上の乖離が生じた試料を不良として分類した。
(実施例2)
実施例1で使用した装置において、4つの超音波振動子を一定出力で連続駆動したまま、原料供給量の制御を、キャリアガス流量調節のみで行い、それ以外は実施例1と同様に成膜を行った。
XRD(Rigaku SmartLab)による測定により、全試料で形成された膜は全てα相のGaであることが確認された。
この後、実施例1と同様に膜厚の評価を行った。
(比較例1)
原料供給量の制御を行わなかったことを除き、実施例1と同様に成膜をおこなった。
XRD(Rigaku SmartLab)による測定により、全試料で形成された膜は全てα相のGaであることが確認された。
この後、実施例1と同様に膜厚の評価を行った。
実施例1、2および比較例1で得られた膜厚の平均値と標準偏差と不良数を表1に示す。
Figure 2023100212000002
上記の結果から、本発明によれば従来技術よりも均質な膜を安定的に生産可能な成膜装置とすることができることがわかった。また、本発明によれば不良数を低減、即ち歩留りを向上できるため、生産性にも優れることが分かった。
(実施例3)
[装置]
図1の成膜装置において、実施例1で用いた原料容器、霧化手段、制御手段および測定手段と同様の1組を並列に追加し、2つの測定手段の2次側で配管を接続した他は、実施例1と同様の装置を用いた。
[基体準備]
直径4インチ(10cm)、厚さ0.7mmのc面サファイア基体をステージに載置してポンプで吸着固定した後、ヒーターでステージを加熱してステージ温度を500℃に保った。
[原料溶液作製]
塩酸と純水を混合した酸溶液にガリウムアセチルアセトナートを溶解してガリウム濃度0.2mol/Lのガリウム溶液と、塩酸と純水を混合した酸溶液にアルミニウムアセチルアセトナートを溶解してアルミニウム濃度0.2mol/Lのアルミニウム溶液を作製して原料溶液121とした。
[原料霧化]
次に、2つの原料容器120にガリウム溶液とアルミニウム溶液を別々に充填した後、2.4MHzの超音波振動を加えて霧化した。
[成膜]
窒素ボンベから窒素ガスを2つの原料容器120に導入し、生成された混合気を成膜室131に供給して成膜をおこなった。このとき、混合気中のガリウム溶液ミストとアルミニウム溶液ミストの流量がそれぞれ0.5g/分となるように窒素流量を設定した。
この後、4個の超音波振動子の出力調整のみによる原料供給量制御を行いながら、成膜を60分間行った。
同様の手順を繰り返し、合計20枚の試料を作製した。
[評価]
XRDによる測定により、全試料で形成された膜は全てα相のAlとGaの混晶であることが確認された。さらに全試料において各試料の面内4点で測定したXRDスペクトルからVegard則によりアルミニウム組成を評価し、平均値と標準偏差を算出した。また該平均値から5%以上乖離した試料を不良として分類した。
(比較例2)
原料供給量の制御を行わなかったことを除き、実施例3と同様に成膜をおこなった。
XRDによる測定により、全試料で形成された膜は全てα相のAlとGaの混晶であることが確認された。
この後、実施例3と同様に組成の評価を行った。
実施例3および比較例2で得られた膜のアルミニウム組成の平均値と標準偏差と不良数を表2に示す。
Figure 2023100212000003
本発明によれば、試料間における組成ばらつきが小さく、従来技術よりも均質な膜を安定的に生産可能な成膜装置とすることができることがわかった。
上記の結果から、本発明に係る成膜装置は、均質な膜を常に安定して製造できる生産性の高い成膜装置であることができることがわかった。また本発明の成膜方法によれば、均質な膜を安定的かつ高い生産性で製造できることがわかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
100…成膜装置、 111…キャリアガス供給手段、 113…配管、
120…原料容器、 121…原料溶液、 122…原料ミスト、
123…霧化手段、 123a…超音波振動子、 123b…駆動回路、
124…配管、 130…基体、 131…成膜室、
132…ステージ、 133…排気配管、 134…供給管、
151…キャリアガス、 152…混合気、 160…ミスト供給手段、
171…測定手段、 172…配線、 181a…演算手段、
181b…演算手段、 182…配線、 183…配線、
191a…制御手段、 191b…制御手段、 192…配線、 193…配線。

Claims (5)

  1. 成膜装置であって、
    原料溶液を霧化して原料ミストを形成する霧化手段と、
    前記原料ミストを搬送するキャリアガス供給手段と、
    前記原料ミストと前記キャリアガスが混合された混合気を基体表面に供給するミスト供給手段と、
    前記基体を載置するステージと、
    前記原料ミストの供給量を直接または間接的に測定して該測定で得られた測定値に応じた信号を出力する測定手段と、
    前記信号を受信し、前記信号に基づいて前記原料ミストの供給量を調節する制御手段と
    を具備するものであることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記制御手段が前記霧化手段を制御して、前記原料ミストの供給量を調節するものであることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記制御手段が前記キャリアガス供給手段を制御して、前記原料ミストの供給量を調節するものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜装置。
  4. 原料溶液を霧化して生成した原料ミストを基体表面に供給して前記基体上に成膜を行う成膜方法であって、
    前記基体をステージに載置するステップと、
    前記原料溶液を霧化して前記原料ミストを生成するステップと、
    前記原料ミストとキャリアガスを混合させて混合気を形成するステップと、
    前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップとを含み、
    前記混合気を前記基体に供給して前記基体上に成膜を行うステップで、前記原料ミストの供給量を直接的または間接的に測定し、前記測定で得られた測定値と原料供給量の基準値からの偏差を算出し、前記偏差を解消するように、前記原料溶液の霧化量と前記キャリアガス供給量のいずれかまたは両方を調節することを特徴とする成膜方法。
  5. 前記測定の対象物を、前記原料ミスト、前記原料ミストからの析出物、前記原料ミスト由来の副生成物のいずれかまたはこれらの混合物とすることを特徴とする請求項4に記載の成膜方法。
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