JP2023091921A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】媒体の搬送精度を向上させる記録装置を提供すること。
【解決手段】記録装置1は、ラインヘッド40と、ラインヘッド40によって記録される媒体Mを搬送し、第1搬送経路T1および第2搬送経路T2を含む搬送経路Tと、ラインヘッド40と対向する位置において、第1搬送経路T1を形成する第1経路形成部15と、第1経路形成部15をラインヘッド40側に向けて付勢する付勢部111と、付勢部111を保持する保持部121を有し、第2搬送経路T2を形成する第2経路形成部32と、保持部121と対応する位置に設けられ、付勢部111が付勢する反力の力P1を、保持部121を介して受ける受け部130と、を備え、受け部130は、力P1の方向と直交する受け面132sを有し、受け面132sは保持部121と面接触する。
【選択図】図7
【解決手段】記録装置1は、ラインヘッド40と、ラインヘッド40によって記録される媒体Mを搬送し、第1搬送経路T1および第2搬送経路T2を含む搬送経路Tと、ラインヘッド40と対向する位置において、第1搬送経路T1を形成する第1経路形成部15と、第1経路形成部15をラインヘッド40側に向けて付勢する付勢部111と、付勢部111を保持する保持部121を有し、第2搬送経路T2を形成する第2経路形成部32と、保持部121と対応する位置に設けられ、付勢部111が付勢する反力の力P1を、保持部121を介して受ける受け部130と、を備え、受け部130は、力P1の方向と直交する受け面132sを有し、受け面132sは保持部121と面接触する。
【選択図】図7
Description
本発明は、記録装置に関する。
従来、記録ヘッドなどの記録部と、該記録部と対向して配置され、媒体が搬送される搬送経路と、を備える記録装置が知られていた。例えば、特許文献1には、記録装置として、搬送ユニットに備わる押圧部材が支持体を押圧する画像形成装置が開示されている。上記画像形成装置では、支持体が搬送経路を形成する。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、媒体の搬送精度を向上させることが難しいという課題があった。詳しくは、押圧部材が支持体を押圧する反力が搬送ユニットに伝播して、搬送ユニットが動いてしまう場合があった。これにより、搬送経路の位置がずれ易くなって搬送精度が悪化する可能性があった。すなわち、媒体の搬送精度を向上させる記録装置が求められていた。
記録装置は、媒体に記録を行う記録部と、前記記録部によって記録される前記媒体を搬送し、第1搬送経路および第2搬送経路を含む搬送経路と、前記記録部と対向する位置において、前記第1搬送経路を形成する第1経路形成部と、前記第1経路形成部を前記記録部側に向けて付勢する付勢部と、前記第1経路形成部との間で前記付勢部を保持する保持部を有し、前記第1経路形成部側とは反対側において、前記第2搬送経路を形成する第2経路形成部と、前記第2経路形成部を回転可能に支持する第1回転軸と、前記保持部と対応する位置に設けられ、前記付勢部が前記第1経路形成部を付勢する反力を、前記保持部を介して受ける受け部と、を備え、前記受け部は、前記付勢部の前記反力の方向と直交する受け面を有し、前記受け面は前記保持部と面接触することを特徴とする。
以下に述べる実施の形態では、記録装置としてインクジェットプリンターを例示し、図面を参照して説明する。図示の便宜上、各部材の大きさを実際とは異ならせている。本発明の記録装置は、インクジェットプリンターに限定されず、例えば、レーザープリンターであってもよい。
以下の各図においては、必要に応じて相互に直交する座標軸としてXYZ軸およびAB軸を付し、各矢印が指す方向を+方向とし、+方向と反対の方向を-方向とする。記録装置が水平面に設置された場合に、Z軸は鉛直方向に沿い、XY平面は水平面に沿う。X軸に沿う方向のうち-X方向を後方ということもあり、Z軸に沿う方向のうち+Z方向を上方、-Z方向を下方ということもある。なお、以下の各図では要部以外の構成を省略している。
1.第1実施形態
図1に示すように、本実施形態に係る記録装置1は、Z軸に沿う方向に長い略直方体形状の筐体2を有する。記録装置1は、筐体2の内部に複数の媒体カセット4、搬送経路T、記録部としてのラインヘッド40、制御部26、および筐体2の上方に排出部3を備える。
図1に示すように、本実施形態に係る記録装置1は、Z軸に沿う方向に長い略直方体形状の筐体2を有する。記録装置1は、筐体2の内部に複数の媒体カセット4、搬送経路T、記録部としてのラインヘッド40、制御部26、および筐体2の上方に排出部3を備える。
ここで、媒体Mが媒体カセット4から、ラインヘッド40と対向する領域を経て排出部3へと搬送される搬送経路Tにおいて、媒体カセット4側を上流ということもあり、排出部3側を下流ということもある。
制御部26は、CPU(Central Processing Unit)、システムバス、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含む。制御部26は、記録装置1の各構成と電気的に接続されて、記録装置1の稼働を統合的に制御する。記録装置1は、パーソナルコンピューターなどの情報機器から制御部26を介して操作されてもよい。なお、図1では、制御部26をインクタンク23の上方に位置するものとしているが、制御部26の配置は上記に限定されない。
複数の媒体カセット4は、筐体2の下方にあって、Z軸に沿う方向に重ねられて配置される。複数の媒体カセット4には、各々媒体Mが収納される。図示を省略するが、媒体カセット4は筐体2の外側に引き出すことが可能である。これにより、媒体カセット4に媒体Mが補充される。
媒体Mは紙などの単票の記録媒体である。媒体Mには、記録装置1によって記録が成される。媒体Mは、ピックローラー6および搬送ローラー対7,8によって、ラインヘッド40と対向する領域に向かって媒体カセット4から搬送経路Tに沿って搬送される。
記録装置1は搬送路Ta,Tb,Tcを備える。搬送路Ta,Tbを介して、筐体2の外部から搬送経路Tへ媒体Mを取り込むことが可能である。搬送路Taでは、筐体2の後方に接続される図示しない外部装置から搬送経路Tへ、媒体Mが搬送される。搬送路Tbでは、手差しトレイ9から搬送経路Tへ媒体Mが搬送される。搬送路Tcでは、記録が成された媒体Mが排出部3に排出される。
搬送経路Tでは媒体Mが搬送される。搬送経路Tは、第1搬送経路T1と第2搬送経路T2とを含む。第1搬送経路T1は、ラインヘッド40と媒体Mとが対向する領域を含み、ラインヘッド40から媒体Mに記録が行われる経路である。第2搬送経路T2は、媒体Mの両面に記録が行われる場合の反転経路である。媒体Mは、先ず第1搬送経路T1に向けて搬送される。
第1搬送経路T1は、後述する搬送ローラー対11bから搬送ローラー対11cまでの間の搬送経路Tである。第2搬送経路T2は、第1搬送経路T1に対して後方に配置され、後述する搬送ローラー対11aから略上方に延在する。
搬送経路Tには、搬送ローラー対11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h、フラップ12a,12b、および媒体幅センサー13が設けられる。
搬送ローラー対11a,11bは、第1搬送経路T1の上流に配置される。搬送ローラー対11cは、第1搬送経路T1において、媒体Mとラインヘッド40とが対向する領域の直ぐ下流に配置される。搬送ローラー対11d,11eは搬送路Tcに配置される。第2搬送経路T2には、上方から下方に向かって搬送ローラー対11g、搬送ローラー対11hがこの順番で配置される。第2搬送経路T2の上方に延在する搬送経路Tには、搬送ローラー対11fが配置される。記録前の媒体Mは、搬送ローラー対11a,11bを経て第1搬送経路T1に至る。
媒体幅センサー13は、媒体MのY軸に沿う方向の長さである幅を検知する。媒体幅センサー13は、搬送ローラー対11a,11bの間の搬送経路Tに配置される。
ラインヘッド40は第1搬送経路T1と対向して配置される。ラインヘッド40は、第1搬送経路T1を搬送される媒体Mに記録を行う。ラインヘッド40は、媒体Mに記録を行う記録位置と、ラインヘッド40のメンテナンスなどを行う退避位置とに移動可能である。図1では、記録位置にあるラインヘッド40を実線で示し、退避位置にあるラインヘッド40を二点鎖線で示している。
退避位置は、記録位置の+B方向に位置する。第1搬送経路T1にて媒体Mが搬送される方向は、+A方向である。+A方向と+B方向とは直交する。+A方向および+B方向は鉛直方向と交差する。
図示を省略するが、ラインヘッド40には、第1搬送経路T1と対向する面に複数のノズルが設けられる。複数のノズルは、複数のインクタンク23の数に応じてノズル列を成している。各インクタンク23には、インクKが収納される。インクKは、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローなどの色を呈する液状インクである。複数のインクタンク23には、各々異なる色のインクKが収納されてもよく、同じ色のインクKが収納されてもよい。
各インクタンク23からラインヘッド40へ、図示しないインク配管が接続される。該インク配管を介して、各インクタンク23からラインヘッド40に各インクKが供給される。各インクKは、ラインヘッド40の対応するノズルから、液滴として媒体Mに吐出される。媒体Mを+A方向に搬送させながら、インクKの液滴を所定のタイミングで媒体Mに付着させることにより、媒体Mに画像やテキストなどの記録が成される。
ラインヘッド40は、駆動手段であるアクチュエーターとしての圧電素子を備える。駆動手段には、例えば、アクチュエーターとしての振動板を静電吸着により変位させる電気機械変換素子や、加熱によって生じる気泡によってインクを液滴として吐出させる電気熱変換素子を用いてもよい。
ラインヘッド40の-A方向には、キャップユニット110が配置される。キャップユニット110は、ラインヘッド40が退避位置にあるときに、+A方向に移動してラインヘッド40の複数のノズルが配置される面に密着する。この状態で、図示しない吸引ポンプでキャップユニット110を吸引することにより、複数のノズルからインクKが吸い出される。
これにより、複数のノズルのクリーニングなどのメンテナンスが行われる。キャップユニット110により吸い出されたインクKは、ラインヘッド40の下方の廃液タンク16に貯留される。なお、図示を省略するが、ラインヘッド40の複数のノズルが配置されるノズル面に付着したインクKを拭うために、ワイパーユニットが備わる。
フラップ12a,12bは、媒体Mが搬送される経路を切り替える。フラップ12aは、搬送ローラー対11cの直ぐ下流に配置される。フラップ12aは、第1搬送経路T1の下流の搬送経路Tを、搬送路Tcまたは第2搬送経路T2に切り替える。フラップ12bは、搬送路Tcに配置されて、搬送路Tcを2つの経路に分岐させる。
ラインヘッド40によって記録が成されると、媒体Mは搬送ローラー対11cを経て下流へ搬送される。ここで、媒体Mに対して片面のみの記録とする場合には、フラップ12aを作動させて媒体Mを搬送路Tcへ誘導する。搬送路Tcへ搬送された媒体Mは、フラップ12bによって経路が分岐された後、記録済みの媒体Mとして排出部3へ排出される。
媒体Mの両面に記録を行う場合には、フラップ12aを作動させて媒体Mを第2搬送経路T2へ誘導させる。媒体Mは、第2搬送経路T2、および第2搬送経路T2の上方の搬送経路Tにて、搬送ローラー対11fなどにより筐体2の上方近くまで一旦搬送される。その後、媒体Mは、第2搬送経路T2を下方に搬送され、搬送ローラー対11g、11hを経て、搬送ローラー対11aの上流にて搬送経路Tに合流する。媒体Mは、再び搬送ローラー対11a,11bを経て第1搬送経路T1に搬送される。
このとき、上記の経路を経たことにより媒体Mの表裏が反転して、媒体Mの記録が成されていない面がラインヘッド40と対向する。媒体Mはラインヘッド40によって記録が成された後、片面のみの記録の場合と同様にして、排出部3に排出される。
第1搬送経路T1および第2搬送経路T2は、鉛直方向である-Z方向、および水平方向であるZ軸と直交する方向に対して、交差する方向に延在する。そのため、第1搬送経路T1および第2搬送経路T2が、鉛直方向に延在する場合と比べて、記録装置1の鉛直方向の寸法、すなわち高さを低くすることができる。また、第1搬送経路T1および第2搬送経路T2が、水平方向に延在する場合と比べて、記録装置1の水平方向の寸法、すなわち幅を短くすることができる。なお、第1搬送経路T1および第2搬送経路T2の配置は、上記に限定されず、水平方向や鉛直方向に沿っていてもよい。
図2に示すように、記録装置1は、開閉部31、第1経路形成部15、第2経路形成部32、および媒体案内部21を備える。第1経路形成部15は、ラインヘッド40と対向する位置において、第1搬送経路T1を形成する。第1経路形成部15は、搬送ベルト22、搬送ベルト駆動ローラー14a,14b、搬送ローラー11c1、および図示しない吸着機構を有する。
搬送ベルト22は、第1経路形成部15のうち第1搬送経路T1を形成する主要な部材である。搬送ベルト22は、搬送ベルト駆動ローラー14a,14bによって張り架けられる。搬送ベルト駆動ローラー14a,14bは、例えば、一方が駆動ローラーであり、他方が従動ローラーである。該駆動ローラーは、図2において時計回りに回動して搬送ベルト22を回転駆動する。これにより、搬送ベルト22は、後述する吸着機構によって図示しない媒体Mを吸着して搬送する。
搬送ローラー11c1は、搬送ローラー11c2と対向して配置される。搬送ローラー11c2は媒体案内部21に含まれる。搬送ローラー11c1と搬送ローラー11c2とは搬送ローラー対11cを形成する。搬送ローラー11c1と搬送ローラー11c2との間を通って、媒体Mが搬送される。媒体Mの搬送性を確保すると共に、媒体Mに記録が成される際の媒体Mの位置ずれを抑えるために、搬送ローラー11c1は搬送ローラー11c2に対して、後述する付勢部111の付勢によって押し付けられる。
開閉部31は、筐体2の-X方向に配置される開閉可能な扉であり、第2経路形成部32を支持する。第2経路形成部32は、第1経路形成部15側とは反対側、すなわち第1経路形成部15の後方に配置される。第2経路形成部32は、-X方向に面する領域で第2搬送経路T2を形成する。
開閉部31において、第2経路形成部32の後方および上方には、第3経路形成部33が配置される。第3経路形成部33は、搬送経路Tのうち、第2搬送経路T2から上方に延在する搬送経路Tを形成する。
開閉部31は、開位置と閉位置とに移動が可能である。図2は、開閉部31が閉じられた状態、すなわち閉位置にある状態を示している。開閉部31が閉位置にあるとき、記録装置1は媒体Mへの記録を行うことができる。上記状態では、第2搬送経路T2が外部に対して閉塞されて、記録装置1内部のメンテナンスなどを行うことはできない。
図3に示すように、開閉部31を開放して、開閉部31を開位置へ移動させると、記録装置1の本体側の第1経路形成部15と、開閉部31側の第2経路形成部32とが分離される。開閉部31を開放することにより、開口部2Aを介して第1経路形成部15が露出する。また、開閉部31の内側に配置される第2経路形成部32へ手が届くようになる。これにより、第1搬送経路T1および第2搬送経路T2を含む搬送経路Tに詰まった媒体Mの除去や、各部材のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
図4に示すように、第2経路形成部32は、後述するフレームに対して、第1回転軸35によって回転可能に支持される。ここで、図4は、開閉部31が開位置にある状態を示している。
第1回転軸35は開閉部31に含まれる。第1回転軸35は、開閉部31が閉位置にある状態でY軸に沿って配置される。開閉部31が開位置にあるとき、第2搬送経路T2が開放可能となる。第2搬送経路T2を開放するには、第1回転軸35を回転軸として反時計回りの方向へ第2経路形成部32を回動させる。これにより、第2搬送経路T2が開放されて、第2搬送経路T2に詰まった媒体Mの除去や、各部材のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
また、第2経路形成部32は、後述する付勢部111の付勢の反力により、第1回転軸35を回転軸として時計回りの方向へ、すなわち二点鎖線で示した位置まで回動が可能である。
なお、第2搬送経路T2が開放可能な構成は、上記の構成に限定されない。例えば、開閉部31を開放した際に、第2経路形成部32が記録装置1の本体側に残る構成であってもよい。つまり、開閉部31を開位置に移動させると、第2搬送経路T2が開放される構成でもよい。
図5に示すように、第1経路形成部15は、第2回転軸17によって回転可能に支持される。図5は、図示しない開閉部31が開位置にある状態を示している。
第2回転軸17は、搬送ベルト駆動ローラー14aと同一の回転軸を有し、Y軸に沿って配置される。第1経路形成部15は、第2回転軸17を回転中心として、対向位置と退避位置とに移動可能である。図5では、第1経路形成部15が対向位置にある状態を示し、二点鎖線にて第1経路形成部15の退避位置を示している。
対向位置では、図示しないラインヘッド40と第1経路形成部15とが対向する。第1経路形成部15は、開閉部31が開位置に移動すると、後述する付勢部111の付勢が解除されて、時計回りに退避位置へ移動する。退避位置は、対向位置より下方にあって、第1搬送経路T1を露呈させる。これにより、第1搬送経路T1に詰まった媒体Mの除去や、各部材のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
第1経路形成部15は、開閉部31が閉位置に移動すると、図示しない付勢部111に付勢されて対向位置に移動する。すなわち、付勢部111は、第1経路形成部15を退避位置から対向位置に向けて付勢する。このとき、媒体案内部21の図示しない搬送ローラー11c2と、第1経路形成部15の搬送ローラー11c1とが当接する。なお、第1経路形成部15は、対向位置と退避位置とへ回動する構成に限定されず、対向位置に固定される構成であってもよい。
吸着機構161は、搬送ベルト駆動ローラー14aの略下方に配置される。吸着機構161は、図示しない媒体Mを搬送ベルト22に吸着させる。吸着機構161は、帯電装置であり、搬送ベルト22を帯電させる。搬送ベルト22は、第1搬送経路T1に面する表面に、媒体Mを静電気で吸着させて媒体Mを搬送する。これにより、第1搬送経路T1において媒体Mの位置ずれが生じ難くなる。
吸着機構161は、帯電装置であることに限定されず、例えば吸引ポンプなどが発生させる吸引力で媒体Mを吸着する構成であってもよい。
図6に示すように、開閉部31は、第2経路形成部32に対応する位置に設けられ、鉛直方向に延在する一対のフレーム151を有する。フレーム151は、開閉部31の水平方向の両端付近に1個ずつ配置される。
第2経路形成部32には付勢部111が設けられる。付勢部111は、一対のフレーム151の各々に対応して、横方向の両端付近に1個ずつ配置される。付勢部111は、開閉部31が閉位置にあるとき、図示しない第1経路形成部15をラインヘッド40側に向けて付勢する。付勢部111による付勢の詳細については後述する。
第2経路形成部32は、第2搬送経路T2とは反対側、すなわち図6における+Y方向側に、一対の補強部材181を備える。一対の補強部材181は、第2経路形成部32の図示しない第1経路形成部15に面する領域に設けられる。補強部材181は、上記領域の上方と下方とに、水平方向に沿って配置される。補強部材181は、例えば、金属などの剛性が高い材料で形成される。一対の補強部材181により、第2経路形成部32に歪みなどの変形が起き難くなる。
図7に示すように、記録装置1は、付勢部111、保持部121、および受け部130を備える。付勢部111は第2経路形成部32に設けられる。保持部121は第2経路形成部32に含まれる。受け部130は、保持部121と対応する位置に設けられ、フレーム151に固定される。図7は開閉部31が閉位置にある状態を示している。
保持部121は第2経路形成部32に固定される。保持部121は、第2経路形成部32と第1経路形成部15との間で、バネ部材141を介して付勢部111を保持する。付勢部111は、開閉部31が閉位置から開位置へ移動すると、バネ部材141のバネ弾性によって第1経路形成部15側へ突出する。なお、保持部121は、第2経路形成部32に支持されることに限定されず、例えば、フレーム151側に支持されてもよい。
開閉部31が閉位置へ移動すると、受け部130と保持部121とが当接すると共に、付勢部111と第1経路形成部15とが当接する。このとき、付勢部111は、バネ部材141のバネ弾性に逆らって保持部121側へ押し戻される。そのため、バネ部材141のバネ弾性は、第1経路形成部15を図示しないラインヘッド40側へ付勢する。そして、第1経路形成部15の搬送ローラー11c1が、媒体案内部21の搬送ローラー11c2に押し当てられる。これにより、搬送ローラー11c1と搬送ローラー11c2との間に媒体Mがある場合に、媒体Mが挟まれて保持される。
開閉部31が閉位置にあるとき、搬送ローラー11c1が搬送ローラー11c2に押し当てられることにより、搬送ローラー11c1は反力として力P1を受ける。つまり、力P1は付勢部111が第1経路形成部15を付勢する力の反力である。受け部130は、保持部121と当接することによって、保持部121を介して力P1を受ける。
受け部130は、第1部材131、第2部材132、および受け面132sを有する。第1部材131はフレーム151に設けられる。第2部材132は、ネジ部材145を介して第1部材131に取り付けられる。第2部材132は、受け面132sを含む。
第1部材131は、図7に示す断面が鉛直方向に沿う第1部位131aと、水平方向に沿う第2部位131bと、を含む。第1部材131の断面において、第1部位131aと第2部位131bとが直交するため、第1部材131の強度が向上して、力P1に対して堅牢なものとなる。
第1部材131および第2部材132は、例えば、金属板を板金加工した部材である。なお、第1部位131aと第2部位131bとは別々の部材で構成されてもよく、第1部位131aと第2部位131bとが組み立てられて第1部材131を形成してもよい。
受け面132sは、付勢部111の反力である力P1の方向と直交し、保持部121と面接触する。ここで、受け面132sと力P1の方向とが直交しない場合には、受け面132sにて力P1のベクトルが分割される。分割された力P1の一部は、例えば、第2経路形成部32を下方に押し下げる方向に作用する。この場合には、第2搬送経路T2の位置がずれ易くなる。
したがって、受け面132sと力P1の方向とが直交することにより、第2搬送経路T2における位置ずれの発生が抑制される。また、保持部121と受け部130とが面接触することにより、力P1の分散がさらに抑えられて、受け部130にて力P1を着実に受け止めることができる。
受け面132sには緩衝部134が設けられる。緩衝部134の材料は、例えばゴムなどであって、弾性を有し、第2部材132の材料と比べて摩擦係数が高い。これにより、保持部121と受け面132sとが密着し易くなり、ずれ難くなる。力P1が他に分散されずに受け面132sに受け止められるため、第2経路形成部32における位置ずれの発生がさらに抑制される。また、緩衝部134の弾性によって、保持部121と受け部130とが離れた状態から当接する際の衝撃が緩和される。
なお、緩衝部134は受け面132sに設けられることに限定されず、例えば、保持部121において受け面132sと当接する領域に配置されてもよい。特に、緩衝部134を開閉部31側に配置すると、開閉部31を開位置から閉位置に移動して開閉部31を閉じる際に生じる衝撃を、緩衝部134で吸収して緩和することができる。
本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
媒体Mの搬送精度を向上させることができる。詳しくは、受け部130によって付勢部111の付勢の反力である力P1が受け止められるため、第2経路形成部32の動きが抑制される。これに加えて、受け部130の受け面132sが力P1の方向と直交することから、力P1を逸らされずに受け部130にて受け止められる。これらにより、第2搬送経路T2における位置ずれの発生が抑制される。また、第1経路形成部15をラインヘッド40側へ付勢することにより、媒体案内部21と第1経路形成部15とで媒体Mが挟まれて保持される。そのため、第1搬送経路T1においても、媒体Mの位置ずれの発生が抑えられる。以上により、媒体Mの搬送精度を向上させる記録装置1を提供することができる。
第1経路形成部15は、吸着機構161を備えるため、その分重量が増加する。重量の増加によって、第1経路形成部15には、記録位置から下方の退避位置へ移動する力が作用する。これに対して、第1経路形成部15は付勢部111によってラインヘッド40側、すなわち退避位置から記録位置へ向かうように付勢される。そのため、付勢部111がない場合と比べて、第1搬送経路T1において媒体Mの搬送精度がさらに向上する。
2.第2実施形態
本実施形態に係る記録装置は、第1実施形態の記録装置1に対して、受け部130の周辺の構成を変更したものである。したがって以下の説明では、第1実施形態と同一の構成部位には同一の符号を使用して、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る記録装置は、第1実施形態の記録装置1に対して、受け部130の周辺の構成を変更したものである。したがって以下の説明では、第1実施形態と同一の構成部位には同一の符号を使用して、重複する説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の記録装置は規制部221を備える。規制部221は、ネジ部材145により、第2部材132と共に第1部材131に共締めされて固定される。図8では、第1実施形態の図7に相当する領域を示している。
規制部221は、ネジ部材145に締結される領域から、保持部121の側方に対応して略+X方向に延在する。開閉部31が閉位置にあるとき、規制部221は保持部121に沿って配置される。
上述したように、第2経路形成部32は、付勢部111の付勢の反力である力P1によって、第1回転軸35を回転中心として第1回転方向へ回転する。第1回転方向とは、図8において時計回りの方向である。
開閉部31が閉位置にあると、規制部221が保持部121に沿う。そのため、規制部221によって、第2経路形成部32の第1回転方向への回転が規制される。
なお、規制部221によって第2経路形成部32の動きが規制されることから、受け部130の受け面132sは、力P1の方向と直交しない構成であってもよい。
本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。力P1による第2経路形成部32の動きを、さらに抑制することができる。
1…記録装置、15…第1経路形成部、17…第2回転軸、22…搬送ベルト、31…開閉部、32…第2経路形成部、35…第1回転軸、40…記録部としてのラインヘッド、111…付勢部、121…保持部、130…受け部、131…第1部材、131a…第1部位、131b…第2部位、132…第2部材、132s…受け面、134…緩衝部、151…フレーム、161…吸着機構、181…補強部材、221…規制部、M…媒体、P1…力、T…搬送経路、T1…第1搬送経路、T2…第2搬送経路。
Claims (7)
- 媒体に記録を行う記録部と、
前記記録部によって記録される前記媒体を搬送し、第1搬送経路および第2搬送経路を含む搬送経路と、
前記記録部と対向する位置において、前記第1搬送経路を形成する第1経路形成部と、
前記第1経路形成部を前記記録部側に向けて付勢する付勢部と、
前記第1経路形成部との間で前記付勢部を保持する保持部を有し、前記第1経路形成部側とは反対側において、前記第2搬送経路を形成する第2経路形成部と、
前記第2経路形成部を回転可能に支持する第1回転軸と、
前記保持部と対応する位置に設けられ、前記付勢部が前記第1経路形成部を付勢する反力を、前記保持部を介して受ける受け部と、を備え、
前記受け部は、前記付勢部の前記反力の方向と直交する受け面を有し、
前記受け面は前記保持部と面接触する、ことを特徴とする記録装置。 - 前記第1経路形成部を回転可能に支持する第2回転軸を備え、
前記第1経路形成部は、
前記媒体を吸着して搬送する搬送ベルトと、
前記媒体を前記搬送ベルトに吸着させる吸着機構と、を有し、
前記第2回転軸を回転中心として、前記記録部に対向する対向位置と、前記対向位置よりも下方にあって、前記第1搬送経路を露呈させる退避位置と、に移動可能であり、
前記付勢部は、前記第1経路形成部を、前記退避位置から前記対向位置に向けて付勢する、ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記第2経路形成部に対応する位置に設けられ、鉛直方向に延在するフレームを有し、前記第2搬送経路が開放可能となる開位置と、前記第2搬送経路が閉塞される閉位置と、に移動可能な開閉部を備え、
前記受け部は、前記フレームに設けられ、第1部材と第2部材とを有し、
前記第1部材は、前記鉛直方向に沿う第1部位と、水平方向に沿う第2部位と、を含み、
前記第2部材は、前記第1部材に取り付けられ、前記受け面を含み、
前記第2部材の前記受け面と前記保持部とは面接触する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。 - 前記受け面に設けられる緩衝部を備え、
前記緩衝部の材料は、弾性を有し、前記第2部材の材料と比べて摩擦係数が高い、ことを特徴とする請求項3に記載の記録装置。 - 前記反力によって、前記第2経路形成部が前記第1回転軸を回転中心として回転する方向を第1回転方向とするとき、
前記第1回転方向において、前記第2経路形成部の回転を規制する規制部を備える、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の記録装置。 - 前記第2経路形成部は、前記第2搬送経路とは反対側に補強部材を備える、ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記第1搬送経路および前記第2搬送経路は、前記鉛直方向および前記水平方向に対して交差する方向に延在する、ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021206796A JP2023091921A (ja) | 2021-12-21 | 2021-12-21 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2023091921A true JP2023091921A (ja) | 2023-07-03 |
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JP2021206796A Pending JP2023091921A (ja) | 2021-12-21 | 2021-12-21 | 記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023091921A (ja) |
-
2021
- 2021-12-21 JP JP2021206796A patent/JP2023091921A/ja active Pending
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