JP2023091072A - エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む組成物ならびにその組成物を作製する方法および使用する方法 - Google Patents

エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む組成物ならびにその組成物を作製する方法および使用する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む組成物ならびにその組成物を作製する方法および使用する方法の提供。【解決手段】本開示は、臨床状況においてすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩を含む組成物、ならびにその組成物を作製する方法および使用する方法を提供する。本開示は、本明細書で開示されるものと一致し、被験体への投与の前に再構成も希釈も必要としない予混合(例えば、すぐに使用できる)製剤にエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)を含む医薬組成物が、長期保存後に安定かつ活性なままであるという本発明者らの発見に部分的に基づく。【選択図】なし

Description

優先権の主張
本願は、2019年5月16日出願の米国仮特許出願第62/849,125号の優先権を主張するものであり、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれ、根拠とされる。
エフェドリン硫酸塩((1R,2S)-(-)-2-メチルアミン-1-フェニルプロパン-1-オールサルフェート)は、アルファおよびベータアドレナリンアゴニストであり、麻酔の状況で生じる臨床的に重要な低血圧症の処置についてFDAで承認されているノルエピネフリン放出剤である。しかし、すべてのFDA承認製剤は、患者への投与前に10倍希釈されなければならない。希釈ステップを要することは、不便であり、必要な治療介入の投与を遅延させ、臨床状況に重大で危険な潜在的エラーの供給源が持ち込まれてしまう。また、投与直前の希釈は、そうでなければ滅菌されている組成物に、重大な汚染リスクが持ち込まれてしまうことになる。例えば、Institute for Safe Medicine Practicesによる近年の研究では、大体10の薬物生成物のうち1つが、患者への投薬前に誤って調製されていることが明らかになった。2009年の調査は、病院の30%により、過去5年間に配合エラーを伴う患者事象が報告されたことを報告した。
保管上安定な(shelf-stable)すぐに使用できる製剤は、一般に、賦形剤、例えば防腐剤および/またはキレート剤を含む。このような薬剤の使用は、安定性の観点から有利である一方、アレルギー反応、患者の感受性、および他の医薬品との望ましくない交差反応性のリスクに起因して、予め希釈された組成物の広範な使用を妨げている。これらのリスクは、ある特定の状況、例えば迅速な動作が必要とされ、しばしば患者の完全な記録がない緊急治療室において重大である。
典型的に、エフェドリン硫酸塩組成物は、配合実験室によってまたは医療専門家によって現場においてに関わらず、滅菌配合技術を使用して調製される。滅菌配合は、一般に安全と考えられているが、それでも、生物学的物質による頻繁な(およそ1/1,000)汚染を生じている。例えば、Sandoz、US Compounding、Pharmakon Pharmaceuticals、Allergy Laboratories、Cantrell Drug Company、SCA Pharmaceuticals、Banner PharmaceuticalsおよびPherMEDiumは、2012以来、滅菌保証の欠如により、数百万用量に相当する、数え切れないほどの配合エフェドリン硫酸塩を回収してきた。したがって、エフェドリン硫酸塩組成物を投与する現在の方法は、患者にとって深刻な感染リスクを伴う。
エフェドリン硫酸塩組成物は、光、pH変化、および湿度に感受性であることが公知である。FDA承認製剤は、有効期間が短く、典型的に約24カ月である。エフェドリン硫酸塩のすぐに使用できる(例えば、予め希釈された)調製物は、60日を超えて安定であるかどうか分かっておらず、他のエフェドリン塩のすぐに使用できる製剤は、12カ月を超えて安定であるかどうか分かっていない。
これらの臨床的に関連する欠点を考慮すると、エフェドリン硫酸塩の改善された製剤が、依然として必要である。
本開示は、エフェドリン硫酸塩を含む製剤を提供する。
一部の実施形態では、本開示は、水中にエフェドリン硫酸塩を含む組成物を提供し、ここでエフェドリン硫酸塩は、約1mg/mL~約10mg/mLの濃度で存在する。
他の実施形態では、本開示は、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩、約9mg/mLの塩化ナトリウム、および水を含む、予め希釈された滅菌医薬品を提供する。
他の実施形態では、本開示は、バイアルおよびバイアルに入れられた溶液を含む、パッケージされた薬学的製品を提供し、ここで溶液は、約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩、約9mg/mLの塩化ナトリウム、および水を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる。
他の実施形態では、本開示は、それを必要とする被験体にエフェドリン硫酸塩を投与する方法であって、エフェドリン硫酸塩を含む組成物を、滅菌予混合薬学的製品からシリンジに引くステップと、シリンジを使用して組成物を被験体に注射するステップとを含み、エフェドリン硫酸塩が、組成物に約5mg/mLの量で存在する、方法を提供する。
他の実施形態では、本開示は、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む、すぐに使用できる医薬組成物を作製する方法であって、エフェドリンまたはエフェドリン塩、塩化ナトリウムおよび水を合わせて、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩、および約9mg/mLの塩化ナトリウムを含む溶液を提供するステップと、その後、溶液を滅菌して、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む、すぐに使用できる医薬組成物を提供するステップとを含む、方法を提供する。
これらおよび他の実施形態は、本明細書で以下にさらに詳細に記載される。
本明細書で提供される詳細な説明および例は、単に例示目的で本開示の様々な実施形態を示す。当業者は、以下の議論から、本明細書で例示される構造および方法の代替実施形態が、本明細書に記載される実施形態の原理から逸脱することなく用いられ得ることを、容易に認識されよう。
詳細な説明
本開示は、臨床状況ですぐに使用できる、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む組成物(例えば、すぐに使用できる予混合医薬組成物)を提供する。
本開示は、本明細書で開示されるものと一致し、被験体への投与の前に再構成も希釈も必要としない予混合(例えば、すぐに使用できる)製剤にエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)を含む医薬組成物が、長期保存後に安定かつ活性なままであるという本発明者らの発見に部分的に基づく。
エフェドリンおよびエフェドリン塩
本開示の組成物は、エフェドリンまたは生物学的に活性なその塩を含む。エフェドリンは、実験式C1015NO、分子量165.2g/mol、および以下に示される通りその臨床的に重要な1R,2Sエナンチオマーの構造式
Figure 2023091072000001
を有する。
エフェドリン硫酸塩は、実験式C2032S、分子量428.5g/mol、および以下に示される通りその臨床的に重要な1R,2Sエナンチオマーの構造式
Figure 2023091072000002
を有する。
エフェドリン塩酸塩は、実験式C1016NOCl、分子量201.7g/mol、および以下に示される通りその臨床的に重要な1R,2Sエナンチオマーの構造式
Figure 2023091072000003
を有する。
エフェドリンおよびその塩は、少なくとも2つの化学反応性中心、すなわちC-2における第二級アミンおよびC-1における第二級アルコールを特徴とする。加えて、エフェドリン組成物は、光によって接触される場合を含めた、透明容器における保存中に分解することが公知である。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリンを含む。一部の実施形態では、エフェドリンは、エナンチオピュアな(-)-エフェドリンまたは実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリンである。
一部の実施形態では、エナンチオピュアな(-)-エフェドリンまたは実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリンを含む組成物を約20℃で少なくとも12カ月間保存した後、組成物は、約30wt%以下の(+)-エフェドリン、例えば約30wt%以下、約29wt%以下、約28wt%以下、約27wt%以下、約26wt%以下、約25wt%以下、約24wt%以下、約23wt%以下、約22wt%以下、約21wt%以下、約20wt%以下、約19wt%以下、約18wt%以下、約17wt%以下、約16wt%以下、約15wt%以下、約14wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約11wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、約2wt%以下、約1wt%以下の(+)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、エナンチオピュアな(-)-エフェドリンまたは実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリンを含む組成物を約20℃で少なくとも24カ月間保存した後、組成物は、約30wt%以下の(+)-エフェドリン、例えば約30wt%以下、約29wt%以下、約28wt%以下、約27wt%以下、約26wt%以下、約25wt%以下、約24wt%以下、約23wt%以下、約22wt%以下、約21wt%以下、約20wt%以下、約19wt%以下、約18wt%以下、約17wt%以下、約16wt%以下、約15wt%以下、約14wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約11wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、約2wt%以下、約1wt%以下の(+)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、エナンチオピュアな(-)-エフェドリン硫酸塩または実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリン硫酸塩である。
一部の実施形態では、エナンチオピュアな(-)-エフェドリン硫酸塩または実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリン硫酸塩を含む組成物を約20℃で少なくとも12カ月間保存した後、組成物は、約30wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩、例えば約30wt%以下、約29wt%以下、約28wt%以下、約27wt%以下、約26wt%以下、約25wt%以下、約24wt%以下、約23wt%以下、約22wt%以下、約21wt%以下、約20wt%以下、約19wt%以下、約18wt%以下、約17wt%以下、約16wt%以下、約15wt%以下、約14wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約11wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、約2wt%以下、約1wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩を含む。
一部の実施形態では、エナンチオピュアな(-)-エフェドリン硫酸塩または実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリン硫酸塩を含む組成物を約20℃で少なくとも24カ月間保存した後、組成物は、約30wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩、例えば約30wt%以下、約29wt%以下、約28wt%以下、約27wt%以下、約26wt%以下、約25wt%以下、約24wt%以下、約23wt%以下、約22wt%以下、約21wt%以下、約20wt%以下、約19wt%以下、約18wt%以下、約17wt%以下、約16wt%以下、約15wt%以下、約14wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約11wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、約2wt%以下、約1wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン塩酸塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリン塩酸塩は、エナンチオピュアな(-)-エフェドリン塩酸塩または実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリン塩酸塩である。
一部の実施形態では、エナンチオピュアな(-)-エフェドリン塩酸塩または実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリン塩酸塩を含む組成物を約20℃で少なくとも12カ月間保存した後、組成物は、約30wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩、例えば約30wt%以下、約29wt%以下、約28wt%以下、約27wt%以下、約26wt%以下、約25wt%以下、約24wt%以下、約23wt%以下、約22wt%以下、約21wt%以下、約20wt%以下、約19wt%以下、約18wt%以下、約17wt%以下、約16wt%以下、約15wt%以下、約14wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約11wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、約2wt%以下、約1wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩を含む。
一部の実施形態では、エナンチオピュアな(-)-エフェドリン塩酸塩または実質的にエナンチオピュアな(-)-エフェドリン塩酸塩を含む組成物を約20℃で少なくとも24カ月間保存した後、組成物は、約30wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩、例えば約30wt%以下、約29wt%以下、約28wt%以下、約27wt%以下、約26wt%以下、約25wt%以下、約24wt%以下、約23wt%以下、約22wt%以下、約21wt%以下、約20wt%以下、約19wt%以下、約18wt%以下、約17wt%以下、約16wt%以下、約15wt%以下、約14wt%以下、約13wt%以下、約12wt%以下、約11wt%以下、約10wt%以下、約9wt%以下、約8wt%以下、約7wt%以下、約6wt%以下、約5wt%以下、約4wt%以下、約3wt%以下、約2wt%以下、約1wt%以下の(+)-エフェドリンまたはその塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約70%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約80%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約90%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約95%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約70%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約80%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約90%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約95%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約70%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約80%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約90%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約20℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約95%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約70%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約80%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約90%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約95%の(-)-エフェドリンを含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約70%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約80%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約90%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約95%の(-)-エフェドリン硫酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約70%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約80%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約90%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約40℃+/-2℃で少なくとも約12カ月、例えば少なくとも約12カ月、少なくとも約14カ月、少なくとも約16カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約20カ月、少なくとも約22カ月、少なくとも約24カ月、少なくとも約26カ月、少なくとも約28カ月、少なくとも約30カ月、少なくとも約32カ月、少なくとも約34カ月、少なくとも約36カ月、少なくとも約38カ月、少なくとも約40カ月、少なくとも約42カ月、少なくとも約44カ月、少なくとも約46カ月、少なくとも約48カ月間保存された後、初期量の少なくとも約95%の(-)-エフェドリン塩酸塩を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約25℃+/-2℃で少なくとも約12カ月間保存された後、約2μg/mL以下のジクロロ安息香酸、例えば約2μg/mL以下、約1.9μg/mL以下、約1.8μg/mL以下、約1.7μg/mL以下、約1.6μg/mL以下、約1.5μg/mL以下、約1.4μg/mL以下、約1.3μg/mL以下、約1.2μg/mL以下、約1.1μg/mL以下、約1μg/mL以下、約0.9μg/mL以下、約0.8μg/mL以下、約0.7μg/mL以下、約0.6μg/mL以下、約0.5μg/mL以下、約0.4μg/mL以下、約0.3μg/mL以下、約0.2μg/mL以下、または約0.1μg/mL以下のジクロロ安息香酸を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、約25℃+/-2℃で少なくとも約24カ月間保存された後、約2μg/mL以下のジクロロ安息香酸、例えば約2μg/mL以下、約1.9μg/mL以下、約1.8μg/mL以下、約1.7μg/mL以下、約1.6μg/mL以下、約1.5μg/mL以下、約1.4μg/mL以下、約1.3μg/mL以下、約1.2μg/mL以下、約1.1μg/mL以下、約1μg/mL以下、約0.9μg/mL以下、約0.8μg/mL以下、約0.7μg/mL以下、約0.6μg/mL以下、約0.5μg/mL以下、約0.4μg/mL以下、約0.3μg/mL以下、約0.2μg/mL以下、または約0.1μg/mL以下のジクロロ安息香酸を含む。
すぐに使用できるエフェドリン製剤
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリンまたはエフェドリン塩、等張剤(isotonic agent)、および水を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、防腐剤を含まない。防腐剤の非限定的な例として、(例えば、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール)、パラベン(例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン)、フェノール(例えば、フェノール、クロロクレゾール、o-フェニルフェノール)、水銀化合物(例えば、チオメルサール、ニトロメルゾール、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀)、および第四級アンモニウム化合物(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム)が挙げられる。一部の実施形態では、組成物は、ベンジルアルコールを含まない。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、キレート剤を含まない。キレート剤の非限定的な例として、EDTA、エデト酸カルシウム二ナトリウム、およびエデト酸二ナトリウムが挙げられる。一部の実施形態では、組成物は、EDTAを含まない。
一部の実施形態では、組成物は、防腐剤もキレート剤も含まない。一部の実施形態では、組成物は、ベンジルアルコールもEDTAも含まない。
一部の実施形態では、エフェドリンまたはエフェドリン塩は、約3.8mg/mLのエフェドリン遊離塩基に等価な量で存在する。例えばそれに限定されるものではないが、エフェドリンまたはエフェドリン塩がエフェドリン遊離塩基からなる実施形態では、エフェドリン遊離塩基は、約3.8mg/mLの量で存在し得る。エフェドリンまたはエフェドリン塩がエフェドリン硫酸塩からなる実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約5mg/mLの量で存在し得る。エフェドリンまたはエフェドリン塩がエフェドリン塩酸塩からなる実施形態では、エフェドリン塩酸塩は、約4.6mg/mLの量で存在し得る。
一部の実施形態では、等張剤は、塩化ナトリウムである。他の実施形態では、等張剤は、デキストロースである。等張剤が塩化ナトリウムである実施形態では、塩化ナトリウムは、等張にする量(isotonicamount)、例えば約9mg/mLで存在し得る。等張剤が
デキストロースである実施形態では、塩化ナトリウムは、等張にする量、例えば約5%で存在し得る。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン(例えば、(-)-エフェドリン)、塩化ナトリウムおよび水(例えば、注射用の水)を含む。一部の実施形態では、エフェドリンは、約3.8mg/mLの量で存在し、塩化ナトリウムは、約9mg/mLの量で存在する。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン硫酸塩(例えば、(-)-エフェドリン硫酸塩)、塩化ナトリウムおよび水(例えば、注射用の水)を含む。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約5mg/mLの量で存在し、塩化ナトリウムは、約9mg/mLの量で存在する。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン塩酸塩(例えば、(-)-エフェドリン塩酸塩)、塩化ナトリウムおよび水(例えば、注射用の水)を含む。一部の実施形態では、エフェドリン塩酸塩は、約4.6mg/mLの量で存在し、塩化ナトリウムは、約9mg/mLの量で存在する。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン(例えば、(-)-エフェドリン)、デキストロースおよび水(例えば、注射用の水)を含む。一部の実施形態では、エフェドリンは、約3.8mg/mLの量で存在し、デキストロースは、約5%の量で存在する。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン硫酸塩(例えば、(-)-エフェドリン硫酸塩)、デキストロースおよび水(例えば、注射用の水)を含む。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約5mg/mLの量で存在し、デキストロースは、約5%の量で存在する。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、エフェドリン塩酸塩(例えば、(-)-エフェドリン塩酸塩)、デキストロースおよび水(例えば、注射用の水)を含む。一部の実施形態では、エフェドリン塩酸塩は、約4.6mg/mLの量で存在し、デキストロースは、約5%の量で存在する。
本明細書に開示される任意の実施形態では、組成物は、被験体に有効用量のエフェドリンを提供するのに十分な総体積を有することができる。一部の実施形態では、総体積は、約5mL~約25mL、例えば約5mL、約10mL、約15mL、約20mL、または約25mLである。一部の実施形態では、総体積は、約10mLである。
本明細書に開示される任意の実施形態では、組成物は、容器、例えば使い捨て容器に入れることができる。一部の実施形態では、使い捨て容器は、バイアル、例えばガラスバイアルである。他の実施形態では、使い捨て容器は、シリンジ、例えばポリプロピレンシリンジである。
一部の実施形態では、本開示は、エフェドリン(例えば、(-)-エフェドリン)約38mg、塩化ナトリウム約90mg、および水(例えば、注射用の水)を含む約10mLの組成物を含む使い捨て容器を提供する。一部の実施形態では、使い捨て容器は、ガラスバイアルである。一部の実施形態では、使い捨て容器は、シリンジである。
一部の実施形態では、本開示は、エフェドリン硫酸塩(例えば、(-)-エフェドリン硫酸塩)約50mg、塩化ナトリウム約90mg、および水(例えば、注射用の水)を含む約10mLの組成物を含む使い捨て容器を提供する。一部の実施形態では、使い捨て容器は、ガラスバイアルである。一部の実施形態では、使い捨て容器は、シリンジである。
一部の実施形態では、本開示は、エフェドリン塩酸塩(例えば、(-)-エフェドリン塩酸塩)約46mg、塩化ナトリウム約90mg、および水(例えば、注射用の水)を含む約10mLの組成物を含む使い捨て容器を提供する。一部の実施形態では、使い捨て容器は、ガラスバイアルである。一部の実施形態では、使い捨て容器は、シリンジである。
一部の実施形態では、本開示は、防腐剤、例えばベンジルアルコールを含まない、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)を含む保管上安定な組成物を提供する。一部の実施形態では、保管上安定な組成物は、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)、等張剤(例えば、塩化ナトリウム)および水を含むが、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール)を含まない。一部の実施形態では、保管上安定な組成物は、エフェドリン硫酸塩(例えば、(-)-エフェドリン硫酸塩)、塩化ナトリウムおよび水を含むが、ベンジルアルコールを含まない。
一部の実施形態では、本開示は、キレート剤、例えばEDTAを含まない、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)を含む保管上安定な組成物を提供する。一部の実施形態では、保管上安定な組成物は、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)、等張剤(例えば、塩化ナトリウム)および水を含むが、キレート剤(例えば、EDTA)を含まない。一部の実施形態では、保管上安定な組成物は、エフェドリン硫酸塩(例えば、(-)-エフェドリン硫酸塩)、塩化ナトリウムおよび水を含むが、EDTAを含まない。
一部の実施形態では、本開示は、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール)もキレート剤(例えば、EDTA)も含まない、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)を含む保管上安定な組成物を提供する。一部の実施形態では、保管上安定な組成物は、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)、等張剤(例えば、塩化ナトリウム)および水を含むが、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール)もキレート剤(例えば、EDTA)も含まない。一部の実施形態では、保管上安定な組成物は、エフェドリン硫酸塩(例えば、(-)-エフェドリン硫酸塩)、塩化ナトリウムおよび水を含むが、ベンジルアルコールもEDTAも含まない。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、4.5~7.0のpH値を有する。一部の実施形態では、組成物は、5.5~6.5のpH値を有する。一部の実施形態では、組成物は、約5.6~6.2のpH値を有する。一部の実施形態では、組成物は、約4.5、約4.6、約4.7、約4.8、約4.9、約5.0、約5.1、約5.2、約5.3、約5.4、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、約6.0、約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、約6.5、約6.6、約6.7、約6.8、約6.9、または約7.0のpH値を有する。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、1mL当たり10コロニー形成単位(「CFU」)以下、例えば10CFU/mL以下、9CFU/mL以下、8CFU/mL以下、7CFU/mL以下、6CFU/mL以下、5CFU/mL以下、4CFU/mL以下、3CFU/mL以下、2CFU/mL以下、1CFU/mL以下、0.5CFU/mL以下、0.4CFU/mL以下、0.3CFU/mL以下、0.2CFU/mL以下、または0.1CFU/mL以下を含む。
一部の実施形態では、本開示の組成物は、1.7Eu/mg以下、1.6Eu/mg以下、1.5Eu/mg以下、1.4Eu/mg以下、1.3Eu/mg以下、1.2Eu/mg以下、1.1Eu/mg以下、1.0Eu/mg以下、0.9Eu/mg以下、0.8Eu/mg以下、0.7Eu/mg以下、0.6Eu/mg以下、0.5Eu/mg以下、0.4Eu/mg以下、0.3Eu/mg以下、0.2Eu/mg以下、または0.1Eu/mg以下の量の菌体内毒素を含む。
一部の実施形態では、本開示は、水中にエフェドリン硫酸塩を含む組成物を提供し、ここでエフェドリン硫酸塩は、約1mg/mL~約10mg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約2mg/mL~約8mg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約3mg/mL~約7mg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約4mg/mL~約6mg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、約5mg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態では、組成物は、塩化ナトリウムをさらに含む。一部の実施形態では、塩化ナトリウムは、約9mg/mLの量で存在する。一部の実施形態では、組成物は、20℃で少なくとも12カ月間保存された場合、安定である。一部の実施形態では、組成物は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、組成物は、防腐剤、例えばベンジルアルコールを含まない。一部の実施形態では、組成物は、キレート剤、例えばEDTAを含まない。一部の実施形態では、組成物は、エフェドリン硫酸塩、塩化ナトリウムおよび水から本質的になる。一部の実施形態では、組成物は、エフェドリン硫酸塩、塩化ナトリウムおよび水からなる。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。
一部の実施形態では、本開示は、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩、約9mg/mLの塩化ナトリウム、および水を含む、予め希釈された滅菌医薬品を提供する。一部の実施形態では、医薬品は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、医薬品は、ベンジルアルコールを含まない。一部の実施形態では、医薬品の総体積は、約10mLである。一部の実施形態では、医薬品は、バイアルに入れられる。一部の実施形態では、約20℃で保存された後、医薬品は、少なくとも3mg/mLのエフェドリンまたはモル当量のエフェドリン塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリンまたはエフェドリン塩は、エフェドリン硫酸塩である。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。
一部の実施形態では、本開示は、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩(例えば、約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩)、約9mg/mLの塩化ナトリウム、および水を含む、すぐに使用できる単位用量形態を提供する。一部の実施形態では、すぐに使用できる単位用量形態は、バイアルに入れられる。一部の実施形態では、すぐに使用できる単位用量形態は、総体積が約10mLである。一部の実施形態では、すぐに使用できる単位用量形態は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、すぐに使用できる単位用量形態は、ベンジルアルコールを含まない。一部の実施形態では、約20℃で保存された後、すぐに使用できる単位用量形態は、少なくとも3mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩(例えば、少なくとも4mg/mLのエフェドリン硫酸塩)を含む。
一部の実施形態では、本開示は、バイアルおよびバイアルに入れられた溶液を含む、パッケージされた薬学的製品を提供し、ここで溶液は、約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩、約9mg/mLの塩化ナトリウム、および水を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる。一部の実施形態では、溶液は、総体積が約10mLである。一部の実施形態では、溶液は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、バイアルは、ガラスを含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる。一部の実施形態では、バイアルは、ポリプロピレンを含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる。一部の実施形態では、溶液は、約20℃で少なくとも12カ月間保存された場合、安定である。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、溶液は、約4mg/mL~約6mg/mLの濃度のエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、溶液は、少なくとも4mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、溶液は、少なくとも4.5mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。
すぐに使用できるエフェドリン組成物を使用する方法
本開示は、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含むすぐに使用できる組成物を使用する方法を提供する。一般に、本明細書で開示される方法では、臨床医は、すぐに使用できる組成物を被験体に投与する前に、すぐに使用できる組成物を希釈する必要がない。一部の実施形態では、被験体への微生物汚染のリスクは、本開示と一致するすぐに使用できるエフェドリン組成物を投与される場合、パッケージされた濃縮エフェドリン医薬組成物の希釈を必要とするエフェドリン組成物を投与される被験体(例えば、同状況の被験体)への微生物汚染のリスクと比較して低く、例えば実質的に低い。
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする被験体へのエフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)の投与と関連する微生物感染のリスクを低減する方法を提供する。
一部の実施形態では、本開示と一致するエフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)を含むすぐに使用できる組成物を投与された被験体への微生物汚染のリスクは、5mg/mLの濃度に希釈された(例えば、臨床医によって希釈された)エフェドリン硫酸塩を投与された第2の被験体への微生物汚染のリスクよりも低く、または実質的に低い。このような一部の実施形態では、第2の被験体は、50mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含むパッケージされた滅菌薬学的製品からの濃縮エフェドリン硫酸塩組成物を、希釈剤、例えば生理食塩水と混合して(例えばそれで希釈して)、希釈されたエフェドリン硫酸塩組成物を形成することによって調製されたエフェドリン硫酸塩を受ける。
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする被験体にエフェドリン硫酸塩を投与する方法であって、エフェドリン硫酸塩を含む組成物を、滅菌予混合薬学的製品からシリンジに引くステップと、シリンジを使用して組成物を被験体に注射するステップとを含み、エフェドリン硫酸塩が、組成物に約5mg/mLの量で存在する、方法を提供する。一部の実施形態では、組成物は、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、水をさらに含む。一部の実施形態では、組成物は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、方法は、シリンジを使用して組成物を被験体に注射するステップの前に、滅菌予混合薬学的製品を希釈することを含まない。一部の実施形態では、滅菌予混合薬学的製品のバイアルに入れられた組成物は、約20℃で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、組成物は、約4mg/mL~約6mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする被験体の低血圧症を処置する方法であって、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む有効量のパッケージされた組成物を、シリンジに引くステップと、それを必要とする被験体に有効量のパッケージされた組成物を注射するステップとを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、約3.8mg/mLのエフェドリンに等価な量のエフェドリンまたはエフェドリン塩を含む。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、水をさらに含む。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、方法は、それを必要とする被験体に有効量のパッケージされた組成物を注射するステップの前に、パッケージされた組成物を希釈することを含まない。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、約20℃で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、パッケージされた組成物は、約4mg/mL~約6mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリンまたはエフェドリン塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。一部の実施形態では、方法は、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む有効量のパッケージされた組成物をシリンジに引くステップの前に、被験体の低血圧読み取り値を決定するステップをさらに含む。一部の実施形態では、低血圧症は、臨床的に重要な低血圧症である。一部の実施形態では、臨床的に重要な低血圧症は、麻酔の状況において臨床的に重要な低血圧症である。一部の実施形態では、方法は、有効量のパッケージされた組成物を被験体に注射する前に、被験体と関連する低血圧状態(例えば、臨床的に重要な低血圧状態)を検出するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、本開示は、それを必要とする被験体の血圧を上昇させる方法であって、被験体と関連する低血圧読み取り値を決定するステップと、約5.0mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む約1mL~約10mLのパッケージされた組成物を、シリンジに引くステップと、それを必要とする被験体に約1mL~約10mLのパッケージされた組成物を注射するステップとを含み、被験体と関連する血圧読み取り値が、それを必要とする被験体にパッケージされた組成物を注射するステップの後に上昇し、該方法が、それを必要とする被験体にパッケージされた組成物を注射するステップの前に、パッケージされた組成物を希釈することを含まない、方法を提供する。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、水をさらに含む。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、方法は、パッケージされた組成物を被験体に注射するステップの後に、被験体と関連する第2の血圧読み取り値を決定するステップをさらに含み、ここで第2の血圧読み取り値は、低血圧性である。一部の実施形態では、方法は、被験体と関連する第2の低血圧性の血圧読み取り値を決定するステップの後に、約1mL~約10mLのパッケージされた組成物を被験体に注射するステップをさらに含む。一部の実施形態では、パッケージされた組成物は、約20℃で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、パッケージされた組成物は、少なくとも約4mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、パッケージされた組成物は、少なくとも約4.5mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリン硫酸塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。
すぐに使用できるエフェドリン組成物を作製する方法
本開示はさらに、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含むすぐに使用できる組成物を作製する方法を提供する。
一般的に、エフェドリンまたはエフェドリン塩(例えば、エフェドリン硫酸塩)は、注射用の水中、塩化ナトリウムまたはデキストロースと合わされ、混合されて、無色透明な溶液を形成する。一部の実施形態では、溶液のpHは、酸(例えば、氷酢酸)または塩基(例えば、水酸化ナトリウム)を使用して4.5~7.0に調整される。必要に応じてpH調整された溶液中のエフェドリンまたはエフェドリン塩の最終濃度は、約3.8mg/mLのエフェドリン遊離塩基に等価である。したがって、エフェドリンまたはエフェドリン塩がエフェドリン硫酸塩である実施形態では、必要に応じてpH調整された溶液中のエフェドリン硫酸塩の最終濃度は、約5.0mg/mLである。エフェドリンまたはエフェドリン塩がエフェドリン塩酸塩である実施形態では、必要に応じてpH調整された溶液中のエフェドリン塩酸塩の最終濃度は、約4.6mg/mLである。必要に応じてpH調整された溶液中の塩化ナトリウムまたはデキストロースの濃度は、ヒト血清と等張にされるべきである(例えば、約9mg/mLの塩化ナトリウムまたは約5%のデキストロース)。
エフェドリンまたはエフェドリン塩溶液は、臨床医による使用前に滅菌されなければならない。一部の実施形態では、エフェドリンまたはエフェドリン塩溶液は、バイアル(例えば、ガラスまたはプラスチック使い捨てバイアル)に入れられ、次に当技術分野で公知の任意の適切な方法によって滅菌される。
一部の実施形態では、本開示は、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含むすぐに使用できる医薬組成物を作製する方法であって、エフェドリンまたはエフェドリン塩、塩化ナトリウムおよび水を合わせて、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩、および約9mg/mLの塩化ナトリウムを含む溶液を提供するステップと、その後、溶液を滅菌して、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含むすぐに使用できる医薬組成物を提供するステップとを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、方法は、滅菌ステップの前に、1つまたは複数のバイアルに溶液を入れるステップをさらに含む。一部の実施形態では、溶液は、デキストロースを含まない。一部の実施形態では、医薬組成物は、約20℃で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である。一部の実施形態では、約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、医薬組成物は、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩の少なくとも80%である量のエフェドリンまたはエフェドリン塩を含む。一部の実施形態では、エフェドリンまたはエフェドリン塩は、エフェドリン硫酸塩である。一部の実施形態では、エフェドリン塩は、(-)-エフェドリン硫酸塩である。一部の実施形態では、等モル量のエフェドリン塩は、約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩である。一部の実施形態では、エフェドリンまたはエフェドリン塩は、エフェドリン塩酸塩である。一部の実施形態では、エフェドリン塩酸塩は、(-)-エフェドリン塩酸塩である。一部の実施形態では、等モル量のエフェドリン塩は、約4.6mg/mLのエフェドリン塩酸塩である。
実施形態の態様は、いかなる形でも限定的なものとして解釈されるべきではない以下の実施例に照らして、さらに理解され得る。
(実施例1 すぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物)
200Lのステンレス鋼容器中、エフェドリン硫酸塩USP/EP粉末(ロット番号18130597、Siegfried PharmaChemikalien、Minden Germany)、塩化ナトリウムUSP/EP(ロット番号18804697、Merck&Co.、Kenilworth、NJ)、および注射用の水を、以下の表1に示される量で合わせることによって、エフェドリン硫酸塩のすぐに使用できる注射可能な組成物を、50Lスケールで調製した。
Figure 2023091072000004
混合した溶液の2つの20mLバイアルを、この段階でサンプリングすると、エフェドリン硫酸塩が所望の50mg/mLの量の100.2%~102.2%で溶液中に存在していたことが示された。またこの段階で、混合された溶液200mLのバイオバーデン試験により、許容されるレベルの生物学的成分(0~0.1CFU/mL)が明らかになった。
混合した後、Opticap XL4カプセルデュラポア膜(ロット番号18131597、Merck Millipore、Burlington、MA)を通して溶液を濾過し、その後、洗浄し発熱物質を除去した(depyrogenized)10ccの透明ガラスI型バイアル(ロット番号18500797、Gerresheimer/Bormioli、Duesseldorf、Germany)に充填した。バイアルを、クロロブチルfluoroticでコーティングされたストッパー(ロット番号18803297、West Pharma、Exton、PA)、およびフリップオフキャップ(flip-off cap)(ロット番号18700897、Capsulit S.p.A.、Roncello、Italy)でキャップした。
バイアル内の溶液のpHレベルは、5.6~6.2の範囲であり、十分に4.5~7.0の許容範囲内であった。エフェドリン硫酸塩は、バイアル内の溶液中に、所望の50mg/mL濃度の100.8%~102.5%の範囲の量で存在していた。バイアル内の溶液のバイオバーデン試験により、0CFU/mLであることが明らかになった。
キャップ付きバイアルを圧着し、A601Aオートクレーブ内で鋼製カセットに入れて122.1℃で15分間、過剰殺傷手法によって滅菌した。
最終的に滅菌されたバイアルの目視検査により、異物がなく、生成物体積が低く、または外見上の欠損がないことが明らかになった。滅菌されたバイアルは、USP方法<71>に一致する滅菌試験に合格し、USP方法<87>による菌体内毒素試験に合格した(≦1.7Eu/mg)。
充填後にプールした20個のストッパーでのバイオバーデン試験では、0~0.5CFU/mLの範囲が示された。この方法によって調製されたエフェドリン硫酸塩のすぐに使用できる10mLバイアルの3つのロットの分析を、以下の表2に示す。
Figure 2023091072000005
(実施例2 すぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物のリアルタイム安定性)
実施例1に開示される方法にすべて一致する標準生成装置、プロセス、人員および手順を使用して、生成施設内で、エフェドリン硫酸塩注射液、5mg/mLの10mLバッチを、10mLのI型フリントガラスバイアル(Gerresheimer/Bormioli)510個のそれぞれに入れて調製し、20mmのクロロブチルflurotecでコーティングされたストッパー(West)で閉鎖し、20mmのフリップオフアルミニウムクリンプシール(Capsult)で封止した。エフェドリン硫酸塩APIは、Siegfried PharmaChemikalien Minden GmbH(Germany)から調達した。
バイアルを、立ち入りを制限した安全キャビネットまたはセキュリティチャンバ内で、25+/-2℃および60+/-5%相対湿度(RH)で24カ月間保存し、試験のためだけに取り出した。いくつかのバイアルは直立で保存し、他のバイアルは上下逆にして保存した(例えば、液体をバイアル閉鎖部分と接触させた)。試料を特定し、安定性研究ログで記録を管理した。バイアルを、以下の表3に示されるパラメータに従って、表4に示される時点で、表5に示される直立/上下逆のバイアル指定によって試験した。
Figure 2023091072000006
Figure 2023091072000007
Figure 2023091072000008
各時点において試験のために抜き出したバイアルの数を、以下の表6にまとめる。
Figure 2023091072000009
定量的分析を、時間の関数としての平均値としてプロットする一方、プロファイル変化を精査し、結論を導き出すことができるように、定性的分析を記録してまとめた。
リアルタイム安定性研究の結果
1.物理的外観
仕様:
A)10ccのフリントガラスバイアルシールとストッパーおよびアルミニウムシール
B)透明
C)目に見える微粒子なし
D)無色
Figure 2023091072000010
2.質量オスモル濃度
仕様:270~330mOsm/kg
Figure 2023091072000011
3.pH
仕様:4.5~7.0の間
Figure 2023091072000012
4.エフェドリン硫酸塩アッセイ(5mg/mL)
仕様:表示量の95.0%~105.0%
Figure 2023091072000013
5.鏡像異性純度
仕様:(+)-1S,2R-エフェドリン、キラルHPLCによりNMT0.5%
Figure 2023091072000014
6.関連物質:任意の未知の個々の不純物
仕様:任意の未知の個々の不純物、HPLCにより≦0.2%
Figure 2023091072000015
7.関連物質:全不純物
仕様:
全不純物、HPLCにより≦0.75%
Figure 2023091072000016
8.微粒子物質
仕様:
A)≧10μmの粒子について、容器1つ当たりHIACによりNMT6000
B)≧25μmの粒子について、容器1つ当たりHIACによりNMT600
Figure 2023091072000017
9.滅菌性
仕様:滅菌
Figure 2023091072000018
10.菌体内毒素
仕様:NMT7.0EU/mg
Figure 2023091072000019
11.元素不純物
仕様:USP<232>の要件を満たす
Figure 2023091072000020
12.容器/閉鎖完全性試験(CCIT)
仕様:完全(integral)
Figure 2023091072000021
(実施例3 すぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物の加速安定性研究)
実施例1に開示される方法にすべて一致する標準生成装置、プロセス、人員および手順を使用して、生成施設内で、エフェドリン硫酸塩注射液、5mg/mLの10mLバッチを、10mLのI型フリントガラスバイアル(Gerresheimer/Bormioli)510個のそれぞれに入れて調製し、20mmのクロロブチルflurotecでコーティングされたストッパー(West)で閉鎖し、20mmのフリップオフアルミニウムクリンプシール(Capsult)で封止した。エフェドリン硫酸塩APIは、Siegfried PharmaChemikalien Minden GmbH(Germany)から調達した。
バイアルを、立ち入りを制限した安全な安定性チャンバ内で、40+/-2℃および75+/-5%相対湿度(RH)で6カ月間保存し、試験のためだけに取り出した。いくつかのバイアルは直立で保存し、他のバイアルは上下逆にして保存した(例えば、液体をバイアル閉鎖部分と接触させた)。試料を特定し、安定性研究ログで記録を管理した。
バイアルを、以下の表18に示されるパラメータに従って、表19に示される時点で、表20に示される直立/上下逆のバイアル指定によって試験した。
Figure 2023091072000022
Figure 2023091072000023
Figure 2023091072000024
各時点において試験のために抜き出したバイアルの数を、以下の表21にまとめる。
Figure 2023091072000025
定量的分析を、時間の関数としての平均値としてプロットする一方、プロファイル変化を精査し、結論を導き出すことができるように、定性的分析を記録してまとめた。
加速安定性研究の結果
1.物理的外観
仕様:
A)10ccのフリントガラスバイアルシールとストッパーおよびアルミニウムシール
B)透明
C)目に見える微粒子なし
D)無色
Figure 2023091072000026
2.質量オスモル濃度
仕様:270~330mOsm/kg
Figure 2023091072000027
3.pH
仕様:4.5~7.0の間
Figure 2023091072000028
4.エフェドリン硫酸塩アッセイ(5mg/mL)
仕様:表示量の95.0%~105.0%
Figure 2023091072000029
5.鏡像異性純度
仕様:(+)-1S,2R-エフェドリン、キラルHPLCによりNMT0.5%
Figure 2023091072000030
6.関連物質
仕様:
A)未知の個々の不純物、≦0.2%
B)全不純物、≦0.75%
Figure 2023091072000031
7.微粒子物質
仕様:
A)≧10μmの粒子について、容器1つ当たりHIACによりNMT6000
B)≧25μmの粒子について、容器1つ当たりHIACによりNMT600
Figure 2023091072000032
(実施例4 抽出可能物質および浸出可能物質の研究)
0.9%塩化ナトリウム注射液中エフェドリン硫酸塩、50mg/10mL(5mg/mL)を、Flurotecでコーティングされたクロロブチルゴムストッパーを有する10ccのI型ガラスバイアル(20mm 4110/40、Grey、West製のB2-40)にパッケージした。この抽出可能物および浸出可能物(EおよびL)の研究を、USP<1663>、<1664>で提供された指針に基づいて設計した。
ストッパー全体を、pH3.4の水、pH9.4の水およびIPA/水(50/50)の3種の溶媒中、一晩にわたって最短で12時間、抽出溶媒に浸漬し、還流させて(コーティングされていない表面も同様に曝露する)、本開示と一致するすぐに使用できるエフェドリン組成物よりも高い抽出力を提供した。さらに、浸出可能物の分析を、25℃±2℃および60%±5%相対湿度(RH)で24カ月、上下逆向きで保存した実施例2のすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物試料の3つの提示バッチ(exhibitbatch)に
ついて、QTOF GC-MS、QTOF LC-MSおよびHPLCによって実施した。金属不純物を抽出するために、抽出可能物の研究を、2%HNOを使用してストッパーおよびバイアルで実施し、抽出物を、ICP-MS分析を使用してスクリーニングした。さらに、25℃±2℃および60%±5%RHで24カ月、上下逆向きで保存した実施例2のすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物試料の3つの提示バッチを、クラス1および2Aの元素について分析した。
結果概要
ストッパーで実施した抽出可能物の研究からの抽出物を、揮発性および半揮発性化合物についてGC-MSによって分析し、不揮発性化合物についてはLC-MSによって分析した。曝露されたすべての抽出可能物試料および薬物生成物の安定性試料と共に、対照試料も調製し、分析した。MS研究を、独立した研究室によってLC-MSおよびGC-MSを使用して実施して、抽出物またはすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物における抽出可能物および浸出可能物を特定し、相対的に定量した。その後、浸出可能物の研究も、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)に基づいて検証された方法(EPH-006)によって実施した。
特定された抽出可能物のほとんどは、ストッパーのコーティングされていない表面から生じているように思われた。抽出可能物には、エラストマー成分の生成において一般に使用される、シロキサンオリゴマー、非イオン性界面活性剤(ラウレス-9および関連物)、硫黄化合物、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)および脂肪酸(無機充填剤)が含まれていた。LC-MS分析で見出された別の抽出可能物は、ビニルポリマーの生成に使用される一般的な可塑剤であるトリエチレングリコールであった。浸出可能物の分析中、ビス(2-エチルヘキシル)イソフタレートと一致する化合物は、すぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物試料中に、QTOF-GCMSによって0.15μg/mLまたはそれよりも低い濃度で検出された。ジクロロ安息香酸(DCBA)と一致する別の化合物も、すぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物試料中、QTOF-LCMS-UV-CADによって1.4μg/mLまたはそれよりも低いレベルで検出された。ジクロロ安息香酸も、HPLC分析中、試験方法EPH-006を使用して0.7μg/mLまたはそれよりも低い濃度で検出された。MS研究およびHPLC分析の両方によって検出されたDCBAも、すぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物の18カ月試料の浸出可能物の分析中に、既に検出されていたことに留意されたい。
MS研究およびHPLC分析に基づいて見出されたジクロロ安息香酸(DCBA)の最大量は、上下逆の位置で24カ月間保存したすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物の1つの試料において、約1.4ppm(エフェドリン硫酸塩に関して約0.02%)であった。ICH指針の通り(新しい薬物生成物Q3B R2中の不純物)、エフェドリン硫酸塩中に存在し得る任意の不純物の識別閾値は、0.2%であり、適格性(qualification)閾値は0.5%である。この上下逆にして保存した試料において見出されたDCB
Aの量は、定量限界未満(LOQ)、すなわち<0.1ppmであった。
元素不純物の評価のために、ストッパーおよびバイアルからの抽出物をICP-MSによって分析した。抽出溶液のICPMS分析から得られた結果は、クラス1、2Aおよび3が、それぞれ確立されたPDE未満であることが見出されたことを示している。さらに、25℃±2℃および60%±5%RHで24カ月、上下逆の位置で保存した実施例2のすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物の3つの提示バッチを、ICP-MSによってクラス1および2A元素について分析した。試験したすべての元素不純物は、それらの確立された1日容認曝露(PDE)値よりも著しく低いことが見出された。したがって、この抽出可能物および浸出可能物の研究からのデータに基づくと、本開示に一致するすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物における浸出可能物または金属性不純物と関連する安全性リスクは、低いと思われる。
抽出可能物の研究
ストッパーを、以下に言及する3つの抽出溶媒を使用して抽出した。a)1NのHClを使用してpH3.4に調整した水、b)1NのNaOHを使用してpH9.4に調整した水、c)IPA/水 50%/50%(v/v)。10個のストッパー(それぞれ約16.8gの重量)の3つの組を、3つの別個の250mLの丸底フラスコに移した。pH3.4の水溶液、pH9.4の水溶液およびIPA/水(50:50v/v)混合物のそれぞれ100mLを、前述の3つの別個の丸底フラスコに移した。10個のストッパーを含有する各溶媒を、一晩(最短12時間)、還流させて沸騰させた。還流は、IPA/水混合物およびpH3.4の溶液についてはそれぞれ12時間、pH9.4の溶液については20時間実施した。各還流溶媒から得られた溶液を、QTOF LC-MSおよびGC-MSを使用して抽出可能物について分析した。
金属を抽出することを企図した抽出可能物の研究を、ゴムストッパーおよびガラスバイアルで実施した。10個のストッパーを秤量し(約17gの重量)、1Lのプラスチック容器に移した。2%HNO溶液およそ200mL(ストッパーを浸漬させるのに適した体積)を、ストッパーを有する容器に移し、60℃に維持したオーブンに約24時間入れた。同様に、5個のバイアル(それぞれ約20gの重量)を、1Lのプラスチック容器に移した。2%HNO溶液およそ300mL(バイアルを浸漬させるのに適した体積)を、バイアルを有する容器に移し、60℃に維持したオーブンに約24時間入れた。さらに、金属は、より酸性の溶液中で抽出される傾向があるので、還流された水溶液(pH3.4、前述の抽出可能物の研究から)も、金属不純物について分析した。10種の元素(クラス1、2Aおよび3)を調査した。抽出物を、USP<233>に基づくICP-MSによって、ICH Q3Dの1日容認曝露(PDE)限界値に従って分析した。
各還流溶媒からの抽出物を、QTOF LC-MSおよびGC-MSを使用して抽出可能物について分析した。抽出可能物には、エラストマー成分の生成において一般に使用される、シロキサンオリゴマー、非イオン性界面活性剤(ラウレス-9および関連物)、硫黄化合物、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)および脂肪酸(無機充填剤)が含まれていた。LC-MS分析で見出された別の抽出可能物は、ビニルポリマーに使用される一般的な可塑剤であるトリエチレングリコールであった。相対的定量化と共に抽出物に検出された抽出可能な化合物は、表29~32に提供される。製造者に従って、ビスフェノールA(BPA)、メラミン、2-メルカプトベンゾチアゾール、ニトロソアミン、フタレートおよびポリ塩化ビニル(PVC)は、意図的にストッパーに添加されない。
Figure 2023091072000033
Figure 2023091072000034
Figure 2023091072000035
Figure 2023091072000036
Figure 2023091072000037
金属不純物を評価するために、2%硝酸ストッパー抽出物およびpH3.4還流抽出物を、USP<233>ベースのICP-MS分析に従ってスクリーニングし、結果を、それぞれの元素の確立されたPDEと比較する。10種の元素(クラス1、2Aおよび3)を選択した。抽出溶液のICPMS分析から得られた結果は、クラス1、2Aおよび3元素が、確立されたそれぞれのPDE未満であることが見出されたことを示している。抽出可能物の研究からのICP-MS結果を、表33にまとめる。
Figure 2023091072000038
浸出可能物の研究
上下逆の位置で25℃±2℃および60%±5%RHで24カ月間保存した実施例2のすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物の3つの提示バッチを、QTOF GC-MSおよびLC-MSによって浸出可能物の研究に付した。また対照試料を、メスフラスコ中で、エフェドリン硫酸塩API5gおよびNaCl9gを精製水1Lに溶解させることによって調製した。得られた溶液のpHは約5.6であった。
MS研究では、GCMS QTOFおよびLC-MS QTOF分析によって浸出可能物の識別および相対的定量化を達成した。分析評価閾値(AET)は、提案された薬物生成物の最大1日用量に基づいて0.15μg/mLと計算され、GC-MS分析では0.2μg/mL、LC-MS分析では0.1μg/mLに設定した。実施例2に記載される3つのロットからの薬物生成物試料を、そのまま、ならびにより低いpHおよびより高いpHで抽出して、GC-MS分析のための抽出物を調製した。薬物生成物試料を、さらに準備することなくLCMS分析によって分析した。エフェドリン硫酸塩注射液試料の浸出可能物のデータの概要は、以下の表34に提供される。MS研究では様々な構造および発色団の参照標準を用い、抽出可能物および浸出可能物の定量化は、密接にマッチする参照標準の較正曲線に基づいて実施した。
また、断片化パターンからの識別の一助にするために、必要に応じてMS/MS研究を実施した。ストッパー抽出物における抽出可能物の識別および定量化のために、同じ試験方法(GC-MSおよびLC-MS)を使用したことに留意されたい。これらの方法によって検出された様々な構造の抽出可能物の広範な一覧は、これらの方法の多用途性を実証している。MSデータから、抽出可能物の研究において用いられた厳しい条件に起因して、数々の抽出可能物が検出されたことが明らかであるが、浸出可能物の分析中に検出された化合物は、ジクロロ安息香酸(1.4μg/mLまたはそれよりも低い)および微量のビス(2-エチルヘキシル)イソフタレート(0.15μg/mLまたはそれよりも低い)だけであった。浸出可能物の識別および相対的定量化の値からの結果を、以下の表34にまとめる。
Figure 2023091072000039
Figure 2023091072000040
また、前述の薬物生成物試料を、検証されたHPLC方法、EPH-006によって浸出可能物について分析した。EPH-006を、ジクロロ安息香酸、フタル酸ジエチル(ビス(2-エチルヘキシル)イソフタレートと同じ官能性クラス)、BPAおよびIrganox関連浸出可能物を使用して、正確度、精度、直線性およびLOQに関して予め検証した。またHPLC分析中に、試験方法EPH-006を使用してジクロロ安息香酸を検出し、結果を表35にまとめる。
Figure 2023091072000041
方法のLOQは、0.1ppmであると決定されたが、これはAET、すなわち0.15ppmよりも低い。薬物生成物試料におけるLOQレベルを上回って検出された化合物は、2,4-ジクロロ安息香酸またはその考えられる異性体だけであったが、これはLC-MSデータと一致している。MS研究およびHPLC分析の両方によって検出されたジクロロ安息香酸は、18M試料の浸出可能物の分析中にも既に検出されていたことに留意されたい。DCBAの形成は、薬物生成物製剤における安息香酸と塩化物イオンとの考えられる相互作用に起因し得る。薬物生成物ロット1および2(同じAPI Siegfriedロット番号16152015を使用して製造された)におけるDCBAの量は、ロット3(異なるAPI Siegfriedロット番号16152017を使用して製造された)のDCBAの量よりも比較的高い。これらの結果は、先の結果と一致しており、DCBAの形成が、本開示と一致するすぐに使用できるエフェドリン硫酸塩組成物の製剤化中の安息香酸と塩化物イオンの相互作用に起因し得るという本発明者らの仮説をさらに裏付ける。
元素不純物を評価するために、上下逆の位置で25℃±2℃および60%±5%RHで24M保存した実施例2のロット1~3の3つの提示バッチを、クラス1および2Aの元素について分析した。ICP-MSデータを、以下の表36にまとめる。
Figure 2023091072000042
結論
抽出可能物および浸出可能物を、QTOF-GCMSおよびQTOF-LCMS-UV-CADの組合せを使用して識別した。識別された抽出可能物のほとんどは、エラストマー成分または添加剤に由来すると思われる。抽出可能物および浸出可能物の識別および相対的定量化のために同じ試験方法を用い、機器による分析評価閾値(AET)を、LC-MS分析については0.1μg/mLに設定し、GC-MS分析については0.2μg/mLに設定した。浸出可能物の分析中、ビス(2-エチルヘキシル)イソフタレートと一致する化合物が、エフェドリン硫酸塩注射液試料中、QTOF-GCMSによって0.15μg/mLまたはそれよりも低い濃度で検出された。ジクロロ安息香酸と一致する化合物は、エフェドリン硫酸塩注射液試料中、QTOF-LCMS-UV-CADによって、1.43μg/mLまたはそれよりも低い濃度で検出された。ジクロロ安息香酸も、HPLC分析においてEPH-006によって見出され、その量は0.7μg/mLまたはそれよりも低いことが見出された。DCBAの形成は、薬物生成物製剤におけるAPIに存在する安息香酸と塩化物イオンの考えられる相互作用に起因し得る。したがって、この抽出可能物および浸出可能物の研究からのデータに基づくと、本開示と一致するすぐに使用できるエフェドリン組成物における浸出可能物または元素不純物と関連する安全性リスクは、低いと思われる。
さらなる実施例
さらなる実施例1.エフェドリン硫酸塩が、約1mg/mL~約10mg/mLの濃度で存在する、水中にエフェドリン硫酸塩を含む組成物。
さらなる実施例2.エフェドリン硫酸塩が、約2mg/mL~約8mg/mLの濃度で存在する、さらなる実施例1の組成物。
さらなる実施例3.エフェドリン硫酸塩が、約3mg/mL~約7mg/mLの濃度で存在する、さらなる実施例1の組成物。
さらなる実施例4.エフェドリン硫酸塩が、約4mg/mL~約6mg/mLの濃度で存在する、さらなる実施例1の組成物。
さらなる実施例5.エフェドリン硫酸塩が、約5mg/mLの濃度で存在する、さらなる実施例1の組成物。
さらなる実施例6.塩化ナトリウムをさらに含む、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例7.塩化ナトリウムが、約9mg/mLの量で存在する、さらなる実施例6の組成物。
さらなる実施例8.20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例9.デキストロースを含まない、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例10.ベンジルアルコールを含まない、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例11.エフェドリン硫酸塩、塩化ナトリウムおよび水から本質的になる、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例12.エフェドリン硫酸塩、塩化ナトリウムおよび水からなる、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例13.エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、前述のいずれかのさらなる実施例の組成物。
さらなる実施例14.
約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩、
約9mg/mLの塩化ナトリウム、および

を含む、予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例15.デキストロースを含まない、さらなる実施例14の予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例16.ベンジルアルコールを含まない、さらなる実施例14またはさらなる実施例15の予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例17.医薬品の総体積が約10mLである、さらなる実施例14~16のいずれか1つの予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例18.バイアルに入れられる、さらなる実施例14~17のいずれか1つの予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例19.約20℃で光の下で保存された後、少なくとも3mg/mLのエフェドリンまたはモル当量のエフェドリン塩を含む、さらなる実施例14~18のいずれか1つの予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例20.エフェドリンまたはエフェドリン塩が、エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例14~19のいずれか1つの予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例21.エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例20の予め希釈された滅菌医薬品。
さらなる実施例22.
約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩、
約9mg/mLの塩化ナトリウム、および

を含む、すぐに使用できる単位用量形態。
さらなる実施例23.バイアルに入れられる、さらなる実施例22のすぐに使用できる単位用量形態。
さらなる実施例24.約10mLの総体積を有する、さらなる実施例22またはさらなる実施例23のすぐに使用できる単位用量形態。
さらなる実施例25.デキストロースを含まない、さらなる実施例22~24のいずれか1つのすぐに使用できる単位用量形態。
さらなる実施例26.ベンジルアルコールを含まない、さらなる実施例22~25のいずれか1つのすぐに使用できる単位用量形態。
さらなる実施例27.約20℃で光の下で保存された後、少なくとも4mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例22~26のいずれか1つのすぐに使用できる単位用量形態。
さらなる実施例28.
バイアル、および
バイアルに入れられた溶液
を含む、パッケージされた薬学的製品であって、
溶液が、
約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩、
約9mg/mLの塩化ナトリウム、および

を含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる、パッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例29.溶液が、約10mLの総体積を有する、さらなる実施例28のパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例30.溶液が、デキストロースを含まない、さらなる実施例28またはさらなる実施例29のパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例31.バイアルが、ガラスを含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる、さらなる実施例28~30のいずれか1つのパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例32.バイアルが、ポリプロピレンを含むか、それから本質的になるか、またはそれからなる、さらなる実施例28~31のいずれか1つのパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例33.溶液が、約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、さらなる実施例28~32のいずれか1つのパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例34.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、溶液が、約4mg/mL~約6mg/mLの濃度のエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例33のパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例35.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、溶液が、少なくとも4mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例33のパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例36.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、溶液が、少なくとも4.5mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例33のパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例37.エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例28~36のいずれか1つのパッケージされた薬学的製品。
さらなる実施例38.それを必要とする被験体にエフェドリン硫酸塩を投与する方法であって、
エフェドリン硫酸塩を含む組成物を、滅菌予混合薬学的製品からシリンジに引くステップと、
シリンジを使用して組成物を被験体に注射するステップと
を含み、
エフェドリン硫酸塩が、組成物に約5mg/mLの量で存在する、
方法。
さらなる実施例39.組成物が、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む、さらなる実施例38の方法。
さらなる実施例40.組成物が、水をさらに含む、さらなる実施例38またはさらなる実施例39の方法。
さらなる実施例41.組成物が、デキストロースを含まない、さらなる実施例38~40のいずれか1つの方法。
さらなる実施例42.シリンジを使用して組成物を被験体に注射するステップの前に、滅菌予混合薬学的製品を希釈することを含まない、さらなる実施例38~41のいずれか1つの方法。
さらなる実施例43.滅菌予混合薬学的製品のバイアルに入れられた組成物が、約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、さらなる実施例38~42のいずれか1つの方法。
さらなる実施例44.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、組成物が、約4mg/mL~約6mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例43の方法。
さらなる実施例45.エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例38~44のいずれか1つの方法。
さらなる実施例46.エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む、すぐに使用できる医薬組成物を作製する方法であって、
エフェドリンまたはエフェドリン塩、塩化ナトリウムおよび水を合わせて、
約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩、および
約9mg/mLの塩化ナトリウム
を含む溶液を提供するステップと、
その後、溶液を滅菌して、エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む、すぐに使用できる医薬組成物を提供するステップと
を含む、方法。
さらなる実施例47.滅菌ステップの前に、1つまたは複数のバイアルに溶液を入れるステップをさらに含む、さらなる実施例46の方法。
さらなる実施例48.溶液が、デキストロースを含まない、さらなる実施例46またはさらなる実施例47の方法。
さらなる実施例49.医薬組成物が、約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、さらなる実施例46~48のいずれか1つの方法。
さらなる実施例50.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、医薬組成物が、約3.8mg/mLのエフェドリンまたは等モル量のエフェドリン塩の少なくとも80%である量のエフェドリンまたはエフェドリン塩を含む、さらなる実施例49の方法。
さらなる実施例51.エフェドリンまたはエフェドリン塩が、エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例46~50のいずれか1つの方法。
さらなる実施例52.エフェドリン塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例51の方法。
さらなる実施例53.等モル量のエフェドリン塩が、約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例51またはさらなる実施例52の方法。
さらなる実施例54.エフェドリンまたはエフェドリン塩が、エフェドリン塩酸塩である、さらなる実施例46~50のいずれか1つの方法。
さらなる実施例55.エフェドリン塩酸塩が、(-)-エフェドリン塩酸塩である、さらなる実施例54の方法。
さらなる実施例56.等モル量のエフェドリン塩が、約4.6mg/mLのエフェドリン塩酸塩である、さらなる実施例54またはさらなる実施例55の方法。
さらなる実施例57.それを必要とする被験体の低血圧症を処置する方法であって、
エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む有効量のパッケージされた組成物を、シリンジに引くステップと、
それを必要とする被験体に有効量のパッケージされた組成物を注射するステップと
を含む、方法。
さらなる実施例58.パッケージされた組成物が、約3.8mg/mLのエフェドリンに等価な量のエフェドリンまたはエフェドリン塩を含む、さらなる実施例57の方法。
さらなる実施例59.パッケージされた組成物が、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む、さらなる実施例57またはさらなる実施例58の方法。
さらなる実施例60.パッケージされた組成物が、水をさらに含む、さらなる実施例57~59のいずれか1つの方法。
さらなる実施例61.パッケージされた組成物が、デキストロースを含まない、さらなる実施例57~60のいずれか1つの方法。
さらなる実施例62.それを必要とする被験体に有効量のパッケージされた組成物を注射するステップの前に、パッケージされた組成物を希釈することを含まない、さらなる実施例57~61のいずれか1つの方法。
さらなる実施例63.パッケージされた組成物が、約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、さらなる実施例57~62のいずれか1つの方法。
さらなる実施例64.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、パッケージされた組成物が、約4mg/mL~約6mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例63の方法。
さらなる実施例65.エフェドリンまたはエフェドリン塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例57~64のいずれか1つの方法。
さらなる実施例66.エフェドリンまたはエフェドリン塩を含む有効量のパッケージされた組成物をシリンジに引くステップの前に、被験体の低血圧読み取り値を決定するステップをさらに含む、さらなる実施例57~65のいずれか1つの方法。
さらなる実施例67.それを必要とする被験体の血圧を上昇させる方法であって、
被験体と関連する低血圧読み取り値を決定するステップと、
約5.0mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む約1mL~約10mLのパッケージされた組成物を、シリンジに引くステップと、
それを必要とする被験体に約1mL~約10mLのパッケージされた組成物を注射するステップと
を含み、
被験体と関連する血圧読み取り値が、それを必要とする被験体にパッケージされた組成物を注射するステップの後に上昇し、該方法が、それを必要とする被験体にパッケージされた組成物を注射するステップの前に、パッケージされた組成物を希釈することを含まない、方法。
さらなる実施例68.パッケージされた組成物は、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む、さらなる実施例67の方法。
さらなる実施例69.パッケージされた組成物が、水をさらに含む、さらなる実施例67またはさらなる実施例68の方法。
さらなる実施例70.パッケージされた組成物が、デキストロースを含まない、さらなる実施例67~69のいずれか1つの方法。
さらなる実施例71.パッケージされた組成物を被験体に注射するステップの後に、被験体と関連する第2の血圧読み取り値を決定するステップをさらに含み、ここで第2の血圧読み取り値が、低血圧性である、さらなる実施例67~70のいずれか1つの方法。
さらなる実施例72.被験体と関連する第2の低血圧性の血圧読み取り値を決定するステップの後に、約1mL~約10mLのパッケージされた組成物を被験体に注射することをさらに含む、さらなる実施例71の方法。
さらなる実施例73.パッケージされた組成物が、約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、さらなる実施例67~72のいずれか1つの方法。
さらなる実施例74.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、パッケージされた組成物が、少なくとも約4mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例73の方法。
さらなる実施例75.約20℃で光の下で少なくとも12カ月間保存された後、パッケージされた組成物が、少なくとも約4.5mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例73の方法。
さらなる実施例76.エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例67~75のいずれか1つの方法。
さらなる実施例77.エフェドリンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、すぐに使用できるパッケージされた医薬組成物であって、少なくとも24カ月間保存される際、エフェドリンまたは薬学的に許容されるその塩の濃度の約5%以下の低下を示す、すぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例78.塩化ナトリウムをさらに含む、さらなる実施例77のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例79.封止ガラス容器に保存される、さらなる実施例77または78のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例80.デキストロースを含まない、さらなる実施例77~79のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例81.ベンジルアルコールを含まない、さらなる実施例77~80のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例82.エフェドリンまたは薬学的に許容されるその塩、塩化ナトリウムおよび水から本質的になる、さらなる実施例77~81のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例83.約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む、さらなる実施例77~82のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例84.約3.8mg/mLのエフェドリン塩基を含む、さらなる実施例77~82のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例85.エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、さらなる実施例77~84のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
さらなる実施例86.約10mLの総体積として製剤化される、さらなる実施例77~85のいずれか1つのすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
結論
文脈によって別段特定されない限りまたは必要とされない限り、用語「エフェドリン」は、本明細書で使用される場合、(-)-エフェドリン(すなわち、(1R,2S)-2-メチルアミノ-1-フェニルプロパン-1-オールサルフェート)を指す。
本発明の具体的な実施形態の先の説明を、例示および説明の目的で提示してきた。それらは、包括的なものであることも、開示される正確な形態に本発明を限定することも企図されず、明らかに多くの修正形態および変更形態が、先の教示に照らして可能である。実施形態は、本発明の原理およびその実用的な適用を最も良く説明し、それによって当業者が、意図される特定の使用に適しているものとして、本発明および様々な修正を伴う様々な実施形態を最も良く利用できるようにするために選択され、説明されている。本発明の範囲は、本明細書に添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義されることが企図される。
先の説明は共に、単に例示的かつ説明的であり、本明細書に記載される方法およびデバイスを制限しないことが理解されるべきである。本願では、単数形の使用は、別段具体的に記載されない限り複数を含む。また、「または」の使用は、別段記載されない限り「および/または」を意味する。同様に、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、
「含む(comprising)」、「含む(include)」、「含む(includes)」および「含む(including)」は、制限することを企図されない。
本明細書に引用されるすべての特許文書、特許出願、刊行物、および参考文献は、あたかもそれぞれ個々の刊行物または特許出願が、参照により具体的に個々に組み込まれることが示されるのと同程度に、参照により明確に組み込まれる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
エフェドリン硫酸塩の投与を必要とする被験体にエフェドリン硫酸塩を投与する方法であって、
エフェドリン硫酸塩を含む組成物を、滅菌予混合薬学的製品からシリンジに引くステップと、
前記シリンジを使用して前記組成物を前記被験体に注射するステップと
を含み、
前記エフェドリン硫酸塩が、前記滅菌予混合薬学的製品に約5mg/mLの量で存在する、
方法。
(項目2)
前記組成物が、約9mg/mLの量の塩化ナトリウムをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記組成物が、水をさらに含む、項目1または項目2に記載の方法。
(項目4)
前記組成物が、デキストロースを含まない、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。(項目5)
前記シリンジを使用して前記組成物を前記被験体に注射するステップの前に、前記滅菌予混合薬学的製品を希釈することを含まない、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。(項目6)
前記滅菌予混合薬学的製品に入れられた前記組成物が、約20℃で少なくとも12カ月間保存された場合に安定である、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
約20℃で少なくとも12カ月間保存された後、前記組成物が、約4mg/mL~約6mg/mLの量のエフェドリン硫酸塩を含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、項目1~7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記組成物を前記被験体に注射するステップの前に、前記被験体と関連する低血圧性の血圧読み取り値を決定するステップをさらに含む、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
5mg/mLの濃度のエフェドリン硫酸塩の投与を必要とする第2の被験体への微生物汚染のリスクよりも、前記被験体への微生物汚染のリスクが低いかまたは実質的に低く、前記第2の被験体が、濃縮エフェドリン硫酸塩組成物を希釈剤で希釈することによって調製されたエフェドリン硫酸塩を受ける、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
エフェドリンまたは薬学的に許容されるその塩を含む、すぐに使用できるパッケージされた医薬組成物であって、少なくとも12カ月間保存される際、前記エフェドリンまたは薬学的に許容されるその塩の濃度の約5%以下の低下を示す、すぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目12)
塩化ナトリウムをさらに含む、項目11に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目13)
封止ガラス容器内に保存されている、項目11または項目12に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目14)
デキストロースを含まない、項目11~13のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目15)
ベンジルアルコールを含まない、項目11~14のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目16)
エフェドリンまたは薬学的に許容されるその塩、塩化ナトリウムおよび水から本質的になる、項目11~15のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目17)
約5mg/mLのエフェドリン硫酸塩を含む、項目11~16のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目18)
約3.8mg/mLのエフェドリン塩基を含む、項目11~16のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目19)
前記エフェドリン硫酸塩が、(-)-エフェドリン硫酸塩である、項目11~18のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
(項目20)
約10mLの総体積として製剤化される、項目11~19のいずれか一項に記載のすぐに使用できるパッケージされた医薬組成物。
混合した溶液の2つの20mLバイアルを、この段階でサンプリングすると、エフェドリン硫酸塩が所望のmg/mLの量の100.2%~102.2%で溶液中に存在していたことが示された。またこの段階で、混合された溶液200mLのバイオバーデン試験により、許容されるレベルの生物学的成分(0~0.1CFU/mL)が明らかになった。

バイアル内の溶液のpHレベルは、5.6~6.2の範囲であり、十分に4.5~7.0の許容範囲内であった。エフェドリン硫酸塩は、バイアル内の溶液中に、所望のmg/mL濃度の100.8%~102.5%の範囲の量で存在していた。バイアル内の溶液のバイオバーデン試験により、0CFU/mLであることが明らかになった。

Claims (1)

  1. 本願明細書に記載の発明。
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