JP2023087740A - 基板研磨方法、基板研磨装置、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

基板研磨方法、基板研磨装置、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】実際の研磨に使用される研磨テープの量を正確に予測することができる基板研磨方法を提供する。【解決手段】基板研磨方法は、過去に研磨した基板の実研磨条件と、実研磨条件における研磨テープの実使用量を、実研磨条件と実使用量とを関連付けてデータベース21aに格納し、研磨対象基板を研磨する前に、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件をデータベース21aから検索し、予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた研磨テープの実使用量を、研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定し、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの残量と、決定された予測使用量を比較し、研磨テープの残量が予測使用量以上であるときに、研磨対象基板を研磨モジュール4A,4Bで研磨する。【選択図】図12

Description

本発明は、ウェーハなどの基板を研磨する基板研磨方法に関し、特に研磨テープを基板に押し付けて該基板を研磨する基板研磨方法に関する。さらに、本発明は、研磨テープを基板に押し付けて該基板を研磨する研磨モジュールを備えた基板研磨装置に関する。さらに、本発明は、研磨テープで基板を研磨するためのプログラムに関する。
半導体デバイスの製造における歩留まり向上の観点から、基板の表面状態の管理が近年注目されている。半導体デバイスの製造工程では、種々の材料がシリコンウェーハ上に成膜される。このため、基板の周縁部には不要な膜や表面荒れが形成される。近年では、基板の周縁部のみをアームで保持して基板を搬送する方法が一般的になってきている。このような背景のもとでは、周縁部に残存した不要な膜が種々の工程を経ていく間に剥離して基板に形成されたデバイスに付着し、歩留まりを低下させてしまう。そこで、基板の周縁部に形成された不要な膜を除去するために、基板研磨装置を用いて基板の周縁部が研磨される。
この種の基板研磨装置は、研磨テープを基板の周縁部に摺接させることで基板の周縁部を研磨する。より具体的には、基板を基板保持部により保持し、回転させながら、研磨ヘッドによって研磨テープを基板の周縁部に押し付けることによって基板の周縁部を研磨する。基板の研磨中、研磨テープは、研磨テープ供給機構によってテープ巻き出しリールから研磨ヘッドを経由してテープ巻き取りリールに送られる。
特開2008-87136号公報
研磨テープ供給機構のテープ巻き出しリールに巻かれた研磨テープの後端近傍には、エンドマークが付与されており、テープ巻き出しリールに近接してこのエンドマークを検出可能なエンドマーク検出センサが取り付けられている。基板の周縁部を研磨している間に、エンドマーク検出センサが研磨テープのエンドマークを検出すると、基板研磨装置の制御部は、研磨テープ供給機構による研磨ヘッドへの研磨テープの供給を停止して、基板の周縁部の研磨を停止する。すなわち、基板の周縁部の研磨が中断される。このように、研磨テープのエンドマークが検出されたことにより、基板の研磨が中断されるエラーを「エンドマークエラー」と称することがある。
エンドマークエラーにより研磨が中断された基板は、中断された時点の研磨の進行状態を把握し、追加で研磨することが困難であるため、廃棄されていた。特許文献1に記載された処理装置は、研磨テープの巻体の外径から研磨テープの残量を検出する。しかしながら、従来の処理装置は、実際の研磨に使用される研磨テープの量を正確に算定することができず、研磨テープの残量のみに基づいて、研磨テープの交換を判断していた。このため、次の基板を研磨可能な研磨テープがテープ巻き出しリールに残っている場合でも、研磨テープが交換されてしまう場合があった。
そこで、本発明は、実際の研磨に使用される研磨テープの量を正確に予測することで、研磨テープをできる限り消費することができ、かつテープエンドエラーの発生を防止して、廃棄される基板の数を低減することができる基板研磨方法を提供する。さらに、本発明は、このような研磨方法で基板を研磨する基板研磨装置を提供する。さらに、本発明は、このような研磨方法を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
一態様では、過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、前記実研磨条件における研磨テープの実使用量を、前記実研磨条件と前記実使用量とを関連付けてデータベースに格納し、研磨対象基板を研磨する前に、前記研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件を前記データベースから検索し、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定し、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの残量と、前記決定された予測使用量とを比較し、前記研磨テープの残量が前記予測使用量以上であるときに、前記研磨対象基板を研磨モジュールで研磨する、基板研磨方法が提供される。
一態様では、前記予測使用量を決定することは、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件が前記データベース内に存在しないときに、前記予め設定された研磨条件に基づいて、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの予測使用量を算出することにより決定することである。
一態様では、前記実研磨条件は、複数の研磨ヘッドのうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含み、前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含む。
一態様では、前記実研磨条件は、研磨テープの複数の種類のうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含み、前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含む。
一態様では、前記実研磨条件は、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に含まれた複数の研磨工程の研磨条件を含み、前記実使用量は、前記複数の研磨工程を含む研磨の開始から終了までに使用された研磨テープの実使用量であり、前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に適用される複数の研磨工程の研磨条件を含む。
一態様では、前記基板研磨方法は、前記実研磨条件に対応するハッシュ値を生成して、前記実使用量と前記ハッシュ値とを関連付けて前記データベースに格納し、前記研磨対象基板の前記予め設定された研磨条件に対応する検索用ハッシュ値を生成して、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値を前記データベースから検索し、前記予測使用量を決定することは、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定することである。
一態様では、基板を研磨テープで研磨する研磨モジュールと、データベースおよび演算装置を備えた制御システムを備え、前記制御システムは、過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、前記実研磨条件における研磨テープの実使用量を、前記実研磨条件と前記実使用量とを関連付けて前記データベースに格納し、前記研磨対象基板を研磨する前に、前記研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件を前記データベースから検索し、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定し、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの残量と、前記決定された予測使用量とを比較し、前記研磨テープの残量が前記予測使用量以上であるときに、前記研磨モジュールに指令を与えて前記研磨対象基板を研磨させるように構成されている、基板研磨装置が提供される。
一態様では、前記制御システムは、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件が前記データベース内に存在しないときに、前記予め設定された研磨条件に基づいて、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの予測使用量を算出するように構成されている。
一態様では、前記実研磨条件は、複数の研磨ヘッドのうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含み、前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含む。
一態様では、前記実研磨条件は、複数の研磨テープの種類のうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含み、前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含む。
一態様では、前記実研磨条件は、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に含まれた複数の研磨工程の研磨条件を含み、前記実使用量は、前記複数の研磨工程を含む研磨の開始から終了までに使用された研磨テープの実使用量であり、前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に適用される複数の研磨工程の研磨条件を含む。
一態様では、前記制御システムは、前記実研磨条件に対応するハッシュ値を生成して、前記実使用量と前記ハッシュ値とを関連付けて前記データベースに格納し、前記研磨対象基板の前記予め設定された研磨条件に対応する検索用ハッシュ値を生成して、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値を前記データベースから検索し、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定するように構成されている。
一態様では、制御システムに指令を与えて、過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、前記実研磨条件における研磨テープの実使用量を、前記実研磨条件と前記実使用量とを関連付けてデータベースに格納するステップと、研磨対象基板を研磨する前に、前記研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件を前記データベースから検索するステップと、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定するステップと、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの残量と、前記決定された予測使用量とを比較するステップと、前記研磨テープの残量が前記予測使用量以上であるときに、前記研磨モジュールに指令を与えて、前記研磨対象基板を研磨させるステップをコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明によれば、研磨テープの予測使用量として、研磨対象基板の研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた研磨テープの実使用量が用いられる。これにより、基板研磨装置は、研磨中のテープ送り速度の変化や、研磨ヘッドがヘッドポジション間を移動するときの研磨テープの送り量、および異なる研磨工程間での研磨テープの送り量も反映された正確な予測使用量を決定することができる。
さらに、本発明によれば、基板研磨装置は、研磨対象基板を研磨する前に、決定された予測使用量と、研磨テープの残量とを比較することにより、研磨テープをできる限り消費することができ、かつテープエンドエラーの発生を防止して、廃棄される基板の数を低減することができる。
基板研磨装置の一実施形態を示す平面図である。 図2(a)および図2(b)は、基板の周縁部を示す拡大断面図である。 研磨モジュールの一実施形態を示す模式図である。 研磨ヘッドの一実施形態を示す模式図である。 チルト機構の一実施形態を示す平面図である。 基板を連続研磨している様子を示す図である。 基板を固定研磨している様子を示す図である。 基板の研磨工程の一実施形態を示すフローチャートである。 図8に示す研磨工程の研磨条件の一例を示す表である。 基板研磨装置の処理動作の一実施形態を示すフローチャートである。 過去に研磨した基板の実研磨条件と研磨テープの実使用量をデータベースに格納する工程を説明する図である。 研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件をデータベースから検索し、予測使用量を決定する工程を説明する図である。 検索用ハッシュ値を用いて検索する方法を説明する図である。 複数の研磨対象基板の配置の一実施形態を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、基板研磨装置の一実施形態を示す平面図である。本実施形態の基板研磨装置は、基板のベベル部を含む周縁部を研磨するための装置である。一実施形態では、基板研磨装置は、基板のノッチ部を研磨するための装置であってもよい。基板研磨装置は、研磨モジュール4A,4B、待機ステージ5A,5B、洗浄乾燥部7、ロードポート10、第1搬送ロボット16、第2搬送ロボット17、第3搬送ロボット18、および第4搬送ロボット19を備えている。研磨モジュール4A,4B、待機ステージ5A,5B、洗浄乾燥部7、第1搬送ロボット16、第2搬送ロボット17、第3搬送ロボット18、および第4搬送ロボット19は、ハウジング100内に配置されている。
研磨対象基板は、基板カセット2に収容され、基板カセット2はロードポート10に載置されている。第1搬送ロボット16は、ロードポート10に隣接して配置されている。第1搬送ロボット16は、研磨すべき基板をロードポート10上の基板カセット2から取り出して、第2搬送ロボット17に渡す。
本実施形態では、基板研磨装置は、2つの研磨モジュール4A,4Bを備えているが、一実施形態では、基板研磨装置は、1つの研磨モジュールのみを備えていてもよく、あるいは3つ以上の研磨モジュールを備えていてもよい。同様に、本実施形態では、基板研磨装置は、2つの待機ステージ5A,5Bを備えているが、一実施形態では、基板研磨装置は、1つの待機ステージのみを備えていてもよく、あるいは3つ以上の待機ステージを備えていてもよい。
研磨モジュール4A,4Bおよび待機ステージ5A,5Bは、ハウジング100の長手方向に沿って配列されている。研磨対象基板は、研磨モジュール4A,4Bにより研磨される前に、待機ステージ5A,5Bに載置される。一実施形態では、待機ステージ5Aおよび/または待機ステージ5Bは、ノッチアライナー(図示せず)を備えていてもよい。ノッチアライナーは、基板のノッチ(切り欠き)を検出するとともに、基板のノッチを所定の位置に合わせるための装置である。ノッチアライナーの具体的構成は、基板のノッチを検出し、基板のノッチを所定の位置に合わせることができるものであれば、特に限定されない。
研磨対象基板は、研磨モジュール4A,4Bの少なくとも一方により周縁部が研磨される。研磨対象基板は、1つの研磨モジュール4Aまたは4Bのみで周縁部の研磨が行われてもよいし、あるいは2つの研磨モジュール4Aおよび4Bで周縁部の研磨が行われてもよい。
研磨モジュール4Aは、2つの研磨ヘッド33A,33Bを備えている。研磨モジュール4Aでの研磨対象基板の研磨は、1つの研磨ヘッド33Aまたは33Bのみにより行われてもよいし、あるいは2つの研磨ヘッド33Aおよび33Bにより行われてもよい。研磨モジュール4Bは、2つの研磨ヘッド33C,33Dを備えている。研磨モジュール4Bでの研磨対象基板の研磨は、1つの研磨ヘッド33Cまたは33Dのみにより行われてもよいし、あるいは2つの研磨ヘッド33Cおよび33Dにより行われてもよい。
第2搬送ロボット17は、研磨モジュール4A,4B、待機ステージ5A,5B、および洗浄乾燥部7に隣接して配置されている。第2搬送ロボット17は、第1搬送ロボット16から受け取った基板を搬送して、研磨モジュール4A,4Bおよび待機ステージ5A,5Bとの間で基板の受け渡しを行う。さらに、第2搬送ロボット17は、研磨モジュール4A,4Bから受け取った基板を洗浄乾燥部7に渡す。
洗浄乾燥部7は、研磨モジュール4A,4Bにより周縁部が研磨された基板を洗浄する第1洗浄モジュール12および第2洗浄モジュール13と、洗浄された基板を乾燥させる乾燥モジュール14を備えている。第1洗浄モジュール12、第2洗浄モジュール13、および乾燥モジュール14は、ハウジング100の長手方向に沿って配列されている。第1洗浄モジュール12は、ロール状のスポンジ部材によるスクラブ洗浄を行うように構成されている。第2洗浄モジュール13は、ペンシル状のスポンジ部材によるスクラブ洗浄を行うように構成されている。本実施形態では、洗浄乾燥部7は、第1洗浄モジュール12および第2洗浄モジュール13を備えているが、一実施形態では、洗浄乾燥部7は、第1洗浄モジュール12および第2洗浄モジュール13のうちのいずれかを備えていてもよい。
第3搬送ロボット18は、第1洗浄モジュール12と第2洗浄モジュール13との間に配置されている。第4搬送ロボット19は、第2洗浄モジュール13と乾燥モジュール14との間に配置されている。第3搬送ロボット18は、第1洗浄モジュール12と第2洗浄モジュール13との間で基板の受け渡しを行う。第4搬送ロボット19は、第2洗浄モジュール13と乾燥モジュール14との間で基板の受け渡しを行う。
基板研磨装置は、複数の基板のそれぞれについて、研磨モジュール4Aおよび/または4Bによる周縁部の研磨、および洗浄乾燥部7による基板の洗浄、乾燥を順次行うことで、複数の基板を研磨する。
基板研磨装置は、研磨モジュール4A,4B、待機ステージ5A,5B、洗浄乾燥部7、第1搬送ロボット16、第2搬送ロボット17、第3搬送ロボット18、および第4搬送ロボット19に電気的に接続された制御システム20をさらに備えている。制御システム20は、研磨モジュール4A,4B、待機ステージ5A,5B、洗浄乾燥部7、第1搬送ロボット16、第2搬送ロボット17、第3搬送ロボット18、および第4搬送ロボット19の動作を制御するように構成されている。
制御システム20は、後述するデータベース21aおよびプログラムが格納された記憶装置21と、プログラムに従って演算を実行する演算装置22を備えている。記憶装置21は、演算装置22がアクセス可能な主記憶装置(例えばランダムアクセスメモリ)と、データベース21aおよびプログラムを格納する補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ)を備えている。演算装置22は、記憶装置21に格納されているプログラムに含まれている命令に従って演算を行うCPU(中央処理装置)またはGPU(グラフィックプロセッシングモジュール)などを含む。
一実施形態では、制御システム20は、演算装置22による処理結果や処理されたデータなどを表示する表示画面(図示せず)、およびデータ、プログラム、および各種情報を記憶装置21に入力するための入力装置(図示せず)を備えていてもよい。
制御システム20は、少なくとも1台のコンピュータを備えている。例えば、制御システム20は、基板研磨装置に通信線で接続されたエッジサーバであってもよいし、インターネットなどのネットワークによって基板研磨装置に接続されたクラウドサーバであってもよい。制御システム20は、複数のサーバの組み合わせであってもよい。例えば、制御システム20は、インターネットまたはローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークにより互いに接続されたエッジサーバとクラウドサーバとの組み合わせ、あるいは通信ネットワークで接続されていない複数のサーバの組み合わせであってもよい。ただし、制御システム20の具体的構成はこれらの例に限定されない。一実施形態では、制御システム20は、複数の装置で構成されており、それぞれに記憶装置21と演算装置22を備えていてもよい。
次に、研磨モジュール4A,4Bの構成の詳細について説明する。研磨モジュール4Aおよび4Bは、基本的に同じ構成を有しているため、以下、研磨モジュール4Aについて説明する。本実施形態の研磨モジュール4Aは、図2(a)および図2(b)に示す基板Wの周縁部を研磨するように構成されている。図2(a)および図2(b)は、基板Wの周縁部を示す拡大断面図である。より詳しくは、図2(a)はいわゆるストレート型の基板の断面図であり、図2(b)はいわゆるラウンド型の基板の断面図である。ベベル部Bは、面取りされた形状または丸みを帯びた形状を有している。
図2(a)の基板Wにおいて、ベベル部Bは、上側傾斜面(上側ベベル部)B1、下側傾斜面(下側ベベル部)B2、および側部(アペックス)B3から構成される基板Wの最外周面である。図2(b)の基板Wにおいては、ベベル部Bは、基板Wの最外周面を構成する、湾曲した断面を有する部分である。トップエッジ部E1は、ベベル部Bの半径方向内側に位置する環状の平坦部である。ボトムエッジ部E2は、トップエッジ部E1とは反対側に位置し、ベベル部Bの半径方向内側に位置する環状の平坦部である。トップエッジ部E1は、デバイスが形成された領域を含むこともある。本明細書において、基板Wの周縁部は、トップエッジ部E1、ベベル部B、およびボトムエッジ部E2のうちのいずれかを含む領域のことを示す。
図3は、研磨モジュール4Aの一実施形態を示す模式図である。研磨モジュール4Aは、研磨対象基板Wを保持し、回転させる基板保持部40と、基板保持部40により回転された基板Wの周縁部に、研磨テープ32A,32Bを押し付けて基板Wの周縁部を研磨する2つの研磨ヘッド33A,33Bと、基板Wの下面に液体を供給する下側供給ノズル42と、基板Wの上面に液体を供給する上側供給ノズル43を備えている。基板Wに供給される液体の一例として、純水が挙げられる。基板Wの研磨中、下側供給ノズル42から基板Wの下面に液体が供給され、上側供給ノズル43から基板Wの上面に液体が供給される。
本実施形態では、研磨モジュール4Aは、2つの研磨ヘッド33A,33Bを備えているが、一実施形態では、研磨モジュール4Aは、1つの研磨ヘッドのみを備えていてもよく、あるいは3つ以上の研磨ヘッドを備えていてもよい。研磨対象基板Wは、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33A,33Bの少なくとも一方により周縁部が研磨される。研磨ヘッド33Aが研磨位置に配置されているときは、研磨ヘッド33Bは待避位置に配置されている。研磨ヘッド33Bが研磨位置に配置されているときは、研磨ヘッド33Aは待避位置に配置されている。
図3は、研磨ヘッド33Aが研磨位置に配置されており、研磨ヘッド33Bが待避位置に配置されている状態を示している。研磨ヘッド33Aは、基板Wの周縁部を向いている。基板保持部40は、基板Wを保持している。基板保持部40は、基板Wを真空吸着により保持する保持ステージ34と、保持ステージ34の中央部に連結されたシャフト35と、保持ステージ34を回転させ、かつ上下動させる保持ステージ駆動機構37を備えている。保持ステージ駆動機構37は、保持ステージ34を、その軸心Crを中心に回転させ、軸心Crに沿って上下方向に移動可能に構成されている。
基板Wは、第2搬送ロボット17(図1参照)により、基板Wの中心O1が保持ステージ34の軸心Cr上に位置するように保持ステージ34の基板保持面に載置される。基板保持部40は、基板Wを保持ステージ34の軸心Cr(すなわち基板Wの軸心)を中心に回転させ、かつ基板Wを保持ステージ34の軸心Crに沿って上昇下降させることができる。
研磨モジュール4Aは、研磨テープ32Aを研磨ヘッド33Aに供給し、かつ研磨ヘッド33Aから回収する研磨テープ供給機構46Aをさらに備えている。研磨モジュール4Aは、研磨テープ32Bを研磨ヘッド33Bに供給し、かつ研磨ヘッド33Bから回収する研磨テープ供給機構46Bをさらに備えている。研磨テープ供給機構46A,46Bは、基本的に同じ構成を有しているため、以下、研磨テープ供給機構46Aについて説明する。
研磨テープ供給機構46Aは、研磨テープ32Aを研磨ヘッド33Aに供給するテープ巻き出しリール47と、基板Wの研磨に使用された研磨テープ32Aを回収するテープ巻き取りリール48を備えている。テープ巻き出しリール47およびテープ巻き取りリール48には図示しないテンションモータがそれぞれ連結されている。それぞれのテンションモータは、テープ巻き出しリール47およびテープ巻き取りリール48に所定のトルクを与え、研磨テープ32Aに所定のテンションをかけることができるようになっている。
研磨テープ32Aは、研磨テープ32Aの研磨面が基板Wの周縁部を向くように研磨ヘッド33Aに供給される。研磨テープ32Aは、テープ巻き出しリール47から研磨ヘッド33Aへ供給され、使用された研磨テープ32Aはテープ巻き取りリール48に回収される。研磨テープ供給機構46Aは、研磨テープ32Aを支持するための複数のガイドローラー50,51,52,53をさらに備えている。研磨テープ32Aの進行方向は、ガイドローラー50,51,52,53によってガイドされる。
次に、研磨ヘッド33A,33Bの構成の詳細について説明する。研磨ヘッド33A,33Bは、基本的に同じ構成を有しているため、以下、研磨ヘッド33Aについて説明する。研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33C,33Dの構成も、以下に説明する研磨ヘッド33Aと基本的に同じ構成を有しているため、その重複する説明を省略する。図4は、研磨ヘッド33Aの一実施形態を示す模式図である。研磨ヘッド33Aは、研磨テープ32Aをテープ巻き出しリール47(図3参照)からテープ巻き取りリール48(図3参照)へ送るテープ送り装置56を備えている。研磨ヘッド33Aは複数のガイドローラー60,61,62,63,64,65,66を有しており、これらのガイドローラーは、基板Wの接線方向と直交する方向に研磨テープ32Aが進行するように研磨テープ32Aをガイドする。
研磨ヘッド33Aに設けられたテープ送り装置56は、テープ送りローラー56aと、テープ把持ローラー56bと、テープ送りローラー56aを回転させるテープ送りモータMとを備えている。テープ送りモータMは研磨ヘッド33Aの側面に設けられ、テープ送りモータMの回転軸にテープ送りローラー56aが取り付けられている。テープ把持ローラー56bはテープ送りローラー56aに隣接して配置されている。テープ把持ローラー56bは、図4の矢印NFで示す方向(テープ送りローラー56aに向かう方向)に力を発生するように図示しない機構で支持されており、テープ送りローラー56aを押圧するように構成されている。
テープ送りモータMが図4の矢印Rで示す方向に回転すると、テープ送りローラー56aが回転して研磨テープ32Aをその長手方向に送ることができる。テープ把持ローラー56bはその軸を中心に回転することができるように構成され、研磨テープ32Aが送られることにより回転する。テープ送りモータMは、該テープ送りモータMの回転回数を計数可能なロータリエンコーダ(図示せず)を有している。
研磨ヘッド33Aは、研磨テープ32Aを基板Wに対して押し付ける押圧部材68と、押圧部材68を基板Wの周縁部に向かって移動させるアクチュエータとしてのエアシリンダ54をさらに備えている。エアシリンダ54へ供給する空気圧を制御することによって、研磨テープ32Aの基板Wに対する押付力が調整される。押圧部材68は、研磨テープ32Aの研磨面32p(砥粒を有する表面)の裏側に配置されている。押圧部材68がエアシリンダ54によって基板Wに向かって移動されると、押圧部材68は、研磨テープ32Aをその裏側から基板Wの周縁部に対して押し付ける。これにより、研磨ヘッド33Aは、基板Wの周縁部を研磨する。
図5は、研磨ヘッド33A,33Bを傾斜させるチルト機構70A,70Bの一実施形態を示す平面図である。図5に示すように、研磨モジュール4Aは、研磨ヘッド33A,33Bを所定の角度に傾斜させる2つのチルト機構70A,70Bをさらに備えている。チルト機構70Aは研磨ヘッド33Aに連結されており、チルト機構70Bは研磨ヘッド33Bに連結されている。研磨ヘッド33Aを傾斜させるチルト機構70Aと、研磨ヘッド33Bを傾斜させるチルト機構70Bは、基本的に同じ構成を有しているため、以下、チルト機構70Aについて説明する。
チルト機構70Aは、研磨ヘッド33Aを保持ステージ34の基板保持面に対して傾動させるように構成されている。より具体的には、チルト機構70Aは、研磨ヘッド33Aに連結されたクランクアーム72と、クランクアーム72を回転させるアーム回転装置73を備えている。クランクアーム72の一端は、保持ステージ34の基板保持面と実質的に同じ高さに位置しており、アーム回転装置73に連結されている。クランクアーム72の他端は研磨ヘッド33Aに連結されている。
アーム回転装置73がクランクアーム72を回転させると、研磨ヘッド33Aの全体を保持ステージ34の基板保持面上の基板Wに対して所定のチルト速度で傾動させることができる。したがって、研磨ヘッド33Aは、所定のチルト速度で傾動させながら基板Wの周縁部を研磨することができる。チルト速度は、単位時間あたりに傾動する研磨ヘッドの角度である。例えば、チルト速度の単位は、「度/分」で表される。さらに、チルト機構70Aは、研磨ヘッド33Aを所定の傾斜角度に維持することができるように構成されている。したがって、研磨ヘッド33Aは、所定の傾斜角度を維持した状態で基板Wの周縁部を研磨することができる。なお、研磨ヘッド33Aを保持ステージ34の基板保持面および基板Wに対して傾動させることができるのであれば、チルト機構70Aの具体的構成は図5に示す実施形態に限られない。
研磨モジュール4Aは、研磨モジュール4Aの各構成要素の動作を制御する制御システム20に電気的に接続されている。研磨ヘッド33A,33B、基板保持部40、下側供給ノズル42、上側供給ノズル43、研磨テープ供給機構46A,46B、およびチルト機構70A,70Bは、制御システム20に電気的に接続されている。研磨ヘッド33A,33B、基板保持部40、下側供給ノズル42、上側供給ノズル43、研磨テープ供給機構46A,46B、およびチルト機構70A,70Bの動作は、制御システム20によって制御される。
研磨モジュール4A,4Bによる基板の周縁部の研磨は、研磨中の研磨ヘッドの動作によって連続研磨と固定研磨の2つの研磨モードに分類される。本明細書では、チルト機構により研磨ヘッドを所定のチルト速度で連続的に傾動させながら、基板の周縁部を研磨する研磨モードを「連続研磨」と称する。また、チルト機構により研磨ヘッドを所定の傾斜角度に維持した状態で、基板の周縁部を研磨する研磨モードを「固定研磨」と称する。
図6は、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aにより基板Wの周縁部を連続研磨している様子を示す図である。連続研磨では、チルト機構70A(図5参照)により研磨ヘッド33Aの傾斜角度を連続的に変化させながら、研磨ヘッド33Aにより研磨テープ32Aを基板Wの周縁部に押し付ける。より具体的には、図6に示すように、チルト機構70Aは、研磨ヘッド33Aの傾斜角度がα1(例えば、60度)のヘッドポジションG1から、研磨ヘッド33Aの傾斜角度がα2(例えば、-60度)のヘッドポジションG2まで、研磨ヘッド33Aの傾斜角度を所定のチルト速度で連続的に変化させる。チルト機構70Aが研磨ヘッド33Aを傾動させている間、研磨ヘッド33Aの押圧部材68は、研磨テープ32Aをエアシリンダ54によって基板Wの周縁部に対して押し付ける。これにより、研磨ヘッド33Aは基板Wの周縁部を研磨する。チルト機構70Aは、ヘッドポジションG1とヘッドポジションG2との間で研磨ヘッド33Aを所定の傾動回数で往復動させる。基板Wの研磨中、研磨テープ32Aはテープ送り装置56(図4参照)により所定の速度で送られる。
図7は、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aにより基板Wの周縁部を固定研磨している様子を示す図である。図7に示す固定研磨の例では、図5に示すチルト機構70Aにより研磨ヘッド33Aを予め定められた複数の傾斜角度に順番に維持した状態で、研磨ヘッド33Aにより研磨テープ32Aを基板Wの周縁部に押し付ける。より具体的には、図7に示すように、チルト機構70Aは、研磨ヘッド33Aの傾斜角度がα1(例えば、60度)のヘッドポジションG1の状態で、研磨ヘッド33Aを所定の研磨時間維持する。次に、チルト機構70Aは、ヘッドポジションG1から研磨ヘッド33Aの傾斜角度がα2(例えば、30度)であるヘッドポジションG2まで、所定のチルト速度で研磨ヘッド33Aを移動させて、ヘッドポジションG2の状態で、研磨ヘッド33Aを所定の研磨時間維持する。次に、チルト機構70Aは、ヘッドポジションG2から研磨ヘッド33Aの傾斜角度がα3(例えば、-30度)であるヘッドポジションG3まで、所定のチルト速度で移動させて、ヘッドポジションG3の状態で、研磨ヘッド33Aを所定の研磨時間維持する。さらに、チルト機構70Aは、ヘッドポジションG3から研磨ヘッド33Aの傾斜角度がα4(例えば、-60度)であるヘッドポジションG4まで、所定のチルト速度で移動させて、ヘッドポジションG4の状態で、研磨ヘッド33Aを所定の研磨時間維持する。
研磨ヘッド33Aがヘッドポジション間を移動している間、研磨テープ32Aは基板Wから離間している。所定のヘッドポジションに研磨ヘッド33Aが配置された後に、研磨ヘッド33Aは研磨テープ32Aを基板Wに押し付けて基板Wの周縁部を研磨する。基板Wの研磨中、および研磨ヘッド33Aがヘッドポジション間を移動している間、研磨テープ32Aはテープ送り装置56(図4参照)により所定の速度で送られる。一実施形態では、研磨ヘッド33Aは、ヘッドポジション間を移動している間も、基板Wに研磨テープ32Aを押し付けて基板Wの周縁部を研磨してもよい。
本実施形態では、研磨ヘッド33Aのヘッドポジションは、ヘッドポジションG1~ヘッドポジションG4の4つであるが、一実施形態では、研磨ヘッド33Aのヘッドポジションは、3つ以下、あるいは5つ以上であってもよい。
本実施形態の基板研磨装置は、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33A,33B、および研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33C,33Dに、異なる種類の研磨テープを供給して研磨してもよい。例えば、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aでトップエッジ部E1、ベベル部B、およびボトムエッジ部E2(図2参照)を含む基板Wの周縁部全体を粗研磨し、その後、研磨ヘッド33Bでトップエッジ部E1、ベベル部B、およびボトムエッジ部E2を含む基板Wの周縁部全体を仕上げ研磨することができる。この場合、研磨ヘッド33Aには、粗研磨用の研磨テープ(すなわち、大きい砥粒を有する研磨テープ)が研磨テープ供給機構46Aから供給され、研磨ヘッド33Bには、仕上げ研磨用の研磨テープ(すなわち、小さい砥粒を有する研磨テープ)が研磨テープ供給機構46Bから供給される。あるいは、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aでトップエッジ部E1、ベベル部B、およびボトムエッジ部E2を含む基板Wの周縁部全体を粗研磨し、その後、研磨ヘッド33Bでトップエッジ部E1を仕上げ研磨した後、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Cでベベル部Bを仕上げ研磨し、研磨ヘッド33Dでボトムエッジ部E2を仕上げ研磨してもよい。
基板Wの周縁部の研磨は、予め設定された研磨条件で行われる。予め設定された研磨条件は、例えば、ユーザーにより入力装置(図示せず)を介して制御システム20に入力され、制御システム20の記憶装置21内に格納される。制御システム20は、記憶装置21内に格納された研磨条件に従って、研磨モジュール4A(および/または研磨モジュール4B)の動作を制御して、研磨モジュール4A(および/または研磨モジュール4B)に基板Wの周縁部の研磨を実行させる。
図8は、基板Wの研磨工程の一実施形態を示すフローチャートである。本実施形態では、基板Wの研磨は、第1研磨工程、第2研磨工程、第3研磨工程、第4研磨工程の4つの研磨工程を含んでいる。初めに、第1研磨工程において、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aにより、基板Wの連続研磨が行われる。その後、第2研磨工程において、同じ研磨ヘッド33Aにより、基板Wの固定研磨が行われる。その後、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Cにより、基板Wの連続研磨が行われる。最後に、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Dにより、基板Wの固定研磨が行われる。第1研磨工程、第2研磨工程のように、1つの基板に対して、1つの研磨ヘッド33Aにより異なる研磨モードである連続研磨と固定研磨を実行してもよい。一実施形態では、基板Wの研磨は、単一の研磨工程のみを含んでいてもよい。
図9は、図8に示す研磨工程の研磨条件の一例を示す表である。本実施形態の研磨条件は、レシピ名、レシピ更新日時、研磨モジュール識別子、研磨ヘッド識別子、研磨テープ識別子、研磨モード、テープ送り速度、チルト速度、傾動回数、各ヘッドポジションの傾斜角度α1~α4、各ヘッドポジションの研磨時間T1~T4を含む。図9に示すパラメータは研磨条件の一例であって、研磨条件は、研磨モジュール4A,4Bの動作の制御に必要なパラメータを含んでいれば、これに限られない。
レシピ名は、ユーザーにより作成された研磨レシピの名称(例えば、文字列)であり、研磨条件を特定する識別子として機能する。研磨レシピは、研磨モジュール4A,4Bによるすべての研磨工程における、研磨条件のパラメータの値の組み合わせを含む。レシピ名は、研磨条件の各パラメータの値に関連付けられており、レシピ名によって各パラメータの値が一意に特定される。図9に示す実施形態では、レシピ名「ABC」で表される研磨レシピは、第1研磨工程~第4研磨工程の研磨条件に含まれるパラメータの値を含む。
レシピ更新日時は、レシピ名に関連付けられた研磨条件のパラメータの値が更新された日時である。制御システム20に新たなレシピ名の研磨条件が登録されたとき、あるいは既に登録されたレシピ名に関連付けられた研磨条件のパラメータの値が変更されたときに、レシピ更新日時は制御システム20により自動的に登録(記録)される。
研磨モジュール識別子は、各研磨工程で使用される研磨モジュールを特定するための値(数値または文字またはそれらの組み合わせ)である。一例では、研磨モジュール識別子は、「4A」、「4B」である。
研磨ヘッド識別子は、各研磨工程で使用される研磨ヘッドを特定するための値(数値または文字またはそれらの組み合わせ)である。一例では、研磨ヘッド識別子は「33A」、「33B」、「33C」、「33D」である。
研磨テープ識別子は、各研磨工程で使用される研磨テープの種類を特定するための値(数値または文字またはそれらの組み合わせ)である。研磨テープには、研磨面の砥粒の粗さや研磨テープの幅などにより様々な種類がある。一例では、研磨テープ識別子は「32A」、「32B」、「32C」、「32D」である。
研磨モードは、各研磨工程で適用される研磨モードを特定するための値(数値または文字またはそれらの組み合わせ)である。図9に示す実施形態では、第1研磨工程の研磨モードは「連続研磨」であり、第2研磨工程の研磨モードは「固定研磨」であり、第3研磨工程の研磨モードは「連続研磨」であり、第4研磨工程の研磨モードは「固定研磨」である。
テープ送り速度は、各研磨工程における各研磨テープの送り速度の設定値である。図9に示す実施形態では、研磨テープ送り速度は「50mm/分」である。
チルト速度は、各研磨工程における各研磨ヘッドのチルト速度の設定値である。図9に示す実施形態では、チルト速度は「2000度/分」である。
傾動回数は、研磨モードが連続研磨であるときの研磨ヘッドの傾動回数の設定値である。図9に示す実施形態では、第1研磨工程および第3研磨工程(連続研磨)での傾動回数は「5回」である。すなわち、図6に示すように、研磨ヘッドは、ヘッドポジションG1とヘッドポジションG2との間で5回往復する。
ヘッドポジションG1~G4の傾斜角度α1~α4は、各ヘッドポジションでの研磨ヘッドの傾斜角度の設定値である。図9に示す実施形態では、第1研磨工程および第3研磨工程(連続研磨)でのヘッドポジションG1の傾斜角度α1は「60度」であり、ヘッドポジションG2の傾斜角度α2は「-60度」である。すなわち、図6に示す連続研磨において、ヘッドポジションG1の傾斜角度α1は60度であり、ヘッドポジションG2の傾斜角度α2は-60度である。第2研磨工程および第4研磨工程(固定研磨)でのヘッドポジションG1の傾斜角度α1は「60度」、ヘッドポジションG2の傾斜角度α2は「30度」、ヘッドポジションG3の傾斜角度α3は「-30度」、ヘッドポジションG4の傾斜角度α4は「-60度」である。すなわち、図7に示す固定研磨において、ヘッドポジションG1の傾斜角度α1は60度、ヘッドポジションG2の傾斜角度α2は30度、ヘッドポジションG3の傾斜角度α3は-30度、ヘッドポジションG4の傾斜角度α4は-60度である。
ヘッドポジションG1~G4の研磨時間T1~T4は、研磨モードが固定研磨であるときの、各ヘッドポジションでの研磨時間の設定値である。図9に示す実施形態では、第2研磨工程および第4研磨工程(固定研磨)でのヘッドポジションG1~G4での研磨時間T1~T4はそれぞれ「2秒」である。すなわち、図7に示す固定研磨において、ヘッドポジションG1~G4の状態で、研磨ヘッド33A,33Dが2秒ずつ維持される。
制御システム20は、このように予め設定された研磨条件に含まれる各パラメータの値に基づいて、研磨モジュール4A,4Bの動作を制御して、基板の周縁部の研磨を実行する。
次に、図1に示す基板研磨装置の処理動作について説明する。以下に説明する基板研磨装置での処理動作は、上述した研磨モジュール4A,4Bにおける基板の周縁部の研磨動作を含んでおり、図1に示す制御システム20によって制御される。
図10は、基板研磨装置の処理動作の一実施形態を示すフローチャートである。制御システム20は、研磨モジュール4A,4Bで過去に研磨した基板の実研磨条件および実使用量を、実研磨条件と実使用量とを関連付けてデータベース21a(図1参照)に格納する(ステップ1)。本明細書では、研磨モジュール4A,4Bにより過去に基板を研磨したときの研磨条件を「実研磨条件」と称する。また、過去に研磨した基板の実研磨条件における実際に消費された研磨テープの使用量を「実使用量」と称する。データベース21aへの実研磨条件および実使用量の格納は、1つの研磨レシピが実行されるたびに行われる。過去に研磨した基板は少なくとも1つの基板であり、過去に複数の基板が研磨された場合、複数の実研磨条件、および複数の実使用量がデータベース21aに格納される。
制御システム20は、研磨対象基板を研磨する前に、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件をデータベース21aから検索する(ステップ2)。制御システム20は、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する研磨条件がデータベース21a内に存在するときに(ステップ3の「Yes」)、予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた実使用量を、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量として決定する(ステップ4)。
制御システム20は、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件がデータベース21a内に存在しないときに(ステップ3の「No」)、後述する方法により研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量を算出して、予測使用量を決定する(ステップ5)。
制御システム20は、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの残量と、ステップ4またはステップ5において決定された予測使用量とを比較して(ステップ6)、研磨テープの残量が予測使用量以上であるときに(ステップ6の「Yes」)、研磨モジュール4Aまたは研磨モジュール4Bに指令を与えて、上記予め設定された研磨条件で研磨対象基板の研磨を実行させる(ステップ7)。制御システム20は、研磨対象基板の研磨が行われた後に、研磨対象基板を研磨したときの実研磨条件および実使用量をデータベース21aに格納してもよい(ステップ1)。
制御システム20は、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの残量が予測使用量よりも小さいときに(ステップ6の「No」)、テープ切れの警報を発報して、ユーザーに研磨テープの交換を促す(ステップ8)。ユーザーにより研磨テープの交換が行われ(ステップ9)、テープ切れの状態が解消された後、制御システム20は、研磨モジュール4Aまたは研磨モジュール4Bに指令を与えて、上記予め設定された研磨条件で研磨対象基板の研磨を実行させる(ステップ7)。制御システム20は、研磨対象基板の研磨が行われた後に、研磨対象基板を研磨したときの実研磨条件および実使用量をデータベース21aに格納してもよい(ステップ1)。
制御システム20は、記憶装置21(図1参照)に電気的に格納されたプログラムに含まれる命令に従って動作する。すなわち、制御システム20は、過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、実研磨条件における研磨テープの実使用量を、実研磨条件と実使用量とを関連付けてデータベース21aに格納するステップ(上記ステップ1参照)と、研磨対象基板を研磨する前に、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件をデータベース21aから検索するステップ(上記ステップ2参照)と、予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた研磨テープの実使用量を、研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定するステップ(上記ステップ4参照)と、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの残量と、決定された予測使用量とを比較するステップ(上記ステップ6参照)と、研磨テープの残量が予測使用量以上であるときに、研磨モジュール4Aまたは研磨モジュール4Bに指令を与えて、予め設定された研磨条件で研磨対象基板を研磨させるステップ(上記ステップ7参照)を実行する。
制御システム20は、予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件がデータベース21a内に存在しないときは、予め設定された研磨条件に基づいて、研磨テープの予測使用量を算出することにより決定するステップ(上記ステップ5参照)を実行する。また、制御システム20は、研磨テープの残量が研磨対象基板の研磨に使用される予測使用量よりも小さいときに、テープ切れの警報を発報して、ユーザーに研磨テープの交換を促すステップ(上記ステップ8参照)と、テープ切れの状態が解消された後に、研磨モジュール4Aまたは研磨モジュール4Bに指令を与えて、予め設定された研磨条件で研磨対象基板を研磨させるステップ(上記ステップ7参照)を実行する。
これらステップを制御システム20に実行させるためのプログラムは、非一時的な有形物であるコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、記録媒体を介して制御システム20に提供される。または、プログラムは、インターネットまたはローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークを介して制御システム20に入力されてもよい。
基板を研磨する際の研磨テープのテープ送り速度は、実際には一定ではなく、連続研磨では研磨ヘッドが傾動する際の摩擦などによりテープ送り速度が変化することがある。また、固定研磨では研磨ヘッドがヘッドポジション間を移動するときにも研磨テープが送られており、ヘッドポジション間の移動距離によってテープ送り量が変化する。さらには、連続研磨と固定研磨との間の移行期間でも研磨テープは送られている。このため、従来の技術では、研磨テープの予測使用量を正確に算出することは困難であった。
そこで、本実施形態の基板研磨装置は、研磨テープの予測使用量として、研磨対象基板の研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた研磨テープの実使用量を用いる。これにより、基板研磨装置は、研磨中のテープ送り速度の変化や、研磨ヘッドがヘッドポジション間を移動するときの研磨テープの送り量、および異なる研磨工程間での研磨テープの送り量も反映された正確な予測使用量を決定することができる。さらに、基板研磨装置は、研磨対象基板を研磨する前に、研磨テープの残量と決定された予測使用量とを比較することにより、研磨テープをできる限り消費することができ、かつテープエンドエラーの発生を防止して、廃棄される基板の数を低減することができる。
次に、上述した各処理動作の詳細について説明する。図11は、過去に研磨した基板W1,W2,W3の実研磨条件AP1,AP2,AP3と研磨テープの実使用量AU1,AU2,AU3をデータベース21aに格納する工程(図10のステップ1参照)を説明する図である。図11に示すように、基板W1の研磨が終了すると、制御システム20は、基板W1を研磨したときの実研磨条件AP1および研磨テープの実使用量AU1をデータベース21aに格納する。例えば、図8を参照して説明したように、基板W1の研磨が第1研磨工程~第4研磨工程を含む場合、データベース21aへの実研磨条件AP1および研磨テープ32A,32C,32Dの実使用量AU1の格納は、第4研磨工程が終了したときに行われる。
基板W1の研磨の実研磨条件AP1は、第1研磨工程~第4研磨工程の研磨条件を含む。実研磨条件は、図9を参照して説明したように、レシピ名、レシピ更新日時、研磨モジュール識別子、研磨ヘッド識別子、研磨テープ識別子、研磨モード、テープ送り速度、チルト速度、傾動回数、各ヘッドポジションの傾斜角度α1~α4、各ヘッドポジションの研磨時間T1~T4のうちの少なくとも1つを含む。
研磨テープの実使用量は、基板の研磨に用いられた研磨ヘッドごとに算出される。すなわち、基板W1の研磨では、第1研磨工程および第2研磨工程において研磨ヘッド33Aにより実際に使用された研磨テープ32Aの量、第3研磨工程において研磨ヘッド33Cにより実際に使用された研磨テープ32Cの量、第4研磨工程において研磨ヘッド33Dにより実際に使用された研磨テープ32Dの量が算出される。
研磨ヘッド33A~33Dのテープ送りモータM(図4参照)に設けられたロータリエンコーダ(図示せず)は、テープ送りモータMの回転回数を計数するように構成される。制御システム20は、研磨ヘッド33A~33Dのテープ送りモータMの回転回数と、テープ送りローラー56a(図4参照)の外周長さから研磨テープ32A~33Dの実使用量を算出する。例えば、第1研磨工程および第2研磨工程の間に、研磨ヘッド33Aのテープ送りモータMが5.7回回転した場合は、制御システム20はテープ送りローラー56aの外周長さに5.7を乗算することで、研磨テープ32Aの実使用量を算出することができる。
同様に、基板W2の研磨が終了すると、制御システム20は、基板W2を研磨したときの実研磨条件AP2および研磨テープの実使用量AU2をデータベース21aに格納する。さらに、基板W3の研磨が終了すると、制御システム20は、基板W3を研磨したときの実研磨条件AP3および研磨テープの実使用量AU3をデータベース21aに格納する。制御システム20は、実研磨条件および実使用量をデータベース21aに格納する際に、実研磨条件および実使用量を格納した日時示す登録日時を実研磨条件、実使用量とともに関連付けて格納してもよい。
制御システム20は、演算装置22(図1参照)により実研磨条件AP1,AP2,AP3に対応するハッシュ値HV1,HV2,HV3をそれぞれ生成して、実研磨条件AP1,AP2,AP3と生成されたハッシュ値HV1,HV2,HV3とをそれぞれ関連付けてデータベース21aに格納してもよい。ハッシュ値は、各実研磨条件のパラメータの値に基づいて、記憶装置21(図1参照)に格納されたプログラムに含まれるアルゴリズムに従って生成される識別子である。ハッシュ値は、数値または文字またはこれらの組み合わせから構成され、各実研磨条件の複数のパラメータの値の組み合わせに一意に対応する。ハッシュ値を用いることで、制御システム20は、データベース21aから研磨対象基板の研磨条件と一致する実研磨条件を検索する処理を高速化することができる。
一実施形態では、実研磨条件が、複数の研磨ヘッドによる研磨工程の研磨条件を含むときに、制御システム20は、実研磨条件に対応するハッシュ値を研磨ヘッドごとに生成してもよい。研磨ヘッドごとに生成された複数のハッシュ値は、複数の研磨ヘッドにそれぞれ関連付けられている。さらに、制御システム20は、研磨ヘッドごとに算出された研磨テープの実使用量と研磨ヘッドごとに生成されたハッシュ値とを関連付けてデータベース21aに格納してもよい。
例えば、図8を参照して説明したように、基板W1の実研磨条件AP1が第1研磨工程~第4研磨工程の研磨条件を含む場合、研磨ヘッド33A,33C,33Dごとに、研磨ヘッドの数と同じ数のハッシュ値が生成される。より具体的には、制御システム20は、第1研磨工程および第2研磨工程の実研磨条件に対応する研磨ヘッド33Aに関連付けられたハッシュ値と、第3研磨工程の実研磨条件に対応する研磨ヘッド33Cに関連付けられたハッシュ値と、第4研磨工程の実研磨条件に対応する研磨ヘッド33Dに関連付けられたハッシュ値の3つのハッシュ値を生成する。
さらに、制御システム20は、研磨ヘッド33Aによる研磨テープ32Aの実使用量と研磨ヘッド33Aに関連付けられたハッシュ値とを関連付けてデータベース21aに格納し、研磨ヘッド33Cによる研磨テープ32Cの実使用量と研磨ヘッド33Cに関連付けられたハッシュ値とを関連付けてデータベース21aに格納し、研磨ヘッド33Dによる研磨テープ32Dの実使用量と研磨ヘッド33Cに関連付けられたハッシュ値とを関連付けてデータベース21aに格納する。
このように、制御システム20は、1つの基板のすべての研磨工程が終了するたびに、実研磨条件、研磨テープの実使用量、およびハッシュ値をデータベース21aに格納する。記憶装置21には、過去に研磨した基板の実研磨条件、研磨テープの実使用量、およびハッシュ値のデータによりデータベース21aが構築される。演算装置22は、データベース21aに格納された実研磨条件、実使用量、およびハッシュ値を読み込むことが可能である。
図12は、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件をデータベース21aから検索し、予測使用量を決定する工程(図10のステップ2~ステップ4参照)について説明する図である。図12に示すデータベース21aには、図11を参照して説明したように、過去に研磨した基板W1の実研磨条件AP1、研磨テープの実使用量AU1、ハッシュ値HV1と、過去に研磨した基板W2の実研磨条件AP2、研磨テープの実使用量AU2、ハッシュ値HV2と、過去に研磨した基板W3の実研磨条件AP3、研磨テープの実使用量AU3、ハッシュ値HV3を含むデータが格納されている。
制御システム20は、研磨対象基板を研磨する前に、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件をデータベース21aから検索する。研磨対象基板の予め設定された研磨条件は、図9を参照して説明したように、レシピ名、レシピ更新日時、研磨モジュール識別子、研磨ヘッド識別子、研磨テープ識別子、研磨モード、テープ送り速度、チルト速度、傾動回数、各ヘッドポジションの傾斜角度α1~α4、各ヘッドポジションの研磨時間T1~T4のうちの少なくとも1つを含む。
制御システム20は、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件がデータベース21a内に存在するときに、予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた実使用量を研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量として決定する。例えば、図12に示すように、制御システム20は、予め設定された研磨条件SPが、データベース21aに格納された実研磨条件AP1と一致するときに、実研磨条件AP1と関連付けられた実使用量AU1を、対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量として決定する。
検索に使用される研磨対象基板の予め設定された研磨条件は、レシピ名、研磨モジュール識別子、研磨ヘッド識別子、研磨テープ識別子、研磨モード、テープ送り速度、チルト速度、傾動回数、各ヘッドポジションの傾斜角度α1~α4、各ヘッドポジションの研磨時間T1~T4のうちの少なくとも1つを含む。検索に使用される研磨条件は、レシピ名のみであってもよいし、研磨条件のパラメータのうちの一部であってもよい。ユーザーは、制御システム20の入力装置(図示せず)により、検索に使用される研磨条件を任意に選択することができる。
例えば、レシピ名を用いて検索した場合、研磨対象基板の予め設定された研磨条件のレシピ名と一致する複数のレシピ名がデータベース21a内に存在することがある。制御システム20は、予め設定された研磨条件と一致した複数の実研磨条件のうち、レシピ更新日時が最新の実研磨条件を、予め設定された研磨条件に一致する実研磨条件としてもよい。
また、レシピ名を用いて検索した場合、研磨対象基板の予め設定された研磨条件のレシピ名と実研磨条件のレシピ名が一致していても、過去にレシピ名に関連付けられた研磨条件の値が変更され、実際には研磨条件の値と実研磨条件の値が一致しないことがある。正確な予測使用量を決定するためには、研磨対象基板の研磨条件のすべての値と、過去に研磨した基板の実研磨条件のすべての値が一致している必要がある。しかしながら、研磨条件のすべての値を検索に用いると、膨大なデータ量となり、制御システム20の処理負荷が大きくなる。そこで、制御システム20は、研磨条件のハッシュ値を生成し、検索用ハッシュ値として用いることで、検索時の制御システム20の処理を高速化することができる。
図13は、検索用ハッシュ値を用いて検索する方法を説明する図である。制御システム20は、演算装置22(図1参照)により研磨対象基板の予め設定された研磨条件SPに対応する検索用ハッシュ値SHを生成してもよい。検索用ハッシュ値SHは、研磨対象基板の予め設定された研磨条件のパラメータの値に基づいて、記憶装置21(図1参照)に格納されたプログラムに含まれるアルゴリズムに従って生成される識別子である。このアルゴリズムは、図11を参照して説明したデータベース21aに格納するハッシュ値を生成するアルゴリズムと同じである。
制御システム20は、検索用ハッシュ値SHと一致するハッシュ値がデータベース21a内に存在するときに、検索用ハッシュ値SHと一致するハッシュ値に関連付けられた実使用量を、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量として決定する。例えば、図13に示すように、制御システム20は、検索用ハッシュ値SHがデータベース21aに格納されたハッシュ値HV1と一致するときに、ハッシュ値HV1と関連付けられた実使用量AU1を、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量として決定する。
一実施形態では、予め設定された研磨条件が、複数の研磨ヘッドによる研磨工程の研磨条件を含むときに、制御システム20は、予め設定された研磨条件に対応する検索用ハッシュ値を研磨ヘッドごとに生成してもよい。研磨ヘッドごとに生成された複数の検索用ハッシュ値は、複数の研磨ヘッドにそれぞれ関連付けられている。さらに、制御システム20は、研磨ヘッドごとに生成された検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値がデータベース21a内に存在するときに、研磨ヘッドごとに生成された検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値に関連付けられた研磨テープの実使用量を、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量として決定してもよい。
次に、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件がデータベース21a内に存在しないときに、研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの予測使用量を決定する方法について説明する(図10のステップ5参照)。制御システム20は、研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件がデータベース21a内に存在しないときに、予め設定された研磨条件に基づいて、研磨テープの予測使用量を算出する。
研磨テープの予測使用量を算出する方法は、研磨モードによって異なる。研磨モードが連続研磨であるときは、研磨対象基板の予め設定された研磨条件のテープ送り速度、チルト速度、傾動回数、ヘッドポジションG1の傾斜角度α1、およびヘッドポジションG2の傾斜角度α2(図6参照)から予測使用量を算出する。ヘッドポジションG1の傾斜角度α1からヘッドポジションG2の傾斜角度α2まで傾動するのに要する傾動時間Taは、ヘッドポジションG1の傾斜角度α1からヘッドポジションG2の傾斜角度α2を減算した値を、チルト速度TSで除算することにより求められる(Ta=(α1-α2)/TS)。傾動時間Taは、研磨ヘッドがヘッドポジションG1とヘッドポジションG2との間を1往復する時間の半分に相当するため、研磨ヘッドが1往復するのに要する時間は、傾動時間Taを2倍した値である。したがって、連続研磨時の予測使用量EUaは、傾動時間Taを2倍した値を傾動回数TCで乗じた値に、テープ送り速度FSを乗じることにより算出される(EUa=Ta×2×TC×FS)。
研磨モードが固定研磨であるときは、研磨対象基板の予め設定された研磨条件のテープ送り速度、ヘッドポジションG1の研磨時間T1、ヘッドポジションG2の研磨時間T2、ヘッドポジションG3の研磨時間T3、ヘッドポジションG4の研磨時間T4(図7参照)から予測使用量を算出する。各ヘッドポジションG1~4における研磨時間T1~T4をすべて加算した値を研磨時間の合計として算出する。したがって、固定研磨時の予測使用量EUbは、研磨時間T1~T4をすべて加算した値に、テープ送り速度FSを乗じることにより算出される(EUb=(T1+T2+T3+T4)×FS)。
次に、研磨テープの残量と、決定された予測使用量とを比較する工程(図10のステップ6参照)について説明する。制御システム20は、研磨テープが新たなものに交換されたときに、新たな研磨テープの初期長さを記憶装置21に格納する。初期長さは、研磨テープの製造者から提供された研磨テープの仕様から予め分かっている。研磨テープの残量は、その研磨テープを用いた基板の研磨が終了するたびに、初期長さから過去の研磨に使用した研磨テープの実使用量を減算することにより算出される。制御システム20は、算出された研磨テープの残量と、決定された予測使用量とを比較する。
研磨テープの残量と、決定された予測使用量との比較は、研磨ヘッド33A~33Dのそれぞれについて行われる。より具体的には、制御システム20は、研磨ヘッド33A~33Dにそれぞれ供給されている研磨テープ32A~32Dの残量と、各研磨テープ32A~32Dに対応する予測使用量とをそれぞれ比較する。制御システム20は、すべての研磨ヘッド33A~33Dに供給されている研磨テープ32A~32Dの残量が、対応する予測使用量以上であるときに、予め設定された研磨条件で研磨対象基板の研磨を研磨モジュール4A,4Bにより実行する。研磨テープ32A~32Dのうち1つでも、残量が対応する予測使用量よりも小さい研磨テープが存在するときは、該当する研磨ヘッドのテープ切れの警報を発報して、ユーザーに研磨テープの交換を促す。
図1に示す実施形態の基板研磨装置は、同時に複数の基板を研磨することができる。したがって、制御システム20が研磨テープの残量と決定された予測使用量とを比較する時点で、研磨対象基板に加えて、研磨前または研磨中の他の基板が基板研磨装置に存在することがある。この場合、研磨前または研磨中の他の基板の研磨テープの実使用量は、研磨テープの残量に反映されていない。制御システム20は、初期長さから、過去の研磨に使用した研磨テープの実使用量と、研磨前または研磨中の他の基板の研磨テープの予測使用量の両方を減算することにより、研磨テープの残量を算出してもよい。
図14は、複数の研磨対象基板W1~W5の配置の一実施形態を示す平面図である。基板W1は、ロードポート10の基板カセット2に載置されている。基板W2は、待機ステージ5Aに載置されている。基板W3は、待機ステージ5Bに載置されている。基板W4は、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aにより研磨されている。基板W5は、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Cにより研磨されている。
この実施形態では、基板W1,W2,W3,W4,W5のそれぞれは、研磨モジュール4A,4Bにより同じように研磨される。より具体的には、基板W1,W2,W3,W4,W5のそれぞれは、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aおよび研磨ヘッド33Bにより研磨され、その後、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Cおよび研磨ヘッド33Dにより研磨される。図14に示す基板W1,W2,W3はいずれも研磨前の状態であり、基板W4,W5は研磨されている状態である。
基板W5は、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Cにより研磨された後、研磨ヘッド33Dにより研磨される。基板W5の研磨が終了すると、基板W5は第2搬送ロボット17により研磨モジュール4Bから洗浄乾燥部7に搬送される。その後、基板W5は、洗浄乾燥部7による洗浄、乾燥が行われる。
基板W4は、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aにより研磨された後、研磨ヘッド33Bにより研磨される。基板W4の研磨が終了し、かつ研磨モジュール4Bから基板W5が取り出されると、基板W4は第2搬送ロボット17により研磨モジュール4Aから研磨モジュール5Aに搬送される。その後、基板W4は、研磨モジュール4Bの研磨ヘッド33Cにより研磨され、さらに研磨ヘッド33Dにより研磨される。
基板W3は、研磨モジュール4Aから基板W4が取り出されると、第2搬送ロボット17により待機ステージ5Bから研磨モジュール4Aに搬送される。その後、基板W3は、研磨モジュール4Aの研磨ヘッド33Aにより研磨され、さらに研磨ヘッド33Bにより研磨される。
基板W2は、待機ステージ5Bから基板W3が取り出されると、第2搬送ロボット17により待機ステージ5Aから待機ステージ5Bに搬送される。待機ステージ5Aから基板W2が取り出されると、基板W1は第1搬送ロボット16により第2搬送ロボット17に渡され、第2搬送ロボット17により待機ステージ5Aに載置される。このように、複数の基板W1~W5は、ロードポート10、待機ステージ5A、待機ステージ5B、研磨モジュール4A、研磨モジュール4B、洗浄乾燥部7の順にそれぞれ移動して処理される。
図10を参照して説明したステップ2~ステップ6の動作は、複数の研磨対象基板W1~W5がそれぞれロードポート10の基板カセット2から搬送される前に行われる。制御システム20は、研磨ヘッド33A~33Dで使用される研磨テープ32A~32Dの予測使用量を決定し、研磨テープ32A~32Dのすべての残量が予測使用量以上であるときに、第1搬送ロボット16に指令を与えて、図14に示す基板W1を基板カセット2から第2搬送ロボット17に搬送させる。
制御システム20が研磨テープ32A~32Dの残量と、決定された予測使用量とを比較する時点では、基板W2,W3,W4,W5の研磨が終了していないため、基板W2~W5の研磨に使用される研磨テープ32A~32Dの実使用量が確定していない。制御システム20は、研磨テープ32A~32Dの現在の残量から、基板W2~W5の研磨テープ32A~32Dの予測使用量を減算することにより、研磨テープ32A~32Dの残量を算出する。制御システム20は、このように算出された研磨テープ32A~32Dの残量と、決定された予測使用量とを比較する。
本実施形態によれば、研磨対象基板を研磨する前に、研磨前または研磨中の他の基板が存在している場合でも、制御システム20は、研磨前または研磨中の他の基板の研磨テープの予測使用量が反映された研磨テープの残量と、研磨対象基板の研磨テープの予測使用量とを比較する。これにより、研磨テープをできる限り消費することができ、かつテープエンドエラーの発生を防止して、廃棄される基板の数を低減することができる。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
2 基板カセット
4A,4B 研磨モジュール
5A,5B 待機ステージ
7 洗浄乾燥部
10 ロードポート
12 第1洗浄モジュール
13 第2洗浄モジュール
14 乾燥モジュール
16 第1搬送ロボット
17 第2搬送ロボット
18 第3搬送ロボット
19 第4搬送ロボット
20 制御システム
21 記憶装置
21a データベース
22 演算装置
32A,32B,32C,32D 研磨テープ
33A,33B,33C,33D 研磨ヘッド
34 保持ステージ
35 シャフト
37 保持ステージ駆動機構
40 基板保持部
42 下側供給ノズル
43 上側供給ノズル
46A,46B 研磨テープ供給機構
47 テープ巻き出しリール
48 テープ巻き取りリール
50,51,52,53 ガイドローラー
54 エアシリンダ
56 テープ送り装置
56a テープ送りローラー
56b テープ把持ローラー
60,61,62,63,64,65,66 ガイドローラー
68 押圧部材
70A,70B チルト機構
72 クランクアーム
73 アーム回転装置
100 ハウジング
M テープ送りモータ

Claims (13)

  1. 過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、前記実研磨条件における研磨テープの実使用量を、前記実研磨条件と前記実使用量とを関連付けてデータベースに格納し、
    研磨対象基板を研磨する前に、前記研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件を前記データベースから検索し、
    前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定し、
    前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの残量と、前記決定された予測使用量とを比較し、
    前記研磨テープの残量が前記予測使用量以上であるときに、前記研磨対象基板を研磨モジュールで研磨する、基板研磨方法。
  2. 前記予測使用量を決定することは、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件が前記データベース内に存在しないときに、前記予め設定された研磨条件に基づいて、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの予測使用量を算出することにより決定することである、請求項1に記載の基板研磨方法。
  3. 前記実研磨条件は、複数の研磨ヘッドのうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含み、
    前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含む、請求項1に記載の基板研磨方法。
  4. 前記実研磨条件は、研磨テープの複数の種類のうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含み、
    前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含む、請求項1に記載の基板研磨方法。
  5. 前記実研磨条件は、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に含まれた複数の研磨工程の研磨条件を含み、
    前記実使用量は、前記複数の研磨工程を含む研磨の開始から終了までに使用された研磨テープの実使用量であり、
    前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に適用される複数の研磨工程の研磨条件を含む、請求項1に記載の基板研磨方法。
  6. 前記実研磨条件に対応するハッシュ値を生成して、前記実使用量と前記ハッシュ値とを関連付けて前記データベースに格納し、
    前記研磨対象基板の前記予め設定された研磨条件に対応する検索用ハッシュ値を生成して、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値を前記データベースから検索し、
    前記予測使用量を決定することは、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定することである、請求項1に記載の基板研磨方法。
  7. 基板を研磨テープで研磨する研磨モジュールと、
    データベースおよび演算装置を備えた制御システムを備え、
    前記制御システムは、
    過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、前記実研磨条件における研磨テープの実使用量を、前記実研磨条件と前記実使用量とを関連付けて前記データベースに格納し、
    前記研磨対象基板を研磨する前に、前記研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件を前記データベースから検索し、
    前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定し、
    前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの残量と、前記決定された予測使用量とを比較し、
    前記研磨テープの残量が前記予測使用量以上であるときに、前記研磨モジュールに指令を与えて前記研磨対象基板を研磨させるように構成されている、基板研磨装置。
  8. 前記制御システムは、前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件が前記データベース内に存在しないときに、前記予め設定された研磨条件に基づいて、前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの予測使用量を算出するように構成されている、請求項7に記載の基板研磨装置。
  9. 前記実研磨条件は、複数の研磨ヘッドのうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含み、
    前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨ヘッドを特定するための研磨ヘッド識別子を含む、請求項7に記載の基板研磨装置。
  10. 前記実研磨条件は、複数の研磨テープの種類のうち、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に使用された研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含み、
    前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に使用される研磨テープの種類を特定するための研磨テープ識別子を含む、請求項7に記載の基板研磨装置。
  11. 前記実研磨条件は、前記過去に研磨した少なくとも1つの基板の研磨に含まれた複数の研磨工程の研磨条件を含み、
    前記実使用量は、前記複数の研磨工程を含む研磨の開始から終了までに使用された研磨テープの実使用量であり、
    前記予め設定された研磨条件は、前記研磨対象基板の研磨に適用される複数の研磨工程の研磨条件を含む、請求項7に記載の基板研磨装置。
  12. 前記制御システムは、
    前記実研磨条件に対応するハッシュ値を生成して、前記実使用量と前記ハッシュ値とを関連付けて前記データベースに格納し、
    前記研磨対象基板の前記予め設定された研磨条件に対応する検索用ハッシュ値を生成して、前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値を前記データベースから検索し、
    前記検索用ハッシュ値と一致するハッシュ値に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定するように構成されている、請求項7に記載の基板研磨装置。
  13. 制御システムに指令を与えて、
    過去に研磨した少なくとも1つの基板の実研磨条件と、前記実研磨条件における研磨テープの実使用量を、前記実研磨条件と前記実使用量とを関連付けてデータベースに格納するステップと、
    研磨対象基板を研磨する前に、前記研磨対象基板の予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件を前記データベースから検索するステップと、
    前記予め設定された研磨条件と一致する実研磨条件に関連付けられた前記研磨テープの実使用量を、前記研磨対象基板を研磨するために必要な研磨テープの予測使用量として決定するステップと、
    前記研磨対象基板の研磨に使用される前記研磨テープの残量と、前記決定された予測使用量とを比較するステップと、
    前記研磨テープの残量が前記予測使用量以上であるときに、前記研磨モジュールに指令を与えて、前記研磨対象基板を研磨させるステップをコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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