JP2023085300A - ヒストンデメチラーゼ阻害剤 - Google Patents

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    • C12Y114/11027[Histone H3]-lysine-36 demethylase (1.14.11.27)

Abstract

【課題】ヒストンデメチラーゼの阻害に有用であり、癌および腫瘍性疾患を処置するためのピリジン誘導体化合物を提供する。【解決手段】式1の化合物JPEG2023085300000136.jpg3462[n:0、1、または2;R4、R5、R6、R7、およびR8:それぞれ水素等]【選択図】なし

Description

<関連出願>
本出願は、2015年12月28日に出願の米国仮特許出願第62/271,654号
および2016年12月22日に出願の第62/438,435号の優先権の利益を主張
し、これら両方は、あらゆる目的でそれら全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
本開示はヒストンデメチラーゼ阻害剤に関する。
癌および腫瘍性疾患の有効な処置が当該技術分野で必要とされている。
本実施形態は、置換されたピリジンに少なくとも1つのヒストンデメチラーゼの阻害の
ための有用な誘導体化合物、およびこれらの化合物を含む医薬組成物を提供する。さらに
、主題の化合物および組成物は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、黒色腫などの癌の処置
に有用である。本明細書に記載される置換されたピリジン誘導体化合物は、4位置でカル
ボン酸、カルボン酸エステル、またはそれらのカルボン酸生物学的等価体を有する、およ
び3位置で置換されたアミノ基を有する二置換のピリジン環に基づく。
少なくとも1つの実施形態は、式1の構造を有する化合物を提供し:
Figure 2023085300000001

式中、式1の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;
は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり;
は、水素またはX-Yであり、ここで
Xは、単結合、O、S、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(O)N(R)、
または随意に置換されたC-Cアルキルであり、ここで
Rは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
Yは、随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、また
はヘテロアリールであり;および
、R、およびRはそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアニル、N(R
)(R)、または随意に置換されたC-Cアルキル、C-Cアルキニル、C
-Cアルケニル、C-Cアルコキシ、C-Cカルボシクリル、C-C
ルボシクリルオキシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリ
ルアルコキシ、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリ
ール-S、C-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール
、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアル
キル、ヘテロシクリルアルコキシまたはヘテロアリール-Sから独立して選択され、ここ

は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シ
クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロアリール-CO、シク
ロアルキル-CO、またはアルキル-COである。
式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では、nは0である。式1の化合物の少なく
とも1つの実施形態では、nは1である。式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では
、Rはメチルである。式1の化合物の一実施形態では、R、R、およびRの各々
は、水素である。
少なくとも1つの実施形態は、式1の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および式1の化
合物を含む医薬組成物である。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式1の化合物または式1の化合物を含む組成物と接
触させる工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該
方法は、式1の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。別の実施形態は
、癌を処置するための薬剤における式1の化合物の使用を提供する。関連する実施形態は
、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における化合物、組成物、または式1
の化合物を含む医薬組成物の使用を提供し、該薬剤は、それらを必要としている患者に投
与される。処置されている、または薬剤が製造される、癌または腫瘍性疾患は、前立腺癌
、乳癌、膀胱癌、肺癌、黒色腫、網膜芽細胞腫、または1型多発性内分泌新生物であり得
る。
少なくとも1つの実施形態は、式2の化合物を提供し:
Figure 2023085300000002

式中、式2の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;
は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり;および
は、N(R)(R)、N(R)C(O)、C(O)N(R)または随意に置換さ
れたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボ
シクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C
-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C-C10アリール-SO
、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル
、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシまたはヘ
テロアリール-Sであり、ここで
Rは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
は、随意に置換されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオ
キシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、
-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C
-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリー
ルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシ
クリルアルコキシまたはヘテロアリール-Sである。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、nは0である。式2の化合物の少なく
とも1つの実施形態では、nは1である。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rはメチルである。式2の化合物の
少なくとも1つの実施形態では、Rは水素である。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、RはN(R)(R)である。R
がN(R)(R)である式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rはメチルである。
がN(R)(R)である式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、メチル
フェニル(「トリル」)またはイソプロピルフェニルである。式2の化合物の他の実施形
態では、RはN(R)(R)であり、ここでRはトリフルオロエトキシフェニルで
ある。式2の化合物の特定の実施形態では、RはN(R)(R)であり、Rはメチル
であり、およびRは、随意に置換されたハロフェニル、アルキルフェニル、ハロアルキ
ルフェニル、ハロ(アルキルオキシ)フェニルまたはハロアルキルオキシフェニルである
。式2の化合物の特定の実施形態では、RはN(R)(R)であり、Rはメチルであ
り、およびRは随意に置換されたメチルフェニルである。式2の特定の実施形態では、
はN(R)(R)であり、Rはメチルであり、およびRはイソプロピルフェニル
である。
式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは随意に置換されたC-C10アリール
である。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、例えば、随意に置換されたメチ
ルフェニル(「トリル」)(2-トリル(o-トリル)、または4-トリル(p-トリル
)など)、ジメチルフェニル(2,6-ジメチルプロピルフェニルなど)、エチルフェニ
ル(2-または4-エチルフェニルなど)、プロピルフェニル、イソプロピルフェニル(
2-または4-イソプロピルフェニルなど)、n-プロピルフェニル、ブチルフェニル、
ペンチルフェニル、プロピル-メチルフェニル、シクロプロピルフェニル、シクロプロピ
ル-メチルフェニル、シクロブチルフェニルである。
式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、随意に置換されたフルオロフェニル、
ジフルオロフェニル、またはフルオロ-クロロフェニルなどの、随意に置換されたハロ-
-C10アリールである。幾つかの実施形態では、随意に置換されたハロ-C-C
10アリールは、フルオロ-メトキシフェニルなどの、ハロ-アルキルオキシフェニルで
ある。
式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、例えば、エチルオキシ-メチルフェニ
ル、イソプロポキシ-メチルフェニル、シクロプロピルメチルオキシ-メチルフェニルな
どの、随意に置換されたアルキルオキシ-アルキニルである。式2の化合物の幾つかの実
施形態では、Rは、ハロアルキルオキシ-メチルフェニルなどの、ハロアルキルオキシ
-アルキルフェニル、例えば、トリフルオロエトキシ-メチルフェニルである。式2の化
合物の幾つかの実施形態では、Rは、ハロアルキルオキシ-フルオロフェニルなどの、
ハロアルキルオキシ-ハロフェニル、例えば、トリフルオロエトキシ-フルオロフェニル
である。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは置換されたシクロアルキルオキシ
フェニルである。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、シクロアルキルオキシ
メチルフェニルなどの、置換されたC-C12カルボシクリルアルコキシ、特に(シク
ロプロピルメトキシ)メチルフェニルである。
幾つかの実施形態では、Rは、チオール(thoile)などの、ヘテロシクリルで
ある。
幾つかの実施形態では、Rは、随意に置換されたキノリンフェニルである。
式2の化合物の特定の実施形態では、Rは、クロロ-フェニル、ジフルオロフェニル
、クロロフルオロフェニル、(トリフルオロエチル)フェニル、(トリフルオロプロピル
)-フェニル、メチルフェニル(「トリル」)、ジメチルフェニル、エチルフェニル、プ
ロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、(シクロプロ
ピルエチル)フェニル、シクロプロピルフェニル、シクロブチルフェニル、シクロペンチ
ル-フェニル、シクロヘキシルフェニル、(シクロブチルメチル)フェニル、プロポキシ
フェニル、(プロピル-メトキシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フェニル、(ト
リフルオロエトキシ)フルオロフェニル、(トリフルオロエトキシ)-ジメチルフェニル
、(プロポキシ)メチルフェニル、(ジフルオロメトキシ)メチルフェニル、(キノリニ
ル)-メチルフェニル、(ジヒドロキノリニル)メチルフェニル、インドリニルフェニル
、ジメチルアミノフェニル、ピラニルフェニル、メチルジヒドロベンゾフラニル、(イン
ドリニル)メチルフェニルまたは(ピロリジニル)メチル-フェニル、あるいはチオール
から選択される。
式2の化合物の特定の実施形態では、Rは、クロロフェニル、ジフルオロフェニル、
クロロフルオロフェニル、(トリフルオロエチル)フェニル、(トリフルオロプロピル)
-フェニル、メチルフェニル(トリル)、ジメチルフェニル、エチルフェニル、プロピル
フェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、(シクロプロピルエ
チル)フェニル、シクロプロピルフェニル、シクロブチルフェニル、シクロペンチルフェ
ニル、シクロヘキシルフェニル、(シクロブチルメチル)フェニル、プロポキシフェニル
、(プロピル-メトキシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フェニル、(トリフルオ
ロエトキシ)フルオロフェニル、(トリフルオロエトキシ)-ジメチルフェニル、(プロ
ポキシ)メチルフェニル、(ジフルオロメトキシ)メチルフェニル、(キノリニル)メチ
ル-フェニル、(ジヒドロキノリニル)メチルフェニル、インドリニルフェニル、ジメチ
ルアミノフェニル、ピラニル-フェニル、メチルジヒドロベンゾフラニル、(インドリニ
ル)メチルフェニル、または(ピロリジニル)メチルフェニル、あるいはチオールから選
択される。
少なくとも1つの実施形態は、式2の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、組成物は医薬組成物であり、該医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的
に許容可能な賦形剤および式2の化合物を含む。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式2の化合物または式2の化合物を含む組成物と接
触させる工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該
方法は、式2の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。別の実施形態は
、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤における式2の化合物の使用を提供する。関
連する実施形態は、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における化合物、組
成物、または式2の化合物を含む医薬組成物の使用を提供し、該薬剤は、それらを必要と
している患者に投与される。処置されている、または薬剤が製造される、癌または腫瘍性
疾患は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、黒色腫、網膜芽細胞腫、または1型多発性内分
泌新生物であり得る。
少なくとも1つの実施形態は、式3の構造を有する化合物を提供し:
Figure 2023085300000003

式中、式3の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;
はX-Yであり、ここで
Xは、単結合、O、S、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(O)N(R)、
または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
ここでRは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
Yは、随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、また
はヘテロアリールであり;および
、R、およびRはそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアニル、または
N(R)(R)、あるいは随意に置換されたC-Cアルキル、C-Cアルキ
ニル、C-Cアルケニル、C-Cアルコキシ、C-Cカルボシクリル、C
-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カル
ボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C
10アリール-S、C-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロ
アリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシク
リルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、またはヘテロアリール-Sから独立して選択
され、ここで
は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シ
クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロアリール-CO、シク
ロアルキル-CO、またはアルキル-COである。
式3の化合物の一実施形態では、nは0である。式3の化合物の一実施形態では、nは
1である。式3の化合物の一実施形態では、R、R、およびRの各々は、水素であ
る。
少なくとも1つの実施形態は、式3の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、式3の化合物を含む組成物は医薬組成物であり、該医薬組成物は、少な
くとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式3の化合物または医薬組成物であり得る式3を含
む組成物と接触させる工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該
方法は、式3の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。別の実施形態は
、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤における式3の化合物の使用を提供する。関
連する実施形態は、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における化合物、組
成物、または式3の化合物を含む医薬組成物の使用を提供し、該薬剤は、それらを必要と
している患者に投与される。処置されている、または薬剤が製造される、癌または腫瘍性
疾患は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、黒色腫、網膜芽細胞腫、または1型多発性内分
泌新生物であり得る。
少なくとも1つの実施形態は、式4の化合物を提供し:
Figure 2023085300000004

式中、式4の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;および
は、N(R)(R)、N(R)C(O)、C(O)N(R)または随意に置換さ
れたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボ
シクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C
-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C-C10アリール-SO
、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル
、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシまたはヘ
テロアリール-Sであり、ここで
Rは、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、および
は、随意に置換されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオ
キシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、
-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S-、C
-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘ
テロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、C-C
アリール-SO、またはヘテロアリール-Sである。
式4の化合物の一実施形態では、nは0である。式4の化合物の一実施形態では、nは
1である。式4の化合物の一実施形態では、RはN(R)(R)である。式4の化合
物の一実施形態では、Rはメチルである。式4の化合物の一実施形態では、RはN(R
)(R)であり、ここでRはメチルであり、およびRは、随意に置換されたアルキル
フェニルまたはハロアルキルオキシフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、R
は、メチルフェニル(トリル)またはイソプロピルフェニルである。式4の化合物の一
実施形態では、RはN(R)(R)であり、ここでRはメチルであり、およびR
随意に置換されたメチルフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、Rは、N(
R)(R)であり、ここでRはメチルであり、およびRはイソプロピルフェニルであ
る。式4の化合物の一実施形態では、Rはトリフルオロエトキシフェニルである。式4
の化合物の一実施形態では、Rは置換されたC-C10アリールである。式4の化合
物の一実施形態では、Rは置換されたメチルフェニルである。式4の化合物の一実施形
態では、Rは置換されたシクロアルキルオキシフェニルである。式4の化合物の一実施
形態では、Rは置換されたC-C12カルボシクリルアルコキシである。式4の化合
物の一実施形態では、Rはシクロアルキルオキシメチルフェニルである。式4の化合物
の一実施形態では、Rは(シクロプロピルメトキシ)メチルフェニルである。
少なくとも1つの実施形態は、式4の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および式4の化
合物を含む医薬組成物である。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式4の化合物または式4の化合物を含む組成物と接
触させる工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該
方法は、式4の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。別の実施形態は
、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤における式4の化合物の使用を提供する。関
連する実施形態は、癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における化合物、組
成物、または式4の化合物を含む医薬組成物の使用を提供し、該薬剤は、それらを必要と
している患者に投与される。処置されている、または薬剤が製造される、癌または腫瘍性
疾患は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、黒色腫、網膜芽細胞腫、または1型多発性内分
泌新生物であり得る。
本発明が、本明細書に記載される特定の方法論、プロトコル、および試薬に限定されず
、そのため変化し得ることが理解されるべきである。本明細書に使用される用語は、特定
の実施形態のみを記載するためにあり、本発明の範囲を限定するようには意図されておら
ず、請求項のみによって定義される。
特定されるすべての特許および他の公報は、例えば、本発明に関して使用されるかもし
れないそのような公報に記載される方法論を記載する且つ開示する目的で引用によって本
明細書に組み込まれるが、本明細書に提示される用語の定義と一致しない用語の定義を提
供するものではない。これらの公報は、本出願の出願日よりも前に開示するためだけに提
供される。この関連においていずれも、発明者が先の発明によって又はそれ以外の理由で
、そのような開示に先行することができないという承認として解釈されてはならない。こ
れらの文書の日付に関するすべての陳述または内容に関する表示は、出願人に利用可能な
情報に基づいており、これらの文書の日付または内容の正確さに関する承認を構成しない
本明細書および請求項において使用されるように、単数形「a」、「an」、および「
the」は、文脈が明確に他に指定していない限り、複数の指示対象を含む。用語「また
は」は、修正されない限り、例えば、「いずれか」を包含する。したがって、文脈が他に
明示しない限り、用語「または」は、特定のリストのメンバー、およびそのリストのメン
バーのあらゆる随意の組み合わせを意味する。本明細書の全体にわたって、他に明示のな
い限り、「含む(comprise)」、「含む(omprises)」および、「含む
こと(comprising)」は、排他的よりもむしろ包含的に使用され、その結果、
明示された整数または整数のグループは、1つ以上の他の明示されていない整数または整
数のグループを含み得る。
数または数値範囲に言及するときの用語「約」は、言及される数または数値範囲が、実
験的な可変性内の(または統計的実験誤差内の)概算であることを意味し、故に数または
数値範囲は変動し得る。「約」は、一般に指定値の±1%を指すが、当業者によって関連
するコンテキストにおいて受け入れられた指定値の±5%または±10%を可能にし得る
。したがって、本明細書で使用される量または反応条件を表わす数は、反対に明示されな
い限り用語「約」によってすべての事例において修正されると理解されるべきである。範
囲が、分子量などの物理的特性、または化学式などの化学的特性のために本明細書で使用
されるとき、範囲およびその中の具体的な実施形態のすべての組み合わせ及びサブの組み
合わせが包含されるように意図される。
<定義>
本明細書及び添付の請求項で使用されるように、他に特段に明記されない限り、次の用
語は、以下に示される意味を有する。
「アミノ」は-NHラジカルを指す。
「シアノ」は-CNラジカルを指す。
「ニトロ」は-NOラジカルを指す。
「オキサ」は-O-ラジカルを指す。
「オキソ」は=Oラジカルを指す。
「チオキソ」は=Sラジカルを指す。
「イミノ」は、=N-Hラジカルを指す。
「オキシモ(オキシモ)」は=N-Hラジカルを指す。
「ヒドラジノ」は、=N-NHラジカルを指す。
「アルキル」は、炭素原子と水素原子のみから成り、不飽和を含まず、典型的に1~1
5の炭素原子(例えば、C-C15アルキル)を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素
鎖ラジカルを指す。特定の実施形態では、アルキルは、1~13の炭素原子(例えばC
-C13アルキル)を含む。特定の実施形態では、アルキルは、1~8の炭素原子(例え
ばC-Cアルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~5の炭素原子(例
えばC-Cアルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~4の炭素原子(
例えばC-Cアルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1~3の炭素原子
(例えばC-Cアルキル)(即ち、メチル、エチル、またはプロピル)を含む。他の
実施形態では、アルキルは、1~2の炭素原子(例えばC-Cアルキル)(即ち、メ
チルまたはエチル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、1つの炭素原子(例えばC
アルキル)(メチル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、5~15の炭素原子(
例えばC-C15アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、5~8の炭素原
子(例えばC-Cアルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、2~5の炭素
原子(例えばC-Cアルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、2~10の
炭素原子(例えばC-C10アルキル)を含む。他の実施形態では、アルキルは、3~
5の炭素原子(例えばC-Cアルキル)を含む。他の実施形態では、アルキル基は、
メチル、エチル、1-プロピル(n-プロピル)、1-メチルエチル(イソ-プロピル)
、1-ブチル(n-ブチル)、1-メチルプロピル(sec-ブチル)、2-メチルプロ
ピル(イソ-ブチル)、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)、1-ペンチル(
n-ペンチル)から選択される。アルキルは、単結合によって分子の残りに結合する。他
に明記のない限り、アルキル基は、以下の置換基:ハロ、シアノ、アミノ、ニトロ、オキ
ソ、チオキソ、イミノ、オキシモ、トリメチルシラニル、OR、SR、OC(O)-
、N(R、C(O)R、C(O)OR、C(O)N(R、N(R
)C(O)OR、OC(O)-N(R、N(R)C(O)R、N(R)S
(O)、S(O)OR、S(O)、またはS(O)N(Rの1
つ以上によって置換され得(即ち、随意に置換され)、ここでtはそれぞれ、独立して1
または2であり、Rはそれぞれ、独立して、水素、アルキル、フルオロアルキル、カル
ボシクリル、カルボシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロ
シクリルアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルを表わす。
「アルケニル」は、炭素原子および水素原子のみから成り、少なくとも1つの炭素-炭
素二重結合(C=C)を含み、および2~12の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の
炭化水素鎖ラジカル基を指す。特定の実施形態では、アルケニルは、2~8の炭素原子(
即ちC-Cアルケニル)を含む。他の実施形態では、アルケニルは、2~4の炭素原
子(即ちC-Cアルケニル)を含む。アルケニルは、典型的に、単結合、例えば、エ
テニル(即ち、ビニル)、プロプ-1-エニル(即ちアリル)、ブタ-1-エニル、ペン
ト-1-エニル、ペンタ-1,4-ジエニルなどにより分子の残りに結合される。本明細
書で他に指定のない限り、アルケニル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、
イミノ、オキシモ、トリメチルシラニル、OR、SR、OC(O)-R、N(R
、C(O)R、C(O)OR、C(O)N(R、N(R)C(O)OR
、OC(O)-N(R、N(R)C(O)R、N(R)S(O)
S(O)OR、S(O)、またはS(O)N(Rの置換基の1つ以上
によって随意に置換され、ここでtはそれぞれ、独立して1または2であり、Rはそれ
ぞれ、独立して、水素、アルキル、フルオロアルキル、カルボシクリル、カルボシクリル
アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロア
リール、またはヘテロアリールアルキルを表わす。
「アルキニル」は、炭素原子および水素原子のみから成り、少なくとも1つの炭素炭素
三重結合(C≡C)を含み、2~12の炭素原子(即ちC-C12アルキニル)を有す
る、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖ラジカル基を指す。特定の実施形態では、アルキニル
は、2~8つの炭素原子(即ちC-Cアルキニル)を含む。他の実施形態では、アル
キニルは、2~4の炭素原子(即ちC-Cアルキニル)を含む。アルキニルは、典型
的に、単結合、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなど
によって分子の残りに結合される。本明細書で他に指定のない限り、アルキニル基は、の
置換基の1つ以上によって随意に置換され、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、
イミノ、オキシモ、トリメチルシラニル、OR、SR、OC(O)-R、N(R
、C(O)R、C(O)OR、C(O)N(R、N(R)C(O)OR
、OC(O)-N(R、N(R)C(O)R、N(R)S(O)
S(O)OR、S(O)、またはS(O)N(Rの1つ以上によって
置換され、ここでtはそれぞれ、独立して1または2であり、Rはそれぞれ、独立して
、水素、アルキル、フルオロアルキル、カルボシクリル、カルボシクリルアルキル、アリ
ール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、または
ヘテロアリールアルキルを表わす。
「アリール」は、環炭素原子から水素原子を取り除くことによる、芳香族の単環式また
は多環式の炭化水素環系に由来するラジカルを指す。芳香族の単環式または多環式の炭化
水素環系は、5乃至18の炭素原子から水素および炭素のみを含み、ここで環系における
環の少なくとも1つは完全に不飽和であり、即ち、ヒュッケルの理論に従った環式の、非
局在化(4n+2)π-電子系を含む。アリール基が得られる環系は、限定されないが、
ベンゼン、フルオレン、インダン、インデン、テトラリン、およびナフタレンなどの基を
含む。本明細書で他に具体的に明記のない限り、用語「アリール」または接頭語「ar-
」(「アラルキル」など)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロアル
キル、シアノ、ニトロ、または随意に置換されたアリール、アラルキル、アラルケニル、
アラルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシク
リルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキル、あるいはR-OR
-OC(O)-R、R-OC(O)-OR、R-OC(O)-N(R
、R-N(R、R-C(O)R、R-C(O)OR、R-C(O)N
(R、R-O-R-C(O)N(R、R-N(R)C(O)OR
、R-N(R)C(O)R、R-N(R)S(O)、R-S(O)
、R-S(O)OR、またはR-S(O)N(Rから独立して選択
される1つ以上の置換基によって随意に置換されたアリールラジカルを含むように意図さ
れ、ここでtはそれぞれ、独立して1または2であり、Rはそれぞれ独立して、水素、
アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール(随
意に1つ以上のハロ基と置換された)、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルア
ルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルを表わし、Rはそれぞれ独立
して、直接的な単結合、あるいは直鎖または分枝鎖のアルキルまたはアルケニル鎖を表わ
し、およびRは、直鎖または分枝鎖のアルキルかアルキルであり、ここで上記置換基の
各々は、別段の定めのない限り置換され得る。
「アラルキル」は、式R-アリールのラジカルを指し、ここでRは、上に定義され
るアルキル、例えば、メチル、エチレン、分枝鎖または直鎖などである。アラルキルラジ
カルのアルキル部分は、アルキル鎖について上に記載される通りに随意に置換される。ア
ラルキルラジカルのアリール部分は、アリール基について上に記載される通りに随意に置
換される。
「アラルケニル」は、式R-アリールのラジカルを指し、ここでRは、上に定義さ
れる通りのアルケニルである。アラルケニルラジカルのアリール部分は、アリール基につ
いて上に記載される通りに随意に置換される。アラルケニルラジカルのアルケニル鎖部分
は、アルケニル基について上に定義される通りに随意に置換される。
「アラルキニル」は、式R-アリールのラジカルを指し、式中、Rは上に定義され
る通りのアルキニルである。アラルキニルラジカルのアリール部分は、アリール基につい
て上に記載される通りに随意に置換される。アラルキニルラジカルのアルキニル部分は、
アルキニル基について上に定義される通りに随意に置換される。
「アラルオキシ」は、式O-R-アリールの酸素原子を介して結合されたラジカルを
指し、ここでRは、上に定義される通りのアルキル、例えば、メチル、エチル、直鎖ま
たは分枝鎖のアリール鎖などである。アラルオキシラジカルのアルキル部分は、アルキル
について上に定義される通りに随意に置換される。アラルオキシラジカルのアリール部分
は、アリール基について上に記載される通りに随意に置換される。
「カルボシクリル」は、炭素原子および水素原子のみからなる安定した非芳香族の単環
式または多環式の炭化水素ラジカルを指し、これは、3~15の炭素原子を有する、縮合
または架橋された環系を含み得る。特定の実施形態では、カルボシクリルは3~10の炭
素原子を含む。他の実施形態では、カルボシクリルは5~7の炭素原子を含む。カルボシ
クリルは、単結合により分子の残りに結合する。カルボシクリルは、飽和(即ち、単一の
C-C結合のみを含む)または不飽和(即ち、1以上の二重結合または三重結合を含む)
であり得る。完全に飽和したカルボシクリルラジカルは「シクロアルキル」とも呼ばれる
。単環式シクロアルキルの例は、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルを含む。不飽和カルボシク
リルは「シクロアルケニル」とも呼ばれる。単環式のシクロアルケニルの例は、例えば、
シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、およびシクロオクテニルを含
む。多環式のカルボシクリルラジカルは、例えば、アダマンチル、ノルボルニル(即ち、
ビシクロ(2.2.1)ヘプタニル)、ノルボルネニル、デカリニル(decaliny
l)、7,7-ジメチル-ビシクロ(2.2.1)ヘプタニルなどを含む。本明細書で別
段の定めがない限り、「カルボシクリル」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ
、フルオロアルキル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、または随意に置換されたアリ
ール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルアル
キル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリール
アルキル、あるいはR-OR、R-OC(O)-R、R-OC(O)-OR
、R-OC(O)-N(R、R-N(R、R-C(O)R、R
C(O)OR、R-C(O)N(R、R-O-R-C(O)N(R
、R-N(R)C(O)OR、R-N(R)C(O)R、R-N(R
S(O)、R-S(O)、R-S(O)OR、またはR-S(O
N(Rから独立して選択される1つ以上の置換基によって随意に置換されるカ
ルボシクリルラジカルを含み、ここでtはそれぞれ、独立して1または2であり、R
それぞれ独立して、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキ
ルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロ
アリールまたはヘテロアリールアルキルを表わし、Rはそれぞれ独立して、直接的な単
結合あるいは直鎖または分枝鎖のアルキルまたはアルケニル鎖を表わし、およびRは直
鎖または分枝鎖のアルキルまたはアルケニル鎖を表わし、およびここで別段の定めのない
限り、上記の置換基の各々は置換され得る。
「カルボシクリルアルキル」は、式R-カルボシクリルのラジカルを指し、ここでR
は、上に定義される通りのアルキル鎖である。アルキル鎖およびカルボシクリルラジカ
ルは、上に定義される通りに随意に置換される。
「カルボシクリルアルコキシ」は、式-O-R-カルボシクリルの酸素原子を介して
結合されたラジカルを指し、ここでRは、上に定義される通りのアルキル鎖である。ア
ルキル鎖およびカルボシクリルラジカルは、上に定義される通りに随意に置換される。
「ハロ」または「ハロゲン」は、ブロモ、クロロ、フルオロ、またはヨードの置換基を
指す。
「フルオロアルキル」は、(上に定義される通りに1つ以上のフルオロラジカルによっ
て置換された)上に定義される通りのアルキルラジカル、例えば、トリフルオロメチル、
ジフルオロメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1-フルオロメ
チル-2-フルオロエチルなどを指す。フルオロアルキルラジカルのアルキル部分は、ア
ルキル基について上に定義される通りに随意に置換され得る。
「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素、および硫黄から選択される2~12の炭素原子お
よび1~6のヘテロ原子(即ち炭素以外の原子)を含む、安定した3~18員の非芳香環
ラジカルを指す。別段の定めのない限り、ヘテロシクリルラジカルは、典型的に、単環式
、二環式、三環式、または四環式の環系であり、これは縮合または架橋された環系を含み
得る。ヘテロシクリルラジカルにおけるヘテロ原子は、随意に酸化され得る。1つ以上の
窒素原子は、存在する場合、随意に四級化される。ヘテロシクリルラジカルは、部分的ま
たは完全に飽和であり得る。ヘテロシクリルは、環の原子を介して分子の残りに結合され
得る。そのようなヘテロシクリルラジカルの例としては、限定されないが、ジオキソラニ
ル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダ
ゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロイ
ンドリル、オクタヒドロイソインドリル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジ
ニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-
ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テト
ラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロ-ピラニル、チオモルホリニル、チアモル
ホリニル、1-オキソ-チオ-モルホリニル、および1,1-ジオキソチオモルホ-リニ
ルが挙げられる。
別段の定めのない限り、用語「ヘテロシクリル」は、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、ハロ、フルオロアルキル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、随意に置換されたア
リール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、カルボシクリル、カルボシクリルア
ルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリー
ルアルキル、またはR-OR、R-OC(O)-R、R-OC(O)-OR
、R-OC(O)-N(R、R-N(R、R-C(O)R、R
C(O)OR、R-C(O)N(R、R-O-RC(O)N(R
-N(R)C(O)OR、R-N(R)C(O)R、R-N(R)S
(O)、R-S(O)、R-S(O)OR、またはR-S(O)
N(Rから選択される1つ以上の置換基によって随意に置換される上に定義され
る通りのヘテロシクリルラジカルを含み、ここでtはそれぞれ独立して、1または2であ
り、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル、シ
クロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキ
ル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルを表わし、Rはそれぞれ独立して
、直接的な単結合、または直鎖または分枝鎖のアルキルまたはアルケニル鎖を表わし、お
よびRは、直鎖または分枝鎖のアルキルかアルケニル鎖であり、およびここで別段の定
めのない限り、上記の置換基の各々は非置換である。
「N-ヘテロシクリル」または「N結合したヘテロシクリル」は、少なくとも1つの窒
素を含有している上に定義される通りのヘテロシクリルラジカルを指し、ここで分子の残
りへのヘテロシクリルラジカルの結合点は、ヘテロシクリルラジカルにおいて窒素原子を
介する。N-ヘテロシクリルラジカルは、ヘテロシクリルラジカルについて上に記載され
る通りに随意に置換される。そのようなN-ヘテロシクリルラジカルの例としては、1-
モルホリニル、1-ピペリジニル、1-ピペラジニル、1-ピロリジニル、ピラゾリジニ
ル、イミダゾリニル、およびイミダゾリジニルが挙げられる。
「C-ヘテロシクリル」または「C結合したヘテロシクリル」は、少なくとも1つのヘ
テロ原子を含有している上に記載される通りのヘテロシクリルラジカルを指し、ここで分
子の残りへのヘテロシクリルラジカルの結合点は、ヘテロシクリルラジカルにおいて炭素
分子を介する。C-ヘテロシクリルラジカルは、ヘテロシクリルラジカルについて上に記
載される通りに随意に置換される。そのようなC-ヘテロシクリルラジカルの例としては
、2-モルホリニル、2-または3-または4-ピペリ-ジニル、2-ピペラジニル、2
-または3-ピロリジニルが挙げられる。
「ヘテロシクリルアルキル」は、式R-ヘテロシクリルのラジカルを指し、ここでR
は、上に定義される通りのアルキルを表わす。ヘテロシクリルは、窒素含有ヘテロシク
リルである場合、窒素原子でアルキルラジカルに随意に結合される。ヘテロシクリルアル
キルラジカルのアルキルは、アルキルについて上に定義される通りに随意に置換される。
ヘテロシクリルアルキルラジカルのヘテロシクリル部分は、ヘテロシクリル基について上
に定義される通りに随意に置換される。
「ヘテロシクリルアルコキシ」は、式O-R-ヘテロシクリルの酸素原子を介して結
合されたラジカルを指し、ここでRは、上に定義される通りのアルキル鎖である。ヘテ
ロシクリルは、窒素含有ヘテロシクリルである場合、窒素原子でアルキルラジカルに随意
に結合される。ヘテロシクリルアルコキシラジカルのアルキルは、アルキルについて上に
定義される通りに随意に置換される。ヘテロシクリルアルコキシラジカルのヘテロシクリ
ル部分は、ヘテロシクリル基について上に定義される通りに随意に置換される。
「ヘテロアリール」は、2~17の炭素原子および1~6のヘテロ原子、典型的に、窒
素、酸素、または硫黄を含む、3~18員の芳香環ラジカルに由来するラジカルを指す。
ヘテロアリールラジカルは、単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり得、ここ
で環系における環の少なくとも1つは、完全に不飽和である、即ち、ヒュッケルの理論に
従った環式の、非局在化(4n+2)π-電子系を含む。ヘテロアリールは、縮合または
架橋した環系を含む。ヘテロアリールラジカルにおけるヘテロ原子は、随意に酸化される
。1つ以上の窒素原子は、存在する場合、随意に四級化される。ヘテロアリールは、環の
原子を介して分子の残りに結合する。例となるヘテロアリールとしては、アゼピニル、ア
クリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズインドリル、1,3-ベンゾジオキソリル、ベ
ンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾ[d]チア-ゾリル、ベンゾチアジアゾリル
、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、1,
4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソ
リル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾ-ピラノニル、ベンゾフラニル、ベ
ンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾチエノ[3,2-d]
ピリミジニル、ベンゾトリア-ゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジ
ニル、カルバゾリル、シンノリニル、シクロペンタ[d]ピリミジニル、6,7-ジヒド
ロ-5H-シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、5,6-ジヒド
ロ-ベンゾ[h]キナゾリニル、5,6-ジヒドロベンゾ[h]シンノリニル、6,7-
ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジニル、ジベンゾ
フラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、フロ[3,2-c]ピリジニ
ル、5,6,7,8,9,10-ヘキサ-ヒドロシクロオクタ[d]ピリミジニル、5,
6,7,8,9,10-ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリダジニル、5,6,7,8
,9,10-ヘキサヒドロシクロオクタ[d]ピリジニル、イソチアゾリル、イミダゾリ
ル、インダゾリル、インドリル、インダ-ゾリル、イソ-インドリル、インドリニル、イ
ソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、5,8-メタノ-
5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリニル、ナフチリジニル、1,6-ナフチリジノニ
ル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼ-ピニル、オキサゾリル、オキシラニル、5,6
,6a,7,8,9,10,10a-オクタヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、1-フェ
ニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジ
ニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾロ[3,4-d]ピリミ
ジニル、ピリジニル、ピリド[3,2-d]ピリミジニル、ピリド[3,4-d]ピリミ
ジニル(pyrido[3,4-d]pyr-imidinyl)、ピラジニル、ピリミ
ジニル、ピリダジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキ
ノ-リニル、テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリニル、5
,6,7,8-テトラヒドロベンゾ-[4,5]チエノ-[2,3-d]ピリミジニル、
6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピ
リミジニル、5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,5-c]ピリダジニル、チアゾ
リル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、チエノ-[2,3
-d]ピリミジニル、チエノ[3,2-d]ピリミジニル、チエノ[2、3c]ピリジニ
ル、およびチオフェニル(即ちチエニル)が挙げられる。本明細書で別段の定めのない限
り、用語「ヘテロアリール」は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、フルオロア
ルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、随意に
置換されたアリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、カルボシクリル、カル
ボシクリルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたは
ヘテロアリールアルキル、あるいはR-OR、R-OC(O)-R、R-OC
(O)-OR、R-OC(O)-N(R、R-N(R、R-C(O
)R、R-C(O)OR、R-C(O)N(R、R-O-R-C(O
)N(R、R-N(R)C(O)OR、R-N(R)C(O)R、R
-N(R)S(O)、R-S(O)、R-S(O)OR、また
はR-S(O)N(Rから選択される1つ以上の置換基によって随意に置換さ
れる上に定義される通りのヘテロアリールラジカルを含み、ここでtはそれぞれ独立して
、1または2であり、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、フルオロアルキル、シ
クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテ
ロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルを表わし、Rはそ
れぞれ独立して、直接的な単結合、または直鎖または分枝鎖のアルキルまたはアルケニル
鎖を表わし、およびRは直鎖または分枝鎖のアルキルまたはアルケニルを表わし、およ
びここで別段の定めのない限り、上記の置換基の各々は置換され得る。
「N-ヘテロアリール」は、少なくとも1つの窒素を含有している上に定義される通り
のヘテロアリールラジカルを指し、分子の残りへのヘテロアリールラジカルの結合点は、
ヘテロアリールラジカルにおいて窒素原子を介する。N-ヘテロアリールラジカルは、ヘ
テロアリールラジカルについて上に記載される通りに随意に置換される。
「C-ヘテロアリール」は、上に定義される通りのヘテロアリールラジカルを指し、分
子の残りへのヘテロアリールラジカルの結合点は、ヘテロアリールラジカルにおいて炭素
分子を介する。C-ヘテロアリールラジカルは、ヘテロアリールラジカルについて上に記
載される通りに随意に置換される。
「ヘテロアリールアルキル」は、式R-ヘテロアリールのラジカルを指し、ここでR
は、上に定義される通りのアルキルである。ヘテロアリールは、窒素含有ヘテロアリー
ルである場合、窒素原子でアルキルラジカルに随意に結合される。ヘテロアリールアルキ
ルラジカルのアルキルは、アルキル鎖について上に定義される通りに随意に置換される。
ヘテロアリールアルキルラジカルのヘテロアリール部分は、ヘテロアリール基について上
に定義される通りに随意に置換される。
「ヘテロアリールアルコキシ」は、式O-R-ヘテロアリールの酸素原子を介して結
合されたラジカルを指し、ここでRは上に定義される通りのアルキルである。ヘテロア
リールは、N含有ヘテロアリールである場合、N原子でアルキルラジカルに随意に結合さ
れる。ヘテロアリールアルコキシラジカルのアルキルは、アルキル鎖について上に定義さ
れる通りに随意に置換される。ヘテロアリールアルコキシラジカルのヘテロアリール部分
は、ヘテロアリール基について上に定義される通りに随意に置換される。
本明細書で使用されるように、用語「カルボン酸生物学的等価体」は、カルボン酸部分
として類似の物理的、生物学的、または化学的性質を示す官能基または部分を表す。カル
ボン酸生物学的等価体の例としては、限定されないが、以下などが挙げられる:
Figure 2023085300000005
本明細書に記載される化合物(これはそれらの薬学的に許容可能な塩を含む)は、幾つ
かの事例において、1つ以上の不斉中心を含有しており、それ故、(R)または(S)と
して、絶対立体化学の点から、定義されているエナンチオマー、ジアステレオマー、およ
び他の立体異性の形態を生じさせる。本明細書に記載される化合物が、オレフィンの二重
結合または幾何学的非対称の他の中心を含有しているとき、別段の定めのない限り、これ
らの化合物は、EおよびZの幾何異性体(例えば、シスまたはトランス)の両方を含み、
同様に、すべての考えられ得る異性体は、それらのラセミ化合物および光学上純粋な形態
、およびすべての互変異性型と同様に、別段の定めのない限り、本実施形態の化合物に含
まれる。用語「幾何異性体」は、アルケン二重結合のEまたはZの幾何異性体(例えば、
シスまたはトランス)を指す。用語「位置異性体」は、ベンゼン環のまわりのオルト-、
メタ-、およびパラ-異性体などの、中心環のまわりの構造異性体を指す。
「立体異性体」は、同じ結合によって結合された同じ原子から構成されたが、交換可能
でない異なる三次元構造を有している化合物を指す。本明細書で提供される議論は、様々
な立体異性体およびそれらの混合物を包含し、「エナンチオマー」を含み、これは、分子
構造が互いに重なることが不可能な(nonsuperimposeable)鏡像であ
る2つの立体異性体を指す。
「互変異性体」は、分子の1つの原子から同じ分子の別の原子へのプロトン移動が可能
な分子を指す。本明細書で示される化合物は、特定の実施形態において、互変異性体とし
て存在する。互変異性化が可能な状況では、互変異性体の化学平衡が存在する。互変異性
体の正確な割合は、物理的状態、温度、溶媒、およびpHを含む複数の因子に依存する。
互変異性平衡の幾つかの例としては、以下が挙げられる:
Figure 2023085300000006
「随意の」または「随意に」は、続いて記載される事象または状況が生じ得る又は生じ
得ないこと、および記載が事象または状況が生じるときの例および生じないときの例を含
むことを意味する。例えば、「随意に置換されたアリール」は、アリールラジカルが置換
され得る又は置換され得ないこと、および記載が置換されたアリールラジカルおよび置換
のないアリールラジカルの両方を含むことを意味する。一般に本明細書で使用されるよう
に、部分、ラジカル、または置換基のリストにおいて、「随意に置換された」の第1の事
例は、その句が各メンバーとともに繰り返されたかのようにリストのすべてのメンバーに
適用される。したがって、「随意に置換されたベンゼンまたはヒドロキノリン」は、「随
意に置換されたベンゼンまたは随意に置換されたヒドロキノリン」を意味するように理解
されるべきである。
本明細書に記載される化合物のいずれか1つの「薬学的に許容可能な塩」は、全ての薬
学的に適切な塩形態を含む。これらの薬学的に許容可能な塩は、薬学的に許容可能な酸付
加塩または薬学的に許容可能な塩基付加塩である。置換されたピリジンおよびピリダジン
の誘導体化合物の薬学的な塩の調製および選択のための標準的基準は、当該技術分野で知
られている。例えば、Stahl & Wermuth, HANDBOOK PHARM.
SALTS (Verlag Helvetica Chimica Acta, Zuri
ch, 2002); Berge et al., Pharmaceutical Sal
ts, 66 J. Pharm. Sci. 1-19 (1997)を参照。
「薬学的に許容可能な酸付加塩」は、遊離塩基の望ましい生物学的効果および特性を保
持し、典型的に、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸
、亜リン酸などの無機酸により形成される。これらは、例えば、脂肪族のモノカルボン酸
およびジカルボン酸、フェニル置換のアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸
(alkanedioic acids)、芳香族酸、脂肪族酸および芳香族スルホン酸
などの有機酸により形成される塩を含み、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン
酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸
、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などを含む。それ故、典型的な塩としては、
硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、一水素リン
酸塩(monohydrogenphosphates)、二水素リン酸塩(dihyd
rogenphosphates)、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨ
ウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シ
ュウ酸塩、マロン酸塩、琥珀酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン
酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息
香酸塩(dinitrobenzoates)、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ト
ルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メ
タンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの塩はまた、アルギニン酸塩(argina
tes)、グルコン酸塩、およびガラクツロン酸塩(galacturonates)な
どの、アミノ酸の塩を含む。塩基性化合物の酸付加塩は、当業者が周知の方法および技術
に従って、遊離塩基形態を十分な量の望ましい酸と接触させることによって調製され得る
。Berge et al., 1997を参照。
「薬学的に許容可能な塩基付加塩」は、遊離塩基の望ましい生物学的効果および特性を
保持し、遊離酸への無機塩基または有機塩基の付加から調製される。薬学的に許容可能な
塩基付加塩は、アルカリおよびアルカリ性土類金属、または有機アミンなどの、金属また
はアミンにより形成され得る。無機塩基に由来する塩は、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム
の塩などを含む。有機塩基由来の塩は、第一級、第二級、および第三級のアミン、自然に
生じる置換されたアミンを含む置換されたアミン、環状アミン、および塩基イオン交換樹
脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノ
エタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギ
ニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、ク
ロロプロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアニリン、N-メチル-
グルカミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオ-ブロミン、プリン、ピペラジン、
ピペリジン、N-エチル-ピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩を含む。Berge e
t al., 1997を参照。
用語「処置」、「処置する」、「緩和する」、または「寛解する」は、本明細書で交換
可能に使用され、限定されないが、治療効果または予防効果を含む、有益な又は望ましい
結果を得るためのアプローチを指す。「治療効果」は、処置されている基礎疾患の根絶ま
たは寛解を意味する。また、治療効果は、患者がまた基礎障害による影響を受け得るにも
かかわらず、患者の改善が観察されるように、基礎障害に関連した生理学的症状の1つ以
上の根絶または寛解により達成される。予防効果に関して、疾患の診断が行われなくとも
、組成物は、特定の疾患を進行させる危険のある患者に、または疾患の生理学的症状の1
つ以上を報告する患者に投与され得る。
「プロドラッグ」は、生理学的条件下で、またはソルボリシスによって、本明細書に記
載される生物活性化合物に変換され得る化合物を示す。したがって、用語「プロドラッグ
」は、薬学的に許容可能である生物活性化合物の前駆体を指す。プロドラッグは、被験体
に投与されるときに不活性であり得るが、例えば加水分解により、インビボで活性化合物
に変換される。プロドラッグ化合物は、哺乳類生物体において溶解度、組織適合性、また
は遅延放出という利点を提供し得る。例えば、Bundgard, DESIGN OF
PRODRUGS, 7-9, 21-24 (Elsevier, Amsterdam,
1985); Higuchi & Stella, Pro-drugs as Nove
l Delivery Systems, 14 A.C.S. Symposium Ser
ies in BIOREVERSIBLE CARRIERS IN DRUG DESIG
N (Pergamon Press, 1987)を参照。
用語「プロドラッグ」はまた、哺乳動物の被験体に投与されるときにインビボで活性化
合物を放出する共有結合した担体を含む。活性化合物のプロドラッグは、本明細書に記載
されるように、日常的な操作またはインビボのいずれかで親の活性化合物へと開裂される
ような方法で、活性化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製され得る。プ
ロドラッグは、活性化合物のプロドラッグが哺乳動物の被験体に投与されるときに開裂し
て、遊離ヒドロキシ、遊離アミノ、または遊離メルカプトの基を形成する基に結合される
、それぞれ、ヒドロキシ、アミノ、またはメルカプトの基を含む化合物を含む。プロドラ
ッグの例としては、活性化合物におけるアルコールまたはアミン官能基の酢酸塩、ギ酸塩
および安息香酸塩の誘導体が挙げられる。
本明細書における本実施形態の議論の全体にわたって、および請求項において、本明細
書に記載される、またはその実施形態によって提供される、式1、式2、式3、式4の化
合物に対する言及、化合物などは、この取り込みによって文脈が他に指定しない限り、薬
学的に許容可能な塩、立体異性体、プロドラッグ、水和物、溶媒和物、またはそれらのN
-オキシドを含む。したがって、例えば、「式1の化合物」に対する言及は、文脈が他に
要求しない限り、典型的に「式1の化合物あるいはその立体異性体または薬学的に許容可
能な塩」を包含する。
<置換されたピロロピリジン誘導体化合物>
本明細書に記載される置換されたピリジン誘導体化合物の実施形態は、少なくとも1つ
のヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する。これらの化合物、およびこれらの化合物を含む
組成物は、癌および腫瘍性疾患の処置に有用である。例えば、本明細書に記載される化合
物の実施形態は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、または黒色腫などの処置に有用である
少なくとも1つの実施形態は、式1の構造を有する化合物を提供し:
Figure 2023085300000007

式中、式1の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;
は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり;
は、水素またはX-Yであり、ここで
Xは、単結合、O、S、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(O)N(R)、
または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
ここでRは、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、および
Yは、随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、また
はヘテロアリールであり;および
、R、およびRはそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアニル、N(R
)(R)、または随意に置換されたC-Cアルキル、C-Cアルキニル、C
-Cアルケニル、C-Cアルコキシ、C-Cカルボシクリル、C-C
ルボシクリルオキシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリ
ルアルコキシ、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリ
ール-S、C-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール
、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアル
キル、ヘテロシクリルアルコキシまたはヘテロアリール-Sから独立して選択され、ここ

は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シ
クロアルキル、アルキルアルコキシ、ヘテロアリールアルコキシ、シクロアルキルアルコ
キシ、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロアリール-CO、シクロアルキ
ル-CO、またはアルキル-COである。
式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では、nは0である。式1の化合物の少なく
とも1つの実施形態では、nは1である。式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では
、nは0である。式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では、nは2である。
少なくとも1つの実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rは随意に置換された
-Cアルキルである。式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rはメチ
ルである。
式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では、R、R、およびRの各々は、水
素である。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、R、R、およびRはそ
れぞれ独立して、水素またはハロゲンである。
別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Xは単結合である。別の実施形態は、
式1の化合物を提供し、式中、XはOである。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、
式中、XはSである。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、XはN(R)であ
る。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、XはC(O)である。別の実施形態
は、式1の化合物を提供し、式中、XはN(R)C(O)である。別の実施形態は、式1
の化合物を提供し、式中、XはC(O)N(R)である。別の実施形態は、式1の化合物
を提供し、式中、Xは随意に置換されたC-Cアルキルである。
少なくとも1つの実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rは水素である。別の実
施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rは随意に置換されたC-Cアルキルであ
る。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rはメチルである。
別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Yは随意に置換されたアルキルである
。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Yは随意に置換されたシクロアルキル
である。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Yは随意に置換されたヘテロシ
クリルである。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Yは随意に置換されたア
リールである。別の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Yは随意に置換されたヘ
テロアリールである。
式1の化合物の少なくとも1つの実施形態では、YはN(R)(R)である。式1
の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Xは単結合であり、YはN(R)(R
である。
少なくとも1つの実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rは水素である。別の
実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rは随意に置換されたアルキルである。別
の実施形態は、式1の化合物を提供し、式中、Rはメチルである。式1の化合物の少な
くとも1つの実施形態では、Xは単結合であり、YはN(R)(R)であり、ここで
はメチルであり、Rは置換されたアリールである。
式1の化合物の特定の実施形態では、nは0であり、Rはメチルであり、R、R
、およびRの各々は水素である。式1の化合物の幾つかの実施形態では、nは1であり
、Rはメチルであり、R、R、およびRの各々は水素である。式1の化合物の特
定の実施形態では、nは0であり;Rはメチルであり;R、R、およびRの各々
は水素であり;およびRはX-Yであり、ここでXは単結合であり、Yは、(a)Rが
メチルである且つRが随意に置換されたアリールまたはヘテロシクリルである、N(R
)(R)であるか、あるいは(b)随意に置換されたアリール、ヘテロシクリル、アリ
ールオキシ、またはアリール-Sのいずれかである。Yが(N(R)(R)である特
定の実施形態では、Rはメチルであり、Rはトリルである。トリルは、例えば、パラ-
トリルまたはオルト-トリルであり得る。式1の化合物の特定の実施形態では、nは1で
あり;Rは水素であり;R、R、およびRの各々は水素であり;およびRはX
-Yであり、ここでXは単結合であり、Yは、(a)Rがメチルである且つRが随意に
置換されたアリールまたはヘテロシクリルである、N(R)(R)であるか、あるいは
(b)随意に置換されたアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、またはアリール-
Sのいずれかである。
本実施形態の態様は、式1の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つの実施形
態では、組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および式1の化合物を含
む医薬組成物である。
本実施形態の別の態様は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該方法
は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式1の化合物または式1の化合物を含む組成物と接触さ
せる工程を含む。
本実施形態の別の態様は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該方法
は、式1の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。関連する実施形態は
、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該方法は、式1の化合物を含む医
薬組成物を被験体に投与する工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、式2の化合物を提供し:
Figure 2023085300000008

式中、式2の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;
は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり;および
は、N(R)(R)、N(R)C(O)、C(O)N(R)または随意に置換され
たC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボシ
クリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C
-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C-C10アリール-SO
-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、
ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシまたはヘテ
ロアリール-Sであり、ここで
Rは、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、および
は、随意に置換されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキ
シ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C
-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C
10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリール
オキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシク
リルアルコキシまたはヘテロアリール-Sである。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、nは0である。式2の化合物の少なく
とも1つの実施形態では、nは1である。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rはメチルである。式2の化合物の
少なくとも1つの実施形態では、RはHである。式2の化合物の少なくとも1つの実施
形態では、RはCアルキルである。式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、
はCアルキルである。式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、RはC
アルキルである。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、RはN(R)(R)である。式2
の化合物の少なくとも1つの実施形態では、RはN(R)(R)であり、RおよびR
は独立して、Hまたはメチルである。
式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、クロロフェニル、フルオロフェニル、
ジフルオロフェニル、またはフルオロクロロフェニルなどの、随意に置換されたハロアリ
ールである。これらの実施形態の幾つかでは、RおよびRは、水素またはメチルから独
立して選択され得る。
式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、メチルフェニル(「トリル」)、エチ
ルフェニル(2-エチルフェニルなど)、n-プロピルフェニル(4-n-プロピルフェ
ニルなど)、イソプロピルフェニル(2-または4-イソプロピルフェニルなど)、ペン
チルフェニル、ヘキシルフェニル、シクロヘキシルフェニル、シクロブチルメチルフェニ
ル、またはシクロプロピルメチルフェニルなどの、随意に置換されたアルキルアリールで
ある。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、随意に置換された2-トリル(o
-トリル)、または4-トリル(p-トリル)である。これらの実施形態の幾つかでは、
RおよびRは、水素またはメチルから独立して選択され得る。
式2の化合物の幾つかの実施形態では、RはN(R)(R)であり、ここでR
、トリフルオロエトキシフェニルなどの、随意に置換されたアルキルオキシフェニルであ
る。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、トリフルオロエトキシ-メチルフェ
ニルまたは(トリフルオロエトキシ)フルオロフェニルなどの、随意に置換されたトリフ
ルオロエチルフェニルまたはトリフルオロエトキシ-フェニルである。これらの実施形態
では、RおよびRは、水素またはメチルから独立して選択され得る。
がN(R)(R)である幾つかの実施形態では、Rは、ピラニルフェニルなど
の、ヘテロシクリルアリールである。これらの実施形態の幾つかでは、RおよびRは、
水素またはメチルから独立して選択され得る。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、RはN(R)(R)であり、ここ
でRはメチルであり、Rはプロピルフェニルまたはイソプロピルフェニルである。式2
の化合物の実施形態では、RはN(R)(R)であり、ここでRはメチルであり、R
はトリフルオロエトキシフェニルである。式2の化合物の特定の実施形態では、R
N(R)(R)であり、Rはメチルであり、Rは随意に置換されたメチルフェニルで
ある。式2の特定の実施形態では、RはN(R)(R)であり、Rはメチルであり、
はイソプロピルフェニルである。式2の化合物の特定の実施形態では、RはN(R
)(R)であり、Rはメチルであり、Rは、随意に置換されたハロフェニル、アルキ
ルフェニル、ハロアルキルフェニル、ハロ(アルキルオキシ)フェニル、またはハロアル
キルオキシフェニルである。式2の化合物の実施形態では、RはN(R)(R)であ
り、Rはメチルであり、Rは、随意に置換されたアルキルフェニルまたはハロアルキル
オキシフェニルである。式2の化合物の実施形態では、RはN(R)(R)であり、
Rはメチルであり、Rはトリルである。トリルは、式2の特定の実施形態において、p
-トリルまたはo-トリルである。これらの実施形態の幾つかでは、RおよびRは独立
して、水素またはメチルであり得る。
少なくとも1つの実施形態では、Rは随意に置換されたアミノフェニルである。例え
ば、アミノラジカルはN(R)であり得、ここでRはメチルである。これらの実施形態
の幾つかでは、RおよびRは独立して、水素またはメチルであり得る。
がN(R)(R)である式2の化合物の特定の実施形態では、Rは、クロロフ
ェニル、ジフルオロフェニル、クロロフルオロフェニル、(トリフルオロエチル)フェニ
ル、(トリフルオロプロピル)フェニル、メチルフェニル(トリル)、ジメチルフェニル
、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフ
ェニル、(シクロプロピルエチル)フェニル、シクロプロピルフェニル、シクロブチルフ
ェニル、シクロペンチルフェニル、シクロヘキシルフェニル、(シクロブチルメチル)フ
ェニル、プロポキシフェニル、(プロピルメトキシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ
)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フルオロフェニル、(トリフルオロエトキシ)ジ
メチルフェニル、(プロポキシ)メチルフェニル、(ジフルオロメトキシ)メチルフェニ
ル、(キノリニル)メチル-フェニル、(ジヒドロキノリニル)メチルフェニル、インド
リニルフェニル、ジメチルアミノフェニル、ピラニルフェニル、メチルジヒドロベンゾフ
ラニル、(インドリニル)メチルフェニル、(ピロリジニル)メチルフェニル、またはチ
オールから選択される。これらの実施形態の幾つかでは、RおよびRは独立して、水素
またはメチルであり得る。
がN(R)(R)である式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは随意に置換
されたC-Cアルキルであり;例えば、Rは、エチル、シクロプロピルメチル、また
はトリフルオロエチルであり得る。式2の化合物のそのような実施形態では、Rは、式
2の化合物に関して本明細書に記載される通りの置換基であり得る。例えば、RがN(
R)(R)であり、Rがエチル、シクロプロピルメチルまたはトリフルオロエチルであ
るときに、Rはトリルであり得る。これらの実施形態の幾つかでは、Rは水素または
メチルであり得る。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rは、随意に置換されたアリール、
アルキルフェニル、アルコキシフェニル、シクリルオキシフェニル、アリールオキシフェ
ニル、ヘテロシクリルフェニル、またはヘテロシクリルアルキルフェニルである。これら
の実施形態の幾つかでは、Rは水素またはメチルであり得る。
例えば、随意に置換されたアリールは、随意に置換されたフルオロフェニルなどの、随
意に置換されたハロアリールであり得るか、あるいは随意に置換されたメチルフェニルな
どの、アルキルアリールであり得る。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは置換
されたC-C10アリールである。式2の幾つかの実施形態では、Rは、随意に置換
されたモノ-、ジ-、またはトリ-ハロフェニルである。式2の幾つかの実施形態では、
は、随意に置換されたフルオロフェニル、ジフルオロフェニル(例えば、2,4-ジ
フルオロフェニル)、クロロフルオロフェニル、またはクロロジフルオロフェニルである

式2の化合物の一実施形態では、Rは(メトキシ)フルオロフェニルである。式2の幾
つかの実施形態では、Rは、(トリフルオロエチル)メチルフェニルまたは(トリフル
オロエチル)ジメチルフェニルなどの、随意に置換されたハロアルキルアリールである。
式2の一実施形態では、Rは、(トリフルオロエトキシ)メチルフェニルなどの、随意
に置換されたハロアルキルオキシアリールである。式2の一実施形態では、Rは、(ト
リフルオロエトキシ)-フルオロフェニルなどの、(トリフルオロエトキシ)-ハロフェ
ニルである。これらの実施形態の幾つかでは、Rは水素またはメチルであり得る。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rは随意に置換されたアルキルフェ
ニルである。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、随意に置換されたメチルフ
ェニル(2-または4-メチルフェニルなど)またはジメチルフェニル(2,4-ジメチ
ルフェニルなど)である。式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rは、エチ
ルフェニル(2つまたは4-エチルフェニルなど)またはプロピルフェニル(2つまたは
4-イソ-またはシクロ-プロピルフェニルなど)である。式2の化合物の幾つかの実施
形態では、Rは、(イソプロピル)メチルフェニルまたは(n-プロピル)-メチルフ
ェニルである。式2の化合物の幾つかの実施形態では、Rは、(メトキシ)メチルフェ
ニル、(エトキシ)メチルフェニル、(プロポキシ)メチルフェニル、(イソプロポキシ
)メチルフェニル、(トリフルオロエトキシ)メチルフェニル、(フェノキシ)メチルフ
ェニル、(ピロリジン)メチルフェニルなどの、置換されたメチルフェニルである。これ
らの実施形態の幾つかでは、Rは水素またはメチルであり得る。
幾つかの実施形態では、Rは、メトキシ-イソプロピルフェニルなどの、随意に置換
されたアルキルオキシフェニルである。式2の化合物の一実施形態では、Rは随意に置
換された(シクロアルキルオキシ)フェニルである。式2の化合物の一実施形態では、R
は、例えば、(シクロプロピルメトキシ)メチルフェニル、(シクロブチルメトキシ)
メチルフェニル、または(シクロペンチルメトキシ)メチルフェニルなどの、(シクロア
ルキルオキシ)メチルフェニルなどの、置換されたC-C12カルボシクリルアルコキ
シである。式2の化合物の一実施形態では、Rは、(メチルフェノキシ)フェニルなど
の、置換されたアルキルアリールオキシアリール(alkaryloxyaryl)であ
る。これらの実施形態の幾つかでは、Rは水素またはメチルであり得る。
式2の幾つかの実施形態では、Rは、(ジヒドロキノリニル)メチルフェニル)また
は(ピロリジニル)メチル-フェニルなどの、随意に置換されたヘテロシクリルアルキル
フェニルである。これらの実施形態では、Rは水素またはメチルであり得る。
式2の少なくとも1つの実施形態では、Rは、随意に置換されたヘテロシクリルまた
はヘテロアリールである。式2の幾つかの実施形態では、Rは、随意に置換されたチオ
フェニルまたはチオール、インドリニル、またはキノリニルである。置換されたリンドリ
ニル(lindolinyl)の例となる実施形態は、メチルインドリニルおよびビイソ
キノリニル(biisoquinolinyl)である。式2の幾つかの実施形態では、
は、随意に置換されたジヒドロベンゾフラニルまたはメチルジヒドロベンゾフラニル
である。これらの実施形態の幾つかでは、Rは水素またはメチルであり得る。
式2の少なくとも1つの実施形態では、Rは、ハロフェノキシなどの、随意に置換さ
れたC-C10アリールオキシ、例えば、フルオロフェノキシ(例えば、2-または4
-フルオロフェノキシ)であるか、あるいはC-C10アルキルアリールオキシ、例え
ばトリルオキシである。これらの実施形態では、Rは水素またはメチルであり得る。
少なくとも1つの実施形態では、Rは、ヘテロシクリル-またはヘテロビシクリル-
メチルフェニル;例えば、キノリンメチルフェニル、特に6-(3,4-ジヒドロキノリ
ン)メチルフェニルまたは4(3,4-ジヒドロキノリン)-メチルフェニルである。少
なくとも1つの実施形態では、Rは、ヘテロシクリルオキシ-またはヘテロビシクリル
オキシ-メチルフェニル(例えばフェノキシフェニル)である。少なくとも1つの実施形
態では、Rは(ピロリジニル)メチルフェニルである。これらの実施形態の幾つかでは
、Rは水素またはメチルであり得る。
式2の少なくとも1つの実施形態では、Rは、アルキルアリール-Sなどの、随意に
置換されたC-C10アリール-S、例えばトリルチオ(例えば、p-またはo-トリ
ルチオ)である。式2の少なくとも1つの実施形態では、Rは、ハロアリール-S(h
alolaryl-S)などの、随意に置換されたC-C10アリール-S、例えば、
2-または4-フルオロフェニルチオである。式2の一実施形態では、Rは、トリルチ
オ(またはトリルスルファニル)またはフルオロフェニルチオなどの、随意に置換された
-C10アリールスルファニルである。これらの実施形態の幾つかでは、Rは水素
またはメチルであり得る。
式2の化合物の特定の実施形態では、Rは、クロロ-フェニル、ジフルオロフェニル
、クロロフルオロフェニル、(トリフルオロエチル)フェニル、(トリフルオロプロピル
)-フェニル、メチルフェニル(「トリル」)、ジメチルフェニル、エチルフェニル、プ
ロピルフェニル(イソプロピルフェニルなど)、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘ
キシルフェニル、シクロプロピルフェニル、シクロブチルフェニル、シクロペンチル-フ
ェニル、シクロヘキシルフェニル、(シクロプロピルエチル)フェニル、(シクロブチル
メチル)フェニル、プロポキシフェニル、(プロピルメトキシ)フェニル、(トリフルオ
ロエトキシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フルオロフェニル、(トリフルオロエ
トキシ)ジメチルフェニル、(プロポキシ)メチルフェニル、(ジフルオロメトキシ)メ
チルフェニル、(キノリニル)メチルフェニル、(ジヒドロキノリニル)メチルフェニル
、インドリニルフェニル、ジメチルアミノフェニル、ピラニルフェニル、メチルジヒドロ
ベンゾフラニル、(インドリニル)メチルフェニル、(ピロリジニル)メチルフェニル、
またはチオールから選択される。これらの実施形態では、Rは水素またはメチルであり
得る。
式2の化合物の特定の実施形態では、化合物は、(R)または(S)の3-[((6-
[メチル(4-メチルフェニル)アミノ]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル
)メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸;(R)または(S)の3-([(6-(
メチル[4-(メチルエチル)フェニル]アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロイソ
キノリル)メチル]アミノ)ピリジン-4-カルボン酸;(R)または(S)の3-[(
(5-[メチル(4-メチルフェニル)アミノ]イソインドリニル)メチル)アミノ]ピ
リジン-4-カルボン酸;(R)または(S)の3-([(6-(メチル[4-(メチル
エチル)フェニル]アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル)メチル]ア
ミノピリジン-4-カルボン酸;(R)または(S)の3-(((2-メチル-5-(メ
チル(p-トリル)アミノ)イソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン
酸;(R)または(S)の3-(((2-メチル-6-(メチル(p-トリル)アミノ)
-1,2,3,4-テトラ-ヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコ
チン酸;(R)または(S)3-(((6-((4-エチルフェニル(メチル)アミノ)
-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ
)イソニコチン酸;(R)または(S)3-(((6-(2-エチルフェニル)-2-メ
チル-1,2,3,4-テトラヒドロイソ-キノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソ
ニコチン酸;(R)または(S)3-(((2-メチル-5-(メチル(p-トリル)ア
ミノ)イソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸;(R)または(S
)の3-(((5-((4-エチルフェニル)(メチル)アミノ)-2-メチルイソイン
ドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸;(R)または(S)の3-(((
2-メチル-5-(メチル(4-プロピルフェニル)アミノ)イソインドリン-1-イル
)メチル)アミノ)イソニコチン酸;(R)または(S)の3-(((2-メチル-5-
(o-トリル)イソ-インドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸;または
3-(((5-(2-エチルフェニル)-2-メチルイソ-インドリン-1-イル)メチ
ル)アミノ)イソニコチン酸である。これらの実施形態では、Rは水素またはメチルで
あり得る。
式2の幾つかの実施形態では、nは2である。式2の幾つかの実施形態では、nは2で
あり、RおよびRは上に記載される通りであり得る。これらの実施形態の幾つかでは
、RおよびRは独立して、水素またはメチルであり得る。
式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、RはCアルキル(エチル)である
。式2の化合物の少なくとも1つの実施形態では、Rは、n-プロピル、イソプロピル
、またはシクロプロピルなどの、Cアルキルである。式2の化合物の少なくとも1つの
実施形態では、Rは、シクロプロピルメチルなどの、Cアルキルである。RがC
-Cアルキルである実施形態では、Rは、式2の化合物に関して上に記載される通り
の置換基であり得る。特定の実施形態では、Rはエチルであり、Rはトリルまたはフ
ルオロである。特定の実施形態では、Rは、イソプロパノールまたはシクロプロピルで
あり、Rは、トリルまたはフルオロである。特定の実施形態では、Rはシクロプロピ
ルメチルであり、Rはトリルまたはフルオロである。
少なくとも1つの実施形態は、式2の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、組成物は医薬組成物であり、該医薬組成物は、少なくとも1つの薬学的
に許容可能な賦形剤および式2の化合物を含む。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式2の化合物または式2の化合物を含む組成物と接
触させる工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該
方法は、式2の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。関連する実施形
態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該方法は、式2の化合物を含
む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、式3の構造を有する化合物を提供し:
Figure 2023085300000009

式中、式2の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;
はX-Yであり、ここで
Xは、単結合、O、S、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(O)N(R)、
または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
ここでRは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
Yは、随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、また
はヘテロアリールであり;および
、R、およびRはそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアニル、または
N(R)(R)、あるいは随意に置換されたC-Cアルキル、C-Cアルキ
ニル、C-Cアルケニル、C-Cアルコキシ、C-Cカルボシクリル、C
-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カル
ボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C
10アリール-S、C-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロ
アリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシク
リルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、またはヘテロアリール-Sから独立して選択
され、ここで
は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シ
クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロアリール-CO、シク
ロアルキル-CO、またはアルキル-COである。
式3の化合物の一実施形態では、nは0である。式3の化合物の一実施形態では、nは
1である。式3の化合物の一実施形態では、R、R、およびRの各々は、水素であ
る。
少なくとも1つの実施形態は、式3の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、式3の化合物を含む組成物は医薬組成物であり、該医薬組成物は、少な
くとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式3の化合物または医薬組成物であり得る式3を含
む組成物と接触させる工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該
方法は、式3の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。関連する実施形
態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該方法は、式3の化合物を含
む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。
少なくとも1つの実施形態は、式4の化合物を提供し:
Figure 2023085300000010

式中、式4の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
nは、0、1、または2であり;および
は、N(R)(R)、N(R)C(O)、C(O)N(R)または随意に置換さ
れたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボ
シクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C
-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C-C10アリール-SO
、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル
、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、または
ヘテロアリール-Sであり、ここで
Rは、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、および
は、随意に置換されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオ
キシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、
-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S-、C
-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘ
テロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、C-C
アリール-SO、またはヘテロアリール-Sである。
式4の化合物の一実施形態では、nは0である。式4の化合物の一実施形態では、nは
1である。式4の化合物の一実施形態では、RはN(R)(R)である。式4の化合
物の一実施形態では、Rはメチルである。式4の化合物の一実施形態では、RはN(R
)(R)であり、ここでRはメチルであり、Rは、随意に置換されたアルキルフェニ
ルまたはハロアルキルオキシフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、Rは、
メチルフェニル(トリル)またはイソプロピルフェニルである。式4の化合物の一実施形
態では、RはN(R)(R)であり、ここでRはメチルであり、Rは、随意に置換
されたメチルフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、RはN(R)(R
であり、ここでRはメチルであり、Rはイソプロピルフェニルである。式4の化合物の
一実施形態では、Rはトリフルオロエトキシフェニルである。式4の化合物の一実施形
態では、Rは置換されたC-C10アリールである。式4の化合物の一実施形態では
、Rは置換されたメチルフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、Rは置換
されたシクロアルキルオキシフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、Rは置
換されたC-C12カルボシクリルアルコキシである。式4の化合物の一実施形態では
、Rはシクロアルキルオキシメチルフェニルである。式4の化合物の一実施形態では、
は(シクロプロピルメトキシ)メチルフェニルである。別段の定めがない限り、式4
の化合物のRおよびRの置換基は、式2に関して記載される置換基を含む。
少なくとも1つの実施形態は、式4の化合物を含む組成物を提供する。少なくとも1つ
の実施形態では、組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および式4の化
合物を含む医薬組成物である。
少なくとも1つの実施形態は、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法を提供し、該
方法は、ヒストンデメチラーゼ酵素を式4の化合物または式4の化合物を含む組成物と接
触させる工程を含む。少なくとも1つの実施形態は、必要としている被験体の癌を処置す
る方法を提供し、該方法は、式4の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含
む。関連する実施形態は、必要としている被験体の癌を処置する方法を提供し、該方法は
、式4の化合物を含む医薬組成物を被験体に投与する工程を含む。
幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるような置換されたピリジン誘導体化合物
は、表1に提供される構造を有し、ここで「実施例」は、本明細書の実施例に記載される
化学合成例を指す:
Figure 2023085300000011
Figure 2023085300000012
Figure 2023085300000013
Figure 2023085300000014
Figure 2023085300000015
Figure 2023085300000016
Figure 2023085300000017
Figure 2023085300000018
Figure 2023085300000019
Figure 2023085300000020
Figure 2023085300000021
Figure 2023085300000022
Figure 2023085300000023
Figure 2023085300000024
Figure 2023085300000025
Figure 2023085300000026
Figure 2023085300000027
Figure 2023085300000028
幾つかの実施形態では、本明細書に記載されるような置換されたピリジン誘導体化合物
、またはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩は、表2に提供される構造を有する
Figure 2023085300000029
Figure 2023085300000030
Figure 2023085300000031
Figure 2023085300000032
Figure 2023085300000033
Figure 2023085300000034
Figure 2023085300000035
Figure 2023085300000036
Figure 2023085300000037
Figure 2023085300000038
Figure 2023085300000039
Figure 2023085300000040
Figure 2023085300000041
Figure 2023085300000042
Figure 2023085300000043
Figure 2023085300000044
Figure 2023085300000045
<置換されたピリジン誘導体化合物の調製>
本明細書に記載される反応に使用される化合物は、当業者に既知の有機合成技術に従っ
て作られ、商業上利用可能な化学物質から及び/又は化学文献に記載される化合物から出
発する。商業上利用可能な化学物質は、Acros Organics (Pittsb
urgh, PA)、Aldrich Chemical (Milwaukee, W
I, including Sigma Chemical and Fluka)、A
pin Chemicals Ltd. (Milton Park, UK)、Avo
cado Research (Lancashire, U.K.)、BDH Inc
. (Toronto, Canada)、Bionet (Cornwall, U.
K.)、Chemservice Inc. (West Chester, PA)、
Crescent Chemical Co. (Hauppauge, NY),Ea
stman Organic Chemicals、Eastman Kodak Co
. (Rochester, NY)、Fisher Scientific Co.
(Pittsburgh, PA)、Fisons Chemicals (Leice
stershire, UK)、Frontier Scientific (Loga
n, UT)、ICN Biomedicals, Inc. (Costa Mesa
, CA)、Key Organics (Cornwall, U.K.)、Lanc
aster Synthesis (Windham, NH)、Maybridge
Chemical Co. Ltd. (Cornwall, U.K.)、Paris
h Chemical Co. (Orem,
UT)、Pfaltz & Bauer,Inc.(Waterbury,CN)、Po
lyorganix(Houston,TX)、Pierce Chemical Co
.(Rockford,IL)、Riedel de Haen AG(Hanover
,Germany)、Spectrum Quality Product,Inc.(
New Brunswick,NJ)、TCI America(Portland,O
R)、Trans World Chemicals,Inc.(Rockville,
MD)、及びWako Chemicals USA,Inc.(Richmond,V
A)を含む、通常の商用供給源から得られる。
当業者に既知の方法は、様々な参考図書及びデータベースを通じて確認される。本明細
書に記載される化合物の調製に有用な反応物の合成を詳述し、又は、その調製を説明する
論説に対する言及を提供する、多数の参考図書と論文が、当業者に周知である。例えば、
SYNTH. ORG. CHEM. (John Wiley & Sons, In
c., New York);Sandler et al., ORG. FUNCT
. GROUP PREP. (2nd Ed., Academic Press,
New York, 1983);House, MOD. SYNTH. REACT
. (2nd Ed., W. A. Benjamin, Inc., Menlo
Park, Calif., 1972);Gilchrist, HETEROCYC
L. CHEM. (2nd Ed., John Wiley & Sons, Ne
w York, 1992);March, ADV. ORG. CHEM: REA
CT., MECH. & STR. (4th Ed., Wiley Inters
ci., New York, 1992);Fuhrhop & Penzlin,
ORG. SYNTH: CONCEPTS, METHS., STARTING M
ATER., 2ND, REVIS. & ENLARGED ED. (John
Wiley & Sons,1994);Hoffman, ORG. CHEM.,
INTERMED. TEXT (Oxford Univ. Press, 1996
);Larock, COMPR. ORG. TRANSFORM.: GUIDE
TO FUNCT. GROUP PREP. (2nd Ed., Wiley-VC
H, 1999);MOD. CARBONYL CHEM. (Otera, ed.
, Wiley-VCH, 2000);Patai, PATAI’S 1992 G
UIDE TO CHEM. FUNCT. GROUPS (Intersci.,
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l. (John Wiley & Sons, 1999);ORG. REACT.
, in over 55 vol. (John Wiley & Sons, 19
42-2000);CHEM. FUNCT. GROUPS, in 73 vol.
(John Wiley & Sons)を参照。
特異的且つ類似の反応物はまた、大半の公共機関及び大学図書館で、且つオンラインデ
ータベースを介して利用可能なAmerican Chemical Society
(Washington, DC)のChemical Abstract Servi
ceにより調製されるものなどの、既知の化学物質の指標を介して識別され得る。既知で
はあるがカタログでは市販されていない化学物質は通常、特注の化学合成商社(cust
om chemical synthesis houses)によって調製されること
ができ、標準的な化学品供給商社の多くは特注の合成サービスを提供している。
例えば、模式図1-3に従い本明細書に記載されるように、本実施形態の置換されたピ
リジン誘導体化合物は一般的な合成経路により調製され得る。
Figure 2023085300000046
模式図1を参照すると、上記化合物A及びアミン化合物Bが混合され、様々な条件下で
処理され、化合物Cが形成される。例えば、化合物AとアミンBの混合物は、120℃乃
至172℃に及ぶ温度で、適切な溶媒中で、マイクロ波照射に晒され得る。エステル化合
物Eは、塩基の存在下で、HATUなどのカップリング試薬を使用して、化合物Cとアル
コールDから調製され得る。
Figure 2023085300000047
模式図2を参照すると、上記化合物F及びアルデヒド化合物Gが混合され、還元的アミ
ノ化条件下で処理され、化合物Cが形成される。エステル化合物Eは、塩基の存在下で、
HATUなどのカップリング試薬を使用して、化合物CとアルコールDから調製され得る
Figure 2023085300000048
模式図3を参照すると、化合物H及びアミン化合物Bが混合され、様々な条件下で処理
され、化合物Eが形成される。例えば、化合物HとアミンBの混合物は、100℃乃至1
20℃に及ぶ温度で、適切な溶媒中で、マイクロ波照射下でBuchwald反応に晒さ
れ得る。エステル化合物Eは、1N aq.NaOHなどの塩基条件を使用して、化合物
Cを得るために加水分解され得る。
<医薬組成物>
特定の実施形態において、本明細書に記載されるような置換されたピリジン誘導体化合
物は、純粋な化学物質(即ち、化合物又はその塩)として投与されてもよい。他の実施形
態において、本明細書に記載される置換されたピリジン誘導体化合物は、選択された投与
経路及び標準の薬務に基づいて選択される、薬学的に適切又は許容可能な賦形剤又は担体
(本明細書では、生理学的に適切又は許容可能な賦形剤又は担体とも称される)と組み合
わされる。例えば、REMINGTON: SCI. & PRACT. PHARM.
(Gennaro, 21st Ed. Mack Pub. Co., Easto
n, PA, 2005)を参照。
従って、少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの置換されたピリジン誘導体
化合物、或いはその立体異性体、プロドラッグ、薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和
物、或いはN-オキシドと、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤とを含む、医薬
組成物が提供される。1つの実施形態では、薬学的に許容可能な賦形剤と、式1、式2、
式3、式4の化合物、或いはそれらの互変異性体、立体異性体、幾何異性体、N-オキシ
ド、又は薬学的に許容可能な塩とを含む、医薬組成物が提供される。別の実施形態では、
少なくとも1つの置換されたピリジン誘導体化合物、或いはその立体異性体、プロドラッ
グ、薬学的に許容可能な塩、水和物、溶媒和物、或いはN-オキシドと、少なくとも1つ
の薬学的に許容可能な賦形剤とを含む医薬組成物が提供され、該医薬組成物は治療薬又は
予防薬などの少なくとも1つの他の活性剤を更に含む。典型的には、賦形剤は、組成物の
他の成分(例えば活性剤又は賦形剤)に適合し、且つ組成物のレシピエント(例えば被験
体又は患者)に有害でない場合に、許容可能又は適切である。
特定の実施形態において、式1、式2、式3、又は式4により記載されるような置換さ
れたピリジン誘導体化合物は、例えば化合物合成中に作られる汚染中間体又は副産物など
の他の有機小分子を約5%未満又は約1%未満、或いは約0.1%未満しか含まないとい
う点で、ほぼ純粋である。
医薬組成物は、医療分野における当業者によって決定されるような、処置(又は予防)
されるべき疾患に適切な方式で投与され得る。投与の適切な用量、及び適切な持続時間並
びに頻度は、患者の疾病、患者の疾患のタイプ及び重症度、活性成分の特定の形態、及び
投与方法などの要因によって、決定される。通常、適切な用量及び処置レジメンは、治療
的及び/又は予防的な利益(例えば、より頻繁な完全寛解又は部分寛解、又はより長い期
間にわたり疾患が無い状態及び/又は全生存、或いは症状の重症度の緩和などの、改善さ
れた臨床結果)を提供するのに十分な量で、組成物を提供する。最適な用量は一般的に、
実験モデル及び/又は臨床試験を使用して決定されてもよい。最適な用量は、患者の体質
量、重量、又は血液量に依存してもよい。
本明細書に記載されるような少なくとも1つの置換されたピリジン誘導体化合物を含む
医薬組成物の用量は、患者(例えばヒト)の状態、即ち、疾患の段階、通常の健康状態、
年齢、及び用量を決定するために医療分野における当業者が使用するであろう他の要因に
依存して、異なる場合がある。
従って、幾つかの実施形態では、式1の化合物、式2の化合物、式3の化合物、又は式
4の化合物を含む経口投薬形態が提供される。適切な経口投薬形態は、例えば、ハードゼ
ラチン又はソフトゼラチン、メチルセルロース、又は消化管にて容易に溶解する別の適切
な材料で作られた、錠剤、丸剤、サシェ剤、又はカプセル剤を含む。例えば、マンニトー
ル、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、滑石、
セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどの医薬等級を含む、適切な
無毒な固形担体が使用され得る。例えば、Remington,2005を参照。
本明細書に記載される置換されたピリジン誘導体化合物に関して、経口用量は典型的に
、1日につき1~4回以上、約1.0mg~約1000mgの範囲に及ぶ。
関連する実施形態では、医薬製剤、例えば希釈された医薬組成物、或いは式1の化合物
、式2の化合物、式3の化合物、又は式4の化合物が提供され、ここで希釈剤は、希釈さ
れた医薬組成物、或いは式1の化合物、式2の化合物、式3の化合物、又は式4の化合物
の静脈注射に適している。一例の医薬製剤は、医薬組成物又は式2の化合物と、希釈剤と
して生理食塩水又はデキストロースを含む。
ヒストンデメチラーゼ
各哺乳動物細胞において、約2メートルの線形DNAは、およそ10μm直径の核の内
部に適合するほど十分にしっかりと包装され、また更には、必要とされる遺伝子発現に適
切なアクセスを確保する。塩基性包装ユニット(basic package unit
)であるヌクレオソームは、8つのヒストンタンパク質コアの周囲で配列にDNA創傷の
セグメントを含む。これらヌクレオソームは、順に、染色体を形成する一連の連続的によ
り高次のクロマチン構造を介して折り重ねられる。ヒストンはクロマチンの主要なタンパ
ク質成分であるため、例えばメチル化、アセチル化、脱メチル化、又は脱アセチル化によ
るヒストン修飾には、クロマチン構造に対する深刻な効果がある。様々な部位でヒストン
を修飾する複数の種類の酵素が知られている。
より具体的には、ヒストンは、アセチル化、メチル化、リン酸化、又はユビキチン化に
より修飾され得る(翻訳後)。メチル化は、S-アデノシル(adenyosyl)メチ
オニンからヒストンへとメチル基を移動させるヒストンメチルトランスフェラーゼにより
触媒される。具体的なメチル化の標的は、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、又はタン
パク質のC末端のカルボキシメチル化により、リジン残基におけるアミノ基、及びアルギ
ニンのグアニジノ基を含む。ヒストンメチル化は、ヘテロクロマチン形成、X染色体不活
性化、及び転写調節を含む多様な範囲の生物プロセスに関与すると知られている。ヒスト
ンメチル化は、DNAメチル化に加えて後成的なコードを提供する「ヒストンコード」の
特徴付けられた修飾である。Lachner et al., 116 J. Cell
Sci. 2117 (2003); Margueron et al., 15
Curr. Opin. Genet. Devel. 163 (2005)を参照。
メチル化されたリジンは恐らく、ヒストンコードの最も理解されているマークであるが
、このコードは、4つの標準のヒストンがそれぞれ複数の異なる修飾により複数の異なる
部位にて同時に修飾され得るため、複雑なままである。4つのヒストンファミリーが存在
し、例えばヒストンH3は、独立してメチル化されると知られている19のリジンを含み
:各々はメチル化されず、或いは、モノメチル化、ジメチル化、又はトリメチル化され得
る。ヒストンリジンメチル化のパターンは標準化されており、ヒストンファミリーである
、K(リジンの標準の略語)、メチル化された位置残基、及び加えられたメチル基の数(
例えば、「me3」は3つのメチル基を意味する)を指し;従ってH3K4me3は、ヒ
ストンH3の上のリジン4のトリメチル化を意味する。一般的に転写活性化と関連付けら
れるアセチル化とは異なり、ヒストンメチル化が転写の活性化又は抑圧に通じるかどうか
は、メチル化の特定の部位及びメチル化の程度(例えば、特定のヒストンリジン残基が、
モノメチル化され、ジメチル化され、又はトリメチル化されるかどうか)に依存する。一
般に、ヒストンH3K9、H3K27、及びH4K20のメチル化は、転写の抑圧に関連
し;反対に、H3K4の脱メチル化はゲノム領域のサイレンシングに関連している。リジ
ンH3K4、H3K36、及びH3K79のメチル化は一般的に、転写活性化に関連し;
及びH3K4のトリメチル化とジメチル化(それぞれ、H3K4me3とH3K4me2
)は一般に、活発に転写された遺伝子の転写開始部位をマークするが、一方でH3K4の
モノメチル化(H3K4me)はエンハンサー配列に関連付けられている。
「デメチラーゼ」又は「タンパク質デメチラーゼ」は、本実施形態の文脈において、ヒ
ストンのアミノ酸側鎖から少なくとも1つのメチル基を取り除く酵素であり、例えばヒス
トンH3又はH4デメチラーゼとして作用する。例えば、H3デメチラーゼは、H3K4
、H3K9、H3K27、H3K36、又はH3K79の1つ以上を脱メチル化すること
もある。代替的に、H4デメチラーゼはH4K20を脱メチル化することもある。デメチ
ラーゼは、モノメチル化、ジメチル化、又はトリメチル化された基質を脱メチル化し、(
例えば細胞ベースのアッセイにおいて)メチル化されたコアヒストン基質、モノヌクレオ
ソーム基質、ジヌクレオソーム基質、又は、ヌクレオソーム基質、ペプチド基質、又はク
ロマチンに作用することができる。適切に命名されたリジン特異的デメチラーゼ1(LS
D1/KDM1)は、発見された第1のリジン特異的ヒストンデメチラーゼであり、この
酵素は、補助因子としてフラビンを使用してモノメチル化及びジメチル化されたH3K4
とH3K9の両方を脱メチル化する。
Jumonji C(JmjC)ドメインを含む第2の種類のヒストンデメチラーゼが
、ホルムアルデヒド放出アッセイとH3K36を使用して確認され;この種類は「Jmj
Cドメイン含有ヒストンデメチラーゼ1」(JHDM1/KDM2A)と命名された。付
加的なJmjCドメイン含有タンパク質が後に同定され、それらは、系統発生的に7つの
サブファミリーへとクラスター化される:JHDM1、JHDM2、JHDM3、JMJ
D2、JARID、PHF2/PHF8、UTX/UTY、及びJmjCのドメインのみ
<JMJD2ファミリー>
JMJD2 jumonjiタンパク質は、トリメチル化及びジメチル化されたH3K
9を脱メチル化するヒストンデメチラーゼであり、且つ第1の同定されたヒストントリメ
チルデメチラーゼであった。特に、JMJD2ファミリーメンバーの異所的発現は、劇的
にH3K9me3とH3K9me2のレベルを減少させ、H3K9meのレベルを増大さ
せ;これは、ヘテロクロマチンタンパク質1(HPl)を非局在化し、インビボでヘテロ
クロマチンの全体的なレベルを下げる。jumonjiタンパク質のJMJD2サブファ
ミリーのメンバーは、JMJD2CとそのホモログであるJMJD2A、JMJD2B、
JMJD2D、及びJMJD2Eを含んでいる。jumonjiタンパク質のJMJD2
サブファミリーで見られる共通の構造的特徴は、JmjN、JmjC、PHD、及びTd
rの配列を含む。
GASC1とKDM4Cとしても知られるJMJD2Cは、H3K9me3とH3K3
6me3を脱メチル化すると知られている。JMJD2Cによるヒストン脱メチル化は、
鉄及びα-ケトグルタル酸塩に依存するヒドロキシル化反応を介して生じ、ここで、JM
JD2Cによるα-ケトグルタル酸塩の酸化脱カルボキシル化は、二酸化炭素、スクシナ
ート、及びフェリルを生成し、フェリルは後に、メチル化されたリジンH3K9をヒドロ
キシル化して、ホルムアルデヒドを放出する。JMJD2Cは核受容体PPARγによる
脂肪形成の制御を調整することが知られており、胚性幹細胞中の自己複製の制御に関与す
ることが知られている。
<JARIDファミリー>
JARID1サブファミリー中のJARIDタンパク質は、JARID1A、JARI
D1B、JARID1C、及びJARID1Dのタンパク質、並びにJARID2サブフ
ァミリー、加えてそれらの相同体を含む。JARIDタンパク質の更なる記載及び列挙は
、他の場所にも見出すことができる。Klose et al., 7 Nat. Re
v. Genet. 715 (2006)を参照。JARID1ファミリータンパク質
は、様々な保存ドメインを含む:JmjN、ARID、JmjC、PHD、及びC5HC
2のジングフィンガー(zing finger)。
KDM5A又はRBP2とも呼ばれるJARID1Aは、網膜芽細胞腫(Rb)タンパ
ク質の結合パートナーとして最初に見出された。JARID1Aは後に、H3K4me3
及びH3K4me2のデメチラーゼとして機能することが分かり、且つ細胞増殖を促進し
ながら、老化と分化を阻害することが分かっている。例えば、マウス細胞からのJARI
D1Aが抑止されると、細胞増殖は阻害され、老化と分化が誘発され、インビトロで胚性
幹細胞の多能性が失われる。JARID1Aは胃癌で過剰発現されることが分かっており
、JARID1Aの喪失は、マウスの癌モデルにおいて腫瘍形成を減少させることが分か
っている。加えて、研究により、レチノブラストーマ(retinoblastome)
結合タンパク質2(RBP2)ヒストンデメチラーゼの喪失が、Rb1又はMen1を欠
いたマウスにおける腫瘍形成を抑えることが実証され、このことは、RBP2阻害薬が抗
癌活性を有しているかもしれないことを示している。Lin et al., 108
PNAS 13379 (2011)。
KDM5B及びPLU1とも呼ばれるJARID1Bは元来、HER2チロシンキナー
ゼによって調節された遺伝子に関する実験において見出された。一貫して、研究により、
JARID1Bは乳癌細胞株において発現されることが示され、一方でJARID1Bの
制限は、精巣を除く通常の成人組織において見出された。一見するとJARID1Bは前
立腺癌においてアップレギュレートされるが、良性の前立腺では発現が更に制限されてお
り;また、膀胱癌及び肺癌(SCLCとNSCLCの両方)においてもアップレギュレー
トされている。加えて、侵襲性の腺管癌の90%がJARID1Bを発現する。最後に、
JARID1Bは、BRCA1、CAV1、及び14-3-3σなどの腫瘍抑制遺伝子を
抑制すると見出され;JARID1Bのノックダウンは、これら遺伝子においてトリメチ
ル化されたH3K4のレベルを増大する。
UTX/UTYファミリー
UTX/UTYファミリーは、KDM6A、KDM6B、及びUTYを含む。KDM6
A(UTXとも呼ばれる)及びKDM6B(JMJD3とも呼ばれる)は、H3K27m
e2とH3K27me3に作用し、発達に重要なものである一方、UTYの基質と役割は
未だに解明されていない。KDM6A(UTX)及びKDM6B(JMJD3)の両方は
、腫瘍形成性のポリコーム群(PcG)タンパク質に対するアンタゴニストとして機能す
ることにより、腫瘍を抑制する特徴を実証した。PcGタンパク質は、H3K27のトリ
メチル化とジメチル化を触媒する、重要な抑圧的なヒストンマークである。PcG遺伝子
は、癌において頻繁に過剰発現又は増幅される腫瘍遺伝子であると特徴付けられている。
従って、少なくとも1つの実施形態では、酵素を本明細書に開示されるような置換され
たピリジン誘導体化合物と接触させる工程を含む、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する
方法が提供される。具体的な実施形態において、ヒストンデメチラーゼ酵素はJmjCド
メインを含む。別の実施形態では、酵素を本明細書に開示されるような置換されたピリジ
ン誘導体化合物と接触させる工程を含む、ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法が提
供され、ヒストンデメチラーゼ酵素はJARID1A、JARID1B、JMJD2C、
又はJMJD3である。1つの実施形態において、ヒストンデメチラーゼ酵素JMJD3
を阻害する方法は、JMJD3酵素を本明細書に開示されるような置換されたピリジン誘
導体化合物と接触させる工程を含む。別の実施形態において、ヒストンデメチラーゼ酵素
JMJD2Cを阻害する方法は、JMJD2C酵素を本明細書に開示されるような置換さ
れたピリジン誘導体化合物と接触させる工程を含む。
<処置方法>
本明細書には、通常の、又は1以上の特異的な標的遺伝子に関する、細胞又は被験体に
おける脱メチル化を調節する方法が開示される。脱メチル化は、限定されないが、分化;
増殖;アポトーシス;腫瘍形成、白血病誘発、又は他の発癌性形質転換の事象;脱毛;又
は、性分化を含む様々な細胞の機能を制御するために調節することができる。例えば、本
明細書中の特定の実施形態では、JmjCドメインを含む少なくとも1つのデメチラーゼ
の活性を調節することにより被験体におけるヒストンメチル化又は脱メチル化によって調
節される疾患を処置する方法が提供される。具体的な実施形態において、ヒストンデメチ
ラーゼ酵素はJHDMタンパク質である。
本実施形態の別の態様では、被験体に本明細書に記載される少なくとも1つの化合物を
投与する工程を含む、癌又は腫瘍性疾患を処置する方法を提供する。患者の癌を処置する
方法の更なる態様において、癌は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、又は黒色腫である。
特定の実施形態において、腫瘍性疾患は1型多発性内分泌新生物である。特定の実施形態
において、癌は網膜芽細胞腫である。一実施形態では、患者に式1の化合物、或いは式1
の化合物を含む医薬組成物を投与する工程を含む、患者の癌を処置する方法が提供される
。別の実施形態では、患者に式2の化合物、或いは式2の化合物を含む医薬組成物を投与
する工程を含む、患者の癌を処置する方法が提供される。別の実施形態では、患者に式3
の化合物、或いは式3の化合物を含む医薬組成物を投与する工程を含む、患者の癌を処置
する方法が提供される。別の実施形態では、患者に式4の化合物、或いは式4の化合物を
含む医薬組成物を投与する工程を含む、患者の癌を処置する方法が提供される。
本実施形態の追加の態様において、腫瘍又は細胞を本明細書に記載される少なくとも1
つの化合物に晒す(例えば接触させる)工程を含む、腫瘍又は腫瘍細胞の増殖を阻害する
方法が提供される。特定の実施形態において、腫瘍は、網膜芽腫遺伝子(RB1)機能の
喪失を特徴とする。特定の実施形態において、腫瘍は、1型多発性内分泌新生物遺伝子(
Men1)機能の喪失を特徴とする。実施形態において、腫瘍又は腫瘍細胞の増殖を阻害
する方法は、式1の化合物、式1の化合物を含む組成物、又は式1の化合物を含む医薬組
成物に腫瘍を晒す工程を含む。実施形態において、腫瘍又は腫瘍細胞の増殖を阻害する方
法は、式2の化合物、式2の化合物を含む組成物、又は式2の化合物を含む医薬組成物に
腫瘍を晒す工程を含む。実施形態において、腫瘍又は腫瘍細胞の増殖を阻害する方法は、
式3の化合物、式3の化合物を含む組成物、又は式3の化合物を含む医薬組成物に腫瘍を
晒す工程を含む。実施形態において、腫瘍又は腫瘍細胞の増殖を阻害する方法は、式4の
化合物、式4の化合物を含む組成物、又は式4の化合物を含む医薬組成物に腫瘍を晒す工
程を含む。
本実施形態の別の態様では、癌又は腫瘍性疾患を処置する薬剤としての、又はそれを製
造するための、本明細書に記載される少なくとも1つの化合物の使用が提供される。薬物
を製造する対象である癌又は腫瘍性疾患は、前立腺癌、乳癌、膀胱癌、肺癌、黒色腫、網
膜芽細胞腫、又は1型多発性内分泌新生物であり得る。少なくとも1つの実施形態では、
式1の化合物、又は式1の化合物を含む組成物の使用が提供される。別の実施形態では、
式2の化合物、又は式2の化合物を含む組成物の使用が提供される。別の実施形態では、
式3の化合物、又は式3の化合物を含む組成物の使用が提供される。また別の実施形態で
は、式4の化合物、又は式4の化合物を含む組成物の使用が提供される。
他の実施形態及び使用は、本明細書に照らして当業者に明白となる。以下の実施例は、
単に様々な実施形態の実例として提供され、任意の方法で本発明を制限するようには解釈
されない。
<I.化学合成>
別段の定めのない限り、試薬と溶媒を、商業供給者から受け取ったものとして使用した
。無水の溶媒と炉乾燥させたガラス器具を、湿気及び/又は酸素に敏感な合成形質転換に
使用した。収率は最適化されなかった。反応時間はおよそのものであり、最適化されなか
った。別段の定めのない限り、カラムクロマトグラフィーと薄層クロマトグラフィー(T
LC)をシリカゲル上で行なった。スペクトルをppm(δ)で与え、結合定数Jをヘル
ツで報告した。プロトンスペクトルについては、溶媒のピークを基準ピークとして用いた
共通中間体である6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イル
アミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert
-ブチルエステルの調製を、以下の概説に従い行った:
Figure 2023085300000049
工程A:2-(6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル)-イソ
インドール-1,3-ジオン
Figure 2023085300000050
CHCN(25mL)中の(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール
-2-イル)-酢酸(1g、4.87mmol)の溶液に、2-(3-ブロモ-フェニル
)-エチルアミン(1.08g、5.36mmol)及びPOCl(3.0g、19.
8mmol)を加えた。反応混合物を一晩中還流させた。溶液を真空内で濃縮し、残留物
をNaHCO水溶液で中和した。水相をDCMで抽出し、有機質層をNaSOで乾
燥させ、真空内で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE
=1:1)により精製して、表題化合物(0.6g、35%)を得た。
工程B:2-(6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イルメ
チル)-イソインドール-1,3-ジオン
Figure 2023085300000051
AcOH(10mL)中の2-(6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-
イルメチル)-イソインドール-1,3-ジオン(400mg、1.08mmol)の混
合物に、において、NaBH(85mg、2.16mmol)を0℃で少量ずつ加えた
(9.5g、61.4mmol)。反応混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応混合物を
NaHCO水溶液で中和し、DCMで抽出した。有機質層をNaSOで乾燥し、真
空内で濃縮して、表題の粗製化合物(400mg、100%)を得て、これを更に精製す
ることなく次の工程に直接使用した。
工程C:6-ブロモ-1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2
-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブ
チルエステル
Figure 2023085300000052
DCM(50mL)中の2-(6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノ
リン-1-イルメチル)-イソインドール-1,3-ジオン(8.0g、21.6mmo
l))の溶液に、(Boc)O(5.7g、25.9mmol)及びDIEA(5.9
g、43.2mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度(「temp」)で2時間撹拌
した。NHCl水溶液を加え、有機質層を集め、真空内で濃縮した。残留物をフラッシ
ュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:1)により精製して、表題化合物(4.
5g、45%)を得た。
工程D:1-アミノメチル-6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-
カルボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000053
CHCN(50mL)中の6-ブロモ-1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ
-イソインドール-2-イルメチル)-3,4-ジ-ヒドロ-1H-イソキノリン-2-
カルボン酸tert-ブチルエステル(4.5g、9.6mmol)の溶液に、HNN
・HO(2.7g、96mmol)を加え、反応混合物を一晩還流した。反応の完
了後、混合物を真空内で濃縮した。結果として生じる残留物をDCMにおいて得て、有機
質層を水とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮した。残留
物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=1:1)により精製して
、表題化合物(2.5g、76%)を得た。
工程E:6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-
メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエ
ステル
Figure 2023085300000054
雰囲気下のトルエン中の1-アミノメチル-6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H
-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.5g、7.35mmo
l)の溶液に、3-ブロモ-イソニコチン酸メチルエステル(1.98g、8.82mm
ol)、Pd(dba)(340mg、0.37mmol)、キサントホス(260
mg、0.45mmol)、及びCsCO(3.36g、10.3mmol)を加え
た。反応混合物を一晩中還流させた。完了後、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮
した。結果として生じる残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1
:4)により精製して、表題化合物(1.8g、51.4%)を得た。
工程R:(R)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルア
ミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-
ブチルエステル及び(S)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシ-カルボニル-ピリジン
-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン
酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000055
雰囲気下のトルエン中の1-アミノメチル-6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H
-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(2.5g、7.35mmo
l)の溶液に、3-ブロモ-イソニコチン酸メチルエステル(1.98g、8.82mm
ol)、Pd(dba)(340mg、0.37mmol)、キサントホス(260
mg、0.45mmol)、及びCsCO(3.36g、10.3mmol)を加え
た。反応混合物を一晩中還流させた。完了後、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮
した。結果として生じる残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1
:4)により精製して、表題化合物(1.8g、51.4%)を得た。NMR(400M
Hz,CDCl):δ 1.34-1.49 (d, 9H), 2.74 2.31
(m, 2H), 3.21-3.37 (m, 1H), 3.52-3.66 (
m, 2H), 3.89 (s, 3H), 3.96-4.28 (m, 1H),
5.31 5.47 (m, 1H), 7.06 (d, J = 10.8 Hz
, 1H), 7.34-7.37 (m, 2H), 7.61-7.67 (m,
2H), 7.93-7.97 (m, 1H), 8.34-8.64 (m, 1H
)。[M+H] Calc’d for C2226BrN:476;Foun
d:476。随意に、ラセミ化合物をキラル分離に晒した:カラム、Superchir
al S OD、0.46cm I.D.25cm L;相:CO/IPA/DE、
A=75/25/0.05;F:2.5ml/分;W:UV245nm;T):35℃;
RT:4.014分、4.241分。
工程S:tert-ブチル(R)-1-(((4-(メトキシカルボニル)ピリジン-3
-イル)アミノ)メチル)-6-(o-トリル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(
1H)-カルボキシラート及びtert-ブチル(S)-1-(((4-(メトキシカル
ボニル)ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)-6-(o-トリル)-3,4-ジヒド
ロイソキノリン-2(1H)-カルボキシラート
Figure 2023085300000056
エナンチオマーのスズキカップリングを以下のように行った:Nの下のトルエン(3
0mL)中の、(R)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-
イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸te
rt-ブチルエステル又は(S)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリ
ジン-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カル
ボン酸tert-ブチルエステル(350mg、0.74mmol)の溶液に、2-メチ
ルフェニルボロン酸(150mg、1.1mmol)、Pd(PPh(43mg、
0.04mmol)、及びCsCO(720mg、2.2mmol)を加えた。反応
混合物を一晩中還流させた。完了後、反応混合物をEAにおいて取り上げ、組み合わせた
有機質層を水とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空内で濃縮した。
結果として生じる残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:3)
により精製して、表題化合物(350mg、83%)を得た。[M+H] Calc’d
for C2933:488;Found:488。
実施例1A及び実施例1B:3-[({(1S)-6-[メチル(4-メチルフェニル)
アミノ]-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリル}メチル)アミノ]ピリジン-
4-カルボン酸;及び3-[({(1R)-6-[メチル(4-メチルフェニル)アミノ
]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カル
ボン酸
工程F:1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-6
-(メチル-p-トリル-アミノ)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カル
ボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000057
雰囲気下のトルエン(30mL)中の6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニ
ル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-
2-カルボン酸tert-ブチルエステル(110mg、0.23mmol)の溶液に、
N-メチル-p-トリル-アミン(34mg、0.28mmol)、Pd(dba)
(11mg、0.012mmol)、キサントホス(20mg、0.035mmol)、
及びCsCO(105mg、0.32mmol)を加えた。反応混合物を一晩中還流
させた。完了後、反応混合物をEAにおいて取り上げ、組み合わせた有機質層を水とブラ
インで連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空内で濃縮した。結果として生じる残
留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:4)により精製して、表
題化合物(90mg、75%)を得た。分取HPLC(Chiralpak IA 5μ
m 4.6250mm、相:Hex:IPA=70:30;F:1.0mL/min;
W:230nm;T:30℃)を使用するキラル分離により、以下の2つの光学的に活性
な化合物を得た:
3-[({(1S)-6-[メチル(4-トリル)アミノ]-1,2,3,4-テトラヒ
ドロイソキノリル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸;及び3-[({(1R
)-6-[メチル(4-トリル)アミノ]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル
}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸:
Figure 2023085300000058
エナンチオマーの各々のBocの加水分解と脱保護を、以下のように実行した:THF
/HO(1:1、10mL)中の1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イ
ルアミノ)-メチル]-6-(メチル-p-トリル-アミノ)-3,4-ジヒドロ-1H
-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(80mg、0.155のm
mol)の溶液に、LiOH・HO(16mg、0.62mmol)を加えた。混合物
を周囲温度で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を真空内で濃縮し、残留物をHCl(2
N)でpH3に調整した。水層をEAで抽出し(3回)、組み合わせた有機質層をNa
SOで乾燥させ、真空内で濃縮した。残留物をDCM(10mL)に溶解して、その後
TFA(1mL)に溶解した。反応混合物を2時間撹拌し、真空内で濃縮して、表題化合
物(65%~80%の収率)を得た。2つのエナンチオマーの分析データは同一である。
H NMR(400MHz,メタノール-d):δ 2.32 (s, 3H),
3.00-3.07 (m, 2H), 3.29 (s, 3H), 3.33-3.
39 (m, 1H), 3.57-3.64 (m, 1H), 3.85-3.93
(m, 1H), 4.04-4.10 (m, 1H), 4.78-4.81 (
m, 1H), 6.68-6.75 (m, 2H), 7.02(d, J = 1
0.8 Hz, 2H), 7.16 7.22 (m, 3H), 8.02 (d,
J = 7.6 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 7.6 Hz, 1
H), 8.43 (s, 1H)。[M+H] Calc’d for C2426
:403;Found:403。
実施例2A及び実施例2B:3-[({(1S)-6-[2-メチル-4-(2,2,2
-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル}メ
チル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸;及び3-[({(1R)-6-[2-メチル
-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2,3,4-テトラヒド
ロイソキノリル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸
工程G:1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-6
-[2-メチル-4-(2,2,2-トリフルオロ-エトキシ)-フェニル]-3,4-
ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000059
雰囲気下のトルエン(30mL)中の6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニ
ル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-
2-カルボン酸tert-ブチルエステル(400mg、0.84mmol)の溶液に、
2,2,2-トリフルオロ-1-[3-メチル-(4,4,5,5-テトラメチル(1,
3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]エタン(400mg、1.26mm
ol)、Pd(PPh(50mg、0.043mmol)、及びCsCO(8
25mg、2.53mmol)を加えた。反応物を混合して一晩還流させた。完了後、反
応混合物をEAにおいて取り上げ、組み合わせた有機質層を水とブラインで連続して洗浄
し、NaSOで乾燥し、真空内で濃縮した。結果として生じる残留物をフラッシュカ
ラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:4)により精製して、表題化合物(380m
g、78%)を得た。分取HPLC(Chiralpak IA 5μm 4.625
0mm、相:Hex:EtOH=80:20,F:1.0mL/min;W:230nm
;T:30℃)を使用するキラル分離により、以下の2つの光学的に活性な化合物を得た
Figure 2023085300000060
表題化合物を、実施例1Aの手順に従い、85~88%の収率で調製した。H NM
R(400MHz,メタノール-d):δ 2.23 (s, 3H), 3.17-
3.23 (m, 2H), 3.29-3.31 (m, 1H), 3.43-3.
52 (m, 1H), 3.67-3.73 (m, 1H), 4.14-4.20
(m, 1H), 4.50-4.59 (m, 2H), 4.98-5.02 (
m, 1H), 6.87-6.95 (m, 2H), 7.14(d, J = 1
0.8 Hz, 1H), 7.25-7.28 (m, 2H), 7.51 (d,
J = 10.8 Hz, 1H), 7.97-8.00 (m, 2H), 8.
44 (s, 1H)。[M+H] Calc’d for C2524
:472;Found:472。
実施例3A及び実施例3B:3-{[((1S)-6-{メチル[4-(メチルエチル)
フェニル]アミノ}-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル)メチル]アミノ}ピ
リジン-4-カルボン酸;及び3-{[((1R)-6-{メチル[4-(メチルエチル
)フェニル]アミノ}-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル-1-メチル]アミ
ノ}ピリジン-4-カルボン酸
Figure 2023085300000061
表題化合物を、実施例1Aの手順に従い、80%の収率で調製した。H NMR(4
00MHz,メタノール-d):δ 1.25 (d, J = 7.2 Hz, 6
H), 2.87-3.06 (m, 3H), 3.29 (s, 3H), 3.3
4-3.40 (m, 1H), 3.59-3.65 (m, 1H), 3.81-
3.87 (m, 1H), 4.02-4.07 (m, 1H), 4.79 4.
85 (m, 1H), 6.70 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.
76-6.79 (m, 1H), 7.06 (d, J = 8.4 Hz, 2H
), 7.21 7.25 (m, 3H), 7.90 (d, J = 4.8 H
z, 1H), 7.97 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 8.34 (
s, 1H)。[M+H] Calc’d for C2630:431;F
ound:431
実施例4A及び実施例4B:3-[({(1S)-6-[4-(シクロプロピルメトキシ
)-2-メチルフェニル]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル}メチル)アミ
ノ]ピリジン-4-カルボン酸;及び3-[({(1R)-6-[4-(シクロプロピル
メトキシ)-2-メチルフェニル]-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル}メチ
ル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸
Figure 2023085300000062
表題化合物を、実施例1Aの手順に従い、72~75%の収率で調製した。NMR(4
00MHz,メタノール-d):δ 0.34-0.38 (m, 2H), 0.5
9-0.65 (m, 2H), 1.23-1.29 (m, 1H), 2.20
(s, 3H), 3.16-3.30 (m, 2H), 3.42-3.50 (m
, 1H), 3.67-3.72 (m, 1H), 3.81 (d, J = 4
.8 Hz, 2H), 3.90-3.98 (m ,1H), 4.12-4.18
(m, 1H), 4.92-5.00 (m, 1H), 6.76-6.82 (
m, 2H), 7.07 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 7.23-
7.29 (m, 2H), 7.49 (d, J = 10.4 Hz, 1H),
7.90 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.99 (J = 7.2
Hz, 1H ), 8.41 (s, 1H)。[M+H] Calc’d for
2729, 444;Found,444。
以下の概説に従う、共通の中間体であるメチル3-[({(1S)-2-[(tert
-ブチル)オキシカルボニル]-5-ブロモイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジ
ン-4-カルボキシラート、及びメチル3-[({(1R)-2-[(tert-ブチル
)オキシカルボニル]-5-ブロモイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-
カルボキシラートの調製:
Figure 2023085300000063
工程A:5-ブロモ-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-カルボン酸
tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000064
THF(100mL)中の5-ブロモ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-オン
(10.0g、47.4mmol)の溶液に、(Boc)O(20.6g、94.5m
mol)の溶液、及びDMAP(0.57g、4.6mmol)を加えた。反応混合物を
周囲温度で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を真空内で濃縮し、残留物をフラッシュカ
ラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:10)により精製して、表題化合物(13g
、88%)を得た。
工程B:5-ブロモ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-カルボ
ン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000065
アルゴンの下の78℃の無水THF(10mL)中の5-ブロモ-1-オキソ-1,3
-ジヒドロ-イソインドール-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(5.0g、1
6.0mmol)の溶液に、液滴でヘキサン(16mL、24.0mmol)中の水素化
ジイソブチルアルミニウムの1.5M溶液を加えた。反応混合物を78℃で2時間撹拌し
た。反応物を飽和酢酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチして、室温に暖めた。ジ
エチルエーテルと飽和塩化アンモニウム水溶液(320mL)の3:1の混合物を加え、
懸濁液が生じるまで、結果として生じる混合物を室温で撹拌した。固形物を減圧下で濾過
し、ジエチルエーテル(2×5mL)で洗浄した。有機質層を集め、水層をジエチルエー
テル(3×100mL)で抽出した。組み合わせた有機質層を水(50mL)とブライン
(50mL)で連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。
粗製の固形物を、更に精製することなく次の工程で使用した。
工程C:5-ブロモ-1-メトキシ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-カルボン
酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000066
MeOH(50mL)中の5-ブロモ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロ-イソイン
ドール-2-カルボン酸tert-ブチルエステルの溶液に、ピリジニウムp-トルエン
スルホナート(500mg、1.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌
し、次にトリエチルアミン(2.4g、23.7mmol)でクエンチした。反応物を真
空内で集めて表題化合物を得て、それを更に精製することなく次の工程に使用した。
工程D:5-ブロモ-1-シアノ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-カルボン酸
tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000067
無水CHCl(50mL)中の粗製の5-ブロモ-1-メトキシ-1,3-ジヒド
ロ-イソインドール-2-カルボン酸tert-ブチルエステルの溶液に、アルゴンの下
、78℃で、トリメチルシリルシアニド(TMSCN、3.0mL、24.1mmol)
、及び三フッ化ホウ素-ジエチルエーテラート(3.0mL、24.1mmol)を加え
た。反応混合物を78℃で1時間撹拌し、次に飽和NaHCO(50mL)でクエンチ
した。結果として生じる混合物を室温に暖め、2時間撹拌した。二相性の溶液を分割し、
水相をCHCl(3×40mL)で抽出した。組み合わせた有機質層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、濾過し、真空内で濃縮した。結果として生じる残留物をフラッシュクロマ
トグラフィー(EA:PE=1:30)により精製して、白色固形物として表題化合物(
3g、58%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl):δ 1.57 (
s, 9H), 4.72 (s, 2H), 5.70 (s, 1H), 7.29
-7.37 (m, 1H), 7.50-7.54 (m, 2H)。
工程E:1-アミノメチル-5-ブロモ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-カル
ボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000068
EtOH(20mL)中の5-ブロモ-1-シアノ-1,3-ジヒドロ-イソインドー
ル-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.2g、3.7mmol)の溶液に、
ラネーNi(2mLの水中で100mg)を加えた。反応混合物を周囲温度で一晩、H
雰囲気下で撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を真空内で濃縮して、
表題化合物(1.2g、100%)を得た。
工程F:5-ブロモ-1-[(2-メトキシカルボニル-フェニルアミノ)-メチル]-
1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-カルボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000069
雰囲気下のトルエン中の1-アミノメチル-5-ブロモ-1,3-ジヒドロ-イソ
インドール-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.2g、3.68mmol)
の溶液に、3-ブロモ-イソニコチン酸メチルエステル(0.87g、4.02mmol
)、Pd(dba)(169mg、0.18mmol)、キサントホス(319mg
、0.55mmol)、及びCsCO(1.68g、5.15mmol)を加えた。
反応混合物を還流で一晩で撹拌した。完了後、反応物を真空内で濃縮し、残留物をフラッ
シュクロマトグラフィー(EA:PE=1:2)により精製して、表題化合物(0.4g
、19%)を得た。
工程G:メチル3-[({(1S)-2-[(tert-ブチル)オキシカルボニル]-
5-ブロモイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボキシラート、及び
メチル3-[({(1R)-2-[(tert-ブチル)オキシカルボニル]-5-ブロ
モイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボキシラート
Figure 2023085300000070
分取-SFC(Superchiral S-OZ 5μl 4.6250mm、C
:IPA:DEA=60:40:0.05、F:2.5mL/min、W:254n
m、T:35℃)を使用するキラル分離により、2つの光学的に活性な化合物(RT:2
.46min及び3.13min)を得た。
実施例5A及び実施例5B:3-[({(1S)-5-[メチル(4-メチルフェニル)
アミノ]イソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸;及び3-[(
{(1R)-5-[メチル(4-メチルフェニル)アミノ]イソインドリニル}メチル)
アミノ]ピリジン-4-カルボン酸
Figure 2023085300000071
下のトルエン(10mL)中のメチル3-[({2-[(tert-ブチル)オキ
シカルボニル]-5-ブロモイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボ
キシラート(50mg、0.11mmol)の溶液に、N-メチル-p-トリル-アミン
(26mg、0.21mmol)、Pd(dba)(5mg、0.005mmol)、
キサントホス(9mg、0.015mmol)、及びCsCO(49mg、0.15
mmol)を加えた。反応混合物を一晩中還流させた。完了後、反応混合物をEAにおい
て取り上げ、水とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥して、真空内で濃縮し
た。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:2)により精製して、油
としてメチル3-[({2-[(tert-ブチル)オキシカルボニル]-5-[メチル
(4-メチルフェニル)アミノ]イソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カ
ルボキシラート(50mg、92%)を得た。
THF/HO(1:1,10mL)中のメチル3-[({2-[(tert-ブチル
)オキシカルボニル]-5-[メチル(4-メチル-フェニル)アミノ]イソインドリニ
ル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボキシラート(50mg、0.099mmol
)の溶液に、LiOH・HO(16mg、0.62mmol)を加えた。混合物を周囲
温度で一晩撹拌した。反応物を真空内で濃縮し、pHをHCl(2N)で~pH3に調整
した。水層をEAで抽出し(3回)、組み合わせた有機質層をNaSOで乾燥させ、
真空内で濃縮した。残留物をDCM(10mL)に溶解して、その後、液滴でTFA(1
mL)を加え、周囲温度で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を真空内で濃縮して、表
題化合物(68~84%)を得た。2つのエナンチオマーの分析データは同一である。
H NMR(400MHz,メタノール-d):δ 2.33 (s, 3H), 3
.25 (s, 3H), 3.84-3.91 (m, 1H), 4.02-4.0
8 (m, 1H), 4.46-4.62 (m, 2H), 5.19-5.22
(m, 1H), 6.78-6.81 (m, 2H), 7.01 (d, J =
8.4 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 8.1 Hz, 2H),
7.27 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.97-8.07 (m,
2H), 8.38 (s, 1H)。[M+H] Calc’d for C23
:403;Found:403。
実施例6A及び実施例6B:3-{[((1S)-5-{メチル[4-(メチルエチル)
フェニル]アミノ}イソ-インドリニル)メチル]アミノ}ピリジン-4-カルボン酸;
及び3-{[((1R)-5-{メチル[4-(メチルエチル)フェニル]アミノ}イソ
インドリニル)メチル]アミノ}ピリジン-4-カルボン酸
Figure 2023085300000072
表題化合物を、実施例5Aの手順に従い、44~58%の収率で調製した。H NM
R(300MHz,メタノール-d):δ 1.25 (d, J = 6.6 Hz
, 6H), 2.88-2.92 (m, 1H), 3.26 (s, 3H),
3.85-3.88 (m, 1H), 4.00-4.02 (m, 1H), 4.
45-4.57 (m, 2H), 5.17-5.20 (m, 1H), 6.80
-6.83 (m, 2H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H),
7.22-7.30 (m, 3H), 7.93-7.95 (m, 2H), 8
.33 (s, 1H)。[M+H] Calc’d for C2528
416;Found,416。
実施例7A及び7B:3-[({(1S)-5-[2-メチル-4-(2,2,2-トリ
フルオロエトキシ)フェニル]イソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カル
ボン酸;及び3-[({(1R)-5-[2-メチル-4-(2,2,2-トリフルオロ
エトキシ)フェニル]イソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸
Figure 2023085300000073
雰囲気下のトルエン(10mL)中のメチル3-[({2-[(tert-ブチル
)オキシカルボニル]-5-ブロモイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-
カルボキシラート(50mg、0.11mmol)の溶液に、2,2,2-トリフルオロ
-1-[3-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル(1,3,2-ジオキサボロ
ラン-2-イル))フェノキシ]エタン(68mg、0.21mmol)、Pd(PPh
(12mg、0.01mmol)、及びCsCO(106mg、0.32mm
ol)を加えた。反応混合物を一晩還流させた。完了後、反応混合物をEAにおいて取り
上げ、水とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥して、真空内で濃縮した。残
留物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:2)により精製して、油として
メチル3-[({(2-[(tert-ブチル)オキシカルボニル]-5-[2-メチル
-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-フェニル]イソインドリニル}メチル)
アミノ]ピリジン-4-カルボキシラート(80、%)を得た。
THF/HO(1:1,10mL)中のメチル3-[({2-[(tert-ブチル
)オキシカルボニル]-5-[2-メチル-4-(2,2,2-トリ-フルオロエトキシ
)フェニル]イソインドリニル}メチル)-アミノ]ピリジン-4-カルボキシラート(
50mg、0.087mmol)の溶液に、LiOH・HO(16mg、0.62mm
ol)を加えた。混合物を周囲温度で一晩撹拌した。反応物を真空内で濃縮し、pHをH
Cl(2N)で~pH3に調整した。水層をEAで抽出し(3回)、組み合わせた有機質
層をNaSOで乾燥させ、真空内で濃縮した。残留物をDCM(10mL)に溶解し
て、その後、液滴でTFA(1mL)を加え、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。
完了後、反応混合物を真空内で濃縮して、表題化合物(66~76%)を得た。H N
MR(400MHz,メタノール-d):δ 2.20 (s, 3H), 4.00
-4.02 (m, 1H), 4.13-4.15 (m, 1H), 4.50-4
.56 (m, 2H), 4.64-4.74 (m, 2H), 5.37-5.4
0 (m, 1H), 6.88-6.95 (m, 2H), 7.13 (d, J
= 8.4 Hz, 1H), 7.34-7.37 (m, 2H), 7.58
(d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.97-8.04 (m, 2H),
8.43 (s, 1H)。[M+H] Calc’d for C2422
, 457;Found, 457。
実施例8A及び実施例8B:(R)-3-(((6-(o-トリル)-1,2,3,4-
テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸、及び(S)-
3-(((6-(o-トリル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル
)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000074
エナンチオマーの各々のBocの加水分解と脱保護を、以下のように実行した:THF
/HO(1:1.10mL)中のtert-ブチル(R)-1-(((4-(メトキシ
カルボニル)ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)-6-(o-トリル)-3,4-ジ
ヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシラート又は(S)-1-(((4-(メト
キシカルボニル)ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)-6-(o-トリル)-3,4
-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシラート(90mg、0.18mmol
)の溶液に、LiOH・HO(24mg、0.55mmol)を加えた。混合物を周囲
温度で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を真空内で濃縮し、残留物をHCl(2N)で
~pH3に調整した。水層をEAで抽出し(3×5mL)、組み合わせた有機質層をNa
SOで乾燥させ、真空内で濃縮した。残留物をDCM(10mL)に溶解して、その
後TFA(1mL)に溶解した。反応混合物を2時間撹拌し、真空内で濃縮して、表題化
合物(70mg、75%)を得た。NMR(400MHz,メタノール-d):δ 2
.23 (s, 3H), 3.18-3.24 (m, 2H), 3.47-3.6
0 (m, 1H), 3.69-3.74 (m, 1H), 3.97-4.03
(m, 1H), 4.16-4.20 (m, 1H), 5.01-5.03 (m
, 1H), 7.15-7.30 (m, 6H), 7.53 (d, J = 1
0.8 Hz, 1H), 8.04-8.07 (m, 2H), 8.49(s,
1H)。[M+H] Calc’d for C2323:374;Foun
d:374。
実施例9A及び実施例9B:(R)-3-(((6-(2-エチルフェニル)-1,2,
3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸、及び
(S)-3-(((6-(2-エチルフェニル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキ
ノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000075
表題化合物をそれぞれ、実施例8Aと8Bの手順に従い、最大80%の収率で調製した
。NMR(400MHz,メタノール-d):δ 1.05 (t, J = 7.6
Hz, 3H), 2.57 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 3.15
-3.23 (m, 2H), 3.45-3.52 (m, 1H), 3.69-3
.75 (m, 1H), 3.99-4.05 (m, 1H), 4.18-4.2
3 (m, 1H), 5.03-5.06 (m, 1H), 7.11-7.32
(m, 6H), 7.52 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.06
(d, J = 5.2 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.2 Hz
, 1H), 8.54 (s, 1H)[M+H] Calc’d for C24
25:388;Found:388。
工程T:tert-ブチル(R)-6-((4-エチルフェニル)(メチル)アミノ)-
1-(((4-(メトキシカルボニル(ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)-3,4
-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシラート;及びtert-ブチル(S)
-6-((4-エチルフェニル)(メチル)アミノ)-1-(((4-(メトキシカルボ
ニル(ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1
H)-カルボキシラート
Figure 2023085300000076
エナンチオマーのバックワルド反応を以下のように行った:N下のトルエン(30m
L)中の(R)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルア
ミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-
ブチルエステル(80mg、0.17mmol)の溶液に、4-エチル-N-メチルアニ
リン(27mg、0.20mmol)、Pd(dba)(8mg、0.01mmol
)、キサントホス(6mg、0.01mmol)、及びCsCO(80mg、0.2
4mmol)を加えた。反応混合物を一晩中還流させた。完了後、反応混合物をEAにお
いて取り上げ、組み合わせた有機質層を水とブラインで連続して洗浄し、NaSO
乾燥し、真空内で濃縮した。結果として生じる残留物をフラッシュカラムクロマトグラフ
ィー(EA:PE=1:3)により精製して、表題化合物(40mg、44%)を得た。
[M+H] Calc’d for C3138:531;Found:53
1。
実施例10A及び実施例10B:(R)-3-(((6-((4-エチルフェニル)(メ
チル)アミノ)-1,2,3,4-テトラ-ヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)ア
ミノ)イソニコチン酸、及び(S)-3-(((6-((4-エチルフェニル)(メチル
)アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)
イソニコチン酸
Figure 2023085300000077
表題化合物をそれぞれ、実施例8Aと8Bの手順に従い、最大50%の収率で調製した
。NMR(400MHz,メタノール-d):δ 1.24 (t, J = 7.2
Hz, 3H), 2.65 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 2.96
-3.12 (m, 2H), 3.29 (s, 3H), 3.34-3.41 (
m, 1H), 3.59-3.65 (m, 1H), 3.85-3.91 (m,
1H), 4.05-4.09 (m, 1H), 4.82-4.93 (m, 1
H), 6.69-6.77 (m, 2H), 7.04 (d, J = 8.4
Hz, 2H), 7.20-7.22 (m, 3H), 8.01-8.10 (m
, 2H), 8.42-8.50 (m, 1H)。[M+H] Calc’d fo
r C2528:417;Found:417。
Figure 2023085300000078
工程U:(R)-2-(6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1
-イルメチル)-イソインドール-1,3-ジオン、及び(S)-2-(6-ブロモ-1
,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル)-イソインドール-1,
3-ジオン
Figure 2023085300000079
DMF(500mL)中の2-(6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-
イルメチル)-イソインドール-1,3-ジオン(111.1g、301mmol)の溶
液に、RuCl(p-シメン)[(R,R)-Ts-DPEN]又はRuCl(p-シメ
ン)[(S,S)-Ts-DPEN](19.2g、30.1mmol)を室温で加えた
。HCOH(100mL)とTEA(40mL)の混合物を0℃で液滴で加えた。混合
物を周囲温度で4時間撹拌した。完了後、溶液をHOで希釈し、pHをNaCO
~pH10に調整した。溶液をDCM(3×800ml)で抽出した。有機質層をH
とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空内で濃縮した。残留物をフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:4~1:1)により精製して、白色
固形物として表題化合物(82.0g、73.4%)を得た。[M+H] Calc’d
for C1815BrN:371;Found:371。
工程V:(R)-6-ブロモ-1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインド
ール-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸te
rt-ブチルエステル、及び(S)-6-ブロモ-1-(1,3-ジオキソ-1,3-ジ
ヒドロイソインドール-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2
-カルボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000080
DCM(800mL)中の2-(6-ブロモ-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキ
ノリン-1-イルメチル)-イソインドール-1,3-ジオン(82.0g、221mm
ol)の溶液に、(Boc)O(57.8g、265mmol)及びDIEA(57.
0g、442mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で6時間撹拌した。NHCl
水溶液を加え、有機質層を真空内で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフ
ィー(EA:PE=1:10~1:5)により精製して、白色固形物として表題化合物(
93g、93.6%)を得た。[M+H] Calc’d for C2323BrN
:471;Found:471。
工程W:(R)-1-アミノメチル-6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリ
ン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル、及び(S)-1-アミノメチル-6-ブ
ロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステ
Figure 2023085300000081
CHCN(500mL)中の(R)-6-ブロモ-1-(1,3-ジオキソ-1,3
-ジヒドロ-イソインドール-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリ
ン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル又は(S)-6-ブロモ-1-(1,3-
ジオキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イルメチル)-3,4-ジヒドロ-
1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(55g、117mmo
l)の溶液に、HNNH・HO(117g、2.34mol)を加え;反応混合物
を6時間還流した。反応の完了後、混合物を真空内で濃縮した。結果として生じる残留物
をDCMに溶解し、水とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空内で濃
縮して、ピンク色の油として表題化合物(39.7g、100%)を得た。[M+H]
Calc’d for C1521BrN:341;Found:341。
工程X:(R)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルア
ミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-
ブチルエステル;及び(S)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン
-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン
酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000082
トルエン(300mL)中の(R)-1-アミノメチル-6-ブロモ-3,4-ジヒド
ロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル又は(S)-1-ア
ミノメチル-6-ブロモ-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸te
rt-ブチルエステル(39.7g、117mmol)、3-ブロモ-イソニコチン酸メ
チルエステル(30.3g、140mmol)、Pd(dba)(5.38g、5.
84mmol)、キサントホス(4.05g、7.01mmol)、及びCsCO
53.3g、163mmol)の混合物を、Nの下、120℃で一晩撹拌した。完了後
、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮した。結果として生じる残留物をフラッシュ
カラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:20~1:4)により精製して、黄色固形
物として表題化合物(28.0g、50.1%)を得た。[M+H] Calc’d f
or C2226BrN:476;Found:476。
工程Y:(R)-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチ
ル]-6-(メチル-p-トリル-アミノ)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-
2-カルボン酸)tert-ブチルエステル、及び(S)-1-[(4-メトキシ-カル
ボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-6-(メチル-p-トリル-アミノ)
-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル
Figure 2023085300000083
トルエン(80mL)中の(R)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピ
リジン-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カ
ルボン酸tert-ブチルエステル又は(S)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシ-カ
ルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノ
リン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル(4.0g、8.40mmol)、N-
メチル-p-トリル-アミン(1.22g、10.1mmol)、Pd(dba)
387mg、0.42mmol)、キサントホス(729mg、1.26mmol)、及
びCsCO(3.83g、11.8mmol)の混合物を、N雰囲気の下、120
℃で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮した。結果として
生じる残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1:5)
により精製して、黄色の油として表題化合物(3.16g、72.8%)を得た。[M+
H] Calc’d for C3036:517;Found:517。
工程Z:メチル(R)-3-(((6-(メチル(p-トリル)アミノ)-1,2,3,
4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチナート、及びメ
チル(S)-3-(((6-(メチル(p-トリル)アミノ)-1,2,3,4-テトラ
ヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチナート
Figure 2023085300000084
DCM(30mL)中の(R)-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イ
ルアミノ)-メチル]-6-(メチル-p-トリル-アミノ)-3,4-ジヒドロ-1H
-イソキノリン-2-カルボン酸)tert-ブチルエステル又は(S)-1-[(4-
メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)-メチル]-6-(メチル-p-トリ
ル-アミノ)-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチ
ルエステル(3.16g、6.11mmol)の溶液に、周囲温度でTFA(10mL)
を加え、2時間撹拌した。完了後、結果として生じる溶液を真空内で濃縮した。残留物を
飽和NaHCOで中和し、EA(3×100mL)で抽出した。有機質層をブラインで
連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空内で濃縮して、黄色の油として表題化合物
(2.54g、99.6%)を得た。[M+H] Calc’d for C2528
:417;Found:417。
工程A1:メチル(R)-3-(((2-メチル-6-(メチル(p-トリル)アミノ)
-1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチナ
ート、及びメチル(S)-3-(((2-メチル-6-(メチル(p-トリル)アミノ)
-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチ
ナート
Figure 2023085300000085
DMSO(50mL)中の(R)-3-{[6-(メチル-p-トリル-アミノ)-1
,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル]-アミノ}-イソニコチ
ン酸メチルエステル又は(S)-3-{[6-(メチル-p-トリル-アミノ)-1,2
,3,4-テトラ-ヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル]-アミノ}-イソニコチン
酸メチルエステル(2.54g、6.11mmol)及びDIEA(1.58g、12.
2mmol)の溶液に、液滴でDMSO(50mL)中のCHI(865mg、6.1
1mmol)の溶液を加えた。混合物を周囲温度で2時間撹拌した。完了後、溶液をH
Oで希釈し、DCM(100mL)で抽出した。有機質層をHO(80mLで3回)と
ブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥し、真空内で濃縮した。結果として生じ
る残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(MeOH:DCM=1:40)により
精製して、黄色の油として表題化合物(1.4g、53.2%)を得た。[M+H] C
alc’d for C2630:431;Found:431。
実施例11A及び実施例11B:(R)-3-(((2-メチル-6-(メチル(p-ト
リル)アミノ)-1,2,3,4-テトラ-ヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)ア
ミノ)イソニコチン酸、及び(S)-3-(((2-メチル-6-(メチル(p-トリル
)アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)
イソニコチン酸
Figure 2023085300000086
THF/HO(50mL)中の(R)-3-{[2-メチル-6-(メチル-p-ト
リル-アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソ-キノリン-1-イルメチル]-
アミノ}-イソニコチン酸メチルエステル又は(S)-3-{[2-メチル-6-(メチ
ル-p-トリル-アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イルメ
チル]-アミノ}-イソニコチン酸メチルエステル(1.4g、3.25mmol)及び
LiOH・HO(410mg、9.74mmol)の混合物を、室温で一晩撹拌した。
完了後、反応混合物の量を真空内で還元し、pHをHCl(1N)で~pH7に調整した
。沈殿物を濾過し、濾過ケーキを真空内で乾燥して、黄色の油として表題化合物(1.0
5g、77.8%)を得た。[M+H] Calc’d for C2528
:417;Found:417。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.07
(s, 1H), 7.82 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.69
(d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.15-7.12 (m, 3H),
7.00-6.97 ( m, 2H), 6.74 (d, J = 8.4 Hz,
1H), 6.65 (s, 1H), 4.41 (t, J = 5.6 Hz,
1H), 3.76 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 3.67-3.6
3 (m, 1H), 3.24 3.18 (m, 4H), 3.01-2.98
(m, 2H), 2.87 (s, 3H), 2.31(s, 3H)。
工程B1:tert-ブチル(R)-1-(((4-(メトキシカルボニル)ピリジン-
3-イル)アミノ)メチル)-6-(o-トリル)-3,4-ジヒドロイソキノリン-2
(1H)-カルボキシラート;及びtert-ブチル(S)-1-(((4-(メトキシ
カルボニル)ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)-6-(o-トリル)-3,4-ジ
ヒドロイソキノリン-2(1H)-カルボキシラート
Figure 2023085300000087
エナンチオマーのスズキカップリングを以下のように行った:トルエン(40mL)中
の(R)-6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イルアミノ)
-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert-ブチル
エステル又は(S)6-ブロモ-1-[(4-メトキシカルボニル-ピリジン-3-イル
アミノ)-メチル]-3,4-ジヒドロ-1H-イソキノリン-2-カルボン酸tert
-ブチルエステル(900mg、1.89mmol)、2-メチル-フェニルボロン酸(
311mg、2.29mmol)、Pd(PPh(108mg、0.095mmo
l)、及びCsCO(1.85g、5.67mmol)の混合物を、N雰囲気の下、
120℃で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮した。結果
として生じる残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:10~1
:5)により精製して、黄色の油として表題化合物(921mg、99.8%)を得た。
[M+H] Calc’d for C2933:488;Found:48
8。
実施例12A及び実施例12B:(R)-3-(((2-メチル(6-(o-トリル)-
1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン
酸、及び(S)-3-(((2-メチル-6-(o-トリル)-1,2,3,4-テトラ
ヒドロイソ-キノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000088
表題化合物をそれぞれ、実施例8Aと実施例8Bの手順に従い調製した。NMR (40
0 MHz, DMSO-d) δ 8.26 (s, 1H), 7.77 (d,
J = 5.2 Hz, 1H,), 7.49 (d, J = 4.8 Hz,
1H), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.27-7.19
(m, 3H), 7.16-7.10 (m, 1H), 7.08 (d, J
= 1.6 Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 3.82-3.81 (
m, 1H), 3.71-3.61 (m, 2H), 3.16-3.11 (m,
1H), 2.88 2.82 (m, 2H), 2.70-2.65 (m, 1
H), 2.50 (s, 3H ), 2.19 (s, 3H )。[M+H] C
alc’d for C2425:388;Found:388。
実施例13A及び実施例13B:(R)-3-(((6-((4-エチルフェニル)(メ
チル)アミノ)-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)
メチル)アミノ)イソニコチン酸、及び(S)-3-(((6-((4-エチルフェニル
)(メチル)アミノ)-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-
イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000089
表題化合物をそれぞれ、実施例11Aと実施例11Bの手順に従い、86%の収率で調
製した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.06 (s, 1H), 7.
81 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 4.8
Hz, 1H), 7.17-7.12 (m, 3H), 7.01-6.99 (
m, 2H), 6.75 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.66 (
s, 1H), 4.42-4.39 (m, 1H), 3.77 (d, J =
5.2 Hz, 2H), 3.66-3.62 (m, 1H), 3.26-3.1
8 (m, 4H), 3.00-2.98 (m, 2H), 2.86 (s, 3
H), 2.62 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.22 (t, J
= 7.6 Hz, 3H)。[M+H] Calc’d for C2630
:431;Found:431。
実施例14A及び実施例14B:(R)-3-(((2-メチル-6-(メチル(4-プ
ロピルフェニル)アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メ
チル)アミノ)イソニコチン酸、及び(S)-3-(((2-メチル-6-(メチル(4
-プロピルフェニル)アミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル
)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000090
表題化合物をそれぞれ、実施例11Aと実施例11Bの手順に従い調製した。NMR
(400 MHz, CDOD) δ 8.10 (s, 1H), 7.86 (d
, J = 5.2 Hz, 1H),7.70 (d, J = 4.8 Hz, 1
H), 7.17-7.14 (m, 3H), 7.02 (d, J = 8.0
Hz, 2H), 6.78-6.75 (m, 1H), 6.68 (d, J =
2.0 Hz, 1H), 4.57-4.54 (m, 1H), 3.82-3.
81 (m, 2H), 3.76-3.73 (m, 1H), 3.33-3.30
(m, 1H), 3.25 (s, 3H), 3.06-3.03 (m, 2H
), 2.94 (s, 3H), 2.59-2.55 (m, 2H), 1.67
-1.61 (m, 2H), 0.97-0.93 (m, 2H)。[M+H] C
alc’d for C2732:445;Found:445。
実施例15A及び実施例15B:(R)-3-(((6-(2-エチルフェニル)-2-
メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソ-キノリン-1-イル)メチル)アミノ)イ
ソニコチン酸、及び(S)-3-(((6-(2-エチルフェニル)-2-メチル-1,
2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000091
表題化合物をそれぞれ、実施例12Aと実施例12Bの手順に従い、最大66%の収率
で調製した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.22 (s, 1H),
7.75 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 4
.8 Hz, 1H), 7.36-7.26 (m, 3H), 7.23-7.18
(m, 1H), 7.11 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.05
(d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.01 (s, 1H), 3.80
(t, J = 4.0 Hz, 1H), 3.66-3.61 (m, 2H),
3.16-3.10 (m, 1H), 2.88-2.81 (m, 2H), 2
.69-2.64 (m, 1H), 2.53-2.48 (m, 2H), 2.4
8 (s, 3H), 1.01(t, J = 7.6 Hz, 3H)。LCMS:
[M+H] Calc’d for C2527:402;Found:40
2。
実施例16A及び実施例16B:(R)-3-(((6-(2-イソプロピルフェニル)
-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル)アミ
ノ)イソニコチン酸、及び(S)-3-(((6-(2-イソプロピルフェニル)-2-
メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イソ
ニコチン酸
Figure 2023085300000092
表題化合物をそれぞれ、実施例12Aと実施例12Bの手順に従い、最大42%の収率
で調製した。NMR(400MHz,DMSO-d):δ 8.25 (s, 1H)
, 7.75 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.48 (d, J =
4.8 Hz, 1H), 7.40-7.29 (m, 3H), 7.18 (m
, 1H), 7.08 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.01 (m
, 2H), 3.80 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 3.67-3.
65 (m,2H), 3.14-3.11(m, 1H), 2.94-2.81 (
m, 3H), 2.67-2.66 (m, 1H), 2.51 (s, 3H),
1.08(m, 6H)。LCMS:[M+H] Calc’d for C26
:416;Found:416。
実施例17A及び実施例17B:(R)-3-(((6-(2,6-ジメチルフェニル)
-2-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル)アミ
ノ)イソニコチン酸、及び(S)-3-(((6-(2,6-ジメチルフェニル)-2-
メチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル)アミノ)イ
ソニコチン酸
Figure 2023085300000093
表題化合物をそれぞれ、実施例12Aと実施例12Bの手順に従い調製した。NMR(
400MHz,DMSO-d):δ 8.25 (s, 1H), 7.74 (d,
J = 4.8 Hz, 1H),7.45 (d, J = 5.2 Hz, 1H
), 7.35 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.15-7.05 (
m, 3H), 6.86-6.84 (m, 2H), 3.81 (s, 1H),
3.70-3.66 (m, 2H), 3.12-3.09 (m, 1H), 2
.86-2.78 (m, 2H), 2.67-2.65 (m, 1H), 2.5
0 (s, 3H ), 1.96 (s, 3H ), 1.84 (s, 3H )
。[M+H] Calc’d for C2527:402;Found:4
02。
工程C1:tert-ブチル(R)-5-ブロモ-1-(((4-(メトキシカルボニル
)ピリジン-3-イル)アミノ)メチル)イソインドリン-2-カルボキシラート;及び
tert-ブチル(S)-5-ブロモ-1-(((4-(メトキシカルボニル)ピリジン
-3-イル)アミノ)メチル)イソインドリン-2-カルボキシラート
Figure 2023085300000094
分取-SFC(Superchiral S-OZ 5μl 4.6250mm、C
:IPA:DEA=60:40:0.05、F:2.5mL/min、W:254n
m、T:35℃)を使用するキラル分離により、2つの光学的に活性な化合物(RT:2
.46min及び3.13min)を得た。NMR(CDCl,400MHz):δ
8.44 (s, 1H), 7.95-7.88(m, 1H), 7.62-7.5
5 (m, 1H), 747-7.36 (m, 3H), 7.20-7.10 (
m, 1H), 5.29-5.19 (m, 1H), 4.85 4.48 (m,
2H), 3.92-3.90 (m, 4H), 3.80-3.77 (m, 1
H), 1.54 (s, 9H,)。LCMS:[M+H] Calc’d for
2124BrN:462;Found:462。
工程D1:3-[({(1S)-5-[メチル(4-メチルフェニル)アミノ]イソイン
ドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4-カルボン酸、及び3-[({(1R)-5-
[メチル(4-メチルフェニル)アミノ]イソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン
-4-カルボン酸
Figure 2023085300000095
雰囲気下のトルエン(100mL)中のメチル3-[({2-[(tert-ブチ
ル)オキシカルボニル]-5-ブロモイソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジン-4
-カルボキシラート(4.5g、9.72mmol)の溶液に、N-メチル-p-トリル
-アミン(1.4g、11.66mmol)、Pd(dba)(450mg、0.5m
mol)、キサントホス(840mg、1.5mmol)、及びCsCO(4.5g
、13.6mmol)を加えた。反応混合物を一晩中還流させた。完了後、反応混合物を
EAにおいて取り上げ、水とブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥して、真空
内で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(EA:PE=1:4)により精
製して、油としてメチル3-[({2-[(tert-ブチル)オキシカルボニル]-5
-[メチル(4-メチルフェニル)アミノ]イソインドリニル}メチル)アミノ]ピリジ
ン-4-カルボキシラート(2.6g、54%)を得た。LCMS:[M+H] Cal
c’d for C2934:503;Found:503。
実施例18A及び実施例18B:(R)-3-(((2-メチル-5-(メチル(p-ト
リル)アミノ)イソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸、及び(S
)-3-(((2-メチル-5-(メチル(p-トリル)アミノ)イソインドリン-1-
イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000096
表題化合物をそれぞれ、実施例11Aと11Bの手順に従い、最大65%の収率で調製
した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.49 (s, 1H), 8.3
0 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 6.0
Hz, 1H), 7.27-7.19 (m, 3H), 7.04 (d, J =
8.4 Hz, 2H), 6.83-6.79 (m, 2H), 5.10-5.
09 (m, 1H), 4.94-4.89 (m, 1H), 4.45-4.42
(m, 1H), 4.17-4.00 (m, 2H), 3.27 (s, 3H
), 3.14 (s, 3H), 2.33 (s, 3H)。LCMS:[M+H]
Calc’d for C2426:403;Found:403。
実施例19A及び実施例19B:(R)-3-(((5-((4-エチルフェニル)(メ
チル)アミノ)-2-メチルイソ-インドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチ
ン酸、及び(S)-3-(((5-((4-エチルフェニル)(メチル)アミノ)-2-
メチルイソ-インドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000097
表題化合物をそれぞれ、実施例18Aと18Bの手順に従い、最大87%の収率で調製
した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.35 (s, 1H), 8.0
1-7.97(m, 2H), 7.28-7.21 (m, 3H), 7.06 (
d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.85-6.78 (m, 2H), 5
.07-5.05 (m, 1H), 4.90-4.85 (m, 1H), 4.4
7-4.41 (m, 1H), 4.14-4.09 (m, 1H), 3.98-
3.95 (m, 1H), 3.27 (s, 3H), 3.14 (s, 3H)
, 2.64 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 1.24 (t, J =
7.2 Hz, 3H)。LCMS:[M+H] Calc’d for C25
:417;Found:417。
実施例20A及び実施例20B:(R)-3-(((2-メチル-5-(メチル(4-プ
ロピルフェニル)アミノ)イソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
、及び(S)-3-(((2-メチル-5-(メチル(4-プロピル-フェニル)アミノ
)イソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000098
表題化合物をそれぞれ、実施例18Aと18Bの手順に従い、最大60%の収率で調製
した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.34 (s, 1H), 8.0
2-7.97 (m, 2H), 7.27-7.19 (m, 3H), 7.06-
7.03 (m, 2H), 6.84-6.78 (m, 2H), 5.07-5.
04 (m, 1H), 4.90-4.85 (m, 1H), 4.44-4.40
(m, 1H), 4.13-4.09 (m, 1H), 3.98-3.93 (
m, 1H), 3.27 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.58
(t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.69-1.59 (m, 2H),
0.95 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。LCMS:[M+H] Cal
c’d for C2630:431;Found:431。
工程E1:tert-ブチル(R)-1-(((4-(メトキシカルボニル)ピリジン-
3-イル)アミノ)メチル)-5-(o-トリル)イソインドリン-2-カルボキシラー
ト;
及びtert-ブチル(S)-1-(((4-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イ
ル)アミノ)メチル)-5-(o-トリル)イソインドリン-2-カルボキシラート
Figure 2023085300000099
トルエン(40mL)中のtert-ブチル(1R)-5-ブロモ-1-({[4-(
メトキシカルボニル)(3-ピリジン)]アミノ}メチル)イソインドリン-2-カルボ
キシラート(200mg、0.43mmol)、2-メチルフェニルボロン酸(118m
g、0.86mmol)、Pd(PPh(25mg、0.02mmol)、及びC
CO(420mg、1.29mmol)の混合物を、N雰囲気の下、120℃で
一晩撹拌した、完了後、反応混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮した。結果として生じ
る残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:3)により精製して
、黄色の油として表題化合物(130mg、65%)を得た。[M+H] Calc’d
for C2831:474;Found:474。
実施例21A及び実施例21B:(R)-3-(((2-メチル-5-(o-トリル)イ
ソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸;及び(S)-3-(((2
-メチル-5-(o-トリル)イソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチ
ン酸
Figure 2023085300000100
表題化合物をそれぞれ、実施例12Aと12Bの手順に従い、最大60%の収率で調製
した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.19 (s, 1H), 8.8
0 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 4.8
Hz, 1H), 7.55 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.30-
7.12 (m, 6H), 5.07-5.04 (m, 1H), 4.90-4.
85 (m, 1H), 4.28-4.25 (m, 1H), 4.11-4.07
(m, 1H), 3.96-3.92 (m, 1H), 3.01 (s, 3H
), 2.18 (s, 3H)。
LCMS:[M+H] Calc’d for C2323:374;Fou
nd:374。
実施例22A及び実施例22B:(R)-3-(((5-(2-エチルフェニル)-2-
メチルイソインドリン-1-イル)メチル)アミノ)イソニコチン酸;及び(S)-3-
(((5-(2-エチルフェニル)-2-メチルイソインドリン-1-イル)メチル)ア
ミノ)イソニコチン酸
Figure 2023085300000101
表題化合物をそれぞれ、実施例21Aと21Bの手順に従い、最大47%の収率で調製
した。NMR(400MHz,CDOD):δ 8.25 (s, 1H), 7.8
6 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 5.2
Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.34-
7.29 (m, 4H), 7.23-7.20 (m, 1H), 7.11 (d
, J = 7.6 Hz, 1H), 5.10-5.03 (m, 2H), 4.
44 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 4.18-4.14 (m, 1
H), 4.04-3.99 (m, 1H), 3.11 (s, 3H), 2.5
3 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.03 (t, J = 7.6
Hz, 3H)LCMS:[M+H] Calc’d for C2425
388;Found:388。
式2の化合物の追加の実施形態を表3に示す(「実施例」は、上述のような「実施例の
調製」の例に従い調製された化学物質の合成例を指す):
Figure 2023085300000102
Figure 2023085300000103
Figure 2023085300000104
Figure 2023085300000105
Figure 2023085300000106
Figure 2023085300000107
Figure 2023085300000108
Figure 2023085300000109
Figure 2023085300000110
Figure 2023085300000111
Figure 2023085300000112
Figure 2023085300000113
Figure 2023085300000114
Figure 2023085300000115
Figure 2023085300000116
Figure 2023085300000117
Figure 2023085300000118
Figure 2023085300000119
Figure 2023085300000120
Figure 2023085300000121
Figure 2023085300000122
Figure 2023085300000123
<II.生物学的評価>
実施例1A:JMJD2C活性に関するインビトロの酵素阻害アッセイ
このアッセイにより、試験化合物がJMJD2Cデメチラーゼ活性を阻害する能力を判
定する。バキュロウィルス発現JMJD2C(GenBank Accession #
BC143571, AA 2-372)を、BPS Bioscience(Cat#
50105)から購入した。
JMJD2Cアッセイ
試験化合物がJMJD2Cの活性を阻害する能力を、以下の反応条件下で384ウェル
のプレートのフォーマットにおいて判定した:0.3nMのJMJD2C、300nMの
H3K9me3-ビオチン標識化ペプチド(Anaspec cat # 64360)
、50mMのHEPES、pH7.3、0.005%のBrij35、0.5mMのTC
EP、0.2mg/mlのBSA、50μMのL-アスコルビン酸ナトリウム、及び2μ
Mの硫酸鉄(II)アンモニウムのアッセイバッファー中の2μMのα-ケトグルタル酸
。それぞれ50nMと1nMの終末濃度でのLANCE検出バッファー(PerkinE
lmer)における5mMのEDTAの存在下で、検出試薬であるPhycolink
ストレプトアビジン-アロフィコシアニン(Prozyme)とユーロピウム-抗-ジメ
チル化ヒストンH3リジン9(H3K9me2)抗体(PerkinElmer)の追加
後、反応生成物をTR-FRETによって定量的に判定した。
アッセイ反応を、以下により開始した:3%のDMSO中の11点連続希釈した2μl
の阻害剤を伴う、900nMのH3K9me3-ビオチン標識化ペプチドと6μMのα-
ケトグルタル酸の2μlの混合物を、プレートの各ウェルに加え、続いて、2μlの0.
9nM JMJD2Cを加えて、反応を生じさせた。反応混合物を室温で30分間インキ
ュベートし、100nMのPhycolink ストレプトアビジン-アロフィコシアニ
ンと2nMのユーロピウム-抗-H3K9me2抗体を含有するLANCE検出バッファ
ー中に6μlの5mM EDTAを加えることで、終了させた。室温で1時間のインキュ
ベーション後、TR-FRETモード(320nmにて励起、615nm及び665nm
にて発光)のEnVisionMultilabel Readerにより、プレートを
読み取った。各ウェルについて比率を計算し(665/615)、阻害定数(IC50
を判定するために適合させた。
実施例1B:JMJD3活性に関するインビトロの酵素阻害アッセイ
このアッセイにより、試験化合物がJMJD3デメチラーゼ活性を阻害する能力を判定
する。バキュロウィルス発現JMJD3(GenBank Accession #NM
-001080424,AA1043-end)を、BPS Bioscience(C
at#50110)から購入した。
JMJD3アッセイ
JMJD3活性の酵素アッセイは、時間分解蛍光共鳴エネルギー転移(TR-FRET
)の検出に基づく。試験化合物がJMJD3の活性を阻害する能力を、以下の反応条件下
で384のウェルプレートのフォーマットにおいて判定した:5nMのJMJD3、25
0nMのH3K27me3-ビオチン標識化ペプチド(Anaspec cat #64
367)、50mMのHEPES、pH7.3、0.005%のBrij35、0.5m
MのTCEP、0.2mg/mlのBSA、50μMのL-アスコルビン酸ナトリウム、
及び5μMの硫酸鉄(II)アンモニウムのアッセイバッファー中の0.4~2μMのα
-ケトグルタル酸。それぞれ50nMと1nMの終末濃度でのLANCE検出バッファー
(PerkinElmer)における5mMのEDTAの存在下で、検出試薬であるPh
ycolink ストレプトアビジン-アロフィコシアニン(Prozyme)とユーロ
ピウム-抗-ジメチル化H3K27me2抗体(PerkinElmer)の追加後、反
応生成物をTR-FRETによって定量的に判定した。
アッセイ反応を、以下により開始した:3%のDMSO中の11点連続希釈した2μL
の阻害剤を伴う、750nMのH3K27me3-ビオチン標識化ペプチドと1.2~6
μMのα-ケトグルタル酸の2μlの混合物を、プレートの各ウェルに加え、続いて、2
μlの15nM JMJD3を加えて、反応を生じさせた。反応混合物を室温で30分間
インキュベートし、100nMのPhycolink ストレプトアビジン-アロフィコ
シアニンと2nMのユ-ロピウム-抗-H3K27me2抗体を含有するLANCE検出
バッファー中に6μlの5mM EDTAを加えることで、終了させた。室温で1時間の
インキュベーション後、TR-FRETモード(320nmにて励起、615nm及び6
65nmにて発光)のEnVisionMultilabel Readerにより、プ
レートを読み取った。各ウェルについて、665/615の読み取りからの比率を計算し
、阻害定数(IC50)を判定するために適合させた。
実施例1C:Jarid1B活性に関するインビトロの酵素阻害アッセイ
Jarid1Bアッセイ
試験化合物がJarid1Bの活性を阻害する能力を、以下の反応条件下で384ウェ
ルのプレートのフォーマットにおいて判定した:0.8nM Jarid1B、300n
M H3K4me3-ビオチン標識化ペプチド(Anaspec cat # 6435
7)、50mM HEPES、pH7.3、0.005% Brij35、0.5mM
TCEP、0.2mg/ml BSA、50μM L-アスコルビン酸ナトリウム、及び
2μMの硫酸鉄(II)アンモニウムのアッセイバッファー中の2μMのα-ケトグルタ
ル酸。それぞれ25nMと1nMの終末濃度でのLANCE検出バッファー(Perki
nElmer)における5mMのEDTAの存在下で、検出試薬であるPhycolin
k ストレプトアビジン-アロフィコシアニン(Prozyme)とユーロピウム-抗-
ジメチル化H3K4me又はH3K4me2抗体(PerkinElmer)の追加後、
反応生成物をTR-FRETによって定量的に判定した。
アッセイ反応を、以下により開始した:3%のDMSO中の11点連続希釈した阻害剤
を伴う、900nMのH3K4me3-ビオチン標識化ペプチドと6μMのα-ケトグル
タル酸の2μlの混合物を、プレートの各ウェルに加え、続いて、2μlの2.4nM
Jarid1Bを加えて、反応を生じさせた。反応混合物を室温で30分間インキュベー
トし、50nMのPhycolink ストレプトアビジン-アロフィコシアニンと2n
Mのユーロピウム-抗-H3K4me/H3K4me2抗体を含有するLANCE検出バ
ッファー中に6μlの5mM EDTAを加えることで、終了させた。室温で1時間のイ
ンキュベーション後、TR-FRETモード(320nmにて励起、615nm及び66
5nmにて発光)のEnVisionMultilabel Readerにより、プレ
ートを読み取った。各ウェルについて比率を計算し(665/615)、阻害定数(IC
50)を判定するために適合させた。
本明細書に開示される化合物がデメチラーゼ活性を阻害する能力を定量化し、それぞれ
のIC50値を判定した。表4と5は、本明細書に開示された様々な化合物のIC50
を提供する(「実施例」は、上述のような化学物質の合成例を指す):
Figure 2023085300000124
Figure 2023085300000125
Figure 2023085300000126
Figure 2023085300000127
Figure 2023085300000128
実施例2:インビトロの細胞ベースのアッセイ
Jurkat(T-ALL)細胞株の増殖アッセイ(Cell-MTSアッセイ)は、
確立されたヒト急性T細胞白血病癌細胞株Jurkatの増殖をKDM小分子阻害剤が達
成する能力を評価するための比色定量の細胞アッセイである。
このCell-MTSアッセイは、試験化合物の有無にかかわらず、新しく生成された
NADHの量を定量化する、7日間のプレートベースの比色定量アッセイである。これら
のNADHレベルを、癌細胞増殖の定量化の代わりに使用する。
アッセイ方法
p53変異が検証されている確立された癌細胞株Jurkatを、American
Type Culture Collection(ATCC)から購入し、ATCCに
より公開されたプロトコルに従って慣例的に継代した。慣例的なアッセイのために、これ
らの細胞を、96ウェル当たり10,000の細胞の密度で蒔いた。プレーティングの2
4時間後、細胞は、10μM~0.15nMの終末濃度範囲を持つ試験化合物の11点の
稀釈を受けた。37℃、及び5%のCOで168時間、化合物の存在下で細胞をインキ
ュベートした。この化合物インキュベーション期間の終わりに、80μLの培地を取り除
き、20μのCellTiter 96(登録商標)AQueous Non-Radi
oactive Cell Proliferation Assayの溶液(Prom
ega)を加える。OD490が>0.6に到達するまで、細胞をインキュベートした。
IDBS XLfitソフトウェアパッケージを使用してIC50値を計算し、これは、
バックグラウンド減算したOD490値、及びDMSO対照に対する標準化を含む。細胞
増殖のIC50値をアップロードし、Chem Biography Platform
を用いてアーカイブに保管する。
表6は、本明細書に開示される様々な化合物の細胞IC50値を提供する。
Figure 2023085300000129
表7は、細胞のヒト食道扁平上皮癌KYSE-150細胞において試験された、本明細
書に開示される様々な化合物のIC50値を提供する:
Figure 2023085300000130
実施例3:インビトロの異種移植研究
0.72mgの17-βエストラジオールを含有する時間放出ペレット剤を、nu/n
uマウスに皮下注入する。MCF-7細胞を、5%のCO、37℃で、10%のFBS
を含有するRPMI中で増殖させる。細胞を沈降させ、1×10細胞/mLで50%の
無血清RPMI及び50%のマトリゲルの中で再懸濁する。ペレット剤注入の2-3日後
、MCF-7細胞を右側腹部に皮下注射し(100μL/動物)、腫瘍体積(長さ×幅
/2)を隔週毎にモニタリングする。腫瘍が最大200mmの平均体積に達すると、動
物を無作為化し、処置を始める。動物を4週間、ビヒクル又は試験化合物で毎日処置する
。腫瘍体積と体重を、研究の全体にわたって隔週毎にモニタリングする。処置期間の終わ
りに、血漿と腫瘍のサンプルを、薬物動態学的及び薬理学的な分析それぞれのために採取
する。
III.医薬剤形の調製
実施例1:経口錠剤
48重量%の式1、式2、式3、又は式4の化合物;45重量%の微結晶性セルロース
;5重量%の低置換ヒドロキシプロピルセルロース;及び2重量%のステアリン酸マグネ
シウムを混合することによって、錠剤を調製する。直接圧縮によって錠剤を調製する。圧
縮錠剤の全重量を、250-500mgで維持する。

Claims (82)

  1. 式1の構造を有する化合物であって:
    Figure 2023085300000131
    式中、式1の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
    nは、0、1、または2であり;
    は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり;
    は、水素またはX-Yであり、ここで
    Xは、単結合、O、S、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(O)N(R)
    、または随意に置換されたC-Cアルキルであり、ここで
    Rは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
    Yは、随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ま
    たはヘテロアリールであり;および
    、R、およびRはそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアニル、N(
    )(R)、または随意に置換されたC-Cアルキル、C-Cアルキニル、
    -Cアルケニル、C-Cアルコキシ、C-Cカルボシクリル、C-C
    カルボシクリルオキシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシク
    リルアルコキシ、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10
    リール-S、C-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリー
    ル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルア
    ルキル、ヘテロシクリルアルコキシまたはヘテロアリール-Sから独立して選択され、こ
    こで
    は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
    は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シ
    クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロアリール-CO、シク
    ロアルキル-CO、またはアルキル-COである、化合物。
  2. nが0である、請求項1に記載の化合物。
  3. nが1である、請求項1に記載の化合物。
  4. がメチルである、請求項1に記載の化合物。
  5. 、R、およびRの各々が水素である、請求項1に記載の化合物。
  6. 請求項1の化合物を含む組成物。
  7. 請求項1の化合物を含む医薬組成物。
  8. ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼ
    酵素を請求項1の化合物と接触させる工程を含む、方法。
  9. ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼ
    酵素を請求項6の組成物と接触させる工程を含む、方法。
  10. ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼ
    酵素を請求項7の医薬組成物と接触させる工程を含む、方法。
  11. 癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤における請求項1の化合物の使用。
  12. 癌または腫瘍性疾患を処置する方法であって、該方法が、請求項7の医薬組成物を必要
    としている患者に投与する工程を含む、方法。
  13. 式2の化合物であって:
    Figure 2023085300000132
    式中、式2の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
    nは、0、1、または2であり;
    は、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり;および
    は、N(R)(R)、N(R)C(O)、C(O)N(R)、または随意に置換
    されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カル
    ボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、
    -C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C-C10アリール-SO
    、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリ
    ル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシまたは
    ヘテロアリール-Sであり、ここで
    Rは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
    は、随意に置換されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオ
    キシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、
    -C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C
    -C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリー
    ルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシ
    クリルアルコキシまたはヘテロアリール-Sである、化合物。
  14. nが0である、請求項13に記載の化合物。
  15. nが1である、請求項13に記載の化合物。
  16. がメチルである、請求項13に記載の化合物。
  17. がN(R)(R)である、請求項16に記載の化合物。
  18. Rがメチルである、請求項17に記載の化合物。
  19. が、随意に置換されたフルオロフェニル、メチルフェニル、エチルフェニル、また
    はプロピルフェニルである、請求項17に記載の化合物。
  20. が、メチルフェニル、エチルフェニル、またはプロピルフェニルである、請求項1
    8に記載の化合物。
  21. が随意に置換されたメチルフェニルである、請求項18に記載の化合物。
  22. がプロピルフェニルである、請求項18に記載の化合物。
  23. がトリフルオロエトキシフェニルである、請求項17に記載の化合物。
  24. が、随意に置換されたハロフェニル、アルキルフェニル、ハロアルキルフェニル、
    ハロ(アルキルオキシ)フェニルまたはハロアルキルオキシフェニルである、請求項18
    に記載の化合物。
  25. が、随意に置換されたクロロフェニル、ジフルオロフェニル、クロロフルオロフェ
    ニル、(トリフルオロエチル)フェニル、(トリフルオロプロピル)フェニル、メチルフ
    ェニル(トリル)、ジメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェ
    ニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、(シクロプロピルエチル)フェニル、シク
    ロプロピルフェニル、シクロブチルフェニル、シクロペンチルフェニル、シクロヘキシル
    フェニル、(シクロブチルメチル)フェニル、プロポキシフェニル、(プロピルメトキシ
    )フェニル、(トリフルオロエトキシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フルオロフ
    ェニル、(トリフルオロエトキシ)ジメチルフェニル、(プロポキシ)メチルフェニル、
    (ジフルオロメトキシ)メチルフェニル、(キノリニル)メチルフェニル、(ジヒドロキ
    ノリニル)メチルフェニル、インドリニルフェニル、ジメチルアミノフェニル、ピラニル
    フェニル、メチルジヒドロベンゾフラニル、(インドリニル)メチルフェニル、(ピロリ
    ジニル)メチルフェニル、またはチオールである、請求項16に記載の化合物。
  26. が随意に置換されたC-C10アリールである、請求項16に記載の化合物。
  27. が置換されたメチルフェニルである、請求項23に記載の化合物。
  28. が置換されたシクロアルコキシフェニルである、請求項26に記載の化合物。
  29. が置換されたシクロアルコキシメチルフェニルである、請求項26に記載の化合物
  30. が(シクロプロピルメトキシ)メチルフェニルである、請求項29に記載の化合物
  31. が置換されたC-C12カルボシクリルアルコキシである、請求項16に記載の
    化合物。
  32. が、随意に置換されたクロロフェニル、ジフルオロフェニル、クロロフルオロフェ
    ニル、(トリフルオロエチル)フェニル、(トリフルオロプロピル)フェニル、メチルフ
    ェニル(「トリル」)、ジメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチル
    フェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、(シクロプロピルエチル)フェニル、
    シクロプロピルフェニル、シクロブチルフェニル、シクロペンチルフェニル、シクロヘキ
    シルフェニル、(シクロブチルメチル)フェニル、プロポキシフェニル、(プロピルメト
    キシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フェニル、(トリフルオロエトキシ)フルオ
    ロフェニル、(トリフルオロエトキシ)ジメチルフェニル、(プロポキシ)メチルフェニ
    ル、(ジフルオロメトキシ)メチルフェニル、(キノリニル)メチルフェニル、(ジヒド
    ロキノリニル)メチルフェニル、インドリニルフェニル、ジメチルアミノフェニル、ピラ
    ニルフェニル、メチルジヒドロベンゾフラニル、(インドリニル)メチルフェニル、(ピ
    ロリジニル)メチル-フェニル、またはチオールである、請求項16に記載の化合物。
  33. 請求項13の化合物を含む組成物。
  34. 少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および請求項13の化合物を含む医薬組成
    物。
  35. 必要としている被験体の癌または腫瘍異形成を処置する方法であって、該方法は、請求
    項34の医薬組成物を被験体に投与する工程を含む、方法。
  36. ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼ
    酵素を請求項13の化合物と接触させる工程を含む、方法。
  37. 式3の構造を有する化合物であって:
    Figure 2023085300000133
    式中、式3の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
    nは、0、1、または2であり;
    はX-Yであり、ここで
    Xは、単結合、O、S、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(O)N(R)
    、または随意に置換されたC-Cアルキルであり、
    ここでRは、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
    Yは、随意に置換されたアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ま
    たはヘテロアリールであり;および
    、R、およびRはそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアニル、また
    はN(R)(R)、あるいは随意に置換されたC-Cアルキル、C-Cアル
    キニル、C-Cアルケニル、C-Cアルコキシ、C-Cカルボシクリル、C
    -Cカルボシクリルオキシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12
    ルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C
    10アリール-S、C-C10アリール-SO、C-C14アラルコキシ、ヘテ
    ロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシ
    クリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、またはヘテロアリール-Sから独立して選
    択され、ここで
    は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
    は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、
    シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロアリール-CO、シ
    クロアルキル-CO、またはアルキル-COである、化合物。
  38. nが0である、請求項37に記載の化合物。
  39. nが1である、請求項37に記載の化合物。
  40. 、R、およびRの各々が水素である、請求項37に記載の化合物。
  41. 請求項37の化合物を含む組成物。
  42. 少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および請求項37の化合物を含む医薬組成
    物。
  43. 必要としている被験体の癌または腫瘍性疾患を処置する方法であって、該方法が、請求
    項42の医薬組成物を被験体に投与する工程を含む、方法。
  44. ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼ
    酵素を請求項37の化合物と接触させる工程を含む、方法。
  45. 癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤における請求項37の化合物の使用。
  46. 式4の化合物であって:
    Figure 2023085300000134
    式中、式4の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
    nは、0、1、または2であり;および
    は、N(R)(R)、N(R)C(O)、C(O)N(R)、または随意に置換
    されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C12カル
    ボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-C10アリール、
    -C10アリールオキシ、C-C10アリール-S、C-C10アリール-SO
    、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリ
    ル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、また
    はヘテロアリール-Sであり、ここで
    Rは、水素または随意に置換されたC-Cアルキルであり、および
    は、随意に置換されたC-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオ
    キシ、C-C12カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、
    -C10アリール、C-C10アリールオキシ、C-C10アリール-S-、C
    -C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘ
    テロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルコキシ、C-C
    アリール-SO、またはヘテロアリール-Sである、化合物。
  47. nが0である、請求項46に記載の化合物。
  48. nが1である、請求項46に記載の化合物。
  49. がN(R)(R)である、請求項46に記載の化合物。
  50. 請求項46の化合物を含む組成物。
  51. 少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤および請求項46の化合物を含む医薬組成
    物。
  52. 必要としている被験体の癌または腫瘍性疾患を処置する方法であって、該方法が、請求
    項51の医薬組成物を被験体に投与する工程を含む、方法。
  53. ヒストンデメチラーゼ酵素を阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼ
    酵素を請求項46の化合物と接触させる工程を含む、方法。
  54. 癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤における請求項46の化合物の使用。
  55. 式3の構造を有する化合物であって:
    Figure 2023085300000135
    式中、式3の化合物は、その異性体および薬学的に許容可能な塩を含み;ここで
    nは、0、1または2であり;
    はX-Yであり、ここで
    Xは、単結合、O、S、N(R)、N(R)、C(O)、N(R)C(O)、C(
    O)N(R)、または随意に置換されたC-Cアルキルであり、ここで
    Rは独立して、水素、随意に置換されたアルキル、または随意に置換されたアリー
    ルであり、および
    Yは、N(R)(R)または随意に置換されたC-Cアルキル、C-C
    アルコキシ、C-Cカルボシクリル、C-Cカルボシクリルオキシ、C-C
    カルボシクリルアルキル、C-C12カルボシクリルアルコキシ、C-Cアルキ
    ニル、C-Cアルケニル、C-C10アリール、C-C10アリールオキシ、C
    -C10アリール-S、C-C14アラルコキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリール
    オキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシク
    リルアルコキシ、C-C10アリール-SOまたはヘテロアリール-Sであり、ここ

    は、水素または随意に置換されたアルキルであり、および
    は、随意に置換されたアルキル、アリール、ヘテロアリール、随意に置換された
    ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール-CO、ヘテロア
    リール-CO、シクロアルキル-CO、またはアルキル-COであり、および
    、R、およびRはそれぞれ独立して、水素またはハロゲンである、化合物。
  56. Xが単結合である、請求項55に記載の化合物。
  57. XがOである、請求項55に記載の化合物。
  58. XがSである、請求項55に記載の化合物。
  59. XがN(R)である、請求項55に記載の化合物。
  60. XがC(O)である、請求項55に記載の化合物。
  61. XがN(R)C(O)である、請求項55に記載の化合物。
  62. XがC(O)N(R)である、請求項55に記載の化合物。
  63. Xが随意に置換されたC-Cアルキルである、請求項55に記載の化合物。
  64. Yが随意に置換されたC-C10アリールオキシである、請求項55に記載の化合物
  65. Yが随意に置換されたシクロアルキルである、請求項55に記載の化合物。
  66. Yが随意に置換されたヘテロシクリルである、請求項55に記載の化合物。
  67. Yが随意に置換されたアリールである、請求項55に記載の化合物。
  68. Yがヘテロアリールである、請求項55に記載の化合物。
  69. Rが水素である、請求項55に記載の化合物。
  70. Rが随意に置換されたアルキルである、請求項55に記載の化合物。
  71. Rがメチルである、請求項55に記載の化合物。
  72. 、R、およびRの各々が水素である、請求項55に記載の化合物。
  73. nが0である、請求項55に記載の化合物。
  74. nが1である、請求項55に記載の化合物。
  75. 請求項55の化合物を含む組成物。
  76. 請求項55の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成
    物。
  77. 必要としている被験体の癌を処置する方法であって、該方法が、請求項76の医薬組成
    物を被験体に投与する工程を含む、方法。
  78. 請求項13の化合物を含む癌を処置するための薬剤。
  79. ヒストンデメチラーゼを阻害する方法であって、該方法が、ヒストンデメチラーゼを請
    求項55の化合物と接触させる工程を含む、方法。
  80. 癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における請求項55の化合物の使用で
    あって、該薬剤が、それを必要としている患者に投与される、使用。
  81. 癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における請求項13の化合物の使用で
    あって、該薬剤が、それを必要としている患者に投与される、使用。
  82. 癌または腫瘍性疾患を処置するための薬剤の製造における請求項34の医薬組成物の使
    用であって、該薬剤が、それを必要としている患者に投与される、使用。
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