JP2023082157A - 遺伝子調節 - Google Patents

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Abstract

【課題】免疫応答性に関連する染色体領域および相互作用を分析するためのプロセスを提供する。【解決手段】ヒト個体における免疫療法への応答性を決定するためのプロセスであって、第1、第2、第3、第4および第5の染色体相互作用の存在または非存在を検出することを含み、前記検出が、(a)染色体相互作用に集まっている個体の染色体領域の架橋工程;(b)前記架橋された領域を切断させる工程;(c)前記架橋され切断されたDNA端をライゲーションしてライゲーションされた核酸を生成する工程;および(d)ライゲーションされた核酸の存在または非存在を検出し、それにより領域が染色体相互作用に集まっているかどうかを検出する工程により行われ;そして第1、第2、第3、第4、第5の染色体相互作用に対応するライゲーションされた核酸は、それぞれ特定のプローブ配列により検出することができ、それにより応答性を決定するプロセスである。【選択図】なし

Description

本発明は、染色体相互作用を検出することに関する。
疾患プロセスは複雑であり、結果は利用可能な方法を用いて予測することはできない。特に、どのような患者が特定の治療に反応するであろうかを予測することは難しい。
座位の特定の染色体コンフォメーションシグネチャー(CCSs)が存在するか、または病理または治療に関連する調節エピジェネティック制御設定のために存在しない。CCSsは、穏やかなオフレートを有し、特別な表現型または病理を表す場合、CCSsは薬理学的シグナル伝達でのみ、新しい表現型に変化するか、または外部干渉の結果として変化する。さらに、これらの事象の測定はバイナリであり、そのためこの読み出しは、さまざまなレベルのDNAメチル化、ヒストン修飾、およびほとんどの非コーディングRNAの連続読み出しとはまったく対照的である。特定のバイオマーカーの変化の大きさは患者ごとに大きく異なり、患者のコホートを層別化するために使用すると分類統計に問題が生じるため、これまでほとんどの分子バイオマーカーに使用されている連続読み出しはデータ分析に課題をもたらす。これらの分類統計は、大きさというものがなく、表現型の違いの「はい、または、いいえ」のバイナリスコアのみを提供するバイオマーカーを使用するのに適している-染色体コンフォメーション(EpiSwitch(商標))バイオマーカーが、潜在的な診断、予後予測および予測のバイオマーカーのための優れたリソースであることを示す。
本発明者らは、免疫応答性(immunoresponsiveness)に関連する染色体相互作用を有するゲノムの領域を、集団におけるサブグループの同定を可能にするアプローチを使用して同定した。2つの異なる症状を治療するための異なる療法を用いる2つの別々の試験から同定された領域、遺伝子、および特異的染色体相互作用は、細胞表面のシグナル伝達経路を制御する免疫応答およびT細胞活性化の制御によるなど、患者における総合的な免疫応答を決定するために見出された。本発明者らの研究により、免疫応答性における変化を、例えば疾患または治療の経過中、追いかけることが可能となる。
したがって、本発明は、集団におけるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであり、その染色体の状態に関係する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを決定することを含むプロセスであって、前記サブグループは個体がどの程度免疫応答性であるかに関し;かつ
-前記染色体相互作用が、任意には、どの染色体相互作用が集団の免疫応答性相互作用サブグループに対応する染色体状態に関連付けられるのかを決定する方法により同定されており、該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させ、そして相補配列がハイブリダイズできるようにすることを含み、ここで、核酸の第1のセットおよび第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用に集まっている両染色体領域由来の配列を含むライゲーション産物を表し、かつ核酸の第1のセットおよび第2のセットの間のハイブリダイゼーションのパターンによりどの染色体相互作用が免疫応答性サブグループに特異的であるかの決定が可能となり;そして
-染色体相互作用が、
(i)表1に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(ii)表1に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(iii)(i)または(ii)を含むか、または(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する
プロセスを提供する。
本発明はまた、集団におけるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであり、その染色体の状態に関係する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを決定することを含むプロセスであって、前記サブグループは個体がどの程度免疫応答性であるかに関し;かつ
-前記染色体相互作用が、任意には、どの染色体相互作用が集団の免疫応答性相互作用サブグループに対応する染色体状態に関連付けられるのかを決定する方法により同定されており、該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させ、そして相補配列がハイブリダイズできるようにすることを含み、ここで、核酸の第1のセットおよび第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用に集まっている両染色体領域由来の配列を含むライゲーション産物を表し、かつ核酸の第1のセットおよび第2のセットの間のハイブリダイゼーションのパターンによりどの染色体相互作用が免疫応答性サブグループに特異的であるかの決定が可能となり;そして
-染色体相互作用が、
(a)表13に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(b)表13に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(c)(a)または(b)を含むか、または(a)または(b)に隣接する4,000塩基領域に存在する
プロセスを提供する。
本発明はさらに、集団におけるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであり、その染色体の状態に関係する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを決定することを含むプロセスであって、前記サブグループは個体がどの程度免疫応答性であるかに関し;かつ
-前記染色体相互作用が、任意には、どの染色体相互作用が集団の免疫応答性相互作用サブグループに対応する染色体状態に関連付けられるのかを決定する方法により同定されており、該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させ、そして相補配列がハイブリダイズできるようにすることを含み、ここで、核酸の第1のセットおよび第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用に集まっている両染色体領域由来の配列を含むライゲーション産物を表し、かつ核酸の第1のセットおよび第2のセットの間のハイブリダイゼーションのパターンによりどの染色体相互作用が免疫応答性サブグループに特異的であるかの決定が可能となり;そして
-染色体相互作用が、
(α)表16に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(β)表16に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(γ)(α)または(β)を含むか、または(α)または(β)に隣接する4,000塩基領域に存在する
プロセスを提供する。
試験に用いられた患者の臨床注釈の例を示す。 最良のバイオマーカーの名称、それらが位置する遺伝子座を示す。 アレイ分析(レスポンダーおよびノンレスポンダーに関するベースラインを比較する)からの最良の予測バイオマーカーおよび最良の応答バイオマーカー(ベースラインおよび12週でのレスポンダーを比較する)に関するベン図を示す。 いくつかの最終的なシグネチャーバイオマーカーに対する個人の患者バイナリPCR読み出しの例である:1 CCsが存在、0 CCSが非存在。 抗-PD-L1モノクローナル抗体で治療した肺がんを患う患者の2つの群を示す。 グループIとIIとを識別する統計的に有意な上位13のマーカーの統計分析を示す。 PD-L1コホートから選択された上位13マーカーの主成分分析(PCA)を示す。 PD-L1コホートから選択された上位13マーカーの主成分分析(PCA)を示す。 異なる抗PD-L1モノクローナルを使用して肺がん患者に対して行われた別の第3の試験で、15人の患者のベースラインサンプルが、治療に対する応答/非応答の注釈で盲検として提供された方法を示す。 挙げられた5つのマーカーに基づいて構築されたランダムフォレスト分類子が、15個のサンプル(予測欄)のそれぞれに対して予測コールを生成する方法を示す。 非盲検検証(実際欄)と比較した各サンプルの予測コールを示す。層別化の効率を表に示す。 分類子に対する標準rOC曲線を示す。AUC=0.786 この分析で使用されるすべてのサンプルの主成分分析を示す:第1試験から8、第2試験から24、検証から15。 レスポンダーの共通2522リードの重複を示す。 最も統計的に有意である-レスポンダーに対する両方の試験で276の共通の有意なリードを調べていることを示す(左側に試験I、右側に試験II)。 1のみがノンレスポンダーに関することを示す(左側に試験I、右側に試験II)。 応答マーカーと非応答マーカー(試験IおよびIII)のアレイ読み取りの遺伝子座が、インターフェロンガンマ経路に関与する遺伝子とどのように重複するかを示す。 応答マーカーと非応答マーカー(試験IおよびIII)のアレイ読み取りの遺伝子座が、インターフェロンガンマ経路に関与する遺伝子とどのように重複するかを示す。統計的に有意なデータのみを示す。 応答マーカーと非応答マーカー(試験IおよびIII)のアレイ読み取りの遺伝子座が、インターフェロンガンマ経路に関与する遺伝子とどのように重複するかを示す。すべての試験I~IIIについて示す。 4つのコホート:INFG経路に対する遺伝子座(ORFs)、抗-PD-L1レスポンダーおよびノンレスポンダー、すべての抗-PD-1、にわたるベン図を示す。 4つのコホート:INFG経路に対する遺伝子座(ORFs)、抗-PD-1レスポンダーおよびノンレスポンダー、すべての抗-PD-L1、にわたるベン図を示す。 試験I~IIIとINFG遺伝子の間で共有されるレスポンダーマーカーのすべての遺伝子座を示す。 3つの試験I~IIIのすべてで共有された有意な応答EpiSwitchマーカーのいくつかを含む95の遺伝子座のリストを示す。 3つの試験I~IIIのすべてで共有された有意な応答EpiSwitchマーカーのいくつかを含む95の遺伝子座のリストを示す。 これらの遺伝子座をアレイ上で評価した場合の、有意なマーカーリードの数とマーカーリードの総数を示す図22からの遺伝子座リストを示す。 これらの遺伝子座をアレイ上で評価した場合の、有意なマーカーリードの数とマーカーリードの総数を示す図22からの遺伝子座リストを示す。 これらの遺伝子座をアレイ上で評価した場合の、有意なマーカーリードの数とマーカーリードの総数を示す図22からの遺伝子座リストを示す。 これらの遺伝子座をアレイ上で評価した場合の、有意なマーカーリードの数とマーカーリードの総数を示す図22からの遺伝子座リストを示す。 PDF-L1の有意なEpiSwitch(商標)CCSに関連付けられたORFに一致したインターフェロンシグナル伝達経路を示す。 染色体相互作用を検出する好ましい方法を示す。
本発明の実施態様
本発明は、免疫系の調節、特に細胞表面シグナル伝達経路およびT細胞活性化による免疫系の調節に関するエピジェネティックなマーカーのパネルに関する。
本発明はまた、特定の治療に対するその応答性を判定するために免疫系の状態をモニターすることを含む。これは、適切な療法を患者に与えることができることを意味し、患者が「レスポンダー」状態を保っているかまたは失っているかどうかを判定することができる。本発明は、したがって、一実施形態において、患者の要求を正確に反映する個別化された療法を患者与えることを可能にする、「レスポンダー」状態の「ライブ」進行中の読み出しを提供する。
免疫応答性
本発明は、免疫応答性を判定することに関する。これは、好ましくは、抗体または免疫細胞(例えばT細胞または樹状細胞)を含む組成物の投与または本明細書において言及されている任意の治療物質の投与などの免疫系に関連する分子または細胞を含む治療法に対する応答性である。ワクチン療法などの免疫系を調節または刺激する物質に対する応答性であってもよい。免疫応答性は、したがって、免疫療法に対する応答性であることが好ましい。免疫療法は、免疫のチェックポイントを調節、阻止または刺激してもよく、したがって、PD-L1、PD-L2またはCTLA4または本明細書において開示される任意の他の免疫チェックポイント分子を標的とするか、または調節してもよく、したがって、免疫チェックポイント療法であってもよい。好ましくは、免疫応答性は、抗体療法、または本明細書において開示される任意の特定の療法(後節の特定の薬物を参照されたい)に対する応答性である。療法は、併用療法であってもよい。
一実施形態において、免疫応答性は、PD-1またはPD-L1に特異的な抗体などのPD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤に対する応答性である。PD-1は、「プログラム細胞死タンパク質」であり、PD-L1は、「プログラム死-リガンド1」である。
免疫応答性は、好ましくはがん治療に対し、このため典型的には特定の個体がその治療に応答するかどうかに関し、ここで、個体は、がんであってもよく、またはがんでなくてもよく、またはがんの危険性があってもよい。がんは、典型的には本明細書において言及される任意のがんであり、例えば、メラノーマ、肺がん、非小細胞肺癌(NSCLC)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、肝臓がん、肝細胞癌、前立腺がん、乳がん、白血病、急性骨髄性白血病、膵臓がん、甲状腺がん、鼻腔がん、脳腫瘍、膀胱がん、子宮頸がん、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、大腸がんまたは腎臓がんである。
用語「抗体」は、抗原標的に結合する能力を保持する抗体のすべてのフラグメントおよび誘導体、例えば一本鎖scFVまたはFabを含む。
後述するように、免疫応答性は、本明細書において言及される任意の療法、細胞または薬物に対して決定することができる。いくつかの実施形態においては、本明細書において言及される細胞または薬物は、免疫応答性が決定されている個体に投与することができる。
本発明のプロセス
本発明のプロセスは、免疫応答性に関連する染色体相互作用を検出する分類システムを含む。この分類は、本明細書において記載されるEpiswitch(商標)システムであって、染色体相互作用に集まる染色体の架橋領域に基づくシステムを用い、染色体DNAを切断させ、その後、架橋エンティティーに存在する核酸をライゲーションし、染色体相互作用を形成した両領域由来の配列を有するライゲーションされた核酸を誘導することにより行うことができる。このライゲーションされた核酸の検出により、特定の染色体相互作用の存在または非存在の検出が可能となる。
染色体相互作用は、第1および第2の核酸の集団が使用される上述の方法を用いて同定することができる。これらの核酸は、Episwitch(商標)技術を用いて生み出すこともできる。
本発明に関連するエピジェネティックな相互作用
本明細書において使用する場合、「エピジェネティックな」および「染色体」相互作用という用語は、典型的には、染色体上の遺伝子座の遠位領域間での相互作用を意味し、該相互作用は、染色体の領域の状態に応じて動的であり、かつ変容し、形成され、または壊れる。
本発明の特定のプロセスにおいて、染色体相互作用は、その相互作用の一部である染色体の両領域由来の配列を含むライゲーションされた核酸をまず生成することによって検出される。そのようなプロセスにおいて、両領域は、任意の適切な手段によって架橋され得る。好ましい態様において、相互作用は、ホルムアルデヒドを用いて架橋されるが、任意のアルデヒド、またはD-ビオチノイル-e-アミノカプロン酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルもしくはジゴキシゲニン-3-O-メチルカルボニル-e-アミノカプロン酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステルによって架橋してもよい。パラホルムアルデヒドは、4オングストローム離れているDNA鎖を架橋し得る。好ましくは、染色体相互作用は、同じ染色体上であり、任意には2~10オングストローム離れている。
染色体相互作用は、染色体の領域の状態、例えばそれが生理学的条件の変化に応答して転写されているまたは抑制されているかどうかを反映し得る。本明細書において規定されるサブグループに特異的である染色体相互作用は、安定であることが見出されており、ゆえに2つのサブグループ間での差を測定する確実な手段を提供する。
加えて、ある特徴(疾患状況など)に特異的な染色体相互作用は、通常、例えばメチル化またはヒストンタンパク質の結合への変化などの他のエピジェネティックマーカーと比較して、生物学的過程の初期に起こると考えられる。ゆえに、本発明のプロセスは、生物学的過程の初期ステージを検出することができる。このことは、結果として、より効果的であり得る早期介入(例えば治療)を可能とする。さらに、同じサブグループ内の個体間では、関連する染色体相互作用にほとんど変動がない。染色体相互作用を検出することは、1遺伝子あたり最大50種の考え得る異なる相互作用を有して非常に有益であり、そのため本発明のプロセスは、500,000種の異なる相互作用を詮索し得る。
好ましいマーカーのセット
本明細書において、用語「マーカー」または「バイオマーカー」は、本発明において検出され得る(分類され得る)特異的な染色体相互作用を意味する。特異的マーカーが本明細書に開示される。それらのいずれかは、いずれのマーカーも本発明において使用することができる。さらなるマーカーのセットは、例えば、本明細書において開示される組み合わせまたは数で使用されてもよい。本明細書の表に開示されるマーカーが好ましい。これらは、任意の適切な方法、例えば、qPCR法などの本明細書に開示されるPCRまたはプローブに基づく方法などにより分類され得る。マーカーは、位置により、またはプローブおよび/またはプライマー配列により本明細書において定義される。
エピジェネティックな相互作用の位置および原因
エピジェネティックな染色体相互作用は、関連するまたは記載されていない遺伝子をコードすることが示される染色体の領域と重複し得かつ含み得るが、同様に遺伝子間領域にあってもよい。さらに留意すべきは、本発明者らは、すべての領域におけるエピジェネティックな相互作用が、染色体座の状態を判定することにおいて同様に重要であることを発見したことである。これらの相互作用は、必ずしも遺伝子座に位置する特定の遺伝子のコード領域にあるわけではなく、遺伝子間領域にあってもよい。
本発明において検出される染色体相互作用は、基礎となるDNA配列への変化によって、環境因子、DNAメチル化、非コーディングアンチセンスRNA転写産物、非変異原性発癌物質、ヒストン修飾、クロマチン再構成、および特異的な局所DNA相互作用によって引き起こされ得る。染色体相互作用につながる変化は、基礎となる核酸配列への変化であって、それ自体は遺伝子産物または遺伝子発現の様式に直接影響を及ぼさない変化によって引き起こされ得る。そのような変化は、例えば遺伝子の内部および/または外側のSNP、遺伝子融合、および/または遺伝子間DNA、マイクロRNA、および非コーディングRNAの欠失であり得る。例えば、おおよそ20%のSNPが非コーディング領域にあることが知られており、それゆえ説明されるプロセスは、非コーディングの場面においても有益である。一態様において、一体となって相互作用を形成する染色体の領域は、同じ染色体上で5kb、3kb、1kb、500塩基対、または200塩基対未満離れている。
検出される染色体相互作用は、好ましくは表1または5において言及される遺伝子のいずれかの内部にある。しかしながら、それは、遺伝子の上流または下流、例えば遺伝子からまたはコーディング配列から最大50,000、最大30,000、最大20,000、最大10,000、または最大5000塩基上流または下流にあってもよい。
検出される染色体相互作用は、好ましくは表1または5において言及される遺伝子のいずれかの内部にある。しかしながら、それは、遺伝子の上流または下流、例えば遺伝子からまたはコーディング配列から最大50,000、最大30,000、最大20,000、最大10,000、または最大5000塩基上流または下流にあってもよい。
検出される染色体相互作用は、好ましくは表1または5において言及される遺伝子のいずれかの内部にある。しかしながら、それは、遺伝子の上流または下流、例えば遺伝子からまたはコーディング配列から最大50,000、最大30,000、最大20,000、最大10,000、または最大5000塩基上流または下流にあってもよい。
サブグループ、診断および個別化治療
本発明の目的は、免疫応答性のレベルを決定することである。これは、1以上の定義された時点、例えば少なくとも1、2、5、8または10の異なる時点であり得る。少なくとも1、2、5または8の時点間の期間は、少なくとも5、10、20、50、80または100日間であってもよい。典型的には、少なくとも1、2または5時点が治療開始前であり、および/または少なくとも1、2または5時点が治療開始後である。
本明細書において使用するとき、「サブグループ」とは、好ましくは、集団サブグループ(集団内のサブグループ)、より好ましくは特定の真核細胞または哺乳類(例えば、ヒト、非ヒト、非ヒト霊長類、または齧歯類、例えばマウスもしくはラット)などの特定の動物の集団内のサブグループを意味する。最も好ましくは、「サブグループ」とは、ヒト集団内のサブグループを意味する。
本発明は、集団における特定のサブグループを検出することおよび治療することを含む。本発明者らは、染色体相互作用が、所与の集団における部分集合(例えば少なくとも2つの部分集合)の間で異なることを発見した。これらの違いを同定することにより、医師は、プロセスにおいて説明される集団の1つの部分集合の一部として彼らの患者を類別することが可能となる。それゆえ、本発明は、エピジェネティックな染色体相互作用に基づき、患者に対して薬物療法を個別化するプロセスを医師に提供する。
一実施形態において、本発明は、個体が「レスポンダー」であるかどうかを検査することに関する。いったん人が「レスポンダー」であるということが見出されると、PD-1、PD-L1またはCTLA4などの免疫チェックポイント分子を標的とする治療法である関連療法が施され得る。一実施形態においては、個体がノンレスポンダーであることが見出された場合、その後その個体は、本明細書に挙げられる任意の組み合わせ療法などの組み合わせ療法を施され得る。典型的には、組み合わせ療法は、抗体および低分子を含む。
ライゲーションされた核酸を生成する
本発明のある特定の形態は、ライゲーションされた核酸、とくにライゲーションされたDNAを利用する。これらは、染色体相互作用に集まる両領域由来の配列を含み、それゆえ、相互作用についての情報を提供する。本明細書において記載されるEpiSwitch(商標)法は、そのようなライゲーションされた核酸の生成を用いて、染色体相互作用を検出する。
したがって、本発明のプロセスは、次の工程(これらの工程を含む方法など):
(i)染色体座に存在するエピジェネティックな染色体相互作用を、好ましくはインビトロで架橋する工程;
(ii)任意に、架橋したDNAを染色体座から単離する工程;
(iii)架橋したDNAを、例えば少なくとも1回それを切る酵素(とくに、該染色体座内で少なくとも1回切る酵素)で制限消化により切断させる工程;
(iv)架橋した切断されたDNA端を(特に、DNAループを形成するために、)ライゲーションする工程;ならびに
(v)任意に、ライゲーションされたDNAおよび/またはDNAループの存在を、特にPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)などの技法を用いて、同定し、特異的な染色体相互作用の存在を同定する工程
によりライゲーションされた核酸(例えば、DNA)を生成する工程を含む。
これらの工程は、本明細書に記載されるいずれかの実施形態のために染色体相互作用を検出するために行われてもよい。工程はまた、本明細書に記載される核酸の第1のセットおよび/または第2のセットを生成するために行われてもよい。
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)は、ライゲーションされた核酸を検出するまたは同定するために用いることができ、例えば産生されたPCR産物のサイズは、特異的染色体相互作用が存在することを示すことができ、それゆえ遺伝子座の状態を同定するために用いられ得る。好ましい実施形態においては、表4に示される少なくとも1、2または3個のプライマーまたはプライマーペアがPCR反応において使用される。別の実施形態においては、表13に示される少なくとも1、2または3個のプライマーまたはプライマーペアがPCR反応において使用される。他の実施形態においては、表17に示される少なくとも1、2または3個のプライマーまたはプライマーペアがPCR反応において使用される。当業者であれば、目的の染色体座内でDNAを切るために用いられ得る無数の制限酵素を承知しているであろう。用いられる特定の酵素が、調査される遺伝子座およびそこに位置するDNAの配列に依存することは明らかであろう。本発明において説明されるようにDNAを切るために用いられ得る制限酵素の非限定的な例は、TaqIである。
EpiSwitch(商標)技術などの実施形態
EpiSwitch(商標)技術は、表現型に特異的なエピジェネティックな染色体コンフォメーションシグネチャーの検出における、マイクロアレイEpiSwitch(商標)マーカーデータの使用に関する。本明細書において記載される様式で、ライゲーションされた核酸を利用するEpiSwitch(商標)などの実施形態は、いくつかの利点を有する。例えば本発明の核酸の第1のセット由来の核酸配列は、核酸の第2のセットとハイブリダイズするまたはハイブリダイズしないため、それらの確率的ノイズは低レベルである。これは、エピジェネティックなレベルにおける複雑なメカニズムを測定する比較的簡潔なやり方を可能にする二元的結果を提供する。EpiSwitch(商標)技術は、迅速な処理時間および低コストも有する。一実施形態において、処理時間は3~6時間である。
サンプルおよびサンプル処置
本発明のプロセスは、普通、サンプル上で行われるであろう。サンプルは、普通、個体由来のDNAを含有すると考えられる。それは、通常細胞を含有すると考えられる。一実施形態において、サンプルは、最小限に侵襲的な手段によって獲得され、例えば血液サンプルであり得る。DNAが抽出されてもよく、標準的な制限酵素で細かく切断されてもよい。これは、どの染色体コンフォメーションが保持されかつEpiSwitch(商標)プラットフォームで検出されるかをあらかじめ判定し得る。水平移動を含めた、組織と血液との間での染色体相互作用の同期により、血液サンプルを用いて、疾患に関連した組織などの組織における染色体相互作用を検出することができる。がんなどのある特定の病状に関しては、変異による遺伝子ノイズが、関連組織における染色体相互作用「シグナル」に影響を及ぼし得、それゆえ血液を用いることが有利である。
本発明の核酸の特性
本発明は、本明細書において、本発明のプロセスにおいて使用される、または生成されるものとして説明されるライゲーションされた核酸などの特定の核酸に関する。これらは、本明細書に記載された第1および第2の核酸と同じであってもよく、第1および第2の核酸の特性のいずれかを有していてもよい。本発明の核酸は、典型的に、染色体相互作用に集まる染色体の2つの領域の一方由来の配列をそれぞれが含む2つの部分を含む。典型的には、それぞれの部分は、少なくとも8、10、15、20、30、または40ヌクレオチド長、例えば10~40ヌクレオチド長である。好ましい核酸は、とくに核酸がいずれかの表に記載される遺伝子のいずれか由来の配列を含む。典型的には、好ましい核酸は、表1に記載される特定のプローブ配列、またはそのような配列のフラグメントおよび/またはホモログを含む。別の好ましい核酸は、表13に記載される特定のプローブ配列、またはそのような配列のフラグメントおよび/またはホモログを含む。別の好ましい核酸は、表16に記載される特定のプローブ配列、またはそのような配列のフラグメントおよび/またはホモログを含む。
好ましくは、核酸はDNAである。特異的配列が提供される場合、本発明は、特定の実施形態において必要とされる相補的配列を使用してもよいと理解される。好ましくは、核酸はDNAである。特異的配列が提供される場合、本発明は、特定の実施形態において必要とされる相補的配列を使用してもよいと理解される。
表4に示されるプライマーも、本明細書に記載されているように本発明において使用されてもよい。一実施形態において、表4に示される配列;または表4に示されるいずれかの配列のフラグメントおよび/またはホモログ、のいずれかを含むプライマーが使用される。表13に示されるプライマーも、本明細書に記載されているように本発明において使用されてもよい。一実施形態において、表13に示される配列;または表13に示されるいずれかの配列のフラグメントおよび/またはホモログ、のいずれかを含むプライマーが使用される。表17に示されるプライマーも、本明細書に記載されているように本発明において使用されてもよい。一実施形態において、表17に示される配列;または表17に示されるいずれかの配列のフラグメントおよび/またはホモログ、のいずれかを含むプライマーが使用される。
核酸の第二のセット-「インデックス」配列
核酸の第二のセットは、インデックス配列のセットであるという機能を有し、かつ本質的に、サブグループ特異的配列を同定するのに適している核酸配列のセットである。それらは、「バックグラウンド」染色体相互作用を表すことができ、かつ何らかのやり方で選択されてもよく、または選択されなくてもよい。それらは、一般に、すべての考え得る染色体相互作用の部分集合である。
核酸の第二のセットは、任意の適切な方法によって導き出され得る。それらは、コンピューターにより導き出されてもよく、またはそれらは、個体における染色体相互作用に基づいてもよい。それらは、典型的に、核酸の第一のセットよりも大きな集団グループを表す。一つの特定の実施形態において、核酸の第二のセットは、特定の遺伝子セットにおけるすべての考え得るエピジェネティックな染色体相互作用を表す。別の特定の実施形態において、核酸の第二のセットは、本明細書において記載される集団に存在するすべての考え得るエピジェネティックな染色体相互作用の大部分を表す。一つの特定の実施形態において、核酸の第二のセットは、少なくとも20、50、100または500の遺伝子、例えば20~100、または50~500の遺伝子におけるエピジェネティックな染色体相互作用の少なくとも50%または少なくとも80%を表す。
核酸の第二のセットは、典型的に、集団における疾患状態/表現型を改変する、調節する、または何らかのやり方で仲介する少なくとも100の考え得るエピジェネティックな染色体相互作用を表す。核酸の第二のセットは、種における疾患状態(典型的には診断または予後に関する)に影響を及ぼす染色体相互作用を表してもよい。核酸の第二のセットは、典型的には、免疫応答性サブグループに関連するおよび関連しない両方のエピジェネティックな相互作用に表す配列を含む。
一つの特定の実施形態において、核酸の第二のセットは、集団における天然に生じる配列に少なくとも部分的に由来し、かつ典型的には、in silico法によって得られる。該核酸は、天然に生じる核酸に存在する核酸の対応する部分と比較して、単一のまたは複数の変異をさらに含んでもよい。変異には、1つまたは複数のヌクレオチド塩基対の欠失、置換、および/または付加が含まれる。一つの特定の実施形態において、核酸の第二のセットは、天然に生じる種に存在する核酸の対応する部分と少なくとも70%の配列同一性を有するホモログおよび/またはオルソログを表す配列を含んでもよい。別の特定の実施形態において、天然に生じる種に存在する核酸の対応する部分と少なくとも80%の配列同一性または少なくとも90%の配列同一性が提供される。
核酸の第二のセットの特性
一つの特定の実施形態において、核酸の第二のセットには、少なくとも100の異なる核酸配列、好ましくは少なくとも1000、2000、または5000の異なる核酸配列、最大で100,000、1,000,000、または10,000,000の異なる核酸配列が存在する。典型的な数は、1,000~100,000の異なる核酸配列など、100~1,000,000であろう。これらのすべてまたは少なくとも90%または少なくとも50%は、異なる染色体相互作用に相当するであろう。
一つの特定の実施形態において、核酸の第二のセットは、100~10,000の異なる遺伝子座または遺伝子など、少なくとも20の異なる遺伝子座もしくは遺伝子、好ましくは少なくとも40の異なる遺伝子座もしくは遺伝子、およびより好ましくは少なくとも100、少なくとも500、少なくとも1000、または少なくとも5000の異なる遺伝子座もしくは遺伝子における染色体相互作用を表す。核酸の第二のセットの長さは、それらが、ワトソン・クリック塩基ペアリングに従って核酸の第一のセットに特異的にハイブリダイズし、サブグループに特異的な染色体相互作用の同定を可能にするのに適したものである。典型的には、核酸の第二のセットは、染色体相互作用に集まる2つの染色体領域に配列が対応する2つの部分を含むであろう。核酸の第二のセットは、典型的に、長さが少なくとも10、好ましくは20、およびさらに好ましくは30塩基(ヌクレオチド)である核酸配列を含む。別の実施形態において、核酸配列は、長さが多くても500、好ましくは多くても100、およびさらに好ましくは多くても50塩基対であり得る。好ましい実施形態において、核酸の第二のセットは、17~25の間の塩基対の核酸配列を含む。一実施形態において、核酸配列の第二のセットの少なくとも100、80%、または50%は、上述の長さを有する。好ましくは、異なる核酸は、いかなる重複する配列も有さず、例えば該核酸の少なくとも100%、90%、80%、または50%は、少なくとも5連続ヌクレオチドにわたって同じ配列を有しない。
核酸の第二のセットが「インデックス」として作用することを考慮すると、第二核酸の同じセットは、サブグループの種々の特徴を表す第一核酸の種々のセットとともに用いてもよく、すなわち核酸の第二のセットは、種々の特徴に関連する染色体相互作用を同定するために用いることができる核酸の「普遍的な(universal)」コレクションを表してもよい。
核酸の第一のセット
核酸の第一のセットは、通常、免疫応答性に関連するサブグループ由来である。第一核酸は、本明細書において言及される核酸の第二のセットの特徴および特性のいずれかを有してもよい。核酸の第一のセットは、通常、本明細書に説明される処置および処理、とくにEpiSwitch(商標)の架橋および切断工程を受けている個体由来のサンプルに由来する。典型的には、核酸の第一のセットは、個体から採取されたサンプルに存在する染色体相互作用のすべてまたは少なくとも80%または50%を表す。
典型的には、核酸の第一のセットは、核酸の第二のセットによって表される染色体相互作用と比較して、核酸の第二のセットによって表される遺伝子座または遺伝子にわたる染色体相互作用のより小さな集団を表す、すなわち核酸の第二のセットは、遺伝子座または遺伝子の規定のセットにおける相互作用のバックグラウンドまたはインデックスセットを表している。
核酸のライブラリ
本明細書において言及される核酸集団の種類のいずれかは、「第一」または「第二」核酸などの、その種類の少なくとも200、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも5000、または少なくとも10,000の異なる核酸を含むライブラリの形態で存在してもよい。そのようなライブラリは、アレイに結合している形態であってもよい。
ハイブリダイゼーション
本発明は、核酸の第一のセットおよび核酸の第二のセット由来の全体的にまたは部分的に相補的な核酸配列がハイブリダイズするのを可能にするための手段を要する。一実施形態において、核酸の第一のセットのすべてと核酸の第二のセットのすべてとを単一アッセイで、すなわち単一ハイブリダイゼーション工程で接触させる。しかしながら、任意の適切なアッセイを用いることができる。
標識された核酸およびハイブリダイゼーションのパターン
本明細書において言及される核酸は、好ましくは達成できたハイブリダイゼーションの検出を支援する蛍光団(蛍光分子)または放射性標識などの独立した標識を用いて標識され得る。ある特定の標識は、UV光の下で検出することができる。例えば、本明細書に説明されるアレイ上でのハイブリダイゼーションのパターンは、2つのサブグループ間のエピジェネティックな染色体相互作用の相違点を表し、したがって、エピジェネティックな染色体比較するプロセス、およびどのエピジェネティックな染色体相互作用が本発明の集団のサブグループに特異的であるかの決定を提供する。
用語「ハイブリダイゼーションのパターン」は、核酸の第一のセットと第二のセットとの間のハイブリダイゼーションの存在および非存在、すなわち、どの特定の第一セット由来の核酸がどの特定の第二セット由来の核酸とハイブリダイズするかを広くカバーし、それは、任意の特別なアッセイまたは技術に限定されるものではないが、「パターン」を検出できる表面またはアレイを必要とする。
特別な特徴を有するサブグループを選択
本発明は、染色体相互作用、典型的には5~20または5~500のそのような相互作用、好ましくは20~300または50~100の相互作用の有無を検出して、個体における免疫応答性に関連する特徴の有無を決定することを含むプロセスを提供する。好ましくは、染色体相互作用は、本明細書において言及される遺伝子のいずれかにおけるものである。一実施形態において、分類される染色体相互作用は、表1の核酸により表されるものである。別の実施形態においては、染色体相互作用は、表13に表されるものである。別の実施形態においては、染色体相互作用は表16に表されるものである。表中、「検出されたループ」と名付けられた欄は、どのサブグループが各プローブにより検出されるか(すなわちレスポンダーまたはノンレスポンダー)を示す。
試験される個体
試験される個体の由来となる種の例は、本明細書において言及される。加えて、本発明のプロセスにおいて試験される個体は、いくつかの方法で選択されていてもよい。個体は、本明細書において言及されるいずれかの症状に罹りやすくてもよく、および/または本明細書において言及されるいずれかの治療を必要としてもよい。個体は、本明細書において言及されるいずれかの治療法を受けてもよい。
一実施形態において、試験される個体は、治療法に応答しないことを示し、それらの検査の目的は、それらが初期の段階において応答しなくても、疾患の第二の段階において治療法に応答する「偽-進行者」であるかどうかを発見することである。
好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子、および染色体相互作用
本発明のすべての実施態様に関して、好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子、および染色体相互作用が、表、例えば表1に言及される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表1に挙げられる少なくとも1、2、10、50、100、150、200または300の関連遺伝子から検出される。好ましくは、表1のプローブ配列によって表される少なくとも1、2、10、50、100、150、200または300の関連する特定の染色体相互作用の有無が検出される。染色体相互作用は、本明細書において言及される遺伝子のいずれかの上流または下流、例えばコーディング配列から、例えば50kb上流または20kb下流にあり得る。
一実施形態において、表1aの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表1bの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表1cの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表1dの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表1eの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表1fの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表1gの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。
典型的には、少なくとも5、10、15、20、30、40または70の染色体相互作用は、本明細書に開示された表または表の一部に開示された遺伝子または領域のいずれかから分類される。典型的には、分類される染色体相互作用は、表2に言及される遺伝子の少なくとも20、50、100、200、300またはすべての遺伝子に存在する。典型的には、分類された染色体相互作用は、表3に言及される遺伝子の少なくとも10、20、50、70またはすべての遺伝子に存在する。
本発明のすべての実施形態に関し、好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子、および染色体相互作用が、表13に言及される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表13に挙げられる少なくとも1、2、10、50、100、150、200または300の関連遺伝子から検出される。好ましくは、表13のプローブ配列によって表される少なくとも1、2、10、50、100、150、200または300の関連する特定の染色体相互作用の有無が検出される。染色体相互作用は、本明細書において言及される遺伝子のいずれかの上流または下流、例えばコーディング配列から、例えば50kb上流または20kb下流にあり得る。
一実施形態において、表13aの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13bの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13cの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13dの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13eの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13fの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13gの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13hの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。一実施形態において、表13iの少なくとも5、10、15、20またはすべての染色体相互作用が分類される。
典型的には、少なくとも5、10、15、20、30、40または70の染色体相互作用は、本明細書に開示された表または表の一部に開示された遺伝子または領域のいずれかから分類される。典型的には、分類される染色体相互作用は、表13に言及される遺伝子の少なくとも20、50、100、200、300またはすべての遺伝子に存在する。典型的には、分類された染色体相互作用は、表13に言及される遺伝子の少なくとも10、20、50、70またはすべての遺伝子に存在する。
本発明のすべての実施態様に関し、好ましい遺伝子領域、遺伝子座、遺伝子、および染色体相互作用が、表16に言及される。典型的には、本発明のプロセスにおいて、染色体相互作用は、表16に挙げられる少なくとも1、2、10、20、30または40の関連遺伝子から検出される。好ましくは、表16のプローブ配列によって表される少なくとも1、2、10、20、30または40の関連する特定の染色体相互作用の有無が検出される。染色体相互作用は、本明細書において言及される遺伝子のいずれかの上流または下流、例えばコーディング配列から、例えば50kb上流または20kb下流にあり得る。
一実施形態において、表18における少なくとも5、10または15またはすべての染色体相互作用が分類される。
典型的には、少なくとも5、10、15、20、30、40または70の染色体相互作用は、本明細書に開示された表または表の一部に開示された遺伝子または領域のいずれかから分類される。典型的には、分類される染色体相互作用は、表13に言及される遺伝子の少なくとも20、50、100、200、300またはすべての遺伝子に存在する。典型的には、分類された染色体相互作用は、表13に言及される遺伝子の少なくとも10、20、50、70またはすべての遺伝子に存在する。
一実施形態において、少なくとも5、10、20、30、40または70の異なる染色体相互作用は、表1、13および16のいずれかに定義されるものから分類される。別の実施形態においては、分類される少なくとも50%、80%またはすべての染色体相互作用は、表1、13および16由来である。
一実施形態において、遺伝子座(染色体相互作用が検出される遺伝子および/または場所を含む)は、CTCF結合部位を含んでもよい。これは、転写抑制因子CTCFに結合することができる任意の配列である。その配列は、遺伝子座において1、2または3コピーで存在し得るCCCTC配列からなってもよく、またはCCCTC配列を含んでもよい。CTCF結合部位配列は、CCGCGNGGNGGCAG配列(IUPAC表記法で)を含み得る。CTCF結合部位は、染色体相互作用の少なくとも100、500、1000または4000塩基以内、または表1に示される染色体領域のいずれかの内部にあり得る。CTCF結合部位は、染色体相互作用の少なくとも100、500、1000または4000塩基以内、または表13に示される染色体領域のいずれかの内部にあり得る。
一実施形態において、検出される染色体相互作用は、表13に示される遺伝領域のいずれかに存在する。ライゲーションされた核酸がプロセスにおいて検出される場合には、その後、表13のプローブ配列のいずれかに示される配列が検出され得る。
ゆえに、典型的に、プローブの両方の領域由来(すなわち、染色体相互作用の両方の部位由来)の配列が検出され得る。好ましい実施形態において、任意の表に示されるプローブと同じまたは相補的な配列を含むまたはそれからなるプローブが、プロセスにおいて用いられる。いくつかの実施形態において、表に示されるプローブ配列のいずれかと相同である配列を含むプローブが用いられる。
本明細書に提供される表
表1は、免疫応答性に関連する染色体相互作用を表すプローブ(Episwitch(商標)マーカー)データおよび遺伝子データを示す。プローブ配列は、染色体相互作用に集まる遺伝子領域の両部位から産生されるライゲーション産物を検出するために使用することのできる配列を示す。すなわち、プローブは、ライゲーション産物の配列に相補的な配列を含む。第1のStart-End位置の2セットは、プローブ位置を示し、第2のStart-End位置の2セットは、関連する4kb領域を示す。次の情報は、プローブデータの表に提供される。
-HyperG_States:超幾何学的富化のパラメータに基づいて遺伝子座における有意なEpiswitch(商標)マーカーのその数を見出す確率に対するp値
-プローブ_カウント合計:その遺伝子座で試験されたEpiswitch(商標)コンフォメーションの総数
-プローブ_カウントSig:その遺伝子座で統計的に有意であることが見出されたEpiswitch(商標)コンフォメーションの数
-FDR HyperG:多重試験(偽発見率)補正された超幾何的p値
-Sig割合:その遺伝子座で試験されたマーカーの数に対する有意なEpiswitch(商標)マーカーの割合
-logFC:エピジェネティック比率(FC)の対数の底2
-AveExpr:すべてのアレイおよびチャネルのプローブに対する平均log2-発現
-T:モデレートt-統計
-p-値:未調整p-値
-adj.p.Val:調整p-値またはq-値
-B:B-統計量(lodまたはB)は、その遺伝子が別個に発現される対数オッズである。
-FC:非ログ倍率変化(Fold Change)
-FC_1:ゼロを中心とする非ログ倍率変化
-LS:バイナリ値はFC_1値に関する。1.1未満のFC_1値は、-1に設定され、FC_1値が1.1より大きい場合、1に設定される。これらの値の間は、その値は0である。
表1は、関連する染色体相互作用が生じることが見出されている遺伝子を示す遺伝子座の表におけるp-値は、HyperG_Stats(超幾何学的富化のパラメータに基づいて遺伝子座における有意なEpiswitch(商標)マーカーのその数を見出す確率に対するp-値)と同じである。LS欄は、その特定のレスポンダー状態と関連する相互作用の有無を示す。
プローブは、Taq1部位から30bp離れた位置に設計される。PCRの場合、PCRプライマーもライゲーション産物を検出するように設計されているが、Taq1からの位置は異なる。
プローブ位置:
Start1-フラグメント1上のTaqIの30塩基上流
End1-フラグメント1上のTaqI制限部位
Sart2-フラグメント2上のTaqI制限部位
End2-フラグメント2上のTaqIの30塩基下流
4kb配列位置:
Start1-フラグメント1上のTaqIの4000塩基上流
End1-フラグメント1上のTaqI制限部位
Sart2-フラグメント2上のTaqI制限部位
End2-フラグメント2上のTaqIの4000塩基下流
lasso全体またはelastic-net正則化をフィッティングするための手順に関連したGLMNET値(0.5に設定されたλ(elastic-net))。
表1および4は免疫応答性に関する。表2は、実施された2つの試験の間の重複を示し、表3は、インターフェロンガンマに関連するマーカーとの重複を示す。本発明は、いずれかの表に開示される/表されるマーカーを用いて実施することができる。表13および1を含む他の表は、上記表1に示したのと同様に解釈することができる。
サンプル調製および染色体相互作用検出のための好ましい実施形態
サンプルを調製する方法および染色体コンフォメーションを検出する方法が、本明細書において説明される。例えばこの節で記載されるように、これらの方法の最適化された(非従来的な)バージョンが用いられ得る。
典型的に、サンプルは、少なくとも2×105個の細胞を含有するであろう。サンプルは、最大5×105個の細胞を含有し得る。一実施形態において、サンプルは、2×105~5.5×105個の細胞を含有するであろう。
染色体座に存在するエピジェネティックな染色体相互作用の架橋が、本明細書において説明される。これは、細胞溶解が起きる前に実施され得る。細胞溶解は、4~6または約5分間など、3~7分間実施され得る。いくつかの実施形態において、細胞溶解は、少なくとも5分間かつ10分間未満実施される。
制限酵素でDNAを消化することが、本明細書において説明される。典型的には、DNA制限は、約65℃などの約55℃~約70℃で、約20分間などの約10~30分間の期間実施される。
好ましくは、最大4000塩基対の平均フラグメントサイズを有する、ライゲーションされたDNAのフラグメントをもたらす高頻度カッター制限酵素が用いられる。任意で、制限酵素は、約256塩基対などの約200~300塩基対の平均フラグメントサイズを有する、ライゲーションされたDNAのフラグメントをもたらす。一実施形態において、典型的なフラグメントサイズは、400~2,000または500~1,000塩基対など、200塩基対~4,000塩基対である。
EpiSwitch法の一実施形態において、DNA沈殿工程は、DNA制限消化工程とDNAライゲーション工程との間では実施されない。
DNAライゲーションが本明細書において説明される。典型的には、DNAライゲーションは、約10分間など、5~30分間実施される。
サンプル中のタンパク質は、例えばプロテイナーゼ、任意でプロテイナーゼKを用いて酵素的に消化され得る。タンパク質は、約30分間~1時間の期間、例えば約45分間酵素的に消化され得る。一実施形態において、タンパク質の消化、例えばプロテイナーゼK消化の後に、架橋反転またはフェノールDNA抽出の工程はない。
一実施形態において、PCR検出は、好ましくはライゲーションされた核酸の存在/非存在に対するバイナリ読み出しを備え、ライゲーションされた核酸の単一コピーを検出することができる。
図25は、染色体相互作用を検出する好ましい方法を示す。
本発明のプロセスおよび使用
本発明のプロセスは、種々のやり方で説明することができる。それは、(i)染色体相互作用に集まる染色体領域をインビトロ架橋する工程;(ii)該架橋したDNAを切り取りまたは制限消化切断に供する工程;および(iii)該架橋し切断されたDNA末端をライゲーションして、ライゲーションされた核酸を形成する工程、を含むライゲーションされた核酸を作製する方法であって、該ライゲーションされた核酸の検出を用いて、遺伝子座における染色体状態を決定し得、そして好ましくは、
-遺伝子座は、表1に言及される遺伝子座、領域または遺伝子のいずれかであり得、および/または、
-染色体相互作用は、本明細書において言及される、または表1に開示されるいずれかのプローブに対応する、いずれかの染色体相互作用であり得、および/または
-ライゲーション産物は、(i)表1に開示されるいずれかのプローブ配列と同じであるかまたは相同である配列;または(ii)(ii)と相補的である配列を有し得るまたは含み得る
方法として説明することができる。
本発明のプロセスは、染色体相互作用が、ゲノムの定義されたエピジェネティックに活性な領域内に存在するかまたは存在しないかどうかを決定する工程を含む、集団内の種々のサブグループを表す染色体状態を検出するための方法であって、好ましくは、
-サブグループは、免疫応答性の有無によって規定され、および/または
-染色体状態は、表1に言及されるいずれかの遺伝子座、領域または遺伝子にあり得;および/または
-染色体相互作用は、表1に言及されるいずれかのもの、もしくはその表に開示されるいずれかのプローブに対応するいずれかのものであり得る
方法として説明することができる。
本発明のプロセスは、(i)染色体相互作用に集まる染色体領域をインビトロ架橋する工程;(ii)該架橋したDNAを切り取りまたは制限消化切断に供する工程;および(iii)該架橋し切断されたDNA末端をライゲーションして、ライゲーションされた核酸を形成する工程、を含むライゲーションされた核酸を作製する方法であって、該ライゲーションされた核酸の検出を用いて、遺伝子座における染色体状態を決定し得、そして好ましくは、
-遺伝子座は、表13に言及される遺伝子座、領域または遺伝子のいずれかであり得、
-および/または、染色体相互作用は、本明細書において言及される、または表13に開示されるいずれかのプローブに対応する、いずれかの染色体相互作用であり得、および/または
-ライゲーション産物は、(i)表13に開示されるいずれかのプローブ配列と同じであるかまたは相同である配列;または(ii)(ii)と相補的である配列を有し得るまたは含み得る
方法として説明することができる。
本発明のプロセスは、染色体相互作用が、ゲノムの規定のエピジェネティックに活性な領域内に存在するかまたは存在しないかを決定する工程を含む、集団内の種々のサブグループを表す染色体状態を検出するための方法であって、好ましくは、
-サブグループは、免疫応答性の有無によって規定され、および/または
-染色体状態は、表13に言及されるいずれかの遺伝子座、領域または遺伝子にあり得;および/または
-染色体相互作用は、表13に言及されるいずれかのもの、もしくはその表に開示されるいずれかのプローブに対応するいずれかのものであり得る
方法として説明することができる。
本発明のプロセスは、(i)染色体相互作用に集まる染色体領域をインビトロ架橋する工程;(ii)該架橋したDNAを切り取りまたは制限消化切断に供する工程;および(iii)該架橋し切断されたDNA末端をライゲーションして、ライゲーションされた核酸を形成する工程、を含むライゲーションされた核酸を作製する方法であって、該ライゲーションされた核酸の検出を用いて、遺伝子座における染色体状態を決定し得、そして好ましくは、
-遺伝子座は、表16に言及される遺伝子座、領域または遺伝子のいずれかであり得、
-および/または、染色体相互作用は、本明細書において言及される、または表16に開示されるいずれかのプローブに対応する、いずれかの染色体相互作用であり得、および/または
-ライゲーション産物は、(i)表16に開示されるいずれかのプローブ配列と同じであるかまたは相同である配列;または(ii)(ii)と相補的である配列を有し得るまたは含み得る
方法として説明することができる。
本発明のプロセスは、染色体相互作用が、ゲノムの規定のエピジェネティックに活性な領域内に存在するかまたは存在しないかを判定する工程を含む、集団内の種々のサブグループを表す染色体状態を検出するための方法であって、好ましくは、
-サブグループは、免疫応答性の有無によって規定され、および/または
-染色体状態は、表16に言及されるいずれかの遺伝子座、領域または遺伝子にあり得;および/または
-染色体相互作用は、表16に言及されるいずれかのもの、もしくはその表に開示されるいずれかのプローブに対応するいずれかのものであり得る
方法として説明され得る。
本発明は、表1に言及されるいずれかの遺伝子座、遺伝子または領域での染色体相互作用の検出を含む。本発明は、染色体相互作用を検出するための本明細書に記載の核酸およびプローブの使用、例えば、少なくとも1、5、10、50、100、200、250、300の異なる遺伝子座または遺伝子における染色体相互作用を検出するための少なくとも1、5、10、50、100、200、250、300のそのような核酸またはプローブの使用を含む。本発明は、表4に挙げられるいずれかのプライマーまたはプライマーペアを使用する、または本明細書に記載のこれらのプライマーの変異体(プライマー配列を含むまたはプライマー配列のフラグメントおよび/またはホモログを含む配列)を使用する染色体相互作用の検出を含む。
本発明は、表13に言及されるいずれかの遺伝子座、遺伝子または領域での染色体相互作用の検出を含む。本発明は、染色体相互作用を検出するための本明細書に記載の核酸およびプローブの使用、例えば、少なくとも1、5、10、50、100、200、250、300の異なる遺伝子座または遺伝子における染色体相互作用を検出するための少なくとも1、5、10、50、100、200、250、300のそのような核酸またはプローブの使用を含む。本発明は、表13に挙げられるいずれかのプライマーまたはプライマーペアを使用する、または本明細書に記載のこれらのプライマーの変異体(プライマー配列を含むまたはプライマー配列のフラグメントおよび/またはホモログを含む配列)を使用する染色体相互作用の検出を含む。
本発明は、表16に言及されるいずれかの遺伝子座、遺伝子または領域での染色体相互作用の検出を含む。本発明は、染色体相互作用を検出するための本明細書に記載の核酸およびプローブの使用、例えば、少なくとも1、5、10、50、100、200、250、300の異なる遺伝子座または遺伝子における染色体相互作用を検出するための少なくとも1、5、10、50、100、200、250、300のそのような核酸またはプローブの使用を含む。本発明は、表17に挙げられるいずれかのプライマーまたはプライマーペアを使用する、または本明細書に記載のこれらのプライマーの変異体(プライマー配列を含むまたはプライマー配列のフラグメントおよび/またはホモログを含む配列)を使用する染色体相互作用の検出を含む。
染色体相互作用が定義された遺伝子、領域、または位置の「内(within)」で生じるかどうかを分析する場合、相互作用に集まる染色体の両方の部分が定義された遺伝子、領域または位置内にあるか、またはいくつかの実施形態においては染色体の一部のみが定義された遺伝子、領域または位置内にある。
新たな治療を同定するための本発明の方法の使用
染色体相互作用に関する知識は、疾患状態に対する新しい治療を同定するために使用することができる。本発明は、免疫療法に関する新規治療剤を同定または設計するために本明細書において定義される染色体の方法および使用を提供する。
ホモログ
ポリヌクレオチド/核酸(例えば、DNA)配列のホモログが、本明細書において言及される。そのようなホモログは、典型的に、例えば少なくとも10、15、20、30、100またはそれよりも多くの連続ヌクレオチドの領域にわたって、または染色体相互作用に関与する染色体の領域由来である核酸の部分にわたり、少なくとも70%の相同性、好ましくは少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の相同性を有する。相同性は、ヌクレオチド同一性(時には、「厳密な相同性(hard homology)」と称される)に基づいて算出され得る。
それゆえ、特定の態様において、ポリヌクレオチド/核酸(例えば、DNA)配列のホモログは、本明細書において配列同一性%を参照して触れられる。典型的に、そのようなホモログは、例えば少なくとも10、15、20、30、100個以上の連続ヌクレオチドの領域にわたって、または染色体相互作用に関与する染色体の領域由来である核酸の部分にわたり、少なくとも70%の配列同一性、好ましくは少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有する。
例えばUWGCGパッケージは、相同性および/または配列同一性%を算出するために用いられ得るBESTFITプログラム(例えば、そのデフォルト設定で用いられる)を提供する(Devereux et al (1984) Nucleic Acids Research 12, p387-395)。例えばAltschul S. F. (1993) J Mol Evol 36:290-300;Altschul, S, F et al (1990) J Mol Biol 215:403-10に記載されているように、PILEUPおよびBLASTアルゴリズムを用いて、相同性および/または配列同一性%を算出し得、および/または配列を整列させ得る((典型的にそれらのデフォルト設定で)同等のまたは対応する配列を同定するなど)。
BLAST解析を実施するためのソフトウェアは、国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Information)を通じて公的に利用可能である。このアルゴリズムは、データベース配列において同じ長さのワードでアライメントした場合に合致する、またはある正の値を有する閾値スコアTを満たす、クエリー配列における長さWの短いワードを同定することによって、高スコア配列ペア(HSP)をまず同定する工程を伴う。Tは、近隣ワードスコア閾値と称される(Altschul et al、上記)。これらの初回の近隣ワードヒットは、それらを含有するHSPを見出す検索を始めるための種として作用する。ワードヒットは、累積アライメントスコアが増加し得る限り、各配列に沿って両方向に拡張される。それぞれの方向におけるワードヒットの拡張は、累積アライメントスコアがその最大限に達した値から分量Xだけ下落する;負のスコアを取る1つもしくは複数の残基アライメントの累積により、累積スコアがゼロもしくはそれより下に行く;または、いずれかの配列の末端に到達する場合に停止する。BLASTアルゴリズムパラメーターのW5 TおよびXは、アライメントの感度および速度を決定する。BLASTプログラムは、11のワード長(W)、50のBLOSUM62スコア行列(Henikoff and Henikoff (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915-10919を参照されたい)アライメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=4、および両鎖の比較をデフォルトとして用いる。
BLASTアルゴリズムは、2つの配列間での類似性についての統計解析を実施する;例えば、Karlin and Altschul (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5787を参照されたい。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性についての1つの測定は、最小和確率(P(N))であり、それは、2つのポリヌクレオチド配列間の合致が偶然に生じるであろう確率の表示を提供する。例えば、第一の配列を第二の配列と比較した最小和確率が約1未満、好ましくは約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、および最も好ましくは約0.001未満である場合、配列はもう一方の配列と類似していると見なされる。
相同な配列は、典型的に、10、15、または20塩基未満など、1、2、3、4個、またはそれを上回る数の塩基だけ異なる(それはヌクレオチドの置換、欠失、または挿入であり得る)。これらの変化は、相同性および/または配列同一性%を算出する工程に関して上記で言及された領域のいずれかにわたり測定され得る。
「プライマーペア」の相同性は、例えば、2つの配列を単一の配列と見なすことで(2つの配列が連結されているかのように)計算することができ、その後に単一配列として再度考慮される別のプライマーペアと比較することができる。
アレイ
核酸の第二のセットがアレイに結合され得、そして一実施形態において、好ましくは少なくとも300、900、2000、または5000個の遺伝子座に相当する、アレイに結合している少なくとも15,000、45,000、100,000、または250,000種の異なる第二の核酸が存在する。一実施形態において、第二の核酸の種々の集団のうちの1つ、または複数、またはすべては、アレイの1つを上回る数の個別の領域に結合され、事実上アレイで反復され、エラー検出を可能にする。アレイは、Agilent SurePrint G3 Custom CGHマイクロアレイプラットフォームに基づく。アレイへの第一の核酸の結合の検出は、二色システムによって実施され得る。
治療剤(応答性が決定される、または本発明による検査に基づき選択される)
治療剤が本明細書において言及される。本発明は、ある個体、例えば本発明のプロセスにより同定される個体において疾患症状を予防または治療することにおける使用のためのそのような薬剤を提供する。これは、必要としている個体に治療上効果的な量の薬剤を投与することを含み得る。本発明は、ある個体において症状を予防または治療するための医薬の製造におけるその薬剤の使用を提供する。
薬剤の製剤化は、該薬剤の性質に依存すると考えられる。薬剤は、該薬剤および薬学的に許容されるキャリアまたは希釈剤を含有する薬学的組成物の形態で提供される。適切なキャリアおよび希釈剤には、等張生理食塩溶液、例えばリン酸緩衝生理食塩水が含まれる。典型的な経口投薬組成物には、錠剤、カプセル、液体溶液、および液体懸濁液が含まれる。薬剤は、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、経皮、または経口の投与のために製剤化され得る。
薬剤の用量は、様々なパラメータに従って、とりわけ用いられる物質;治療される対象となる個体の年齢、重量、および病状;投与の経路;ならびに要求されるレジメンに従って決定され得る。医師は、任意の特定の薬剤に対する投与の要求経路、および投薬量を決定することができる。しかしながら、適切な用量は、例えば1日に1~3回摂取されるべき、0.1~100mg/kg体重(1~40mg/kg体重など)であり得る。
一実施形態において、本発明は、治療剤、例えば本明細書において言及されるいずれかの治療剤に対する応答性を検出することを含む。これは、治療を開始する前、および/または治療経過中であり得る。
治療法は、単独または、組み合わせ、例えばPD-1および、またはそのリガンドPD-L1の免疫チェックポイントモジュレーター(阻害剤)との組み合わせ療法であってもよい。治療法は、CTLA4(イピリムマブ/ヤーボイ)または低分子などのチェックポイントを標的とする別の薬物と組み合わせた抗-PD-1または抗-PD-L1の組み合わせとすることができる。PD-1阻害剤は、ペンブロリツマブ(キイトルーダ)またはニボルマブ(オプジーボ)であり得る。PD-L1のモジュレーターまたは治療剤は、アテゾリツマブ(テセントリク)、アベルマブ(バベンチオ)、デュルバルマブ(イミフィンジ)、CA-170、イピリムマブ、トレメリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリツマブ、ピジリツマブ、BMS935559、GVAXMPDL3280A、MEDI4736、MSB0010718C、MDX-1105/BMS-936559、AMP-224、MEDI0680であり得る。
治療法は、インターフェロンガンマまたはJAK-START経路を標的とするおよび/またはモジュレートする薬剤含むことができる。
治療剤は、本明細書においていずれかの表(例えば、表9、10または11)に開示したいずれかのそのような薬剤であり得、またはいずれかの表(表1、13または16を含む)において本明細書に開示されたいずれかのタンパク質を含む、本明細書に開示されたいずれかの「標的」を標的とすることができる。組み合わせに開示される任意の薬剤は、個別投与のためにも開示されているとみなされるべきであるということが理解される。
本明細書において言及される物質の形態
本明細書において言及される核酸または治療剤などの物質のいずれも、精製したまたは単離した形態にあり得る。それらは(The)、天然に見出されるものとは異なる形態にあり得、例えばそれらは、それらが天然ではともに生じない他の物質と組み合わせて存在し得る。核酸(本明細書において規定される配列の一部分を含む)は、天然に見出されるものと異なる配列を有し得、例えば、相同性に関する節で記載される配列において、少なくとも1、2、3、4個、またはそれを上回る数のヌクレオチド変化を有する。核酸は、5’または3’末端に異種配列を有し得る。核酸は、天然に見出されるものとは化学的に異なり得、例えばそれらは何らかのやり方で修飾され得るが、好ましくはなおもワトソン・クリック塩基対合が可能である。適当な場合には、核酸は、二重鎖または一本鎖の形態で提供される。本発明は、本明細書において言及される特異的核酸配列のすべてを一本鎖または二本鎖の形態で提供し、ゆえに開示される任意の配列に対する相補鎖を含む。
本発明は、特定のサブグループと関連がある染色体相互作用の検出を含む、本発明の任意の方法を行うためのキットも提供する。そのようなキットは、本発明の方法によって生成されるライゲーションされた核酸を検出し得る薬剤など、関連する染色体相互作用を検出し得る特異的な結合薬剤を含み得る。キットに存在する好ましい薬剤には、ライゲーションされた核酸、または例えば本明細書において記載されるように、ライゲーションされた核酸をPCR反応において増幅し得るプライマーペアにハイブリダイズし得るプローブが含まれる。
本発明は、関連する染色体相互作用を検出し得るデバイスも提供する。デバイスは、好ましくは、本明細書において記載される任意のそのような薬剤、プローブ、またはプライマーペアなど、染色体相互作用を検出し得る任意の特異的な結合薬剤、プローブ、またはプライマーペアを含む。
検出方法
一実施形態において、染色体相互作用に関連するライゲーションされた配列の定量的検出は、PCR反応中の活性化時に検出可能なプローブを使用して実施され、該ライゲーションされた配列は、エピジェネティックな染色体相互作用に集まる2つの染色体領域由来の配列を含み、該方法は、ライゲーションされた配列をPCR反応中にプローブと接触させること、およびプローブの活性化の程度を検出することを含み、該プローブは、ライゲーション部位に結合する。この方法は、典型的には、二重標識蛍光加水分解プローブを使用して、特定の相互作用をMIQEに準拠した方法で検出可能とする。
プローブは一般に、活性化された場合にのみ検出されるように、不活性状態および活性状態を有する検出可能な標識で標識される。活性化の程度は、PCR反応に存在するテンプレート(ライゲーション産物)の程度に関連するであろう。検出は、PCRの全期間または一部、例えば、PCRのサイクルの少なくとも50%または80%の間に実行されてもよい。
プローブは、オリゴヌクレオチドの一端に共有結合された蛍光団、およびヌクレオチドの他端に結合された消光団を含むことができ、蛍光団の蛍光は、消光団によって消光される。一実施形態において、蛍光団はオリゴヌクレオチドの5’末端に結合され、消光団はオリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合される。本発明の方法で使用できる蛍光団には、FAM、TET、JOE、ヤキマイエロー、HEX、シアニン3、ATTO 550、TAMRA、ROX、テキサスレッド、シアニン3.5、LC610、LC 640、ATTO 647N、シアニン5、シアニンが5.5およびATTP 680が含まれる。適切な蛍光団と一緒に使用できる消光団には、TAM、BHQ1、DAB、Eclip、BHQ2およびBBQ650が含まれ、任意には、蛍光団がHEX、テキサスレッドおよびFAMから選択される。蛍光団と消光団との好ましい組み合わせには、FAMとBHQ1およびテキサスレッドとBHQ2が含まれる。
qPCRアッセイにおけるプローブの使用
本発明の加水分解プローブは、典型的には、濃度を適合させた陰性対照で最適化された温度勾配である。好ましくは、単一工程PCR反応が最適化される。より好ましくは、標準曲線が計算される。ライゲーションされた配列の連結におよび結合する特定のプローブを使用する利点は、ネスト化されたPCRアプローチを使用せずに、ライゲーションされた配列の特異性を実現できることである。本明細書に記載される方法は、低コピー数の標的の正確かつ精細な定量を可能にする。標的のライゲーションされた配列は、温度勾配最適化の前に、精製、例えばゲル精製することができる。ターゲットのライゲーションされた配列は配列決定され得る。好ましくは、PCR反応は、約10ng、または5~15ng、または10~20ng、または10~50ng、または10~200ngのテンプレートDNAを使用して行われる。フォワードプライマーとリバースプライマーは、例えば、配列に相補的であることにより、一方のプライマーがライゲーションされたDNA配列で表される染色体領域の1つの配列に結合し、他方のプライマーがライゲーションされたDNA配列で表される他の染色体領域に結合するように設計される。
ライゲーションされたDNA標的の選択
本発明は、ライゲーションされた配列に結合および増幅する能力に基づいてプライマーを選択し、そして特にそれが標的配列の曲率で結合する標的配列のプローブ配列に基づく特性を選択することを含む、本明細書で定義されるPCR法で使用するプライマーおよびプローブの選択を含む。
プローブは、典型的には、制限部位にまたがる制限断片が並置されるライゲーションされた配列に結合するように設計/選択される。本発明の一実施形態では、特定の染色体相互作用に関連する可能性のあるライゲーションされた配列の予測曲率は、例えば、本明細書で参照される特定のアルゴリズムを使用して計算される。曲率は、ヘリカルターンあたりの度数で表すことができ、例えばヘリカルターンあたり10.5°である。ライゲーションされた配列は、ヘリカルターンあたり少なくとも5°、通常はヘリカルターンあたり少なくとも10°、15°または20°、例えばヘリカルターンあたり5°~20°の曲率傾向ピークスコアを有するターゲットに対して選択される。好ましくは、ヘリカルターンあたりの曲率傾向スコアは、ライゲーション部位の上流および/または下流の少なくとも20、50、100、200または400塩基、例えば、20~400塩基について計算される。したがって、一実施形態では、ライゲーション産物の標的配列は、これらのレベルの湾曲のいずれかを有する。ターゲット配列は、最低の熱力学的構造自由エネルギーに基づいて選択することもできる。
特別な実施形態
一実施形態においては、染色体内相互作用のみが分類/検出され、染色体外相互作用(異なる染色体間)は分類/検出されない。
特別な実施形態においては、特定の染色体相互作用、例えば本明細書において言及される任意の具体的な相互作用(例えば、本明細書において言及されるいずれかのプローブまたはプライマーペアにより定義されるような)は分類されない。いくつかの実施形態においては、染色体相互作用は、本明細書に記載された遺伝子のいずれかに、例えば、図2および4に記載されている任意のまたはすべての遺伝子などの、図に記載された任意の遺伝子に分類されない。
一実施形態において、表5~7のいずれかまたはすべてのプローブまたはプライマーによりより表される染色体相互作用は、いずれも分類されない。別の実施形態において、表5~7のいずれかまたはすべてに挙げられる遺伝子のいずれかに存在する染色体相互作用は、いずれも分類されない。さらなる実施形態において、表5~7のいずれかまたはすべてに挙げられる領域のいずれかに存在する染色体相互作用は、いずれも分類されない。
一実施形態において、免疫応答性は、抗体療法に関係しない。別の実施形態においては、免疫応答性は、抗-PD-1療法、例えばメラノーマの抗-PD-1療法に関係しない。別の実施形態においては、免疫応答性は、血液がん、白血病、前立腺がん、乳がん、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1つ以上の治療と関係しない。
スクリーニング法
本発明は、どの染色体相互作用が集団の免疫応答性サブグループに対応する染色体状態と関係するのかを決定する方法であり、サブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させ、相補的配列をハイブリダイズさせ、核酸の第1のセットおよび第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用に集まっている両染色体領域由来の配列を含むライゲーション産物を表し、かつ核酸の第1のセットおよび第2のセットの間のハイブリダイゼーションのパターンによりどの染色体相互作用が免疫応答性サブグループに特異的であるかの決定が可能となる方法を提供する。サブグループは、例えば特定の病状や療法を参照して、本明細書に定義された具体的なサブグループのいずれかであり得る。
刊行物
本明細書において言及されるすべての刊行物の内容は、参照により本明細書に組み入れられ、そして本発明に関連する特質をさらに規定するために用いられ得る。

表1は、免疫応答性検査用マーカーの最終のセットを示す。
表2は、抗PD-1および抗-PD-L1試験の間で共有されるマーカーを示す。
表3は、インターフェロンガンマ活性化ORFと重複するマーカーを示す。
表4は、免疫応答性に関するマーカーを検出するために使用することのできるプライマーペアを示す。
表5~7は、特定の実施形態に含まれないマーカー、遺伝子および領域を示す。
表8は、免疫チェックポイント分子を示す。
表9は、がん療法の例を提供する。
表10および11は、本発明の特定の実施形態のための組み合わせ療法および単独療法を示す。いくつかの実施形態では、これらは、その応答性について検査される療法である。別の実施形態では、これらの治療法は、本発明による検査の結果によって患者に施される。
表12は、本発明に関係する遺伝子の説明を提供する。
表13は、免疫応答性を検査するためのマーカーのさらなるセットを示す。
表14および15は、本発明の実施形態に関する遺伝子を説明する。
表16~18は、免疫応答性を検査するためのマーカーを示す。
本発明の実施形態
A項。集団におけるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであり、その染色体の状態に関係する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを検出することを含むプロセスであって、前記サブグループは個体がその程度免疫応答性であるかに関し;かつ
-前記染色体相互作用が、任意には、どの染色体相互作用が集団の免疫応答性相互作用サブグループに対応する染色体状態に関連付けられるのかを決定する方法により同定されており、該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させ、そして相補配列がハイブリダイズできるようにすることを含み、ここで、核酸の第1のセットおよび第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用に集まっている両染色体領域由来の配列を含むライゲーション産物を表し、かつ核酸の第1のセットおよび第2のセットの間のハイブリダイゼーションのパターンによりどの染色体相互作用が免疫応答性サブグループに特異的であるかの決定が可能となり;そして
-染色体相互作用が、
(i)表1に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(ii)表1に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(iii)(i)または(ii)を含むか、または(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する;
または
(a)表13に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(b)表13に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(c)(a)または(b)を含むか、または(a)または(b)に隣接する4,000塩基領域に存在する;
または
(α)表16に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(β)表16に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(γ)(α)または(β)を含むか、または(α)または(β)に隣接する4,000塩基領域に存在する
のいずれかである
プロセス。
B項.染色体相互作用の特異的な組み合わせが、
(i)表1のプローブにより表されるすべての染色体相互作用を含む;または
(ii)表1のプローブにより表される少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む;および/または
(iii)表1に挙げられる少なくとも10、50、100、150または200個の領域または遺伝子に一緒に存在する;および/または
(iv)表1のプローブにより表される染色体相互作用を含むか、または表1のプローブにより表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む
に分類されるA項記載のプロセス。
C項.染色体相互作用の特異的な組み合わせが、
(i)表13のプローブにより表されるすべての染色体相互作用を含む;または
(ii)表13のプローブにより表される少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む;および/または
(iii)表13に挙げられる少なくとも10、50、100、150または200個の領域または遺伝子に一緒に存在する;および/または
(iv)表13のプローブにより表される染色体相互作用を含むか、または表13のプローブにより表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む
に分類されるA項記載のプロセス。
D.染色体相互作用が、
-個体由来のサンプルにおいて、および/または
-染色体相互作用の部位でのDNAループの存在または非存在を検出することにより、および/または
-染色体コンフォメーションに集められる染色体の遠位領域の存在または非存在を検出することにより、および/または
-前記分類のあいだに生成され、その配列が、染色体相互作用に集められる染色体の領域に各々対応する2つの領域を含むライゲーションされた核酸の存在を検出することにより、ここで、ライゲーションされた核酸の検出が、好ましくは、
(i)表1に記載される特異的プローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブを用いる、および/または(ii)表4のいずれかのプライマーペアと少なくとも70%の同一性を有するプライマーペア;または
(a)表13に記載される特異的プローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブを用いる、および/または(b)表13のいずれかのプライマーペアと少なくとも70%の同一性を有するプライマーペア
のいずれかを用いるものである上記の項のいずれかに記載のプロセス。
E.-核酸の第2のセットが核酸の第1のセットより大きな個体グループ由来である;および/または
-核酸の第1のセットが、少なくとも8個体由来である;および/または
-核酸の第1のセットは、第1のサブグループ由来の少なくとも4個体、および好ましくは第1のサブグループとは重複しない第2のサブグループからの少なくとも4個体由来である;および/または
-プロセスが医学的治療に対して個体を選択するために実施される;および/または
-免疫応答性が免疫療法または免疫チェックポイント療法に対する応答性である;および/または
-免疫応用性が癌免疫療法に対する応答性である;および/または
-プロセスが、1以上の定義された時点での免疫応答性を決定するために行なわれ、任意には少なくとも1つの時点が治療経過中である
上記の項のいずれかに記載のプロセス。
F.-核酸の第2のセットが非選択グループを表し;および/または
-核酸の第2のセットが、定義された位置でアレイに結合され;および/または
-核酸の第2のセットが、少なくとも100の異なる遺伝子における染色体相互作用を表し;および/または
-核酸の第2のセットが、少なくとも1,000の異なる染色体相互作用を表す少なくとも1,000の異なる核酸を含み;および/または
-核酸の第1のセットおよび核酸の第2のセットが、10~100ヌクレオチド塩基長を有する少なくとも100核酸を含む
上記の項のいずれかに記載のプロセス。
G.核酸の第1のセットが、
(i)染色体相互作用に集まっている染色体領域の架橋工程;
(ii)前記架橋された領域を、任意には酵素による制限消化切断により、切断させる工程;および
(iii)前記架橋され切断されたDNA端をライゲーションして核酸の第1のセット(特にライゲーションされたDNAを含む)を生成する工程
を含むプロセスにおいて得られる上記の項のいずれかに記載のプロセス。
H.-少なくとも10~200の異なる染色体相互作用が、好ましくは10~200の異なる領域または遺伝子において分類され;かつ任意には(a)50~100の異なる染色体相互作用が分類され、各々が表1に定義される異なる遺伝子および/または異なる領域にある;または(b)50~100の異なる染色体相互作用が分類され、各々が表13に定義される異なる遺伝子および/または異なる領域にある;
および/または
-個体が免疫療法を受けるかどうかを選択するために行われ、ここで免疫療法は、好ましくは低分子免疫療法、抗体免疫療法または細胞免疫療法を含む
上記の項のいずれかに記載のプロセス。
I.(i)一塩基多型(SNP)を含む;および/または
(ii)マイクロRNA(miRNA)を発現する;および/または
(iii)非コーディングRNA(ncRNA)を発現する;および/または
(iv)少なくとも10個の連続するアミノ酸残基をコードする核酸配列を発現する;および/または
(v)制御エレメントを発現する;および/または
(vii)CTCF結合部位を含む
上記の項のいずれかに記載のプロセス。
J.免疫療法のための治療剤を同定または設計するために行われる上記の項のいずれかに記載のプロセスであって、
-好ましくは前記プロセスが、候補薬剤が、免疫応答性の異なるレベルに関連付けられる染色体状態への変化を引き起こすことができるかどうかを検出するために使用される;
-染色体相互作用が、表1のいずれかのプローブにより表され;および/または
-染色体相互作用が表1に挙げられるいずれかの領域または遺伝子に存在し;
および任意には:
-染色体相互作用が、A項に定義される、いずれの染色体相互作用が染色体の状態に関連するかを決定する方法により同定されており、および/または
-染色体相互作用の変化が、(i)表1に記載されているプローブ配列のいずれかに少なくとも70%同一性を有するプローブ、および/または(ii)表4のプライマーペアのいずれかに少なくとも70%同一性を有するプライマーペアを用いてモニターされる
プロセス。
K.免疫療法のための治療剤を同定または設計するために行われる上記の項のいずれかに記載のプロセスであって、
-好ましくは前記プロセスが、候補薬剤が、免疫応答性の異なるレベルに関連付けられる染色体状態への変化を引き起こすことができるかどうかを検出するために使用される;
-染色体相互作用が、表13のいずれかのプローブにより表され;および/または
-染色体相互作用が表13に挙げられるいずれかの領域または遺伝子に存在し;
および任意には:
-染色体相互作用が、A項に定義される、いずれの染色体相互作用が染色体の状態に関連するかを決定する方法により同定されており、および/または
-染色体相互作用の変化が、(i)表13に記載されているプローブ配列のいずれかに少なくとも70%同一性を有するプローブ、および/または(ii)表13のプライマーペアのいずれかに少なくとも70%同一性を有するプライマーペアを用いてモニターされる
プロセス。
L.染色体相互作用の検出に基づき標的を選択すること、および好ましくは、標的のモジュレーターをスクリーニングして免疫療法のための治療剤を同定することを含み、前記標的が任意にはタンパク質である上記J項またはK項記載のプロセス。
M.A項~I項のいずれかに記載のプロセスによって治療剤が必要であると同定されている個体における免疫療法における使用のための治療剤。
N.分類または検出が、ライゲーション産物を増幅可能なプライマーおよびPCR反応中にライゲーション部位に結合するプローブを用いる定量PCR(qPCR)によるライゲーション産物の特異的な検出を含み、前記プローブが染色体相互作用に集まっている各染色体領域由来の配列に相補的な配列を含み、好ましくは、前記プローブは、
前記ライゲーション産物に特異的に結合するオリゴヌクレオチド、および/または
オリゴヌクレオチドの5’末端に共有結合される蛍光団、および/または
オリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合される消光団、および
任意に、
前記蛍光団がHEX、テキサスレッドおよびFAMから選択され;および/または
前記プローブが10~40ヌクレオチド塩基長、好ましくは20~30ヌクレオチド塩基長の核酸配列
を含むA項~K項のいずれかに記載のプロセスまたはM項記載の治療剤。
具体的な態様
EpiSwitch(商標)プラットフォーム技術は、遺伝子座における正常および異常な病状の間での調節的変化についてのエピジェネティックな調節的シグネチャーを検出する。EpiSwitch(商標)プラットフォームは、染色体コンフォメーションシグネチャーとしても知られるヒト染色体の調節的高次構造と関連がある遺伝子調節の基本的なエピジェネティックレベルを同定しかつモニターする。染色体シグネチャーは、遺伝子脱調節のカスケードにおける個別の一次工程である。それらは、DNAメチル化およびRNAプロファイリングなど、後期エピジェネティックおよび遺伝子発現のバイオマーカーを利用するバイオマーカープラットフォームに対して、固有の一連の利点を有する高次バイオマーカーである。
EpiSwitch(商標)アレイアッセイ
カスタムEpiSwitch(商標)アレイスクリーニングプラットフォームは、15K、45K、100K、および250Kの固有の染色体コンフォメーションという4つの密度があり、それぞれのキメラフラグメントはアレイで4回繰り返され、それぞれ60K、180K、400K、および10万という効果的な密度を作製する。
カスタム設計されたEpiSwitch(商標)アレイ
15KのEpiSwitch(商標)アレイは、EpiSwitch(商標)バイオマーカー発見技術で詮索された300個前後の遺伝子座を含むゲノム全体をスクリーニングし得る。EpiSwitch(商標)アレイは、Agilent SurePrint G3 Custom CGHマイクロアレイプラットフォームに構築され;この技術は、60K、180K、400K、および10万個という4つの密度のプローブを付与する。各EpiSwitch(商標)プローブは四つ組として提示されるため、アレイあたりの密度は15K、45K、100K、および250Kに減り、ゆえに再現性についての統計的評価を可能にする。遺伝子座あたりの詮索される潜在的EpiSwitch(商標)マーカーの平均数は50であり;そのため、検討され得る遺伝子座の数は300、900、2000、および5000である。
EpiSwitch(商標)カスタムアレイパイプライン
EpiSwitch(商標)アレイは、1組のサンプルを有する二色システムであり、EpiSwitch(商標)ライブラリ生成の後、Cy5で標識され、かつ比較/解析される対象となるサンプル(対照)の他方はCy3で標識される。アレイは、Agilent SureScanスキャナーを用いてスキャンされ、かつ結果として生じた特質は、Agilent Feature Extractionソフトウェアを用いて抽出される。次いで、データは、RにおけるEpiSwitch(商標)アレイ処理スクリプトを用いて処理される。アレイは、RにおけるBioconductorにおける標準的な二色パッケージ:Limma*を用いて処理される。アレイの正規化は、Limma*におけるアレイ内正規化機能を用いてなされ、かつこれは、オンチップのAgilent陽性対照およびEpiSwitch(商標)陽性対照に対してなされる。データはAgilent Flagコールに基づいてフィルターにかけられ、Agilent対照プローブは除去され、かつ技術的複製プローブは平均化されて、それらはLimma*を用いて解析される。プローブは、比較されておりかつ次いで偽発見率(False Discover rate)を用いることによって補正されている2つのシナリオ間でのそれらの差に基づいてモデル化される。<=1.1または=>1.1でありかつp=0.01のFDR p値を通過する、<30%の変動係数(CV)を有するプローブが、さらなるスクリーニングに用いられる。プローブセットを縮小するために、さらなる多因子分析が、RにおけるFactorMineRパッケージを用いて実施される。
*注記:LIMMAは、マイクロアレイ実験における差異的発現を評価するための線形モデルおよび経験ベイズ法である。Limmaは、マイクロアレイまたはRNA-Seqにより生じる遺伝子発現データの解析のためのRパッケージである。
プローブのプールは、最終選抜のために、調整されたp値、FC、および<30%のCV(任意のカットオフポイント)のパラメータに基づいて初めに選択される。さらなる解析および最終リストは、最初の2つのパラメータ(調整されたp値;FC)のみに基づいて導出される。
統計的パイプライン
EpiSwitch(商標)PCRプラットフォームへの転換のための高値EpiSwitch(商標)マーカーを選択するために、EpiSwitch(商標)スクリーニングアレイを、RにおけるEpiSwitch(商標)解析パッケージを用いて処理する。
工程1
プローブを、改変した線形回帰モデルの産物であるそれらの補正p値(偽発見率、FDR)に基づいて選択する。p値≦0.1より下のプローブが選択され、次いでそれらのエピジェネティック比(ER)によってさらに減らされ、さらなる解析に選択されるためにプローブERは≦-1.1または≧1.1でなければならない。最後のフィルターは変動係数(CV)であり、プローブは≦0.3より下でなければならない。
工程2
統計リストの上位40種のマーカーが、PCR転換に対するマーカーとしての選択のためにそれらのERに基づいて選択される。最も大きい負のER負荷を有する上位20種のマーカー、および最も大きい正のER負荷を有する上位20種のマーカーがリストを形成する。
工程3
工程1からの結果として生じたマーカーである統計的に有意なプローブが、超幾何学的濃縮(HE)を用いたエンリッチメント解析の基盤を形成する。この解析は、有意なプローブリストからのマーカー縮小を可能にし、かつ工程2からのマーカーとともに、EpiSwitch(商標)PCRプラットフォームに転換されるプローブのリストを形成する。
統計的プローブをHEによって処理して、どの遺伝的位置が統計的に有意なプローブの濃縮を奏するかを判定し、どの遺伝的位置がエピジェネティックな差の中心地であるかが示される。
補正されたp値に基づく最も有意な濃縮された遺伝子座が、プローブリスト作成のために選択される。0.3または0.2のp値より下の遺伝的位置が選択される。工程2からのマーカーとともに、これらの遺伝的位置にマッピングする統計的プローブが、EpiSwitch(商標)PCR転換のための高値マーカーを形成する。
アレイの設計および処理
アレイの設計
1.遺伝子座をSIIソフトウェア(現在、v3.2)を用いて処理して、
a.これらの特異的遺伝子座におけるゲノムの配列(50kb上流および20kb下流を有する遺伝子配列)を取り出す。
b.この領域内の配列がCCsに関与している確率を規定する。
c.特異的REを用いて配列を切る。
d.制限フラグメントが、ある特定の配向で相互作用する可能性があるかを判定する。
e.一緒に相互作用する種々のCCsの可能性をランク付けする。
2.アレイサイズ、それゆえ利用可能なプローブ箇所の数(x)を判定する。
3.x/4個の相互作用を取り出す。
4.各相互作用に対して、パート1から制限部位まで30bpおよびパート2の制限部位まで30bpの配列を規定する。それらの領域がリピートでないことをチェックし、そうであれば除外し、かつリストの下にある次の相互作用を選ぶ。両方の30bpをつなぎ合わせてプローブを規定する。
5.x/4個のプローブ、それに加えて規定の対照プローブのリストを創出し、かつ4回複製して、アレイ上に創出されるべきリストを創出する。
6.カスタムCGHアレイに対するAgilent Sure designウェブサイトにプローブのリストをアップロードする。
7.プローブ群を用いて、AgilentカスタムCGHアレイを設計する。
アレイの処理
1.鋳型産生のために、EpiSwitch(商標)Standard Operating Procedure(SOP)を用いてサンプルを処理する。
2.アレイ処理ラボラトリーによって、エタノール沈殿で浄化する。
3.Agilent SureTag complete DNA標識キット-Agilent Oligonucleotide Array-based CGH for Genomic DNA Analysis Enzymatic labelling for Blood, Ceils or Tissuesのとおりサンプルを処理する。
4.Agilent feature extractionソフトウェアを用いるAgilent C Scannerを用いてスキャンする。
EpiSwitch(商標)バイオマーカーシグネチャーは、複雑な疾患表現型の層別化において高い構造安定性、感度、および特異性を示す。この技術は、エピジェネティクスの化学、染色体コンフォメーションシグネチャーのモニタリングおよび評価における最新のブレークスルーを、エピジェネティックバイオマーカーの非常に有益なクラスとして活用する。学術環境において展開されている現在の研究方法論は、CCSsを検出するために細胞材料の生化学的処理に3~7日を必要とする。これらの手順により、感度および再現性が制限され、さらに、設計段階ではEpiSwitch(商標)分析パッケージによって提供されるターゲットを絞った洞察の利点をもたない。
コンピューターによるEpiSwitch(商標)アレイマーカー同定
ゲノム中のCCS部位は、関連するすべての層別化されたリードバイオマーカーを特定するために、試験コホートの臨床サンプルについてEpiSwitch(商標)アレイによって直接評価される。EpiSwitch(商標)アレイプラットフォームは、その高スループット容量と、多数の遺伝子座を迅速にスクリーニングする機能により、マーカーの同定に使用される。使用したアレイは、問い合わせされるin silicoソフトウェアによりマーカーを同定することが可能となるAgilentカスタムCGHアレイであった。
EpiSwitch(商標)PCR
EpiSwitch(商標)アレイによって同定された潜在的なマーカーは、その後、EpiSwitch(商標)PCRまたはDNAシーケンサー(すなわち、Roche 454、Nanopore MinIONなど)によって検証される。統計的に有意であり、最高の再現性を示す上位のPCRマーカーは、最終的なEpiSwitch(商標)シグネチャセットにさらに削減するために選択され、サンプルの独立したコホートで検証される。EpiSwitch(商標)PCRは、確立された標準化された操作手順プロトコルに従って、訓練を受けた技術者により実行される。すべてのプロトコルおよび試薬の製造は、ISO 13485および9001認定の下で行われ、作業の品質とプロトコルの移転能力を保証する。EpiSwitch(商標)PCRおよびEpiSwitch(商標)アレイバイオマーカープラットフォームは、全血および細胞株両方の分析に適合する。試験は、少量の血液を使用して非常に低いコピー数の異常を検出するのに十分な感度である。
最初の試験では、メラノーマを有する患者が、抗-PD-1(ペンブロリツマブ)で12週間治療された。EpiSwitchにより測定されるそれらのエピジェネティックな状態が、まず治療前のベースラインで、そしてその後12週で、応答または非応答の臨床読み出しと共に評価された。我々は、次に、ベースラインで3Dゲノム構造プロファイル、染色体コンフォメーションシグネチャーの一部をスクリーニング、評価、検証して、ゲノム全体で332を超える遺伝子位置での治療に対する応答または非応答をもたらすプロファイルを特定した。これらは、技術的および生物学的リピートにおけるこれらの遺伝的位置での局所的な複数の3C相互作用を調べるEpiSwitchアレイで評価され、ベースラインでレスポンダーおよびノンレスポンダー由来のサンプルを比較した。14,000以上のEpiSwitchマーカーがアレイで直接評価された。最良のマーカーはPCRに翻訳され、独立した患者コホートで評価された。
図1は、試験に用いられた患者の臨床注釈の例を示す。色分けされた印:赤に挙げた患者をアレイスクリーニングに使用した。青の患者は、検証のための独立したコホートの一部として使用された。それらの患者は、ロバストなバイオマーカーの開発において重要であるマーカー選択のために使用されなかった。応答または非応答の臨床評価は、標準RESIST1.1基準により定義された。
段階1は、初期アレイスクリーニングおよび14000のマーカーリード(パターン認識により予測されるすべて)に対する評価からなる。段階2は、統計学的に有意なマーカーリードのアレイからPCRへの翻訳である。最終のシグネチャーにおける最終マーカー数の減少についての回帰分析によるマーカーのPCRによるさらなる評価。段階3は、6個の最良バイオマーカーの最終シグネチャーの検証である(図2に示される)。図2の表は、最良のバイオマーカーの名称、それらが位置する遺伝子座を示し、すなわちこの遺伝子座においてそれらが全体の調節に特定の方法で寄与する。
図3は、アレイ分析(レスポンダーおよびノンレスポンダーに関するベースラインを比較する)からの最良の予測バイオマーカーおよび最良の応答バイオマーカー(ベースラインおよび12週でのレスポンダーを比較する)に関するベン図を示す。重複は、レスポンス開始時に存在する良好な応答バイオマーカーを与えるのみならず、12週にわたってモニターすることもできる。
図4は、いくつかの最終的なシグネチャーバイオマーカーに対する個人の患者バイナリPCR読み出しの例である:1 CCsが存在、0 CCSが非存在。視覚的にレスポンダーおよびノンレスポンダーのプロファイルの違いを見ることができる。Rはレスポンダーである。NRはノンレスポンダーである。
図5は、抗-PD-L1モノクローナル抗体で治療した肺がんを患う患者の2つの群を示す。血液が、治療前のベースライン(BL)、および治療開始から2週間後(2W)で集められた。応答に対する2つのグループの同定は確立されたが、元の試験では、グループIおよびグループIIに盲検化されている。最初の試験からの抗PD-1からの反応を予測する上位30のPCRに基づくマーカーリードは、挙げられたすべての患者について評価した。
図6は、グループIとIIとを識別する統計的に有意な上位13のマーカーの統計分析を示す。PDCD1LG2およびSTAT5もまた、元の抗PD-1試験における最上位の識別マーカーである:ノンレスポンダーに対してPDCD1LG2、そしてレスポンダーに対してSTAT5B。これは、グループIおよびIIをレスポンダーグループおよびノンレスポンダーグループとして正しく同定する助けとなる。バイオマーカーは、第1の試験ではPD-1、または第2の試験ではそのリガンドPD-L1のいずれかによって誘発される、同じ免疫療法チェックポイント細胞ネットワークの規制緩和を監視し、同じマーカーで重複する機能を共有する-6個の非応答マーカー、7個の応答マーカー、PD-1に関する第1の試験からの7つの応答マーカーは、PD-L1を使用した第2の試験でなお有効である。
図7は、PD-L1コホートから選択された上位13マーカーの主成分分析(PCA)を示す。これは3D PCAであり、層別化の最初の3成分上にレスポンダーおよびノンレスポンダーの良好な分離を示す。注目すべきことに、ノンレスポンダー(暗い三角形)は、治療のベースライン(A)および2週間(B)について同じ患者の間でも分ける。これは、エピジェネティックプロファイルがレスポンダーおよびノンレスポンダーでどの程度厳密に制御されているかに関連する別々の特徴である。
図8は、異なる抗PD-L1モノクローナルを使用して肺がん患者に対して行われた別の第3の試験で、15人の患者のベースラインサンプルが、治療に対する応答/非応答の注釈で盲検として提供された方法を示す。第1の試験(メラノーマのPD-1治療)の8人の患者および第2の試験(肺がんにおける異なるPD-L1)の24人の患者を用い、第1の試験と第2の試験を組み合わせ、マーカーのプールを評価し、その後、統計上の有意性に関して上位5つのマーカーを(表に記載)、15の盲検サンプルを分類するために使用した。
図9は、挙げられた5つのマーカーに基づいて構築されたランダムフォレスト分類子が、15個のサンプル(予測欄)のそれぞれに対して予測コールを生成する方法を示す。図10は、非盲検検証(実際欄)と比較した各サンプルの予測コールを示す。層別化の効率を表に示す。感度71%、特異度87.5%、陽性予測値83%(この患者選択の内容において重要)、陰性予測値77%。
図11は、分類子に対する標準rOC曲線を示す。AUC=0.786
図12は、この分析で使用されるすべてのサンプルの主成分分析を示す:第1試験から8、第2試験から24、検証から15。最初の主要成分上、レスポンダーおよびノンレスポンダーの分離はすでに自明である。オープン分類子には、全47サンプルに対して誤ってコールされたサンプルは2つのみである。
第3の試験は、肺がんにおける抗PD-L1治療に関する。スクリーニングのアレイ段階で、12人のレスポンダーと12人のノンレスポンダーを、合計180,000回の読み出し(技術的および生物学的繰り返し)に関するアレイ上、ベースラインで比較した。次に、アレイからの上位100のマーカーリードのPCR翻訳と、それに続く検証が行われた。
PD-1(試験I)、PD-L1(試験II)、PD-L1試験IIIのアレイからのマーカーリードの比較を行った。図13は、レスポンダーの共通2522リードの重複を示す。 図14は同じであるが、今度は最も統計的に有意である-レスポンダーに対する両方の試験で276の共通の有意なリードを調べていることを示す(左側に試験I、右側に試験II)。図15も同じであるが、1のみがノンレスポンダーに関することを示す(左側に試験I、右側に試験II)。
図16は、応答マーカーと非応答マーカー(試験IおよびIII)のアレイ読み取りの遺伝子座が、インターフェロンガンマ経路に関与する遺伝子とどのように重複するかを示す。インターフェロンガンマ治療はPD-L1発現を増加させる可能性があり、これは治療に対する応答の素因の臨床的観察である。図17は同じであるが、統計的に有意なデータのみを示す。図18は同じであるが、すべての試験I~IIIについて示す。
図19は、4つのコホート:INFG経路に対する遺伝子座(ORFs)、抗-PD-L1レスポンダーおよびノンレスポンダー、すべての抗-PD-1、にわたるベン図を示す。
図20は、4つのコホート:INFG経路に対する遺伝子座(ORFs)、抗-PD-1レスポンダーおよびノンレスポンダー、すべての抗-PD-L1、にわたるベン図を示す。
図21は、試験I~IIIとINFG遺伝子の間で共有されるレスポンダーマーカーのすべての遺伝子座を示す。図22は同じであるが、3つの試験I~IIIのすべてで共有された有意な応答EpiSwitchマーカーのいくつかを含む95の遺伝子座のリストと共に示す。図23は、これらの遺伝子座をアレイ上で評価した場合の、有意なマーカーリードの数とマーカーリードの総数を示す図22からの遺伝子座リストを示す。図24は、PDF-L1の有意なEpiSwitch(商標)CCSに関連付けられたORFに一致したインターフェロンシグナル伝達経路を示す。
PD-1およびPD-L1治療におけるレスポンダーのマーカーとして共通のエピジェネティック設定を確立した後、我々はエピジェネティック設定の制御下で観察された遺伝的位置をタンパク質産物まで追跡し、既知のタンパク質-タンパク質ネットワークおよびそれらの機能的役割の観点からそれらのタンパク質のネットワーク関係を調査した。応答のEpiSwitchマーカーの影響を受ける遺伝子座をStringデータベースネットワークに重ね合わせると、レスポンダーのエピジェネティックに制御されたタンパク質が、2つの機能:免疫応答-調節細胞表面受容体シグナル伝達経路およびT-細胞活性化の調節に関連する密接なネットワークに関与していることを示す。
具体的な結論
マーカーは、ベースラインで、免疫療法(免疫チェックポイント療法を含む)に対する良好な反応が得られるように設定されている患者、すなわちレスポンダーとそうでない患者、すなわちノンレスポンダーまたは進行者とを同定するために統計学的に有意な普及力を有するということが同定されている。表1のマーカーは、メラノーマまたは肺がん(NSCLC)のいずれかを患う3つの独立したコホートにわたるレスポンダーの共通の普遍的なプロファイルを表す。メラノーマ患者は、PD-1(ペムブロリズマブ)で治療され、NSCLCは、2つの異なるPD-L1で治療された。これらは、治療を予測する不可知論的マーカーであり、さまざまな種類のがんに存在する。PD-L1とPD-L2遺伝子座の間に位置する、ノンレスポンダーの1つの重要な不可知論的で普遍的な予測マーカーもある。
表1のマーカーのリストは、レスポンダーの共通のネットワーク調節を反映している。 これらは、免疫学的ネットワーク応答を制御する標準的な免疫チェックポイント分子を標的とする治療への反応を含む、さまざまな治療および状態にわたる応答/非応答を監視するための不可知論的(agnostic)マーカーとして使用することができる。
今後の研究
染色体構造シグネチャー(CCS)に基づいてエピジェネティックな変化を同定するという目標の継続は、非小細胞肺がん(NSCLC)の治療のために、単独または併用で、抗PD-1療法に応答するであろう推測的な患者を選択できるようになるであろう。次に、このアレイスクリーニングから発見されたEpiSwitch(商標)マーカーは、ベースライン患者のサンプルで3つの免疫療法コホート、2つの抗PD-L1療法、1つの抗PD-1療法(ペンブロリズマブ)を用いるEpiSwitch(商標)PCRプラットフォームを用いてスクリーニングされ、そして検証された。2つの抗PD-L1応答CCSはNSCLC患者で開発され、ペンブロリズマブ応答CCSはメラノーマ患者で開発され、そしてNSCLC患者でさらに検証された。表13、16および18は、さらなる研究の結果を提供し、免疫応答性を決定するために使用することができるマーカーのさらなるセットを示す。
試験設計
転移性メラノーマの試験では、転移性メラノーマを患う16人の患者由来の合計32の末梢血単核細胞(PBMC)サンプルが調べられた。これらの患者は抗PD1療法を受けていた。患者は、ベースラインおよび12週間の2つの時点で腫瘍評価された。EpiSwitchアレイを使用するディスカバリー段階では、合計16のサンプルが使用された。アレイスクリーニングから同定された上位100のEpiSwitchマーカーは、ベースラインと12週間のサンプルで検証され、抗PD1療法への応答および薬力学的効果が同定された。上位のEpiSwitchマーカーは、抗PD-1療法に対するレスポンダーおよびノンレスポンダーの2つのグループに分類された。
NSCLC試験では、抗PD-L1療法で治療された非小細胞肺癌(NSCLC)患者由来の合計16のベースラインPBMCが調べられた。30のEpiSwitch(商標)予測マーカーが評価された。このプロジェクトの目的は、抗PD-L1療法で治療されたベースラインNSCLC患者における抗PD-1および抗PD-L1予測プロファイルに共通するEpiSwitchマーカーの予測能力を確認することであった。
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1項.集団におけるサブグループを表す染色体状態を検出するためのプロセスであり、その染色体の状態に関係する染色体相互作用がゲノムの定義された領域内に存在するかまたは存在しないかを決定することを含むプロセスであって、前記サブグループは個体がどの程度免疫応答性であるかに関し;かつ
-前記染色体相互作用が、任意には、どの染色体相互作用が集団の免疫応答性相互作用サブグループに対応する染色体状態に関連付けられるのかを決定する方法により同定されており、該方法は、染色体の異なる状態を有するサブグループ由来の核酸の第1のセットをインデックス核酸の第2のセットと接触させ、そして相補配列がハイブリダイズできるようにすることを含み、ここで、核酸の第1のセットおよび第2のセットにおける核酸は、染色体相互作用に集まっている両染色体領域由来の配列を含むライゲーション産物を表し、かつ核酸の第1のセットおよび第2のセットの間のハイブリダイゼーションのパターンによりどの染色体相互作用が免疫応答性サブグループに特異的であるかの決定が可能となり;そして
-染色体相互作用が、
(i)表1に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(ii)表1に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(iii)(i)または(ii)を含むか、または(i)または(ii)に隣接する4,000塩基領域に存在する;
または
(a)表13に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(b)表13に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(c)(a)または(b)を含むか、または(a)または(b)に隣接する4,000塩基領域に存在する;
または
(α)表16に挙げられた領域または遺伝子のいずれかに存在する;および/または
(β)表16に示されるいずれかのプローブにより表される染色体相互作用のいずれかに相当する;および/または
(γ)(α)または(β)を含むか、または(α)または(β)に隣接する4,000塩基領域に存在する
のいずれかである
プロセス。
2項.染色体相互作用の特異的な組み合わせが、
(i)表1のプローブにより表されるすべての染色体相互作用を含む;または
(ii)表1のプローブにより表される少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む;および/または
(iii)表1に挙げられる少なくとも10、50、100、150または200個の領域または遺伝子に一緒に存在する;および/または
(iv)表1のプローブにより表される染色体相互作用を含むか、または表1のプローブにより表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む
に分類される上記1項記載のプロセス。
3項.染色体相互作用の特異的な組み合わせが、
(i)表13のプローブにより表されるすべての染色体相互作用を含む;または
(ii)表13のプローブにより表される少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む;および/または
(iii)表13に挙げられる少なくとも10、50、100、150または200個の領域または遺伝子に一緒に存在する;および/または
(iv)表13のプローブにより表される染色体相互作用を含むか、または表13のプローブにより表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む
に分類される上記1項記載のプロセス。
4項.染色体相互作用の特異的な組み合わせが、
(i)表16のプローブにより表されるすべての染色体相互作用を含む;または
(ii)表16のプローブにより表される少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む;および/または
(iii)表16に挙げられる少なくとも10、50、100、150または200個の領域または遺伝子に一緒に存在する;および/または
(iv)表16のプローブにより表される染色体相互作用を含むか、または表16のプローブにより表される染色体相互作用に隣接する4,000塩基領域に存在する少なくとも10、50、100、150、200または300個の染色体相互作用を含む
に分類される上記1項記載のプロセス。
5項.染色体相互作用が、
-個体由来のサンプルにおいて、および/または
-染色体相互作用の部位でのDNAループの存在または非存在を検出することにより、および/または
-染色体コンフォメーションに集められる染色体の遠位領域の存在または非存在を検出することにより、および/または
-前記分類のあいだに生成され、その配列が、染色体相互作用に集められる染色体の領域に各々対応する2つの領域を含むライゲーションされた核酸の存在を検出することにより、ここで、ライゲーションされた核酸の検出が、好ましくは、
(i)表1に記載される特異的プローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブを用いる、および/または(ii)表4のいずれかのプライマーペアと少なくとも70%の同一性を有するプライマーペア;または
(a)表13に記載される特異的プローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブを用いる、および/または(b)表13のいずれかのプライマーペアと少なくとも70%の同一性を有するプライマーペア;または
染色体相互作用が、
(α)表16に記載される特異的プローブ配列のいずれかに少なくとも70%の同一性を有するプローブを用いる、および/または(β)表17のいずれかのプライマーペアと少なくとも70%の同一性を有するプライマーペア
のいずれかを用いるものである
分類される上記1項記載のプロセス。
6項.-核酸の第2のセットが核酸の第1のセットより大きな個体グループ由来である;および/または
-核酸の第1のセットが、少なくとも8個体由来である;および/または
-核酸の第1のセットは、第1のサブグループ由来の少なくとも4個体、および好ましくは第1のサブグループとは重複しない第2のサブグループからの少なくとも4個体由来である;および/または
-プロセスが医学的治療に対して個体を選択するために実施される;および/または
-免疫応答性が免疫療法または免疫チェックポイント療法に対する応答性である;および/または
-免疫応用性が癌免疫療法に対する応答性である;および/または
-プロセスが、1以上の定義された時点での免疫応答性を決定するために行なわれ、任意には少なくとも1つの時点が治療経過中である
上記1~5項のいずれかに記載のプロセス。
7項.-核酸の第2のセットが非選択グループを表し;および/または
-核酸の第2のセットが、定義された位置でアレイに結合され;および/または
-核酸の第2のセットが、少なくとも100の異なる遺伝子における染色体相互作用を表し;および/または
-核酸の第2のセットが、少なくとも1,000の異なる染色体相互作用を表す少なくとも1,000の異なる核酸を含み;および/または
-核酸の第1のセットおよび核酸の第2のセットが、10~100ヌクレオチド塩基長を有する少なくとも100核酸を含む
上記1~6項のいずれかに記載のプロセス。
8項.核酸の第1のセットが、
(i)染色体相互作用に集まっている染色体領域の架橋工程;
(ii)前記架橋された領域を、任意には酵素による制限消化切断により、切断させる工程;および
(iii)前記架橋され切断されたDNA端をライゲーションして核酸の第1のセット(特にライゲーションされたDNAを含む)を生成する工程
を含むプロセスにおいて得られる上記1~7項のいずれかに記載のプロセス。
9項.-少なくとも10~200の異なる染色体相互作用が、好ましくは10~200の異なる領域または遺伝子において分類され;かつ任意には
(a)50~100の異なる染色体相互作用が分類され、各々が表1に定義される異なる遺伝子および/または異なる領域にある;または
(b)50~100の異なる染色体相互作用が分類され、各々が表13に定義される異なる遺伝子および/または異なる領域にある;または
(c)20~40の異なる染色体相互作用が分類され、各々が表16に定義される異なる遺伝子および/または異なる領域にある;
および/または
-個体が免疫療法を受けるかどうかを選択するために行われ、ここで免疫療法は、好ましくは低分子免疫療法、抗体免疫療法または細胞免疫療法を含む
上記1~8項のいずれかに記載のプロセス。
10項.前記ゲノムの定義された領域が、
(i)一塩基多型(SNP)を含む;および/または
(ii)マイクロRNA(miRNA)を発現する;および/または
(iii)非コーディングRNA(ncRNA)を発現する;および/または
(iv)少なくとも10個の連続するアミノ酸残基をコードする核酸配列を発現する;および/または
(v)制御エレメントを発現する;および/または
(vii)CTCF結合部位を含む
上記1~9項のいずれかに記載のプロセス。
11項.免疫療法のための治療剤を同定または設計するために行われる上記1~10項のいずれかに記載のプロセスであって、
-好ましくは前記プロセスが、候補薬剤が、免疫応答性の異なるレベルに関連付けられる染色体状態への変化を引き起こすことができるかどうかを検出するために使用される;
-染色体相互作用が、表1のいずれかのプローブにより表され;および/または
-染色体相互作用が表1に挙げられるいずれかの領域または遺伝子に存在し;
および任意には:
-染色体相互作用が、請求項1に定義される、いずれの染色体相互作用が染色体の状態に関連するかを決定する方法により同定されており、および/または
-染色体相互作用の変化が、(i)表1に記載されているプローブ配列のいずれかに少なくとも70%同一性を有するプローブ、および/または(ii)表4のプライマーペアのいずれかに少なくとも70%同一性を有するプライマーペアを用いてモニターされる
プロセス。
12項.免疫療法のための治療剤を同定または設計するために行われる上記1~11項のいずれかに記載のプロセスであって、
-好ましくは前記プロセスが、候補薬剤が、免疫応答性の異なるレベルに関連付けられる染色体状態への変化を引き起こすことができるかどうかを検出するために使用される;
-染色体相互作用が、表13のいずれかのプローブにより表され;および/または
-染色体相互作用が表13に挙げられるいずれかの領域または遺伝子に存在し;
および任意には:
-染色体相互作用が、上記1項に定義される、いずれの染色体相互作用が染色体の状態に関連するかを決定する方法により同定されており、および/または
-染色体相互作用の変化が、(i)表13に記載されているプローブ配列のいずれかに少なくとも70%同一性を有するプローブ、および/または(ii)表13のプライマーペアのいずれかに少なくとも70%同一性を有するプライマーペアを用いてモニターされる
プロセス。
13項.免疫療法のための治療剤を同定または設計するために行われる上記1~12項のいずれかに記載のプロセスであって、
-好ましくは前記プロセスが、候補薬剤が、免疫応答性の異なるレベルに関連付けられる染色体状態への変化を引き起こすことができるかどうかを検出するために使用される;
-染色体相互作用が、表16のいずれかのプローブにより表され;および/または
-染色体相互作用が表16に挙げられるいずれかの領域または遺伝子に存在し;
および任意には:
-染色体相互作用が、上記1項に定義される、いずれの染色体相互作用が染色体の状態に関連するかを決定する方法により同定されており、および/または
-染色体相互作用の変化が、(i)表16に記載されているプローブ配列のいずれかに少なくとも70%同一性を有するプローブ、および/または(ii)表17のプライマーペアのいずれかに少なくとも70%同一性を有するプライマーペアを用いてモニターされる
プロセス。
14項.染色体相互作用の検出に基づき標的を選択すること、および好ましくは、標的のモジュレーターをスクリーニングして免疫療法のための治療剤を同定することを含み、前記標的が任意にはタンパク質である上記11、12または13項記載のプロセス。
15項.上記1~10項のいずれかに記載のプロセスによって治療剤が必要であると同定されている個体における免疫療法における使用のための治療剤。
16項.分類または検出が、ライゲーション産物を増幅可能なプライマーおよびPCR反応中にライゲーション部位に結合するプローブを用いる定量PCR(qPCR)によるライゲーション産物の特異的な検出を含み、前記プローブが染色体相互作用に集まっている各染色体領域由来の配列に相補的な配列を含み、好ましくは、前記プローブは、
前記ライゲーション産物に特異的に結合するオリゴヌクレオチド、および/または
オリゴヌクレオチドの5’末端に共有結合される蛍光団、および/または
オリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合される消光団、および
任意に、
前記蛍光団がHEX、テキサスレッドおよびFAMから選択され;および/または
前記プローブが10~40ヌクレオチド塩基長、好ましくは20~30ヌクレオチド塩基長の核酸配列
を含む上記1~14項のいずれかに記載のプロセスまたは上記15項記載の治療剤。

Claims (11)

  1. ヒト個体における免疫療法への応答性を決定するためのプロセスであって、第1、第2、第3、第4および第5の染色体相互作用の存在または非存在を検出することを含み、
    前記検出が、
    (a)染色体相互作用に集まっている個体の染色体領域の架橋工程;
    (b)前記架橋された領域を切断させる工程;
    (c)前記架橋され切断されたDNA端をライゲーションしてライゲーションされた核酸を生成する工程;および
    (d)ライゲーションされた核酸の存在または非存在を検出し、それにより領域が染色体相互作用に集まっているかどうかを検出する工程
    により行われ;そして
    (i)第1の染色体相互作用に対応するライゲーションされた核酸は、プローブ配列:ACAGTTATTAGAAAAATAAAACATTTGGTCGAACAGCAAAGAGAAGATATTCAACTGCGA(配列番号:366)により検出することができ;
    (ii)第2の染色体相互作用に対応するライゲーションされた核酸は、プローブ配列:TTCCATAGATTACTTTTCAAATCATCCTTCGAAGCTGGCGGCTGAGGGCCCGGCGCCAAG(配列番号:362)により検出することができ;
    (iii)第3の染色体相互作用に対応するライゲーションされた核酸は、プローブ配列:GTGTCTCGGCCCCCTGGGGCCCCACCCTTCGATTTCCCTGTTGCCGCCGCGTTTGCAAGA(配列番号:363)により検出することができ;
    (iv)第4の染色体相互作用に対応するライゲーションされた核酸は、プローブ配列:ATCCCAACAAAAGAGAAGAACTTCTCCCTCGATGTTTGGGGGCGGAGGGCTTTGATGAGA(配列番号:364)により検出することができ;
    (v)第5の染色体相互作用に対応するライゲーションされた核酸は、プローブ配列:GTGGCGATGGCGGCCTGCGCGCCGCGCCTCGATGTCTAAGCAACCTGCTAACTGAGGCAG(配列番号:365)により検出することができ、それにより応答性を決定するプロセス。
  2. 染色体相互作用が、
    -染色体相互作用の部位でのDNAループの存在または非存在を検出することにより、および/または
    -染色体コンフォメーションに集められる染色体の遠位領域の存在または非存在を検出することにより、および/または
    -分類のあいだに生成され、その配列が、染色体相互作用に集められる染色体の領域に各々対応する2つの領域を含むライゲーションされた核酸の存在を検出することにより
    分類される請求項1記載のプロセス。
  3. ライゲーションされた核酸の検出が、請求項1記載のプローブ配列のいずれかによるものである請求項1または2記載のプロセス。
  4. -プロセスが医学的治療に対して個体を選択するために実施される;および/または
    -応答性が免疫チェックポイント療法に対するものである;および/または
    -応答性ががん免疫療法に対するものである;および/または
    -プロセスが、1以上の定義された時点での応答性を決定するために行なわれる
    請求項1~3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. 少なくとも1つの時点が治療経過中である請求項4記載のプロセス。
  6. 個体が免疫療法を受けるかどうかを選択するために行われ、ここで免疫療法は、好ましくは小分子免疫療法、抗体免疫療法または細胞免疫療法を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 染色体相互作用の存在または非存在を決定することが、ライゲーション産物を増幅可能なプライマーおよびPCR反応中にライゲーション部位に結合するプローブを用いる定量PCR(qPCR)によるライゲーション産物の特異的な検出を含み、前記プローブが染色体相互作用に集まっている各染色体領域由来の配列に相補的な配列を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. 前記プローブは、
    -前記ライゲーション産物に特異的に結合するオリゴヌクレオチド、および/または
    -オリゴヌクレオチドの5’末端に共有結合される蛍光団、および/または
    -オリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合される消光団
    を含む請求項7記載のプロセス。
  9. -前記蛍光団がHEX、テキサスレッドおよびFAMから選択され;および/または
    -前記プローブが10~40ヌクレオチド塩基長、好ましくは20~30ヌクレオチド塩基長の核酸配列を含む、
    請求項8記載のプロセス。
  10. 免疫療法がPD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤である請求項1~9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 免疫療法が、PD-1またはPD-L1に特異的な抗体である請求項1~10のいずれか1項に記載のプロセス。
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