JP2023081453A - エレベーターのid設定システム、及び、エレベーターのid設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベーターの号機制御部に対して、各制御装置のID設定を単独で行うことができ、かつ、設定工数の削減が図られたエレベーターのID設定システム、エレベーターのID設定方法を、及びエレベーターシステムを提供する。【解決手段】号機制御部におけるモード設定を判別するモード判別部と、モード判別部の判別結果に基づいて、制御装置との間の送受信方向を切り替える送受信切替部と、制御装置のIDを設定するID設定部とを備え、モード設定がID設定モードであった場合には、送受信切替部は、制御装置との間の送受信方向を「受送信」に切り替えて、制御装置からの信号を受信可能にし、ID設定部は、信号を送信してきた制御装置を特定すると共に、制御装置のIDを設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、エレベーターのID設定システム、及び、エレベーターのID設定方法に関する。
エレベーターの各フロアに設置されたホール呼びボタン等を備えるホール端末装置では、エレベーターの運行を制御するエレベーター制御装置(以下、号機制御部)との間で信号の送受信を可能とするため、ホール端末装置毎に符号又は番号(以下、ID)の設定が行われる。従来、各ホール端末装置のID設定は、ホール端末装置側のスイッチで行われる。
また、特許文献1では、エレベーターの新設後、最上階、又は、最下階から順に、ホール端末装置が備えるホール呼びボタンを押していくことで、その順番に応じて各ホール端末装置のIDを設定する構成が開示されている。
ホール端末装置側のスイッチのON/OFFでID設定をする場合、2進数での設定となることから、10進数での設定よりも直感的でないため、ミスが生じやすいという問題がある。また、表示部のカバーを外す必要があるため、作業性が悪いという問題がある。
特許文献1のように、最上階又は最下階からホール呼びボタンを押していくことで各ホール端末装置のID設定をする方法では、各階のホール端末装置単独で登録することができないという問題がある。
また、ホール端末以外にも、例えば、かご部に設けられた複数の制御装置のID設定をしたいという要望もある。
そこで、本発明は、号機制御部に対して、各制御装置のID設定を単独で行うことができ、かつ、設定工数の削減が図られたエレベーターのID設定システム、エレベーターのID設定方法を、及びエレベーターシステムを提供する。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のエレベーターのID設定システムは、エレベーターの運行を制御する号機制御部と、利用者または荷物を乗せるかご部と、号機制御部の制御に基づいてカゴ部を上下移動させる巻き上げ制御部と、かご部が上下移動する各階に設置される複数のホール端末装置部とを備える。号機制御部は、号機制御部におけるモード設定を判別するモード判別部と、モード判別部の判別結果に基づいて、各制御装置部との間の送受信方向を切り替える送受信切替部とを備える。また、モード設定がID設定モードであった場合には、送受信切替部は、各制御装置部との間の送受信方向を「受送信」に切り替えて、制御装置からの信号を受信可能にする。
また、各制御装置部は、モード切り替え部、送受信切り替え部、ID設定部とを備える。モード切り替え部は、各モード(通常モード、保守モード、ID設定モード等)を切り替え、ID設定モードの際には、送受信切り替え部で通信方向を受送信から送受信に切り替え、ID設定部で設定したIDを号機制御部に送信する。
本発発明によれば、エレベーターの号機制御部に対して、号機制御部に制御される各制御装置のID設定を単独で行うことができ、かつ、設定工数の削減を図ることができる。
以下、本発明の実施形態に係るエレベーターのID設定システムを備えるエレベーターシステム、及び、エレベーターのID設定方法の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。以下で説明する各図において、共通の部材には同一の符号を付している。
≪エレベーターシステム≫
まず、本発明の一実施形態に係るエレベーターシステムについて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態とする)に係るエレベーターシステムの概略構成図である。図1に示すエレベーターシステム1は、本発明のエレベーターのID設定システムを含むものであり、エレベーターシステム1全体がID設定システムであってもよく、エレベーターシステム1の一部でID設定システムが構成されるものであってもよい。
まず、本発明の一実施形態に係るエレベーターシステムについて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態とする)に係るエレベーターシステムの概略構成図である。図1に示すエレベーターシステム1は、本発明のエレベーターのID設定システムを含むものであり、エレベーターシステム1全体がID設定システムであってもよく、エレベーターシステム1の一部でID設定システムが構成されるものであってもよい。
図1に示すように、エレベーターシステム1は、号機制御部100と、エレベーター10と保守端末装置200とから構成されている。
<号機制御部>
号機制御部100は、保守端末側通信部11と、モード切替部12と、モード判別部19とを備える。さらに、号機制御部100は、モータ制御部13と、モータ側通信部16と、かご制御部14と、かご側通信部17と、ホール端末制御部15と、ホール端末側通信部18とを備える。さらに、号機制御部100は、送受信切替部21を備える。
号機制御部100は、保守端末側通信部11と、モード切替部12と、モード判別部19とを備える。さらに、号機制御部100は、モータ制御部13と、モータ側通信部16と、かご制御部14と、かご側通信部17と、ホール端末制御部15と、ホール端末側通信部18とを備える。さらに、号機制御部100は、送受信切替部21を備える。
保守端末側通信部11は、ネットワーク2を介して、保守端末装置200の保守端末内通信部26と接続されており、後述する保守端末装置200との間で情報の送受信を行う。本実施形態では、保守端末側通信部11は、保守端末装置200から送信されてきたモード設定に関する情報を受信する。また、本実施形態では、保守端末側通信部11は、ホール端末装置300側から送信されてきたホール端末装置300のIDに関する情報を保守端末装置200側に送信する。
モード切替部12は、保守端末装置200、又は、かご部23からの信号に応じてエレベーター10の運行に関するモード設定を切り替える。図2は、本実施形態のモード切替部12をより詳しく示したブロック図である。図2に示すように、モード切替部12は、『通常モード』、『保守モード』、『かご連動ありID設定モード』、及び、『かご連動なしID設定モード』を有する。『通常モード』は、利用者のかご呼びや、乗場呼びに応じてエレベーター10の昇降動作を行うモード設定である。『保守モード』は、保守員によるエレベーター10の保守点検を行う場合のモード設定である。
『かご連動ありID設定モード』は、乗りかご29を昇降動作させ、乗りかごの停止階に応じてその停止階のホール端末装置300のID設定を行うモード設定である。『かご連動なしID設定モード』は、乗りかご29を昇降動作させずに、乗場階の保守員がその乗場階のホール端末装置300のID設定を行うモード設定である。『かご連動ありID設定モード』、『かご連動ありID設定モード』におけるID設定方法に関しては後で詳述する。また、以下の説明において、『かご連動ありID設定モード』及び『かご連動なしID設定モード』を区別しない場合には、単に『ID設定モード』と記す。
モード切替部12によって切り替えられたモード設定の情報は、モータ制御部13、かご制御部14、ホール端末制御部15、及び、モード判別部19に送信されると共に、保守端末側通信部11を介して保守端末装置200側にも送信される。
モード判別部19は、モード切替部12から送信されてくる情報に基づいて、各モード設定の判別を行う。そして、モード判別部19は、判別結果に基づく信号を送受信切替部21及びホール端末制御部15に送信する。例えば、モード判別部19は、モード切替部12において切り替えられたモード設定が、『通常モード』であるか、『保守モード』であるか、『かご連動ありID設定モード』であるか、『かご連動なしID設定モード』であるかの判別を行う。
モータ制御部13は、モータ側通信部16を介して巻上機22と接続されており、モード切替部12で切り替えられたモード設定に基づいて、巻上機22を駆動制御する。モータ制御部13は、例えば、『通常モード』である場合には、各ホール端末装置300から送信される乗場呼び信号、又は、かご部23から送信されるかご呼び信号に応じて巻上機22を駆動制御し、乗りかご29を所望の乗場階に昇降移動させる。また、『保守モード』又は『かご連動ありID設定モード』である場合には、モータ制御部13は、保守員の操作に基づいて乗りかご29を所望の乗場階に昇降移動させる。
モータ側通信部16は、モータ制御部13の制御の下、巻上機22側に駆動信号を送信する。これにより、巻上機22が駆動制御される。
かご制御部14は、かご側通信部17を介してかご部23と接続されており、モード切替部12によって切り替えられたモード設定に基づいて、かご部23を制御する。
かご側通信部17は、かご制御部14との間で信号の送受信を行うと共に、かご部23側との間で信号の送受信を行う。
ホール端末制御部15は、ホール端末側通信部18及び送受信切替部21を介して各ホール端末装置300-1、300-2…に接続されており、各ホール端末装置300-1,300-2を制御する。『通常モード』においては、ホール端末制御部15は、各ホール端末装置300の乗場階において入力された乗場呼び信号を取得したり、かご制御部14から送信されてくる情報に基づき、乗りかごの停止階の情報を送信したりする。また、『ID設定モード』においては、設定対象とされたホール端末装置300のIDを設定する。すなわち、ホール端末制御部15は、本発明のID設定部に相当する。
ホール端末側通信部18は、ホール端末制御部15との間で信号の送受信を行うと共に、送受信切替部21を介してホール端末装置300-1、300-2…側との間で信号の送受信を行う。
送受信切替部21は、ホール端末制御部15の制御の下、モード判別部19からの判別結果に基づいてホール端末装置300-1、300-2…との間で信号の送受信の方向を切り替える。具体的には、モード判別部19における判別結果が、『通常モード』又は『保守モード』であった場合には、送受信切替部21は、送受信方向を「送受信」に切り替える。「送受信」は、号機制御部100からホール端末装置300側に信号を送信してから、ホール端末装置300側から号機制御部100側への信号を受信する設定である。一方、モード判別部19における判別結果が、『ID設定モード』であった場合には、送受信切替部21は、送受信方向を「受送信」に切り替える。「受送信」は、ホール端末装置300側から号機制御部100に信号を受信してから、号機制御部100からホール端末装置300側に信号を送信する設定である。
<エレベーター>
エレベーター10は、巻上機22と、かご部23と、複数のホール端末装置300(300-1、300-2…)とで構成されている。なお、本明細書では、複数のホール端末装置を示す場合には、ホール端末装置300-1、300-2と記し、ある特定のホール端末装置について記す場合には、ホール端末装置300として記す。
エレベーター10は、巻上機22と、かご部23と、複数のホール端末装置300(300-1、300-2…)とで構成されている。なお、本明細書では、複数のホール端末装置を示す場合には、ホール端末装置300-1、300-2と記し、ある特定のホール端末装置について記す場合には、ホール端末装置300として記す。
かご部23は、乗りかご29と、乗りかご29内に設けられたかご内制御部500(図3参照)とを備える。乗りかご29は、建物内の各階を上下方向に貫いて設けられた昇降路内には配置され、人や荷物をのせるための中空の立方体状の形状を有している。乗りかご29は、主ロープ30を介して釣合おもり(図示を省略する)と連結され、巻上機22が駆動されることにより昇降路内を昇降する。
図3は、かご部23に設けられるかご内制御部500の構成を示すブロック図である。図3に示すように、かご内制御部500は、かご内通信部51、かご内モード判別部53、モード設定スイッチ55、かご内モード切替部56、停止階判定部52、及び、表示部54を備える。
かご内通信部51は、号機制御部100のかご側通信部17との間で、信号の送受信を行う。
かご内モード判別部53は、モード設定スイッチ55から送信されてくる情報又は号機制御部100側から送信されてくる情報に基づいて、各モード設定の判別を行う。例えば、かご内モード判別部53は、モード設定が、『通常モード』であるか、『保守モード』であるか、『かご連動ありID設定モード』であるか、『かご連動なしID設定モード』であるかの判別を行う。そして、かご内モード判別部53は、判別結果に基づくモード設定に関する情報をかご内通信部51を介して号機制御部100側に送信する。
モード設定スイッチ55は、エレベーターシステム1のモード設定を保守員が手動で切り替えるためのスイッチであり、保守員が操作することによりモード設定を切り替えることができる。本実施形態では、モード設定スイッチ55により選択されたモード設定の情報は、かご内モード切替部56に送信される。
かご内モード切替部56は、号機制御部100側からのモード設定情報、又は、モード設定スイッチ55からのモード設定情報に基づいて、モード設定を切り替える。かご内制御部500におけるかご内モード切替部56についても、号機制御部100のモード切替部12と同様、『通常モード』、『保守モード』、『かご連動ありID設定モード』、及び、『かご連動なしID設定モード』を有する。かご内モード切替部56で切り替えられ、設定されたモード設定に関する情報は、かご内通信部51を介して号機制御部100側に送信される。
停止階判定部52は、乗りかご29が停止した階の判定を行う。本実施形態では、『かご連動ありID設定モード』において、乗りかご29を所定の乗場階に停止させることで、その停止階に設置されたホール端末装置300のID設定を行うことができる。したがって、この場合は、その停止階を停止階判定部52で判定し、その判定結果を、かご内通信部51を介して号機制御部100に送信する。号機制御部100側では、ホール端末制御部15において、受信した停止階の情報に基づき、乗りかご29の停止階に設置されたホール端末装置300のIDを設定する。この、『かご連動ありID設定モード』におけるID設定方法については後で詳述する。
表示部54は、乗りかご29が現在停止している乗場階(停止階)の階数を表示する。また、本実施形態では、『ID設定モード』において、所定のタイミングでホール端末装置300側から送信されてきたIDを表示する。『ID設定モード』時においてホール端末装置300側から送信されてきたIDを表示するタイミングについては後で詳述する。
巻上機22は、例えば、昇降路の頂部に設けられた機械室に設置されている。巻上機22には、乗りかご29及び釣合おもり(図示を省略する)を連結する主ロープ30が巻き掛けられる綱車(図示を省略する)を有している。巻上機22は、モータ制御部13と、モータ側通信部16を介して接続されており、モータ制御部13の制御の下、回転駆動されることにより、昇降路内において乗りかご29を昇降動作させる。
ホール端末装置300は、乗場階毎に設置されている。図4は、ホール端末装置300の構成を示すブロック図である。図4では、エレベーターシステム1に設けられる複数のホール端末装置300-1、300-2…の内、代表して1台のホール端末装置300を示している。図4に示すように、ホール端末装置300は、ホールボタン38及び表示器39で構成される入出力部37、ホール端末内制御部301を備える。
ホールボタン38は、利用者や保守員が利用するボタンであり、上方向を示すボタンと下方向を示すボタンを有する。なお、最上階のホール端末装置300では、ホールボタン38は、下方向を示すボタンのみ設けられており、最下階のホール端末装置300では、ホールボタン38は、上方向を示すボタンのみ設けられている。『通常モード』時においては、利用者は、自分が移動したい方向を示すボタンを押すことにより、乗場呼びが号機制御部100側に送信される。また、『かご連動なしID設定モード』時には、ホールボタン38を操作することにより、ホール端末装置300のIDを設定する。『かご連動なしID設定モード』におけるID設定方法については後で詳述する。
表示器39は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成されるモニタで構成されている。『通常モード』時においては、乗りかご29が停止している停止階の階数を表示する。また、『ID設定モード』時においては、所定のタイミングで、号機制御部100側から送信されてきたホール端末装置300のIDが表示される。『ID設定モード』時においてホール端末装置300のIDが表示器39に表示されるタイミングについては、後で詳述する。
ホール端末内制御部301は、図4に示すように、ホール端末内通信部32、モード切替部35、ホール端末内モード判別部34、送受信切替部31、入出力制御部36、及び、ID設定部33を有する。
ホール端末内通信部32は、送受信切替部31を介して、号機制御部100との間で情報の送受信を行う。
モード切替部35は、号機制御部100側から入力された信号に基づいて、モード設定の切り替えを行う。ホール端末内制御部301におけるモード切替部35についても、号機制御部100のモード切替部12と同様、『通常モード』、『保守モード』、『かご連動ありID設定モード』、及び、『かご連動なしID設定モード』を有する。
ところで、IDが設定されていないホール端末装置300では、まだ、号機制御部100との通信ができない。したがって、本実施形態では、IDが既に設定されているホール端末装置300においてのみ、号機制御部100側からの信号に基づいて、モード切替部35のモード設定が切り替えられる。IDが設定されていないホール端末装置300においては、例えば、保守端末内通信部26を介して保守端末装置200からホール端末装置300のホール端末内通信部32に送信されてきたモード設定情報に基づいて、モード切替部35がモード設定を行うことができる。
ホール端末内モード判別部34は、モード切替部35から送信されてくる情報に基づいて、設定されている各モード設定の判別を行う。例えば、ホール端末内モード判別部34は、設定されているモード設定が、『通常モード』であるか、『保守モード』であるか、『かご連動ありID設定モード』であるか、『かご連動なしID設定モード』であるかの判別を行う。そして、ホール端末内モード判別部34は、判別結果を送受信切替部31に送信する。
送受信切替部31は、ホール端末内モード判別部34の判別結果、又は、保守員によるホールボタン38からの入力に基づいて、号機制御部100との間の信号の送受信方向を切り替える。既にIDが設定されているホール端末装置300においては、そのモード設定が『通常モード』又は『保守モード』であった場合には、送受信切替部31は、その送受信方向を「受送信」に切り替える。一方、既にIDが設定されているホール端末装置300において、モード切替部35におけるモード設定が『かご連動ありID設定モード』又は『かご連動なしID設定モード』となる場合がある。これは、IDが設定されているホール端末装置300とは別のホール端末装置300のIDを設定する場合である。この場合には、IDが既に設定されているホール端末装置300では、そのホール端末装置300側からの信号を号機制御部100側へ送信できないように送受信切替部31が制御される。
また、IDが未だ設定されていないホール端末装置300においては、保守員によるホールボタン38からの操作に基づいて、送受信切替部31は、送受信方向を「送受信」に切り替える。これにより、IDが未だ設定されていないホール端末装置300において、ホール端末内制御部301から号機制御部100側への信号の送信が可能となる。
入出力制御部36は、モード切替部35で設定されているモード設定に基づいて、ホールボタン38からの入力信号及び表示器39への出力信号を制御する。『通常モード』の場合には、ホールボタン38の上方向ボタンが押されたか又は下方向ボタンが押されたかに応じて、乗場呼び信号をホール端末内通信部32側に送信する。一方、『かご連動なしID設定モード』の場合には、入出力制御部36は、ホールボタン38から入力された信号をID設定部33に送信する。
また、入出力制御部36は、『通常モード』の場合には、号機制御部100から送信されてきた信号に応じて、乗りかご29の停止階の階数を表示器39に表示させる。さらに、入出力制御部36は、『かご連動なしID設定モード』又は『かご連動ありID設定モード』において、所定のタイミングで号機制御部100から送信されてくるIDを表示器39に表示させる。
ID設定部33は、『ID設定モード』時において、そのホール端末装置300のIDを設定する。『かご連動ありID設定モード』の場合には、ID設定部33は、かご内制御部500から送信されてきた信号に基づいて、そのホール端末装置300のIDを設定する。一方、『かご連動なしID設定モード』の場合には、ID設定部33は、保守員によってホールボタン38を押された回数等に応じて、そのホール端末装置300のIDを設定する。
<保守端末装置>
次に、図1に戻り、保守端末装置200について説明する。保守端末装置200は、保守員が作業現場に移動する際に携帯しやすい携帯電話端末やスマートフォン、タブレット端末が好ましい。その他、保守端末装置200としては、管理会社等で管理者に操作されるパーソナルコンピューターであってもよい。
次に、図1に戻り、保守端末装置200について説明する。保守端末装置200は、保守員が作業現場に移動する際に携帯しやすい携帯電話端末やスマートフォン、タブレット端末が好ましい。その他、保守端末装置200としては、管理会社等で管理者に操作されるパーソナルコンピューターであってもよい。
保守端末装置200は、表示部27、操作部28、及び、保守端末内通信部26を備える。表示部27は、例えば、LCD等で構成されるモニタで、エレベーター10のID設定システムで行われる処理の結果等を表示する。操作部28は、保守員によって操作が入力される部位であり、例えば、キーボード、マウス、タッチセンサ等によって構成される。また、表示部27と、操作部28とが一体になったタッチパネルで構成されていてもよい。
保守端末内通信部26は、操作部28からの操作に応じて、号機制御部100の保守端末側通信部11との間で情報の送受信を行う。
ところで、上述した、号機制御部100、モータ制御部13、かご制御部14、ホール端末制御部15、ホール端末内制御部301、かご内制御部500、及び、保守端末装置200は、それぞれ、図示を省略する制御処理部を有し、制御処理部の制御の下、各部を制御する。制御処理部は、例えば、バスにそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性ストレージを備える。
CPUは、各部において、本実施形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROMから読み出してRAMに展開して実行する。なお、制御処理部は、CPUの代わりに、MPU(Micro-Processing Unit)等の処理装置を備えてもよい。RAMには、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。
不揮発性ストレージとしては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。この不揮発性ストレージには、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、制御処理部を機能させるためのプログラム等が記録される。なお、プログラムは、ROMに格納されてもよい。
プログラムは、コンピュータが読取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。つまり、ROM又は不揮発性ストレージは、コンピュータによって実行されるプログラムを格納した、コンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。
以上の構成を有するエレベーターシステム1において、本実施形態では、各ホール端末装置300のID設定が、ホール端末装置300毎に行われる。以下に、本実施形態のエレベーターシステム1における、エレベーター10のID設定方法について説明する。
≪ホール端末装置のID設定方法≫
エレベーター10において、ホール端末装置300のIDを号機制御部100に設定する場合、まず、モード設定を切り替え、その後、ホール端末装置300毎のID設定を行う。まず、モード切替方法について、図5~図7を用いて説明する。
エレベーター10において、ホール端末装置300のIDを号機制御部100に設定する場合、まず、モード設定を切り替え、その後、ホール端末装置300毎のID設定を行う。まず、モード切替方法について、図5~図7を用いて説明する。
[号機制御部におけるモード切替時の制御フロー]
図5は、号機制御部100におけるモード切替時の制御フローを示す図である。まず、号機制御部100のモード切替部12は、保守端末装置200からのモード設定情報が未受信であるか否かを判定する(ステップS1)。保守端末装置200からモード設定情報を受信している場合、すなわち、ステップS1において、「NO」の判定の場合には、保守端末装置200から受信したモード設定情報に従い、モード切替部12は、モードの切り替えを行う(ステップS2)。
図5は、号機制御部100におけるモード切替時の制御フローを示す図である。まず、号機制御部100のモード切替部12は、保守端末装置200からのモード設定情報が未受信であるか否かを判定する(ステップS1)。保守端末装置200からモード設定情報を受信している場合、すなわち、ステップS1において、「NO」の判定の場合には、保守端末装置200から受信したモード設定情報に従い、モード切替部12は、モードの切り替えを行う(ステップS2)。
一方、保守端末装置200からのモード設定情報が未受信であった場合、すなわち、ステップS2において、「YES」の判定の場合には、モード切替部12は、かご部23側から送信されてくるモード設定情報を受信する(ステップS3)。後述するが、ステップS3においてかご部23からは、『通常モード』、『保守モード』、『かご連動ありID設定モード』、『かご連動なしID設定モード』のいずれかのモード信号が送信されてくる。
次に、モード判別部19は、かご部23側からモード切替部12に送信されてきたモード設定情報が、『通常モード』か否かを判定する(ステップS4)。モード設定情報が『通常モード』であった場合、すなわち、ステップS4において、「YES」の判定の場合には、モード切替部12は、モード設定を『通常モード』に設定する(ステップS5)。
一方、モード設定が『通常モード』で無かった場合には、すなわち、ステップS4において、「NO」と判定された場合には、ホール端末制御部15は、全てのホール端末装置300-1、300-2…との間で通信可能か否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6では、ホール端末制御部15は、それぞれのホール端末装置300側に例えば、ダミー信号を送信することで、通信可能か否かを判定する。例えば、ホール端末制御部15では、ダミー信号に対する応答信号を送信してきたホール端末装置300は、号機制御部100との間の通信が可能であり、既にID設定が為されていると判定される。一方、ホール端末制御部15からホール端末装置300側に送信したダミー信号に対する応答信号が無い場合には、そのホール端末装置300と号機制御部100との間の通信が不可能であり、そのホール端末装置300では未だID設定がなされていないと判定される。このように、号機制御部100側では、ホール端末制御部15において、どのホール端末装置300が通信可能であり、どのホール端末装置300が通信不可能であるかを判別することができる。
ステップS6において、ホール端末制御部15が、全てのホール端末装置300と間で通信可能ではないと判定された場合、すなわち、ステップS6において「NO」とされた場合には、モード判別部19は、『ID設定モード』がかご連動ありか否かを判別する(ステップS7)。
ステップS7において、モード判別部19においてかご連動なしと判定された場合、すなわち、ステップS7において「NO」と判定された場合、その判定結果に基づき、モード切替部12は、モード設定を『かご連動なしID設定モード』に設定する(ステップS8)。
一方、ステップS7において、モード判別部19においてかご連動ありであると判定された場合、すなわち、ステップS7において「YES」と判定された場合、その判定結果に基づき、モード切替部12は、モード設定を『かご連動ありID設定モード』に設定する(ステップS9)。
ステップS6において、ホール端末制御部15が、全てのホール端末装置300との間で通信が可能であると判定した場合、すなわち、ステップS6において「YES」と判定された場合には、モード切替部12は、モード設定を『保守モード』に設定する(ステップS10)。
その後、モード判別部19は、それぞれのホール端末装置300-1、300-2…に、ステップS2、ステップS5、ステップS8、ステップS9、ステップS10で決定されたモード設定を送信する(ステップS11)。
[かご部におけるモード切替時の制御フロー]
図6は、かご部23に設けられるかご内制御部500におけるモード切替時の制御フローを示す図である。まず、かご内制御部500では、かご内モード判別部53が、保守端末装置200からのモード設定情報が未受信であるか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において、保守端末装置200からモード設定を受信している、すなわち、ステップS21において「NO」と判定された場合、かご内モード切替部56は、保守端末装置200からの情報に従い、モード設定を切り替える(ステップS22)。
図6は、かご部23に設けられるかご内制御部500におけるモード切替時の制御フローを示す図である。まず、かご内制御部500では、かご内モード判別部53が、保守端末装置200からのモード設定情報が未受信であるか否かを判定する(ステップS21)。ステップS21において、保守端末装置200からモード設定を受信している、すなわち、ステップS21において「NO」と判定された場合、かご内モード切替部56は、保守端末装置200からの情報に従い、モード設定を切り替える(ステップS22)。
一方、ステップS21において、保守端末装置200からのモード設定情報が未受信であると判定された場合、すなわち、ステップS21において「YES」と判定された場合、かご内モード切替部56は、モード設定スイッチ55からの信号に基づいて、モード設定を切り替える(ステップS23)。モード設定スイッチ55からのモードの設定は、保守員からのスイッチ操作によって手動で行われる作業である。
そして、かご内モード判別部53は、ステップS22及びステップS24で設定されたモード設定情報を、かご内通信部51を介して号機制御部100側に送信する(ステップS24)。なお、図6におけるステップS24で送信されたモード設定情報は、図5のステップS3において号機制御部側で受信されるモード情報である。
以上のようにして、かご内制御部500において、モード設定が行われる。
[ホール端末装置におけるモード切替時の制御フロー]
図7は、ホール端末装置300のホール端末内制御部301におけるモード切替時の制御フローを示す図である。ホール端末内制御部301のモード切替部35は、ホール端末内通信部32を介して号機制御部100側から送信されてきたモード設定情報に基づいて、モード設定を切り替える(ステップS31)。
図7は、ホール端末装置300のホール端末内制御部301におけるモード切替時の制御フローを示す図である。ホール端末内制御部301のモード切替部35は、ホール端末内通信部32を介して号機制御部100側から送信されてきたモード設定情報に基づいて、モード設定を切り替える(ステップS31)。
ところで、IDが未だ設定されていないホール端末装置300では、号機制御部100側からの信号を受信することができない。このため、ステップS31のフローは、すでにIDが設定されているホール端末装置300のみで行われる。本実施形態では、ID設定が既に為されているホール端末装置300において、モード設定が『かご連動ありID設定モード』又は『かご連動なしID設定モード』である場合には、号機制御部100側にそのホール端末装置300側からの信号を送信しないように制御される。
一方、まだIDが設定されていないホール端末装置300では、モード設定の初期設定として、『かご連動ありID設定モード』又は『かご連動なしID設定モード』に設定されている構成とすることができる。その他、IDが設定されていないホール端末装置300では、保守端末装置200から直接送信されてくるモード設定情報に基づいて、『かご連動ありID設定モード』又は『かご連動なしID設定モード』に設定される構成としてもよい。
以上の手順により、号機制御部100、かご部23、及び、ホール端末装置300においてモード切り替えが行われた後、IDが設定されていないホール端末装置300におけるIDの設定が行われる。以下に、図8~図10を用いて、号機制御部100、かご部、及び、ホール端末装置300におけるID設定時の制御フローについて説明する。図8~図10に示す制御フローは、図5~図7に示す制御フローが実施された後に実施される。
[ID設定時の号機制御部における制御フロー]
図8は、ID設定時の号機制御部100における制御フローを示す図である。号機制御部100では、まず、モード判別部19は、号機制御部100におけるモード設定が『ID設定モード』であるか否かを判別する(ステップS41)。
図8は、ID設定時の号機制御部100における制御フローを示す図である。号機制御部100では、まず、モード判別部19は、号機制御部100におけるモード設定が『ID設定モード』であるか否かを判別する(ステップS41)。
モード判別部19において『ID設定モード』でないと判別された場合、すなわち、ステップS41において「NO」と判別された場合、その他の指定されたモード処理を進める(ステップS42)。その他のモード処理としては、『通常モード』や『保守モード』に関するモード処理が挙げられるが、ここでは説明を省略する。
一方、モード判別部19において『ID設定モード』であると判別された場合、すなわち、ステップS41において「YES」と判別された場合には、送受信切替部21は、送受信方向を、「受送信」に切り替える(ステップS43)。送受信切替部21では、ホール端末制御部15の制御の下、モード判別部19の判別結果に基づいて、送受信方向が切り替えられる。
送受信切替部21において、送受信方向が「受送信」に切り替えられることにより、号機制御部100は、ホール端末装置300からの信号を受信した後に、号機制御部100側からの信号をホール端末装置300側に送信することができる。
次に、ホール端末制御部15は、設定対象であるホール端末装置300からダミーデータが送信されてきたか否かを判定する(ステップS44)。設定対象であるホール端末装置300とは、現在、IDを設定しようとしているホール端末装置300を指すものとする。ところで、IDが未だ設定されていないホール端末装置300は、号機制御部100側から特定することができないため、号機制御部100との間で通信をすることができない。しかしながら、本実施形態では、まだIDが設定されていないホール端末装置300から号機制御部100側にダミーデータを送信することにより、そのホール端末装置300を、設定対象のホール端末装置300として号機制御部100側から特定することができる。
ホール端末制御部15において、設定対象であるホール端末装置300からダミーデータを受信していないと判定された場合、すなわち、ステップS44で「NO」と判定された場合、再度、ステップS44を繰り返す。
一方、ホール端末制御部15において、設定対象であるホール端末装置300からダミーデータが送信されてきたと判定された場合、すなわち、ステップS44で「YES」と判定された場合、モード判別部19において、『ID設定モード』が『かご連動あり』か否かが判定される(ステップS45)。
モード判別部19において、『かご連動なし』と判定された場合、すなわち、ステップS45において「NO」と判定された場合、ホール端末制御部15は、ホール端末装置300から送信されてくるIDを取得する(ステップS46)。ステップS45では、ホール端末制御部15は、送受信切替部21及びホール端末側通信部18を介して、設定対象となるホール端末装置300から送信されてくるIDを取得する。これにより、『かご連動なしID設定モード』では、号機制御部100において、設定対象となるホール端末装置300のIDを設定することができる。
一方、モード判別部19において、『かご連動あり』と判定された場合、すなわち、ステップS45において「YES」と判定された場合、ホール端末制御部15は、かご部23から送信されてくる乗りかご29の停止階からIDを取得する(ステップS47)。ステップS47では、ホール端末制御部15は、かご部23から、かご側通信部17及びかご制御部14を介して送信されてきた乗りかご29の停止階を取得し、その乗りかご29の停止階の情報から、その停止階に備えられホール端末装置300のIDを取得する。これにより、『かご連動ありID設定モード』では、号機制御部100において、設定対象となるホール端末装置300のIDを設定することができる。
以上のように、ステップS46又はステップS47では、設定対象となるホール端末装置300のIDを取得した後、ホール端末制御部15は、そのIDを設定対象となるホール端末装置300のIDとして設定する。そして、ホール端末制御部15は、そのIDデータをかご部23、ホール端末装置300及び保守端末装置200に送信する(ステップS48)。
号機制御部100では、以上のフローにより、設定対象となるホール端末装置300のIDの設定が行われる。
[ID設定時のご部における制御フロー]
図9は、かご部23のかご内制御部500におけるID設定時の制御フローを示す図である。かご内制御部500では、まず、かご内モード判別部53が、『ID設定モード』であるか否かを判別する(ステップS51)。かご内モード判別部53において『ID設定モード』でないと判別された場合、すなわち、ステップS51において「NO」と判別された場合、その他の指定されたモード処理を進める(ステップS52)。その他のモード処理としては、『通常モード』や『保守モード』に関するモード処理が挙げられるが、ここではそれらのモードを実施するためのプログラムについての説明を省略する。
図9は、かご部23のかご内制御部500におけるID設定時の制御フローを示す図である。かご内制御部500では、まず、かご内モード判別部53が、『ID設定モード』であるか否かを判別する(ステップS51)。かご内モード判別部53において『ID設定モード』でないと判別された場合、すなわち、ステップS51において「NO」と判別された場合、その他の指定されたモード処理を進める(ステップS52)。その他のモード処理としては、『通常モード』や『保守モード』に関するモード処理が挙げられるが、ここではそれらのモードを実施するためのプログラムについての説明を省略する。
一方、かご内モード判別部53において『ID設定モード』であると判別された場合、すなわち、ステップS51において「YES」と判別された場合には、かご内モード判別部53は、『かご連動あり』か否かを判別する(ステップS53)。
かご内モード判別部53において、『かご連動あり』ではないと判別された場合、すなわち、ステップS53において、「NO」と判別された場合には、後述するステップS55に進む。
一方、かご内モード判別部53において、『かご連動あり』と判別された場合、すなわち、ステップS53において「YES」と判別された場合には、停止階判定部52が、乗りかご29の停止階を判定すると共に、停止階を号機制御部100側に送信する(ステップS54)。停止階判定部52では、現在乗りかご29が停止している階を「停止階」として、その停止階の情報をかご内通信部51を介して号機制御部100側に送信する。号機制御部100では、かご部23側から送信された停止階の情報は、かご側通信部17を介してかご制御部14に送信される。ステップS54において送信された停止階の情報は、図8のステップS47において号機制御部100におけるかご制御部14が受信する情報である。
次に、かご内通信部51は、号機制御部100側から送信されてくる、設定対象となるホール端末装置300のIDデータを受信すると共に、受信したIDデータを表示部54に送信する。これにより表示部54では、設定対象となるIDデータが表示部54に表示される(ステップS55)。これにより、保守員は、かご部23の表示部54から設定対象となるホール端末装置300のIDを確認することができる。
かご部23におけるかご内制御部500では、ID設定時において上述の制御フローが実施される。
[ID設定時のホール端末制御部における制御フロー]
図10は、IDの設定対象となるホール端末装置300のホール端末内制御部301におけるID設定時の制御フローを示す図である。
図10は、IDの設定対象となるホール端末装置300のホール端末内制御部301におけるID設定時の制御フローを示す図である。
設定対象であるホール端末装置300では、ホール端末内モード判別部34が、『ID設定モード』であるか否かを判別する(ステップS61)。ホール端末内モード判別部34において『ID設定モード』でないと判別された場合、すなわち、ステップS61において「NO」と判別された場合、その他の指定されたモード処理を進める(ステップS62)。その他のモード処理としては、『通常モード』や『保守モード』に関するモード処理が挙げられるが、ここではそれらのモードを実施するためのプログラムについての説明を省略する。
一方、ホール端末内モード判別部34において『ID設定モード』であると判別された場合、すなわち、ステップS61において「YES」と判別された場合、次に、送受信切替部31は、ホールボタン38が長押しされたか否かを判定する(ステップS61)。ステップS61におけるホールボタン38の長押しは、例えば保守員が設定対象であるホール端末装置300のホールボタン38を押すことによって実施される。ステップS63において、保守員にホールボタン38が長押しされた場合には、入出力制御部36及びホール端末内通信部32を介して送受信切替部31に、その信号が入力される。ステップS63では、保守員が設定対象であるホール端末装置300のホールボタン38を長押しすることで、その設定対象であるホール端末装置300のIDの設定を開始することができる。
送受信切替部31において、ホールボタン38が長押しされないと判定された場合、すなわち、ステップS63において「NO」と判定された場合には、ステップS63に戻る。なお、本実施形態では、設定対象となるホール端末装置300のホールボタン38が保守員によって長押しされるまでステップS63は繰り返される。
送受信切替部31において、ホールボタン38が長押しされたと判定された場合、すなわち、ステップS63において「YES」と判定された場合には、送受信切替部31は、号機制御部100との間の送受信方向を「送受信」に切り替える。送受信切替部31において、「送受信」に切り替えられることにより、設定対象であるホール端末装置300から何らかの信号を号機制御部100側に送信した後に、そのホール端末装置300は、号機制御部100側からの信号を受信することができる。
送受信の切り替え操作の一例として、ホールボタン38の長押しを適用した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ホールボタン38を所定の回数押圧した際に送受信を切り替えてもよく、切り替え操作としては、その他各種の操作が適用できるものである。
次に、ID設定部33は、ホール端末内モード判別部34からの信号に基づき、『かご連動あり』か否かを判定する(ステップS65)。ID設定部33において、『かご連動なし』と判定された場合、すなわち、ステップS65において「NO」と判定された場合、ID設定部33は、ダミーデータを号機制御部100側に送信する(ステップS66)。ステップS65で送信されるダミーデータは、ホール端末内通信部32及び送受信切替部31を介して、号機制御部100側に送信される。また、ステップS6で送信されるダミーデータは、図8のステップS44におけるダミーデータである。
その後、ID設定部33は、保守員がホールボタン38を押した回数に応じて設定対象となるホール端末装置300のIDを設定し、設定されたIDデータを号機制御部100側に送信する(ステップS67)。ステップS67では、入出力制御部36において、保守員に操作されたホールボタン38の入力回数が取得され、この入力回数をID設定部33が取得することにより、ID設定部33において、ホール端末装置300のIDを設定することができる。すなわち、本実施形態では、ホールボタン38からの入力回数をそのホール端末装置300のIDとして設定する。ID設定部33で設定されたホール端末装置300のIDは、ホール端末内通信部32、及び、送受信切替部31を介して号機制御部100側に送信される。また、ステップS67で送信されるIDは、図8のステップS46におけるIDである。
一方、ID設定部33において、『かご連動あり』と判定された場合、すなわち、ステップS65において「YES」と判定された場合、ID設定部33は、ダミーデータを、号機制御部100側に送信する(ステップS68)。ステップS68で送信されるダミーデータは、ステップS68で送信されるダミーデータと同様、ホール端末内通信部32及び送受信切替部31を介して、号機制御部100側に送信される。また、ステップS68で送信されるダミーデータは、図8のステップS44におけるダミーデータである。
その後、ID設定部33は、号機制御部100側から受信したIDデータに基づいて、設定対象となるホール端末装置300のIDを設定する(ステップS69)。ステップS69において、号機制御部100側から受信するIDデータは、図8のステップS48で送信されるIDデータであり、乗りかご29の停止階に基づいて設定されたIDである。
ステップS67,ステップS69においては、上述のように、設定対象であるホール端末装置300のIDが設定される。
その後、入出力制御部36は、号機制御部100側から受信したIDデータを表示器39に出力する(ステップS70)。これにより、ホール端末装置300の表示器39に設定されたIDを表示することができる。ステップS70で受信するIDデータは、図8のステップS48で号機制御部側から送信されるIDデータである。
以上のように、本実施形態では、号機制御部100の送受信切替部21、及び、ホール端末装置300の送受信切替部31の送受信方向を、モード設定に応じて切り替える。これにより、号機制御部100に対してIDの設定が必要なホール端末装置300がある場合に、そのホール端末装置300のID設定を各階毎に単独で行うことができる。
また、設定されたIDを十進法で表示部や表示器に表示することができるので、保守員による設定されたIDの確認が容易になる。また、本実施形態では、ホール端末装置300のインジケータカバーを取り外すことなく、所定のIDを設定することができるため、作業性の向上が図られる。
本実施形態では、ホール端末装置300のIDを号機制御部100側に設定する例として説明したが、例えば、号機制御部100に制御される他の制御装置におけるIDを設定する場合にも、本発明を適用することができる。例えば、かご部23に設けられる制御装置のIDを号機制御部100側に設定する場合にも、本発明を適用することができる。その場合には、号機制御部100において、かご側通信部17よりもかご内制御部500側に送受信切替部を設けると共に、かご内制御部500において、かご内通信部51より号機制御部100側に送受信切替部を設ける。そして、これらの送受信切替部の送受信方向をモード設定に応じて本実施形態と同様に切り替えることで、ID設定を容易に行うことができる。
上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成について他の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…エレベーターシステム、10…エレベーター、11…保守端末側通信部、12…モード切替部、13…モータ制御部、14…かご部制御部、15…ホール端末制御部、16…モータ側通信部、17…かご側通信部、18…ホール端末側通信部、19…モード判別部、21…送受信切替部、22…巻上機、23…かご部、26…保守端末内通信部、27…表示部、28…操作部、30…主ロープ、31…送受信切替部、32…ホール端末内通信部、33…ID設定部、34…ホール端末内モード判別部、35…モード切替部、36…入出力制御部、37…入出力部、38…ホールボタン、39…表示器、51…かご内通信部、52…停止階判定部、53…かご内モード判別部、54…表示部、55…モード設定スイッチ、56…かご内モード切替部、100…号機制御部、200…保守端末装置、300…ホール端末装置
Claims (7)
- エレベーターのID設定システムにおいて、
エレベーターの運行を制御する号機制御部と、
前記号機制御部からの指令に基づいて前記エレベーターを構成する所定の部位を制御する制御装置とを備え、
前記号機制御部は、
前記号機制御部におけるモード設定を判別するモード判別部と、
前記モード判別部の判別結果に基づいて、前記制御装置との間の送受信方向を切り替える送受信切替部と、
前記制御装置のIDを設定するID設定部とを備え、
前記モード設定がID設定モードであった場合には、前記送受信切替部は、前記制御装置との間の送受信方向を「受送信」に切り替えて、前記制御装置からの信号を受信可能にし、前記ID設定部は、信号を送信してきた前記制御装置を特定すると共に、前記制御装置のIDを設定する
エレベーターのID設定システム。 - 前記制御装置は、各乗場階に設けられた複数のホール端末装置であり、
前記ID設定部は、複数のホール端末装置の内、ID設定モード時に、ダミー信号を送信してきたホール端末装置を、ID設定対象のホール端末装置として特定すると共に、前記設定対象のホール端末装置のIDを設定する
請求項1に記載のエレベーターのID設定システム。 - 前記ホール端末装置は、行先方向を入力するためのホールボタンを備え、
前記ID設定部は、ID設定モード時において、前記ダミー信号を受信した後に、前記ホールボタンからの入力回数に基づいて、前記ID設定対象のホール端末装置のIDを設定する
請求項2に記載のエレベーターのID設定システム。 - 前記号機制御部に制御されるかご部を備え、
前記ID設定部は、ID設定モード時において、前記ダミー信号を受信した後に、前記かご部から送信されてくる停止階の情報に基づいて、前記ID設定対象のホール端末装置のIDを設定する
請求項3に記載のエレベーターのID設定システム。 - 前記号機制御部は、通信部を介して接続される保守端末装置からの信号に基づいてモード設定を切り替えるモード切替部を備える
請求項1に記載のエレベーターのID設定システム。 - 前記制御装置は、前記号機制御部に制御されるかご部に備えられている
請求項1に記載のエレベーターのID設定システム。 - エレベーターの運行を制御する号機制御部において、
前記号機制御部に設けられたモード判別部において前記号機制御部におけるモード設定を判別し、
前記モード設定がID設定モードであった場合には、前記号機制御部からの指令に基づいて前記エレベーターを構成する所定の部位を制御する制御装置との間の送受信方向を「受送信」に切り替えて、前記制御装置からの信号を受信可能にし、
前記号機制御部に設けられたID設定部は、前記信号を送信してきた前記制御装置を特定すると共に、前記制御装置のIDを設定する
エレベーターのID設定方法。
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