JP2023077035A - ステアリングビーム支持構造 - Google Patents

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JP2023077035A JP2021190136A JP2021190136A JP2023077035A JP 2023077035 A JP2023077035 A JP 2023077035A JP 2021190136 A JP2021190136 A JP 2021190136A JP 2021190136 A JP2021190136 A JP 2021190136A JP 2023077035 A JP2023077035 A JP 2023077035A
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【課題】衝突時におけるステアリング装置による乗員への加害性を抑制したステアリングビーム支持構造を提供する。【解決手段】フロントピラーロワ10と、左右のフロントピラーロワの間にわたして設けられステアリング装置100のステアリングコラム102が取り付けられるステアリングビーム110との連結箇所に設けられるステアリングビーム支持構造を、ステアリングビームの車幅方向における端部が結合される第1部材120と、フロントピラーロワに固定される第2部材130と、第2部材の後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向の回動に応じて、第1部材を第2部材に対して上昇させる連動機構124,132を有する構成とする。【選択図】図3

Description

本発明は、車両のフロントピラーロワとステアリングビームとの接続部に設けられるステアリングビーム支持構造に関する。
自動車等の車両においては、ステアリングホイールが接続されるステアリングシャフトアッパを保持するステアリングコラムを、ステアリングビームによって支持している。
ステアリングビームは、左右のフロントピラーロワの間にわたして設けられる梁状の部材である。
フロントピラーロワは、車室前部の左右に設けられ上下に延在する柱状の部材である。
このようなステアリングビーム周辺の車体構造に関する技術として、例えば特許文献1には、ステアリングメンバ(ステアリングビーム)によって衝突時に車体の剛性をコントロールして、最適な強度反力特性を出すことができるステアリングメンバ構造として、ステアリングメンバと、その側端部を支持するブラケットで、左右のフロントピラー間を結合することが記載されている。また、ブラケットの基端部付近の前面に設けた凹みで座屈が生じて、ステアリングメンバの先端に合わせて前方に曲がり、ステアリングメンバとブラケットの中心軸はステアリングメンバの変形中も互いに平行となり、ステアリングメンバとブラケットの側端部の二重管構造部分が軸方向に滑りやすくなることが記載されている。
特許文献2には、デッキクロスメンバとフロントピラー下部との結合剛性を強化することで、ステアリングハンドルの振動を抑制するデッキクロスメンバ取付構造として、断面略コ字状ブラケットは、デッキクロスメンバの端部と、フロントピラー下部との間に配置されることが記載されている。また、断面略コ字状ブラケットはデッキクロスメンバの右端と右フロントピラー下部を結合することが記載されている。
特許文献3には、ステアリング部の操作によるフロントピラーインナの面外変形を抑制できる車両のフロントピラー構造として、補強ブラケットがアウターレインフォースメント(R/F)とAピラーインナとに結合されることが記載されている。補強ブラケットの配置位置は、Aピラーにおいて、インパネR/Fの端部が取り付けられる部位に対応する位置であることが記載されている。
特開2000-344139号公報 特開2006- 82746号公報 特開2019-108026号公報
車幅方向における側端部近傍の微小な領域にのみ車両前方側から衝突物が衝突するスモールオーバラップオフセット衝突では、オーバラップが比較的大きいオフセット衝突やフルラップ衝突に対して、衝突エネルギを十分に吸収できない状態で、車室に比較的大きな荷重が伝達され、車室の変形が生じることが懸念される。
特に、車体変形によってステアリング装置を支持するステアリングビームが前席シート側へ接近すると、ステアリング装置による乗員への影響が懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、衝突時におけるステアリング装置による乗員への加害性を抑制したステアリングビーム支持構造を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係るステアリングビーム支持構造は、乗員が収容される車室の前部における側部でありかつ前輪の後方側に設けられ上下方向に延在するフロントピラーロワと、左右の前記フロントピラーロワの間にわたして設けられステアリング装置のステアリングコラムが取り付けられるステアリングビームとの連結箇所に設けられるステアリングビーム支持構造であって、前記ステアリングビームの車幅方向における端部が結合される第1部材と、前記フロントピラーロワに固定される第2部材と、前記第2部材の後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向の回動に応じて、前記第1部材を前記第2部材に対して上昇させる連動機構を有することを特徴とする。
これによれば、スモールオーバラップオフセット衝突時に、フロントピラーロワの上部が、後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向に回動(外開き変形)することに応じて、第1部材に対して第2部材が同様に回動し、連動機構によって第1部材が上昇する。
このため、ステアリング装置が取り付けられたステアリングビームが上昇し、ステアリングホイール等が乗員の大腿部や下腹部に傷害を与えることを防止できる。
本発明において、前記連動機構は、前記第1部材に形成された第1ネジ部と、前記第2部材に形成されるとともに前記第1ネジ部と噛合う第2ネジ部とを有する構成とすることができる。
これによれば、簡単な構成により確実に上述した効果を得ることができる。
また、第1ネジ部と第2ネジ部との噛合により、第1部材を第2部材に対して強固に支持することができる。
本発明において、前記第1部材は、車両上方から見た平面視において車両後方側が凸となる方向に湾曲した凸曲面部を有し、前記第2部材は、前記凸曲面部の表面に沿って形成され前記凸曲面部に対して摺動可能な凹曲面部を有し、前記第1ネジ部は、前記凸曲面部に形成され、前記第2ネジ部は、前記凹曲面部に形成される構成とすることができる。
これによれば、フロントピラーロワの捩じり変形が発生した場合であっても第1部材と第2部材とが変位に追従して適切に接触し、第1ネジ部と第2ネジ部との噛合状態を良好とすることができる。
本発明において、前記第1部材は、前記連動機構に対する前記ステアリングビームの車幅方向の相対変位を許容する変位許容部を有する構成とすることができる。
これによれば、フロントピラーロワの上部が車幅方向外側へ変位する方向にフロントピラーロワが傾斜した場合であっても、フロントピラーロワの上部とステアリングビームとの車幅方向相対変位を吸収し、連動機構を適切に作動させることができる。
この場合、前記変形許容部は、前記ステアリングビームから入力される軸力に応じて壁面部が変形する中空構造体を有する構成とすることができる。
これによれば、簡単な構成により上述した効果を得ることができる。
また、壁面部の変形により、衝突により車体に入力されたエネルギの一部を吸収することができる。
以上説明したように、本発明によれば、衝突時におけるステアリング装置による乗員への加害性を抑制したステアリングビーム支持構造を提供することができる。
本発明を適用したステアリングビーム支持構造の実施形態を有する車両の車体構造を車両上方から見た状態を示す模式的平面視図である。 実施形態のステアリングビーム支持構造を有する車両の車体構造を車幅方向から見た状態を示す模式的側面視図である。 実施形態のステアリングビーム支持構造の模式的斜視図である。
以下、本発明を適用したステアリングビーム支持構造の実施形態について説明する。
実施形態のステアリングビーム支持構造は、車室2の前方側にパワーユニットコンパートメント3が設けられた乗用車等の自動車に設けられるものである。
図1は、実施形態のステアリングビーム支持構造を有する車両の車体構造を車両上方から見た状態を示す模式的平面視図である。
図2は、図1の車体構造を車幅方向から見た状態を示す模式的側面視図である。
車体構造1は、車室2とパワーユニットコンパートメント3との接合部周辺の構成に特徴を有する。
車室2は、図示しない乗員等を収容する空間部である。
パワーユニットコンパートメント3は、例えば、図示しないエンジン、トランスミッション、モータジェネレータ、及び、その補機類などのパワーユニットを収容する空間部である。
パワーユニットコンパートメント3は、車室2の前端部から車両前方側へ張り出して形成されている。
車体構造1は、フロントピラーロワ10、フロントピラーアッパ20、トーボード30、トーボードクロスメンバ40、フロアパネル50、フロントサイドフレーム60、アッパフレーム70、ストラットハウジング80、サスペンションクロスメンバ90等を有して形成されている。
フロントピラーロワ10は、車室の前端部かつ左右側部にそれぞれ設けられた柱状の部材である。
フロントピラーロワ10は、上下方向に延在している。
フロントピラーロワ10は、長手方向と直交する平面で切って見た断面形状が閉断面として形成されている。
フロントピラーロワ10は、図示しないフロントウインドウガラス及びフロントドアガラスの下端部よりも下方側(いわゆるグリーンハウスよりも下方側)の領域に設けられている。
フロントピラーアッパ20は、フロントピラーロワ10の上端部から上方へ突き出した柱状の部材である。
フロントピラーロワ10、フロントピラーアッパ20は共同して車両のフロントピラー(Aピラー)を構成する。
フロントピラーアッパ20は、上端部が下端部に対して車両後方側となるように、後傾している。
また、フロントピラーアッパ20は、上端部が下端部に対して車幅方向内側となるように、内傾して配置されている。
フロントピラーアッパ20は、長手方向と直交する平面で切って見た断面形状が閉断面として形成されている。
フロントピラーアッパ20は、フロントウインドウガラスの側端部、及び、フロントドアガラスの前端部に沿って配置されている。
フロントピラーアッパ20の後端部は、図示しないルーフの側部に沿って延在する図示しないルーフサイドフレームに、連続的に接続されている。
ルーフサイドフレームには、図示しないセンターピラー(Aピラー)、リアピラー(Cピラー、Dピラー等)の上端部が接続される。
トーボード30は、左右のフロントピラーロワ10の間にわたして設けられたパネル状の部材である。
トーボード30は、車室2の下半部における前面部を構成する部分である。
トーボード30の上部31は、車幅方向から見たときに、上下方向に沿って延在している。
トーボード30の下部32は、上部31の下端部から下方へ張り出して形成されている。
下部32は、下端部が上端部(上部31との接続部)に対して車両後方側となるように、前傾して配置されている。
トーボードクロスメンバ40は、左右のフロントピラーロワ10の上部の間にわたして配置されている。
トーボードクロスメンバ40は、トーボード30の上部31に対して車両前方側へ張り出して形成されている。
トーボードクロスメンバ40は、フロントウインドウガラスの下端部に沿って延在している。
フロアパネル50は、車室2の床面部を構成するパネル状の部材である。
フロアパネル50は、トーボード30の下部32の下端部から、車両後方側へ張り出して形成されている。
フロアパネル50の側端部には、サイドシル51が設けられている。
サイドシル51は、閉断面を有しかつ車両前後方向に延在する構造部材である。
サイドシル51の前端部は、フロントピラーロワ10の下端部に結合されている。
フロントサイドフレーム60は、図示しないパワーユニット及びフロントサスペンションの一部を支持する車体の構造部材である。
フロントサイドフレーム60は、車室2の前部からパワーユニットコンパートメント3にかけて、車両前後方向に延在している。
フロントサイドフレーム60は、車両前後方向から見た断面形状が閉断面となるよう構成されている。
フロントサイドフレーム60の前部61は、トーボード30における上部31と下部32との接合部付近から、車両前方側へ突出して形成されている。
フロントサイドフレーム60の中間部62は、トーボード30の下部32の前面(下面)に沿って配置されている。
フロントサイドフレーム60の後部63は、フロアパネル50の下面に沿って、車両前後方向に延在している。
中間部62、後部63は、トーボード30、フロアパネル50にそれぞれ溶接等によって固定されている。
フロントサイドフレーム60は、フロントピラーロワ10よりも車幅方向内側に配置されている。
フロントサイドフレーム60は、車幅方向に離間して一対設けられている。
左右のフロントサイドフレーム60の間には、パワーユニットの主機等が配置される。
フロントサイドフレーム60の車幅方向外側には、前輪FWと、前輪FWを支持する図示しないサスペンション装置の一部が配置される。
アッパフレーム70は、フロントピラーロワ10の前部から車両前方側へ突き出した構造部材である。
アッパフレーム70は、車両前後方向から見たときに、矩形状の閉断面形状を有する。
アッパフレーム70の前端部は、ストラットハウジング80に対して車両前方側へ突出している。
アッパフレーム70の後端部は、フロントピラーロワ10の上端部近傍において、フロントピラーロワ10の前面部に、例えば溶接等により結合されている。
ストラットハウジング80は、サスペンション装置の一部を収容する部分である。
ストラットハウジング80は、例えば、下方側が開口したボックス状の構造体として形成することができる。
例えば、サスペンション装置がマクファーソンストラット式である場合には、ストラットハウジング80は、図示しないストラットの上部を収容する。
ストラットは、ショックアブソーバ及びその外径側に巻き回されたコイルスプリングを有する。
ショックアブソーバの下端部は、前輪FWが回転可能に取り付けられる図示しないハブベアリングハウジング(ハブナックル)に締結される。
ストラットハウジング80には、ストラットの上端部が締結される図示しないストラットトップマウント部が形成されている。
ストラットハウジング80の下部は、フロントサイドフレーム60の前部61の車幅方向外側の部分に溶接等により結合されている。
ストラットハウジング80とフロントサイドフレーム60との結合箇所は、フロントサイドフレーム60とトーボード30との結合箇所に対して車両前方側に、トーボード30との間に間隔を有して配置されている。
ストラットハウジング80の上部は、アッパフレーム70の車幅方向内側の側面部に、溶接等により結合されている。
サスペンションクロスメンバ90は、左右のフロントサイドフレーム60の前部61の間にわたして設けられる梁状の構造部材である。
サスペンションクロスメンバ90は、車両前後方向における位置が、ストラットハウジング80と隣接して配置されている。
サスペンションクロスメンバ90には、例えば、車両のパワーユニットが走行用動力源としてエンジンを有する場合には、エンジン主機を、弾性体を介して支持するエンジンマウントが設けられる。
また、サスペンションクロスメンバ90は、例えばトランスバースリンク(ロワアーム)などのサスペンション装置の構成部品が取り付けられる。
実施形態において、車両はさらにステアリング装置100を有する。
ステアリング装置100は、前輪FWに舵角を与え車両を操向するものである。
ステアリング装置100は、ステアリングホイール101、ステアリングコラム102、ブラケット103等を有する。
ステアリングホイール101は、図示しないドライバが操舵操作を入力する部材である。
ステアリングホイール101は、例えば円環状に形成されている。
ステアリングホイール101の中心軸は、上方から見た平面視においては、車両前後方向に沿って配置されている。
ステアリングホイール101の中心軸は、車幅方向から見た側面視においては、車両後方側が前方側に対して高くなるよう傾斜して配置されている。
ステアリングコラム102は、図示しないステアリングシャフトを、中心軸回りに回動可能な状態で収容する部分である。
ステアリングシャフトは、ステアリングホイール101の回転を図示しないステアリングギアボックスに伝達する回転軸である。
ブラケット103は、ステアリングコラム102を、ステアリングビーム110の中間部における下部に固定する部材である。
ステアリング装置100のステアリングコラム102は、以下説明するステアリングビーム110を介して車体構造1に取り付けられている。
ステアリングビーム110は、左右のフロントピラーロワ10の間にわたして設けられた梁状の部材である。
ステアリングビーム110の本体部は、例えば鋼製の丸パイプ材によって形成されている。
ステアリングビーム110は、ストレートな丸パイプ材を、その中心軸が車幅方向に沿うように配置して構成されている。
ステアリングビーム110の車幅方向における端部には、ステアリングビーム固定ボックス120、ガイド部材130、ガイド部材ブラケット140等が設けられている。
ステアリングビーム固定ボックス120は、ステアリングビーム110の車幅方向における端部が結合される部材(第1部材)である。
ステアリングビーム固定ボックス120は、車幅方向、上下方向、前後方向から見た平面形が矩形状に形成されている。
ステアリングビーム固定ボックス120は、内部が中空となるボックス状に形成されている。
ステアリングビーム固定ボックス120の外殻部は例えば蘇生変形が可能な金属製の板材によって形成されている。
ステアリングビーム固定ボックス120は、内側側面部121、外側側面部122、後面部123等を有して構成されている。
内側側面部121は、車幅方向内側に面した側面部である。
内側側面部121は、ステアリングビーム110の車幅方向における端部から、車両前後方向及び上下方向に延在する平面に沿って張り出した平板状の部分である。
外側側面部122は、車幅方向外側に面した側面部である。
外側側面部122は、内側側面部と平行な平板状に形成されている。
外側側面部122は、例えば溶接やボルト等の機械的締結手段により、フロントピラーロワ10の車幅方向内側の面部に結合されている。
内側側面部121と外側側面部122とは、車幅方向に間隔を隔てて対向して配置されている。
内側側面部121及び外側側面部122は、車幅方向から見た平面形が、例えば矩形状に形成されている。
内側側面部121の外周縁部と、外側側面部122の外周縁部とは、平板状に形成された上面部、下面部、前面部、及び、以下説明する後面部123によって接続されている。
後面部123は、上方から見た形状が、車両後方側が凸となる円弧状となる凸曲面として形成されている。
後面部123の一部には、ネジ部124(第1ネジ部)が形成されている。
ガイド部材130は、ステアリングビーム固定ボックス120の車両後方側に設けられた部材(第2部材)である。
ガイド部材130は、ステアリングビーム固定ボックス120の後面部123と当接し、車室2に対するステアリングビーム固定ボックス120の後退を防止する機能を有する。
ガイド部材130は、例えば、中実又は中空の金属製部材によって形成されている。
ガイド部材130は、ステアリングビーム固定ボックス120に対して、前後方向、車幅方向の圧縮力、引張力に対する強度が大きく設定されている。
ガイド部材130は、ステアリングビーム固定ボックス120の後面部123と当接する前面部131を有する。
前面部131は、上方から見た形状が、ステアリングビーム固定ボックス120の後面部123と同様の曲率を有し、車両後方側が凸となる円弧状となる凹曲面として形成されている。
前面部131は、ステアリングビーム固定ボックス120の後面部123と面接触するとともに、凹曲面の周方向、及び、上下方向に沿って、ステアリングビーム固定ボックス120の後面部123に対して摺動可能となっている。
前面部131において、ステアリングビーム固定ボックス120のネジ部124と対向する領域には、このネジ部124と噛合うネジ部132(第2ネジ部)が形成されている。
ネジ部124、132は、協働して本発明の連動機構を構成する。
ネジ部124,132は、ステアリングビーム固定ボックス120に対する、ガイド部材130の後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向の回動を、ステアリングビーム固定ボックス120を上昇させる直進並進運動に変換する回転直線変換機構である。
ガイド部材ブラケット140は、ガイド部材130をフロントピラーロワ10に固定する部材である。
ガイド部材ブラケット140は、取付面部141、下面部142を有する。
取付面部141は、車両前後方向及び上下方向に延在する平板状の部材である。
取付面部141は、フロントピラーロワ10の車幅方向内側の面部に、例えば溶接やボルト等の機械的締結手段によって固定されている。
下面部142は、取付面部141の下端部から車幅方向内側に突出した平板状の部材である。
ガイド部材130の車幅方向外側の面部は、取付面部141に当接した状態で固定されている。
ガイド部材130の下面部は、ガイド部材ブラケット140の下面部142に載せられた状態で固定されている。
以下、実施形態のステアリングビーム支持構造を有する車両におけるスモールオーバラップオフセット衝突後の状態について説明する。
主にフロントサイドフレーム60よりも車幅方向外側の領域に、他車両等の物体が衝突するスモールオーバラップオフセット衝突においては、前輪FWがフロントピラーロワ10の前面部に衝突し、フロントピラーロワ10の中間部に局所的な変形を生じさせる。
この局所的な変形は、フロントピラーロワ10を曲げ変形させる起点として機能する。
また、アッパフレーム70への入力が他の衝突態様に対して大きくなり、アッパフレーム70が車室2に対して後退するとともに、ストラットハウジング80が圧壊してアッパフレーム70の前端部が車幅方向内側へ引き込まれる。
このような各部材の挙動により、フロントピラーロワ10の上端部近傍(アッパフレーム70との結合部近傍)は、上端部が車幅方向外側に変位する方向の傾斜変形(倒れ変形)示す。
また、フロントピラーロワ10の上端部近傍は、後部が前部に対して車幅方向外側に振り出される方向の捩じり変形(回動挙動)を示す。
上述したようにフロントピラーロワ10の上端部が捩じり変形を示した場合、ガイド部材130もフロントピラーロワ10に追従し、ステアリングビーム固定ボックス120に対して、後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向(矢印A1方向)の回転挙動を示す。
このとき、ネジ部124,132からなる連動機構は、ガイド部材130に対してステアリングビーム固定ボックス120を上昇(矢印A2方向)させるよう駆動する。
また、フロントピラーロワ10の傾斜変形により、ガイド部材130がステアリングビーム110に対して車幅方向外側に変位した場合には、ステアリングビーム固定ボックス120が変形(典型的には内側側面部121の膨れ変形)により、この変位を吸収することで、ネジ部124、132の噛合状態への影響を低減している。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)スモールオーバラップオフセット衝突時に、フロントピラーロワ10の上部(ステアリングビーム110が取り付けられる領域)が、後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向に回動(外開き変形)することに応じて、ステアリングビーム固定ボックス120に対してガイド部材130が同様に回動し、ネジ部124,132からなる連動機構によってステアリングビーム固定ボックス120が上昇する。
このため、ステアリング装置100が取り付けられたステアリングビーム110が上昇し、ステアリングホイール101等が乗員の大腿部や下腹部に傷害を与えることを防止できる。
(2)ステアリングビーム固定ボックス120とガイド部材130とがネジ部124,132が噛み合った状態で連結されることから、上述したステアリングビーム固定ボックス120の上昇を簡単な構成により実現するとともに、ステアリングビーム固定ボックス120をガイド部材130に対して強固に支持することができる。
(3)ステアリングビーム固定ボックス120の後面部123を凸曲面部として形成するとともにガイド部材130の前面部131を後面部123に対して摺動可能な凹曲面部として形成し、後面部123、前面部131にネジ部124,132を形成することにより、フロントピラーロワ10の捩じり変形が発生した場合であってもステアリングビーム固定ボックス120とガイド部材130とが変位に追従して適切に接触し、ネジ部124,132の噛合状態を良好とすることができる。
(4)ステアリングビーム固定ボックス120の内側側面部121等がステアリングビーム110からの軸力に応じて変形することにより、フロントピラーロワ10に車幅方向外側に倒れる傾斜変形が生じた場合であっても、ギヤ部124,132に対するステアリングビーム110の車幅方向相対変位を簡単な構成により吸収し、連動機構を適切に作動させることができる。
また、内側側面部121等の壁面部の変形により、衝突により車体に入力されたエネルギの一部を吸収することができる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)ステアリングビーム支持構造、車体構造は、上述した各実施形態に限らず、適宜変更することができる。
これらを構成する各部材の形状、構造、材質、製法、配置、数量、結合手法などは、実施形態の構成に限らず、適宜変更することができる。
(2)実施形態においては、第1部材としてステアリングビーム固定ボックス120を備え、第2部材としてステアリングビーム固定ボックス120の後面部123と摺接するガイド部材130を備える構成としているが、第1部材、第2部材の形状、構造、配置等は実施形態に限定されず、適宜変更することができる。
(3)実施形態においては、第1部材を第2部材に対して上昇させる連動機構として、例えばギヤ機構を有する構成としているが、連動機構の構成はこれに限らず、適宜変更することができる。
1 車体構造 2 車室
3 パワーユニットコンパートメント
10 フロントピラーロワ 20 フロントピラーアッパ
30 トーボード 31 上部
32 下部 40 トーボードクロスメンバ
50 フロアパネル 51 サイドシル
60 フロントサイドフレーム 61 前部
62 中間部 63 後部
70 アッパフレーム 71 上面部
72 下面部 73 内側側面部
74 外側側面部 80 ストラットハウジング
90 サスペンションクロスメンバ
100 ステアリング装置 101 ステアリングホイール
102 ステアリングコラム 102 ブラケット
110 ステアリングビーム 120 ステアリングビーム固定ボックス
121 内側側面部 122 外側側面部
123 後面部 124 ネジ部
130 ガイド部材 131 前面部
132 ネジ部 140 ガイド部材ブラケット
141 取付面部 142 下面部
FW 前輪

Claims (5)

  1. 乗員が収容される車室の前部における側部でありかつ前輪の後方側に設けられ上下方向に延在するフロントピラーロワと、
    左右の前記フロントピラーロワの間にわたして設けられステアリング装置のステアリングコラムが取り付けられるステアリングビームと
    の連結箇所に設けられるステアリングビーム支持構造であって、
    前記ステアリングビームの車幅方向における端部が結合される第1部材と、
    前記フロントピラーロワに固定される第2部材と、
    前記第2部材の後部が前部に対して車幅方向外側へ変位する方向の回動に応じて、前記第1部材を前記第2部材に対して上昇させる連動機構を有すること
    を特徴とするステアリングビーム支持構造。
  2. 前記連動機構は、
    前記第1部材に形成された第1ネジ部と、
    前記第2部材に形成されるとともに前記第1ネジ部と噛合う第2ネジ部と
    を有することを特徴とする請求項1に記載のステアリングビーム支持構造。
  3. 前記第1部材は、車両上方から見た平面視において車両後方側が凸となる方向に湾曲した凸曲面部を有し、
    前記第2部材は、前記凸曲面部の表面に沿って形成され前記凸曲面部に対して摺動可能な凹曲面部を有し、
    前記第1ネジ部は、前記凸曲面部に形成され、
    前記第2ネジ部は、前記凹曲面部に形成されること
    を特徴とする請求項2に記載のステアリングビーム支持構造。
  4. 前記第1部材は、前記連動機構に対する前記ステアリングビームの車幅方向の相対変位を許容する変位許容部を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のステアリングビーム支持構造。
  5. 前記変形許容部は、前記ステアリングビームから入力される軸力に応じて壁面部が変形する中空構造体を有すること
    を特徴とする請求項4に記載のステアリングビーム支持構造。
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