JP2023073627A - X線診断装置およびx線画像収集方法 - Google Patents

X線診断装置およびx線画像収集方法 Download PDF

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Kazuhiro Taniyama
貴之 石川
Takayuki Ishikawa
学 田中
Manabu Tanaka
順一 山岸
Junichi Yamagishi
直高 佐藤
Naotaka Sato
智 田中
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【課題】撮影での位置調整に関する操作性を向上させること。【解決手段】本実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線検出器と、指定部と、画像収集部とを備える。X線管はX線を被検体に照射する。X線検出器は、第1の検出器と第1の検出器よりも小視野である第2の検出器とを有し、被検体を透過し入射したX線に基づいて検出信号を出力する。指定部は、第1の検出器の検出信号に基づいて生成された第1のX線画像において、複数の位置を指定する。画像収集部は、第2の検出器が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、複数の位置が含まれるように、X線検出器と被検体が載置された天板とのうち少なくとも一つを被検体に対して相対的に移動させ、複数の第2のX線画像を収集する。【選択図】図6

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置およびX線画像収集方法に関する。
従来、通常の解像度で大きいサイズの検出器に高精細解像度の小型の検出器を組み合わせた検出器を搭載するX線診断装置がある。このようなX線診断装置を用いた下肢の撮影では、寝台を1方向に動かしながら被検体の下肢を撮影するステッピングディジタル差分血管造影法(SDSA:Stepping Digital Subtraction Angiography)などの撮影が行われる。
SDSAにおいて、例えば、血管の狭窄部位に対して、血管の上流方向側と下流方向側との両方向からカテーテルを移動させて、狭窄部位にステントを誘導する手技(ランデブー法)がある。このとき、高精細検出器での画像表示が有用である。しかしながら、高精細検出器の視野は小さいため、通常の検出器での大きい視野から高精細検出器の小さい視野に切り替えた場合、関心部位に高精細検出器の視野を移動させる位置調整が難しいことがある。
特開2018-14922号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、撮影での位置調整に関する操作性を向上させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線検出器と、指定部と、画像収集部と、を備える。X線管は、X線を被検体に照射する。X線検出器は、第1の検出器と前記第1の検出器よりも小視野である第2の検出器とを有し、前記被検体を透過し入射したX線に基づいて検出信号を出力する。指定部は、前記第1の検出器の検出信号に基づいて生成された第1のX線画像において、複数の位置を指定する。画像収集部は、前記第2の検出器が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、前記複数の位置が含まれるように、前記X線検出器と前記被検体が載置された天板とのうち少なくとも一つを前記被検体に対して相対的に移動させ、前記複数の第2のX線画像を収集する。
図1は、実施形態に係るX線診断装置の構成の一例を示す図。 図2は、実施形態に係るX線検出器の構成例を示すブロック図。 図3は、実施形態に係り、床置き式の保持装置と、被検体が載置された天板を含む寝台との一例を示す図。 図4は、実施形態に係り、天井吊り式の保持装置の一例を寝台とともに示す図。 図5は、実施形態に係り、X線診断装置によるX線画像の収集処理動作を説明するための図。 図6は、実施形態に係り、高精細撮影処理の手順の一例を示すフローチャート。 図7は、実施形態に係り、ランデブー法において、第1のX線画像と、2つの指定位置と、3つの第2撮影位置に対応する3つの高精細視野サイズとの一例を示す図。 図8は、実施形態に係り、第3のX線画像の一例を示す図。 図9は、実施形態の第3変形例に係り、撮像から第3のX線画像の表示までの処理の概要を示す図。
以下、図面を参照しながら、X線診断装置およびX線画像収集方法の実施形態について詳細に説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明は適宜省略する。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示す図である。なお、以下の実施形態では、保持装置19における支持アームを有する循環器用のX線診断装置について説明する。支持アームは、X線管13とX線検出器17とを支持する。なお、本実施形態に係るX線診断装置1におけるX線検出器17は、例えば、第1の検出器と、第1の検出器よりも小視野である第2の検出器とを有するものとする。換言すれば、第1の検出器の視野は、第2の検出器の視野よりも大きい。また、第2の検出器における空間分解能は、第1の検出器における空間分解能より高い。すなわち、第2の検出器は、第1の検出器に比べて高精細な検出器である。
なお、本実施形態に係るX線診断装置1は、通常の視野の平面検出器(以下、検出器Aと呼ぶ)の前面に他の検出器(以下、検出器Bと呼ぶ)を配置可能なシステム(Micro Angiography Fluoroscope System:以下、MAFシステムと呼ぶ)を有するX線診断装置により実現されてもよい。このとき、MAFシステムにおける検出器Aは、第1の検出器に対応し、検出器Bより大きい検出素子サイズおよび/または標準的な空間分解能を有する。加えて、MAFシステムにおける検出器Bは、検出器Aの前面に配置可能である。MAFシステムにおける検出器Bは、検出器Aより小さい検出素子サイズおよび/または高空間分解能を有する。検出器Bは、ホルダ機構によりCアームに取り付けられる。ホルダ機構は、検出器Bを、パーク位置とX線照射範囲との間で自在に移動可能に支持する。
X線診断装置1は、撮像部3と、寝台5と、駆動部7と、操作部9と、X線高電圧装置11と、処理回路21と、記憶回路23と、表示部25と、入力インターフェース27とを備える。撮像部3は、被検体PにX線を照射するX線管13とX線を検出するX線検出器17とを含み、X線絞り15と保持装置19とをさらに備える。すなわち、撮像部3は、支持アームをさらに備える。寝台5には、撮像部3および寝台5を動作させるための操作部9が設けられる。撮像部3および寝台5を駆動する駆動部7は、撮像系移動駆動部71と、天板移動駆動部73とを備える。
X線高電圧装置11は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路と、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、X線管13に印加する高電圧及びX線管13に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する。X線制御装置は、X線管13が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行う。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置11は、保持装置19に設けられてもよい。
X線管13は、X線を被検体Pに照射する。X線管13は、X線高電圧装置11からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。X線管13には、例えば、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。なお、X線管13の型式は、回転陽極型に限定されず、任意の型式のX線管が適用可能である。
X線絞り15は、X線管13におけるX線放射窓の前面に設けられる。X線絞り15は、例えば、鉛などの金属板で構成された4枚の絞り羽根を有する。絞り羽根は、操作部9または入力インターフェース27を介して操作者により入力された関心領域に応じて、図示しない駆動装置により駆動される。X線絞り15は、駆動装置によりこれらの絞り羽根をスライドさせることで、X線が遮蔽される領域を任意のサイズに調節する。調整された絞り羽根により、X線絞り15は、開口領域外のX線を遮蔽する。これにより、X線絞り15は、X線管13が発生したX線を、被検体Pの関心領域に照射されるように絞り込む。
X線検出器17は、X線管13により発生されて被検体Pを透過したX線の入射したX線に基づいて検出信号を出力する。X線検出器17は、例えば、フラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector:以下、FPDと呼ぶ)により実現される。X線検出器17は、第1の検出器と第1の検出器よりも小視野である第2の検出器とを有する。以下、図2を用いて、本実施形態に係るX線検出器17について説明する。
図2は、本実施形態に係るX線検出器17の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、X線検出器17は、第1の光検出器171と、第2の光検出器173と、シンチレータ175とを有する。第1の光検出器171と第2の光検出器173とは、X線の入射に伴ってシンチレータ175において発生した光(シンチレ―ション光)を検出する。第1の光検出器171とシンチレータ175とにより第1の検出器177(第1のFPDとも言う)が構成される。また、第2の光検出器173とシンチレータ175とにより第2の検出器179(第2のFPDとも言う)が構成される。
シンチレータ175は、X線管13から照射されたX線を光に変換する。第1の光検出器171は、例えば、アモルファスシリコンにより形成されたTFT(Thin Film Transistor)アレイを採用した2次元のイメージセンサを備える。第1の光検出器171は、シンチレータ175によって変換された光を検出して電気信号を出力する。第2の光検出器173は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを採用した2次元のイメージセンサを備える。第2の光検出器173は、シンチレータ175によって変換された光を検出して電気信号を出力する。なお、第1の光検出器171および第2の光検出器173によって出力される電気信号のことを検出信号とも言う。
このように、シンチレータ175は、第1の光検出器171と第2の光検出器173とで共有される。言い換えると、X線検出器17は、X線管13から照射されたX線を光に変換するシンチレータ175と、シンチレータ175を共有し、シンチレータ175によって変換された光を検出して電気信号を出力する第1の光検出器171及び第2の光検出器173とを有する。第1の光検出器171及び第2の光検出器173は、シンチレータ175で変換された光を同時に検出した電気信号をそれぞれ出力する。
また、図2に示すように、第1の光検出器171及び第2の光検出器173は、画素の構成単位となる素子部を複数有する。この素子部のそれぞれは、X線入射によって得られた蛍光像を電気信号に変換してフォトダイオード(PD:Photo Diode)に蓄積する。図2の例では、第1の光検出器171が8つの素子部を有し、第2の光検出器173が8つの素子部を有する場合を図示している。
ここで、第2の光検出器173の各素子部の画素ピッチは、第1の光検出器171の各素子部の画素ピッチよりも細かい。図2に示す例では、第1の光検出器171の各素子部の画素ピッチは、第2の光検出器173の素子部2つ分の画素ピッチに相当する。すなわち、第2の光検出器173は、解像度が第1の光検出器171よりも高い。また、図2に示すように、第1の光検出器171の視野サイズは、第2の光検出器173の視野サイズより広い。換言すれば、第2の光検出器173の視野サイズは、第1の光検出器171の視野サイズよりも狭い。
以下、床置き式の保持装置19と寝台5との構成と、保持装置19と寝台5とを構成する各ユニットの移動あるいは回動について説明する。図3は、床置き式の保持装置19と、被検体Pが載置された天板51を含む寝台5との一例を示す図である。保持装置19は、支持アームに相当するCアーム191と、アームホルダ193と、スタンド195と、床旋回アーム197とを有する。寝台5は、天板51と基台53とを有する。図3において、以下の説明を容易にするために、寝台5の長手方向をy軸、鉛直方向をz軸、y軸及びz軸と直交する方向をx軸としている。
なお、図3に示す保持装置19と寝台5との構成は、一例であってこれに限定されない。支持アームは、図3に示すように、床置きのCアーム191に限定されず、例えば、天井吊りのΩアームであってもよい。また、循環器用のX線診断装置は、Cアーム191とΩアームとを有していてもよい。
駆動部7は、撮像系移動駆動部71と、天板移動駆動部73とを備える。撮像系移動駆動部71は、処理回路21における制御機能211による制御のもとで、X線管13およびX線検出器17などの撮像系を所望の方向へ移動させるために、撮像部3を駆動する。撮像系移動駆動部71は、例えば、移動の対象となる複数の構成要素を支持する複数の支持部材(Cアーム191と、アームホルダ193と、スタンド195と、床旋回アーム197)ごとに、保持装置19に設けられる。天板移動駆動部73は、制御機能211による制御のもとで、天板51を所望の方向へ移動させるために、寝台5を駆動する。天板移動駆動部73は、例えば、寝台5に設けられる。撮像系移動駆動部71および天板移動駆動部73は、モータあるいはアクチュエータ等により実現される。
Cアーム191は、両端にX線管13とX線絞り15とX線検出器17とを支持する。換言すると、X線管13とX線検出器17とは、互いに対向して、Cアーム191の端部に取り付けられる。Cアーム191は、X線管13においてX線が発生される焦点とX線検出器17における中心部とを結ぶ直線を回転軸z1として、X線絞り15とX線検出器17とを回動自在に支持する。Cアーム191は、撮像系移動駆動部71の動作により、回転軸z1周りに矢印aのように、X線絞り15とX線検出器17とを回動する(以下、検出器回転と呼ぶ)。
Cアーム191は、X線管13とX線検出器17との間の距離に相当する線源受像面間距離(Source Image Distance:以下、SIDと呼ぶ)を変更可能に、X線検出器17とを支持する。すなわち、Cアーム191は、X線検出器17を、矢印bに沿ってスライド自在に支持する。Cアーム191は、撮像系移動駆動部71の動作により、矢印bに沿って、X線検出器17をスライドする(以下、SID変更と呼ぶ)。
アームホルダ193は、アイソセンタISCを通りCアーム191を含む面に垂直な方向を回転軸z2として、Cアーム191をスライド自在に支持する。アームホルダ193は、撮像系移動駆動部71の動作により、回転軸z2周りに矢印cのようにCアーム191をスライドする(以下、Cアームスライドと呼ぶ)。アームホルダ193は、スタンド195に支持される。
スタンド195は、アイソセンタISCを通り回転軸z1と回転軸z2とに垂直な方を回転軸z3として、アームホルダ193を回動自在に支持する。スタンド195は、撮像系移動駆動部71の動作により、回転軸z3周りに矢印dのように、アームホルダ193を回動する(以下、主回転と呼ぶ)。スタンド195は、床旋回アーム197に支持される。
床旋回アーム197は、スタンド195と床旋回アーム197との接続部分を通る鉛直方向を回転軸z4として、スタンド195を回動自在に支持する。床旋回アーム197は、撮像系移動駆動部71の動作により、回転軸z4周りに矢印eのように、スタンド195を回動する(以下、支柱回転と呼ぶ)。床旋回アーム197は、床旋回アーム197と床面199との接続部分を通る鉛直方向を回転軸z5として、回動自在に床面199に設置される。床旋回アーム197は、撮像系移動駆動部71の動作により、回転軸z5周りに矢印fのように回動する(以下、床回転と呼ぶ)。
なお、保持装置19が天井吊り式で構成される場合について、図4を用いて図3との相違を簡単に説明する。図4は、天井吊り式の保持装置19の一例を寝台5とともに示す図である。なお、図4において、ディスプレイ251等は、適宜省略している。図4に示すように、図3に示す床旋回アーム197は天井旋回アーム201として、ベース203に、回転軸z5周りに回動可能に支持される。天井旋回アーム201は、撮像系移動駆動部71の動作により、回転軸z5周りに回動する(以下、天井回転と呼ぶ)。ベース203は、検査室の天井に設置されたレール(以下、天井レールと呼ぶ)205に平行な方向(以下、レール方向(図4ではx方向)と呼ぶ)およびレール方向に直交する方向(以下、レール直交方向(図4ではy方向))に沿ってスライド移動可能に、天井レール205に支持される。ベース203は、撮像系移動駆動部71の動作により、レール方向またはレール直交方向に沿って平行移動する(以下、天井スライドと呼ぶ)。
保持装置19は、以上のような構成により、X線管13およびX線検出器17を、被検体Pに対して、操作者が所望する任意の位置に移動可能である。なお、保持装置19は、図3に示す回転軸z1乃至z5を有する場合に限定されず、任意に構成可能である。保持装置19は、操作部9を介した操作者の指示に基づく撮像系移動駆動部71の動作により、X線管13およびX線検出器17を移動させる。
基台53は、z軸に沿って天板51を平行移動可能に支持する。基台53は、天板移動駆動部73の動作により、z軸に沿って矢印gのように、天板51を平行移動する(以下、天板上下動と呼ぶ)。基台53は、天板51の長軸方向に沿って天板51を平行移動可能に支持する。基台53は、天板移動駆動部73の動作により、天板51の長軸方向に沿って矢印hのように、天板51を平行移動する(以下、天板スライドと呼ぶ)。
基台53は、天板51の長軸方向を回転軸z6として、天板51をチルト可能に支持する。基台53は、天板移動駆動部73の動作により、回転軸z6周りに沿って矢印jのように、天板51をチルトする。基台53は、天板51の短軸方向を回転軸z7として、天板51をチルト可能に支持する。基台53は、天板移動駆動部73の動作により、回転軸z7周りに沿って矢印kのように、天板51をチルトする。以下、天板51のチルに関する動作を天板チルトと呼ぶ。
操作部9は、X線診断装置1の操作に用いられる操作卓に相当する。操作部9は、操作者に摘まれる取手部と各種スイッチとを有する。取手部は、例えば、操作者の親指(母指)と、人差し指(示指)と中指により摘まれる。なお、取手部は、操作者の他の指により摘まれてもよいし、操作者の手の指により握られてもよい。また、取手部は、操作者の手により把持されてもよい。取手部は、例えば、ジョイスティックである。操作部9は、取手部の動作により撮像部3及び寝台5のうちの少なくとも一方を動作させるための操作を受け付ける。すなわち、操作部9は、撮像部3及び寝台5のうちの少なくとも一方を動作させるための操作を受け付けるコンソールに相当する。操作部9は、取手部における動作に関する動作信号を処理回路21に出力する。
処理回路21は、操作部9または入力インターフェース27から出力される入力操作の電気信号に基づいて、X線診断装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路21は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。
処理回路21において実行される各種処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路23へ記憶されている。処理回路21は、記憶回路23からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
処理回路21は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、画像収集機能210を実行する。画像収集機能210を実行する処理回路21は、画像収集部に相当する。画像収集機能210は、第2の検出器179が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、後述の複数の位置が含まれるように、X線検出器17と被検体Pが載置された天板51とのうち少なくとも一つを被検体Pに対して相対的に移動させ、複数の第2のX線画像を収集する。例えば、画像収集機能210は、複数の位置のうち一方の端点から他方の端点まで、当該複数の位置を通る少なくとも一つの直線に沿って、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを相対的に移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。上記複数の位置は、第1の検出器177の検出信号に基づいて生成された第1のX線画像において、操作者により指定される。具体的には、画像収集機能210は、決定機能215により決定された複数の撮影位置にX線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを相対的に順次移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。
より詳細には、画像収集機能210は、例えば、制御機能211と、画像生成機能213と、決定機能215とを有する。このとき、処理回路21は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、制御機能211と、画像生成機能213と、決定機能215とを実行する。制御機能211と、画像生成機能213と、決定機能215とをそれぞれ実行する処理回路21は、制御部、画像生成部、決定部に相当する。なお、制御機能211と、画像生成機能213と、決定機能215とは、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより、制御機能211と、画像生成機能213と、決定機能215とを実現するものとしても構わない。
また、処理回路21は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)などのプロセッサにより実現されてもよい。
処理回路21は、制御機能211により、操作部9または入力インターフェース27を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、駆動部7、X線高電圧装置11、X線絞り15、記憶回路23、表示部25、画像生成機能213、決定機能215等を制御する。具体的には、制御機能211は、記憶回路23に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路21内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線診断装置1の各部を制御する。また、制御機能211は、X線検出器17による電気信号の読み出しのタイミングを制御する。これにより、制御機能211は、X線検出器17から電気信号を収集する。例えば、制御機能211は、第1の検出器177から電気信号を収集する。また、制御機能211は、第2の検出器179から電気信号を収集する。
処理回路21は、画像生成機能213により、X線検出器17からの出力に基づいて画像データを生成する。具体的には、処理回路21は、X線検出器17からに出力に基づいて投影データを生成する。次いで、処理回路21は、操作部9または入力インターフェース27からの入力信号を受けて、投影データに対してフィルタリング処理等の画像処理を行なって画像データを生成する。画像データは、被検体Pに関する透視画像や撮影画像を含む医用画像のデータに相当する。処理回路21は、画像データを用いて合成処理や減算(サブトラクション)処理等を行なう。処理回路21は、生成された画像データを、記憶回路23や表示部25に出力する。例えば、画像生成機能213は、第1の検出器177の検出信号に基づいて第1のX線画像を生成する。また、画像生成機能213は、第2の検出器179が順次収集した検出信号に基づいて、複数の第2のX線画像を生成する。さらに、画像生成機能213は、複数の第2のX線画像を合成することにより、第3のX線画像を生成する。例えば、画像生成機能213は、複数の第2のX線画像における同一位置を合わせて貼り合わせることにより、長尺画像としての第3のX線画像を生成する。
処理回路21は、決定機能215により、第1のX線画像の生成におけるX線検出器17の位置(以下、第1撮影位置と呼ぶ)と、第2の検出器179における小視野の大きさ(以下、高精細視野サイズと呼ぶ)と、第1のX線画像において指定された複数の位置(以下、指定位置と呼ぶ)とに基づいて、複数の第2のX線画像の生成に関する複数の撮影位置(以下、第2撮影位置と呼ぶ)を決定する。例えば、決定機能215は、第1のX線画像において指定位置を結ぶ直線を決定する。次いで、決定機能215は、決定された直線の始点から終点に亘って、高精細視野サイズが隣接するように、または連続的に移動された高精細視野サイズにおいて所定の面積が重複するように、第1のX線画像において複数の高精細視野サイズの中心の位置(以下、高精細中心位置と呼ぶ)を決定する。
続いて、決定機能215は、指定位置と第1のX線画像の中心位置との相対的な位置関係と複数の高精細中心位置とに基づいて、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つに関する移動量と移動方向とを決定する。決定機能215は、第1撮影位置を基準として、決定された移動量および移動方向を用いて、複数の高精細中心位置に対応する複数の第2撮影位置を決定する。
記憶回路(メモリ)23は、種々の情報を記憶するHDD(Hard disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。記憶回路23は、例えば、投影データや画像データ、第1撮影位置および第2撮影位置、処理回路21によって読み出されて実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。記憶回路23は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、記憶回路23の保存領域は、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。
表示部25は、第1のX線画像および第3のX線画像を含む医用画像g1などを表示するディスプレイ251と、ディスプレイ251に表示用の信号を供給する内部回路、ディスプレイ251と内部回路とをつなぐコネクタやケーブルなどの周辺回路から構成されている。内部回路は、画像データに被検体情報や投影データ生成条件等の付帯情報を重畳して表示データを生成する。次いで、内部回路は、得られた表示データに対してD/A変換とTVフォーマット変換を行なう。内部回路は、これらの変換が実行された表示データを、医用画像g1としてディスプレイ251に表示する。例えば、表示部25は、表示された第1のX線画像において、指定位置を重畳させて表示する。これに加え、表示部25は、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を、表示領域g2に表示する。
ディスプレイ251としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。また、ディスプレイ251は、デスクトップ型でもよいし、処理回路21と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース27は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路21に出力する。例えば、入力インターフェース27は、第1の検出器177の検出信号に基づいて生成され、表示された第1のX線画像において、操作者からの指示により複数の位置を指定する。このとき、入力インターフェース27は、指定部として機能する。なお、第1のX線画像に複数の位置を指定する指定部は、操作部9により実現されてもよい。指定位置の入力対象となる第1のX線画像は、例えば、LIH(Last Image Hold)画像、被検体に対する一連の透視画像のうち最も染影された画像、当該一連の透視画像のうち操作者により選択された画像、一連の透視画像に対するボトムトレース処理により生成されたボトムトレース画像などである。
ここで、LIH画像とは、X線透視により収集された一連の透視画像のうち最後に収集された画像をいう。LIH画像は、通常、ディスプレイ251に当該X線透視の後も継続表示される。X線透視では、手技中に頻繁に行われるところ、かかるLIH画像を指定位置の入力に利用することにより、第3のX線画像を手技の中で適時に生成・表示することが可能となる。
また、ボトムトレース処理とは、各画素の値を、一連の透視画像においてその画素が取る最小値とした画像を作成する処理である。ボトムトレース画像は、各画素における最も造影剤が濃くなった瞬間の像を合成したしたものに相当する。このため、かかるボトムトレース画像を指定位置の入力に利用することにより、第3のX線画像の取得の準備段階たる第1のX線画像の収集段階における造影剤の使用量を低減することができる。
また、入力インターフェース27は、撮像部3と寝台5とのうち少なくとも一つを動作させるための操作、X線の発生に関するX線条件、画像生成機能213により実行される画像処理に関する条件等を操作者から受け付ける。入力インターフェース27としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、フットスイッチ、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。入力インターフェース27は、例えば、検査室とは異なる操作室に設置されたコンソール装置および寝台5に搭載される。なお、入力インターフェース27は、保持装置19に設けられてもよい。
なお、本実施形態において、入力インターフェース27は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路21へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース27の例に含まれる。なお、入力インターフェース27は、処理回路21と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
以上、実施形態に係るX線診断装置1の全体構成について説明した。かかる構成において、実施形態に係るX線診断装置1は、X線検出器17により出力された検出信号を収集する。そして、X線診断装置1は、収集した検出信号から生成されたX線画像をディスプレイ251に表示させる。例えば、X線診断装置1は、臨床部位に応じて操作者から設定されたX線画像をディスプレイ251に表示させる。また、X線診断装置1は、操作者の指示に応じて第1のX線画像と第2のX線画像とを切り替えてディスプレイ251に表示させる。
このようなX線診断装置1では、比較的長時間、治療手技等において高解像度で視野が狭い第2の光検出器173側の第2の検出器179が使用される場合がある。図5は、X線診断装置1によるX線画像の収集処理動作を説明するための図である。
図5の左図では、X線を照射する領域が第2の検出器179の視野サイズに設定される場合を示す。かかる場合、X線診断装置1は、第2の検出器179により出力された検出信号を収集し、第2のX線画像をディスプレイ251に表示させる。なお、かかる場合もX線診断装置1は、第1の検出器177により出力された検出信号を収集し、第1のX線画像を生成する。第1のX線画像では、第2の検出器179の視野サイズと一致する視野と、この視野の周辺にX線コリメータ羽根とが描出される。
続いて、ディスプレイ251に表示させる画像を第2のX線画像から第1のX線画像に変更される。図5の右図は、X線を照射する領域が第1の検出器177の視野サイズに変更された場合を示す。かかる場合、X線診断装置1は、第1の検出器177により出力された検出信号を収集し、第1のX線画像をディスプレイ251に表示させる。なお、かかる場合もX線診断装置は、第2の検出器179により出力された検出信号を収集し、第2のX線画像を生成する。第2のX線画像では、第2の検出器179の視野サイズと一致する視野が描出される。
図5に示すように、第1の検出器177と第2の検出器179とにおける撮像中心は、一致している。このため、第1のX線画像から第2のX線画像に切り替えた場合、第2のX線画像は、第1のX線画像における中心部分を高精細視野サイズに従って拡大させた画像となる。したがって、第1のX線画像における中心とは異なる位置において、第2のX線画像を生成する場合、X線診断装置1では、関心部位に第2の検出器179の視野を移動させる位置調整が必要となる。
そこで、X線診断装置1は、複数の第2撮影位置に従って駆動部7およびX線検出器17を制御し、第2の検出器179を用いて被検体Pを撮影する処理(以下、高精細撮影処理と呼ぶ)を実行する。具体的には、高精細撮影処理は、制御機能211により、第1のX線画像に対する複数の指定位置の入力後、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを複数の第2撮影位置に移動させて、第2の検出器179を用いて被検体Pを撮影する処理である。
以下、高精細撮影処理の手順について、図6を参照して説明する。図6は、高精細撮影処理の手順の一例を示すフローチャートである。高精細撮影処理は、画像収集機能210により実行される。以下、高精細撮影処理における処理内容を、画像収集機能210における制御機能211、画像生成機能213、および決定機能215に関して説明する。
(高精細撮影処理)
(ステップS601)
制御機能211は、X線を照射する領域(以下、照射領域と呼ぶ)が第1の検出器177の視野サイズに調整して、被検体Pに対するX線の照射を制御する。画像生成機能213は、第1の検出器177からの検出信号に基づいて第1のX線画像を生成する。ディスプレイ251は、生成された第1のX線画像(例えば、LIH画像またはボトムトレース画像など)を表示する。
(ステップS602)
指定部として機能する入力インターフェース27は、ディスプレイ251に表示された第1のX線画像において、操作者の指示に応じて複数の位置を指定(入力)する。なお、入力インターフェース27は、複数の位置(指定位置)として、直線、曲線などを入力してもよい。また、入力インターフェース27は、複数の位置(指定位置)として、所定の領域を囲んで入力してもよい。
(ステップS603)
決定機能215は、第1のX線画像に対応付けられた第1撮影位置を、記憶回路23から読み出す。決定機能215は、第1撮影位置と高精細視野サイズと指定位置とに基づいて、複数の第2撮影位置を決定する。このとき、決定機能215は、第1のX線画像に、指定位置と第2撮影位置に対応する高精細視野サイズとを重畳させてディスプレイ251に表示させてもよい。
図7は、ランデブー法において、第1のX線画像と、2つの指定位置と、3つの第2撮影位置に対応する3つの高精細視野サイズとの一例を示す図である。図7における点線の枠は、3つの高精細視野サイズを示している。また、図7において、2つの指定位置の間における血管は、狭窄部位を示している。すなわち、2つの指定位置は、狭窄部位の略始点と略終点を示すように、指定部を介して操作者により指定される。図7に示すように、決定機能215は、2つの指定位置にそれぞれ対応する2つ高精細視野サイズと、これら2つ高精細視野サイズにおいてオーバーラップする真ん中の高精細視野サイズとを、ディスプレイ251に表示する。このとき、ディスプレイ251は、2つの指定位置を結ぶ直線を表示してもよい。
(ステップS604)
制御機能211は、複数の第2撮影位置において、第2の検出器179を用いたX線撮影を実行するように、駆動部7、X線高電圧装置11、X線検出器17などを制御する。例えば、制御機能211は、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを、複数の第2撮影位置に順次移動させるように、駆動部7を制御する。制御機能211は、複数の第2撮影位置各々においてX線撮影を実行し、第2の検出器179から検出信号を収集する。画像生成機能213は、複数の第2撮影位置に対応する複数の検出信号を用いて、複数の第2撮影位置に対応する複数の第2のX線画像を生成する。なお、制御機能211は、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを、複数の第2撮影位置に連続的に移動させるように、駆動部7を制御してもよい。
(ステップS605)
画像生成機能213は、複数の第2のX線画像を位置合わせして合成することにより、第3のX線画像を生成する。第3のX線画像は、被検体Pの頭部方向を長軸とする長尺画像に相当する。図8は、第3のX線画像の一例を示す図である。図8に示すように第3のX線画像の上側は、被検体Pの頭部方向を示している。複数の指定位置が頭尾方向に沿って一直線上でない場合(例えば、狭窄部位が、左右方向や)、長尺画像は、頭尾方向に対して階段状の画像となる。
(ステップS606)
表示部は、ディスプレイ251に第3のX線画像を表示する。このとき、ディスプレイ251における画像表示領域の上端側は、第3のX線画像の上端部に対応する。
以上に述べた実施形態に係るX線診断装置1によれば、第1の検出器177と第1の検出器177よりも小視野である第2の検出器179とを有するX線検出器17における当該第1の検出器177の検出信号に基づいて第1のX線画像を生成し、当該第1のX線画像において、複数の位置を指定し、第2の検出器179が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、複数の位置(指定位置)が含まれるように、X線検出器17と被検体Pが載置された天板51とのうち少なくとも一つを被検体Pに対して相対的に移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。例えば、本X線診断装置1によれば、複数の位置のうち一方の端点から他方の端点まで、複数の位置を通る少なくとも一つの直線に沿って、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。
具体的には、実施形態に係るX線診断装置1によれば、第1のX線画像の生成におけるX線検出器17の位置(第1撮影位置)と、小視野の大きさ(高精細視野サイズ)と、複数の位置(指定位置)とに基づいて、複数の第2のX線画像の生成に関する複数の撮影位置(第2撮影位置)を決定し、決定された複数の撮影位置(第2撮影位置)にX線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを順次移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。
これらにより、本X線診断装置1によれば、第1のX線画像の中心位置と、撮影対象の関心部位として操作者が所望する高精細中心位置とが離れていたとしても、X線検出器17および天板51などの位置調整を手動で行うことなく、第1のX線画像において複数の指定位置を入力することで、簡便に複数の第2のX線画像の生成に関する撮影を実行することができる。このため、本X線診断装置1によれば、関心部位に対して簡単に高精細検出器での撮影範囲を設定することができ、被検体Pに対する手技を短縮化することができる。以上のことから、本X線診断装置1によれば、第1のX線画像に対する指定位置の入力により、第3のX線画像を生成して表示することができるため、第3のX線画像の生成に関する操作性、および被検体Pに対する手技・検査のスループットを向上し、高精細な長尺画像の生成のワークフローを改善することができる。また、例えば、第1のX線画像としてLIH画像を用いた場合、本X線診断装置1によれば、第3のX線画像を手技の中で適時に生成・表示することが可能となる。また、例えば、第1のX線画像としてボトムトレース画像を用いた場合、本X線診断装置1によれば、第3のX線画像の取得の準備段階たる第1のX線画像の収集段階における造影剤の使用量を低減することができる。このとき、検査のスループットを向上させることができ、かつ被検体Pへの造影剤の投与などの負担を軽減することができる。
(第1変形例)
本変形例は、第1のX線画像における血管の造影像やデバイスを自動認識し、血管やデバイスが撮影できるように連続的な撮影範囲を設定することにある。本変形例の高精細撮影処理におけるステップS603の処理内容は、以下のようになる。
決定機能215は、第1のX線画像に基づいて、第1のX線画像における血管の狭窄部位の位置と血管内に位置するデバイスの位置とのうち少なくとも一つを決定する。例えば、決定機能215は、第1のX線画像に対する画像認識処理により、当該第1のX線画像における狭窄部位の位置とデバイスの位置とを決定する。画像認識処理は、例えば、各種セグメンテーション処理、または画像認識処理を実現するように学習された学習済みモデル(例えば、セマンティックセグメンテーションを実現する学習済みのニューラルネットワーク)などの各種画像処理により実現される。決定機能215は、狭窄部位の位置とデバイスの位置とのうち少なくとも一つと、第1撮影位置と高精細視野サイズと指定位置とに基づいて、複数の第2の撮影位置を決定する。これにより、画像収集機能210は、複数の第2撮影位置にX線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを順次移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。
以上に述べた実施形態の第1変形例に係るX線診断装置1によれば、第1のX線画像に基づいて、第1のX線画像における血管の狭窄部位の位置と血管内に位置するデバイスの位置とのうち少なくとも一つを決定し、決定された狭窄部位の位置とデバイスの位置とのうち少なくとも一つと、第1のX線画像の生成におけるX線検出器の位置と、小視野の大きさと、複数の位置とに基づいて、複数の第2のX線画像の生成に関する複数の撮影位置を決定し、複数の撮影位置にX線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを順次移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。第1変形例における効果は実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第2変形例)
本変形例は、第1のX線画像における被検体Pの体軸方向の直交する方向に沿った小視野(高精細視野サイズ)の幅に複数の位置(指定位置)が包含される場合、当該体軸方向に沿って、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを被検体Pに対して相対的に移動させて、複数の第2のX線画像を収集することにある。すなわち、画像収集機能210は、第2の検出器179においてx方向に沿った幅(以下、視野幅と呼ぶ)に、y方向の座標が異なる指定位置がすべて含まれる場合、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つをy方向に沿って平行移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。
具体的には、決定機能215は、y方向の座標が異なる指定位置が視野幅にすべて含まれるか否かを判定する。決定機能215は、y方向の座標が異なる指定位置が視野幅にすべて含まれる場合、指定位置におけるx座標の平均値を算出する。次いで、決定機能215は、指定位置における始点および終点のy座標と平均値と第2の検出器179においてy方向に沿った長さとに基づいて、高精細視野サイズが隣接するように、または連続的に移動された高精細視野サイズにおいて所定の面積が重複するように、複数の高精細中心位置を決定する。決定機能215は、複数の高精細中心位置と第1のX線画像の中心位置との相対的な位置関係に基づいて、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つに関する移動量を決定する。決定機能215は、第1撮影位置を基準として、決定された移動量を用いて、複数の高精細中心位置に対応する複数の第2撮影位置を決定する。
本変形例における複数の第2撮影位置は、y方向に沿って平行な直線上となる。このため、本変形例において生成された第3のX線画像は、複数の第2撮影位置が頭尾方向に沿って一直線上であるため、図8のように示すような長尺画像となる。
以上に述べた実施形態の第1変形例に係るX線診断装置1によれば、第1のX線画像における被検体Pの体軸方向(y方向)の直交する方向(x方向)に沿った小視野の幅に複数の位置(指定位置)が包含される場合、体軸方向に沿って、X線検出器17と天板51とのうち少なくとも一つを移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。本変形例における効果は実施形態と同様なため、説明は省略する。
(第3変形例)
本変形例は、第1のX線画像における被検体Pの体軸方向の直交する方向に沿った小視野(高精細視野サイズ)の幅に複数の位置(指定位置)が包含される場合、複数の位置に対する回帰直線と体軸方向との角度に応じてX線検出器17を回転させた状態で、X線検出器17を当該回帰直線に沿った方向で平行移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。すなわち、画像収集機能210は、x方向およびy方向の座標が異なる指定位置が視野幅にすべて含まれる場合、複数の位置に対する回帰直線と体軸方向との角度に応じてX線検出器17を回転させ、当該回転されたX線検出器17を当該回帰直線に沿った方向で平行移動させて、複数の第2のX線画像を収集する。本変形例の実施において、X線検出器17は、X線管13とX線検出器17とを結ぶ直線(SID)を回転軸として回転可能であることが必要となる。
加えて、本変形例は、第3のX線画像を当該角度に応じて回転させることにより、画像表示領域の上下方向と第3のX線画像における体軸方向とを一致させて、第3のX線画像を表示する。すなわち、表示部25は、第3のX線画像を、画像表示領域の上下方向と第3のX線画像における体軸方向とを一致させて、ディスプレイ251に表示する。
決定機能215は、x方向およびy方向の座標が異なる指定位置が視野幅にすべて含まれるか否かを判定する。決定機能215は、x方向およびy方向の座標が異なる指定位置が視野幅にすべて含まれる場合、複数の位置(指定位置)に対する回帰直線を計算する。決定機能215は、回帰直線と体軸方向との角度、すなわち回帰直線とy軸との間の角度を計算する。決定機能215は、回帰直線における始点および終点に基づいて、高精細視野サイズが隣接するように、または連続的に移動された高精細視野サイズにおいて所定の面積が重複するように、複数の高精細中心位置を決定する。決定機能215は、複数の高精細中心位置と第1のX線画像の中心位置との相対的な位置関係に基づいて、X線検出器17の移動量を決定する。決定機能215は、第1撮影位置を基準として、決定された移動量を用いて、複数の高精細中心位置に対応し、回帰直線に沿った複数の第2撮影位置を決定する。
制御機能211は、計算された角度に応じてX線検出器17を、回転軸z1周りに回転させる。次いで、制御機能211は、回転されたX線検出器17の状態を維持して、回帰直線に沿った方向で、当該X線検出器17を複数の第2撮影位置各々に平行移動させるように駆動部7を制御する。このとき、制御機能211は、複数の第2撮影位置各々において被検体Pを撮影する。このため、本変形例における複数の第2撮影位置は、回帰直線に平行な直線上となる。これにより、本変形例において生成された第3のX線画像は、回帰直線に沿った方向を長軸とした長尺画像となる。生成された第3のX線画像は、回帰直線に沿った方向を長軸として、記憶回路23に記憶される。
表示部25は、記憶された第3のX線画像を読み出す。次いで、表示部25は、第3のX線画像を当該角度に応じて回転させる。表示部25は、画像表示領域の上下方向と第3のX線画像における体軸方向とが一致した状態で、第3のX線画像を、ディスプレイ251に表示する。
図9は、本変形例において、撮像から第3のX線画像の表示までの処理の概要を示す図である。図9に示す撮像において、4つの第2撮影位置に対応する4つの高精細視野サイズHDが示されている。X線検出器17は、図9に示すように、画像収集機能210は、回帰直線RLとy軸との角度θだけX線検出器17を回転した状態で、回帰直線RLに沿って移動させて、高精細撮影処理を実行する。画像生成機能213により生成された第3のX線画像は、例えば図9に示すように、第3のX線画像の長尺方向(回帰直線RLの方向)を縦軸とした状態で、記憶回路23に記憶される。第3のX線画像がディスプレイ251の画像表示領域に表示される場合、表示部25は、図9に示すように、角度θだけ回転された第3のX線画像を、ディスプレイ251に表示する。図9に示すように、画像表示領域に表示された第3のX線画像は、画像表示領域の上下方向と第3のX線画像における体軸方向(y方向)とが一致した状態で、表示される。
本実施形態における技術的思想をX線画像収集方法で実現する場合、X線画像収集方法は、第1の検出器177と第1の検出器177よりも小視野である第2の検出器179とを有するX線検出器17における当該第1の検出器177の検出信号に基づいて生成された第1のX線画像において、複数の位置を指定し、第2の検出器179が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、複数の位置(指定位置)が含まれるように、X線検出器17と被検体Pが載置された天板51とのうち少なくとも一つを被検体Pに対して相対的に移動させ、複数の第2のX線画像を収集する。X線画像収集方法における処理手順は、高精細撮影処理に準拠する。また、X線画像収集方法による効果は、実施形態と同様である。これらのことから、X線画像収集方法における処理手順および効果について、説明は省略する。
以上説明した少なくとも実施形態、変形例等によれば、撮影での位置調整に関する操作性を向上させることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線診断装置
3 撮像部
5 寝台
7 駆動部
9 操作部
11 X線高電圧装置
13 X線管
15 X線絞り
17 X線検出器
19 保持装置
21 処理回路
23 記憶回路(メモリ)
25 表示部
27 入力インターフェース
51 天板
53 基台
71 撮像系移動駆動部
73 天板移動駆動部
171 第1の光検出器
173 第2の光検出器
175 シンチレータ
177 第1の検出器
179 第2の検出器
191 支持アーム(Cアーム)
193 アームホルダ
195 スタンド
197 床旋回アーム
199 床面
201 天井旋回アーム
203 ベース
205 天井レール
211 制御機能
213 画像生成機能
251 ディスプレイ
g1 医用画像
g2 表示領域
ISC アイソセンタ
z1、z2、z3、z4、z5、z6、z7 回転軸

Claims (7)

  1. X線を被検体に照射するX線管と、
    第1の検出器と前記第1の検出器よりも小視野である第2の検出器とを有し、前記被検体を透過し入射したX線に基づいて検出信号を出力するX線検出器と、
    前記第1の検出器の検出信号に基づいて生成された第1のX線画像において、複数の位置を指定する指定部と、
    前記第2の検出器が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、前記複数の位置が含まれるように、前記X線検出器と前記被検体が載置された天板とのうち少なくとも一つを前記被検体に対して相対的に移動させ、前記複数の第2のX線画像を収集する画像収集部と、
    を備えるX線診断装置。
  2. 前記画像収集部は、前記複数の位置のうち一方の端点から他方の端点まで、前記複数の位置を通る少なくとも一つの直線に沿って、前記X線検出器と前記天板とのうち少なくとも一つを移動させて、前記複数の第2のX線画像を収集する、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記第1のX線画像の生成における前記X線検出器の位置と、前記小視野の大きさと、前記複数の位置とに基づいて、前記複数の第2のX線画像の生成に関する複数の撮影位置を決定する決定部をさらに備え、
    前記画像収集部は、前記複数の撮影位置に前記X線検出器と前記天板とのうち少なくとも一つを順次移動させて、前記複数の第2のX線画像を収集する、
    請求項1または2に記載のX線診断装置。
  4. 前記第1のX線画像に基づいて、前記第1のX線画像における血管の狭窄部位の位置と前記血管内に位置するデバイスの位置とのうち少なくとも一つを決定し、前記狭窄部位の位置と前記デバイスの位置とのうち少なくとも一つと、前記第1のX線画像の生成における前記X線検出器の位置と、前記小視野の大きさと、前記複数の位置とに基づいて、前記複数の第2のX線画像の生成に関する複数の撮影位置を決定する決定部をさらに備え、
    前記画像収集部は、前記複数の撮影位置に前記X線検出器と前記天板とのうち少なくとも一つを順次移動させて、前記複数の第2のX線画像を収集する、
    請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  5. 前記第1のX線画像における前記被検体の体軸方向の直交する方向に沿った前記小視野の幅に前記複数の位置が包含される場合、前記画像収集部は、前記体軸方向に沿って、前記X線検出器と前記天板とのうち少なくとも一つを移動させて、前記複数の第2のX線画像を収集する、
    請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  6. 前記X線検出器は、前記X線管と前記X線検出器とを結ぶ直線を回転軸として回転可能であって、
    前記画像収集部は、前記第1のX線画像における前記被検体の体軸方向の直交する方向に沿った前記小視野の幅に前記複数の位置が包含される場合、前記複数の位置に対する回帰直線と前記体軸方向との角度に応じて前記X線検出器を回転させた状態で、前記X線検出器を前記回帰直線に沿った方向で平行移動させて、前記複数の第2のX線画像を収集し、
    前記第3のX線画像を前記角度に応じて回転させることにより、画像表示領域の上下方向と前記第3のX線画像における体軸方向とを一致させて、前記第3のX線画像を表示する表示部をさらに備える、
    請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のX線診断装置。
  7. 第1の検出器と前記第1の検出器よりも小視野である第2の検出器とを有するX線検出器における前記第1の検出器の検出信号に基づいて生成された第1のX線画像において、複数の位置を指定し、
    前記第2の検出器が順次収集した検出信号に基づいて生成された複数の第2のX線画像から合成される第3のX線画像に、前記複数の位置が含まれるように、前記X線検出器と被検体が載置された天板とのうち少なくとも一つを前記被検体に対して相対的に移動させ、前記複数の第2のX線画像を収集すること、
    を備えるX線画像収集方法。
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