JP2023068558A - 基板処理システム及び基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エッチング処理後の基板厚みの面内均一性を適切に向上する。【解決手段】基板を処理する基板処理システムであって、前記基板の処理対象面にエッチング液を供給して、前記処理対象面をエッチングするエッチング装置と、前記基板の厚みを複数点で測定する厚み測定装置と、を有し、前記エッチング装置は、前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に前記エッチング液を供給するエッチング液供給部と、前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に選択的にレーザ光を照射可能なレーザ光照射部と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、基板処理システム及び基板処理方法に関する。
特許文献1には、半導体インゴットをスライスして得られたウェハの少なくともおもて面を平坦化する工程と、平坦化されたウェハのおもて面をスピンエッチングによりエッチングする工程と、を含む半導体ウェハの製造方法が開示されている。
特開平11-135464号公報
本開示にかかる技術は、エッチング処理後の基板厚みの面内均一性を適切に向上する。
本開示の一態様は、基板を処理する基板処理システムであって、前記基板の処理対象面にエッチング液を供給して、前記処理対象面をエッチングするエッチング装置と、前記基板の厚みを複数点で測定する厚み測定装置と、を有し、前記エッチング装置は、前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に前記エッチング液を供給するエッチング液供給部と、前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に選択的にレーザ光を照射可能なレーザ光照射部と、を備える。
本開示によれば、エッチング処理後の基板厚みの面内均一性を適切に向上することができる。
ウェハ処理システムで処理されるウェハの一例を示す側面図である。 ウェハ処理システムの構成の概略を模式的に示す平面図である。 エッチング装置の構成の概略を示す側面図である。 エッチング液供給部が径方向に移動する様子を示す説明図である。 ウェハ処理の主な工程を示す説明図である。 ウェハ処理の主な工程を示すフロー図である。 エッチング液供給部の他の構成例を示す説明図である。
近年の半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの高精度化に伴い、半導体基板(以下、「ウェハ」という。)を研削して薄化し、更に、当該ウェハの加工面を平坦化、平滑化する一連の処理に際して、当該加工面に従来以上の平坦度が求められている。加工面の平坦化、平滑化は、例えば研削後の加工面に対してエッチング処理及びCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理を順次施すことにより行われる。
ここで、上記したCMP処理は、上記した研削処理やエッチング処理と比較して加工の面内均一性や加工精度が高い一方、ウェハ面内を局所的に加工することで当該加工面を平坦化することには不適である。このため、上記した一連の処理に際して加工面の平坦度を更に向上させるためには、特に、エッチング処理における加工精度の向上が求められる。
上述した特許文献1には、半導体インゴットをスライスして得られたウェハの少なくともおもて面を平面研削又はラッピングにより平坦化した後、当該おもて面をスピンエッチングによりエッチングすることが開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のエッチング工程は、平面研削又はラッピングによりウェハのおもて面を平坦化した後、当該おもて面をスピンエッチングによりエッチングすることが開示されるのみで、更に加工面の平坦度を精密に向上させることについては記載がない。
本開示にかかる技術は上記事情に鑑みてなされたものであり、エッチング処理後の基板厚みの面内均一性を適切に向上する。以下、本実施形態にかかる基板処理システムとしてのウェハ処理システム、及び基板処理方法としてのウェハ処理方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態にかかる後述のウェハ処理システム1では、一例として、図1に示すように第1のウェハWと第2のウェハSとが接合された基板としての重合ウェハTに対して処理を行う。以下、第1のウェハWにおいて、第2のウェハSと接合される側の面を表面Waといい、表面Waと反対側の面を裏面Wbという。同様に、第2のウェハSにおいて、第1のウェハWと接合される側の面を表面Saといい、表面Saと反対側の面を裏面Sbという。
第1のウェハWは、例えばシリコン基板等の半導体ウェハであって、表面Wa側に複数のデバイスを含むデバイス層Dwが形成されている。また、デバイス層Dwには更に接合用膜Fwが形成され、当該接合用膜Fwを介して第2のウェハSと接合されている。接合用膜Fwとしては、例えば酸化膜(THOX膜、SiO膜、TEOS膜)、SiC膜、SiCN膜又は接着剤などが用いられる。
第2のウェハSは、例えばシリコン基板等の半導体ウェハであって、第1のウェハWのデバイス層Dwを保護する保護材として機能する。第2のウェハSは、接合用膜Fsを介して第1のウェハWと接合されている。なお、第2のウェハSはデバイス層Dwを保護するサポートウェハである必要はなく、第1のウェハWと同様に、表面Saにデバイス層(図示せず)が形成されたデバイスウェハであってもよい。
図2に示すようにウェハ処理システム1は、搬入出ステーション2と処理ステーション3を一体に接続した構成を有している。搬入出ステーション2では、例えば外部との間で複数の重合ウェハTを収容可能なカセットCが搬入出される。処理ステーション3は、重合ウェハTに対して所望の処理を施す各種処理装置を備えている。
搬入出ステーション2には、複数、例えば3つのカセットCを載置するカセット載置台10が設けられている。また、カセット載置台10のX軸負方向側には、当該カセット載置台10に隣接してウェハ搬送装置20が設けられている。ウェハ搬送装置20は、Y軸方向に延伸する搬送路21上を移動自在に構成されている。また、ウェハ搬送装置20は、重合ウェハTを保持して搬送する、例えば2つの搬送アーム22、22を有している。各搬送アーム22は、水平方向、鉛直方向、水平軸回り及び鉛直軸回りに移動自在に構成されている。なお、搬送アーム22の構成は本実施形態に限定されず、任意の構成を取り得る。そして、ウェハ搬送装置20は、カセット載置台10のカセットC、及び後述するトランジション装置30に対して、重合ウェハTを搬送可能に構成されている。
搬入出ステーション2には、ウェハ搬送装置20のX軸負方向側において、当該ウェハ搬送装置20に隣接して、重合ウェハTを処理ステーション3との間で受け渡すためのトランジション装置30が設けられている。
処理ステーション3には、例えば3つの処理ブロックB1~B3が設けられている。第1の処理ブロックB1、第2の処理ブロックB2、及び第3の処理ブロックB3は、X軸正方向側(搬入出ステーション2側)から負方向側にこの順で並べて配置されている。
第1の処理ブロックB1には、エッチング装置40、厚み測定装置41及びウェハ搬送装置50が設けられている。エッチング装置40と厚み測定装置41は、積層して配置されている。なお、エッチング装置40と厚み測定装置41の数や配置はこれに限定されない。
エッチング装置40は、後述の加工装置80における研削後の第1のウェハWの裏面Wb(処理対象面としての研削面)をエッチングし、研削後の第1のウェハW(重合ウェハT)の更なる薄化を行うとともに、研削処理により生じた研削痕を除去して研削面を平坦化する。なお、エッチング装置40の詳細な構成は後述する。
厚み測定装置41は、一例において測定部(図示せず)と算出部(図示せず)を備える。測定部は、エッチング前、またはエッチング後の第1のウェハWの厚みを複数点で測定するセンサを備える。算出部は、測定部による測定結果(第1のウェハWの厚み)から第1のウェハWの厚み分布を取得し、更に第1のウェハWの平坦度(TTV:Total Thickness Variation)を算出する。なお、かかる第1のウェハWの厚み分布及び平坦度の算出は、当該算出部に代えて、後述の制御装置90で行われてもよい。換言すれば、後述の制御装置90内に算出部(図示せず)が設けられてもよい。なお、厚み測定装置41の構成はこれに限定されず、任意に構成できる。
ウェハ搬送装置50は、トランジション装置30のX軸負方向側に配置されている。ウェハ搬送装置50は、重合ウェハTを保持して搬送する、例えば2つの搬送アーム51、51を有している。各搬送アーム51は、水平方向、鉛直方向、水平軸回り及び鉛直軸回りに移動自在に構成されている。そしてウェハ搬送装置50は、トランジション装置30、エッチング装置40、厚み測定装置41、後述の洗浄装置60及び後述するバッファ装置61に対して、重合ウェハTを搬送可能に構成されている。
第2の処理ブロックB2には、洗浄装置60、バッファ装置61及びウェハ搬送装置70が設けられている。洗浄装置60とバッファ装置61は、積層して配置されている。なお、洗浄装置60とバッファ装置61の数や配置はこれに限定されない。
洗浄装置60は、後述の加工装置80における研削後の第1のウェハWの裏面Wb(研削面)を洗浄する。例えば裏面Wbにブラシを当接させて、当該裏面Wbをスクラブ洗浄する。なお、第1のウェハWの洗浄には、加圧された洗浄液を用いてもよい。また、洗浄装置60は、第1のウェハWを洗浄する際、第2のウェハSの裏面Sbを同時に洗浄可能に構成されていてもよい。
バッファ装置61は、第1の処理ブロックB1から第2の処理ブロックB2に受け渡される処理前の重合ウェハTを一時的に保持する。バッファ装置61の構成は任意である。なお、バッファ装置61は、後述するチャック83に対する重合ウェハTの中心位置、及び/又は重合ウェハTの水平方向の向きを調整するアライメント機構(図示せず)を有していてもよい。
ウェハ搬送装置70は、例えば洗浄装置60とバッファ装置61のY軸正方向側に配置されている。ウェハ搬送装置70は、重合ウェハTを図示しない吸着保持面により吸着保持して搬送する、例えば2つの搬送アーム71、71を有している。各搬送アーム71は、多関節のアーム部材72に支持され、水平方向、鉛直方向、水平軸回り及び鉛直軸回りに移動自在に構成されている。そしてウェハ搬送装置70は、エッチング装置40、厚み測定装置41、洗浄装置60、バッファ装置61及び後述する加工装置80に対して、重合ウェハTを搬送可能に構成されている。
第3の処理ブロックB3には、加工装置80が設けられている。加工装置80は、第1のウェハWを研削して薄化する。
加工装置80は、回転テーブル81を有している。回転テーブル81は、回転機構(図示せず)によって、鉛直な回転中心線82を中心に回転自在に構成されている。回転テーブル81上には、重合ウェハTを吸着保持するチャック83が2つ設けられている。チャック83は、回転テーブル81と同一円周上に均等に配置されている。2つのチャック83は、回転テーブル81が回転することにより、受渡位置A0及び加工位置A1に移動可能になっている。また、2つのチャック83はそれぞれ、回転機構(図示せず)によって鉛直軸回りに回転可能に構成されている。
受渡位置A0では、重合ウェハTの受け渡しが行われる。加工位置A1には、研削ユニット84が配置され、第2のウェハSをチャック83で吸着保持した状態で第1のウェハWを研削する。研削ユニット84は、環状形状で回転自在な研削砥石(図示せず)を備えた研削部85を有している。また研削部85は、支柱86に沿って鉛直方向に移動可能に構成されている。
また加工装置80には、研削処理中、又は研削処理後の重合ウェハTの厚みを測定する厚み測定機構87が設けられている。厚み測定機構87の構成は任意に選択することができるが、一例として接触式、又は非接触式のセンサを備えた測定部87aと、算出部87bと、を備える。
なお、加工装置80の構成はこれに限定されるものではない。例えば、回転テーブル81上に4つのチャック83を設け、当該4つのチャック83が、重合ウェハTの受渡位置、第1のウェハWの粗研削を行う粗研削位置(図示せず)、第1のウェハWの中研削を行う中研削位置(図示せず)及び第1のウェハWの仕上げ研削を行う仕上研削位置(図示せず)の間で移動可能に構成されてもよい。また、図示の例では厚み測定機構87を加工装置80における加工位置A1に配置したが、厚み測定機構87は受渡位置A0に配置されてもよい。
以上のウェハ処理システム1には、制御装置90が設けられている。制御装置90は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、ウェハ処理システム1における重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御装置90にインストールされたものであってもよい。また、上記記憶媒体Hは、一時的なものであっても非一時的なものであってもよい。
次に、上述したエッチング装置40の構成について説明する。図3に示すようにエッチング装置40は、ウェハ保持部100と、エッチング液供給部110と、レーザ光照射部120とを有している。
ウェハ保持部100は、重合ウェハTの外縁部を複数点、本実施形態においては3点で保持する。なお、ウェハ保持部100の構成は図示の例には限定されず、例えばウェハ保持部100は、重合ウェハTを下方から吸着保持するチャックを備えていてもよい。また、ウェハ保持部100は、回転機構101を有している。回転機構101は、ウェハ保持部100に保持された重合ウェハT(第1のウェハW)を鉛直な回転中心線100aを中心に回転させる。
エッチング液供給部110は、一例として、ウェハ保持部100に保持された第1のウェハWの裏面Wbにエッチング液Eを供給するノズル111を有する。ノズル111は、ウェハ保持部100の上方に設けられ、移動機構112によって水平方向及び鉛直方向に移動可能に構成されている。一例においてエッチング液供給部110のノズル111は、ウェハ保持部100の回転中心線100aを通って、すなわち、図4に示すように第1のウェハWの中心部上方を通って、当該第1のウェハWの中心部と外周部の間で往復移動(スキャン移動)可能に構成される。
エッチング液Eは、フッ酸(HF)、硝酸(HNO)、及び酢酸(CHCOOH)を含む。一例においてエッチング液Eは、フッ酸、硝酸、酢酸、及び水を含有する水溶液である。エッチング液E中のフッ酸と硝酸は第1のウェハWのエッチングに化学的に寄与し、フッ酸でエッチングして硝酸で酸化するというプロセスを繰り返すことで、第1のウェハWのエッチングが進行する。エッチング液E中の酢酸は、エッチング液E中の水との混合比率(エッチング液E中の酢酸濃度)に応じ、第1のウェハWのエッチング速度を調整する。
なお、エッチング液供給部110は、第1のウェハWに供給されるエッチング液E中のフッ酸、硝酸及び酢酸の各々の濃度を、独立して制御可能に構成される。換言すれば、エッチング液E中における各成分の混合比率は特に限定されない。
また、エッチング液E中に含まれる各成分もフッ酸、硝酸及び酢酸に限定されるものではない。具体的にエッチング液Eは、例えば、酢酸に代えてリン酸(HPO)を含んでいてもよい。換言すれば、エッチング液Eは、フッ酸、硝酸、リン酸、及び水を含有する水溶液であってもよい。
レーザ光照射部120は、レーザヘッド121、及びレンズ122を有している。レーザ光照射部120は、図示しない移動機構によって水平方向及び鉛直方向に移動自在に構成される。
レーザヘッド121は、エッチング液Eに対する吸収性が低く、且つ、シリコン(第1のウェハW)に対する吸収性が高いレーザ光L、例えばLDレーザ(半導体レーザ:Laser Diode)を、レンズ122を介して第1のウェハWに向けて照射する。レーザ光Lを吸収した第1のウェハWは、当該レーザ光Lの照射位置において局所的に温度が上昇し、当該加熱部分において、エッチング液Eによるエッチングレートが局所的に向上される。
なお、レーザ光照射部120から照射されるレーザ光Lの種類はLDレーザには限定されず、少なくともエッチング液Eを透過して第1のウェハWに吸収されるレーザ光であれば、任意に選択できる。すなわちレーザ光Lは、シリコン(第1のウェハW)に対する吸収率が最大、水(エッチング液E)に対する吸収率が最小である波長、一例として1000nm以下の波長を有することが望ましい。
なお、エッチング装置40には、図示しないエッチング液Eのリサイクル機構が設けられてもよい。エッチング液Eのリサイクル機構は、ノズル111から吐出され、ウェハ保持部100に保持された第1のウェハWのエッチングに供されたエッチング液Eを回収し、更に、次にエッチング装置40で行われるエッチング処理に再利用する。
次に、以上のように構成されたウェハ処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。本実施形態では、予めウェハ処理システム1の外部の接合装置(図示せず)において重合ウェハT(図5(a)を参照)が形成されている。また、第1のウェハWの周縁部、例えば第1のウェハWの外端部から径方向に0.5mm~3mmの範囲は、図5(a)に示したように予め除去(いわゆるエッジトリム)されていてもよい。
先ず、複数の重合ウェハTを収納したカセットCが、搬入出ステーション2のカセット載置台10に載置される。次に、ウェハ搬送装置20によりカセットC内の重合ウェハTが取り出され、トランジション装置30に搬送される。トランジション装置30に搬送された重合ウェハTは、ウェハ搬送装置50によりバッファ装置61に搬送される。バッファ装置61では、チャック83に対する重合ウェハTの中心位置、及び/又は重合ウェハTの水平方向の向きを調整してもよい。
次に、重合ウェハTはウェハ搬送装置70により加工装置80に搬送され、受渡位置A0のチャック83に受け渡される。チャック83には、第2のウェハSの裏面Sbが吸着保持される。次に、チャック83を加工位置A1に移動させ、研削ユニット84によって第1のウェハWの裏面Wbを研削する。かかる研削処理により、第1のウェハW(重合ウェハT)の厚みを、図5(b)に示すように所望の研削目標厚みまで減少させる(図6のステップSt1)。
なお、加工装置80においては、ステップSt1の研削処理中、又は研削処理後の重合ウェハT(第1のウェハW)の厚みを、厚み測定機構87により測定してもよい。この時、第1のウェハWの厚みを複数点で測定し、当該第1のウェハWの厚み分布及び平坦度を算出してもよい。
又は、ステップSt1の研削処理後の重合ウェハT(第1のウェハW)の厚みを測定する場合においては、加工装置80の厚み測定機構87に代え、厚み測定装置41を用いて研削後の重合ウェハT(第1のウェハW)の厚みを測定してもよい。
次に、重合ウェハTはウェハ搬送装置70により洗浄装置60に搬送される。洗浄装置60では、研削後の第1のウェハWの研削面である裏面Wbを洗浄する(図6のステップSt2)。また、洗浄装置60では、上述したように第2のウェハSの裏面Sbが洗浄されてもよい。
次に、重合ウェハTはウェハ搬送装置50によりエッチング装置40に搬送される。エッチング装置40では、第1のウェハWの研削面である裏面Wbの全面が第2のエッチング液E2によりエッチングされる(図6のステップSt3:全面エッチング)。ステップSt3では、図5(c)に示すように、加工装置80での研削処理(ステップSt1)により第1のウェハWの裏面Wbに生じた研削痕を除去するとともに、研削後の第1のウェハW(重合ウェハT)の厚みを所望の全面エッチング目標厚みまで減少させる。なお、ステップSt3における第1のウェハWの全面エッチング量は、前記した厚み測定機構87による測定結果に基づいて決定されてもよい。
ステップSt3の第1のウェハWの全面エッチングでは、ウェハ保持部100(第1のウェハW)を鉛直な回転中心線100aを中心に回転させるとともに、エッチング液供給部110からの全面エッチング用の第2のエッチング液E2の供給(吐出)を開始し、研削後の裏面Wbの全面をスピンエッチングする。なお、全面エッチングに用いられる第1のエッチング液E1としては、エッチングレートの向上を目的として、フッ酸及び硝酸の濃度と比較して酢酸の濃度が低い薬液、一例として、フッ酸:硝酸:酢酸=1:1:0.1~1.0程度の組成比率を有する薬液を使用し得る。
また第1のウェハWの全面エッチングに際しては、エッチング液供給部110からの第2のエッチング液E2の供給を継続しながら、図4に示したようにエッチング液供給部110を第1のウェハWの回転中心の上方、すなわち回転中心線100aを通るように、当該回転中心線100aを中間点として往復移動(スキャン)させる。第1のウェハWの回転速度、エッチング液供給部110のスキャン幅、及びエッチング液供給部110を往復移動させる際のスキャン速度等のエッチング条件は、研削後の第1のウェハWの裏面Wbの表面形状やその他種々の条件に応じて、適宜変更できる。
第1のウェハWに所望の時間のエッチングが行われると、エッチング液供給部110からの第2のエッチング液E2の供給を停止し、第1のウェハWの裏面Wbを純水でリンスした後、振り切り乾燥させる。その後、ウェハ保持部100(第1のウェハW)の回転を停止し、第1のウェハWの全面エッチングを終了する。
次に、重合ウェハTはウェハ搬送装置50により厚み測定装置41に搬送される。厚み測定装置41では、全面エッチング後の第1のウェハW(重合ウェハT)の厚みを複数点で測定することで第1のウェハWの全面エッチング後の厚み分布を取得し、更に第1のウェハWの平坦度を算出する(図6のステップSt4)。算出された第1のウェハWの厚み分布及び平坦度は例えば制御装置90に出力され、一例として、後述する第1のウェハWの局所エッチングに用いられる。
次に、重合ウェハTはウェハ搬送装置50によりエッチング装置40に再度搬送される。エッチング装置40では、ステップSt4で制御装置90に出力された第1のウェハWの厚み分布及び平坦度に基づいて、第1のウェハWの裏面Wbの平坦度を向上させるための局所的なエッチングを行う(図6ステップSt5:局所エッチング)。より具体的には、図5(d)に示すように、ステップSt4で取得された第1のウェハWの厚み分布に基づいて、当該第1のウェハWの厚みが大きいと判断される部分(図5(c)のエッチング対象部分Esを参照)を、厚みが小さい判断される部分と略同一の厚みとなるように、局所的にエッチングする。
エッチング対象部分Esは、一例としてステップSt4で取得された第1のウェハWの厚み分布において、最も厚み小さい部分を基準として、当該基準よりも厚みが大きい部分に設定できる。またはエッチング対象部分Esは、図5(d)に示したように、ステップSt4で取得された第1のウェハWの厚み分布において検知された1つ、又は複数の特異点を対象として設定してもよい。
ステップSt5の第1のウェハWの局所エッチングでは、ウェハ保持部100(第1のウェハW)を鉛直な回転中心線100aを中心に回転させるとともに、エッチング対象部分Esに向けて局所エッチング用の第1のエッチング液E1を供給し、更に、エッチング対象部分Esに向けてレーザ光Lを照射する。
なお、局所エッチングに用いられる第1のエッチング液E1としては、エッチング速度が大きくエッチング対象部分Esを迅速に除去でき、且つ、エッチング対象部分Es以外の部分でのエッチング進行を抑制し得る薬液を選択し得る。具体的には、第1のエッチング液E1と比較して、第1のウェハWのエッチングに化学的に寄与するフッ酸と硝酸の濃度が低く、且つ、第1のウェハWのエッチング速度に起因する酢酸の濃度が高い薬液、一例として、フッ酸:硝酸:酢酸=1:1:5程度の組成比率を有する薬液を使用し得る。
本実施形態にかかるステップSt5の局所エッチングでは、このようにフッ酸と硝酸の濃度が低くエッチング性能の小さな第1のエッチング液E1を薬液として用いることで、第1のウェハWの裏面Wbにおけるエッチング対象部分Es以外の部分ではエッチングを進行させない、乃至、第1のウェハWのエッチング量を小さくする。一方で、第1のウェハWの厚みが大きいと判断されるエッチング対象部分Esにおいては、レーザ光Lの照射によりエッチング対象部分Esの温度を局所的に上昇させることで、当該加熱部分において、第1のエッチング液E1によるエッチングレートを局所的に向上させる。これにより、局所エッチング処理でのエッチング対象部分Esにおけるエッチング量を、少なくとも第1のウェハWの面内におけるエッチング対象部分Es以外の部分(レーザ光Lの非照射部分)と比較して大きくし、これにより第1のウェハWの裏面Wbの平坦度を向上させる。またこの時、第1のエッチング液E1ではエッチング速度に起因する酢酸の濃度が大きく設定されるため、エッチング対象部分Esでエッチングを迅速に進行でき、更に適切に第1のウェハWの裏面Wbの平坦度を向上できる。
第1のウェハWに所望の時間のエッチングが行われると、エッチング液供給部110からの第1のエッチング液E1の供給及びレーザ光照射部120からのレーザ光Lの照射を停止し、第1のウェハWの裏面Wbを純水でリンスした後、振り切り乾燥させる。その後、ウェハ保持部100(第1のウェハW)の回転を停止し、第1のウェハWの局所エッチングを終了する。
なお、ステップSt5の局所エッチングが完了した重合ウェハTは、再度、厚み測定装置41において厚み分布及び平坦度が測定(ステップSt4)されてもよい。また、当該重合ウェハTには、再度取得された厚み分布及び平坦度に基づいて、第1のウェハWに所望の平坦度が得られるまで、局所エッチング(ステップSt5)が繰り返し実行されてもよい。
その後、全ての処理が施された重合ウェハTは、トランジション装置30を介してカセット載置台10のカセットCに搬送される。こうして、ウェハ処理システム1における一連のウェハ処理が終了する。なお、ウェハ処理システム1で所望の処理が施された第1のウェハWには、ウェハ処理システム1の外部においてCMP処理等による裏面Wbの平滑化が行われてもよい。
本実施形態にかかるウェハ処理システム1でのウェハ処理は、以上のようにして行われる。
以上の実施形態によれば、第1のウェハWに対してエッチング液Eを供給すると同時にレーザ光Lを照射することで、処理対象の裏面Wbの一部分であるエッチング対象部分Esを局所的に加熱し、当該エッチング対象部分Esにおけるエッチングレートを局所的に上昇させる。エッチング対象部分Esは、一例として、事前に厚み測定装置41によりスピンエッチング(ステップSt3の全面エッチング)後の第1のウェハWの面内均一性を測定することにより決定される。このように、エッチングの促進が必要な部分にのみレーザ光Lを照射してエッチングレートを上昇できるので、エッチング対象部分Esにおけるエッチングレートをレーザ光Lの非照射部分と比較して大きくでき、この結果、第1のウェハWの面内均一性(平坦度)を向上できる。
またこの局所エッチングに際しては、第1のエッチング液E1として、シリコンウェハ(第1のウェハW)のエッチング性能が低い薬液が採用される。これにより、当該局所エッチング処理に際して、エッチング対象部分Es以外の部分の厚みが所望のエッチング目標厚み未満に減少することが抑制され、より適切なエッチング処理結果を得ることができる。
更に局所エッチングに際しては、第1のウェハWに照射されるレーザ光Lとして、エッチング液Eに対する吸収性が低く、且つ、第1のウェハWに対する吸収性が高いレーザ光L、例えばLDレーザを採用する。これにより、エッチング液Eに対するレーザ光Lの吸収を最小限にして効率的に第1のウェハWを加熱でき、適切にエッチング対象部分Esのエッチングレートを向上できる。また、このようにエッチング液Eへの吸収が抑制されることから、当該エッチング液Eの加熱に伴うシリコン(第1のウェハW)のエッチングレートの向上が抑制され、この結果、エッチング対象部分Es以外の部分がエッチングされることが抑制され、更に適切に第1のウェハWのエッチングを局所的に促進できる。
なお、上記したウェハ処理システム1においては、カセットCに収納された複数の重合ウェハTに対して連続的に処理が行われる。この時、ウェハ処理システム1で処理される2枚目以降の重合ウェハTの処理に際しては、上記した厚み測定装置41における厚み分布及び平坦度の測定を適宜省略できる。
具体的には、ウェハ処理システム1において同一の条件で処理された重合ウェハTには、同一の第1のウェハWの表面形状傾向が表れるものと考えられる。このため、2枚目以降の重合ウェハTの処理に際しては、予め取得された1枚目の重合ウェハTの処理結果(厚み測定装置41における測定結果)をフィードバックし、エッチング処理条件を決定してもよい。
なお、上記実施形態では、エッチング液供給部110から供給されるエッチング液Eの各成分、より具体的には、上記実施形態では酢酸の濃度を制御することで、エッチング液供給部110からの第2のエッチング液E2と第1のエッチング液E1の供給を切り替えた。しかしながら、エッチング液供給部110の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、ノズル111に複数のエッチング液供給源(第2のエッチング液E2を貯留する第1の供給源、及び第1のエッチング液E1を貯留する第2の供給源)を接続することで、第2のエッチング液E2と第1のエッチング液E1の供給を切り替え可能に構成してもよい。
またこの時、エッチング液供給部110は、第2のエッチング液E2と第1のエッチング液E1をそれぞれ独立して吐出するため、複数のノズルを備えていてもよい。
なお、上記実施形態においてはエッチング液Eを供給するノズル111と、レーザ光Lを照射するためのレーザヘッド121(レンズ122)とを独立して構成し、各々を独立して移動可能に構成したが、これらノズル111とレーザヘッド121は一体に構成してもよい。かかる場合、ノズル111とレーザヘッド121は、一体に移動可能に構成されてもよい。このようにノズル111とレーザヘッド121を一体に構成する場合、エッチング液Eを供給するノズル111の吐出端と反対側の面をレーザ光Lが透過可能な構造、例えばレンズ122とし、エッチング液Eの液柱を通じてレーザ光Lを第1のウェハWに照射してもよい。
また、このようにノズル111とレーザヘッド121を一体に構成する場合、当該一体型のノズルの外側に外部ジャケット構造を設け、第1のウェハWの裏面Wbに供給したエッチング液Eを外部ジャケットから吸引回収可能に構成してもよい。
図7に、上記した外部ジャケット構造を有する一体型ノズルの構成例を示す。
図7に示すように一体型ノズル200は、第1のウェハWの裏面Wbに向けてエッチング液Eを供給するためのエッチング液供給部210と、エッチング液供給部210から吐出されたエッチング液Eを吸引回収するための外部ジャケット220と、第1のウェハWの裏面Wbに向けてレーザ光Lを照射するためのレーザ光照射部230を備える。
エッチング液供給部210は、第1のウェハWの裏面Wbに向けてエッチング液Eを吐出するノズル211を備える。ノズル211はエッチング液供給源240に接続され、下面に形成された吐出口212から第1のウェハWの裏面Wbに向けてエッチング液Eを吐出する。また、吐出口212が形成された吐出端の反対側の面であるノズル211の上面は、後述するレーザ光照射部230のレンズ232により構成されている。
またエッチング液供給部210は、第1のウェハWの裏面Wbに対して、全面エッチング用の薬液である第2のエッチング液E2と、局所エッチング用の薬液である第1のエッチング液E1の供給を切り替え自在に構成される。具体的には、例えばエッチング液供給源240からのエッチング液Eの各成分の濃度を独立して制御可能に構成していてもよいし、ノズル211に複数のエッチング液供給源240を接続し、第2のエッチング液E2と第1のエッチング液E1の供給を切り替え可能に構成してもよい。
エッチング液回収部としての外部ジャケット220は少なくともノズル211よりも大径の筒型構造を有し、ノズル211の周囲を囲むように配置される。外部ジャケット220の下端部は、第1のウェハWの裏面Wbの近傍、好適には、ノズル211から吐出されたエッチング液Eが外部に漏出しない程度に近接して配置される。
また、外部ジャケット220は吸引回収機構250に接続され、ノズル211から第1のウェハWの裏面Wb(外部ジャケット220の内部空間220a)に吐出されたエッチング液Eを吸引可能に構成される。吸引回収機構250によるエッチング液Eの回収能力(回収量)は、少なくともノズル211からのエッチング液Eの供給能力(供給量)より大きいことが望ましい。外部ジャケット220の内部空間220aから吸引されたエッチング液Eは一例として図示しないリサイクル機構に回収され、後のエッチング処理に再利用されても良い。
レーザ光照射部230は、レーザヘッド231とレンズ232を有している。レーザヘッド231は、ノズル211の上方において、当該ノズル211と略同軸に配置される。レンズ232は、ノズル211とレーザヘッド231の間に配置され、ノズル211の上面の少なくとも一部を構成する。レーザ光照射部230は、レーザヘッド231からのレーザ光Lを、レンズ232を介して第1のウェハWの裏面Wbに向けて照射する。
以上のように構成された一体型ノズル200を用いた第1のウェハWの全面エッチング(図6のステップSt3)は、上記したノズル111を用いた全面エッチングと略同一の方法により行い得る。すなわち、ウェハ保持部100(第1のウェハW)を鉛直な回転中心線100aを中心に回転させるとともに、ノズル211から第2のエッチング液E2を供給し、更にノズル211(一体型ノズル200)を第1のウェハWの上方で往復移動(スキャン)させる。なお、この時、レーザ光照射部230から第1のウェハWの裏面Wbに対するレーザ光Lの照射は行わない。
また、実施の形態にかかる一体型ノズル200を用いた全面エッチングでは、更に、外部ジャケット220に接続された吸引回収機構を用いて第2のエッチング液E2をリサイクル機構に回収し、回収した第2のエッチング液E2を、後のエッチング処理で用いられる第2のエッチング液E2、又は第1のエッチング液E1として再利用しても良い。
本実施形態にかかる一体型ノズル200を用いた全面エッチング方法よれば、ノズルとレーザヘッドを独立して配置し、移動させる場合と比較して、これらノズルとレーザヘッドの移動に係る制御を簡易化でき、全面エッチング処理に係る制御を容易にできる。
また、このようにノズル211の周囲を囲むように外部ジャケット220を設けることで、ノズル211から吐出された第2のエッチング液E2を外部に漏出させずに効率的に回収、再利用でき、ウェハ処理に要するエッチング液Eやエネルギーの消費量を低減できる。
なお、一体型ノズル200を用いた全面エッチングでは、上記したようにノズル211からの第2のエッチング液E2の吐出に際してレーザ光Lの照射を行わなかったが、この時、第2のエッチング液E2の供給に加えて更にレーザ光Lの照射を行うことで、全面エッチングのエッチングレートを向上させてもよい。
レーザヘッド231からのレーザ光Lとしては、上記した局所エッチングと同様のレーザ光L、すなわち第2のエッチング液E2に対する吸収性が低く、且つ、第1のウェハWに対する吸収性が高いレーザ光(例えばLDレーザ)を採用し得る。かかる場合、レーザ光Lの照射により適切に第1のウェハWを加熱でき、これにより当該第1のウェハWのエッチングレートを向上させ、全面エッチングに要する時間を短縮できる。
また、全面エッチングに用いられるレーザ光Lとしては、上記したLDレーザ等に代え、第2のエッチング液E2に対する吸収性が高いレーザ光も採用し得る。かかる場合、レーザ光Lの吸収により第2のエッチング液E2を加熱することができ、これにより、当該第2のエッチング液E2による第1のウェハWのエッチングレートを向上させ、全面エッチングに要する時間を短縮できる。
なお、以上の実施形態ではエッチング装置40に一体型ノズル200を設け、当該一体型ノズル200を用いて第1のウェハWの全面エッチングを行う場合を例に説明を行ったが、当該全面エッチングでは、必ずしも第2のエッチング液E2の吐出直下以外の部分におけるエッチングの進行を抑制する必要はない。すなわち、局所エッチングのように第1のウェハWの裏面Wbの一部を、局所的にエッチングする必要はない。
このため、エッチング装置40に一体型ノズル200を設ける場合であっても、当該一体型ノズル200に加えて上記した従来のノズル111を更に設け、当該ノズル111を用いて全面エッチングを行うようにしてもよい。
又は、例えば一体型ノズル200の外部ジャケット220を着脱自在、又は昇降自在に構成し、全面エッチングに供された第2のエッチング液E2の回収を行わないようにしてもよい。
また、以上のように構成された一体型ノズル200を用いた第1のウェハWの局所エッチング(図6のステップSt5)も、上記したノズル111を用いた局所エッチングと略同一の方法により行い得る。すなわち、ウェハ保持部100(第1のウェハW)を鉛直な回転中心線100aを中心に回転させ、更にノズル211(一体型ノズル200)を第1のウェハWの上方で水平方向に移動させる。この時、一体型ノズル200がエッチング対象部分Esの上方を通過する際には、当該エッチング対象部分Esに対してレーザ光Lを照射する。
レーザヘッド231からのレーザ光Lとしては、第2のエッチング液E2に対する吸収性が低く、且つ、第1のウェハWに対する吸収性が高いレーザ光(例えばLDレーザ)を採用する。
またこの時、第1のウェハWの局所エッチングに先立って第1のウェハWの全面エッチングを行っていた場合には、ノズル211から供給される薬液を第2のエッチング液E2から第1のエッチング液E1へと切り替える。
本実施形態にかかる一体型ノズル200を用いた局所エッチング方法よれば、ノズルとレーザヘッドを独立して配置し、移動させる場合と比較して、これらノズルとレーザヘッドの移動に係る制御を簡易化でき、局所エッチング処理に係る制御を容易にできる。
また、このようにノズル211の周囲を囲むように外部ジャケット220を設けることで、ノズル211から吐出された第1のエッチング液E1がエッチング対象部分Es以外の部分に供給されることが抑制される。この結果、局所エッチングによる加工精度を向上させ、第1のウェハWの裏面Wbの平坦度を更に適切に向上できる。
更に、このようにノズル211の周囲を囲むように外部ジャケット220を設けることで、ノズル211から吐出された第1のエッチング液E1を外部に漏出させずに効率的に回収、再利用でき、局所エッチングに要するエッチング液Eやエネルギーの消費量を低減できる。
なお、上記実施形態においては、第1のウェハWの局所エッチング(図6のステップSt5)を、ウェハ保持部100(第1のウェハW)を回転させながらエッチング液Eを供給するスピンエッチングにより行ったが、エッチング装置40が上記した一体型ノズル200を備える場合においては、当該局所エッチングは、必ずしもスピンエッチングにより行う必要はない。
すなわち、エッチング装置40が一体型ノズル200を備える場合においては、ノズル211から供給されたエッチング液Eを外部ジャケット220の外部に漏出させることなく回収できるため、遠心力を用いたエッチング液Eの振り切りを行う必要がない。このため、例えば第1のウェハWの裏面Wbの一部に環形状以外の形状を有する特異点が発生してしまった場合には、第1のウェハWを回転させることなく当該特異点に対するエッチング液Eの供給、及び必要に応じたレーザ光Lの照射を行い、更に供給されたエッチング液Eを回収する。
これにより、第1のウェハWを回転させることなく適切に当該特異点の局所的なエッチングを実施できると共に、特異点以外の部分に対してエッチング液Eが供給されることを抑制できる。
なお、上記実施形態においては、第1のウェハWの全面エッチング(ステップSt3)と局所エッチング(ステップSt5)をこの順に行ったが、これら全面エッチングと局所エッチングの順序は限定されるものではない。
すなわち、第1のウェハWを研削により薄化(ステップSt1)した後に、厚み測定装置41において研削処理後の第1のウェハWの厚み分布及び平坦度を取得(ステップSt4)し、その後、第1のウェハWの局所エッチング(ステップSt5)と全面エッチング(ステップSt3)をこの順で行ってもよい。
また、このように第1のウェハWを研削に続けて第1のウェハWの局所エッチングを行う場合、厚み測定装置41に代えて、加工装置80に配置された厚み測定機構87を用いて、研削処理後の第1のウェハWの厚み分布及び平坦度を取得してもよい。
また、上記実施形態においては、第1のウェハWの全面エッチング(ステップSt3)と局所エッチング(ステップSt5)を両方行ったが、厚み測定装置41において取得された第1のウェハWの厚み分布や平坦度に基づいて、全面エッチングが省略されてもよい。
具体的には例えば第1のウェハWを研削により薄化(ステップSt1)した後、厚み測定装置41において研削処理後の第1のウェハWの厚み分布及び平坦度を取得(ステップSt4)し、その後、第1のウェハWの局所エッチング(ステップSt5)のみを行ってもよい。
かかる場合であっても、エッチング装置40の内部において第1のウェハWに向けてレーザ光Lを照射し、当該第1のウェハWを加熱することで、エッチング処理に係るエッチングレートを適切に向上させ、及び/又は、適切に第1のウェハWの平坦度を向上させることができる。
なお、上記実施形態においては、第1のウェハWの全面エッチング(ステップSt3)と局所エッチング(ステップSt5)を同一のエッチング装置40の内部で実施したが、これら全面エッチングと局所エッチングは、各々異なる装置において実施されてもよい。かかる場合、第1のウェハWの全面エッチングを行うための第2のエッチング装置としての全面エッチング装置(図示せず)と、局所エッチングを行うための第1のエッチング装置としての局所エッチング装置(図示せず)を、独立してウェハ処理システム1の内部に配置し得る。全面エッチング装置と局所エッチング装置は、一例として、図2に示したウェハ処理システム1の第1の処理ブロックB1に積層して配置され得る。
また、上記実施形態においては全面エッチング後(研削処理後)の第1のウェハWの厚みを測定する厚み測定装置41を、ウェハ処理システム1の第1の処理ブロックB1においてエッチング装置40と積層して配置したが、厚み測定装置41は、エッチング装置40と一体に構成されてもよい。換言すれば、エッチング装置40の内部には、全面エッチング後(研削処理後)の第1のウェハWの厚みを測定するための厚み測定部(図示せず)が配置されてもよい。
また、上記実施形態においては、研削処理後(エッチング処理前)の第1のウェハWの厚みを測定する厚み測定機構87と、全面エッチング処理後の第1のウェハWの厚みを測定する厚み測定装置41と、を配置したが、ウェハ処理システム1には、研削処理後(エッチング処理前)の第1のウェハWの厚みを測定するための厚み測定装置41が更に配置されてもよい。換言すれば、ウェハ処理システム1には、エッチング処理前後の第1のウェハWの厚みをそれぞれ独立して計測するための、複数の厚み測定装置41が設けられていても良い。
なお、上記実施形態においては、第1のウェハWと第2のウェハSが接合された重合ウェハTを本開示の技術に係る処理対象の「基板」の例として説明を行ったが、本開示の技術に係る処理対象の「基板」は重合ウェハTには限定されない。具体的には、処理対象の「基板」は単枚ウェハであってもよいし、又は、インゴットからワイヤーソー等により切り出され、ラッピングされたウェハであってもよい。
また、上記実施形態においては、処理対象の第1のウェハWを研削により薄化し、当該研削後の研削面をエッチングにより平坦化したが、エッチング対象となる第1のウェハWの加工面はこれに限定されない。例えば、第1のウェハWの内部に形成された改質層(図示せず)を基点として第1のウェハWを表面Wa側と裏面Wb側とに分離し、当該分離面をエッチングにより平坦化してもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 ウェハ処理システム
40 エッチング装置
41 厚み測定装置
110 エッチング液供給部
120 レーザ光照射部
E1 第1のエッチング液
L レーザ光
W 第1のウェハ
Wb 裏面

Claims (20)

  1. 基板を処理する基板処理システムであって、
    前記基板の処理対象面にエッチング液を供給して、前記処理対象面をエッチングするエッチング装置と、
    前記基板の厚みを複数点で測定する厚み測定装置と、を有し、
    前記エッチング装置は、
    前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に前記エッチング液を供給するエッチング液供給部と、
    前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に選択的にレーザ光を照射可能なレーザ光照射部と、
    前記エッチング液供給部と前記レーザ光照射部の動作を制御する制御装置と、を備える、基板処理システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記厚み測定装置による測定結果に基づいて、前記基板における厚みの大きな部分に対して前記レーザ光を選択的に照射する制御を実行する、請求項1に記載の基板処理システム。
  3. 前記レーザ光は、前記エッチング液に対する吸収性が低く、且つ、前記基板に対する吸収性が高い波長を有する、請求項1又は2に記載の基板処理システム。
  4. 前記エッチング液供給部と前記レーザ光照射部とを一体に構成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理システム。
  5. 前記レーザ光照射部を、前記エッチング液供給部の上方において当該エッチング液供給部と同軸に配置し、
    前記レーザ光を、前記エッチング液供給部から供給される前記エッチング液の液柱を通じて前記処理対象面に照射する、請求項4に記載の基板処理システム。
  6. 前記エッチング液供給部から吐出される前記エッチング液を回収するエッチング液回収部を備え、
    当該エッチング液回収部は、前記エッチング液供給部が備える前記エッチング液の供給ノズルよりも大径の筒型構造で構成され、前記供給ノズルの周囲を囲むように配置される、請求項4又は5に記載の基板処理システム。
  7. 前記制御装置は、
    前記基板の処理対象面に前記エッチング液を供給して、前記処理対象面を選択的にエッチングする制御と、
    前記基板の処理対象面に第2のエッチング液を供給して、前記処理対象面の全面をエッチングする制御と、を実行する、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板処理システム。
  8. 前記基板の処理対象面に第2のエッチング液を供給して、前記処理対象面の全面をエッチングする第2のエッチング装置、を有し、
    前記第2のエッチング装置は、
    前記処理対象面に対して相対的に移動可能に構成され、前記処理対象面に前記第2のエッチング液を供給する第2のエッチング液供給部、を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板処理システム。
  9. 前記第2のエッチング液は、前記エッチング液と比較してフッ酸の濃度が低い、請求項7又は8に記載の基板処理システム。
  10. 前記第2のエッチング液は、前記エッチング液と比較して酢酸の濃度が高い、請求項7~9のいずれか一項に記載の基板処理システム。
  11. 前記処理対象面のエッチングに先立ち、当該処理対象面を研削する加工装置を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の基板処理システム。
  12. 基板の処理方法であって、
    前記基板の厚みを複数点で測定することと、
    前記基板の処理対象面にエッチング液を供給して、測定された前記基板の厚みに基づいて設定されたエッチング対象部分を局所的にエッチングすることと、を含み、
    前記基板のエッチングに際しては、
    前記処理対象面に対して前記エッチング液を供給することに加え、前記エッチング対象部分に対してレーザ光を照射し、当該エッチング対象部分を選択的に加熱する、基板処理方法。
  13. 前記レーザ光は、前記エッチング液に対する吸収性が低く、且つ、前記基板に対する吸収性が高い波長を有する、請求項12に記載の基板処理方法。
  14. 前記レーザ光は、1000nm以下の波長を有する、請求項13に記載の基板処理方法。
  15. 前記エッチング液を供給するエッチング液供給部と、前記レーザ光を照射するレーザ光照射部とを一体に構成し、
    前記レーザ光を、前記エッチング液供給部から供給される前記エッチング液の液柱を通じて前記処理対象面に照射する、請求項12~14のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  16. 前記処理対象面に供給された前記エッチング液を、前記エッチング対象部分以外の部分に供給することなく回収すること、を含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  17. 前記レーザ光を照射することなく前記基板の処理対象面に第2のエッチング液を供給し、前記処理対象面の全面をエッチングすることを含む、請求項12~16のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  18. 前記第2のエッチング液として、前記エッチング液と比較してフッ酸の濃度が低い薬液を用いる、請求項17に記載の基板処理方法。
  19. 前記第2のエッチング液として、前記エッチング液と比較して酢酸の濃度が高い薬液を用いる、請求項17又は18に記載の基板処理方法。
  20. 前記処理対象面をエッチングすることに先立ち、前記処理対象面を研削することを含む、請求項12~19のいずれか一項に記載の基板処理方法。
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