JP2023064863A - 産業車両の荷役制御装置 - Google Patents

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JP2023064863A JP2021175288A JP2021175288A JP2023064863A JP 2023064863 A JP2023064863 A JP 2023064863A JP 2021175288 A JP2021175288 A JP 2021175288A JP 2021175288 A JP2021175288 A JP 2021175288A JP 2023064863 A JP2023064863 A JP 2023064863A
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Abstract

【課題】荷物が保持された保持部を上昇させる際に、産業車両の安定性を確保することができる産業車両の荷役制御装置を提供する。【解決手段】荷役制御装置20は、フォーク13に保持される荷物Mの重量に基づいて、荷役装置3による荷役動作が可能となるフォーク13の荷役可能高さを決定する荷役可能高さ決定部33と、フォーク13の高さ位置とフォーク13の荷役可能高さとを含む荷役装置3の状態情報を用いて、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下するかどうかを判定する安定性判定部37と、フォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、フォーク13の上昇を強制的に停止させる上昇停止制御部38と、フォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、警告を行う警告制御部39とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、産業車両の荷役制御装置に関する。
例えば特許文献1には、フォークリフトのティルトシリンダ及びリフトシリンダの圧力に基づいて、フォークに保持された荷物の重心位置を推定し、荷物の重心位置に基づいて油圧駆動ユニットを制御する技術が記載されている。
特開2020-93741号公報
ところで、フォークリフト等の産業車両においては、特にフォーク等の保持部に荷物が保持された状態で保持部を高い位置まで上昇させるときでも、産業車両の安定性を確保する必要がある。
本発明の目的は、荷物が保持された保持部を上昇させる際に、産業車両の安定性を確保することができる産業車両の荷役制御装置を提供することである。
本発明の一態様は、前輪及び後輪を有する走行装置と荷物を保持する保持部を有する荷役装置とを具備した産業車両の荷役制御装置であって、保持部を昇降させる駆動部と、保持部を昇降させる操作を行うための昇降操作部と、保持部の高さ位置を検出する揚高検出部と、保持部に保持される荷物の重量を取得する荷物重量取得部と、荷物重量取得部により取得された荷物の重量に基づいて、荷役装置による荷役動作が可能となる保持部の荷役可能高さを決定する荷役可能高さ決定部と、揚高検出部により検出された保持部の高さ位置と荷役可能高さ決定部により決定された保持部の荷役可能高さとを含む荷役装置の状態情報を用いて、荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下するかどうかを判定する安定性判定部と、安定性判定部により荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下すると判定されると、保持部の上昇を強制的に停止させるように駆動部を制御する上昇停止制御部と、安定性判定部により荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下すると判定されると、警告を行う警告部とを備える。
このような荷役制御装置においては、産業車両の保持部の高さ位置が検出されると共に、保持部に保持される荷物の重量に基づいて、荷役装置による荷役動作が可能となる保持部の荷役可能高さが決定される。そして、保持部の高さ位置と保持部の荷役可能高さとを含む荷役装置の状態情報を用いて、荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下するかどうかが判定される。そして、荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下すると判定されると、保持部の上昇が強制的に停止する。このため、産業車両の安定性の低下が抑えられる。また、荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下すると判定されると、警告が行われる。従って、産業車両の運転者は、警告によって産業車両の安定性が低下する可能性があることが分かる。このため、運転者は、昇降操作部により保持部を下降させる操作を行う等、産業車両の安定性の低下を回避する行動を取ることができる。以上により、荷物が保持された保持部を上昇させる際に、産業車両の安定性が確保される。
荷役制御装置は、保持部の荷役可能高さと保持部の高さ位置とを比較して、保持部の荷役可能高さと保持部の高さ位置との差が閾値以下であるかどうかを判断する高さ比較部を更に備え、安定性判定部は、高さ比較部により保持部の荷役可能高さと保持部の高さ位置との差が閾値以下であると判断された場合に、荷役装置の状態情報を用いて、荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下するかどうかを判定してもよい。
このような構成では、保持部の荷役可能高さと保持部の高さ位置との差が閾値以下である状況において、産業車両の安定性が低下すると判定されると、荷物が保持された保持部の上昇が強制的に停止すると共に、警告が行われる。従って、荷物が保持された保持部が荷役可能高さの近傍まで上昇したときでも、産業車両の安定性が確保される。
荷役制御装置は、保持部の上昇速度を制限する操作を行うための速度制限操作部と、昇降操作部による操作が行われると共に、速度制限操作部による操作が行われたときに、保持部を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように駆動部を制御する速度制限制御部とを更に備え、安定性判定部は、速度制限操作部による操作が行われた後、荷物が保持された保持部が規定距離だけ上昇すると、産業車両の安定性が低下すると判定してもよい。
このような構成では、昇降操作部による操作が行われると共に、速度制限操作部による操作が行われると、荷物が保持された保持部が通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇する。このため、荷物が保持部に確実に保持されるようになる。そして、速度制限操作部による操作が行われた後、荷物が保持された保持部が規定距離だけ上昇すると、産業車両の安定性が低下すると判定され、荷物が保持された保持部が強制的に停止する。従って、産業車両の安定性が一層確保される。
荷役制御装置は、産業車両が走行する路面に対する保持部を昇降可能に支持するマストの前傾量を検知する前傾量検知部と、前傾量検知部により検知された路面に対するマストの前傾量が規定量以下であるかどうかを判定し、路面に対するマストの前傾量が規定量以下であるときに、速度制限操作部による操作を有効化する有効化判定部とを更に備え、速度制限制御部は、昇降操作部による操作が行われると共に、速度制限操作部による操作が行われたときに、有効化判定部により速度制限操作部による操作が有効化されると、保持部を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように駆動部を制御してもよい。
このような構成では、産業車両が走行する路面に対するマストの前傾量が規定量よりも多いときは、速度制限操作部による操作が有効化されない。このため、昇降操作部による操作が行われると共に、速度制限操作部による操作が行われても、荷物が保持された保持部を上昇させないことで、産業車両の安定性が十分に確保される。
警告部は、高さ比較部により保持部の荷役可能高さと保持部の高さ位置との差が閾値以下であると判断されたときに、事前の警告を行うと共に、安定性判定部により荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下すると判定されたときに、再び警告を行ってもよい。
このような構成では、保持部の荷役可能高さと保持部の高さ位置との差が閾値以下になると、事前の警告が行われる。このため、運転者は、荷物が保持された保持部が荷役可能高さに近い高さ位置まで上昇したことが分かる。従って、運転者に事前に注意を促すことができる。
荷役制御装置は、保持部の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置による荷役動作が行われるかどうかを予測する荷役高さ予測部を更に備え、安定性判定部は、荷役高さ予測部により保持部の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置による荷役動作が行われると予測された場合に、荷役装置の状態情報を用いて、荷物が保持された保持部が上昇する際に産業車両の安定性が低下するかどうかを判定してもよい。
このような構成では、保持部の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置による荷役動作が行われると予想された状況において、産業車両の安定性が低下すると判定されると、荷物が保持された保持部の上昇が強制的に停止すると共に、警告が行われる。従って、荷物が保持された保持部が荷役可能高さ付近まで上昇したときでも、産業車両の安定性が確保される。
荷役制御装置は、揚高検出部により検出された保持部の高さ位置と荷物重量取得部により取得される荷物の重量とに基づいて、後輪の接地荷重を推定する接地荷重推定部を更に備え、安定性判定部は、接地荷重推定部により推定された後輪の接地荷重が規定値以下であるときに、産業車両の安定性が低下すると判定してもよい。
このような構成では、後輪の接地荷重が規定値以下になると、産業車両の安定性が低下すると判定され、荷物が保持された保持部の上昇が強制的に停止する。従って、後輪が路面に対して浮くことが防止されるため、産業車両の安定性が一層確保される。
荷役制御装置は、保持部の上昇速度を制限する操作を行うための速度制限操作部と、昇降操作部による操作が行われると共に、速度制限操作部による操作が行われたときに、保持部を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように駆動部を制御する速度制限制御部とを更に備えてもよい。
このような構成では、昇降操作部による操作が行われると共に、速度制限操作部による操作が行われると、荷物が保持された保持部が通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇するため、荷物が保持された保持部の上昇開始時に、後輪の接地荷重のオーバーシュートが発生しにくくなる。従って、後輪が路面に対して浮きにくくなるため、産業車両の安定性が一層確保される。
荷役可能高さ決定部は、産業車両の荷重曲線を用いて、荷物重量取得部により取得された荷物の重量に対応した荷役可能高さを決定してもよい。
このような構成では、予め仕様として決まっている産業車両の荷重曲線が用いられるため、保持部に保持される荷物の重量に対応した荷役可能高さが単純な計算により容易に得られる。
本発明によれば、荷物が保持された保持部を上昇させる際に、産業車両の安定性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る荷役制御装置が搭載された産業車両であるフォークリフトを示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る荷役制御装置の構成を示すブロック図である。 フォークリフトの荷重曲線の一例を示すグラフである。 図2に示された高さ比較部により実行される比較処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示された有効化判定部により実行される有効化判定処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示された速度制限制御部により実行される速度制限制御処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示された安定性判定部により実行される安定性判定処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示された警告制御部により実行される警告制御処理の手順を示すフローチャートである。 図2に示された荷役制御装置によるフォークリフトの動作を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る荷役制御装置の構成を示すブロック図である。 図10に示された荷役高さ予測部により実行される荷役高さ予測処理の手順を示すフローチャートである。 図10に示された接地荷重推定部により実行される接地荷重推定処理の手順を示すフローチャートである。 図10に示された安定性判定部により実行される安定性判定処理の手順を示すフローチャートである。 図10に示された警告制御部により実行される警告制御処理の手順を示すフローチャートである。 図10に示された荷役制御装置によるフォークリフトの動作を示す側面図である。 フォークを上昇させた際のフォークの揚高及び後輪の接地荷重を比較して示すタイミング図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る荷役制御装置が搭載された産業車両であるフォークリフトを示す側面図である。図1において、フォークリフト1は、走行装置2と、この走行装置2の前側に配置され、荷役を行う荷役装置3とを備えている。
走行装置2は、車体4と、この車体4の前部に配置された左右1対の駆動輪である前輪5と、車体4の後部に配置された左右1対の操舵輪である後輪6と、各前輪5をそれぞれ独立して回転させる左右1対の走行モータ7と、油圧ポンプ(図示せず)を回転させる荷役モータ8とを有している。
荷役装置3は、車体4の前端部に立設されたマスト10と、このマスト10にリフトブラケット11を介して取り付けられ、パレット12を持ち上げる左右1対のフォーク13と、このフォーク13を昇降させるリフトシリンダ14と、マスト10を傾動させるティルトシリンダ15とを有している。マスト10は、リフトブラケット11を介してフォーク13を昇降可能に支持する。リフトシリンダ14及びティルトシリンダ15は、油圧ポンプ(前述)からの作動油により駆動される。
パレット12は、荷物Mを載せるための荷役台である。パレット12は、例えば平パレットである。パレット12は、平面視で四角形状を呈している。パレット12には、各フォーク13が差し込まれる1対のフォーク穴16が設けられている。左右1対のフォーク13は、パレット12を介して荷物Mを保持する保持部である。
図2は、本発明の第1実施形態に係る荷役制御装置の構成を示すブロック図である。図2において、本実施形態の荷役制御装置20は、フォークリフト1に搭載されている。荷役制御装置20は、荷役装置3による荷役を制御する装置である。
荷役制御装置20は、圧力センサ21と、揚高センサ22と、傾斜角センサ23と、ティルト角センサ24と、リフト操作レバー25と、制御介入ボタン26と、警報器27と、表示器28と、油圧駆動ユニット29と、電子制御ユニット30(ECU:Electronic Control Unit)とを備えている。
圧力センサ21は、リフトシリンダ14の圧力を検出する。揚高センサ22は、フォーク13の高さ位置(揚高)を検出する揚高検出部である。
傾斜角センサ23は、フォークリフト1が走行する路面の傾斜角を検出する。ティルト角センサ24は、マスト10の傾動角(ティルト角)を検出する。傾斜角センサ23及びティルト角センサ24は、フォークリフト1が走行する路面に対するマスト10の前傾量を検知する前傾量検知部を構成している。
リフト操作レバー25は、リフトシリンダ14を駆動することでフォーク13を昇降させる操作を行うための操作レバー(昇降操作部)である。なお、荷役制御装置20は、特に図示はしないが、ティルトシリンダ15を駆動することでマスト10を傾動させる操作を行うためのティルト操作レバーも備えている。
制御介入ボタン26は、フォーク13の上昇速度を制限する操作を行うための速度制限操作部である。制御介入ボタン26としては、通常の操作ボタンやタッチパネル等が使用される。
警報器27は、警報音を発生させる。表示器28は、荷役装置3による荷役動作に関する情報を表示すると共に、警報表示を行う。なお、警報器27及び表示器28は、一体型の機器として構成されていてもよい。
油圧駆動ユニット29は、特に図示はしないが、リフトシリンダ14及びティルトシリンダ15に作動油を供給する油圧ポンプ(前述)と、油圧ポンプとリフトシリンダ14との間に配置されたリフトバルブと、油圧ポンプとティルトシリンダ15との間に配置されたティルトバルブとを有している。油圧駆動ユニット29は、フォーク13を昇降させる駆動部を構成している。
電子制御ユニット30は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等から構成されている。電子制御ユニット30は、昇降制御部31と、重量算出部32と、荷役可能高さ決定部33と、高さ比較部34と、有効化判定部35と、速度制限制御部36と、安定性判定部37と、上昇停止制御部38と、警告制御部39とを有している。
昇降制御部31は、リフト操作レバー25の操作状態に応じてフォーク13を昇降させるように油圧駆動ユニット29を制御する。昇降制御部31は、リフト操作レバー25により上昇操作が行われると、フォーク13を上昇させるように油圧駆動ユニット29を制御する。昇降制御部31は、リフト操作レバー25により下降操作が行われると、フォーク13を下降させるように油圧駆動ユニット29を制御する。
重量算出部32は、圧力センサ21により検出されたリフトシリンダ14の圧力に基づいて、フォーク13に保持された荷物Mの重量を算出する。重量算出部32は、圧力センサ21と協働して、フォーク13に保持される荷物Mの重量を取得する荷物重量取得部を構成している。
荷役可能高さ決定部33は、重量算出部32により算出された荷物Mの重量に基づいて、荷役装置3による荷役動作が可能となるフォーク13の荷役可能高さを決定する。荷役可能高さ決定部33は、フォークリフト1の荷重曲線を用いて、重量算出部32により算出された荷物Mの重量に対応した荷役可能高さを決定する。
フォークリフト1の荷重曲線は、例えば図3に示されるように、フォーク13の高さ位置(揚高)と荷物Mの重心(荷重中心)と荷物Mの重量(許容荷重)との関係を表す曲線であり、フォークリフト1の仕様で定められている。荷物Mの重心は、フォークリフト1の前後方向における荷物Mの重心位置である。通常は、荷重曲線を用いて、フォーク13の荷役可能高さ及び荷物Mの重心に対して、フォーク13により保持可能な荷物Mの重量が決定される。
荷役可能高さ決定部33は、そのようなフォークリフト1の荷重曲線を用いて、例えば荷物Mの重心が一定値Gであるときの荷物Mの重量に対応したフォーク13の高さ位置を荷役可能高さに設定する。
高さ比較部34は、荷役可能高さ決定部33により決定されたフォーク13の荷役可能高さと揚高センサ22により検出されたフォーク13の高さ位置とを比較して、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の高さ位置との差が閾値以下であるかどうかを判断する。
図4は、高さ比較部34により実行される比較処理の手順を示すフローチャートである。図4において、高さ比較部34は、まず荷役可能高さ決定部33により決定されたフォーク13の荷役可能高さを取得する(手順S101)。また、高さ比較部34は、揚高センサ22の検出値を取得する(手順S102)。
そして、高さ比較部34は、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の現高さ位置との差が予め決められた閾値以下であるかどうかを判断する(手順S103)。フォーク13の現高さ位置は、フォーク13の現在の高さ位置である。
高さ比較部34は、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の現高さ位置との差が閾値以下であると判断したときは、制御フラグを1に設定し(手順S104)、上記の手順S101を再度実行する。
高さ比較部34は、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の現高さ位置との差が閾値よりも大きいと判断したときは、制御フラグを0に設定し(手順S105)、上記の手順S101を再度実行する。
図2に戻り、有効化判定部35は、傾斜角センサ23及びティルト角センサ24により検知された路面に対するマスト10の前傾量が規定量以下であるかどうかを判定し、路面に対するマスト10の前傾量が規定量以下であるときに、制御介入ボタン26による操作を有効化する。
図5は、有効化判定部35により実行される有効化判定処理の手順を示すフローチャートである。図5において、有効化判定部35は、まず高さ比較部34により設定された制御フラグが1であるかどうかを判断する(手順S111)。本手順は、制御フラグが1であると判断されるまで、繰り返し実行される。
有効化判定部35は、制御フラグが1であると判断したときは、傾斜角センサ23及びティルト角センサ24の検出値を取得する(手順S112)。そして、有効化判定部35は、フォークリフト1が走行する路面の傾斜角が予め決められた規定角θ1以下であるかどうかを判断する(手順S113)。有効化判定部35は、路面の傾斜角が規定角θ1以下であると判断したときは、マスト10のティルト角が予め決められた規定角θ2以下であるかどうかを判断する(手順S114)。
有効化判定部35は、マスト10のティルト角が規定角θ2以下であると判断したときは、路面に対するマスト10の前傾量が規定量以下であると判定し、制御介入ボタン26による制御介入操作を有効化し(手順S115)、上記の手順S111を再度実行する。
有効化判定部35は、手順S113で路面の傾斜角が規定角θ1よりも大きいと判断したとき、または手順S114でマスト10のティルト角が規定角θ2よりも大きいと判断したときは、路面に対するマスト10の前傾量が規定量よりも多いと判定し、制御介入ボタン26による制御介入操作を無効化し(手順S116)、上記の手順S111を再度実行する。
図2に戻り、速度制限制御部36は、リフト操作レバー25による昇降操作が行われると共に、制御介入ボタン26により速度制限操作が行われたときに、有効化判定部35により制御介入ボタン26による操作が有効化されると、フォーク13を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように油圧駆動ユニット29を制御する。
図6は、速度制限制御部36により実行される速度制限制御処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、リフト操作レバー25による上昇操作が行われると、実行される。
図6において、速度制限制御部36は、まず制御介入ボタン26による速度制限操作が行われているかどうかを判断する(手順S121)。速度制限制御部36は、制御介入ボタン26による速度制限操作が行われていると判断したときは、有効化判定部35によって制御介入ボタン26による速度制限操作が有効化されているかどうかを判断する(手順S122)。
速度制限制御部36は、制御介入ボタン26による速度制限操作が有効化されていると判断したときは、フォーク13を極低速で上昇させるように油圧駆動ユニット29を制御し(手順S123)、上記の手順S121を再度実行する。極低速は、通常時の上昇速度に比べて十分に低い速度である。
速度制限制御部36は、手順S121で制御介入ボタン26による速度制限操作が行われていないと判断したとき、または手順S122で制御介入ボタン26による速度制限操作が無効化されていると判断したときは、手順S123を実行せずに、上記の手順S121を再度実行する。
図2に戻り、安定性判定部37は、高さ比較部34によりフォーク13の荷役可能高さとフォーク13の高さ位置との差が閾値以下であると判断された場合に、荷役装置3の状態情報を用いて、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下するかどうかを判定する。安定性判定部37は、制御介入ボタン26による操作が行われた後、荷物Mが保持されたフォーク13が規定距離だけ上昇すると、フォークリフト1の安定性が低下すると判定する。
図7は、安定性判定部37により実行される安定性判定処理の手順を示すフローチャートである。図7において、安定性判定部37は、まず高さ比較部34により設定された制御フラグが1であるかどうかを判断する(手順S131)。本手順は、制御フラグが1であると判断されるまで、繰り返し実行される。
安定性判定部37は、制御フラグが1であると判断したときは、有効化判定部35によって制御介入ボタン26による速度制限操作が有効化されているかどうかを判断する(手順S132)。
安定性判定部37は、制御介入ボタン26による速度制限操作が有効化されていると判断したときは、揚高センサ22の検出値を取得する(手順S133)。そして、安定性判定部37は、揚高センサ22の検出値に基づいて、制御介入ボタン26による速度制限操作が行われた後にフォーク13が規定距離だけ上昇したかどうかを判断する(手順S134)。規定距離は、例えば最大150mm程度である。安定性判定部37は、制御介入ボタン26による速度制限操作が行われた後にフォーク13が規定距離だけ上昇していないと判断したときは、上記の手順S133を再度実行する。
安定性判定部37は、手順S134で制御介入ボタン26による速度制限操作が行われた後にフォーク13が規定距離だけ上昇したと判断したとき、または手順S132で制御介入ボタン26による速度制限操作が無効化されていると判断したときは、フォークリフト1の安定性が低下すると判定し、強制停止指示信号を上昇停止制御部38に出力する(手順S135)。強制停止指示信号は、フォーク13の上昇を強制的に停止させるための指示信号である。
また、安定性判定部37は、警告指示信号を警告制御部39に出力し(手順S136)、本処理を終了する。警告指示信号は、フォークリフト1の運転者に対して警告を通知するための指示信号である。
図2に戻り、上昇停止制御部38は、安定性判定部37により荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、フォーク13の上昇を強制的に停止させるように油圧駆動ユニット29を制御する。上昇停止制御部38は、安定性判定部37からの強制停止指示信号を受けると、フォーク13の上昇を強制的に停止させるように油圧駆動ユニット29を制御する。
警告制御部39は、高さ比較部34によりフォーク13の荷役可能高さとフォーク13の高さ位置との差が閾値以下であると判断されたときに、事前の警告を行うように警報器27及び表示器28を制御する。また、警告制御部39は、安定性判定部37により荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されたときに、再び警告を行うように警報器27及び表示器28を制御する。
警告制御部39は、警報器27及び表示器28と協働して、安定性判定部37により荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、警告を行う警告部を構成している。
図8は、警告制御部39により実行される警告制御部処理の手順を示すフローチャートである。図8において、警告制御部39は、まず高さ比較部34により設定された制御フラグが1であるかどうかを判断する(手順S141)。本手順は、制御フラグが1であると判断されるまで、繰り返し実行される。
警告制御部39は、制御フラグが1であると判断したときは、事前の警告を行うように警報器27及び表示器28を制御する(手順S142)。
続いて、警告制御部39は、安定性判定部37からの警告指示信号を受けたかどうかを判断する(手順S143)。警告制御部39は、安定性判定部37からの警告指示信号を受けたと判断したときは、本警告を行うように警報器27及び表示器28を制御する(手順S144)。このとき、フォークリフト1の安定性が低下するため、手順S142における事前の警告よりも強い警告が行われる。
続いて、警告制御部39は、揚高センサ22の検出値を取得する(手順S145)。そして、警告制御部39は、揚高センサ22の検出値に基づいて、フォーク13が所定の高さ位置まで下降したかどうかを判断する(手順S146)。
警告制御部39は、フォーク13が所定の高さ位置まで下降していないと判断したときは、手順S145を再度実行する。警告制御部39は、フォーク13が所定の高さ位置まで下降したと判断したときは、警告を解除するように警報器27及び表示器28を制御し(手順S147)、本処理を終了する。
以上において、フォークリフト1は、図9に示されるように、荷取り場所において、トラック等の荷台40に置かれた荷物Mを取り出す。荷物Mは、パレット12上に載置されている。
まず図9(a)に示されるように、フォークリフト1を荷物Mの正面に位置させた状態で、運転者Dがリフト操作レバー25を上昇操作することで、フォーク13がパレット12の高さ位置まで上昇する。このとき、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の高さ位置との差が閾値以下であるときは、警報器27及び表示器28により事前の警告が行われる。従って、運転者Dは、警告によってフォーク13が荷役可能高さに近い高さ位置にあることが分かる。
そこで、運転者Dは、制御介入ボタン26を押し操作する。このとき、路面Rに対するマスト10の前傾量が規定量以下である場合は、制御介入ボタン26による押し操作が有効化される。その状態で、図9(b)に示されるように、フォークリフト1をパレット12に対して前進させて、フォーク13をパレット12のフォーク穴16に挿入する。
そして、運転者Dがリフト操作レバー25を上昇操作することで、フォーク13が上昇する。ただし、制御介入ボタン26による押し操作が有効化されているため、フォーク13が極低速で上昇する。すると、図9(c)に示されるように、フォーク13によりパレット12が持ち上がって荷台40の上面から離れることで、荷物Mがフォーク13に保持された状態となる。
そして、荷物Mが保持されたフォーク13が規定距離だけ上昇すると、フォーク13の上昇が強制的に停止すると共に、警報器27及び表示器28により本警告が行われる。従って、運転者Dは、本警告によってフォークリフト1の安定性が低下することが分かる。
そこで、運転者Dは、フォークリフト1を荷台40に対して後退させた後、リフト操作レバー25を下降操作する。すると、荷物Mが保持されたフォーク13が下降する。そして、荷物Mが保持されたフォーク13が所定の高さ位置まで下降すると、警報器27及び表示器28による警告が解除される。
以上のように本実施形態にあっては、フォークリフト1のフォーク13の高さ位置が検出されると共に、フォーク13に保持される荷物Mの重量に基づいて、荷役装置3による荷役動作が可能となるフォーク13の荷役可能高さが決定される。そして、フォーク13の高さ位置とフォーク13の荷役可能高さとを含む荷役装置3の状態情報を用いて、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下するかどうかが判定される。そして、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、フォーク13の上昇が強制的に停止する。このため、フォークリフト1の安定性の低下が抑えられる。また、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、警告が行われる。従って、フォークリフト1の運転者Dは、警告によってフォークリフト1の安定性が低下する可能性があることが分かる。このため、運転者Dは、リフト操作レバー25によりフォーク13を下降させる操作を行う等、フォークリフト1の安定性の低下を回避する行動を取ることができる。以上により、荷物Mが保持されたフォーク13を上昇させる際に、フォークリフト1の安定性が確保される。
また、本実施形態では、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の高さ位置との差が閾値以下である状況において、フォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、荷物Mが保持されたフォーク13の上昇が強制的に停止すると共に、警告が行われる。従って、荷物Mが保持されたフォーク13が荷役可能高さの近傍まで上昇したときでも、フォークリフト1の安定性が確保される。
また、本実施形態では、リフト操作レバー25による操作が行われると共に、制御介入ボタン26による操作が行われると、荷物Mが保持されたフォーク13が通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇する。このため、荷物Mがフォーク13に確実に保持されるようになる。そして、制御介入ボタン26による操作が行われた後、荷物Mが保持されたフォーク13が規定距離だけ上昇すると、フォークリフト1の安定性が低下すると判定され、荷物Mが保持されたフォーク13が強制的に停止する。従って、フォークリフト1の安定性が一層確保される。
また、本実施形態では、フォークリフト1が走行する路面Rに対するマスト10の前傾量が規定量よりも多いときは、制御介入ボタン26による操作が有効化されない。このため、リフト操作レバー25による操作が行われると共に、制御介入ボタン26による操作が行われても、荷物Mが保持されたフォーク13を上昇させないことで、フォークリフト1の安定性が十分に確保される。
また、本実施形態では、フォーク13の荷役可能高さとフォーク13の高さ位置との差が閾値以下になると、事前の警告が行われる。このため、運転者Dは、荷物Mが保持されたフォーク13が荷役可能高さに近い高さ位置まで上昇したことが分かる。従って、運転者Dに事前に注意を促すことができる。
また、本実施形態では、予め仕様として決まっているフォークリフト1の荷重曲線が用いられるため、フォーク18に保持される荷物Mの重量に対応した荷役可能高さが単純な計算により容易に得られる。
図10は、本発明の第2実施形態に係る荷役制御装置の構成を示すブロック図である。図10において、本実施形態の荷役制御装置20Aは、上記の圧力センサ21と、上記の揚高センサ22と、上記のリフト操作レバー25と、上記の制御介入ボタン26と、カメラ45と、上記の警報器27と、上記の表示器28と、上記の油圧駆動ユニット29と、電子制御ユニット30Aとを備えている。
カメラ45は、フォークリフト1の前方を含む周囲を撮像し、画像データを取得する。カメラ45としては、例えば単眼カメラ等が使用される。
電子制御ユニット30Aは、上記の昇降制御部31と、上記の重量算出部32と、上記の荷役可能高さ決定部33と、予測処理部50と、上記の速度制限制御部36と、接地荷重推定部51と、安定性判定部37Aと、上昇停止制御部38Aと、警告制御部39Aとを有している。
予測処理部50は、カメラ45により取得された画像データに基づいて、荷役可能高さ決定部33により決定されたフォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われるかどうかの予測処理を行う。予測処理部50は、カメラ45と協働して、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われるかどうかを予測する荷役高さ予測部を構成している。
図11は、予測処理部50により実行される荷役高さ予測処理の手順を示すフローチャートである。図11において、予測処理部50は、まず荷役可能高さ決定部33により決定されたフォーク13の荷役可能高さを取得する(手順S151)。また、予測処理部50は、カメラ45による画像データを取得する(手順S152)。
そして、予測処理部50は、画像データに基づいて、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われるかどうかを予測する(手順S153)。例えば、フォークリフト1の前方にフォーク13の荷役可能高さと同等の高さの荷台40(図15参照)があることが認識されたときは、荷台40上に荷物Mを置くために、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われると予想される。
予測処理部50は、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われると予測されたときは、制御フラグを1に設定し(手順S154)、上記の手順S151を再度実行する。
予測処理部50は、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われないと予測されたときは、制御フラグを0に設定し(手順S155)、上記の手順S151を再度実行する。
図10に戻り、接地荷重推定部51は、揚高センサ22により検出されたフォーク13の高さ位置と重量算出部32により算出された荷物Mの重量とに基づいて、フォークリフト1の後輪6の接地荷重を推定する。
図12は、接地荷重推定部51により実行される接地荷重推定処理の手順を示すフローチャートである。図12において、接地荷重推定部51は、まず重量算出部32により算出された荷物Mの重量を取得する(手順S161)。また、接地荷重推定部51は、揚高センサ22の検出値を取得する(手順S162)。
そして、接地荷重推定部51は、フォーク13に保持された荷物Mの重量とフォーク13の現高さ位置とに基づいて、フォークリフト1の重心を算出する(手順S163)。フォークリフト1の重心は、フォークリフト1の前後方向の重心位置である。
続いて、接地荷重推定部51は、フォークリフト1の重心に基づいて、後輪6の接地荷重を算出する(手順S164)。このとき、接地荷重推定部51は、フォークリフト1自体の重量、フォークリフト1のホイールベース、フォークリフト1の重心から前輪5までの距離及びフォークリフト1の重心から後輪6までの距離を用いた既知の計算式によって、後輪6の接地荷重を算出する。
続いて、接地荷重推定部51は、後輪6の接地荷重のデータを安定性判定部37Aに出力し(手順S165)、上記の手順S161を再度実行する。
図10に戻り、安定性判定部37Aは、予測処理部50によりフォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われると予測された場合に、フォーク13の高さ位置とフォーク13の荷役可能高さとを含む荷役装置3の状態情報を用いて、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下するかどうかを判定する。安定性判定部37Aは、接地荷重推定部51により推定された後輪6の接地荷重が規定値以下であるときに、フォークリフト1の安定性が低下すると判定する。
図13は、安定性判定部37Aにより実行される安定性判定処理の手順を示すフローチャートである。図13において、安定性判定部37Aは、まず予測処理部50により設定された制御フラグが1であるかどうかを判断する(手順S171)。本手順は、制御フラグが1であると判断されるまで、繰り返し実行される。
安定性判定部37Aは、制御フラグが1であると判断したときは、接地荷重推定部51により推定された後輪6の接地荷重のデータを取得する(手順S172)。そして、安定性判定部37Aは、後輪6の接地荷重が予め決められた規定値以下であるかどうかを判断する(手順S173)。規定値は、例えば後輪6が路面から浮かない程度の値である。
安定性判定部37Aは、後輪6の接地荷重が規定値以下であると判断したときは、フォークリフト1の安定性が低下すると判定し、上記の強制停止指示信号を上昇停止制御部38Aに出力する(手順S174)。また、安定性判定部37Aは、上記の警告指示信号を警告制御部39Aに出力し(手順S175)、本処理を終了する。
図10に戻り、上昇停止制御部38Aは、安定性判定部37Aにより荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、フォーク13の上昇を強制的に停止させるように油圧駆動ユニット29を制御する。上昇停止制御部38Aは、安定性判定部37Aからの強制停止指示信号を受けると、フォーク13の上昇を強制的に停止させるように油圧駆動ユニット29を制御する。
警告制御部39Aは、安定性判定部37Aにより荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する際にフォークリフト1の安定性が低下すると判定されたときに、警告を行うように警報器27及び表示器28を制御する。警告制御部39Aは、警報器27及び表示器28と協働して警告部を構成している。
図14は、警告制御部39Aにより実行される警告制御部処理の手順を示すフローチャートである。図14において、警告制御部39Aは、まず安定性判定部37Aからの警告指示信号を受けたかどうかを判断する(手順S181)。本手順は、警告指示信号を受けたと判断されるまで、繰り返し実行される。
警告制御部39Aは、安定性判定部37Aからの警告指示信号を受けたと判断したときは、警告を行うように警報器27及び表示器28を制御する(手順S182)。続いて、警告制御部39Aは、揚高センサ22の検出値を取得する(手順S183)。そして、警告制御部39Aは、揚高センサ22の検出値に基づいて、フォーク13が所定の高さ位置まで下降したかどうかを判断する(手順S184)。
警告制御部39Aは、フォーク13が所定の高さ位置まで下降していないと判断したときは、手順S183を再度実行する。警告制御部39Aは、フォーク13が所定の高さ位置まで下降したと判断したときは、警告を解除するように警報器27及び表示器28を制御し(手順S185)、本処理を終了する。
以上において、フォークリフト1は、図15に示されるように、荷置き場所において、フォーク13に保持されている荷物Mをトラック等の荷台40上に置く。荷物Mは、パレット12に載置されている。
まず図15(a)に示されるように、フォークリフト1が荷台40の前に位置すると、カメラ45により荷台40が撮像され、カメラ45による画像データから荷台40の高さが認識されるため、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷置きが行われると予想される。
その状態で、運転者Dは、制御介入ボタン26を押し操作すると共に、リフト操作レバー25を上昇操作する。すると、図15(b)に示されるように、荷物Mが保持されたフォーク13が上昇する。このとき、制御介入ボタン26が操作されているため、フォーク13の速度制限が行われ、フォーク13が極低速で上昇する。
ここで、フォーク13が通常の速度で上昇する場合には、図16の実線Pで示されるように、フォーク13の上昇加速度が大きいため、フォーク13の上昇開始時に後輪6の接地荷重のオーバーシュートが発生し、後輪6が路面Rから浮いてしまう可能性がある。
一方、フォーク13が極低速を上昇させることにより、図16の1点鎖線Qで示されるように、フォーク13の上昇加速度が小さくなり、フォーク13がゆっくり上昇し始める。従って、フォーク13の上昇開始時における後輪6の接地荷重のオーバーシュートが抑えられ、後輪6が路面Rから浮くことが防止される。
また、フォーク13の上昇中に、フォーク13の高さ位置と荷物Mの重量とに基づいて、後輪6の接地荷重が推定される。そして、後輪6の接地荷重が規定値以下であるときは、フォーク13の上昇が強制的に停止すると共に、警報器27及び表示器28により警告が行われる。これにより、運転者Dは、警告によってフォークリフト1の安定性が低下していることが分かる。
そこで、運転者Dは、リフト操作レバー25を下降操作することで、荷物Mが保持されたフォーク13を下降させる。そして、フォーク13が所定の高さ位置まで下降すると、警報器27及び表示器28による警告が解除される。
フォーク13の上昇中に後輪6の接地荷重が規定値よりも大きいときは、フォーク13の上昇動作がそのまま継続される。そして、フォーク13が荷台40の上面に相当する高さ位置に達すると、運転者Dはリフト操作レバー25によりフォーク13の上昇を停止させる。
そして、図15(c)に示されるように、パレット12が荷台40の上に位置するようにフォークリフト1を前進させる。そして、フォークリフト1を後退させることで、荷台40の上に荷物Mが置かれることとなる。
以上のように本実施形態においては、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われると予想された状況において、フォークリフト1の安定性が低下すると判定されると、荷物Mが保持されたフォーク13の上昇が強制的に停止すると共に、警告が行われる。従って、荷物Mが保持されたフォーク13が荷役可能高さ付近まで上昇したときでも、フォークリフト1の安定性が確保される。
また、本実施形態では、後輪6の接地荷重が規定値以下になると、フォークリフト1の安定性が低下すると判定され、荷物Mが保持されたフォーク13の上昇が強制的に停止する。従って、後輪6が路面Rに対して浮くことが防止されるため、フォークリフト1の安定性が一層確保される。
また、本実施形態では、リフト操作レバー25による操作が行われると共に、制御介入ボタン26による操作が行われると、荷物Mが保持されたフォーク13が通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇するため、荷物Mが保持されたフォーク13の上昇開始時に、後輪6の接地荷重のオーバーシュートが発生しにくくなる。従って、後輪6が路面Rに対して浮きにくくなるため、フォークリフト1の安定性がより一層確保される。
なお、本実施形態では、カメラ45により取得された画像データを用いて、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われるかどうかが予測されているが、カメラ45の代わりに、レーザセンサ等といった物体を検出するセンサを使用してもよい。
また、特にセンサには限られず、荷物Mが置かれる荷台40の高さ情報等を運転者Dが入力する入力器を具備し、荷台40の高さ情報等から、フォーク13の荷役可能高さ付近の高さ位置において荷役装置3による荷役動作が行われるかどうかを予測してもよい。
また、本実施形態では、フォーク13の高さ位置と荷物Mの重量とに基づいて、フォークリフト1の後輪6の接地荷重が推定されているが、特に後輪6の接地荷重だけでなく、前輪5の接地荷重も推定し、前輪5または後輪6の接地荷重が規定値以下であるときに、フォークリフト1の安定性が低下すると判定してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば上記実施形態では、リフトシリンダ14の圧力を検出して、フォーク13に保持された荷物Mの重量が算出されているが、特にその形態には限られず、歪ゲージ等を用いて、フォーク13に保持された荷物Mの重量を算出してもよい。また、荷物Mの重量を予め計測しておき、運転者Dが入力器等により荷物Mの重量データを入力してもよい。
また、上記実施形態の荷役制御装置が搭載されるフォークリフト1は、走行モータ7により駆動輪である前輪5が回転するバッテリ式フォークリフトであるが、本発明は、エンジンにより駆動輪が回転するエンジン式フォークリフトにも適用可能である。
また、上記実施形態の荷役制御装置は、荷物Mを保持するフォーク13を具備したフォークリフト1に搭載されているが、本発明は、荷物Mを保持する保持部を具備した他の産業車両にも適用可能である。
1…フォークリフト(産業車両)、2…走行装置、3…荷役装置、5…前輪、6…後輪、10…マスト、13…フォーク(保持部)、20,20A…荷役制御装置、21…圧力センサ(荷物重量取得部)、22…揚高センサ(揚高検出部)、23…傾斜角センサ(前傾量検知部)、24…ティルト角センサ(前傾量検知部)、25…リフト操作レバー(昇降操作部)、26…制御介入ボタン(速度制限操作部)、27…警報器(警告部)、28…表示器(警告部)、29…油圧駆動ユニット(駆動部)、32…重量算出部(荷物重量取得部)、33…荷役可能高さ決定部、34…高さ比較部、35…有効化判定部、36…速度制限制御部、37,37A…安定性判定部、38,38A…上昇停止制御部、39,39A…警告制御部(警告部)、45…カメラ(荷役高さ予測部)、50…予測処理部(荷役高さ予測部)、51…接地荷重推定部、M…荷物、R…路面。

Claims (9)

  1. 前輪及び後輪を有する走行装置と荷物を保持する保持部を有する荷役装置とを具備した産業車両の荷役制御装置であって、
    前記保持部を昇降させる駆動部と、
    前記保持部を昇降させる操作を行うための昇降操作部と、
    前記保持部の高さ位置を検出する揚高検出部と、
    前記保持部に保持される荷物の重量を取得する荷物重量取得部と、
    前記荷物重量取得部により取得された荷物の重量に基づいて、前記荷役装置による荷役動作が可能となる前記保持部の荷役可能高さを決定する荷役可能高さ決定部と、
    前記揚高検出部により検出された前記保持部の高さ位置と前記荷役可能高さ決定部により決定された前記保持部の荷役可能高さとを含む前記荷役装置の状態情報を用いて、前記荷物が保持された前記保持部が上昇する際に前記産業車両の安定性が低下するかどうかを判定する安定性判定部と、
    前記安定性判定部により前記荷物が保持された前記保持部が上昇する際に前記産業車両の安定性が低下すると判定されると、前記保持部の上昇を強制的に停止させるように前記駆動部を制御する上昇停止制御部と、
    前記安定性判定部により前記荷物が保持された前記保持部が上昇する際に前記産業車両の安定性が低下すると判定されると、警告を行う警告部とを備える産業車両の荷役制御装置。
  2. 前記保持部の荷役可能高さと前記保持部の高さ位置とを比較して、前記保持部の荷役可能高さと前記保持部の高さ位置との差が閾値以下であるかどうかを判断する高さ比較部を更に備え、
    前記安定性判定部は、前記高さ比較部により前記保持部の荷役可能高さと前記保持部の高さ位置との差が前記閾値以下であると判断された場合に、前記荷役装置の状態情報を用いて、前記荷物が保持された前記保持部が上昇する際に前記産業車両の安定性が低下するかどうかを判定する請求項1記載の産業車両の荷役制御装置。
  3. 前記保持部の上昇速度を制限する操作を行うための速度制限操作部と、
    前記昇降操作部による操作が行われると共に、前記速度制限操作部による操作が行われたときに、前記保持部を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように前記駆動部を制御する速度制限制御部とを更に備え、
    前記安定性判定部は、前記速度制限操作部による操作が行われた後、前記荷物が保持された前記保持部が規定距離だけ上昇すると、前記産業車両の安定性が低下すると判定する請求項2記載の産業車両の荷役制御装置。
  4. 前記産業車両が走行する路面に対する前記保持部を昇降可能に支持するマストの前傾量を検知する前傾量検知部と、
    前記前傾量検知部により検知された前記路面に対する前記マストの前傾量が規定量以下であるかどうかを判定し、前記路面に対する前記マストの前傾量が前記規定量以下であるときに、前記速度制限操作部による操作を有効化する有効化判定部とを更に備え、
    前記速度制限制御部は、前記昇降操作部による操作が行われると共に、前記速度制限操作部による操作が行われたときに、前記有効化判定部により前記速度制限操作部による操作が有効化されると、前記保持部を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように前記駆動部を制御する請求項3記載の産業車両の荷役制御装置。
  5. 前記警告部は、前記高さ比較部により前記保持部の荷役可能高さと前記保持部の高さ位置との差が前記閾値以下であると判断されたときに、事前の警告を行うと共に、前記安定性判定部により前記荷物が保持された前記保持部が上昇する際に前記産業車両の安定性が低下すると判定されたときに、再び前記警告を行う請求項2~4の何れか一項記載の産業車両の荷役制御装置。
  6. 前記保持部の荷役可能高さ付近の高さ位置において前記荷役装置による荷役動作が行われるかどうかを予測する荷役高さ予測部を更に備え、
    前記安定性判定部は、前記荷役高さ予測部により前記保持部の荷役可能高さ付近の高さ位置において前記荷役装置による荷役動作が行われると予測された場合に、前記荷役装置の状態情報を用いて、前記荷物が保持された前記保持部が上昇する際に前記産業車両の安定性が低下するかどうかを判定する請求項1記載の産業車両の荷役制御装置。
  7. 前記揚高検出部により検出された前記保持部の高さ位置と前記荷物重量取得部により取得される前記荷物の重量とに基づいて、前記後輪の接地荷重を推定する接地荷重推定部を更に備え、
    前記安定性判定部は、前記接地荷重推定部により推定された前記後輪の接地荷重が規定値以下であるときに、前記産業車両の安定性が低下すると判定する請求項6記載の産業車両の荷役制御装置。
  8. 前記保持部の上昇速度を制限する操作を行うための速度制限操作部と、
    前記昇降操作部による操作が行われると共に、前記速度制限操作部による操作が行われたときに、前記保持部を通常時の上昇速度よりも低い速度で上昇させるように前記駆動部を制御する速度制限制御部とを更に備える請求項6または7記載の産業車両の荷役制御装置。
  9. 前記荷役可能高さ決定部は、前記産業車両の荷重曲線を用いて、前記荷物重量取得部により取得された前記荷物の重量に対応した前記荷役可能高さを決定する請求項1~8の何れか一項記載の産業車両の荷役制御装置。
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