JP2023060461A - 工作機械システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ストッカーの空きスペースを有効に利用できる工作機械システムを提供する。【解決手段】工作機械システム10は、パレットPに載置されたワークWに加工を施すための工作機械12と、工作機械12の外部において、少なくとも1つのワークWおよび少なくとも1つのパレットPを同時に保持するように構成されたストッカー14,16と、パレットPおよびワークWをストッカー14,16と工作機械12との間で搬送するための搬送装置とを備えている。工作機械12は、加工プログラムを実行するための制御装置を有している。制御装置は、パレット置台が保持するパレットPの識別情報を取得するとともに、ワーク置台が保持するワークWの識別情報を取得し、加工プログラムで指定されたパレットPまたはワークWに対応するパレット置台またはワーク置台を第3位置F3または第4位置F4に搬送するように置台搬送部84を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、パレットに載置されたワークに加工を施すための工作機械を備える工作機械システムに関する。
近年、多品種少量生産の要求が増しており、工作機械システムにおいては、形状が異なる複数種類のワークに対応する複数種類のパレットが使用されている。パレットは、工作機械の内部でワークを保持するものであるが、待機中のパレットを保持するパレットストッカーの多くは、工作機械の外部でワークが載置された状態のパレットを保持するように構成されている。しかし、このようなパレットストッカーでは、同じ形状の複数のワークの間でパレットを共有することができず、パレットの数が多くなるという問題があった。また、ワークを複数の工程で段階的に加工する場合には、ワークの形状の変化に応じてパレットを交換する必要があるが、その作業効率が悪いという問題があった。
そこで従来から、工作機械の外部でワークとパレットとを別々に保持する工作機械システムが開発されており、その一例が下記特許文献1に開示されている。特許文献1の加工システム(工作機械システム)では、ワークを保持するワーク搬入コンベア(ワークストッカー)とパレットを保持するワークパレットストッカー(パレットストッカー)とが工作機械の周囲に配置されている。ワークに加工を施すとき、ワークパレットストッカーで保持されたパレットが、搬送機構を用いて工作機械のターンテーブルに搬入され、続いて、ワーク搬入コンベアで保持されたワークが、搬送機構を用いてターンテーブル上のパレットに載置される。その後、ターンテーブルが回動されると、パレットおよびワークが加工領域に搬入され、ワークに加工が施される。加工されたワークは、搬送機構を用いて搬出される。次に加工するワークが同じ形状であれば、パレットの交換は不要であり、異なる形状であれば、搬送機構を用いてパレットが交換される。
特開2008-221364号公報
しかしながら、特許文献1に開示された加工システムでは、ワーク搬入コンベアはワークのみを保持し、ワークパレットストッカーはパレットのみを保持するように構成されているため、これらの間で空きスペースを融通させることができず、空きスペースが無駄になるという問題があった。
本発明は、上記問題に対処するためになされたものであり、その目的は、ストッカーの空きスペースを有効に利用できる工作機械システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る工作機械システムの特徴は、パレットに載置されたワークに対して加工を行う工作機械と、前記工作機械の外部にて複数の置台を有するストッカーとを備え、前記複数の置台は、少なくとも1つの前記ワークを保持する置台と少なくとも1つの前記パレットを保持する置台とを共に含む、工作機械システム。
この構成によれば、本発明に係る工作機械は、1つのストッカーでパレットおよびワークの両方を保持できるので、パレットのみを保持したときの空きスペースでワークを保持でき、ワークのみを保持したときの空きスペースでパレットを保持できる。つまり、ストッカーの空きスペースを有効に利用できる。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記複数の置台は、前記ワークのみを保持する置台と前記パレットのみを保持する置台とをそれぞれ含むことにある。
この構成によれば、本発明に係る工作機械は、ワークのみを保持するワーク専用置台とパレットのみを保持するパレット専用置台を備えているため、ワークおよびパレットを選択的に保持する置台よりも製作およびメンテナンスが容易である。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記複数の置台は、前記パレットおよび前記ワークを選択的に保持する置台を含むことにある。
この構成によれば、本発明に係る工作機械は、パレットおよびワークを選択的に保持する置台を備えているため、ストッカー上の置台の数を減らせるとともに、置台の損傷時におけるバックアップ性も向上する。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記ストッカーは、前記複数の置台のうちの少なくとも1つを任意の位置に位置決めすることにある。
この構成によれば、本発明に係る工作機械は、ストッカーが複数の置台のうちの少なくとも1つを任意の位置に位置決めするため、ワークの加工作業性を向上させることができる。この場合、ストッカーが置台を位置決めする任意の位置とは、工作機械に隣接する位置、工作機械から最も離隔した位置、置台に対してワークまたはパレットを供給する位置、またはストッカーの周囲における置台のメンテナンスに適した位置などがある。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記工作機械は、加工プログラムを実行するための制御装置を有し、前記制御装置は、前記ストッカーの作動を制御して前記複数の置台のうちの少なくとも1つを前記任意の位置に位置決めすることにある。
この構成によれば、本発明に係る工作機械は、制御装置がストッカーの作動を制御して前記複数の置台のうちの少なくとも1つを前記任意の位置に位置決めするため、工作機械システムの構成および操作性を簡単化することができる。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記制御装置は、前記置台が保持する前記パレットの識別情報を取得するとともに、前記置台が保持する前記ワークの識別情報を取得し、前記加工プログラムで指定された前記パレットまたは前記ワークに対応する前記置台を前記工作機械に対して位置決め制御することにある。
この構成によれば、本発明に係る工作機械は、制御装置は、置台が保持するパレットおよびワークの各識別情報によって置台を特定して工作機械に対して位置決めするため、複数のワークおよびパレットの中から正確にワークおよびパレットを工作機械に対して位置決めすることができる。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記工作機械は、前記ワークに加工を施すための加工領域を有し、前記工作機械の正面には、前記加工領域に通じる第1開口が設けられ、2つの前記ストッカーが、正面視で前記工作機械の左右両側に配置されることにある。
この構成によれば、工作機械の正面に設けられた第1開口から加工領域に設けられた機器を容易に点検できる。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記工作機械は、前記ワークに加工を施すための加工領域を有し、前記ストッカーは、前記パレットおよび前記ワークが配置されるストック領域を有し、前記加工領域と前記ストック領域との間には、前記加工領域で発生した加工屑が前記ストック領域へ侵入することを阻止する切り屑防護壁が設けられることにある。
この構成によれば、加工領域で発生した加工屑がストック領域で保持されたパレットおよびワークに付着することを防止できる。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記パレットおよび前記ワークを前記ストッカーと前記工作機械との間で搬送するための搬送装置を備え、前記搬送装置で搬送される前記パレットおよび前記ワークの搬送路は、前記切り屑防護壁の上方に設けられた第2開口を通して前記工作機械の内部へ向かうように構成されることにある。
この構成によれば、搬送装置は、切り屑防護壁を乗り越えるようにして、パレットおよびワークを搬送することができるので、加工領域で発生した加工屑がストック領域へ侵入することを確実に阻止できる。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記工作機械は、前記ワークが載置された前記パレットを保持する加工テーブルと、前記加工テーブルを加工位置とパレット交換位置との間で移動させるための加工テーブル移動機構とを有し、前記搬送路は、前記第2開口から前記工作機械の内側へ水平に延びて前記パレット交換位置にある前記加工テーブルに至るように構成されることにある。
この構成によれば、加工テーブルを加工位置から離れたパレット交換位置に位置決めでき、パレット交換位置にある加工テーブルを搬送路の終点とすることができるので、加工テーブルの上方に搬送路を構成し易い。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記搬送路における前記工作機械の内側へ水平に延びる部分を水平搬送領域としたとき、前記水平搬送領域とその下方に位置する前記加工領域との間には、板状の隔壁が設けられ、前記隔壁における前記パレット交換位置の直上に位置する部分には、前記搬送路を構成する第3開口が設けられることにある。
この構成によれば、水平搬送領域と加工領域との間に隔壁が設けられるので、加工領域で発生した加工屑が水平搬送領域へ侵入することを抑制できる。また、第3開口は、加工位置から離れたパレット交換位置の直上に設けられるので、加工領域で発生した加工屑は第3開口から水平搬送領域へ侵入し難い。
本発明に係る工作機械システムの他の特徴は、前記第3開口には、前記ワークに加工を施す際に閉じられるシャッターが設けられることにある。
この構成によれば、加工領域で発生した加工屑が第3開口から水平搬送領域へ侵入することを確実に阻止できる。
第1実施形態に係る工作機械システムの構成を示す斜視図である。 (A)は第1実施形態に係る工作機械システムの構成を示す平面図、(B)は第1ストッカーの構成を示す平面図である。 工作機械の構成を示す斜視図である。 搬送装置を省略した工作機械の構成を示す斜視図である。 工作機械システムの作動を制御するための制御システムのブロック図である。 制御装置による制御動作を示すフローチャートである。 (A)は第2実施形態に係る工作機械システムの構成を示す平面図、(B)は第3実施形態に係る工作機械システムの構成を示す平面図である。
以下、本発明に係る工作機械システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態に係る工作機械システム10の構成を示す斜視図である。図2(A)は、工作機械システム10の構成を示す平面図、図2(B)は、第1ストッカー14の構成を示す平面図である。図3は、工作機械12の構成を示す斜視図である。図4は、搬送装置18を省略した工作機械12の構成を示す斜視図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。また、本明細書で用いるX,Y,Zの各方向は、図において矢印で示す各方向と一致する。
(工作機械システムの構成)
図1に示す工作機械システム10は、パレットPに載置されたワークWに加工を施すための工作機械12と、工作機械12の外部において、少なくとも1つのワークWおよび少なくとも1つのパレットPを同時に保持するように構成された第1ストッカー14および第2ストッカー16と、搬送装置18とを備えている。本実施形態の搬送装置18は、工作機械12に対して一体的に組み込まれており、第1ストッカー14および第2ストッカー16と工作機械12との相互間でワークWおよびパレットPを搬送できるように構成されている。
図2(A)に示すように、本実施形態では、第1ストッカー14および第2ストッカー16によって、8個のワークWおよび6個のパレットPが保持されている。そこで、8個のワークWを互いに区別する場面では、符号「W」に代えて符号「W1~W8」を使用し、6個のパレットPを互いに区別する場面では、符号「P」に代えて符号「P1~P6」を使用する。なお、ワークWおよびパレットPの数は、一例であって本実施形態に限定されるものでないことは当然である。
図2(A)に示すワークW1~W8は、工作機械12の加工対象物であり、具体的には、自動車エンジン部品などの材料または中間製造物である。ワークW1~W8のそれぞれの形状は、同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、ワークW1~W8が複数の工程で段階的に加工される場合には、加工段階に応じてワークW1~W8の形状は異なるものとなる。この場合、各工程が終了するごとにワークW1~W8が工作機械12から取り出され、次の工程のために、その向きが変えられる。
図2(A)に示すパレットP1~P6は、工作機械12の内部で対応するワークWを保持するものであり、ワークWを固定するためのクランプ装置(図示省略)を有している。パレットP1~P6のそれぞれの構成は、同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、ワークW1~W8の形状が異なる場合や、形状が同じでも向きが異なる場合など、同じ構成では対応できない場合がある。そのような場合に、異なる構成のパレットP1~P6が用いられる。そして、パレットP1~P6のそれぞれには、パレット識別部20a~20fが設けられている。パレット識別部20a~20fは、パレットP1~P6を個別に識別するための情報を有して構成されている。本実施形態においては、パレット識別部20a~20fは、後述する読取装置92a~92hで検出することができる複数の突起(図示せず)で構成されている。なお、パレットPを構成するクランプ装置(図示省略)の方式は、手動式でもよいし、空気圧式、油圧式または電動式でもよい。空気圧式、油圧式または電動式の場合、空気圧、油圧または電動アクチュエータは工作機械12やストッカー14,16から動力が供給されてもよい。
(工作機械の構成)
図3に示すように、本実施形態の工作機械12は、マシニングセンタであり、ベッド22、コラム24、加工ヘッド26、Z軸方向移動機構28、X軸方向移動機構30、Y軸方向移動機構32、ツールマガジン34、加工テーブル36、制御装置38およびこれらの全体を覆うカバー40を備えている。
ベッド22は、工作機械12の基礎となる台状の部材であり、コラム24は、加工ヘッド26を支持する柱状の部材である。これらは、高い強度を確保できるように、金属からなる鋳物材や鋼板材を組み合わせて形成されている。
図4に示すように、加工ヘッド26は、加工工具42を保持する主軸44と、主軸44を回転駆動させるための主軸駆動モータ46とを有している。加工ヘッド26の上下方向をZ軸方向とし、Z軸方向に対して直交する一つの方向をX軸方向とし、Z軸方向およびX軸方向の両方に対して直交する方向をY軸方向としたとき、Z軸方向、X軸方向およびY軸方向は、工作機械12を正面から見たときの上下方向、左右方向および前後方向と一致する。加工ヘッド26は、Z軸方向(上下方向)およびX軸方向(左右方向)へ往復移動可能なように構成されている。加工工具42は、金属製のワークWを切削加工するための刃物であり、具体的にはドリルやエンドミル等の切削工具である。
図3に示すように、Z軸方向移動機構28は、加工ヘッド26をZ軸方向(上下方向)へ往復移動させるための機構であり、駆動力を発生させるZ軸駆動モータ48(図5)と、ネジ送り機構(図示省略)と、リニアガイド(図示省略)とを備えている。X軸方向移動機構30は、加工ヘッド26をX軸方向(左右方向)へ往復移動させるための機構であり、駆動力を発生させるX軸駆動モータ50(図5)と、ネジ送り機構(図示省略)と、リニアガイド(図示省略)とを備えている。Z軸方向移動機構28およびX軸方向移動機構30は、コラム24と加工ヘッド26との間に設けられている。
図3に示すように、Y軸方向移動機構32は、加工テーブル36をY軸方向(前後方向)へ往復移動させるための機構であり、駆動力を発生させるY軸駆動モータ52(図5)と、ネジ送り機構(図示省略)と、リニアガイド(図示省略)とを備えている。加工テーブル36は、ワークWが載置されるパレットPを保持する板状の部材である。加工テーブル36には、パレットPを固定するためのチャック装置(図示省略)が設けられている。
図3に示すように、加工ヘッド26が移動可能な領域、すなわちワークWに加工を施すための領域を加工領域Q1とし、搬送装置18のワーク保持部58a,58bが移動可能な領域をワーク保持部移動領域Q2としたとき、Y軸方向移動機構32は、加工領域Q1の下方に位置する第1位置F1とワーク保持部移動領域Q2の下方に位置する第2位置F2との間で加工テーブル36をY軸方向へ往復移動させるように構成されている。
第1位置F1は、ワークWに加工を施すための「加工位置」であり、第2位置F2は、パレットPを交換するための「パレット交換位置」である。Y軸方向移動機構32は、加工テーブル36を「加工位置」と「パレット交換位置」との間で移動させるための「加工テーブル移動機構」である。
図4に示すツールマガジン34は、ワークWに対する加工の種類に応じて準備された複数種類の加工工具42を保持するとともに、主軸44に対して加工工具42を提供するための機械装置である。ツールマガジン34は、加工テーブル36の後方(正面から見て奥側)に配置されている。
(搬送装置の構成)
図3に示すように、上記の第2位置(パレット交換位置)F2からX軸方向の一方側(右側)に離間した位置を第3位置F3とし、上記の第2位置(パレット交換位置)F2からX軸方向の他方側(左側)に離間した位置を第4位置F4としたとき、搬送装置18は、第3位置F3および第4位置F4と第2位置(パレット交換位置)F2との間でパレットPおよびワークWを双方向に搬送することができるように構成されている。つまり、搬送装置18で搬送されるパレットPおよびワークWの搬送路Rにおいて、第2位置(パレット交換位置)F2は、第3位置F3および第4位置F4を「搬送始点」としたときの「終点」である。第3位置F3および第4位置F4は、第2位置(パレット交換位置)F2を「搬送始点」としたときの「終点」である。
図3に示すように、搬送装置18は、基部54、可動部56、ワーク保持部58a,58bおよび連結部(図示省略)を備えており、制御装置38によって作動が制御される。基部54は、搬送装置18の骨格となる部分であり、ベッド22およびコラム24に対して固定部材(図示省略)を介して固定されている。可動部56は、ワーク保持部58a,58bを支持するとともに、これらをX軸方向(左右方向)へ往復移動させる部分であり、X軸方向へ延びる板状に形成されている。可動部56には、加工ヘッド26から伝達された動力を動力源とする駆動機構(図示省略)が設けられている。
図示していない駆動機構は、加工ヘッド26から伝達された動力で可動部56をX軸方向へ移動させるための機構である。加工ヘッド26から駆動機構に動力が伝達されると、可動部56は、X軸方向の一方側へ移動されるが、可動部56の移動距離は、駆動機構で調整されている。本実施形態では、第3位置F3および第4位置F4と第2位置F2との間でパレットPおよびワークWが双方向に搬送されるため、可動部56の移動距離は、第3位置F3および第4位置F4と第2位置F2との間の距離と同じに定められている。なお、このような駆動機構の具体的な構成については、特許第6771807号公報で詳細に説明されている。
図3に示すように、第1ワーク保持部58aは、パレットPおよびワークWを離脱可能に保持する機械装置であり、パレットPおよびワークWを把持する把持部60aと、把持部60aをZ軸方向へ移動させるためのアクチュエータ62aとを有している。本実施形態では、把持部60aとして電動チャックが用いられており、アクチュエータ62aとして直動式の電動アクチュエータが用いられている。第2ワーク保持部58bは、把持部60bとアクチュエータ62bとを有して、第1ワーク保持部58aと同様に構成さている。そして、第1ワーク保持部58aが、可動部56の一方端部(右端部)に設けられており、第2ワーク保持部58bが、可動部56の他方端部(左端部)に設けられている。
図4に示すように、搬送装置18で搬送されるパレットPおよびワークWの搬送路R(太線矢印で示す経路)は、第1ワーク保持部58aが通過する第1搬送路R1と、第2ワーク保持部58bが通過する第2搬送路R2とを有している。第1搬送路R1は、第3位置F3から上方へ延びる外側縦搬送領域R1aと、外側縦搬送領域R1aの上端から工作機械12の内側へ水平に延びる水平搬送領域R1bと、水平搬送領域R1bの左端部から下方へ延びる内側縦搬送領域R1cとを有している。一方、第2搬送路R2は、第4位置F4から上方へ延びる外側縦搬送領域R2aと、外側縦搬送領域R2aの上端から工作機械12の内側へ水平に延びる水平搬送領域R2bと、水平搬送領域R2bの右端部から下方へ延びる内側縦搬送領域R2cとを有している。
図1に示すように、カバー40は、上面が開かれた箱状に形成されている。工作機械12の正面となるカバー40の前面40aには、図3に示す加工領域Q1に通じる開口(第1開口)64が設けられており、開口(第1開口)64には、扉66が取り付けられている。したがって、作業者は、扉66を開くことによって、開口(第1開口)64から工作機械12の内部の機器を点検することができる。
カバー40の右面40bには、カバー40の外側に位置する外側縦搬送領域R1aとカバー40の内側に位置する水平搬送領域R1bとを連通させるための開口(第2開口)68aが設けられている。カバー40の左面40cには、カバー40の外側に位置する外側縦搬送領域R2aとカバー40の内側に位置する水平搬送領域R2bとを連通させるための開口(第2開口)68bが設けられている。したがって、搬送路Rは、開口(第2開口)68a,68bから工作機械12の内側へ水平に延びて第2位置(パレット交換位置)F2にある加工テーブル36に至るように構成されている。
そして、右面40bには、外側縦搬送領域R1aを覆うようにして、下面が開かれた箱状の補助カバー70aが取り付けられており、左面40cには、外側縦搬送領域R2aを覆うようにして、下面が開かれた箱状の補助カバー70bが取り付けられている。さらに、右面40bには、作業者が各種の加工条件等を制御装置38に入力するための操作パネル72が設けられている。
図3に示すように、カバー40の内部における水平搬送領域R1bとその下方に位置する加工領域Q1との間には、板状の第1隔壁74aが設けられており、カバー40の内部における水平搬送領域R2bとその下方に位置する加工領域Q1との間には、板状の第2隔壁74bが設けられている。第1隔壁74aと第2隔壁74bとは、1枚の板状の部材で連続して形成されており、第1隔壁74aおよび第2隔壁74bにおける第2位置(パレット交換位置)F2の直上に位置する部分には、搬送路Rを構成する開口(第3開口)76が設けられている。そして、開口(第3開口)76には、ワークWに加工を施す際にシャッター開閉装置78(図6)で閉じられるシャッター80が設けられている。
(ストッカーの構成)
図1に示すように、第1ストッカー14および第2ストッカー16は、正面視で工作機械12の左右両側に配置されている。図2(B)に示すように、工作機械12の右側に配置された第1ストッカー14は、基台82と、パレットPを保持するための少なくとも1つ(本実施形態では3個)のパレット置台86c,86f,86hと、ワークWを保持するための少なくとも1つ(本実施形態では4個)のワーク置台86a,86b,86e,86gと、空き置台86dとを有している。基台82の上面における各置台86a~86hを保持する領域がストック領域Sである。なお、置台86a~86hの数は、一例であって本実施形態に限定されないことは当然である。
パレット置台86c,86f,86hは、パレットPを着脱自在に保持する治具(図示せず)を備えている。また、ワーク置台86a,86b,86e,86gは、ワークWを着脱自在に保持する治具(図示せず)を備えている。また、空き置台86dは、パレットPを着脱自在に保持する治具(図示せず)とワークWを着脱自在に保持する治具(図示せず)とを共に備えてパレットPおよびワークWを選択的に保持できるように構成されている。なお、空きパレット86dは、パレットPおよびワークWを共に保持することなく単に物を載置できるのみの台状に形成することもできる。この場合、空きパレット86dは、第1ストッカー14のメンテナンス時などに物置台として使用することができる。
本実施形態では、上記パレット置台がパレットPのみを保持するように構成されており、上記ワーク置台がワークWのみを保持するように構成されている。なお、パレット置台およびワーク置台は、パレットPおよびワークWのいずれか一方を選択的に保持するように構成されてもよい。
また、第1ストッカー14は、パレット置台86c,86f,86hおよびワーク置台86a,86b,86e,86gを予め定められた第3位置(搬送始点)F3へ搬送するための置台搬送部84を有している。置台搬送部84は、基台82の上面に設けられた環状の軌道84aと、各置台86a~86hを軌道84aに沿って移動させるための第1ストッカー駆動モータ88とによって構成されている。
上記置台86a~86hのそれぞれには、パレットPまたはワークWを固定するためのクランプ装置(図示省略)が設けられている。また、上記置台86a~86hのそれぞれには、置台識別部90a~90hが設けられており、各置台識別部90a~90hには、上記置台86a~86hを識別するための識別情報が書き込まれている。さらに、上記置台86a~86hのそれぞれには、パレットP1~P6に設けられたパレット識別部20a~20fから識別情報を読み取るための読取装置92a~92hが設けられている。この場合、読取装置92a~92hは、パレット識別部20a~20fを構成する複数の突起を検出する複数のリミットスイッチによって構成されている。すなわち、読取装置92a~92hは、パレット識別部20a~20fの接触によって「ON」(または「OFF」)となるリミットスイッチの組み合わせによってパレットP1~P6を識別することができる。
図2(B)に示すように、基台82の上面における第3位置F3の近傍には、上記置台86a~86hの位置を検知するための位置センサ94が設けられている。本実施形態の位置センサ94は、置台識別部90a~90hから識別情報を読み取ることによって、上記置台86a~86hが第3位置F3に到達したことを検知できるように構成されている。この場合、置台識別部90a~90hは、置台86a~86hを識別するための識別情報を表す電波を発信する電子チップ(RFIDタグ)である。また、位置センサ94は、置台識別部90a~90hが発信する電波を受信して対応する電気信号を出力する検出器である。なお、位置センサ94は、置台86a~86hを物理的に検出するリミットスイッチ(図示省略)などと併用されてもよい。
図2(A)に示す工作機械12の左側に配置された第2ストッカー16は、第1ストッカー14と同様に、基台82と、置台搬送部84と、置台86a~86hとを有している。置台搬送部84は、軌道84aと第2ストッカー駆動モータ96とによって構成されており、基台82の上面における第4位置F4の近傍には、上記置台86a~86hの位置を検知するための位置センサ98が設けられている。
(制御システムの構成)
図5は、工作機械システム10の作動を制御するための制御システムのブロック図である。図5に示すように、工作機械12の制御装置38は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータによって構成されており、加工プログラムを実行する。制御装置38には、主軸駆動モータ46、ツールマガジン34、Z軸駆動モータ48、X軸駆動モータ50、Y軸駆動モータ52、第1ワーク保持部58a、第2ワーク保持部58bおよび操作パネル72が電気的に接続されている。また、制御装置38には、第1ストッカー14の第1ストッカー駆動モータ88、位置センサ94および読取装置92a~92hが電気的に接続されており、さらに、第2ストッカー16の第2ストッカー駆動モータ96、位置センサ98および読取装置92a~92hが電気的に接続されている。
制御装置38は、工作機械システム10の全体の作動を総合的に制御するとともに、ワークWに対して切削加工等を行うように各機器を制御する。上記ROMまたはRAMには、加工プログラムが格納されている。操作パネル72には、作業者が各種の加工条件等を入力するための操作ボタンが設けられている。
制御装置38は、上記置台86a~86hがそれぞれ保持するパレットPおよびワークWの各識別情報を取得する。この場合、制御装置38は、作業者による入力操作によって置台86a~86hがそれぞれ保持するパレットPおよびワークWの各識別情報を取得するようにしてもよいし、置台86a~86h、パレットPおよびワークWにそれぞれ付加されたRFIDなどの識別子を用いて制御装置38自身が置台86a~86hがそれぞれ保持するパレットPおよびワークWの各識別情報を取得してもよい。
いずれにしても、制御装置38は、各置台86a~86h上に載置されるパレットPおよびワークWとの各関係を把握している。これは、制御装置38は、パレットPおよびワークWが載置されておらず空いている置台86a~86hを把握していることも意味する。そして、加工プログラムで指定されたパレットPまたはワークWに対応する上記パレット置台または上記ワーク置台を第3位置F3または第4位置F4に搬送するように置台搬送部84を制御する。
図1に示すように、工作機械システム10において、第1ストッカー14および第2ストッカー16は、工作機械12の左右両側に近接して配置されている。搬送路Rの搬送始点(または終点)となる第3位置F3および第4位置F4は、開口(第2開口)68a,68bの下方に位置しており、工作機械12の内部の加工領域Q1とストッカー14,16のストック領域Sとの間には、工作機械12の側壁が位置している。つまり、加工領域Q1とストック領域Sとの間には、加工領域Q1で発生した加工屑がストック領域Sへ侵入することを阻止する切り屑防護壁100a,100bが設けられている。
搬送装置18で搬送されるパレットPおよびワークWの搬送路Rは、切り屑防護壁100a,100bの上方に設けられた開口(第2開口)68a,68bを通して工作機械12の内部へ向かうように構成されている。つまり、搬送路Rは、切り屑防護壁100a,100bを乗り越えるように構成されている。
(工作機械システムの作動)
図6は、制御装置38による制御動作を示すフローチャートである。図5に示す操作パネル72の操作ボタンを操作して加工プログラムを実行すると、まず、図6に示すステップS1において、第1ストッカー14および第2ストッカー16を駆動するように、第1ストッカー駆動モータ88および第2ストッカー駆動モータ96が制御される。
ステップS3では、第3位置(搬送始点)F3または第4位置(搬送始点)F4に指定されたパレットPが到達したか否かが判断され、「YES」と判断されるとステップS5に進み、そのパレットPを工作機械12の加工テーブル36へ移載するように搬送装置18が制御される。「NO」と判断されると、そのまま待機される。
パレットP1~P6のそれぞれには、パレット識別部20a~20fが設けられており、各パレット識別部20a~20fには、パレットP1~P6を識別するための識別情報が物理的に表されている。したがって、位置センサ94,98で識別情報を読み取ることによって、指定されたパレットPの到達を判断できる。なお、パレットPを識別する方法としては、RFIDタグまたはバーコードのような他の識別子を用いる方法が採用されてもよいし、予めパレットP1~P6と置台86a~86hとを関連付けて制御装置38に設定しておく方法が採用されてもよい。
ステップS7では、第3位置(搬送始点)F3または第4位置(搬送始点)F4に指定されたワークWが到達したか否かが判断され、「YES」と判断されるとステップS9に進み、そのワークWを加工テーブル36のパレットPに装着するように搬送装置18が制御される。「NO」と判断されると、そのまま待機される。
図2(B)に示す各置台86a~86hと、これらに載置されたワークW(図2(A))とは、予め関連付けられている。そして、指定されたワークWに対応する上記置台86a~86hが搬送始点F3,F4に到達したことを位置センサ94,98が検知したとき、指定されたワークWが到達したと判断される。なお、ワークWを識別する方法としては、置台86a~86hと関連付ける方法に代えて、RFIDタグやバーコードのような個別の識別子をワークWに設ける方法が採用されてもよいし、予めワークWと置台86a~86hとを関連付けて制御装置38に設定しておく方法が採用されてもよい。
パレットPに対するワークWの装着が完了すると、ステップS11において、加工ヘッド26によってワークWに加工が施される。次のステップS13では、加工が完了したか否かが判断され、「YES」と判断されるとステップS15に進み、第1ストッカー14および第2ストッカー16に設けられた置台86a~86hのいずれか1つにワークWを移載するように、搬送装置18が制御される。「NO」と判断されると、そのまま待機される。
なお、加工後のワークWが戻される置台86a~86hは、元の置台でもよいし、空いている他の置台でもよい。例えば、ワークWの加工中にワークWの検査やパレットPのメンテナンスの必要性が生じた場合には、これらの作業を行い易い置台に戻すことが考えられる。また、加工後のワークWを置台に戻す際には、ワークWを保持するパレットPも一緒に戻すようにしてもよい。
次のステップS17では、制御装置38による制御動作を終了するか否かが判断され、「YES」と判断されると終了される。「NO」と判断されると、ステップS19へ進む。ステップS19では、パレットPを交換するか否かが判断され、「YES」と判断されると、ステップS21へ進み、第1ストッカー14および第2ストッカー16に設けられた置台86a~86hのいずれか1つにパレットPを移載するように、搬送装置18が制御され、その後、上記ステップS3へ戻る。「NO」と判断されると、上記ステップS7へ戻る。
なお、ワークWに対して複数の工程で段階的に加工を施す際には、先の加工が完了したワークWの向きを変えて、加工を続行してもよい。この場合には、まず、先の加工が完了したワークWおよびパレットPを別々の置台に退避させ、続いて、そのワークWを逆向き(例えば上下反転)に保持できるパレットPを置台にセットし、その後、先の加工が完了したワークWを逆向きにして上記パレットPに載せ直し、次の加工を施す。これにより、ワークWの全面加工(6面加工)を行うことができる。
(工作機械システムの効果)
本実施形態によれば、上記構成により以下の各効果を奏することができる。すなわち、図2(A)に示すように、第1ストッカー14および第2ストッカー16のいずれか一方だけで、パレットPおよびワークWの両方を保持できるので、パレットPのみを保持したときの空きスペースでワークWを保持でき、ワークWのみを保持したときの空きスペースでパレットPを保持できる。つまり、ストッカー14,16の空きスペースを有効に利用できる。
図5に示す制御装置38で置台搬送部84(図2)を制御することによって、加工プログラムで指定されたパレットPまたはワークWに対応するパレット置台またはワーク置台を第3位置F3または第4位置F4に自動的に搬送することができる。
図2(A)に示す空き置台86d等によってストック領域Sに作業スペースを確保できるので、パレット置台86c,86f,86hまたはワーク置台86a,86b,86e,86gに対して行う各種の作業(パレットPまたはワークWを移載する作業など)の作業効率を高めることができる。上記のパレット置台またはワーク置台は工作機械12から離間して位置するので、工作機械12は作業の妨げにならない。
図1に示すように、工作機械12の前面(正面)40aには、加工領域Q1に通じる開口(第1開口)64が設けられており、2つのストッカー14,16は、工作機械12の左右両側に配置されているので、開口(第1開口)64から加工領域Q1に設けられた機器を容易に点検できる。この場合、開口(第1開口)64の前方は、作業者が作業を行えるように作業スペースが確保されているとよい。
図1に示すように、加工領域Q1とストック領域Sとの間には、加工領域Q1で発生した加工屑がストック領域Sへ侵入することを阻止する切り屑防護壁100a,100bが設けられているので、加工屑がストック領域Sで保持されたパレットPおよびワークWに付着することを防止できる。また、搬送路Rは、切り屑防護壁100a,100bを乗り越えて工作機械12の内部へ向かうように構成されているので、加工領域Q1で発生した加工屑がストック領域Sへ侵入することを確実に阻止できる。
図3に示すように、加工テーブル36を第1位置(加工位置)F1から離れた第2位置(パレット交換位置)F2に位置決めでき、第2位置(パレット交換位置)F2にある加工テーブル36を搬送路Rの終点とすることができるので、加工テーブル36の上方に搬送路Rを構成し易い。
図4に示す水平搬送領域R1b,R2bと加工領域Q1との間に図3に示す隔壁74a,74bが設けられるので、加工領域Q1で発生した加工屑が水平搬送領域R1b,R2bへ侵入することを抑制できる。また、開口(第3開口)76は、第1位置(加工位置)F1から離れた第2位置(パレット交換位置)F2の直上に設けられるので、加工領域Q1で発生した加工屑は開口(第3開口)76から水平搬送領域R1b,R2bへ侵入し難い。さらに、開口(第3開口)76には、ワークWに加工を施す際に閉じられるシャッター80が設けられているので、加工領域Q1で発生した加工屑が開口(第3開口)76から水平搬送領域R1b,R2bへ侵入することを確実に阻止できる。
(変形例)
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。すなわち、上記実施形態では、工作機械システム10が搬送装置18を備えているが、搬送装置18は省略されてもよい。この場合でも、加工プログラムで指定されたパレットPまたはワークWに対応するパレット置台またはワーク置台を第3位置F3または第4位置F4に自動的に搬送することができるので、その後の作業が手動であっても、作業効率を高めることができる。また、搬送装置18は、工作機械12とは別体で設けられて制御装置38または制御装置38とは別の制御装置によって作動制御されてもよい。すなわち、搬送装置18は、工作機械12とは別体で設けられてパレットPおよびワークWを搬送するガントリーで構成されていてもよい。
上記実施形態では、搬送装置18を構成するワーク保持部58a,58bの把持部60a,60bとして電動チャックが用いられているが、これに代えて、空気圧や油圧で駆動されるチャックが用いられてもよい。また、ワーク保持部58a,58bのアクチュエータ62a,62bとして電動アクチュエータが用いられているが、これに代えて、空気圧や油圧で駆動されるアクチュエータが用いられてもよい。さらに、搬送装置18に代えて、多関節ロボットを備える搬送装置が用いられてもよい。
上記実施形態では、第2位置(パレット交換位置)F2の加工テーブル36にパレットPおよびワークWを搬送しているが、これに代えて、第1位置(加工位置)F1の加工テーブル36にパレットPおよびワークWを搬送してもよい。
上記実施形態では、工作機械システム10が、金属製のワークWに加工を施すように構成されているが、工作機械システム10は、金属製以外のワークW、例えば、木材、セラミック材または樹脂材からなるワークWに加工を施すように構成されてもよい。また、工作機械12は、切削加工以外の機械加工、例えば、研削加工、放電加工、溶接加工、溶射加工、肉盛り加工、表面処理加工または塑性変形加工を施すように構成されてもよい。
上記実施形態では、制御装置38は、置台識別部90a~90hを用いて置台86a~86hの位置を識別するように構成した。しかし、制御装置38は、置台識別部90a~90hを用いなくても置台86a~86hの位置を把握することができる。例えば、制御装置38は、置台86a~86hの基準位置(どの置台がどの位置に位置しているか)を予め把握しておき、第1ストッカー駆動モータ88および第2ストッカー駆動モータ96の各回転駆動量または回転角度によって置台86a~86hの位置を把握することもできる。
なお、パレットP、ワークWおよび置台86a~86hの識別は、RFIDタグのように電波を用いた識別方式以外に、バーコードなどを用いた光学的な識別、リミットスイッチなどの機械的スイッチによる識別または近接スイッチなどの磁気または静電容量を検出する検出器を用いた識別など種々の個体識別手段を用いることができる。
上記実施形態では、制御装置38は、第1ストッカー14および第2ストッカー16の各作動を制御するように構成した。しかし、制御装置38は、第1ストッカー14および第2ストッカー16のうちの少なくとも一方の作動を制御するように構成することができる。また、制御装置38は、第1ストッカー14および第2ストッカー16の各作動を制御しないように構成することもできる。この場合、工作機械システム10は、第1ストッカー14および第2ストッカー16の各作動を作業者が制御するように構成してもよいし、
制御装置38、第1ストッカー14および第2ストッカー16の各作動を総合的に制御する制御装置を別途備えるように構成することもできる。
上記実施形態では、制御装置38は、置台86a~86hを第3位置F3および第4位置F4の各位置に位置決めするように第1ストッカー14および第2ストッカー16の各作動を制御した。しかし、制御装置38は、置台86a~86hを第3位置F3および第4位置F4の各位置以外の位置に置決めするように第1ストッカー14および第2ストッカー16の各作動を制御してもよいことは当然である。
上記実施形態では、第1ストッカー14および第2ストッカー16は、パレット置台86c,86f,86h、ワーク置台86a,86b,86e,86gおよび空きストッカー86dを混在させて構成した。しかし、第1ストッカー14および第2ストッカー16は、パレット置台86c,86f,86hとワーク置台86a,86b,86e,86gとを有して構成してもよいし、空き置台86dのようなワークWおよびパレットPを選択的に保持できるパレットのみで構成することもできる。
上記実施形態では、第1ストッカー14および第2ストッカー16は、置台86a~86hがストック領域S内で移動するように構成した。しかし、第1ストッカー14および第2ストッカー16は、置台86a~86hがストック領域S内で移動せず固定的に設けられていてもよい。この場合、搬送装置18または作業者が置台86a~86hに対して移動してパレットPおよびワークWを出し入れすることになる。
図7(A)は、第2実施形態に係る工作機械システム102の構成を示す平面図、図7(B)は、第3実施形態に係る工作機械システム104の構成を示す平面図である。図2(A)に示すように、上記実施形態では、工作機械12の左右両側に第1ストッカー14および第2ストッカー16が配置されているが、第1ストッカー14および第2ストッカー16の一方は省略されてもよい。例えば、図7(A)に示す第2実施形態に係る工作機械システム102のように、第2ストッカー16は、単純に省略されてもよい。
図2(A)に示すように、上記実施形態では、第1ストッカー14および第2ストッカー16の置台搬送部84が、各置台86a~86hを環状の軌道84aに沿って移動させているが、置台搬送部84は、他の方式に変更されてもよい。例えば、図7(B)に示す第3実施形態に係る工作機械システム104のように、可動式の置台搬送部106が用いられてもよい。この場合には、各置台86a~86hが一列に並べて配置され、指定されたパレットPまたはワークWを搭載する置台搬送部106が各置台86a~86hと第3位置F3との間で移動される。また、置台搬送部84は、置台が水平方向に代えてまたは加えて上下方向に環状の軌道を移動するように構成されていてもよい。
F1…第1位置(加工位置)、F2…第2位置(パレット交換位置)、F3…第3位置、F4…第4位置、P…パレット、Q1…加工領域、W…ワーク、
10…工作機械システム、12…工作機械、14…第1ストッカー、16…第2ストッカー、18…搬送装置、20a~20f…パレット識別部、32…Y軸方向移動機構(加工テーブル移動機構)、36…加工テーブル、38…制御装置、86c,86f,86h…パレット置台、86a,86b,86e,86g…ワーク置台、86d…空き置台、84…置台搬送部、90a~90h…置台識別部。

Claims (12)

  1. パレットに載置されたワークに対して加工を行う工作機械と、
    前記工作機械の外部にて複数の置台を有するストッカーとを備え、
    前記複数の置台は、
    少なくとも1つの前記ワークを保持する置台と少なくとも1つの前記パレットを保持する置台とを共に含む、工作機械システム。
  2. 前記複数の置台は、
    前記ワークのみを保持する置台と前記パレットのみを保持する置台とをそれぞれ含む、請求項1に記載の工作機械システム。
  3. 前記複数の置台は、前記パレットおよび前記ワークを選択的に保持する置台を含む、請求項1または2に記載の工作機械システム。
  4. 前記ストッカーは、前記複数の置台のうちの少なくとも1つを任意の位置に位置決めする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の工作機械システム。
  5. 前記工作機械は、加工プログラムを実行するための制御装置を有し、
    前記制御装置は、前記ストッカーの作動を制御して前記複数の置台のうちの少なくとも1つを前記任意の位置に位置決めする、請求項4に記載の工作機械システム。
  6. 前記制御装置は、前記置台が保持する前記パレットの識別情報を取得するとともに、前記置台が保持する前記ワークの識別情報を取得し、前記加工プログラムで指定された前記パレットまたは前記ワークに対応する前記置台を前記工作機械に対して位置決め制御する、請求項5に記載の工作機械システム。
  7. 前記工作機械は、前記ワークに加工を施すための加工領域を有し、
    前記工作機械の正面には、前記加工領域に通じる第1開口が設けられ、
    2つの前記ストッカーが、正面視で前記工作機械の左右両側に配置される、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の工作機械システム。
  8. 前記工作機械は、前記ワークに加工を施すための加工領域を有し、
    前記ストッカーは、前記パレットおよび前記ワークが配置されるストック領域を有し、
    前記加工領域と前記ストック領域との間には、前記加工領域で発生した加工屑が前記ストック領域へ侵入することを阻止する切り屑防護壁が設けられる、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の工作機械システム。
  9. 前記パレットおよび前記ワークを前記ストッカーと前記工作機械との間で搬送するための搬送装置を備え、
    前記搬送装置で搬送される前記パレットおよび前記ワークの搬送路は、前記切り屑防護壁の上方に設けられた第2開口を通して前記工作機械の内部へ向かうように構成される、請求項8に記載の工作機械システム。
  10. 前記工作機械は、前記ワークが載置された前記パレットを保持する加工テーブルと、前記加工テーブルを加工位置とパレット交換位置との間で移動させるための加工テーブル移動機構とを有し、
    前記搬送路は、前記第2開口から前記工作機械の内側へ水平に延びて前記パレット交換位置にある前記加工テーブルに至るように構成される、請求項9に記載の工作機械システム。
  11. 前記搬送路における前記工作機械の内側へ水平に延びる部分を水平搬送領域としたとき、前記水平搬送領域とその下方に位置する前記加工領域との間には、板状の隔壁が設けられ、
    前記隔壁における前記パレット交換位置の直上に位置する部分には、前記搬送路を構成する第3開口が設けられる、請求項10に記載の工作機械システム。
  12. 前記第3開口には、前記ワークに加工を施す際に閉じられるシャッターが設けられる、請求項11に記載の工作機械システム。

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