JP2023046950A - 化粧材 - Google Patents

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JP2023046950A JP2021155811A JP2021155811A JP2023046950A JP 2023046950 A JP2023046950 A JP 2023046950A JP 2021155811 A JP2021155811 A JP 2021155811A JP 2021155811 A JP2021155811 A JP 2021155811A JP 2023046950 A JP2023046950 A JP 2023046950A
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泰宏 秋田
Yasuhiro Akita
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Abstract

【課題】触感が良好な化粧材を提供する。【解決手段】第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有し、前記第1面は、静摩擦係数の平均が1.200以下であり、静摩擦係数の標準偏差σが0.180以上である、化粧材。【選択図】図1

Description

本開示は、化粧材に関する。
化粧材は、例えば、家具、建具及び壁面等の内装材及び外装材等を装飾するために用いられている。化粧材は、意匠性を調整したり、触感を付与することなどを目的として、表面を凹凸化する場合がある。
化粧材の表面を凹凸化する手段としては、エンボスロールでエンボス加工する手段、化粧材の表面にマット層を形成する手段等が挙げられる。特許文献1には、触感を付与するため、表面をエンボス加工した化粧材が開示されている。
特開2019-217740号公報
特許文献1の化粧材は、所定の触感を付与することはできる。しかし、特許文献1の化粧材は、木目及び石目等の自然の素材に近い触感を得ることができなかった。このため、特許文献1の化粧材は、化粧材の絵柄を自然の素材とした際に、外観とバランスがとれた触感とすることができず、触感が良好であるとはいえないものであった。
本開示は、触感が良好な化粧材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示は、以下の[1]を提供する。
[1]化粧材であって、
前記化粧材は、第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有し、
前記第1面は、静摩擦係数の平均が1.200以下であり、静摩擦係数の標準偏差σが0.180以上である、化粧材。
本開示の化粧材は、触感を良好にすることができる。
本開示の化粧材の一実施形態を示す断面図である。 本開示の化粧材の他の実施形態を示す断面図である。 溝の方向、深さ、幅、長さを算出する手法を説明するための図である。
[化粧材]
本開示の化粧材は、
第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有し、
前記第1面は、静摩擦係数の平均が1.200以下であり、静摩擦係数の標準偏差σが0.180以上である。
図1及び図2は、本開示の化粧材100の一実施形態を示す断面図である。
図1及び図2の化粧材は、第1面S1と、前記第1面とは反対側の面である第2面S2とを有している。
図1の化粧材100は、基材層10を有し、基材層10の一方の面が第1面S1を形成している。図2の化粧材100は、基材層10、プライマー層30及び表面保護層40を有し、表面保護層の基材層とは反対側の面が第1面S1を形成している。図1及び図2において、化粧材の第1面は複数の溝50を有している。
図1及び図2において、基材層10は、透明性樹脂層11、接着剤層12、装飾層13及び基材14をこの順に有している。
図1及び図2は、本開示の化粧材を説明しやすくするための模式図である。すなわち、本開示の化粧材は、図1及び図2の形状及び縮尺に制限されない。
<摩擦係数>
本開示の化粧材は、第1面の静摩擦係数の平均が1.200以下であることを要する。静摩擦係数の平均が1.200を超えると、触感が強すぎるため好ましくない。
第1面の静摩擦係数の平均が1.200以下であると、適度な触感を得やすくできる。しかし、静摩擦係数の平均が1.200以下であっても、触感を良好にできない場合があった。本発明者は、鋭意検討した結果、第1面の静摩擦係数の平均を1.200以下として、かつ、第1面の静摩擦係数の標準偏差σを0.180以上とすることにより、触感を良好にし得ることを見出した。静摩擦係数の標準偏差σを0.180以上とすることにより、触感を良好にし得る理由は、自然物の触感に近づくためと考えられる。一方、静摩擦係数の平均が1.200以下であっても、静摩擦係数の標準偏差σが0.180未満の場合は、人工物のような触感となりやすくなるため、触感を良好にしにくい。
第1面の静摩擦係数の平均が小さ過ぎると、滑るような触感となるため、触感が低下する場合がある。このため、静摩擦係数の平均は、0.300以上1.200以下であることが好ましく、0.400以上1.000以下であることがより好ましく、0.500以上0.850以下であることがさらに好ましい。
第1面の静摩擦係数の標準偏差σが大きすぎると、自然物としての触感が得られにくい。このため、静摩擦係数の標準偏差σは、0.180以上0.300以下であることが好ましく、0.190以上0.290以下であることがより好ましく、0.200以上0.280以下であることがさらに好ましい。
本明細書において、静摩擦係数の平均、及び、静摩擦係数の標準偏差σは、化粧材の任意の20箇所で測定した静摩擦係数から算出したものとする。20の測定箇所において、静摩擦係数の測定方向は、ランダムとした。
静摩擦係数は、例えば、新東科学社のポータブル摩擦計(商品名「3D ミューズTYPE:37i」)を用い、前記摩擦計のスライダーの測定面側に、ニトリルゴムを取り付けて測定することができる。スライダーにニトリルゴム取り付ける理由は、人の指の摩擦に近づけるためである。前記摩擦計のスライダーは、底面の直径が26mmのアルミニウムの円柱にハードクロム処理がされたものである。
静摩擦係数の平均、及び、静摩擦係数の標準偏差σを上記範囲にするためには、第1面の溝の割合等を所定の範囲としたり、第1面を構成する層のマット剤の含有量等を所定の範囲にしたりする手段が挙げられる。静摩擦係数の平均、及び、静摩擦係数の標準偏差σの具体的な調整手法は後述する。
<層構成>
本開示の化粧材は、単層構成であってもよいし、複数の層を積層した多層構成であってもよい。化粧材の層構成としては、例えば、下記(A1)~(A6)が挙げられる。下記(A1)~(A6)において、「/」は層の界面を示す。下記(A1)~(A6)において、左側に位置する層が第1面を形成することが好ましい。
(A1)基材層の単層
(A2)表面保護層/基材層
(A3)表面保護層/プライマー層/基材層
(A4)基材層/裏面プライマー層
(A5)表面保護層/基材層/裏面プライマー層
(A6)表面保護層/プライマー層/基材層/裏面プライマー層
<溝>
化粧材の第1面は、複数の溝を有することが好ましい。
第1面と、接触物との接触面積が増えると、静摩擦係数が増加する傾向がある。逆に、第1面と、接触物との接触面積が減ると、静摩擦係数は減少する傾向がある。このため、化粧材の第1面が複数の溝を有し、第1面の平坦部を少なくすることにより、静摩擦係数の平均を上記範囲としやすくできる。
化粧材の第1面の全面積に対する、溝が形成されている面積の割合は、50%以上95%以下であることが好ましく、60%以上90%以下であることがより好ましく、70%以上80%以下であることがさらに好ましい。溝の面積割合を前記範囲とすることにより、静摩擦係数の平均及び静摩擦係数の標準偏差σを上記範囲にしやすくできる。
化粧材の第1面に溝を形成する手段としては、エンボスロールによる賦型が挙げられる。エンボスロールによる賦型では、第1面に、比較的大きな溝を形成することが好ましい。エンボスロールによる賦型は、例えば、下記(x1)、(x2)のように実施することができる。
(x1)単層又は多層の化粧材を完成した後、前記化粧材の第1面となる面にエンボス加工する。
(x2)基材層の表面にエンボス加工して、基材層の表面に溝を形成する。その後、基材層のエンボス加工した面に表面保護層等を形成して、多層の化粧材を得る。多層の化粧材の第1面には、基材層の溝を反映した溝が形成される。
エンボス版で賦型する際の温度及び圧力は、化粧材を構成する層の材質によって適宜調整すればよい。例えば、基材層の基材及び透明性樹脂層がポリオレフィンであれば、140℃以上180℃以下、10kg/cm以上50kg/cm以下である。
エンボス版による賦型の代表的な方法は例えば次のようなものである。
まず、軟化した基材層の表面にエンボス版を押圧して、エンボス版表面の模様を賦形する。そして基材層を冷却等により固化することにより、基材層に形成した模様を固定する。その後に模様が賦形された基材層からエンボス版から離型する。
上述したように、第1面の平坦部を少なくすること(≒第1面の溝を多くすること)、により、静摩擦係数の平均を上記範囲としやすくできる。
このため、エンボス版により第1面の溝を形成する場合、エンボスロールの表面は、第1面に溝を形成する領域の面積割合を多くして、第1面に平坦部を形成する領域の面積割合を少なくすることが好ましい。
静摩擦係数の標準偏差σを大きくするためには、溝ごとに、溝の諸条件の少なくとも一以上を、ランダムで異なる値とすることが好ましい。溝の諸条件としては、溝の割合、溝の幅、溝の深さ、溝の長さ、溝の方向等が挙げられる。溝の割合の好ましい範囲は上述した通りである。溝の深さ、溝の長さ、溝の方向の好ましい範囲は後述する。ランダム性を持たせる溝の条件は、一つであってもよいし、二以上であってもよい。
溝の深さに関しては、同じ深さであっても、エンボス版の階調によって静摩擦係数が異なる値を示す傾向がある。エンボス版の凹部は、エッチングによる腐食又はレーザー光による彫刻で形成する。そして、前記凹部は、通常は、一段階ではなく、多段階で形成される(凹部は階段状に形成される)。前述した段階のことを、階調という。そして、エンボス版により形成される溝の深さが同一であっても、エンボス版の階調の数又は階調の標準偏差σが異なると、静摩擦係数は異なる値を示しやすい。このため、階調の数が多いエンボス版又は階調の標準偏差σが大きいエンボス版を用いた方が、取り得る静摩擦係数の幅が増えるため、静摩擦係数の標準偏差σを大きくしやすくできる。
階調の数が多いエンボス版又は階調の標準偏差σが大きいエンボス版は、例えば、金属ロールをレーザー光で彫刻することにより作製できる。金属ロールをレーザー光で彫刻する手法は、例えば、国際公開番号WO2020/203737に記載されている。
溝の平面視形状は特に制限されず、各種の模様が挙げられる。
化粧材全体で表現する意匠が木材の模様の場合、溝の平面視形状は、焼杉の割れ目、導管、秋材及び節から選ばれる1種以上の模様を形成することが好ましい。「焼杉の割れ目」とは、杉板の表面を焼き焦がして炭素層を形成した際に、木目の方向に対して垂直方向に形成されるひび割れのことをいう。
化粧材全体で表現する意匠がトラバーチン等の石の模様の場合、溝の平面視形状は凹陥部であることが好ましい。
個々の溝に関して、溝の幅は特に制限されないが、10μm以上2000μm以下であることが好ましく、50μm以上1800μm以下であることがより好ましく、100μm以上1600μm以下であることがさらに好ましい。溝の幅の標準偏差σは、20μm以上600μm以下であることが好ましく、40μm以上500μm以下であることがより好ましく、60μm以上400μm以下であることがさらに好ましい。
個々の溝に関して、溝の深さは制限されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましく、15μm以上95μm以下であることがより好ましく、20μm以上90μm以下であることがさらに好ましい。溝の深さの標準偏差σは、1μm以上20μm以下であることが好ましく、2μm以上18μm以下であることがより好ましく、3μm以上16μm以下であることがさらに好ましい。
個々の溝に関して、溝の長さは制限されないが、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましく、15mm以上であることがさらに好ましい。溝の長さは、化粧材の一方の端から他方の端まで縦断する長さであってもよい。溝の長さの標準偏差σは、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましく、15mm以上であることがさらに好ましい。
所定の方向を0度とした際に、個々の溝の方向は、0度以上179度以下の範囲からランダムに選択されることが好ましい。なお、溝の方向にランダム性を付与しなくても、幅等の他の条件にランダム性を持たせれば、静摩擦係数の標準偏差σを大きくし得る。このため、所定の方向を0度とした際に、個々の溝の方向は、特定の角度に偏っていてもよいし、0度以上179度以下よりも狭い角度範囲でランダムに選択されてもよい。
個々の溝が延びる方向であるDは、個々の溝が延びる方向の平均した方向を意味する。また、個々の溝が延びる方向は、個々の溝内の任意の2点間距離が最大となる方向を意味する。例えば、図3の溝の場合、点A及び点Bの2点を結ぶ方向が、溝が延びる方向Dとなる。
個々の溝の長さは、個々の溝内の任意の2点間距離が最大となる長さを意味する。図3の溝の場合、点Aと点Bとの距離が、溝の長さとなる。
個々の溝の深さは、例えば、下記B1~B2のステップで算出できる。
B1:個々の溝に関して、溝を横断する方向の高さデータを、ランダムに抽出した5箇所で測定し、高さデータを備えた5つの断面曲線を得る。溝の平面視形状が任意の方向に延びる細長い形状である場合、溝が延びる方向であるDに直交する方向で高さデータを測定する。例えば、平面視形状が図3の溝の場合、a~eの5箇所において、溝の延伸方向Dと直交する方向である点線方向において、高さデータを測定する。
B2:B1で測定した高さデータから、各測定箇所の最大深さを抽出し、5箇所の最大深さの平均値を、個々の溝の平均深さとする。
個々の溝の幅は、例えば、下記C1で算出できる。
C1:上記B1で測定した5つの断面曲線から、個々の測定箇所の溝の幅を算出する。そして、5箇所の幅の平均値を、個々の溝の幅とする。
<<基材層>>
化粧材は基材層を有することが好ましい。
基材層は、単層構成であってもよいし、複数の層を積層した多層構成であってもよい。基材層の層構成としては、例えば、下記(D1)~(D10)が挙げられる。下記(D1)~(D10)において、「/」は層の界面を示す。下記(D1)~(D10)の基材層は、左側に記載した層を、表面保護層に向けて配置することが好ましい。例えば、下記(D8)の基材層は、表面保護層側から、透明性樹脂層、接着剤層、装飾層及び基材をこの順に有する多層の基材層として用いることが好ましい。
(D1)基材の単層
(D2)装飾層/基材
(D3)基材/装飾層
(D4)透明性樹脂層/基材
(D5)透明性樹脂層/装飾層/基材
(D6)透明性樹脂層/基材/装飾層
(D7)透明性樹脂層/接着剤層/基材
(D8)透明性樹脂層/接着剤層/装飾層/基材
(D9)透明性樹脂層/装飾層/接着剤層/基材
(D10)透明性樹脂層/接着剤層/基材/装飾層
―基材―
基材の材質は特に制限されないが、エンボス加工等による溝の形成のしやすさのため、プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムと紙との複合体が好ましい。
プラスチックフィルムを構成する樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、三酢酸セルロース、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、印刷適性及び成形加工適性に優れる、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
基材は透明基材であってもよいし、着色基材であってもよい。また、基材は複数の基材を積層した積層基材であってもよい。なお、基材層の層構成が上記(D6)及び(D10)の場合、基材を通して装飾層を視認するために、基材として透明基材を用いることが好ましい。
基材の厚みは特に制限はないが、20μm以上200μm以下が好ましく、40μm以上160μm以下がより好ましく、40μm以上100μm以下がさらに好ましい。
基材上には、基材上に設けられる層との密着性を向上させるために、片面又は両面に、物理的処理又は化学的表面処理等の易接着処理を行ってもよい。
―装飾層―
基材層は、化粧材の意匠性を向上させるため、装飾層を有していてもよい。
装飾層は、例えば、全面を被覆する着色層(いわゆるベタ着色層)であってもよいし、種々の模様を有する絵柄層であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
装飾層により付与する模様は特に制限されないが、例えば、木材の模様、石の模様等が挙げられる。装飾層によりこれらの模様を形成することで、リアルな触感を付与しやすくできる。
装飾層は、例えば、顔料及び染料等の着色剤と、バインダー樹脂とを含む装飾層用インキを塗布、乾燥して形成することができる。装飾層用インキには、必要に応じて、体質顔料、酸化防止剤、可塑剤、触媒、硬化剤、紫外線吸収剤及び光安定剤等の添加剤を混合することができる。
着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、あるいは染料等が挙げられる。
着色剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、1質量部以上90質量部以下であることが好ましく、2質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。
バインダー樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキド樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂及びゴム系樹脂等が挙げられる。
装飾層の厚みは、0.1μm以上20μm以下が好ましく、0.5μm以上10μm以下がより好ましく、1.0μm以上5.0μm以下がさらに好ましい。
―透明性樹脂層―
基材層は、強度を高めるために透明性樹脂層を有していてもよい。
透明性樹脂層を構成する樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、これらの中でも加工適性の観点からポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、透明性樹脂層は、これら例示の樹脂を混合してもよく、さらには、これら例示の樹脂1種又は2種以上からなる層を積層したものでもよい。
透明性樹脂層のポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン(低密度、中密度、高密度)、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体が好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。
透明性樹脂層は、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。透明性樹脂層が紫外線吸収剤を含む場合、該紫外線吸収剤はトリアジン系化合物であることが好ましく、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物であることがより好ましい。
透明性樹脂層の厚みは、耐擦傷性、加工適正及び耐候性のバランスの観点から、20μm以上150μm以下が好ましく、40μm以上120μm以下がより好ましく、60μm以上100μm以下がさらに好ましい。
―接着剤層―
基材層は、層間密着性を向上するために接着剤層を有していてもよい。
接着剤層は、例えば、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤等の汎用の接着剤から構成することができる。これら接着剤の中でも、ウレタン系接着剤が接着力の点で好ましい。
ウレタン系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等の各種ポリオール化合物と、イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。
接着剤層の厚みは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、1μm以上15μm以下がより好ましく、2μm以上10μm以下がさらに好ましい。
<<表面保護層>>
化粧材は、基材層上に表面保護層を有することが好ましい。
さらに、化粧材は、基材層上に表面保護層を有し、前記表面保護層の前記基材層とは反対側の面が、前記第1面であることがより好ましい。
表面保護層は、化粧材の耐擦傷性を良好にするため、樹脂成分として、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。
硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物、電離放射線硬化性樹脂を含む電離放射線硬化性樹脂組成物、及びこれらの混合物が挙げられる。中でも、表面保護層の架橋密度を高め、耐擦傷性等の表面特性を向上させるため、電離放射線硬化性樹脂組成物が好ましい。さらに、電離放射線硬化性樹脂組成物は、瞬時に硬化するため、基材層に形成した溝の形状を、表面保護層の表面にも反映しやすい点で好ましい。また無溶媒で塗布することができ、取り扱いが容易であるため、電離放射線硬化性樹脂組成物の中でも電子線硬化性樹脂組成物がより好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としは、電離放射線の照射によって架橋硬化する基であり、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基などが好ましく挙げられる。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクロイル基を示す。また、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを示す。
また、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も含まれる。
電離放射線硬化性化合物は、具体的には、従来電離放射線硬化性樹脂として慣用されている重合性モノマー、重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好ましく、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2つ以上の電離放射線硬化性官能基を有し、かつ該官能基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー等がある。
これらの重合性オリゴマーは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。加工特性と耐擦傷性及び耐候性を向上させる観点からは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマー、及びアクリル(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれる1種以上が好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー及びポリカーボネート(メタ)アクリレートオリゴマーから選ばれる1種以上がより好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーがさらに好ましい。
電離放射線硬化性樹脂組成物中には、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度を低下させる等の目的で、単官能性(メタ)アクリレートを併用することができる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは、単独で、又は複数種を組み合わせて用いてもよい。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α-アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
表面保護層はマット剤を含むことが好ましい。
マット剤を含む表面保護層が第1面を形成することにより、第1面と、接触物との接触面積が減少し、静摩擦係数の平均を上記範囲にしやすくできる。
マット剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン及び硫酸バリウム等の無機粒子;アクリルビーズ及びスチレンビーズ等の有機粒子が挙げられる。これらの中でも、無機粒子が好ましい。無機粒子は比較的凝集しやすい。また、無機粒子による凝集体の大きさはランダムとなりやすい。このため、無機粒子を用いることにより、静摩擦係数の標準偏差σを上記範囲にしやすくできる。
マット剤の平均粒子径は0.5μm以上20μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。マット剤の平均粒子径が大きいほど、静摩擦係数の平均が低下する傾向がある。本明細書において、平均粒子径は、レーザ光回折法による粒度分布測定における質量平均値d50を意味する。
マット剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、2質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。マット剤の含有量が多いほど、静摩擦係数の平均が低下する傾向がある。
なお、マット剤が凝集すると、静摩擦係数の標準偏差σが大きくなりやすい。このため、凝集しやすいマット剤の含有量を多くした場合、静摩擦係数の平均が低下する一方で、静摩擦係数の標準偏差σが大きくなる場合がある。
表面保護層は、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を含有してもよい。
表面保護層の厚みは、耐擦傷性及び耐候性のバランスの観点から、1.5μm以上20μm以下が好ましく、2μm以上15μm以下がより好ましく、3μm以上10μm以下がさらに好ましい。
厚みを1.5μm以上とすることにより、耐擦傷性を良好にしやすくできる。厚みを20μm以下とすることにより、加工適性を良好にしやすくできる。また、厚みを20μm以下とすることにより、基材層に形成した溝の形状を、表面保護層の表面に反映しやすくできる。
<プライマー層>
基材層と表面保護層との間には、密着性を良好にするため、プライマー層を有していてもよい。
プライマー層は、主としてバインダー樹脂から構成される。プライマー層は、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有してもよい。
プライマー層のバインダー樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリルポリオール樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、ウレタン-アクリル共重合体、ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体(ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、末端、側鎖に2個以上の水酸基を有する重合体(ポリカーボネートポリオール)由来のウレタン-アクリル共重合体)、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-アクリル共重合体樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ニトロセルロース樹脂(硝化綿)、酢酸セルロース樹脂等の樹脂が好ましく挙げられ、これらを単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。また、バインダー樹脂は、これら樹脂に、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤等の硬化剤を添加し、架橋硬化したものであってもよい。これらの中でも、アクリルポリオール樹脂等のポリオール系樹脂をイソシアネート系硬化剤で架橋硬化したものが好ましく、アクリルポリオール樹脂をイソシアネート系硬化剤で架橋硬化したものがより好ましい。
プライマー層の厚みは、0.5μm以上10μm以下が好ましく、0.7μm以上8μm以下がより好ましく、1μm以上6μm以下がさらに好ましい。
<裏面プライマー層>
本開示の化粧材は、化粧材と各種の被着材との接着性を向上させるため、第2面を形成する層として、裏面プライマー層を用いてもよい。
裏面プライマー層の形成に用いられる材料としては特に限定されず、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂等が挙げられる。
裏面プライマー層の厚みは、0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがより好ましい。
表面保護層、装飾層、プライマー層、接着剤層及び裏面プライマー層は、各層を形成する組成物を含むインキを、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法等の公知の方式で塗布し、必要に応じて、乾燥、硬化することにより形成することができる。
透明性樹脂層は、例えば、加熱溶融押出しにより形成することができる。
<化粧材の用途>
本開示の化粧材は、そのままで、あるいは被着材に貼り合わせた積層体として、各種の用途に用いることができる。
各種の用途としては、壁、天井、床等の建築物の内装材;窓枠、扉、手すり等の建具;家具;家電製品、OA機器等の筐体;玄関ドア等の外装材等が挙げられる。
被着材としては、木質板;石膏系板;セメント板;繊維セメント板;セラミックス板;鉄板、金属板;樹脂板;FRP板等が挙げられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。なお、「部」は特に断りのない限り質量基準である。
1.評価
1-1.静摩擦係数
実施例及び比較例で得られた化粧材、並びに参考例の化粧材について、第1面の任意の20箇所で静摩擦係数を測定した。20の測定箇所において、静摩擦係数の測定方向は、ランダムとした。
静摩擦係数の測定装置は、新東科学社のポータブル摩擦計(商品名「3D ミューズTYPE:37i」)を用いた。前記摩擦計のスライダーは、底面の直径が26mmのアルミニウムの円柱にハードクロム処理がされたものである。また、測定の際に、前記摩擦計のスライダーの測定面側に、両面テープ(日東電工社の商品名「厚手両面テープ NO.507」)を介して、ニトリルゴムを取り付けた。ニトリルゴムは、アズワン社のアズワン クリーンノールニトリル手袋を、スライダーよりも一回り大きくカットしたものを用いた。ニトリルゴムは、スライダーの測定面の全面を覆うように貼り付けた。また、ニトリルゴムを貼り付ける際に、ニトリルゴムが弛まないようにした。
20箇所の静摩擦係数の値に基づき、静摩擦係数の平均、及び、静摩擦係数の標準偏差σ、を算出した。結果を表1に示す。
1-2.触感
実施例及び比較例で得られた化粧材、並びに参考例の化粧材について、第1面の触感を評価した。任意の成人20人が、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
AA:天然木の触感があると答えた人が18人以上であった。
A:天然木の触感があると答えた人が15~17人であった。
B:天然木の触感があると答えた人が11~14人であった。
C:天然木の触感があると答えた人が10人以下であった。
2.エンボス版の作製
エンボス版1~5を作製した。
エンボス版1~2は、表面に銅層をメッキした鉄製のロールを腐食エッチングした後、表面を硬質クロムメッキ処理して作製した。エンボス版3~5は、表面に銅層をメッキした鉄製のロールをレーザー光で彫刻した後、表面を硬質クロムメッキ処理して作製した。
各エンボス版の、「凹凸の深さの範囲と、その標準偏差σ」、「凹凸の深さの階調の平均と、その標準偏差σ」、「凹凸の方向の範囲(エンボス版の幅方向を0度とした際の、凹凸が延びる方向の範囲)」、「凹凸の長さの範囲と、その標準偏差σ」を、表1に示す。
「凹凸の深さの階調の平均と、その標準偏差σ」は、下記(1)及び(2)のステップで算出した。
(1)各エンボス版の凹凸の深さの最小値から凹凸の深さの最大値までを、0~255の256段階の階調とした画像データを得る。
(2)画素ごとの階調の平均を、各エンボス版の凹凸の深さの階調の平均とする。また、画素ごとの階調の標準偏差σを、各エンボス版の凹凸の深さの階調の標準偏差σとする。
3.化粧材の作製
[実施例1]
着色基材(厚さ60μmの白色ポリプロピレンフィルム)上に、グラビア多色印刷により、黒色系インキによる導管溝模様の絵柄層、及び、茶褐色系インキによる導管部以外の木肌模様からなる絵柄層を形成し、合計厚み1μmの木材模様の装飾層を形成した。
次いで、装飾層上に接着剤層(ポリエステル樹脂、厚さ:5μm)を形成した。次いで、接着剤層上に、透明性樹脂層(透明ポリプロピレン樹脂シート、厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層し、着色基材、装飾層、接着剤層及び透明性樹脂層をこの順に有する基材層を得た。
次いで、透明性樹脂層を加熱して軟化状態にし、上記「2」で作製したエンボス版3を用いて透明性樹脂層側の面からエンボス処理を施し、透明性樹脂層側の面に凹凸形状を形成した。
さらに、透明性樹脂層側の面に、コロナ放電処理を施した後、透明性樹脂層上に、下記のプライマー層用組成物を塗布、乾燥し、厚み4μmのプライマー層を形成した。
<プライマー層用組成物>
100質量部の組成物X(ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体及びアクリルポリオールからなる組成物と、ヘキサメチレンジイソシアネートとを、100:5の質量割合で混合した組成物)と、希釈溶剤とを混合してなる組成物。
次いで、プライマー層上に、下記の表面保護層用組成物を塗布し、電子線を照射して表面保護層用組成物を架橋硬化させることにより、厚み5μmの表面保護層を形成し、実施例1の化粧材を得た。
<表面保護層用組成物>
・電離放射線硬化性樹脂組成物 100部
(重量平均分子量4000の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー)
・マット剤 15部
(平均粒子径6μmのシリカ)
[実施例2~3]
エンボス版の種類、及び、表面保護層用組成物のマット剤の含有量を、表1に記載の情報に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2~3の化粧材を得た。
[比較例1~3]
エンボス版の種類、及び、表面保護層用組成物のマット剤の含有量を、表1に記載の情報に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1~3の化粧材を得た。
[参考例1~2]
参考例1~2の化粧材として、天然木の板を準備した。
Figure 2023046950000002
表1に示すように、実施例の化粧材は、触感を良好にし得ることが確認できる。
10:基材層
11:透明性樹脂層
12:接着剤層
13:装飾層
14:着色基材
30:プライマー層
40:表面保護層
50:溝
100:化粧材
S1:第1面
S2:第2面

Claims (7)

  1. 化粧材であって、
    前記化粧材は、第1面と、前記第1面とは反対側の面である第2面とを有し、
    前記第1面は、静摩擦係数の平均が1.200以下であり、静摩擦係数の標準偏差σが0.180以上である、化粧材。
  2. 静摩擦係数の平均が0.300以上1.200以下であり、静摩擦係数の標準偏差σが0.180以上0.300以下である、請求項1に記載の化粧材。
  3. 前記第1面が複数の溝を有する、請求項1又は2に記載の化粧材。
  4. 基材層上に表面保護層を有し、前記表面保護層の前記基材層とは反対側の面が、前記第1面である、請求項1~3の何れかに記載の化粧材。
  5. 前記表面保護層がマット剤を含む、請求項4に記載の化粧材。
  6. 前記基材層と前記表面保護層との間にプライマー層を有する、請求項4又は5に記載の化粧材。
  7. 前記基材層が、前記表面保護層側から、透明性樹脂層、接着剤層、装飾層及び基材をこの順に有する多層の基材層である、請求項4~6の何れかに記載の化粧材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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