JP2023043253A - 棒状基板洗浄装置 - Google Patents

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陵介 永尾
Ryosuke Nagao
隆之 小野
Takayuki Ono
豊 箱崎
Yutaka Hakozaki
剛 西本
Takeshi Nishimoto
正 釘井
Tadashi Kugii
康宏 岡田
Yasuhiro Okada
正信 金子
Masanobu Kaneko
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Abstract

【課題】棒状基板を低コストで効率的に洗浄する。【解決手段】棒状基板を洗浄する棒状基板洗浄装置8であって、該棒状基板の両端部を一対の収容溝のそれぞれに収容することにより該両端部以外の表面を露出させた状態で該棒状基板を収容できる収容トレイの平面形状よりも大きい開口を上端に有し洗浄液を貯められる洗浄槽146と、該収容トレイを搬送し、該洗浄液を貯めている該洗浄槽146の該開口から該収容トレイを該洗浄槽146に進入させ、該収容トレイを該洗浄液に浸漬させる搬送ユニット106と、を備える。好ましくは、該搬送ユニット106は、該収容トレイの長さ方向に沿って相対的に移動する一対の爪部で該収容トレイを把持する把持部を有する。また、好ましくは、該搬送ユニットは、該収容トレイを上方から押さえ、該収容トレイに収容された該棒状基板の該収容トレイからの脱落を防止する落下防止部を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、棒状基板を洗浄できる棒状基板洗浄装置に関する。
ハードディスクドライブ(HDD)等の記録媒体に使用される磁気ディスクに記録されている情報の読み取りに使用される磁気ヘッドの製造には、アルチック基板と呼ばれる基板が使用される。アルチック基板は、アルミナ(Al)と炭化チタン(TiC)を焼成して、表面を研磨することで形成される。
例えば、矩形状のアルチック基板に互いに平行な複数の分割予定ラインを設定し、分割予定ラインによって区画されたそれぞれの領域においてアルチック基板の表面に薄膜層を形成し、アルチック基板を分割予定ラインに沿って切断することにより棒状基板を得る。得られた棒状基板の切断面は荒れているため、棒状基板の側面への研磨が必要とされる。そこで、矩形基板を棒状基板に切断するとともに、得られた棒状基板の側面を研磨できる切断研磨装置が開発された(特許文献1参照)。
特開2011-36939号公報
この切断研磨装置を使用して得られた棒状基板は、洗浄される必要がある。従来、作業者が粘着テープに該棒状基板を一つ一つ貼着し、各棒状基板を洗浄していた。このとき、各棒状基板の一方の側面が粘着テープに貼着され、各棒状基板の他方の側面が洗浄される。そのため、各棒状基板の該一方の側面を洗浄するために、各棒状基板の該他方の側面を洗浄した後に粘着テープから各棒状基板を剥離し、各棒状基板の該他方の側面に新たな粘着テープを貼着する必要があった。
すなわち、棒状基板の洗浄には人手が必要であり、多数の粘着テープを準備する必要があり、多数の工程が必要であった。すなわち、棒状基板の洗浄のために膨大な金銭的コスト及び時間的コストがかかっていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、棒状基板を低コストで効率的に洗浄できる棒状基板洗浄装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、棒状基板を洗浄する棒状基板洗浄装置であって、該棒状基板の両端部を一対の収容溝のそれぞれに収容することにより該両端部以外の表面を露出させた状態で該棒状基板を収容できる収容トレイの平面形状よりも大きい開口を上端に有し洗浄液を貯められる洗浄槽と、該収容トレイを搬送し、該洗浄液を貯めている該洗浄槽の該開口から該収容トレイを該洗浄槽に進入させ、該収容トレイを該洗浄液に浸漬させる搬送ユニットと、を備えることを特徴とする棒状基板洗浄装置。が提供される。
好ましくは、該搬送ユニットは、該収容トレイの長さ方向に沿って相対的に移動する一対の爪部で該収容トレイを把持する把持部を有する。
また、好ましくは、該搬送ユニットは、該収容トレイを上方から押さえ、該収容トレイに収容された該棒状基板の該収容トレイからの脱落を防止する落下防止部を備える。
また、好ましくは、該洗浄槽には、該洗浄液に超音波を付与できる超音波付与ユニットが設けられている。
また、好ましくは、該洗浄槽に貯められた該洗浄液で洗浄された該棒状基板を乾燥させる乾燥ユニットをさらに備える。
また、好ましくは、該収容トレイに該棒状基板を収容する収容ユニットを更に備え、
該収容ユニットは、側面に吸引口が形成された吸引保持部を有し、該吸引保持部の該吸引口に該棒状基板を接触させて該棒状基板を吸引保持できる。
本発明の一態様に係る棒状基板洗浄装置は、洗浄対象となる棒状基板を収容できる収容トレイと、洗浄液を貯められる洗浄槽と、収容トレイを搬送して洗浄槽に貯められた洗浄液に浸漬させる搬送ユニットと、を備える。収容トレイは、棒状基板の両端部をそれぞれに収容できる一対の収容溝を有し、該両端部以外の表面を露出させた状態で該棒状基板を収容できる。
この棒状基板洗浄装置では、収容トレイに棒状基板を収容し、搬送ユニットにより該収容トレイごと棒状基板を洗浄液に浸漬させる。棒状基板の両側面は露出するため、該両側面に同時に洗浄液を接触でき、該両側面を同時に洗浄液で洗浄できる。そのため、一度の洗浄工程で棒状基板の両側面を洗浄でき、棒状基板を粘着テープに貼り付ける作業や、粘着テープから棒状基板を剥離させる作業も不要となる。すなわち、棒状基板を容易かつ短時間で洗浄できる。
さらに、この棒状基板洗浄装置では、従来棒状基板の両側面に貼り付けられていた2枚の粘着テープの両方が不要である。そして、棒状基板を収容する収容トレイは再利用が可能であるため、多数の収容トレイを準備する必要もない。
したがって、本発明の一態様によると、棒状基板を低コストで効率的に洗浄できる棒状基板洗浄装置が提供される。
棒状基板製造装置を模式的に示す斜視図である。 棒状基板製造装置の内部構成を模式的に示す平面図である。 棒状基板洗浄装置及び棒状基板収容装置を模式的に示す斜視図である。 チャックテーブル及び収容ユニットを模式的に示す斜視図である。 図5(A)は、回転移動ユニットの保持部と、収容ユニットの吸引保持部と、を模式的に示す断面図であり、図5(B)は、回転移動ユニットの保持部に保持された棒状基板を収容ユニットの吸引保持部で吸引保持する様子を模式的に示す断面図であり、図5(C)は、収容ユニットで搬送される棒状基板を模式的に示す断面図である。 棒状基板収容装置の収容トレイ載置台に収容トレイを載置する様子を模式的に示す斜視図である。 棒状基板を収容ユニットで収容トレイに搬送し該収容トレイに収容する様子を模式的に示す斜視図である。 搬送ユニットの把持部と、複数の棒状基板を収容する収容トレイと、を模式的に示す斜視図である。 図9(A)は、搬送ユニットの把持部で収容トレイを把持する様子を模式的に示す側面図であり、図9(B)は、収容トレイを把持する把持部を模式的に示す側面図である。 搬送ユニットが洗浄槽に収容トレイを進入させる様子を模式的に示す側面図である。 収容トレイに収容された棒状基板を洗浄槽中で洗浄する様子を模式的に示す斜視図である。 収容トレイに収容された棒状基板をリンスする様子を模式的に示す斜視図である。 収容トレイに収容された棒状基板を乾燥する様子を模式的に示す斜視図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る棒状基板洗浄装置が組み込まれた棒状基板製造装置について説明する。図1は、棒状基板を製造する棒状基板製造装置2を模式的に示す斜視図である。
棒状基板製造装置2は、例えば、棒状基板切り出し装置4と、棒状基板収容装置6と、棒状基板洗浄装置8と、により構成される。棒状基板切り出し装置4では、基板から棒状基板が切り出される。棒状基板収容装置6では、収容トレイに複数の棒状基板が収容される。棒状基板洗浄装置8では、収容トレイに収容された複数の棒状基板が洗浄される。棒状基板製造装置2を使用すると、最終的に棒状基板が得られる。
棒状基板切り出し装置4と、棒状基板収容装置6と、棒状基板洗浄装置8と、はそれぞれ各構成要素を支持する基台10,14,18と、各構成要素を収容する外装カバー12,16,20と、を備える。外装カバー12,16,20の一面には、棒状基板製造装置2の制御ユニットへの指令の入力や、各種の情報の表示に使用されるタッチパネル付きディスプレイ(不図示)が設けられる。
また、棒状基板切り出し装置4の外装カバー12の前面には、棒状基板の原料となる基板を搬入する経路となる搬入口22が設けられている。棒状基板収容装置6の外装カバー16の前面には、空の収容トレイを搬入する経路となる搬入口24が設けられている。棒状基板洗浄装置8の外装カバー20の前面には、メンテナンス扉26と、収容トレイの搬出経路となる収容トレイ取り出し部28と、が設けられている。
図2は、棒状基板製造装置2の内部構成を模式的に示す平面図である。まず、棒状基板切り出し装置4について説明する。棒状基板切り出し装置4は、被加工物となる基板1を保持するためのチャックテーブル30と、チャックテーブル30に保持された基板1を加工する加工ユニット32と、を備える。加工ユニット32は、基板1の切断と、切断面の研磨と、を実施する。
基板1は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)等の記録媒体に使用される磁気ディスクに記録されている情報の読み取りに使用される磁気ヘッドの材料となるアルチック基板である。アルチック基板は、アルミナと炭化チタンを焼成して、表面を研磨することで形成される。基板1には複数の互いに平行な分割予定ラインにより区画されており、基板1の表面の分割予定ラインで区画された各領域には、素子を構成する薄膜層が形成されている。ただし、棒状基板製造装置2で加工される基板1はこれに限定されない。
加工ユニット32は、先端に複合工具38が固定されたスピンドル36と、スピンドル36の基端側を回転可能に収容するスピンドルハウジング34と、を備える。スピンドルハウジング34の内部には、スピンドル36を回転させるモーター等の回転駆動源が設けられている。複合工具38は、基板1を切断する切削ブレード38aと、切断面を研磨する研磨パッド38bと、により構成される。
切削ブレード38aは、外周に砥石部を備える円環状の部材である。砥石部は、金属やセラミックス、樹脂等の材料で形成された結合材と、該結合材中に分散固定されたダイヤモンド等の砥粒と、により構成される。また、研磨パッド38bは、樹脂等の材料で形成された円環状または円板状の部材であり、砥粒が分散固定されていてもよい。
図4には、チャックテーブル30を拡大した斜視図が示されている。チャックテーブル30の底部には、図示しない回転駆動源が接続されている。この回転駆動源を作動させると、チャックテーブル30を上面に垂直な方向(Z方向)に沿った回転軸の周りに回転できる。
チャックテーブル30の上面の端部には、基板1を吸引保持する吸引保持部(不図示)が設けられており、図4には、吸引保持部で保持された基板1が模式的に示されている。該吸引保持部の幅は、基板1の分割予定ラインに沿った長さと同程度とされる。
吸引保持部は、上面が略平坦な多孔質部材により構成される。また、チャックテーブル30の内部には、この吸引保持部に通じた吸引路が形成される。吸引路に接続された吸引源を作動させて該吸引路と、該多孔質部材と、を介して基板1に負圧を作用させると、基板1が吸引保持される。
チャックテーブル30は、移動治具40aを介して基板1を押し動かす移動体40と、移動体40をチャックテーブル30の上面(図4においてY方向)に沿って移動させる駆動部42と、を備える。チャックテーブル30の上面には移動体40の底面に固定された支持部を移動可能に収容する溝部40bが設けられている。駆動部42は、例えば、溝部40bに収容された該支持部を溝部40bに沿って移動させるための駆動源となるモーターであり、ボールネジ式の移動機構を構成する。
吸引保持部による基板1の吸引保持が解かれた状態で駆動部42を作動させると、移動体40が溝部40bに沿って移動して移動治具40aを介して基板1を押し、チャックテーブル30の上面の外側に向けて基板1を移動できる。
チャックテーブル30の吸引保持部に隣接した位置には、基板1から切り出された棒状基板3を保持して移動させる回転移動ユニット44が設けられている。回転移動ユニット44は、チャックテーブル30の上面にZ方向に沿って突き出た軸部46と、チャックテーブル30の内部に設けられたモーター50と、一端が軸部46に突き通されたL字形状の腕部48と、を備える。
腕部48の先端には、基板1から切り出された棒状基板3を吸引保持する保持部52が設けられている。軸部46の下端部はモーター50に接続されており、モーター50を作動させると軸部46を中心に腕部48を回転できる。すなわち、モーター50を作動させると保持部52を回転移動できる。
棒状基板切り出し装置4は、チャックテーブル30の吸引保持部上に置かれた基板1を吸引保持する。このとき、基板1の移動体40とは反対側の端部をチャックテーブル30の上面の外側(図4においてY方向)に僅かに突出するように、予め移動治具40aを介して移動体40で基板1を押し動かすことにより基板1の位置を調整する。
そして、複合工具38(図2参照)を回転させ、回転する研磨パッド38b(図2参照)を基板1の移動体40とは反対側の側面に接触させ、基板1の該側面を該研磨パッド38bで研磨する。その後、回転する複合工具38の切削ブレード38aを基板1の分割予定ラインに沿って切り込ませ、基板1を切断する。
そして、モーター50を作動させて回転移動ユニット44の保持部52を軸部46の周りに移動させて基板1から切り出された棒状基板3の該側面に接触させ、保持部52で棒状基板3を吸引保持する。次に、モーター50を作動させて軸部46を中心に腕部48を270度回転させ、図4に示すように棒状基板3を移動させる。すると、棒状基板3の切断面が図4におけるX方向に露出する。
そして、チャックテーブル30を90度回転させて棒状基板3の切断面をY方向に向け回転する複合工具38の研磨パッド38bを該切断面に接触させて棒状基板3の該切断面を研磨する。すると、両側面が研磨された棒状基板3が得られる。得られた棒状基板3は、次に説明するように棒状基板収容装置6に搬送されて後述の収容トレイ96(図7等参照)に収容される。棒状基板切り出し装置4では、同様に基板1が次々に切り出され棒状基板3が次々に製造される。
なお、基板1を切断する際や棒状基板3の側面を研磨する際には、加工屑が発生する。そして、棒状基板切り出し装置4で切り出された棒状基板3の表面には、加工屑が付着している。そのため、得られた棒状基板3の洗浄が必要となる。棒状基板製造装置2では、基板1から切り出された棒状基板3が収容トレイ96に収容された状態で棒状基板洗浄装置8に搬送され洗浄される。
次に、棒状基板収容装置6について説明する。図3には、棒状基板収容装置6の構成要素を模式的に示す斜視図が含まれている。棒状基板収容装置6は、基台14の上に設けられた円板状のターンテーブル82を備える。ターンテーブル82の底面中央には、モーター等の回転駆動源(不図示)が接続されており、ターンテーブル82は中央部を貫く回転軸の周りに回転可能である。ターンテーブル82の上面には、中央部を挟んで互いに対称な位置に設けられた一対の収容トレイ載置台84が設けられている。
ターンテーブル82を回転させると、一方の収容トレイ載置台84を棒状基板切り出し装置4に近い棒状基板受け取り位置82aに位置付けられるとともに、他方の収容トレイ載置台84を棒状基板洗浄装置8に近い収容トレイ搬出位置82bに位置付けられる。ターンテーブル82を180度回転させると、該一方の収容トレイ載置台84を収容トレイ搬出位置82bに位置付けられるとともに、該他方の収容トレイ載置台84を棒状基板受け取り位置82aに位置付けられる。
棒状基板製造装置2は、各基台10,14,18の上面から立設し、各基台10,14,18上を渡る門状の支持構造56を備える。支持構造56は、各基台10,14,18の上面に垂直な前面56aを有し、この前面56aには、棒状基板切り出し装置4から棒状基板収容装置6に棒状基板3を搬送するための収容ユニット54が設けられている。
支持構造56の前面56aには、ターンテーブル82の上面に平行な方向(X方向)に伸長した一対のガイドレール58が設けられ、一対のガイドレール58には、移動プレート60がスライド可能に装着されている。移動プレート60の裏面側(後面側)にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール58に対して概ね平行なボールネジ62が螺合されている。
ボールネジ62の一端部には、パルスモータ64が連結されている。パルスモータ64によってボールネジ62を回転させることにより、移動プレート60がガイドレール58に沿って移動する。
移動プレート60の表面側(前面側)には、一対のガイドレール66がターンテーブル82の上面に垂直な方向(Z方向)に沿って設けられており、一対のガイドレール66には昇降プレート68がスライド可能に取り付けられている。昇降プレート68の裏面側(後面側)にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール66に対して概ね平行な方向に沿うように設けられたボールネジ70が螺合されている。
ボールネジ70の一端部にはパルスモータ72が連結されており、このパルスモータ72によってボールネジ70を回転させることにより、昇降プレート68がガイドレール66に沿って昇降する。昇降プレート68の表面側(前面側)には、先端に吸引保持部76を支持する腕部74が固定されている。移動プレート60及び昇降プレート68を移動させると、吸引保持部76が移動する。
図5(A)、図5(B)、及び図5(C)には、吸引保持部76を模式的に示す断面図が含まれている。吸引保持部76の下部のチャックテーブル30に向いた側面には棒状基板3を吸引保持するための吸引口80が設けられており、吸引保持部76の内部には一端が該吸引口80に達する吸引路78が設けられている。吸引路78の他端には、図示しない吸引源が接続されている。
次に、ターンテーブル82の上面に設けられた一対の収容トレイ載置台84と、収容トレイ載置台84に載置される収容トレイ96と、について説明する。図6は、収容トレイ載置台84に収容トレイ96を載置する様子を模式的に示す斜視図である。
収容トレイ96は、複数の棒状基板3を収容する治具である。収容トレイ96は、ステンレス鋼(SUS)や硬質の樹脂等の材料で形成された枠体98により構成される。枠体98の中央部には、上下に貫通する開口100が形成されている。開口100は、収容する棒状基板3の長さよりも小さい幅を有し、収容する棒状基板3の数に対応した長さを有する。
枠体98の上面の開口100を幅方向(図6においてY方向)に挟んだ両側には、それぞれ、複数の収容溝102が形成されている。各収容溝102は、枠体98の該両側において同様に配置されており、枠体98の上面及び開口100に向けて露出している。収容溝102の幅は、棒状基板3の厚みを超える。
棒状基板3は、開口100を挟んで互いに正対する一対の収容溝102の一方に一端が、該一対の収容溝102の他方に他端が収容されることで収容トレイ96に収容される。このとき、棒状基板3の両端部以外の表面が開口100中に露出する。
なお、収容トレイ96の枠体98の両側に設けられた収容溝102の数は、それぞれ、50程度であることが好ましい。すなわち、収容トレイ96は、50本の棒状基板3を収容できることが好ましい。しかしながら、収容トレイ96に収容できる棒状基板3の数はこれに限定されない。なお、説明の便宜のため、各図において収容トレイ96に形成される収容溝102の数や、収容トレイ96に収容された棒状基板3の数は一致していない場合がある。
収容トレイ載置台84は、収容トレイ96の長さ方向(図6においてX方向)に沿った凹部88が形成された基部86と、凹部88の両側面に固定され該長さ方向(X方向)に沿った一対の櫛刃部90と、により構成される。収容トレイ載置台84の基部86及び櫛刃部90は、例えば、ステンレス鋼(SUS)や硬質の樹脂等の材料で形成されている。
凹部88は、収容トレイ96の開口100の幅と対応した幅を有する。一対の櫛刃部90は、それぞれ、X方向に沿って並ぶ複数の櫛刃92を有し、各櫛刃92の間が谷部94となっている。それぞれの櫛刃92は、上方に向いている。
基部86の凹部88よりも外側のそれぞれの上面は、収容トレイ96が載る載置面86aとなる。それぞれの載置面86aの中央部には、載置面86aに載置される収容トレイ96の位置を決めるための位置決めピン86bが立設している。そして、収容トレイ96の枠体98の外周部には、各位置決めピン86bが通される位置決め穴104が形成されている。位置決めピン86bの配置と、位置決め穴104の配置と、は一致している。
棒状基板製造装置2の使用者は、基板1から切り出された棒状基板3を収容するための空きの収容トレイ96を棒状基板収容装置6の外装カバー16の搬入口24(図1参照)から棒状基板収容装置6の内部に搬入し、収容トレイ載置台84に載せる。その後、棒状基板切り出し装置4で基板1から切り出され切断面が研磨された棒状基板3を収容トレイ96に収容するために、ターンテーブル82を回転させて収容トレイ載置台84を棒状基板受け取り位置82aに移動させる。
図7には、収容トレイ96が載置された収容トレイ載置台84を模式的に示す斜視図が含まれている。収容トレイ96を収容トレイ載置台84に載置する際には、枠体98の各位置決め穴104に各位置決めピン86bを通しつつ載置面86aに収容トレイ96を載せる。このとき、枠体98の開口100には、各櫛刃部90の上端部が通される。そして、櫛刃部90の各櫛刃92が枠体98の上面よりも上方に突き出る。
収容トレイ96を収容トレイ載置台84の載置面86aの所定の位置に載せたとき、収容トレイ96の各収容溝102に櫛刃部90の各谷部94が隣接する。すなわち、各収容溝102及び各谷部94の位置は、収容トレイ96を収容トレイ載置台84に載置したときに互いに隣接するように予め決定される。また、収容トレイ載置台84に収容トレイ96が載置された際に収容溝102の底の高さ位置よりも谷部94の底部の高さ位置が低くなるように、谷部94の底部の高さ位置が予め決定される。
棒状基板切り出し装置4で基板1から切り出された棒状基板3の収容トレイ96への収容作業は、収容ユニット54により実施される。この際、棒状基板切り出し装置4のチャックテーブル30を回転させ、図4に示す通り回転移動ユニット44の保持部52に保持された棒状基板3の側面を収容ユニット54の吸引保持部76に向ける。
図5(A)、図5(B)、及び図5(C)には、棒状基板3を収容ユニット54の吸引保持部76で吸引保持し、回転移動ユニット44の保持部52から搬出する過程が示されている。そして、図5(A)は、回転移動ユニットの保持部と、収容ユニットの吸引保持部と、を模式的に示す断面図であり、図5(B)は、回転移動ユニットの保持部に保持された棒状基板を収容ユニットの吸引保持部で吸引保持する様子を模式的に示す断面図である。図5(C)は、収容ユニットで搬送される棒状基板を模式的に示す断面図である。
まず、図5(A)に示す通り吸引保持部76を移動させ、棒状基板3の側面に吸引口80を対面させる。その後、図5(B)に示す通り吸引保持部76をさらに移動させ、吸引保持部76を棒状基板3の該側面に接触させ、吸引路78に接続された吸引源を作動させて該吸引口80から棒状基板3に負圧を作用させる。
そして、図5(C)に示す通り回転移動ユニット44の保持部52による棒状基板3の保持を解除し、吸引保持部76を回転移動ユニット44の腕部48から離れる方向に移動させる。すると、棒状基板3を移動できる。図7には、収容ユニット54の吸引保持部76に吸引されて搬送される棒状基板3が模式的に示されている。
収容トレイ96の一対の収容溝102に棒状基板3を収容する際には、棒状基板3の両端部を該一対の収容溝102のそれぞれの上方に位置付ける。そして、吸引保持部76を下降させ、棒状基板3の両端部を櫛刃部90の櫛刃92の間の谷部94にそれぞれ進入させる。なお、収容トレイ載置台84には凹部88が形成されているため、このとき吸引保持部76の下端が収容トレイ載置台84に衝突しない。
そして、この状態で吸引保持部76による棒状基板3の吸引保持を解除すると、棒状基板3が落下して両端部が谷部94の下方に進む。そして、該両端部が谷部94に誘導されて収容溝102の底部に落着し、棒状基板3の収容トレイ96への収容が完了する。
ここで、谷部94の上部の幅を収容溝102の幅よりも広くしておき、谷部94の底部の幅を収容溝102の幅と同程度とし、谷部94の該上部及び該底部の間の中間部をテーパー状にしておくことが好ましい。この場合、棒状基板3の端部がこのテーパー状の中間部に沿って落下することで棒状基板3の該端部が収容溝102に向けてよく誘導され、該収容溝102に滞りなく収容される。
なお、収容トレイ載置台84の櫛刃部90を利用せず、棒状基板3を吸引保持する吸引保持部76を移動させて該棒状基板3の両端部を収容溝102に直接運び入れることも考えられる。しかしながら、この場合、棒状基板3の水平方向(X方向)における位置合わせを極めて高い精度で実施する必要がある。さもなければ、吸引保持部76に吸引保持されて搬送される棒状基板3が収容トレイ96の枠体98に衝突し、棒状基板3が破損してしまう。
その一方で、櫛刃部90を利用して収容トレイ96に棒状基板3を収容すると、棒状基板3が収容トレイ96の枠体98に接触する前に吸引保持部76による吸引保持を解除できるため、棒状基板3の破損を防止できる。その上、収容ユニット54で棒状基板3の位置を精密に収容溝102に合わせる必要がなく、棒状基板3を迅速かつ容易に収容溝102に収容できる。
収容トレイ96には、複数の棒状基板3が次々に収容される。そして、所定の数の棒状基板3が収容トレイ96に収容された後、収容された複数の棒状基板3が収容トレイ96ごと棒状基板洗浄装置8で洗浄される。ここで、収容トレイ96の全ての収容溝102に棒状基板3が収容されている必要はない。
収容トレイ96が棒状基板洗浄装置8に搬送される際には、ターンテーブル82を回転させて収容トレイ96が載る収容トレイ載置台84を収容トレイ搬出位置82bに移動させる。次に、収容トレイ96を棒状基板洗浄装置8に搬送する搬送ユニット106について説明する。
搬送ユニット106は、図3に示す通り、収容ユニット54と同様のボールネジ式の移動機構を備える。すなわち、支持構造56の前面56aには、ターンテーブル82の上面に平行な方向(X方向)に伸長した一対のガイドレール108が設けられ、一対のガイドレール108には、移動プレート110がスライド可能に装着されている。
一対のガイドレール108は、棒状基板収容装置6のターンテーブル82の収容トレイ搬出位置82bの上方から棒状基板洗浄装置8の後述の洗浄槽146の上方にかけてX方向に沿って伸長する。移動プレート110の裏面側(後面側)にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール108に対して概ね平行なボールネジ112が螺合されている。
ボールネジ112の一端部には、パルスモータ114が連結されている。パルスモータ114によってボールネジ112を回転させることにより、移動プレート110がガイドレール108に沿って移動する。
移動プレート110の表面側(前面側)には、一対のガイドレール116がターンテーブル82の上面に垂直な方向(Z方向)に沿って設けられており、一対のガイドレール116には昇降プレート118がスライド可能に取り付けられている。昇降プレート118の裏面側(後面側)にはナット部(不図示)が設けられており、このナット部にはガイドレール116に対して概ね平行なボールネジ120が螺合されている。
ボールネジ120の一端部にはパルスモータ122が連結されており、このパルスモータ122によってボールネジ120を回転させることにより、昇降プレート118がガイドレール116に沿って昇降する。昇降プレート118の表面側(前面側)には、収容トレイ96を把持できる把持部124が吊り下げされた接続部118aが固定されている。
ここで、搬送ユニット106の把持部124の構造について説明する。図8には、把持部124を拡大して模式的に示す斜視図が含まれている。把持部124は、一対の前側把持部132と、一対の後側把持部138と、を備える。
一対の前側把持部132は、それぞれ、収容トレイ96の長さ方向(X方向)に沿って伸長した腕部134と、該腕部134の先端の下部に設けられた爪部136と、を有する。腕部134は、収容トレイ96のX方向の長さよりも長い。爪部136は、収容トレイ96の前側(X方向前側)に掛かる。一対の前側把持部132のそれぞれの腕部134の基端側は、接続部118aから鉛直方向(Z方向)の下方に伸びた一対の垂下部126のそれぞれの下端に固定されている。
また、一対の後側把持部138は、それぞれ、収容トレイ96の後側(X方向後側)に掛かる爪部140を有し、接続部118aから鉛直方向(Z方向)の下方に伸びた一対の垂下部128のそれぞれの下端に固定されている。接続部118aには、各垂下部126,128を腕部134の伸長方向(前後方向、X方向)に沿って移動させる図示しないピストン機構等の移動機構が固定されている。
該移動機構は、垂下部126を前方向(X方向前方)に移動させるとともに垂下部128を逆方向(X方向後方)に移動させることにより爪部136,140の間隔を広げられる。また、該移動機構は、垂下部128を前方向(X方向前方)に移動させるとともに垂下部126を逆方向(X方向後方)に移動させることにより爪部136,140の間隔を狭められる。
把持部124は、さらに、収容トレイ96の枠体98の平面形状に対応した平面形状の枠状の落下防止部142を備える。落下防止部142の一端は、接続部118aから鉛直方向(Z方向)下方に伸びた垂下部130の下端に固定されている。落下防止部142は、後述のように収容トレイ96が把持部124により把持された際に収容トレイ96を上方から押さえ、該収容トレイ96に収容された棒状基板3の収容トレイ96からの脱落を防止する機能を有する。
次に、棒状基板収容装置6から棒状基板洗浄装置8へ搬送ユニット106で収容トレイ96を搬送する過程について説明する。図8は、ターンテーブル82上の収容トレイ搬出位置82bに位置する収容トレイ載置台84に載置されている収容トレイ96と、搬送ユニット106の把持部124と、を模式的に示す斜視図である。
まず、把持部124を収容トレイ載置台84の上方に移動させる。また、前側把持部132及び後側把持部138を前後方向(X方向)に沿って互いに逆方向に移動させ、前側把持部132の爪部136と、後側把持部138の爪部140と、の間隔を広げておく。その後、爪部136,140の下端が収容トレイ96の下端よりも低くなるように把持部124をZ方向に沿って下降させる。図9(A)は、下降した把持部124と、収容トレイ96と、を模式的に示す側面図である。
なお、把持部124を収容トレイ載置台84に近づけたときに収容トレイ載置台84の載置面86aに設けられた位置決めピン86bに落下防止部142が衝突しないように、落下防止部142には逃げ溝144が形成されているとよい。なお、収容トレイ96の位置決め穴104の形状は収容トレイ載置台84と、収容トレイ96と、の位置合わせの精度に寄与するため、逃げ溝144とは異なり収容トレイ96の位置決め穴104は位置決めピン86bの形状とよく対応していることが好ましい。
次に、前側把持部132及び後側把持部138を前後方向(X方向)に沿って互いに逆向きに移動させ、前側把持部132の爪部136と、後側把持部138の爪部140と、の間隔を狭める。すると、両爪部136,140により収容トレイ96が前後方向(X方向)に沿って把持される。図9(B)は、搬送ユニット106の把持部124に把持された収容トレイ96を模式的に示す側面図である。
ここで、各爪部136,140は、下端にかけて前後方向(X方向)に沿って互いに近づくように傾斜していることが好ましい。また、収容トレイ96の底面は、長さ方向(X方向)の端部において、各爪部136,140の傾斜に対応する傾斜を有することが好ましい。
両爪部136,140と、収容トレイ96の底面の端部と、が傾斜していると、両爪部136,140を互いに近づけて両爪部136,140で収容トレイ96を把持する際に収容トレイ96が傾斜に沿って上昇する。そして、収容トレイ96の上面が落下防止部142の下面に接触する。これにより、収容トレイ96は把持部124に把持されて固定される。
すなわち、搬送ユニット106の把持部124は、収容トレイ96の長さ方向(X方向)に沿って相対的に移動する一対の爪部136,140で収容トレイ96を把持する機能を有する。なお、把持部124により収容トレイ96が把持されると収容トレイ96の収容溝102は上方が落下防止部142により塞がれるため、収容トレイ96に収容された各棒状基板3が収容溝102から飛び出すことがない。
その後、搬送ユニット106は、把持部124を移動させるとことで収容トレイ96を棒状基板洗浄装置8に搬送する。そして、棒状基板洗浄装置8では、把持部124に把持されたままの状態で収容トレイ96が洗浄槽146に搬入され、この状態で各棒状基板3が洗浄される。
次に、棒状基板洗浄装置8について説明する。図3には、棒状基板洗浄装置8の一部の構成を模式的に示す斜視図が含まれており、図10には、棒状基板洗浄装置8の一部の構成を模式的に示す断面図が含まれている。棒状基板洗浄装置8は、棒状基板3を収容できる収容トレイ96の平面形状よりも大きい開口146aを上端に有し洗浄液150を貯められる洗浄槽146を備える。
洗浄槽146の内壁または底面には、開閉可能な給水口146bと、開閉可能な排水口146cと、が設けられている。洗浄槽146には、給水口146bを通して洗浄液150が給水される。また、洗浄槽146で使用済みの洗浄液150は、排水口146cから排水される。例えば、洗浄槽146で使用される洗浄液150は、純水である。
洗浄槽146の内壁には、洗浄槽146に貯められた洗浄液150に超音波振動を付与できる超音波付与ユニット148が設けられていてもよい。超音波付与ユニット148は内部に超音波振動子を有し、該超音波振動子を作動させることで洗浄液150に超音波振動を与え棒状基板3の洗浄効果を高める。
図10に示す通り、収容トレイ96に収容された棒状基板3を棒状基板洗浄装置8で洗浄する際には、収容トレイ96を把持する把持部124を洗浄槽146に下降させる。このとき、洗浄槽146には洗浄液150が貯められていてもよく、収容トレイ96が洗浄液150に浸漬されてもよい。または、空の洗浄槽146に収容トレイ96を進入させた後、洗浄槽146に洗浄液150を供給することで収容トレイ96を洗浄液150に浸漬させてもよい。
このように、搬送ユニット106は、棒状基板洗浄装置8の搬送ユニットとしても機能し、収容トレイ96を洗浄液150に浸漬させる。洗浄液150に収容トレイ96を浸漬させると、収容溝102に収容された両端部を除き、棒状基板3の露出した表面が洗浄される。
このとき、棒状基板3を効果的に洗浄するために超音波付与ユニット148を作動させて洗浄液150に超音波を付与するとよい。また、棒状基板3の洗浄効果を高めるために、洗浄槽146には洗浄液150を攪拌するためのスクリュー形状の攪拌ユニットが設けられてもよい。
さらに、棒状基板洗浄装置8は、収容トレイ96に収容された棒状基板3の付近で洗浄液150を集中的に攪拌する攪拌機構を備えてもよい。図11には、攪拌機構としての機能を備える可動ユニット152を模式的に示す斜視図が含まれている。可動ユニット152は、例えば、支持構造56(図3参照)に支持されており、収容トレイ96の幅方向(Y方向)に沿って移動可能である。また、支持構造56は、Z方向に沿って昇降可能であることが好ましい。
可動ユニット152は、各構成要素を支持するZ方向に沿った支持体154を備える。支持体154の下部には、攪拌部156が固定されている。攪拌部156は、X方向に沿って伸長しZ方向に沿って立てられた縦板部156aと、縦板部156aの下端に固定されX方向に沿って伸長するとともにY軸方向に沿って寝かせられた横板部156bと、を有する。縦板部156a及び横板部156bは、ともに、収容トレイ96の長さ方向(X方向)に長い板状の部材である。
洗浄槽146に貯められた洗浄液150に収容トレイ96を浸漬させている際に、可動ユニット152の支持体154を収容トレイ96の幅方向(Y方向)に往復移動させ、攪拌部156を収容トレイ96の上方で往復移動させる。すると、攪拌部156の移動により各棒状基板3の周囲で洗浄液150が攪拌され、棒状基板3が洗浄液150で効果的に洗浄される。
なお、図11では、洗浄液150が省略されている。洗浄液150で棒状基板3が洗浄されている間、給水口146bから新しい洗浄液150が洗浄槽146に供給され続けてもよく、古い洗浄液150が排水口146cから排水され続けてもよい。この場合、棒状基板3に付着していた加工屑等のコンタミが洗浄液150中に洗い流された後に徐々に洗浄槽146から排除され、洗浄液150の清浄度が所定の水準で保たれる。
洗浄液150で棒状基板3を洗浄した後、洗浄槽146の排水口146cから洗浄液150を排水する。そして、各棒状基板3にリンス液をかけて各棒状基板3をリンスする。例えば、可動ユニット152の支持体154の攪拌部156よりも高い位置には、収容トレイ96の長さ方向(X方向)に沿って伸長したリンス液供給ノズル158が設けられているとよい。
図12は、リンス液供給ノズル158から供給されるリンス液で収容トレイ96に収容された棒状基板3がリンスされる様子を模式的に示す斜視図である。リンス液は、例えば、純水である。ただし、図12では、リンス液が省略されている。
リンス液供給ノズル158には、下方に向いた複数のリンス液供給口(不図示)が設けられている。また、リンス液供給ノズル158及び支持体154の内部には、リンス液供給路(不図示)が設けられており、このリンス液供給路を通じてリンス液供給口にリンス液が供給され、リンス液供給口からリンス液が噴出する。
棒状基板3をリンスする際には、可動ユニット152及び把持部124の相対的な高さを調整する。そして、リンス液供給ノズル158の高さ位置よりも低く攪拌部156の縦板部156aよりも高い所定の高さ位置に把持部124に把持された収容トレイ96を位置付ける。
その後、可動ユニット152の支持体154を収容トレイ96の幅方向(Y方向)に沿って往復移動させつつリンス液供給ノズル158のリンス液供給口からリンス液を噴出させ、収容トレイ96に収容された棒状基板3にリンス液を当てる。すると、棒状基板3がリンス液によりリンスされる。そのため、洗浄槽146の洗浄液150中に分散されていた僅かなコンタミ等が棒状基板3に付着していても、該コンタミ等がリンス液により洗い流される。
なお、リンス液供給ノズル158から棒状基板3に供給され洗浄槽146の底面に落下したリンス液は、排水口146cから排水されるとよい。リンス液で棒状基板3をリンスした後、棒状基板3の乾燥が実施される。
例えば、可動ユニット152の支持体154のリンス液供給ノズル158に隣接した位置と、リンス液供給ノズル158の上方の位置と、のそれぞれには、収容トレイ96の長さ方向(X方向)に沿って伸長した乾燥ノズル160が設けられているとよい。図13は、一対の乾燥ノズル160から供給される気体で収容トレイ96に収容された棒状基板3が乾燥される様子を模式的に示す斜視図である。
下方の乾燥ノズル160には、上方に向いた複数の気体噴出口(不図示)が設けられている。その一方で、上方の乾燥ノズル160には、下方に向いた複数の気体噴出口(不図示)が設けられている。乾燥ノズル160及び支持体154の内部には、気体供給路(不図示)が設けられており、この気体供給路を通じて気体噴出口に気体が供給され、気体噴出口から気体が噴出する。
乾燥ノズル160で棒状基板3を乾燥する際には、可動ユニット152及び把持部124の相対的な高さを調整する。そして、一対の乾燥ノズル160の間の高さ位置に把持部124に把持された収容トレイ96を位置づける。
その後、可動ユニット152の支持体154を収容トレイ96の幅方向(Y方向)に沿って往復移動させつつそれぞれの乾燥ノズル160の気体噴出口から気体を噴出させ、気体を収容トレイ96に収容された棒状基板3に当てる。すると、棒状基板3に付着していた水分が気体により吹き飛ばされる。
ここで、乾燥ノズル160から噴出される気体は、例えば、乾燥窒素ガスや乾燥空気であり、乾燥ノズル160から噴出される前に図示しない熱源等により加熱されてもよい。加熱された気体を棒状基板3に当てると、棒状基板3の乾燥を効率的に実施できる。このように、棒状基板洗浄装置8は、乾燥ノズル160と、支持体154と、該熱源と、を含む乾燥ユニットを備え、該乾燥ユニットにより棒状基板3を乾燥させる。
なお、棒状基板3から吹き飛ばされた水分は、棒状基板製造装置2の外装カバー12,16,20の内部空間において飛散してしまう。この水分が棒状基板製造装置2の構成要素に再付着すると、該構成要素が汚染される場合がある。そこで、棒状基板製造装置2の内部空間において、棒状基板収容装置6と、棒状基板洗浄装置8と、の間に開閉可能なシャッター機構(不図示)が設けられているとよい。
そして、棒状基板収容装置6から棒状基板洗浄装置8へ収容トレイ96が搬送されるとき以外は常に該シャッター機構が閉じられているとよい。この場合、棒状基板3から吹き飛ばされた水分が到達できる範囲が限定されるため、棒状基板製造装置2の内部空間の汚染を抑制できる。
以上により棒状基板洗浄装置8における棒状基板3の洗浄工程がすべて完了する。棒状基板3の洗浄が完了した後、収容トレイ96が棒状基板洗浄装置8から取り出される。棒状基板洗浄装置8の内部には、図1に示す収容トレイ取り出し部28の近傍に収容トレイ回収アーム(不図示)が設けられている。
収容トレイ回収アームは、先端部が洗浄槽146の上方と、収容トレイ取り出し部28と、の間を移動できる腕部を備える。収容トレイ96を棒状基板洗浄装置8から取り出す際には、該腕部の該先端部を洗浄槽146の上方に移動させる。その後、搬送ユニット106は、該収容トレイ回収アームの先端部の上に把持部124を位置付け、前側把持部132の爪部136と、後側把持部138の爪部140と、が互いに離れるように垂下部126,128をそれぞれ移動させる。
このとき、把持部124による収容トレイ96の把持が解除され、該収容トレイ回収アームの先端部に収容トレイ96が載る。そして、該収容トレイ回収アームの先端部を洗浄槽146の上方から収容トレイ取り出し部28に移動させる。その後、棒状基板製造装置2の使用者は、収容トレイ取り出し部28の蓋を開き、収容トレイ96を回収する。これにより、基板1から切り出されて製造され、両側面が研磨され、洗浄液150で洗浄された棒状基板3が得られる。
得られた棒状基板3は、棒状基板製造装置2の外部においてもそのまま収容トレイ96に収容した状態で搬送され、所定の領域で収容トレイ96から回収される。なお、収容されていた棒状基板3が収容トレイ96からすべて取り出された後、空の収容トレイ96は再利用可能である。すなわち、ターンテーブル82の上面の収容トレイ載置台84に再び載置され、棒状基板製造装置2の棒状基板切り出し装置4で基板1から切り出された新たな棒状基板3の収容に使用される。
従来、基板1から切り出されて形成された棒状基板3は、作業者が粘着テープに一つ一つ貼着し、各棒状基板を洗浄していた。このとき、各棒状基板3の一方の側面が粘着テープに貼着され各棒状基板3の他方の側面が洗浄されていた。そのため、各棒状基板3の該他方の側面を洗浄した後、各棒状基板3の該一方の側面を洗浄するために粘着テープから各棒状基板3を剥離し、各棒状基板3の該他方の側面に新たな粘着テープを貼着する必要があった。
これに対して、本実施形態に係る棒状基板洗浄装置8が組み込まれた棒状基板製造装置2では、収容トレイ96を使用することで粘着テープを使用することなく棒状基板3を洗浄できる。そのため、粘着テープや、粘着テープへの棒状基板3の貼り付けに要していた人手及び作業時間が不要である。したがって、本実施形態に係る棒状基板洗浄装置8によると、棒状基板3を低コストで効率的に洗浄できる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、棒状基板洗浄装置8が棒状基板製造装置2に組み込まれて使用される場合を例に説明したが、本発明の一態様に係る棒状基板洗浄装置8の使用態様はこれに限定されない。
すなわち、棒状基板洗浄装置8は独立した装置でもよい。この場合、洗浄対象となる棒状基板3を収容トレイ96に収容し、この収容トレイ96を搬送ユニット106の把持部124に把持させることで棒状基板3を棒状基板洗浄装置8に搬入する。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 基板
3 棒状基板
2 棒状基板製造装置
4 棒状基板切り出し装置
6 棒状基板収容装置
8 棒状基板洗浄装置
10,14,18 基台
12,16,20 外装カバー
22,24 搬入口
26 メンテナンス扉
28 収容トレイ取り出し部
30 チャックテーブル
32 加工ユニット
34 スピンドルハウジング
36 スピンドル
38 複合工具
38a 切削ブレード
38b 研磨パッド
40 移動体
40a 移動治具
40b 溝部
42 駆動部
44 回転移動ユニット
46 軸部
48 腕部
50 モーター
52 保持部
54 収容ユニット
56 支持構造
56a 前面
58,66,108,116 ガイドレール
60,110 移動プレート
62,70,112,120 ボールネジ
64,72,114,122 パルスモータ
68 昇降プレート
74 腕部
76 吸引保持部
78 吸引路
80 吸引口
82 ターンテーブル
82a 棒状基板受け取り位置
82b 収容トレイ搬出位置
84 収容トレイ載置台
86 基部
86a 載置面
86b 位置決めピン
88 凹部
90 櫛刃部
92 櫛刃
94 谷部
96 収容トレイ
98 枠体
100 開口
102 収容溝
104 位置決め穴
106 搬送ユニット
118 昇降プレート
118a 接続部
124 把持部
126,128,130 垂下部
132 前側把持部
134 腕部
136,140 爪部
138 後側把持部
142 落下防止部
144 逃げ溝
146 洗浄槽
146a 開口
146b 給水口
146c 排水口
148 超音波付与ユニット
150 洗浄液
152 可動ユニット
154 支持体
156 攪拌部
156a 縦板部
156b 横板部
158 リンス液供給ノズル
160 乾燥ノズル

Claims (6)

  1. 棒状基板を洗浄する棒状基板洗浄装置であって、
    該棒状基板の両端部を一対の収容溝のそれぞれに収容することにより該両端部以外の表面を露出させた状態で該棒状基板を収容できる収容トレイの平面形状よりも大きい開口を上端に有し洗浄液を貯められる洗浄槽と、
    該収容トレイを搬送し、該洗浄液を貯めている該洗浄槽の該開口から該収容トレイを該洗浄槽に進入させ、該収容トレイを該洗浄液に浸漬させる搬送ユニットと、
    を備えることを特徴とする棒状基板洗浄装置。
  2. 該搬送ユニットは、該収容トレイの長さ方向に沿って相対的に移動する一対の爪部で該収容トレイを把持する把持部を有することを特徴とする請求項1記載の棒状基板洗浄装置。
  3. 該搬送ユニットは、該収容トレイを上方から押さえ、該収容トレイに収容された該棒状基板の該収容トレイからの脱落を防止する落下防止部を備えることを特徴とする請求項1記載の棒状基板洗浄装置。
  4. 該洗浄槽には、該洗浄液に超音波を付与できる超音波付与ユニットが設けられていることを特徴とする請求項1記載の棒状基板洗浄装置。
  5. 該洗浄槽に貯められた該洗浄液で洗浄された該棒状基板を乾燥させる乾燥ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の棒状基板洗浄装置。
  6. 該収容トレイに該棒状基板を収容する収容ユニットを更に備え、
    該収容ユニットは、側面に吸引口が形成された吸引保持部を有し、該吸引保持部の該吸引口に該棒状基板を接触させて該棒状基板を吸引保持できることを特徴とする請求項1記載の棒状基板洗浄装置。
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