JP2023033224A - キャップユニット及び飲料用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】収納状態のリング部材が意図せず開放状態となることを抑制できるキャップユニット、及び飲料用容器を提供する。【解決手段】上部が開口した容器本体2Cの口頸部2cに取り付けられるキャップユニット3Cであって、容器本体2Cの上部開口部2dを閉塞するキャップ本体30と、キャップ本体30の上側に配置される環状のリング部材33と、キャップ本体30に対してリング部材33をヒンジ中心軸A回りに回動自在に連結するヒンジ32と、リング部材33の収納状態で、リング部材33の姿勢を保持する収納状態保持機構23と、を備える。【選択図】図24

Description

本発明は、キャップユニット及び飲料用容器に関する。
従来、上部が開口した容器本体の口頸部に、螺合により着脱自在に取り付けられる栓体としてのキャップユニットが知られている。キャップユニットには、手などに掛けることができる環状のリング部材(持ち手部)が、ヒンジを介して回動自在に取り付けられている(例えば、特許文献1を参照)。また、リング部材が、キャップユニットの蓋体に固定状態とされて(一体化されて)立設された構成も公知である(例えば、非特許文献1を参照)。
このようなリング部材が設けられることで、リング部材に手指を通したり、あるいはカラビナを掛けてぶら下げるなどにより、容器本体を掴むことなく飲料用容器を持ち運ぶことが可能である。
特開2020-83331号公報
"[プレスリリース]タイガーカスタムボトル 新ラインナップ MCZ型 2021年7月6日(火)発売"、[online]、2021年7月6日、タイガー魔法瓶株式会社、[令和3年7月6日検索]、インターネット<URL:https://www.tiger.jp/news/press_release/pr_210706_01.html>
非特許文献1のように、リング部材が蓋体に固定されて上側へ立ち上がる構造の場合、上下方向の寸法が嵩張るため、飲料用容器を鞄に入れて持ち運ぶ場合などに邪魔になりやすい。この点、特許文献1のように、リング部材がヒンジ回りに回動自在であると、リング部材を畳んだ状態(収納状態)として上下方向の寸法の嵩張りを抑えることができ、コンパクト化が容易で、利便性が高められる。
しかしながら、例えば、飲料用容器を倒立姿勢にした場合や飲料用容器に遠心力が作用した場合などに、収納状態のリング部材が意図せずヒンジ回りに回動して開いた状態(開放状態)となることがある。この場合、飲料用容器を鞄などに収納する際や、開閉操作する際などに影響が生じて、使い勝手が悪い。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リング部材をヒンジ回りに回動自在として利便性を高めつつ、収納状態のリング部材が意図せず開放状態となることを抑制できるキャップユニット、及び飲料用容器を提供することである。
〔本発明の態様1〕
上部が開口した容器本体の口頸部に取り付けられるキャップユニットであって、前記容器本体の上部開口部を閉塞するキャップ本体と、前記キャップ本体の上側に配置される環状のリング部材と、前記キャップ本体に対して前記リング部材をヒンジ中心軸回りに回動自在に連結するヒンジと、前記リング部材の下面と前記キャップ本体の頂壁部とが対向する前記リング部材の収納状態で、前記リング部材の姿勢を保持する収納状態保持機構と、を備える、キャップユニット。
〔本発明の態様2〕
上部が開口した容器本体の口頸部に取り付けられるキャップユニットであって、前記容器本体の上部開口部を閉塞し、前記容器本体の内部と連通する通液口を有するキャップ本体と、前記キャップ本体の上側に配置される環状のリング部材と、前記キャップ本体に対して前記リング部材をヒンジ中心軸回りに回動自在に連結するヒンジと、上下方向において前記キャップ本体と前記リング部材との間に配置されて前記通液口を覆い、前記ヒンジ中心軸回りの開方向へ付勢された状態で、前記ヒンジを介して前記キャップ本体と回動自在に連結される蓋体と、前記リング部材の下面と前記蓋体の蓋頂壁部とが対向する前記リング部材の収納状態で、前記リング部材の姿勢を保持する収納状態保持機構と、を備える、キャップユニット。
〔本発明の態様3〕
前記収納状態保持機構は、前記リング部材に設けられる被係止部と、前記収納状態とされた前記リング部材の前記被係止部に係止される係止部と、を有し、前記被係止部は、前記リング部材が前記ヒンジ中心軸回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、前記係止部を乗り越える、又は乗り上げる、態様1または2に記載のキャップユニット。
〔本発明の態様4〕
前記収納状態保持機構は、前後方向において、キャップ中心軸よりも前記ヒンジ側に配置される、態様1から3のいずれか1つに記載のキャップユニット。
〔本発明の態様5〕
前記蓋体が前記ヒンジ中心軸回りの開方向へ回動した開放位置で、前記蓋体の姿勢を保持する開放位置保持機構をさらに備える、態様2に記載のキャップユニット。
〔本発明の態様6〕
前記開放位置保持機構は、前記蓋体に設けられる蓋用被係止部と、前記開放位置とされた前記蓋体の前記蓋用被係止部に係止される蓋用係止部と、を有し、前記蓋用被係止部は、前記蓋体が前記ヒンジ中心軸回りの閉方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、前記蓋用係止部を乗り越える、態様5に記載のキャップユニット。
〔本発明の態様7〕
前記リング部材は、前記ヒンジ中心軸回りの任意の位置で停止することができる、態様1から6のいずれか1つに記載のキャップユニット。
〔本発明の態様8〕
前記収納状態保持機構は、前後方向において、キャップ中心軸よりも前記ヒンジと反対側に配置される、態様1から3のいずれか1つに記載のキャップユニット。
〔本発明の態様9〕
前記リング部材の下面は、前記下面が対向する前記キャップ本体の前記頂壁部の形状に倣う形状とされている、態様1に記載のキャップユニット。
〔本発明の態様10〕
前記リング部材の下面は、前記下面が対向する前記蓋体の前記蓋頂壁部の形状に倣う形状とされている、態様2に記載のキャップユニット。
〔本発明の態様11〕
態様1から10のいずれか1つに記載のキャップユニットと、前記キャップユニットが取り付けられた前記容器本体と、を備える、飲料用容器。
本発明の前記態様によれば、リング部材をヒンジ回りに回動自在として利便性を高めつつ、収納状態のリング部材が意図せず開放状態となることを抑制できるキャップユニット、及び飲料用容器を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態の飲料用容器を示す斜視図である。 図2は、飲料用容器を示す断面図である。 図3は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、リング部材の収納状態を表す。 図4は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、リング部材の開放状態を表す。 図5は、飲料用容器の一部を示す斜視図である。 図6は、飲料用容器の一部を示す部分断面図である。 図7は、キャップユニットを示す分解斜視図である。 図8は、キャップユニットを示す分解斜視図である。 図9は、キャップ本体の一部及びキャップ軸受部を示す斜視図である。 図10は、本発明の第2実施形態の飲料用容器を示す斜視図である。 図11は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の収納状態を表す。 図12は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、蓋体の開状態(開放位置)及びリング部材の開放状態を表す。 図13は、飲料用容器の一部を示す側面図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の開放状態を表す。 図14は、飲料用容器の一部を示す斜視図である。 図15は、飲料用容器の一部を示す部分断面図(縦断面図)である。 図16は、飲料用容器の一部を示す部分断面図(横断面図)である。 図17は、キャップユニットを示す分解斜視図である。 図18は、キャップユニットを示す分解斜視図である。 図19は、第1ヒンジ(ヒンジ)の軸カバーを示す斜視図である。 図20は、キャップ本体の一部及びキャップ軸受部を示す斜視図である。 図21は、キャップ本体の一部及びキャップ軸受部を示す斜視図である。 図22は、リング部材の一部及びリング軸受部を示す斜視図である。 図23は、本発明の第3実施形態の飲料用容器を示す斜視図である。 図24は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の収納状態を表す。 図25は、キャップユニットを示す斜視図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の開放状態を表す。 図26は、キャップユニットを示す斜視図であり、蓋体の開状態(開放位置)及びリング部材の収納状態を表す。 図27は、キャップユニットを示す部分断面図(縦断面図)である。 図28は、第3実施形態の変形例のキャップユニットの、蓋体の一部を示す斜視図である。 図29は、第3実施形態の変形例のキャップユニットを示す斜視図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の開放状態を表す。 図30は、本発明の第4実施形態の飲料用容器の一部を示す斜視図である。 図31は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の収納状態を表す。 図32は、飲料用容器の一部を示す斜視図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の開放状態を表す。 図33は、飲料用容器の一部を示す斜視図であり、蓋体の開状態(開放位置)及びリング部材の収納状態を表す。 図34は、飲料用容器の一部を示す部分断面図(縦断面図)である。 図35は、本発明の第5実施形態の飲料用容器の一部を示す斜視図である。 図36は、飲料用容器の一部を示す断面図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の収納状態を表す。 図37は、飲料用容器の一部を示す斜視図であり、蓋体の閉状態(閉塞位置)及びリング部材の収納状態を表す。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態のキャップユニット3A及びこれを備えた飲料用容器1Aについて、図1~図9を参照して説明する。なお以下の説明では、キャップユニット3Aを単にキャップと呼んだり、飲料用容器1Aを単に容器と呼んだりする場合がある。
図1及び図2に示すように、本実施形態の飲料用容器1Aは、キャップユニット3Aと、キャップユニット3Aが取り付けられた有底筒状の容器本体2Aと、を備える。キャップユニット3Aは、容器本体2Aの開口部である口頸部2cに、螺合により着脱自在に取り付けられる。
キャップユニット3Aは、頂壁(天壁)を有する筒状つまり有頂筒状のキャップ本体9と、キャップ本体9と固定される中栓部10と、容器本体2Aとキャップ本体9との間を密閉する止水パッキン14と、環状のリング部材11と、キャップ本体9に対してリング部材11をヒンジ中心軸A回りに回動自在に連結するヒンジ12と、を備える。
キャップユニット3A及び容器本体2Aは、キャップユニット3Aの中心軸Cを中心として互いに同軸に配置される。
本実施形態では、中心軸Cが延びる方向を上下方向と呼ぶ。上下方向のうち、容器本体2Aの底面部2aからキャップ本体9の頂壁部9bへ向かう方向を上側と呼び、頂壁部9bから底面部2aへ向かう方向を下側と呼ぶ。
中心軸Cと直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向のうち、中心軸Cに近づく方向を径方向内側または単に内側と呼び、中心軸Cから離れる方向を径方向外側または単に外側と呼ぶ。
また径方向のうち、ヒンジ12と中心軸Cとを通る方向を前後方向と呼ぶ。前後方向のうち、ヒンジ12から中心軸Cへ向かう方向を前側と呼び、中心軸Cからヒンジ12へ向かう方向を後側と呼ぶ。
また径方向のうち、前後方向と直交する方向を左右方向と呼ぶ。図2に示すようにキャップ本体9の頂壁部9bが鉛直方向の上方を向く正立姿勢とされた飲料用容器1Aを、前側から見たときに、左右方向のうち、左へ向かう方向を左側と呼び、右へ向かう方向を右側と呼ぶ。なお、キャップ本体9の頂壁部9bが鉛直方向の下方を向く姿勢を、倒立姿勢と呼ぶ。
中心軸Cを中心に周回する方向を周方向と呼ぶ。周方向は、キャップユニット3Aと容器本体2Aとが螺合する方向(螺合方向)に相当する。図1に示すように、周方向のうち一方側T1は、螺合方向の締まり側に相当し、周方向のうち他方側T2は、螺合方向の緩み側(螺合解除方向)に相当する。このため、本実施形態では、周方向の一方側T1を周方向の締まり側T1と呼び、周方向の他方側T2を周方向の緩み側T2と呼ぶ場合がある。より詳しくは、飲料用容器1Aを上側から見た上面視で、周方向の一方側(締まり側)T1は、中心軸Cを中心とする時計回りの方向であり、周方向の他方側(緩み側)T2は、中心軸Cを中心とする反時計回りの方向である。
なお、中心軸Cは、キャップユニット3Aの中心軸であるとともに、飲料用容器1Aの口頸部2cの中心軸でもある。中心軸Cは、ヒンジ中心軸Aと区別して、キャップ中心軸C又は容器中心軸Cと言い換えてもよい。
ヒンジ12のヒンジ中心軸Aは、中心軸Cよりも後側に配置される。中心軸Cとヒンジ中心軸Aとは、互いにねじれの位置にある。
ヒンジ中心軸Aが延びる方向を、ヒンジ軸方向と呼ぶ。ヒンジ軸方向は、左右方向に相当する。ヒンジ軸方向のうち一方側は、右側に相当し、他方側は、左側に相当する。ヒンジ中心軸Aは、中心軸Cを中心とする図示しない仮想円の接線方向に延びている。このため、ヒンジ軸方向の一方側は、周方向の締まり側T1に相当し、ヒンジ軸方向の他方側は、周方向の緩み側T2に相当する(図6参照)。
ヒンジ中心軸Aと直交する方向をヒンジ径方向と呼ぶ。ヒンジ径方向のうち、ヒンジ中心軸Aに近づく方向をヒンジ径方向の内側と呼び、ヒンジ中心軸Aから離れる方向をヒンジ径方向の外側と呼ぶ。
ヒンジ中心軸Aを中心に周回する方向をヒンジ周方向と呼ぶ。
図2に示すように、飲料用容器1Aは、真空断熱構造を有する容器本体2Aによって、この容器本体2Aに収容された飲料(液状の内容物、液体)を保温又は保冷することが可能である。容器本体2Aは、上部が開口した有底筒状である。なお容器本体2Aには、飲料以外の内容物が収容されてもよい。
具体的に、この容器本体2Aは、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器4及び内容器5を有し、外容器4の内側に内容器5を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。
また、外容器4と内容器5との間には、真空断熱層6が設けられている。真空断熱層6は、例えば、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外容器4の底面中央部に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。
容器本体2Aは、略円板状の底面部2aと、略円筒状をなし、下端部が底面部2aの外周部と接続される胴部2bと、胴部2bの上側に配置され、胴部2bよりも縮径された口頸部2cと、を有する。
口頸部2cの内周部は、胴部2bの内周面よりも縮径されている。口頸部2cの上端部は、容器本体2Aの上部開口部2dとして、円形状に開口している。図3に示すように、口頸部2cは、雌ネジ部7と、張出部8と、肩部2eと、を有する。
雌ネジ部7は、口頸部2cの内周部に配置される。
張出部8は、口頸部2cの内周部に配置され、雌ネジ部7よりも下側に位置する。張出部8は、口頸部2cの内周面から径方向内側に突出し、周方向の全周にわたって延びる。張出部8は、中心軸Cを中心とする環状であり、口頸部2cにおいて最も内側に突出する。
肩部2eは、口頸部2cの外周部に配置される。肩部2eは、上側に向かうに従い縮径するテーパ状である。口頸部2cのうち、肩部2eよりも上側に位置する部分は、上下方向に延びる略円筒状である。
なお、本実施形態の飲料用容器1Aは、図1に示すように全体として略円筒状の外観形状を有しているが、飲料用容器1Aの外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体2A、キャップ本体9及びリング部材11の各外面(表面)には、塗装や印刷等が施されていてもよい。
図3及び図4に示すように、キャップユニット3Aは、容器本体2Aの口頸部2cに取り付けられ、容器本体2Aの上部開口部2dを閉塞する栓体を構成するものである。なお図3は、キャップユニット3Aのリング部材11の収納状態を示す断面図であり、図4は、キャップユニット3Aのリング部材11の開放状態を示す断面図である。図3及び図4はともに、中心軸Cと平行な(中心軸Cを含む)縦断面図を表す。
本実施形態において、図3に示すリング部材11の収納状態とは、リング部材11の下面11aとキャップ本体9の後述する頂壁部9bとが対向する、リング部材11の一姿勢を表している。また、図4に示すリング部材11の開放状態とは、収納状態のリング部材11がヒンジ中心軸A回りに回動され開かれて(開放されて)、リング部材11が使用者によって把持可能とされた、リング部材11の他の姿勢(つまりリング部材11がハンドルとして機能する姿勢)を表している。リング部材11の開放状態において、リング部材11の下面11aとキャップ本体9の頂壁部9bとは、対向しない。
キャップ本体9は、容器本体2Aの上部開口部2dを閉塞する部材であり、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。キャップ本体9は、周壁部9aと、頂壁部9bと、を有する。
周壁部9aは、容器本体2Aの胴部2bと連続するように上下方向に延びる筒状である。具体的に、本実施形態では周壁部9aが、上側に向かうに従い縮径するテーパ筒状である。周壁部9aは、口頸部2cの外周部を径方向外側から周方向全周にわたって囲う。周壁部9aの下端は、肩部2eを上側から覆う。
頂壁部9bは、周壁部9aの上端部に接続され、容器本体2Aの上部開口部2dを上側から覆う。頂壁部9bは、中心軸Cと垂直な方向に広がる略板状である。頂壁部9bと上部開口部2dとの間には、上下方向に隙間が設けられる。
頂壁部9bは、外周溝(収納凹部)9cを有する。外周溝9cは、頂壁部9bの外周部に配置される。外周溝9cは、頂壁部9bのうち外周溝9c以外の部分よりも下側に窪み、周方向に延びる。外周溝9cは、中心軸Cを中心とする環状である。外周溝9cは、上面視で略多角形状をなしており、本実施形態では略四角形状をなす。ただしこれに限らず、特に図示しないが、外周溝9cは、上面視で略円形状をなしていてもよい。外周溝9cは、キャップ本体9の上端外周部に位置しており、上側及び径方向外側に開口する。
すなわち、キャップ本体9は、キャップ本体9の頂壁部9bから窪む凹状または溝状の収納凹部を有しており、本実施形態ではこの収納凹部が、外周溝9cとされている。
図3及び図4に示すように、中心軸Cと平行な縦断面視において、外周溝9cの壁面(溝の内壁)は、径方向外側へ向かうに従い下側に向けて延びる。具体的に、本実施形態では外周溝9cが、この縦断面視において凹曲線状をなす。すなわち、外周溝9cの壁面は、凹曲面状である。ただしこれに限らず、特に図示しないが、外周溝9c(の壁面)は、径方向外側を向く略円筒面状の側壁と、上側を向く略平面状の底壁と、を有していてもよい。
中栓部10は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。中栓部10は、キャップ本体9と一体化して上部開口部2dを閉塞する。図3に示すように、中栓部10は、有底円筒状であり、キャップ本体9の頂壁部9bの下面に溶着等により一体に取り付けられている。中栓部10は、容器本体2Aの口頸部2c内に配置される。中栓部10の内部には、断熱材Sが配置されている。なお、中栓部10の内部を、断熱材Sに替えて空気層とすることも可能である。
中栓部10は、雄ネジ部13と、フランジ部10aと、を有する。
雄ネジ部13は、中栓部10の外周面に設けられる。本実施形態の飲料用容器1Aでは、雄ネジ部13と雌ネジ部7との螺合によって、容器本体2Aに中栓部10(キャップユニット3A)が着脱自在に取り付けられている。
フランジ部10aは、中栓部10の下端部から径方向外側に突出し、周方向の全周にわたって延びる。フランジ部10aは、張出部8の内側に配置されており、径方向において張出部8と対向する。
止水パッキン14は、中栓部10の外周部に取り付けられている。止水パッキン14は、容器本体2Aと中栓部10との間を密閉するリング状のシール部材であり、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。止水パッキン14の内周部には、径方向外側に向けて窪む内周凹部14aが周方向の全周にわたって設けられている。止水パッキン14は、フランジ部10aに内周凹部14aが嵌め付けられることで中栓部10に取り付けられる。
止水パッキン14の外周面には、弾性フランジ部14bが径方向外側に突出して設けられている。弾性フランジ部14bは、止水パッキン14の外周部に配置され、周方向の全周にわたって延びる。弾性フランジ部14bは、上下方向に並んで2つ設けられる。容器本体2Aにキャップユニット3Aが取り付けられた際に、弾性フランジ部14bは、弾性変形しながら容器本体2Aの張出部8に全周にわたって密着した状態となる。これにより、止水パッキン14は、張出部8(容器本体2A)と中栓部10(キャップユニット3A)との間を液密に密閉することが可能となっている。
止水パッキン14は、それ自体を引っ張り伸ばすことによって弾性変形させ、フランジ部10aから取り外すことが可能である。これにより、キャップユニット3Aと止水パッキン14を別々に洗浄することができ、止水パッキン14と中栓部10の間を衛生的に保つことができる。
なお、止水パッキン14については、上述した形状のものに限らず、例えば、弾性フランジ部14bの数については、上述した2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数とすることも可能である。また、止水パッキン14は、上述した弾性フランジ部14bが設けられた構成に限定されるものではなく、その形状等について適宜変更を加えることが可能である。
中栓部10、断熱材S及び止水パッキン14は、それぞれ、キャップ本体9の構成要素の一つであると言ってもよい。この場合、キャップ本体9は、さらに、中栓部10と、断熱材Sと、止水パッキン14と、を有する。
本実施形態の飲料用容器1Aでは、上部開口部2dから容器本体2Aの内側に中栓部10を嵌め込んだ状態から、図1及び図5に示すように、容器本体2Aに対してキャップ本体9(キャップユニット3A)を周方向の一方側(締まり側)T1に回転させることによって、雌ネジ部7と雄ネジ部13との螺合により容器本体2Aにキャップユニット3Aを取り付けることが可能である。
また、容器本体2Aにキャップユニット3Aが取り付けられた状態から、容器本体2Aに対してキャップ本体9(キャップユニット3A)を周方向の他方側(緩み側)T2に回転させることによって、雌ネジ部7と雄ネジ部13との螺合を解除し、容器本体2Aからキャップユニット3Aを取り外すことが可能である。
リング部材11は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。リング部材11は、中心軸Cを中心とする環状である。リング部材11は、略多角形状をなし、本実施形態では略四角形状をなす。ただしこれに限らず、特に図示しないが、リング部材11は、略円形状をなしていてもよい。またリング部材11は、ハンドル等と言い換えてもよい。
図3に示すように、リング部材11は、キャップ本体9の上側に配置される。具体的に、図3に示すリング部材11の収納状態において、リング部材11は、頂壁部9b上に配置され、より詳しくは、頂壁部9bの外周部上、すなわち外周溝9c上に配置される。リング部材11のうち少なくとも下側部分は、外周溝9c内に収容される。すなわち、リング部材11の収納状態で、リング部材11の少なくとも一部は、外周溝(収納凹部)9cに収納される。
リング部材11の下面11aは、中心軸Cを中心とする環状である。リング部材11の下面11aは、この下面11aが対向するキャップ本体9の頂壁部9bの形状に倣う形状とされている。すなわち、リング部材11の下面11aは、この下面11aが対向する外周溝9cの溝形状に倣った形状である。具体的に、図3に示す縦断面視において、リング部材11の下面11aは、径方向内側へ向かうに従い上側に向けて延びる。本実施形態ではリング部材11の下面11aが、この縦断面視において凸曲線状をなす。すなわち、リング部材11の下面11aは、凸曲面状である。ただしこれに限らず、特に図示しないが、リング部材11は、下側を向く略平面状の下面と、径方向内側を向く略円筒面状の内周面と、を有していてもよい。
本実施形態では、リング部材11の下面11aの内周部は、外周溝9cの径方向外側を向く壁面と対向する。リング部材11の内周部と、外周溝9cの上記壁面とは、互いに嵌まり合う。本実施形態においては、リング部材11及び外周溝9cは、それぞれ多角形状であるため、これらの嵌合により、リング部材11と外周溝9cとは、周方向に相対回動不能とされる。
リング部材11の外周面11bは、上側へ向かうに従い径方向内側に向けて延びる。すなわち、リング部材11の外周面11bは、上側へ向かうに従い縮径するテーパ面状である。本実施形態では、図3に示すようにリング部材11が収納状態とされたときに、リング部材11の外周面11bが、キャップ本体9の周壁部9aの外周面に連続するように(連続する1つの面を形成するように)、周壁部9aと略面一に配置される。すなわち、リング部材11の外周面11bは、キャップ本体9の周壁部9aと連続するように配置される。
リング部材11はその上面に、平面部11cと、凹面部11dと、を有する。
平面部11cは、リング部材11の上面のうち外周部に配置される。平面部11cは、中心軸Cを中心とする環状である。平面部11cは、中心軸Cと垂直な方向に広がる略平面状である。
凹面部11dは、リング部材11の上面のうち外周部以外の部分、すなわち平面部11cよりも内側に位置する部分に配置される。凹面部11dは、平面部11cよりも下側に窪む。凹面部11dは、中心軸Cを中心とする環状である。図3に示す縦断面視において、凹面部11dは、径方向外側へ向かうに従い上側に向けて延びる。具体的に、凹面部11dは、この縦断面視において凹曲線状をなす。すなわち、凹面部11dは、凹曲面状である。凹面部11dの内周部は、頂壁部9bのうち外周溝9cの内側に位置する部分に、滑らかに繋がるように形成される。
本実施形態では、リング部材11のうち下側部分が外周溝9c内に配置され、外周面11bが周壁部9aと連続するように形成され、凹面部11dが頂壁部9bの内側部分と連続するように形成されるため、リング部材11を設けつつも外観上の美観が高められている。
また、リング部材11の外面(表面)に凹凸が設けられるため、図4に示すようにリング部材11を開放状態とし、使用者がリング部材11に指を通して把持するときに、滑りにくく、安定して把持しやすい。
なお、特に図示しないが、リング部材11が収納状態とされたときに、リング部材11の上面は、キャップ本体9の頂壁部9bと連続するように配置されてもよい。すなわち、リング部材11の上面と、キャップ本体9の頂壁部9bの上面とが、連続する1つの面を形成するように、略面一に配置されていてもよい。
この場合、リング部材11を収納状態としたときに、リング部材11がキャップユニット3Aの上面や外周面から出っ張らない。このため、収納状態のリング部材11をキャップユニット3Aの外形形状とより一体化させることができる。キャップユニット3Aの外観デザインがより良好なものとなる。
また本実施形態では、図1、図5、図7及び図8に示すように、リング部材11が、ヒンジ12に接続されるリング後端部11eと、リング部材11が収納状態とされたときに最も前側に位置するリング前端部11fと、リング後端部11eとリング前端部11fとを接続する一対のリング側端部11gと、を有する。
そして、リング後端部11e、リング前端部11f及び一対のリング側端部11gのうち少なくとも1つ以上が、外周溝(収納凹部)9cに配置される。詳しくは、外周溝9cは、リング後端部11eが配置される後端配置部9eと、リング前端部11fが配置される前端配置部9fと、一対のリング側端部11gが配置される一対の側端配置部9gと、を有する。すなわち、本実施形態では、リング後端部11e、リング前端部11f及び一対のリング側端部11gのすべてが、外周溝(収納凹部)9cに配置される。
ヒンジ12は、キャップ本体9の後部とリング部材11の後部とを、ヒンジ周方向に相対回動自在に連結する。ヒンジ12は、後述する付勢部19及び封入部20を含むスプリング機構を備えている。ヒンジ12は、ヒンジ中心軸Aを中心として構成され、ヒンジ軸方向に延びる。
図5~図9に示すように、ヒンジ12は、キャップ軸受部15と、リング軸受部16,17と、付勢部19と、封入部20と、ヒンジ軸18と、を有する。なお、図6は、キャップユニット3Aの中心軸Cと平行なヒンジ12の断面(縦断面)を示している。また、図7及び図8に示すキャップユニット3Aの分解斜視図は、構成部材の並び順が、組立後(組み立てた状態)の構成部材の配置関係とは一部異なる。
キャップ軸受部15及びリング軸受部16,17のうち一方は、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられ、キャップ軸受部15及びリング軸受部16,17のうち他方は、2つの前記一方間に1つ配置される。本実施形態では、キャップ軸受部15及びリング軸受部16,17のうち、リング軸受部16,17が、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられ、キャップ軸受部15が、2つのリング軸受部16,17間に1つ配置される。
キャップ軸受部15は、キャップ本体9の周壁部9aの上端部から後側上方に向けて突設される。すなわち、キャップ軸受部15は、キャップ本体9に設けられる。キャップ軸受部15は、キャップ本体9と単一の部材により一体に形成される。キャップ軸受部15は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。キャップ軸受部15は、キャップ本体9の後部における左右方向の中央部に位置する。キャップ軸受部15は、ヒンジ12におけるヒンジ軸方向の中央部に位置する。
図6及び図9に示すように、キャップ軸受部15は、収容凹部15bと、アーム受部15cと、摺接面15dと、軸孔15aと、を有する。すなわち、ヒンジ12は、収容凹部15bを有する。
本実施形態では収容凹部15bが、キャップ軸受部15に凹設されてヒンジ軸方向に延びる。具体的に、収容凹部15bは、ヒンジ中心軸Aを中心とする多段円穴状であり、キャップ軸受部15のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に開口し、この端面からヒンジ軸方向の他方側に向けて延びる。
収容凹部15bは、大径孔部15fと、小径孔部15eと、を有する。
大径孔部15fは、円孔状であり、キャップ軸受部15のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に開口する。大径孔部15fは、収容凹部15bのうちヒンジ軸方向の一方側の部分に配置される。
小径孔部15eは、収容凹部15bのうちヒンジ軸方向の他方側の部分に配置される。小径孔部15eは、大径孔部15fよりも内径寸法が小さい円孔状であり、大径孔部15fの底面に開口する。
アーム受部15cは、収容凹部15b内に配置され、ヒンジ軸方向に延びる溝状である。具体的に、アーム受部15cは、大径孔部15fの内周面からヒンジ径方向の外側に窪み、ヒンジ軸方向に延びる。
摺接面15dは、キャップ軸受部15のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に配置される。摺接面15dは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。
軸孔15aは、ヒンジ軸方向に延びる円孔状である。軸孔15aは、収容凹部15bよりも内径寸法が小さく、具体的には、小径孔部15eよりも内径寸法が小さい。軸孔15aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、小径孔部15eの底面に開口する。軸孔15aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、摺接面15dに開口する。
図6~図8に示すように、リング軸受部16,17は、リング部材11に設けられ、キャップ軸受部15とヒンジ軸方向に隣り合って配置される。リング軸受部16,17は、リング部材11と単一の部材により一体に形成される。本実施形態ではリング軸受部16,17が、2つ設けられる。
2つのリング軸受部16,17は、第1リング軸受部16と、第2リング軸受部17と、を含む。第1リング軸受部16は、2つのリング軸受部16,17のうち、ヒンジ軸方向の一方側に配置される。第2リング軸受部17は、2つのリング軸受部16,17のうち、ヒンジ軸方向の他方側に配置される。
第1リング軸受部16は、リング部材11の外周面11bの後方下端部から後側に向けて突設される。第1リング軸受部16は、キャップ軸受部15のヒンジ軸方向の一方側に隣り合って配置される。第1リング軸受部16は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。
第1リング軸受部16は、軸受摺動面16bと、軸孔16aと、を有する。すなわち、ヒンジ12は、軸受摺動面16bを有し、本実施形態では軸受摺動面16bが、第1リング軸受部(リング軸受部)16に配置される。
軸受摺動面16bは、第1リング軸受部16のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に配置される。軸受摺動面16bは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。
本実施形態では軸受摺動面16bが、段差部16cを有する。段差部16cは、軸受摺動面16bからヒンジ軸方向の一方側に窪む凹状である。段差部16cは、軸受摺動面16bのうちヒンジ周方向の一部に配置される。具体的に、本実施形態ではリング部材11が収納状態とされたときに、段差部16cは、軸受摺動面16bの下端部に配置される。
軸孔16aは、第1リング軸受部16をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔16aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、軸受摺動面16bに開口する。軸孔16aは、ヒンジ軸方向に延びる多段円孔状である。軸孔16aのうちヒンジ軸方向の一方側の端部以外の部分は、ヒンジ軸方向の一方側の端部よりも内径寸法が小さい。
第2リング軸受部17は、リング部材11の外周面11bの後方下端部から後側に向けて突設される。第2リング軸受部17は、キャップ軸受部15のヒンジ軸方向の他方側に隣り合って配置される。第2リング軸受部17は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。
第2リング軸受部17は、摺接凸部17bと、当接面17cと、軸孔17aと、を有する。
摺接凸部17bは、第2リング軸受部17のうちヒンジ軸方向の一方側の端部に位置する。摺接凸部17bは、第2リング軸受部17のうちヒンジ軸方向の一方側の端部以外の部分、すなわち摺接凸部17b以外の部分から、ヒンジ軸方向の一方側に突設される。摺接凸部17bは、ヒンジ軸方向に延びる円筒状である。摺接凸部17bは、第2リング軸受部17のうち摺接凸部17b以外の部分よりも外径寸法が小さい。
当接面17cは、第2リング軸受部17のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に配置される。本実施形態では当接面17cが、摺接凸部17bのヒンジ軸方向の一方側を向く端面に配置される。当接面17cは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。当接面17cは、キャップ軸受部15の摺接面15dと摺動自在に接触する。
軸孔17aは、第2リング軸受部17をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔17aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、当接面17cに開口する。軸孔17aは、ヒンジ軸方向に延びる多段円孔状である。軸孔17aのうちヒンジ軸方向の他方側の端部以外の部分は、ヒンジ軸方向の他方側の端部よりも内径寸法が小さい。
付勢部19は、弾性変形可能である。具体的に、本実施形態では付勢部19が、ヒンジ中心軸Aを中心とする螺旋状をなし、ヒンジ軸方向に弾性変形可能とされた金属製の圧縮コイルバネである。付勢部19は、収容凹部15bに収容される。付勢部19は、収容凹部15bの小径孔部15e及び大径孔部15fにわたって配置される。付勢部19のヒンジ軸方向の他方側の端部は、小径孔部15eの底面と接触する。付勢部19のヒンジ軸方向の一方側の端部は、封入部20のヒンジ軸方向の他方側を向く端面(後述する付勢部当接面20d)と接触する。
付勢部19は、キャップ軸受部15に対して、封入部20を介して第1リング軸受部16をヒンジ軸方向の一方側へ向けて付勢する。すなわち、付勢部19は、キャップ本体9に対してリング部材11を、ヒンジ軸方向の一方側へ向けて付勢する。また、付勢部19は、リング部材11がキャップ本体9に対してヒンジ軸方向の他方側へ変位することを、弾性変形することにより許容する。
封入部20は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。封入部20は、第1リング軸受部16のヒンジ軸方向の他方側に配置され、かつ、付勢部19のヒンジ軸方向の一方側に配置される。封入部20は、ヒンジ軸方向において、第1リング軸受部16と付勢部19との間に介装される。封入部20は、少なくとも一部が収容凹部15bの大径孔部15f内に挿入される。これにより封入部20は、収容凹部15bに付勢部19を封入する。封入部20のうち、収容凹部15bに挿入される部分以外の部分は、第1リング軸受部16とキャップ軸受部15との間で外部に露出する。
本実施形態では、封入部20の少なくとも一部(ヒンジ軸方向の他方側の端部)が収容凹部15b内に挿入されており、封入部20が収容凹部15bから完全に離脱することがないため、収容凹部15bの内部に封入された付勢部19が外部に露出することがない。このため、付勢部19が外観上見えることはなく、良好な美観とすることができる。
封入部20は、第1リング軸受部16とは材質の異なるもの、例えば、ポリアセタール(POM)や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)など、第1リング軸受部16よりも耐摩耗性に優れた材質のものを好適に用いることができる。
本実施形態のキャップユニット3Aでは、耐摩耗性に優れた封入部20を第1リング軸受部16とは別体に構成することで、ヒンジ12の耐久性の向上を図ることが可能である。
封入部20は、アーム部20bと、封入摺動面20cと、付勢部当接面20dと、軸孔20aと、を有する。
図8に示すように、アーム部20bは、封入部20の外周面からヒンジ径方向の外側に突出し、ヒンジ軸方向に延びるリブ状である。アーム部20bは、図7及び図9に示すキャップ軸受部15のアーム受部15cに挿入される。アーム部20bは、アーム受部15cとヒンジ軸方向に摺動自在に嵌まり合う。アーム部20bがアーム受部15cに挿入されることで、封入部20がキャップ軸受部15に対してヒンジ周方向に回転することは規制されており、ヒンジ軸方向にスライド移動することは許容される。
図6及び図7に示すように、封入摺動面20cは、封入部20のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に配置される。封入摺動面20cは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。封入摺動面20cは、第1リング軸受部16の軸受摺動面16bと摺動自在に接触する。
本実施形態では封入摺動面20cが、凸部20eを有する。凸部20eは、封入摺動面20cからヒンジ軸方向の一方側へ突出する凸状である。凸部20eは、封入摺動面20cのうちヒンジ周方向の一部に配置される。本実施形態では凸部20eが、封入摺動面20cの下端部に配置される。リング部材11が収納状態とされたときに、凸部20eは、ヒンジ軸方向において段差部16cと対向し、段差部16c内に離脱可能に係止される。
本実施形態のキャップユニット3Aは、リング部材11の収納状態で、リング部材11の姿勢を保持する収納状態保持機構21を備えている。そして、収納状態保持機構21は、リング部材11に設けられる段差部(被係止部)16cと、収納状態とされたリング部材11の段差部16cに係止される凸部(係止部)20eと、を有している。本実施形態では、収納状態保持機構21が、前後方向において、キャップ中心軸Cよりもヒンジ12側(つまり後側)に配置される。
段差部16cは、使用者の操作等により、リング部材11がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、凸部20eをヒンジ周方向に乗り上げる。
詳しくは、リング部材11の収納状態から、リング部材11を開放状態へと移行する過程において、段差部16cは、リング部材11とともにヒンジ中心軸A回りに回動されていき、リング部材11が所定以上のトルクで回動されることにより、付勢部19の付勢力に抗して封入部20をヒンジ軸方向の他方側へ押し込みつつ、凸部20eをヒンジ中心軸A回りに乗り上げることが可能である。
言い換えると、リング部材11の収納状態から、リング部材11を開放状態へと移行する過程において、凸部20eは、付勢部19の付勢力に抗して段差部16cをヒンジ中心軸A回りに乗り上げ可能である。具体的には、上記過程において、段差部16cのうちヒンジ周方向の端部に位置する壁部に、凸部20eが接触させられることで、封入部20をヒンジ軸方向の他方側へ向けて変位させる力が生じ、付勢部19が弾性変形させられる。付勢部19が弾性変形することで、封入部20がヒンジ軸方向の他方側に変位し、凸部20eが段差部16cの上記壁部をヒンジ周方向に乗り上げ、段差部16cから離脱させられる。なおこのとき、凸部20eは、軸受摺動面16bのうち段差部16c以外の部分と、摺動自在に接触する。
また上記とは逆に、リング部材11を開放状態から収納状態に戻す過程では、段差部16cが凸部20eに対してヒンジ周方向に移動(回動)しつつ、これらが互いにヒンジ軸方向に対向する位置となったときに、付勢部19が復元変形して、封入部20がヒンジ軸方向の一方側に向けて変位し、凸部20eが段差部16c内に再び挿入(係止)される。これにより、再び収納状態保持機構21は、リング部材11を収納状態の姿勢で保持する。
すなわち本実施形態では、ヒンジ12が、段差部16cと凸部20eとを含むクリック機構(収納状態保持機構21)を有しており、クリック機構は、リング部材11がヒンジ中心軸A回りの開方向、又は閉方向へ回動する際、急な抵抗感を付与する。なお本実施形態、および後述する以降の実施形態においても同様に、「急な抵抗感」を「クリック感」と言い換えてもよい。
図6及び図8に示すように、付勢部当接面20dは、封入部20のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に配置される。付勢部当接面20dは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。付勢部当接面20dは、付勢部19のヒンジ軸方向の一方側の端部と当接する。
軸孔20aは、封入部20をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔20aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、封入摺動面20cに開口する。軸孔20aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、付勢部当接面20dに開口する。軸孔20aは、ヒンジ軸方向に延びる円孔状である。
ヒンジ軸18は、ヒンジ中心軸Aを中心とする円柱状であり、ヒンジ軸方向に延びる。ヒンジ軸18は、金属製であり、キャップ軸受部15、一対のリング軸受部16,17、付勢部19及び封入部20に挿入される。ヒンジ軸18は、キャップ軸受部15とリング軸受部16,17とを、ヒンジ中心軸A回りに相対回動自在に軸支する。
以上説明した本実施形態のキャップユニット3A及び飲料用容器1Aによれば、リング部材11が、ヒンジ12を介してキャップ本体9に連結されており、つまりリング部材11がヒンジ中心軸A回りに回動自在である。このため、使用状況等に応じて、リング部材11を開放状態としたり収納状態としたりして、リング部材11の姿勢を適宜好適に選択でき、利便性が高い。特に、リング部材11の開放状態では、使用者がリング部材11に指を通して持ち運び易く、リング部材11の収納状態では、キャップ上部(容器上部)の嵩張りが抑えられて鞄などに収納し易い。
そして本実施形態では、リング部材11を収納状態で保持する収納状態保持機構21が設けられている。このため、例えば、飲料用容器1Aを倒立姿勢にした場合や飲料用容器1Aに遠心力が作用した場合などにおいて、収納状態のリング部材11が意図せず開放状態となることを抑制できる。したがって、リング部材11の嵩張りがより安定して抑えられ、飲料用容器1Aを鞄などに収納する際や、キャップを開閉操作する際などにリング部材11が邪魔になりにくく、使い勝手がよい。
また本実施形態では、収納状態保持機構21が、リング部材11に設けられる段差部(被係止部)16cと、収納状態とされたリング部材11の段差部16cに係止される凸部(係止部)20eと、を有しており、段差部16cは、リング部材11がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、凸部20eを乗り上げる。
この場合、段差部(被係止部)16cと凸部(係止部)20eとが係止されることで、収納状態のリング部材11が意図せず開放状態となることを安定して抑えることができる。また、リング部材11の使用時には、使用者が一定以上の回転力(所定以上のトルク)でリング部材11を開方向に回動させることにより、面倒な操作を要することなく、簡単にリング部材11を開放状態にすることができる。このため、操作性がよい。
また、使用者が、収納状態のリング部材11をヒンジ中心軸A回りの開方向に回動させたときに、段差部(被係止部)16cが凸部(係止部)20eを乗り上げることで、使用者は急な抵抗感を得ることができる。この急な抵抗感が得られることで、リング部材11が収納状態から解除されたことを、使用者は感覚的に認識することができる。
また、開放状態とされたリング部材11を収納状態に戻す際においては、段差部(被係止部)16cが凸部(係止部)20eに対して、上記とは逆向きに係合することで、やはり使用者は急な抵抗感を得ることができる。この急な抵抗感が得られることで、リング部材11が再び収納状態とされたことを、使用者は感覚的に認識することができる。
また本実施形態では、収納状態保持機構21が、前後方向において、キャップ中心軸Cよりもヒンジ12側に配置されている。
この場合、収納状態保持機構21とヒンジ中心軸Aとの間の距離が小さく抑えられるとともに、収納状態保持機構21の回動半径が小さく抑えられる。これにより、収納状態保持機構21は、製造時の成形誤差や部品変形等による影響を受けにくくなるため、収納状態保持機構21の機能が良好に維持される。また、収納状態保持機構21が前側からは見えにくい位置に配置されることから、外観上のデザイン性がよい。
また、本実施形態のキャップユニット3A及び飲料用容器1Aでは、収納状態とされたリング部材11の少なくとも一部を収納する外周溝(収納凹部)9cが設けられている。このため、リング部材11を収納状態としたときに、リング部材11がキャップユニット3Aの上側に出っ張る寸法が小さく抑えられ、リング部材11を設けたことによる嵩張りが抑制される。これにより、リング部材11がキャップユニット3Aの外観上のデザイン性に影響することを抑制できる。本実施形態のように、収納状態のリング部材11をキャップユニット3Aの外形形状と略一体化させることも可能となる。
具体的に、外周溝(収納凹部)9cには、リング部材11の構成要素であるリング後端部11e、リング前端部11f及び一対のリング側端部11gのうち少なくとも1つ以上が配置され、本実施形態では、これらの構成要素がすべて外周溝9cに配置される。リング部材11がキャップユニット3Aから出っ張ることを、より安定して抑制できる。
また本実施形態では、ヒンジ12の付勢部19が、リング部材11をヒンジ軸方向の一方側へ向けて付勢している。このため、例えば、使用者がリング部材11に指を通して持ち運んだり、飲料用容器1Aが落下したりしたときなどに、リング部材11にヒンジ軸方向の他方側へ向けた力が加えられても、この力を付勢部19の弾性変形により吸収して、キャップ本体9に伝えにくくすることができる。これにより、キャップユニット3Aが上記力によって周方向(螺合解除方向)に回転することを抑制でき、キャップユニット3Aと容器本体2Aとの螺合状態を良好に維持することができる。
具体的に、本実施形態では、ヒンジ軸方向の一方側が、このキャップユニット3Aと容器本体2Aとが螺合する周方向の締まり側T1に相当し、ヒンジ軸方向の他方側が、周方向の緩み側T2に相当する。
この場合、キャップユニット3Aと容器本体2Aとが螺合する周方向のうち、緩み側T2(ヒンジ軸方向の他方側)へ向けた力(回転力)がリング部材11に作用したときに、付勢部19によってこの力を吸収させて、上記螺合が緩むことを抑制できる。このため、容器本体2A内の飲料が、上記螺合が緩むことによって容器外部に漏れ出ることを抑えられる。
また本実施形態では、キャップ軸受部15及びリング軸受部16,17のうち、リング軸受部16,17が、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられ、キャップ軸受部15が、2つのリング軸受部16,17間に1つ配置される。すなわち、キャップ軸受部15及びリング軸受部16,17のうち一方は、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられ、キャップ軸受部15及びリング軸受部16,17のうち他方は、2つの前記一方間に1つ配置される。
この場合、ヒンジ12の付勢部19によって上述の作用効果を奏功しつつ、ヒンジ12の強度を安定して高めることができる。
また本実施形態では、ヒンジ12が、収容凹部15bと、収容凹部15bに付勢部19を封入する封入部20と、を有する。
この場合、封入部20によって収容凹部15b内に付勢部19を封入できるので、付勢部19が外部に露出することが抑えられ、キャップユニット3A及び飲料用容器1Aの外観デザインを良好な美観とすることができる。また付勢部19が封入されることにより、例えば汚れの付着などによって、付勢部19の機能が低下したり不安定になることを抑制できる。
また本実施形態では、ヒンジ12のクリック機構として収納状態保持機構21が設けられており、具体的には、軸受摺動面16bが段差部16cを有し、封入摺動面20cが、付勢部19の付勢力に抗して段差部16cをヒンジ中心軸A回りに乗り上げ可能な凸部20eを有する。
この場合、使用者がリング部材11をヒンジ中心軸A回りに回動させたときに、付勢部19の付勢力に抗して凸部20eが段差部16cに乗り上げることにより、使用者は急な抵抗感を得ることができる。急な抵抗感が得られることで、リング部材11の回動操作がどの状態にあるかを、使用者が感覚的に認識できる。
具体的に、本実施形態では、リング部材11が収納状態にあるときに、リング部材11を開方向へ回動させると、凸部20eが段差部16cをヒンジ周方向に相対的に乗り上げることで急な抵抗感を得ることができ、回動操作が開始されたことを感覚的に認識できる。なお、収納状態のリング部材11が開方向へ回動する際、凸部20eが段差部16cに乗り上げるときに付勢力による抵抗が生じるため、リング部材11の意図しない開方向への回動については抑制される。
なお、本実施形態においては、リング部材11が収納状態となる直前において凸部20eが段差部16c内に再び挿入される(つまり段差部16cと凸部20eとが係止する)機構としているが、段差部16c及び凸部20eの各位置を調整することで、乗り上げ位置(係止位置)を自由に設定できる。例えば、本実施形態の参考例では、リング部材11が開放状態として後側へ限界まで回動する直前に、凸部20eが段差部16c内に再び挿入されるようにしてもよい。この場合、段差部16cと凸部20eとが係止されることで、リング部材11が開放状態に保持される。このため、段差部16c及び凸部20eは、リング部材11の開放状態で、リング部材11の姿勢を保持する開放状態保持機構として機能する。なお、リング部材11が収納状態となる直前において凸部20eが段差部16c内に再び挿入される際も、使用者は急な抵抗感を得ることができ、リング部材11の回動操作が終了したことを感覚的に認識することができる。
また別の例として、リング部材11が開放状態として上方向に起立する位置にて、凸部20eが段差部16c内に再び挿入されるようにしてもよい。この場合、段差部16cと凸部20eとが係止されることで、リング部材11が上方向に起立した状態に保持される。このため、使用者はリング部材11が上方向に起立した状態の飲料用容器1Aを置いておくことで、すぐにリング部材11に指を掛けて持ち運ぶことが可能となる。また、凸部20eが段差部16c内に再び挿入される際、使用者は急な抵抗感を得ることができ、リング部材11の回動操作がどの状態にあるかを感覚的に認識することができる。
なお、本実施形態では、ヒンジ12の付勢部19が、リング部材11をヒンジ軸方向へ向けて付勢している。このため、リング部材11の回動時の摺動に抵抗を生じており、例えば付勢部19の弾性力によって、この摺動抵抗を調整することが可能である。その結果、段差部16cと凸部20eとの係止を必要とせず、上記付勢による摺動抵抗によって、リング部材11をヒンジ中心軸A回りへ回動させている途中の任意の位置で停止(静止)させることが可能である。この場合、使用者は急な抵抗感を得ることはなく、スムーズな停止が可能である。
また本実施形態では、リング部材11の下面11aが、この下面11aが対向するキャップ本体9の頂壁部9bの形状に倣う形状とされている。
具体的に、本実施形態では、リング部材11の下面11aが対向する頂壁部9bの外周溝9cが凹曲面状であり、リング部材11の下面11aは、外周溝9cの凹曲面に倣う凸曲面状である。
この場合、リング部材11の下面11aを、キャップ本体9の頂壁部9bの外周溝9cに密着するように配置することができる。すなわち、リング部材11が収納状態とされたときに、外周溝9c内での収まりがよい。このため、リング部材11の収納状態の姿勢を安定化させやすい。また、リング部材11を頂壁部9bの外周溝9cに密着させることで、キャップユニット3A全体としての上下方向の寸法の嵩張りを抑えることができ、よりコンパクト化を図りやすい。
また本実施形態では、キャップ本体9の外周溝9cは多角形状であり、リング部材11は多角形状であり、リング部材11の内周部が、外周溝9cの内周部と嵌まり合う。
この場合、リング部材11が収納状態とされたときに、リング部材11がキャップ本体9に対して周方向に回動することが規制される。このため、リング部材11の収納状態において、例えば、使用者がキャップユニット3Aを周方向の緩み側T2に回転させて容器本体2Aから取り外す際に、リング部材11ごと掌で把持して回転させても、ヒンジ12の付勢部19などに過大な負荷がかかることは抑制される。したがって、上述したヒンジ12の機能が長期にわたり良好に維持される。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態のキャップユニット3B及びこれを備えた飲料用容器1Bについて、図10~図22を参照して説明する。なお本実施形態では、前述の実施形態と同じ構成については、同じ名称や符号を付すなどしてその説明を省略する場合がある。
図10及び図11に示すように、本実施形態の飲料用容器1Bは、キャップユニット3Bと、キャップユニット3Bが取り付けられた有底筒状の容器本体2Bと、を備える。キャップユニット3Bは、上部が開口した容器本体2Bの口頸部2cに、螺合により着脱自在に取り付けられる。キャップユニット3Bは、容器本体2Bの上部開口部2dを閉塞する栓体を構成するものである。
本実施形態の容器本体2Bは、口頸部2cが、雄ネジ部35を有する。雄ネジ部35は、口頸部2cの外周部に配置される。
キャップユニット3Bは、容器本体2Bの上部開口部2dを閉塞する有頂筒状のキャップ本体30と、容器本体2Bの内部と連通する通液口37を有し、キャップ本体30に取り付けられる口形成部材36と、キャップ本体30に口形成部材36を着脱自在に取り付けるための口脱着機構38と、容器本体2Bと口形成部材36との間を密閉する止水パッキン39と、キャップ本体30及び口形成部材36の上側に配置され、通液口37を覆う有頂筒状の蓋体31と、蓋体31の上側に配置される環状のリング部材33と、キャップ本体30に対して蓋体31及びリング部材33をヒンジ中心軸A回りに回動自在に連結する第1ヒンジ(ヒンジ)32と、キャップ本体30に対して蓋体31を閉塞位置で固定する蓋ロック機構43と、を備える。
なお、口形成部材36、口脱着機構38及び止水パッキン39は、それぞれ、キャップ本体30の構成要素の一つであると言ってもよい。したがって、キャップ本体30は、通液口37が配置される口形成部材36と、口脱着機構38と、止水パッキン39と、を有する。すなわち、キャップ本体30は、通液口37を有する。また、口形成部材36は、口脱着機構38を備えず、キャップ本体30と着脱不可な状態で一体に成形されていてもよい。
本実施形態において、図11に示すキャップユニット3Bの縦断面図は、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の収納状態を表しており、図12に示すキャップユニット3Bの縦断面図は、蓋体31の開状態(開放位置)かつリング部材33の開放状態を表しており、図13に示すキャップユニット3Bの側面図は、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の開放状態を表している。
本実施形態において、図11に示す蓋体31の閉状態(閉塞位置)とは、蓋体31の下端開口部とキャップ本体30の上端外周部とが対向する、蓋体31の一姿勢を表している。また、図12に示す蓋体31の開状態(開放位置)とは、閉塞位置の蓋体31がヒンジ中心軸A回りに回動され開かれて(開放されて)、使用者が通液口37を通して容器本体2B内の飲料を飲んだり注ぎ出したりすることが可能とされた、蓋体31の他の姿勢を表している。蓋体31の開放位置において、蓋体31の下端開口部とキャップ本体30の上端外周部とは、対向しない。
また本実施形態において、図11に示すリング部材33の収納状態とは、リング部材33の下面33aと蓋体31の後述する蓋頂壁部31bとが対向する、リング部材33の一姿勢を表している。また、図13に示すリング部材33の開放状態とは、収納状態のリング部材33がヒンジ中心軸A回りに回動され開かれて(開放されて)、リング部材33が使用者によって把持可能とされた、リング部材33の他の姿勢(つまりリング部材33がハンドルとして機能する姿勢)を表している。リング部材33の開放状態において、リング部材33の下面33aと蓋体31の蓋頂壁部31bとは、対向しない。
図10及び図15に示すように、本実施形態においても、ヒンジ軸方向の一方側が、このキャップユニット3Bと容器本体2Bとが螺合する周方向の締まり側T1に相当し、ヒンジ軸方向の他方側が、周方向の緩み側T2に相当する。
キャップ本体30は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。図11に示すように、キャップ本体30は、容器本体2Bの胴部2bと連続するように略円筒状に形成された周壁部30aと、周壁部30aの上端部に接続される頂壁部30cと、を有する。また、頂壁部30cは、頂壁部30cを上下方向に貫通する開口部30bを有する。
周壁部30aの内周面には、雌ネジ部34が設けられている。雌ネジ部34は、口頸部2cの雄ネジ部35と螺合する。これによりキャップ本体30は、容器本体2Bの口頸部2cに螺合により着脱自在に取り付けられている。
図11及び図12に示すように、キャップ本体30の開口部30bには、飲み口又は注ぎ口(本実施形態では飲み口)を形成する口形成部材36が着脱自在に取り付けられている。つまりキャップ本体30には、口形成部材36が設けられる。口形成部材36は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。
口形成部材36は、通液口37が形成された底壁部36aと、底壁部36aの周囲から上方に向かって立ち上がる筒状の周壁部36bと、底壁部36aの下端部から径方向外側に広がる下側フランジ部36cと、周壁部36bの外周面から左側と右側とにそれぞれ突出し、前後方向に延びる一対の上側フランジ部(図示省略)と、周壁部36bの上端開口縁に設けられ、この上端開口縁の前端部から後側へ向かうに従い下側に向けて延びる斜めカット状の飲み口部36eと、を有する。このような飲み口部36eが設けられることにより、周壁部36bのうち前端部は、他の部分よりも上側に突出している。
キャップ本体30と口形成部材36との間には、キャップ本体30の開口部30bに口形成部材36を着脱自在に取り付けるための口脱着機構38が設けられている。口脱着機構38としては、例えば、特許第5312542号公報に記載の構成を用いることができ、本実施形態ではその詳細な説明を省略する。なお、口形成部材36はキャップ本体30から着脱自在であってもよいし、キャップ本体30と一体化していてもよい。
止水パッキン39は、口形成部材36の下側フランジ部36cに、着脱自在に取り付けられている。止水パッキン39は、張出部8(容器本体2B)と口形成部材36との間を密閉するためのリング状のシール部材である。止水パッキン39は、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。止水パッキン39は、下側フランジ部36cの外周部に嵌め付けられている。
止水パッキン39は、容器本体2Bの上部開口部2dの内側に嵌め込まれた際に、弾性変形しながら容器本体2Bの張出部8に全周に亘って密着した状態となる。これにより、張出部8と口形成部材36との間を密閉することが可能となっている。
蓋体31は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。蓋体31は、口形成部材36の飲み口又は注ぎ口である通液口37を開閉する。図11に示すように、蓋体31は、上下方向においてキャップ本体30とリング部材33との間に配置される。
蓋体31は、第1ヒンジ32に設けられた後述するトーションバネ(蓋体付勢部)42によって、口形成部材36の通液口37を開放する方向、つまり開方向に向かって付勢されている。蓋体31は、ヒンジ中心軸A回りの開方向へ付勢された状態で、第1ヒンジ32を介してキャップ本体30と回動自在に連結される。
蓋体31は、キャップ本体30の周壁部30aと連続するように略円筒状に形成された蓋周壁部31aと、蓋周壁部31aの上端部と接続される蓋頂壁部31bと、蓋頂壁部31bから下側に突設される筒状の内壁部31cと、を有している。
蓋体31の内側には、口形成部材36の通液口37を閉塞する蓋パッキン40が設けられている。すなわち蓋体31は、蓋パッキン40を有する。蓋パッキン40は、通液口37を密閉するための栓状のシール部材である。蓋パッキン40は、弾性部材からなり、上記止水パッキン39と同じ材質のものを用いることができる。
蓋パッキン40は、略有底筒状であり、その内部に内壁部31cが嵌め込まれた状態で、内壁部31cに着脱自在に取り付けられている。蓋パッキン40の底面(下面)は、下側に向けて凸となるドーム状に形成されている。
キャップユニット3Bでは、蓋体31がキャップ本体30の上部を閉塞したときに、蓋パッキン40が弾性変形しながら、通液口37の周囲に密着した状態となる。これにより、口形成部材36の通液口37を閉塞することができる。
蓋パッキン40は、内壁部31cへの取り付け時に、拡径するように弾性変形させられつつその内側に内壁部31cがきつく嵌め込まれることによって、内壁部31cに密着固定されている。このため、蓋体31の閉塞位置において、容器本体2B内が負圧となり、蓋パッキン40に容器本体2B内へ向けた引張力が作用した場合でも、蓋体31を開けた際に、蓋パッキン40が内壁部31cから外れてしまうことは抑制される。したがって、蓋体31を開状態としたときに、通液口37を安定して開栓できる。
蓋頂壁部31bは、蓋頂壁部31bの上面から下側に窪む凹部31dを有する。凹部31dには、内壁部31cを上側から覆うカバー部材41が取り付けられる。すなわち、蓋体31は、カバー部材41を有する。カバー部材41は、蓋体31と同じ材質のものを用いて、略円板状に形成されている。
カバー部材41については、蓋体31と同じ材質のものに限らず、材質や色等が異なるものを用いてもよく、透明な材質からなるものを用いてもよい。また、カバー部材41の上部に立体的な構造物を配置したり、上面に刻印を施してもよい。これにより、意匠的に優れたキャップユニット3Bとすることが可能である。
図11及び図13に示すように、蓋頂壁部31bは、テーパ面31eを有する。テーパ面31eは、蓋頂壁部31bの上面の外周部に配置される。テーパ面31eは、径方向外側へ向かうに従い下側に向けて傾斜するテーパ面状である。テーパ面31eは、凹部31dを径方向外側から囲うように周方向に延び、上面視で後側に開口する略C字状をなす。
図11に示すように、蓋ロック機構43は、蓋体31が通液口37を閉塞する位置、すなわち蓋体31の閉塞位置にて、この蓋体31を後述するトーションバネ42の付勢力に抗してキャップ本体30に対して固定する。
具体的に、蓋ロック機構43は、キャップ本体30に第2ヒンジ44を介して回動自在に取り付けられたロック部材45と、キャップ本体30に第2ヒンジ44を介して回動自在に取り付けられたリングストッパー46と、を有している。なお第2ヒンジ44のヒンジ中心軸(図示省略)は、左右方向に延びる。
ロック部材45は、キャップ本体30の周壁部30aの前端部に設けられた第2ヒンジ44に回動自在に支持されている。ロック部材45は、第2ヒンジ44から上側に延長された第1延長部45aと、第2ヒンジ44から下側に延長された第2延長部45bと、を有している。
第1延長部45aの先端部(ロック部材45の上端部)には、フック部47が後側に向かって突出して設けられている。第2延長部45bと周壁部30aとの間には、弾性部材(ゴム部材またはバネ部材)48が前後方向に圧縮した状態で配置されている。弾性部材48は、第2延長部45bを前側に向けて付勢している。
図10に示すように、リングストッパー46は、略半円状に湾曲して延びる部材であり、その両端が第2ヒンジ44に回動自在に支持されている。これにより、リングストッパー46は、第2ヒンジ44を中心として上下方向に回動可能となっている。
また図11に示すように、蓋ロック機構43は、ロック部材45のフック部47が係止されるロック受部49と、リングストッパー46が掛け止めされるストッパー受部50と、を有している。ロック受部49は、蓋体31の蓋周壁部31aの前端部の下部から前側に突設された爪部からなる。ストッパー受部50は、リングストッパー46の内周部に嵌まり合う形状を有し、蓋周壁部31aの前端部のうちロック受部(爪部)49の周囲を囲む位置から前側に突設された壁部からなる。
蓋ロック機構43では、蓋体31がキャップ本体30の上部を閉塞したときに、ロック部材45のフック部47がロック受部49に係止されることによって、蓋体31がキャップ本体30の上部を閉塞した状態が保持される。この状態から、使用者が弾性部材48の付勢力に抗して、ロック部材45の第2延長部45bを後側へ押圧操作することによって、ロック部材45が第2ヒンジ44を中心に回動するとともに第1延長部45aが前側に変位して、ロック受部49に対するフック部47の係止状態が解除される。これにより、第1ヒンジ32内のトーションバネ42の付勢力によって、図12に示すように、蓋体31を開方向に回動させることが可能となる。なお、蓋体31が開方向に回動されることにより、リング部材33も蓋体31とともに、開方向に回動される。
また図11に示すように、蓋ロック機構43では、蓋体31がキャップ本体30の上部を閉塞したときに、リングストッパー46がストッパー受部50に掛け止めされることによって、蓋体31の開方向への回動が阻止される。これにより、蓋ロック機構43では、ロック部材45の不要な(意図しない)操作等によって蓋体31が開くことを防止できる。
リング部材33は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。図14に示すように、リング部材33は、環状であり、本実施形態では略円環板状である。図11に示すように、リング部材33は、キャップ本体30及び蓋体31の上側に配置される。具体的に、図11に示すリング部材33の収納状態において、リング部材33は、蓋頂壁部31b上に配置され、より詳しくは、蓋頂壁部31bの外周部上、すなわちテーパ面31e上に配置される。
リング部材33の下面33aは、この下面33aが対向する蓋体31の蓋頂壁部31bの形状に倣う形状とされている。すなわち、リング部材33の下面33aは、テーパ面31eのテーパ形状に倣ったテーパ形状であり、つまりテーパ面31eに合致する逆テーパ面形状とされている。具体的に、リング部材33の下面33aは、径方向外側へ向かうに従い下側に向けて傾斜するテーパ面状である。
リング部材33の上面33bは、径方向外側へ向かうに従い下側に向けて傾斜するテーパ面状である。このため、リング部材33の収納状態において、例えば、使用者がキャップユニット3Bを周方向に回転させて容器本体2Bに着脱するときに、キャップユニット3Bをリング部材11ごと掌で把持しやすく、回転させやすい。
第1ヒンジ(ヒンジ)32は、キャップ本体30の後部と蓋体31の後部とを、ヒンジ周方向に相対回動自在に連結する。また第1ヒンジ32は、キャップ本体30の後部とリング部材33の後部とを、ヒンジ周方向に相対回動自在に連結する。すなわち、第1ヒンジ32は、キャップ本体30、蓋体31及びリング部材33を、ヒンジ中心軸A回りに相対回動自在に連結する。第1ヒンジ32は、後述する付勢部60及び封入部61を含むスプリング機構を備えている。第1ヒンジ32は、ヒンジ中心軸Aを中心として構成され、ヒンジ軸方向に延びる。
図14~図22に示すように、第1ヒンジ32は、キャップ軸受部52,53と、蓋軸受部54,55と、リング軸受部56と、付勢部(リング部材付勢部)60と、封入部61と、軸カバー58と、対面部材59と、トーションバネ(蓋体付勢部)42と、ヒンジ軸57と、を有する。なお、図15は、キャップユニット3Bの中心軸Cと平行な第1ヒンジ32の断面(縦断面)を表しており、具体的には、ヒンジ中心軸Aを含む第1ヒンジ32の縦断面図を示す。また、図16は、キャップユニット3Bの中心軸Cと垂直な第1ヒンジ32の断面(横断面)を表しており、具体的には、ヒンジ中心軸Aを含む第1ヒンジ32の横断面図を示す。また、図17及び図18に示すキャップユニット3Bの分解斜視図は、構成部材の並び順が、組立後(組み立てた状態)の構成部材の配置関係とは一部異なる。
キャップ軸受部52,53及びリング軸受部56のうち一方は、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられ、キャップ軸受部52,53及びリング軸受部56のうち他方は、2つの前記一方間に1つ配置される。本実施形態では、キャップ軸受部52,53及びリング軸受部56のうち、キャップ軸受部52,53が、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられ、リング軸受部56が、2つのキャップ軸受部52,53間に1つ配置される。
図17、図18、図20及び図21に示すように、キャップ軸受部52,53は、キャップ本体30の頂壁部30cの後端部から後側上方に向けて突設される。すなわち、キャップ軸受部52,53は、キャップ本体30に設けられる。キャップ軸受部52,53は、キャップ本体30と単一の部材により一体に形成される。本実施形態ではキャップ軸受部52,53が、2つ設けられる。
2つのキャップ軸受部52,53は、第1キャップ軸受部52と、第2キャップ軸受部53と、を含む。第1キャップ軸受部52は、2つのキャップ軸受部52,53のうち、ヒンジ軸方向の一方側に配置される。第2キャップ軸受部53は、2つのキャップ軸受部52,53のうち、ヒンジ軸方向の他方側に配置される。
第1キャップ軸受部52は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。図15、図16、図20及び図21に示すように、第1キャップ軸受部52は、収容穴部52bと、キャップ端面52eと、軸孔52aと、溝部52cと、軸凸部係止部52dと、を有する。
収容穴部52bは、ヒンジ中心軸Aを中心とする有底の円穴状である。収容穴部52bは、第1キャップ軸受部52のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に開口し、この端面からヒンジ軸方向の他方側に延びる。
キャップ端面52eは、第1キャップ軸受部52のヒンジ軸方向の他方側を向く端面である。キャップ端面52eは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。
軸孔52aは、ヒンジ軸方向に延びる円孔状である。軸孔52aは、収容穴部52bよりも内径寸法が小さい。軸孔52aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、収容穴部52bの底面に開口する。軸孔52aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、キャップ端面52eに開口する。
溝部52cは、収容穴部52bの内周面からヒンジ径方向の外側に窪み、ヒンジ軸方向に延びる溝状である。溝部52cは、収容穴部52bのヒンジ軸方向の全長にわたって配置される。本実施形態では、溝部52cのヒンジ周方向の幅寸法が、ヒンジ径方向の外側へ向かうに従い小さくなっている。
軸凸部係止部52dは、軸孔52aの内周面からヒンジ径方向の外側に窪み、ヒンジ軸方向に延びる溝状である。軸凸部係止部52dは、軸孔52aのヒンジ軸方向の全長にわたって配置される。軸凸部係止部52dのヒンジ軸方向の一方側の端部は、収容穴部52bの底面に開口する。軸凸部係止部52dのヒンジ軸方向の他方側の端部は、キャップ端面52eに開口する。本実施形態では、軸凸部係止部52dのヒンジ周方向の幅寸法が、ヒンジ径方向の外側へ向かうに従い大きくなっている。
図15~図18に示すように、第2キャップ軸受部53は、ヒンジ中心軸Aを中心とする略円環板状である。第2キャップ軸受部53は、内側面53bと、外摺接面53cと、軸孔53aと、を有する。
内側面53bは、第2キャップ軸受部53のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に配置される。内側面53bは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。
外摺接面53cは、第2キャップ軸受部53のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に配置される。外摺接面53cは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。
軸孔53aは、第2キャップ軸受部53をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔53aは、ヒンジ中心軸Aを中心とする円孔状である。軸孔53aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、内側面53bに開口する。軸孔53aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、外摺接面53cに開口する。
蓋軸受部54,55は、蓋体31の蓋周壁部31aから後側に向けて突設される。すなわち、蓋軸受部54,55は、蓋体31に設けられる。蓋軸受部54,55は、蓋体31と単一の部材により一体に形成される。本実施形態では蓋軸受部54,55が、ヒンジ軸方向に互いに間隔をあけて2つ設けられる。
2つの蓋軸受部54,55は、第1蓋軸受部54と、第2蓋軸受部55と、を含む。第1蓋軸受部54は、2つの蓋軸受部54,55のうち、ヒンジ軸方向の一方側に配置される。第1蓋軸受部54は、第1キャップ軸受部52のヒンジ軸方向の一方側に隣り合って配置される。第2蓋軸受部55は、2つの蓋軸受部54,55のうち、ヒンジ軸方向の他方側に配置される。第2蓋軸受部55は、第2キャップ軸受部53のヒンジ軸方向の他方側に隣り合って配置される。
第1蓋軸受部54は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。図15及び図18に示すように、第1蓋軸受部54は、取付凹部54bと、回転当接部54cと、軸孔54aと、を有する。
取付凹部54bは、第1蓋軸受部54のヒンジ軸方向の他方側を向く端面からヒンジ軸方向の一方側に窪む凹状又は切り欠き状である。取付凹部54bの底面は、ヒンジ軸方向の他方側を向く。取付凹部54bの底面は、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。
回転当接部54cは、取付凹部54bの底面よりもヒンジ軸方向の他方側に突出する。回転当接部54cは、取付凹部54bの上側に配置されて前後方向に延びるリブ状である。回転当接部54cは、取付凹部54bを上側から覆うように配置される。回転当接部54cは、ヒンジ周方向に延びる湾曲状の部分と、前後方向に延びる直線状の部分と、を有する。
軸孔54aは、ヒンジ軸方向に延びる略円孔状である。軸孔54aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、第1蓋軸受部54のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に開口する。軸孔54aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、取付凹部54bの底面に開口する。
第2蓋軸受部55は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。図15~図17に示すように、第2蓋軸受部55は、内側面55bと、軸孔55aと、を有する。
内側面55bは、第2蓋軸受部55のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に配置される。内側面55bは、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。内側面55bは、第2キャップ軸受部53の外摺接面53cと摺動自在に接触する。
軸孔55aは、第2蓋軸受部55をヒンジ軸方向に貫通する略円孔状である。軸孔55aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、内側面55bに開口する。軸孔55aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、第2蓋軸受部55のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に開口する。
図11に示すように、リング軸受部56は、リング部材33の後端部から後側下方に向けて突設される。すなわち、リング軸受部56は、リング部材33に設けられる。リング軸受部56は、リング部材33と単一の部材により一体に形成される。
図14~図16に示すように、リング軸受部56は、ヒンジ軸方向に延びる略円筒状である。リング軸受部56は、リング部材33の後端部における左右方向の略中央部に位置する。リング軸受部56は、第1ヒンジ32におけるヒンジ軸方向の略中央部に位置する。
リング軸受部56は、キャップ軸受部52,53とヒンジ軸方向に隣り合って配置される。具体的に、リング軸受部56は、第1キャップ軸受部52のヒンジ軸方向の他方側に隣り合って配置され、また第2キャップ軸受部53のヒンジ軸方向の一方側に隣り合って配置される。すなわち、リング軸受部56は、ヒンジ軸方向において、一対のキャップ軸受部52,53間に配置される。
すなわち本実施形態では、第1ヒンジ(ヒンジ)32が、キャップ本体30に設けられるキャップ軸受部52,53と、蓋体31に設けられる蓋軸受部54,55と、リング部材33に設けられ、キャップ軸受部52,53及び蓋軸受部54,55とヒンジ軸方向に並んで配置されるリング軸受部56と、キャップ軸受部52,53と蓋軸受部54,55とリング軸受部56とをヒンジ中心軸A回りに相対回動自在に軸支するヒンジ軸57と、を有する。
図15、図16及び図22に示すように、リング軸受部56は、収容凹部56bと、リング端面56cと、軸孔56aと、を有する。すなわち、第1ヒンジ32は、収容凹部56bを有する。
本実施形態では収容凹部56bが、リング軸受部56に凹設されてヒンジ軸方向に延びる。具体的に、収容凹部56bは、ヒンジ中心軸Aを中心とする有底の円穴状であり、リング軸受部56のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に開口し、この端面からヒンジ軸方向の一方側に向けて延びる。
リング端面56cは、リング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面である。リング端面56cのうち外周部は、ヒンジ中心軸Aと垂直な方向に広がる平面状である。第1キャップ軸受部(キャップ軸受部)52のヒンジ軸方向の他方側を向くキャップ端面52eと、リング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向くリング端面56c(の外周部)とは、互いに摺動自在に接触する。
また、リング端面56cは、リング端面56cの外周部よりもヒンジ径方向の内側に配置される凹面56dを有する。凹面56dは、リング端面56cの外周部よりもヒンジ軸方向の他方側に窪んで形成される。
軸孔56aは、ヒンジ軸方向に延びる円孔状である。軸孔56aは、収容凹部56bよりも内径寸法が小さい。軸孔56aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、リング端面56cの凹面56dに開口する。軸孔56aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、収容凹部56bの底面に開口する。
付勢部60は、弾性変形可能である。図15~図18に示すように、本実施形態の付勢部60は、ヒンジ軸方向に弾性変形可能な金属製の圧縮コイルバネである。付勢部60は、収容凹部56bに収容される。付勢部60のヒンジ軸方向の一方側の端部は、収容凹部56bのヒンジ軸方向の他方側を向く底面と接触する。付勢部60のヒンジ軸方向の他方側の端部は、封入部61のヒンジ軸方向の一方側を向く端面(後述する付勢部当接面61b)と接触する。
付勢部60は、封入部61を介し第2キャップ軸受部(キャップ軸受部)53に対して、リング軸受部56をヒンジ軸方向の一方側へ向けて付勢する。すなわち、付勢部60は、キャップ本体30に対してリング部材33を、ヒンジ軸方向の一方側へ向けて付勢する。また、付勢部60は、リング部材33がキャップ本体30に対してヒンジ軸方向の他方側へ変位することを、弾性変形することにより許容する。
封入部61は、ヒンジ中心軸Aを中心とする円筒状であり、ヒンジ軸方向に延びる。封入部61は、第2キャップ軸受部53のヒンジ軸方向の一方側に配置され、かつ、付勢部60のヒンジ軸方向の他方側に配置される。封入部61は、ヒンジ軸方向において、第2キャップ軸受部53と付勢部60との間に介装される。封入部61は、少なくとも一部が収容凹部56b内に挿入される。これにより封入部61は、収容凹部56bに付勢部60を封入する。封入部61のうち、収容凹部56bに挿入される部分以外の部分は、第2キャップ軸受部53とリング軸受部56との間で外部に露出する。
本実施形態では、封入部61の少なくとも一部(ヒンジ軸方向の一方側の端部)が収容凹部56b内に挿入されており、封入部61が収容凹部56bから完全に離脱することがないため、収容凹部56bの内部に封入された付勢部60が外部に露出することがない。このため、付勢部60が外観上見えることはなく、良好な美観とすることができる。
封入部61は、第2キャップ軸受部53とは材質の異なるもの、例えば、ポリアセタール(POM)や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)など、第2キャップ軸受部53よりも耐摩耗性に優れた材質のものを好適に用いることができる。
封入部61は、付勢部当接面61bと、外当接面61cと、軸孔61aと、を有する。
付勢部当接面61bは、封入部61のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に配置される。付勢部当接面61bは、付勢部60のヒンジ軸方向の他方側の端部と当接する。
外当接面61cは、封入部61のヒンジ軸方向の他方側を向く端面に配置される。外当接面61cは、第2キャップ軸受部53の内側面53bと摺動自在に接触する。
軸孔61aは、封入部61をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔61aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、付勢部当接面61bに開口する。軸孔61aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、外当接面61cに開口する。軸孔61aは、ヒンジ軸方向に延びる円孔状である。
本実施形態のキャップユニット3Bでは、耐摩耗性に優れた封入部61を第2キャップ軸受部53とは別体に構成することで、第1ヒンジ32の耐久性の向上を図ることが可能である。また、封入部61を第2キャップ軸受部53とは別体に構成することで、キャップ本体30の成形性の向上、及び寸法管理等を容易にすることが可能である。なお、第2キャップ軸受部53については、上記成形性や寸法への影響を考慮しないのであれば、封入部61を別体に構成しなくてもよい。すなわち、例えば、第2キャップ軸受部53と封入部61とが一体化された構成としてもよい。
図15、図16及び図19に示すように、軸カバー58は、ヒンジ軸方向に延びる略多段円筒状である。軸カバー58は、第1キャップ軸受部52、リング軸受部56、付勢部60、封入部61及び第2キャップ軸受部53に対して、ヒンジ軸方向の一方側から挿入される。
軸カバー58は、キャップ軸受部52,53とは材質の異なるもの、例えば、ポリアセタール(POM)や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)など、キャップ軸受部52,53よりも耐摩耗性に優れた材質のものを好適に用いることができる。
軸カバー58は、小径筒部58bと、大径筒部58cと、軸孔58aと、張出突部58dと、軸凸部58eと、を有する。
小径筒部58bは、ヒンジ中心軸Aを中心とする円筒状であり、ヒンジ軸方向に延びる。小径筒部58bは、第1キャップ軸受部52の軸孔52a、リング軸受部56の軸孔56a及び収容凹部56b、付勢部60、封入部61の軸孔61a、ならびに、第2キャップ軸受部53の軸孔53aの各内部に挿入される。また、小径筒部58bのヒンジ軸方向の他方側を向く端面は、第2蓋軸受部55の内側面55bと摺動自在に接触する。
大径筒部58cは、小径筒部58bのヒンジ軸方向の一方側に配置される。大径筒部58cは、小径筒部58bよりも大径の略円筒状であり、小径筒部58bのヒンジ軸方向の一方側の端部と接続される。具体的に、大径筒部58cは、軸カバー58のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に開口部を有する略有底円筒状である。大径筒部58cは、第1キャップ軸受部52の収容穴部52b内に配置される。
軸孔58aは、軸カバー58をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔58aは、ヒンジ中心軸Aを中心とする円孔状である。軸孔58aのヒンジ軸方向の一方側の端部は、大径筒部58cの底壁部に開口する。軸孔58aのヒンジ軸方向の他方側の端部は、小径筒部58bのヒンジ軸方向の他方側を向く端面に開口する。
張出突部58dは、大径筒部58cの外周面からヒンジ径方向の外側に突出し、ヒンジ軸方向に延びるリブ状である。本実施形態では、張出突部58dのヒンジ周方向の幅寸法が、ヒンジ径方向の外側へ向かうに従い小さくなっている。張出突部58dは、第1キャップ軸受部52の溝部52cに係止される。
軸凸部58eは、小径筒部58bの外周面からヒンジ径方向の外側に突出し、ヒンジ軸方向に延びるリブ状である。軸凸部58eは、小径筒部58bのヒンジ軸方向の一方側の端部に配置され、張出突部58dのヒンジ軸方向の他方側の端部と接続される。本実施形態では、軸凸部58eのヒンジ周方向の幅寸法が、ヒンジ径方向の外側へ向かうに従い大きくなっている。軸凸部58eは、第1キャップ軸受部52の軸凸部係止部52dに係止される。
張出突部58dと溝部52cとが係止され、また軸凸部58eと軸凸部係止部52dとが係止されることで、軸カバー58は、第1キャップ軸受部52に対してヒンジ周方向に回動不能とされている。すなわち、軸カバー58は、キャップ本体30に対して、ヒンジ周方向の回動が規制された状態で取り付けられている。
図15~図18に示すように、対面部材59は、ヒンジ中心軸Aを中心とする略円筒状の部材である。具体的に、対面部材59は、ヒンジ軸方向の他方側の端部に開口部を有する略有底円筒状である。対面部材59は、軸カバー58のヒンジ軸方向の一方側に隣り合って配置される。対面部材59は、第1キャップ軸受部52の収容穴部52b及び第1蓋軸受部54の取付凹部54bの各内部にわたって配置される。対面部材59の底壁部は、取付凹部54bの底面と接触する。対面部材59と、軸カバー58の大径筒部58cとは、互いの開口部同士をヒンジ軸方向において対向させるように隣接配置される。
対面部材59には、第1蓋軸受部54とは材質の異なるもの、例えば、ポリアセタール(POM)や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)など、第1蓋軸受部54よりも耐摩耗性に優れた材質のものを好適に用いることができる。
本実施形態のキャップユニット3Bでは、耐摩耗性に優れた対面部材59を第1蓋軸受部54とは別体に構成することで、第1ヒンジ32の耐久性の向上を図ることが可能である。なお、第1蓋軸受部54については、必ずしも対面部材59を別体に構成したものに限らず、例えば対面部材59が一体化された構成や、その表面に耐摩耗性のコーティングを施した構成としてもよい。
対面部材59は、フランジ部59bと、蓋押し部59cと、軸孔59aと、を有する。
フランジ部59bは、対面部材59のヒンジ軸方向の一方側の端部に配置され、対面部材59の外周面からヒンジ径方向の外側に張り出すフランジ状である。フランジ部59bのヒンジ軸方向の一方側を向く面は、取付凹部54bの底面と接触する。フランジ部59bのヒンジ軸方向の他方側を向く面は、第1キャップ軸受部52のヒンジ軸方向の一方側を向く端面と摺動自在に接触する。
蓋押し部59cは、対面部材59のヒンジ軸方向の一方側の端部に配置される。蓋押し部59cは、フランジ部59bのヒンジ周方向の一部を切り欠くように平面状に形成される。蓋押し部59cは、第1蓋軸受部54の回転当接部54cに対して、下側から接触する。
軸孔59aは、対面部材59の底壁部をヒンジ軸方向に貫通する。軸孔59aは、ヒンジ中心軸Aを中心とする円孔状である。
トーションバネ42は、軸カバー58の大径筒部58c及び対面部材59の各内部にわたって配置される。トーションバネ42は、ヒンジ中心軸Aを中心とする金属製のねじりコイルバネである。図18に示すように、トーションバネ42は、コイル状に巻き回された巻回部42aと、巻回部42aのヒンジ軸方向の一方側の端部から延長された一方の突出端42bと、巻回部42aのヒンジ軸方向の他方側の端部から延長された他方の突出端42cと、を有している。
特に図示しないが、トーションバネ42は、一方の突出端42bが対面部材59の周壁部に係止され、他方の突出端42cが大径筒部58cの周壁部に係止された状態で、第1ヒンジ32内に配置されている。
上記構成により、使用者が、蓋体31を開放位置から開方向とは反対側、つまり閉方向に向かって回動させたときには、第1蓋軸受部54の回転当接部54cと蓋押し部59cとが当接しているため、対面部材59も蓋体31と共に閉方向へ回動させられる。これにより、トーションバネ42の一方の突出端42bと他方の突出端42cとの間の開き角が狭まる方向に弾性変形させられ、その反発力(復元変形力)により、キャップ本体30に対して蓋体31を開方向に向かって付勢することが可能となっている。また蓋体31が開方向に付勢されることで、リング部材33も蓋体31を介して間接的に、開方向に付勢される。
蓋体31が開方向、及び閉方向へ回動させられる際、蓋体31及び対面部材59はヒンジ周方向に回動するのに対し、キャップ本体30及び軸カバー58はヒンジ周方向に回動しない。このため、第1蓋軸受部54は第1キャップ軸受部52と、対面部材59は第1キャップ軸受部52及び軸カバー58と、第2蓋軸受部55は第2キャップ軸受部53及び軸カバー58と、それぞれ摺動する。
図15及び図16に示すように、ヒンジ軸57は、ヒンジ中心軸Aを中心とする円柱状であり、ヒンジ軸方向に延びる。ヒンジ軸57は、金属製である。ヒンジ軸57は、第1蓋軸受部54、対面部材59、トーションバネ42、第1キャップ軸受部52、軸カバー58、リング軸受部56、付勢部60、封入部61、第2キャップ軸受部53及び第2蓋軸受部55を、ヒンジ軸方向に貫通して設けられている。また、ヒンジ軸57は、軸カバー58を介して、キャップ軸受部52,53とリング軸受部56とを、ヒンジ中心軸A回りに相対回動自在に軸支する。
また、図16、図21及び図22に示すように、本実施形態では第1ヒンジ32のクリック機構(収納状態保持機構22)として、キャップ端面52e及びリング端面56cのうち一方は、段差部63を有し、キャップ端面52e及びリング端面56cのうち他方は、付勢部60の付勢力に抗して段差部63をヒンジ中心軸A回りに乗り越え可能な凸部62を有する。
具体的に、本実施形態では、キャップ端面52eが、キャップ端面52eからヒンジ軸方向の他方側に突出する突起状の段差部63を有する。また、リング端面56cが、凹面56dからヒンジ軸方向の一方側に突出する突起状の凸部62を有する。
本実施形態のキャップユニット3Bは、リング部材33の収納状態で、リング部材33の姿勢を保持する収納状態保持機構22を備えている。そして、収納状態保持機構22は、リング部材33に設けられる凸部(被係止部)62と、収納状態とされたリング部材33の凸部62に係止される段差部(係止部)63と、を有している。本実施形態においても、収納状態保持機構22は、前後方向において、キャップ中心軸Cよりも第1ヒンジ(ヒンジ)32側(つまり後側)に配置される。
凸部62は、使用者の操作等により、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、段差部63をヒンジ周方向に乗り越える。
詳しくは、リング部材33の収納状態から、リング部材33を開放状態へと移行する過程において、凸部62は、リング部材33とともにヒンジ中心軸A回りに回動されていき、リング部材33が所定以上のトルクで回動されることにより、付勢部60の付勢力に抗して、自身が配置されるリング軸受部56をヒンジ軸方向の他方側へ押し込みつつ、段差部63をヒンジ中心軸A回りに乗り越え可能である。
すなわち、リング部材33の収納状態から、リング部材33を開放状態へと移行する過程において、凸部62は、付勢部60の付勢力に抗して段差部63をヒンジ周方向に乗り越え可能である。具体的には、上記過程において、段差部63に凸部62が接触させられることで、リング軸受部56(リング部材33)をヒンジ軸方向の他方側へ向けて変位させる力が生じ、付勢部60が弾性変形させられる。付勢部60が弾性変形することで、リング軸受部56がヒンジ軸方向の他方側に変位し、凸部62が段差部63をヒンジ周方向に乗り越える。
また上記とは逆に、リング部材33を開放状態から収納状態に戻す過程では、リング部材33が前側へ回動し、収納状態となる直前において、凸部62が段差部63を乗り越えることにより、再び収納状態保持機構22は、リング部材33を収納状態の姿勢で保持する。この乗り越えの際、使用者はクリック感を得ることができ、操作が完了したことを感じることができる。
なお、収納状態とされたリング部材33が後側(開方向)へ回動する場合には、凸部62が段差部63をヒンジ周方向の反対側へ乗り越える際の操作抵抗が発生するため、意図しない後側への回動を防ぐことが可能となる。さらに、使用者が後側へ向けて回動させる際には、当該乗り越えの操作抵抗により使用者はクリック感を得ることができ、回動操作が開始されたことを感じることが可能となる。
本実施形態においては、リング部材33が収納状態となる直前において凸部62が段差部63を乗り越える構成としているが、これに限らず、凸部62及び段差部63の各位置を適宜調整することで、乗り越え位置を自由に設定できる。例えば、本実施形態の参考例では、リング部材33が開放状態として後側へ限界まで回動する直前に、凸部62が段差部63を乗り越えるように構成してもよい。この場合、凸部62と段差部63とが係止されることで、リング部材33が開放状態に保持される。このため、凸部62及び段差部63は、リング部材33の開放状態で、リング部材33の姿勢を保持する開放状態保持機構として機能する。
また別の例として、リング部材33が開放状態として上方向に起立する位置にて、凸部62が段差部63を乗り越えるように構成してもよい。この場合、当該乗り越えの操作抵抗により、使用者はクリック感を得ることができ、リング部材33が上方向に起立したことを感じることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、付勢部60が、キャップ本体30に対してリング部材33をヒンジ軸方向へ向けて付勢している。このため、リング部材33の回動時の摺動に抵抗を生じており、例えば付勢部60の弾性力によって摺動抵抗を調整することで、リング部材33を上方向に起立した位置にて停止させることが可能である。その結果、使用者はリング部材33が上方向に起立した状態の飲料用容器1Bを置いておくことで、すぐにリング部材33に指を掛けて持ち運ぶことが可能となる。
なお、上記摺動抵抗によって、上方向に起立した位置に限らず、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させている途中の任意の位置で停止(静止)させることが可能である。
また、本実施形態の収納状態保持機構22においては、凸部62が段差部63を乗り越える構造としているが、第1の実施形態の収納状態保持機構21を参照し、凸部62が段差部63を乗り越えず、乗り上げたままとなる構造としてもよい。例えば、凸部62、もしくは段差部63の一方を他方に対して窪む凹形状とする。仮に、段差部63を凹形状とした場合について記載し、ここで凹状の段差部を63′とする。
この場合、凸部62が段差部63′に収納された状態から、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させることで、凸部62はリング部材33とともに回動されていき、リング部材33が所定以上のトルクで回動されることにより、付勢部60の付勢力に抗してリング軸受部56(リング部材33)をヒンジ軸方向の他方側へ押し込みつつ、段差部63′をヒンジ中心軸A回りに乗り上げることが可能である。乗り上げた後は、その乗り上げた状態のまま、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させることで、凸部62がキャップ端面52eに対し、摺動自在に接触する。
仮に、本実施形態における付勢部60による付勢がなかったとしても、当該構造であれば、凸部62が段差部63′を乗り上げた後の、凸部62がキャップ端面52eに対して押し付けられて生じる弾性変形の具合、材料や形状による摩擦などにより、摺動抵抗を調整することで、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させている途中の任意の位置で停止(静止)させることが可能である。つまり、一方が他方に対し乗り上げたままの状態で摺動する場合には、摺動のストロークの大部分において、高い摺動抵抗を設定することが可能であり、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させている途中の任意の位置で停止させることが可能となる。これは、第1実施形態において、付勢部19がなかった場合も同様である。
また上記とは逆に、凸部62が段差部63′をヒンジ中心軸A回りに乗り上げたままの状態から、凸部62が段差部63′に収納された状態へ戻す場合について記載する。この場合、リング部材33をヒンジ中心軸A回りに上記と逆方向へ回動させることで、凸部62が段差部63′に対してヒンジ周方向に回動しつつ、これらが互いにヒンジ軸方向に対抗する位置となったときに、付勢部60が復元変形して、凸部62がヒンジ軸方向の一方側に向けて変位し、凸部62が段差部63′に再び挿入(係止)される。
なお、上記同様、本実施形態における付勢部60による付勢がなかったとしても、凸部62がキャップ端面52eに対して押し付けられて生じる弾性変形の具合、材料や形状による摩擦などにより、摺動抵抗を調整することで、凸部62が段差部63′に収納された状態へ戻すことが可能である。
また、上述の通り、凸部62と段差部63を入れ替え、凸部62を段差部63に対する凹形状としても、同様の効果を奏することが可能である。
これに対し、本実施形態の凸部62と段差部63のように、凸形状同士の乗り越えからキャップ端面52eとリング端面56cが摺動するような場合において説明する。この場合、双方凸形状である凸部62と段差部63だけでリング部材33の状態を保持するのではなく、閉方向、もしくは開方向のどちらかの限界まで回動させた状態と、そのそれぞれ回動限界の直前に凸部62、段差部63を備えることで、収納状態保持機構もしくは開放状態保持機構として機能する。つまり、リング部材33がそれ以上回動できない位置があり、その状態を脱するようにリング部材33を回動させた際、一時的に摺動抵抗が高まることで乗り越えが行われる。乗り越えた後は摺動抵抗が低いため、リング部材33をスムーズに回動することができる。つまり、一方が他方を乗り越える場合には、乗り越え時の一時のみ高い摺動抵抗を設定することが可能である。
そのため、例えば付勢部60によるキャップ本体30に対するリング部材33のヒンジ軸方向への付勢のような、摺動抵抗を与える機構がなかった場合、1組の凸形状同士の乗り越えのみでは、リング部材33を上方向に起立した位置や、回動途中の任意の位置(つまり摺動抵抗の低い位置)にて停止(静止)させることは難しい。当然、2組の凸形状同士の乗り越え形状を用意し、その間に疑似的な凹形状を作り出すことで、任意の位置で停止させることは可能である。
なお、上記付勢部60による摺動抵抗によって、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させている途中の任意の位置で停止させる場合においては、付勢の方向はヒンジ軸方向の一方側である締まり側T1であろうと、ヒンジ軸方向の他方側である緩み側T2であろうと、どちら向きであっても問題はない。
このように本実施形態では、第1ヒンジ32が、段差部63と凸部62とを含むクリック機構として収納状態保持機構22を有しており、クリック機構は、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向、又は閉方向へ回動する際、クリック感を付与する。
また、本実施形態では、付勢部60による摺動抵抗によって、リング部材33をヒンジ中心軸A回りへ回動させている途中の任意の位置で停止(静止)させることが可能である。
以上説明した本実施形態のキャップユニット3B及び飲料用容器1Bによれば、前述の実施形態と同様の作用効果が得られる。
詳しくは、本実施形態のように、口形成部材36の通液口37を開閉する蓋体31、及び、蓋体31を閉塞位置で固定する蓋ロック機構43が設けられる構成においても、第1実施形態と同様に、リング部材33を開放状態としたり収納状態としたりして、リング部材33の姿勢を適宜好適に選択でき、利便性が高い。また、リング部材33を収納状態の姿勢で保持する収納状態保持機構22が設けられているので、収納状態のリング部材33が意図せず開放状態となることを抑制でき、使い勝手がよく、かつ操作性がよい。また、キャップユニット3Bと容器本体2Bとの螺合状態を良好に維持することができる。
具体的に、本実施形態の第1ヒンジ32において、リング軸受部56(リング部材33)が付勢部60によって付勢されている方向は、ヒンジ軸方向の一方側であり、つまりリング部材33は概ね周方向の締まり側T1へ付勢されている。また、リング部材33を付勢部60の付勢力に抗して押し込むことで、リング軸受部56はヒンジ軸方向の他方側へスライド移動する。このスライド移動の方向は、概ね周方向の緩み側T2である。つまり、リング部材33に付与された周方向の緩み側T2への回転力を、付勢部60の弾性変形によって吸収でき、この回転力がキャップ本体30に伝わることを防ぐことができる。
より詳しくは、従来では、例えば、使用者がリング部材に指を通した状態で飲料用容器を持ち運んだ場合に、持ち方によっては容器本体の重量などによってキャップユニットが周方向の緩み側へ回転してしまうおそれがあった。また、同様に飲料用容器が倒立姿勢とされて(キャップユニットが鉛直方向の下方へ向けられた姿勢で)落下した場合にも、落下面との当たり方次第では、キャップユニットが周方向の緩み側へ回転してしまうおそれがあった。これらの場合、キャップユニットが周方向の緩み側へ回転してしまうと、止水パッキンによる張出部と口形成部材との間の密閉が解除されるため、容器本体に収容された飲料(内容物)が容器外部に漏れ出してしまうことがある。
一方、本実施形態においては、リング部材33の周方向の緩み側T2への回転力が付勢部60の弾性変形によって吸収されることで、キャップ本体30は回転せずに済む。そのため、キャップユニット3Bと容器本体2Bとの螺合が緩むことがなく、容器本体2Bに収容された飲料が漏れ出してしまうことはない。なお、容器本体2Bに飲料を収容する際や、容器本体2Bとキャップユニット3Bとを分解して洗浄したい場合などには、キャップユニット3B全体、もしくはキャップ本体30の周壁部30a等を掴み、キャップユニット3Bを周方向の緩み側T2へ回転させることで、付勢部60による付勢に関係なく、使用者はキャップユニット3Bを取り外すことが可能である。また、当然ながらキャップユニット3Bを周方向の締まり側T1へ回転させることも、上記同様キャップユニット3B全体、もしくはキャップ本体30の周壁部30a等を掴むことで、問題なく行なうことができる。
なお、本実施形態においては、キャップ本体30側に2つのキャップ軸受部52,53を備え、蓋体31側に2つの蓋軸受部54,55を備え、リング部材33側に1つのリング軸受部56を備える構成としているが、これらの数や配置を互いに入れ替えても同様の効果を得ることが可能である。
すなわち、例えば、キャップ本体30側に1つのキャップ軸受部を備え、その1つのキャップ軸受部をヒンジ軸方向の両側から挟むように、リング部材33側に2つのリング軸受部を備えてもよい。さらにそのヒンジ軸方向の両外側から挟むように、蓋体31側に2つの蓋軸受部を備える構成とすることも可能である(第4実施形態の図32を参照)。
もしくは、キャップ本体30側に1つのキャップ軸受部を備え、その1つのキャップ軸受部をヒンジ軸方向の両側から挟むように蓋体31側に2つの蓋軸受部を備え、さらにそのヒンジ軸方向の両外側から挟むように、リング部材33側に2つのリング軸受部を備える構成とすることも可能である(第5実施形態の図37を参照)。
もしくは、蓋体31側に1つの蓋軸受部を備え、その1つの蓋軸受部をヒンジ軸方向の両側から挟むようにリング部材33側に2つのリング軸受部を備え、さらにその両外側から挟むようにキャップ本体30側に2つのキャップ軸受部を備える構成とすることも可能である。
もしくは、リング部材33側に1つのリング軸受部を備え、その1つのリング軸受部をヒンジ軸方向の両側から挟むように蓋体31側に2つの蓋軸受部を備え、さらにその両外側から挟むようにキャップ本体30側に2つのキャップ軸受部を備える構成とすることも可能である。
つまり、キャップ軸受部、蓋軸受部及びリング軸受部のヒンジ軸方向における並び順は適宜選択可能であり、リング軸受部が、キャップ軸受部もしくは蓋軸受部に対し、ヒンジ軸方向の一方側である締まり側T1へ付勢されていることが重要である。
また、本実施形態においても、第1ヒンジ32がクリック機構としての収納状態保持機構22を有するため、リング部材33が収納状態にあるときに、リング部材33を開方向へ回動させると、凸部62が段差部63を乗り越えることでクリック感を得ることができ、回動操作が開始されたことを感覚的に認識できる。また、収納状態のリング部材33が開方向へ回動する際、凸部62が段差部63を乗り越えるときに付勢力による抵抗が生じるため、意図しないリング部材33の開方向への回動については抑制される。
また、本実施形態では、リング部材33の下面33aが、この下面33aが対向する蓋体31の蓋頂壁部31bの形状に倣う形状とされている。具体的に、本実施形態では、リング部材33の下面33aが対向する蓋頂壁部31bの外周部がテーパ面31eであり、リング部材33の下面33aは、このテーパ面31eに倣う逆テーパ面状である。
この場合、リング部材33の下面33aを、蓋体31の蓋頂壁部31bの外周部に密着させるように配置することができる。すなわち、リング部材33が収納状態とされたときに、蓋体31上での収まりがよい。このため、リング部材33の収納状態の姿勢を安定化させやすい。また、リング部材33を蓋頂壁部31bの外周部に密着させることで、キャップユニット3B全体としての上下方向の寸法の嵩張りを抑えることができ、よりコンパクト化を図りやすい。さらにこの場合、リング部材33を収納状態とすることで、キャップユニット3Bが美的外観に優れたものとなる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態のキャップユニット3C及びこれを備えた飲料用容器1Cについて、図23~図27を参照して説明する。なお本実施形態では、前述の実施形態と同じ構成については、同じ名称や符号を付すなどしてその説明を省略する場合がある。
図23及び図24に示すように、本実施形態の飲料用容器1Cは、キャップユニット3Cと、キャップユニット3Cが取り付けられた有底筒状の容器本体2Cと、を備える。キャップユニット3Cは、上部が開口した容器本体2Cの口頸部2cに、螺合により着脱自在に取り付けられる。
本実施形態において、図24に示すキャップユニット3Cの縦断面図は、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の収納状態を表している。図25に示すキャップユニット3Cの斜視図は、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の開放状態を表している。図26に示すキャップユニット3Cの斜視図は、蓋体31の開状態(開放位置)かつリング部材33の収納状態を表している。
図23~図25に示すように、キャップユニット3Cの蓋体31は、蓋体31の蓋頂壁部31bから窪む凹状または溝状の収納凹部を有しており、本実施形態ではこの収納凹部が、外周溝31fとされている。すなわち、蓋体31の蓋頂壁部31bは、外周溝(収納凹部)31fを有する。
外周溝31fは、蓋頂壁部31bの外周部に配置される。外周溝31fは、蓋頂壁部31bのうち外周溝31f以外の部分よりも下側に窪み、周方向に延びる。外周溝31fは、中心軸Cを中心とする環状である。外周溝31fは、上面視で略多角形状をなしており、本実施形態では略四角形状をなす。ただしこれに限らず、特に図示しないが、外周溝31fは、上面視で略円形状をなしていてもよい。 外周溝31fは、蓋体31の上端外周部に位置しており、上側及び径方向外側に開口する。
図24に示すように、中心軸Cと平行な縦断面視において、外周溝31fの壁面(溝の内壁)は、径方向外側へ向かうに従い下側に向けて延びる。具体的に、本実施形態では外周溝31fが、この縦断面視において凹曲線状をなす。すなわち、外周溝31fの壁面は、凹曲面状である。ただしこれに限らず、外周溝31f(の壁面)は、径方向外側を向く側壁と、上側を向く略平面状の底壁と、を有していてもよい(例えば、図36を参照)。
リング部材33は、キャップ本体30の上側かつ蓋体31の上側に配置される。本実施形態において、リング部材33は、略多角形状をなし、具体的には略四角形状をなしている。ただしこれに限らず、特に図示しないが、リング部材33は、略円形状をなしていてもよい。
図24に示すリング部材33の収納状態において、リング部材33は、蓋頂壁部31b上に配置され、より詳しくは、蓋頂壁部31bの外周部上、すなわち外周溝31f上に配置される。リング部材33の収納状態で、リング部材33の少なくとも一部は、外周溝(収納凹部)31fに収納される。
リング部材33の下面33aは、中心軸Cを中心とする環状である。リング部材33の下面33aは、この下面33aが対向する蓋体31の蓋頂壁部31bの形状に倣う形状とされている。すなわち、リング部材33の下面33aは、この下面33aが対向する外周溝31fの溝形状に倣った形状である。具体的に、図24に示す縦断面視において、リング部材33の下面33aは、径方向外側へ向かうに従い下側に向けて延びる。本実施形態ではリング部材33の下面33aが、この縦断面視において凸曲線状をなす。すなわち、リング部材33の下面33aは、凸曲面状である。ただしこれに限らず、リング部材33は、下側を向く略平面状の下面と、径方向内側を向く内側面と、を有していてもよい(例えば、図36を参照)。
図27に示すように、リング部材33の外周面33cは、上側へ向かうに従い径方向内側に向けて延びる。すなわち、リング部材33の外周面33cは、上側へ向かうに従い縮径するテーパ面状である。本実施形態では、図27に示すようにリング部材33が収納状態とされたときに、リング部材33の外周面33cが、蓋体31の蓋周壁部31aの外周面に連続するように(連続する1つの面を形成するように)、蓋周壁部31aと略面一に配置される。すなわち、リング部材33の外周面33cは、蓋体31の蓋周壁部31aと連続するように配置される。
また本実施形態では、図24及び図27に示すように、リング部材33が収納状態とされたときに、リング部材33の上面33bは、蓋体31の蓋頂壁部31bと連続するように配置されている。具体的に、リング部材33の上面33bと、蓋体31の蓋頂壁部31bの上面とは、連続する1つの面を形成するように、略面一に配置されている。
また本実施形態では、図23及び図25に示すように、リング部材33が、第1ヒンジ(ヒンジ)32に接続されるリング後端部33gと、リング部材33が収納状態とされたときに最も前側に位置するリング前端部33hと、リング後端部33gとリング前端部33hとを接続する一対のリング側端部33iと、を有する。
そして、リング後端部33g、リング前端部33h及び一対のリング側端部33iのうち少なくとも1つ以上が、外周溝(収納凹部)31fに配置される。詳しくは、外周溝31fは、リング後端部33gが配置される後端配置部31gと、リング前端部33hが配置される前端配置部31hと、一対のリング側端部33iが配置される一対の側端配置部31iと、を有する。すなわち、本実施形態では、リング後端部33g、リング前端部33h及び一対のリング側端部33iのすべてが、外周溝(収納凹部)31fに配置される。
また、蓋体31のうち前端配置部31hのさらに前方には、蓋周壁部31aが一段窪んだ溝部31kが設けられている。溝部31kがあるため、リング部材33の収納状態において、リング部材33の下面33aの前端と蓋周壁部31aとの間に隙間が設けられている。したがって、使用者は溝部31kに指を入れリング部材33に掛けることで、リング部材33を収納状態から開放状態へ移行しやすい。
また、本実施形態のキャップユニット3Cは、図24に示すように、リング部材33の下面33aと蓋体31の蓋頂壁部31bとが対向するリング部材33の収納状態で、リング部材33の姿勢を保持する収納状態保持機構23を備えている。そして、収納状態保持機構23は、リング部材33に設けられる突起(被係止部)70と、収納状態とされたリング部材33の突起70に係止される弾性片(係止部)71と、を有している。
突起70は、リング部材33のリング軸受部56から前側に突出して設けられている。弾性片71は、弾性変形可能な板状をなしており、蓋体31の蓋頂壁部31bの後端部から下側に向けて延びている。リング部材33が収納状態とされたときに、弾性片71は、突起70に対してヒンジ周方向の開方向側から隙間をあけて対向し、または接触する。
弾性片71の先端(下端)とヒンジ中心軸Aとの間のヒンジ径方向に沿う寸法は、突起70の先端(前端)とヒンジ中心軸Aとの間のヒンジ径方向に沿う寸法に比べて、同等以下とされている。
突起70は、使用者の操作等により、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、弾性片71をヒンジ周方向に乗り越える。
詳しくは、リング部材33の収納状態から、リング部材33を図25に示す開放状態へと移行する過程において、突起70は、リング部材33とともにヒンジ中心軸A回りに回動されていく。リング部材33が所定以上のトルクで回動されることにより、突起70は、弾性片71に摺接しつつ弾性片71をヒンジ径方向の外側へ弾性変形させて、弾性片71をヒンジ中心軸A回りに乗り越え可能である。この乗り越えの際、使用者はクリック感を得ることができ、リング部材33が収納状態から離脱したことを、感覚的に認識できる。
また上記とは逆に、リング部材33を開放状態から収納状態に戻す過程では、リング部材33がヒンジ周方向の閉方向側へ回動され、収納状態となる直前において、突起70が弾性片71に摺接しつつ弾性片71をヒンジ径方向の外側へ弾性変形させて、弾性片71をヒンジ中心軸A回りに乗り越える。これにより、再び収納状態保持機構23は、リング部材33を収納状態の姿勢で保持する。またこの乗り越えの際、使用者はクリック感を得ることができ、操作が完了したことを感じることができる。
また、本実施形態においても、収納状態保持機構23は、前後方向において、キャップ中心軸Cよりも第1ヒンジ(ヒンジ)32側(つまり後側)に配置されている。
また別の例(本実施形態の参考例)として、リング部材33が開放状態として上方向に起立する位置にて、突起70が弾性片71をヒンジ中心軸A回りに乗り越えるように構成してもよい。この場合、当該乗り越えの操作抵抗により、使用者はクリック感を得ることができ、リング部材33が上方向に起立したことを感じることが可能となる。
また、本実施形態においては、突起70の形状、弾性片71の形状、および突起70と弾性片71との当たり方等を調整することで、突起70が弾性片71に任意の位置において乗り上げ、乗り上げたままの状態で摺動させることが可能である。詳しくは、弾性片71と突起70それぞれの形状に加え、摺動距離、当接する角度、摺動抵抗等を調整する。使用者は、突起70が弾性片71に乗り上げた際に急な抵抗感を感じるため、クリック感と同様に操作感を得ることができる。
乗り上げる任意の位置は、リング部材33の収納状態からリング部材33を開放状態へと移行する過程、リング部材33が開放状態として上方向に起立する位置、リング部材33が開放状態として後側へ限界まで回動する直前など、いずれの位置でもよい。
また、本実施形態においては、同様に突起70の形状、弾性片71の形状、および突起70と弾性片71との当たり方等を調整することで、ヒンジ中心軸A回りの任意の位置において、突起70が弾性片71に乗り上げた状態のままリング部材33を停止(静止)させることも可能である。詳しくは、弾性片71と突起70それぞれの形状に加え、摺動距離、当接する角度、摺動抵抗等を調整する。特に、リング部材33のヒンジ中心軸A回りの回動に応じて、摺動抵抗を段階的に高めるように調整することで、スムーズな停止を行うことができる。
乗り上げたまま停止させる任意の位置は、リング部材33が開放状態として上方向に起立する位置などが考えられる。例えば、リング部材33を開放状態として上方向に起立する位置で停止させた場合、使用者はリング部材33が上方向に起立した状態の飲料用容器1Cを置いておくことで、すぐにリング部材33に指を掛けて持ち運ぶことが可能となる。
また、本実施形態のキャップユニット3Cは、図26に示すように、蓋体31がヒンジ中心軸A回りの開方向へ回動した開放位置で、蓋体31の姿勢を保持する開放位置保持機構24をさらに備えている。そして、開放位置保持機構24は、蓋体31に設けられる蓋用弾性片(蓋用被係止部)72と、開放位置とされた蓋体31の蓋用弾性片72に係止される蓋用突起(蓋用係止部)73と、を有している。なお本実施形態では、開放位置保持機構24すなわち蓋用弾性片72及び蓋用突起73の組が、リング部材33のリング軸受部56を挟むようにしてヒンジ軸方向に並んで一対設けられている。
蓋用突起73は、キャップ本体30のキャップ軸受部52,53から後側に突出して設けられている。蓋用弾性片72は、弾性変形可能な板状をなしており、蓋体31の蓋頂壁部31bの後端部から下側に向けて延びている(図25を参照)。図26に示すように、蓋体31が開放位置とされたときに、蓋用弾性片72は、蓋用突起73に対してヒンジ周方向の開方向側から隙間をあけて対向し、または接触する。
蓋用弾性片72の先端とヒンジ中心軸Aとの間のヒンジ径方向に沿う寸法は、蓋用突起73の先端(後端)とヒンジ中心軸Aとの間のヒンジ径方向に沿う寸法に比べて、同等以下とされている。
蓋用弾性片72は、使用者の操作等により、蓋体31がヒンジ中心軸A回りの閉方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、蓋用突起73をヒンジ周方向に乗り越える。
詳しくは、蓋体31の開放位置から、蓋体31を図24に示す閉塞位置へと移行する過程において、蓋用弾性片72は、蓋体31とともにヒンジ中心軸A回りに回動されていく。蓋体31が所定以上のトルクで回動されることにより、蓋用弾性片72は、蓋用突起73に摺接しつつ自身がヒンジ径方向の外側へ弾性変形させられることで、蓋用突起73をヒンジ中心軸A回りに乗り越え可能である。この乗り越えの際、使用者はクリック感を得ることができ、蓋体31が開放位置から離脱したことを、感覚的に認識できる。
また上記とは逆に、蓋体31を閉塞位置から開放位置に開く過程では、蓋体31がヒンジ周方向の開方向側へ回動され、開放位置となる直前において、蓋用弾性片72が蓋用突起73に摺接しつつ、自身がヒンジ径方向の外側へ弾性変形させられることで、蓋用突起73をヒンジ中心軸A回りに乗り越える。これにより、開放位置保持機構24は、蓋体31を開放位置の姿勢で保持する。またこの乗り越えの際、使用者はクリック感を得ることができ、操作が完了したことを感じることができる。
また、開放位置保持機構24は、前後方向において、キャップ中心軸Cよりも第1ヒンジ(ヒンジ)32側(つまり後側)に配置されている。
以上説明した本実施形態のキャップユニット3C及び飲料用容器1Cでは、リング部材33を収納状態で保持する収納状態保持機構23が設けられている。このため、例えば、飲料用容器1Cを倒立姿勢にした場合や飲料用容器1Cに遠心力が作用した場合などにおいて、収納状態のリング部材33が意図せず開放状態となることを抑制できる。したがって、リング部材33の嵩張りがより安定して抑えられ、飲料用容器1Cを鞄などに収納する際や、キャップを開閉操作する際などにリング部材33が邪魔になりにくく、使い勝手がよい。
また本実施形態では、収納状態保持機構23が、リング部材33に設けられる突起(被係止部)70と、収納状態とされたリング部材33の突起70に係止される弾性片(係止部)71と、を有しており、突起70は、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、弾性片71を乗り越える。
この場合、突起(被係止部)70と弾性片(係止部)71とが係止されることで、収納状態のリング部材33が意図せず開放状態となることを安定して抑えることができる。また、リング部材33の使用時には、使用者が一定以上の回転力(所定以上のトルク)でリング部材33を開方向に回動させることにより、面倒な操作を要することなく、簡単にリング部材33を開放状態にすることができる。このため、操作性がよい。
また、使用者が、収納状態のリング部材33をヒンジ中心軸A回りの開方向に回動させたときに、突起(被係止部)70が弾性片(係止部)71を乗り越えることで、使用者はクリック感を得ることができる。このクリック感が得られることで、リング部材33が収納状態から解除されたことを、使用者は感覚的に認識することができる。
また、開放状態とされたリング部材33を収納状態に戻す際においては、突起(被係止部)70が弾性片(係止部)71を上記とは逆向きに乗り越えることで、やはり使用者はクリック感を得ることができる。このクリック感が得られることで、リング部材33が再び収納状態とされたことを、使用者は感覚的に認識することができる。
また本実施形態では、収納状態保持機構23が、前後方向において、キャップ中心軸Cよりも第1ヒンジ32側に配置されている。
この場合、収納状態保持機構23とヒンジ中心軸Aとの間の距離が小さく抑えられるとともに、収納状態保持機構23の回動半径が小さく抑えられる。これにより、収納状態保持機構23は、製造時の成形誤差や部品変形等による影響を受けにくくなるため、収納状態保持機構23の機能が良好に維持される。また、収納状態保持機構23が前側からは見えにくい位置に配置されることから、外観上のデザイン性がよい。
また本実施形態では、蓋体31を開放位置で保持する開放位置保持機構24が設けられている。このため、例えば、使用者が飲料を飲む際に勢いよく容器を傾けるなどしても、開放位置の蓋体31が意図せず閉まって顔に当たる等の不具合を抑制することができる。
また本実施形態では、開放位置保持機構24が、蓋体31に設けられる蓋用弾性片(蓋用被係止部)72と、開放位置とされた蓋体31の蓋用弾性片72に係止される蓋用突起(蓋用係止部)73と、を有しており、蓋用弾性片72は、蓋体31がヒンジ中心軸A回りの閉方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、蓋用突起73を乗り越える。
この場合、使用者が飲料を飲む際には、蓋用弾性片(蓋用被係止部)72と蓋用突起(蓋用係止部)73とが係止されることで、開放位置の蓋体31が意図せず閉塞位置へ回動することを安定して抑制できる。また、使用者が飲料を飲み終わった後は、使用者が一定以上の回転力(所定以上のトルク)で蓋体31を閉方向に回動させることにより、簡単に蓋体31を閉塞位置に戻すことができる。このため、操作性がよい。
また、使用者が、開放位置の蓋体31をヒンジ中心軸A回りの閉方向に回動させたときに、蓋用弾性片(蓋用被係止部)72が蓋用突起(蓋用係止部)73を乗り越えることで、使用者はクリック感を得ることができる。このクリック感が得られることで、蓋体31が開放位置から解除されたことを、使用者は感覚的に認識することができる。
また、閉塞位置の蓋体31を開いて開放位置とする際においては、蓋用弾性片(蓋用被係止部)72が蓋用突起(蓋用係止部)73を上記とは逆向きに乗り越えることで、やはり使用者はクリック感を得ることができる。このクリック感が得られることで、蓋体31が開放位置とされたことを、使用者は感覚的に認識することができる。
また、本実施形態のキャップユニット3C及び飲料用容器1Cでは、収納状態とされたリング部材33の少なくとも一部を収納する外周溝(収納凹部)31fが設けられている。このため、リング部材33を収納状態としたときに、リング部材33がキャップユニット3Cの上側に出っ張る寸法が小さく抑えられ、リング部材33を設けたことによる嵩張りが抑制される。これにより、リング部材33がキャップユニット3Cの外観上のデザイン性に影響することを抑制できる。本実施形態のように、収納状態のリング部材33をキャップユニット3Cの外形形状と略一体化させることも可能となる。
具体的に、外周溝(収納凹部)31fには、リング部材33の構成要素であるリング後端部33g、リング前端部33h及び一対のリング側端部33iのうち少なくとも1つ以上が配置され、本実施形態では、これらの構成要素がすべて外周溝31fに配置される。リング部材33がキャップユニット3Cから出っ張ることを、より安定して抑制できる。
また本実施形態では、図27に示すようにリング部材33が収納状態とされたときに、リング部材33の上面33bは、蓋体31の蓋頂壁部31bと連続するように配置され、リング部材33の外周面33cは、蓋体31の蓋周壁部31aと連続するように配置される。
この場合、リング部材33を収納状態としたときに、リング部材33がキャップユニット3Cの上面や外周面から出っ張らない。このため、収納状態のリング部材33をキャップユニット3Cの外形形状とより一体化させることができ、キャップユニット3Cの外観デザインがより良好なものとなる。
ここで、第3実施形態のキャップユニット3Cの変形例について、図28及び図29を参照して説明する。図28は、第3実施形態の変形例のキャップユニット3Cの蓋体31の一部を示す斜視図であり、図29は、第3実施形態の変形例のキャップユニット3Cを示す斜視図である。
図28及び図29に示すように、この変形例では、収納状態保持機構23が、リング部材33に設けられるリング端部76を有し、リング端部76は、係止端部76aと、係止凹部(被係止部)76bとを有している。また、この変形例では、収納状態保持機構23は、係止端部76aを乗り上げた後に、収納状態とされたリング部材33の係止凹部76bに係止される弾性突起(係止部)74と、を有している。
係止端部76aは、リング部材33におけるリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面(ヒンジ中心軸Aと垂直な面)と、リング軸受部56のうちヒンジ軸方向の一方側を向く端面と他方側を向く端面の間を連結する面(ヒンジ中心軸Aと並行な面)との間を連結する角部として形成されている。係止凹部76bは、リング部材33のリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面から、ヒンジ軸方向の他方側に窪んで形成されている。弾性突起74は、弾性変形可能な板状をなしており、蓋体31の蓋頂壁部31bの後端部から下側に向けて延びている。なお、前述の第3実施形態では、弾性片71の一対の板面が前後方向を向いているのに対し、この変形例では、弾性突起74の一対の板面はヒンジ軸方向(左右方向)を向く。
弾性突起74は、弾性突起74の下端部に配置されてヒンジ軸方向に突出する突出部75を有する。具体的に、突出部75は、弾性突起74の下端部からヒンジ軸方向の他方側へ向けて突出する。リング部材33が収納状態とされたときに、突出部75は、係止凹部76bに係止される。
係止凹部76bは、リング部材33の収納状態から、使用者の操作等により、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、弾性突起74の突出部75をヒンジ周方向に乗り上げる。
詳しくは、リング部材33の収納状態から、リング部材33を図29に示す開放状態へと移行する過程において、係止凹部76bは、リング部材33とともにヒンジ中心軸A回りに回動されていく。リング部材33が所定以上のトルクで回動されることにより、係止凹部76bは、弾性突起74の突出部75に摺接しつつ弾性突起74をヒンジ軸方向の一方側へ弾性変形させて、突出部75をヒンジ中心軸A回りに乗り上げ可能である。さらにリング部材33が開方向へ向けて回動されることにより、弾性突起74の突出部75がリング部材33のリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に摺接しつつ、係止端部76aを越えることで、突出部75とリング端部76の乗り上げが解除される。
また上記とは逆に、リング部材33を開放状態から収納状態に戻す過程では、リング部材33がヒンジ周方向の閉方向側へ回動され、まず弾性突起74の突出部75が係止端部76aを乗り上げる。さらにリング部材33が閉方向へ向けて回動されることにより、弾性突起74の突出部75がリング部材33のリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に摺接しつつ、突出部75が係止凹部(被係止部)76bに引き込まれるように係止される。これにより、再び収納状態保持機構23は、リング部材33を収納状態の姿勢で保持する。また突出部75が係止端部76aを乗り上げる際、および突出部75が係止凹部76bに引き込まれるように係止される際に、使用者はそれぞれ急な抵抗感を得ることができ、回動操作がどの状態にあるかを感覚的に認識することができる。
前述した第1実施形態においては、凸形状の凸部20eが凹形状の段差部16c内に挿入されるのは一か所のみであった。それに対し、本変形例においては、係止端部76a、もしくは係止凹部76bを乗り上げた後の凸形状の突出部75が、リング部材33を開方向へ回動させた場合には係止端部76aとそれを越えた空間に、リング部材33を閉方向へ回動させた場合には係止凹部76bに、それぞれ係止される。実際には、突出部75が開方向へ係止端部76aを越えた場合は、突出部75がいずれにも当接せず、空間へ露出することになるが、これは見かけ上、広い空間に係止されていると言い換えることが可能である。つまり、リング部材33を開方向へ回動させた場合と、閉方向へ回動させた場合で、使用者が急な抵抗感を得ることができる位置、および係止される位置が異なる。
係止端部76aとそれを越えた空間をリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に設けることは、すなわち係止凹部76bを複数設けることに相当する。つまり、係止凹部76bを、リング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面の摺動位置に応じて複数個所設けることで、ヒンジ中心軸A回りの任意の位置において突出部75と係止凹部76bを係止させ、リング部材33を停止(静止)させることも可能である。任意の位置は、リング部材33が開放状態として上方向に起立する位置などが考えられる。例えば、リング部材33を開放状態として上方向に起立する位置で停止させた場合、使用者はリング部材33が上方向に起立した状態の飲料用容器1Cを置いておくことで、すぐにリング部材33に指を掛けて持ち運ぶことが可能となる。
また、リング部材33がヒンジ周方向の開方向、もしくは閉方向側へ回動され、弾性突起74の突出部75が係止端部76a、もしくは係止凹部76bを乗り上げた場合、突出部75をリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面に摺接させつつ、乗り上げた状態のまま停止させることも可能である。詳しくは、突出部75とリング軸受部56のヒンジ軸方向の一方側を向く端面それぞれの形状に加え、摺動距離、当接する角度、摺動抵抗等を調整する。特に、リング部材33のヒンジ中心軸A回りの回動に応じて、摺動抵抗を段階的に高めるように調整することで、スムーズな停止を行うことができる。
乗り上げたまま停止させる任意の位置は、リング部材33が開放状態として上方向に起立する位置などが考えられる。
以上、第1実施形態~第3実施形態、および本変形例までに記載した通り、リング部材33(11)がヒンジ周方向の開方向、もしくは閉方向側へ回動される場合、凸形状同士の乗り越えなのか、凸形状と凹形状による挿入(係止)なのか等については、適宜選択可能である。後者であればその係止の位置や数はどうするのか、また、乗り越えた後に摺動するのか、乗り上げたまま摺動するのか等については、適宜選択可能である。つまり、製品の形状、構造物の配置スペース、リング部材33(11)を停止させたい位置、使用者に急な抵抗感やクリック感を与えたい位置など、求める機能に応じて、適切に選択されるべきものであり、それぞれ互換可能である。よって、例えば上記第1実施形態について、第3実施形態のような乗り越えによる構造を応用することも可能である。なお、後述する第4実施形態~第5実施形態、およびそれらの変形例についても同様である。
この変形例でも、収納状態保持機構23はクリック機構を有しており、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向、又は閉方向へ回動する際、クリック感を付与する。
また、この変形例では、開放位置保持機構24すなわち蓋用弾性片(蓋用被係止部)72及び蓋用突起(蓋用係止部)73の組は、一組のみ設けられる。
以上説明した変形例のキャップユニット3Cにおいても、前述の実施形態と同様の作用効果が得られる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態のキャップユニット3D及びこれを備えた飲料用容器1Dについて、図30~図34を参照して説明する。なお本実施形態では、前述の実施形態と同じ構成については、同じ名称や符号を付すなどしてその説明を省略する場合がある。
図30及び図31に示すように、本実施形態の飲料用容器1Dは、キャップユニット3Dと、キャップユニット3Dが取り付けられた有底筒状の容器本体2Dと、を備える。キャップユニット3Dは、上部が開口した容器本体2Dの口頸部2cに、螺合により着脱自在に取り付けられる。
図30、図31及び図34は、キャップユニット3D及び飲料用容器1Dの一部を示しており、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の収納状態を表している。なお図31は、中心軸Cから左側へずれた位置における、中心軸Cと平行な縦断面図を示しており、詳しくは、リング部材33に設けられる一対のリング軸受部56のうち、ヒンジ軸方向の他方側に位置する一つのリング軸受部56を通る縦断面図を表す。
また、図32は、キャップユニット3D及び飲料用容器1Dの一部を示す斜視図であり、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の開放状態を表している。図33は、キャップユニット3D及び飲料用容器1Dの一部を示す斜視図であり、蓋体31の開状態(開放位置)かつリング部材33の収納状態を表している。
図30~図32に示すように、キャップユニット3Dの蓋体31は、蓋体31の蓋頂壁部31bから窪む凹状または溝状の収納凹部を有しており、本実施形態ではこの収納凹部が、窪み部31jとされている。すなわち、蓋体31の蓋頂壁部31bは、窪み部(収納凹部)31jを有する。
窪み部31jは、蓋頂壁部31bのうち前端部以外の部分に配置される。窪み部31jは、蓋頂壁部31bのうち窪み部31j以外の部分(つまり蓋頂壁部31bの前端部)よりも下側に窪む凹状である。窪み部31jは、蓋体31の上側、左側、右側及び後側に開口する切り欠き状に形成されている。
リング部材33は、キャップ本体30の上側かつ蓋体31の上側に配置される。本実施形態において、リング部材33は、略半円形状をなしている。図30に示すリング部材33の収納状態において、リング部材33は、蓋頂壁部31b上に配置され、より詳しくは、蓋頂壁部31bの窪み部31j上に配置される。リング部材33の収納状態で、リング部材33の少なくとも一部は、窪み部(収納凹部)31jに収納される。
図30及び図34に示すように、リング部材33が収納状態とされたときに、リング部材33の外周面33cは、左側、右側及び後側を向き周方向に沿って延びる凸曲面状をなす。リング部材33の外周面33cは、蓋体31の蓋周壁部31aの外周面に連続するように(連続する1つの面を形成するように)、蓋周壁部31aと略面一に配置される。すなわち、リング部材33の外周面33cは、蓋体31の蓋周壁部31aと連続するように配置される。
また図30及び図31に示すように、リング部材33が収納状態とされたときに、リング部材33の上面33bは、蓋頂壁部31b(の前端部)と連続するように配置されている。具体的に、リング部材33の上面33bと、蓋頂壁部31bの前端部の上面とは、連続する1つの面を形成するように、略面一に配置されている。
図30及び図32に示すように、リング部材33は、第1ヒンジ(ヒンジ)32に接続されるリング後端部33gと、リング部材33が収納状態とされたときに最も前側に位置するリング前端部33hと、リング後端部33gとリング前端部33hとを接続する一対のリング側端部33iと、を有する。
そして、リング後端部33g、リング前端部33h及び一対のリング側端部33iのうち少なくとも1つ以上が、窪み部(収納凹部)31jに配置される。詳しくは、窪み部31jは、リング後端部33gが配置される後端配置部31gと、リング前端部33hが配置される前端配置部31hと、一対のリング側端部33iが配置される一対の側端配置部31iと、を有する。すなわち、本実施形態では、リング後端部33g、リング前端部33h及び一対のリング側端部33iのすべてが、窪み部(収納凹部)31jに配置される。
図31に示すように、本実施形態では、口形成部材36の周壁部36bの前端部と、窪み部(収納凹部)31jの前端配置部31hとが、前後方向に並んで配置されている。言い換えると、周壁部36bの前端部と、前端配置部31hとは、上下方向に並ばない(上下方向から見て重ならない)ように配置されている。このため、周壁部36bの上端開口縁に位置する飲み口部36eの前端部と、収納状態とされたリング部材33のリング前端部33hとについても、前後方向に並んで配置されている。
具体的に、本実施形態では、収納状態とされたリング部材33のリング前端部33h及び前端配置部31hが、周壁部36b及び飲み口部36eの各前端部よりも、後側に配置されている。
また、本実施形態のキャップユニット3Dは、図31に示すように、リング部材33の下面33aと蓋体31の蓋頂壁部31bとが対向するリング部材33の収納状態で、リング部材33の姿勢を保持する収納状態保持機構23を備えている。そして、収納状態保持機構23は、リング部材33に設けられる突起(被係止部)70と、収納状態とされたリング部材33の突起70に係止される弾性片(係止部)71と、を有している。なお本実施形態では、収納状態保持機構23すなわち突起70及び弾性片71の組が、キャップ本体30のキャップ軸受部52を挟むようにしてヒンジ軸方向に並んで一対設けられている。
収納状態保持機構23の上記以外の構成については、前述した第3実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、本実施形態のキャップユニット3Dは、図33に示すように、蓋体31がヒンジ中心軸A回りの開方向へ回動した開放位置で、蓋体31の姿勢を保持する開放位置保持機構24をさらに備えている。そして、開放位置保持機構24は、蓋体31に設けられる蓋用弾性片(蓋用被係止部)72と、開放位置とされた蓋体31の蓋用弾性片72に係止される蓋用突起(蓋用係止部)73と、を有している。なお本実施形態では、開放位置保持機構24すなわち蓋用弾性片72及び蓋用突起73の組が、一組のみ設けられる。
蓋用突起73は、キャップ本体30のキャップ軸受部52から後側に突出して設けられている。蓋用弾性片72は、弾性変形可能な略U字板状をなしており、蓋体31の蓋頂壁部31bの後端部から下側に向けて延びた後、後側から上側へ向けて折り返されている。図33に示すように、蓋体31が開放位置とされたときに、蓋用弾性片72は、蓋用突起73に対してヒンジ周方向の開方向側から隙間をあけて対向し、または接触する。
蓋用弾性片72の第1ヒンジ32側を向く先端とヒンジ中心軸Aとの間のヒンジ径方向に沿う寸法は、蓋用突起73の先端(後端)とヒンジ中心軸Aとの間のヒンジ径方向に沿う寸法に比べて、同等以下とされている。
開放位置保持機構24の上記以外の構成については、前述した第3実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上説明した本実施形態のキャップユニット3D及び飲料用容器1Dにおいても、前述の実施形態と同様の作用効果が得られる。
また本実施形態では、口形成部材36の周壁部36bにおいて最も上側に位置する前端部と、窪み部(収納凹部)31jの前端配置部31hとが、前後方向に並んで配置されており、すなわち、周壁部36bの前端部と、前端配置部31hとが、上下方向に並ばない(上下方向から見て重ならない)ように配置されている。このため、周壁部36b(飲み口部36e)の前端部の上側へ向けた突出量を大きく確保して飲料の飲みやすさを確保しつつ、キャップユニット3D全体の上下方向の寸法については小さく抑えて、コンパクト化を図ることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態のキャップユニット3E及びこれを備えた飲料用容器1Eについて、図35~図37を参照して説明する。なお本実施形態では、前述の実施形態と同じ構成については、同じ名称や符号を付すなどしてその説明を省略する場合がある。
図35及び図36に示すように、本実施形態の飲料用容器1Eは、キャップユニット3Eと、キャップユニット3Eが取り付けられた有底筒状の容器本体2Eと、を備える。キャップユニット3Eは、上部が開口した容器本体2Eの口頸部2cに、螺合により着脱自在に取り付けられる。
図35~図37は、キャップユニット3E及び飲料用容器1Eの一部を示しており、蓋体31の閉状態(閉塞位置)かつリング部材33の収納状態を表している。
図35及び図36に示すように、キャップユニット3Eの蓋体31は、蓋体31の蓋頂壁部31bから窪む凹状または溝状の収納凹部を有しており、本実施形態ではこの収納凹部が、外周溝31fとされている。外周溝31fは、蓋頂壁部31bの外周部に配置され、周方向に延びる。
図36に示すように、本実施形態では、口形成部材36の周壁部36bの前端部と、外周溝(収納凹部)31fの前端配置部31hとが、前後方向に並んで配置されている。言い換えると、周壁部36bの前端部と、前端配置部31hとは、上下方向に並ばない(上下方向から見て重ならない)ように配置されている。このため、周壁部36bの上端開口縁に位置する飲み口部36eの前端部と、収納状態とされたリング部材33のリング前端部33hとについても、前後方向に並んで配置されている。本実施形態では、前後方向から見て、周壁部36b及び飲み口部36eの各前端部と、リング前端部33hとが、重なって配置される。
また本実施形態では、収納状態とされたリング部材33のリング前端部33h及び前端配置部31hが、周壁部36b及び飲み口部36eの各前端部よりも、前側に配置されている。
また、本実施形態のキャップユニット3Eは、図36に示すように、リング部材33の下面33aと蓋体31の蓋頂壁部31bとが対向するリング部材33の収納状態で、リング部材33の姿勢を保持する収納状態保持機構25を備えている。そして、収納状態保持機構25は、リング部材33に設けられる係止凹部(被係止部)77と、収納状態とされたリング部材33の係止凹部77に係止される係止凸部(係止部)78と、を有している。
係止凹部77は、リング部材33のリング前端部33hに配置される。係止凹部77は、リング前端部33hの径方向内側(後側)を向く内側面から、径方向外側(前側)へ窪んで形成されている。
係止凸部78は、外周溝31fの前端配置部31hに配置される。係止凸部78は、前端配置部31hの径方向外側(前側)を向く側壁から、径方向外側(前側)へ突出して形成されている。リング部材33が収納状態とされたときに、係止凹部77と係止凸部78とは、互いに係止される。
使用者の操作等により、リング部材33がヒンジ中心軸A回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、係止凹部77は、係止凸部78をヒンジ周方向に乗り越える。
詳しくは、リング部材33の収納状態から、リング部材33を開放状態へと移行する過程において、係止凹部77は、リング部材33とともにヒンジ中心軸A回りに回動されていく。リング部材33が所定以上のトルクで回動されることにより、係止凹部77(の下側部分)は、係止凸部78に摺接しつつ、係止凸部78をヒンジ中心軸A回りに乗り越え可能である。この乗り越えの際、使用者はクリック感を得ることができ、リング部材33が収納状態から離脱したことを、感覚的に認識できる。
また本実施形態では、収納状態保持機構25が、前後方向において、キャップ中心軸Cよりも第1ヒンジ(ヒンジ)32と反対側に配置されている。
この場合、収納状態保持機構25とヒンジ中心軸Aとの間の距離が大きくなる。これにより、収納状態保持機構25は、支点であるヒンジ中心軸Aから作用点である収納状態保持機構25までの距離が大きいため、収納状態保持機構25の機能がより強く良好に維持される。
また上記とは逆に、リング部材33を開放状態から収納状態に戻す過程では、リング部材33がヒンジ周方向の閉方向側へ回動され、収納状態となる直前において、係止凹部77が係止凸部78に摺接しつつ、係止凸部78に引き込まれるように係止される。これにより、再び収納状態保持機構25は、リング部材33を収納状態の姿勢で保持する。またこの係止の際、使用者はクリック感を得ることができ、操作が完了したことを感じることができる。
なお、上記した第1、第3、第4実施形態における収納状態保持機構21,23に代わり、係止凹部77、係止凸部78を備える収納状態保持機構25を備える構成とすることも可能である。つまり、第1実施形態であれば前端配置部9fとリング前端部11fに、第3および第4実施形態であれば前端配置部31hとリング前端部33hに、それぞれ係止凹部77、係止凸部78を備えることで、同様の効果を奏する。当然、それぞれ係止凹部77、係止凸部78を前端配置部(9f、31h)とリング前端部(11f、33h)のどちらに設けても同様の効果を奏する。
図37に示すように、本実施形態のキャップユニット3Eは、開放位置保持機構24をさらに備えている。開放位置保持機構24は、蓋体31がヒンジ中心軸A回りの開方向へ回動した開放位置で、蓋体31の姿勢を保持する。開放位置保持機構24は、蓋体31に設けられる蓋用弾性片(蓋用被係止部)72と、開放位置とされた蓋体31の蓋用弾性片72に係止される蓋用突起(蓋用係止部)73と、を有している。なお本実施形態では、開放位置保持機構24すなわち蓋用弾性片72及び蓋用突起73の組が、一組のみ設けられる。
開放位置保持機構24の構成は、前述の第3実施形態と同様であるため、詳細な説明については省略する。
図35及び図36に示すように、本実施形態のキャップユニット3Eでは、蓋ロック機構43が、リングストッパー46の代わりに、スライドストッパー51を有している。スライドストッパー51は、キャップ本体30の周壁部30aの前端部に設けられる。スライドストッパー51は、周壁部30aに対して上下方向にスライド移動可能とされて、周壁部30aに保持されている。
図36に示すスライドストッパー51を、下方移動させることにより、ロック部材45は第2ヒンジ44回りに回動可能となり、閉塞位置の蓋体31を開くことができる。また、スライドストッパー51を上方移動させることにより、ロック部材45の第2ヒンジ44回りの回動が規制され、蓋体31は閉塞位置でロックされる。
以上説明した本実施形態のキャップユニット3E及び飲料用容器1Eにおいても、前述の実施形態と同様の作用効果が得られる。
また本実施形態では、口形成部材36の周壁部36bにおいて最も上側に位置する前端部と、外周溝(収納凹部)31fの前端配置部31hとが、前後方向に並んで配置されており、すなわち、周壁部36bの前端部と、前端配置部31hとが、上下方向に並ばない(上下方向から見て重ならない)ように配置されている。このため、周壁部36b(飲み口部36e)の前端部の上側へ向けた突出量を大きく確保して飲料の飲みやすさを確保しつつ、キャップユニット3E全体の上下方向の寸法については小さく抑えて、コンパクト化を図ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
前述の第1、第2実施形態では、ヒンジ軸方向の一方側が周方向の締まり側T1に相当し、ヒンジ軸方向の他方側が周方向の緩み側T2に相当することとしたが、これに限らない。ヒンジ軸方向の一方側が周方向の緩み側T2に相当し、ヒンジ軸方向の他方側が周方向の締まり側T1に相当することとしてもよい。
この場合、キャップユニット3A,3Bと容器本体2A,2Bとが螺合する周方向のうち、締まり側T1(ヒンジ軸方向の他方側)へ向けた力がリング部材11,33に作用したときに、付勢部19,60の弾性変形によってこの力を吸収させて、上記螺合が締まり過ぎることを抑制できる。このため、次にキャップユニット3A,3Bを容器本体2A,2Bから取り外すときに、これらの螺合状態が硬すぎて操作性に影響する(取り外せなくなる)などの不具合を抑制できる。
また、付勢部19,60が、キャップ本体9,30に対してリング部材11,33を、ヒンジ軸方向の一方側へ向けて付勢し、かつ、ヒンジ軸方向の他方側へ向けて付勢してもよい。
また、付勢部19,60は、弾性変形可能な部材であればよく、例えばシリコーンゴムやエラストマーなどの弾性部材を用いることも可能である。
第1実施形態において、付勢部19の外観への影響を考慮しないのであれば、第1リング軸受部16と封入部20とを、別体とせず一体に構成してもよい。また、第1リング軸受部16の表面(少なくともヒンジ軸方向の他方側を向く端面)に耐摩耗性のコーティングを施し、第1リング軸受部16と付勢部19と直接当接させてもよい。
また、第1実施形態では、キャップ軸受部15及び第1リング軸受部(リング軸受部)16のうち一方(キャップ軸受部15)に収容凹部15bが凹設され、他方(第1リング軸受部16)に軸受摺動面16bが配置され、封入部20の封入摺動面20cが軸受摺動面16bと摺動する例を挙げたが、上記一方と上記他方とを入れ替えた構成としてもよい。すなわち、上記一方が第1リング軸受部16であり、上記他方がキャップ軸受部15であってもよい。
また、第1実施形態では、軸受摺動面16b及び封入摺動面20cのうち一方(軸受摺動面16b)が凹状の段差部16cを有し、軸受摺動面16b及び封入摺動面20cのうち他方(封入摺動面20c)が凸部20eを有する例を挙げたが、上記一方と上記他方とを入れ替えた構成としてもよい。すなわち、上記一方が封入摺動面20cであり、上記他方が軸受摺動面16bであってもよい。
また、第2~第5実施形態では、蓋ロック機構43のロック部材45が、第2ヒンジ44回りに回動可能に構成されている例を挙げたが、これに限らない。特に図示しないが、ロック部材は、前後方向にスライド移動自在に構成されていてもよい。
また第2実施形態において、特に図示しないが、第1ヒンジ(ヒンジ)32の蓋軸受部とリング軸受部とが、ヒンジ軸方向に隣り合って配置される構成を採用する場合には、第1ヒンジ32は、蓋軸受部及びリング軸受部のうち一方に凹設されてヒンジ軸方向に延び、付勢部が収容される収容凹部と、収容凹部に付勢部を封入する封入部と、を有することとしてもよい。
この場合、封入部によって収容凹部内に付勢部を封入できるので、付勢部が外部に露出することが抑えられ、キャップユニット3B及び飲料用容器1Bの外観デザインを良好な美観とすることができる。また付勢部が封入されることにより、例えば汚れの付着などによって、付勢部の機能が低下したり不安定になることを抑制できる。
前述の第1~第5実施形態では、真空断熱構造を有する容器本体2A,2B,2C,2D,2Eによって保温・保冷機能を持たせた飲料用容器1A,1B,1C,1D,1Eに本発明を適用した例を挙げたが、これに限らない。すなわち、本発明は、キャップユニットが容器本体の口頸部に着脱自在に取り付けられるキャップ付き容器に対して幅広く適用することが可能である。
本発明は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態および変形例等で説明した各構成を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態等によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1A,1B,1C,1D,1E…飲料用容器、2c…口頸部、2d…上部開口部、2A,2B,2C,2D,2E…容器本体、3A,3B,3C,3D,3E…キャップユニット、9,30…キャップ本体、9b,30c…頂壁部、11,33…リング部材、11a,33a…下面、12…ヒンジ、15,52,53…キャップ軸受部、15b,56b…収容凹部、16,17,56…リング軸受部、16c…段差部(被係止部)、18,57…ヒンジ軸、19,60…付勢部、20,61…封入部、20e…凸部(係止部)、21,22,23,25…収納状態保持機構、24…開放位置保持機構、31…蓋体、31b…蓋頂壁部、32…第1ヒンジ(ヒンジ)、37…通液口、54,55…蓋軸受部、62…凸部(被係止部)、63…段差部(係止部)、70…突起(被係止部)、71…弾性片(係止部)、72…蓋用弾性片(蓋用被係止部)、73…蓋用突起(蓋用係止部)、74…弾性突起(係止部)、76b,77…係止凹部(被係止部)、78…係止凸部(係止部)、A…ヒンジ中心軸、C…中心軸(キャップ中心軸)、T1…周方向の一方側(締まり側)、T2…周方向の他方側(緩み側)

Claims (11)

  1. 上部が開口した容器本体の口頸部に取り付けられるキャップユニットであって、
    前記容器本体の上部開口部を閉塞するキャップ本体と、
    前記キャップ本体の上側に配置される環状のリング部材と、
    前記キャップ本体に対して前記リング部材をヒンジ中心軸回りに回動自在に連結するヒンジと、
    前記リング部材の下面と前記キャップ本体の頂壁部とが対向する前記リング部材の収納状態で、前記リング部材の姿勢を保持する収納状態保持機構と、を備える、
    キャップユニット。
  2. 上部が開口した容器本体の口頸部に取り付けられるキャップユニットであって、
    前記容器本体の上部開口部を閉塞し、前記容器本体の内部と連通する通液口を有するキャップ本体と、
    前記キャップ本体の上側に配置される環状のリング部材と、
    前記キャップ本体に対して前記リング部材をヒンジ中心軸回りに回動自在に連結するヒンジと、
    上下方向において前記キャップ本体と前記リング部材との間に配置されて前記通液口を覆い、前記ヒンジ中心軸回りの開方向へ付勢された状態で、前記ヒンジを介して前記キャップ本体と回動自在に連結される蓋体と、
    前記リング部材の下面と前記蓋体の蓋頂壁部とが対向する前記リング部材の収納状態で、前記リング部材の姿勢を保持する収納状態保持機構と、を備える、
    キャップユニット。
  3. 前記収納状態保持機構は、
    前記リング部材に設けられる被係止部と、
    前記収納状態とされた前記リング部材の前記被係止部に係止される係止部と、を有し、
    前記被係止部は、前記リング部材が前記ヒンジ中心軸回りの開方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、前記係止部を乗り越える、又は乗り上げる、
    請求項1または2に記載のキャップユニット。
  4. 前記収納状態保持機構は、前後方向において、キャップ中心軸よりも前記ヒンジ側に配置される、
    請求項1または2に記載のキャップユニット。
  5. 前記蓋体が前記ヒンジ中心軸回りの開方向へ回動した開放位置で、前記蓋体の姿勢を保持する開放位置保持機構をさらに備える、
    請求項2に記載のキャップユニット。
  6. 前記開放位置保持機構は、
    前記蓋体に設けられる蓋用被係止部と、
    前記開放位置とされた前記蓋体の前記蓋用被係止部に係止される蓋用係止部と、を有し、
    前記蓋用被係止部は、前記蓋体が前記ヒンジ中心軸回りの閉方向へ向けて所定以上のトルクで回動されたときに、前記蓋用係止部を乗り越える、
    請求項5に記載のキャップユニット。
  7. 前記リング部材は、前記ヒンジ中心軸回りの任意の位置で停止することができる、
    請求項1または2に記載のキャップユニット。
  8. 前記収納状態保持機構は、前後方向において、キャップ中心軸よりも前記ヒンジと反対側に配置される、
    請求項1または2に記載のキャップユニット。
  9. 前記リング部材の下面は、前記下面が対向する前記キャップ本体の前記頂壁部の形状に倣う形状とされている、
    請求項1に記載のキャップユニット。
  10. 前記リング部材の下面は、前記下面が対向する前記蓋体の前記蓋頂壁部の形状に倣う形状とされている、
    請求項2に記載のキャップユニット。
  11. 請求項1または2に記載のキャップユニットと、
    前記キャップユニットが取り付けられた前記容器本体と、を備える、
    飲料用容器。
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