JP2023031874A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】変更ロールより被形成体の搬送方向の下流側に位置する複数の第２画像形成体同士の距離である第２距離が、変更ロールより搬送方向の上流側に位置する複数の第１画像形成体同士の距離である第１距離以上の場合と比べて、変更ロールより下流側に位置する複数の第２画像形成体によって被形成体に形成される画像同士の位置ずれ量が大きくなることを抑制する。【解決手段】被形成体５２と、被形成体の内周面に回転軸４５Ｘまわりに回転可能に接触し且つ回転軸に対して交差する回転中心軸まわりに回転可能である変更ロール４５と、変更ロールより被形成体の上流側において互いに第１距離２０Ｂだけ離れて並べられた、被形成体に画像を形成する複数の第１画像形成体２２と、変更ロールより下流側において互いに第１距離より短い第２距離３０Ｂだけ離れて並べられた、被形成体に画像を形成する複数の第２画像形成体３２と、を備える。【選択図】図１

Description

本発明は、画像形成装置に関する。

特許文献１の書込み装置は、出力幅と同一幅において出力ドット数以上の数の書込み要素を直線状に配設してなる書込み部と、出力ドット数と同数の第１の基準線を書込み要素の並び方向に対して垂直に設定する第１の基準位置設定手段と、書込み要素のうち複数の第１の基準線それぞれに最も近い書込み要素を選択的に駆動させる駆動手段とを具備する。

特開平５－０８４９７２号公報

本発明の目的は、変更ロールより被形成体の搬送方向の下流側に位置する複数の第２画像形成体同士の距離である第２距離が、変更ロールより搬送方向の上流側に位置する複数の第１画像形成体同士の距離である第１距離以上の場合と比べて、変更ロールより下流側に位置する複数の第２画像形成体によって被形成体に形成される画像同士の位置ずれ量が大きくなることを抑制することである。

上記の目的を達成するために、本発明に係る第１の態様の画像形成装置は、搬送される環状の被形成体と、前記被形成体の内周面に回転軸まわりに回転可能に接触し且つ前記回転軸の前記被形成体の幅方向に対する角度を変更可能な変更ロールと、前記変更ロールより前記被形成体の搬送方向の上流側において、前記被形成体に沿って互いに第１距離だけ離れて並べられた、前記被形成体に画像を形成する複数の第１画像形成体と、前記変更ロールより前記被形成体の搬送方向の下流側において、前記被形成体に沿って互いに前記第１距離より短い第２距離だけ離れて並べられた、前記被形成体に画像を形成する複数の第２画像形成体と、を備える。

本発明に係る第２の態様の画像形成装置は、第１の態様の画像形成装置であって、複数の前記第１画像形成体の中で最も下流側に位置する前記第１画像形成体と前記変更ロールとの間に位置し、前記被形成体の内周面に回転可能に接触する第１ロールと、複数の前記第２画像形成体の中で最も上流側に位置する前記第２画像形成体と前記変更ロールとの間に位置し、前記被形成体の内周面に回転可能に接触する第２ロールと、を備え、前記変更ロールが、前記回転軸に対して交差する回転中心軸まわりに回転することにより、前記回転軸の前記被形成体の幅方向に対する角度を変更し、前記第１ロールの回転軸及び前記第２ロールの回転軸に沿って見たときに、前記変更ロールの前記回転中心軸まわりの回転方向が、前記第１ロールの前記回転軸及び前記第２ロールの前記回転軸を焦点とする楕円の接線の方向に沿う。

また、本発明に係る第３の態様の画像形成装置は、第１又は第２の態様の画像形成装置であって、前記被形成体が、前記回転軸に沿って見たときに直線状をなし且つ前記変更ロールより上流側に位置する第１直線部、及び、前記回転軸に沿って見たときに直線状をなし且つ前記変更ロールより下流側に位置する第２直線部、を有し、前記第１直線部と水平方向とのなす鋭角又は０°である角度より、前記第２直線部と水平方向とのなす鋭角である角度が大きい。

また、本発明に係る第４の態様の画像形成装置は、第１～第３の何れかの態様の画像形成装置であって、前記変更ロールより上流側において前記被形成体の内周面に回転可能に接触する駆動ロールを有する。

また、本発明に係る第５の態様の画像形成装置は、第１～第４の何れかの態様の画像形成装置であって、前記第２距離が、前記変更ロールの外周長の整数倍である。

第１の態様によれば、第２距離が第１距離以上の場合と比べて、変更ロールより下流側に位置する複数の第２画像形成体によって被形成体に形成される画像同士の位置ずれ量が大きくなることが抑制される。

第２の態様によれば、変更ロールの回転中心軸まわりの回転方向が、第１ロールの回転軸及び第２ロールの回転軸を焦点とする楕円の接線の方向と異なる場合と比べて、複数の第２画像形成体によって被形成体に形成される画像同士の位置ずれ量が大きくなることが抑制される。

第３の態様によれば、第２直線部と水平方向とのなす鋭角である角度が、第１直線部と水平方向とのなす鋭角又は０°である角度以下の場合と比べて、複数の第２画像形成体同士の水平方向の距離を、複数の第１画像形成体同士の水平方向の距離より短くさせ易くなる。

第４の態様によれば、駆動ロールより下流側に位置する変更ロールより下流側に位置する複数の第２画像形成体同士の距離である第２距離が第１距離以上の場合と比べて、複数の第２画像形成体によって被形成体に形成される画像同士の位置ずれ量が大きくなることが抑制される。

第５の態様によれば、第２距離が変更ロールの外周長の整数倍と異なる場合と比べて、複数の第２画像形成体によって被形成体に形成される画像同士の位置ずれ量が大きくなることが抑制される。

本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る転写ベルト、第１感光体ドラム、第２感光体ドラム、一次転写ロール及び回転部材を示す模式的な側面図である。 本実施形態のステアリングロール、リトラクトロール及び転写ベルトの模式的な断面図である

以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、以下において、記録媒体の一例としての記録用紙Ｐの搬送方向上流側を単に「上流側」といい、搬送方向下流側を単に「下流側」という場合がある。同様に、転写ベルト（ベルト）（被形成体）５２の周回方向（搬送方向）の上流側を単に「上流側」といい、周回方向（搬送方向）の下流側を単に「下流側」という場合がある。なお、以下の説明における転写ベルトの「上流側」及び「下流側」の基準位置は、後述する二次転写位置Ｔ２（ニップ領域Ｎｐ）である。即ち、二次転写位置Ｔ２から駆動ロール４４を経た後に押し込みロール４９へ向かう方向が転写ベルトの「下流側」であり、二次転写位置Ｔ２からリトラクトロール４７を経た後に第２感光体ユニット３０Ｋへ向かう方向が転写ベルトの「上流側」である。

図１に示されるように本実施形態の画像形成装置１０は、記録用紙Ｐにトナー像（画像の一例）を形成する電子写真方式である。画像形成装置１０は、装置本体（図示省略）内に、画像形成部１２、収容部１４、搬送部１６及び定着装置１８を備える。以下、画像形成装置１０の各部について説明する。

以下の説明では、装置本体の幅方向（水平方向）をＸ方向とし、装置本体の上下方向（鉛直方向）をＹ方向とし、Ｘ方向及びＹ方向に直交する前後方向（紙面に直交する方向）をＺ方向とする。なお図１では、紙面の手前側が前方であり、紙面の奥側が後方である。

＜画像形成部＞
画像形成部１２は、トナー像を記録用紙Ｐに形成する機能を有する。画像形成部１２は、第１感光体ユニット２０、第２感光体ユニット３０及び転写装置５０を有する。

［感光体ユニット］
図１に示されるように、第１感光体ユニット２０及び第２感光体ユニット３０は、２つずつ備えられている。各第１感光体ユニット２０及び各第２感光体ユニット３０は、装置本体に対して着脱可能である。画像形成装置１０は、イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）の第１感光体ユニット２０Ｙ、２０Ｍ及びシアン（Ｃ）、ブラック（Ｋ）の第２感光体ユニット３０Ｃ、３０Ｋを有する。

以下の説明において、イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（Ｋ）の各色を区別する必要がある場合には、各部材の符号の後にＹ、Ｍ、Ｃ、Ｋの英字を付し、各色を区別する必要がない場合には、Ｙ、Ｍ、Ｃ、Ｋの英字を省略する場合がある。

後述する転写装置５０の弾性材料によって構成された転写ベルト５２は、Ｚ方向から見たときに直線状をなす２つの直線部を有する。この２つの直線部は上部５２Ａ及び下部５２Ｂである。Ｚ方向から見たときに、上部５２ＡはＸ方向に沿っており、下部５２ＢはＸ方向に対して傾斜する。即ち、Ｚ方向から見たときに、下部５２ＢとＸ方向とが成す角度θＢ（図１参照）は鋭角であり、角度θＢは上部５２ＡとＸ方向とが成す角度θＡ（図示省略）より大きい。なお、角度θＡは０°又は０°より僅かに大きい鋭角である。Ｚ方向から見たときに上部５２Ａと下部５２Ｂは互いにＹ方向に並ぶ。なお、本明細書及び特許請求の範囲における「直線部」とは、完全な直線形状のものには限定されない。例えば、後述するリトラクトロール（第１ロール）３９とリトラクトロール４８との間に位置する上部５２Ａは、２つの第１感光体ドラム２２及び一次転写ロール４１によって押される部位が僅かに凹むが、上部５２Ａは「直線部（第１直線部）」に相当する。同様に、リトラクトロール（第２ロール）４０とリトラクトロール４７との間に位置する下部５２Ｂは、２つの第２感光体ドラム３２及び一次転写ロール４１によって押される部位が僅かに凹むが、下部５２Ｂは「直線部（第２直線部）」に相当する。転写ベルト５２の幅方向はＺ方向に沿う。

２つの第１感光体ユニット２０は、上部５２Ａの外周面（上面）と対向し、且つ、上部５２Ａに沿ってＸ方向に並ぶ。各第１感光体ユニット２０は、一方向（例えば図１における反時計回り方向）に回転する第１感光体ドラム２２を有する。各第１感光体ドラム２２は、Ｚ方向に延びる回転軸２０Ｘまわりに回転可能である。また、各第１感光体ユニット２０は、第１感光体ドラム２２の回転方向上流側から順に、第１帯電部２４と、第１露光部２５と、第１現像部２６と、第１除去部２７と、を有している。さらに各第１感光体ユニット２０は、互いにＺ方向に離れた一対の支持板２８を有する。なお、図１では一方の支持板２８の図示が省略されている。第１帯電部２４、第１露光部２５、第１現像部２６及び第１除去部２７はＺ方向に延びる部材である。第１帯電部２４、第１露光部２５、第１現像部２６及び第１除去部２７のＺ方向の両端部は、一対の支持板２８にそれぞれ支持されている。さらに一対の支持板２８の相対移動は規制されている。図１に示されるように、各第１感光体ユニット２０のＸ方向の寸法は水平方向寸法２０Ｌである。

２つの第２感光体ユニット３０は、下部５２Ｂの外周面（下面）と対向し、且つ、下部５２Ｂに沿って並ぶ。各第２感光体ユニット３０は、一方向（例えば図１における反時計回り方向）に回転する第２感光体ドラム３２を有する。各第２感光体ドラム３２は、Ｚ方向に延びる回転軸３０Ｘまわりに回転可能である。また、各第２感光体ユニット３０は、第２感光体ドラム３２の回転方向上流側から順に、第２帯電部３４と、第２露光部３５と、第２現像部３６と、第２除去部３７と、を有している。さらに各第２感光体ユニット３０は、互いにＺ方向に離れた一対の第２支持板３８を有する。なお、図１では一方の第２支持板３８の図示が省略されている。第２帯電部３４、第２露光部３５、第２現像部３６及び第２除去部３７はＺ方向に延びる部材である。第２帯電部３４、第２露光部３５、第２現像部３６及び第２除去部３７のＺ方向の両端部は、一対の第２支持板３８にそれぞれ支持されている。さらに一対の第２支持板３８の相対移動は規制されている。図１に示されるように、各第２感光体ユニット３０のＸ方向の寸法は水平方向寸法３０Ｌである。

本明細書及び特許請求の範囲において「画像形成体」とは、被形成体（例えば、転写ベルト５２）にトナー又はインクを付着させるものをいう。即ち、第１感光体ユニット２０の第１感光体ドラム２２が「第１画像形成体」に相当し、第２感光体ユニット３０の第２感光体ドラム３２が「第２画像形成体」に相当する。即ち、第１帯電部２４、第１露光部２５、第１現像部２６及び第１除去部２７は「第１画像形成体」に相当しない。同様に、第２帯電部３４、第２露光部３５、第２現像部３６及び第２除去部３７は「第２画像形成体」に相当しない。なお、後述するように、画像形成装置１０がインクジェット方式の場合は、インクジェットヘッドが「画像形成体（第１画像形成体、第２画像形成体）」に相当する。

そして、上部５２Ａの外周面における２つの第１感光体ドラム２２又は２つのインクジェットヘッドによって画像が形成された２つの部位同士のＺ方向から見たときの距離が第１距離２０Ｂである。なお、第１感光体ドラム２２が「第１画像形成体」に相当する場合は、各第１感光体ドラム２２と、各第１感光体ドラム２２にそれぞれ対応する各一次転写ロール４１と、を結ぶ２つの線分と上部５２Ａの外周面とが、外周面の２つの交差部位において交差する。第１感光体ドラム２２が「第１画像形成体」に相当する場合は、Ｚ方向から見たときの２つの交差部位同士の距離が第１距離２０Ｂである。画像形成装置１０がインクジェット方式の場合は、第１感光体ユニット２０に相当するインクジェットヘッド（第１画像形成体）の中心部同士の距離が第１距離２０Ｂである。

さらに下部５２Ｂの外周面における２つの第２感光体ユニット３０又は２つのインクジェットヘッドによって画像が形成された２つの部位同士のＺ方向から見たときの距離が第２距離３０Ｂである。なお、第２感光体ドラム３２が「第２画像形成体」に相当する場合は、各第２感光体ドラム３２と、各第２感光体ドラム３２にそれぞれ対応する各一次転写ロール４１と、を結ぶ２つの線分と下部５２Ｂの外周面とが、外周面の２つの交差部位において交差する。第２感光体ドラム３２が「第２画像形成体」に相当する場合は、Ｚ方向から見たときの２つの交差部位同士の距離が第２距離３０Ｂである。画像形成装置１０がインクジェット方式の場合は、第２感光体ユニット３０に相当するインクジェットヘッド（第２画像形成体）の中心部同士の距離が第２距離３０Ｂである。

図１に示されるように、第１現像部２６の内部には、現像ロール２６Ａ、回収オーガ２６Ｂ、供給オーガ２６Ｃ及び攪拌オーガ２６Ｄが設けられている。同様に、第２現像部３６の内部には、現像ロール３６Ａ、回収オーガ３６Ｂ、供給オーガ３６Ｃ及び攪拌オーガ３６Ｄが設けられている。供給オーガ２６Ｃと攪拌オーガ２６ＤはＸ方向に並ぶ。一方、供給オーガ３６Ｃと攪拌オーガ３６ＤはＹ方向に並ぶ。従って、第２現像部３６の水平方向寸法は、第１現像部２６の水平方向寸法より短い。そのため、水平方向寸法３０Ｌは水平方向寸法２０Ｌより短い。

図１に示されるように、Ｚ方向から見たときに２つの第１感光体ユニット２０はＸ方向に並ぶ。即ち、２つの第１感光体ユニット２０同士はＹ方向に並ばない。一方、Ｚ方向から見たときに２つの第２感光体ユニット３０の一部同士がＹ方向に並ぶ。図１に示される水平方向寸法３０Ｖは、２つの第２感光体ユニット３０の当該一部のＸ方向寸法である。図１に示される３０Ｅは、２つ第２感光体ユニット３０からなる部位の水平方向寸法である。図１に示される３０Ｇは、下部５２Ｂ及び２つ第２感光体ユニット３０からなる部位の水平方向寸法である。

各第１感光体ユニット２０の第１帯電部２４が、第１感光体ドラム２２の外周面を帯電させる。そして、第１露光部２５が、第１帯電部２４によって帯電された第１感光体ドラム２２の外周面を露光して、第１感光体ドラム２２の外周面に静電潜像を形成する。また、第１現像部２６が、第１露光部２５によって第１感光体ドラム２２の外周面に形成された静電潜像を現像して、トナー像を形成する。そして、第１除去部２７が転写ベルト５２へのトナー像の転写後に、第１感光体ドラム２２の外周面に残留したトナーを除去する。

各第２感光体ユニット３０の第２帯電部３４が、第２感光体ドラム３２の外周面を帯電させる。そして、第２露光部３５が、第２帯電部３４によって帯電された第２感光体ドラム３２の外周面を露光して、第２感光体ドラム３２の外周面に静電潜像を形成する。また、第２現像部３６が、第２露光部３５によって第２感光体ドラム３２の外周面に形成された静電潜像を現像して、トナー像を形成する。そして、第２除去部３７が転写ベルト５２へのトナー像の転写後に、第２感光体ドラム３２の外周面に残留したトナーを除去する。

［転写装置］
図１に示されるように、転写装置５０は、一次転写体である４つの一次転写ロール４１、転写体である転写ベルト５２、及び二次転写体である転写胴８５を備える。即ち、転写装置５０は、各第１感光体ドラム２２の外周面に形成されたトナー像を、転写ベルト５２に重ねて一次転写し、その重ねられたトナー像を記録用紙Ｐに二次転写する。

（一次転写ロール）
図１に示されるように、上部５２Ａと対向する各一次転写ロール４１は、各第１感光体ドラム２２の外周面に形成されたトナー像を、第１感光体ドラム２２と一次転写ロール４１との間の一次転写位置Ｔ１にて転写ベルト５２の外周面に転写させる。下部５２Ｂと対向する各一次転写ロール４１は、各第２感光体ドラム３２の外周面に形成されたトナー像を、第２感光体ドラム３２と一次転写ロール４１との間の一次転写位置Ｔ１にて転写ベルト５２の外周面に転写させる。本実施形態では、一次転写ロール４１と第１感光体ドラム２２との間に一次転写電圧が印加されることにより、第１感光体ドラム２２の外周面に形成されたトナー像が、一次転写位置Ｔ１にて転写ベルト５２の外周面に転写される。同様に、一次転写ロール４１と第２感光体ドラム３２との間に一次転写電圧が印加されることにより、第２感光体ドラム３２の外周面に形成されたトナー像が、一次転写位置Ｔ１にて転写ベルト５２の外周面に転写される。

さらに各一次転写ロール４１は、転写ベルト５２の厚み方向ＴＤ（図１の矢印参照）に移動可能である。なお、本明細書における転写ベルト５２の厚み方向ＴＤとは、後述する各リトラクトロール３９、４０、４７、４８が押付位置に位置するときの転写ベルト５２の厚み方向のことである。さらに一次転写ロール４１の回転軸が、付勢部材（図示省略）により転写ベルト５２の内周面に接近する方向に付勢されている。

（転写ベルト）
図１に示された環状の転写ベルト５２は、４つのリトラクトロール３９、４０、４７、４８、駆動ロール４４、ステアリングロール４５、バックアップロール４６及び押し込みロール４９に巻き掛けられて姿勢が決められている。

本実施形態の移動機構である各リトラクトロール３９、４０、４７、４８は、転写ベルト５２の内周面に回転可能に接触し、且つ、所定の進退方向ＲＤに移動可能である。各リトラクトロール３９、４０、４７、４８は、押付位置と、押付位置より転写ベルト５２の内周側の位置である退避位置と、の間を進退方向ＲＤに移動可能である。リトラクトロール３９は、第１感光体ユニット２０Ｙより下流側に位置し且つステアリングロール４５より上流側に位置する。リトラクトロール４０は、第２感光体ユニット３０Ｃより上流側に位置し且つステアリングロール４５より下流側に位置する。リトラクトロール４７は、第２感光体ユニット３０Ｋより下流側に位置し且つバックアップロール４６より上流側に位置する。リトラクトロール４８は、第１感光体ユニット２０Ｙより上流側に位置し且つ駆動ロール４４より下流側に位置する。

転写ベルト５２の上部５２Ａ及び下部５２Ｂは、厚み方向ＴＤに沿った移動方向ＭＤ（図１参照）に移動可能である。図２に示されるように、転写ベルト５２が移動方向ＭＤに移動すると、一次転写ロール４１は転写ベルト５２に追従して厚み方向ＴＤに移動する。

例えば、リトラクトロール４０、４７が押付位置に位置すると、下部５２Ｂは図２に実線で示された第１搬送位置ＰＭ１に位置する。このとき、第２感光体ユニット３０Ｃ及び第２感光体ユニット３０Ｋは転写ベルト５２へトナー像を転写可能である。リトラクトロール４０、４７が退避位置に位置すると、下部５２Ｂは図２に仮想線で示された第２搬送位置ＰＭ２に位置する。このとき、第２感光体ユニット３０Ｃ及び第２感光体ユニット３０Ｋは転写ベルト５２へトナー像を転写不能である。図示は省略してあるが、リトラクトロール３９とリトラクトロール４８が押付位置に位置すると、上部５２Ａは図２の第１搬送位置ＰＭ１に相当する第１搬送位置ＰＭ１に位置する。このとき、第１感光体ユニット２０Ｙ及び第１感光体ユニット２０Ｍは転写ベルト５２へトナー像を転写可能である。リトラクトロール３９とリトラクトロール４８が退避位置に位置すると、上部５２Ａは図２の第２搬送位置ＰＭ２に相当する第２搬送位置ＰＭ２に位置する。このとき、第１感光体ユニット２０Ｙ及び第１感光体ユニット２０Ｍは転写ベルト５２へトナー像を転写不能である。なお各リトラクトロール３９、４０、４７、４８の位置を個別に制御することにより、任意の１つ乃至３つの第２感光体ユニット３０のみを転写ベルト５２への転写が可能な状態にすることが可能である。

転写ベルト５２の厚み方向ＴＤに沿う方向である移動方向ＭＤには、厚み方向ＴＤと完全に平行な方向、及び、厚み方向ＴＤに対して僅かに傾斜する方向、が含まれる。移動方向ＭＤが厚み方向ＴＤに対して傾斜する場合のＺ方向に沿って見たときの移動方向ＭＤと厚み方向ＴＤとがなす傾斜角は、１０°以下の任意の大きさである。

断面が円形の駆動ロール４４は、駆動部（図示省略）によって、Ｚ方向に延びる軸線４４Ｘを中心に回転駆動するように構成されており、転写ベルト５２を予め定められた速度で、矢印Ａで示される周回方向へ周回させる。

図１及び図３に示された断面が円形のステアリングロール４５の径は、駆動ロール４４の径と、公差の範囲内で同一である。換言すると、ステアリングロール４５の外周長４５Ｃと駆動ロール４４の外周長４４Ｃは、公差の範囲内で同一である。ステアリングロール４５は、一方向に沿って延びる回転軸４５Ｘまわりに回転可能である。ステアリングロール４５は変更ロールの一例である。さらにステアリングロール４５は、ステアリングロール４５の回転軸４５Ｘ方向の中央部に設けられた、回転軸４５Ｘに対して交差する回転中心軸４５ＡＸを備える。回転中心軸４５ＡＸは、画像形成装置１０が備える回転支持部（図示省略）によって回転可能に支持される。そのためステアリングロール４５は回転中心軸４５ＡＸを中心として回転可能である。回転軸４５ＸがＺ方向と平行をなすときのステアリングロール４５の回転中心軸４５ＡＸまわりの回転方向ＳＤの位置が、ステアリングロール４５の中立位置である。さらに、転写装置５０は、ステアリングロール４５に駆動力を付与することにより、ステアリングロール４５を回転中心軸４５ＡＸまわりに回転させる駆動機構（図示省略）を備える。転写ベルト５２が幅方向へ移動（蛇行）したときに、移動量検出装置（図示省略）が転写ベルト５２の幅方向への移動量（蛇行量）を検出すると、駆動機構が検出された移動量に応じた駆動力をステアリングロール４５に付与する。これにより回転中心軸４５ＡＸまわりに回転したステアリングロール４５の回転軸４５Ｘの転写ベルト５２の幅方向（Ｚ方向）に対する角度が変化する。その結果、ステアリングロール４５によって、転写ベルト５２の蛇行が抑制される。

ここで図３に示されるように、押付位置（実線で示された位置）に位置するリトラクトロール３９、４０の回転軸３９Ｘ、４０Ｘを２つの焦点とする楕円ＥＬ（図３の鎖線参照）を想定する。リトラクトロール３９、４０の回転軸３９Ｘ、４０Ｘに沿って転写装置５０を見たときに、ステアリングロール４５の回転方向ＳＤは、中立位置にあるステアリングロール４５の回転軸４５Ｘを通る位置において楕円ＥＬに接触する接線ＴＬ（図３の仮想線参照）に沿う。リトラクトロール３９、４０が押付位置と退避位置のいずれに位置するときも、回転方向ＳＤが接線ＴＬの方向に沿う。さらに、リトラクトロール３９、４０が押付位置に位置する場合は、回転方向ＳＤと接線ＴＬとがなす角度が最小になる。換言すると、リトラクトロール３９、４０が押付位置に位置する場合の回転方向ＳＤと接線ＴＬとがなす角度は、リトラクトロール３９、４０の少なくとも一方が退避位置に位置する場合の回転方向ＳＤと接線ＴＬとがなす角度より小さい。さらにリトラクトロール３９、４０の回転軸３９Ｘ、４０Ｘに沿って転写装置５０を見た場合に、押付位置に位置するリトラクトロール３９と押付位置に位置するリトラクトロール４０とを結ぶ線分ＬＳの中点を回転中心軸４５ＡＸの延長線４５ＥＬが通り抜け、且つ、線分ＬＳと延長線４５ＥＬが直交する。

ここで「回転方向ＳＤが接線ＴＬの方向に沿う」には、回転方向ＳＤと接線ＴＬの方向が完全に平行なこと、及び、回転方向ＳＤが接線ＴＬの方向に対して僅かに傾斜すること、が含まれる。回転方向ＳＤが接線ＴＬの方向に対して傾斜する場合のＺ方向に沿って見たときの回転方向ＳＤと接線ＴＬとがなす傾斜角は、１０°以下の任意の大きさである。

なお、本実施形態では延長線４５ＥＬに関してリトラクトロール３９、４０が対称をなすように回転軸３９Ｘ、４０Ｘの位置が設定されている。しかし、回転方向ＳＤと接線ＴＬとがなす傾斜角が１０°以下の任意の大きさになるのであれば、リトラクトロール３９とリトラクトロール４０の一方がこれらの位置から僅かにずれた位置に設けられてもよい。

２つの第１感光体ドラム２２の第１距離２０Ｂ及び２つの第２感光体ドラム３２の第２距離３０Ｂは、駆動ロール４４の外周長４４Ｃ及びステアリングロール４５の外周長４５Ｃの整数倍に設定されている。第２距離３０Ｂは第１距離２０Ｂより短い。例えば、本実施形態の第１距離２０Ｂは外周長４４Ｃ及び外周長４５Ｃの４倍に設定され、第２距離３０Ｂは外周長４４Ｃ及び外周長４５Ｃの３倍に設定されている。

下流側の第１感光体ドラム２２の一次転写位置Ｔ１と、上流側の第２感光体ドラム３２の一次転写位置Ｔ１と、の間の転写ベルト５２に沿った距離は、第１距離２０Ｂ及び第２距離３０Ｂとは別の距離である。即ち、下流側の第１感光体ドラム２２の一次転写位置Ｔ１と、上流側の第２感光体ドラム３２の一次転写位置Ｔ１と、の間の転写ベルト５２に沿った距離は、特許請求の範囲の「隣接距離（第１距離、第２距離）」に相当しない。下流側の第１感光体ドラム２２の一次転写位置Ｔ１と、上流側の第２感光体ドラム３２の一次転写位置Ｔ１と、の間の転写ベルト５２に沿った距離も、駆動ロール４４の外周長４４Ｃ及びステアリングロール４５の外周長４５Ｃの整数倍に設定されている。

バックアップロール４６は転写ベルト５２を挟んで転写胴８５と対向する。転写胴８５と転写ベルト５２が接触する領域がニップ領域Ｎｐ（図１参照）である。ニップ領域Ｎｐが、転写ベルト５２から記録用紙Ｐへトナー像が転写される二次転写位置Ｔ２である。

さらにリトラクトロール４８より上流側に位置し且つ駆動ロール４４より下流側に位置する押し込みロール４９は、転写ベルト５２の外周面に回転可能に接触し且つ転写ベルト５２を内周側に押し付ける。

＜搬送部＞
図１に示されるように、搬送部１６は、収容部１４から送り出された記録用紙Ｐを矢印Ｂ方向に搬送する搬送装置（図示省略）を有する。搬送装置によって、収容部１４から送り出された記録用紙Ｐは転写胴８５へ搬送される。転写胴８５（二次転写位置Ｔ２）を通過することによってトナー像が二次転写された記録用紙Ｐは、搬送装置によって定着装置１８へ搬送される。

＜定着装置＞
図１に示されるように、定着装置１８は、加熱部材の一例としての加熱ロール４２及び加圧部材の一例としての加圧ロール４３を有する。定着装置１８は、加熱ロール４２及び加圧ロール４３によって記録用紙Ｐを挟んで加熱及び加圧することにより、転写胴８５によって記録用紙Ｐに転写されたトナー像を、その記録用紙Ｐに定着させる。

次に、以上のような構成の画像形成装置１０の作用及び効果について詳細に説明する。

本実施形態の画像形成装置１０では、第１感光体ドラム２２より下流側に位置する２つの第２感光体ドラム３２の第２距離３０Ｂが、第１距離２０Ｂより短い。ところで、第２距離３０Ｂが第１距離２０Ｂ以上の長さに設定された比較例（図示省略）の場合は、第２距離３０Ｂを第１距離２０Ｂに合わせることになる。そのため、駆動ロール４４から第２感光体ユニット３０Ｋまでの転写ベルト５２に沿った距離は、比較例より本実施形態の方が短い。この距離が長くなるほど転写ベルト５２の速度変動及び隣接距離の誤差の累積量が大きくなる。従って、比較例においては、第２感光体ユニット３０Ｃと第２感光体ユニット３０Ｋとの間のトナー像のレジストレーションのずれ量が、第１感光体ユニット２０Ｙと第１感光体ユニット２０Ｍとの間のトナー像のレジストレーションのずれ量に比べ大きくなり易い。これに対して実施形態では、第２感光体ユニット３０Ｃと第２感光体ユニット３０Ｋとの間の距離（第２距離３０Ｂ）が比較例より短いので、速度変動及び隣接距離の誤差の累積量が比較例に比べて小さい。そのため本実施形態では、第２距離３０Ｂが第１距離２０Ｂ以上の長さに設定された場合と比べて、感光体ドラムの位置が転写ベルト５２の下流側に位置するほどトナー像のレジストレーションのずれ量が大きくなることが抑制される。

さらに本実施形態の画像形成装置１０では、リトラクトロール３９、４０の回転軸３９Ｘ、４０Ｘに沿って転写装置５０を見たときに、中立位置にあるステアリングロール４５の回転方向ＳＤがステアリングロール４５を通る位置の楕円ＥＬの接線ＴＬに沿う。そのため、中立位置にあるステアリングロール４５の回転方向ＳＤが接線ＴＬの方向と異なる場合と比べて、ステアリングロール４５が回転したときの転写ベルト５２の両側縁部の周方向長の差が小さい。従って、中立位置にあるステアリングロール４５の回転方向ＳＤが接線ＴＬの方向と異なる場合と比べて、ステアリングロール４５より下流側に位置する２つの第２感光体ドラム３２によって転写ベルト（被形成体）５２に形成されるトナー像のレジストレーションのずれ量が大きくなることが抑制される。

さらにＺ方向から見たときに、直線状をなす下部５２Ｂと水平方向（Ｘ方向）との成す鋭角の角度θＢは、直線状をなす上部５２Ａと水平方向との成す角度θＡより大きい。そして２つの第２感光体ユニット３０が、下部５２Ｂに沿って設けられている。さらにＺ方向から見たときの２つの回転軸３０Ｘ同士の距離（隣接距離）である第２距離３０Ｂが、２つの回転軸２０Ｘ同士の距離（隣接距離）である第１距離２０Ｂより短い。そのため、上部５２Ａ及び下部５２Ｂにそれぞれ複数配置された隣り合う画像形成体（第１感光体ドラム２２、第２感光体ドラム３２）同士の間隔が全て同一である場合と比べて、下部５２Ｂと２つの第２感光体ユニット３０とからなる部位の水平方向寸法３０Ｇが小さい。さらに第２感光体ユニット３０によって画像が形成された転写ベルト５２上の２つの部位同士のＺ方向から見たときの水平方向の距離である水平距離３０ＢＨ（図１参照）は、第１距離２０Ｂより短い。従って、上部５２Ａ及び下部５２Ｂにそれぞれ複数配置された隣り合う画像形成体同士の間隔が全て同一である場合と比べて、Ｚ方向から見たときの画像形成装置１０の水平方向の寸法が小さい。

ステアリングロール４５より下流側且つ記録用紙Ｐへの転写位置より上流側に位置する２つの第２感光体ドラム３２の回転軸３０Ｘ同士の距離である第２距離（隣接距離）３０Ｂが、ステアリングロール４５の外周長４５Ｃの整数倍である。そのため、第２距離３０Ｂが外周長４５Ｃの整数倍とは異なる長さの場合と比べて、ステアリングロール４５より下流側に位置する２つの第２感光体ドラム３２によって転写ベルト（被形成体）５２に形成されるトナー像のレジストレーションのずれ量が大きくなることが抑制される。

さらに画像形成装置１０では、２つの第１感光体ドラム２２の第１距離２０Ｂ及び２つの第２感光体ドラム３２の第２距離３０Ｂが、駆動ロール４４の外周長４４Ｃの整数倍に設定されている。そのため、第１距離２０Ｂ及び第２距離３０Ｂが、外周長４４Ｃの整数倍とは異なる長さに設定されている場合と比べて、ステアリングロール４５より下流側に位置する２つの第２感光体ドラム３２によって転写ベルト（被形成体）５２に形成されるトナー像のレジストレーションのずれ量が大きくなることが抑制される。

以上、本実施形態に係る画像形成装置１０について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る画像形成装置１０は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。

例えば、各第１感光体ユニット２０及び各第２感光体ユニット３０が、転写ベルト５２に代えて設けられた搬送ベルト（図示省略）によって搬送される記録用紙Ｐ（被形成体）にトナー画像を形成するように、画像形成装置１０が構成されてもよい。

また、本実施形態では画像の一例としてトナー像が挙げられており、ここでは乾式の電子写真方式によって形成されたトナー像としているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の画像は、湿式の電子写真方式によって形成されたトナー像であってもよいし、インクジェット方式によって形成された画像であってもよい。

また、駆動ロール４４を含む複数の回転体に巻き掛けられ且つこれらの回転体によって、Ｚ方向に沿って見たときに少なくとも一つの直線部を有する形状をなしながら駆動ロール４４及び回転体によって搬送される長尺且つ環状ではない連続紙（被形成体）に、インクによる画像又はトナー画像が形成され且つ連続紙の内周面にステアリングロール（変更ロール）４５が回転可能に接触するように、画像形成装置１０が構成されてもよい。

画像形成装置１０が第１感光体ユニット２０及び第２感光体ユニット３０を備える場合に、各隣接距離が公差の範囲内で同一であってもよい。同様に、画像形成装置１０がインクジェットを備える場合に、各隣接距離が公差の範囲内で同一であってもよい。

画像形成装置１０が第１感光体ユニット２０及び第２感光体ユニット３０とインクジェットのいずれを備える場合も、各隣接距離が、外周長４４Ｃ及び外周長４５Ｃの整数倍でなくてもよい。

ステアリングロール４５の径と、駆動ロール４４の径とは、互いに異なっていてもよい。但し、この場合も、各隣接距離が、外周長４５Ｃ及び外周長４４Ｃの整数倍となるように、ステアリングロール４５の径及び駆動ロール４４の径を設定するのが好ましい。

被形成体（転写ベルト５２、記録媒体Ｐ）に形成される画像（トナー画像、インク画像）の色の種類は、４種類でなくてもよい。例えば、画像の色の種類は６種類であってもよい。

例えば、上部５２Ａに沿って３つ以上の画像形成体が並べられてもよい。同様に、下部５２Ｂに沿って３つ以上の画像形成体が並べられてもよい。

１０ 画像形成装置
２０Ｂ 第１距離（隣接距離）
２２ 第１感光体ドラム（第１画像形成体）
３０Ｂ 第２距離（隣接距離）
３２ 第２感光体ドラム（第２画像形成体）
３９ リトラクトロール（第１ロール）
４０ リトラクトロール（第２ロール）
４４ 駆動ロール
４５ ステアリングロール（変更ロール）
４５Ｘ 回転軸
４５ＡＸ 回転中心軸
５２ 転写ベルト（ベルト）（被形成体）
５２Ａ 上部（第１直線部）
５２Ｂ 下部（第２直線部）
Ｐ 記録用紙（記録媒体）（被形成体）
ＳＤ 回転方向
ＥＬ 楕円
ＴＬ 接線

Claims (5)

1. 搬送される環状の被形成体と、
   前記被形成体の内周面に回転軸まわりに回転可能に接触し且つ前記回転軸の前記被形成体の幅方向に対する角度を変更可能な変更ロールと、
   前記変更ロールより前記被形成体の搬送方向の上流側において、前記被形成体に沿って互いに第１距離だけ離れて並べられた、前記被形成体に画像を形成する複数の第１画像形成体と、
   前記変更ロールより前記被形成体の搬送方向の下流側において、前記被形成体に沿って互いに前記第１距離より短い第２距離だけ離れて並べられた、前記被形成体に画像を形成する複数の第２画像形成体と、
   を備える画像形成装置。
2. 複数の前記第１画像形成体の中で最も下流側に位置する前記第１画像形成体と前記変更ロールとの間に位置し、前記被形成体の内周面に回転可能に接触する第１ロールと、
   複数の前記第２画像形成体の中で最も上流側に位置する前記第２画像形成体と前記変更ロールとの間に位置し、前記被形成体の内周面に回転可能に接触する第２ロールと、
   を備え、
   前記変更ロールが、前記回転軸に対して交差する回転中心軸まわりに回転することにより、前記回転軸の前記被形成体の前記幅方向に対する角度を変更し、
   前記第１ロールの回転軸及び前記第２ロールの回転軸に沿って見たときに、前記変更ロールの前記回転中心軸まわりの回転方向が、前記第１ロールの前記回転軸及び前記第２ロールの前記回転軸を焦点とする楕円の接線の方向に沿う、
   請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記被形成体が、前記回転軸に沿って見たときに直線状をなし且つ前記変更ロールより上流側に位置する第１直線部、及び、前記回転軸に沿って見たときに直線状をなし且つ前記変更ロールより下流側に位置する第２直線部、を有し、
   前記第１直線部と水平方向とのなす鋭角又は０°である角度より、前記第２直線部と水平方向とのなす鋭角である角度が大きい、
   請求項１又は請求項２に記載の画像形成装置。
4. 前記変更ロールより上流側において前記被形成体の内周面に回転可能に接触する駆動ロールを有する、
   請求項１～３の何れか１項に記載の画像形成装置。
5. 前記第２距離が、前記変更ロールの外周長の整数倍である、
   請求項１～４の何れか１項に記載の画像形成装置。

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