JP2023029071A - ウェーハの加工方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023029071000001
【課題】所望の領域を全てエッチングで除去することができるウェーハの加工方法を提供すること。
【解決手段】ウェーハの加工方法は、ウェーハをプラズマ状のガスでエッチングするウェーハの加工方法であって、ウェーハの表面側をマスクとなるマスク材料で被覆するマスク材料被覆ステップ1と、マスク材料被覆ステップ実施後、レーザー光線をウェーハの表面側から照射し、ウェーハの表面のエッチングする領域からマスク材料を除去するレーザー加工ステップ2と、レーザー加工ステップ実施後、ウェーハの表面にプラズマ状のガスを供給し、ガスのイオンをウェーハ側に引き込む異方性エッチングで、ウェーハの表面のエッチングする領域に残ったマスク材料を除去するマスク仕上げステップ3と、マスク仕上げステップ実施後、ウェーハの表面にプラズマ状のガスを供給し、ウェーハの表面のエッチングする領域を深さ方向に掘り進めるエッチングステップ4と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ウェーハの加工方法に関する。
シリコン等の半導体基板にデバイスをパターニングしたり、ストリートに沿ってウェーハを分割するダイシングをしたりする加工において、プラズマエッチング加工が用いられる。プラズマエッチングは、エッチングしない領域をエッチング用のガスから保護するために、ウェーハにマスクを被覆して実施する。
デバイス形成用のプラズマエッチングでは、高精度なパターンのマスクが求められるため、露光機等を用いて複雑なデザインのレジスト層がマスクとしてウェーハに形成される。一方、プラズマダイシングやスルーホール等の単純なパターンのプラズマエッチングでは、レジスト層(水溶性の液状樹脂やパッシベーション層等)を被覆後、レーザー光線のアブレーション加工によってレジスト層を部分的に除去するという安価な方法でマスクを形成することがある。そして、この方法では、形成したマスクを利用し、所謂ボッシュプロセスで、ストリートや所望の領域を深くエッチングする。
特開2020-102588号公報
しかしながら、レーザー光線のアブレーション加工によるレジスト層の除去は、レジスト層の材料飛散が発生しやすく、除去した領域にマスクの材料が僅かに残り、プラズマエッチングで飛散したマスクに覆われた部分のウェーハが柱のように残ってしまうという課題があった。特に、エッチングする領域が広い場合にはマスクの材料の残りが多く発生してしまう。また、マスクの材料を完全に除去しようとすると、レーザー加工の時間が大幅に増加して、加工時間全体も非常に長くなってしまう。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望の領域を全てエッチングで除去することができるウェーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウェーハの加工方法は、ウェーハをプラズマ状のガスでエッチングするウェーハの加工方法であって、ウェーハの表面側をマスクとなるマスク材料で被覆するマスク材料被覆ステップと、該マスク材料被覆ステップ実施後、レーザー光線をウェーハの表面側から照射し、ウェーハの表面のエッチングする領域からマスク材料を除去するレーザー加工ステップと、該レーザー加工ステップ実施後、ウェーハの表面にプラズマ状のガスを供給し、該ガスのイオンをウェーハ側に引き込む異方性エッチングで、ウェーハの表面の該エッチングする領域に残った該マスク材料を除去するマスク仕上げステップと、該マスク仕上げステップ実施後、ウェーハの表面にプラズマ状のガスを供給し、ウェーハの表面の該エッチングする領域を深さ方向に掘り進めるエッチングステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明のウェーハの加工方法において、該エッチングステップは、等方性エッチングと該異方性エッチングとを繰り返すボッシュプロセスを含んでもよい。
また、本発明のウェーハの加工方法において、該ウェーハは、裏面側に機能層が積層され、該エッチングステップでは、該裏面側の該機能層に至る穴をウェーハに形成してもよい。
また、本発明のウェーハの加工方法において、該マスク材料は、水溶性の液状樹脂を含んでもよい。
また、本発明のウェーハの加工方法において、該マスク仕上げステップでは、プラズマ状の酸素ガスをウェーハの表面側に供給して該エッチングする領域に残った該マスク材料を除去してもよい。
本発明は、所望の領域を全てエッチングで除去することができる。
図1は、実施形態に係るウェーハの加工方法の加工対象であるウェーハの一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るウェーハの加工方法の流れを示すフローチャート図である。 図3は、図2に示すマスク材料被覆ステップの一状態を模式的に示す断面図である。 図4は、図2に示すマスク材料被覆ステップ実施後のウェーハを示す断面拡大図である。 図5は、図2に示すレーザー加工ステップの一状態を模式的に示す断面図である。 図6は、図2に示すレーザー加工ステップ実施後のウェーハを示す断面拡大図である。 図7は、図2に示すマスク仕上げステップおよびエッチングステップを実施するプラズマエッチング装置の一例を模式的に示す断面図である。 図8は、図2に示すマスク仕上げステップ中のウェーハを示す断面拡大図である。 図9は、図2に示すマスク仕上げステップ実施後のウェーハを示す断面拡大図である。 図10は、図2に示すエッチングステップにおける最初の等方性エッチング中のウェーハを示す断面拡大図である。 図11は、図2に示すエッチングステップにおける保護膜形成中のウェーハを示す断面拡大図である。 図12は、図2に示すエッチングステップにおける異方性エッチング中のウェーハを示す断面拡大図である。 図13は、図2に示すエッチングステップにおける等方性エッチング中のウェーハを示す断面拡大図である。 図14は、図2に示すエッチングステップ実施後のウェーハを示す断面拡大図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
(実施形態)
本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係るウェーハ10の加工方法の加工対象であるウェーハ10の一例を示す斜視図である。ウェーハ10は、シリコン(Si)、サファイア(Al)、ヒ化ガリウム(GaAs)または炭化ケイ素(SiC)等を基板11とする円板状の半導体ウェーハ、または光デバイスウェーハ等のウェーハである。
ウェーハ10は、基板11の裏面12に格子状に設定される複数の分割予定ライン13と、分割予定ライン13によって区画された各領域に形成されるデバイス14と、を有する。デバイス14は、例えば、IC(Integrated Circuit)またはLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ、またはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、あるいはメモリ(半導体記憶装置)等である。
基板11の裏面12側には、機能層15が積層されている。機能層15は、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(以下、Low-k膜と呼ぶ)と、導電性の金属により構成された導電体膜とを備えている。Low-k膜は、導電体膜と積層されて、デバイス14を形成する。導電体膜は、デバイス14の回路を構成する。このために、デバイス14は、互いに積層されたLow-k膜と、Low-k膜間に積層された導電体膜とにより構成される。なお、分割予定ライン13の機能層15は、Low-k膜により構成され、導電体膜を備えていない。
機能層15が積層された裏面12と反対側に位置するウェーハ10の表面16は、例えば、研削装置によって仕上げ厚さまで研削して薄化された後、プラズマエッチングによって分割予定ライン13に沿って分割されて、個々のデバイスチップに個片化される。なお、デバイスチップは、正方形状であるが、長方形状であってもよい。
ウェーハ10は、例えば、環状フレーム20が貼着されかつウェーハ10の外径よりも大径な保護テープ21がウェーハ10の裏面12に貼着されて、環状フレーム20の開口内に支持される。環状フレーム20は、ウェーハ10の外径より大きな開口を有し、金属や樹脂等の材質で構成される。
保護テープ21は、後述のレーザー加工装置40のチャックテーブル41(図5参照)またはプラズマエッチング装置50のテーブル74(図7参照)に保持されるウェーハ10の裏面12側のデバイス14を異物の付着や接触による損傷から保護するものである。保護テープ21は、実施形態において、ウェーハ10より大径の円板形状のテープである。保護テープ21は、例えば、合成樹脂により構成された基材層と、基材層の表面および裏面の少なくともいずれかに積層された粘着性を有する糊層とを含む。
図2は、実施形態に係るウェーハ10の加工方法の流れを示すフローチャート図である。ウェーハ10の加工方法は、マスク材料被覆ステップ1と、レーザー加工ステップ2と、マスク仕上げステップ3と、エッチングステップ4と、を備える。
(マスク材料被覆ステップ1)
図3は、図2に示すマスク材料被覆ステップ1の一状態を模式的に示す断面図である。図4は、図2に示すマスク材料被覆ステップ1実施後のウェーハ10を示す断面拡大図である。
マスク材料被覆ステップ1は、ウェーハ10の表面16側をマスクとなるマスク材料35で被覆するステップである。マスク材料35は、実施形態において、水溶性の液状樹脂である。実施形態のマスク材料被覆ステップ1では、樹脂塗布装置30によって、ウェーハ10の表面16をマスク材料35で被覆する。樹脂塗布装置30は、実施形態において、スピンコーターを含む。実施形態の樹脂塗布装置30は、保持面32を有するスピンナテーブル31と、クランプ機構33と、ノズル34と、を備える。
マスク材料被覆ステップ1では、まず、保護テープ21を介してウェーハ10の裏面12側をスピンナテーブル31の保持面32に吸引保持し、環状フレーム20の外周部をクランプ機構33で固定する。次に、スピンナテーブル31を軸心回りに回転させた状態で、ノズル34からマスク材料35である水溶性の液状樹脂を、ウェーハ10の表面16に滴化させる。この際、ノズル34は、ウェーハ10の半径方向に往復移動してもよい。滴化された液状樹脂は、スピンナテーブル31の回転により発生する遠心力によって、ウェーハ10の表面16上を中心側から外周側に向けて流れていき、ウェーハ10の表面16の全面に塗布される。
マスク材料35は、例えば、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol:PVA)またはポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone:PVP)等の水溶性の液状樹脂である。マスク材料35には、例えば、株式会社ディスコ製のHOGOMAX(登録商標)が用いられる。マスク材料被覆ステップ1では、ウェーハ10の表面16の全面に塗布されたマスク材料35を乾燥および硬化することによって、ウェーハ10の表面16の全面を覆うマスク材料35のマスク層を形成する。これにより、ウェーハ10の表面16は、マスク材料35によるマスク層に被覆される。
(レーザー加工ステップ2)
図5は、図2に示すレーザー加工ステップ2の一状態を模式的に示す断面図である。図6は、図2に示すレーザー加工ステップ2実施後のウェーハ10を示す断面拡大図である。
レーザー加工ステップ2は、マスク材料被覆ステップ1実施後に実施される。レーザー加工ステップ2は、レーザー光線45をウェーハ10の表面16側から照射し、ウェーハ10の表面16のエッチングする領域17からマスク材料35を除去するステップである。実施形態のレーザー加工ステップ2では、レーザー加工装置40によって、ウェーハ10の表面16のエッチングする領域17からマスク材料35を除去する。実施形態のレーザー加工装置40は、保持面42を有するチャックテーブル41と、クランプ機構43と、レーザー光線照射部44と、チャックテーブル41とレーザー光線照射部44とを相対的に移動させる不図示の移動ユニットと、を備える。
レーザー加工ステップ2では、まず、保護テープ21を介してウェーハ10の裏面12側をチャックテーブル41の保持面42に吸引保持し、環状フレーム20の外周部をクランプ機構43で固定する。次に、分割予定ライン13に相当するエッチングする領域17沿ってチャックテーブル41とレーザー光線照射部44とを相対的に移動させながら、レーザー光線照射部44からレーザー光線45をウェーハ10の表面16のエッチングする領域17に照射させる。レーザー光線45は、ウェーハ10に対して吸収性を有する波長のレーザー光線である。
レーザー光線45によって、ウェーハ10の表面16の全面を覆うマスク材料35のうち分割予定ライン13に相当するエッチングする領域17のマスク材料35が除去され、基板11が露出する。この際、エッチングする領域17には、レーザー加工により除去しきれず、またはレーザー加工によりマスク材料35が飛散することによって、残ったマスク材料36が残存している。
(プラズマエッチング装置50)
図7は、図2に示すマスク仕上げステップ3およびエッチングステップ4を実施するプラズマエッチング装置50の一例を模式的に示す断面図である。実施形態において、図7に示すプラズマエッチング装置50は、マスク仕上げステップ3およびエッチングステップ4を実施する。
プラズマエッチング装置50は、真空チャンバ60と、下部電極70と、上部電極80と、開閉機構90と、排気機構100と、高周波電源110と、吸引源120と、冷媒循環機構130と、高周波電源140と、昇降機構150と、第1ガス供給源160と、第2ガス供給源170と、制御装置180と、を備える。
真空チャンバ60は、底壁61と、上壁62と、四方を囲む側壁63と、を含む直方体状に形成され、内部に処理空間64を形成する。処理空間64には、後述の下部電極70と上部電極80とが対向するように配置されている。真空チャンバ60は、開口65と、ゲート66と、排気口67と、開口68と、開口69と、を含む。
開口65は、真空チャンバ60の側壁63の一部に設けられる。真空チャンバ60には、開口65を介して、ウェーハ10が搬入搬出可能である。ゲート66は、開口65の外側に設けられる。ゲート66は、後述の開閉機構90によって上下に移動することによって、開口65を開閉可能である。
排気口67および開口68は、真空チャンバ60の底壁61に形成されている。排気口67は、後述の排気機構100に接続している。開口68には、後述の下部電極70の支持部72が挿通している。開口69は、真空チャンバ60の上壁62に形成されている。開口69には、後述の上部電極80の支持部82が挿通している。
下部電極70は、真空チャンバ60の処理空間64において、上部電極80と対向するよう、上部電極80の下方に配置される。下部電極70は、導電性の材料で形成されている。下部電極70は、円盤状の保持部71と、保持部71の下面中央から下方に突出する円柱状の支持部72と、を含む。支持部72は、真空チャンバ60の底壁61に形成された開口68に挿通されている。
下部電極70は、開口68内において、底壁61と支持部72との間に配置された環状の絶縁部材73によって、真空チャンバ60と絶縁されている。下部電極70は、真空チャンバ60の外部において後述の高周波電源110と接続している。
下部電極70は、保持部71の上面にテーブル74が設けられる凹部を有する。テーブル74には、ウェーハ10が載置される。テーブル74の内部には、載置されるウェーハ10を吸引するための吸引路(不図示)と静電吸着機構(不図示)とが形成されている。
下部電極70は、内部に、流路75と、冷却流路76と、冷媒導入路77と、冷媒排出路78と、が形成される。流路75は、保持部71および支持部72の内部に形成され、テーブル74の上面から内部に向かって形成される吸引路と、後述の吸引源120とを接続している。冷却流路76は、保持部71の内部に形成されている。冷媒導入路77および冷媒排出路78は、支持部72の内部に形成されている。冷却流路76は、一端が冷媒導入路77を通じて後述の冷媒循環機構130と接続しており、他端が冷媒排出路78を通じて冷媒循環機構130と接続している。冷媒導入路77、冷却流路76、冷媒排出路78には、冷媒が流れる。
上部電極80は、真空チャンバ60の処理空間64において、下部電極70と対向するよう、下部電極70の上方に配置される。上部電極80は、導電性の材料で形成されている。上部電極80は、円盤状のガス噴出部81と、ガス噴出部81の上面中央から上方に突出する円柱状の支持部82とを含む。支持部82は、真空チャンバ60の上壁62に形成された開口69に挿通されている。
上部電極80は、開口69内において、上壁62と支持部82との間に配置された環状の絶縁部材83によって、真空チャンバ60と絶縁されている。上部電極80は、真空チャンバ60の外部において高周波電源140と接続している。
上部電極80は、支持部82の上端部に、後述の昇降機構150と連結された支持アーム151が取り付けられている。上部電極80は、昇降機構150および支持アーム151によって、上下に移動可能である。
上部電極80は、ガス噴出部81の下面に、複数の噴出口84を有する。上部電極80は、内部に、流路85と、流路86と、が形成される。流路85は、ガス噴出部81に形成されている。流路86は、支持部82に形成されている。噴出口84は、流路85および流路86を通じて、後述の第1ガス供給源160および第2ガス供給源170に接続されている。第1ガス供給源160、第2ガス供給源170、流路85、86、および噴出口84によって、真空チャンバ60内にガスを導入するガス導入部が構成される。
開閉機構90、排気機構100、高周波電源110、吸引源120、冷媒循環機構130、高周波電源140、昇降機構150、第1ガス供給源160、第2ガス供給源170、および制御装置180は、真空チャンバ60の外部に設けられる。また、開閉機構90、排気機構100、高周波電源110、吸引源120、冷媒循環機構130、高周波電源140、昇降機構150、第1ガス供給源160、および第2ガス供給源170は、制御装置180に接続されている。
開閉機構90は、エアシリンダ91と、ピストンロッド92と、を含む。エアシリンダ91は、ブラケット93を介して真空チャンバ60の底壁61に固定されている。ピストンロッド92は、先端がゲート66の下部に連結されている。開閉機構90は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、真空チャンバ60のゲート66を開閉可能である。開閉機構90によってゲート66が開かれることにより、開口65を通じてウェーハ10を真空チャンバ60の処理空間64に搬入、または、ウェーハ10を真空チャンバ60の処理空間64から搬出できる。開閉機構90によってゲート66が閉じられることにより、処理空間64が密閉される。
排気機構100は、例えば、真空ポンプ等を含む。排気機構100は、真空チャンバ60の底壁61に形成される排気口67と接続している。排気機構100は、処理空間64の圧力に関する情報を、制御装置180に通知する。排気機構100は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、真空チャンバ60の処理空間64から排気する。
高周波電源110は、下部電極70と接続している。高周波電源110は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、下部電極70に所定の高周波電力を供給する。
吸引源120は、負圧を作用することによって、下部電極70の内部に形成されている流路75と、テーブル74の内部に形成される吸引路と、を通じて、テーブル74の上面に載置されるウェーハ10を吸引可能である。これにより、ウェーハ10は、テーブル74の上面に固定される。
冷媒循環機構130は、冷媒導入路77および冷媒排出路78と接続している。冷媒循環機構130は、冷媒の温度に関する情報、すなわち、下部電極70の温度に関する情報を、制御装置180に通知する。冷媒循環機構130は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、冷媒を、冷媒導入路77、冷却流路76、冷媒排出路78の順に循環させる。冷媒は、冷媒導入路77、冷却流路76、冷媒排出路78の順に循環して流れることによって、下部電極70を冷却する。
高周波電源140は、上部電極80と接続されている。高周波電源140は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、上部電極80に所定の高周波電力を供給する。
昇降機構150は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、支持アーム151を上下に移動させることにより、上部電極80を上下に移動可能である。例えば、真空チャンバ60の処理空間64にウェーハ10を搬入する際は、昇降機構150によって、上部電極80を上昇させる。また、例えば、プラズマエッチングする際は、昇降機構150によって、下部電極70と上部電極80とがプラズマエッチングに適した所定の位置関係となるように、上部電極80を下降させる。
第1ガス供給源160は、上部電極80の内部に形成されている流路86および流路85を介して、噴出口84から真空チャンバ60の処理空間64にエッチング用のガス51(図8等参照)を供給する。ガス51は、実施形態において、SFガスである。第1ガス供給源160は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、所定量のガス51を供給する、または外部放出する。
第2ガス供給源170は、上部電極80の内部に形成されている流路86および流路85を介して、噴出口84から真空チャンバ60の処理空間64に保護膜54(図11等参照)形成用のガス53(図11等参照)を供給する。ガス53は、実施形態において、Cガスである。第2ガス供給源170は、制御装置180から出力される制御信号に基づいて、所定量のガス53を供給する、または外部放出する。
制御装置180は、排気機構100から、処理空間64の圧力に関する情報を取得する。制御装置180は、冷媒循環機構130から、冷媒の温度に関する情報(すなわち、下部電極70の温度に関する情報)を取得する。制御装置180は、第1ガス供給源160から、ガス51の流量に関する情報を取得する。制御装置180は、第2ガス供給源170から、ガス53の流量に関する情報を取得する。制御装置180は、これらの情報や、ユーザから入力される他の情報等に基づいて、上述した各構成を制御する制御信号を出力する。
プラズマエッチング装置50では、制御装置180による制御により、密閉された処理空間64に第1ガス供給源160からエッチング用のガス51を所定の流量で供給しつつ、高周波電源110が下部電極70に高周波電力を供給すると共に高周波電源140が上部電極80高周波電力を供給することによって、下部電極70と上部電極80との間にラジカルやイオンを含むプラズマを発生させる。
(マスク仕上げステップ3)
図8は、図2に示すマスク仕上げステップ3中のウェーハ10を示す断面拡大図である。図9は、図2に示すマスク仕上げステップ3実施後のウェーハ10を示す断面拡大図である。
図8に示すマスク仕上げステップ3は、レーザー加工ステップ2実施後に実施される。マスク仕上げステップ3は、ウェーハ10の表面16にプラズマ状のガス51を供給し、ガス51のイオン52をウェーハ10側に引き込む異方性エッチングで、ウェーハ10の表面16のエッチングする領域17に残ったマスク材料36を除去するステップである。
マスク仕上げステップ3では、まず、図7に示すプラズマエッチング装置50において、開閉機構90によってゲート66を下降させる。また、昇降機構150によって上部電極80を上昇させておく。そして、開口65を通じてウェーハ10を真空チャンバ60の処理空間64に搬入し、下部電極70のテーブル74に載置する。この際、表面16側を上方に位置付けるようにウェーハ10をテーブル74上に載置する。
次に、吸引源120の負圧を作用させて、ウェーハ10をテーブル74上に固定する。また、開閉機構90によってゲート66を上昇させて、処理空間64を密閉する。さらに、上部電極80と下部電極70とがプラズマエッチングに適した所定の位置関係となるように、昇降機構150によって上部電極80を下降させる。その後、排気機構100を作動させて、処理空間64を真空(低圧)とする。そして、テーブル74に負圧で吸引されテーブル74に密着したウェーハ10に対して、負圧による固定方法を、テーブル74の内部に形成された静電吸着機構による静電吸着に固定方法に切り替えて固定する。
次に、第1ガス供給源160から処理空間64にSFのガス51を所定の流量で供給しつつ、下部電極70および上部電極80に所定の高周波電力を供給することで、プラズマ状のガス51をウェーハ10の表面16に供給させ、異方性エッチングを実施する。これにより、図8に示すように、ガス51のイオン52がウェーハ10側に引き込まれ、ウェーハ10の表面16のエッチングする領域17がエッチングされて、図9に示すように、エッチングする領域17に残ったマスク材料36が除去される。
なお、マスク仕上げステップ3は、実施形態ではプラズマ状のSFガスをウェーハ10の表面16側に供給するが、本発明ではプラズマ状の酸素ガスをウェーハ10の表面16側に供給して、エッチングする領域17に残ったマスク材料36をアッシングして除去してもよい。
(エッチングステップ4)
図10は、図2に示すエッチングステップ4における最初の等方性エッチング中のウェーハ10を示す断面拡大図である。図11は、図2に示すエッチングステップ4における保護膜54形成中のウェーハ10を示す断面拡大図である。図12は、図2に示すエッチングステップ4における異方性エッチング中のウェーハ10を示す断面拡大図である。図13は、図2に示すエッチングステップ4における等方性エッチング中のウェーハ10を示す断面拡大図である。図14は、図2に示すエッチングステップ4実施後のウェーハ10を示す断面拡大図である。
エッチングステップ4は、マスク仕上げステップ3実施後に実施される。エッチングステップ4は、ウェーハ10の表面16にプラズマ状のガス53を供給し、ウェーハ10の表面16のエッチングする領域17を深さ方向に掘り進めるステップである。
エッチングステップ4では、まず、第1ガス供給源160から処理空間64にSFのガス51を所定の流量で供給しつつ、下部電極70および上部電極80に所定の高周波電力を供給することで、プラズマ状のガス51をウェーハ10の表面16に供給させ、等方性エッチングを実施する。これにより、図10に示すように、残ったマスク材料36がマスク仕上げステップ3の異方性エッチングで除去されたエッチングする領域17に凹部18が形成される。
次に、等方性エッチングによって形成された凹部18の表面に保護膜54を形成する。具体的には、図7に示すプラズマエッチング装置50において、第2ガス供給源170から処理空間64にCのガス53を所定の流量で供給しつつ、下部電極70および上部電極80に所定の高周波電力を供給することで、プラズマ状のガス53をウェーハ10の表面16に供給させ、保護膜54形成を実施する。これにより、ガス53がウェーハ10側に引き込まれ、図11に示すように、ウェーハ10のエッチングする領域17に形成された凹部18の表面に保護膜54が形成される。
次に、第1ガス供給源160から処理空間64にSFのガス51を所定の流量で供給しつつ、下部電極70および上部電極80に所定の高周波電力を供給することで、プラズマ状のガス51をウェーハ10の表面16に供給させ、異方性エッチングを実施する。これにより、ガス51がウェーハ10側に引き込まれ、図12に示すように、ウェーハ10のエッチングする領域17に形成された凹部18の底面がエッチングされて、凹部18の表面に形成された保護膜54のうち、底面の保護膜54が除去される。
次に、第1ガス供給源160から処理空間64にSFのガス51を所定の流量で供給しつつ、下部電極70および上部電極80に所定の高周波電力を供給することで、プラズマ状のガス51をウェーハ10の表面16に供給させ、等方性エッチングを実施する。これにより、図13に示すように、マスク材料35および保護膜54のいずれかにも覆われていない領域、すなわち、ウェーハ10のエッチングする領域17に形成された凹部18の底面がさらにエッチングされて、凹部18が深さ方向に掘り進められる。
この後は、Cのガス53による保護膜54形成と、SFのガス51による異方性エッチングおよび等方性エッチングとを繰り返すことによって、凹部18を深さ方向に掘り進め、図14に示すように、ウェーハ10の裏面12側の機能層15に至る凹部18をウェーハ10に形成する。すなわち、実施形態のエッチングステップ4は、等方性エッチングと異方性エッチングとを繰り返すボッシュプロセスを含む。
なお、下部電極70に供給する高周波電力は、異方性エッチング時の方が保護膜形成時および等方性エッチング時より高い。より詳しくは、マスク仕上げステップ3での異方性エッチング、およびエッチングステップ4での図12に示す異方性エッチングの際に、下部電極70に供給する高周波電力は、エッチングステップ4での図11に示す保護膜形成、および図13に示す等方性エッチングの際に、下部電極70に供給する高周波電力より高い。
ボッシュプロセスは、マスク材料35によるマスクをウェーハ10の表面16に形成した後、通常、等方性エッチングから開始する。これに対し、実施形態に係るウェーハ10の加工方法では、先に、マスク仕上げステップ3において、イオン52をテーブル74側の下部電極70で引きつける異方性エッチングを行う。
これにより、レーザー加工ステップ2で飛散して残ったマスク材料36を予め除去することで、レーザー加工ステップ2でエッチングする領域17からマスク材料35が除去しきれなくても、残ったマスク材料36に影響なく所望の領域を全てエッチングで除去できるという効果を奏する。
さらに、レーザー加工ステップ2におけるレーザー加工によって発生したマスクの境界の僅かなギザギザ部分も、マスク仕上げステップ3によって除去されるため、エッチングした領域の縁をなめらかにすることができ、ウェーハ10から形成されるデバイスチップの強度向上にも繋がるという効果も奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、エッチングステップ4において、実施形態では最初に等方性エッチングを実施してから、保護膜54形成、異方性エッチング、等方性エッチングの順に繰り返し実施したが、本発明では最初に等方性エッチングを実施せずに、保護膜54形成、異方性エッチング、等方性エッチングの順に繰り返し実施してもよい。すなわち、ボッシュプロセスを、保護膜54形成から開始してもよい。
また、本発明におけるウェーハ10の加工方法は、分割予定ライン13(ストリート)をエッチングする以外にも、MEMSのようにデバイスチップ毎に設けられる凹部(穴等)を形成する際に適用可能である。
10 ウェーハ
11 基板
12 裏面
15 機能層
16 表面
17 エッチングする領域
18 凹部(穴)
35 マスク材料(液状樹脂)
36 残ったマスク材料
45 レーザー光線
51 ガス

Claims (5)

  1. ウェーハをプラズマ状のガスでエッチングするウェーハの加工方法であって、
    ウェーハの表面側をマスクとなるマスク材料で被覆するマスク材料被覆ステップと、
    該マスク材料被覆ステップ実施後、レーザー光線をウェーハの表面側から照射し、ウェーハの表面のエッチングする領域からマスク材料を除去するレーザー加工ステップと、
    該レーザー加工ステップ実施後、ウェーハの表面にプラズマ状のガスを供給し、該ガスのイオンをウェーハ側に引き込む異方性エッチングで、ウェーハの表面の該エッチングする領域に残った該マスク材料を除去するマスク仕上げステップと、
    該マスク仕上げステップ実施後、ウェーハの表面にプラズマ状のガスを供給し、ウェーハの表面の該エッチングする領域を深さ方向に掘り進めるエッチングステップと、
    を備える、ウェーハの加工方法。
  2. 該エッチングステップは、等方性エッチングと該異方性エッチングとを繰り返すボッシュプロセスを含む、
    請求項1に記載のウェーハの加工方法。
  3. 該ウェーハは、裏面側に機能層が積層され、
    該エッチングステップでは、該裏面側の該機能層に至る穴をウェーハに形成する、
    請求項1または2に記載のウェーハの加工方法。
  4. 該マスク材料は、水溶性の液状樹脂を含む、
    請求項1、2または3に記載のウェーハの加工方法。
  5. 該マスク仕上げステップでは、プラズマ状の酸素ガスをウェーハの表面側に供給して該エッチングする領域に残った該マスク材料を除去する、
    請求項1、2、3または4に記載のウェーハの加工方法。
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