JP2023026103A - 加工異常の検知方法及び検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工異常を検知するモデルを適用する際、モデルの学習の回数を削減できる加工異常検知方法を提供する。【解決手段】加工情報と、モデルと、を用いて、切削加工の異常度合いを示す加工異常度を求め、加工異常度が規定の加工異常閾値を超えた場合に切削加工で異常があると判定する加工異常の検知方法は、加工異常度に基づいて、加工情報をモデルの再学習に利用することの適否を判断し、加工情報のうち、再学習に利用することが適切なデータのみを記憶装置に蓄積し、蓄積された加工情報に対応する加工異常度を記憶装置に格納し、格納された加工異常度の分布と、モデルの学習に利用した加工情報の異常度合いを示す学習異常度の分布と、の類似度に基づいてモデルの再学習の要否を判断し、再学習が必要と判断された場合に、記憶装置に蓄積された加工情報でモデルを再学習させる。【選択図】図1

Description

本明細書は、加工情報から加工異常を検知するモデルを用いた加工異常の検知方法および加工異常の検知装置を開示する。
機械学習を用いて未知のデータの異常を予測する技術がある。これは教師なし学習で実現することができる。正常なラベル情報が付与されたデータに対し、機械学習を実施してモデルを作成する。そのモデルの入出力に使用するデータは、入力と相関のあるデータを出力としたり、入力データが時系列データの場合は入力より将来のデータを出力としたりする。ここで、未知の入力データをモデルに適用し、その出力を予測値として得た場合を考える。モデルが、未知の入力データの特徴を有する場合は、この予測値と、当該予測値に相当する実測値と、は近似する。他方で、モデルが入力データの特徴を有さない場合は、実測値と予測値の間に乖離が生じる。そのモデルに対して未知のデータを予測させ、実測値と予測値の離れ量をそのデータの異常の度合いとして出力する。なお、実測値および予測値は、スカラーだけでなく、多次元であるケースもある。この異常の度合い(すなわち予測値と実測値との離れ量)を異常度と呼ぶ。予め設定した閾値とその異常度の比較を行ない、異常度が閾値を下回る場合に未知のデータは正常であると見做し、異常度が閾値を超える場合に未知のデータは異常であると見做す。
ここで、上述したモデルをデータの異常検知に使用する技術がある。例えば、予測する未知のデータ分布をモデルの学習データの分布と同じものに限定した場合、このモデルは未知のデータを精度良く予測するモデルとなる。この技術は、一般の未知のデータに対して汎化なモデルで予測するのでなく、学習データに類似した未知のデータに対して特化されたモデルを用いることで、特定の分布のデータの予測に対して適合することを主な目的とする。
数値制御装置から取得する、機械制御に関する加工情報を学習に用いるデータとする場合、加工異常を検知するモデルを作成することができる。加工情報とは、加工動作指令の入力となる加工条件や、加工結果を示す工具や加工物の状態及び機械の加工動作結果等の情報を言う。工具や被削材の状態は、工具摩耗量や加工物の面粗度等がある。機械の加工動作結果は、軸の移動した量やモータトルクや加速度等がある。
また、機械学習技術は、学習に多量の計算が必要なものもあり、一般に予測の計算量は、学習の計算量よりも大幅に少ない。
再公表特許第2016/203757号
加工異常を検知したい場合、予測対象となる加工情報を取得してモデルを作成し、そのモデルで未知のデータを予測する。精度良く加工異常を検知したいときは高度な機械学習技術を用いてモデルを作成することがあるが、モデルの作成に多量な計算が必要なことがある。計算量が多く計算能力の高い計算機の導入が必要になる場合はその導入コストがかかり、機械学習の実施が完了せずモデルを必要とする時期にモデルの適用ができない。
つまり、学習の要否は加工異常の検知に必要な処理装置や計算機の選定に関わり、一方で学習をせずに異常の検知を行う際にモデルの予測精度が低いことは加工異常を検知する機能の品質に関わる。
本明細書では、加工異常を検知するモデルを適用する際、モデルの学習の回数を削減し、モデルを学習しない場合も予測の汎化性能を維持できる加工異常検知方法および加工異常検知装置を開示する。
本明細書で開示する検知方法および検知装置は、モデルの学習の要否を判定し、不要であれば加工異常の検知に関するパラメータや閾値を求め、適用する。
本明細書で開示する加工異常の検知方法は、切削加工に関する情報である加工情報と、機械学習で生成されたモデルと、を用いて、前記切削加工の異常度合いを示す加工異常度を求め、前記加工異常度が規定の加工異常閾値を超えた場合に前記切削加工で異常があると判定する加工異常の検知方法において、前記加工異常度に基づいて、前記加工異常度に対応する前記加工情報を前記モデルの再学習に利用することの適否を判断する適否判定ステップと、前記加工情報のうち、前記再学習に利用することが適切と判断されたデータのみを記憶装置に蓄積する加工情報蓄積ステップと、前記加工情報蓄積ステップで蓄積された前記加工情報に対応する前記加工異常度を前記記憶装置に格納する加工異常度格納ステップと、前記記憶装置に格納された前記加工異常度の分布と、前記モデルの学習に利用した前記加工情報の異常度合いを示す学習異常度の分布と、の類似度に基づいて前記モデルの再学習の要否を判断する学習要否判定ステップと、前記学習要否判定ステップにおいて再学習が必要と判断された場合に、前記記憶装置に蓄積された前記加工情報で前記モデルを再学習させるモデル学習ステップと、を備えることを特徴とする。
この場合、前記加工情報は、前記モデルへの入力値と、実測値と、を含んでおり、前記モデルは、前記入力値を入力として、前記実測値に対応する値を予測して予測値として出力し、前記切削加工の異常度合いは、前記予測値と前記実測値との離れ量でもよい。
また、前記適否判定ステップでは、判定対象の前記加工異常度と、前記記憶装置に格納済みの複数の前記加工異常度の統計値と、の乖離量が予め規定された適否閾値を超えている場合には、判定対象の前記加工異常度に対応する前記加工情報を前記モデルの再学習に利用することは不適であると判断してもよい。
また、前記加工情報は、予め、正規化パラメータに基づいて、正規化されており、前記モデルの再学習を行った際には、さらに、前記記憶装置に蓄積されている前記加工情報と、再学習後の前記モデルと、に基づいて、前記加工情報の異常度合いを算出し、算出された異常度合を新たな前記学習異常度として前記記憶装置に記憶し、新たな前記学習異常度に基づいて、前記加工異常閾値を算出して更新し、新たな前記学習異常度の分布に基づいて、前記正規化パラメータを算出して更新してもよい。
この場合、前記モデルの再学習を行わなかった際には、さらに、前記記憶装置に格納されている前記加工異常度に基づいて、前記加工異常閾値を算出して更新し、前記記憶装置に格納されている前記加工異常度の分布に基づいて、前記正規化パラメータを算出して更新してもよい。
本明細書で開示する加工異常の検知装置は、切削加工に関する情報である加工情報と、機械学習で生成されたモデルと、を用いて、前記切削加工の異常度合いを示す加工異常度を求め、前記加工異常度が規定の加工異常閾値を超えた場合に前記切削加工で異常があると判定する加工異常の検知装置であって、前記加工異常度に基づいて、前記加工異常度に対応する前記加工情報を前記モデルの再学習に利用することの適否を判断する適否判定部と、前記加工情報のうち、前記再学習に利用することが適切と判断されたデータのみを蓄積する加工情報蓄積部と、前記加工情報蓄積部に蓄積された前記加工情報に対応する前記加工異常度のみを格納する加工異常度格納部と、前記モデルの学習に利用した前記加工情報に対応する前記切削加工の異常度合いを示す学習異常度を格納する学習異常度格納部と、前記加工異常度格納部に格納された前記加工異常度の分布と、前記学習異常度格納部に格納された前記学習異常度の分布と、の類似度に基づいて前記モデルの再学習の要否を判断する学習要否判定部と、前記学習要否判定部により、再学習が必要と判断された場合に、前記加工情報蓄積部に記憶された前記加工情報で前記モデルを再学習させるモデル学習部と、を備える、ことを特徴とする。
工作機械の加工異常を検知する方法で、機械学習を用いる加工異常の検知方法について、蓄積した加工情報及び加工の異常度から学習の実施の要否を判定し、必要な場合は学習を実施し、不要な場合はパラメータや閾値の更新のみを行うことにより、加工異常を精度良く予測するモデルを適用する際の計算量を減らすことができ、そして予測の汎化性能を維持することができる。
加工異常検知装置の一例を示すブロック図である。 加工異常検知装置の他の一例を示すブロック図である。 従来の加工異常検知装置を示すブロック図である。 加工異常検知方法の一例を説明したフローチャートである。 加工異常検知方法の他の一例を説明したフローチャートである。 従来の加工異常検知方法を説明したフローチャートである。
まず、従来の加工異常の検知方法及び装置について、図3と図6に基づき述べる。図3は、従来の加工異常の検知装置の構成を示している。従来の加工異常検知装置は、NC(1a)と、正規化情報格納部(1b)と、加工情報正規化部(1c)と、モデル格納部(1d)と、加工異常度算出部(1e)と、加工異常閾値格納部(1f)と、加工異常判定部(1g)と、を備える。
正規化情報格納部(1b)は、加工情報の正規化処理を行うためのパラメータ、すなわち正規化パラメータを格納する。加工情報正規化部(1c)は、NC(1a)から取得する加工情報を、正規化情報格納部(1b)から取得する正規化パラメータを用いて正規化した加工情報を出力する。なお、この正規化の具体的内容については後述する。また、加工情報は、モデルの入力となるデータと、モデルが算出する予測値に対応する実測値と、を含んでいる。例えば、モデルが、加工条件を入力として、この加工条件で加工した場合の機械の加工動作結果(例えばモータトルク等)を予測値として出力する場合、加工情報は、加工条件と、機械の加工動作結果の実測値と、を含む。
モデル格納部(1d)は、モデルを格納している。このモデルは、加工情報正規化部(1c)から取得する正規化された加工情報の一部を入力として所定のパラメータを予測値として出力する。また、このモデルは、複数の加工情報を機械学習することで構築できる。加工異常度算出部(1e)は、モデル格納部(1d)から取得するモデルと、加工情報正規化部(1c)から取得する正規化された加工情報と、から異常度を加工異常度として求める。加工の異常度とは、上述した通り、モデルが出力した予測値と、加工情報に含まれている実測値と、の離れ量である。
加工異常閾値格納部(1f)は、加工異常を判定する閾値、すなわち、加工異常閾値を格納する。加工異常判定部(1g)は、加工異常度算出部(1e)から取得する異常度と、加工異常閾値格納部(1f)から取得する閾値と、を比較し、加工異常度が加工異常閾値を超えた場合は加工異常が発生したと判定する。
図6は、従来の加工異常の検知方法の流れを示す。NC(1a)は、加工プログラムや軸移動指令値を解釈して工作機械の各軸の移動を制御する。軸の移動した量やモータトルクや加速度といった機械の加工動作結果を含む加工情報を加工情報正規化部(1c)に送る。加工情報正規化部(1c)は、NC(1a)から取得した加工情報を、正規化情報格納部(1b)から取得した正規化パラメータに基づいて、正規化し(S1)、加工異常度算出部(1e)に送る。なお、正規化の具体的内容については後述する。
加工異常度算出部(1e)は、加工情報正規化部(1c)から取得した正規化済みの加工情報と、モデル格納部(1d)に格納されたモデルと、に基づいて加工の異常度を求め(S2)、加工異常度判定部(1g)に送る。加工異常度判定部(1g)は、加工異常度算出部(1e)から取得した加工の異常度と、加工異常閾値格納部(1f)から取得した加工異常閾値と、を比較する(S3)。比較の結果、加工異常度が加工異常閾値を超えていた場合は、加工異常が発生したと判定し(S4)、NC(1a)に通知する。NC(1a)は、加工異常が発生したものとして機械停止を実施したり、アラームを出力したりする。
次に、本明細書で開示する加工異常の検知方法及び装置について、図1と図4に基づき述べる。本明細書で開示する加工異常検知装置は、図3で示した従来の加工異常の検知装置の構成に加えて、さらに、加工情報蓄積部(2a)と、学習異常度格納部(2b)と、加工異常度格納部(2c)と、適否判定部(2d)と、適否閾値格納部(2e)と、学習要否判定部(2f)と、学習要否閾値格納部(2g)と、モデル学習部(2h)と、加工異常閾値算出部(2i)と、正規化情報算出部(2j)と、を備える。
加工情報蓄積部(2a)は、加工情報正規化部(1c)から取得する正規化した加工情報を蓄積する。学習異常度格納部(2b)は、機械学習のモデルの作成に用いた学習データの異常度、すなわち、学習異常度を格納している。加工異常度格納部(2c)は、加工異常度算出部(1e)で算出された加工異常度を格納する。
適否判定部(2d)は、加工異常度に基づいて、この加工異常度に対応する加工情報を、モデルの再学習に利用することの適否を判定する。そして、適否判定部(2d)は、再学習への利用が適切と判定された加工情報およびそれに対応する加工異常度のみを、上述した加工情報蓄積部(2a)および加工異常度格納部(2c)に記憶させる。適否閾値格納部(2e)は、適否判定部(2d)で、学習への利用の適否を判定するために用いる閾値、すなわち、適否閾値を格納する。
学習要否判定部(2f)は、学習異常度格納部(2b)に格納された学習異常度の分布と、加工異常度格納部(2c)に格納された加工異常度の分布と、を比較し、その比較結果に基づいてモデルの再学習の要否を判定する。学習要否閾値格納部(2g)は、学習の要否を判定するための閾値、すなわち、学習要否閾値を格納する。例えば、学習要否判定部(2f)は、学習異常度の分布と加工異常度の分布との類似度が、この学習要否閾値格納部(2g)に格納された学習要否閾値より大きい場合、モデルの再学習が必要と判断する。
モデル学習部(2h)は、学習要否判定部(2f)により再学習が必要と判定された場合に、加工情報蓄積部(2a)から取得する正規化した加工情報を用いてモデルの機械学習を実施する。加工異常閾値算出部(2i)は、加工異常判定部(1g)が加工異常と判定するための閾値、すなわち、加工異常閾値を、学習異常度格納部(2b)に格納された学習異常度からを求めて、加工異常閾値格納部(1f)へ出力する。正規化情報算出部(2j)は、学習異常度格納部(2b)に格納された学習異常度から、加工情報の正規化に用いるパラメータ、すなわち、正規化パラメータを求めて正規化情報格納部(1b)へ出力する。
なお、こうした加工異常検知装置は、物理的には、例えば、プロセッサとメモリとを有するコンピュータである。また、上述した構成要素のうち、格納部(1b),(1d),(1f),(2b),(2c),(2e),(2g)は、物理的にはメモリのことである。また、プロセッサが、メモリに記憶されたプログラムに従い、演算を実行することで、コンピュータが、上記加工異常検知装置として機能する。
図4は、加工異常の検知方法の流れを示す。NC(1a)は、加工プログラムや軸移動指令値を解釈して工作機械の各軸の移動を制御する。軸の移動した量やモータトルクや加速度といった機械の加工動作結果を含む加工情報を加工情報正規化部(1c)に送る。加工情報正規化部(1c)は、NC(1a)から取得した加工情報と正規化情報格納部(1b)から取得した正規化パラメータにより加工情報を正規化し(S1)、加工異常度算出部(1e)と加工情報蓄積部(2a)に送る。加工異常度算出部(1e)は、加工情報正規化部(1c)から取得した正規化済みの加工情報と、モデル格納部(1d)に格納されたモデルと、に基づいて加工異常度を求め(S2)、加工異常度判定部(1g)と加工異常度格納部(2c)に送る。
加工情報蓄積部(2a)は、取得した加工情報を蓄積する(S5)。加工異常度格納部(2c)は、取得した加工異常度を格納する(S6)。適否判定部(2d)は、加工異常度に基づいて、当該加工異常度に対応する加工情報をモデルの学習に利用することの適否を判定する(S16)。具体的には、適否判定部(2d)は、加工異常度格納部(2c)に格納されている複数の加工異常度の傾向を示す統計値を算出し、この統計値と、判定対象の加工異常度と、の離れ量を算出する。そして、適否判定部(2d)は、算出された離れ量と、適否閾値格納部(2e)から取得した適否閾値と、を比較する(S16)。比較の結果、離れ量が適否閾値を超えている場合には、判定対象の加工異常度と、これに対応する加工情報と、を加工異常度格納部(2c)および加工情報蓄積部(2a)から削除する(S7)。ここで、判定対象の加工異常度は、加工異常度格納部(2c)から削除するのみであり、ステップS4における加工異常の有無判定には用いられる。
上述の処理の結果、ステップS8の時点で、加工情報蓄積部(2a)には、モデルの再学習に適した加工の加工情報のみ残り、加工異常度格納部(2c)には、再学習に適した加工の加工異常度のみ残る。学習要否判定部(2f)は、加工異常度格納部(2c)から取得した加工異常度の分布と学習異常度格納部(2b)から取得した学習異常度の分布と、を比較して両分布の類似度を求め、類似度と学習要否閾値格納部(2g)から取得した学習要否閾値を比較する(S8)。類似度が学習要否閾値を超えた場合(S17)、モデルの再学習が不要と判定し、加工異常度算出部(1e)から取得した加工異常度と、加工異常閾値格納部(1f)から取得した加工異常閾値と、を比較する(S3)。そして、加工異常度が加工異常閾値を超えていた場合は、加工異常が発生したと判定し(S4)、NC(1a)に通知する。
一方、類似度が学習要否閾値を下回った場合(S17でNo)、モデルの再学習が必要と判定し、加工情報蓄積部(2a)に蓄積した加工情報で機械学習を実施してモデルを作成し(S9)、作成したモデルをモデル格納部(1d)に格納する(S10)。ステップS10にて、モデルを変更した場合、加工異常度算出部(1e)は、加工情報蓄積部(2a)から取得する加工情報と、モデル格納部(1d)から取得するモデルと、に基づいて異常度を求めて学習異常度として学習異常度分布格納部に蓄積する(S11)。加工異常閾値算出部(2i)は、学習異常度格納部(2b)から取得した学習異常度の分布から加工異常閾値を求め(S12)、加工異常閾値格納部(1f)に格納する加工異常閾値を更新する(S13)。また、正規化情報算出部(2j)は、学習異常度格納部(2b)から取得した学習異常度の分布から正規化パラメータを求め(S14)、正規化情報格納部(1b)へ送る(S15)。なお、ステップS8~S17は、加工中に実行されてもよいし、加工中以外のタイミングに実行されてもよい。
次に、各ステップの具体的な例を説明する。ステップS3では、加工異常度算出部(1e)から取得した加工の異常度のマハラノビス距離と加工異常閾値格納部(1f)から取得した加工異常閾値の比較を実施する。ここで、モデルの出力がn次元ベクトルであるとき、異常度x=(x,・・・,x)に対して、マハラノビス距離MD(x)は、式1で示す平均μと、式2で示す分散共分散行列Σと、を用いて、式3で求める。
Figure 2023026103000002
ステップS16においては、加工異常度格納部(2c)内の加工異常度で、加工の開始の異常度からの平均異常度を求めて、次の異常度と平均異常度の差を求め、この差と加工適否閾値格納部(2e)の適否閾値と、を比較し、適否閾値より下回った加工異常度を適切と判断し、適否閾値を超えた加工異常度を加工異常度格納部(2c)から削除する。そして除外した加工異常度に対応する加工情報も加工情報蓄積部(2a)から削除する。これを繰り返して、モデルの学習に適切な加工情報と、その加工異常度と、のみを残す。加工異常度がベクトルである場合、平均異常度ベクトルとの差は、加工異常度とのサイン類似度で求める。ここで、サイン類似度は、次の式4で求まる。
Figure 2023026103000003
なお、上バーが付されたxは平均異常度ベクトルであり、xは、加工異常度である。
ステップS8においては、加工異常度格納部(2c)から取得した加工異常度の分布と、学習異常度格納部(2b)から取得した学習異常度の分布と、のカルバック・ライブラー情報量により両分布の類似度を求める。すなわち、加工異常度の分布Pと学習異常度の分布Tとの類似度は式5で求める。
Figure 2023026103000004
ステップS12においては、学習異常度格納部(2b)から取得した学習異常度の最大値を加工異常閾値として求める。つまり、学習異常度格納部(2b)に格納された、式6で示すm個の異常度Xに対して、加工異常閾値は、式7で求める。
Figure 2023026103000005
ステップS14においては、学習異常度格納部(2b)から取得した学習異常度の標準偏差と平均値とを正規化のパラメータとして求めて正規化情報格納部(1b)に格納する。ここでいう正規化とは、データに対して上記平均値を減算してから上記標準偏差で除算する一連の操作のことであり、統計学では標準化と呼ばれたりする操作をいう。
次に、機械学習が不要の場合に予測の汎化性能を維持する加工異常の検知方法及び装置について、図2と図5に基づき述べる。図2は、図1と比較して構成における変更はないが、加工異常度格納部(2c)から取得する加工異常度を加工異常閾値算出部(2i)へ送り、加工異常閾値を求める処理と、加工異常度格納部(2c)から取得する加工異常度を正規化情報算出部(2j)へ送り、正規化のパラメータを求める処理を追加する。
ステップS17において、機械学習を不要と判定した場合(S17でYesの場合)、加工異常閾値算出部(2i)は、加工異常度格納部(2c)から取得する加工異常度の最大値を加工異常閾値として求め(S18)、加工異常閾値格納部(1f)の閾値を変更する(S13)。また、正規化情報算出部(2j)は、加工異常度格納部(2c)から取得する加工異常度の標準偏差と平均値を正規化のパラメータとして求め(S19)、正規化情報格納部(1b)に格納する(S15)。予測対象の加工情報の加工異常度に沿う加工異常閾値と正規化パラメータを使用することで、モデルの学習をせずに、加工異常の検知の精度を維持できる。
1a NC、1b 正規化情報格納部、1c 加工情報正規化部、1d モデル格納部、1e 加工異常度算出部、1f 加工異常閾値格納部、1g 加工異常判定部、2a 加工情報蓄積部、2b 学習異常度格納部、2c 加工異常度格納部、2d 適否判定部、2e 適否閾値格納部、2f 学習要否判定部、2g 学習要否閾値格納部、2h モデル学習部、2i 加工異常閾値算出部、2j 正規化情報算出部。

Claims (6)

  1. 切削加工に関する情報である加工情報と、機械学習で生成されたモデルと、を用いて、前記切削加工の異常度合いを示す加工異常度を求め、前記加工異常度が規定の加工異常閾値を超えた場合に前記切削加工で異常があると判定する加工異常の検知方法において、
    前記加工異常度に基づいて、前記加工異常度に対応する前記加工情報を前記モデルの再学習に利用することの適否を判断する適否判定ステップと、
    前記加工情報のうち、前記再学習に利用することが適切と判断されたデータのみを記憶装置に蓄積する加工情報蓄積ステップと、
    前記加工情報蓄積ステップで蓄積された前記加工情報に対応する前記加工異常度を前記記憶装置に格納する加工異常度格納ステップと、
    前記記憶装置に格納された前記加工異常度の分布と、前記モデルの学習に利用した前記加工情報の異常度合いを示す学習異常度の分布と、の類似度に基づいて前記モデルの再学習の要否を判断する学習要否判定ステップと、
    前記学習要否判定ステップにおいて再学習が必要と判断された場合に、前記記憶装置に蓄積された前記加工情報で前記モデルを再学習させるモデル学習ステップと、
    を備えることを特徴とする加工異常の検知方法。
  2. 請求項1に記載の加工異常の検知方法であって、
    前記加工情報は、前記モデルへの入力値と、実測値と、を含んでおり、
    前記モデルは、前記入力値を入力として、前記実測値に対応する値を予測して予測値として出力し、
    前記切削加工の異常度合いは、前記予測値と前記実測値との離れ量である、
    ことを特徴とする加工異常の検知方法。
  3. 請求項1または2に記載の加工異常の検知方法であって、
    前記適否判定ステップでは、判定対象の前記加工異常度と、前記記憶装置に格納済みの複数の前記加工異常度の統計値と、の乖離量が予め規定された適否閾値を超えている場合には、判定対象の前記加工異常度に対応する前記加工情報を前記モデルの再学習に利用することは不適であると判断する、ことを特徴とする加工異常の検知方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の加工異常の検知方法であって、
    前記加工情報は、予め、正規化パラメータに基づいて、正規化されており、
    前記モデルの再学習を行った際には、さらに、
    前記記憶装置に蓄積されている前記加工情報と、再学習後の前記モデルと、に基づいて、前記加工情報の異常度合いを算出し、算出された異常度合を新たな前記学習異常度として前記記憶装置に記憶し、
    新たな前記学習異常度に基づいて、前記加工異常閾値を算出して更新し、
    新たな前記学習異常度の分布に基づいて、前記正規化パラメータを算出して更新する、
    ことを特徴とする加工異常の検知方法。
  5. 請求項4に記載の加工異常の検知方法であって、
    前記モデルの再学習を行わなかった際には、さらに、
    前記記憶装置に格納されている前記加工異常度に基づいて、前記加工異常閾値を算出して更新し、
    前記記憶装置に格納されている前記加工異常度の分布に基づいて、前記正規化パラメータを算出して更新する、
    ことを特徴とする加工異常の検知方法。
  6. 切削加工に関する情報である加工情報と、機械学習で生成されたモデルと、を用いて、前記切削加工の異常度合いを示す加工異常度を求め、前記加工異常度が規定の加工異常閾値を超えた場合に前記切削加工で異常があると判定する加工異常の検知装置であって、
    前記加工異常度に基づいて、前記加工異常度に対応する前記加工情報を前記モデルの再学習に利用することの適否を判断する適否判定部と、
    前記加工情報のうち、前記再学習に利用することが適切と判断されたデータのみを蓄積する加工情報蓄積部と、
    前記加工情報蓄積部に蓄積された前記加工情報に対応する前記加工異常度のみを格納する加工異常度格納部と、
    前記モデルの学習に利用した前記加工情報に対応する前記切削加工の異常度合いを示す学習異常度を格納する学習異常度格納部と、
    前記加工異常度格納部に格納された前記加工異常度の分布と、前記学習異常度格納部に格納された前記学習異常度の分布と、の類似度に基づいて前記モデルの再学習の要否を判断する学習要否判定部と、
    前記学習要否判定部により、再学習が必要と判断された場合に、前記加工情報蓄積部に記憶された前記加工情報で前記モデルを再学習させるモデル学習部と、
    を備える、ことを特徴とする加工異常の検知装置。
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