JP2023025641A - 光電変換材料およびそれを用いた光電変換素子 - Google Patents

光電変換材料およびそれを用いた光電変換素子 Download PDF

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和真 長尾
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Abstract

【課題】緑色光の光電変換効率が高い光電変換素子を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料。
【化1】
Figure 2023025641000035
上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。RおよびRは、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。但し、RおよびRのうち少なくとも一つはアリール基またはヘテロアリール基であり、かつRとRは異なる基である。Rは、アリール基またはヘテロアリール基を表す。XおよびXは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、光電変換材料、それを用いた光電変換素子、光センサ、撮像素子および指紋認証装置に関する。
近年、IoT(Internet of Things)やビッグデータが注目を集めており、それを支える様々なデータを取得するセンシング技術の重要度が増している。センシング技術には様々な方式が存在するが、中でも、光センシングは、対象波長を選択することによりセンシング対象を変更することができるなど、多様な用途展開が可能であり、有用性が高いセンシング技術である。
光センサは、一般に、光を電気エネルギーに変換する光電変換素子と発光素子とを独立に備え、発光素子からの光を対象物に照射し、対象物を透過もしくは反射した光を光電変換素子で受光してセンシングする。このような光センサは、例えば、緑色光や赤色光、近赤外光を用いることにより、指紋や静脈の形状、血中酸素濃度などの生体情報を取得することが可能である。さらに、基板や発光素子、受光素子を主に有機物で形成することにより、薄型でフレキシブルなデバイスを構成することが可能である(例えば非特許文献1参照)。
このような光電変換素子に用いる光電変換材料として、ピロメテン化合物が検討されている(例えば、特許文献1~4参照)。ピロメテン化合物は一般的に吸光係数が高く、置換基を選択することにより吸収波長領域を所望の範囲に設計することができる特長がある。
「サイエンス アドバンシズ(Science Advances)」、2016年、2巻、e1501856頁
特開2020-72270号公報 国際公開第2015/119039号 特開2008-109097号公報 国際公開第2017/018351号
しかしながら、特許文献1~4に記載されるピロメテン化合物は、吸収スペクトルの半値幅が非常に狭いため、波長選択性が高いものの、光電変換に利用可能な入射光の波長域が限定されるため、光電変換効率が不十分である課題があった。そこで、本発明は、吸収スペクトルの半値幅が広く、緑色光の光電変換効率が高い光電変換素子を得ることができる光電変換材料を提供することを目的とする。
本発明は、下記一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料である。
Figure 2023025641000001
上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。RおよびRは、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。但し、RおよびRのうち少なくとも一つはアリール基またはヘテロアリール基であり、かつRとRは異なる基である。Rは、アリール基またはヘテロアリール基を表す。XおよびXは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
本発明の光電変換材料は、吸収スペクトルの半値幅が広く、本発明の光電変換材料により、緑色光の光電変換効率が高い光電変換素子を提供することができる。
本発明の光電変換材料は下記一般式(1)で表される構造を有する。
Figure 2023025641000002
、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。これらの基を選択することにより、薄膜の吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下の領域に調整しやすくなり、緑色光を効率的に吸収させ、光電変換効率を高めることができる。
全ての基において、水素は重水素であってもよい。以下に説明する置換基や化合物またはその部分構造においても同様である。
アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基などの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、例えば、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン、アリール基、ヘテロアリール基等を挙げることができる。また、アルキル基の炭素数は、原料入手の容易性や蒸着安定性の観点から、1以上20以下が好ましく、1以上10以下がより好ましく、1以上6以下がさらに好ましい。ここで、アルキル基の炭素数には、置換基の炭素数は含めないこととし、この点は、以下の記載にも共通する。
シクロアルキル基とは、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの飽和脂環式炭化水素基を示し、これは置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、アルキル基の置換基として例示した基が挙げられる。シクロアルキル基の環形成炭素数は、好ましくは、3以上20以下の範囲である。
化学的安定性、電気化学的安定性、光安定性の観点から、R、R、R、Rのうち2個以上がアルキル基であることが好ましく、3個以上がアルキル基であることがさらに好ましい。
およびRは、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
アリール基とは、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ベンゾフェナントリル基、ベンゾアントラセニル基、クリセニル基、ピレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ベンゾフルオランテニル基、ジベンゾアントラセニル基、ペリレニル基、ヘリセニル基などの芳香族炭化水素基を示す。中でも、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、アントラセニル基、ピレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基が好ましい。アリール基は、置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、チオール基、チオアルキル基、ニトロ基、ヘテロアリール基等を挙げることができる。アリール基の環形成炭素数は、好ましくは6以上40以下、より好ましくは6以上30以下の範囲である。また、フェニル基においては、そのフェニル基中の隣接する2つの炭素原子上に各々置換基がある場合、それらの置換基同士で環構造を形成していてもよい。
ヘテロアリール基とは、例えば、ピリジル基、フラニル基、チオフェニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピラジニル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ナフチリジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、カルボリニル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、ジヒドロインデノカルバゾリル基、ベンゾキノリニル基、アクリジニル基、ジベンゾアクリジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イミダゾピリジル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、フェナントロリニル基などの、炭素以外の原子を一個または複数個環内に有する環状芳香族基を示す。ただし、ナフチリジニル基とは、1,5-ナフチリジニル基、1,6-ナフチリジニル基、1,7-ナフチリジニル基、1,8-ナフチリジニル基、2,6-ナフチリジニル基、2,7-ナフチリジニル基のいずれかを示す。ヘテロアリール基は置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、モノアリールアミノ基、ジアリールアミノ基、シアノ基、エステル基、ハロゲン、ヒドロキシ基、チオール基、チオアルキル基、ニトロ基、アリール基等を挙げることができる。ヘテロアリール基の環形成炭素数は、好ましくは、2以上40以下、より好ましくは2以上30以下の範囲である。
ただし、RおよびRのうち少なくとも一つはアリール基またはヘテロアリール基であり、かつRとRは異なる基である。ここで、本説明において、「異なる基」とは、互いに構造が異なる基を指す。例えば、メチル基とエチル基は同じアルキル基に含まれるが、これらは構造が異なるため、本説明における「異なる基」に該当する。このように置換基を選択することにより、薄膜の光吸収スペクトルの吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下となり、ピーク波長が異なる様々な緑色光を効率的に吸収し、光電変換することができることから、光電変換効率を高めることができる。吸収ピーク波長は500nm以上570nm以下、半値幅は50nm以上125nm以下であることがさらに好ましい。
は、アリール基またはヘテロアリール基を表す。本発明の光電変換材料を用いて光電変換素子などを作製する場合、後述のとおり、蒸着などの加熱工程を経ることが想定される。加熱による分解を抑制する観点から、本発明の光電変換材料の分子量は適度に小さいことが好ましい。このため、Rを構成する原子の原子量の総和は、350以下が好ましく、250以下がより好ましく、150以下がさらに好ましい。また、Rを構成する原子の原子量の総和を前記範囲にすることにより、吸収スペクトルの幅をより広くすることができる。一方、Rを構成する原子の原子量の総和は、70以上が好ましい。
およびXは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
アルコキシ基とは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのエーテル結合を介して脂肪族炭化水素基が結合した官能基を示し、この脂肪族炭化水素基は置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、アルキル基の置換基として例示した基が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は、好ましくは、1以上20以下の範囲である。
アリールオキシ基とは、例えば、フェノキシ基など、酸素原子を介して芳香族炭化水素基が結合した官能基を示し、この芳香族炭化水素基は置換基を有していても有していなくてもよい。置換基としては、アルキル基の置換基として例示した基が挙げられる。アリールオキシ基の環形成炭素数は、好ましくは、6以上40以下の範囲である。
ハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示す。
シアノ基とは、構造が-C≡Nで表される官能基である。
およびXは、合成の容易さ、化学的安定性、電気化学的安定性、光安定性の観点から、フッ素であることが好ましい。
一般式(1)で表される構造の例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2023025641000003
Figure 2023025641000004
Figure 2023025641000005
Figure 2023025641000006
Figure 2023025641000007
Figure 2023025641000008
Figure 2023025641000009
Figure 2023025641000010
Figure 2023025641000011
Figure 2023025641000012
Figure 2023025641000013
Figure 2023025641000014
Figure 2023025641000015
Figure 2023025641000016
Figure 2023025641000017
Figure 2023025641000018
Figure 2023025641000019
Figure 2023025641000020
Figure 2023025641000021
Figure 2023025641000022
Figure 2023025641000023
Figure 2023025641000024
Figure 2023025641000025
Figure 2023025641000026
一般式(1)で表される構造を有する、左右非対称な構造のピロールを有するピロメテンホウ素錯体は、例えば、Tetrahedron Lett.,vol.56,pp.3919-3922(2015)やChem.Cent.J.,12:60(2018)やJ.Phys.Chem.B,vol.123,pp.5601(2019)を参考に合成可能である。さらに、RまたはRにアリール基またはヘテロアリール基を導入する場合は、あらかじめハロゲン原子を導入したピロメテンホウ素錯体を基質として用いるが、これは例えば、Chem.Phys.Chem.,vol.17,pp.433-442(2016)などに記載されている方法を参考に合成できる。
一般式(1)で表される構造を有するピロメテンホウ素錯体は、再結晶やカラムクロマトグラフィーなどの有機合成的な精製を行った後、さらに、一般的に昇華精製と呼ばれる減圧加熱による精製により低沸点成分を除去し、純度を向上させることが好ましい。昇華精製における加熱温度は、ピロメテンホウ素錯体の熱分解を防ぐ観点から、350℃以下が好ましく、330℃以下がより好ましい。
一般式(1)で表される構造を有するピロメテンホウ素錯体の純度は、光電変換特性の安定化の観点から、99重量%以上であることが好ましい。
本発明の光電変換材料とは、一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体からなり、陽極と陰極の間に光電変換層を有する光電変換素子において、光電変換層を構成する材料に使用される材料を表す。つまり、光電変換材料とは、前述の一般式(1)で表されるピロメテンホウ素錯体の用途を意味する。
本発明の光電変換材料は、一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料のみから構成されていてもよいが、光電変換効率をより高めるために、さらにその他の光電変換材料を含んでもよい。
次に、本発明の光電変換素子について説明する。本発明の光電変換素子は、陽極と陰極の間に光電変換層が存在し、光を電気エネルギーに変換する光電変換素子であって、光電変換層に本発明の光電変換材料を含有する光電変換素子である。
光電変換層は、2種類以上の光電変換材料を含むことが好ましく、例えば、本発明の一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料と、その他の光電変換材料とを組み合わせることが好ましい。組み合わせる光電変換材料は、p型またはn型の半導体特性を示す有機半導体が好ましい。
n型半導体としては、例えば1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10-ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、3,4,9,10-ペリレンテトラカルボキシリックビスベンズイミダゾール(PTCBI)、N,N'-ジオクチル-3,4,9,10-ナフチルテトラカルボキシジイミド(PTCDI-C8H);2-(4-ビフェニリル)-5-(4-t-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール(PBD)、2,5-ジ(1-ナフチル)-1,3,4-オキサジアゾール(BND)等のオキサゾール誘導体、3-(4-ビフェニリル)-4-フェニル-5-(4-t-ブチルフェニル)-1,2,4-トリアゾール(TAZ)等のトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、フラーレン化合物、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ-p-フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN-PPV)などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。中でも、フラーレン化合物は電荷分離速度と電子移動速度が速いため、好ましく用いられる。フラーレン化合物としては、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のもの、[6,6]-フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([6,6]-PCBM)、[5,6]-フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([5,6]-PCBM)、[6,6]-フェニル C61 ブチリックアシッドヘキシルエステル([6,6]-PCBH)、[6,6]-フェニル C61 ブチリックアシッドドデシルエステル([6,6]-PCBD)、フェニル C71 ブチリックアシッドメチルエステル(PC70BM)、フェニル C85 ブチリックアシッドメチルエステル(PC84BM)などが挙げられる。
p型半導体としては、例えば、ターチオフェン、クウォーターチオフェン、セキシチオフェン、オクチチオフェンなどのオリゴチオフェン化合物、フェニレンビニレン系化合物、p-フェニレン系化合物、ポリフルオレン系化合物、化合物H2フタロシアニン(H2Pc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)等のフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’-ジフェニル-N,N’-ジ(3-メチルフェニル)-4,4’-ジフェニル-1,1’-ジアミン(TPD)、N,N’-ジナフチル-N,N’-ジフェニル-4,4’-ジフェニル-1,1’-ジアミン(NPD)等のトリアリールアミン誘導体、4,4’-ジ(カルバゾール-9-イル)ビフェニル(CBP)等のカルバゾール誘導体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
上記のように、一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料とHOMO-LUMO準位が異なる有機半導体と組み合わせることにより、光を吸収して生成する励起子が異種材料界面で効率的に電荷分離・電荷解離するため、光電変換効率をより高めることができる。
光電変換層が2種類以上の光電変換材料を含む場合、これらの材料は混合されていても積層されていてもよいが、整流性の観点から、積層されていることが好ましい。積層されている場合は、p型半導体特性を示す材料を含む層が陽極側、n型半導体特性を示す材料を含む層が陰極側に位置することが好ましい。また、積層されている場合、積層界面に混合層(i層)を有してもよい。このような構成はp-i-n構造と呼ばれており、i層が主に電荷分離を担い、p層とn層がそれぞれ主に正孔輸送と電子輸送を担うことにより、光電変換効率をより高めることができる。混合されている場合は、一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料と組み合わせる材料が分子レベルで相溶しているか、もしくは、ナノレベルで相分離していることが好ましい。相分離している場合、相分離構造のドメインサイズは、1nm以上50nm以下が好ましい。
光電変換層の厚さは、10nm~500nmが好ましく、より好ましくは20nm~100nmである。光電変換層が積層構造からなる場合は、上記光電変換層全体の厚さのうち、一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料を含む層の厚さおよび積層される層の厚さは、それぞれ5nm~495nmが好ましく、より好ましくは10nm~50nmである。積層界面に混合層(i層)を有する場合、i層の厚さは、1nm~100nmが好ましく、より好ましくは5nm~50nmである。
光電変換素子においては、陽極および/または陰極が光透過性を有することが好ましい。電極の光透過性は、光電変換層に入射光が到達して起電力が発生する程度であれば、特に限定されるものではない。ここで、光透過性とは、[透過光強度(W/m)/入射光強度(W/m)]×100(%)で求められる値である。光透過性を有する電極の厚さは、光透過性と導電性とを有する範囲であればよく、電極素材によって異なるが、20nm~300nmが好ましい。なお、もう一方の電極は、導電性があれば必ずしも光透過性は必要ではなく、厚さも特に限定されない。
電極材料としては、一方の電極には仕事関数の大きな導電性素材、もう一方の電極には仕事関数の小さな導電性素材を使用することが好ましい。
仕事関数の大きな導電性素材を用いた電極は陽極となる。仕事関数の大きな導電性素材としては、例えば、金、白金、クロム、ニッケルなどの金属のほか、透明性を有するインジウム、スズ、モリブデンなどの金属酸化物、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの複合金属酸化物などが好ましく用いられる。ここで、陽極に用いられる導電性素材は、光電変換層とオーミック接合するものであることが好ましい。さらに、後述するように、陽極と光電変換層の間に正孔輸送層を設けた場合においては、陽極に用いられる導電性素材は、正孔輸送層とオーミック接合するものであることが好ましい。陽極の形成方法は、その形成材料に応じて最適な方法を選択することができるが、例えば、スパッタ法、蒸着法、インクジェット法などが挙げられる。例えば、金属酸化物によって陽極を形成する場合にはスパッタ法、金属によって陽極を形成する場合には蒸着法が好ましく用いられる。
仕事関数の小さな導電性素材を用いた電極は陰極となる。仕事関数の小さな導電性素材としては、例えば、リチウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、錫や銀、アルミニウムなどや、これらの合金などが好ましく用いられる。これらを2種以上用いた積層体であってもよい。ここで、陰極に用いられる導電性素材は、光電変換層とオーミック接合するものであることが好ましい。さらに、後述するように、陰極と光電変換層の間に電子輸送層を設けた場合においては、陰極に用いられる導電性素材は、電子輸送層とオーミック接合するものであることが好ましい。また、陰極と電子輸送層の界面に、フッ化リチウムやフッ化セシウムなどの金属フッ化物を導入することにより、取り出し電流を向上させることも可能である。
光電変換素子の機械的強度を保ち、熱変形を抑制し、光電変換層への水蒸気や酸素の侵入を抑制するバリア性を付与するために、光電変換素子を基板上に形成することが好ましい。基板としては、例えば、ガラス板、セラミック板、樹脂フィルム、ワニスを硬化した樹脂薄膜、金属製薄板などが挙げられる。これらの中でも、透明であり、加工が容易である観点から、ガラス基板が好適に用いられる。また、主にスマートフォンなどのモバイル機器において、フレキシブルディスプレイやフォルダブルディスプレイが増加しており、この用途には、樹脂フィルムや樹脂薄膜が好適例えば、ポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなどの耐熱フィルムが挙げられる。
本発明の光電変換素子は、陽極と光電変換層の間に正孔輸送層を設けてもよい。正孔輸送層を形成する材料としては、上述のオリゴチオフェン化合物、フェニレンビニレン系化合物、p-フェニレン系化合物、ポリフルオレン系化合物、H2フタロシアニン(H2Pc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)等のフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’-ジフェニル-N,N’-ジ(3-メチルフェニル)-4,4’-ジフェニル-1,1’-ジアミン(TPD)、N,N’-ジナフチル-N,N’-ジフェニル-4,4’-ジフェニル-1,1’-ジアミン(NPD)等のトリアリールアミン誘導体、4,4’-ジ(カルバゾール-9-イル)ビフェニル(CBP)等のカルバゾール誘導体や、酸化モリブデン、酸化タングステンなどのp型半導体性を示す金属酸化物が挙げられる。正孔輸送層の厚さは、1nm~200nmが好ましく、より好ましくは5nm~100nmである。
さらに、本発明の光電変換素子は、陽極と正孔輸送層の間に正孔取り出し層を設けてもよい。正孔取り出し層を形成する材料としては、例えば、トリス(4-ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネート(TBPAH)などの電荷移動錯体、1,4,5,8,9,11-ヘキサアザトリフェニレン-ヘキサカルボニトリル(HAT-CN6)、2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(F4-TCNQ)、テトラシアノキノジメタン誘導体、ラジアレン誘導体、フッ素化銅フタロシアニンなどが挙げられる。
また、本発明の光電変換素子は、光電変換層と陰極の間に電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を形成する材料としては、例えば、上述のn型有機半導体の他、多環芳香族誘導体、スチリル系芳香環誘導体、キノン誘導体、リンオキサイド誘導体、トリス(8-キノリノラート)アルミニウム(III)などのキノリノール錯体、ベンゾキノリノール錯体、ヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体およびフラボノール金属錯体などの各種金属錯体が挙げられる。電子輸送効率をより向上させる観点から、電子受容性窒素を含むヘテロアリール基を有する化合物を用いることが好ましい。ここで、電子受容性窒素とは、隣接原子との間に多重結合を形成している窒素原子を表す。電子受容性窒素を含むヘテロアリール基は、電子親和力が大きいため、電子を輸送しやすくなり、より光電変換効率向上に寄与する。電子受容性窒素を含むヘテロアリール基構造を有する化合物としては、例えば、ピリジン誘導体、トリアジン誘導体、ピラジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、キナゾリン誘導体、ナフチリジン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、フェナンスロイミダゾール誘導体、ビピリジンやターピリジンなどのオリゴピリジン誘導体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。また、電子輸送材料が縮合多環芳香族骨格を有していると、ガラス転移温度が向上し、電子移動度が大きいためより好ましい。このような縮合多環芳香族骨格としては、キノリノール錯体、トリアジン誘導体、フルオランテン骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格またはフェナントロリン骨格が好ましい。
電子輸送層は、電子ドナー性材料を含有してもよい。ここで、電子ドナー性材料とは、電子輸送層の電気伝導性を向上させる化合物である。電子ドナー性材料の好ましい例としては、Liなどのアルカリ金属、LiFなどのアルカリ金属を含有する無機塩、リチウムキノリノールなどのアルカリ金属と有機物との錯体、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属を含有する無機塩、アルカリ土類金属と有機物との錯体、EuやYbなどの希土類金属、希土類金属を含有する無機塩、希土類金属と有機物との錯体などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、金属リチウム、希土類金属、リチウムキノリノール(Liq)が好ましい。
電子輸送層の厚さは、1nm~200nmが好ましく、より好ましくは5nm~100nmである。
光電変換素子を構成する上記各層の形成方法は、ドライプロセスまたはウェットプロセスのいずれでもよく、例えば、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング、分子積層法、コーティング法、インクジェット法、印刷法などが挙げられる。これらの中でも、素子特性の観点から、抵抗加熱蒸着が好ましい。
本発明の光電変換素子は、光を電気エネルギーに変換できる機能を有する。本発明の光電変換素子は、波長の異なる緑色光を高効率に光電変換させる観点から、光電変換層の吸収スペクトルにおいて、吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下であることが好ましく、吸収ピーク波長が500nm以上570nm以下、半値幅が50nm以上125nm以下であることがより好ましく、半値幅が70nm以上125nm以下であることがさらに好ましい。
本発明の光電変換素子は、緑色光を選択的かつ高効率に光電変換する機能を利用した種々の電子デバイス、光センシングデバイスへの応用が可能である。例えば、光センサ、光スイッチ、撮像素子として利用することができ、指紋、静脈、脈波、血中酸素濃度等の生体情報を高感度で取得することができる。また、本発明の光電変換素子と有機発光素子を有し、有機発光素子の光を利用して指紋認証する表示装置に利用することができる。例えば、マトリクスおよび/またはセグメント方式で表示する有機ELディスプレイの画素の一部を、本発明の光電変換素子により構成することにより、有機ELディスプレイに指紋認証機能を付与することができる。すなわち、有機ELディスプレイの有機発光素子から発せられる緑色光がディスプレイに触れた指により反射・散乱された光を、本発明の光電変換素子により受光・光電変換することにより、指紋情報を高精度に取得することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
まず、各実施例および比較例における評価方法を以下に記載する。
H-NMR)
実施例1~6により得られたピロメテンホウ素錯体について、超伝導FTNMR JNM-ECZ400R(日本電子(株)製)を用いて、重クロロホルム溶液にて、H-NMR測定を行い、その構造を同定した。
(溶液吸収特性)
各実施例により得られたピロメテンホウ素錯体および比較例に用いたピロメテンホウ素錯体をそれぞれトルエンに溶解した濃度10-5mol/Lの希釈溶液について、光路長1cmにて(株)日立ハイテクサイエンス製の分光光度計(U-3010)を用いて吸収スペクトルを測定し、ピーク波長および半値幅を求めた。
また、吸収スペクトルの測定によって得られた吸光度A、溶液濃度cおよび光路長lを以下の換算式1に代入して、溶液状態のモル吸光係数εを求めた。
換算式1:ε[L/(mol・cm)]=A/c[mol/L]/l[cm] 。
(イオン化ポテンシャル)
無アルカリガラス上にITOを100nm成膜し、1cm角にカットした基板を、UVオゾン洗浄機(セン特殊光源製)を用いて10分間表面洗浄した。続いて、蒸着機を用いて、各実施例により得られたピロメテンホウ素錯体および比較例により得られたピロメテンをそれぞれ成膜速度10nm/sの条件で蒸着し、厚さ30nmの薄膜を作製した。
得られた薄膜について、大気下、光電子分光装置(理研計器株式会社製:AC-2)を用いてイオン化ポテンシャルIpを測定した。
(薄膜吸収特性)
3cm角の石英板を、UVオゾン洗浄機(セン特殊光源製)を用いて10分間表面洗浄した。続いて、蒸着機を用いて、各実施例により得られたピロメテンホウ素錯体および比較例により得られたピロメテンをそれぞれ成膜速度10nm/sの条件で蒸着し、厚さ30nmの薄膜を作製した。得られた薄膜について、(株)日立ハイテクサイエンス製の分光光度計(U-3010)を用いて吸収スペクトルを測定しピーク波長および半値幅を求めた。
また、得られた吸収スペクトルの長波長側の立ち下がりに対して接線を引き、その接線と横軸との交点の波長値λedge[nm]を次に示す換算式2に代入して、エネルギーギャップEgを算出した。
換算式2:Eg[eV]=1239.85/λedge
また、吸収スペクトルから得られた吸光度Aと膜厚xを次に示す換算式3に代入して、吸収係数αを求めた。
換算式3:α[m-1]=A/log10(e/x)[m] 。
(HOMO準位、LUMO準位)
上記の方法によって測定もしくは算出したIpとEgの値からIp-Egの値を算出し、電子親和力Afとし、LUMO準位の指標とした。また、IpをHOMO準位の指標とした。
(実施例1)
化合物A-1の合成
2,4-ジメチルピロール3.80gと脱水ジエチルエーテル267mLをフラスコに入れ、窒素置換した。混合溶液を0℃に冷却し、1.6Mのn-ブチルリチウム26.2mLを滴下し、室温で1.5時間撹拌した。反応溶液に2,6-ジメチルアニリンを2.70mL加え、室温で30分間撹拌した。反応溶液にアルデヒド31.2gを加え、35℃で5.5時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、褐色液体A-1Aを11.3g得た。
A-1A 8.01gとトルエン350mLをフラスコに入れ、窒素置換した。2,4-ジメチルピロール3.31gとメタンスルホン酸無水物6.11gを反応溶液に加え、80℃で7.5時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去することにより、A-1Bを得た。
フラスコ中のA-1Bに塩化メチレン250mLを加え、窒素置換した。ジイソプロピルエチルアミン24.0mLと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体17.5mLを加えて室温で17.5時間撹拌した後、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-1Cを8.92g得た。
A-1C 2.50gと塩化メチレン43mLをフラスコに入れ、窒素置換した。N-ヨードスクシンイミド960mgを加え室温で2時間撹拌した後、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-1Dを2.33g得た。
A-1D 2.30g、フェニルボロン酸790mg、トルエン64mL、エタノール64mL、水32mLをフラスコに入れ、窒素置換した。炭酸カリウム2.67gとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム370mgを加え、78℃で1時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-1を2.17g得た。得られた粉末のH-NMRの分析結果は次の通りであり、上記で得られた橙色粉末が一般式(1)で表される構造を有する化合物A-1であることを確認した。
H-NMR(CDCl (d=ppm)):7.95(t、1H),7.62(d,4H),7.56(d,2H),7.49(d,4H),7.37(t,2H),7.30(d,1H),7.16-7.14(m,2H),6.03(s,1H),2.60(s,3H),2.54(s,3H),1.53(s,3H),1.43(s,3H),1.37(s,18H)。
Figure 2023025641000027
さらに純度を上げるために昇華精製を行った。化合物A-1の入った金属容器をガラス管中に設置し、油拡散ポンプを用いて1×10-3Paの圧力下、300℃で加熱して昇華させた。ガラス管壁に付着した固体を回収し、LC-MSにより分析したところ、純度99%であった。
昇華精製後のA-1について、前述の方法により評価した結果を以下に示す。
吸収スペクトル(溶媒:トルエン):λmax 516nm、半値幅 27nm
吸収スペクトル(薄膜):λmax 530nm、半値幅 47nm
イオン化ポテンシャル:5.81eV
電子親和力:3.59eV
上記のように、薄膜の吸収スペクトルにおいて吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下であることから、A-1は緑色光を高効率で光電変換することができる。
各実施例および比較例に用いたピロメテンホウ素錯体前駆体A-1Eとピロメテンホウ素錯体A-2~A-6、B-1の構造を以下に示す。
Figure 2023025641000028
(実施例2)
化合物A-2の合成
A-1C 8.92gと塩化メチレン150mLをフラスコに入れ、窒素置換した。N-ブロモスクシンイミド2.83gを加え室温で2時間撹拌した後、溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-1Eを5.82g得た。
A-1E 504mg、4-メトキシフェニルボロン酸231mg、トルエン15mL、メタノール15mL、水10mLをフラスコに入れ、窒素置換した。炭酸カリウム642mgとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム11.6mgを加え、69℃で19時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-2を301mg得た。得られた粉末のH-NMRの分析結果は次の通りであり、上記で得られた橙色粉末が一般式(1)で表される構造を有する化合物A-2であることを確認した。
H-NMR(CDCl (d=ppm)):7.95(t、1H),7.62(dd,4H),7.55(d,2H),7.49(dd,4H),7.06(dd,2H),6.91(dd,2H),6.02(s,1H),3.82(s,3H),2.60(s,3H),2.53(s,3H),1.52(s,3H),1.42(s,3H),1.37(s,18H)。
さらに純度を上げるために昇華精製を行った。化合物A-2の入った金属容器をガラス管中に設置し、油拡散ポンプを用いて1×10-3Paの圧力下、300℃で加熱して昇華させた。ガラス管壁に付着した固体を回収し、LC-MSにより分析したところ、純度99%であった。
昇華精製後のA-2について、前述の方法により評価した結果を以下に示す。
吸収スペクトル(溶媒:トルエン):λmax 518nm、半値幅 39nm
吸収スペクトル(薄膜):λmax 533nm、半値幅 56nm
イオン化ポテンシャル:5.73eV
電子親和力:3.55eV
上記のように、薄膜の吸収スペクトルにおいて吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下であることから、A-2は緑色光を高効率で光電変換することができる。
(実施例3)
化合物A-3の合成
A-1E 444mg、4-ジフェニルアミノフェニルボロン酸401mg、トルエン7mL、エタノール7mL、水4mLをフラスコに入れ、窒素置換した。炭酸カリウム567mgとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム73.5mgを加え、69℃で19時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、赤色粉末A-3を417mg得た。得られた粉末のH-NMRの分析結果は次の通りであり、上記で得られた赤色粉末が一般式(1)で表される構造を有する化合物A-3であることを確認した。
H-NMR(CDCl (d=ppm)):7.95(t、1H),7.61(d,4H),7.54(d,2H),7.49(d,4H),7.26-7.22(m,4H),7.00(d,4H),7.06-6.98(m,6H),6.01(s,1H),2.59(s,3H),2.57(s,3H),1.52(s,3H),1.46(s,3H),1.36(s,18H)。
さらに純度を上げるために昇華精製を行った。化合物A-3の入った金属容器をガラス管中に設置し、油拡散ポンプを用いて1×10-3Paの圧力下、320℃で加熱して昇華させた。ガラス管壁に付着した固体を回収し、LC-MSにより分析したところ、純度100%であった。
昇華精製後のA-3について、前述の方法により評価した結果を以下に示す。
吸収スペクトル(溶媒:トルエン):λmax 521nm、 半値幅 45nm
吸収スペクトル(薄膜):λmax 533nm、 半値幅 67nm
イオン化ポテンシャル:5.43eV
電子親和力:3.34eV
上記のように、薄膜の吸収スペクトルにおいて吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が50nm以上130nm以下であることから、A-3は緑色光を高効率で光電変換することができる。
(実施例4)
化合物A-4の合成
2,4-ジメチルピロール3.95gと脱水ジエチルエーテル275mLをフラスコに入れ、窒素置換した。混合溶液を0℃に冷却し、1.6Mのn-ブチルリチウム29.5mLを滴下し、室温で2時間撹拌した。反応溶液に2,6-ジメチルアニリンを2.60mL加え、室温で45分間撹拌した。反応溶液にアルデヒド22.5gを加え、30℃で1.5時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、褐色固体A-4Aを分離困難な不純物との混合物として20.7g得た。
A-4Aと不純物の混合物 20.7gとトルエン250mLをフラスコに入れ、窒素置換した。2,4-ジメチルピロール5.60gとメタンスルホン酸無水物9.78gを反応溶液に加え、80℃で7.5時間加熱撹拌した。さらに2,4-ジメチルピロール1.96gとメタンスルホン酸無水物6.62gを反応溶液に加え、80℃で1.5時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去することにより、A-4Bを得た。
フラスコ中のA-4Bに塩化メチレン250mLを加え、窒素置換した。ジイソプロピルエチルアミン40.0mLと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体30.0mLを加えて室温で17時間撹拌した後、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-4Cを13.8g得た。
A-4C 13.8gと塩化メチレン300mLをフラスコに入れ、窒素置換した。N-ブロモスクシンイミド5.43gを加え室温で22.5時間撹拌した後、溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-4Dを7.24g得た。
A-4D 3.52g、ジフェニルアミノフェニルボロン酸3.69g、トルエン60mL、エタノール60mL、水30mLをフラスコに入れ、窒素置換した。炭酸カリウム5.25gとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム1.48gを加え、78℃で14時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、続いて酢酸ブチルにて再結晶を行い、赤色粉末A-4を2.46g得た。得られた粉末のH-NMRの分析結果は次の通りであり、上記で得られた赤色粉末が一般式(1)で表される構造を有する化合物A-4であることを確認した。
H-NMR(CDCl (d=ppm)):7.94(t、1H),7.66(d,4H),7.58(d,2H),7.47(t,4H),7.40(t,2H),7.24(t,6H),7.10(d,2H),6.07-6.99(m,6H),6.03(s,1H)2.64(s,3H),2.58(s,3H),1.54(s,3H),1.48(s,3H)。
Figure 2023025641000029
さらに純度を上げるために昇華精製を行った。化合物A-4の入った金属容器をガラス管中に設置し、油拡散ポンプを用いて1×10-3Paの圧力下、275℃で加熱して昇華させた。ガラス管壁に付着した固体を回収し、LC-MSにより分析したところ、純度99%であった。
昇華精製後のA-4について、前述の方法により評価した結果を以下に示す。
吸収スペクトル(溶媒:トルエン):λmax 521nm、半値幅 46nm
吸収スペクトル(薄膜):λmax 536nm、半値幅 72nm
イオン化ポテンシャル:5.59eV
電子親和力:3.52eV
上記のように、薄膜の吸収スペクトルにおいて吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下であることから、A-4は緑色光を高効率で光電変換することができる。
(実施例5)
化合物A-5の合成
2,4-ジメチルピロール7.17gと脱水ジエチルエーテル180mL、トルエン22mLをフラスコに入れ、窒素置換した。混合溶液を0℃に冷却し、1.6Mのn-ブチルリチウム55.0mLを滴下し、室温で1.5時間撹拌した。反応溶液に2,6-ジメチルアニリンを4.80mL加え、室温で45分間撹拌した。反応溶液にアルデヒド25.5gを加え、35℃で7.5時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色固体A-5Aを分離困難な不純物との混合物として20.1g得た。
A-5Aと不純物の混合物 20.1gとトルエン400mLをフラスコに入れ、窒素置換した。2,4-ジメチルピロール15.8gとメタンスルホン酸無水物28.5gを反応溶液に加え、80℃で5時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去することにより、A-5Bを得た。
フラスコ中のA-5Bに塩化メチレン400mLを加え、窒素置換した。ジイソプロピルエチルアミン121mLと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体81.0mLを加えて室温で21時間撹拌した後、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をフラスコに入れ、塩化メチレン400mLを加え、窒素置換した。ジイソプロピルエチルアミン120mLと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体74.0mLを加えて室温で18時間撹拌した後、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、黒緑色粉末A-5Cを分離困難な不純物との混合物として18.1g得た。
A-5Cと不純物との混合物18.1gと塩化メチレン250mLをフラスコに入れ、窒素置換した。N-ブロモスクシンイミド9.08gを加え室温で1.5時間撹拌した後、溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-5Dを7.62g得た。
A-5D 2.89g、ジフェニルアミノフェニルボロン酸3.37g、トルエン60mL、エタノール60mL、水30mLをフラスコに入れ、窒素置換した。炭酸カリウム5.47gとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム1.52gを加え、78℃で10.5時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、続いて酢酸ブチルにて再結晶を行い、赤色粉末A-5を739mg得た。得られた粉末のH-NMRの分析結果は次の通りであり、上記で得られた赤色粉末が一般式(1)で表される構造を有する化合物A-5であることを確認した。
H-NMR(CDCl (d=ppm)):7.99(d,1H),7.92(dd,1H),7.87(dd,1H),7.82(s,1H),7.59-7.55(m,2H),7.41(dd,1H),7.24(t,4H),7.08(d,4H),7.02(t,3H),6.98(t,3H),5.99(s,1H),2.59(s,3H),2.57(s,3H),1.31(s,3H),1.25(s,3H)。
Figure 2023025641000030
さらに純度を上げるために昇華精製を行った。化合物A-5の入った金属容器をガラス管中に設置し、油拡散ポンプを用いて1×10-3Paの圧力下、260℃で加熱して昇華させた。ガラス管壁に付着した固体を回収し、LC-MSにより分析したところ、純度99%であった。
昇華精製後のA-5について、前述の方法により評価した結果を以下に示す。
吸収スペクトル(溶媒:トルエン):λmax 521nm、半値幅 46nm
吸収スペクトル(薄膜):λmax 537nm、半値幅 75nm
イオン化ポテンシャル:5.57eV
電子親和力:3.51eV
上記のように、薄膜の吸収スペクトルにおいて吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下であることから、A-5は緑色光を高効率で光電変換することができる。
(実施例6)
化合物A-6の合成
2,4-ジメチルピロール11.7gと脱水ジエチルエーテル500mLをフラスコに入れ、窒素置換した。混合溶液を0℃に冷却し、1.6Mのn-ブチルリチウム90.0mLを滴下し、室温で2時間撹拌した。反応溶液に2,6-ジメチルアニリンを7.50mL加え、室温で45分間撹拌した。反応溶液にアルデヒド27.0mLを加え、30℃で4時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をメタノールで洗浄し、黄白色固体A-6Aを10.6g得た。
A-6A 10.6gとトルエン250mLをフラスコに入れ、窒素置換した。2,4-ジメチルピロール10.1gとメタンスルホン酸無水物18.7gを反応溶液に加え、80℃で5時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去することにより、A-6Bを得た。
フラスコ中のA-6Bに塩化メチレン300mLを加え、窒素置換した。ジイソプロピルエチルアミン75.0mLと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体51.0mLを加えて室温で16.5時間撹拌した後、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-6Cを14.2g得た。
A-6C 14.1gと塩化メチレン400mLをフラスコに入れ、窒素置換した。N-ブロモスクシンイミド8.10gを加え室温で19時間撹拌した後、溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、橙色粉末A-6Dを9.55g得た。
A-6D 3.00g、ジフェニルアミノフェニルボロン酸4.31g、トルエン70mL、エタノール70mL、水35mLをフラスコに入れ、窒素置換した。炭酸カリウム6.29gとテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム1.74gを加え、78℃で18時間加熱撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて撹拌し、有機層を抽出した。この有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた反応生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、続いて塩化メチレン/ヘプタンにて再結晶を行い、赤色粉末E-1を2.04g得た。得られた粉末のH-NMRの分析結果は次の通りであり、上記で得られた赤色粉末が一般式(1)で表される構造を有する化合物A-6であることを確認した。
H-NMR(CDCl (d=ppm)):7.51-7.47(m,3H),7.33-7.31(m,2H),7.25(t,4H),7.10(d,4H),7.05(t,3H)7.00(t,3H),5.99(s,1H),2.58(s,3H),2.55(s,3H),1.38(s,3H),1.32(s,3H)。
Figure 2023025641000031
さらに純度を上げるために昇華精製を行った。化合物A-6の入った金属容器をガラス管中に設置し、油拡散ポンプを用いて1×10-3Paの圧力下、265℃で加熱して昇華させた。ガラス管壁に付着した固体を回収し、LC-MSにより分析したところ、純度99%であった。
昇華精製後のA-6について、前述の方法により評価した結果を以下に示す。
吸収スペクトル(溶媒:トルエン):λmax 520nm、半値幅 46nm
吸収スペクトル(薄膜):λmax 535nm、半値幅 79nm
イオン化ポテンシャル:5.47eV
電子親和力:3.40eV
上記のように、薄膜の吸収スペクトルにおいて吸収ピーク波長が490nm以上580nm以下、半値幅が45nm以上130nm以下であることから、A-6は緑色光を高効率で光電変換することができる。
(比較例1)
一般式(1)で表される構造を有しない化合物B-1について、前述の方法により評価した。
各実施例および比較例により得られた化合物(光電変換材料)の溶液特性を表1に、薄膜特性、HOMO準位、LUMO準位、エネルギーギャップを表2に示す。
Figure 2023025641000032
Figure 2023025641000033

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を有する光電変換材料。
    Figure 2023025641000034
    上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基またはシクロアルキル基を表す。RおよびRは、水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。但し、RおよびRのうち少なくとも一つはアリール基またはヘテロアリール基であり、かつRとRは異なる基である。Rは、アリール基またはヘテロアリール基を表す。XおよびXは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子またはシアノ基を表す。
  2. 前記一般式(1)中、XおよびXがフッ素原子である請求項1に記載の光電変換材料。
  3. 陽極と陰極の間に光電変換層が存在し、光を電気エネルギーに変換する光電変換素子であって、前記光電変換層に請求項1または2に記載の光電変換材料を含有する光電変換素子。
  4. 前記光電変換層が2種類以上の光電変換材料を含む請求項3に記載の光電変換素子。
  5. 請求項3または4に記載の光電変換素子を含む光センサ。
  6. 請求項3または4に記載の光電変換素子を含む撮像素子。
  7. 請求項3または4に記載の光電変換素子と、有機発光素子を有し、有機発光素子の光を利用して指紋認証する指紋認証装置。
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