JP2023022755A - 情報処理装置、システム、及び情報処理方法 - Google Patents

Abstract

【課題】車両カルテの提供・閲覧に関する各種情報を記録し管理する情報処理装置、システム及び情報処理方法を提供する。【解決手段】車両４０から車両の状態及び走行等に関する情報を、任意の通信手段を介して受信する情報処理装置１０と、端末装置２０とが、インターネット及び移動体通信網等を含むネットワーク３０により通信可能に接続されるシステム１において、個々の車両毎の車両情報を記録する情報処理装置１０は、車両情報を閲覧するユーザの属性を取得し、属性に基づいて車両情報の表示内容を変更する制御部を備える。【選択図】図１

Description

本開示は、情報処理装置、システム、及び情報処理方法に関し、特に、車両の各種情報を記録し管理する情報処理装置、システム、及び情報処理方法に関する。

従来、車両（自動車）の査定をする際に有益な情報を記録した車両カルテ（カーログ［Car Condition Log］とも言われる。）の記録・閲覧に関する技術が知られている。例えば特許文献１には、個々の車両毎の管理履歴を記録したデータベースを備えるカルテサーバと、カルテサーバにネットワークを介して接続され、データベースに対してデータの読み取り及び書き込みが可能な一以上の端末と、を備えた情報処理システムが記載されている。そして、データベースは、個々の車両毎に車両の管理履歴を記録するための記録項目欄を備え、当該記録項目欄は、車両の所有者又は使用者が管理履歴データを書込み可能なユーザ記録項目欄と、オートオークション会場を含む所定の機関が管理履歴データを書込み可能な機関記録項目欄と、を備えることが開示されている。

特開２０２０－９５７２号公報

車両カルテの提供・閲覧に関する技術には改善の余地があった。

かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車両カルテの提供・閲覧に関する技術を改善することにある。

本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
個々の車両ごとの車両情報を記録する情報処理装置であって、前記車両情報を閲覧するユーザの属性を取得し、前記属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更する制御部を備える。

また、本開示の一実施形態に係るシステムは、
個々の車両ごとの車両情報を記憶する記憶部を備える情報処理装置と、前記車両情報を閲覧する一以上の端末装置とを備えるシステムであって、前記情報処理装置は、前記車両情報を閲覧するユーザの属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更する制御部を備え、前記端末装置は、前記情報処理装置から送信された車両情報を表示する表示部を備える。

また、本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
個々の車両ごとの車両情報を提供する情報処理方法であって、前記車両情報を閲覧するユーザの属性を取得するステップと、前記属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更するステップと、変更された前記表示内容を送信するステップと、を備える。

本開示の一実施形態によれば、車両カルテの提供・閲覧に関する技術が改善される。

本開示の一実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。 本開示の一実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。 端末装置の概略構成を示すブロック図である。 車両カルテの表示項目の一例を示す図である。 車両カルテの表示項目の一例を示す図である。 車両カルテの表示項目の一例を示す図である。 車両カルテの表示項目の一例を示す図である。 一実施形態に係るシステムの動作の一例を示すシーケンス図である。 一実施形態に係る情報処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。

以下、本開示の実施形態について説明する。

（実施形態の概要）
図１は、本開示の一実施形態に係るシステム１の概略構成を示す図である。システム１は、情報処理装置１０と、スマートフォン又はコンピュータ等の端末装置２０を備える。情報処理装置１０と、端末装置２０とは、例えばインターネット及び移動体通信網等を含むネットワーク３０により通信可能に接続される。また、情報処理装置１０は、車両４０から車両の状態及び走行等に関する情報を、任意の通信手段を介して受信することができる構成とすることができる。

情報処理装置１０は、例えばサーバ装置等のコンピュータである。情報処理装置１０には、多数の車両の車両カルテ、すなわち、個々の車両ごとの車両情報が記録されている。情報処理装置１０は、ネットワーク３０を介してスマートフォン又はコンピュータ等の端末装置２０に車両情報を送信することができる。なお、情報処理装置１０は、車両情報の提供を行う本システムを運営する企業等により管理されている。

端末装置２０は、例えば、ユーザである個人（一般消費者）又は車両の販売員が所有するスマートフォン、タブレット、又はコンピュータ等を含む。また、端末装置２０は、本システムを運営する企業又はその事業所、或いは車両カルテを利用する中古車販売業者等に備えられたコンピュータ等であってもよい。端末装置２０は、ネットワーク３０を介して、情報処理装置１０に記録されている車両カルテにアクセスし、車両情報を閲覧することができる。

車両４０は、例えば自動車であるが、これに限られず任意の車両であってもよい。自動車は、例えばガソリン自動車、電気自動車（ＢＥＶ；Battery Electric Vehicle）、ハイブリッド自動車（ＨＥＶ；Hybrid Electric Vehicle）、プラグインハイブリッド自動車（ＰＨＥＶ；Plug-in Hybrid Electric Vehicle）、又は燃料電池自動車（ＦＣＥＶ；Fuel Cell Electric Vehicle）等であるが、これらに限られない。システム１が備える車両４０の数は、任意に定められてもよい。

本実施形態において車両４０は、ＤＣＭ（Data Communication Module）等の通信機を備えており、車両４０の状態及び走行に関する情報を収集して送信する機能を有する。車両４０から送信された情報は、情報処理装置１０に伝送され、情報処理装置１０に車両カルテの車両情報の一部として記録される。車両４０から送信する情報は、そのまま直接、情報処理装置１０の車両カルテに格納されてもよい。或いは、車両４０から送信する情報は、一度、情報処理装置１０又は別の情報処理装置で解析・加工された後に、車両カルテの車両情報として情報処理装置１０に記録されてもよい。

まず、本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。システム１のユーザは、車両情報を閲覧するために、端末装置２０から情報処理装置１０にアクセスする。情報処理装置１０は、車両情報（車両カルテ）を閲覧するユーザの属性を取得し、その属性に基づいて、車両情報の表示内容を選択又は変更する。ユーザの端末装置２０には、ユーザの属性に応じた車両情報が表示される。

このように、本実施形態によれば、情報処理装置１０は、ユーザの属性を取得し、その属性に応じて車両情報の表示内容を選択又は変更する。例えば、車両の販売員又は本システムの運営企業の社員が端末装置２０から情報処理装置１０にアクセスする場合は、車両カルテに記録された車両情報の全ての項目が端末装置２０に表示される。一方、一般消費者の個人ユーザが端末装置２０から情報処理装置１０にアクセスする場合は、車両カルテに記載された車両情報のうち、一部の情報（例えば、一般消費者が車両価値を誤認するおそれのある情報）が削除され、選択された車両情報が端末装置２０に表示される。したがって、ユーザに応じて適切な車両情報が提供される点で、車両カルテの提供・閲覧に関する技術が改善される。

次に、システム１の各構成について詳細に説明する。

（情報処理装置の構成）
図２は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。情報処理装置１０は、通信部１１と、記憶部１２と、制御部１３と、を備える。

通信部１１は、ネットワーク３０に接続する１つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば移動体通信規格、有線ＬＡＮ（Local Area Network）規格、又は無線ＬＡＮ規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。本実施形態において、情報処理装置１０は、通信部１１及びネットワーク３０を介して端末装置２０と通信する。なお、情報処理装置１０は、通信部１１を介して、例えば自動車等の車両４０と通信（例えば、車両情報の受信）をしてもよい。

記憶部１２は、１つ以上のメモリを含む。メモリは、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部１２に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部１２には、複数の車両ごとの車両情報が、車両カルテとして記憶されている。車両カルテとして記録されている車両情報の詳細は、後に説明する。また、記憶部１２には、本システムを利用するユーザの識別情報（ユーザＩＤ又は端末ＩＤ）と各ユーザの属性とを対応付けるユーザ情報が、例えば、ユーザ属性ファイルとして格納されている。さらに、記憶部１２は、情報処理装置１０の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部１２は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びデータベース等を記憶してもよい。記憶部１２に記憶された情報は、例えば通信部１１を介してネットワーク３０から取得される情報で更新可能であってよい。記憶部１２に記憶された車両情報は、例えば通信部１１を介してネットワーク３０から端末装置２０に送信される。

制御部１３は、１つ以上のプロセッサ、１つ以上のプログラマブル回路、１つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）若しくはＧＰＵ（Graphics Processing Unit）等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサであるがこれらに限られない。プログラマブル回路は、例えばＦＰＧＡ（Field-Programmable Gate Array）であるがこれに限られない。専用回路は、例えばＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）であるがこれに限られない。制御部１３は、情報処理装置１０全体の動作を制御する。本実施形態においては、制御部１３は、車両情報を閲覧するユーザの属性を取得し、その属性に基づいて、車両情報の表示内容を選択・変更する。

（端末装置の構成）
図３に示すように、端末装置２０は、通信部２１と、記憶部２２と、制御部２３と、入力部２４と、表示部２５と、を備える。端末装置２０は、例えば、スマートフォン、コンピュータ、タブレット等の様々な形態を取りうるが、概ね、図３に示す構成を備えている。

通信部２１は、ネットワーク３０に接続する１つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば４Ｇ（4th Generation）若しくは５Ｇ（5th Generation）等の移動体通信規格に対応するが、これらに限られない。また、当該通信インタフェースは、有線ＬＡＮ（Local Area Network）規格、又は無線ＬＡＮ規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。本実施形態において、端末装置２０は、通信部２１及びネットワーク３０を介して情報処理装置１０と通信する。

記憶部２２は、１つ以上のメモリを含む。記憶部２２に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部２２は、端末装置２０の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部２２は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びデータベース等を記憶してもよい。記憶部２２に記憶された情報は、例えば通信部２１を介してネットワーク３０から取得される情報で更新可能であってもよい。また、記憶部２２は、当該端末装置２０を識別する情報（端末ＩＤ）又は当該端末装置２０を使用するユーザの識別情報（ユーザＩＤ）を記憶しておくことができる。

制御部２３は、１つ以上のプロセッサ、１つ以上のプログラマブル回路、１つ以上の専用回路、又はこれらの組合せを含む。制御部２３は、端末装置２０全体の動作を制御する。本実施形態においては、制御部２３は、通信部２１を介して情報処理装置１０にアクセスし、また、情報処理装置１０から送信された車両情報の表示制御等を行う。

入力部２４は、ユーザが操作して任意の文字・情報等を入力可能なデバイスであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、１つ以上の入力装置を含んで構成される。入力部２４は、音声入力機能を備えたデバイスであってもよい。ユーザは、例えば、自分の識別情報（ユーザＩＤ）又は車両カルテの検索条件等を、入力部２４から入力することができる。

表示部２５は、文字・画像等を表示可能な表示装置であり、液晶ディスプレイ、ＥＬ（Electro Luminescence）ディスプレイ等、１つ以上の表示画面を含んで構成される。本実施形態では、表示部２５は、情報処理装置１０から送信された車両情報を、所定のフォーマットで表示することができる。

（車両カルテ）
本開示において、車両カルテ（カーログ）は、車両（自動車）の種類・形式等の基本情報に加えて、販売された後の車両の使用状況、車両の修理・点検の記録等、車両の価値及び評価に関連する全ての情報を含むことができる。車両カルテは、例えば当該車両が中古車として売買される場合に、当該車両の販売価格を決定する評価データとして利用され得る。また、中古車を購入するセカンドオーナーは、車両購入前に、車両カルテにより当該車両の状態・性能・メンテナンス履歴等を知ることができ、安心して中古車を購入することができる。

車両カルテとして記録される車両情報の取得、及び車両情報の開示は、当該車両の所有者の同意が必要である。車両の状態及び走行に関する情報は、例えば、車両４０に取り付けられたＤＣＭ等の通信機により取得・送信され、情報処理装置１０で受信・記録することができる。したがって、例えばＤＣＭが取り付けられた車両の販売時に、車両情報の取得について購入者から同意を得ることができる。また、車両情報の開示（情報の発行・提供・閲覧等）は、個人情報保護の観点からユーザの同意がある車両のみ行うことができる。よって、本実施形態において、閲覧又は開示される車両情報は、車両所有者の同意があることを前提としている。

図４Ａ～図４Ｄは、車両カルテとして記録又は開示される車両情報の例である。本実施形態では、車両情報を、基本情報、重要事項、使用状況、及びコネクティッドデータ性能診断情報に区分しているが、この区分は一例であり、他の区分で整理・記録してもよい。

図４Ａに示すように、「基本情報」には、例えば、車名、グレード、ボディカラー、車台番号、型式、年式、初度登録年月、製造年月等の項目が含まれる。

図４Ｂに示すように、「重要事項」には、例えば、ODOメーター交換・巻き替え可能性、警告灯点灯、診断コード（DTC）検知、基準以上の衝撃検知、リコール未対応等の項目について、有無が記録される。また、ODOメーターのデータに基づく総走行距離を含んでもよい。

図４Ｃに示すように、「使用状況」には、過去の走行実績に基づく燃費値、平均運転日数、平均走行距離、沿岸部・豪雪部走行トリップ数等の項目が含まれる。

図４Ｄに示すように、「コネクティッドデータ性能診断情報」は、エンジン、トランスミッション、モーターシステム、足回り、ブレーキ圧力、バッテリー等の項目について、異常を示すデータの有無が記録される。

本開示では、車両情報は、車両から送信された車両の状態及び走行に関する情報又はその情報を加工して得られた情報を含む。また、車両情報は、図４Ａ～Ｄに示された項目の他にも、販売店での定期点検の記録、エンジンオイルの交換履歴等、任意の情報が含まれてよい。

車両カルテの提供にあたっては、例えば日本では自動車公正取引協議会に定められたルールにより、ユーザが車両価値を誤認しない様に、車両情報の開示に制限が加えられる。具体的なルールとしては、実燃費等の取得条件によって変化する情報、及び部品の健康度を定性的に評価した情報は、販売員の説明なしに一般消費者に提供してはいけないと定められている。そのため、本開示のシステム及び情報処理装置は、ネットワークを介して車両カルテを開示する際に、ユーザの属性に基づいて、表示する車両情報の内容を変化させる。

まず、ユーザの属性は、大きく２種類、すなわち、車両（自動車）の販売担当者（車両販売員）と、それ以外の一般消費者に分けられる。ここで、車両の販売担当者には、自動車を販売する機関（自動車販売店、中古車販売業者、オークション会場等）が含まれてもよい。なお、本システムを運営する企業は自動車を販売する機関であってもよい。また、一般消費者とは、車両を購入した又は購入する可能性のある個人のことを言い、特に、本開示のシステム１の利用登録をした個人を意味する。

ユーザの属性と表示項目の対応について、車両販売担当者は、車両カルテに蓄積されている全ての車両情報を閲覧することができ、一般消費者は、車両カルテに蓄積されている車両情報のうち一部の閲覧が制限される。具体的には、一般消費者が閲覧したときは、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報の少なくとも一方が表示内容から削除される。ここで、取得条件により変化する情報とは、実燃費に関する情報であり、定性的な評価に関する情報とは、車両の劣化診断情報である。しかしながら、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報は、当該例に限られない。さらに、本システムは、一般消費者にとって関心が低い情報を、一般消費者の表示内容から削除することもできる。

ユーザの属性の区分、及び属性と表示内容の対応関係は、本システムの設計上自由であり、例えば、情報処理装置１０の管理用端末から、システム管理者が設定することができる。ユーザの属性は、更に細分化されてもよい。例えば、自動車販売店の職員について、システム運営会社の系列の販売店の職員と、系列外の中古車販売業者の職員とを区分し、系列外の中古車販売店の職員に対して表示する車両情報を制限することも可能である。

さらに、一般消費者であっても、ユーザが当該ユーザの所有する車両の車両カルテを確認する場合は、特別に、車両情報の閲覧の制限を緩和してもよい。すなわち、一般消費者が、自分の所有する車両の車両情報を閲覧する場合は、表示内容から削除する項目を制限してもよい。

（システムの動作）
図５は、一実施形態に係るシステムの動作の一例を示すシーケンス図である。図５を参照して、情報処理装置１０と端末装置２０の関係を説明する。

ステップＳ１１：最初に端末装置２０は、情報処理装置１０が管理する車両カルテの閲覧をするために、閲覧システムにアクセスする。端末装置２０には、例えば、情報処理装置１０の車両カルテを閲覧するためのアプリケーションプログラムがインストールされている。端末装置２０のユーザは、端末装置２０の入力部２４を用いてログイン入力を行う。ログイン情報には、ユーザの識別情報（ユーザＩＤ）、或いは、端末装置２０の識別情報（端末ＩＤ）が含まれることが望ましい。端末装置２０から情報処理装置１０へ、ログイン情報が送信される。

ステップＳ１２：情報処理装置１０は、ログイン情報に含まれるユーザ識別情報に基づいて、適正なユーザであるか否かを判断するとともに、ユーザの属性を取得する。そして、適正なユーザからのログインに対して、情報処理装置１０は、閲覧する車両カルテの検索画面情報を送信する。

ステップＳ１３：端末装置２０は、その表示部２５に、車両カルテの検索条件入力画面を表示する。ユーザは、入力部２４より、閲覧の対象となる車両の所望の検索条件を入力する。検索条件は、例えば、車両カルテの基本情報の項目（車名、ボディタイプ、ボディカラー等）である。また、本システムは、他の任意の項目を検索キーにすることができるように、設計されてもよい。端末装置２０は、入力された車両検索条件を情報処理装置１０に送信する。

ステップＳ１４：情報処理装置１０は、受信した車両検索条件に基づいて、該当する車両を検索し、表示する車両情報をユーザの属性に応じて変更する。具体的には、ユーザが一般消費者の場合、車両情報のうち、一般消費者が車両価値を誤認するおそれのある情報（例えば、条件によって変化する情報、定性的な評価に関する情報等）が制限される。情報処理装置１０は、表示可能な車両情報を端末装置２０に送信する。

ステップＳ１３：端末装置２０は、その表示部２５に、情報処理装置１０から送信された車両情報を表示する。

（情報処理装置の処理フロー）
図６は、一実施形態に係る情報処理装置１０の処理（情報処理方法）の一例を示すフローチャートである。図６を参照して、本実施形態に係る情報処理装置１０の動作について、より詳細に説明する。

ステップＳ１０１：情報処理装置１０は、通信部１１を介して、端末装置２０から送信されたログイン情報を受信する。ログイン情報には、ユーザの識別情報（ユーザＩＤ）又は端末装置２０の識別情報（端末ＩＤ）が含まれている。よって、情報処理装置１０は、ログイン情報からユーザを識別する情報（ユーザＩＤ又は端末ＩＤ）を取得する。

ステップＳ１０２：情報処理装置１０は、取得したユーザＩＤ又は端末ＩＤに基づいて、システムへのアクセス権限を有する適正なユーザであるか否かを判定し、更に、ユーザの属性を判定する。ユーザの属性の判定には、例えば、ユーザＩＤ又は端末ＩＤと各ユーザの属性が対応付けられたユーザ属性ファイルが利用される。

ステップＳ１０３：次いで、情報処理装置１０は、端末装置２０に対して、車両カルテの検索条件入力画面の情報を送信する。この検索条件入力画面は、ユーザの属性に応じて変更されてもよい。ここまでのステップＳ１０１～Ｓ１０３は、図５のステップＳ１２に相当する。

ステップＳ１０４：情報処理装置１０は、端末装置２０から送信された車両検索条件を受信する。

ステップＳ１０５：情報処理装置１０は、受信した車両検索条件に基づいて、記録されている車両カルテを検索し、登録されている車両から、検索条件に該当する車両を抽出する。

ステップＳ１０６：さらに、情報処理装置１０は、検索条件に該当する車両について、ユーザの属性に応じて、当該ユーザに表示可能な車両情報を抽出する。或いは、車両カルテについて基準となる車両情報の表示項目を予め設定しておき、情報処理装置１０は、ユーザの属性に応じて、表示項目の変更（追加・削除）を行ってもよい。例えば、情報処理装置１０は、ユーザの属性が一般消費者である場合、表示項目から、取得条件によって変化する情報（図４Ｃの「過去の走行実績に基づく燃費値」）、及び部品の健康度を定性的に評価した情報（図４Ｄの「コネクティッドデータ性能診断」）を削除する。

ステップＳ１０７：そして、情報処理装置１０は、表示可能な車両情報を端末装置２０に送信する。なお、車両情報は、端末装置２０のブラウザで表示可能なＨＴＭＬ等の表示形式で送信されてもよいし、車両情報に応じた適切なフォーマット（例えば、ＰＤＦ文書等の形式）で送信されてもよい。

かかる構成によれば、車両カルテ（車両情報）を閲覧するユーザの属性に基づいて、車両情報の表示内容を変更し得る。したがって、ユーザに応じて適切な車両情報が提供される点で、車両カルテの記録・閲覧に関する技術が改善される。

本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を１つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。

例えば、上述した実施形態において、情報処理装置１０の構成及び動作を、互いに通信可能な複数のコンピュータに分散させた実施形態も可能である。また例えば、情報処理装置１０の一部の構成要素を端末装置２０に設けた実施形態も可能である。

また、例えば汎用のコンピュータを、上述した実施形態に係る情報処理装置１０として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る情報処理装置１０の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、汎用のコンピュータのメモリに格納し、プロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本開示は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。

１ システム
１０ 情報処理装置
１１ 通信部
１２ 記憶部
１３ 制御部
２０ 端末装置
２１ 通信部
２２ 記憶部
２３ 制御部
２４ 入力部
２５ 表示部
３０ ネットワーク
４０ 車両

Claims (20)

1. 個々の車両ごとの車両情報を記録する情報処理装置であって、
   前記車両情報を閲覧するユーザの属性を取得し、
   前記属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更する制御部を備える、情報処理装置。
2. 請求項１に記載の情報処理装置であって、
   前記制御部は、前記属性が一般消費者である場合、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報の少なくとも一方を表示内容から削除する、情報処理装置。
3. 請求項２に記載の情報処理装置であって、
   前記取得条件により変化する情報とは、実燃費に関する情報である、情報処理装置。
4. 請求項２に記載の情報処理装置であって、
   前記定性的な評価に関する情報とは、車両の劣化診断情報である、情報処理装置。
5. 請求項１に記載の情報処理装置であって、
   前記制御部は、前記属性が車両の販売担当者である場合、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報を表示内容に含める、情報処理装置。
6. 請求項１乃至５のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記車両情報は、当該車両に取り付けられた通信機を介して取得された車両の状態及び走行に関する情報に基づいて得られた情報である、情報処理装置。
7. 請求項１乃至６のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記制御部は、ユーザの前記属性をユーザＩＤ又は端末ＩＤに基づいて取得する、情報処理装置。
8. 請求項１乃至７のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
   前記制御部は、ユーザからの検索条件に基づいて、閲覧の対象となる車両を検索する機能を有する、情報処理装置。
9. 個々の車両ごとの車両情報を記憶する記憶部を備える情報処理装置と、前記車両情報を閲覧する一以上の端末装置とを備えるシステムであって、
   前記情報処理装置は、前記車両情報を閲覧するユーザの属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更する制御部を備え、
   前記端末装置は、前記情報処理装置から送信された車両情報を表示する表示部を備える、システム。
10. 請求項９に記載のシステムであって、
    前記情報処理装置の前記制御部は、前記属性が一般消費者である場合、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報の少なくとも一方を表示内容から削除する、システム。
11. 請求項９に記載のシステムであって、
    前記情報処理装置の前記制御部は、前記属性が車両の販売担当者である場合、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報を表示内容に含める、システム。
12. 請求項９乃至１１のいずれか一項に記載のシステムであって、
    前記端末装置は、ユーザＩＤ又は端末ＩＤを前記情報処理装置に送信し、
    前記情報処理装置の前記制御部は、ユーザの前記属性を前記ユーザＩＤ又は端末ＩＤに基づいて取得する、システム。
13. 個々の車両ごとの車両情報を提供する情報処理方法であって、
    前記車両情報を閲覧するユーザの属性を取得するステップと、
    前記属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更するステップと、
    変更された前記表示内容を送信するステップと、
    を備える、情報処理方法。
14. 請求項１３に記載の情報処理方法であって、
    前記属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更するステップは、前記属性が一般消費者である場合、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報の少なくとも一方を表示内容から削除するステップである、情報処理方法。
15. 請求項１４に記載の情報処理方法であって、
    前記取得条件により変化する情報とは、実燃費に関する情報である、情報処理方法。
16. 請求項１４に記載の情報処理方法であって、
    前記定性的な評価に関する情報とは、車両の劣化診断情報である、情報処理方法。
17. 請求項１３に記載の情報処理方法であって、
    前記属性に基づいて、前記車両情報の表示内容を変更するステップは、前記属性が車両の販売担当者である場合、取得条件により変化する情報及び定性的な評価に関する情報を表示内容に含める、情報処理方法。
18. 請求項１３乃至１７のいずれか一項に記載の情報処理方法であって、
    前記車両情報は、当該車両に取り付けられた通信機を介して取得された車両の状態及び走行に関する情報に基づいて得られた情報である、情報処理方法。
19. 請求項１３乃至１８のいずれか一項に記載の情報処理方法であって、
    ユーザの前記属性を取得するステップは、ユーザＩＤ又は端末ＩＤとユーザの前記属性との対応関係に基づいて取得するステップである、情報処理方法。
20. 請求項１３乃至１９のいずれか一項に記載の情報処理方法であって、
    さらに、ユーザからの検索条件に基づいて、閲覧の対象となる車両を検索するステップを有する、情報処理方法。

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