JP2023019078A - 光変調装置及びレーザ加工装置 - Google Patents

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【課題】ファラデーローテータの位置調整の手間を省き且つファラデーローテータによる光の減衰によるロスを防止可能な光変調装置及びレーザ加工装置を提供する。【解決手段】第1方向に沿って入射した入射光を第1入射光と第2入射光とに分離して、第1入射光を透過し且つ第2入射光を第2方向に対して平行又は傾斜した第1反射方向に反射する光分岐面を有する分離素子と、分離素子に対して第1方向に直接対向して配置され、光分岐面を透過した第1入射光を変調して第1変調光を生成し、第1変調光を光分岐面に戻す第1空間光変調器と、分離素子に対して第1反射方向に直接対向して配置され、光分岐面により反射された第2入射光を変調して第2変調光を生成し、第2変調光を光分岐面に戻す第2空間光変調器と、を備え、光分岐面が、第1空間光変調器から入射した第1変調光と、第2空間光変調器から入射した第2変調光と、を合成する。【選択図】図2

Description

本発明は、入射光を分離して変調する光変調装置、及びこの光変調装置を備えるレーザ加工装置に関する。
被加工物であるシリコンウェーハ(以下、ウェーハと略す)等の内部に集光レンズにより集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、ウェーハの切断予定ラインに沿ってウェーハの内部にレーザ加工領域を形成するレーザ加工装置が知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。ここでいうレーザ加工領域とは、レーザ光の照射によってウェーハの内部の密度、屈折率、機械的強度等の物理的特性が周囲と異なる状態となり、周囲よりも強度が低下する領域のことをいう。
特許文献1及び特許文献2に記載のレーザ加工装置は、ウェーハに対して集光レンズを切断予定ラインに沿って相対移動させながら、集光レンズによりウェーハ内において厚さ方向に互いに異なる2つの位置にレーザ光を同時に集光させて一対のレーザ加工領域を同時形成する。これにより、1本の切断予定ラインについてウェーハの内部に2列のレーザ加工領域を1スキャンで形成可能になる。
このようなレーザ加工装置には、集光レンズによりウェーハ内において厚さ方向に互いに異なる2つの位置にレーザ光を同時集光するために、光変調装置が設けられている(例えば上記特許文献2から4参照)。この光変調装置は、偏光ビームスプリッタと、第1反射型光空間変調器と、第2反射型光空間変調器と、第1ファラデーローテータと、第2ファラデーローテータと、を備える(特に上記特許文献2の図1参照)。
偏光ビームスプリッタは、レーザ光源から出射されたレーザ光をP偏光とS偏光とに偏光分離する。第1反射型光空間変調器は、偏光ビームスプリッタを透過したP偏光を位相変調して第1変調光を生成し、この第1変調光を偏光ビームスプリッタに向けて反射する。また、第2反射型光空間変調器は、偏光ビームスプリッタにより反射されたS偏光を位相変調して第2変調光を生成し、この第2変調光を偏光ビームスプリッタに向けて反射する。
第1ファラデーローテータは、偏光ビームスプリッタと第1反射型光空間変調器との間に配置されており、偏光ビームスプリッタから第1反射型光空間変調器に向けて出射されたP偏光の偏光面と、第1反射型光空間変調器から偏光ビームスプリッタに向けて反射された第1変調光の偏光面とをそれぞれ45度回転させる。第2ファラデーローテータは、偏光ビームスプリッタと第2反射型光空間変調器との間に配置されており、偏光ビームスプリッタから第2反射型光空間変調器に向けて出射されたS偏光の偏光面と、第2反射型光空間変調器から偏光ビームスプリッタに向けて反射された第2変調光の偏光面とをそれぞれ45度回転させる。これにより、偏光ビームスプリッタに第1変調光(S偏光)と第2変調光(P偏光)とが入射する。そして、偏光ビームスプリッタは、第1変調光と第2変調光とを合成して、レーザ光の入射方向とは垂直な方向(第2反射型光空間変調器とは反対側の方向)に反射する。
特開2011-051011号公報 特開2014-202956号公報 特開2014-202957号公報 特開2014-202958号公報
ところで、上記特許文献2から4に記載の光変調装置は、偏光ビームスプリッタと第1反射型光空間変調器との間に第1ファラデーローテータを配置し、且つ偏光ビームスプリッタと第2反射型光空間変調器との間に第2ファラデーローテータを配置する必要がある。この場合には、各ファラデーローテータの位置調整が必要となり、さらに各ファラデーローテータにおいて各光及び各変調光の減衰によるロスが発生してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ファラデーローテータの位置調整の手間を省き且つファラデーローテータによる光の減衰によるロスを防止可能な光変調装置及びレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するための光変調装置は、互いに直交する第1方向、第2方向、及び第3方向の中で、第1方向に沿って入射した入射光を第1入射光と第2入射光とに分離して、第1入射光を透過し且つ第2入射光を前記第3方向から見た場合に第2方向に対して平行又は傾斜した第1反射方向に反射する光分岐面を有する分離素子と、分離素子に対して第1方向に直接対向して配置され、光分岐面を透過した第1入射光を変調して第1変調光を生成し、第1変調光を光分岐面に戻す第1空間光変調器と、分離素子に対して第2方向に直接対向して配置され、光分岐面により反射された第2入射光を変調して第2変調光を生成し、第2変調光を光分岐面に戻す第2空間光変調器と、を備え、第1空間光変調器が、第1変調光を、第2方向に垂直な面に対して平行な第2反射方向であって且つ第2方向から見た場合に入射光に対して傾斜した反射方向に反射して光分岐面に入射させ、第2空間光変調器が、第2変調光を、光分岐面に対する第1変調光の入射点に向けて反射し、光分岐面が、第1空間光変調器から入射した第1変調光と、第2空間光変調器から入射した第2変調光と、を合成して第2反射方向に出射する。
この光変調装置によれば、分離素子と第1空間光変調器との間、及び分離素子と第1空間光変調器との間にそれぞれファラデーローテータを設ける必要がなくなる。
本発明の他の態様に係る光変調装置において、分離素子がキューブ型の偏光ビームスプリッタであり、偏光ビームスプリッタにおいて、入射光が入射する面と、光分岐面からの第1変調光及び第2変調光を出射する面と、が同一である。これにより、光変調装置にファラデーローテータを設ける必要がなくなる。
本発明の他の態様に係る光変調装置において、偏光ビームスプリッタが、入射光を第1入射光であるP偏光と第2入射光であるS偏光とに分離する。
本発明の他の態様に係る光変調装置において、光分岐面と第1空間光変調器との間でP偏光及び第1変調光の偏光方向が維持され、且つ光分岐面と第2空間光変調器との間でS偏光及び第2変調光の偏光方向が維持される。
本発明の他の態様に係る光変調装置において、光分岐面を透過した第1入射光が第1空間光変調器に到達するまでの距離と、光分岐面により反射された第2入射光が第2空間光変調器に到達するまでの距離と、が同一である。
本発明の目的を達成するためのレーザ加工装置は、被加工物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、被加工物の切断予定ラインに沿って被加工物の内部にレーザ加工領域を形成するレーザ加工装置であって、レーザ光を出力するレーザ光源と、レーザ光源から出力されたレーザ光が入射光として入射し、入射光を第1入射光と第2入射光とに分離し、第1入射光を変調した第1変調光と第2入射光を変調した第2変調光とを生成し、第1変調光及び第2変調光を合成して出力する請求項1から5のいずれか1項に記載の光変調装置と、第1変調光及び第2変調光を被加工物の内部に集光する集光レンズと、被加工物に対して集光レンズを切断予定ラインに沿って相対移動させる相対移動部と、第1空間光変調器及び第2空間光変調器を制御して、集光レンズにより被加工物の内部に集光される第1変調光の集光点及び第2変調光の集光点を、被加工物の厚さ方向に互いに異なり且つ集光レンズの相対移動方向に互いに等しい位置に形成する制御部と、を備える。
本発明は、ファラデーローテータの位置調整の手間を省き且つファラデーローテータによる光の減衰によるロスを防止する。
レーザ加工装置の概略図である 光変調装置の斜視図である。 図2中の光変調装置を上方側から見た上面図である。 図2中の光変調装置を側方側から見た側面図である。 第1空間光変調器及び第2空間光変調器により呈示されるホログラムパターンの一例を示した説明図である。 ウェーハの内部に第1変調光及び第2変調光が個別に集光した状態を示した図である。 図6に示した第1変調光の集光位置及び第2変調光の集光位置にレーザ加工領域が形成された状態を示した図である。 切断予定ラインに沿ってウェーハの内部に2列のレーザ加工領域が形成された状態を示した図である。 光変調装置の変形例を示した斜視図である。 光変調装置の変形例を上方側から見た上面図である。 光変調装置の変形例を側方側から見た側面図である。
図1は、本発明の光変調装置28を備えるレーザ加工装置10の概略図である。なお、図中のXYZ方向は互いに直交しており、XY方向は水平方向であり且つZ方向は上下方向である。また、θはZ方向に平行な軸を回転軸とする軸周り方向である。このレーザ加工装置10は、被加工物であるウェーハWに対して集光レンズ38を切断予定ラインに沿ってX方向に相対移動させながら、1本の切断予定ラインについてウェーハWの内部に2列のレーザ加工領域を1スキャンで形成する。
図1に示すように、レーザ加工装置10は、ステージ11と、レーザ加工ヘッド(レーザエンジンともいう)20と、制御部50と、を備える。なお、本実施形態では、レーザ加工ヘッド20と制御部50とが別々に構成されているが、レーザ加工ヘッド20が制御部50の一部又は全部を含んでいてもよい。
ステージ11は、本発明の相対移動部に相当するものであり、ウェーハWを吸着保持する。ステージ11は、図示しないステージ移動機構を含んで構成され、このステージ移動機構によりXYZθ方向に移動可能に構成される。これにより、後述のレーザ加工ヘッド20(集光レンズ38)に対してウェーハWをXYZθ方向に相対移動可能になる。このステージ移動機構としては、例えば、ボールねじ機構、リニアモータ機構等の種々の機構(アクチュエータ)にて構成される。なお、本実施形態では、ステージ11をXYZθ方向に移動可能に構成しているが、レーザ加工ヘッド20に対してウェーハWをXYZθ方向に相対移動可能であれば特に限定されず、例えば、ステージ11をXYθ方向に移動可能に構成し、レーザ加工ヘッド20をZ方向に移動可能に構成してもよい。
ウェーハWは、格子状に配列された切断予定ラインによって複数の領域に区画され、この区画された各領域に半導体チップを構成する各種デバイスが形成されている。ウェーハWのデバイスが形成された表面(デバイス面)には粘着材を有するバックグラインドテープが貼付され、ウェーハWはその裏面が上向きとなるようにステージ11に載置される。なお、ウェーハWの一方の面に粘着材を有するダイシングテープを貼付し、このダイシングテープを介してフレームと一体化された状態でウェーハWをステージ11に載置してもよい。
レーザ加工ヘッド20は、制御部50の制御の下、集光レンズ38によりウェーハW内において厚さ方向に互いに異なる2つの位置にレーザ光Lの第1変調光L1及び第2変調光L2を同時に集光させて一対のレーザ加工領域を同時形成する。このレーザ加工ヘッド20は、レーザ光源22と、このレーザ光源22から出射されるレーザ光L(第1変調光L1及び第2変調光L2)の光路に沿って配置されたビームエキスパンダ24、ミラー25、λ/2波長板26、光変調装置28、ミラー30,31、第1レンズ32a(4f光学系32)、ミラー33,34、第2レンズ32b(4f光学系32)、及び集光レンズ38と、を備える。
レーザ光源22は、ビームエキスパンダ24に向けて、ウェーハWの内部へのレーザ加工領域の形成に用いられるレーザ光Lを出射する。このレーザ光源22としては、例えば、半導体レーザ励起Nd:YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザが用いられる。レーザ光Lの条件としては、例えば、波長が波長:1.1μm、レーザ光スポット断面積が3.14×10-8cm、発振形態がQスイッチパルス、繰り返し周波数が80~120kHz、パルス幅が180~280ns、出力が8Wである。
ビームエキスパンダ24は、レーザ光源22から出力されたレーザ光Lを後述の光変調装置28での位相変調のために適切なビーム径に拡大した後、ミラー25に向けて出射する。ミラー25は、ビームエキスパンダ24から入射したレーザ光Lをλ/2波長板26に向けて反射する。λ/2波長板26は、光変調装置28に入射するレーザ光Lの入射偏光面を調整する。なお、λ/2波長板26は省略してもよい。
光変調装置28は、詳しくは後述するが、λ/2波長板26を透過したレーザ光Lを偏光分離し、偏光分離したレーザ光Lごとに位相変調を行って第1変調光L1及び第2変調光L2を生成し、さらに第1変調光L1及び第2変調光L2を合成してミラー30へ出力する。
ミラー30及びミラー31は、光変調装置28から入射した第1変調光L1及び第2変調光L2を順次反射して第1レンズ32a(4f光学系32)へ導く。
4f光学系32は、第1レンズ32a及び第2レンズ32bを含むアフォーカル光学系(両側テレセントリックな光学系)であり、光変調装置28で変調された第1変調光L1及び第2変調光L2を集光レンズ38に縮小投影(拡大投影でも可)する。
ミラー33,34は、第1レンズ32aを透過した第1変調光L1及び第2変調光L2を順次反射して第2レンズ32bに導く。これにより、第2レンズ32bを透過した第1変調光L1及び第2変調光L2が集光レンズ38に縮小投影される。
集光レンズ38は、第1変調光L1及び第2変調光L2をウェーハWの内部に集光させる対物レンズ(赤外対物レンズ)であり、第1変調光L1及び第2変調光L2をウェーハWの内部においてZ方向に互いに異なる2つの位置に集光させる。この集光レンズ38の開口数(NA)は、例えば0.65である。
また、集光レンズ38は、ウェーハWの内部において生じる第1変調光L1及び第2変調光L2の収差を補正するために補正環40を備えている。この補正環40は手動で回転自在に構成されており、補正環40を所定方向に回転させると、集光レンズ38を構成しているレンズ群の間隔が変更される。これにより、ウェーハWの照射面(裏面)から所定の深さの位置で第1変調光L1及び第2変調光L2の収差が所定の収差以下となるように収差補正量を調整することができる。なお、「収差補正量」とは、ウェーハWの照射面からの深さに換算した値である。ここで、補正環40を用いた収差補正については公知技術であるので具体的な説明は省略する。
なお、補正環40は、図示しない補正環駆動部によって電動で回転駆動可能に構成してもよい。この場合に制御部50は、補正環駆動部を制御して、補正環40を回転させることで第1変調光L1及び第2変調光L2の収差を所望の状態に補正する。
制御部50は、レーザ加工装置10の各部の動作を制御する制御装置であり、例えば各種処理を実行するコントローラとして機能するCPU(Central Processing Unit)、各種情報を記憶するメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を有している。制御部50は、オペレータによって指定された加工情報(加工条件等)に基づいて、ステージ11の移動、レーザ光源22の制御、及び後述の光変調装置28の第1空間光変調器46と第2空間光変調器48の制御を含むレーザ加工装置10の各部の動作を統括制御することにより、ウェーハWの内部にレーザ加工領域の形成を制御する。
[光変調装置]
図2は光変調装置28の斜視図である。図3は図2中の光変調装置28を上方側から見た上面図である。図4は図2中の光変調装置28を側方側から見た側面図である。なお、各図中のX1方向は光変調装置28に対するレーザ光Lの入射方向(第1方向に相当)に平行な方向であり、Z1方向(第2方向に相当)は後述の偏光ビームスプリッタ44による反射光LSの反射方向に平行な方向である。また、Y1方向(第3方向に相当)は、X1方向及びZ1方向の双方に垂直な方向である。
図2から図4に示すように、光変調装置28は、キューブ型の偏光ビームスプリッタ44と、第1空間光変調器46と、第2空間光変調器48と、を備える。
偏光ビームスプリッタ44は、本発明の分離素子に相当するものであり、光入出射面44aと、光分岐面44bと、第1対向面44cと、第2対向面44dと、を有する。
光入出射面44aは、X1方向の一端側に位置し且つX1方向に垂直な面である。この光入出射面44aは、λ/2波長板26からのレーザ光LがX1方向に沿って入射する入射面として機能すると共に、後述の第1変調光L1及び第2変調光L2をミラー30に向けて出射する出射面として機能する。なお、図2中の符号SA1は光入出射面44a内でのレーザ光Lの入射点を示し、符号SA2は光入出射面44a内での第1変調光L1及び第2変調光L2の出射点を示す。
光分岐面44bは、X1方向において光入出射面44aと第1対向面44cとの間に位置し且つY1方向側から見た場合に45度に傾斜した面であり、ビームスプリッタとして機能する面である。光分岐面44bは、光入出射面44aからX1方向に沿って入射点SB1に入射したレーザ光LをP偏光である透過光LP(第1入射光に相当)とS偏光である反射光LS(第2入射光に相当)とに偏光分離し、透過光LPを第1対向面44c側に出射すると共に反射光LSを第2対向面44d側に反射する。ここで反射光LSは、光分岐面44bによりX1方向に垂直な反射方向、換言するとY1方向から見た場合にZ1方向に平行な方向(本発明の第1反射方向)に反射される。この際に、レーザ光Lが直線偏光である場合には、λ/2波長板26の回転角度を調整してレーザ光Lの偏光面(偏光方向)の角度を調整することで、透過光LPと反射光LSとの割合を調整することができる。
また、光分岐面44bは、詳しくは後述するが、第1空間光変調器46に反射されて戻った第1変調光L1と第2空間光変調器48に反射されて戻った第2変調光L2とを合成し、第1変調光L1及び第2変調光L2を光入出射面44aの出射点SA2に向けて出射する。なお、図2中の符号SB2は、光分岐面44b内での第1変調光L1及び第2変調光L2の入射点を示す。
第1対向面44cは、X1方向の他端側に位置し且つX1方向に垂直な面であり、後述の第1空間光変調器46に対向している。この第1対向面44cは、光分岐面44bを透過した透過光LPを第1空間光変調器46に向けて出射する出射面として機能すると共に、第1空間光変調器46により反射された第1変調光L1が入射する入射面として機能する。なお、図2中の符号SC1は第1対向面44c内での透過光LPの出射点を示し、且つ符号SC2は第1対向面44c内での第1変調光L1の入射点を示す。
第2対向面44dは、Z1方向に垂直な面であり、後述の第2空間光変調器48に対向している。この第2対向面44dは、光分岐面44bにより反射された反射光LSを第2空間光変調器48側に出射する出射面として機能すると共に、第2空間光変調器48により反射された第2変調光L2が入射する入射面として機能する。なお、図2中の符号SD1は第2対向面44d内での反射光LSの出射点を示し、且つ符号SD2は第2対向面44d内での第2変調光L2の入射点を示す。
図5は、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48により呈示されるホログラムパターン52,54の一例を示した説明図である。図5と、既述の図2から図4とに示すように、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48は、位相変調型であり、例えば反射型液晶(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)の空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)が用いられる。第1空間光変調器46は透過光LPの位相変調を行い、第2空間光変調器48は反射光LSの位相変調を行う。なお、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48がLCOS型のSLMである場合には、振動方向が液晶の配列方向と平行な直線偏光成分のみ変調されるので、第1空間光変調器46は透過光LPの偏光面(偏光方向)の角度に合わせて配置され且つ第2空間光変調器48は反射光LSの偏光面の角度に合わせて配置される。
第1空間光変調器46は、偏光ビームスプリッタ44の第1対向面44cに直接対向して配置されている。また、第2空間光変調器48は、偏光ビームスプリッタ44の第2対向面44dに直接対向して配置されている。ここで「直接対向」とは、第1空間光変調器46と第1対向面44cとの間、及び第2空間光変調器48と第2対向面44dとの間に、ファラデーローテータなどの光の偏光面を回転させる光学素子が配置されていないことを示す。
第1空間光変調器46は、複数の画素が2次元配列され且つ集光レンズ38の瞳面と共役な位置関係になる反射面(変調面)を有する。この第1空間光変調器46の反射面には、制御部50の制御の下、第1対向面44cから入射する透過光LPの位相を変調するホログラムパターン52が呈示される。これにより、第1空間光変調器46の反射面は、透過光LPをホログラムパターン52により位相変調して第1変調光L1を生成し、この第1変調光L1を、第1対向面44cを通して光分岐面44bに向けて反射する。
また、第1空間光変調器46は、不図示の移動機構によりX1方向に位置調整可能に保持されていると共に、不図示の回転機構によりZ1方向に平行な回転軸を中心として回転調整可能に保持されている。そして、第1空間光変調器46は、移動機構及び回転機構により、光分岐面44bを透過した透過光LPが第1空間光変調器46に到達するまでの距離が所定距離d(図4参照)となるように位置調整及び回転調整されている。
さらに、第1空間光変調器46は、移動機構及び回転機構により、第1変調光L1を反射方向RD(図2及び図3参照)に反射するように位置調整及び回転調整されている。この反射方向RD(本発明の第2反射方向に相当)は、Z1方向に垂直な面であるX1Y1面(本発明の第2方向に垂直な面に相当)に平行な方向であって、且つZ1方向側から見た場合にX1方向(レーザ光Lの入射方向)に対して傾斜した方向であり、さらに光分岐面44b及び光入出射面44aを通る方向である。
既述の通り第1空間光変調器46と第1対向面44cとの間にはファラデーローテータ等が配置されていないので、第1対向面44cから出射された透過光LP(P偏光)はその偏光面(偏光方向)を維持した状態で第1空間光変調器46の反射面に入射する。また、第1空間光変調器46の反射面により反射された第1変調光L1(P偏光)についてもその偏光面(偏光方向)を維持した状態で第1対向面44cから光分岐面44bの入射点SB2に入射する。このため、第1変調光L1は、光分岐面44bをそのまま透過して光入出射面44aから出射する。
第2空間光変調器48は、第1空間光変調器46と同様の反射面を有する。この第2空間光変調器48の反射面には、制御部50の制御の下、第2対向面44dから入射する反射光LSの位相を変調するホログラムパターン54が呈示される。これにより、第2空間光変調器48の反射面は、反射光LSをホログラムパターン54により位相変調して第2変調光L2を生成し、この第2変調光L2を、第2対向面44dを通して光分岐面44bに向けて反射する。
また、第2空間光変調器48は、不図示の移動機構によりZ1方向に位置調整可能に保持されていると共に、不図示の回転機構によりX1方向に平行な回転軸を中心として回転調整可能に保持されている。そして、第2空間光変調器48は、移動機構及び回転機構により、光分岐面44bにより反射された反射光LSが第2空間光変調器48に到達するまでの距離が所定距離d(図4参照)となるように位置調整及び回転調整されている。これにより、透過光LPが光分岐面44bから第1空間光変調器46に到達するまでの距離と、反射光LSが光分岐面44bから第2空間光変調器48に到達するまでの距離と、が共に所定距離dで同一になる。
さらに、第2空間光変調器48は、移動機構及び回転機構により、第2変調光L2が光分岐面44bの入射点SB2、すなわち光分岐面44bに対する第1変調光L1の入射点SB2に入射し、さらにこの入射点SB2で第2変調光L2が反射方向RDに反射されるように位置調整及び回転調整されている。
既述の通り第2空間光変調器48と第2対向面44dとの間にもファラデーローテータ等が配置されていないので、第2対向面44dから出射された反射光LS(S偏光)はその偏光面(偏光方向)を維持した状態で第2空間光変調器48の反射面に入射する。また、第2空間光変調器48の反射面により反射された第2変調光L2(S偏光)についてもその偏光面(偏光方向)を維持した状態で第2対向面44dから光分岐面44bの入射点SB2に入射する。このため、第2変調光L2は、光分岐面44bにより反射方向RDに反射される。これにより、光分岐面44bの入射点SB2において第1変調光L1及び第2変調光L2が合成された後、反射方向RDに沿って光入出射面44aの出射点SA2から出射される。
ホログラムパターン52,54は、レーザ加工領域の形成位置、レーザ光Lの波長、及び集光レンズ38やウェーハWの屈折率等に基づいて予め導出され、制御部50に記憶されている。
ホログラムパターン52は、透過光LPの位相を変調するための変調パターンである。具体的にはホログラムパターン52は、集光レンズ38により集光される第1変調光L1の集光位置を第2変調光L2の集光位置とはウェーハWの厚さ方向に異ならせるための集光用ホログラムパターンと、ウェーハWの内部において生じる第1変調光L1の収差を補正するための補正用ホログラムパターンとを重畳させたものである。なお、補正用ホログラムパターンには、レーザ加工ヘッド20の光学系により発生する収差の補正を行うためのパターンを含んでいてもよい。
ホログラムパターン54は、反射光LSの位相を変調するための変調パターンであり、ウェーハWの内部において生じる第2変調光L2の収差を補正するための補正用ホログラムパターンである。
なお、ホログラムパターン52とホログラムパターン54とが逆であってもよい。また、ホログラムパターン54が、ホログラムパターン52と同様に集光用ホログラムパターンと補正用ホログラムパターンとを重畳させたものであってもよい。すなわち、ホログラムパターン52,54は、集光レンズ38によりウェーハWの内部に集光される第1変調光L1及び第2変調光L2の各々の集光位置をウェーハWの厚さ方向に互いに異なる位置に調整可能であれば特に限定はされない。
このように本実施形態では、2つの第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48を用いて透過光LP及び反射光LSの位相変調を個別に行うことで、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48にそれぞれ入射する光の量を減らすことができる。その結果、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48の温度上昇を抑えることができ、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48の熱による歪みの抑制と破損リスクの低減とが図れる。
なお、本実施形態のように2つの第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48を用いる代わりに1つの空間光変調器の反射面を2分割して、この反射面の分割領域ごとに透過光LP及び反射光LSの位相変調を個別に行うことも考えられる。しかしながら、この場合には、分割領域ごとに個別に集光される第1変調光L1及び第2変調光L2が集光レンズ18の開口を同じように占めることができないので、第1変調光L1及び第2変調光L2の集光性が低下し且つ加工品質も低下する。
これに対して本実施形態では、2つの第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48を用いて透過光LP及び反射光LSの位相変調を個別に行うことで、第1変調光L1及び第2変調光L2が合波されて重なり合うため、それぞれが集光レンズ18の開口を同じように占めることになる。その結果、第1変調光L1及び第2変調光L2の集光性の低下と加工品質の低下とが抑制される。
[レーザ加工装置によるレーザ加工]
次に上記構成のレーザ加工装置10によるウェーハWのレーザ加工処理の流れについて説明する。最初に集光レンズ38の補正環40を用いて収差補正を必要に応じて実施する。次いで、ウェーハWをステージ11に吸着保持させた後、制御部50により不図示のアライメント光学系及びステージ11(ステージ移動機構)を制御して、集光レンズ38の光軸を切断予定ラインの加工開始位置に合わせるアライメントを行う。
アライメントが完了すると、制御部50がレーザ光源22からのレーザ光Lの出射と、第1空間光変調器46によるホログラムパターン52の呈示と、第2空間光変調器48によるホログラムパターン54の呈示と、を開始させると共に、ステージ11を駆動してウェーハWに対して集光レンズ38をX方向(加工送り方向)に相対移動させる。
レーザ光源22から出射されたレーザ光Lは、ビームエキスパンダ24、ミラー25、λ/2波長板26を経て光変調装置28に入射する。
光変調装置28に入射したレーザ光Lは、偏光ビームスプリッタ44の光入出射面44aに入射した後、光分岐面44bにて透過光LPと反射光LSとに偏光分離される。透過光LPは、光分岐面44bを透過して第1対向面44cから第1空間光変調器46に向けて出射され、その偏光面(偏光方向)を維持した状態で、第1空間光変調器46に入射する。これにより、透過光LPは、第1空間光変調器46の反射面に呈示されているホログラムパターン52により第1変調光L1に位相変調される。そして、第1変調光L1は、第1空間光変調器46の反射面に反射されて、その偏光面を維持した状態で、反射方向RDに沿って第1対向面44cを透過して光分岐面44bの入射点SB2に入射する。
一方、反射光LSは、光分岐面44bにより反射された後に第2対向面44dから第2空間光変調器48に向けて出射され、その偏光面(偏光方向)を維持した状態で、第2空間光変調器48に入射する。これにより、反射光LSは、第2空間光変調器48の反射面に呈示されているホログラムパターン54により第2変調光L2に位相変調される。そして、第2変調光L2は、第2空間光変調器48の反射面に反射されて、その偏光面を維持した状態で、第2対向面44dを透過して光分岐面44bの入射点SB2に入射する。
第1変調光L1及び第2変調光L2は、入射点SB2において合成された後、反射方向RDに沿って進行し、光入出射面44aの出射点SA2からミラー30に向けて出射される。このように本実施形態では、偏光ビームスプリッタ44に対する第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48の配置を調整して、レーザ光Lが入射する光入出射面44aから第1変調光L1及び第2変調光L2を出射させることで、偏光ビームスプリッタ44と、各空間光変調器46,48との間のファラデーローテータ等の配置を省略可能である。
光入出射面44aから出射された第1変調光L1及び第2変調光L2は、ミラー30,31、第1レンズ32a、ミラー33,34、及び第2レンズ32bを経て集光レンズ38に入射する。そして、第1変調光L1及び第2変調光L2は、集光レンズ38によりウェーハWの内部において互いに異なる2つの位置に集光される。
図6は、ウェーハWの内部に第1変調光L1及び第2変調光L2が個別に集光した状態を示した図である。図7は、図6に示した第1変調光L1の集光点Q1及び第2変調光L2の集光点Q2にレーザ加工領域P1,P2が形成された状態を示した図である。図8は、切断予定ラインに沿ってウェーハWの内部に2列のレーザ加工領域P1,P2が形成された状態を示した図である。
図6に示すように、第1変調光L1及び第2変調光L2は、集光レンズ38により、ウェーハWの内部において厚さ方向に互いに異なり、且つX方向(相対移動方向に相当)に互いに等しい2つの位置(集光点Q1、集光点Q2)に同時に集光される。これにより、図7に示すように、2つの集光点Q1,Q2の近傍には一対のレーザ加工領域P1,P2が形成される。また、レーザ加工領域P1,P2を起点としてウェーハWの厚さ方向に延びる亀裂K1,K2(クラックともいう)が形成される。そして、切断予定ラインに沿った1回のスキャンが行われると、図8に示すように、切断予定ラインに沿ってウェーハWの内部に2列のレーザ加工領域P1,P2が形成される。
次いで、制御部50の制御の下、ステージ11がY方向に1ピッチ割り出し送りされ、次の切断予定ラインも同様にしてレーザ加工領域P1,P2が形成される。
そして、X方向と平行な全ての切断予定ラインに沿ってレーザ加工領域P1,P2が形成されると、制御部50の制御の下、ステージ11が90°回転され、先程の切断予定ラインと直交する切断予定ラインも同様にして全てレーザ加工領域P1,P2が形成される。これにより、全ての切断予定ラインに沿ってレーザ加工領域P1,P2が形成される。
以上のようにして切断予定ラインに沿ってレーザ加工領域P1,P2が形成された後、図示しない研削装置を用いて、ウェーハWの裏面を研削して、ウェーハWの厚さ(初期厚み)T1を所定の厚さ(最終厚み)T2(例えば、30~50μm)に加工する裏面研削工程が行われる。
裏面研削工程の後、ウェーハWの裏面にエキスパンドテープ(ダイシングテープ)が貼付され、ウェーハWの表面に貼付されているBGテープが剥離された後、ウェーハWの裏面に貼付されたエキスパンドテープに張力を加えて引き伸ばすエキスパンド工程が行われる。これにより、ウェーハWのデバイス面(表面)側まで伸展した亀裂(クラック)を起点にしてウェーハWが切断される。すなわち、ウェーハWが切断予定ラインに沿って切断され、複数のチップに分割される。
以上のように本実施形態では、光変調装置28からファラデーローテータを省略することができるので、従来のようなファラデーローテータの位置調整の手間を省き、且つファラデーローテータによる光の減衰によるロスを防止することができる。
[その他]
図9は、光変調装置28の変形例を示した斜視図である。上記実施形態では、光変調装置28にキューブ型の偏光ビームスプリッタ44を設けているが、図9に示すように、キューブ型の代わりにプレート型の偏光ビームスプリッタ60を光変調装置28に設けてもよい。この偏光ビームスプリッタ60は、上記実施形態の偏光ビームスプリッタ44と同様の光分岐面44bを有しており、上記実施形態と同様に、レーザ光Lの偏光分離と、第1空間光変調器46への透過光LPの出射と、第2空間光変調器48への反射光LSの出射と、第1変調光L1及び第2変調光L2の合成と、ミラー30への第1変調光L1及び第2変調光L2の出射と、を行う。
上記実施形態では、偏光ビームスプリッタ44,60によりレーザ光Lを偏光分離しているが、例えば、本発明の分離素子としてハーフミラーを用いてレーザ光Lを第1入射光及び第2入射光に分離して、第1入射光を第1空間光変調器46へ出射し且つ第2入射光を第2空間光変調器48へ出射してもよい。ただし、第1空間光変調器46及び第2空間光変調器48がLCOS型のSLMである場合には、振動方向が液晶の配列方向と平行な直線偏光成分のみ変調されるので、ハーフミラーを用いると光利用効率が低下してしまう。このため、偏光ビームスプリッタ44,60を用いることが好ましい。
上記実施形態では、ウェーハWの内部において厚さ方向に互いに異なる2つの集光点Q1、Q2にレーザ加工領域P1、P2を同時に形成する2段加工を行った後、裏面研削工程及びエキスパンド工程を実行しているが、これに限定されず、例えば、必要に応じてウェーハWの内部において第1変調光L1及び第2変調光L2を集光させる位置(レーザ加工領域P1、P2の加工深さ)を変えながら複数回のレーザ加工を行ってもよい。その際、レーザ加工領域P1、P2の加工深さに応じて、ホログラムパターン52,54に、ウェーハWの内部の収差を補正する補正パターン(この場合は、補正環40による補正を打ち消す方向のパターン)を重畳させることにより、ウェーハWの裏面から比較的浅い部分に対しても適切な収差補正が可能となる。
図10は光変調装置28の変形例を上方側から見た上面図である。図11は光変調装置28の変形例を上方側から見た上面図である。なお、図面の煩雑化を防止するため、図10では、第2空間光変調器48の図示を省略している。
上記実施形態では、光分岐面44bにより反射光LSをX1方向に対して垂直方向(Z1方向)に反射しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図10及び図11に示すように、偏光ビームスプリッタ44及び各空間光変調器46,48の位置及び姿勢を調整することで、Y1方向から見た場合において、光分岐面44bにより反射光LSをZ1方向に対して傾斜した反射方向(本発明の第1反射方向に相当)に反射させてもよい。この場合にも第2空間光変調器48の反射面で反射された第2変調光L2は、その偏光面を維持した状態で光分岐面44bに入射し、上記実施形態と同様に第1変調光L1に合成された後、第1変調光L1と共に反射方向RDに沿って進行する。
上記実施形態では、各空間光変調器46,48としてLCOS型のSLMを用いたが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型のSLM又はデフォーマブルミラーデバイス等であってもよい。また、各空間光変調器46,48は、反射型に限定されず、透過型であってもよい。更に、各空間光変調器46,48としては、液晶セルタイプ又はLCD(Liquid Crystal Display)タイプ等が挙げられる。
10 レーザ加工装置
11 ステージ
18 集光レンズ
20 レーザ加工ヘッド
22 レーザ光源
24 ビームエキスパンダ
25 ミラー
26 2波長板
28 光変調装置
30 ミラー
31 ミラー
32 4f光学系
32a 第1レンズ
32b 第2レンズ
33 ミラー
34 ミラー
38 集光レンズ
40 補正環
44 偏光ビームスプリッタ
44a 光入出射面
44b 光分岐面
44c 第1対向面
44d 第2対向面
46 第1空間光変調器
48 第2空間光変調器
50 制御部
52 ホログラムパターン
54 ホログラムパターン
60 偏光ビームスプリッタ
K1 亀裂
K2 亀裂
L レーザ光
L1 第1変調光
L2 第2変調光
LP 透過光
LS 反射光
Nd 半導体レーザ励起
P1 レーザ加工領域
P2 レーザ加工領域
Q1 集光点
Q2 集光点
RD 反射方向
W ウェーハ
d 所定距離

Claims (6)

  1. 互いに直交する第1方向、第2方向、及び第3方向の中で、前記第1方向に沿って入射した入射光を第1入射光と第2入射光とに分離して、前記第1入射光を透過し且つ前記第2入射光を前記第3方向から見た場合に前記第2方向に対して平行又は傾斜した第1反射方向に反射する光分岐面を有する分離素子と、
    前記分離素子に対して前記第1方向に直接対向して配置され、前記光分岐面を透過した前記第1入射光を変調して第1変調光を生成し、前記第1変調光を前記光分岐面に戻す第1空間光変調器と、
    前記分離素子に対して前記第1反射方向に直接対向して配置され、前記光分岐面により反射された前記第2入射光を変調して第2変調光を生成し、前記第2変調光を前記光分岐面に戻す第2空間光変調器と、
    を備え、
    前記第1空間光変調器が、前記第1変調光を、前記第2方向に垂直な面に対して平行な反射方向であって且つ前記第2方向から見た場合に前記入射光に対して傾斜した第2反射方向に反射して前記光分岐面に入射させ、
    前記第2空間光変調器が、前記第2変調光を、前記光分岐面に対する前記第1変調光の入射点に向けて反射し、
    前記光分岐面が、前記第1空間光変調器から入射した前記第1変調光と、前記第2空間光変調器から入射した前記第2変調光と、を合成して前記第2反射方向に出射する光変調装置。
  2. 前記分離素子がキューブ型の偏光ビームスプリッタであり、
    前記偏光ビームスプリッタにおいて、前記入射光が入射する面と、前記光分岐面からの前記第1変調光及び前記第2変調光を出射する面と、が同一である請求項1に記載の光変調装置。
  3. 前記偏光ビームスプリッタが、前記入射光を前記第1入射光であるP偏光と前記第2入射光であるS偏光とに分離する請求項2に記載の光変調装置。
  4. 前記光分岐面と前記第1空間光変調器との間で前記P偏光及び前記第1変調光の偏光方向が維持され、且つ前記光分岐面と前記第2空間光変調器との間で前記S偏光及び前記第2変調光の偏光方向が維持される請求項3に記載の光変調装置。
  5. 前記光分岐面を透過した前記第1入射光が前記第1空間光変調器に到達するまでの距離と、前記光分岐面により反射された前記第2入射光が前記第2空間光変調器に到達するまでの距離と、が同一である請求項1から4のいずれか1項に記載の光変調装置。
  6. 被加工物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記被加工物の切断予定ラインに沿って前記被加工物の内部にレーザ加工領域を形成するレーザ加工装置であって、
    前記レーザ光を出力するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出力された前記レーザ光が入射光として入射し、前記入射光を第1入射光と第2入射光とに分離し、前記第1入射光を変調した第1変調光と前記第2入射光を変調した第2変調光とを生成し、前記第1変調光及び前記第2変調光を合成して出力する請求項1から5のいずれか1項に記載の光変調装置と、
    前記第1変調光及び前記第2変調光を前記被加工物の内部に集光する集光レンズと、
    前記被加工物に対して前記集光レンズを前記切断予定ラインに沿って相対移動させる相対移動部と、
    前記第1空間光変調器及び前記第2空間光変調器を制御して、前記集光レンズにより前記被加工物の内部に集光される前記第1変調光の集光点及び前記第2変調光の集光点を、前記被加工物の厚さ方向に互いに異なり且つ前記集光レンズの相対移動方向に互いに等しい位置に形成する制御部と、
    を備えるレーザ加工装置。
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