JP2023012086A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽光発電装置等のMPPT制御により常に最大電力を出力させつつ、電力系統の周波数の安定化を可能にしたインバータ装置を提供する。【解決手段】太陽光発電装置200の直流電力を交流電力に変換するインバータ600と、インバータ600の直流端子間に接続されたチョッパ400と抵抗器500との直列回路と、インバータ600及びチョッパ400を制御する制御部100Aとを有し、インバータ600が電力系統に連系運転されるインバータ装置において、制御部100Aは、太陽光発電装置200をMPPT制御するための直流電力指令値とインバータ600の有効電力計測値との差分を求めて消費電力指令値を演算する手段と、消費電力指令値に応じた電力を抵抗器500が消費するようにチョッパ400を制御する手段と、有効電力計測値が有効電力指令値に追従するようにインバータ600を制御する手段と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、太陽光発電装置等の発電設備をMPPT(最大電力点追従)制御しながら電力系統に連系運転させるインバータ装置に関するものである。
近年、太陽光や風力等の再生可能エネルギーを用いた発電設備が電力系統に多数、連系運転されるようになり、結果的に同期発電機の割合が相対的に減少しているため、電力系統の周波数安定性が低下する傾向にある。
周知のように、同期発電機は入力される原動力と発電電力との差が回転体の慣性エネルギーに蓄積され、これが回転体の角速度、すなわち出力電圧の周波数となる。言い換えれば、同期発電機の回転体の慣性が電力系統の周波数を安定させる機能を果たしている。
これに対し、例えば太陽光発電装置を電力系統に連系させるPCS(パワーコンディショナーシステム)用のインバータ装置は、電力系統の電圧に高速に追従するように制御されており、同期発電機のように出力周波数を主体的に維持する機能を持っていない。
このため、電力系統における同期発電機の割合が少なくなると、同期発電機による周波数安定化機能が十分に働かなくなって系統周波数の変動が大きくなる。
上記の点に鑑み、同期発電機の周波数安定化機能を、インバータ装置の擬似同期発電機制御によって実現する従来技術が提供されている。
図8,図9は、例えば特許文献1に開示されたこの種のインバータ装置及びその制御回路を示している。
図8において、10は擬似同期発電機制御を行う三相のインバータ装置、11は太陽電池モジュールや蓄電池等の発電設備、12は半導体スイッチング素子の動作により直流電力を交流電力に変換するインバータ、Xはインバータ12と電力系統20との間の連系線路21に接続された平滑用のリアクトル、Cは同じくコンデンサ、30は電力系統20に交流電力を供給する同期発電機である。
インバータ12を制御する制御回路40は、インバータ12の出力電流I,I,I(必要に応じてIa,b,cと略記する)を検出する電流検出器41と、出力電圧V,V,V(同じくVa,b,cと略記する)を検出する電圧検出器42と、発電機回転体模擬部43と、正弦波演算部44と、PWM演算部45とを備えている。なお、Vinv,VはそれぞれリアクトルXの両端電圧であり、電圧Vは実質的に前記電圧Va,b,cに等しい。
図9は、制御回路40内の発電機回転体模擬部43の構成図である。
図9において、有効電力計測部43aはインバータ12の出力電流Ia,b,cと出力電圧Va,b,cとから有効電力Pを計測して加減算手段43bに入力する。この加減算手段43bには、模擬する同期発電機の入力(原動力)とみなされるインバータ12の出力目標値と、後述するダンパ43eの出力も加えられている。
加減算手段43bの出力は第1の積分手段43cにより積分され、模擬する同期発電機の回転体の正規化された角速度(定格周波数を50[Hz]とすると、角速度[rad/s]を50[Hz]×2πで除算した値)ωが演算される。第1の積分手段43cにおけるMは、同期発電機の回転体の慣性に相当する係数である。
角速度ωは振動成分を抑制するダンパ43eに入力されると共に第2の積分手段43dに入力されて積分され、その出力に定数K(=50[Hz]×2π)を乗算することで、模擬する同期発電機の内部起電力の電圧位相θが算出される。
図8に戻って、正弦波演算部44は電圧位相θとインバータ12の出力電圧の周波数及び振幅値を用いて正弦波の電圧指令V a,b,cを生成し、PWM演算部45に出力する。PWM演算部45は、電圧指令V a,b,cをキャリアと比較してパルス信号を生成し、このパルス信号によってインバータ12の各相上下アームの半導体スイッチング素子が駆動される。
この従来技術において、インバータ12の出力電圧の位相が系統電圧の位相より進んでいる場合にはインバータ12が電力系統20に有効電力を出力し、遅れている場合にはインバータ12が電力系統20から有効電力を吸収するようにインバータ12の出力電圧の周波数及び位相が制御される。これによっていわゆる同期化力が働き、電力系統20に接続されている同期発電機等の強固な電源の割合が少ない場合でも、系統周波数を所定値に維持して安定化させることができる。
さて、太陽光や風力等の再生可能エネルギーを利用した発電設備は、日射量や風速等の天候によって発電量が大きく左右される。一方、上述した従来技術では、天候によらず系統周波数や位相の変化等に基づいてインバータ装置10の出力が決定され、また、発電モードのみならず充電モードの指令を生成して制御する場合もあるため、設計通りに擬似同期発電機制御を行うことが難しい。
更に、発電設備11に対しては、例えば山登り法を用いたMPPT制御により、常に最大電力が得られるように直流出力電圧が設定されている。
しかし、擬似同期発電機制御によりインバータ装置10の交流出力が抑制される状態では山登り法による直流電圧のトラッキングを適切に行うことができない。例えば、図10のPVカーブに示すごとく、インバータ装置10の交流出力に応じて発電設備11の直流出力PDCの抑制状態が時刻tで解除されたとしても、矢印a方向のトラッキングによって発電設備11の出力が最大電力点に向うように直流出力電圧VDCを迅速に制御することが困難である。
なお、特許文献2には、風力発電設備が電力系統に連系された分散電源システムにおいて、風力発電設備と電力系統との連系点に、降圧トランス、PWM整流回路、PWMインバータ、及び抵抗器からなる出力抑制装置を接続し、風力発電設備から電力系統に注入される有効電力量が所定範囲を超える場合に、上記PWMインバータを制御して余剰電力を抵抗器により消費させる発明が記載されている。
特許文献3には、電力系統に対して蓄電池から有効電力及び無効電力を充放電するために擬似同期発電機制御される交直変換器の制御装置において、交直変換器の出力電圧と系統電圧との位相差に基づいて算出した同期発電機の慣性力相当の周波数変動抑制量を有効電力目標値に加算して交直変換器を制御する発明が記載されている。
また、特許文献4には、MPPT制御される太陽光発電装置を備えた分散電源システムにおいて、太陽電池用電力変換装置と電力系統用電力変換装置との間の直流バスに蓄電池用電力変換装置を介して蓄電池を接続し、直流バスの電圧目標値と、上記三つの電力変換装置についてそれぞれ設定された電圧範囲とに基づいて各電力変換装置を制御する発明が記載されている。
特開2007-318833号公報([0024]~[0033]、図1等) 特開2005-218229号公報([0008]~[0014]、図1等) 特開2019-3454号公報([0015]~[0017]、図1等) 特開2020-127339号公報([0032]~[0035],[0041]~[0044]、図1~図4等)
特許文献1に係る従来技術では、前述したように、インバータ装置の交流出力の抑制状態が解除されたとしても、発電設備の出力が最大電力点に復帰するまでに多くの時間がかかるため、MPPT制御の実効性が損なわれてしまう。
また、特許文献2では、PWM整流回路及びPWMインバータを用いた交流/交流変換により所定値に制御される交流電力を抵抗器に供給して消費させるため、出力抑制装置の構成や制御回路の演算処理が複雑になる。更に、特許文献3では、太陽光発電装置等の図示は省略されているが([0013])、これらのMPPT制御を特に前提とするものではない。
特許文献4に係る従来技術では、三つの電力変換装置について適切な上下限値を用いて電圧範囲をそれぞれ設定しなくてはならず、多くの記憶容量が必要になる等の問題があった。
そこで、本発明の解決課題は、太陽光発電装置等の発電設備のMPPT制御により上記発電設備から常に最大電力を出力させつつ、電力系統の周波数の安定化を可能にしたインバータ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたチョッパと抵抗器との直列回路と、前記インバータ及び前記チョッパを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
前記制御部は、
前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力計測値との差分を求めて消費電力指令値を演算する手段と、
前記消費電力指令値に応じた電力を前記抵抗器により消費させるように前記チョッパを制御する手段と、
前記有効電力計測値が有効電力指令値に追従するように前記インバータを制御する手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載したインバータ装置において、
前記有効電力計測値が前記直流電力指令値より大きい時に前記インバータの出力周波数を低下させる手段を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたDC/DCコンバータと蓄電池との直列回路と、前記インバータ及び前記DC/DCコンバータを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
前記制御部は、
前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力計測値との差分を求めて充放電電力指令値を演算する手段と、
前記充放電電力指令値に応じて前記蓄電池を充放電させるように前記DC/DCコンバータを制御する手段と、
前記有効電力計測値が有効電力指令値に追従するように前記インバータを制御する手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたチョッパと抵抗器との直列回路と、前記インバータ及び前記チョッパを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
前記制御部は、
前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力指令値との差分を求めて消費電力指令値を演算する手段と、
前記消費電力指令値に応じた電力を前記抵抗器により消費させるように前記チョッパを制御する手段と、
前記有効電力指令値に従って前記インバータを制御する手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載したインバータ装置において、
前記有効電力指令値の上限値を前記直流電力指令値により制限することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたDC/DCコンバータと蓄電池との直列回路と、前記インバータ及び前記DC/DCコンバータを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
前記制御部は、
前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力指令値との差分を求めて充放電電力指令値を演算する手段と、
前記充放電電力指令値に応じて前記蓄電池を充放電させるように前記DC/DCコンバータを制御する手段と、
前記有効電力指令値に従って前記インバータを制御する手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1~6の何れか1項に記載したインバータ装置において、
前記制御部が前記インバータを擬似同期発電機制御することにより、前記電力系統に接続される同期発電機の回転体の慣性による周波数安定化機能を模擬可能であることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1~7の何れか1項に記載したインバータ装置において、
前記発電設備が、太陽光発電装置、または、風力発電装置とその交流出力を直流電力に変換するコンバータとによって構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、太陽光発電装置等の発電設備の出力を常に最大化させると共に、インバータ装置の出力周波数を電力系統に同期させ、かつ電力系統の周波数を安定化させることができる。
本発明の第1実施形態に係るインバータ装置の接続構成図である。 図1における制御部100Aの第1実施例を示すブロック図である。 図2(a)における消費電力調整手段のブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るインバータ装置の接続構成図である。 図4における制御部100Bの第1実施例を示すブロック図である。 図1における制御部100Aの第2実施例を示すブロック図である。 図4における制御部100Bの第2実施例を示すブロック図である。 従来技術を示すインバータ装置及びその制御回路の構成図である。 図8における発電機回転体模擬部の構成図である。 山登り法におけるPVカーブの説明図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインバータ装置の接続構成図である。図1において、発電設備としての太陽光発電装置200の直流出力側には、正側母線200P及び負側母線200Nが接続されており、両母線200P,200Nの間には平滑用のコンデンサ300が接続されている。
また、コンデンサ300の両端には、チョッパ400と抵抗器500との直列回路が接続され、この直列回路の両端はインバータ600の一対の直流端子にそれぞれ接続されると共に、インバータ600の交流端子は連系線路21を介して電力系統20に接続されている。
なお、発電設備は太陽光発電装置200に限定されるものではなく、風力発電装置の交流発電機とその出力を直流電力に変換するコンバータとを組み合わせた設備や、蓄電池であっても良い。
制御部100Aは、チョッパ400及びインバータ600をそれぞれ構成する半導体スイッチング素子をオン・オフさせて以下のような制御動作を行う。
まず、インバータ600に対しては、太陽光発電装置200をMPPT制御するためにその直流出力電圧を所定値に保ちながら、擬似同期発電機制御により電力系統20の周波数に同期して所定の振幅及び周波数の交流電圧を出力するように直流/交流変換を行わせる。
また、チョッパ400に対しては、インバータ600の交流出力(電力系統20からの要求出力)が抑制され、太陽光発電装置200の直流出力とインバータ600が要求する直流入力との間に差分が生じた場合に、その差分電力を抵抗器500によって消費させるためにチョッパ400を制御(オン動作)させる。
次に、図2は、図1における制御部100Aの第1実施例を示すブロック図であり、マイクロコンピュータ等の演算処理装置のハードウェア及びこれに実装されるソフトウェアによって実現される機能を示している。
図2(a)において、有効電力計測手段101は、インバータ600の出力電圧及び出力電流に基づいて有効電力を計測する。この有効電力計測値Pは、加減算手段102に入力されて有効電力指令値Pとの差分が算出され、この差分は周波数ドループ制御手段103に入力される。
周波数ドループ制御手段103は、積分動作により上記差分に応じた周波数fを生成し、この周波数fと電力系統20の基準周波数f(50Hzまたは60Hz)とが加減算手段104により加算されて周波数fが演算される。周波数fは加減算手段105を介してインバータ600に対する周波数指令値f’となり、この周波数指令値f’を積分して求めた出力電圧位相に基づいてインバータ600に対する正弦波の出力電圧指令値が生成される。
上記の有効電力計測手段101、周波数ドループ制御手段103等を含むインバータ制御系(擬似同期発電機制御系)は、インバータ600をグリッドフォーミング(GFM)インバータとして制御するためのものであり、このインバータ制御系によりインバータ600と電力系統20との間で有効電力を授受させることでインバータ600の出力電圧の周波数及び位相が制御され、系統電圧に対する同期化力が働く。
このようなインバータ制御系の動作は、後述する図5においても同様である。
一方、図2(a)のMPPT制御手段106からは太陽光発電装置200を最大電力点追従制御するための直流電圧指令値VDC が出力され、直流電圧調整手段(DC-AVR)107では、直流電圧指令値VDC に応じた直流電力指令値PDC が生成される。
直流電力指令値PDC は加減算手段108に入力されて有効電力計測値Pとの差分が算出され、この差分は消費電力指令値PLOSS として加減算手段115の一方の入力側に与えられる。また、消費電力指令値PLOSS は下限値が「0」のリミッタ109を介して前記加減算手段115の他方の入力側に与えられると共に、消費電力調整手段(LOSS-APR)110に入力されてチョッパ400の半導体スイッチング素子に対する駆動信号が生成される。更に、加減算手段115の出力は周波数補正量相当値Δfとして、前記加減算手段105に入力されている。
なお、図2(b)に示すように、加減算手段115と加減算手段105との間にゲイン乗算手段116を設け、加減算手段115の出力に適宜な大きさのゲインGを乗算して周波数補正量相当値Δfを算出しても良い。または、図2(c)に示すようにPI(比例・積分)調節手段117を設け、その比例ゲイン及び積分ゲインを適宜な値に設定して周波数補正量相当値Δfを算出しても良い。
ちなみに、図2(a)は、図2(b)におけるゲインGを1とした場合、または、図2(c)におけるPI調節手段117の比例ゲインを1、積分ゲインを0とした場合に相当する。
次に、図2における消費電力調整手段110の構成を図3に基づいて説明する。
図3に示すように、消費電力調整手段110は、消費電力指令値PLOSS と図1の抵抗器500の抵抗値Rとの積(PLOSS ×R)が入力される平方演算手段111と、その出力である√(PLOSS ×R)=VDCR とインバータ600の直流電圧VDCとの比を求める除算手段112と、その出力に基づいてチョッパ400の半導体スイッチング素子の駆動信号を生成するPWM演算手段113と、を備えている。
ここで、抵抗器500による消費電力をPLOSS に等しくするためには、インバータ600の直流電圧指令値(抵抗器500の両端電圧指令値)をVDCR とした時に、
DCR ×(VDCR /R)=PLOSS 、すなわち、
(VDCR =PLOSS ×R
が成り立てば良いため、平方演算手段111により演算した√(PLOSS ×R)をVDCR と等しくおき、このVDCR とVDCとの比に基づいてチョッパ400のオン・オフを制御すれば良い。
図2に戻って、太陽光発電装置200の直流電力指令値PDC が有効電力計測値Pより大きい場合、上述したように消費電力指令値PLOSS に応じた電圧指令値VDCR に基づいてチョッパ400を制御することにより、PLOSS に相当する電力が抵抗器500により消費される。
このため、擬似同期発電機制御によりインバータ600の出力が抑制されて直流電力指令値PDC が有効電力計測値Pより大きくなった場合でも、太陽光発電装置200のMPPT制御を損なうことなく運転を継続することができる。すなわち、図10に示したようなインバータ600の出力抑制状態においてもMPPT制御が可能になるため、出力抑制状態が解除されて最大電力点に復帰するまでに多くの時間を要する等の不都合はない。
なお、図2によれば、消費電力指令値PLOSS が正の場合には周波数補正量相当値Δfがゼロになるため、インバータ600に対する周波数指令値f’=fとなる。
また、有効電力計測値Pが直流電力指令値PDC より大きくなって加減算手段108の出力が負になり、加減算手段115の一方の入力が負になる場合には、リミッタ109を介した加減算手段115の他方の入力(PLOSS )が「0」に制限される結果、加減算手段115の出力(周波数補正量相当値Δf)が負になるので、インバータ600の周波数指令値f’を減少させるような制御が行われる。
次いで、図4は、本発明の第2実施形態に係るインバータ装置の接続構成図である。
図4において、図1と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
図4において、コンデンサ300の両端には、図1におけるチョッパ400と抵抗器500との直列回路に代えて、DC/DCコンバータ700と蓄電池800との直列回路が接続されている。
図4における制御部100Bは、インバータ600に対して、前記制御部100Aと同様に太陽光発電装置200に対するMPPT制御を行いながら、擬似同期発電機制御により電力系統20の周波数に同期して所定の振幅及び周波数の交流電圧を出力するように直流/交流変換を行わせる。
また、DC/DCコンバータ700に対しては、例えばインバータ600の交流出力が抑制されて太陽光発電装置200の直流出力とインバータ600が要求する直流入力との間に差分が生じた場合に、その差分電力をDC/DCコンバータ700により直流/直流変換して蓄電池800に供給し、蓄電池800を充電する。更に、インバータ600の交流出力に応じた直流入力に対して太陽光発電装置200の直流出力が不足する場合には、その不足分の電力を蓄電池800の放電によってインバータ600の直流側に供給するようにDC/DCコンバータ700を制御する。
上記のように、この第2実施形態によれば、インバータ600の交流出力が抑制されて直流電力指令値PDC が有効電力計測値Pより大きくなった場合でも、DC/DCコンバータ700による蓄電池800の充電動作により太陽光発電装置200のMPPT制御を継続することができ、インバータ600の出力抑制状態が解除された場合に最大電力点への復帰時間が長くなる等の不都合はない。
図5は、図4における制御部100Bの第1実施例を示すブロック図であり、前記同様にマイクロコンピュータ等の演算処理装置のハードウェア及びこれに実装されるソフトウェアによって実現される機能を示している。
図5において、インバータ制御系の構成及び動作は実質的に図2と同一であり、有効電力計測手段101、周波数ドループ制御手段103、及び加減算手段102,104により、擬似同期発電機制御が実現される。
また、DC/DCコンバータ700を制御するコンバータ制御系は、加減算手段108により算出される直流電力指令値PDC と有効電力計測値Pとの差分が充放電電力指令値PBAT として充放電電力調整手段(BAT-APR)120に入力される。この充放電電力調整手段120では、充放電電力指令値PBAT に従ってDC/DCコンバータ700の半導体スイッチング素子をオン・オフ制御することにより、蓄電池800に対する充電または放電動作を行い、インバータ600の直流電圧を所定値に維持する。
次に、図6は、図1における制御部100Aの第2実施例を示すブロック図である。
図6では、図2と同様のMPPT制御手段106、直流電圧調整手段107、加減算手段108、リミッタ109、及び消費電力調整手段110からなるチョッパ制御系に加えて、インバータ600の出力電圧と系統電圧との差電圧に応じた電流が流れるようにインバータ600の電流制御を行うインバータ制御系を備えている。
上記のインバータ制御系は、インバータ600の擬似同期発電機制御を行うための有効電力指令値Pを生成する有効電力指令生成手段130と、上記有効電力指令値Pの上限値をリミッタ131により直流電力指令値PDC に制限し、制限後の有効電力指令値PAC を入力としてインバータ600の半導体スイッチング素子に対する駆動信号を生成する交流電力調整手段(AC-APR)132と、から構成されている。交流電力調整手段132は、有効電力指令値PAC 、言い換えれば有効電流指令値IAC 通りの電流がインバータ600に流れるように出力電圧指令値を演算し、この出力電圧指令値に基づいてインバータ600に対する駆動信号を生成する。
上記の有効電力指令生成手段130、交流電力調整手段132等を含むインバータ制御系は、インバータ600をグリッドフォローイング(GFL)インバータとして制御するためのものであり、インバータ600と電力系統20と間で有効電力を授受することでインバータ600の出力電圧の周波数及び位相が制御され、系統電圧に対する同期化力が働く。
このようなインバータ制御系の動作は、後述する図7においても同様である。
本実施例では、太陽光発電装置200の直流電力指令値PDC が有効電力指令値Pより大きい場合、図3に示した消費電力調整手段110の動作により消費電力指令値PLOSS に応じた直流電圧指令値VDCR に基づいてチョッパ400を制御することで、PLOSS に相当する電力が抵抗器500により消費される。
従って、例えば擬似同期発電機制御によりインバータ600の出力が制限される場合でも、太陽光発電装置200のMPPT制御を損なうことなく運転を継続することができる。
次に、図7は、図4における制御部100Bの第2実施例を示すブロック図である。
図7では、図5と同様のMPPT制御手段106、直流電圧調整手段107、加減算手段108、及び充放電電力調整手段120からなるコンバータ制御系に加えて、図6と同様にインバータ600の出力電圧と系統電圧との差電圧に応じた電流が流れるようにインバータ600を制御するインバータ制御系を備え、このインバータ制御系は、有効電力指令生成手段130と、その出力Pを有効電力指令値PAC としてインバータ600の半導体スイッチング素子の駆動信号を生成する交流電力調整手段132と、から構成されている。
図7におけるコンバータ制御系の動作は、図5と同様である。
また、インバータ制御系の動作は図6とほぼ同様であるが、図7では、有効電力指令値PAC が増大した際に、蓄電池800の放電によってインバータ600の直流入力電力がMPPT制御による直流電力指令値PDC を上回る場合があるため、有効電力指令値PAC の上限値を直流電力指令値PDC によって制限することは適切ではない。従って、図7におけるインバータ制御系では、図6に示したリミッタ131が除去されている。
本実施例においては、太陽光発電装置200の直流電力指令値PDC がインバータ600の有効電力指令値Pより大きい場合、図5と同様に、充放電電力調整手段120が充放電電力指令値PBAT に従ってDC/DCコンバータ700の半導体スイッチング素子をオン・オフ制御することにより、蓄電池800に対する充電動作を行う。このため、擬似同期発電機制御によりインバータ600の交流出力が制限される場合でも、太陽光発電装置200のMPPT制御が損なわれるおそれはない。
なお、本発明は、インバータ600を擬似同期発電機制御する場合に限らず、電力系統の負荷の減少によりインバータ600の交流出力が制限される場合にも適用可能であるのは言うまでもない。
20:電力系統
21:連系線路
100A,100B: 制御部
101:有効電力計測手段
102,104,105,108,115:加減算手段
103:周波数ドループ制御手段
106:MPPT制御手段
107:直流電圧調整手段(DC-AVR)
110:消費電力調整手段(LOSS-APR)
111:平方演算手段
112:除算手段
113:PWM演算手段
116:ゲイン乗算手段
117:PI調節手段
120:充放電電力調整手段(BAT-APR)
130:有効電力指令生成手段
132:交流電力調整手段(AC-APR)
200:太陽光発電装置
200P:正側母線
200N:負側母線
300:コンデンサ
400:チョッパ
500:抵抗器
600:インバータ
700:DC/DCコンバータ
800:蓄電池

Claims (8)

  1. 発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたチョッパと抵抗器との直列回路と、前記インバータ及び前記チョッパを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
    前記制御部は、
    前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力計測値との差分を求めて消費電力指令値を演算する手段と、
    前記消費電力指令値に応じた電力を前記抵抗器により消費させるように前記チョッパを制御する手段と、
    前記有効電力計測値が有効電力指令値に追従するように前記インバータを制御する手段と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 請求項1に記載したインバータ装置において、
    前記有効電力計測値が前記直流電力指令値より大きい時に前記インバータの出力周波数を低下させる手段を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  3. 発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたDC/DCコンバータと蓄電池との直列回路と、前記インバータ及び前記DC/DCコンバータを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
    前記制御部は、
    前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力計測値との差分を求めて充放電電力指令値を演算する手段と、
    前記充放電電力指令値に応じて前記蓄電池を充放電させるように前記DC/DCコンバータを制御する手段と、
    前記有効電力計測値が有効電力指令値に追従するように前記インバータを制御する手段と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  4. 発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたチョッパと抵抗器との直列回路と、前記インバータ及び前記チョッパを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
    前記制御部は、
    前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力指令値との差分を求めて消費電力指令値を演算する手段と、
    前記消費電力指令値に応じた電力を前記抵抗器により消費させるように前記チョッパを制御する手段と、
    前記有効電力指令値に従って前記インバータを制御する手段と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  5. 請求項4に記載したインバータ装置において、
    前記有効電力指令値の上限値を前記直流電力指令値により制限することを特徴とするインバータ装置。
  6. 発電設備から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータの一対の直流端子間に接続されたDC/DCコンバータと蓄電池との直列回路と、前記インバータ及び前記DC/DCコンバータを制御する制御部と、を有し、前記インバータが電力系統に連系して運転されるインバータ装置において、
    前記制御部は、
    前記発電設備を最大電力点制御するための直流電力指令値と前記インバータの有効電力指令値との差分を求めて充放電電力指令値を演算する手段と、
    前記充放電電力指令値に応じて前記蓄電池を充放電させるように前記DC/DCコンバータを制御する手段と、
    前記有効電力指令値に従って前記インバータを制御する手段と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  7. 請求項1~6の何れか1項に記載したインバータ装置において、
    前記制御部が前記インバータを擬似同期発電機制御することにより、前記電力系統に接続される同期発電機の回転体の慣性による周波数安定化機能を模擬可能であることを特徴とするインバータ装置。
  8. 請求項1~7の何れか1項に記載したインバータ装置において、
    前記発電設備が、太陽光発電装置、または、風力発電装置とその交流出力を直流電力に変換するコンバータとによって構成されていることを特徴とするインバータ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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