JP2023011190A - 車両の運動制御装置、車両の運動制御方法 - Google Patents

車両の運動制御装置、車両の運動制御方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023011190000001
【課題】アクチュエーターに将来発生する制限を考慮した運動制御が可能な車両の運動制御装置を提供する。
【解決手段】アクチュエーターの特性変化を推定するアクチュエーター特性変化推定部91と、前記アクチュエーター特性変化と、車両の目標軌道と、現在の車両状態から、車両運動の制御可能範囲を算出する制御可能範囲推定部92と、算出した制御可能範囲内で運動計画を作成する車両運動計画部93と、運動計画に基づいて評価値を算出する評価値計算部94と、評価値が最小か否かを判別する判断部95と、を備え、現在から将来における制御可能な車両の運動の範囲を算出し、前記車両運動計画部は、前記制御可能範囲推定部で算出した制御可能な車両の運動の範囲内で所定の評価関数を参照して運動計画を作成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両の運動を制御する制御装置の構成とその制御方法に係り、特に、車両の乗り心地と操縦安定性の向上に有効な技術に関する。
自動車には、単なる移動手段としてだけではなく、安全性・快適性も求められており、燃費や駆動の性能向上と共に、スムーズに走れるといった乗り心地や楽に運転できるといった操縦安定性への期待度が非常に高い。
しかしながら、自動車では、鉄道と異なり軌道や目的地が定まっていないことが多く、一般道路走行時には様々な曲率・傾斜のカーブや坂道、凹凸のある路面を走行するため、サスペンションアクチュエーターなどのアクチュエーターの駆動範囲に制限がある中で、車両の姿勢を適切に制御し、良好な乗り心地となるように車両の運動を制御することが重要な課題となっている。
サスペンションアクチュエーターを制御して車体姿勢を制御する従来技術として、例えば、特許文献1のような技術が知られている。
特許文献1には、ショックアブソーバの減衰力の調整によって乗り心地と操縦安定性の少なくとも一つを良好に保つことと、車両走行時のショックアブソーバ内部の作動油の温度上昇を抑えることを両立させるため、ショックアブソーバの内部の作動油の温度を測定あるいは推定して求め、その温度に応じて、乗り心地と操縦安定性の少なくとも一つを良好に保つ減衰量とショックアブソーバの内部の作動油の温度上昇を抑える減衰量との間の減衰量に調整する手法が記載されている。
特開2004-175125号公報
しかしながら、上記特許文献1の手法では、ショックアブソーバの将来の作動油の温度上昇による制限を考慮していないため、内部の作動油の温度上昇が大きい場合には、乗り心地や操縦安定性を良好に保つことが走行の途中でできなくなる可能性がある。
このため、当初は良い乗り心地や操縦安定性であるが、それが突然喪失することになり、かえって車両の特性を良く感じられない場合がある。
そこで、本発明の目的は、アクチュエーターに将来発生する制限を考慮した高精度な車両の運動制御が可能な車両の運動制御装置および車両の運動制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、現在の時刻から将来の時刻におけるアクチュエーターの特性変化を推定するアクチュエーター特性変化推定部と、前記アクチュエーター特性変化推定部で算出した特性変化と、車両の目標軌道と、現在の車両状態から、車両運動の制御可能範囲を算出する制御可能範囲推定部と、前記制御可能範囲推定部で算出した制御可能範囲内で運動計画を作成する車両運動計画部と、前記車両運動計画部で作成した運動計画に基づいて評価値を算出する評価値計算部と、前記評価値計算部で算出した評価値が最小か否かを判別する判断部と、を備え、前記制御可能範囲推定部は、前記車両の目標軌道を参照して、現在の時刻から車両の運動についてアクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮して将来の時刻における制御可能な車両の運動の範囲を算出し、前記車両運動計画部は、前記制御可能範囲推定部で算出した制御可能な車両の運動の範囲内で所定の評価関数を参照して運動計画を作成することを特徴とする。
また、本発明は、車両の目標軌道を参照して、現在の時刻から車両の運動についてアクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮して将来の時刻における制御可能な車両の運動の範囲を求め、その範囲内で、所定の評価関数を参照して運動計画を作成することを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエーターに将来発生する制限を考慮した高精度な車両の運動制御が可能な車両の運動制御装置および車両の運動制御方法を実現することができる。
これにより、作動油の温度上昇や動力源の枯渇など、アクチュエーターの駆動に制限がある中で、車両の姿勢を適切に制御し、良好な乗り心地と操縦安定性を維持することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係る車両の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1に係る車両の運動制御装置の機能ブロック図である。 車両とその走行面の様子を示す図である。 車両のアクチュエーターを稼動させなかった場合に車両に発生するロール角の変化を示す図である。 制御可能なロール角の範囲を示す図である。 サスペンションアクチュエーターの作動速度と推力の特性を示す図である。 アクチュエーターの特性を加味した実際に実現可能なロール角の上限と下限を示す図である。 瞬時評価値の推移を示す図である。 評価値を最小とするロール角を決定するフローを示す図である。 本発明の手法で計算した評価値を最小とするロール角の計画を示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
図1から図10を参照して、本発明の実施例1に係る車両の運動制御装置とその制御方法について説明する。
図1は、本実施例の車両の運動制御装置2を搭載した車両1の概略構成を示す平面図である。本実施例の車両1は、図1に示すように、車体10に、車輪11、モーター12、サスペンションアクチュエーター13、ステアリング機構14、ブレーキ機構15、及び、スタビライザー16を搭載したものである。また、車両1には、車両の運動制御装置2と共に、車両の運動制御装置2を制御する上位コントローラー3が搭載されている。
なお、これ以外の構成部品については通常の車両と同様に搭載しているが、本発明の実施例の説明には不要であるため、図示および説明を割愛する。
また、車両1の前後方向をx軸(前方向を正)、左右方向をy軸(左方向を正)、上下方向をz軸(上方向を正)の座標系とする。
図1において、FLは左前、Frは右前、RLは左後、Rrは右後に対応する構成であることを示す符号であり、車輪11を例にすれば、11FL、11Fr、11RL、11Rrはそれぞれ、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪である。また、FとRを単独に用いた場合、Fは前側、Rは後側に対応する構成であることを示す。
車輪11の各々には、インホイールモーターであるモーター12(12FL、12Fr、12RL、12Rr)が取り付けられており、これらのモーター12によって車輪11の各々には独立して駆動と制動のトルクが与えられる。
車輪11の各々と車体10との間には、インホイールモーターのケーシングを介してサスペンションアクチュエーター13(13FL、13Fr、13RL、13Rr)が設けられており、これらのサスペンションアクチュエーター13により、車輪11の各々が受ける振動や衝撃を吸収したり、車体10と車輪11の位置を調整して車体10の姿勢を制御したりする。
なお、サスペンションアクチュエーターには、例えば、粘性を変更可能なダンパーとコイルスプリングを組み合わせたセミアクティブサスペンションや、推力を発生する電磁リニアアクチュエーターなどにより、その粘性とばね定数を調節可能なフルアクティブサスペンションなどがあるが、以下では、サスペンションアクチュエーター13はフルアクティブサスペンションであるものとして説明する。
ステアリング機構14は、車輪11を操舵し車両1の進行方向を変更するための装置であり、本実施例では、前輪を前輪ステアリング機構14Fで操舵し、後輪を後輪ステアリング機構14で操舵する。
ブレーキ機構15は、車輪11の回転を制動するための装置であり、本実施例では、左前輪11FL用のブレーキ15FLと、右前輪11Fr用のブレーキ15Frと、左後輪11RL用のブレーキ15RLと、右後輪11Rr用のブレーキ15Rrの4つを備えている。
スタビライザー16は、左右の車輪11の上下方向の相対運動を抑制して車両1のロール量を抑える装置であり、本実施例のスタビライザー16は、そのねじれ角を電気式に調整できる制御スタビライザーである。なお、本実施例では、前方用のスタビライザー16と、後方用のスタビライザー16の2つを備えている。
図2は、本発明に関わる構成部品と車両の運動制御装置2について、車両全体での信号線の接続と制御を示した機能ブロック図である。
図2に示すように、車両の運動制御装置2は、運転者の操作や上位コントローラー3からの指令(目標軌道など)、及び車体10に搭載されたコンバインドセンサ(図示せず)などからの車両の運動と姿勢に関わる車両情報(車両速度、前後・左右・上下の各加速度、及びロールレート、ピッチレート、ヨーレートなど)に応じて、モーター12、サスペンションアクチュエーター13、ステアリング機構14、ブレーキ機構15、スタビライザー16等の各アクチュエーターを操作するように構成されている。
車両の運動制御装置2の機能としては、車両運動制御部21と、アクチュエーター制御部22と、アクチュエーターの将来の制限計算部23があり、車両運動制御部21では、操作指令を生成し、アクチュエーター制御部22へ入力する。
また、アクチュエーター制御部22では、入力された操作指令から、それぞれのアクチュエーターへの個別指令を生成する。
アクチュエーターの将来の制限計算部23では、アクチュエーターの稼動情報と目標軌道からアクチュエーターの将来の制限を計算し、車両運動制御部21へ伝える構成となっている。
本実施例による具体的な動作について、車両1が直進状態から左旋回の走行を行い、再び直進に戻る走行を例に取り説明する。図3は、車両1とその走行面の様子を示した図である。車両1は、路面5に沿って進行し、進行方向左側へ旋回する走行を行う。
先ず、特に車両1のアクチュエーターを稼動させなかった場合に、車両1に発生するロール角の変化を図4に示す。図4では、ロール角は最大値を1とする無次元量でプロットしている。なお、ロール角に関する本実施例の図は、いずれも無次元量でプロットしている。
車両1は、路面5に沿って走行するように舵を次第に切り増しながらコーナーの中央まで進み、そこから、舵を逆に次第に切戻しながらコーナー出口へ向かう。図4では、時刻0秒で旋回を始め、時刻5秒でコーナーの中央、時刻10秒でコーナーを抜け直進状態に戻る走行となっている。
この間、車両1の速度は一定であるとすると、車両1に働く横加速度は、ほぼ舵角に比例する量となり、時刻0秒から10秒の間で、凸型となる。また、ロール角は、ほぼ横加速度に比例する角度となるので、車両1のロール角は、同様に時刻0秒から10秒の間で凸型の形状となり、図4に示すような形状となる。
ここで、アクチュエーターとして、サスペンションアクチュエーター13を作動させて、ロール角を変化させようとした場合、サスペンションアクチュエーター13はコーナリング中に常に最大の推力を出せると仮定すると、図4に示したロール角に対して、ロール角を増す方向と、ロール角を減らす方向にその推力に見合った幅を持った角度まで制御でき、この制御できるロール角の上限と制御できるロール角の下限の間が制御可能なロール角の範囲となる。
図5に、この上限と下限を破線でプロットした制御可能なロール角の範囲を示す。この制御可能なロール角の範囲内でロール角を所定の評価関数を最小とするように計画すれば、その評価にあった車両運動を実現できる。ここでは、評価関数は、フラットな車両モーションが乗り心地を良くするという観点から、ロール角制御の目標として0度に制御することを目標とし、ロール角の2乗和とした。この結果、計画された評価値を最小とするロール角を図5に示す。
ここで、サスペンションアクチュエーター13の出力特性を考えてみる。図6は、本実施例に用いたサスペンションアクチュエーター13の作動速度と推力の特性を示したものである。
本アクチュエーターは、電磁力を用いて推力を発生するタイプであり、瞬時特性と定格特性を持つ。すなわち、アクチュエーターのコイルが十分に冷えている場合には、大きな電力印加し、大推力を出すことができるが、通電によりコイル温度が上昇し、その温度が限界点を超えるとコイルが損傷してしまうため、コイル温度が上昇した場合は印加する電力を下げる必要があり推力が減少する。
前者の冷えている場合の特性が瞬時特性であり、後者の温度の過剰上昇を防ぐために電力を下げた場合の特性が定格特性となる。このアクチュエーターを用いる場合には、おおむね、瞬時特性の最大推力で運用できるのは5秒程度である。
このサスペンションアクチュエーター13の特性から、サスペンションアクチュエーター13が仕事をした場合、温度が上昇し、温度上昇が大きい場合には保護のため推力を落として使用する必要がある。このことを加味して、制御可能なロール角の範囲を求める。
図7は、アクチュエーターの特性を加味した実際に実現可能なロール角の上限と下限を示す図である。図7に示すように、破線で示す最大の推力から求めた制御可能なロール角の上限と下限よりもアクチュエーターの特性を加味した実際に実現可能な上限と下限はそれぞれ、車両1のアクチュエーターを稼動させなかった場合に車両1に発生するロール角の方向に近づき、制御可能な範囲は小さくなる。
図7から、計画した評価値を最小とするロール角は、サスペンションアクチュエーター13の実際に実現可能な制御可能範囲から逸脱しており、制御が破綻することがわかる。
逸脱によって、計画したロール角に制御できなくなった状態を瞬時評価値の推移でみると図8のようになる。破線で示す計画通りにロール角を制御できた場合の評価値に比べて、破綻した場合は破綻した時刻、図8では4秒から評価値が急上昇し、不連続点が発生していることがわかる。これは、車両1の乗員からすると急激にロール角が変化し違和感を感じる現象が起きていることになり、乗り心地が悪化する結果となる。
そこで、本発明では、図9に示すフローにより、ロール角の制御を実施する。
先ず、アクチュエーター特性変化推定部91で、現在の時刻から、将来の時刻におけるサスペンションアクチュエーター13の出力特性の変化を推定する。ここでは、アクチュエーターのコイルの現在の温度推定値と、目標の軌道を走行する場合に想定されるアクチュエーターの必要推力から将来のコイルの温度推定を行い、その温度から、出力特性の変化を見積る。
次に、車両運動の制御可能範囲推定部92で、アクチュエーターの推定値(アクチュエーター特性変化推定部91で算出した出力特性の変化)と、目標軌道と、現在の車両状態から、車両運動の制御可能範囲を求める。これは、図7で示したように、特に車両1のアクチュエーターを稼動させなかった場合に車両1に発生するロール角にアクチュエーター特性変化推定部91で算出した将来の時刻におけるサスペンションアクチュエーター13の出力特性の変化を加味して制御できるロール角の上限と制御できるロール角の下限を求める。
次に、車両運動計画部93において、車両運動の制御可能範囲推定部92で算出した制御可能範囲内で、運動計画を立てる。
次に、車両運動計画部93において作成した運動計画に基づいて、評価値計算部94で評価値C*を計算する。ここでは、式(1)で示すように、理想的なロール角φiと実ロール角φの差の二乗和を求める。
Figure 2023011190000002
次に、判断部95において、評価値計算部94で算出した評価値C*が最小か否かを判別する。最小でない場合(NO)は、車両運動計画部93に戻り、再計画する。最小である場合(YES)は、運動計画を決定値とする。
次に、決定された運動計画に基づいて、車両制御部96で車両を制御する。
なお、本実施例では、発明の原理を簡単化して説明するため、ロール角の1自由度のみを制御する内容で説明した。従って、評価する対象はロール角だけであったが、2自由度以上の制御を行う場合には、評価関数を用いてその評価値が最小となるように車両の運動を計画する。
例えば、式(2)で示すように、理想的なロール角φiと実ロール角φの差と、理想的なピッチ角θiと実ピッチ角θとの二乗和を求めても良い。
さらに、式(3)で示すように、車両1の運動の6自由度での評価値を算出し、これが最小となるように車両1の運動を計画しても良い。
なお、評価関数は、この他に、MSI(動揺病発症率),G(加速度),Jerk(加加速度)、あるいは、G(加速度)とJerk(加加速度)の重み付け加算値、また、これらの重み付け加算値であっても良い。また、評価関数は、車両運動の範囲から制御可能な範囲外を求める関数であっても良い。
Figure 2023011190000003
Figure 2023011190000004
図9に示す本発明の手法により計算した、評価値を最小とするロール角の計画を、図10に示す。アクチュエーターの将来の出力特性の変化を加味してロール角の運動計画が設定できており、制御の破綻を防止でき、乗り心地の悪化を防ぎ、かつ最良のロール角に制御することができている。
以上説明したように、本実施例の車両の運動制御装置2は、現在の時刻から将来の時刻におけるアクチュエーターの特性変化を推定するアクチュエーター特性変化推定部91と、アクチュエーター特性変化推定部91で算出した特性変化と、車両の目標軌道と、現在の車両状態から、車両運動の制御可能範囲を算出する制御可能範囲推定部92と、制御可能範囲推定部92で算出した制御可能範囲内で運動計画を作成する車両運動計画部93と、車両運動計画部93で作成した運動計画に基づいて評価値を算出する評価値計算部94と、評価値計算部94で算出した評価値が最小か否かを判別する判断部95を備えており、制御可能範囲推定部92は、車両の目標軌道を参照して、現在の時刻から車両の運動についてアクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮して将来の時刻における制御可能な車両の運動の範囲を算出し、車両運動計画部93は、制御可能範囲推定部92で算出した制御可能な車両の運動の範囲内で所定の評価関数を参照して運動計画を作成する。
なお、車両の運動とは、車両1の前後方向の加速度、横方向の加速度、上下方向の加速度、ロール角、ピッチ角、ヨーレートの6自由度の車両運動である。或いは、車両1の前後方向の加速度、横方向の加速度、上下方向の位置、ロール角、ピッチ角、ヨーレートの6自由度の車両運動である。
また、アクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性とは、アクチュエーターの出力範囲および可動範囲について時間軸で将来にわたる特性である。
また、車両1が目標軌道を追従しており、その追従に必要なアクチュエーターの出力が決定している場合、その状態から将来の時刻における制御可能な車両の運動と、車両運動計画部93による運動計画を用いずに目標軌道を走行するための車両の運動との余裕範囲を、制御可能な車両の運動の範囲とする。
また、車両運動計画部93は、制御可能な車両の運動の範囲内で、所定の評価関数を最小にする運動計画を作成する。
また、所定の評価関数は、車両運動の範囲から、アクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮した場合に制御が可能な範囲を求める関数であり、これを最大化することを評価とする。
また、運動計画は、ロール角やピッチ角などの車体10の姿勢角である。
以上で説明したように、本実施例の車両の運動制御装置によれば、アクチュエーターの操作に伴い発生する温度上昇や、動力源の枯渇により将来発生する制限を考慮して、各アクチュエーターの操作指令を計算し、良好な乗り心地と操縦安定性を維持することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…車両
2…車両の運動制御装置
3…上位コントローラー
5…路面
10…車体
11(11FL,11Fr,11RL,11Rr)…車輪
12(12FL,12Fr,12RL,12Rr)…モーター
13(13FL,13Fr,13RL,13Rr)…サスペンションアクチュエーター
14(14,14)…ステアリング機構
15(15FL,15Fr,15RL,15Rr)…ブレーキ機構
16(16,16)…スタビライザー
21…車両運動制御部
22…アクチュエーター制御部
23…アクチュエーターの将来の制限計算部
91…アクチュエーター特性変化推定部
92…車両運動の制御可能範囲推定部
93…車両運動計画部
94…評価値計算部
95…判断部
96…車両制御部

Claims (15)

  1. 現在の時刻から将来の時刻におけるアクチュエーターの特性変化を推定するアクチュエーター特性変化推定部と、
    前記アクチュエーター特性変化推定部で算出した特性変化と、車両の目標軌道と、現在の車両状態から、車両運動の制御可能範囲を算出する制御可能範囲推定部と、
    前記制御可能範囲推定部で算出した制御可能範囲内で運動計画を作成する車両運動計画部と、
    前記車両運動計画部で作成した運動計画に基づいて評価値を算出する評価値計算部と、
    前記評価値計算部で算出した評価値が最小か否かを判別する判断部と、を備え、
    前記制御可能範囲推定部は、前記車両の目標軌道を参照して、現在の時刻から車両の運動についてアクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮して将来の時刻における制御可能な車両の運動の範囲を算出し、
    前記車両運動計画部は、前記制御可能範囲推定部で算出した制御可能な車両の運動の範囲内で所定の評価関数を参照して運動計画を作成する車両の運動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記車両の運動は、前後方向の加速度、横方向の加速度、上下方向の加速度、ロール角、ピッチ角、ヨーレートの6自由度の車両運動である車両の運動制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記車両の運動は、前後方向の加速度、横方向の加速度、上下方向の位置、ロール角、ピッチ角、ヨーレートの6自由度の車両運動である車両の運動制御装置。
  4. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記アクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性は、出力範囲および可動範囲について時間軸で将来にわたる特性である車両の運動制御装置。
  5. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記車両が前記目標軌道を追従しており、その追従に必要なアクチュエーターの出力が決定している場合、その状態から将来の時刻における制御可能な車両の運動と、前記車両運動計画部による運動計画を用いずに目標軌道を走行するための車両の運動との余裕範囲を、制御可能な車両の運動の範囲とする車両の運動制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両の運動制御装置において、
    前記制御可能な車両の運動の範囲内で、所定の評価関数を最小にする運動計画を作成する車両の運動制御装置。
  7. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記所定の評価関数は、MSI(動揺病発症率),G(加速度),Jerk(加加速度)、または、GとJerkの重み付け加算値、または、これらの重み付け加算値の計算を基にする関数である車両の運動制御装置。
  8. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記所定の評価関数は、車両運動の範囲から、アクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮した場合に制御が可能な範囲を求める関数であり、これを最大化することを評価とする車両の運動制御装置。
  9. 請求項1に記載の車両の運動制御装置において、
    前記運動計画は、車体の姿勢角である車両の運動制御装置。
  10. 車両の目標軌道を参照して、現在の時刻から車両の運動についてアクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性を考慮して将来の時刻における制御可能な車両の運動の範囲を求め、
    その範囲内で、所定の評価関数を参照して運動計画を作成する車両の運動制御方法。
  11. 請求項10に記載の車両の運動制御方法において、
    前記車両の運動は、前後方向の加速度、横方向の加速度、上下方向の加速度、ロール角、ピッチ角、ヨーレートの6自由度の車両運動である車両の運動制御方法。
  12. 請求項10に記載の車両の運動制御方法において、
    前記車両の運動は、前後方向の加速度、横方向の加速度、上下方向の位置、ロール角、ピッチ角、ヨーレートの6自由度の車両運動である車両の運動制御方法。
  13. 請求項10に記載の車両の運動制御方法において、
    前記アクチュエーターの少なくとも出力範囲を含む特性は、出力範囲および可動範囲について時間軸で将来にわたる特性である車両の運動制御方法。
  14. 請求項10に記載の車両の運動制御方法において、
    前記車両が前記目標軌道を追従しており、その追従に必要なアクチュエーターの出力が決定している場合、その状態から将来の時刻における制御可能な車両の運動と、前記車両の運動制御方法による運動計画を用いずに目標軌道を走行するための車両の運動との余裕範囲を、制御可能な車両の運動の範囲とする車両の運動制御方法。
  15. 請求項14に記載の車両の運動制御方法において、
    前記制御可能な車両の運動の範囲内で、所定の評価関数を最小にする運動計画を作成する車両の運動制御方法。
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