JP2022552313A - 多層多機能性熱管理材料 - Google Patents
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Abstract
外表面及び内表面を有する基布と基材の外表面に結合された複数の多層多機能性熱管理要素とを含む熱管理材料であって、0.8未満(又は80%)の重量平均熱放射率を有する、熱管理材料。多層多機能性熱管理要素は低熱放射率層及び太陽光高吸収率層を含む。【選択図】 図1
Description
[関連出願の相互参照]
[0001]この出願は、2019年10月16日出願の、米国特許仮出願第62/916,097号の先の出願日の優先権の利益を主張し、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
[0001]この出願は、2019年10月16日出願の、米国特許仮出願第62/916,097号の先の出願日の優先権の利益を主張し、これはその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
[技術分野]
[0002]この開示は一般に、設計された性能特性を有するボディギア及び他の品物のための、布などの基材に関し、特に、基材の外表面から環境への伝熱を制限する、基材の外表面に結合された多層熱管理要素を使用し、さらに太陽放射を閉じ込め基材の内側へ向けられた熱へ変換する、衣料品などのテクニカルギアに関する。
[0002]この開示は一般に、設計された性能特性を有するボディギア及び他の品物のための、布などの基材に関し、特に、基材の外表面から環境への伝熱を制限する、基材の外表面に結合された多層熱管理要素を使用し、さらに太陽放射を閉じ込め基材の内側へ向けられた熱へ変換する、衣料品などのテクニカルギアに関する。
[背景]
[0003]断熱性熱反射材料は典型的には、1枚の金属フィルム又は金属要素の離散的パターンが基材の上に接着、又は他の方法で取り付けられた形態をとる。断熱性熱反射材料は、ジャケットなどの衣料品の内表面として使用される。着用者の体熱を衣料品の内側、又は身体側へ反射して戻すように、金属フィルム又はパターン形成された熱反射要素が衣料品の内表面、例えば内側へ向く表面に配置されており、それにより体から生じた熱を維持し低温条件において衣料品の着用者を暖かく保つ。これらの材料は向上した保温性を実現するが、より良好な熱管理を実現する新しい材料が引き続き必要とされている。
[0003]断熱性熱反射材料は典型的には、1枚の金属フィルム又は金属要素の離散的パターンが基材の上に接着、又は他の方法で取り付けられた形態をとる。断熱性熱反射材料は、ジャケットなどの衣料品の内表面として使用される。着用者の体熱を衣料品の内側、又は身体側へ反射して戻すように、金属フィルム又はパターン形成された熱反射要素が衣料品の内表面、例えば内側へ向く表面に配置されており、それにより体から生じた熱を維持し低温条件において衣料品の着用者を暖かく保つ。これらの材料は向上した保温性を実現するが、より良好な熱管理を実現する新しい材料が引き続き必要とされている。
[0004]添付の図面と併せた以下の詳細な説明により、実施形態は容易に理解されることになる。実施形態は、添付の図面の形態における限定としてではなく、例として示される。
である。
である。
である。
である。
[開示する実施形態の詳細な説明]
[0021]以下の詳細な説明において、本明細書の一部をなし、実施することができる実施形態が実例として示される、添付の図面を参照する。他の実施形態を利用してもよく、範囲を逸脱することなく構造上又は論理上の変更を行ってもよいことを理解するべきである。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物により定義される。
[0021]以下の詳細な説明において、本明細書の一部をなし、実施することができる実施形態が実例として示される、添付の図面を参照する。他の実施形態を利用してもよく、範囲を逸脱することなく構造上又は論理上の変更を行ってもよいことを理解するべきである。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物により定義される。
[0022]様々な操作は、実施形態の理解に役立つように、複数の別個の操作として順番に説明されることがある。しかし、説明の順序はこれらの操作が順序に依存することを示唆すると解釈されるべきではない。
[0023]説明は上方/下方、背面/前面、及び上部/下部などの視点に基づく説明を使用することがある。そのような説明は単に議論を容易にするために使用され、開示される実施形態の適用を制限することを意図していない。
[0024]「結合された」及び「接続された」という用語はそれらの派生語と共に使用されることがある。これらの用語は互いに同意語として意図していないことを理解するべきである。むしろ、特定の実施形態において、「接続された」は2つ以上の要素が互いに直接物理的に接触していることを示すために使用され得る。「結合された」は2つ以上の要素が直接物理的に接触していることを意味することがある。しかし、「結合された」とは、2つ以上の要素が互いに直接接触していないが、やはりなお互いに協働又は相互作用することも意味する場合がある。
[0025]「着色剤」という用語は、太陽光高吸収率層など、例えばポリマー上層(overlayer)などの材料の色を変化させるために添加される物質を意味する。大部分の着色剤は、染料若しくは顔料、又はこれらの何らかの組み合わせを含有するものとして分類することができる。
[0026]説明の目的のために、「A/B」という形態又は「A及び/又はB」という形態の表現は、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。説明の目的のために、「A、B、及びCの少なくとも1つ」という形態の表現は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。説明の目的のために、「(A)B」という形態の表現は、(B)又は(AB)を意味し、すなわちAは任意選択の要素である。
[0027]説明では「実施形態」又は「実施形態(複数)」という用語を使用することがあり、これはそれぞれが同じ又は異なる実施形態の1つ又は複数を指すことがある。さらに、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する」などの用語は、実施形態に関して使用される場合、同義である。
[0028]Omni-Heat(商標)反射材料は熱放射を反射して体に戻すことにより機能する。この性能において重要である材料は金属であり、限定はされないが、アルミニウム、銀、及び金が挙げられる。2.5~40ミクロンの波長範囲で高い反射率を示すことに加えて、これらの材料は同じ波長範囲で低い放射率も示す。言い換えれば、これらの材料は高い熱反射率及び低い熱放射率を示す。
[0029]熱伝達の主な様式である伝導、対流、及び放射についての数学の考察から、1つの用語ΔTが3つすべてについて共通であることが分かり、これは熱を失う材料と熱を得る材料/環境との間の温度差である。これらの式を以下に示す。
[0030]上記の式に関して、q対流は対流に起因する熱伝達であり、式中、hは対流熱伝達係数であり、Tsは表面温度であり、Taは周囲温度であり;q伝導は伝導に起因する熱伝達であり、式中、kは熱伝導率であり、Aは伝導が生じる断面積であり、T1は熱を失う物体の温度であり、T2は熱を受け取る物体の温度であり;q放射は放射に起因する熱伝達であり、式中、σはボルツマン定数であり、εは重量平均熱放射率であり、Aは表面積であり、T1は表面の温度であり、T2は熱を受け取る物体又は環境の温度である。
[0031]環境周囲温度が体温よりも低い状況を考える。衣料品及び履物の材料は熱源としての体に接して着用されるため、また体とその上に着用される材料との間にいくらかの伝導性の熱伝達があるため、体と隣接した材料との間の温度差(ΔT)は、典型的には最外部の材料層と環境との間のΔTよりも小さい。したがって、最外部の材料層と環境との間の熱伝達を制限するように行われる材料の変更は、体と最内層又は隣接した材料層との間の熱伝達を制限するように行われる変更よりも、全体の保温性に対して、より大きい効果を有する可能性がある。
[0032]金属などの、熱放射率が低い材料を最外部の材料層に貼り付けて環境への放射性熱伝達を制限し衣料品及び履物に向上した保温性をもたらすことができる。したがって、アルミニウムをこの目的のために使用できる。しかし、アルミニウムは、環境に曝露された場合及び衣料品の最外層での使用中に、酸化しすり減ることがある。材料の表面の熱放射率は、熱放射としてのエネルギーの放射におけるその有効性である。定量的には、熱放射率は、表面により放射される熱放射の、ステファン-ボルツマンの法則により得られる同じ温度での理想黒体表面により放射されるであろう放射線に対する比である。比は0から1まで(例えば、100%)様々であり、ここで完全黒体放射体の表面は放射率1を有することになり、一方その周囲からの熱放射を単に反射する表面は放射率0を有することになる。
[0033]アルミニウムなどの金属表面の上部にある保護ポリマー層は、金属表面を保護し酸化及び摩耗を防ぐことができる。あいにく、ポリマーコーティングは高い熱放射率を有し、このことは、周囲への放射性熱損失を最小限としそれにより衣料品の保温性を高める目的で低い熱放射率を有する金属を衣料品の外側に配置する効果を打ち消す。従来の常識ではこれらの知見から、Omni-Heat(商標)反射技術を使用する衣料品の場合がそうであるように、衣料品の内側に金属要素を配置することになる。
[0034]この従来の常識に反して、発明者らは本明細書において、驚くことに衣料品構成で使用される基材と比較して低い熱放射率を示す多層熱管理要素を協働して実現する、金属(例えば、アルミニウム)とポリマー上層(overlayer)の多層構成を開示する。以下の実施例で詳細に説明するように、この多層構成の試験は、驚くことに、この多層熱管理要素がおよそ0.1(例えば10%)(放射率は0~1のスケールであるため、0.1は低い値である)、例えば0.07~0.13(例えば、7%~13%)の重量平均放射率を実現することを示した。これらの多層熱管理要素を様々な基布の外側に結合させ、標準的なホットプレート法を使用して試験した。30%の表面被覆率であっても、多層熱管理要素は様々な基布の熱抵抗を20~67%高め(表1を参照)、これは顕著で驚くべきものである。
[0035]さらに、着色剤を保護ポリマー上層へ加えることにより、太陽放射の吸収が起こり多層要素の保温能力を向上させることができ、それによりそれらは多機能性にもなる。例えば、黒色着色剤は最大の太陽光吸収率(例えば、0.3~2.5μmの波長におけるエネルギーの吸収率)をもたらすことができ、その結果、太陽光が直射太陽光又は太陽散乱光として存在する場合、多層及び多機能性の熱管理要素は衣料品の外表面に貼り付けられると著しく向上した保温性を実現する。55%の表面被覆率において、多層熱管理要素は様々な基布の熱抵抗を15~73%高め(表2を参照)、これは顕著で驚くべきものである。さらに、図14に示される結果が実証する通り、多層熱管理要素は驚くことに、より多くの熱を吸収し、多層熱管理要素が結合されている基布及び下層の断熱材へその熱を伝導し、この熱を同様の太陽光吸収率を有する基布よりも長く維持する、太陽集熱器として機能し得る。
[0036]黒色着色剤は典型的には放射性であるので、当業者は高められた吸収率が黒色着色剤の高くなった熱放射率(例えば、5~40μmの波長における放射率)により相殺されると予測することができる。しかし、驚くことに、試験はこれが当てはまらないことを示した。ポリマー上層中に黒色着色剤があっても、多層熱管理要素はやはり基布の全体の平均熱放射率を低下させ、これは保温性の向上につながる。別の実施形態において、太陽が照ると透明から黒などの有色になるフォトクロミック着色剤をポリマー上層において使用して、太陽が照っていないときの最大限に低い放射率と、太陽が照っているときの最大化された太陽光吸収率の両方を実現することができる。フォトクロミック着色剤は、P型又はT型に分類することができる。P型フォトクロミック着色剤系は、異なる光の波長により各方向へスイッチさせることができる。P型系は特定の波長範囲で照射されると色が変化し、刺激を除去した後この状態にとどまる。P型系に異なる波長のセットの光が当てられた場合に初めて、それらが元の色に戻る。或いは、光が一方向にだけ変化を起こさせることができる場合にT型の挙動が見られる。T型系は、それらが光源に当てられなくなると、熱的逆反応によって元の状態へ戻り得る。可逆性は両方のタイプのフォトクロミズムの重要な態様であり、例えば不可逆性の変化を経る感光性材料はフォトクロミックとは考えられない。現実世界の着色剤は上記の2つのタイプの挙動の厳密な定義に必ずしも一致しないことがあるが、大部分が容易に分類される。本開示のT型着色剤の例としては、限定はされないが、とりわけスピロピラン、スピロオキサジン、及びナフトピラン(napthopyran)を挙げることができる。本開示のP型着色剤の例としては、限定はされないが、とりわけジアリールエテン及びフルギド(fugides)を挙げることができる。
[0037]図1を参照すると、開示される熱管理材料10は、外表面12(例えば、着用者の体に関して外側へ向いた材料の表面)、及び内表面13(例えば、着用者の体に関して内側へ向いた材料の表面)を有する基布20を含み、これは1つ又は複数の性能特性を有することが可能である。本明細書で開示される、内表面13は、外表面12と比較して熱管理材料10の着用者の体により近いと理解することができる。複数の多層多機能性熱管理要素15が基布の外表面12に結合しており、複数の多層多機能性熱管理要素の配置及び間隔は、基布の一部を被覆されていない状態にしておき、基材が性能特性の少なくとも部分的な性能を保持することを可能にする。これらの多層多機能性熱管理要素15は、熱を保持し太陽放射を吸収して多層多機能性熱管理要素15が存在しない基布20よりも良好な熱管理材料10を実現することが可能であるように、0.340~2.5μmの波長における高い太陽光吸収率及びさらに5~40μmの範囲の波長における低い熱放射率を有する布などの熱管理材料10を実現するために、本明細書において開示されるように特に開発された。
[0038]実施形態において、各多層多機能性熱管理要素15は低熱放射率層16を有する。実施形態において、多層多機能性熱管理要素15の低熱放射率層16は、特定の実施形態ではアルミニウム箔である、金属箔など(例えば展性の金属、限定はされないが、アルミニウム、銅、スズ、銀、及び金が挙げられる)の箔の不連続配列である。低熱放射率層16に加えて、多層多機能性熱管理要素15は、熱管理要素15の最外部表面に、例えば低熱放射率層16の外側へ向いた表面の上部にかぶせるように設置された太陽光高吸収率層18を含む。参考までに、「外側へ向いた」とは図1で矢印21により示される方向により例示される。多層多機能性熱管理要素15は、剥離層、接着剤層、摩耗及び酸化に対する保護層などの追加の層を含んでいてもよいが、しかし層厚さは、多層多機能性熱管理要素が外表面に結合されている布の重量平均放射率が布自体のレベルまで戻って増加しないように十分に薄く保たなければならない。実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は0.1~0.85(例えば、10%~85%)、好ましくは0.7未満、最も好ましくは0.5未満の重量平均熱放射率を示す。実施形態において、多層多機能性熱管理要素15が外表面に結合されている熱管理材料10は、0.9未満(例えば、90%)、好ましくは0.7未満(例えば、70%)、最も好ましくは0.5未満(例えば、50%)の重量平均熱放射率を示す。実施形態において、熱管理材料10は、約0%~約80%、例えば約15~65%、約30~80%、約10~50%、30~70%、又は約40~60%などである放射率を有する。したがって、本明細書において論じられる低熱放射率層とは、多機能性熱管理要素(例えば、多機能性熱管理要素15)に0.1~0.85、好ましくは0.7未満、最も好ましくは0.5未満の重量平均熱放射率を与える、及び/又は熱管理材料(例えば、熱管理材料10)に0.9未満、好ましくは0.7未満、最も好ましくは0.5未満の重量平均熱放射率を与える層(例えば、低熱放射率層16)を指す。
[0039]実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、少なくとも50%(例えば、0.5)、例えば50%を超える、55%(例えば、0.55)を超える、60%(例えば、0.60)を超える、65%(例えば、0.65)を超える、70%(例えば、0.70)を超える、75%(例えば、0.75)を超える、80%(例えば、0.80)を超える、85%(例えば、0.85)を超える、又は90%(例えば、0.90)さえも超えるような重量平均太陽光吸収率を示す。実施形態において、多層多機能性熱管理要素15が外表面に結合された熱管理材料10は、少なくとも50%、例えば50%を超える、55%を超える、60%を超える、65%を超える、70%を超える、75%を超える、80%を超える、85%を超える、又は90%さえも超えるような重量平均太陽光吸収率を示す。本明細書において論じられる吸収率とは、入射光に対する吸収された光の割合を指し、したがって吸収率は0~1のスケールであり、ここで1という値はすべての入射光が吸収されることを意味する。さらに、本明細書において開示されるような太陽光高吸収率層は、多層多機能性熱管理要素(例えば、多層多機能性熱管理要素15)に少なくとも0.5、又は少なくとも0.55、又は少なくとも0.6、又は少なくとも0.65、又は少なくとも0.7、又は少なくとも0.75、又は少なくとも0.80、又は少なくとも0.85、又は少なくとも0.90の重量平均太陽光吸収率を与える、及び/又は熱管理材料(例えば、熱管理材料10)に少なくとも0.5、又は少なくとも0.55、又は少なくとも0.6、又は少なくとも0.65、又は少なくとも0.7、又は少なくとも0.75、又は少なくとも0.80、又は少なくとも0.85、又は少なくとも0.90の重量平均太陽光吸収率を与える層(例えば、太陽光高吸収率層18)である。
[0040]実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、基布20の性能特性を過度に妨げないように比較的小さく、例えば直径が0.1~10mmであるドットなどである。したがって、様々な実施形態において、基布20の外側へ向いた表面、例えば衣料品の最外部の層の外側へ向いた表面などに結合された複数の多層多機能性熱管理要素15を使用し得る、例えばボディギア用の基布20が開示される。一実施形態において、多層多機能性熱管理要素15の不連続パターンは、衣料品の最外部の層の表面から環境へ戻る放射熱の放射を軽減しながら太陽放射を吸収することにより体熱を管理する。
[0041]実施形態において、複数の多層多機能性熱管理要素15は基布20の外側へ向いた表面に一般には不連続配列で配置され、それにより基布20の一部が隣接した多層多機能性熱管理要素15の間で露出している。様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は離れた要素の配列で配列されていてもよいが、一方下記でより長く論じられる他の実施形態では、多層多機能性熱管理要素15は相互に連結したパターンで配列されていてもよい。一部の実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、中実形状又は閉ループ部材の形態、例えば円形、四角形、六角形、又は不規則形状を含めた他の形状などの形態をとっていてもよい。他の実施形態において、多層多機能性熱管理要素15の不連続パターンは、格子、グリッド、又は他の相互に連結したパターンの形態をとっていてもよい。
[0042]一般に、所望の基布の性能特性又は機能(例えば、ストレッチ性、ドレープ性、風合い、通気性、水蒸気移動、空気透過性、及び/又はウィッキング性)を実現するために、基布20の外側へ向いた表面の十分な表面積が露出されるべきである。例えば、露出した基布が小さすぎると、被覆率のパーセンテージには不相応なほどにまで水蒸気移動及び/又は空気透過性などの特性が損なわれることがある。本明細書で使用する「表面被覆面積」という用語は、単位セル(unit cell)から得られる測定値を指し、例えば単位セルは複数の多層多機能性熱管理要素を含む領域であってもよい。ある実施例において、単位セルは多層多機能性熱管理要素の不連続配列の布における所定の点での少なくとも1インチ×1インチの単位セルであり、多層多機能性熱管理要素によって被覆される衣料品全体のパーセンテージには必ずしも対応せず、例えば1インチ×1インチの単位セル(25.4mm×25.4mmの単位セル)、2インチ×2インチの単位セル(50.8mm×50.8mmの単位セル)、3インチ×3インチの単位セル(76.2mm×76.2mmの単位セル)などである。ある実施例において、単位セルは所定の衣料品の継ぎ目から継ぎ目までで測定される材料の外表面全体であってもよい。
[0043]多層多機能性熱管理要素15は、所望の熱管理の度合い(例えば、直射太陽光又は間接太陽光であっても曝露されたときの、熱放射の緩和又は太陽放射の吸収、又は熱放射の緩和及び太陽放射の吸収の両方)を得るために、基布20の外側へ向いた表面の十分な表面積を覆う。所望の基布の性能特性又は機能(例えば、通気性、水蒸気若しくは空気透過性、又はウィッキング性)を実現又は維持するために、基布20の外側へ向いた表面の十分な表面積が露出されていてもよい。様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は所望の熱管理の度合いを実現するのに十分な基布20の表面積を覆っていてもよく、例えば1インチ×1インチの単位セル(25.4mm×25.4mmの単位セル)などの特定の単位セルにおいて、様々な実施形態で例えば約5~95%、約10~90%、約20~80%、30~70%、40~60%、又は約55%もの多層多機能性熱管理要素15の表面被覆面積を有する。所定の物品において、又は物品の一部においてであっても、多層多機能性熱管理要素による表面積被覆率は物品の領域内で又は物品の領域全体にわたって、一貫していてもよく又は様々であってもよい。
[0044]実施形態において、個々の多層多機能性熱管理要素15は直径が約1mmであるが、より大きいサイズ及びより小さいサイズが考えられる。実施形態において、個々の多層多機能性熱管理要素15は、直径約0.1mm~直径約10.0mmの範囲内、例えば直径約0.1、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、若しくは10.0mm、又はその中の任意の値若しくは範囲である。実施形態において、特定の領域における個々の多層多機能性熱管理要素15は、約0.1~約10.0mm、例えば約0.1、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、若しくは10.0mm、又はその中の任意の値若しくは範囲の間隔で配置されている。本明細書で使用する直径は、形状にかかわらず多層多機能性熱管理要素15の中心からの平均距離、例えば多層多機能性熱管理要素15の幾何学的中心、例えば円形、三角形、四角形、多角形など、又は不規則形状の中心からの平均距離である。当業者はある形状の幾何学的中心を決定することが可能である。
[0045]実施形態において、個々の多層多機能性熱管理要素15の低熱放射率層16は、約5nm~約100nmの範囲内の厚さ、例えば約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、若しくは100nmなどの厚さ、又は任意の値若しくは考えられる部分範囲の厚さを有する、金属箔、例えばアルミニウム箔を含む又はそのような金属箔から成る。
[0046]実施形態において、太陽光高吸収率層18は約0.1μm~約10.0μmの範囲内の厚さ、例えば約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、又は10.0μmなどの厚さを有するポリマー又はポリマーの混合物であり、又は任意の値若しくは部分範囲も考えられる。本開示に関連するポリマーの例としては、限定はされないが、とりわけポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(テトラフルオロエチレン)、ポリイソブチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(アクリル酸メチル)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリ(cis-1,4-イソプレン)、ポリ(trans-1,4-イソプレン)、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリ(3-ヒドロキシ酪酸)(PHB)、ポリ[(R)-3-ヒドロキシブチレート-co-(R)-3-ヒドロキシバリレート](PHBV)、3-ヒドロキシブチレート及び3-ヒドロキシヘキサノエート(PHBH)、ポリ-乳酸(PLA)、セルロース、キチン、ラッカー及び天然ゴム、又はそれらのコポリマー若しくは組み合わせを挙げることができる。実施形態において、太陽光高吸収率層18は着色剤、例えば太陽エネルギーの吸収を助ける着色剤などを含む。一つの実施例において、着色剤は黒色着色剤である。特定の実施例において、太陽光高吸収率層18は多層多機能性熱管理要素15の外表面にのみ存在する。他の実施例において、太陽光高吸収率層18は、個々の多層多機能性熱管理要素15が結合されていない基布の一部を、少なくとも部分的に、例えば低熱放射率層16及び基布20の両方の上部にあるコーティングとして覆っていてもよい。
[0047]多層多機能性熱管理要素15は、それらが環境にさらされるようにボディギアの外表面及び/又は基布20の最外部の表面に配置され、このことは多層多機能性熱管理要素15が、例えば環境への熱放射を軽減し太陽放射を吸収するのを可能にすることができ、一方基布20がその所望の機能を十分に発揮するのを可能にする。一部の実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、基布のドレープ性、感触、又は他の特性に悪影響を与えることなくこれらの機能を発揮することができる。様々な実施形態によれば、基布20は、ボディウェア、毛布、テント、レインフライ、寝袋、又は熱管理が望まれる任意の材料若しくは装置のいずれかの形態の一部であってもよい。本明細書で使用するボディウェアは、限定はされないが、スポーツ用ウェア例えば圧縮衣料品、Tシャツ、ショーツ、タイツ、袖、ヘッドバンドなど、屋外用衣類、例えばジャケット、ズボン、レギンス、シャツ、手袋、帽子など、及び履物など、体に着用されるどんなものも含む。
[0048]様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、1つ又は複数の所望の特性又は特徴を有する基布20の外側へ向いた表面に配置されていてもよい。一部の実施形態において、基布20は他の望ましい特性、例えば耐摩耗性、帯電防止性、抗菌活性、撥水性、防炎性、親水性、疎水性、耐風性、太陽光防護、SPF保護、回復性、しみ抵抗性、防しわ性などを有していてもよい。他の実施形態において、熱管理要素15どうしの隔たりは、基布20の外表面が所望のドレープ性、外観、及び/又は風合いを有するのを可能にするのに役立つ。適切な基布20としては、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン、綿、スパンデックス、ウール、シルク、若しくはそれらのブレンド、又は所望の外観、感触、重量、厚さ、折り方、構成、風合い、若しくは他の所望の特性を有する任意の他の材料を挙げることができる。様々な実施形態において、指定のパーセンテージの基布を多層多機能性熱管理要素15によって被覆されないままにすることによって、基布20のその部分が所望の機能を発揮することが可能となり得る。
[0049]様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素15が配置されている外表面を含む基布20を含む、単一層の基布20を使用してもよいが、一方で他の実施形態では、1つ又は複数の他の層に結合された基布20の層を含む、多層の布を使用してもよく、この場合基布20は多層多機能性熱管理要素15が配置された外表面を有する外側層、例えば上張り断熱層である。特定の実施形態において、個々の多層多機能性熱管理要素15は個々に糊付けなどで基布に結合されている、及び/又は基布に接合されている。特定の実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は直接基布に結合されている。
[0050]様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は様々な方法で基布20に永久的に結合されていてもよく、限定はされないが、糊付け、熱プレス、印刷、又は縫い付けが挙げられる。一部の実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、周波数溶接により、例えば高周波数溶接又は超音波溶接などにより基布20に結合されてもよい。一部の実施形態において、多層多機能性熱管理要素15は、グラビア印刷を使用して基布に結合されてもよい。いくつかの特定の、非限定的な実施例において、グラビア印刷法は、ローラーの彫られたドット又は線に接着剤材料(例えば、多層多機能性熱管理要素15を基布に接合させることになる接着剤)を入れる、接着剤浴中で回転する彫刻ローラーを使用することができる。ローラー上の過剰な接着剤はブレードを使用してふき取ることができ、次いで接着剤は彫刻ローラーと加圧ローラーとの間を通る際に、担体材料上に多層多機能性熱管理材料を含有する箔に付着させることができる。太陽光高吸収率層が低熱放射率層よりも担体材料により近くなるように多層多機能性熱管理材料が担体材料上に置かれ、接着剤は担体材料とは反対側の表面に塗布される。様々な実施形態において、グラビア印刷法としては、ダイレクトグラビア印刷、リバースグラビア印刷、又はディファレンシャルオフセットグラビア印刷を挙げることができ、様々な実施形態において、接着剤重量は、固体のパーセント、グラビア印刷体積、パターン深さ、及び/又はグラビア印刷シリンダーのスピードによって制御することができる。接着剤をグラビア印刷により箔へ塗布するのに続いて、基材(例えば、基布20)を接着剤含有箔に積層させる。次いで積層体を連続プロセスでプレス及び硬化させ、その後担体材料をはがしてグラビア印刷ローラーに彫られたパターンと一致するパターンで多層多機能性熱管理要素15を基材上に残す。
[0051]様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素15はパターンで又は連続若しくは不連続配列で貼り付けられてもよい。例えば、図15A~15Hに示すように、熱管理要素は、所望のパターンで基布に接着された、又は他の方法で固定された、個別の中実又は閉ループ部材の配列の形態をとっていてもよい。そのような構成は、基布が依然として所望の特性(例えば、通気性及びストレッチ性)を発揮するのを可能にしながら、断熱性を使用者にもたらすことが分かった。様々な実施形態において、そのような不連続、個別の、離れた多層多機能性熱管理要素は、円形、三角形、四角形、五角形、六角形、八角形、星形、十字形、三日月形、楕円形、又は任意の他の適切な形状の形態をとっていてもよい。
[0052]図15A~15Hに示される実施形態は離れた、個別の要素として多層多機能性熱管理要素を示すが、いくつかの別の実施形態では、多層多機能性熱管理要素の一部又はすべてが、縞、波線、又はマトリックス/格子パターン、又は基布の部分的な被覆を可能にする任意の他のパターンなど、それらが互いに連結するように配置されていてもよい。例えば、図16A~16Fに示すように、基布に付着させた多層多機能性熱管理要素の構成は、様々な部分的又は完全に連結した要素の形態であってもよく、パターンは不連続要素(図15A~15Hに示すようなもの)及び相互に連結した幾何学的パターン(図16A~16Fに示すようなもの)の両方を組み合わせてもよい。様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素のパターンは、対称、規則的、ランダム、及び/又は非対称であってもよい。さらに、以下で論じるように、多層多機能性熱管理要素のパターンはボディウェアの性能を改善するために戦略的な場所で基布に配置されてもよい。様々な実施形態において、基布の機能を維持しながら特定の領域で向上した断熱特性の必要性のバランスをとるために、多層多機能性熱管理要素のサイズ及び/又は間隔もボディウェアの様々な領域で様々であってもよい。
[0053]様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素の位置、パターン、及び/又は被覆率は様々であってもよい。当然、衣料品の種類に応じて被覆の場所及び比率を変えることができる。一部の実施形態において、多層多機能性熱管理要素による被覆の度合いは、衣料品全体にわたって必要に応じて徐々に変動してもよい。様々な実施形態において、多層多機能性熱管理要素のパターンは、対称、規則的、ランダム、及び/又は非対称であってもよい。さらに、以下で論じるように、多層多機能性熱管理要素のパターンは、ボディウェアの性能を改善するために戦略的な場所で基布の外表面に配置されてもよい。様々な実施形態において、向上した断熱特性の必要性のバランスをとり基布の機能性を維持するために、多層多機能性熱管理要素のサイズも様々であってもよい。
[実施例]
[0054]様々な実施形態において、本明細書に記載の熱管理材料は、本明細書において開示される熱管理材料を有していない他の絶縁材料と比較して、より優れた熱管理特性及び断熱特性を有することが可能である。
[0054]様々な実施形態において、本明細書に記載の熱管理材料は、本明細書において開示される熱管理材料を有していない他の絶縁材料と比較して、より優れた熱管理特性及び断熱特性を有することが可能である。
[0055]ASTM G173は地球表面における太陽スペクトルを記載している。UV領域における全太陽光パワーの割合は3.2%(UVA及びUVB、0.28~0.38μm)、可視領域(0.38~0.78μm)では53.4%、IR領域(0.78~3.0μm)では43.4%である。実質的にすべての太陽エネルギーは<2.5μmの波長に含有される(図2を参照)。
[0056]プランク分布は、所定の絶対温度において黒体表面により放射される放射線を示す(図3を参照)。典型的な表面温度(0~70℃)において、ピーク放射は約10μmである。表面放射は太陽照射よりも大幅に強度が低いが、太陽照射よりもはるかにブロードである。公称の皮膚温度(35℃)では、黒体による放射エネルギーのおよそ95%が5≦λ≦40μmのスペクトル領域内に含有される。
[0057]熱放射率、又は放射率は、物体が放射熱エネルギーを放射する能力の指標である。放射率の値は0~1で変動する。金属は低い熱放射率及び高い熱反射率を示す傾向がある。ポリマーは高い熱放射率及び低い熱反射率を示す傾向がある。
[0058]所定の物体において、その測定される放射率はその表面の材料特性によって決まる。実際に、金属物体を黒色に塗装することにより金属物体の放射率を高めるのは一般的なことであり、なぜなら塗料はポリマーコーティングであり、及び黒色着色剤は典型的には他の着色剤よりも多くの赤外熱放射を吸収及び放射するからである。これは図4に示される試験によって実証される。高放射率表面を作り出すために黒色に塗装されたホットプレート405上に金属プレート401を置いた。高放射率の黒色絶縁テープ406(テープは接着剤層を有するポリマーフィルムである)のテープ片を金属プレート401の上に置いた。一般に熱放射率に比例するラジオシティを直接測定する、スタンド412の上にある赤外(IR)熱画像カメラ410を使用して、この構成を撮像した。このラジオシティはプランク分布にしたがいカメラの内部ソフトウェアを使用して温度へ変換され、結果は典型的には温度、又は見かけ温度として報告される。IRカメラの所定の放射率の設定において、同じ実際の温度で維持された物体の熱放射率はカメラにより測定される見かけ温度に比例することになる。ホットプレートをおよそ37℃に設定し熱画像を測定した。熱電対を使用してホットプレート(矢印415を参照)の温度を確認し、金属プレート(矢印418を参照)はおよそ37℃であった(図4を参照)。
[0059]この試験の結果を図5に示す。加工領域502はマスクされており、これは金属プレート401(図4においてカメラの場所がいかに金属プレートのすぐ上にあるかに留意する)上の熱画像カメラ(例えば、図4のカメラ410)の反射に起因している。塗装された黒色ホットプレート405(Box 2の405aに対応する)は36.5℃の見かけ温度であると思われ、これは熱電対を使用して測定される実際の温度と一致する。対照的に、金属プレート401(Box 1の401aに対応する)は22.4℃の見かけ温度と思われ、これは熱電対を使用して測定される実際の温度よりもはるかに低く、金属プレートが黒色に塗装した領域よりも少ない熱エネルギーを放射することを示している。したがって、物体の最外部の表面が金属である場合、その周囲への放射により熱エネルギーを失うのとは反対に、物体は低熱放射率を示しより多くの熱を保持すると予測される。下層の接着剤層を有する薄いポリマーフィルムである、黒色絶縁テープ406の小片を金属プレート401に置くことにより、これは図5でさらに実証される。黒色絶縁テープ(Box 3の406aに対応する)の見かけ温度は36.8℃であり、これはやはり熱電対を使用して測定される金属プレートの実際の温度と一致する。物体の最外部の表面がポリマーである場合、物体は高い熱放射率を示すと予測され、これはより大きい放射性の熱損失につながる。
[0060]図6、7、9、及び10に示すように、熱管理要素(図6及び図7)及び布表面に結合された熱管理要素(図9及び図10)を試験して熱放射率及び太陽光吸収率を測定した。Laboratory Portable SpectroReflectometer(LPSR)300分光光度計を使用して、一般にはASTM E903に準拠して、紫外線、可視光線、及び近赤外線(UV/Vis/NIR)の波長範囲(0.25<λ<2.5μm)を構成する太陽光の範囲のスペクトル測定を行った。Pike Upward MID積分球を有するNicolet iS50 フーリエ変換赤外(FTIR)分光光度計を使用して、一般にはASTM E408に準拠して、中赤外線(MIR)の熱範囲を構成する2.5~40μmのスペクトル測定を行った。各測定の平均スポットサイズは、UV/Vis/NIR(0.25~2.5μm)ではおよそ7.6mm×2mmの長方形スポット、MIR(2.5~40μm)ではおよそ8.5mm×7.5mmの楕円スポットとした。両方の装置において、測定が多重材料(すなわち、繊維及び要素)布表面のスペクトル応答の平均を表すように、測定スポットサイズは布表面に貼り付けた場合に熱管理要素に対して十分に大きくなるように決定された。これは各装置において様々な位置で行われる3つの試料の測定値どうしのずれを考慮することにより検証された。熱管理要素を厚紙上で測定した。
[0061]反射率及び透過率測定を行った。エネルギー保存より、反射率(ρ(λ))+透過率(τ(λ))+吸収率(α(λ))=1であるので、物体の吸収率はその測定された分光反射率及び分光透過率から計算することができる。キルヒホッフの法則により、分光放射率(ε(λ))は分光吸収率(α(λ))と等しい。布及び厚紙は5≦λ≦40μmで名目上不透明であり(すなわち、τ=0)、したがってα(λ)=1-ρ(λ)=ε(λ)である。
[0062]図6、7、9、及び10を参照すると、薄い黒色ポリマー層が薄い金属層の上にある最外部の層である多層管理要素を含む試料は、純粋に黒色のポリマー熱管理要素よりも低い熱放射率をもたらす。これは予測されなかった驚くべき結果であった。
[0063]具体的には、図6は、銀の熱管理要素(線605)(例えば、太陽光高吸収率層が着色剤を含まない)、本開示の多層多機能性熱管理要素(線610)、及び黒色ポリマー熱管理要素(線615)(例えば、金属を含まない純粋な黒色ポリマー熱管理要素)を含めた様々な熱管理要素の、熱放射率対波長を図示する。図6で示される例において、多層多機能性熱管理要素(線610)は黒色金属多層多機能性熱管理要素を含むものであった。具体的には、低放射率層(例えば、図1の低放射率層16)は金属を含み、太陽光高吸収率層(例えば、図1の太陽光高吸収率層18)はポリマー上層中に黒色着色剤を含むものであった。銀の熱管理要素(線605)は10.3%の重量平均熱放射率を示し、黒色金属多層多機能性熱管理要素(線610)は53.8%の重量平均熱放射率を示し、黒色ポリマー熱管理要素(線615)は91.3%.の重量平均熱放射率を示した。
[0064]図7は、銀の熱管理要素(線705)、多層多機能性熱管理要素(線710)、及び黒色ポリマー熱管理要素(線715)を含めた、図6に関して上記で論じた様々な熱管理要素の、熱放射率対波長を図示する。図6に関して上記で論じたのと同様に、多機能性熱管理要素は黒色金属多層多機能性熱管理要素を含むものであった。銀の熱管理要素(線705)は17.1%の重量平均吸収率を示し、多層多機能性熱管理要素(線710)は91.5%の重量平均吸収率を示し、黒色ポリマー熱管理要素(線715)は93.5%の重量平均熱放射率を示した。
[0065]図9は、2種類の異なる布:黒色基布(線905)及び本開示の多層多機能性熱管理要素が結合され表面の55%を覆っている同じ黒色基布(線910)についての、熱放射率対波長を示す。図9に関して、多機能性熱管理要素は図6及び図7に関して上記で論じたのと同様の黒色金属多層多機能性熱管理要素を含むものであった。多機能性熱管理要素を含まない黒色基布(線905)は93.5%の重量平均放射率を示した。多層多機能性熱管理要素が結合された黒色基布(線910)は68.3%の重量平均放射率を示した。
[0066]図10は、図9に関して上記で論じた2種類の異なる布、具体的には黒色基布(線1005)及び本開示の多層多機能性熱管理要素が結合され表面の55%を覆っている同じ黒色基布(線1010)についての、太陽光吸収率対波長を示す。多機能性熱管理要素を含まない黒色基布(線1005)は91.9%の重量平均吸収率を示した。多層多機能性熱管理要素(線1010)が結合された黒色基布は92.0%の重量平均吸収率を示した。
[0067]標準ホットプレート法を使用して一般にASTM F-1868、Part A:Dry Heat Transportに準拠して、以下の条件下:Tプレート=35℃、Ta周囲=20℃、相対湿度=65%、及び風速=1m/sで、熱抵抗を測定した。布表面に銀箔が積層された6種類の異なる布の結果を表1に示す。各布において、熱抵抗は銀箔が布の最外部の表面にあり熱源とは反対を向いている場合に著しく高い。所定の布において、銀箔の表面被覆率が大きくなると熱抵抗も高くなる。
[0070]布上の本開示の多層管理要素であって、その中で薄いポリマー層(例えば、薄い黒色ポリマー層)が最外部の層であるものは、保温性の向上をもたらす。これは予測されなかった驚くべき結果である。入射太陽光放射がない場合に基布の保温性の向上をもたらすことに加えて、黒色外層による吸収率及び熱管理材料への伝導に起因して太陽放射が熱の投入を増大させる場合、さらなる結果はさらにより向上した保温性を示す。
[0071]保温における、織物の熱放射率及び太陽光吸収率の相対的重要性に対する材料及び環境パラメーターの効果を決定するために熱モデル(図11A)及び熱抵抗ネットワーク(図11B)を開発した。モデルの変数パラメーターとしては、布表面の熱放射率、布表面の太陽光吸収率、布の熱抵抗、布と皮膚との間の空気ギャップ、周囲温度、入射太陽光の割合(すなわち、衣料品の表面に到達する太陽の放射エネルギーのパーセンテージ)、風速、及び活動レベルが挙げられる。熱モデルのいくつかの結果は、3種類の異なる布:黒色基布(線1205)、最外部の表面に50%の銀の熱管理要素を有する同じ黒色基布(線1210)、及び最外部の表面に50%の本開示の多層黒色熱管理要素を有する同じ黒色基布(線1215)について、布に到達する太陽エネルギーの割合に対する皮膚への熱として図12に示される。布に到達する太陽光の割合がゼロであるとき、最外部の表面上に銀の熱管理要素を有する布は最も熱を保持する。これは熱抵抗測定(表1を参照)と一致する。しかし、約3%(矢印1220により図示される)を超えた太陽光の割合では、多層黒色熱管理要素を最外部の表面に有する布が最も熱を保持する。太陽光が全くない状態から最大の太陽光の割合まで、全体の太陽光の割合の範囲にわたって、多層多機能性黒色熱管理要素を最外部の表面に有する布は単独の黒色布よりも多くの熱を保持する。これは多層熱管理要素の低い放射率、高い太陽光吸収率の多機能性と一致し、熱抵抗測定と一致する(表2及び図12を参照)。
[0072]図13は、黒色基布、及び多層多機能性熱管理要素(HME、図13で黒色のドットとして図示される)が結合され表面の55%を覆っている同じ黒色基布により閉じ込められる熱を決定するように行われる実験の概略的な構成を示す。2つの層の繊維性断熱材(1層あたり80gsm)の上に2枚の布を隣り合わせで置く。熱電対(tc)を各布の下(tca及びtcb)、及び断熱材の2つの層の間(tcc及びtcd)に置いた。ホットプレートを深部体温(37℃)付近に設定し、全体の構成を4℃の低温の室内に置いた。概略図で太陽によって表され太陽放射をシミュレートするために使用されるSunlite ENH 250ワット/MR16透明ガラス球を、布表面の約23cm上に置いた。
[0073]図14は、図13に示す実験の構成を使用して収集されたデータのグラフである。シミュレートした太陽放射に曝露する前、多層多機能性熱管理要素(HME)を含む基布の下の定常状態の温度は、断熱材層の内部であっても、HMEを含まない同じ基布の下の定常状態の温度よりも高い。この結果は、HMEを含む布の下でより多くの熱が閉じ込められることを実証する。太陽放射への曝露をシミュレートするために光をつけた後、HMEを含む基布の下の温度は、断熱材層の内部であっても、HMEを含まない同じ基布の下の温度が上昇するよりも高く上昇する。さらに、光を消した後、吸収され布/断熱材積層物に伝導された熱は、HMEを含む基布の下で、断熱材層の内部であっても、HMEを含まない同じ基布の下で吸収され伝導される熱よりも長く保持される。これは、黒色HME及び黒色布の太陽光吸収率値がおよそ同じであるという事実を考慮すると驚くべき結果であった。これらの結果は、HMEが驚くことに、同様の太陽光吸収率により特徴づけられる基布よりも多くの熱を吸収し、それを材料へ伝導し、より長く維持する太陽熱収集器として機能することを表す。
[0074]本明細書においてある実施形態で、外表面及び内表面、並びに基材の外表面に結合された複数の多層多機能性熱管理要素を有する基布を含む、熱管理材料が論じられる。ある例において、複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれは、低熱放射率層、及び太陽光高吸収率層を含んでいてもよく、熱管理材料は重量平均熱放射率が0.8未満である。
[0075]別の実施形態において、ボディウェアの物品は熱管理材料を含み、熱管理材料は、外表面及び内表面、並びに基材の外表面に結合された複数の多層多機能性熱管理要素を有する基布を有する。そのような例において、複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれは、低熱放射率層、及び太陽光高吸収率層を含んでいてもよく、熱管理材料は0.8未満の重量平均熱放射率を有する。
[0076]さらに別の実施形態において、熱管理材料を製造する方法は、外表面及び内表面を有する基布を選択するステップと、1つ又は複数の多層多機能性熱管理要素を基布の外表面に結合させるステップとを含む。そのような例において、1つ又は複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれは低熱放射率層、及び太陽光高吸収率層を含んでいてもよい。
[0077]特定の実施形態が本明細書で例証され説明されているが、当業者は、同じ目的を実現することを意図している多様な代替の及び/若しくは均等の実施形態又は実施を、範囲から逸脱することなく、提示及び説明されている実施形態と置き換えてもよいことを理解することになる。当業者は実施形態が非常に幅広い方法で実施されてもよいことを容易に理解することになる。この出願は本明細書において論じられる実施形態のいかなる変更形態又は変形形態も網羅することを意図している。したがって、実施形態は特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されることを明らかに意図している。
Claims (50)
- 外表面及び内表面を有する基布と、
前記基材の前記外表面に結合された複数の多層多機能性熱管理要素と、を備える熱管理材料であって、
前記複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれが、低熱放射率層、及び、太陽光高吸収率層を含み、
前記熱管理材料は0.8未満の重量平均熱放射率を有する、熱管理材料。 - 前記熱管理材料は少なくとも0.5の重量平均太陽光吸収率を有する、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記熱管理材料は0.1~0.8の重量平均熱放射率を有する、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記低熱放射率層が金属箔である、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記金属箔がアルミニウムである、請求項4に記載の熱管理材料。
- 前記低熱放射率層が5nm~100nmの厚さを有する、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記低熱放射率層の厚さが30~50nmである、請求項6に記載の熱管理材料。
- 前記太陽光高吸収率層が0.1μm~10.0μmの厚さを有する、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記太陽光高吸収率層の厚さが1.0~1.4μmである、請求項8に記載の熱管理材料。
- 前記太陽光高吸収率層がポリマー上層を含む、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記太陽光高吸収率層が着色剤を含む、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記着色剤が黒色着色剤である、請求項11に記載の熱管理材料。
- 前記着色剤が、光に曝露されると透明から有色になるフォトクロミック着色剤である、請求項12に記載の熱管理材料。
- 少なくとも1つの1インチ×1インチの単位セルにおいて、前記複数の多層多機能性熱管理要素の表面被覆面積が、前記基布の前記外表面の約5%~約95%である、請求項1に記載の熱管理材料。
- 前記複数の多層多機能性熱管理要素の表面被覆面積が前記熱管理材料の異なる領域間で異なる、請求項1に記載の熱管理材料。
- 複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれが直径0.1mm~直径10.0mmである、請求項1に記載の熱管理材料。
- コート、ジャケット、靴、ブーツ、スリッパ、手袋、ミトン、帽子、スカーフ、ズボン、靴下、テント、バックパック、寝袋、毛布、シャツ、履物、又はプルオーバーの一部である、請求項1に記載の熱管理材料。
- 熱管理材料を含むボディウェア物品であって、
前記熱管理材料が、外表面及び内表面を有する基布と、
前記基材の前記外表面に結合された複数の多層多機能性熱管理要素とを有し、
であり、
前記複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれが、低熱放射率層、及び、太陽光高吸収率層を含み、
前記熱管理材料が0.8未満の重量平均熱放射率を有する、ボディウェアの物品。 - 前記熱管理材料が少なくとも0.5の重量平均太陽光吸収率を有する、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記熱管理材料が0.1~0.8である重量平均熱放射率を有する、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記低熱放射率層が金属箔である、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記金属箔がアルミニウムである、請求項21に記載のボディウェアの物品。
- 前記低熱放射率層が5nm~100nmの厚さを有する、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記低熱放射率層の厚さが30~50nmである、請求項23に記載のボディウェアの物品。
- 前記太陽光高吸収率層が0.1μm~10.0μmの厚さを有する、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記太陽光高吸収率層の厚さが1.0~1.4μmである、請求項25に記載のボディウェアの物品。
- 前記太陽光高吸収率層がポリマー上層を含む、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記太陽光高吸収率層が着色剤を含む、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記着色剤が黒色着色剤である、請求項28に記載のボディウェアの物品。
- 前記着色剤が光に曝露されると透明から有色になるフォトクロミック着色剤である、請求項28に記載のボディウェアの物品。
- 少なくとも1つの1インチ×1インチの単位セルにおいて、前記複数の熱管理要素の表面被覆面積が、前記基布の前記外表面の約5%~約95%である、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記複数の熱管理要素の表面被覆面積が前記熱管理材料の異なる領域間で異なる、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 前記複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれが直径0.1mm~直径10.0mmである、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- コート、ジャケット、靴、ブーツ、スリッパ、手袋、ミトン、帽子、スカーフ、ズボン、靴下、寝袋、毛布、シャツ、履物、又はプルオーバーである、請求項18に記載のボディウェアの物品。
- 熱管理材料を製造する方法であって、
外表面及び内表面を有する基布を選択するステップと、
1つ又は複数の多層多機能性熱管理要素を前記基布の前記外表面に結合させるステップと、を備え、
前記1つ又は複数の多層多機能性熱管理要素のそれぞれが低熱放射率層、及び、太陽光高吸収率層を含む、方法。 - 前記熱管理材料が少なくとも0.5の重量平均太陽光吸収率を有する、請求項35に記載の方法。
- 前記熱管理材料が0.1~0.8である重量平均熱放射率を有する、請求項35に記載の方法。
- 前記低熱放射率層が金属箔である、請求項35に記載の方法。
- 前記金属箔がアルミニウムである、請求項38に記載の方法。
- 前記低熱放射率層が5nm~100nmの厚さを有する、請求項35に記載の方法。
- 前記低熱放射率層の厚さが30~50nmである、請求項40に記載の方法。
- 前記太陽光高吸収率層が0.1μm~10.0μmの厚さを有する、請求項35に記載の方法。
- 前記太陽光高吸収率層の厚さが1.0~1.4μmである、請求項42に記載の方法。
- 前記太陽光高吸収率層がポリマー上層を含む、請求項35に記載の方法。
- 前記太陽光高吸収率層が着色剤を含む、請求項35に記載の方法。
- 前記着色剤が黒色着色剤である、請求項45に記載の方法。
- 前記着色剤が光に曝露されると透明から有色になるフォトクロミック着色剤である、請求項45に記載の方法。
- 少なくとも1つの1インチ×1インチの単位セルにおいて、前記複数の熱管理要素の表面被覆面積が、前記基布の前記外表面の約5%~約95%である、請求項35に記載の方法。
- 前記複数の熱管理要素の表面被覆面積が前記熱管理材料の異なる領域間で異なる、請求項35に記載の方法。
- 前記複数の熱管理要素のそれぞれが直径0.1mm~直径10.0mmである、請求項35に記載の方法。
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