JP2022551439A - Axl阻害薬製剤 - Google Patents

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アダム シディクイ-ジェイン,
スティーブン エル. ワーナー,
ポール フリン,
彰人 野々山
祥仁 木口屋
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スミトモ ファーマ オンコロジー, インコーポレイテッド
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Abstract

化合物1またはその薬学的に許容され得る塩の製剤が記載される。化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む乾燥ブレンド粉末を有するカプセルも開示される。化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、モノ酒石酸塩、亜酒石酸塩、またはジ酒石酸塩などの化合物1の酒石酸塩であり得、その結晶形態を含む。製剤は、希釈剤(例えば、微結晶性セルロース、ラクトース)、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)および滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)などの添加剤を含み得る。TIFF2022551439000046.tif1924

Description

技術分野
本開示は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩の製剤に関する。
Figure 2022551439000002
背景
AXLは、TAMファミリーの細胞表面受容体チロシンキナーゼである。AXL受容体は、ビタミンK依存性タンパク質成長抑制特異的遺伝子6(GAS6)のような成長因子に結合し、細胞外マトリックスから細胞質にシグナルを伝達する。AXLは自然免疫応答の阻害薬であり、細胞の成長および発達に関連する複数の細胞プロセスにおいて役割を果たし得ることが報告されている。
AXLは、がん細胞増殖、浸潤および遊走、ならびに幹細胞性、血管新生および免疫調節を含む腫瘍成長の様々な側面に関与することが分かっている。したがって、AXLは有望ながん処置標的となる。
概要
一態様では、本開示は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と、1またはそれを超える薬学的に許容され得る添加剤とを含む製剤を提供する。
Figure 2022551439000003
別の態様では、本開示は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と、1またはそれを超える薬学的に許容され得る添加剤とを含むカプセルを提供する。
別の態様では、本開示は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と、1またはそれを超える薬学的に許容され得る添加剤とを含む製剤(例えば、カプセル)を調製するためのプロセスを提供する。
いくつかの実施形態では、1またはそれを超える薬学的に許容され得る添加剤は、微結晶性セルロース、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物)、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、化合物1の酒石酸塩を含む。いくつかの実施形態では、化合物1の酒石酸塩は、化合物1のジ酒石酸塩である。いくつかの実施形態では、化合物1のジ酒石酸塩は、化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aである。
本開示のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、添付の表および図面と併せて、本開示の様々な態様および実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本明細書で引用されるすべての公開された文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1は、例示的な製造プロセスを示すフローチャートである。
図2Aは、結晶形態AのXRPD分析から得られたX線ディフラクトグラムを示す。
図2Bは、結晶形態AのHNMRスペクトルを示す。
図2Cは、結晶形態A’のHNMRスペクトルを示す。
図3Aは、結晶形態BのXRPD分析から得られたX線ディフラクトグラムを示す。
図3Bは、結晶形態BのHNMRスペクトルを示す。
図4Aは、多形形態DについてのXRPD分析から得られたX線ディフラクトグラムを示す。
図4Bは、結晶形態DのHNMRスペクトルを示す。
図5は、結晶形態Aについて得られたTGAおよびDSCプロットを示す。
図6は、形態B(上側)と形態A(下側)との比較を示す。
図7は、形態Bの特徴的なXRPDピークを示す。
図8は、形態BのTGA/DSC曲線を示す。
図9は、形態Dの特徴的なXRPDピークを示す。
図10は、形態DのTGA/DSC曲線を示す。
図11Aは、結晶形態A、BおよびCのXRPDディフラクトグラムの比較を示す。
図11Bは、結晶形態D、E、F、G、HおよびIのXRPDディフラクトグラムの比較を示す。
図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。 図12A~Iは、結晶形態A~Iの熱挙動(DSC/TGAチャート)を示す。
図13は、形態A’、A、B、CおよびDの水分収着等温線を示す。
図14は、形態Aおよび形態Dの水分収着等温線の前後でのXRPDパターンの比較を示す。
図15は、形態Aおよび形態BについてのラマンスペクトルおよびそのPCAデータを示す。
図16A~Dは、実施例7の反応生成物のHNMRスペクトルを示す。 図16A~Dは、実施例7の反応生成物のHNMRスペクトルを示す。 図16A~Dは、実施例7の反応生成物のHNMRスペクトルを示す。 図16A~Dは、実施例7の反応生成物のHNMRスペクトルを示す。
詳細な説明
I.定義
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。したがって、以下の用語は、以下の意味を有することが意図される:
本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈上他に明確に示されない限り、複数形も含むことが意図される。
他に明記されない限り、「含む(includes)」(または、例えば、「include」、「including」などの、その変形語)という語は、オープンエンドであることが意図される。例えば、「Aは1、2および3を含む」は、Aが1、2および3を含むがこれらに限定されないことを意味する。
文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、本明細書および特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」という語、ならびに「comprises」および「comprising」などのその変形語は、開放的で包括的な意味(すなわち、「含むが限定されない」として)で解釈されるべきである。
「薬学的に許容され得る」または「生理学的に許容され得る」とは、動物のまたはヒトの医薬用途に適した製剤を調製するのに有用な化合物、塩、組成物、剤形および他の材料を指す。
「薬学的に許容され得る塩」は、酸付加塩および塩基付加塩の両方を含む。
「薬学的に許容され得る酸付加塩」とは、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的にまたは他の点で望ましくないものではなく、無機酸、例えば限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、および有機酸、例えば限定されないが、酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4-アセトアミド安息香酸、カンファー酸、カンファー-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2-オキソ-グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフタレン-1、5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸(例えば、L-(+)-酒石酸)、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などで形成される塩を指す。
「薬学的に許容され得る塩基付加塩」とは、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的にまたは他の点で望ましくないものではない塩を指す。これらの塩は、無機塩基または有機塩基を遊離酸に添加することによって調製される。無機塩基から誘導される塩としては、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などが挙げられる。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩である。有機塩基から誘導される塩としては、限定されないが、第一級、第二級および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2-ジメチルアミノエタノール、2ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられる。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容され得る塩としては、第四級アンモニウム塩、例えば、第四級アミンアルキルハライド塩(例えば、臭化メチル)が挙げられる。
「約」および「ほぼ」は、特定の固体形態を記述するために提供される数値または値の範囲、例えば、特定の温度または温度範囲(例えば、融解、脱水、脱溶媒もしくはガラス転移を説明するものなど)、質量変化(例えば、温度もしくは湿度の関数としての質量変化など)、溶媒または含水量(例えば、質量もしくは百分率に関して)、またはピーク位置(例えば、IRもしくはラマン分光法もしくはXRPDによる分析において)が使用される場合、値または値の範囲が、特定の固体状態の形態を記述しながらも、当業者にとって合理的と考えられる程度まで逸脱し得ることを示す。具体的には、「約」および「ほぼ」という用語は、この文脈で使用される場合、数値または値の範囲が、特定の組成物または固体形態を記述しながらも、列挙された値または値の範囲の20%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%または0.01%だけ変動し得ることを示す。
本明細書で使用される「実質的に同一」とは、典型的には試料の配置もしくは取り扱いまたはトレースもしくは物理的特性を取得するために用いられる機器の同一性に関連する変動の範囲内で、または実験室環境もしくは分析機器内でもしくはそれらの間で通常遭遇する他の変動もしくは変化に起因して、ピーク位置および振幅もしくは強度が同等である値またはデータトレースにおいて同等である測定された物理的特性を指す。
本明細書で使用される「実質的に純粋」とは、約3重量%未満もしくは約2重量%未満の総不純物、またはより好ましくは約1重量%未満の水、および/または約0.5重量%未満の不純物、例えば分解もしくは合成副生成物もしくは残留有機溶媒を含有する、本明細書に記載される化合物の固体形態を指す。
本明細書で使用される「本質的に純粋」とは、形態中の不純物または関連物質の合計が1重量%未満、好ましくは0.75重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満であり、残留溶媒および水が1重量%未満、好ましくは0.75重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、さらにより好ましくは0.25重量%未満である、本明細書に記載される化合物の形態を指す。
本明細書における「結晶形態」という用語および関連する用語は、多形、溶媒和物、水和物、混合溶媒和物、共結晶および他の分子複合体を含むがこれらに限定されない、所与の物質の様々な結晶状態を指す。結晶形態はまた、擬似多形もしくは多形形態の組み合わせ、1もしくはそれを超える多形形態と1もしくはそれを超える擬似多形との組み合わせ、またはそのような形態と物質の非晶質もしくは非固体状態形態との組み合わせなど、所与の物質の様々な結晶状態の混合物であってもよいが、必ずしもそうである必要はない。典型的な組み合わせは、2つもしくはそれを超える多形もしくは擬似多形形態、例えば、多形形態と擬似多形形態との混合物、または多形もしくは擬似多形形態と非晶質材料との混合物である。典型的には、結晶形態は、典型的にはそれらのXRPDパターンによって互いに区別可能である。結晶形態は異なるがXRPDパターンが本質的に同一の固体形態は、物理的形状に関連した異なる特性を示すことがあり得るため、異なる結晶形態であると考えられる。物理的形状に関連する特性としては、溶解速度、安定性、吸湿性、機械的特性、例えば硬度、引張強度、適合性(打錠)および取り扱い関連するもの、例えば、異なる多形について本明細書に記載される流動性、ろ過性、ブレンド性および他の物理的または薬学的特性が挙げられる。
本明細書に開示される実施形態はまた、1もしくはそれを超える原子が異なる原子量または質量数を有する原子によって置き換えられることによって同位体標識されている化合物1の薬学的に許容され得る塩(すなわち、化合物1の薬学的に許容され得る塩の「同位体形態」)を包含することも意図している。開示される化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素およびヨウ素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iが挙げられる。これらの放射性標識化合物は、例えば、作用部位もしくは作用様式、または薬理学的に重要な作用部位への結合親和性を特徴付けることによって、化合物の有効性を決定または測定するのに役立つ可能性がある。化合物1のある種の同位体標識された薬学的に許容され得る塩、例えば、放射性同位体を組み込んだ塩は、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。放射性同位体トリチウム(すなわち、H)および炭素-14(すなわち、14C)は、それらの組み込みの容易さおよび容易な検出手段の観点から、この目的に特に有用である。
ジュウテリウム(すなわち、H)などのより重い同位体による置換は、より高い代謝安定性から生じる特定の治療上の利点、例えば、インビボ半減期の増加または必要用量の減少をもたらすことができ、ひいてはいくつかの状況では好ましい。
11C、18F、15Oおよび13Nなどの陽電子放出同位体による置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出トポグラフィー(PET)研究において有用であり得る。化合物1の同位体標識塩は、一般に、当業者に公知の従来の技術によって、または以前に用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して以下に示される実施例に記載されるものと同様のプロセスによって調製され得る。
「互変異性体」とは、分子のある原子から同じ分子の別の原子へのプロトンシフトを指す。したがって、実施形態は、開示される化合物の互変異性体を含む。
「単位用量」は、所定量の有効成分を含む医薬組成物の個別量である。有効成分の量は、一般に、対象に投与されるであろう有効成分の用量および/またはそのような用量の好都合な分量、例えばそのような用量の2分の1または3分の1に等しい。
本明細書で使用される化学命名法および構造図は、ACD/Name Version 9.07ソフトウェアプログラムおよび/またはChemDraw Ultra Version 11.0.1ソフトウェア命名プログラム(CambridgeSoft)を使用したI.U.P.A.C.命名システムの改変形態である。本明細書で用いられる複雑な化学名の場合、置換基は、典型的には、それが結合する基の前に命名される。例えば、シクロプロピルエチルは、シクロプロピル置換基を有するエチル骨格を含む。以下に説明される場合を除き、すべての結合は、本明細書の化学構造図において、価数を揃えるのに十分な水素原子に結合していると仮定される一部の炭素原子上のすべての結合を除いて特定される。
II.製剤
本開示は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む製剤を提供する。
Figure 2022551439000004
いくつかの実施形態では、製剤は経口投与用である。いくつかの実施形態では、製剤は固体製剤である。いくつかの実施形態では、製剤は乾燥ブレンド粉末である。いくつかの実施形態では、製剤はカプセルである。いくつかの実施形態では、製剤は、カプセルシェルと、カプセルシェル内に封入された乾燥ブレンド粉末とを含むカプセルである。
いくつかの実施形態では、製剤は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む。いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、酒石酸塩である。
いくつかの実施形態では、製剤は、約0.1重量%~約50重量%の化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約0.5重量%~約30重量%の化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む。
いくつかの実施形態では、製剤は、約0.1重量%~約50重量%の化合物1の酒石酸塩を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約0.5重量%~約30重量%の化合物1の酒石酸塩を含む。化合物1の酒石酸塩の様々な形態が本明細書に記載されており、例えば、化合物1の酒石酸塩の1つの形態は、化合物1のジ酒石酸塩である。化合物1の酒石酸塩の別の形態は、化合物1の亜酒石酸塩(sub-tartrate salt)である。いくつかの実施形態では、化合物1のジ酒石酸塩は、化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aである。いくつかの実施形態では、化合物1の亜酒石酸塩は、化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bである。
いくつかの実施形態では、製剤は、単位用量の化合物1またはその薬学的に許容され得る塩(例えば、酒石酸塩)を含む。単位用量は、約1~100mgの化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含み得る。単位用量は、約1~100mgの化合物1の酒石酸塩、例えば、約1~100mgの化合物1の(例えば、結晶形態Aの)ジ酒石酸塩、または例えば、約1~100mgの(例えば、結晶形態Bの塩)亜酒石酸塩を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される単位用量は、約1mg、4mg、16mg、25mg、50mg、75mgもしくは100mgの化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される単位用量は、約1mg、4mg、16mg、25mg、50mg、75mgもしくは100mgの化合物1の酒石酸塩、例えば、約1mg、4mg、16mg、25mg、50mg、75mgもしくは100mgの化合物1の(例えば、結晶形態Aの)ジ酒石酸塩、または例えば、約1mg、4mg、16mg、25mg、50mg、75mgもしくは100mgの化合物1の(例えば、結晶形態Bの)亜酒石酸塩を含み得る。様々な実施形態では、製剤中の化合物1の酒石酸塩の量は、塩形態の重量として、すなわち、酒石酸イオンの重量を含めて表される。
いくつかの実施形態では、製剤は、1またはそれを超える薬学的に許容され得る添加剤を含む。いくつかの実施形態では、製剤は希釈剤を含む。例えば、製剤は、微結晶性セルロース、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物)、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、微結晶性セルロースおよびラクトース一水和物を含む。微結晶性セルロースの1つの適切な形態は、市販のAvicel PH-112である。ラクトース一水和物は、ラクトースの適切な形態である。しかしながら、ラクトースの他の形態を、本明細書に記載される様々な実施形態ではラクトース一水和物の代わりに(または、ラクトース一水和物と組み合わせて)使用してもよい。
いくつかの実施形態では、製剤は、約50重量%~約98重量%の1またはそれを超える希釈剤を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約5重量%~約50重量%の微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約15重量%~約25重量%の微結晶性セルロースを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約25重量%~約90重量%のラクトース一水和物を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約50重量%~約75重量%のラクトース一水和物を含む。
いくつかの実施形態では、製剤は、微結晶性セルロース、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物)、またはそれらの組み合わせから選択される希釈剤を約50重量%~約98重量%含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースおよび約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、微結晶性セルロースおよびラクトース一水和物を、約0.1:1~約1:1、例えば、約0.2:1~約0.5:1、約0.25:1~約0.35:1、または約0.3:1の比で含む。希釈剤の流動特性は、製造中のブレンドの全体的な流動性を改善するのに役立ち、ひいては製剤の所望のブレンド均一性および含量均一性を達成するのに役立つ。
いくつかの実施形態では、製剤は崩壊剤を含む。例えば、製剤はクロスカルメロースナトリウムを含む。クロスカルメロースナトリウムの1つの適切な形態は、市販のAc-di-solである。いくつかの実施形態では、製剤は、約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約2重量%~約4重量%のクロスカルメロースナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約3重量%のクロスカルメロースナトリウムを含む。崩壊剤は、カプセル充填中(特に、自動カプセル充填)にスラグを破壊することによってスラグ形成を減少させ、最終的に溶解の改善をもたらす。
いくつかの実施形態では、製剤は滑沢剤を含む。例えば、製剤はステアリン酸マグネシウムを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。いくつかの実施形態では、製剤は、約1重量%のステアリン酸マグネシウムを含む。滑沢剤は、更なる処理中のブレンドの粘着を低減し、例えば、カプセル充填中のカプセル充填器(例えば、自動カプセル充填器)への付着を回避する。
いくつかの実施形態では、製剤は、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と、微結晶性セルロースと、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物)と、クロスカルメロースナトリウムと、ステアリン酸マグネシウムとを含む。
いくつかの実施形態では、製剤は、化合物1の酒石酸塩を含む。いくつかの実施形態では、化合物1の酒石酸塩は、化合物1のジ酒石酸塩である。いくつかの実施形態では、化合物1の酒石酸塩は、化合物1のモノ酒石酸塩である。いくつかの実施形態では、化合物1の酒石酸塩は、化合物1の亜酒石酸塩である。
いくつかの実施形態では、化合物1のジ酒石酸塩は、形態Aの結晶性塩である。いくつかの実施形態では、化合物1のモノ酒石酸塩は、形態Dの結晶性塩である。いくつかの実施形態では、化合物1の亜酒石酸塩は、形態Bの結晶性塩である。
いくつかの実施形態では、製剤は、
約0.5重量%~約30重量%の化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と、
約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
を含む。
いくつかの実施形態では、製剤は、4mg、25mgまたは100mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aの単位用量を含む。いくつかの実施形態では、製剤は、1mg、4mgまたは16mgの化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bの単位用量を含む。
いくつかの実施形態では、製剤は、直接乾式ブレンドプロセスによって調製される。
いくつかの実施形態では、製剤はカプセルであり、製剤中の化合物1またはその薬学的に許容され得る塩、微結晶性セルロース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの百分率は、カプセルシェルを除いたカプセルの重量パーセントで表される。
いくつかの実施形態では、乾燥ブレンド粉末を封入するカプセルシェルを含むカプセルが提供され、粉末は、化合物1の酒石酸塩と、微結晶性セルロースと、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物)と、クロスカルメロースナトリウムと、ステアリン酸マグネシウムとを含む。
いくつかの実施形態では、乾燥ブレンド粉末は、
約0.5重量%~約30重量%の化合物1のジ酒石酸塩と、
約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
を含む。
いくつかの実施形態では、
化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
微結晶性セルロースと、
ラクトース一水和物と、
クロスカルメロースナトリウムと、
ステアリン酸マグネシウムと
を含む製剤が提供される。
いくつかの実施形態では、
約0.5重量%~約30重量%の化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
を含む製剤が提供される。
いくつかの実施形態では、
約4mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
約30~約40mgの微結晶性セルロースと、
約100~約150mgのラクトース一水和物と、
約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
を含む単位剤形が提供される。
いくつかの実施形態では、
約25mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
約27~約37mgの微結晶性セルロースと、
約80~約120mgのラクトース一水和物と、
約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
を含む単位剤形が提供される。
いくつかの実施形態では、
約100mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
約50~約70mgの微結晶性セルロースと、
約150~約250mgのラクトース一水和物と、
約8~約14mgのクロスカルメロースナトリウムと、
約2~約5mgのステアリン酸マグネシウムと
を含む単位剤形が提供される。
いくつかの実施形態では、乾燥ブレンド粉末は、
約0.5重量%~約30重量%の化合物1の亜酒石酸塩と、
約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
を含む。
いくつかの実施形態では、
化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bと、
微結晶性セルロースと、
ラクトース一水和物と、
クロスカルメロースナトリウムと、
ステアリン酸マグネシウムと
を含む製剤が提供される。
いくつかの実施形態では、
約0.5重量%~約30重量%の化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bと、
約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
を含む製剤が提供される。
いくつかの実施形態では、
約1mgの化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bと、
約30~約40mgの微結晶性セルロースと、
約100~約150mgのラクトース一水和物と、
約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
を含む単位剤形が提供される。
いくつかの実施形態では、
約4mgの化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bと、
約30~約40mgの微結晶性セルロースと、
約100~約150mgのラクトース一水和物と、
約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
を含む単位剤形が提供される。
いくつかの実施形態では、
約16mgの化合物1の亜酒石酸塩の結晶形態Bと、
約30~約40mgの微結晶性セルロースと、
約100~約150mgのラクトース一水和物と、
約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
を含む単位剤形が提供される。
III.製造プロセス
いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を含む製剤(例えば、カプセル)を調製するためのプロセスが本明細書に提供される。
いくつかの実施形態では、本プロセスは直接乾式ブレンドプロセスである。
いくつかの実施形態では、上記プロセスは、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を、1またはそれを超える添加剤、例えば、1またはそれを超える希釈剤、崩壊剤および/または滑沢剤と直接ブレンドするステップを含む。直接ブレンドは、ブレンダー、例えば、ターブラブレンダーで行ってもよい。ブレンドは、約40~45(例えば、約42)回転/分(rpm)の速度であってもよい。直接ブレンドは逐次的であってもよい。例えば、化合物1またはその塩は、最初に第1の希釈剤(例えば、ラクトース)とブレンドし、次に第2の希釈剤(例えば、微結晶性セルロース)とブレンドし、次に崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)とブレンドし、最後に滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)とブレンドしてもよい。
いくつかの実施形態では、上記プロセスは、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩(例えば、酒石酸塩)を篩分けするステップおよび/または1もしくはそれを超える添加剤を篩分けするステップを含む。例えば、いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、ブレンドする前に100#シフターによって篩分けされる。いくつかの実施形態では、希釈剤(ラクトース、MCC)、崩壊剤(クロスカルメロースナトリウム)および/または滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム)は、ブレンドへのそれぞれの添加の前にシフター(例えば、30#、40#、または60#のシフター)によって篩分けされる。いくつかの実施形態では、ブレンドされた混合物は、ブレンド後に再度(例えば、40#のシフターを通して)篩分けされる。
いくつかの実施形態では、プロセスは研和ステップを含む。いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、ブレンダーに添加される前に研和される。研和は乳鉢で乳棒を用いて行ってもよい。いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、ラクトース(例えば、ラクトース一水和物)と一緒に研和される。いくつかの実施形態では、ラクトースは、研和中に乳鉢内のAPIに徐々に添加される。
いくつかの実施形態では、カプセル製剤を調製するためのプロセスであって、
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を篩分けするステップと、
ラクトース一水和物を篩分けするステップと、
化合物1またはその薬学的に許容され得る塩およびラクトース一水和物を微結晶性セルロースとブレンドして、第1の乾燥ブレンドを形成するステップと、
第1の乾燥ブレンドをクロスカルメロースナトリウムとブレンドして、第2の乾燥ブレンドを形成するステップと、
ステアリン酸マグネシウムを第2の乾燥ブレンドとブレンドして最終的な乾燥ブレンドを形成するステップと、
最終的な乾燥ブレンドをカプセルシェルに充填してカプセル製剤を形成するステップと
を含むプロセスが提供される。
いくつかの実施形態では、ラクトース一水和物は、微結晶性セルロースおよび化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と徐々にブレンドされる。
いくつかの実施形態では、第1の乾燥ブレンドおよび/または第2の乾燥ブレンドを形成するためのブレンドは、約40~約45rpmでブレンドするステップを含む。
いくつかの実施形態では、カプセル製剤を調製するためのプロセスであって、
乳鉢内で化合物1またはその薬学的に許容され得る塩およびラクトース一水和物を研和して研和物を形成するステップと、
ブレンダー中で研和物を微結晶性セルロースとブレンドして第1の乾燥ブレンドを形成するステップと、
第1の乾燥ブレンドをクロスカルメロースナトリウムとブレンドして第2の乾燥ブレンドを形成するステップと、
ステアリン酸マグネシウムを第2の乾燥ブレンドとブレンドして最終的な乾燥ブレンドを形成するステップと、
最終的な乾燥ブレンドをカプセルシェルに充填してカプセル製剤を形成するステップと
を含むプロセスが提供される。
いくつかの実施形態では、ラクトース一水和物は、研和中に徐々に添加される。
いくつかの実施形態では、本プロセスはさらに、研和の前に、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩および/またはラクトース一水和物を篩分けするステップを含む。
いくつかの実施形態では、本プロセスはさらに、ブレンドする前に、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウムおよび/またはステアリン酸マグネシウムを篩分けするステップを含む。
いくつかの実施形態では、第1の乾燥ブレンドおよび/または第2の乾燥ブレンドを形成するためのブレンドは、約40~約45rpmでブレンドするステップを含む。
IV.化合物1の酒石酸塩
いくつかの実施形態では、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩は、化合物1の酒石酸塩である。例えば、本明細書に記載される製剤は、化合物1の酒石酸塩を含み得る。別の例として、本明細書に記載されるプロセスは、化合物1の酒石酸塩の使用を含み得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される酒石酸塩は、約1:1~約2:1の酒石酸対化合物1のモル比を有し得る。例えば、酒石酸塩は、酒石酸対化合物1のモル比が約2:1(ジ酒石酸塩)、あるいは約1.2:1(亜酒石酸塩)または約1:1(モノ酒石酸塩)であってもよい。本明細書に開示される酒石酸塩のいずれも、L-(+)-酒石酸の塩であり得る。
本開示はまた、本明細書に開示される酒石酸塩のいずれかの結晶形態を提供する。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約2:1の酒石酸対化合物1のモル比を有する結晶形態Aである。いくつかの例では、形態Aは、実質的に純粋な形態であり得る。いくつかの実施形態では、結晶形態は形態Aを含む。いくつかの実施形態では、結晶形態は、本質的に形態Aからなる。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約1.2:1の酒石酸対化合物1のモル比を有する形態Bである。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約1:1の酒石酸対化合物1のモル比を有する形態Dである。
本明細書に開示される結晶形態のいずれも、60±5%の相対湿度で約25℃±2℃で最大約15日間貯蔵した後、少なくとも99%の初期純度および少なくとも99%のその後の純度を有し得る。いくつかの実施形態では、結晶形態は、75±5%の相対湿度で約40℃±2℃で最大約15日間保存した後、少なくとも99%の初期純度および少なくとも99%のその後の純度であり得る。
本明細書に開示される酒石酸塩のいずれかまたは本明細書に開示される結晶形態のいずれかを含む組成物も本開示の範囲内である。いくつかの実施形態では、組成物は、実質的に純粋な形態の形態Aを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも90重量%の形態Aを含む。いくつかの実施形態では、組成物は、本質的に結晶形態Aからなる。
特定の実施形態では、酒石酸塩は、L-(+)-酒石酸の塩である。特定の実施形態では、化合物1の酒石酸塩は、結晶性または部分的に結晶性の固体である。
化合物1の他の塩形態が提供される。塩は、薬学的に許容され得る塩であり得る。化合物1の薬学的に許容され得る塩は、以下の構造によって表され得る:
Figure 2022551439000005
式中、B-は、塩形成に使用される酸の共役塩基である。特定の実施形態では、薬学的に許容され得る塩はリン酸塩である。特定の実施形態では、薬学的に許容され得る塩はリンゴ酸塩である。特定の実施形態では、薬学的に許容され得る塩はコハク酸塩である。特定の実施形態では、薬学的に許容され得る塩はベンゼンスルホン酸塩である。
化合物1のいくつかの塩をスクリーニングした。酒石酸塩は、バイオアベイラビリティなどの好ましい薬物動態特性を示す。実施例を参照されたい。
1.化学量論的形態および結晶形態
いくつかの実施形態では、酒石酸対化合物1のモル比は、約4:1~約1:4、約3.5:1~約1:3.5、約3.2:1~約1:3.2、約3:1~約1:3、約2.7:1~約1:2.7、約2.5:1~約1:2.5、約2.2:1~約1:2.2、約2:1~約1:2.2、約1.8:1~約1:2.2、約1.5:1~約1:2.2、約1.2:1~約1:2.2、約1.1:1~約1:2.2、約0.8:1~約1:2.2、約0.5:1~約1:2.2、約0.2:1~約1:2.2、約0.1:1~約1:2.2、または約2:1~約1:2.5の範囲である。
特定の実施形態では、酒石酸対化合物1のモル比は、約1:1、例えば、約0.8:1~約1.2:1である。特定の実施形態では、モル比は、0.8:1、0.9:1、1:1、1.1:1または1.2:1である。一実施形態では、モル比は1:1である。別の実施形態では、モル比は1.2:1である。一実施形態は、以下の構造(IIa)を有する酒石酸塩を提供する。
Figure 2022551439000006
特定の実施形態では、化合物1の酒石酸塩は、以下の構造(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIf)または(IIg)のうちの1つを有する:
Figure 2022551439000007
a.形態B
特定の実施形態では、約1:1の化学量論比を有する酒石酸塩は結晶形態Bであり、粉末X線回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、および熱重量分析(TGA)のうちの1またはそれを超えるものによって特徴付けられる。一実施形態では、形態Bは、1:1の酒石酸対化合物1のモル比を有する。別の実施形態では、形態Bは、1.2:1の酒石酸対化合物1のモル比を有する。1.2:1の酒石酸対化合物1の比を有する化合物1の酒石酸塩は、本明細書では「化合物1の亜酒石酸塩」と呼ばれる。
特定の実施形態では、形態Bは、約22℃の温度で7.5±0.2、10.3±0.2、18.9±0.2および19.0±0.2から選択される2θの単位で2またはそれを超えるピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。特定の実施形態では、形態BのXRPDパターンは、7.5±0.2、10.3±0.2、18.9±0.2および19.0±0.2から選択される2、3または4のピークを含む。特定の実施形態では、XRPDパターンは、図3AのXRPDパターンと実質的に同一である。特定の実施形態では、XRPDパターンは、図7に列記されるピークから選択される1またはそれを超える(例えば、1、2、3、4または5)更なるピークを含む。
特定の実施形態では、形態Bは、約101.9の単位℃の吸熱ピークを含むDSCサーモグラムによって特徴付けられる。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約140.1の単位℃の吸熱ピークを含む。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約101.9および140.1の単位℃の吸熱ピークを含む。一実施形態では、DSCサーモグラムは、図8のものと実質的に同一である。
特定の実施形態では、形態Bは、160℃で約2.3%の重量減少を示すTGAサーモグラムによって特徴付けられる。一実施形態では、TGAサーモグラムは、図8に示されるサーモグラムと実質的に同一である。
形態Bの物理的および化学的特性が実施例に記載される。
b.形態D
特定の実施形態では、約1:1の化学量論比を有する酒石酸塩は結晶形態Dのものであり、XRPD、DSCおよびTGAの1またはそれを超えるものによって特徴付けられる。一実施形態では、形態Dは、1:1の酒石酸対化合物1のモル比を有する。
特定の実施形態では、形態Dは、約22℃の温度で12.8±0.2および18.9±0.2に2θの単位でピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。特定の実施形態では、XRPDパターンは、図4Aのものと実質的に同一である。特定の実施形態では、XRPDパターンは、図9に列記されるピークから選択される1またはそれを超える(例えば、1、2、3、4または5)更なるピークを含む。
特定の実施形態では、形態Dは、約79.4の単位℃の吸熱ピークによって特徴付けられる。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約140.7の単位℃の吸熱ピークを含む。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約79.4および140.7の単位℃の吸熱ピークを含む。一実施形態では、DSCサーモグラムは、図10のものと実質的に同一である。
特定の実施形態では、形態Dは、160℃で約2.0%の重量減少を示すTGAサーモグラムによって特徴付けられる。一実施形態では、TGAサーモグラムは、図10のものと実質的に同一である。
特定の実施形態では、約1:1の化学量論比を有する酒石酸塩は、形態Dを含む。特定の実施形態では、約1:1の化学量論を有する酒石酸塩は、本質的に形態Dからなる。特定の実施形態では、形態Dは、本質的に純粋である。
形態Bの物理的および化学的特性が実施例に記載される。形態Bの毒物動態学的および毒物学的プロファイルも実施例に記載される。
c.形態A’
特定の実施形態では、約1.5:1の化学量論比を有する酒石酸塩は、結晶形態A’のものであり、XRPD、DSCおよびTGAの1またはそれを超えるものによって特徴付けられる。特定の実施形態では、酒石酸対化合物1のモル比は、約1.5:1、例えば、約1.4:1~約1.6:1である。特定の実施形態では、モル比は、1.4:1、1.5:1または1.6:1である。一実施形態では、モル比は1.5:1である。特定の実施形態では、結晶形態A’は、約182.3℃の吸熱ピークを含むDSCサーモグラムによって特徴付けられる。特定の実施形態では、吸熱ピークは、約170.5℃の開始温度を有する。
特定の実施形態では、約1.5:1の化学量論を有する酒石酸塩は、形態A’を含む。特定の実施形態では、約1.5:1の化学量論を有する酒石酸塩は、本質的に形態A’からなる。特定の実施形態では、形態A’は、本質的に純粋である。
d.形態A
特定の実施形態では、約2:1の化学量論比を有する酒石酸塩は、結晶形態Aのものであり、XRPD、DSCおよびTGAの1またはそれを超えるものによって特徴付けられる。特定の実施形態では、酒石酸対化合物1のモル比は、約2.2:1~約1.9:1の範囲である。一実施形態では、モル比は2:1である。
特定の実施形態では、形態Aは、約22℃の温度で7.0±0.2、11.2±0.2、15.4±0.2、16.3±0.2、17.1±0.2、19.9±0.2、21.6±0.2および25.5±0.2から選択される2θの単位で3またはそれを超えるピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられる。特定の実施形態では、形態AのXRPDパターンは、7.0±0.2、11.2±0.2、15.4±0.2、16.3±0.2、17.1±0.2、19.9±0.2、21.6±0.2および25.5±0.2から選択される3、4、5、6、7または8のピークを含む。特定の実施形態では、XRPDパターンは、図2AのXRPDパターンと実質的に同一である。特定の実施形態では、XRPDパターンは、表1に列記されるピークから選択される1またはそれを超える(例えば、1、2、3、4、または5)更なるピークを含む。
Figure 2022551439000008
Figure 2022551439000009
特定の実施形態では、形態Aは、約185.0℃~194.0℃での吸熱ピーク値を含むDSCサーモグラムによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、吸熱ピーク値は、約186.0℃~193.0℃、約187.0℃~192.0℃、または約188.0℃~191.0℃の範囲の温度である。いくつかの実施形態では、吸熱ピーク値は、約189.1℃である。
特定の実施形態では、形態Aは、約148.0℃~155.0℃での吸熱ピーク値を含むDSCサーモグラムによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、吸熱ピーク値は、示差走査熱量測定によって決定される場合、約150.0℃~154.0℃、約151.0℃~153.0℃、または約151.5℃~152.5℃の範囲の温度である。いくつかの実施形態では、吸熱ピーク値は、約152.1℃である。
特定の実施形態では、形態Aは、約185.0℃~194.0℃および約148.0℃~155.0℃での吸熱ピーク値を含むDSCサーモグラムによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、吸熱ピーク値は、約186.0℃~193.0℃、約187.0℃~192.0℃、または約188.0℃~191.0℃および約150.0℃~154.0℃、約151.0℃~153.0℃、または約151.5℃~152.5℃の範囲の温度である。いくつかの実施形態では、吸熱ピーク値は、約189.1℃および約152.1℃である。
特定の実施形態では、形態Aは、約107.8の単位℃の吸熱ピークを含むDSCサーモグラムによって特徴付けられる。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約152.1の単位℃の吸熱ピークを含む。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約189.1の単位℃の吸熱ピークを含む。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは、約107.8、約152.1および約189.1の単位℃の吸熱ピークを含む。特定の実施形態では、DSCサーモグラムは図5のものと実質的に同一である。
特定の実施形態では、形態Aは、160℃で約1.8%の重量減少を示すTGAサーモグラムによって特徴付けられる。特定の実施形態では、TGAサーモグラムは図5のものと実質的に同一である。
特定の実施形態では、約2:1の化学量論比を有する酒石酸塩は、形態Aを含む。特定の実施形態では、約2:1の化学量論を有する酒石酸塩は、本質的に形態Aからなる。特定の実施形態では、形態Aは、本質的に純粋である。形態Aの物理的および化学的特性が実施例に記載される。
e.形態C、E、F、G、HおよびI
化合物1の酒石酸塩は、表2にまとめられるように、他の結晶形態で存在する。
Figure 2022551439000010
多形スクリーニング研究から、10の結晶形態、形態A(1:2)、A’(1:1.5)、B、C、D、E、F、G、HおよびIを、図11に示すようにXRPDパターンによって割り当てた。これらの結晶形態の熱挙動(DSC/TGAチャート)が図12A~12Iに示される。
以下に記載されるスラリースクリーンおよび溶媒スクリーンを実施例11の方法に従って行った。
Figure 2022551439000011
Figure 2022551439000012
Figure 2022551439000013
Figure 2022551439000014
表4(上記)に示される溶媒スクリーンにおいて、形態Cを、HOとアルコール、例えばメタノールと2-プロパノールとの混合物を用いた形態A’の再結晶によって形成した。熱分析チャートにおいて、図12Cに示すように、約10%の重量減少および広い吸熱ピークが観察された。これは、形態Cがアルコールとの溶媒和物であり得、温度の上昇に応じてアルコールが除去されたことを示唆した。
表6に示すように、形態Eを、室温にてメタノール中のみで形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。図12Eに示される熱分析チャートでは、約4%の重量減少が観察された。
表6に示すように、形態Fを、室温および50℃にてアルコールとHOとの混合物中で形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。図12Fに示される熱分析チャートでは、約6%の重量減少が観察された。
表6に示すように、形態Gを、室温および50℃にてHO中で形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。熱分析チャートを図12Gに提供した。
表6に示すように、形態Hを、室温にてメタノール-HO(5:1)中のみで形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。熱分析チャートを図12Hに提供する。
表6に示すように、形態Iを、50℃にてアセトニトリル-HO(10:1)中のみで形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。熱分析データを図12Iに提供する。
V.化合物1および結晶性酒石酸塩の調製
化合物1、化合物1の酒石酸塩およびその多形(例えば、形態A)の実施形態は、以下の一般的な反応スキームに従って調製することができ、Xの各存在は、ハロゲン化物または擬ハロゲン化物(例えば、トリフラート、ノナフラート、メシラート、トシラートなど)である。化合物1の酒石酸塩の調製に有用な特定の中間体は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2012/135800号に記載されている方法に従って調製することができる。一般的な反応スキームに示されるように、構造A1の化合物は、商業的供給源から購入するか、または実施例で提供されるものを含む当業者によく知られた方法に従って調製することができる(例えば、実施例6を参照されたい)。A1とアミン試薬A’(既知の方法に従って調製されるか、または商業的供給源から購入される)との反応により、A2が得られる。次に、フェニルニトロ化合物A2をアニリンA3に変換することができ、これをA4とカップリングさせてピリミジン含有生成物A5が得られる。次に、ピリミジン含有A5をアニリン化合物A6にカップリングさせてA7を得る。次に、A7を必要に応じて還元し(例えば、BH・THFを使用する)、活性化して(例えば、塩化チオニル、コミンズ試薬(Comins' reagent)を使用して)、化合物A8(すなわち、化合物1)を得ることができる。次に、化合物A8を精製し、適切な条件下(例えば、2つの再スラリー精製ステップ後の加熱冷却)で適切な酸(例えば、酒石酸)を添加することによって所望の多形/塩に変換することができる。
一般的な反応スキーム
Figure 2022551439000015
Figure 2022551439000016
一般的な反応スキームは、化合物1の酒石酸塩を調製するための例示的な方法を示しているにすぎず、異なる試薬および/または異なる中間体などを使用して化合物1の酒石酸塩を調製するための方法を含む他の方法が利用可能であることに留意すべきである。
本開示の実施形態および特徴は、以下の実施例からさらに理解することができ、これは本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1:ジ酒石酸塩カプセル製剤
化合物1のジ酒石酸塩(形態A)を3つの用量強度に製剤化した。原薬の量を増やして3つの同様のブレンドに製剤化し、カプセルに充填した。25mgおよび100mgの用量は、用量強度におけるAPIのより大きな部分を補うために、わずかに少ない微結晶性セルロースおよびラクトースで構成されていた。
3つすべての強度の薬物生成物の製造に使用される成分を、4mg、25mgおよび100mgの用量強度についてそれぞれ表7、表8および表9に提供する。ラクトース一水和物の量は、アッセイおよび原薬の含水量を補うように調整した。
Figure 2022551439000017
Figure 2022551439000018
Figure 2022551439000019
実施例2:亜酒石酸塩カプセル製剤
化合物1の亜酒石酸塩(形態B)を3つの用量強度-1mg、4mgおよび16mgに製剤化した。
3つすべての強度の薬物生成物の製造に使用される成分を表10に提供する。
Figure 2022551439000020
実施例3:カプセルのための直接乾燥ブレンド製造プロセス
直接乾燥ブレンド製造プロセスを使用して、カプセルシェルに充填される乾燥ブレンド粉末を調製した。一般的には、ラクトースを化合物1の原薬に研和した。この混合物を、微結晶性セルロースを含有するブレンダーに投入した。次に、クロスカルメロースナトリウム、続いてステアリン酸マグネシウムをブレンドに直接篩分けした。自動カプセル充填機を使用してカプセルを充填した。このプロセスのフローダイヤグラムを図1に提供する。
実施例3A:以下のステップに従った:
a.バッチ量の微結晶性セルロースをターブラブレンダーの混合容器に入れ、42rpmで1分間混合した。
b.乳棒を使用して、乳鉢をラクトース一水和物の一部(<1g)でコーティングした。
c.原薬の重量の約10倍当量のラクトース一水和物を乳鉢に入れた。
d.バッチ量の原薬をステンレス鋼乳鉢に加えた。
e.ステップ(d)の原薬およびラクトース一水和物を、乳棒を使用して約2分間乳鉢でブレンドした。
f.ステップ(e)のラクトース一水和物の重量の2倍に相当するラクトース一水和物を乳鉢に取り、乳棒を使用して約2分間ブレンドした。
g.ステップ(f)のラクトース一水和物の重量の2倍に相当するラクトース一水和物を乳鉢に取り、乳棒を使用して約2分間ブレンドした。
h.乳鉢からの研和物を、微結晶性セルロースを含有するターブラブレンダーに移した。
i.乳鉢と乳棒を残りの量のラクトース一水和物でさらにすすぎ、この混合物を微結晶性セルロースを含有する混合容器に移した。
j.バッチ量のクロスカルメロースナトリウムを(30#)シフターを通してターブラブレンダーの混合容器に篩分けし、42rpmで15分間ブレンドした。
k.バッチ量のステアリン酸マグネシウムを60#シフターに通し、ステップ(j)のブレンドに添加した。
l.ステップ(k)からのブレンドをカプセルシェルに充填した。
実施例3B:以下のステップに従った:
1.ブレンド調製
a.API(化合物1のジ酒石酸塩)を100#シフターに篩分けし、添加剤を40#シフターに篩分けする。
b.ターブラブレンダーの混合容器に微結晶性セルロースを添加し、ブレンダーを42rpmで5分間運転する。
c.APIおよびラクトース一水和物(APIの重量に相当)量をターブラブレンダーに添加し、42rpmで5分間混合する。
d.同量のラクトース一水和物(A)(上記ステップ)を添加し、ターブラブレンダーに添加し、42rpmで5分間混合する。
e.同量のラクトース一水和物(A)(上記ステップ)を添加し、ターブラブレンダーに添加し、42rpmで5分間混合する。
f.ターブラブレンダーからブレンドを取り出し、40#シフターで篩分けし、再びターブラブレンダーに添加する。
2.ブレンド:残りの量のラクトース一水和物およびac-di-solをターブラブレンダーに添加し、42rpmで15分間混合する。
3.滑沢化:篩分けしたステアリン酸マグネシウムをターブラブレンダーに添加し、42rpmで3分間ブレンドする。
4.カプセル充填:カプセル充填のために自動カプセル充填機を使用する。カプセルの目標充填を達成するために必要に応じてタッピングを適用する。必要に応じて、カプセル充填作業の間にタッピングピンを清掃する。
5.除塵および金属検出チェック:目標充填および製品の品質を保証するために、カプセルは、コンボ防塵機(Combo Deduster)および金属検出機を通過する。
6.研磨:リントフリー布を使用して、充填されたカプセルを手動で研磨する。適切な研磨について視覚的にチェックする。研磨中にカプセルが損傷しないようにする。
7.重量選別およびエレガンスチェック:目標充填および製品の品質を保証するために、カプセルは重量で選別する。充填されたカプセルの重量選別後に315個のカプセルを使用し、欠陥についてカプセルを視覚的に観察する。
実施例4:塩スクリーニング
1mLの溶媒を25μgの化合物1および1当量の所望の酸に添加した。使用した溶媒は、水およびN-メチル-2-ピロリドン(NMP)であった。Crystal16装置を使用して、塩スクリーンを実施した。プログラムは、60℃まで加熱し、続いて毎分0.1℃で5℃まで制御冷却することを可能にする。水およびジクロロメタンを溶媒として使用して、2つの一連のスラリー実験を開始した。これらの実験を20℃で3日間撹拌した。該当する場合、溶媒を真空オーブン中で蒸発させて、XRPDおよび以下に提供される更なる分析のために固体を単離した。
X線粉末回折(XRPD)
X線粉末回折研究は、Bragg-Brentano型配置のBruker AXS D2 PHASER、装置番号1549を使用して行った。30kV、10mAでCuアノードを使用;試料台標準回転;Kβフィルター(0.5%Ni)による単色化。スリット:固定発散スリット1.0mm(=0.61°)、一軸ソーラースリット2.5°、二軸ソーラースリット2.5°。検出器:受光スリット5°検出器開口部を有する線形検出器LYNXEYE。標準試料ホルダー((510)シリコンウェハの0.1mmキャビティ)は、バックグラウンド信号への寄与が最小である。
測定条件:スキャン範囲5~45°2θ、試料回転5rpm、0.5s/ステップ、0.010°/ステップ、3.0mm検出器スリット;およびすべての測定条件が機器制御ファイルに記録される。システム適合性として、コランダム試料A26-B26-S(NIST標準)が毎日測定される。
データ収集に使用されるソフトウェアはDiffrac.Commander v3.3.35である。データ分析はDiffrac.Eva V3.0を使用して行われる。パターンには、背景補正または平滑化は適用されない。Diffrac.Evaソフトウェアを使用してCu-Kα2の寄与を取り除く。
熱重量分析/示差走査熱量測定(TGA/DSC)
TGA/DSC研究は、34位置オートサンプラー、装置番号1547を備えたMettler Toledo TGA/DSC1 STAReシステムを使用して行った。
試料はアルミニウムるつぼ(40μl;穿刺)を使用して作製した。典型的には、5~10mgの試料を予め秤量したアルミニウムるつぼに入れ、30℃で5分間保持し、その後30℃から300℃まで10℃/分で加熱した。40ml/分の窒素パージを試料にわたって維持した。システム適合性チェックとして、インジウムおよび亜鉛が基準として使用される。
データ収集および評価に使用されるソフトウェアは、STAReソフトウェアv10.00 build 2480である。サーモグラムに補正は適用されない。
示差走査熱量測定(DSC)
DSC研究は、Mettler Toledo DSC1 STAReシステム、装置番号1564を使用して行った。
試料はアルミニウムるつぼ(40μl;穿刺)を使用して作製した。典型的には、1~8mgの試料を予め秤量したアルミニウムるつぼに入れ、30℃で5分間保持した後、30℃から350℃まで10℃/分で加熱し、再び350℃に保持した。40ml/分の窒素パージを試料にわたって維持した。システム適合性チェックとして、インジウムおよび亜鉛が基準として使用される。
データ収集および評価に使用されるソフトウェアは、STAReソフトウェアv10.00 build 2480である。サーモグラムに補正は適用されない。
顕微鏡検査
顕微鏡検査は、AxioCamERc 5sを備えたAxioVert 35M、装置番号1612を使用して行った。顕微鏡は、Zeiss A-Plan 5x/0.12、Zeiss A-Plan 10x/0.25、LD A-Plan 20x/0.30およびAchros TIGMAT 32x/0.40の4つのレンズを備えている。データの収集および評価は、Carl Zeiss Zen AxioVision Blue Edition Lite 2011 v1.0.0.0ソフトウェアを使用して行う。
少量の試料を対象物ガラス上に載せ、薄層が得られるまで広げる。
動的蒸気収着(DVS)
動的蒸気収着研究は、Surface Measurement Systems Ltd.DVS-1 No Video、装置#2126を使用して行った。試料を、典型的には20~30mgの天秤皿に載せ、0%RHで平衡化する。材料が乾燥した後、RHはステップごとに10%ずつ増分ごとに1時間かけて増加させ、95%RHで終了する。収着サイクルの完了後、試料を同じ方法を使用して乾燥させた。データ収集に使用したソフトウェアは、DVSWin v3.01 No Videoである。データ分析は、DVS Standard Analysis Suite v6.3.0(Standard)を使用して行う。
これらの実験から、合計16のユニークなXRPDパターンまたは形態が得られた。溶媒として水を用いた塩スクリーンおよびCrystal16での制御冷却から、リン酸、酒石酸(すなわち、(+)-L-酒石酸)、フマル酸、リンゴ酸(すなわち、(-)-L-リンゴ酸)、コハク酸、エタン-1、5-ジスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸および安息香酸からの塩形態をそれぞれ含む11のユニークな形態が得られた。更なる酸を試験して、化合物1の対応する塩を得た。これらの更なる酸には、塩酸、硫酸、L-アスパラギン酸、マレイン酸、グルタミン酸、クエン酸、D-グルクロン酸、グリコール酸、D-グルコン酸、L-アスコルビン酸、アジピン酸、ナフタレン-1、5-ジスルホン酸およびナフタレン-2-スルホン酸が含まれた。
溶媒としてNMPを用い、Crystal16で制御冷却した塩スクリーンでは、硫酸から1つのユニークな形態が得られたが、収率は低く、更なる分析のために十分な材料は得られなかった。
溶媒としてジクロロメタンを用いたスラリー実験は、それぞれマレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、およびエタン-1,5-ジスルホン酸から4つの新しい形態をもたらす。塩スクリーンからの固体をXRPD分析のために単離し、DSC-TGA、顕微鏡検査、FT-IR、H NMRおよびHPLCを使用して各ユニークな新しいパターンを分析した。この研究では、いくつかの塩形態は再現性がないことが判明し、他の塩形態はDVS後に結晶性の低下を示した。
リン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、およびベンゼンスルホン酸から形成された5つの形態を最大500mgのスケールアップ実験のために選択し、更なる分析を行った。
化合物1の多数の塩形態をスクリーニングすると、化合物1の酒石酸塩は、医薬用途に適した化合物の塩形態として同定された。驚くべきことに、PK研究は酒石酸塩の改善されたバイオアベイラビリティを示し、測定されたPhysChem特性は、酒石酸塩が良好な安定性を含む望ましい物理的特性を有することを示した。以下の実施例を参照されたい。
実施例5:塩形態の薬物動態試験
実施例4に記載されている化合物1の5つの塩形態(すなわち、リン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸およびベンゼンスルホン酸から形成される)を試験して、それらの薬物動態(PK)プロファイルを決定した。絶食させた雄のSprague-Dawleyラットに、各塩形態および遊離塩基形態の経口製剤を投与した。血漿濃度を、投与後5分、0.25、0.5、1、2、4、8、12および24時間で試験した。5つの異なる塩形態および遊離塩基についてのデータ(平均値)は、以下の表11に含まれる。
Figure 2022551439000021
表11のデータが示すように、酒石酸塩は、予想外にも、最高Cmax、0~24時間の最高AUC、および2番目に高いバイオアベイラビリティを有し、全体的なPKプロファイルは最良のもののうちの1つであった。リン酸から得られた塩は望ましくない安定性特性を示したので、酒石酸塩が原薬として最良の全体的なプロファイルを有すると思われる。
実施例6:薬物動態研究-遊離塩基対酒石酸塩
絶食させた雄のSprague-Dawleyラットに、20%ソルトール中の化合物1の遊離塩基および酒石酸塩形態を投与した。遊離塩基を5.0mg/mL(PO)で製剤化し、強制経口投与(18.2mg/kg)によって投与した。化合物1の酒石酸塩を、塩の酒石酸成分の添加重量を考慮して6.5mg/mLで製剤化し、強制経口投与(14.5mg/kg)によって投与した。
血漿試料を投与から0.25、0.5、1、2、4、8、12および24時間後に採取し、予め決定された標準曲線を参照してLC-MS/MSによって化合物1の濃度を分析した。Phoenix WinNonlin 6.3(Pharsight,Mountain View CA)を用いたノンコンパートメントアプローチを使用して、薬物動態パラメーターを計算した。
酒石酸塩は、遊離塩基製剤よりも高いバイオアベイラビリティのピークを有し、遊離塩基よりも優れていることが観察された。これらのデータは、化合物1の酒石酸塩が遊離塩基形態よりもインビボでより有用であり得ることを示唆している。さらに、酒石酸塩形態は、等しい用量で遊離塩基形態と同等の毒性プロファイルを維持しながら、優れたCmaxおよびAUCパラメーターを示す。すなわち、化合物1の酒石酸塩は、更なる毒性なしに、より高い薬物血漿レベルを可能にする。酒石酸塩対遊離塩基の薬物動態データが以下の表12に含まれる(公称用量20mg/kg)。
Figure 2022551439000022
実施例7:化合物1の酒石酸塩の合成
Figure 2022551439000023
2-ニトロベンゼンスルホニルクロリドを、示される反応条件下でアセトニトリル中のトリエチルアミンおよびジメチルアミンと合わせて、N,N-ジメチル-2-ニトロベンゼンスルホンアミドを収率82%で得た。
Figure 2022551439000024
N,N-ジメチル-2-ニトロベンゼンスルホンアミドを、示される反応条件下でメタノール中の塩化亜鉛および塩化アンモニウムと合わせて、2-アミノ-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを収率99%で得た。
Figure 2022551439000025
N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを、示される反応条件下で2,4,5-トリクロロピリミジンおよびテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩と合わせて、2-((2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを収率32%で得た。HNMR特性評価データを図16Aに示す。
Figure 2022551439000026
2-((2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを、示される反応条件下で4-アミノ安息香酸およびテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩と合わせて、4-((5-クロロ-4-((2-(N,N-ジメチルスルファモイル)フェニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)アミノ)安息香酸を収率85%で得た。HNMR特性評価データを図16Bに示す。
Figure 2022551439000027
4-((5-クロロ-4-((2-(N,N-ジメチルスルファモイル)フェニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)アミノ)安息香酸を、示される反応条件下でテトラヒドロフラン中のボラン(1M)と合わせた後、示される反応条件下で4Mの塩酸で処理して、2-((5-クロロ-2-((4-(ヒドロキシメチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを収率80%で得た。HNMR特性評価データを図16Cに示す。
Figure 2022551439000028
2-((5-クロロ-2-((4-(ヒドロキシメチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを、示される反応条件下でジクロロメタン中の塩化チオニルと合わせて、2-((5-クロロ-2-((4-(クロロメチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを収率90%で得た。HNMR特性評価データを図16Dに示す。
Figure 2022551439000029
2-((5-クロロ-2-((4-(クロロメチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドを、示される反応条件下でアセトニトリル中の炭酸カリウムおよび1-メチルピペラジンと合わせて、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミド(すなわち、化合物1)を収率80%で得た。
Figure 2022551439000030
2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミド(すなわち、化合物1)を酒石酸で処理して、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドモノ酒石酸塩を得た。
実施例8:化合物1の酒石酸塩の多形
本開示の多形は、本明細書で提供される新規な方法、反応スキームおよび実施例(例えば、実施例9を参照されたい)を考慮して、合成有機化学の分野で公知の合成方法とともに、または当業者によって理解されるようにそれらの変形によって調製することができる。反応は、用いられる試薬および材料に適切であり、行われる変換に適した溶媒または溶媒混合物中で行われる。有機合成の当業者には、分子上に存在する官能基が、提案された変換と一致すべきであることが理解されよう。これは、本開示の所望の化合物または多形を得るために、合成ステップの順序を変更するか、またはある特定のプロセススキームを別のものよりも選択する判断が必要な場合がある。
出発材料は、一般に、Sigma Aldrichもしくは他の商業的供給元から入手可能であるか、または本開示に記載されるように調製されるか、または当業者に周知の方法(例えば、Louis F.Fieser and Mary Fieser,Reagents for Organic Synthesis,v.1-19,Wiley,New York(1967-1999 ed.)、Larock,R.C.,Comprehensive Organic Transformations,2nd-ed.Wiley-VCH Weinheim,Germany(1999)、またはBeilsteins Handbuch der organischen Chemie,4,Aufl.ed.Springer-Verlag,Berlin、補遺を含む(Beilsteinオンラインデータベースを介しても入手可能))を使用して容易に調製される。
化合物1の多形の調製において、中間体の遠隔官能基の保護が必要な場合がある。そのような保護の必要性は、遠隔官能基の性質および調製方法の条件に応じて変化する。そのような保護の必要性は、当業者によって容易に決定される。保護基およびそれらの使用の一般的な説明については、Greene,T.W.et al.,Protecting Groups in Organic Synthesis,4 th Ed.,Wiley(2007)を参照されたい。
さらに、本開示の多形は、少なくとも以下の試験手順のいずれか1つを使用することによって実証することができる有益な薬理学的特性を示す。したがって、本開示の多形を、以下に示される生化学的アッセイにおいて評価した。以下に列記されるパラメーターに従ってデータを取得した:
X線粉末回折(XRPD):
PANalytical XRPD機器。固体試料をゼロバックグラウンドSi試料ホルダー上に広げた。使用したXRPDパラメーターを以下の表13に列記する:
Figure 2022551439000031
TGAおよびDSC:
TA Instruments社のTA 5500 TGAを使用してTGAデータを収集し、TA Instruments社のTA 2500 DSCを使用してDSCを行った。使用した詳細なパラメーターを以下の表14に列記する。
Figure 2022551439000032
HPLC:
Agilent 1260 HPLCを利用し、純度および溶解度測定のための詳細なクロマトグラフィー条件を以下の表15に列記する。
Figure 2022551439000033
実施例9:結晶形態Aの調製
Figure 2022551439000034
化合物1Aは、当技術分野で公知の方法に従って得られ、純度仕様を満たしていたが、H-NMR分析により、材料が前の合成ステップで使用した約30%のトリエチルアミンを含んでいることが判明した。出願人は、熱エタノール中の再スラリーがトリエチルアミンを効率的に除去することを見出した。再スラリー化ステップは、以下のように行われる:
1Aとエタノールとの混合物を70℃で2時間加熱し、次に5時間かけて20℃までゆっくり冷却した。スラリーを濾過し、真空下で乾燥させて精製1Bを得た。この単離結晶を再処理手順に付して1Cを提供した。
再処理手順は、1Cをクロロホルムとエタノールとの混合物に溶解し、活性炭を添加することを含んでいた。得られたスラリーを室温で1時間撹拌し、濾過した。濾過した固体を洗浄し、濾液と合わせ、溶媒を蒸留によって除去した。次にエタノールを添加し、蒸留を繰り返してクロロホルムを除去した。蒸留後、得られたスラリーを冷却し、濾過して精製1Cを得た。得られた材料を、アニソールとエタノールとの混合物を用いて70℃で溶解した。次に、酒石酸のエタノール溶液をこの溶液に添加し、続いて形態Aをシード添加した。得られたスラリーを20℃に冷却し、濾過し、エタノールで洗浄し、乾燥させて、化合物1の酒石酸塩の多形を得る。所望の生成物の純度は、HPLCによって99.5%であると評価された。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.56 (s, 1H), 9.33 (s, 1H), 8.58 (s, J = 8.0 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.83 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.71 (td, J = 7.2, 1.4 Hz), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.38 (td, J = 7.2 Hz, J = 1.0 Hz), 7.18 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.19 (s, 4H), 3.51 (s, 2H), 2.86 (bs, 3H),2.65 (s, 6H), 2.60-2.50 (m, 8H)
4.19および3.51ppmのプロトンシグナルは酒石酸に対応する。これらのピークの積分に基づいて、化合物1に対する酒石酸は一貫して2:1であった。
実施例9A:結晶形態Aの調製
Figure 2022551439000035
2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミド(5g、9.69mmol)をアニソール(75g)およびEtOH(30g)に70℃で溶解した。EtOH(30g)に溶解した酒石酸(2.91g、19.38mmol)を混合物に1時間かけて添加し、次に、少量のシード結晶を溶液に添加して沈殿を開始させた。混合物を1時間撹拌し、5時間かけて20℃に冷却した。固体を濾過によって回収し、EtOHで洗浄し、乾燥させて、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドジ酒石酸塩を白色固体として得た(7.35g、9.01mmol)。
所望の生成物の純度は、HPLCによって99.5%であると評価された。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.56 (s, 1H), 9.33 (s, 1H), 8.58 (s, J = 8.0 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 7.83 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.71 (td, J = 7.2, 1.4 Hz), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.38 (td, J = 7.2 Hz, J = 1.0 Hz), 7.18 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.19 (s, 4H), 3.51 (s, 2H), 2.86 (bs, 3H),2.65 (s, 6H), 2.60-2.50 (m, 8H)
4.19および3.51ppmのプロトンシグナルは酒石酸に対応する。これらのピークの積分に基づいて、化合物1に対する酒石酸は一貫して2:1であった。
注:形態Aのシード結晶は、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドと酒石酸とをアニソール/エタノール中で上記の条件下で組み合わせ、続いて(1)溶液を冷却する(例えば、室温まで、もしくは冷凍庫で)、(2)溶液を濃縮する(例えば、低速蒸発によって、もしくはロータリーエバポレータを用いて)、および/または(3)溶液を入れているフラスコの内部を引っ掻くなどの1もしくはそれを超える技術を使用して結晶形成を開始することによって得られた。このようにして得られた結晶は、HNMRおよびXRPD分析によって形態Aであることが確認された。
実施例9B:結晶形態Bの調製
2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドモノ酒石酸塩(1.75kg、2.62mol)に5.25LのEtOHおよび減圧下で蒸留した4.0Lの溶媒を添加した。カールフィッシャー滴定による含水量が0.1%未満になるまで、これを2回繰り返した。次に、52.5Lのエタノールを加熱して還流させた。次に、17.5Lのエタノール中0.513kgのL-(+)-酒石酸を2時間かけてゆっくりと添加し、70℃でシード添加した。次に、撹拌を70℃で12時間保持し、再び80℃に加熱し、2時間保持した。スラリーを6時間かけて20℃に冷却し、次に、さらに12時間撹拌し続けた。結晶を濾過し、次に3.5Lのエタノールで2回洗浄した。結晶を減圧下で乾燥させて、1.8kgの結晶を得た。次に、この材料の1.6kgをメチルt-ブチルエーテル16.0Lで懸濁し、ビス(ピナコラート)ジボロン0.30kgを30℃で添加した。次に、混合物を40~45℃で12時間加熱し、30℃に冷却し、濾過した。濾過した固体を8.2Lのメチルt-ブチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドモノ酒石酸塩(1.38kg、2.07mol)を得た。
実施例9C:結晶形態Dの調製
Figure 2022551439000036
2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミド(5g、9.69mmol)をEtOH(119g)に投入し、混合物を80℃に加熱した。EtOH(40g)に溶解した酒石酸(1.45g、9.69mmol)を同じ温度で2時間かけて混合物に添加し、次に、混合物を70℃に冷却した後、少量のシード結晶を添加して沈殿を開始させた。混合物を2時間撹拌し、5時間かけて20℃に冷却した。固体を濾過によって回収し、EtOHで洗浄し、乾燥させて、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドモノ酒石酸塩を白色固体として得た(5.98g、8.98mmol)。
注:形態Dのシード結晶は、2-((5-クロロ-2-((4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-N,N-ジメチルベンゼンスルホンアミドと酒石酸とをアニソール/エタノール中で上記の条件下で組み合わせ、続いて(1)溶液を冷却する(例えば、室温まで、もしくは冷凍庫で)、(2)溶液を濃縮する(例えば、低速蒸発によって、もしくはロータリーエバポレータを用いて)、および/または(3)溶液を入れているフラスコの内部を引っ掻くなどの1もしくはそれを超える技術を使用して結晶形成を開始することによって得られた。このようにして得られた結晶は、HNMRおよびXRPD分析によって形態Dであることが確認された。
実施例10:化合物1の酒石酸塩の様々な多形体の特性評価
(i)安定性および再現性
化合物1の他の多形体を、異なる貯蔵条件下でのそれらの相対安定性について比較した。他の多形体としては、遊離塩基形態の化合物1、形態Bおよび形態Dが挙げられる。形態BおよびDのXRPDディフラクトグラムを図3および4にそれぞれ示す。
形態Aはジ酒石酸塩形態であることが見出され、それはただ1つの結晶形態(形態A)を有すると同定された。比較のために、形態A(下)と形態B(上)との重ね合わせを示すXPRDパターンは、いくつかの更なるピークを有する同様のパターンを示す。
(ii)安定性プロファイル
異なる形態の化合物1(すなわち、FB、形態A、形態Bおよび形態D)をそれぞれ40℃および相対湿度75%で貯蔵した。3週間後、すべての試料が良好な化学的安定性を示し、有意なHPLC純度の低下はなかった。形態変化は形態Bについてのみ観察された。さらに、形態Aと形態Bとを比較する図6に示されるように、形態Bは、より弱いピーク強度を有すると思われる。より弱いピーク強度は、結晶化度が低いことに起因する可能性がある。
(iii)物理的および化学的特性
以下の表は、FBならびに形態A、BおよびDについて観察された特性評価および固体状態安定性の結果をまとめたものである。他に明記されない限り、上記の手順およびプロセスに従って試料を調製し、データを得た。更なる手順、プロセスおよび結果を以下の表16に列記する。
Figure 2022551439000037
(a)動的蒸気収着(DVS)
DVSの結果は、25℃で最大80%の相対湿度を示し、形態A、BおよびDでは吸水率は4.6~7.5%の範囲であり、形態Dでは形態変化が観察された。すなわち、形態Dは、4つの既知の結晶形態のすべてと一致しない新しい形態に変化し、遊離塩基は非吸湿性(吸水率0.2%未満)であり、試験終了時に形態変化は無かった。
(b)速度論的溶解度
速度論的溶解度を37℃の生体関連緩衝液(FaSSIF、FeSSIFおよびSGF)中で測定した。遊離塩基試料と比較して、有意により高い溶解度(>5mg/mL)が、形態A、BおよびDについてすべての生体関連緩衝液中で観察された。同様の溶解度観察が、SGFおよびFeSSIF中で3つすべての形態について観察されたが、形態Dは、FaSSIF中で他の形態AおよびBよりも低い溶解度を示した。
(c)pH溶解度
pH溶解度は、37℃のpH2、4、6、8および10の緩衝液中で測定した。その結果、i)各試料について他のpH緩衝液中での溶解度よりもpH2での溶解度が高く、より高いpH緩衝液、特にアルカリ性媒体中では溶解度が低下し、試験の最後には形態A、BおよびDの残留固体の固体形態も変化し、ii)形態Aは、pH2、4および6の緩衝液中で他の多形よりも高い溶解度を示すことがわかった。
実施例11:結晶形態の溶媒およびスラリーのスクリーニング
実験条件と、溶媒スクリーニングおよびスラリースクリーニングから得られた簡単な結果が表3~6に列記される。可変有機溶媒およびそれらの水との混合物を溶媒系として使用した。これらのスクリーニング研究から、図11に示すように、10個の結晶形態、形態A’、A、B、C、D、E、F、G、HおよびIをXRPDパターンによって割り当てた。これらの結晶の熱挙動(DSC/TGAチャート)も図12A~12Iに示される。形態A’、A、B、C、およびDの水分収着等温線が図13に提供される。
形態A
溶媒スクリーンを表4に示すように行った。形態Aは、HOを含まないほとんどの有機溶媒系で変換されず、再結晶された。表3および5に示すように、初期の研究から示された2種類の化学量論的結晶をスラリースクリーンにそれぞれ使用した。それらの結晶は、スクリーン中にHOを除いてほとんどの溶媒系で維持された。これは、形態Aが基本的に安定で優勢な形態であることを示した。形態Aは、溶媒スクリーンで観察されたものと同様に、HO中で形態Bに変換された。2種類の形態Aの熱分析チャートを図99Aに示した。予想よりも高い融点を有するこれらのバッチについて、有意な重量損失が観察された。水分収着等温線は、これらの形態Aが図13に示すように吸湿性であることを示し、図14に示すような更なるXRPD分析は、形態Aが吸湿/脱着サイクル後に維持されることを見出した。表17に示すように、安定性研究中に有意な変化は観察されなかった。
Figure 2022551439000038
化合物1の酒石酸塩の2つのバッチのXRPDパターンは同じであったが、イオンクロマトグラフィーによる定量分析は異なっていたので、形態Aの化学量論的結晶の2つのタイプが最終的に同定された。これらの2種類の化学量論的結晶に対する遊離塩基および酒石酸の比は、1:1.5(形態A’)および1:2(形態A)であった。形態Aのラマンスペクトルは、図15に示されるように一致していた。
形態B
溶媒およびスラリーのスクリーンにおいて、表4および表5に示すように、HO中で再結晶/懸濁することによって形態Aを形態Bに変換した。形態BのXRPDパターンは、形態AのXRPDパターンと類似していたが、図98に示されるように、別の結晶形態で汚染されているようであった。約4%の重量減少および付着した水/溶媒に由来する広い吸熱ピークが観察され、図12Bに示すように、融点は130℃を超えていた。水分収着等温線は、図13に示すように形態Bが吸湿性であることを示した。イオンクロマトグラフィーによる定量分析は、遊離塩基と酒石酸との化学量論比が1:1.2であることを示した。代表的なラマンスペクトルを図15に示したが、ラマンスペクトルは材料の測定面積に応じて変化した。この結果は、形態Bが形態Aと別の形態との混合物であることを強く示唆した。
形態C
表4に示される溶媒スクリーンにおいて、形態Cを、HOとアルコール、例えばメタノールと2-プロパノールとの混合物を用いた形態Aの再結晶によって形成した。熱分析チャートにおいて、図12Cに示すように、約10%の重量減少および広い吸熱ピークが観察された。これは、形態Cがアルコールとの溶媒和物であり得、温度の上昇に応じてアルコールが除去されたことを示唆した。図13に示す水分収着等温線は、形態Cが吸湿性であることを示した。
形態D
形態Dは、形態Aからの溶媒スクリーンにおいて形成されなかった。スラリースクリーンに使用した形態Dは、エタノールおよび2-プロパノール中では変換されなかったが、表6に示すように、他の溶媒中で様々な形態、E、F、G、HおよびIに変換された。このデータは、形態Dを製造プロセスにおいて制御することが困難であることを示した。熱分析チャートにおいて、図12Dに示すように、約3%の重量減少および水/溶媒の付着による広範な吸熱ピークが観察された。図13に示す水分収着等温線は、形態Dが吸湿性であることを示した。図14に示す更なるXRPD分析は、形態Dが吸湿/脱着サイクルの後に他の形態に変換されたことを見出した。表19に示すように、安定性研究中に有意な変化は観察されなかった。遊離塩基と酒石酸との化学量論比は1:1である。
形態E
表6に示すように、形態Eを、室温にてメタノール中のみで形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。図12Eに示される熱分析チャートでは、約4%の重量減少が観察された。
形態F
表6に示すように、形態Fを、室温および50℃にてアルコールとHOとの混合物中で形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。図12Fに示される熱分析チャートでは、約6%の重量減少が観察された。
形態G
表6に示すように、形態Gを、室温および50℃にてHO中で形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。熱分析チャートを図12Gに提供した。試料の量が不十分であるため、更なる研究を行うことができなかった。
形態H
表6に示すように、形態Hを、室温にてメタノール-HO(5:1)中のみで形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。熱分析チャートを図12Hに提供する。
形態I
表6に示すように、形態Iを、50℃にてアセトニトリル(acetnirnile)-HO(10:1)中のみで形態Dからのスラリースクリーンにおいて形成した。熱分析データを図12Iに提供する。
結論
多形スクリーンにより、化合物1の酒石酸塩が溶媒和物を含む9つの結晶形態を有することが明らかになった。これらの中で、形態Aは、スクリーンにおける優位性および許容され得る固体形態特性の観点から、その化学量論比が製造プロセスにおいて十分に制御されている場合、酒石酸塩に最も適した形態であり得る。
本開示を特定の実施形態を参照して説明してきたが、この説明は限定的な意味で解釈されることを意図していない。このように本開示を説明してきたが、これらは多くの方法で変更され得ることが明らかである。そのような変形は、本開示の趣旨および範囲からの逸脱と見なされるべきではなく、当業者に明らかであるようなすべてのそのような改変形態、代替形態、および均等物が、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。

Claims (49)

  1. 化合物1
    Figure 2022551439000039
    またはその薬学的に許容され得る塩と、
    微結晶性セルロースと、
    ラクトース一水和物と、
    クロスカルメロースナトリウムと、
    ステアリン酸マグネシウムと
    を含む、製剤。
  2. 前記化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が、化合物1の酒石酸塩である、請求項1に記載の製剤。
  3. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1のジ酒石酸塩である、請求項2に記載の製剤。
  4. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1のモノ酒石酸塩である、請求項2に記載の製剤。
  5. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1の亜酒石酸塩である、請求項2に記載の製剤。
  6. 前記化合物1のジ酒石酸塩が、形態Aの結晶性塩である、請求項3に記載の製剤。
  7. 前記化合物1のモノ酒石酸塩が、形態Dの結晶性塩である、請求項4に記載の製剤。
  8. 前記化合物1の亜酒石酸塩が、形態Bの結晶性塩である、請求項5に記載の製剤。
  9. 約0.5重量%~約30重量%の化合物1の酒石酸塩と、
    約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
    約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
    約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
    約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
    を含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の製剤。
  10. 前記製剤が、4mg、25mgまたは100mgの前記化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aの単位用量を含む、請求項1、3または9に記載の製剤。
  11. 前記製剤が乾燥ブレンド粉末である、請求項1から10までのいずれか1項に記載の製剤。
  12. 前記製剤がカプセルである、請求項1から11までのいずれか1項に記載の製剤。
  13. 前記製剤がカプセルであり、化合物1の酒石酸塩、微結晶性セルロース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムの百分率が、カプセルシェルを除いた前記カプセルの重量パーセントで表される、請求項9に記載の製剤。
  14. 化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
    微結晶性セルロースと、
    ラクトース一水和物と、
    クロスカルメロースナトリウムと、
    ステアリン酸マグネシウムと
    を含む、製剤。
  15. 約0.5重量%~約30重量%の化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
    約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
    約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
    約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
    約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
    を含む、製剤。
  16. 約4mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
    約30~約40mgの微結晶性セルロースと、
    約100~約150mgのラクトース一水和物と、
    約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
    約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
    を含む、単位剤形。
  17. 約25mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
    約27~約37mgの微結晶性セルロースと、
    約80~約120mgのラクトース一水和物と、
    約4~約6mgのクロスカルメロースナトリウムと、
    約1~約2.5mgのステアリン酸マグネシウムと
    を含む、単位剤形。
  18. 約100mgの化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aと、
    約50~約70mgの微結晶性セルロースと、
    約150~約250mgのラクトース一水和物と、
    約8~約14mgのクロスカルメロースナトリウムと、
    約2~約5mgのステアリン酸マグネシウムと
    を含む、単位剤形。
  19. カプセルシェル内に封入された乾燥ブレンド粉末を含むカプセルであって、前記乾燥ブレンド粉末は、
    化合物1の酒石酸塩と、
    微結晶性セルロースと、
    ラクトース一水和物と、
    クロスカルメロースナトリウムと、
    ステアリン酸マグネシウムと
    を含む、カプセル。
  20. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1のジ酒石酸塩である、請求項19に記載のカプセル。
  21. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1のモノ酒石酸塩である、請求項19に記載のカプセル。
  22. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1の亜酒石酸塩である、請求項19に記載のカプセル。
  23. 前記化合物1のジ酒石酸塩が、形態Aの結晶性塩である、請求項20に記載のカプセル。
  24. 前記化合物1のモノ酒石酸塩が、形態Dの結晶性塩である、請求項21に記載のカプセル。
  25. 前記化合物1の亜酒石酸塩が、形態Bの結晶性塩である、請求項22に記載のカプセル。
  26. 前記乾燥ブレンド粉末が、
    約0.5重量%~約30重量%の化合物1の酒石酸塩と、
    約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
    約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
    約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
    約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
    を含む、請求項19から25までのいずれか1項に記載のカプセル。
  27. 前記カプセルが、4mg、25mgまたは100mgの前記化合物1のジ酒石酸塩の結晶形態Aの単位用量を含む、請求項19、20、23または26のいずれか1項に記載のカプセル。
  28. カプセル製剤を調製するためのプロセスであって、
    化合物1またはその薬学的に許容され得る塩を篩分けするステップと、
    ラクトース一水和物を篩分けするステップと、
    前記化合物1またはその薬学的に許容され得る塩およびラクトース一水和物を微結晶性セルロースとブレンドして、第1の乾燥ブレンドを形成するステップと、
    前記第1の乾燥ブレンドをクロスカルメロースナトリウムとブレンドして、第2の乾燥ブレンドを形成するステップと、
    ステアリン酸マグネシウムを前記第2の乾燥ブレンドとブレンドして最終的な乾燥ブレンドを形成するステップと、
    前記最終的な乾燥ブレンドをカプセルシェルに充填してカプセル製剤を形成するステップと
    を含む、プロセス。
  29. 前記ラクトース一水和物が、前記微結晶性セルロースおよび化合物1またはその薬学的に許容され得る塩と徐々に混合される、請求項28に記載のプロセス。
  30. 前記第1の乾燥ブレンドおよび/または前記第2の乾燥ブレンドを形成するためのブレンドが、約40~約45rpmでブレンドするステップを含む、請求項28または29に記載のプロセス。
  31. カプセル製剤を調製するためのプロセスであって、
    乳鉢内で化合物1またはその薬学的に許容され得る塩およびラクトース一水和物を研和して研和物を形成するステップと、
    ブレンダー中で前記研和物を微結晶性セルロースとブレンドして第1の乾燥ブレンドを形成するステップと、
    前記第1の乾燥ブレンドをクロスカルメロースナトリウムとブレンドして第2の乾燥ブレンドを形成するステップと、
    ステアリン酸マグネシウムを前記第2の乾燥ブレンドとブレンドして最終的な乾燥ブレンドを形成するステップと、
    前記最終的な乾燥ブレンドをカプセルシェルに充填してカプセル製剤を形成するステップと
    を含む、プロセス。
  32. 前記ラクトース一水和物が、研和中に徐々に添加される、請求項31に記載のプロセス。
  33. 研和の前に、化合物1またはその薬学的に許容され得る塩および/またはラクトース一水和物を篩分けするステップを含む、請求項31または32に記載のプロセス。
  34. ブレンドする前に、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウムおよび/またはステアリン酸マグネシウムを篩分けするステップを含む、請求項31から33までのいずれか1項に記載のプロセス。
  35. 前記第1の乾燥ブレンドおよび/または前記第2の乾燥ブレンドを形成するためのブレンドが、約40~約45rpmでブレンドするステップを含む、請求項31から34までのいずれか1項に記載のプロセス。
  36. 前記化合物1またはその薬学的に許容され得る塩が酒石酸塩である、請求項31から35までのいずれか1項に記載のプロセス。
  37. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1のジ酒石酸塩である、請求項36に記載のプロセス。
  38. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1のモノ酒石酸塩である、請求項36に記載のプロセス。
  39. 前記化合物1の酒石酸塩が、化合物1の亜酒石酸塩である、請求項36に記載のプロセス。
  40. 前記化合物1のジ酒石酸塩が、形態Aの結晶性塩である、請求項37に記載のプロセス。
  41. 前記化合物1のモノ酒石酸塩が、形態Dの結晶性塩である、請求項38に記載のプロセス。
  42. 前記化合物1の亜酒石酸塩が、形態Bの結晶性塩である、請求項39に記載のプロセス。
  43. 前記最終的な乾燥ブレンド粉末が、
    約0.5重量%~約30重量%の化合物1の酒石酸塩と、
    約10重量%~約30重量%の微結晶性セルロースと、
    約50重量%~約80重量%のラクトース一水和物と、
    約1重量%~約5重量%のクロスカルメロースナトリウムと、
    約0.5重量%~約2重量%のステアリン酸マグネシウムと
    を含む、請求項28から42までのいずれか1項に記載のプロセス。
  44. 以下の表に示される成分の重量百分率を有する、請求項28から43までのいずれか1項に記載のプロセスに従って調製された製剤
    Figure 2022551439000040
  45. 以下の表に示される成分の重量百分率を有する、請求項28から43までのいずれか1項に記載のプロセスに従って調製された製剤
    Figure 2022551439000041
  46. 以下の表に示される成分の重量百分率を有する、請求項28から43までのいずれか1項に記載のプロセスに従って調製された製剤
    Figure 2022551439000042
  47. 以下の表に示される成分の重量百分率を有する、請求項28から43までのいずれか1項に記載のプロセスに従って調製された製剤
    Figure 2022551439000043
  48. 以下の表に示される成分の重量百分率を有する、請求項28から43までのいずれか1項に記載のプロセスに従って調製された製剤
    Figure 2022551439000044
  49. 以下の表に示される成分の重量百分率を有する、請求項28から43までのいずれか1項に記載のプロセスに従って調製された製剤
    Figure 2022551439000045
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