JP2022547968A - 針キャリアを有する薬剤送達装置 - Google Patents

Abstract

針アセンブリ部分および薬物装置部分を有する薬物送達装置であって、針アセンブリ部分が、薬物装置部分に取り外し可能に結合可能である、薬物送達装置が提供される。いくつかの実施形態では、針アセンブリの針は、引き込み位置から対象の皮膚内に突き刺すための突き出し位置に移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、針はまた、引き込み位置に戻るように移動可能であり得る。

Description

多数の異なる疾患を罹患している患者は、薬剤を頻繁に自身に注射しなければならない。人が薬物を便利にかつ正確に自己投与することを可能にするために、注射器ペンまたは注射ペンとして広く知られている様々な装置が開発されている。一般に、これらのペンには、ピストンを含み、かつ複数回用量の液体薬物を収容するカートリッジなどの薬剤容器が装填されている。注射器ペンの基部内から突き出し、駆動部材の動きを制御するペンの機構と動作可能に接続された駆動部材は、典型的には、その対向端でストッパを貫通する針を通して、対向するカートリッジ端における出口から収容された薬剤を分注する様式などで、カートリッジ内でピストンを前進させるように前方に移動可能である。使い捨て可能なペンまたは再充填式のペンでは、ペンがカートリッジ内の薬物の供給量を使い果たすようにペンが利用された後、ユーザは、ペン全部を廃棄し、次に、新しい交換用のペンの使用を開始する。再使用可能なペンでは、ペンがカートリッジ内の薬物の供給量を使い果たすように利用された後、ペンは、分解されて、使用済みのカートリッジを新しいカートリッジに交換することが可能になり、次に、ペンは、その後の使用のために再組み立てされる。

本発明者らは、ユーザが、いくつかの薬物送達装置を用いて、使用前および／または使用後に、薬物送達装置に針を取り付けおよび／または薬物送達装置から針を取り外す必要があり得ることを理解している。本発明者らは、薬物送達装置からの針アセンブリの取り付けおよび取り外しを容易にする配置の必要性を認識した。

一態様によれば、薬物送達装置が提供される。薬物送達装置は、いくつかの実施形態では、針キャリア、針キャリアに対して移動可能な針ハブ、針ハブに結合された針を含む針アセンブリを含み得る。薬物送達装置はまた、容器端開口に配設された隔壁およびキャリア駆動要素を有する薬物装置を含み得る。針キャリアは、薬物装置に結合可能であり得る。展開トリガーは、キャリア駆動要素を作動して、針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、針を引き込み針位置から突き出し針位置に隔壁に対して遠位に移動させるように構成され得る。

別の態様によれば、方法が提供される。方法は、いくつかの実施形態では、容器端開口に配設された隔壁を備える容器およびキャリア駆動要素を有する薬物装置を提供することと、針キャリアと、針キャリアに対して移動可能な針ハブと、針ハブに結合された針と、を含む針アセンブリを提供することと、を含み得る。針キャリアが薬物装置に結合されているときに、方法は、展開トリガーを作動させて、キャリア駆動要素を作動させて、針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、針を引き込み針位置から突き出し針位置に隔壁に対して移動させることをさらに含み得る。

さらに別の態様によれば、ばねおよび流体を含む隔壁を備える容器を有する薬物装置に結合するための針アセンブリが提供される。針アセンブリは、いくつかの実施形態では、ばねを負荷をかけるように薬物装置に取り外し可能に結合可能な針キャリアと、針キャリアに対して移動可能な針ハブと、針ハブに結合された針と、を含み得る。針キャリアを薬物装置に結合することにより、薬物装置の隔壁を針で突き刺すことが容易である。針ハブは、針キャリアを越えて伸張するように針の遠位端を、および容器の流体と流体連通している隔壁内に留まるように針の近位端を位置付けるように、針キャリアに対して遠位方向に移動可能である。

本発明の他の利点および新規な特徴は、添付図に関連して考慮されるときに、本発明の様々な非限定的な実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。本明細書および参照により組み込まれた文書に矛盾するおよび／または一貫性のない開示が含まれる場合、本明細書が優先するものとする。参照により組み込まれた２つ以上の文書に、相互に矛盾するおよび／または一貫性のない開示が含まれる場合、発効日が遅い文書が優先するものとする。

本開示のさらなる実施形態、ならびにその特徴および利点は、添付の図面と併せて本明細書の説明を参照することによってより明らかになるであろう。図中の構成要素は必ずしも縮尺通りではない。さらに、図面において、同様の参照番号は、異なる概観を通して対応する部分を示す。

針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 各々が個別の容器内に含まれる薬物装置および複数の針アセンブリの概略図を示す。 針が引き込み位置から始まり、突き出し位置に移動され、薬物装置から取り外されるために容器に結合される一連のステップを経る一連の針の組み立て状態を示す。 針が引き込み位置から始まり、突き出し位置に移動され、薬物装置から取り外されるために容器に結合される一連のステップを経る一連の針の組み立て状態を示す。 針が引き込み位置から始まり、突き出し位置に移動され、薬物装置から取り外されるために容器に結合される一連のステップを経る一連の針の組み立て状態を示す。 一実施形態による薬物送達装置の分解図である。 薬物装置で使用するために準備され、針アセンブリが容器内に保持され、かつピールタブが容器内で針アセンブリを密封している針アセンブリの斜視図である。 容器から剥離タブが取り外された、図６Ｂの容器の斜視図である。 薬物装置に結合されている、図６Ｂの容器を示す。 針アセンブリが薬物装置に結合されたままである、薬物装置から取り外された図６Ｃの容器を示す。 針アセンブリの針の伸長を作動させるように近位方向に押されている針アセンブリがトリガーを示す。 図６Ｅの針が突き出し位置に移動したことを示す。 薬物装置から針アセンブリを取り外すために針アセンブリに結合されている容器を示す。 薬物装置から針アセンブリを取り外すように操作されている容器を示す。 薬物装置の第１の部分に結合されている過程における針アセンブリのキャリアの詳細図を示す。 薬物装置の第１の部分に結合された図８Ａのキャリアを示す。 薬物装置の第１の部分から取り外されている過程における図８Ａのキャリアを示す。 薬物装置の第１の部分から取り外されている過程における図８Ａのキャリアを示す。 薬物装置の第１の部分から取り外されている過程における図８Ａのキャリアを示す。 薬物装置の第１の部分に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置の第１の部分に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置の第１の部分に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 針の突き出しを作動させるように対象の皮膚に押し付けられている図１０Ａの針アセンブリのトリガーを示す。 対象の皮膚内への図１０Ｄの針の伸張を示す。 容器本体を使用した薬物装置からの針アセンブリの取り外しを示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による薬物装置の第１の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の第１の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の第１の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の第１の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の第１の部分の図を示す。 一実施形態による針ハブの図を示す。 一実施形態による針ハブの図を示す。 一実施形態による針ハブの図を示す。 一実施形態による針ハブの図を示す。 一実施形態による針ハブの図を示す。 一実施形態によるトリガーの図を示す。 一実施形態によるトリガーの図を示す。 一実施形態によるトリガーの図を示す。 一実施形態によるトリガーの図を示す。 一実施形態によるトリガーの図を示す。 一実施形態によるトリガーの図を示す。 一実施形態による容器の図を示す。 一実施形態による容器の図を示す。 一実施形態による容器の図を示す。 一実施形態による容器の図を示す。 一実施形態による容器の図を示す。 一実施形態による容器の図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 針アセンブリが薬物装置に取り付けられ、針が突き出し方向に移動されて対象の皮膚を突き刺し、針が引き込み方向に移動され、針アセンブリが薬物装置から取り外される一連のステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。 一実施形態による薬物送達装置の分解図である。 薬物装置で使用するために準備されている針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 剥離タブが取り外されている、図１８Ａの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 薬物装置のカラーが針アセンブリを受け入れるように回転されている、図１８Ｂの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 針アセンブリが薬物装置に結合されている、図１８Ｃの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 針アセンブリが薬物装置に結合された、図１８Ｄの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 針アセンブリの針が突き出し位置にある、図１８Ｅの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 針が引き込み位置にある、図１８Ｅの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 針アセンブリ薬物装置から取り外された、図１８Ｇの針アセンブリおよび薬物装置の斜視図である。 薬物装置に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置に結合されている針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置から取り外されている図２０Ａの針アセンブリの断面図を示す。 薬物装置から取り外されている図２０Ａの針アセンブリの断面図を示す。 非作動状態にある使用する前のカラーの２つの斜視図を示す。 非作動状態にある使用する前のカラーの２つの斜視図を示す。 カラーを作動状態に回転された後のカラーの２つの斜視図を表示す。 カラーを作動状態に回転された後のカラーの２つの斜視図を表示す。 針が突き出し位置に移動した後のカラーの２つの斜視図を示す。 針が突き出し位置に移動した後のカラーの２つの斜視図を示す。 針が引き込み位置に移動した後のカラーの２つの斜視図を示す。 針が引き込み位置に移動した後のカラーの２つの斜視図を示す。 薬物送達装置が一連の針突き出しステップを経るときの、針アセンブリのカムの配置を示す。 薬物送達装置が一連の針突き出しステップを経るときの、針アセンブリのカムの配置を示す。 薬物送達装置が一連の針突き出しステップを経るときの、針アセンブリのカムの配置を示す。 薬物送達装置が一連の針引き込みステップを経るときの、針キャリアの配置を示す。 薬物送達装置が一連の針引き込みステップを経るときの、針キャリアの配置を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態による針キャリアの図を示す。 一実施形態によるカムの図を示す。 一実施形態によるカムの図を示す。 一実施形態によるカムの図を示す。 一実施形態によるカムの図を示す。 一実施形態によるカムの図を示す。 一実施形態によるカムの図を示す。 一実施形態によるハブの図を示す。 一実施形態によるハブの図を示す。 一実施形態によるハブの図を示す。 一実施形態によるハブの図を示す。 一実施形態によるカラーの図を示す。 一実施形態によるカラーの図を示す。 一実施形態によるカラーの図を示す。 一実施形態によるカラーの図を示す。 一実施形態によるカラーの図を示す。 一実施形態による薬物装置の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の部分の図を示す。 一実施形態による薬物装置の部分の図を示す。

本開示は、薬物送達装置の別の部分に取り外し可能に取り付け可能な針アセンブリを有する薬物送達装置に関する。薬物送達装置のこの他の部分は、本明細書では薬物装置と称され、針アセンブリの薬物装置との組み合わせは、本明細書では薬物送達装置と称される。薬物装置は、いくつかの実施形態では、薬物を収容するか、または薬物を収容するように構成される薬物送達装置の部分を含み得る。

一態様では、針アセンブリは、ユーザが針アセンブリの針に接触および／または見ることを必要とせずに、ユーザによって薬物装置に取り付けられるように構成される。

一態様では、針アセンブリは、針アセンブリを装置に取り付けるように使用することができ、これは、その後、装置の動作のために針アセンブリから取り外され、次いで、針アセンブリを装置から取り外して使用済みの針アセンブリを収容するツールとして再利用される、針取り扱い容器を含む。

別の態様では、針アセンブリは、ユーザが針アセンブリの針に接触することを必要とせずに、およびいくつかの実施形態では、ユーザが針アセンブリの針を見る必要なしに、ユーザによって薬物装置から取り外されるように構成される。

別の態様では、針アセンブリは、針アセンブリに統合され、針アセンブリを装置に取り付けるように使用することができ、装置の動作のために針アセンブリとともに残り、次いで、針アセンブリを装置から取り外して使用済みの針アセンブリを収容するツールとして使用される、針取り扱い容器を含む。

上で考察されたように、いくつかの実施形態では、薬物送達装置の薬物装置部分は、薬物を収容し得る。「薬剤」という用語は、限定されないが、インスリン、インスリンリスプロまたはインスリングラルギンなどのインスリン類似体、インスリン誘導体、デュラグルチドまたはリラグルチドなどのＧＬＰ－１受容体アゴニスト、グルカゴン、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、胃抑制ポリペプチド（ＧＩＰ）、ＧＩＰ類似体、ＧＩＰ誘導体、オキシントモジュリン類似体、オキシントモジュリン誘導体、治療用抗体および上記の装置による送達が可能な任意の治療薬を含む、１つ以上の治療薬を指す。本装置において使用されるような薬剤は、１つ以上の賦形剤とともに製剤化されてもよい。本装置は、人に薬剤を送達するために、患者、介護者または医療専門家によって、概して上述のような様式で操作される。

本開示の原理の理解を促進する目的のために、ここで、図面に例示された実施形態を参照し、特定の言語を使用して、これを説明する。しかしながら、これによって本発明の範囲を限定することを意図しないことが理解されるであろう。

薬物送達装置の概略図および薬物送達装置の例示的な実施形態の一連の動作が、図１Ａ～１Ｅに示されている。薬物送達装置は、針アセンブリ１００１および薬物装置５００１を含む。この実施形態では、針アセンブリは、針キャリア２０１と、近位端１２１および遠位端１４１とを有する針１０１とを含む。薬物装置５００１は、薬物容器５３０１と、針アセンブリ１００１の針キャリア２０１によって受け取られるように構成された結合端５５０１とを含む。

図１Ａでは、針アセンブリ１００１は、薬物装置５００１の結合端５５０１に結合されている過程にある。薬物装置５００１の結合端５５０１が針キャリアに挿入され、その結果、薬物装置５００１が針キャリア２０１に結合される図１Ｂに示される配置がもたらされる。図１Ｃの断面図に示されるように、薬物装置５００１が針キャリア２０１に結合された状態で、針１０１の近位端１２１は、薬物容器５３０１の隔壁５２０１を貫通する。図１Ｃの断面にも示されているように、薬物容器５３０１はまた、内部５３２１と、内部５３２１および隔壁５２０１に対して移動可能なピストン５４０１とを含む。当業者によって理解されるように、ピストンは、当該技術分野では従来型である様々なピストン駆動装置アクチュエータによって動かされ得る。

図１Ｄに示されるシーケンスにおける次のステップでは、針１０１は、針の遠位端１４１が、対象の皮膚を突き刺すために、針キャリア２０１の遠位端２４１を越えて距離Ｄだけ突き出るように、突き出し位置に移動される。図１Ｅに見られるように、次いで、ピストン５４０１は、遠位に駆動されて、薬剤を薬剤容器５３０１の内部５３２１から針１０１を通して対象に放出する。図１Ｅに示されるいくつかの実施形態では、針１０１は、針の遠位端１４１が針キャリア２０１の遠位端２４１の近位の位置に移動される引き込み位置に移動可能であり得る。しかしながら、他の実施形態では、針は、突き出し位置に留まる。

図２Ａ～２Ｊは、一連の動作ステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。

図２Ａに示されるように、薬物送達装置は、針アセンブリ１００と、薬物装置５００とを含む。この例示的な実施形態では、針アセンブリ１００は、最初に、本体２１０およびカバー２２０を有する容器２００内に収容される。薬物装置は、第１の部分５０２と、第２の部分５０４を含み得る。いくつかの実施形態では、第１の部分５０２は、針アセンブリ１００と結合されるように構成される結合端５５０を含む。いくつかの実施形態では、薬物装置５００の第１の部分５０２は、薬物容器を収納し得る。いくつかの実施形態では、薬物装置５００の第２の部分５０４は、装置アクチュエータを含み得る。いくつかの実施形態では、装置アクチュエータの作動は、薬剤を薬剤容器から放出するのに役立つ。

第１のステップとして、カバー２２０は、容器本体２１０から取り外されて、容器２００内に位置する針アセンブリ１００を露出させる。次に、針アセンブリ１００は、薬物装置５００に結合される。いくつかの実施形態では、針アセンブリ１００が容器本体２１０内に位置決めされた状態で、ユーザは、容器本体２１０を保持し、容器本体を、針アセンブリ１００が薬物装置５００に接触して結合するまで、容器本体を薬物装置５００の結合タン５５０に向かって移動させることによって、針アセンブリ１００のキャリア２０を薬物装置５００に結合させる。図２Ｂに示されるように、針アセンブリ１００は、針アセンブリ１００の薬物装置５００の結合端５５０への結合中、容器本体２１０内に留まることができる。

その後、図２Ｃに示されるように、針アセンブリのキャリア２０が薬物装置５００に結合された状態で、容器本体２１０は、針アセンブリ１００および薬物装置５００から取り外され得る。

図２Ｄに示される次のステップでは、薬物送達装置は、アクチュエータ５９０を引き戻すことによって、ある用量の薬剤を送達するように準備され得る。しかしながら、薬物送達装置は、用量送達のためにアクチュエータを引き戻すことを必要としない他の種類のアクチュエータおよび送達機構を利用し得ることを理解されたい。

次に、図２Ｅに見られるように、薬物送達装置は、対象の皮膚５に対して配置される。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、皮膚に対して同一平面上に配置されるトリガー３０を含み得る。トリガー構造はまた、対象から針を視覚的に隠すように針１０の周りのシールドであり得る。いくつかの実施形態では、トリガーは、実際には、針突き出しをトリガーしないが、バイアスされた引き込みシールドであり、針突き出しのトリガーは、別の作動ボタンまたは対象による移動によって実行される。

図２Ｆに示されるように、対象の皮膚の突き刺しを開始するように、ユーザは、薬物送達装置をユーザの皮膚に押し下げ、したがって、トリガー３０を針アセンブリのキャリア２０に押し込み、これにより、針１０のキャリア２０からかつ対象の皮膚５への突き出しを作動させることができる。次に、図２Ｇに示されるように、ユーザは、アクチュエータ５９０を押し下げて、薬剤を薬物装置内の薬剤容器から針１０を通して放出させ、薬剤を対象に注射することができる。

図２Ｈに示されるように、対象への薬剤の送達後、薬物送達装置は皮膚５から取り外される。一連の概略図のレビューによって理解され得るように、トリガー３０は、キャリア内に引き込んだままであり得るが、他の実施形態（図示せず）では、トリガー３０は、装置が対象の皮膚から取り外されると、バイアス作用によってその突き出し位置に戻り得る。次いで、ユーザは、薬物装置５００から針アセンブリを取り外す過程を開始することができる。図２Ｉでは、ユーザは、容器本体２１０を針アセンブリに押し戻して、針アセンブリ１００を容器本体２１０に結合させることができる。

図２Ｊに示されるように、薬物装置から針アセンブリを取り外すように、ユーザは、薬物装置に対して容器本体２１０を回転させて、薬物装置の結合端５５０から針アセンブリのロックを解除し、次いで、容器本体２１０を薬物装置から引き離して、針アセンブリを薬物装置から取り外すことができる。図２Ｉおよび２Ｊに示されるように、いくつかの実施形態では、針１０は、薬物装置から針アセンブリを取り外す間、突き出し位置に留まる。ただし、他の実施形態では、薬物送達装置は、針アセンブリを取り外す前に、針を引き込める能力を含み得る。

いくつかの実施形態では、薬物送達装置は、薬物装置と各々がそれら自身の個々の容器内にパッケージ化された複数の針アセンブリとを備えるキットとしてパッケージ化され得る。図３に見られるように、キットは、結合端５５０と、アクチュエータ５９０と、駆動ばね５６０の形態の針ドライブと、を有する薬物装置５００を含み得る。いくつかの実施形態では、ばねは、コイルばねである。いくつかの実施形態では、ばねは、ねじりばねである。いくつかの実施形態では、ばねは、板ばねである。いくつかの実施形態では、ばねは、ベルビルワッシャーである。いくつかの実施形態では、ばねは、ウェーブスプリングである。いくつかの実施形態では、アクチュエータ５９０は、薬物装置５００内に収納された薬剤容器からの薬剤の放出を開始することができる。いくつかの実施形態では、駆動ばね５６０は、以下でより詳細に考察されるように、針アセンブリの針を引き込み位置から突き出し位置に移動させる際に役割を果たすことができる。複数の針アセンブリ１００は各々、容器本体２１０およびカバー２２０を有する個別に密封された容器２００内に収容されてもよい。いくつかの実施形態では、カバー２２０は、例えば、接着剤を介して容器本体に取り外し可能に貼り付けられ得る剥離可能なシールである。カバーは、取り外しを容易にするためにプルタブ２２２を有してもよい。ただし、例えば、ねじ山もしくはその他の機械的インターロック、または締まりばめなどを介して、コンテナ本体に係合するキャップなどの、他の種類のカバーを使用してもよい。本開示はこの点に関しては限定されないので、ばねを用いる必要はなく、代わりに、モーター、磁石、エラストマー化合物、または運動を与えることができるキャリア駆動要素として好適な任意の他の装置を用いることができることも理解されたい。

図４Ａ～４Ｃは、薬物送達装置が一連のステップを経るときの一連の針アセンブリ状態を示す。図４Ａは、針１０の作動前の針アセンブリ１００を示す。トリガー３０は、突き出し位置にあり、針１０は、引き込み位置にある。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、薬物装置に結合される前に容器内に保持された場合に、図４Ａに示されるように配置される。

図４Ｂは、針１０が突き出し位置に移動されたときの針アセンブリを示す。図４Ｂにも示されているように、トリガー３０は、引き込み位置でキャリア２０に押し込まれている。

最後に、図４Ｃは、薬物装置から針アセンブリを取り出すために、針アセンブリが容器本体２１０内に戻ったことを示している。

薬物送達装置の例示的な実施形態の分解図が、図５に示されている。薬物送達装置は、針１０、キャリア２０、トリガー３０、および針ハブ４０を含む針アセンブリを含む。針アセンブリは、最初に、容器本体２１０およびカバー２２０を有する容器内に収納される。容器本体２１０は、容器本体２１０内に収納されたときに針アセンブリが容器本体２１０に結合することを可能にするために、キャリア２０上のフィン２３を受け入れるために本体２１０の内壁に形成された凹部２１３を含み得る。もちろん、本開示はこの点に関して限定されないため、フィンが本体２１０の内壁内に形成されてもよく、対応する凹部がキャリア２０内に形成されてもよいことを理解されたい。キャリアの詳細図が、図１１Ａ～１１Ｆに提供されている。容器本体２１０の詳細図は、図１５Ａ～１５Ｅに提供されている。

薬物送達装置はまた、図５に概略的に表されている第１の部分５０２および第２の部分５０４を含む薬物装置を含む。いくつかの実施形態では、薬物装置の第１の部分５０２は、薬剤容器を収納する。いくつかの実施形態では、薬物装置の第２の部分５０４は、作動されるときに、薬剤を薬剤容器から放出させるアクチュエータを含む。

詳細に考察されるように、いくつかの実施形態では、針アセンブリは、薬物装置の結合端５５０と物理的に連動している針アセンブリのキャリア２０を介して薬物装置に結合する。駆動ばね５６０は、結合端５５０内に配置されてもよい。

図６Ａ～６Ｆは、針アセンブリの薬物装置への結合、および針の突き出しを示す一連のステップを示す。図６Ａから始めて、針アセンブリは、最初に、容器本体２１０およびカバー２２０を含む密封された容器２００内に保持される。次に、図６Ｂに示されるように、カバー２２０が容器本体２１０から取り外され、針アセンブリが薬物装置の第１の部分５０２の結合端５５０に結合され得るように針アセンブリを露出させる。図６Ａ～６Ｆの例示的な実施形態では、薬物装置の第１の部分５０２は、薬剤容器５３０および図５にも示されている駆動ばね５６０を含む。

次に、図６Ｃに示されるように、針アセンブリが容器本体２１０の内側に保持された状態で、本体２１０によって視界では隠されている、容器本体２１０を結合端５５０に押し付けることによって、容器本体を薬物装置の第１の部分５０２の結合端５５０上に取り付ける。この過程中、容器本体２１０内の針アセンブリは、薬物装置の第１の部分５０２の結合端５５０に結合される。

図６Ｄに示されるように、容器本体２１０は、針アセンブリ１００から取り外され、針アセンブリ１００は、薬物装置の第１の部分５０２に結合されたままである。この例示的な実施形態では、容器本体２１０は、図８Ａに関連してさらに考察されるように、容器本体２１０を薬物装置上にまっすぐに押し付けることによって、針アセンブリを薬物装置に結合させるツールとして使用され得る。次に、容器本体２１０を薬物装置および針アセンブリからまっすぐに引き離すことによって、容器本体２１０を針アセンブリ１００から取り外す。いくつかの実施形態では、針アセンブリを薬物装置に結合すること、および／または容器本体を針アセンブリから取り外すために、容器本体と針アセンブリおよび／または薬物装置との間に相対的なねじれは必要ない。しかしながら、他の実施形態では、相対的なねじれ運動を使用することができる。

図６Ｅでは、容器本体が取り外された状態で、針アセンブリ１００を見ることができる。針アセンブリ１００は、キャリア２０およびキャリア２０の端に取り付けられたトリガー３０を含む。針アセンブリ１００はまた、針１０を含み、針の少なくとも一部分は、キャリア２０内に位置決めされる。針の少なくとも一部分は、トリガー３０のボア３１内に位置決めされ得る。最初に、針は、針の遠位端１４がトリガー３０の遠位端３４を越えて突き出ない引き込み位置にある。

針の突き出しを作動させるために、図６Ｅに示される矢印によって表されるように、力が、トリガー３０に近位方向に加えられる。この力は、例えば、トリガー３０を対象の皮膚に対してぴったりと押し付けることによって作り出される。このトリガーを押すことにより、図６Ｆに示されるように、針１０が作動して、突き出し位置まで遠位に移動する。突き出し位置では、針１０の遠位端１４は、トリガーのボア３１から移動し、代わりに、トリガー３０の遠位端３４の遠位に位置決めされている。

最後に、図７Ａおよび７Ｂは、薬物装置からの針アセンブリの取り外しを示す。図７Ａに示されるように、針１０がまだ突き出し位置にある状態で、ユーザは、針アセンブリが容器本体２１０内に受け入れられるまで、容器本体２１０を針アセンブリに向かって移動させる。薬物装置から針アセンブリのロックを解除するように、ユーザは、薬物装置に対していずれの方向にも容器本体２１０をひねる。次いで、針アセンブリを薬物装置から取り外すように、ユーザは、容器本体２１０をまっすぐにかつ薬物装置から遠ざかるように引き離す。

キャリアが透視的に示される状態で、薬物装置の結合端および針アセンブリのキャリアの詳細図が図８Ａに示されている。キャリア２０は、薬物装置の結合端５５０と相互作用するつめ２２を含む。キャリア２０を結合端５５０に軸方向に押し付けると、つめ２２は、結合端５５０のオンランプ５５２内に移動し、つめ２２がスナップエッジ５５６を越えて凹部５５７にスナップして、キャリア２０を薬物装置上にロックする。凹部は、装置の側壁に画定され、スナップエッジ５５６によって画定される遠位境界、装置本体によって画定される近位境界、およびバンプ５２４によって画定される一対の円周方向境界を有する。結合端の壁の厚さは、つめ２２がオンランプに入り、したがって、特定の角度方向で結合配置中に入るためのクリアランスのみがあり得るように、変化する。

キャリアを薬物装置上に最初に位置決めする際に、キャリアが薬物装置に対して正しい回転方向にない場合、爪２２は、オンランプ５５２の突き出た面５５３によって案内されて、キャリアを薬物装置に対して位置合わせされた位置に向かって回転させることができる。面５５３は、先細りの配置で示されている。つめ２２のつめフランク２６は、キャリア２０を結合端５５０に取り付け中に、オンランプ５５２の面５５３に対して摺動することができる。面５５３は、スナップエッジ５５６および凹部５５７に向かう方向にオンランプの狭くなっている幅を画定するファンネルとして機能すし得る。

図８Ｂは、薬物装置に結合されたキャリア２０を示す。つめ２２は、スナップエッジ５５６を越えて凹部５５７内にスナップし、キャリア２０を薬物装置に回転可能にかつ軸方向にロックする。

図９Ａ～９Ｃは、薬物装置の第１の部分から取り外されている過程にあるキャリアを示す。図９Ａに示されるように、薬物装置の第１の部分５０２からキャリア２０を取り外すために、部品は互いにねじれている。キャリアつめ２２は、まず、薬物装置上の取り外しバンプ５２４を登る。キャリアつめ２２を取り外しバンプに対して摺動させると、戻り止めの感触が得られる。次いで、つめ２２は、薬物装置のオフランプ５５４に遭遇して、その中に入る。相対的なねじれが継続することにより、キャリアつめがオフランプのらせん面５２５に沿って摺動し（図９Ｂ）、その結果、キャリアが薬物装置から分離される（図９Ｃ）。オフランプ５５４の半径方向の高さは、オンランプの高さよりも大きくてもよい。

キャリアの詳細図が、図１１Ａ～１１Ｆに提供されている。薬物装置の第１の部分およびその結合端の詳細図が、図１２Ａ～１２Ｅに提供されている。

ここで、薬物送達装置の動作を、一連の断面図により説明する。図１０Ａ～１０Ｃは、薬物装置の第１の部分に結合されている針アセンブリの断面図を示す。図１０Ａに示されるように、キャリア２０、トリガー３０、針ハブ４０および針１０を含む針アセンブリは、最初に、容器本体２１０内に収納される。キャリア２０は、容器本体２１０の凹部２１３内に受け入れられるフィン２３を含む。キャリアはまた、使用前に最初に針ハブ４０を保持する放射状チップ２５を備える軸方向ガイドリブ２１を含む。

図１０Ｂでは、キャリア２０は、薬物装置の第１の部分５０２上に押し付けられて、キャリアは薬物装置の第１の部分５０２に係合されて位置合わせされる。針キャリア２０が薬物装置にまだ完全に係合していないこの段階では、針１０はまだ薬物装置の隔壁５２０に入っていない。

図１０Ｃに示されるように、針キャリア２０が薬物装置上に完全に係合した位置にさらに押し込まれると、針１０の近位端１２は、薬物装置の隔壁５２０を貫通する。図１０Ｃの拡大図に示されるように、トリガー３０は、以下で考察されるように、ハブ４０の脚４１と相互作用するリブ３５を含む。キャリア２０が薬物装置に係合するとまた、薬物装置上に位置する駆動ばね５６０がトリガー３０に対して軸方向に圧縮され、ばねに負荷をかけるとも称される。ばね５６０は、キャリア２０が薬物装置に係合するために、および針ハブが最初にキャリアにロックされるために、圧縮されたままである。図１０Ｃの拡大図に示されるように、脚４１は、キャリアの棚２９に係合されている。より具体的には、脚４１のそれぞれは、軸方向脚部分４１ｃから外向きに延びる放射状部分４１ｂによって画定されるノッチ領域４１ａを含む。したがって、棚２９の外面２９ａに係合するキャッチ面４１ｄが形成されている。したがって、外面２９ａは、展開前の定位位置を容易にするように、ノッチ４１ａ内に適合するようにサイズ決めされる。いくつかの実施形態では、キャリア２０の薬物装置への係合は、駆動ばね５６０に負荷をかける必要がないことを理解されたい。

次に、図１０Ｄは、薬物送達装置のトリガー３０が対象の皮膚５に押し当てられていることを示している。結果として、トリガー３０は、針キャリア２０に向かって近位方向に移動する。図１０Ｄの拡大図に示すように、トリガーを近位方向に動かすと、トリガーリブ３５の接触面３６が針ハブ４０のハブ脚４１に接触して押し当てられ、したがって、ハブ脚がリブ３５の内面を通過し、キャリア２０の棚２９から解放されるまでハブ脚４１が半径方向内側に移動され、したがって、針ハブ４０がキャリア２０に対して移動可能になるように解放される。図１０Ｅに示されるように、針ハブ４０がキャリア２０に対して遠位に自由に動く状態で、針ハブに対して力を加えていたばね５６０は、軸方向に自由に拡張し、その蓄積されたポテンシャルエネルギーを解放し、キャリアに対して遠位に移動させるように針ハブ４０を押す。針ハブ４０に取り付けられた針１０は、針ハブとともに、針１０の遠位端１４がトリガー３０のボア３１を通って移動し、対象の皮膚５に突き刺さる、突き出し位置内に遠位に移動する。

図１０Ｅの拡大図に示されるように、いくつかの実施形態では、針ハブの遠位移動により、針ハブ脚４１がトリガー３０の内部の放射状凹部３３に向かって移動し、ハブ４０をトリガー３０にロックする。いくつかの実施形態では、針ハブが所定の位置にロックされていると、針を再展開することができない。

針ハブの詳細図が、図１３Ａ～１３Ｅに提供されている。トリガーの詳細図が、図１４Ａ～１４Ｆに提供されている。

最後に、図１０Ｆは、薬物装置から針アセンブリ１００を取り外すように使用されている容器本体２１０を示す。容器本体２１０は、針が不注意に接触されることの防止に役立つ鋭利器材保護物として役立ち得る。

図１１Ａ～１１Ｆは、１つの例示的な実施形態による針キャリア２０の様々な図を示す。容器本体の凹部によって受け入れられるフィン２３は、図１１Ａおよび１１Ｂの斜視図、ならびに図１１Ｃおよび１１Ｄの端面図、ならびに図１１Ｅの側面図で見ることができる。ガイドリブ２１は、図１１Ｆの断面図で見ることができ、つめ２２は、図１１Ｂ、１１Ｄ、および１１Ｆで見ることができる。この実施形態に示されるように、針キャリア２０は、その中に空洞２３２を画定する、一般にカップ形状の円筒形キャリア本体２３０を含む。キャリア本体２３０は、本体部分２３６に対して断面積が減少したヘッド部分２３４を含む。フィン２３は、本体部分２３６に沿って軸方向に沿って、かつ本体部分２３６から半径方向外向きに突き出るように示されている。つめ２２は、本体部分２３６に沿ってつめアーム２２ａの端に形成されている。ヘッド部分２３４は、ヘッド部分２３４の上に適合するように形状化されたトリガー３０（図示せず）を受け入れるように構成されている。ヘッド部分２３４は、ガイドリブを受け入れる軸方向スロットを含む。第１の軸方向スロット２４２は、支持リブ２４４を受け入れるように構成されている。第２の軸方向スロット２３８は、トリガーガイドリブ３５を受け入れるように構成されている。ヘッド部分は、その中に突き出た長手方向のボア２４０を画定する。案内リブ２１は、放射状チップ２５が本体部分の空洞２３２内に突き出た状態で、ガイドリブ２１の近位端などのボアを画定する連続面として画定されてもよい。ボア２３７は、ヘッド部分２３４の端壁２３９に形成されている。

図１２Ａ～１２Ｅは、１つの例示的な実施形態による、薬物装置の第１の部分５０２の様々な図を示す。結合端５５０は、図１２Ａの斜視図および図１２Ｄの側面図で見ることができる。結合端５５０は、突き出た側面５５３によって境界が定められたオンランプ５５２と、各々がらせん状の面５２５を有するオフランプ５５４とを含む。結合端５５０はまた、スナップエッジ５５６および凹部５５７、ならびに取り外しバンプ５２４を含む。

図１３Ａ～１３Ｅは、１つの例示的な実施形態による針ハブ４０の様々な図を示す。針ハブ４０は、半径方向内向きおよび外向き方向に移動することができる複数の脚４１を含む。ハブはまた、キャリア２０からガイドリブ２１を受け入れるように構成されたスロット４５を含む。ハブ４０はまた、針が位置決めされるボア４３を含む。針は、任意の好適な様式で、例えば、接着剤、インサート成形、機械的インターロック、溶接、針との一体的形成、ＵＶ光活性化接着剤、または任意の他の好適な配置を介してハブに固定され得る。ハブ４０は、軸方向の端壁５２を有するほぼカップ形状の本体５０を有し得、円筒形の側壁５４は、端壁から突き出ている。脚４１は、側壁に沿って形成されている。一実施形態では、円周方向に離間した３つの脚が存在する。脚４１は、側壁５４に一体的に形成され、脚４１が屈曲できるようにそれに取り付けられた片持ち梁状であってもよい。中心軸方向本体５６は、端壁５２から遠位に突き出たように示され、ボア４３を含む。スロット４５は、端壁５２に形成され、中心本体５６から半径方向外向きに突き出た第１の部分５７と、側壁５４に沿って軸方向に突き出た第２の部分５８とを有するように示されている。

図１４Ａ～１４Ｆは、１つの例示的な実施形態によるトリガー３０の様々な図を示す。トリガーは、上記のように、針ハブの脚を半径方向内向きに押して、針を突き出すために針ハブを解放するための接触面３６を有するリブ３５を含む。また、上記のように、リブに対して遠位にある凹部３３は、針を突き出した後に針ハブの脚を受け入れて、針ハブを所定の位置にロックして、その後の針の展開を防ぐ。トリガー３０は、軸方向の端壁６２およびキャリア本体２３０のヘッド部分２３４を受け入れるためのトリガー空洞６６を画定するように形状化された円筒形の側壁６４を備えるカップ形状の本体６０を含む。リブ３５は、側壁の内面に沿って軸方向に配設され、互いに円周方向に離間している。支持リブ２４４は、内面に沿ってリブ３５間に軸方向に配設され、互いに円周方向に離間している。ボア３１は、端壁６２に形成されている。

図１５Ａ～１５Ｆは、１つの例示的な実施形態による、容器本体２１０の様々な図を示す。容器本体は、容器本体を針アセンブリに結合するように針キャリアのフィン２３を受け入れる凹部２１３を含む。本体２１０は、一般に、軸方向の端壁２１４と、端壁２１４から突き出た側壁２１５とを備えるカップ形状であって、キャリア２０を受け入れるようなサイズおよび形状の容器空洞２１６を画定する。ラジアルフランジ２１７は、側壁２１５の近位端から突き出て、カバーシールのために多くの接触面を提供するサイズであり得る。凹部２１３は、側壁の内面に沿って画定されている。端壁２１４は、一般に、半球形であり得る。

一態様によれば、薬物送達装置は、装置のすべての動作ステップを通して、装置の針が対象から隠されたままであるように構成され得る。例えば、針は、針アセンブリを薬物装置に取り付けている間、および針アセンブリを薬物装置から取り外している間、隠されたままであり得る。薬物送達装置は、針を引き込み位置から突き出し位置に移動させて対象に突き刺し、対象への薬剤の送達を可能にする展開機構、および薬剤の注射後に針を引き込ませる引き込み機構を含み得る。

図１６Ａ～１６Ｈは、一連の動作ステップを経る一実施形態による薬物送達装置の一連の概略図を示す。図１６Ａに示されるように、薬物送達装置は、針アセンブリ１０００および薬物装置１５００を含み得る。薬物装置は、薬剤容器を収納する第１の部分１５０２と、アクチュエータ１５９０および対象への注射のために薬剤を薬剤容器から放出するのに役立つ作動構成を含む第２の部分１５０４とを含み得る。

薬物装置の第１の部分１５０２は、針アセンブリ１０００に結合するための結合端１５５０を含み得る。図１６Ｂは、針アセンブリ１０００の針キャリア１１２０を薬物装置に結合させる過程を示す。以下でより詳細に考察されるように、いくつかの実施形態では、キャリアを薬物装置に結合させるように、ユーザは、キャリアを薬物装置に押し当て、キャリアを薬物装置に対して回転させ、次いて、キャリアをさらに薬物装置に再び押し込む。

次に、図１６Ｃに示されるように、薬物送達装置は、アクチュエータ１５９０を引き戻すことによって注射のために設定される。多くの異なる種類の作動メカニズムを薬物送達装置に統合することができ、提供される例示的な実施形態に示されるものは、薬物送達装置を限定することを意図していないことを理解されたい。

次に、図１６Ｄに示されるように、薬物送達装置は、針キャリア１１２０が皮膚５と接触した状態で、対象の皮膚と同一平面上に配置される。

ここで、薬物送達装置を作動させて、対象に薬剤を注射する準備ができる。いくつかの実施形態では、例えば、アクチュエータを遠位方向に押すことによって、装置アクチュエータ１５９０の作動が、複数の動作を引き起こし得る。まず、図１６Ｅに示されるように、アクチュエータ１５９０を押し下げると、針１０１０が針キャリア１１２０から突き出て、皮膚５に突き刺さり得る。次に、装置は、薬剤が薬剤容器から、針を通って、対象内に放出されることを可能にし得る。最後に、図１６Ｇに示されるように、装置は、針を針キャリア１１２０に引き込めることができる。その結果、針が針キャリア内側に引き込められた状態で、薬物送達装置が対象の皮膚から取り外されるとき、針はもはや装置の外部になく、針との不注意な接触を防ぐのに役立ち、対象が針に遭遇するのを回避することを可能にする。

最後に、図１６Ｈに示されるように、針アセンブリは、針キャリア１１２０を薬物装置から遠位方向に引き離すことによって、薬物装置１５００から取り外され得る。

薬物送達装置の例示的な実施形態の分解図が、図１７に示されている。薬物送達装置は、針１０１０、キャリア１１２０、針ハブ１０４０、およびカム１０５０を含む針アセンブリを含む。いくつかの実施形態では、キャリア１１２０は、最初に、針アセンブリの他の構成要素を収納し得る。いくつかの実施形態では、近位カバー１２２０は、キャリア１１２０の近位端に位置決めされ得、遠位カバー１２２１は、キャリア１１２０の遠位端に位置決めされ得る。いくつかの実施形態では、近位カバー１２２０は、キャリア内の構成要素を露出させ、針キャリアの薬物装置への結合を可能にするために、針キャリア１１２０から取り外し可能である。いくつかの実施形態では、近位カバーは、剥離可能なシールである。いくつかの実施形態では、遠位カバー１２２１は、取り外されるように構成されていないが、代わりに、針によって貫通されるように構成されている。ただし、他の実施形態では、遠位カバー１２２１は、取り外されるように構成される。

薬物装置側は、第１の部分１５０２および第２の部分１５０４を含み得る。第１の部分１５０２は、薬剤容器を収納し得る。いくつかの実施形態では、第２の部分１５０４は、装置アクチュエータを含み得、薬剤容器からの薬剤の放出をトリガーするのに役立つ作動機構を含み得る。図１７に示されるように、薬物装置はまた、カラー１５７０、駆動ばね１５６０、引き込みトリガー１５８２、および突き出しトリガー１５８４を含む。いくつかの実施形態では、駆動ばね１５６０は、ねじりばねである。

詳細に考察されるように、いくつかの実施形態では、針アセンブリは、薬物装置の結合端１５５０と物理的に連動するキャリア１１２０を介して薬物装置に結合する。

図１８Ａ～１８Ｇは、針アセンブリの薬物装置への結合、針の突き出し、および針の引き込みを含む一連のステップを経る図１７の薬物送達装置を示す。図１８Ａから始めて、針アセンブリの構成要素は、最初に、近位カバー１２２０および遠位カバー１２２１を介して密封される針キャリア１１２０内に保持される。次に、図１８Ｂに示されるように、近位カバー１２２０がキャリア１１２０から取り外され、針アセンブリの他の構成要素を露出させ、キャリア１１２０が薬物装置の第１の部分１５０２の結合端１５５０に結合されるように準備する。図１８Ａ～１８Ｇの例示的な実施形態では、薬物装置の第１の部分５０２は、薬物装置の結合端１５５０におけるカラー１５７０を含む。

いくつかの実施形態では、カラー１５７０は、針キャリアをカラーに結合させることができない非アクティブ化方向と、針キャリアをカラーに結合させることができるアクティブ化方向との間で回転可能である。図１８Ｂは、非アクティブ化状態にあるカラーを示す。この状態では、針キャリア１１２０は、カラー上への摺動が物理的に遮断されている。

図１８Ｃでは、カラー１５７０は、アクティブ化方向に回転されている。これで、針キャリアは、カラー１５７０上に摺動され得る。ユーザは、まず、キャリア１１２０をカラーに押し当て、次いで、キャリアをカラーに対して回転させ、最後に、キャリアをさらにカラーに押し当て、その結果、図１８Ｄおよび１８Ｅに示されるように、針アセンブリが薬物装置に結合される。針状キャリアは、戻り止めを介して薬物装置に保持され得、これについては、以下でさらに詳細に考察する。

次に、図１８Ｆに示されるように、ユーザは、薬物装置を作動させ、突き出しトリガー１５８４を作動させ、これにより、針１０１０が引き込み位置から突き出し位置に移動され、その過程で遠位カバー１２２１を貫通する。この実施形態では、突き出しトリガーおよび引き込みトリガーの両方が提供されるが、本開示はこの点に関して限定されないことを理解されたい。したがって、一実施形態では、突き出しトリガーのみが提供される。別の実施形態では、引き込みトリガーのみが提供される。

これに続いて、引き込みトリガー１５８２が作動され、これにより、針１０１０がキャリア１１２０内の引き込み位置に戻るように移動される。

いくつかの実施形態では、ユーザは、薬物装置から針アセンブリを取り外すことができる場合がある。図１９に示されるように、針キャリア１１２０は、針アセンブリを取り外すように薬物装置からまっすぐに引き抜かれ得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、以下でさらに詳細に説明されるように、使用された針アセンブリが薬物装置に再取り付けされるのを防ぐように構成される。

装置が一連の動作ステップを受けるときの図１７の薬物送達装置の一連の断面図が、図２０Ａ～２０Ｆに提供されている。

図２０Ａは、針アセンブリがまだ薬物装置に結合されていない状態の薬物送達装置を示す。針アセンブリは、針キャリア１１２０、ならびに針キャリア１１２０内に収納された針１０１０、針ハブ１０４０、およびカム１０５０を含む。遠位カバー１２２１はまた、針キャリア１１２０の遠位端に位置する。薬物装置側では、薬物装置は、カラー１５７０およびねじりばね１５６０を含む。

図２０Ａでは、カラー１５７０は、非アクティブ化状態で示されている。非アクティブ化状態では、カラーは、針キャリアがカラー上に摺動するのを防ぐ針キャリアに対して回転方向にある。図２０Ａに見られるように、非アクティブ化状態では、カラーアーム１５７１は、針キャリアのタブ１１２１と位置合わせされている。カラーアーム１５７１の存在は、針キャリアのタブ１１２１と物理的に干渉し、したがって、針キャリアがカラー上に移動するのを防ぐ。

図２０Ｂに示されるように、カラーは、針キャリアに対してアクティブ化状態に回転され得る。アクティブ化状態では、カラー上のスロット１５７２は、キャリアタブ１１２１と回転方向に位置合わせされ、したがって、カラーに押し当てられるキャリアクリアランスを与える。

ばね１５６０は、最初は、巻き状態に保たれる。言い換えれば、薬物送達装置の作動の前に、ばね１５６０は、ばねの位置エネルギーを蓄えている。カラーが図２０Ｂに示される位置にある状態で、ばね１５６０は、突き出しトリガー１５８４の存在によってその巻き状態に保持される。図２０Ｂの拡大図に示されるように、突き出しトリガー１５８４は、カラー１５７０が回転するのを物理的に遮断し、次に、ばね１５６０が巻き戻されることを可能にすることを防ぐ。

図２０Ｃは、カラーのスロット内にキャリアタブ１１２１が受け入れられた状態で、カラー１５７０に押し当てられた針キャリア１１２０を示す。この最初の係合段階では、針１０１０は、薬剤容器１５３０の隔壁１５２０にまだ入っていない。

薬物装置とのこの最初の係合の後、針キャリアは、薬物装置に対して回転され、次いで、薬物装置上にさらに押し当てられ、その結果、図２０Ｄに示されるように、薬物装置との針キャリアの完全な係合がもたらされる。完全な係合段階では、針１０１０の近位端１０１２は、隔壁１５２０を貫通し、薬剤容器１５３０の内側に入った。図２０Ｄの拡大図に示されるように、完全に係合すると、キャリア１１２０および薬物装置の第１の部分１５０２は、接触領域１５０１にある。ユーザが針キャリアを注射部位に押し付けると、針キャリアと薬物装置との間の軸方向の力が接触領域１５０１に伝達される。キャリアの詳細図を図２８Ａ～２８Ｆに示し、カラーの詳細図を図３１Ａ～３１Ｅに示す。

次に、対象への薬剤の注射の準備において、薬物送達装置は、対象の皮膚５に対して保持され、針キャリアの端における遠位カバー１２２１は、皮膚に対して接触して保持される。

ユーザは、薬物送達装置を作動させて、突き出しトリガー１５８４を引き戻し、トリガーを近位方向に移動させ、これにより、ねじりばね１５６０の巻き戻しにより、カラー１５７０を自由に回転させる。カラーの回転はカム１０５０を回転させ、アーム１０４１の半径方向端１０５２がカム表面１０５１に乗るため、針ハブ１０４０が針１０１０を突き出させ、針を引き込み位置から突き出し位置に移動させ、この際に、図２０Ｅに示されるように、針１０１０の遠位端１０１４が遠位カバー１２２１を通って対象の皮膚５貫通する。

図２０Ｅに示される針突き出し段階では、ねじりばね１５６０は依然として部分的に巻かれている。ばね１５６０は、引き込みトリガー１５８２の存在により、それ以上巻き戻されることを防ぐ。図２０Ｅの拡大図に示されるように、引き込みトリガー１５８２は、カラー１５７０の回転を物理的に遮断し、次に、ばねのさらなる巻き戻しを禁止する。

次に、引き込みトリガー１５８２が解放され、引き込みトリガーをカラー１５７０から近位方向に引っ張って、ばね１５６０の巻き戻しのためにカラーを自由に回転させる。カラーのこのさらなる回転は、カム１０５０および針ハブ１０４０を駆動して、針を引き込める。任意の好適な配置によって、引き込みトリガーの解放が達成され得る。例えば、装置をユーザの皮膚から引き離すと、引き込みトリガーが解放され得る。針の引き抜きに伴う注射を完了と短時間の遅延によって、引き込みトリガーが解放され得る。一実施形態では、引き込みトリガーは、注射の完了後に自動的に作動される。完全な投与のために、および針が引き抜かれた後の過度の「たれ」を避けるために、注射が完了した後の好適な遅延が望まれる場合がある。このような遅延は、針が引き込められる前の約５秒であってもよい。このような遅延は、自動である場合もあれば、装置を皮膚に対して保持するようにユーザに指示する場合もあり、装置がユーザの皮膚から取り外されるときに、開放トリガーが移動される。

いくつかの実施形態では、針アセンブリは、薬剤の注射後に薬物装置から取り外され得る。図２１Ａおよび２１Ｂに示されるように、針キャリア１１２０は、キャリアをカラーから遠位方向に引き離すことによって、カラー１５７０から引き抜かれる。キャリアのタブ１１２１は、カラーのスロット１５７２から摺動して外れ、アーム１５７１は、カラーからキャリアを取り外すことができるように、半径方向内側に屈曲する。キャリアは、図２１Ｂでは、薬物装置から完全に取り外されるように示されている。ここで、針キャリア１１２０は、キャリアが針アセンブリを装置に取り付けるように使用され得、装置の動作のために針アセンブリとともに留まり得、針アセンブリを装置から取り外すためのツールとして使用され得るという点で多機能構成要素であり、使用後に使用済み針アセンブリを含む。

図２２Ａ～２５Ｂは、薬物送達装置が一連の動作ステップを受けるときの、図１７の実施形態の薬物装置に対するカラーの回転位置を示す。構成要素を視覚化しやすくするために、カラーはファントムで示されている。

まず、図２２Ａおよび２２Ｂは、カラーが非アクティブ化状態にあるときの、使用前のカラーの２つの斜視図を示す。カラーは、薬物装置の第１の部分のハウジング１５０３に回転可能に取り付けられている。カラーは、最初にハウジング１５０３に対して接触している第１および第２のカラーストップ１５７３および１５７５を含む。図２２Ａに見られるように、第１のカラーストップ１５７３は、最初に第１のハウジングストップ１５０９と接触している。図２２Ｂに見られるように、第２のカラーストップ１５７５は、最初に第２のハウジングストップ１５０５と接触している。カラーの詳細図を図３１Ａ～３１Ｅに示し、ハウジングの詳細図を図３２Ａ～３２Ｄに示す。

図２３Ａおよび２３Ｂは、カラーが回転されてアクティブ化状態に置かれた後のカラーの２つの斜視図を示す。この状態では、第１のカラーストップ１５７３は突き出しトリガー１５８４と接触しており、第２のカラーストップ１５７５は空中にある。第１のカラーストップ１５７３と突き出しトリガー１５８４との間の接触は、カラーがそれ以上回転するのを防ぎ、ばね１５６０が巻き戻るのを防ぐ。

次に、突き出しトリガー１５８４が解放されて近位方向に引き戻されるとき、図２４Ｂに示されるように、第２のカラーストップ１５７５が引き込みトリガー１５８２に接触するまで、ばね１５６０の巻き戻しによりカラーが回転することができる。図２４Ａに示されるように、第１のカラーストップ１５７３は、空中にある。

次に、引き込みトリガー１５８２が解放されて近位方向に引き戻されると、図２５Ａおよび２５Ｂに示されるように、第１および第２のカラーが薬物装置の第１の部分のハウジング１５０３に接触するのを停止するまで、ばね１５６０の巻き戻しによりカラーがさらに回転することができる。

図２６Ａ～２６Ｃは、薬物送達装置が一連の針突き出しステップを受けるときの、針アセンブリのカムおよび針ハブの配置を示す。構成要素の視覚化を容易にするために、キャリアはファントムで示されている。図２６Ａは、薬物送達装置を使用する前の初期角度位置にあるカム１０５０を示す。カムは、キャリアタブ１１２１と最初に位置合わせされて、キャリア１１２０を薬物装置のカラーと結合することを可能にするタブ１０５５を含み得る。カムは、使用前にキャリア内のカムの位置を維持するのに役立つように、キャリア１１２０の内壁面１１２９によって受け取られる戻り止め１０５６を含み得る。カムは、針ハブ１０４０のアーム１０４１に隣接して、針の近位端とともに隔壁の貫通中、ハブを所定の位置に保持する歯１０５４を含み得る。カムは、アーム１０４１の半径方向端１０５２に乗る突き出しカム表面１０５１（突き出しらせん１０５１とも称される）を含んでもよい。カムはまた、カムの回転中にアーム１０４１の半径方向端１０５２とも相互作用する半径方向内側に突き出たリップ１０５３ａによって画定される引き込みカム表面（引き込みらせん１０５３とも称される）を含んでもよい。具体的には、半径方向端１０５２の第１の表面１０５７（図３０Ａを参照）は、カムが一方向に回転しているときに突き出しカム表面１０５１に沿って乗り、半径方向端１０５２の第２の表面１０５９（図３０Ａを参照）は、カムが反対方向に回転しているときに引き込みカム表面１０５３に沿って乗る。ハブの詳細図を図３０Ａ～３０Ｄに示し、カムの詳細図を図２９Ａ～２９Ｆに示す。

図２６Ｂは、突き出しトリガーが解放され、カラーが回転し、カムも回転させる（反時計回り方向に示されている）ときにカムが中間角度位置にあることを示す。カムの回転により、カムの突き出しらせん１０５１がハブのアーム１０４１を押し、ハブ１０４０を遠位方向に駆動して、針１０１０を、図２６Ｃに示される突き出し位置に移動させ、カムは針突き出しのための最終角度位置にある。突き出し状態では、ハブ１０４０は、カムの突き出しらせん１０５１と引き込みらせん１０５３との間に保持される。

図２７Ａおよび２７Ｂは、薬物送達装置が一連の針引き込みステップを受けるときの針キャリアの配置を示す。図２７Ａは、引き込みトリガーが解放され、カラーが回転し、カムも（なおも反時計回り方向に）回転するときのカムの状態を示す。カムの回転により、引き込みらせん１０５３がハブ１０４０のアーム１０４１に対して近位方向に引っ張られ、したがって、図２７Ｂに示されるように、針１０１０が引き込み位置に移動する。内部半径方向リップ１０５３ａは、引き込み中に針ハブのアームの端を捕捉する引き込みらせん１０５３に沿って形成される。

この引き込み状態では、カム上の戻り止め１０５６がキャリア壁に係合し、カムが回転するのを防ぐ。加えて、いくつかの実施形態では、カムタブ１０５５は、キャリアタブ１１２１と位置がずれており、これにより、キャリアは薬物装置のカラーに取り付けられることが禁止される。このような配置は、針の再使用を防ぐのに役立ち得る。

図２８Ａ～２８Ｆは、１つの例示的な実施形態による針キャリア１１２０の様々な図を示す。針キャリア１１２０は、円筒形の本体１１２３を含む。タブ１１２１は、端に隣接する本体の内壁に形成され、本体１１２３の軸方向の長さの一部分に沿って突き出ていて、半径方向内側に突き出ている。中央ボア領域１１２４は、中心軸に沿って延在し、ハブ、具体的にはハブ１０４０の中央回転軸１０５８を案内するように機能する（図３０Ａを参照）。半径方向内側に突き出ている支柱１１２５は、ハブガイドを本体の内壁に取り付けている。各支柱の耐力面１１２６は、カム１０５０の中央ボア１０６２を支持する。保持スナップは、カムをキャリア１１２０に保持する。カム回転戻り止め１１２８（カム回転の開始）およびカム回転スナップ１１２９（カム回転の終了）は、カムの回転変位の範囲を限定する。

図２９Ａ～２９Ｆは、１つの例示的な実施形態によるカム１０５０の様々な図を示す。カム１０５０は、突き出しカム表面１０５１および引き込みカム表面１０５３が形成されたほぼ円筒形の本体１０６０を含む。また、本体上に形成されたのはタブ１０５５である。本体は、さらに、中央ボア１０６２が延在する耐力壁１０６１を含む。上で考察されたように、カムは、歯１０５４（この実施形態では、カム表面と同じ方向に円筒形本体上で軸方向に突き出ている）、戻り止め１０５６（引き込みカム表面の頂点で外側円筒形本体に提供される）、突き出し１０５１および引き込みらせん１０５３を含み得る。

図３０Ａ～３０Ｄは、１つの例示的な実施形態による針ハブ１０４０の様々な図を示す。ハブは、針の突き出しおよび引き込み中に針アセンブリのカムと相互作用するアーム１０４１を含み得る。上記のように、ハブは、中央回転軸１０５８を含む。回転軸１０５８はまた、針がその中を飛び出すボア１０４３を含み得る。半径方向に飛び出すアーム１０４１は、針キャリア１１２０の中央ボア領域１１２４に形成された空間１１２７内に適合するようにサイズ決めされる。各アーム１０４１は、第１の表面１０５７および第２の表面１０５９を有する半径方向端１０５２を含む。第１の表面は、カムが一方向に回転しているときに飛び出しカム表面１０５１に沿って乗るように構成され、第２の表面１０５９は、カムが反対方向に回転しているときに引き込みカム表面１０５３に沿って乗るように構成されている。前面１０６１は、針が隔壁を貫通することを可能にするのを助けるように構成されている。この点で、面１０６１は、キャリアが薬物装置の第１の部分１５０２に挿入されているときにキャリアに加えられる力を伝達する耐力面として機能する。

図３１Ａ～３１Ｅは、１つの例示的な実施形態によるカラー１５７０の様々な図を示す。これらの図に見られるように、カラーは、アーム１５７１およびスロット１５７２が備わって形成されたほぼ円筒形の本体１５８０を有する。アームは、アーム１５７１によって画定されるスロット１５８２に沿った針キャリア１１２０の挿入を妨げる迫持受け表面１５８１を含む。アームはまた、（アームと本体との間のギャップ１５８３のために）アームを半径方向内側に屈曲させて、針キャリアの取り外しを可能にするランプ１５８４を含む。スロット１５７２は、上で考察されたように、挿入時に針キャリアのタブを受け入れるように構成され得る。カラーは、薬物装置のハウジングと相互作用し、移動の終わりを示す引き込みおよび突き出しトリガーと相互作用する第１のカラーストップ１５７３および第２のカラーストップ１５７５を含み得る。カラーは、さらに、カラー保持溝１５８７に係合して、カラーを第１の部分１５０２に保持する分割リブ１５８５を含み得る。ノッチ１５８６を内面に沿って形成して、ねじりばねの端を固定し得る。

図３２Ａ～３２Ｄは、１つの例示的な実施形態による薬物装置の第１の部分１５０２のハウジング１５０３の様々な図を示す。上で考察されたように、ハウジング１５０３は、装置の動作中にカラーと相互作用する第１のハウジングストップ１５０９および第２のハウジングストップ１５０５を含み得る。図３２Ｂに見られるように、ハウジングは、引き込みトリガーその中を移動することができる引き込みトリガースロット１５１２、ならびに突き出しトリガーが移動することができる突き出しトリガースロット１５１４を含み得る。ハウジングはまた、針キャリアのハウジングへの結合中に針キャリアのタブを受け入れるように構成された位置合わせスロット１５０６を含み得る。トリガースロット１５９０は、ハウジングの内壁に形成され得る。ハウジングの遠位端は、カラー保持溝１５８７を含む。

本明細書に記載の針アセンブリは、異なるように構成されたペン型薬物注射装置、異なる形状である注射装置、および輸液ポンプ装置を含む、様々に構成された薬物装置での使用に適合され得るため、示されている薬物装置は例示であることを理解されたい。薬剤は、このような薬剤送達装置によって送達され得る種類のうちのいずれかであり得る。示されている装置は、例示が意図されたものであり、説明されている針アセンブリが他の異なるように構成された装置で使用され得るために、限定されるものではない。

以下のものの使用法を明確にし、ここに公衆に通知すると、「＜Ａ＞、＜Ｂ＞、．．．および＜Ｎ＞の少なくとも１つ」、または「＜Ａ＞、＜Ｂ＞、．．．＜Ｎ＞、またはそれらの組み合わせの少なくとも１つ」、または「＜Ａ＞、＜Ｂ＞、．．．および／または＜Ｎ＞」という文言は、本出願人によって最も広範な意味で定義され、本出願人によって反対の主張が明示的になされない限り上記または下記のいかなる他の暗黙の定義にも取って代わり、Ａ、Ｂ．．．およびＮを含む群から選択された１つ以上の要素を意味する。言い換えれば、この文言は、要素Ａ、Ｂ、．．．またはＮの１つ以上の任意の組み合わせを意味し、任意の１つの要素のみ、またはその１つの要素と、列挙されていない追加の要素も含み得る他の要素の１つ以上との組み合わせを含む。

様々な実施形態を説明してきたが、さらに多くの実施形態および実装が可能であることが当業者には明らかであろう。したがって、本明細書に記載の実施形態は例であり、唯一の可能な実施形態および実装ではない。さらに、上述の利点は必ずしも唯一の利点ではなく、記載された利点のすべてが各実施形態で達成されるとは必ずしも予想されない。

以下の態様を含むがこれらに限定されない様々な態様が、本開示に記載されている。
１．薬物送達装置であって、針キャリア、針キャリアに対して移動可能な針ハブ、および針ハブに結合された針を含む針アセンブリと、容器端開口に配設された隔壁を備える容器およびキャリア駆動要素を有する薬物装置であって、針キャリアが薬物装置に結合可能である、薬物装置と、キャリア駆動要素を作動させて、針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、針を引き込み針位置から突き出し針位置に隔壁に対して遠位に移動させるように構成された展開トリガーと、を含む薬物送達装置。
２．針キャリア、針ハブ、および針を収容するように構成されたカップ本体をさらに含み、カップ本体が、針キャリアに取り外し可能に結合されている、態様１に記載の薬物送達装置。
３．カップ本体は、針キャリアが薬物装置に結合される前に、密封された空間に針キャリア、針ハブ、および針を収容するようにカップ本体に対して密封されたカバーをさらに含む、態様２に記載の薬物送達装置。
４．カップ本体および針キャリアの一方が、フィンを含み、他方が、カップ本体の針キャリアへの嵌合中にフィンを受け入れるように形状化された凹部を含む、態様２に記載の薬物送達装置。
５．キャリア駆動要素が、軸方向に圧縮可能なばねを含み、針キャリアが、ばねに負荷をかけるように薬物装置に取り外し可能に結合可能であり、展開トリガーが、針キャリアの遠位端に結合され、展開トリガーが、展開トリガーに対して近位方向に加えられた力によって作動されて、ばねが負荷を解除される、態様１～４のいずれか１つに記載の薬物送達装置。
６．ばねが、針ハブと薬物装置との間に配設され、針ハブは、ばねが軸方向に圧縮された構成で負荷をかけられる、針キャリアに対する作動前構成に、展開トリガーを設定するように位置決めされた脚部分を含み、展開トリガーの作動に応答して、ばねがその軸方向に拡張した構成に負荷を解除されるときに針ハブが遠位に移動するように、展開トリガーが針ハブの脚部分を半径方向内側に偏向させる、態様５に記載の薬物送達装置。
７．展開トリガーが、針キャリアに対して同軸に配設され、展開トリガーが、カバーされた位置とトリガー位置との間で又針キャリアに対して軸方向に移動可能であり、トリガー位置では、針の遠位端が、展開トリガーの遠位端を越えて突き出ず、トリガー位置への移動中に、展開トリガーが、針ハブの一部分に係合して、引き込み針ハブ位置から針ハブをロック解除し、それによって、針ハブは、針の遠位端が展開トリガーの開口を越えて遠位に突き出るようにばねが負荷を解除されることによって突き出し針ハブ位置に遠位に前進する、態様５に記載の薬物送達装置。
８．同軸関係にある針ハブと針キャリアとの間に半径方向に配設されたカムをさらに含み、カムが、針ハブを駆動するように回転して、針を突き出し方向に移動させることおよび針を引き込み方向に移動させることのうちの少なくとも１つを行うように構成されている、態様１～７のいずれか１つに記載の薬物送達装置。
９．薬物装置が、ばねの付勢力下で回転可能なカラーを含み、針キャリアがカラーに結合されることに応答して、カムが、カラーにより回転可能にロックされる、態様８に記載の薬物送達装置。
１０．第１の量だけのカムの回転に応答して、カムが、針を突き出し方向に前進させるように針ハブにスライド可能に係合し、別の量だけのカムの回転に応答して、カムが、針ハブを摺動可能に係合して、針を引き込み方向に引き込ませる、態様９に記載の薬物送達装置。
１１．展開トリガーが、カラーを選択的に係合し、カラーからの展開トリガーの係合解除が、カラーの回転を第１の量だけ容易にする、態様１０に記載の薬物送達装置。
１２．カラーを選択的に係合する引き込みトリガーをさらに含み、展開トリガーの係合解除に続くカラーからの引き込みトリガーの係合解除が、カラーの回転を別の量だけ容易にする、態様１１に記載の薬物送達装置。
１３．引き込み針位置から突き出し針位置への遠位への針の移動が、隔壁を通る針の移動を含む、先行態様のいずれか１つに記載の薬物送達装置。
１４．薬物装置が、外部ハウジングを含み、隔壁が、隔壁を通る針の移動中に、外部ハウジングに対して静止したままである、態様１３に記載の薬物送達装置。
１５．隔壁は、針が隔壁を貫通する薬物装置への針キャリアの結合中に、および隔壁を通って突き出し針位置への針の移動中に、針キャリアに対して静止したままである、態様１３に記載の薬物送達装置。
１６．薬物装置が、ピストンと、薬剤と、を含む薬剤容器をさらに含み、ピストンが、薬剤容器に対して移動可能であり、薬剤を薬剤容器から放出する、先行態様のいずれか１つに記載の薬物送達装置。
１７．容器端開口に配設された隔壁およびキャリア駆動要素を備える容器を有する薬物装置を提供することと、針キャリア、針キャリアに対して移動可能な針ハブ、および針ハブに結合された針を含む針アセンブリを提供することと、針キャリアが薬物装置に結合されるときに、キャリア駆動要素を作動させるように展開トリガーを作動させて、針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、隔壁に対して針を引き込み針位置から突き出し針位置に移動させることと、を含む方法。
１８．針アセンブリを収容するカップ本体を提供することであって、針アセンブリが展開トリガーを含み、キャリア駆動要素がばねを含み、針アセンブリがカップ本体から取り外し可能である、提供することと、カップ本体を薬物装置に取り付けて、針キャリアを薬物装置に結合させることであって、カップ本体が針アセンブリを収容する、結合させることと、カップ本体を針アセンブリからおよび薬物装置から取り外すことであって、針が、隔壁を貫通した後に引き込み針位置にある、取り外すことと、展開トリガーを作動させた後に、針アセンブリが薬物装置に結合している間に、カップ本体を針アセンブリの上に取り付けることと、カップ本体を針アセンブリに結合させることと、針アセンブリがカップ本体に結合された状態で、カップ本体を薬物装置から離れるように移動させて、針アセンブリを薬物装置から取り外すことと、をさらに含む、態様１７に記載の方法。
１９．針が突き出し針位置にある間に、針アセンブリの上にカップ本体を取り付けるステップが行われる、態様１８に記載の方法。
２０．カップ本体を薬物装置から離れるように移動させるステップの前に、針アセンブリがカップ本体に結合されて、薬物装置から針アセンブリをロック解除するときに、薬物装置に対してカップ本体を回転させるステップをさらに含む、態様１８に記載の方法。
２１．展開トリガーが、針キャリアに取り付けられ、針キャリアに対して移動可能である、態様１７～２０のいずれか１つに記載の方法。
２２．引き込み針位置において、針の遠位端が展開トリガーの遠位端と同一平面上にあるかまたはその近位にある、態様２１に記載の方法。
２３．突き出し針位置において、針の遠位端が展開トリガーの遠位端に対して遠位にある、態様２１に記載の方法。
２４．展開トリガーを押すステップが、展開トリガーを対象の皮膚に対して押すことを含む、態様２１に記載の方法。
２５．針が引き込み針位置から突き出し針位置に移動された後に、針を引き込み方向に移動させるステップをさらに含む、態様１７～２４のいずれか１つに記載の方法。
２６．薬物装置が、薬剤容器を保持し、薬剤容器に対してピストンを移動させて、薬剤を薬剤容器から放出するステップをさらに含む、態様１７～２５のいずれか１つに記載の方法。
２７．展開トリガーを押して、ばねの負荷を解除することにより、展開トリガーが、針キャリアに対してカバーされた位置からトリガー位置に軸方向に移動し、トリガー位置において、針の遠位端が、展開トリガーの遠位端を越えて突き出ず、トリガー位置への移動中に、展開トリガーが針ハブの一部分に係合して、引き込み針ハブ位置から針ハブをロック解除し、針ハブは、針の遠位端が展開トリガーの開口を越えて遠位に突き出るように、ばねの負荷を解除することによって突き出し針ハブ位置に遠位に移動される、態様２１に記載の方法。
２８．針キャリアを薬物装置に結合させて、ばねに負荷をかけることをさらに含む、態様１７～２７のいずれか１つに記載の方法。
２９．針キャリアを薬物装置に結合させるステップが、薬物装置における薬剤容器の隔壁を通して針の近位端を貫通することを含む、態様２８に記載の方法。
３０．引き込み針位置から突き出し針位置への針の移動が、隔壁を通りかつそれに対する針の移動を含む、態様２９に記載の方法。
３１．引き込みトリガーを作動させて、針を突き出し針位置から引き込み方向に移動させることをさらに含む、態様１７～３０のいずれか１つに記載の方法。
３２．ばねおよび流体を含む隔壁を備える容器を有する薬物装置に結合するための針アセンブリであって、針アセンブリが、ばねに負荷をかけるように、薬物装置に取り外し可能に結合可能な針キャリアと、針キャリアに対して移動可能な針ハブと、針ハブに結合された針と、を含み、針キャリアの薬物装置への結合が、針を備える薬物装置の隔壁の貫通を容易にし、針ハブが、針キャリアを越えて突き出るように針の遠位端を、および容器の流体と流体連通している隔壁内に留まるように針の近位端を、位置決めするように針キャリアに対して遠位方向に移動可能である、針アセンブリ。
３３．針キャリア、展開トリガー、針ハブ、および針を収容するカップハウジングをさらに含む、態様３２に記載の針アセンブリ。
３４．針ハブが、針キャリア内に配設され、針キャリアに対して同軸である、態様３２～３３のいずれか１つに記載の針アセンブリ。
３５．展開トリガーが、針キャリアに取り付けられ、針キャリアに対して移動可能である、態様３２～３４のいずれか１つに記載の針アセンブリ。
３６．展開トリガーが、針キャリアに対して同軸に配設され、展開トリガーが、カバーされた位置とトリガー位置との間で針キャリアに対して軸方向に移動可能であり、トリガー位置において、針の遠位端が、展開トリガーの遠位端を越えて突き出ず、トリガー位置への移動中に、展開トリガーが針ハブの一部分に係合して、針ハブを引き込み針ハブ位置からロック解除し、針ハブは、針の遠位端が展開トリガーの開口を越えて遠位に突き出るように、ばねの負荷を解除することによって突き出し針ハブ位置に遠位に前進される、態様３２～３５のいずれか１つに記載の針アセンブリ。
３７．同軸関係にある針ハブと針キャリアとの間に半径方向に取り付けられた回転可能なカムをさらに含み、ばねの負荷解除によるカムの回転に応答して、針ハブは、針の遠位端が針キャリアの開口を越えて遠位に突き出るように突き出し針ハブ位置に遠位に前進する、態様３２～３６のいずれか１つに記載の針アセンブリ。
３８．ばねのさらなる負荷解除によるカムの回転に応答して、針ハブは、針の遠位端が針キャリア内にあるように引き込み針ハブ位置に近位に前進する、態様３７に記載の針アセンブリ。
３９．ばねの負荷を解除して、針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、針を引き込み針位置から突き出し針位置に遠位に移動させるように構成された展開トリガーをさらに含む、態様３２～３８のいずれか１つに記載の針アセンブリ。

Claims (39)

1. 薬物送達装置であって、
   針キャリア、前記針キャリアに対して移動可能な針ハブ、および前記針ハブに結合された針を含む針アセンブリと、
   容器端開口に配設された隔壁を備える容器およびキャリア駆動要素を有する薬物装置であって、前記針キャリアが前記薬物装置に結合可能である、薬物装置と、
   前記キャリア駆動要素を作動させて、前記針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、前記針を引き込み針位置から突き出し針位置に隔壁に対して遠位に移動させるように構成された展開トリガーと、を含む薬物送達装置。
2. 前記針キャリア、前記針ハブ、および前記針を収容するように構成されたカップ本体をさらに含み、前記カップ本体が、前記針キャリアに取り外し可能に結合されている、請求項１に記載の薬物送達装置。
3. 前記カップ本体は、前記針キャリアが前記薬物装置に結合される前に、密封された空間に前記針キャリア、前記針ハブ、および前記針を収容するように前記カップ本体に対して密封されているカバーをさらに含む、請求項２に記載の薬物送達装置。
4. 前記カップ本体および前記針キャリアの一方が、フィンを含み、他方が、前記カップ本体の前記針キャリアへの嵌合中に前記フィンを受け入れるように形状化された凹部を含む、請求項２に記載の薬物送達装置。
5. 前記キャリア駆動要素が、軸方向に圧縮可能なばねを含み、前記針キャリアが、前記ばねに負荷をかけるように前記薬物装置に取り外し可能に結合可能であり、前記展開トリガーが、前記針キャリアの遠位端に結合され、前記展開トリガーが、前記展開トリガーに対して近位方向に加えられた力によって作動されて、前記ばねが負荷を解除される、請求項１に記載の薬物送達装置。
6. 前記ばねが、前記針ハブと前記薬物装置との間に配設され、前記針ハブは、前記ばねが軸方向に圧縮された構成で負荷をかけられる、前記針キャリアに対する作動前構成に、前記展開トリガーを設定するように位置決めされた脚部分を含み、前記展開トリガーの作動に応答して、前記ばねがその軸方向に拡張した構成に負荷を解除されるときに前記針ハブが遠位に移動するように、前記展開トリガーが、前記針ハブの前記脚部分を半径方向内側に偏向させる、請求項５に記載の薬物送達装置。
7. 前記展開トリガーが、前記針キャリアに対して同軸に配設され、前記展開トリガーが、カバーされた位置とトリガー位置との間で前記針キャリアに対して軸方向に移動可能であり、
   前記トリガー位置では、前記針の遠位端が、前記展開トリガーの遠位端を越えて突き出ず、
   前記トリガー位置への移動中に、前記展開トリガーが、前記針ハブの一部分に係合して、前記引き込み針ハブ位置から前記針ハブをロック解除し、それによって、前記針ハブは、前記針の前記遠位端が前記展開トリガーの開口を越えて遠位に突き出るように前記ばねが負荷を解除されることによって前記突き出し針ハブ位置に遠位に前進する、請求項５に記載の薬物送達装置。
8. 同軸関係にある前記針ハブと前記針キャリアとの間に半径方向に配設されたカムをさらに含み、前記カムが、前記針ハブを駆動するように回転して、前記針を突き出し方向に移動させることおよび前記針を引き込み方向に移動させることのうちの少なくとも１つを行うように構成されている、請求項１に記載の薬物送達装置。
9. 前記薬物装置が、前記ばねの付勢力下で回転可能なカラーを含み、前記針キャリアが前記カラーに結合されることに応答して、前記カムが、前記カラーにより回転可能にロックされる、請求項８に記載の薬物送達装置。
10. 第１の量だけの前記カムの回転に応答して、前記カムが、前記針を前記突き出し方向に前進させるように前記針ハブにスライド可能に係合し、別の量だけの前記カムの回転に応答して、前記カムが、前記針ハブを摺動可能に係合して、前記針を前記引き込み方向に引き込ませる、請求項９に記載の薬物送達装置。
11. 前記展開トリガーが、前記カラーを選択的に係合し、前記カラーからの前記展開トリガーの係合解除が、前記カラーの前記回転を前記第１の量だけ容易にする、請求項１０に記載の薬物送達装置。
12. 前記カラーを選択的に係合する引き込みトリガーをさらに含み、前記展開トリガーの前記係合解除に続く前記カラーからの前記引き込みトリガーの係合解除が、前記カラーの前記回転を前記別の量だけ容易にする、請求項１１に記載の薬物送達装置。
13. 前記引き込み針位置から前記突き出し針位置への遠位への前記針の移動が、前記隔壁を通る前記針の移動を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
14. 前記薬物装置が、外部ハウジングを含み、前記隔壁が、前記隔壁を通る前記針の移動中に、前記外部ハウジングに対して静止したままである、請求項１３に記載の薬物送達装置。
15. 前記隔壁は、前記針が前記隔壁を貫通する前記薬物装置への前記針キャリアの結合中に、および前記隔壁を通って前記突き出し針位置への前記針の移動中に、前記針キャリアに対して静止したままである、請求項１３に記載の薬物送達装置。
16. 前記薬物装置が、ピストンと、薬剤と、を含む薬剤容器をさらに含み、前記ピストンが、前記薬剤容器に対して移動可能であり、薬剤を前記薬剤容器から放出する、先行請求項のいずれか一項に記載の薬物送達装置。
17. 容器端開口に配設された隔壁およびキャリア駆動要素を備える容器を有する薬物装置を提供することと、
    針キャリア、前記針キャリアに対して移動可能な針ハブ、および前記針ハブに結合された針を含む針アセンブリを提供することと、
    前記針キャリアが前記薬物装置に結合されるときに、前記キャリア駆動要素を作動させるように展開トリガーを作動させて、前記針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、前記隔壁に対して前記針を引き込み針位置から突き出し針位置に移動させることと、を含む方法。
18. 前記針アセンブリを収容するカップ本体を提供することであって、前記針アセンブリが前記展開トリガーを含み、前記キャリア駆動要素がばねを含み、前記針アセンブリが前記カップ本体から取り外し可能である、提供することと、
    前記カップ本体を前記薬物装置に取り付けて、前記針キャリアを前記薬物装置に結合させることであって、前記カップ本体が針アセンブリを収容する、結合させることと、
    前記カップ本体を前記針アセンブリからおよび前記薬物装置から取り外すことであって、前記針が、前記隔壁を貫通した後に前記引き込み針位置にある、取り外すことと、
    前記展開トリガーを作動させた後に、前記針アセンブリが前記薬物装置に結合している間に、前記カップ本体を前記針アセンブリの上に取り付けることと、
    前記カップ本体を前記針アセンブリに結合させることと、
    前記針アセンブリが前記カップ本体に結合された状態で、前記カップ本体を前記薬物装置から離れるように移動させて、前記針アセンブリを前記薬物装置から取り外すことと、をさらに含む、請求項１７に記載の方法。
19. 前記針が前記突き出し針位置にある間に、前記針アセンブリの上に前記カップ本体を取り付けるステップが起こる、請求項１８に記載の方法。
20. 前記カップ本体を前記薬物装置から離れるように移動させるステップの前に、前記針アセンブリが前記カップ本体に結合されて、前記薬物装置から前記針アセンブリをロック解除するときに、前記薬物装置に対して前記カップ本体を回転させるステップをさらに含む、請求項１８に記載の方法。
21. 前記展開トリガーが、前記針キャリアに取り付けられ、前記針キャリアに対して移動可能である、請求項１７に記載の方法。
22. 前記引き込み針位置において、前記針の遠位端が前記展開トリガーの遠位端と同一平面上にあるかまたはその近位にある、請求項２１に記載の方法。
23. 前記突き出し針位置において、前記針の遠位端が前記展開トリガーの遠位端に対して遠位にある、請求項２１に記載の方法。
24. 前記展開トリガーを押すステップが、前記展開トリガーを対象の皮膚に対して押すことを含む、請求項２１に記載の方法。
25. 前記針が前記引き込み針位置から前記突き出し針位置に移動された後に、前記針を引き込み方向に移動させるステップをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
26. 前記薬物装置が、薬剤容器を保持し、
    前記薬剤容器に対してピストンを移動させて、薬剤を前記薬剤容器から放出するステップをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
27. 前記展開トリガーを押して、前記ばねの負荷を解除することにより、前記展開トリガーが、前記針キャリアに対してカバーされた位置からトリガー位置に軸方向に移動し、
    前記トリガー位置において、前記針の遠位端が、前記展開トリガーの遠位端を越えて突き出ず、
    前記トリガー位置への移動中に、前記展開トリガーが前記針ハブの一部分に係合して、前記引き込み針ハブ位置から前記針ハブをロック解除し、前記針ハブは、前記針の前記遠位端が前記展開トリガーの開口を越えて遠位に突き出るように、前記ばねの負荷を解除することによって前記突き出し針ハブ位置に遠位に移動される、請求項２１に記載の方法。
28. 前記針キャリアを前記薬物装置に結合させて、前記ばねに負荷をかけることをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
29. 前記針キャリアを前記薬物装置に結合させるステップが、前記薬物装置における薬剤容器の隔壁を通して前記針の近位端を貫通することを含む、請求項２８に記載の方法。
30. 前記引き込み針位置から前記突き出し針位置への前記針の移動が、前記隔壁を通りかつそれに対する前記針の移動を含む、請求項２９に記載の方法。
31. 引き込みトリガーを作動させて、前記針を前記突き出し針位置から引き込み方向に移動させることをさらに含む、請求項１７に記載の方法。
32. ばねおよび流体を含む隔壁を備える容器を有する薬物装置に結合するための針アセンブリであって、前記針アセンブリが、
    前記ばねに負荷をかけるように、前記薬物装置に取り外し可能に結合可能な針キャリアと、
    前記針キャリアに対して移動可能な針ハブと、
    前記針ハブに結合された針と、を含み、
    前記針キャリアの前記薬物装置への結合が、前記針を備える前記薬物装置の前記隔壁の貫通を容易にし、前記針ハブが、前記針キャリアを越えて突き出るように前記針の遠位端を、および前記容器の前記流体と流体連通している隔壁内に留まるように前記針の近位端を、位置決めするように前記針キャリアに対して遠位方向に移動可能である、針アセンブリ。
33. 前記針キャリア、前記展開トリガー、前記針ハブ、および前記針を含むカップハウジングをさらに含む、請求項３２に記載の針アセンブリ。
34. 前記針ハブが、前記針キャリア内に配設され、前記針キャリアに対して同軸である、請求項３２に記載の針アセンブリ。
35. 前記展開トリガーが、前記針キャリアに取り付けられ、前記針キャリアに対して移動可能である、請求項３２に記載の針アセンブリ。
36. 前記展開トリガーが、前記針キャリアに対して同軸に配設され、前記展開トリガーが、カバーされた位置とトリガー位置との間で前記針キャリアに対して軸方向に移動可能であり、
    前記トリガー位置において、前記針の遠位端が、前記展開トリガーの遠位端を越えて突き出ず、
    前記トリガー位置への移動中に、前記展開トリガーが前記針ハブの一部分に係合して、前記針ハブを前記引き込み針ハブ位置からロック解除し、前記針ハブは、前記針の前記遠位端が前記展開トリガーの開口を越えて遠位に突き出るように、前記ばねの負荷を解除することによって前記突き出し針ハブ位置に遠位に前進される、請求項３２に記載の針アセンブリ。
37. 同軸関係にある前記針ハブと前記針キャリアとの間に半径方向に取り付けられた回転可能なカムをさらに含み、前記ばねの負荷解除による前記カムの回転に応答して、前記針ハブは、前記針の前記遠位端が前記針キャリアの開口を越えて遠位に突き出るように突き出し針ハブ位置に遠位に前進する、請求項３２に記載の針アセンブリ。
38. 前記ばねのさらなる負荷解除による前記カムの回転に応答して、前記針ハブは、前記針の前記遠位端が前記針キャリア内にあるように引き込み針ハブ位置に近位に前進する、請求項３７に記載の針アセンブリ。
39. 前記ばねの負荷を解除して、前記針ハブを引き込み針ハブ位置から突き出し針ハブ位置に遠位に移動させ、前記針を引き込み針位置から突き出し針位置に遠位に移動させるように構成された展開トリガーをさらに含む、請求項３２に記載の針アセンブリ。
    

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