JP2022546295A - 眼内レンズカートリッジのための格納式キャップの作動 - Google Patents

Abstract

キャップの格納の際に眼内レンズ（ＩＯＬ）を折り畳むＩＯＬカートリッジに駆動機構ハンドピースを取り外し可能に取り付けるためのシステム、方法、及び装置が提供される。ＩＯＬカートリッジは、ノズルとＩＯＬを受け入れるように構成された区画とを備える。ノズルは、区画と流体連通している。ＩＯＬカートリッジはまた、ノズル及び区画を覆う格納式キャップを備える。格納式キャップは、格納式キャップの格納の際に、ノズルを露出させるように、且つＩＯＬを折り畳むように構成される。ＩＯＬカートリッジはまた、区画と流体連通しているプランジャケースであって、プランジャがプランジャケース内に移動可能に配置される、プランジャケースを備え得る。

Description

本開示は、一般に、眼手術に関し、より詳細には、いくつかの実施形態は、一般に、キャップの格納の際に眼内レンズ（ｉｎｔｒａｏｃｕｌａｒ ｌｅｎｓ、ＩＯＬ）を折り畳むＩＯＬカートリッジに駆動機構ハンドピースを取り外し可能に取り付けるためのシステム、方法、及び装置に関し得る。

人間の眼は、軽度の劣化から視力の完全な喪失を引き起こす多くの疾患に罹患する可能性がある。コンタクトレンズ及び眼鏡は、いくつかの病気を補うことができるが、他の場合には眼科手術が必要になる場合がある。一般に、眼科手術は、硝子体網膜手術などの後区処置と白内障手術などの前区処置とに分類され得る。

白内障手術では、濁った水晶体をＩＯＬに置き換えるために、外科的処置に、切開、及び眼内へのツールの挿入が必要となる場合がある。ＩＯＬを眼内に送達するために挿入ツールが使用され得る。例として、挿入ツールは、挿入ツールのノズルからＩＯＬを押し出すためのプランジャを備え得る。いくつかの場合では、ＩＯＬは、挿入ツール内に予め装填される場合がある。他の場合では、挿入ツールに別個の区画が装填される場合がある。プランジャはＩＯＬと係合して、ＩＯＬを区画からノズルを通して眼内に前進させ得る。

例示的な実施形態では、本開示は、キャップの格納の際に眼内レンズ（ＩＯＬ）を折り畳むＩＯＬカートリッジを提供する。ＩＯＬカートリッジは、ノズルとＩＯＬを受け入れるように構成された区画とを備える。ノズルは、区画と流体連通している。ＩＯＬカートリッジはまた、ＩＯＬを送達のために操作するため、且つノズルを露出させるために、第１の位置から第２の位置に格納されるように構成された格納式キャップを備える。ＩＯＬカートリッジはまた、区画と流体連通しているプランジャケースであって、プランジャがプランジャケース内に移動可能に配置される、プランジャケースを備え得る。ＩＯＬカートリッジは、格納式キャップが第１の位置にあるとき、ノズルがキャップ内に配置され、キャップが第２の位置にあるとき、ノズルがキャップの遠位端の外側に少なくとも部分的に露出されるように構成され得る。

別の例示的な実施形態では、本開示は、ハウジングとキャップとを備えるＩＯＬカートリッジを提供する。ハウジングは、ＩＯＬを受け入れるように構成された区画を備え得る。キャップは、区画を少なくとも部分的に取り囲むように適合され得、且つＩＯＬを送達のために操作するためにハウジングの折り畳み機構を作動させるために、第１の位置から第２の位置に格納されるように構成され得る。折り畳み機構は、第１の一式のアクチュエータを備え得、キャップは、キャップが第１の位置から第２の位置に格納されるときに第１の一式のアクチュエータを作動させるように構成された第１の一式の内部ランプを備え得る。第１の一式のアクチュエータは、ハウジングに枢動可能に取り付けられ、且つ第１の一式の内部ランプに接触するように構成された一対のエッジローラを備え得る。折り畳み機構は、第２の一式のアクチュエータを更に備え得、キャップは、キャップが第１の位置から第２の位置に格納されるときに第２の一式のアクチュエータを作動させるように構成された第２の一式の内部ランプを更に備え得る。第２の一式のアクチュエータは、ハウジングに枢動可能に取り付けられ、且つ第２の一式の内部ランプに接触するように構成された一対の圧縮アームを備え得る。

別の例示的な実施形態では、本開示は、ＩＯＬの眼内への送達のための方法を提供する。本方法は、ハンドピースにＩＯＬカートリッジを取り付けることを含む。ＩＯＬカートリッジは、ノズルとＩＯＬを備える区画とを備える。ノズルは、区画と流体連通している。ＩＯＬカートリッジはまた、ノズル及び区画を覆う格納式キャップを備える。ＩＯＬカートリッジはまた、区画と流体連通しているプランジャケースであって、プランジャがプランジャケース内に移動可能に配置される、プランジャケースを備え得る。本方法は、ノズルを露出させ、且つＩＯＬを折り畳むために格納式キャップを格納することを更に含む。

上述の一般的な説明と以下の詳細な説明との両方は、本質的に例示的且つ説明的であり、本開示の範囲を制限することなく本開示の理解を提供することを意図していることを理解されたい。その点に関して、本開示の更なる態様、特徴、及び利点が以下の詳細な説明から当業者に明らかになるはずである。

これらの図面は、本開示の実施形態のいくつかの特定の態様を示すものであり、本開示を限定する又は定義するために使用されるべきではない。

図１は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップが初期の非格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジを備える挿入ツールの上面斜視図を示す。 図２は、本開示のいくつかの実施形態による、ＩＯＬカートリッジの切り欠き上面斜視図を示す。 図３は、本開示のいくつかの実施形態による、ＩＯＬカートリッジの切り欠き上面図を示す。 図４は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップが初期の非格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジの切り欠き上面図を示す。 図５は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップが初期の非格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジの切り欠き側面図を示す。 図６は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップが格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジを備える挿入ツールの上面斜視図を示す。 図７は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップが格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジの切り欠き上面図を示す。 図８は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップが格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジの切り欠き側面図を示す。 図９は、ハンドピースに取り外し可能に取り付けられたＩＯＬカートリッジの側面断面図を示す。 図１０Ａ－１０Ｂは、本開示のいくつかの実施形態による、ＩＯＬの植え込みを示す。

本開示の原理の理解を促進する目的のため、ここで、図面に示す実装形態を参照し、特定の言語を用いてそれを説明する。それにも関わらず、本開示の範囲について何らの限定も意図され得ないことが理解されよう。説明するデバイス、機器、方法に対する任意の代替形態及び更なる修正形態並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示が関連する技術分野の当業者が通常想到するものと完全に想定されるものである。特に、１つ以上の実装形態に関して説明する特徴、構成要素、及び／又は工程は、本開示の他の実装形態に関して説明する特徴、構成要素、及び／又は工程と組み合わせてもよいと完全に想定することができる。簡略化のために、場合によっては、全図面を通じて同じ参照番号を用いて同一又は類似部品を参照する。

本開示の実施形態は、キャップの格納の際にＩＯＬを折り畳む眼内レンズカートリッジ（「ＩＯＬカートリッジ」）を提供する。キャップは、最初、非格納位置において、保管及び／又は出荷中のいかなる損傷からもノズルを保護するために、ＩＯＬカートリッジのノズルを覆い得る。キャップを格納することにより、ノズルが露出され、また、ＩＯＬを眼内への送達のために折り畳むためにＩＯＬカートリッジの折り畳み機構が作動される。ＩＯＬカートリッジは、ＩＯＬを予め充填してある、予め充填されたカートリッジであってもよい。ＩＯＬカートリッジは、異なる種類の駆動機構を備える様々なハンドピースに取り外し可能に取り付けるためのユニバーサルインターフェースを備えるモジュール式送達システムの一部分であってもよい。

本開示の特定の実施形態は、使い捨て及び再利用可能なハンドピースなどの異なるハンドピースとＩＯＬカートリッジとの間における相互交換を可能にする。使い捨て可能なハンドピースは、電動ではない手動駆動機構（例えば、押したりねじ込んだりすることにより手動で作動されるもの、及び／又は流体若しくはばねなどの弾性部材を介して手動で作動されるもの）を含み得る。再利用可能なハンドピースは、手動駆動機構及び電動駆動機構（例えば、固定子巻線）を含み得る。これらの種類のハンドピースは例であり、本開示の特定の実施形態にしたがって他の種類のハンドピース又は駆動機構が利用され得ることに留意されたい。

本開示の特定の実施形態は、ＩＯＬカートリッジにハンドピースを組み付け、ＩＯＬを送達し、必要に応じて使用済みのＩＯＬカートリッジからハンドピースを外すことを可能にし得る。ユニバーサルインターフェースが、ＩＯＬの植え込みのために異なる種類のハンドピースをＩＯＬカートリッジと容易にペアリングし、これを利用することを可能にする。ハンドピースは、ＩＯＬカートリッジのプランジャケースの上にハンドピースの端部をスライドさせることによって、ＩＯＬカートリッジに固定されて挿入ツールを形成し得る。挿入ツールが形成されると、ＩＯＬは眼内に送達され得る。ＩＯＬを植え込んだ後、ＩＯＬカートリッジは、ＩＯＬカートリッジからハンドピースを引くことにより、ハンドピース（例えば、再利用可能なハンドピース）から容易に取り外され得る。

図１は、本開示のいくつかの実施形態による、格納式キャップ（「キャップ」）１４が初期の非格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジ１２を備える挿入ツール１０の上面斜視図を示す。図示の実施形態では、キャップ１４は、ＩＯＬカートリッジ１２の内部ハウジング１６の上に移動可能に配置され得る。内部ハウジング１６は区画１８を収容し得る。ＩＯＬ２６は、区画１８内に配置され得る。

ＩＯＬ２６は、任意の適切な眼内レンズであり得る。ＩＯＬ２６は、レンズ部分２８とハプティック拡張部３０とを備え得る。ハプティック拡張部３０は、ＩＯＬ２６が患者の眼内に配置され得る場合にＩＯＬ２６を安定させ得る、レンズ部分２８から延びる横支柱（又は他の適切な拡張部）であり得る。図１に示すＩＯＬ２６は単なる例示であり、本明細書で開示される技法は、任意の適切なＩＯＬに使用され得ることを理解されたい。例えば、ハプティック拡張部を有する基部に配置可能なレンズ部分を備えるモジュール式ＩＯＬ（図示せず）もまた使用され得る。

挿入ツール１０はまた、プランジャケース３１を備え得るＩＯＬカートリッジ１２に取り外し可能に取り付けられたハンドピース２９を備え得る。プランジャケース３１は、ハンドピース２９に挿入され得る硬質で中空の管状部材であり得る。プランジャケース３１は、可撓性クリップ３８を介してハンドピース２９に固定され得る。可撓性クリップ３８は、プランジャケース３１からハンドピース２９の開口３９を通して延び得る。様々なハンドピースが異なる種類のＩＯＬカートリッジと使用され得ることに留意されたい。ハンドピース２９は、ハンドピース２９の長さに沿って延びるプッシュロッド３３を備え得る、電動式又は非電動式の駆動機構を備え得る。プッシュロッド３３は、ハンドピース２９内に移動可能に配置され得、回転式ノブ３５を介して手動で作動され得、この回転式ノブ３５は、流体又はばね３７などの弾性部材又は別の作動機構と協働し得る。

キャップ１４が非格納位置にある間、ＩＯＬ２６は、例えば、展開状態にあり得る。キャップ１４の先端１９は、方向矢印２３によって示されている方向にキャップ１４が格納されるときにノズル（図示せず）を露出させるための開口１７を備え得る。一般に、ハンドピース２９及びＩＯＬカートリッジ１２の様々な構成要素及び特徴を検討及び説明する目的で、近位端又は近位方向と言及することは、方向矢印２３に準じて、回転式ノブ３５を備えるハンドピース２９の端部により近い方向を指し得る。同様に、遠位端又は遠位方向と言及することは、方向矢印２７に準じて、先端１９を備えるＩＯＬカートリッジ１２の端部により近い方向を指し得る。

図２は、本開示の特定の実施形態による、（図１に示す）キャップ１４が非格納位置にある際の図２のＩＯＬカートリッジ１２の切り欠き上面斜視図である。図示の実施形態では、ＩＯＬカートリッジ１２のキャップ１４の下にある内部構成要素を見ることができるように、キャップ１４は描かれていない。

内部ハウジング１６は区画１８を備え得る。区画１８は、ＩＯＬ２６を折り畳む、広げる、まっすぐにする、又は他の仕方で操作するために、ＩＯＬ２６と係合するための１つ又は複数の機構又はアクチュエータを備え得る。例えば、折り畳み機構が、内部ハウジング１６に枢動可能に取り付けられたエッジローラ４２を備え得る。内部ハウジング１６はまた、圧縮アーム４４を備え得、圧縮アーム４４はまた、圧縮アーム４４の（例えば、横方向の）回転を可能にするために、圧縮アーム４４を通してハウジング１６内に垂直に延びるピン４６を介して、内部ハウジング１６内に枢動可能に配置される。圧縮アーム４４は、キャップ１４の内部ランプ（図示せず）に接触するように上方に延び得る突出部４８を備え得る。ＩＯＬ２６は、区画１８内の内部ハウジング１６の中心に、且つ圧縮アーム４４とエッジローラ４２との間に配置され得る。ＩＯＬ２６は、エッジローラ４２の溝部４５内の所定の位置に予め装填されて保持され得る。エッジローラ４２は、作動（即ち、キャップ１４の格納）の際に、ＩＯＬ２６を折り畳むために内方且つ下方に回転（例えば、垂直方向の回転）する。同時に、作動の際に、圧縮アーム４４は、ハプティック拡張部３０を圧縮するために内方に横方向に回転する。圧縮され、折り畳まれると、ＩＯＬ２６は、眼内への送達の準備が整う。ＩＯＬカートリッジ１２はまた、区画１８と流体連通しているノズル５０を備え得る。ＩＯＬ２６は、ノズル５０を通して送達され得る。

図３は、本開示の特定の実施形態による、非格納位置にある図２のＩＯＬカートリッジ１２の切り欠き上面図を示す。図示の実施形態では、ＩＯＬカートリッジ１２の（図１に示す）キャップ１４の下にある内部構成要素を見ることができるように、キャップ１４は描かれていない。ピン４３はエッジローラ４２から内部ハウジング１６内に延び、それにより、キャップ１４の格納の際に、エッジローラ４２の回転を可能にする。押し下げの際に、キャップ１４は、内部ハウジング１６の外部４９に沿って長手方向に延びる横方向部分４７に沿って軸方向に移動し得る。上述のように、キャップ１４の格納により、エッジローラ４２及び圧縮アーム４４が回転し、それによりＩＯＬ２６がノズル５０を通した送達のために折り畳まれ、圧縮される。

図４は、本開示の特定の実施形態による、キャップ１４が非格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジ１２の切り欠き上面図を示す。キャップ１４は、ノズル５０を保護のために覆うため、且つＩＯＬカートリッジ１２の保管及び／又は出荷時に（図１に示す）ＩＯＬ２６を非折り畳み状態に維持するために初期の非格納位置にある。

プランジャケース３１は、図示のように、ＩＯＬカートリッジ１２のノズル５０とは反対側にある端部から延び得る。キャップ１４は、圧縮アーム４４の突出部４８と整列される内部ランプ５２を備え得る。内部ランプ５２は、キャップ１４の横方向部分５３よりも内方に延び得る。内部ランプ５２は、キャップ１４が格納されるとき（方向矢印２３で示す）、突出部４８を内部ランプ５２に沿って案内するように構成され得る。圧縮アーム４４は、キャップ１４が前進し、突出部４８が内部ランプ５２に沿って移動するとき、内方に回転（例えば、横方向に回転）し、それにより（例えば、図１に示す）ハプティック拡張部３０を圧縮し得る。

図５は、本開示の特定の実施形態による、キャップ１４が非格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジ１２の切り欠き側面図を示す。図示していないが、キャップ１４の反対側が、描かれている側と同様に構成される。キャップ１４は、初期の非格納位置にある。キャップ１４は、エッジローラ４２の下部部分５６と整列される内部ランプ５４を備え得る。内部ランプ５４は、上方に延び得、且つキャップ１４が格納される（矢印２３で示される）ときに、エッジローラ４２の下部部分５６を受け、持ち上げたり上昇させたりするように構成され得る。エッジローラ４２の下部部分５６が内部ランプ５４によって接触されると、下部部分５６は、キャップ１４が矢印２３で示される方向に更に格納又は移動されるにつれて、内部ランプ５４の傾斜面に起因して上方に押し上げられ得る。エッジローラ４２の下部部分５６が上昇すると、エッジローラ４２は、（図１に示す）ＩＯＬ２６を折り畳むように垂直に回転し得る。したがって、キャップ１４が格納されると（矢印２３によって示される）、両方の内部ランプ５４（キャップ１４の両側に１つずつ）がエッジローラ４２の下部部分５６に接触し、エッジローラ４２を垂直に回転させ、それによりＩＯＬ２６を折り畳み得る。

図６は、本開示のいくつかの実施形態による、キャップ１４が格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジ１２を備える挿入ツール１０の上面斜視図を示す。キャップ１４が格納位置にある間、ＩＯＬ２６（図示せず）は、折り畳まれ、圧縮された状態にある。図示の実施形態では、キャップ１４は、ノズル５０がキャップ１４の開口１７を通過した状態で格納されており、それにより、ノズル５０を露出している。プッシュロッド３３の押し下げの際に、ＩＯＬ２６は、ＩＯＬカートリッジ１２から前進させられ得る。

図７は、本開示の特定の実施形態による、キャップ１４が格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジ１２の切り欠き上面図を示す。図示の実施形態では、キャップ１４は、ノズルの５０を露出させるために格納位置にある。この格納位置では、内部ランプ５２が前進されており、圧縮アーム４４の突出部４８が、内部ランプ５２に沿ってキャップ１４の平坦部分５１に移動されている。平坦部分５１は、内部ランプ５２の頂点５５に隣接している。突出部４８は、キャップ１４の中心部分５８に配置され得る凹部５７内の所定の位置にロックされる。凹部５７は、キャップ１４が格納位置にあるとき、平坦部分５１及び頂点５５に隣接する。この格納位置では、圧縮アーム４４は内方に横方向に回転され、（図１に示す）ハプティック拡張部３０は圧縮される。

図８は、本開示の特定の実施形態による、キャップ１４が格納位置にある状態のＩＯＬカートリッジ１２の切り欠き側面図を示す。上述のように、キャップ１４の反対側は、図示されている側と同様に構成され得る。図示の実施形態では、キャップ１４は格納位置にあり、ＩＯＬ２６（図示せず）は、折り畳まれた状態にある。内部ランプ５４が前進されており、エッジローラ４２の下部部分５６は、垂直方向に上昇して回転されており、内部ランプ５４の頂点６２に隣接し得るキャップ１４の平坦部分６０上に配置されている。キャップ１４の内部ランプ５４の前進の際に、エッジローラ４２の下部部分５６は、垂直方向に回転され、平坦部分６０上に配置され、ＩＯＬ２６は折り畳まれた状態にある。

図９は、本開示の特定の実施形態による、ハンドピース２９に取り外し可能に取り付けられたＩＯＬカートリッジ１２を備える挿入ツール１０の側面断面図を示す。図示の実施形態では、キャップ１４は格納され、ノズル５０は露出されている。キャップ１４の内部部分７３は区画１８に露出される。プランジャケース３１は、ハンドピース２９のハウジング６９内に配置され、そこで（図１に示す）可撓性クリップ３８を介して固定され得る。プランジャケース３１は、区画１８と流体連通している。プランジャ７２は、プランジャケース３１内に移動可能に配置され得る。プランジャ７２は、プランジャケース３１内で長さ方向に延びる細長い硬質な部材であり得る。ハンドピース２９のプッシュロッド３３は、折り畳まれ圧縮された状態のＩＯＬ２６を区画１８から通路７４及びノズル５０を通して、患者の眼内に送達するために、プランジャ７２を前進させるように作動され得る。通路７４は、区画１８からノズル５０を通って延び得る。ＩＯＬ２６の送達後、ノズル５０は患者の眼から取り外され得、ハンドピース２９はＩＯＬカートリッジ１２をハンドピース２９から切り離すためにＩＯＬカートリッジ１２から引かれ得る。（図１に示す）可撓性クリップ３８は、ＩＯＬカートリッジ１２をハンドピース２９からロックを解除するために押し下げられ得る。その後、使用済みのＩＯＬカートリッジ１２は廃棄されてもよい。

図１～図９を参照して、本開示の特定の実施形態による、（例えば、図１に示す）ＩＯＬカートリッジ１２をハンドピース（例えば、図１に示すハンドピース２９）に組み付けて、（例えば、図１に示す）挿入ツール１０を形成するための例示的な技法を以下に説明する。

第一に、キャップ１４が非格納位置（例えば、図１参照）にある状態のＩＯＬカートリッジ１２のプランジャケース３１は、ハンドピース２９（例えば、図１参照）に挿入され、それにより（例えば、図１に示す可撓性クリップ３８を介して）ＩＯＬカートリッジ１２をハンドピース２９に固定して挿入ツール１０を形成し得る。次いで、キャップ１４は、ノズル５０を露出させるために格納され得る（例えば、図６参照）。キャップ１４が格納されると（例えば、図７及び図８参照）、ＩＯＬ２６は、折り畳まれ、圧縮され得る（例えば、図７及び図８参照）。上述のように、追加的又は代替的な実施形態では、ＩＯＬ２６を折り畳むことに加えて、又はその代わりに、ＩＯＬカートリッジ１２のキャップ１４及び内部ハウジング１６は、キャップ１４の格納により、ハプティック拡張部３０などのＩＯＬ２６の１つ又は複数の部分がまっすぐになったり広がったりするように構成され得る。プッシュロッド３３（例えば、図１参照）の作動の際に、プランジャ７２が前進して、ＩＯＬ２６を区画１８からノズル５０（例えば、図９参照）を通して送達する。

ＩＯＬ２６の送達後に挿入ツール１０を分解するためには、ＩＯＬカートリッジ１２がハンドピース２９から引き出され、それによりプランジャケース３１をハンドピース２９からスライドさせて出して、分けられたＩＯＬカートリッジ２６と分けられたハンドピース２９とを形成し得る。

図１０Ａ及び図１０Ｂは、本開示の特定の実施形態による、患者の眼７６内へのＩＯＬ２６の植え込みのための例示的な技法を示す。図１０Ａは、外科医によって眼７６内に作成され得る切開部８０を示す。例えば、切開部８０は、眼７６の強膜を通して作成され得る。切開部８０は、適切な幅又は長さであり得る。限定するものではないが、適切な幅及び／又は長さは、３ミリメートル未満であり得、いくつかの場合では２ミリメートル未満であり得る。切開部８０が作成された後、挿入ツール１０のノズル５０は、切開部８０を通して眼７６の内部部分に挿入され得る。挿入ツール１０は、図１０Ｂに示すように、眼７６の水晶体嚢８８内にＩＯＬ２６を投入するように作動され得る。

ＩＯＬ２６は、折り畳まれた（又は巻かれた構成）で送達され、挿入ツール１０から排出された後に展開可能にされ得る。投入の際に、図１０Ｂに示すように、ＩＯＬ２６は、展開して眼７６の水晶体嚢８８内に収まるはずである。ハプティック拡張部３０は、例えば、水晶体嚢８８の赤道に係合するように操作され得る。ハプティック拡張部３０は、水晶体嚢８８に係合して、水晶体嚢８８においてＩＯＬ２６を固定し得る。

本明細書に記載される方法及びシステムを使用することにより、他のＩＯＬ送達システムに比べて多くの利益及び利点がもたらされ得る。例えば、ＩＯＬの折り畳み又は他の操作が合理化され得る。ＩＯＬ２６の折り畳み又は他の操作とＩＯＬカートリッジ１２のキャップ１４の格納との一体化された機能によって、ＩＯＬ挿入ツール１０が正しく使用されることが確保され得、潜在的なユーザエラーを防止し得る。例えば、ＩＯＬカートリッジ１２のノズル５０を露出させるためには、まずキャップ１４を格納する必要があり、これにより、ＩＯＬ２６が折り畳まれ、送達のための適切な構成になる。よって、格納式キャップ１４のこの一体化された機能は、ＩＯＬの準備、構成、及び送達のための工程が適切な順序に従うことを確保し得、したがって、適切な折り畳み又は他の構成の前のＩＯＬ２６の早期の送達又は排出を防ぎ得る。

加えて、異なる駆動機構と予め充填されたＩＯＬカートリッジとの間における交換可能な利用は、駆動機構と予め充填されたＩＯＬカートリッジとをペアリングするためのシンプルで均一なプロセスを提供する。よって、異なる種類の駆動機構を採用する様々なハンドピースが、多数の異なる種類のＩＯＬカートリッジのそれぞれに、ひいては異なる種類のＩＯＬに使用され得る。例えば、ユーザは、ＩＯＬの種類及び／又はＩＯＬカートリッジの種類に応じて、複数の種類の駆動機構から使いたい駆動機構を容易に選択し得る。加えて、あるユーザは、所与のＩＯＬカートリッジに対して第１の種類の駆動機構ハンドピースを使用することを希望し得る一方で、別のユーザは、同じ所与の種類のＩＯＬカートリッジに対して第２の種類の駆動機構ハンドピースを使用するオプションを有し得る。重要なことに、ハンドピースをＩＯＬカートリッジに固定するための共通の、又は標準的なインターフェースを可能にすることにより、ハンドピースをＩＯＬカートリッジに固定する際のユーザ体験は、使用される駆動機構の種類又はＩＯＬカートリッジ、ひいてはＩＯＬの種類に関わらず、実質的に同じになり得、これは操作者にとっての使いやすさだけでなく、ＩＯＬ送達手順の合理化も向上させ得る。

本開示の動作及び構造は、上述の説明から明らかになると考えられる。上に図示又は記載された装置及び方法は、好ましいものとして特徴付けられているが、以下の特許請求の範囲で定義される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、それらに対する様々な変更形態及び修正形態がなされ得る。

Claims (20)

1. 眼内レンズ（ＩＯＬ）カートリッジであって、
   ノズルと、
   ＩＯＬを受け入れるように構成された区画であって、前記ノズルが前記区画と流体連通している、区画と、
   前記ＩＯＬを送達のために操作するため、且つ前記ノズルを露出させるために、第１の位置から第２の位置に格納されるように構成されたキャップと
   を備える、ＩＯＬカートリッジ。
2. 前記区画と流体連通しているプランジャケースであって、プランジャが前記プランジャケース内に移動可能に配置される、プランジャケースを更に備える、請求項１に記載のＩＯＬカートリッジ。
3. 前記キャップが前記第１の位置にあるとき、前記ノズルが前記キャップ内に配置され、
   前記キャップが前記第２の位置にあるとき、前記ノズルが前記キャップの遠位端の外側に少なくとも部分的に露出される、請求項１に記載のＩＯＬカートリッジ。
4. 前記区画を備える内部ハウジングであって、前記内部ハウジングが前記格納式キャップによって少なくとも部分的に囲まれる、内部ハウジングを更に備える、請求項１に記載のＩＯＬカートリッジ。
5. 前記内部ハウジングに枢動可能に取り付けられたエッジローラを更に備える、請求項４に記載のＩＯＬカートリッジ。
6. 前記キャップが、前記第１の位置から前記第２の位置への前記キャップの格納の際に、前記ＩＯＬを折り畳むために前記エッジローラに接触してこれを回転させるように構成された第１の一式の内部ランプを備える、請求項５に記載のＩＯＬカートリッジ。
7. 前記内部ハウジングに枢動可能に取り付けられた圧縮アームを更に備える、請求項１に記載のＩＯＬカートリッジ。
8. 前記キャップが、前記第１の位置から前記第２の位置への前記キャップの格納の際に、前記ＩＯＬを圧縮するために前記圧縮アームに接触してこれを回転させるように構成された第２の一式の内部ランプを備える、請求項７に記載のＩＯＬカートリッジ。
9. 前記格納式キャップが、前記ノズルが前記キャップの遠位端の外側に露出されることを可能にするように適合された開口を備える、請求項３に記載のＩＯＬカートリッジ。
10. 眼内レンズ（ＩＯＬ）カートリッジであって、
    ＩＯＬを受け入れるように構成された区画を備えるハウジングと、
    前記区画を少なくとも部分的に取り囲むように適合され、且つＩＯＬを送達のために操作するために前記ハウジングの折り畳み機構を作動させるために、第１の位置から第２の位置に格納されるように構成されたキャップと
    を備える、ＩＯＬカートリッジ。
11. 前記折り畳み機構が、第１の一式のアクチュエータを備え、
    前記キャップが、前記キャップが前記第１の位置から前記第２の位置に格納されるときに前記第１の一式のアクチュエータを作動させるように構成された第１の一式の内部ランプを備える、請求項１０に記載のＩＯＬカートリッジ。
12. 前記第１の一式のアクチュエータが、前記ハウジングに枢動可能に取り付けられ、且つ前記第１の一式の内部ランプに接触するように構成された一対のエッジローラを備える、請求項１１に記載のＩＯＬカートリッジ。
13. 前記第１の一式の内部ランプの各内部ランプが、前記一対のエッジローラの一方のエッジローラの下部部分に接触するように、且つ前記第１の位置から前記第２の位置への前記キャップの格納の際に前記エッジローラを回転させるように構成される、請求項１２に記載のＩＯＬカートリッジ。
14. 前記折り畳み機構が、第２の一式のアクチュエータを更に備え、
    前記キャップが、前記キャップが前記第１の位置から前記第２の位置に格納されるときに前記第２の一式のアクチュエータを作動させるように構成された第２の一式の内部ランプを備える、請求項１１に記載のＩＯＬカートリッジ。
15. 前記第２の一式のアクチュエータが、前記ハウジングに枢動可能に取り付けられ、且つ前記第２の一式の内部ランプに接触するように構成された一対の圧縮アームを備える、請求項１４に記載のＩＯＬカートリッジ。
16. 前記第２の一式の内部ランプの各内部ランプが、前記一対の圧縮アームの一方の圧縮アームの突出部に接触するように、且つ前記キャップの格納の際に前記圧縮アームを回転させるように構成される、請求項１５に記載のＩＯＬカートリッジ。
17. 前記キャップが、前記キャップの格納の際に前記圧縮アームの前記突出部を受け入れ、固定するための凹部を備える、請求項１６に記載のＩＯＬカートリッジ。
18. 前記区画と流体連通しているプランジャケースであって、プランジャが前記プランジャケース内に移動可能に配置され、前記プランジャケースがハンドピースに挿入可能である、プランジャケースを更に備える、請求項１０に記載のＩＯＬカートリッジ。
19. 眼内レンズ（ＩＯＬ）の眼内への送達のための方法であって、
    ハンドピースにＩＯＬカートリッジを取り付けることであって、前記ＩＯＬカートリッジが、
    ノズルと、
    ＩＯＬを備える区画であって、前記ノズルが前記区画と流体連通している、区画と、
    前記ノズル及び前記区画を覆う格納式キャップと、
    前記区画と流体連通しているプランジャケースであって、プランジャが前記プランジャケース内に移動可能に配置される、プランジャケースと
    を備える、ことと、
    前記ノズルを露出させ、且つ前記ＩＯＬを折り畳むために前記格納式キャップを格納することと
    を含む、方法。
20. 前記ＩＯＬを前記区画から前記ノズルを通して送達するために、前記ハンドピースを作動させることを更に含む、請求項１９に記載の方法。

Images