JP2022545508A - X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム及び方法 - Google Patents

X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム1010に関し、システムは、X線源1020と、干渉計構成部1030と、X線検知器1040と、制御ユニット1050と、少なくとも1つの振動トランスデューサ1080と、処理ユニット1090と、出力ユニット1060とを備える。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置され、軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置され、干渉計構成部は、第1の格子1032と第2の格子1034とを備える。動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサ1070を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動する。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するように構成される。出力ユニットは、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するように構成される。動作の第2のモードに関して、制御ユニットは、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成される。振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい。処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するように構成される。出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。

Description

本発明は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法、減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステム、減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法、コンピュータプログラム要素、並びにコンピュータ可読媒体に関する。
従来の線減衰X線システム及び従来のコンピュータ断層撮影(CT)は、物体の線減衰係数を測定する。このような従来の技術の主な欠点のうちの1つは、異なる組織タイプの間のコントラストが低いことであり、これは、より高いX線量の使用及び/又は追加的な造影剤の使用を要求する。
格子に基づく位相コントラスト(gbPC)X線撮像は(放射線透視撮影及びコンピュータ断層撮影のどちらも)、新たなX線撮像モダリティを提供する方法であり、線減衰係数、電子密度、及び小角散乱(すなわち、暗視野信号から獲得された画像)の同時的な画像を提供する。
X線位相コントラスト及び暗視野撮像の後者2つの撮像モダリティは、軟組織撮像に関する診断の正確性を著しく増加させる可能性を示している2つの新たな撮像モダリティである。例えば、暗視野CT(DF-CT)は、検知器の解像度限界よりも低い解剖学的構造を、これらの微小な構造によるX線の非常に小さい小角散乱の量を定量化することによって視覚化し得る新たな断層撮影モダリティである。これらの2つの新たな撮像モダリティから最も恩恵を得る可能性があると分かった領域の1つは、胸部の放射線透視撮影である。例えば、X線暗視野情報は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)及び線維症などのこのような肺の異常の診断を著しく助け得ることが示されている。
これらの新たな撮像モダリティの取得のために、2又は3格子干渉計がX線ビーム中に導入され、これらは、通常、G0、G1及びG2格子と名付けられる。線源格子G0は、線源からの放射線をより干渉性にするために使用され得るが、常に必要なわけではない。格子G1及びG2は、通常、位相及び分析器格子と名付けられる。次いで、2つの格子G1又はG2のうちの1つが、いくつかのステップで、他の格子に対して、格子ラメラに垂直に移動される(ステッピングと呼ばれる)。もしも線源格子G0が利用されているならば、側方にステッピングされるのはこの格子であってよい(ここで、側方とは格子方向に垂直であることを意味する)。こうして、新たな各格子位置に関して画像が記録される。ビーム中にサンプルがある状態とない状態とで取得された画像シーケンスの比較することで、3つの撮像信号、すなわち、透過又は減衰画像(従来のX線画像)、位相コントラスト画像、及び暗視野画像を計算することが可能となる。3つの撮像信号を計算するためには、シーケンスにおける少なくとも3つの画像(ステッピング曲線)が必要とされる。しかしながら、実際には、安定した信号抽出を可能とするためにより多くの画像が記録される。これらの格子は、従来の透過画像の上に干渉縞パターンを生成し、例えば、この干渉縞パターンのコントラストの損失として暗視野信号が計算される。
このように、gbPCシステムは、ステッピング取得手法を使用する。これは、1つのマルチモーダルな画像のためにいくつかの投影が組み合わされることを意味する。ステッピング曲線を得るために、各投影の合間に1つの格子が別の位置へと移動される。良好な結果を保証するために、これらの設定では、取得中に、格子の移動、例えば振動、が最小になるように注意が置かれる。再位置決めの再現性及び速度が課題となり得、これは常に、設定が移動しており取得が行われていない2つの測定の間の時間ギャップをまねく。
この理由は、gbPC撮像において分析される干渉縞パターンが、マイクロメートル範囲の微細な構造であるからである。同一の周期を有する分析器格子を使用することで、検知器によってモアレパターンが測定され得る。1つ又は複数の干渉計コンポーネントのこの長さ規模における任意の移動は、モアレパターンの位相を変化させる。露出中に、移動はブラーをもたらし、故に、信号の劣化をもたらす。ここで、露出とは、その最中に、生画像を生成するために、物体を透過したX線が統合される時間を意味する。これは、統合期間とも呼ばれる。
最新のX線撮像システムは、この干渉縞パターンよりも数桁大きい構造サイズのために設計されており、従って、標準的なX線システムは、gbPC設定よりもずっと大きな振動を許容する。gbPCと従来のCTの基礎構造とを組み合わせることを可能とするために、実施態様は、振動を許容しなければならない。実験室におけるgbPC撮像システムはほとんど振動のない環境において開発されているので、一般的な取得プロトコルは数秒の長さの露出時間による5から30の露出から成る。露出の合間の再位置決め時間は使用されず、ステッピング曲線画像セットにおける次の画像が取得される前に、システムは停止され、静止状態にならなければならない。実験室から従来のCTへのステッピング手法の移行は、これらのポイントの両方に取り組んでいる。一方において、取得時間を最小化するために、再位置決め時間ギャップが短縮されなければならない。WO2016/177875A1は、より高速なX線取得時間が可能なX線撮像システムを開示している。他方において、システムは、もはや無振動とはみなされ得ない。このことは、長い露出時間の画像を劣化させる。これは、測定中に干渉縞パターンが移動するからである。
例えば検知器較正測定のような較正プロトコル中には、別の問題が生じる。これらの測定のためには、全ての格子をシステムから除去することが最善であるが、これは、常に可能なわけではなく、もしも行われたとしても、X線の漏出を変化させ、較正の誤差をまねく。故に、定量的に正確な画像を取得し、再構成するためには、正確な較正データが取得される必要がある。従来のCTにおいて、ビーム漏出のための、例えば、金属の薄いシートなどの非常に均質な要素が、又は、ビームの強度プロファイルを形作るために非常に正確に形作られたPOM(いわゆるウェッジフィルタ)がビーム中に置かれる。これらの要素のスペクトルの影響は、これらの要素の高い精度のおかげで分析的に計算され得る。新たな撮像モダリティにおいて使用される格子は、このような精度では製造され得ない。現在の最新の生産プロセスはX線LIGAであり、これは、リソグラフィと電気めっきとの組み合わせである。格子の周期は、リソグラフィ法が提供する高い精度のおかげで極めて高い精度で製造される。一方、格子構造を金又はビスマスなどの高減衰材料で充填することは、十分に均質には行われない。電気めっき中の場の不均質性は、格子の高さのばらつきをまねき、基板における局所的な欠陥が、追加的な金粒子を格子上に局所的に出現させ得る。最後に、非線的な部分的ボリューム効果に起因して、ビーム中の格子の僅かな不整合が、ビーム全体のスペクトルにおいて大きな差異を生んでしまうことがある。故に、これらの新たな撮像モダリティに関して、X線ビームのスペクトルが分析的に計算され得ず、測定されなければならないことが問題である。しかしながら、スペクトル特性の測定は、格子構成部によって生成される干渉縞パターンによって妨害される。
これらの問題に対処する必要性が存在する。
暗視野、位相コントラスト及び減衰X線画像データを取得するための向上されたシステム、及びこのようなシステムの較正データを決定するためのシステムを有することが有利である。
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決され、更なる実施形態は従属請求項に組み込まれる。本発明の以下に説明される態様及び実施例は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法、減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステム、減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法、コンピュータプログラム要素、並びにコンピュータ可読媒体にも適用されることに留意されたい。
第1の態様において、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステムが提供され、システムは、
X線源と、
干渉計構成部と、
X線検知器と、
制御ユニットと、
少なくとも1つの振動トランスデューサと、
処理ユニットと、
出力ユニットと
を備える。
X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置される。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸は、検査領域も通って延在する。検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される(そのような大きさに形成され、そのように配置され、そのようにアクセス可能である)。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置される。干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備える。
動作の第1のモードに関して、
制御ユニットは、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサを制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動する。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するように構成される。出力ユニットは、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するように構成される。
動作の第2のモードに関して、
制御ユニットは、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成される。振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい。処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するように構成される。出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。
換言すれば、X線撮像システムは、干渉計構成部を具備し、暗視野、位相コントラスト及び減衰画像データがそこから再構成され得る、必要とされるステッピング曲線を生成するために、第1の格子又は第2の格子が側方に移動されるが、これらの格子のうちの一方又は両方は、画像取得中に意図的に移動しており、これは、移動によって検知器上のモアレ干渉縞が消去されないために十分な程度に短い露出時間を有することによって可能とされる。
このようにして、第1の格子及び/又は第2の格子の異なる側方位置における5~30の別個の画像を必要とし得る「ステッピング」曲線画像データが、患者へのX線露出が低減された状態で、より迅速に取得され得る。これは、格子が常に移動していることができるからであり、例えば、画像データは、5~30の異なる位置のうちの次の位置への移動の一部として取得され得る。故に、格子は、それ自体はステッピングせず、画像データが取得されるときに静的に位置決めされず、画像データが取得されるときに意図的に移動しており、実際には、常に移動していてよい。
別の言い方をすれば、システムは、格子に基づいた位相コントラスト及び暗視野測定において連続的なデータ取得を可能とする。
換言すれば、第1のモードにおけるシステムは、DAXシステムとして動作しており、検知器上のモアレ干渉縞が、暗視野、位相コントラスト、及び、実際上は、減衰データを生成するために使用されるが、今や、第2のモードにおいては、干渉縞パターンは、格子が依然としてビーム中に位置決めされた状態で、消去され、システムは、通常の「減衰」モードにおいて動作し、それによって、較正機能を提供する。
実施例において、動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の振動の共鳴周波数の時間周期よりも小さくなるようにX線検知器を制御するように構成される。
このようにして、干渉縞パターンを消去しない格子の意図的な移動を可能とする短い露出時間を有することに加えて、設定の振動及び再位置決め時間ギャップも、システム振動周期の一部である取得時間が短縮されることに起因して緩和される。振動の源は、システムに内在的なものでもよく、又は振動トランスデューサなどの外部デバイスを介して追加されてもよい。
こうして、動作の第1のモードにおいて、常に移動している格子が、露出時間を短縮することによって低減されたブラーリングの効果とともに利用され、露出時間は、1回の露出中の格子移動が効果的に無視され得るために十分な程度に短い。これは、露出時間が、格子の支配的な振動周波数の周期よりも著しく短いときに達成され得る。ここで、常に移動している格子とは、連続的な線的移動において一方向に移動する格子のうちの1つ又は複数を意味し得るとともに、格子のうちの1つ若しくは他方又は両方が周期的運動を実施し得ることも意味し得る。
別の言い方をすれば、システムは、格子に基づいた位相コントラスト及び暗視野測定において連続的なデータ取得を可能とし、更に外部振動も許容する。
実施例において、動作の第1のモードに関して、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
こうして、少なくとも1つの側方移動トランスデューサは、暗視野及び位相コントラスト画像データ取得のための画像データ収集のための位置へと1つ又は複数の格子を連続的に移動させ得る。以前は、画像取得が行われている間に格子の移動が停止することが必要とされたが、今や、画像取得は、必要とされる位置の間で格子が移動している間に行われ、全体的な画像取得時間スケール及び患者への放射線量が低減される。
実施例において、動作の第2のモードにおいて、ローパスフィルタの適用は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均の決定を含む。
別の言い方をすれば、これらの格子の一方又は両方の少なくともこの距離の移動、及び異なる位置における格子に関して取得されたデータのローバスフィルタの適用と組み合わされた平均化は、DAXシステムにとって必要とされる検知器上の干渉縞が、平均化された画像においては消去されることをもたらす。故に、動作の1つのモードにおいて、システムは、移動する格子を有する格子に基づいた位相コントラスト及び暗視野測定システムにおいてデータを取得するように連続的に動作し、第2のモードにおいて、システムは、ビームパスから格子を除去する必要なしにシステムの特徴付け及び較正を提供する従来の減衰画像X線システムとして動作する。
実施例において、ローパスフィルタは、第1の格子及び/又は第2の格子の振動の周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える。
実施例において、動作の第2のモードに関して、制御ユニットは、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるようにX線源を制御するように構成され、制御ユニットは、複数の画像データのうちの少なくともいくつかが1つの焦点スポットターゲット場所に関連するようにN個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成され、制御ユニットは、振動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成され、ここで、TはX線検知器の露出時間である。
第2の態様において、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法が提供され、方法は、
a)X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸を定めるように、X線検知器に対してX線源を方向付けるステップと、
b)X線源とX線検知器との間に検査領域を配置するステップであって、第1の軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される、ステップと、
c)X線源とX線検知器との間に干渉計構成部を配置するステップであって、干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備える、ステップと、
d)動作の第1のモードにおいて、制御ユニットによって、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサを制御するステップと、
e)動作の第1のモードにおいて、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップであって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動し、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御する、ステップと、
f)動作の第1のモードにおいて、出力ユニットによって、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するステップと、
g)動作の第2のモードにおいて、制御ユニットによって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップと、
h)動作の第2のモードにおいて、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するステップであって、振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい、ステップと、
i)動作の第2のモードにおいて、処理ユニットによって、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するステップと、
j)動作の第2のモードにおいて、出力ユニットによって、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するステップと
を有する。
第3の態様において、減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムが提供され、システムは、
X線源と、
干渉計構成部と、
X線検知器と、
制御ユニットと、
少なくとも1つの振動トランスデューサと、
処理ユニットと、
出力ユニットと
を備える。
X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置される。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在するように定められた軸は、検査領域も通って延在する。検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される(そのような大きさに形成され、そのように配置され、そのようにアクセス可能である)。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置される。干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備える。制御ユニットは、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成される。振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい。処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するように構成される。出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。
こうして、単一の画像データの取得中に、1つ又は複数の格子は、意図的に振動されているので、ほんの小さな距離を移動するだけでよいが、1つの画像データから次のデータでは、1つ又は複数の格子は、画像の間で更に移動し得、これらの画像を共にローパスフィルタリング手段と組み合わせて使用して、その他のやり方においては存在する干渉縞が消去され、格子をビーム線の外に移動させなくても、較正目的のために又はそれ自体が減衰画像として利用され得るデータが残される。
実施例において、ローパスフィルタの適用は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均の決定を含む。
実施例において、ローパスフィルタは、第1の格子及び/又は第2の格子の振動の周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える。
実施例において、制御ユニットは、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるようにX線源を制御するように構成される。制御ユニットは、N個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。制御ユニットは、振動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成され、ここで、TはX線検知器の露出時間である。
第4の態様において、減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法が提供され、方法は、
a)X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸を定めるように、X線検知器に対してX線源を配置するステップであって、X線源とX線検知器との間に検査領域が配置され、第1の軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とし、X線源とX線検知器との間に干渉計構成部が配置され、干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備える、ステップと、
b)制御ユニットによって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップと、
c)制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するステップであって、振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい、ステップと、
d)処理ユニットによって、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するステップと、
e)出力ユニットによって、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するステップと
を有する。
実施例において、ステップd)は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均を決定するステップを有する。
別の態様によると、処理ユニットによって実行されたときに前述された方法のステップを実施するように適合された、前述されたシステムを制御するコンピュータプログラム要素が提供される。
別の態様によると、前述されたコンピュータ要素を記憶したコンピュータ可読媒体が提供される。
コンピュータプログラム要素は、例えば、ソフトウェアプログラムであってよいが、FPGA、PLD又は任意の他の適切なデジタル手段であってもよい。
有利には、上記の態様のうちの任意のものによって提供される利益は、他の態様の全てにも同様に適用され、又はその逆である。
上記の態様及び実施例は、以下に説明される実施形態から明らかであり、これらを参照して解明されるであろう。
以下において、例示的な実施形態が以下の図面を参照して説明される。
X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステムの実施例の概略的な設定を図示する。 X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法を図示する。 X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステムの実施例の概略的な設定を図示する。 X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法を図示する。 減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例の概略的な設定を図示する。 減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法を図示する。 位相コントラスト、暗視野及び減衰撮像システムの実施例の概略的な設定を図示する。 図7の撮像システムによって獲得されるステッピング曲線データを図示する。
図1は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム10の実施例を図示するが、ここでは、図示される特徴の全てが、より詳細に議論されるように不可欠であるわけではない。実施例において、システムは、X線源20と、干渉計構成部30と、X線検知器40と、制御ユニット50と、出力ユニット60とを備える。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置される。軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置される。干渉計構成部は、第1の格子32と第2の格子34とを備える。動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサ70を制御するように構成される。動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子を第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動させるように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するように構成される。動作の第1のモードに関して、出力ユニットは、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するように構成される。
換言すれば、X線撮像システムは、干渉計構成部を具備し、暗視野、位相コントラスト及び減衰画像データがそこから再構成され得る、必要とされるステッピング曲線を生成するために、第1の格子又は第2の格子が側方に移動されるが、これらの格子のうちの一方又は両方は、画像取得中に意図的に移動しており、これは、移動によって検知器上のモアレ干渉縞が消去されないために十分な程度に短い露出時間を有することによって可能とされる。
このようにして、第1の格子及び/又は第2の格子の異なる側方位置における5~30の別個の画像を必要とし得る「ステッピング」曲線画像データが、患者へのX線露出が低減された状態で、より迅速に取得され得る。これは、格子が常に移動していることができるからであり、例えば、画像データは、5~30の異なる位置のうちの次の位置への移動の一部として取得され得る。故に、格子は、それ自体はステッピングせず、画像データが取得されるときに静的に位置決めされず、画像データが取得されるときに意図的に移動しており、実際には、常に移動していてよい。
別の言い方をすれば、システムは、格子に基づいた位相コントラスト及び暗視野測定において連続的なデータ取得を可能とする。
実施例において、軸に垂直な側方位置方向における第1の格子の移動又は第2の格子の移動は、格子における格子ラインにも垂直である。
実施例において、第1の格子は第2の格子とX線源との間に配置される。
実施例において、検査領域は第1の格子とX線検知器との間に配置される。
実施例において、干渉計構成部は3つの格子を備え、線源格子は、線源から射出されたX線と相互作用するように配置され、線源格子は、干渉計構成部を通って伝播するX線の干渉性を増加させるように作用する。故に、線源格子がない場合、2つの格子が存在し得、第1の格子は線源に最も近く、吸収格子又は位相格子であり、第2の格子は検知器に最も近く、吸収格子である。しかしながら、3つの格子がある場合、線源に最も近い線源格子が第1の格子であってよく、他の2つの格子のうちのどちらかが第2の格子であってよく、又は、吸収格子又は位相格子であり得る上記の格子が第1の格子などであってよい。
実施例において、第1の格子は吸収格子であり、第2の格子は吸収格子である。実施例において、第1の格子は位相格子であり、第2の格子は吸収格子である。
実施例によると、動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の振動の共鳴周波数の時間周期よりも小さくなるようにX線検知器を制御するように構成される。
このようにして、干渉縞パターンを消去しない格子の意図的な移動を可能とする短い露出時間を有することに加えて、設定の振動及び再位置決め時間ギャップも、システム振動周期の一部である取得時間が短縮されることに起因して緩和される。振動の源は、システムに内在的なものでもよく、又は振動トランスデューサなどの外部デバイスを介して追加されてもよい。
こうして、動作の第1のモードにおいて、常に移動している格子が、露出時間を短縮することによって低減されたブラーリングの効果とともに利用され、露出時間は、1回の露出中の格子移動が効果的に無視され得るために十分な程度に短い。これは、露出時間が、格子の支配的な振動周波数の周期よりも著しく短いときに達成され得る。ここで、常に移動している格子とは、連続的な線的移動において一方向に移動する格子のうちの1つ又は複数を意味し得るとともに、格子のうちの1つ若しくは他方又は両方が周期的運動を実施し得ることも意味し得る。
別の言い方をすれば、システムは、格子に基づいた位相コントラスト及び暗視野測定において連続的なデータ取得を可能とし、更に外部振動も許容する。
実施例によると、動作の第1のモードに関して、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
こうして、少なくとも1つの側方移動トランスデューサは、暗視野及び位相コントラスト画像データ取得のための画像データ収集のための位置へと1つ又は複数の格子を連続的に移動させ得る。以前は、画像取得が行われている間に格子の移動が停止することが必要とされたが、今や、画像取得は、必要とされる位置の間で格子が移動している間に行われ、全体的な画像取得時間スケール及び患者への放射線量が低減される。
実施例によると、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、画像取得プロトコルの一部としての側方位置方向における移動における少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
実施例によると、動作の第2のモードに関して、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。動作の第2のモードに関して、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期より大きいか又はこれと等しい距離を移動する。動作の第2のモードに関して、画像データは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に取得される。動作の第2のモードに関して、出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。
換言すれば、第1のモードにおけるシステムは、DAXシステムとして動作しており、検知器上のモアレ干渉縞が、暗視野、位相コントラスト、及び、実際上は、減衰データを生成するために使用されるが、今や、第2のモードにおいては、干渉縞パターンは、格子が依然としてビーム中に位置決めされた状態で、消去され、システムは、通常の「減衰」モードにおいて動作し、それによって、較正機能を提供する。
別の言い方をすれば、これらの格子の一方又は両方の少なくともこの距離の移動は、DAXシステムにとって必要とされる検知器上の干渉縞が、消去されることをもたらす。故に、動作の1つのモードにおいて、システムは、移動する格子を有する格子に基づいた位相コントラスト及び暗視野測定システムにおいてデータを取得するように連続的に動作し、第2のモードにおいて、システムは、ビームパスから格子を除去する必要なしにシステムの特徴付け及び較正を提供する従来の減衰画像X線システムとして動作する。
第2のモードにおける格子の移動は、格子の支配的な又は共鳴周波数振動を通じたものなどの内在的なものでよく、又は移動若しくは振動トランスデューサを介して意図的に提供されてもよい。
実施例において、振動トランスデューサは、第1のモード及び第2のモードの両方において、常時動作し得、第1のモードにおける検知器露出時間は、第2のモードにおける検知器露出時間よりも短い。
実施例によると、動作の第2のモードに関して、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御する。
実施例によると、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、制御ユニットによって制御される少なくとも1つの振動トランスデューサ80によってもたらされる移動を含む。少なくとも1つの振動トランスデューサは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように構成される。
実施例において、少なくとも1つの振動トランスデューサは、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように構成される。
故に、モアレパターンがなく、全ての格子がビームパス中にある状態で較正測定を行うために、高周波数で「大きな」(すなわち、数10μm)振幅の振動を格子のうちの1つ又は複数に付加するように、トランスデューサが使用される。これは、たとえ露出時間が非常に短かったとしても、追加的な振動周波数及び振幅によって干渉縞移動がパターンの極端なブラーリングをまねくので、測定から全てのモアレ干渉縞を拭い去る。
故に、第2のモードにおいて、検知器露出時間は、第1のモードのための検知器露出時間よりも大きくてよく、第1のモードにおいては、特定の速度での格子の移動がモアレ干渉縞の検知を可能とするが、今や、第2のモードにおいては、更に格子が減衰データ及び/又は較正データを取得可能とするように移動するので、より長い露出時間で干渉縞が消去される。しかしながら、第2のモードにおいて格子に振動を導入することによって、格子は第2のモードにおいて第1のモードにおいてよりも多く移動し、両方のモードにおいて検知器は同一の露出時間を有し得、単純化された検知器電子回路及び処理を提供する。しかしながら、今や、第2のモードにおいては、両方の状況において、第1のモードにおいては可視的であった干渉縞パターンは拭い去られ、較正目的に使用され得る、又はそれ自体が有益な減衰画像として提供され得る通常の減衰画像が残される。
実施例によると、動作の第2のモードに関して、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
故に、例えば、第1のモードにおいて暗視野及び位相コントラストデータの取得を可能とするために動作する側方移動トランスデューサが、第2のモードにおいて動作可能であり、例えば、第1のモードにおいて小さな露出時間に起因して許容可能であった特定の速度での移動が、今や、より長い露出時間に起因する干渉縞の消去をもたらす。又は、トランスデューサは、第2のモードにおいては第1のモードとは異なる態様で動作し得、第2のモードにおいては第1のモードより高速な移動及び/又は振動を格子に付与し、モード間での一定の露出時間について、第1のモードにおいて可視的な干渉縞は、第2のモードにおいては消去され又は拭い去られる。
実施例によると、動作の第1のモードのための露出時間は、動作の第2のモードにおける露出時間と等しい。
実施例によると、動作の第2のモードに関して、制御ユニットは、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の共鳴周波数の時間周期よりも大きくなるようにX線検知器を制御するように構成される。
暗視野及び位相コントラストデータを、関連付けられた減衰データによって獲得するための上述されたシステムを参照すると、システムは、モアレ干渉縞を消去することによって、単に減衰データ及び/又は較正データを取得するために動作し得る。故に、減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例は、X線源20と、干渉計構成部30と、X線検知器40と、制御ユニット50と、出力ユニット60とを備える。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置される。軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置される。干渉計構成部は、第1の格子32と第2の格子34とを備える。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい距離を移動する。出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。
減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例において、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御する。
減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、制御ユニットによって制御される少なくとも1つの振動トランスデューサ80によってもたらされる移動を含み、少なくとも1つの振動トランスデューサは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように構成される。
減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例において、少なくとも1つの振動トランスデューサは、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように構成される。
減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサ70によってもたらされる移動を含む。制御ユニットは、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサを制御するように構成される。
減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムの実施例において、制御ユニットは、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の共鳴周波数の時間周期よりも大きくなるようにX線検知器を制御するように構成される。
図2は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法100の実施例を、その基本的なステップにおいて図示する。方法100は、
ステップa)とも称される方向付けるステップ110において、X線源20の中心からX線検知器40の中心へと延在する軸を定めるように、X線検知器に対してX線源を方向付けるステップと、
ステップb)とも称される配置するステップ120において、X線源とX線検知器との間に検査領域を配置するステップであって、第1の軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される、ステップと、
ステップc)とも称される配置するステップ130において、X線源とX線検知器との間に干渉計構成部30を配置するステップであって、干渉計構成部は、第1の格子32と第2の格子34とを備える、ステップと、
動作の第1のモードにおいて、
ステップd)とも称される制御するステップ140において、制御ユニット50によって、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサ70を制御するステップと、
ステップe)とも称される制御するステップ150において、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップであって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動し、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御する、ステップと、
ステップg)とも称される出力するステップ160において、出力ユニット60によって、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するステップと
を有する。
実施例において、動作の第1のモードに関して、方法は、制御ユニットによって、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の振動の共鳴周波数の時間周期よりも小さくなるようにX線検知器を制御するステップを有する。
実施例において、ステップe)において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
実施例において、ステップe)において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、画像取得プロトコルの一部としての側方位置方向における移動における少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
故に、実施例において、ステップd)及びe)は同時に行われ得る。
実施例によると、方法は、動作の第2のモードにおいて、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップ170であって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期より大きいか又はこれと等しい距離を移動する、ステップf)を有する。方法は、動作の第2のモードにおいて、出力ユニットによって、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するステップ180であるステップh)も有する。
実施例において、ステップf)は、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するステップを有する。
実施例において、ステップf)において、露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するステップは、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサ80を制御するステップを有する。
実施例において、ステップf)は、少なくとも1つの振動トランスデューサによって、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるステップを有する。
実施例において、ステップf)は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによって、露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子を移動させるステップを有する。
実施例において、ステップe)における露出時間は、ステップf)における露出時間と等しい。
実施例において、ステップf)は、制御ユニットによって、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の共鳴周波数の時間周期よりも大きくなるようにX線検知器を制御するステップを有する。
暗視野及び位相コントラストデータを、関連付けられた減衰データによって獲得するための上述された方法を参照すると、方法は、モアレ干渉縞を消去することによって、単に減衰データ及び/又は較正データを取得するために動作し得る。故に、減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法の実施例は、
ステップa)とも称される方向付けるステップ110において、X線源20の中心からX線検知器40の中心へと延在する軸を定めるように、X線検知器に対してX線源を方向付けるステップと、
ステップb)とも称される配置するステップ120において、X線源とX線検知器との間に検査領域を配置するステップであって、第1の軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される、ステップと、
ステップc)とも称される配置するステップ130において、X線源とX線検知器との間に干渉計構成部30を配置するステップであって、干渉計構成部は、第1の格子32と第2の格子34とを備える、ステップと、
ステップf)とも称される制御するステップ170において、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップであって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい距離を移動する、ステップと、
ステップh)とも称される出力するステップ180において、出力ユニットによって、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するステップと
を有する。
実施例において、ステップf)は、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するステップを有する。
実施例において、ステップf)において、露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するステップは、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサ80を制御するステップを有する。
実施例において、ステップf)は、少なくとも1つの振動トランスデューサによって、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるステップを有する。
実施例において、ステップf)は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによって、露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子を移動させるステップであって、制御ユニットは、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサを制御するように構成される、ステップを有する。
実施例において、ステップf)は、制御ユニットによって、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の共鳴周波数の時間周期よりも大きくなるようにX線検知器を制御するステップを有する。
上に論じられたように、図1及び図2に関して、新たな撮像モダリティにおいて、格子間移動がステッピング曲線に必要とされ、このステッピング曲線から、格子のうちの1つ又は複数が移動している間にX線暗視野及び位相コントラスト情報が(通常の減衰情報とともに)決定され得る。故に、ここでステッピング曲線が言及されるが、格子はステッピングされる必要がなく、決して意図的に停止される必要がない。これは、格子を移動し、低減された露出時間によってブラーリングの効果を低減することによって達成される。露出時間は、1回の露出中の格子移動が実際上無視され得るか又は少なくとも干渉縞を消去しないために十分な程度に短くなければならない。これは、露出時間が、格子の支配的な振動周波数の周期よりも著しく短いときに保証され得る。格子の振動は、システムに内在的なものでもよく、又は、例えば振動トランスデューサによってなど、外部から誘起されてもよい。しかしながら、システムは、干渉計構成部をビーム線の外に移動させなくても、X線減衰データ及び/又は通常のX線減衰データを獲得するように動作し得る。これは、格子の移動又は振動が、モアレ干渉縞を消去するために十分な程度に大きいときになされる。移動は、暗視野、位相コントラストのためのデータ及び関連する減衰データを取得するために実行される画像取得の一部としてのものであり得、及び/又は、移動は振動に起因するものであり得る。格子の振動は、システムに内在的なものでもよく、又は、例えば振動トランスデューサによってなど、外部から誘起されてもよい。モアレパターンがなく、全ての格子がビームパス中にある状態で較正測定を行うことを可能とするために、高周波数で「大きな」(すなわち、数10μm)振幅の振動を格子に付加するように、トランスデューサが使用される。これは、たとえ露出時間が非常に短かったとしても、追加的な振動周波数及び振幅によって干渉縞移動がパターンの極端なブラーリングをまねくので、測定から全てのモアレ干渉縞を拭い去る。
しかしながら、次に図3~図6を参照して論じられるように、モアレ干渉縞が消去され得る別の新たなやり方がある。
図3は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステム1010の実施例を図示する。システムは、X線源1020と、干渉計構成部1030と、X線検知器1040と、制御ユニット1050と、少なくとも1つの振動トランスデューサ1080と、処理ユニット1090と、出力ユニット1060とを備える。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置される。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸は、検査領域も通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置され、干渉計構成部は、第1の格子1032と第2の格子1034とを備える。
動作の第1のモードに関して、
制御ユニットは、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサ1070を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するようにも構成される。X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動する。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御するように構成される。出力ユニットは、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するように構成される。
動作の第2のモードに関して、
制御ユニットは、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサ1080を制御するように構成される。振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい。処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するように構成される。出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。
実施例において、軸に垂直な側方位置方向における第1の格子の移動又は第2の格子の移動は、格子における格子ラインにも垂直である。
実施例において、第1の格子は第2の格子とX線源との間に配置される。
実施例において、検査領域は第1の格子とX線検知器との間に配置される。
実施例において、干渉計構成部は3つの格子を備え、線源格子は、線源から射出されたX線と相互作用するように配置され、線源格子は、干渉計構成部を通って伝播するX線の干渉性を増加させるように作用する。故に、線源格子がない場合、2つの格子が存在し得、第1の格子は線源に最も近く、吸収格子又は位相格子であり、第2の格子は検知器に最も近く、吸収格子である。しかしながら、3つの格子がある場合、線源に最も近い線源格子が第1の格子であってよく、他の2つの格子のうちのどちらかが第2の格子であってよく、又は、吸収格子又は位相格子であり得る上記の格子が第1の格子などであってよい。
実施例において、第1の格子は吸収格子であり、第2の格子は吸収格子である。実施例において、第1の格子は位相格子であり、第2の格子は吸収格子である。
実施例によると、動作の第1のモードに関して、制御ユニットは、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の振動の共鳴周波数の時間周期よりも小さくなるようにX線検知器を制御するように構成される。
実施例によると、動作の第1のモードに関して、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
実施例において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、画像取得プロトコルの一部としての側方位置方向における移動における少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
実施例によると、動作の第2のモードにおいて、ローパスフィルタの適用は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均の決定を含む。
実施例において、少なくとも1つの振動トランスデューサは、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように構成される。
故に、モアレパターンがなく、全ての格子がビームパス中にある状態で較正測定を行うために、高周波数で「大きな」(すなわち、数10μm)振幅の振動を格子のうちの1つ又は複数に付加するように、トランスデューサが使用される。各焦点スポット位置について取得されたデータの平均化は、たとえ露出時間が非常に短かったとしても、追加的な振動周波数及び振幅によって画像間の干渉縞移動がパターンの極端なブラーリングをまねくので、測定から全てのモアレ干渉縞を拭い去ることをまねく。このようなブラーリングは、画像データのローパスフィルタリングを通じて更に増加される。
実施例において、動作の第1のモードのための露出時間は、動作の第2のモードにおける露出時間と等しい。
実施例によると、ローパスフィルタは、第1の格子及び/又は第2の格子の振動の周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える。
実施例によると、動作の第2のモードに関して、制御ユニットは、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるようにX線源を制御するように構成され、制御ユニットは、複数の画像データのうちの少なくともいくつかが1つの焦点スポットターゲット場所に関連するようにN個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成され、制御ユニットは、振動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成され、ここで、TはX線検知器の露出時間である。
図4は、X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法1100を、その基本的なステップにおいて図示する。方法は、
ステップa)とも称される方向付けるステップ1110において、X線源1020の中心からX線検知器1040の中心へと延在する軸を定めるように、X線検知器に対してX線源を方向付けるステップと、
ステップb)とも称される配置するステップ1120において、X線源とX線検知器との間に検査領域を配置するステップであって、第1の軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される、ステップと、
ステップc)とも称される配置するステップ1130において、X線源とX線検知器との間に干渉計構成部1030を配置するステップであって、干渉計構成部は、第1の格子1032と第2の格子1034とを備える、ステップと、
動作の第1のモードにおいて、
ステップd)とも称される制御するステップ1140において、制御ユニット1050によって、第1の格子又は第2の格子を軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサ1070を制御するステップと、
ステップe)とも称される制御するステップ1150において、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップ1150であって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子は、第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動し、制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データが取得されるように第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御する、ステップと、
ステップf)とも称される出力するステップ1160において、出力ユニット(1060)によって、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するステップと、
動作の第2のモードにおいて、
ステップg)とも称される制御するステップ1170において、制御ユニットによって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップと、
ステップh)とも称される制御するステップ1180において、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサ1080を制御するステップであって、振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい、ステップと、
ステップi)とも称される生成するステップ1190において、処理ユニットによって、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するステップと、
ステップj)とも称される出力するステップ1200において、出力ユニットによって、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するステップと
を有する。
実施例において、動作の第1のモードに関して、方法は、制御ユニットによって、露出時間が第1の格子及び/又は第2の格子の振動の共鳴周波数の時間周期よりも小さくなるようにX線検知器を制御するステップを有する。
実施例において、ステップe)において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
実施例において、ステップe)において、露出時間中の第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、画像取得プロトコルの一部としての側方位置方向における移動における少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む。
故に、実施例において、ステップd)及びe)は同時に行われ得る。
実施例において、ステップh)は、少なくとも1つの振動トランスデューサによって、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるステップを有する。
実施例において、ステップe)における露出時間は、ステップh)における露出時間と等しい。
実施例において、ステップi)は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均を決定するステップを有する。
実施例において、ローパスフィルタは、第1の格子及び/又は第2の格子の振動の周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える。
実施例において、ステップg)は、制御ユニットによって、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるようにX線源を制御するステップを有し、制御ユニットは、複数の画像データのうちの少なくともいくつかが1つの焦点スポットターゲット場所に関連するようにN個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成され、ステップh)は、動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御し、ここで、TはX線検知器の露出時間であり、露出時間は第1の格子及び/又は第2の格子の共鳴周波数の時間周期よりも大きい。
図5は、減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステム2000の実施例を図示する。システムは、X線源1020と、干渉計構成部1030と、X線検知器1040と、制御ユニット1050と、少なくとも1つの振動トランスデューサ1080と、処理ユニット1090と、出力ユニット1060とを備える。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸が定められる。X線源とX線検知器との間に検査領域が配置される。X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸は、検査領域も通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とするように構成される。故に、検査領域は、検査のために物体がそこに位置決めされ得るように配置される。干渉計構成部はX線源とX線検知器との間に配置され、干渉計構成部は、第1の格子1032と第2の格子1034とを備える。制御ユニットは、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成される。制御ユニットは、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサ1080を制御するようにも構成される。振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい。処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するように構成される。出力ユニットは、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するように構成される。
実施例において、少なくとも1つの振動トランスデューサは、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように構成される。
実施例によると、ローパスフィルタの適用は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均の決定を含む。
実施例によると、ローパスフィルタは、第1の格子及び/又は第2の格子の振動の周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える。
実施例によると、制御ユニットは、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるようにX線源を制御するように構成され、制御ユニットは、N個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するようにX線検知器を制御するように構成され、制御ユニットは、振動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように構成され、ここで、TはX線検知器の露出時間である。
図6は、減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法3000を、その基本的なステップにおいて図示する。方法は、
ステップa)とも称される配置するステップ3110において、X線源1020の中心からX線検知器1040の中心へと延在する軸を定めるように、X線検知器に対してX線源を配置するステップであって、X線源とX線検知器との間に検査領域が配置され、第1の軸は検査領域を通って延在し、検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とし、X線源とX線検知器との間に干渉計構成部1030が配置され、干渉計構成部は、第1の格子1032と第2の格子1034とを備える、ステップと、
ステップb)とも称される制御するステップ3120において、制御ユニットによって、X線検知器の露出時間中に第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するようにX線検知器を制御するステップと、
ステップc)とも称される制御するステップ3130において、制御ユニットによって、第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサ1080を制御するステップであって、振動の振幅は第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも大きいか又はこれと等しい、ステップと、
ステップd)とも称される生成するステップ3140において、処理ユニットに1090よって、減衰画像データ及び/又は複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するステップと、
ステップe)とも称される出力するステップ3150において、出力ユニットによって、減衰画像データ及び/又は較正データを出力するステップと
を有する。
実施例において、ステップb)は、少なくとも1つの振動トランスデューサによって、10μmよりも大きな振幅を有する振動によって第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるステップを有する。
実施例によると、ステップd)は、複数の画像データのうちの少なくともいくつかの平均を決定するステップを有する。
実施例において、ローパスフィルタは、第1の格子及び/又は第2の格子の振動の周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える。
実施例において、ステップb)は、制御ユニットによって、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるようにX線源を制御するステップを有し、制御ユニットは、N個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するようにX線検知器を制御し、ステップc)は、動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するように制御ユニットを制御するステップを有し、ここで、TはX線検知器の露出時間である。
故に、較正データ及び/又は減衰画像自体の取得のために図3~図6を参照すると、干渉縞パターンは、実際上2つの技術の組み合わせを通じて取り除かれる。第1のものは、依然として、格子の少なくとも1つに加えられる振動であり、振幅は格子周期に少なくとも等しい。これは、干渉縞パターンが少なくとも360°振動することを保証する。第2の要素は、検知器の読み取り値を各焦点スポット位置について平均化することである。具体的には、X線チューブの焦点スポットがアノード上の4つの異なる場所の間で周期的に移動する4焦点スポット取得に関して、各焦点スポット位置に関する信号は時間的にローパスフィルタリングされる。いくつかの具体的な詳細としては、
ローパスカーネルのサイズが、支配的な振動周波数の少なくとも1つの周期をキャプチャするために十分な程度に大きくなければならない、ということがある。
もしも検知器の統合期間がTであるならば、検知器のナイキスト周波数は1/2Tである。しかしながら、4焦点取得のためには、平均化において4つごとの読み出し値だけが使用される。故に、エイリアシング問題を回避するために、振動周波数は2/Tよりも十分に低くなければならない。
較正情報は、例えば、較正測定中にビームの中に異なる均質材料を置くことによって獲得され得る。
新たな撮像モダリティの態様が、図7~図8を参照して更に説明される。
図7は、X線位相コントラスト、暗視野及び減衰画像データを取得し得るシステムの干渉計部分の実施例を図示する。上記の干渉計構成部への参照は、システムの干渉計部分の格子にのみ言及している。システムは、サンプルの減衰又サンプルにおける減衰の空間的分布を撮像可能であり、同時に屈折の空間的分布も撮像可能(位相コントラスト撮像)であり、小角散乱の空間的分布も撮像可能(暗視野撮像)である。システムは、格子に基づいた干渉計を有する。この実施例において、干渉計は、2つの格子構造G1及びG2を備えるが、他の実施例において、3格子干渉計(格子G0、G1及びG2を有する)が使用され、その場合、線源に近い線源格子G0が、サンプル並びにG1及びG2格子を通って伝播する放射線の干渉性を増加させるために使用される。
図7において、線源格子G0は図示されておらず、以下の議論は2つの格子構造G1及びG2について考察しているが、G0、G1及びG2の3つ全てが存在してもよく、その場合、G0が側方に移動される格子であってよい。図7において、格子G1は位相格子であり(しかしながら、吸収格子であってもよい)、G2は吸収格子である。システムは、X線源とX線検知器とを更に備える。ここではCCD検知器として図示されているX線検知器は、2DフルビューX線検知器であってよく、これは平坦であるか又は湾曲している。複数の検知器ピクセルが、X線源によって射出されたX線放射を位置合わせ可能な2DX線放射感知面を形成するアレイとして行及び列に配設される。X線検知器及びX線源は、検査領域を形成するように離間される。検査領域は、撮像されるべきサンプルを受け入れるように適切に離間される。サンプルは、例えば、患者の胸、又は肺を検査するための患者の胸部であり得る。G1又はG2は湾曲していても平坦であってもよいが、たとえ湾曲していても、格子の中心に平行な平面が定められ得る。システムは、格子を側方に移動させるトランスデューサを有し、格子の1つを振動させる振動トランスデューサも有してよい。
次いで、サンプルが、放射線の減衰、屈折及び小角散乱情報を変調し、次いで、これは縦に並んだ格子G1及びG2の動作によって抽出され得る。格子G1、G2は、干渉パターンを誘起し、これはX線検知器においてモアレパターンの干渉縞として検知され得る。もしも検査領域に物体が存在しなかったとしたら、X線検知器において観察され得る干渉パターンが依然として存在するであろう。これは、参照パターンと呼ばれ、通常、較正処置中にキャプチャされる。これは、例えば、2つの格子が完全に平行ではなくなるように僅かな撓みを誘起して2つの格子G1及びG2の間の相互の空間的関係を特に調節することによって又は「デチューン」することによって生じる。こうして、もしもサンプルが検査領域に位置決めされ、述べられたように放射線と相互作用するならば、今やより適切にはサンプルパターンと呼ばれるモアレパターンは、乱れたバージョンの参照パターンとして理解され得る。
この位相情報を、サンプルによる減衰、不均質な照明又は格子の不完全性など、信号に対する他の寄与から分離するために、修正された位相「ステッピング」手法が利用される。格子のうちの1つ(G1若しくはG2、又は、もしも存在するならG0)が、格子の少なくとも1周期にわたって(図3において図示されるように)横方向Xに沿ってスキャンされ、又は、スキャンのポイントごとに画像が撮影され、この画像データは、格子が移動している間に、モアレ干渉縞が消去されないような検知器露出時間で取得される。もしも線源格子G0が存在するならば、横方向に沿ってスキャンされるのはこの格子であってよい。次いで、図8において、位相コントラスト(A)、暗視野(B)、及び減衰(C)について図示されているように、サンプルが存在する状態及び存在しない状態で、結果的な位相コントラスト、暗視野、及び減衰データは正弦的に振動する。標準的な位相ステッピング手法の更なる詳細は、Weitkampらによる文書、Optics Express、Vol.13、No.16、(2005)6296-6304において見つけることができる。
しかしながら、現在説明されているシステムにおいて、動作の別のモードが、X線較正データ又は通常の減衰データを獲得するために利用される。上述されたように移動されている格子は、側方移動トランスデューサによって同じやり方で移動され得るが、検知器露出時間が、干渉縞を消去するように増加され得る。また、一定の検知器露出時間のために移動速度が増加され得る。容易に理解されるように、干渉縞の消去をもたらす移動速度と露出時間との組み合わせが存在する。しかしながら、干渉縞を消去する別のやり方として、システムの内在的な振動の結果として干渉縞がなくなる持続時間まで露出時間を単に増加させることがある。これらの振動は、使用されている検知器露出時間に関してモアレ干渉縞が消去されるように格子を側方に振動させる振動トランスデューサの利用を通じて増強され得る。
更に、異なる技術において、システムは、格子が定位置にある間にX線較正データ又は通常の減衰データを獲得するために使用され得る。この技術は格子を振動させ、格子は、画像取得中に大きく移動する必要がなく、又は全く移動する必要がない。しかしながら、振動の振幅は、ローパスフィルタリングと組み合わされて、いくつかの画像が組み合わされ得るのに十分である。しかしながら、今や、少なくとも1つの格子が、少なくとも1つの以前の画像取得位置から移動しており、このことは、他のやり方では存在する干渉縞が消去又は除去されることを可能とする。従って、このことは、結果として、較正目的のために使用され得るデータ、又は単に通常の減衰画像として使用され得るデータをもたらす。
別の例示的な実施形態において、先行する実施形態のうちの1つによる方法のステップを、適切なシステム上で実行するように構成されることを特徴とするコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム要素が提供される。
従って、コンピュータプログラム要素は、コンピュータユニットに記憶され、このコンピュータユニットも実施形態の一部である。このコンピューティングユニットは、上述された方法のステップを実施するように、又は実施を誘起するように構成される。更には、これは、上述された装置及び/又はシステムのコンポーネントを動作させるように構成される。コンピューティングユニットは、自動的に動作するように、及び/又はユーザの命令を実行するように構成され得る。コンピュータプログラムは、データプロセッサの作業メモリにロードされる。故に、データプロセッサは、先行する実施形態の1つによる方法を実行するために備えられる。
本発明のこの例示的な実施形態は、最初から本発明を使用するコンピュータプログラムと、更新によって既存のプログラムを本発明を使用するプログラムへと変えるコンピュータプログラムとの両方をカバーする。
更になお、コンピュータプログラム要素は、上述された方法の例示的な実施形態の処置を完遂するために全ての必要なステップを提供することができる。
本発明の更なる例示的な実施形態によると、CD-ROM、USBスティックなどのコンピュータ可読媒体が提供され、このコンピュータ可読媒体は、先行する段落によって説明されたコンピュータプログラム要素を記憶する。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに又はその一部として供給される光学的記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体上に記憶及び/又は分配されるが、インターネット又は他の有線若しくは無線の遠隔通信システムを介してなど、他の形態において分配されてもよい。
しかしながら、コンピュータプログラムは、World Wide Webなどのネットワークを介して提供されて、このようなネットワークからデータプロセッサの作業メモリ内にダウンロードされてもよい。本発明の更なる例示的な実施形態によると、コンピュータプログラム要素をダウンロード可能とする媒体が提供され、コンピュータプログラム要素は、本発明の前述された実施形態の1つによる方法を実施するように構成される。
本発明の実施形態は、異なる主題に関して説明されていることに留意されたい。特には、いくつかの実施形態は方法タイプの請求項に関して説明されている一方、他の実施形態はデバイスタイプの請求項に関して説明されている。しかしながら、当業者は、上記及び下記の説明から、そうでないと通知されていない限り、1つのタイプの主題に属する特徴の任意の組み合わせに加えて、異なる主題に関連する特徴の間の任意の組み合わせも、本出願によって開示されると見なされることを理解されよう。しかしながら、全ての特徴は、各特徴を単に加え合わせたよりも多くの相乗効果を提供するように組み合わされ得る。
図面及び前述の説明において、本発明は詳細に図示及び説明されたが、このような図示及び説明は、解説的又は例示的なものであって、限定するためのものではないと見なされるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態に対する他の変形例が、特許請求された本発明を実践するにあたり、図面、本開示及び従属請求項を検討することによって、当業者によって理解され得、実施され得る。
特許請求の範囲において、「備える、有する」という語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数性を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載されたいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すものではない。請求項における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のためのシステムであって、前記システムは、
    X線源と、
    干渉計構成部と、
    X線検知器と、
    制御ユニットと、
    少なくとも1つの振動トランスデューサと、
    処理ユニットと、
    出力ユニットと
    を備え、
    前記X線源の中心から前記X線検知器の中心へと延在する軸が定められ、
    前記X線源と前記X線検知器との間に検査領域が配置され、前記軸は前記検査領域を通って延在し、前記検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とし、
    前記干渉計構成部は前記X線源と前記X線検知器との間に配置され、前記干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備え、
    動作の第1のモードに関して、
    前記制御ユニットは、前記第1の格子又は前記第2の格子を前記軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサを制御し、
    前記制御ユニットは、前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するように前記X線検知器を制御し、前記X線検知器の露出時間中に前記第1の格子及び/又は第2の格子は、前記第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動し、前記制御ユニットは、前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に前記画像データが取得されるように前記第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御し、
    動作の前記第1のモードに関して、前記出力ユニットは、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力し、
    動作の第2のモードに関して、
    前記制御ユニットは、前記X線検知器の露出時間中に前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するように前記X線検知器を制御し、
    前記制御ユニットは、前記第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように前記少なくとも1つの振動トランスデューサを制御し、振動の振幅は前記第1の格子及び/又は第2の格子の前記周期よりも大きいか又はこれと等しく、
    前記処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は前記複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成し、
    動作の前記第2のモードに関して、前記出力ユニットは前記減衰画像データ及び/又は前記較正データを出力する、システム。
  2. 動作の前記第1のモードに関して、前記制御ユニットは、前記露出時間が前記第1の格子及び/又は第2の格子の振動の共鳴周波数の時間周期よりも小さくなるように前記X線検知器を制御する、請求項1に記載のシステム。
  3. 動作の前記第1のモードに関して、前記露出時間中の前記第1の格子及び/又は第2の格子の移動は、前記少なくとも1つの側方移動トランスデューサによってもたらされる移動を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 動作の前記第2のモードにおいて、前記ローパスフィルタの適用は、前記複数の画像データのうちの前記少なくともいくつかの平均の決定を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
  5. 前記ローパスフィルタは、前記第1の格子及び/又は第2の格子の振動の前記周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える、請求項4に記載のシステム。
  6. 動作の前記第2のモードに関して、前記制御ユニットは、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるように前記X線源を制御し、前記制御ユニットは、前記複数の画像データのうちの前記少なくともいくつかが1つの焦点スポットターゲット場所に関連するように前記N個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するように前記X線検知器を制御し、前記制御ユニットは、振動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように前記少なくとも1つの振動トランスデューサを制御し、ここで、Tは前記X線検知器の前記露出時間である、請求項4又は5に記載のシステム。
  7. X線暗視野、位相コントラスト及び減衰画像取得のための方法であって、前記方法は、
    a)X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸を定めるように、前記X線検知器に対して前記X線源を方向付けるステップと、
    b)前記X線源と前記X線検知器との間に検査領域を配置するステップであって、前記軸は前記検査領域を通って延在し、前記検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とする領域である、ステップと、
    c)前記X線源と前記X線検知器との間に干渉計構成部を配置するステップであって、前記干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備える、ステップと、
    d)動作の第1のモードにおいて、制御ユニットによって、前記第1の格子又は前記第2の格子を前記軸に垂直な側方位置方向に移動させるように少なくとも1つの側方移動トランスデューサを制御するステップと、
    e)動作の前記第1のモードにおいて、前記制御ユニットによって、前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に画像データを取得するように前記X線検知器を制御するステップであって、前記X線検知器の露出時間中に前記第1の格子及び/又は第2の格子は、前記第1の格子及び/又は第2の格子の周期よりも小さな距離を移動し、前記制御ユニットは、前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に前記画像データが取得されるように前記第1の格子及び/又は第2の格子の移動を制御する、ステップと、
    f)出力ユニットによって、暗視野画像データ、位相コントラスト画像データ、及び減衰画像データのうちの1つ又は複数を出力するステップと、
    g)動作の第2のモードにおいて、前記制御ユニットによって、前記X線検知器の露出時間中に前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するように前記X線検知器を制御するステップと、
    h)動作の前記第2のモードにおいて、前記制御ユニットによって、前記第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するステップであって、振動の振幅は前記第1の格子及び/又は第2の格子の前記周期よりも大きいか又はこれと等しい、ステップと、
    i)動作の前記第2のモードにおいて、処理ユニットによって、減衰画像データ及び/又は前記複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するステップと、
    j)前記出力ユニットによって、前記減衰画像データ及び/又は前記較正データを出力するステップと
    を有する、方法。
  8. 減衰画像及び/又は較正データ取得のためのシステムであって、前記システムは、
    X線源と、
    干渉計構成部と、
    X線検知器と、
    制御ユニットと、
    少なくとも1つの振動トランスデューサと、
    処理ユニットと、
    出力ユニットと
    を備え、
    前記X線源の中心から前記X線検知器の中心へと延在する軸が定められ、
    前記X線源と前記X線検知器との間に検査領域が配置され、前記軸は前記検査領域を通って延在し、前記検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とし、
    前記干渉計構成部は前記X線源と前記X線検知器との間に配置され、前記干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備え、
    前記制御ユニットは、前記X線検知器の露出時間中に前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するように前記X線検知器を制御し、
    前記制御ユニットは、前記第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように前記少なくとも1つの振動トランスデューサを制御し、振動の振幅は前記第1の格子及び/又は第2の格子の前記周期よりも大きいか又はこれと等しく、
    前記処理ユニットは、減衰画像データ及び/又は前記複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成し、
    前記出力ユニットは前記減衰画像データ及び/又は前記較正データを出力する、システム。
  9. 前記ローパスフィルタの適用は、前記複数の画像データのうちの前記少なくともいくつかの平均の決定を含む、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記ローパスフィルタは、前記第1の格子及び/又は第2の格子の振動の前記周期よりも大きな長さを有するローパスフィルタカーネルを備える、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記制御ユニットは、ターゲット上の焦点スポットをN個の異なるターゲット場所へと周期的に移動させるように前記X線源を制御し、前記制御ユニットは、前記N個のターゲット場所の各々に関して別個に画像データを取得するように前記X線検知器を制御し、前記制御ユニットは、振動周波数がN/(2T)よりも小さくなるように前記少なくとも1つの振動トランスデューサを制御し、ここで、Tは前記X線検知器の前記露出時間である、請求項8から10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 減衰画像及び/又は較正データ取得のための方法であって、前記方法は、
    a)X線源の中心からX線検知器の中心へと延在する軸を定めるように、前記X線検知器に対して前記X線源を配置するステップであって、前記X線源と前記X線検知器との間に検査領域が配置され、前記軸は前記検査領域を通って延在し、前記検査領域は検査されるべき物体の配置を可能とする領域であり、前記X線源と前記X線検知器との間に干渉計構成部が配置され、前記干渉計構成部は、第1の格子と第2の格子とを備える、ステップと、
    b)制御ユニットによって、前記X線検知器の露出時間中に前記第1の格子及び/又は第2の格子が移動している間に複数の画像データの各画像データを取得するように前記X線検知器を制御するステップと、
    c)前記制御ユニットによって、前記第1の格子及び/又は第2の格子を振動させるように少なくとも1つの振動トランスデューサを制御するステップであって、振動の振幅は前記第1の格子及び/又は第2の格子の前記周期よりも大きいか又はこれと等しい、ステップと、
    d)処理ユニットによって、減衰画像データ及び/又は前記複数の画像データのうちの少なくともいくつかの時間的ローパスフィルタリングされたバージョンの決定を含む較正データを生成するステップと、
    e)出力ユニットによって、前記減衰画像データ及び/又は前記較正データを出力するステップと
    を有する、方法。
  13. ステップd)は、前記複数の画像データのうちの前記少なくともいくつかの平均を決定するステップを有する、請求項12に記載の方法。
  14. プロセッサによって実行されたときに請求項7に記載の方法を実行して、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステムを制御するため、及び/又は、プロセッサによって実行されたときに請求項12又は13に記載の方法を実行して、請求項8から11のいずれか一項に記載のシステムを制御するための、コンピュータプログラム。
  15. 請求項14に記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読媒体。
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