JP2022543884A - ２つの部分からなるカートンから商品を取り出すための方法および装置 - Google Patents

Abstract

ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための装置であって、ベースは、カートンの外部側面に対して固定された外部ガセットを有する側壁で形成されており、該装置は、蓋を係合させてカートンから取り外すための蓋取り外しモジュールと、ガセットを側面から取り外すためにガセットとカートンの外部側面との間に進むように構成された拡張部材と、ベースの側壁を係合させて側壁を商品から引き離し、側壁を商品から離れた位置に保持するための係合部材と、商品に係合してカートンから取り出すための商品搬送モジュールと、を含む。

Description

発明の分野

本発明は、例えば肉や魚介類の冷凍ブロックのような商品をカートンから取り出すための方法および装置に関する。

背景

生鮮の商品の輸送には、ポリエチレン袋などの内袋が冷凍時に巻き込まれて、商品を汚す可能性もあるため、バリア紙および板紙を組み合わせたカートンを使用することが提案されている。

このようなカートンは、オーストラリア特許出願番号2016225886に開示されている。この開示から、カートンの生の側縁と商品との接触を防止するために、カートンが独自の方法で折り畳まれていることが分かる。特に、カートンは、カートンの外部側面に固定される外部ガセットを備えて形成されている。

オーストラリア特許出願第2017204053号は、このようなカートンを組み立てるための機械を開示している。カートンの性質から、このようなカートンを使用するための課題が提示される。

このようなカートンから商品をデカートン化または取り出すための自動化された機機を提供することが望まれる。現在、このようなカートンからの商品の取り出しは手作業で行われており、これは、労働集約的であり、プロセスエラーの影響を受けやすく、怪我につながる可能性がある。

このようなカートンから商品を取り出す際に特に問題となるのは、商品がカートンに貼り付いていて、取り出すのがやや困難なことである。もう一つの問題は、商品が部分的に解凍されている場合があり、この場合、カートンが水浸しになり、簡単に破れてしまい、商品の汚れにつながる可能性がある。

上記を解決すること、および／または、少なくとも有用な代替手段を提供することが、求められている。

概要

本発明の一態様によれば、以下の装置が提供される。ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための装置であって、前記ベースは、前記カートンの外部側面に対して固定された外部のガセットを有する側壁で形成されており、該装置は、
前記蓋を係合させて前記カートンから前記蓋を取り外すための蓋取り外しモジュールと、
前記ガセットを前記外部側面から取り外すために前記ガセットと前記カートンの前記外部側面との間に進むように構成された拡張部材と、
前記ベースの前記側壁を係合させて前記側壁を前記商品から引き離し、前記側壁を前記商品から離れた位置に保持するための係合部材と、
前記商品に係合して前記カートンから取り出すための商品搬送モジュールと、
を備える。

本発明の別の態様によれば、次の装置が提供される。ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための装置であって、前記蓋は、下方に延びるフラップで形成され、前記ベースは、外部に折り畳まれた上部部分と、前記カートンの外部側面に対して固定された外部のガセットと、を有する側壁で形成され、前記蓋の前記フラップが、前記ベースの折り畳まれた前記上部部分に固定されており、該装置は、
前記カートンの側面に沿って切断し、前記蓋の前記フラップを切り開き、前記ベースの折り畳まれた前記上部部分に部分的に切り込みを入れるためのスリッターと、
前記蓋を係合させて前記カートンから前記蓋を取り外すための蓋取り外しモジュールと、
前記ガセットを前記外部側面から取り外すために前記ガセットと前記カートンの前記外部側面との間に進むように構成された拡張部材と、
前記ベースの前記側壁を係合させて前記側壁を前記商品から引き離し、前記側壁を前記商品から離れた位置に保持するための係合部材と、
前記商品に係合して前記カートンから取り出すための商品搬送モジュールと、
を備える。

本発明の好ましい実施形態によれば、前記拡張部材が、くさびである。好ましくは、前記拡張部材が、前記カートンの下方から上方に駆動される。

前記係合部材は、前記カートンの第１の対の側壁と係合するように構成された吸着カップを含むことができ、前記カートンの前記第１の対の側壁が、前記カートンの移動経路と概ね平行である。前記係合部材は、下方に延びて前記カートンの第２の対の側壁に係合するロッドであって、前記第２の対の側壁を前記商品から引き離す前記ロッドを含むことができ、前記ロッドが、搬送コンベヤに対して前記第２の対の側壁を押さえて前記第２の対の側壁を所定位置に保持する。

好ましくは、前記商品搬送モジュールは、前記商品と係合するために前記商品を突き刺すように構成されたフィンガーを含む。好ましくは、前記商品搬送モジュールが、前記商品を傾けて前記カートンから解放するように構成される。

前記スリッターは、位置が固定されており、前記カートンの外形に沿うばね仕掛けの刃を含んでもよい。該装置は、該装置を通して前記カートンを搬送するための少なくとも１つのコンベヤベルトを、さらに含むことができ、前記少なくとも１つのコンベヤベルトが、初期位置と蓋取り外しステーションと蓋取り外しステーションとの間で前記商品を移動させる。

好ましくは、前記初期位置から前記蓋取り外しステーションへの移動中に、スリッターが、カートンの第１の対の側壁に接触する。前記蓋取り外しステーションに位置するときのスリッターが、カートンの第２の対の側壁に接触してもよい。好ましくは、前記記カートンの第２対の側壁に接触するための前記スリッターが、前記蓋取り外しモジュールに固定されている。

好ましい実施形態では、前記カートンが、概ね直線的に移動し、前記蓋取り外しモジュールが、前記カートンの移動経路に垂直に移動する。前記商品が前記カートンから取り出されると、空のカートンが、前記少なくとも１つのコンベヤベルトに垂直に配置されたコンベヤに沿って移送される。好ましくは、前記蓋取り外しモジュールが、前記蓋を吸着カップで係合する。

好ましい実施形態では、該装置は、前記商品が取り出されると、前記商品、または、前記カートンの前記ベースおよび／または前記蓋の内面を、走査するように構成された撮像システムであって、前記商品に付着する可能性のある前記カートンの欠損片を識別するように構成された前記撮像システムを、さらに含む。

本発明のもう１つの態様によれば、次の方法が提供される。ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための方法であって、前記蓋は、下方に延びるフラップで形成され、前記ベースは、外部に折り畳まれた上部部分と、前記カートンの外部側面に対して固定された外部のガセットと、を有する側壁で形成され、該方法は、
前記カートンの側面をスリットし、前記蓋の前記フラップを切り開き、前記ベースの折り畳まれた前記上部部分に部分的に切り込みを入れること、
前記蓋を取り外すこと、
前記ガセットを前記外部側面から取り外すために、前記ガセットと前記外部側面との間に拡張部材を打ち込むこと、
前記カートンの前記側壁を前記商品から引き離すこと、および
前記商品に係合して前記カートンから前記商品を取り出すこと、
を含む。

好ましい実施形態では、前記商品は、前記カートンから解放するために傾けられる。好ましくは、前記拡張部材は、前記カートンの下方から上方に駆動（ドライブ）される、くさび（ウェッジ）である。

該方法は、前記商品が取り出された後に、画像処理システムを使用して、前記商品、または、前記カートンの前記ベースおよび蓋の内面をスキャン（走査）し、欠落した破片を確認すること、をさらに含むことができる。

本発明をより容易に理解できるようにするために、以下に、一実施形態を、一例として、添付の図面を参照して説明する。

本発明の好ましい実施形態による２部構成のカートン（two-part carton）から商品を取り出すための装置の正面斜視図である。 図１の装置で使用するためのカートンの分解斜視図である。 図１の装置で使用するための別のカートンの分解斜視図である。 本装置の背面斜視図である。 本装置の背面図である。 本装置の正面図である。 本装置の平面図である。 図７の線Ｃ－Ｃに沿った断面（Section C-C）を示す、本装置の断面図である。 本装置の端面図である。 図５の線Ａ－Ａに沿った断面（Section A-A）を示す、本装置の断面図である。 図５の線Ｂ－Ｂに沿った断面（Section B-B）を示す、本装置の断面図である。 明確にするためにいくつかの部品が取り外された、蓋取り外しステーションの斜視図である。 明確にするためにいくつかの部品が取り外された、蓋取り外しステーションの別の斜視図である。 明確にするためにいくつかの部品が除去された、商品取り出しステーションの斜視図である。 明確にするためにいくつかの部品が除去された、商品取り出しステーションの拡大図である。

詳細な説明

本発明の好ましい実施形態による装置１０は、図１に示されている。装置１０は、図２に示されるような２つの部分からなるカートン２０または図３のカートン２０ａから、商品を取り出すように構成される。

図２および図３に示されるように、カートン２０，２０ａは、ベース（基部）２２および蓋２４を有する。蓋２４は、下方に延びるフラップ２６で形成され、また、ベース２２は、外部に折り畳まれた上部部分３０とカートン２０の外部側面に対して固定された外部ガセット３２とを有する側壁２３で形成されている。使用時には、蓋２４のフラップ２６は、ベース２２の折り畳まれた上方部分３０に固定されている。

カートン２０は、オーストラリア仮特許出願番号2015903825、およびその対応する関連出願に記載されたとおりに構成されてもよく、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。カートンは、長方形であるとして示されているが、当業者は、カートンが例えば正方形のような他の形状をとり、他の比率を有していてもよいことを理解できるであろう。さらに、蓋２４は、カートン２０の実質的に全側面にわたって延びる側壁２６を有するように、他の形態をとってもよい。好ましくは、蓋２４の角は、取り外しを容易にするために、図示のようにトリミングされているが、このようなトリミングが省略されてもよいことも理解されるであろう。

また、図２では、ガセット３２が長辺（長い方）の側壁の上に折り畳まれて、その辺に沿って漏れない（漏れ防止の）フラップを形成しているように示されているが、図３に関連して示すように、ガセットは短辺（短い方）の側壁の上に折り畳むこともできる。サイドフラップ３０の形態は、ガセットがカートンの短辺または長辺のいずれに折り込まれるかに応じて異なることが理解されるであろう。

装置１０は、カートンの側面に沿って切断して蓋２４のフラップ２６を切り開き、部分的にベース２２の折り畳まれた上方部分３０に入れるためのスリッター１２ａ（図４、６、７、１０および１３），１２ｂ（図１、４、６、７、１０、１２および１３）と、蓋２４を係合させてカートン２０から取り外すための蓋取り外しモジュール１４と、ガセット３２とカートン２０の側壁２８の外部側面部との間に受け入れられて、この側面部からガセットを除去または剥離するように構成された拡張部材１６（図５、６、７、１２、１３および１５）と、ベース２２の側壁２８に係合して商品から引き離し、商品から離れた位置に保持するための係合部材１８（図５、６、７、１２、１３、および１５）と、商品を係合させてカートンから取り出すための商品搬送モジュール１９（図１、４、７、８、９および１４）と、を含む。

代替実施形態では、蓋２４は、ベース２２に接着されず、例えばカートン２０の外面の周りに延びるストラップなどの他の手段で、固定される。このような実施形態において、ストラップは、カートンが装置１０に載せられる前に手動で切断されてもよく、または代替的に、エントリーポイントＡに配置された自動ストラップ除去装置によって除去されてもよい。

説明した実施形態では、カートンの中身は、固形ブロックの形態の商品である。商品は、単品であってもよいし、複数の個別ピースであってもよい。好ましい実施形態では、商品は、食品の冷凍ブロックであり、好ましくは肉または魚介類の製品であるが、当業者は、商品が、例えば、チーズなどの乳製品、または、果物もしくは野菜製品などの農産物であってもよく、冷凍されていても、いなくてもよいことを理解することができる。

装置１０は、図１、４および７においてＸとして示される概ね直線状の経路に沿ってカートン２０を移動させるためのコンベヤベルト３４（図４、７、８、９、１０、１１、１２、１３および１５）を含んでいる。コンベヤベルト３４は、単一のベルトであってもよく、コンベヤベルトの複数のセクションで構成されていてもよいことを理解されるであろう。

説明した実施形態では、カートン２０はその縦軸または長手方向に沿って移動するが、カートン２０は横軸または横方向に沿って移動することもできることを理解されるであろう。

図７に見られるように、カートン２０は初期位置Ａで始まり、そこから蓋取り外しステーションＢに移動し、次に商品取り外しステーションＣに移動するが、それぞれについて以下でさらに詳細に説明する。図示の実施形態では、それぞれが独自のそれぞれのモータ３５によって駆動されるコンベヤ３４の別個のセクションを使用して、カートン２０を初期位置Ａから蓋取り外しステーションＢ、そして商品取り外しステーションＣに移動させる。

（初期位置Ａ）
カートン２０は、位置Ａ（図７）で装置１０に載せられる。これは、積み重ねられたカートン20のパレットから手動で完了してもよく、機械で積み込んでもよい。カートン２０は、蓋取り外しステーションＢが空いていて、カートンを蓋取り外しステーションＢまで前方に進めることができるまで、初期位置で待機することができる（図７を参照）。

（蓋取り外しステーションＢ）
カートン２０をステーションＢに向かって移動させる際、カートン２０の長辺に沿ってスリットを入れるスリッター１２ａにカートン２０は接触する。スリッター１２ａの位置は、図７に示されている。スリッター１２ａは、位置が固定されており、カートン２０の輪郭（外形）に沿うばね仕掛けの刃を含み、それによって、コンベヤ３４上でのカートン２０の位置ずれ、または商品もしくは冷凍の重量によるカートン２０の側壁の膨張に対応することができる。代替の実施形態では、スリッター１２ａ、１２ｂは、例えば回転ナイフのような他の形態をとる。

カートンがステーションＢに移動する際に、到着時の位置が一定になるように、ストッパーやガイドと接触する場合がある。

カートン２０が蓋取り外しステーションＢにあるとき、蓋取り外しモジュール１４は、蓋２４を取り外すためにカートン20に向かって前進する。蓋取り外しモジュール１４は、図７に示すように、カートンの移動経路Ｘに直交する経路Ｙに沿って移動する。

図１２および１３で分かるように、蓋取り外しモジュール１４は、それに取り付けられたスリッター１２ｂを有し、これが、蓋取り外しステーションＢに座ったカートン２０の短辺を横切って移動し、カートン２０からの取り外しを可能にするために蓋２４のスリットを完了させる。

各スリッター１２ａ，１２ｂは、蓋体２４のフラップ２６を切り開き、ベース２２の折り畳まれた上部部分３０に部分的に切り込みを入れる。スリットは、蓋２４をベース２２に固定する接着ラインよりも上方となるように、フラップ２６の上部に設けられ、これにより、切断後に蓋２４をベース２２から取り外すことができる。

蓋取り外しモジュール１４は、蓋２４をカートン２０から取り外すために、蓋２４に係合する。一旦係合すると、蓋取り外しモジュール１４は、蓋２４をカートン２０から持ち上げ、経路Ｙに沿ってカートン２０から離れ、廃棄のために蓋２４を容器３６（図４、５および１０）内に落とすことができるように引っ込む。容器３６は、好ましくは、満杯になったときに別の同様の容器と交換できるように、車輪を備える。容器３６内に距離センサーを設けて、容器が満杯になったとき、または、満杯に近づいているときを、検出することができる。あるいは、大量の場合には、取り外された蓋２２を装置１０から搬送するために、コンベヤまたは自律走行車が提供されてもよい。

図１２および１３に示す蓋取り外しモジュール１４では、吸着カップ３８が蓋と係合するために使用されているが、グリッパーまたはスパイクなどの他の形態の係合も使用できることが理解されるであろう。

図示された実施形態では、４つの吸着カップ３８が使用され、各吸着カップは蓋２４の角の近くに配置されるが、４つ未満またはそれ以上の吸着カップも使用できることが理解されるであろう。

蓋取り外しモジュール１４は、電気モータ４０によって駆動されるトラックとベルトで走行するが、他の機構とタイプの駆動装置が使用されてもよいことは理解されるであろう。

（商品取り外しステーションＣ）
蓋２４がカートン２０から取り外され、商品取り出しステーションＣ（図７）が空くと、カートン２０はステーションＢからステーションＣに移動され、そこで商品がカートン２０から取り出される。

所定の位置に配置されると、拡張部材１６は、空気圧シリンダ１７によってカートン２０の下方から上方に駆動され、ガセット３２とカートン２０の側壁２８の外部側面との間に受け入れられて、ガセット３２をこの側面から除去することができる。代替の実施形態において、拡張部材１６はまた、カートン２０の上方から下方に駆動されてもよいことが理解されるであろう。

拡張部材１６がガセット３２と側壁２８との間に正確に打ち込まれるようにカートン２０が位置決めされるように、必要に応じてカートン２０を位置決めするためのガイドまたはストップが提供され得る。あるいは、カートン２０を移動させて所定の位置に保持するために、クランプを使用することもできる。

図示された実施形態では、拡張部材１６は、他の形態をとったとしても、固形くさびの形態である。例えば、拡張部材１６は、拡張状態でくさびを形成するような、一端でヒンジ結合され、他端で分離可能なプレートであってもよい。他の形態では、拡張部材は、ガセット３２の下に引っ掛けて、ガセット３２を側壁２８の外部側面部から引き離すことを可能にするフックとすることができる。

好ましい実施形態において、くさび（ウェッジ）を設けることにより、ガセット３２またはカートン２０を損傷することなく、ガセット３２を側壁２８の外部側面部から緩やかに取り外すことができる。、特にカートン２０が湿っているか、または水浸しである場合、容易に破れる可能性があるので、ガセット３２の取り外しは困難であり得る。

図９および１１に示すように、ガセット３２がカートン２０から取り外されると、係合部材１８（図５、６、７、１２、１３および１５）は、ベース２２の長い方の側壁２８と係合し、それらを商品から引き離すために使用される。係合部材１８は、空気圧シリンダ１７によって上方に駆動される。

一実施形態では、係合部材１８は、カートン２０の側壁２８に係合するように構成された吸着カップ４４を含む。吸着カップ４４は、プレート４６に取り付けられている。図示された実施形態では、プレート４６は、商品がカートンから取り出される間、側壁２８を商品から引き離し、それらを概ね水平な位置に保持するために、ヒンジ式で下向きにスイングする。側壁２８との十分な係合を確保するために、複数の、間隔をおいて配置された吸着カップが使用される。

長い方の側壁２８が商品から引き離されて押さえつけられると、次に短い方の側壁が商品から引き離されて押さえつけられることが要求される。この機能には吸着カップも使用できるが、図示の実施形態では、ロッド４８が使用され、カートン２０の上方から下方に前進して側壁２８に係合し、それらを下方に、商品から離して引き寄せ、商品がカートン２０から取り外される間にそれらをコンベヤベルト３４にピン留めするようになっている。

複数のロッド４８は、順次に移動してもよく、一緒に移動してもよく、リニアアクチュエータまたは空気圧で駆動することができる。

カートン２０からの商品の取り外しを支援するために、ガセット３２がカートン２０の側面から取り外されるか解放されると、それらは係合および外側に引っ張られて、側壁２８の内面を物品から切り離すことができる。

側壁２８が商品から引き離され、所定の位置に保持されると、商品をカートン２０から取り出すことができる。このため、物品搬送モジュール１９は、物品を係合させてカートン２０から持ち上げ、出口コンベヤ５０に商品を搬送する。

図示された実施形態では、商品搬送モジュール１９は、その係合のために商品を突き刺すように構成されたフィンガーまたはスパイクを含む。フィンガー又はスパイクは、商品が冷凍肉のブロックである場合があり、これは典型的には不規則な形状であり、掴むのが難しい場合があるため、使用される。好ましくは、フィンガーまたはスパイクは、ステンレス鋼で形成される。他の実施形態において、商品搬送モジュール１９は、カートン２０から商品を持ち上げるためのグリッパー又は他の手段を含んでもよいことが理解されるであろう。

モジュール１９は、モータ５３によって駆動されるキャリッジ５２上を走行し、食品接触面である出口コンベヤ５０に移動する前に商品を持ち上げるように構成される。好ましい実施形態では、モジュール１９は、いくつかのフロートを備え、持ち上げ中に商品をわずかにひねるかまたは傾けるように構成され、カートンの一隅を起点として、商品をカートンから離す。これは、接着を破壊し、接着抵抗力を最小にすることができ、商品がバラバラにならずに単一の連続したブロックでカートン２０から離れることを支援することができる。

商品がカートン２０から取り出されると、空のカートンは、搬送モジュール５４によって方向Ｘに垂直な方向に、廃棄のための容器５６に向かって搬送される。搬送モジュール５４は、吸着カップ５５を介して空のカートンに係合することができる。あるいは、空のカートン２０は、容器５６まで引きずられるように横切ることができる（図５）。

カートンを所定の位置に保持し、商品をカートンから遠ざけることにより、カートンの外面に付着した汚れを商品から遠ざけることができる。

商品が取り出されると、カートン２０のベース２２の内面を走査するために、カメラまたは光学スキャナ５８を含む撮像システムまたは光学走査システムが提供されてもよい。

カメラ／光学スキャナによって走査（スキャン）される領域の範囲は、図面上では項目５９として示されている。

撮像システムは、デジタル写真を撮るための従来のカメラまたは赤外線カメラを含んでもよい。Ｘ線システムのような代替の撮像システムも使用することができる。

第２のカメラ／光学スキャナは、一旦取り外されたカートン２０の蓋２４を走査するために、ステーションＢに設けられてもよい。蓋２４は、好ましくは、下から走査される。

撮像／光学走査システムは、カートンが無傷であること、および商品に付着する可能性のあるカートンの断片が欠落していないことを確認するように構成されている。しかし、商品にカートンの汚れがないことの検証は、商品を確認することによってのみ行うことができる。このような検証を得るために、撮像／光学走査システムは、商品を直接走査するように構成されてもよい。撮像／光学走査システムは、カートンのみを走査してもよく、商品を走査してもよく、カートン及び商品の両方を走査してもよいことが理解されるであろう。カートンから欠落しているものとして破片（フラグメント）が検出された場合、装置１０は、さらなる検査のために、潜在的に影響を受ける商品を停止するか、または自動的に隔離するように、構成されてもよい。

使用時には、取り込まれた画像は、プロセッサによって電子的に処理されてもよく、オペレータを介して手動で処理されてもよい。オペレータが処理する場合、多数の写真をキューに入れるか、またはディスプレイ画面上に一緒に表示して、同時に確認することができる。好ましくは、走査システムがさらなる検査を必要とする商品またはカートンベース２２または蓋２４を識別した場合に容易に照合できるように、商品にインデックスが付けられるかまたはシーケンスが付けられる。いくつかの実施形態では、さらなる検査が必要であることを示すために、商品および／またはベース２２／蓋２４に食品グレードの染料を塗布してもよい。

図示されていないが、装置１０は、安全ガードおよび遮断スイッチおよび制御装置などの安全で信頼できる機能のための他の構成要素を含むことができ、これらはすべて主制御キャビネット６０を介して制御できることが理解されるであろう。

装置１０は、食品加工環境で使用するように構成されており、関連する食品加工基準を満たし、洗浄要件などを満たすように構成されている。

実施形態は例としてのみ記載されており、開示された本発明の範囲内で修正が可能である。例えば、記載された空気圧アクチュエータは、電気アクチュエータまたは機械的リンケージで置き換えることができる。コンベヤの代わりに、カートン２０をローラー表面に沿って押すことができ、カートンを取り外すための商品の係合は、他の方法で実行することができる。

本発明の好ましい実施形態は、２つの部分からなるカートンから商品を取り出すための自動化された装置を提供し、手動操作よりもサイクル時間を短縮し、人件費を節約する可能性がある。冷凍品の取り出しに使用すると、低温環境での作業者数を減らすことができる。また、保管時または電子レンジによる商品の温度を上げるなど、商品とカートンとの間の接着を減らすために以前に行われた追加の手順を回避することができる。

本明細書および添付の特許請求の範囲を通じて、文脈上別段の必要がない限り、「備える」という単語、および「含む」および「含んでいる」などの変形は、記載された整数またはステップまたは整数またはステップのグループを含むことを意味し、他の整数またはステップまたは他の整数またはステップのグループを排除しないものと理解されるであろう。

本明細書における先行公開物（またはそこから派生した情報）または既知の事項への言及は、その先行公開物（またはそこから派生した情報）または既知の事項が本明細書に関連する分野における一般的な一般知識の一部を形成することを認めるものでなくまたは承認されず、あるいは、いかなる形の示唆ともみなされないし、また、そうされるべきものではない。

符号

10 ２つの部分からなるカートンから商品を取り出す装置
12a, 12b スリッター
14 蓋取り外しモジュール
16 拡張部材
17 空気圧シリンダ
18 係合部材
19 物品搬送モジュール
20 ２部構成のカートン
22 カートンのベース
24 カートンの蓋
26 蓋のフラップ
28 カートンのベースの側壁
30 側壁の外側に折り畳まれた上部部分
32 カートンのベースのガセット
34 コンベヤベルト
35 コンベヤベルトモータ
36 カートン蓋の廃棄用の容器
38 吸着カップ
40 モータ
42 側壁係合部材
44 係合部材18の吸着カップ
46 プレート
48 ロッド
50 出口コンベヤ
52 キャリッジ
53 モータ
54 搬送モジュール
55 吸着カップ
56 容器
58 カメラまたは光学スキャナ
59 光学スキャナの範囲
60 主制御キャビネット

Claims (21)

1. ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための装置であって、前記ベースは、前記カートンの外部側面に対して固定された外部のガセットを有する側壁で形成されており、該装置は、
   前記蓋を係合させて前記カートンから前記蓋を取り外すための蓋取り外しモジュールと、
   前記ガセットを前記外部側面から取り外すために前記ガセットと前記カートンの前記外部側面との間に進むように構成された拡張部材と、
   前記ベースの前記側壁を係合させて前記側壁を前記商品から引き離し、前記側壁を前記商品から離れた位置に保持するための係合部材と、
   前記商品に係合して前記カートンから取り出すための商品搬送モジュールと、
   を備える、装置。
2. ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための装置であって、前記蓋は、下方に延びるフラップで形成され、前記ベースは、外部に折り畳まれた上部部分と、前記カートンの外部側面に対して固定された外部のガセットと、を有する側壁で形成され、前記蓋の前記フラップが、前記ベースの折り畳まれた前記上部部分に固定されており、該装置は、
   前記カートンの側面に沿って切断し、前記蓋の前記フラップを切り開き、前記ベースの折り畳まれた前記上部部分に部分的に切り込みを入れるためのスリッターと、
   前記蓋を係合させて前記カートンから前記蓋を取り外すための蓋取り外しモジュールと、
   前記ガセットを前記外部側面から取り外すために前記ガセットと前記カートンの前記外部側面との間に進むように構成された拡張部材と、
   前記ベースの前記側壁を係合させて前記側壁を前記商品から引き離し、前記側壁を前記商品から離れた位置に保持するための係合部材と、
   前記商品に係合して前記カートンから取り出すための商品搬送モジュールと、
   を備える、装置。
3. 前記拡張部材が、くさびである、
   請求項１または２に記載の装置。
4. 前記拡張部材が、前記カートンの下方から上方に駆動される、
   請求項１乃至３のいずれか１項に記載の装置。
5. 前記係合部材は、前記カートンの第１の対の側壁と係合するように構成された吸着カップを含み、
   前記カートンの前記第１の対の側壁が、前記カートンの移動経路と概ね平行である、
   請求項１乃至４のいずれか１項に記載の装置。
6. 前記係合部材は、下方に延びて前記カートンの第２の対の側壁に係合するロッドであって、前記第２の対の側壁を前記商品から引き離す前記ロッドを含み、
   前記ロッドが、搬送コンベヤに対して前記第２の対の側壁を押さえて前記第２の対の側壁を所定位置に保持する、
   請求項１乃至５のいずれか１項に記載の装置。
7. 前記商品搬送モジュールは、前記商品と係合するために前記商品を突き刺すように構成されたフィンガーを含む、
   請求項１乃至６のいずれか１項に記載の装置。
8. 前記商品搬送モジュールが、前記商品を傾けて前記カートンから解放するように構成された、
   請求項１乃至７のいずれか１項に記載の装置。
9. 前記スリッターは、位置が固定されており、前記カートンの外形に沿うばね仕掛けの刃を含む、
   請求項２、または、請求項２に少なくとも従属する請求項３乃至８のいずれか１項に記載の装置。
10. 該装置を通して前記カートンを搬送するための少なくとも１つのコンベヤベルトを
    さらに含み、
    前記少なくとも１つのコンベヤベルトが、初期位置と蓋取り外しステーションと蓋取り外しステーションとの間で前記商品を移動させる、
    請求項１乃至９のいずれか１項に記載の装置。
11. 前記初期位置から前記蓋取り外しステーションへの移動中に、スリッターが、カートンの第１の対の側壁に接触する、
    請求項１０に記載の装置。
12. 前記蓋取り外しステーションに位置するときのスリッターが、カートンの第２の対の側壁に接触する、
    請求項１０または１１に記載の装置。
13. 前記記カートンの第２対の側壁に接触するための前記スリッターが、前記蓋取り外しモジュールに固定されている、
    請求項１２に記載の装置。
14. 前記カートンが、概ね直線的に移動し、
    前記蓋取り外しモジュールが、前記カートンの移動経路に垂直に移動する、
    請求項１０乃至１３の何れか１項に記載の装置。
15. 前記商品が前記カートンから取り出されると、空のカートンが、前記少なくとも１つのコンベヤベルトに垂直に配置されたコンベヤに沿って移送される、
    請求項１４に記載の装置。
16. 前記蓋取り外しモジュールが、前記蓋を吸着カップで係合する、
    請求項１乃至１５の何れか１項に記載の装置。
17. 前記商品が取り出されると、前記商品、または、前記カートンの前記ベースおよび／または前記蓋の内面を、走査するように構成された撮像システムであって、前記商品に付着する可能性のある前記カートンの欠損片を識別するように構成された前記撮像システムを
    更に含む請求項１乃至１６の何れか１項に記載の装置。
18. ベースと蓋とを有する２部構成のカートンから商品を取り出すための方法であって、前記蓋は、下方に延びるフラップで形成され、前記ベースは、外部に折り畳まれた上部部分と、前記カートンの外部側面に対して固定された外部のガセットと、を有する側壁で形成され、該方法は、
    前記カートンの側面をスリットし、前記蓋の前記フラップを切り開き、前記ベースの折り畳まれた前記上部部分に部分的に切り込みを入れること、
    前記蓋を取り外すこと、
    前記ガセットを前記外部側面から取り外すために、前記ガセットと前記外部側面との間に拡張部材を打ち込むこと、
    前記カートンの前記側壁を前記商品から引き離すこと、および
    前記商品に係合して前記カートンから前記商品を取り出すこと、
    を含む、方法。
19. 前記商品は、前記カートンから解放するために傾けられる、
    請求項１８に記載の方法。
20. 前記拡張部材は、前記カートンの下方から上方に駆動される、くさびである、
    請求項１９に記載の方法。
21. 前記商品が取り出された後に、画像処理システムを使用して、前記商品、または、前記カートンの前記ベースおよび蓋の内面をスキャンし、欠落した破片を確認すること、
    をさらに含む請求項１８乃至２０の何れか１項に記載の方法。

Images