JP2022523577A - 車両安定化システムおよびその動作方法 - Google Patents

車両安定化システムおよびその動作方法 Download PDF

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Abstract

車両を安定化する態様が記載されている。車両の車両速度(ν)、ロール角(φ)、およびロールレートが決定される。車両速度(ν)に基づいて、それぞれロール角(φ)およびロールレートのためにゲイン値(G1、G2)が決定され、それぞれのゲイン値(G1、G2)をロール角(φ)およびロールレートに適用したことに基づいて、安定化トルク(Ts)が決定される。一例では、チューニングパラメータが、合成トルク(T)とステアリングトルク(Tr)との比較に基づいて決定されてもよく、さらに安定化トルク(Ts)を決定するために使用されてもよい。アクチュエータによって車両のステアリングハンドルに加えられることになる安定化トルク(Ts)に対応する作動信号が、車両を安定化するためにアクチュエータに提供される。

Description

本発明の主題は、一般に、車両安定化システムおよびその動作方法に関する。
2輪車両および3輪車両を含む鞍乗り型車両は、ステアリングステム/シャフト周りで前輪を支持するフロントフォークを回転させるようにステアリングハンドルを操作することによって操舵される。一般に、車両は、ライダーによってステアリングハンドルに対して加えられる操舵力によって操舵される。非常に低速で移動している間は、高い操舵力が加えられることが特に必要とされる。たとえば、緩慢な交通状況では、ライダーは、一般に、非常に低速で乗車することを強いられ、しばしば急停車と再発進を強いられる。そのような状態では、車両が非常に低速でその安定性を失ったとき、ライダーが車両のバランスをとることが非常に困難になる。したがって、ライダー、特に初心者にとって車両のバランスをとることは困難なことになる。さらに、単軌道の車輪を有する車両、たとえば2輪車両は、転覆事故とも称される潜在的な転倒の危険性をしばしば有する。車両が安定性を失ったとき、ライダー、特に初心者は、無意識に急な操舵運動を行い、より大きなステアリングトルクを加える傾向があり、ライダーは疲労することになる。また、ライダーは、一般に、道路の***や窪みに遭遇したとき、車両のバランスをとることが困難であるとわかる。さらに、急なカーブを含む乗車条件によっては、高い操舵力も必要とされる。そのような条件において車両のバランスをとるために、ライダーは、一般に、急な操舵運動をステアリングハンドルに加え、そのようにしているうちに車両と共に転倒することがある。したがって、車両のバランスをとる助けとなり得るライダーを支援するためのシステムが研究開発されている。
最近では、無人車両、すなわち自動運転およびセルフバランシング機能を備え、ライダーが車両を制御または操舵する必要がない車両も開発されている。そのような車両においても、特に低速で車両のバランスをとることは困難なことである。
従来技術は、ライダーが適切に車両のバランスをとることができるように、ライダーによって加えられる操舵力をサポートするための追加の操舵力を提供する、2輪車のためのステアリングサポートシステムについて記載している。しかし、ステアリングサポートシステムによって追加の操舵力を加えることは、操舵角、ライダーによって加えられる瞬間ステアリングトルク、車両全体または車両のいくつかの構成要素だけの瞬間加速度など、いくつかの動的車両パラメータの決定を必要とする。たとえば、ヨーレートセンサ、ロールレートセンサ、または加速度センサを使用し、横断方向加速度、長手方向加速度、および/または垂直加速度を検出することがある。その結果、ステアリングサポートシステムは、力センサ、加速度センサなど、複数のセンサを使用する。さらに、サポートシステムは、アクチュエータに加えられることになるトルクの量を確かめるために、アンチロックブレーキシステムからの制御信号など、他の車両動的パラメータをも利用する。
また、車両のバランスをとるために使用される従来のシステムは、加えられることになる安定化トルク/バランシングトルクを決定するために、ヨーレートパラメータの使用を必要とする。しかし、ヨーレートパラメータは、ステアリングトルクに対して進み時間がより短い。バランシングトルクを加えるために短い進み時間しか得られないことは、乗車している最中、何らかの操縦を行うために必要とされ得るライダーの介入を妨げることがある。
車両のバランスをとるために必要とされる追加のステアリングトルクを決定するためにいくつかの車両動的パラメータを使用することは、様々な車両乗車条件下での必要とされる追加のステアリングトルクの計算の正確さおよび精密さに影響を及ぼす傾向があり、複雑かつコストがかかる提案である。さらに、必要とされる追加のステアリングトルクを決定するために使用されるセンサの数もまた、製品のコストの増加、より長い組立て時間、ならびに複雑な製造組立て(manufacturing cum assembly)をもたらす。
さらに、いくつかの他の従来技術では、様々な乗車条件があるとき、2輪車とライダーとの間の相互作用に最小限の意義しか与えないことによって2輪車両のバランスをとろうと試みられている。しかし、車両が追加の/サポート用のステアリング安定化システムによって操舵/制御されるときライダーが受ける/感じる快適さ/不快感を理解するために、そのような相互作用を考慮することは重要である。
この概要は、下記詳細な説明にさらに記載されている車両安定化に関する概念を紹介するために提供されている。この概要は、特許請求されている主題の本質的な特徴を識別することを意図しておらず、特許請求されている主題の範囲を決定または限定するために使用することも意図されていない。
本主題は、特に鞍乗り型車両のための、非常に低い車両速度を含む様々な車両速度における、また様々な乗車条件下での車両の安定性を改善するためのシステムおよび方法を提供する。
一例では、本システムは、複数のセンサを備え、複数のセンサは、車両速度(ν)を決定するための位置センサ、ならびに車両のロール角(φ)およびロールレートを決定するための角変位センサを含み、ロール角(φ)は、ロール方向における車両の角変位に対応し、ロールレートは、ロール方向における車両の角速度に対応する。本システムは、作動信号をアクチュエータに提供するための安定化ユニットをさらに備え、作動信号は、車両を安定化するためにアクチュエータによって車両のステアリングハンドルに加えられることになる安定化トルク(Ts)に対応し、安定化ユニットは、複数のセンサに結合される。安定化ユニットは、車両速度(ν)に基づいてそれぞれロール角(φ)およびロールレートのためのゲイン値(G1、G2)を決定し、それぞれのゲイン値(G1、G2)をロール角(φ)およびロールレートに適用したことに基づいて安定化トルク(Ts)を決定する。
別の例では、本システムは、複数のセンサを備え、複数のセンサは、車両速度(ν)を決定するための位置センサ、ロール方向における車両の角変位に対応するロール角(φ)およびロール方向における車両の角速度に対応するロールレートを決定するための角変位センサ、ならびに車両のステアリングハンドルに加えられるステアリングトルク(Tr)を決定するためのステアリングトルクセンサを含む。本システムは、複数のセンサに結合された安定化ユニットをさらに備え、安定化ユニットは、ロール角(φ)、ロールレート、および車両速度(ν)に基づいて合成トルクを決定し、合成トルクとステアリングトルク(Tr)の比較に基づいてチューニングパラメータを決定し、チューニングパラメータおよび合成トルクに基づいて安定化トルク(Ts)を決定し、車両を安定化するために車両のステアリングハンドルに安定化トルク(Ts)を加えるために、アクチュエータに、安定化トルク(Ts)に対応する作動信号を提供する。
様々な例では、車両安定化のための方法もまた、合成トルクから安定化トルクを決定することに基づいて論じられ、合成トルクはロールパラメータおよび車両速度に基づいて決定される。
本主題の詳細な説明について、添付の図を参照して述べる。同様の特徴および構成要素を参照するために、同じ符号が図面を通して使用される。
本主題の一実施形態による車両安定化のためのシステムを含む例示的な鞍乗り型車両の図である。 本主題の一実施形態による車両安定化のためのシステムの一部を示すブロック図である。 本主題の一実施形態によるトルク計算を表す図である。 第1のゲイン値対車両速度のプロットである。 第2のゲイン値対車両速度のプロットである。 本主題の様々な実施形態による車両安定化のための方法の図である。 本主題の様々な実施形態による車両安定化のための方法の図である。 本主題の様々な実施形態による車両安定化のための方法の図である。
本主題は、様々な乗車条件下で、また特に非常に低速において鞍乗り型車両の安定性を改善するための車両安定化システムおよび方法に関する。それは、非常に低い車両速度を含む様々な車両速度において、車両の操縦のしやすさ、乗り心地、およびライダの安全を確保する助けとなる。本システムおよび方法は、ライダーの操舵意思を邪魔することなく、正確かつ精密なステアリングサポートを車両に提供することが可能である。さらに、本システムおよび方法は、車両のバランスをとりながら、ライダーの操舵アクション/入力を模倣することが可能である。さらに、本主題の実施形態は、製造し、設置し、動作させるのに単純かつ経済的である。したがって、本主題は、安定化システムを使用する車両を製造するコストを最適化する助けにもなる。
本主題の態様は、例として車両を操作するライダーを参照して論じられるが、本主題の原理は、ライダーではなく車両コントローラが車両を操縦またはナビゲートする無人車両にも当てはまり得ることを理解されたい。したがって、本安定化システムおよび方法は、ライダーを支援するのと同様に、安定性を維持し、安全および操縦性を改善するために車両コントローラを支援することができる。
本主題の一態様によれば、システムは、車両の動きを機械的にサポートするためにステアリングハンドル(ハンドルバー)を使用し、安定化トルク(Ts)に基づいて駆動力/バランス力をステアリングハンドルに加えるためにアクチュエータを使用し、安定化トルク(Ts)は安定化ユニットによって決定される合成トルク(T)から得られる。一例では、合成トルク(T)は、第1の合成トルク(T1)から決定され、第1の合成トルクは、慣性測定ユニットによって測定されるロール角およびロールレートに基づいて決定される。第1の合成トルク(T1)は、角変位センサによって測定されるロール角(φ)およびロールレート(をそれぞれのゲイン値に乗じ、その後に、それらの積同士を加算することによって決定され得る。
ゲイン値は、統計解析によって実験から導出することができ、車両速度(v)、車両仕様、および遅延時間の関数として得ることができる。具体的には、本明細書で参照される遅延時間は、第1の(先行)動的パラメータより遅れている第2の(後続)動的パラメータについての時間差であり、秒単位で測定される。たとえば、車両が不安定性によりロールする傾向があるときの低速での操縦の場合、ライダーは、バランスをとるためにステアリングトルクを提供し、これは車両のバランスをとることになる。理解され得るように、「ステアリングトルク」という動的パラメータは、車両がロールするとき得られる動的パラメータの1つである「ロール角」を伴う遅延時間を有することになる。
したがって、合成トルク(T)を決定している間、安定化ユニットは、ゲイン値(G1およびG2)を決定するために使用される車両速度(v)を考慮する。車両レイアウト、質量慣性、およびその分布、サブシステム特性など一般的な車両パラメータも合成トルク(T)に影響を及ぼし、考慮され得る。一例では、第1の合成トルク(T1)は、車両を安定化するために加えられる合成トルク(T)とすることができる。
別の例では、安定化ユニットは、それをもって第1の合成トルク(T1)が加えられることになる進み時間(τ)を決定し、第2の合成トルク(T2)を合成トルク(T)として得るためにその進み時間を考慮するように構成される。典型的には、第1の合成トルク(T1)を加えるために選ばれる進み時間(τ)は、合成トルク(T)を加える時点が通常のライダーの操舵操作時点より先行するようなものである。合成トルク(T)を加えるためにこのように選ばれる進み時間(τ)は、特に低い車両速度でバランスをとるために支援されている間でさえ、車両に対するライダーの信頼水準を改善する助けとなる。
一例では、合成トルク(T)は、車両を安定化するための安定化トルク(Ts)として加えることができる。別の例では、安定化トルク(Ts)は、合成トルク(T)と、典型的には車両に設けられたステアリングトルクセンサによって測定される操舵入力/トルク(Tr)の比較に基づいて決定することができる。さらに、安定化ユニットは、ステアリングトルク(Tr)とは異なる乗車条件、および対応するチューニングパラメータを決定することに基づいてステアリングハンドルに加えられることになる安定化トルク(Ts)を決定することができる。チューニングパラメータは、乗車条件に応じて0から1の範囲内にあり得、ライダーの快適さおよび安全の向上のために徐々に変えることができる。
一例では、たとえば車線変更中、車両を操舵するために、または別の車両を追い越すために、または窪みを回避するためにライダーが一時的にステアリングトルクを変更している状態では、加えられるステアリングトルク(Tr)が連続的に変化し続けているので、合成トルク(T)は、典型的には、ステアリングトルク(Tr)に等しくないことがわかる。したがって、合成トルク(T)とステアリングトルク(Tr)との差は、ゼロに等しくないとわかる。そのような状態では、車両がバランスのとれたままであることを確保するためにアクチュエータによって加えられることになる安定化トルク(Ts)は、安定化ユニットに記憶された第1のチューニングパラメータ「A」を合成トルク(T)に乗じることによって計算される。第1のチューニングパラメータは、車両速度(v)と、ライダー挙動と、車両レイアウト、質量分布、および慣性を含む車両仕様との関数として予め決定される。
別の例では、車両がコーナリングしているとき、一定のステアリングトルク(Tr)がライダーによって加えられ得る。安定化ユニットは、ステアリングハンドルに合成トルク(T)とライダー操舵入力/トルク(Tr)の比較に基づいて決定された安定化トルク(Ts)をかけ、さらに、安定化ユニットに記憶された第2のチューニングパラメータ「B」を合成安定化トルク(T1)に乗じることによって、コーナリング中、正確かつ精密なステアリングサポートを車両に提供することができる。第2のチューニングパラメータBもまた、車両速度(v)および回転半径の関数として予め決定しておくことができる。
さらに別の例では、車両が巡航しているとき、ライダーは、バランスをとるためを除いて、ステアリングトルク(Tr)を加えないことがあり得る。そのような場合、ステアリングトルク(Tr)は、本質的にゼロかつ一定であり、安定化ユニットは、合成トルク(T)を安定化トルク(Ts)として加える、すなわち1のチューニングパラメータを使用することができる。安定化ユニットがバランシングトルクを加えるとき、ライダーは、バランシングトルクさえ加える必要がなく、したがって、ライダーの快適さをさらに改善することができる。
したがって、本主題の原理によるシステムは、ライダー/車両コントローラの操舵意思を邪魔することなく、様々な乗車条件下で安定化トルク(Ts)を先に加えることによって車両のバランスをとる助けをする。さらに、ロールレートおよびロール角などロールパラメータが合成トルク(T)を決定するために使用されるので、安定化トルクを加えるために使用可能な進み時間は、ライダーが低速で車両のバランスをとるために操舵補正を行う際にかかる応答時間より短い時間で安定化トルクを十分加えることができることがわかる。したがって、安定化システムは、ある意味ではライダーが車両のバランスをとるのを模倣し、一方、ライダーは、車両のバランスをとるために最小限の努力をすればよく、様々な乗車条件下、特に低速で乗車している間、信頼を感じることができることをも確実にする。
本主題について、添付の図を参照してさらに述べる。本説明および図は、本主題の原理を例示するものにすぎないことに留意されたい。本明細書には明示的に記載されず示されていないが、本主題の原理を包含する様々な構成を工夫することができる。さらに、本主題の原理、態様、および例、ならびにそれらの特定の例について述べる本明細書のすべての記述は、それらの均等物を包含することが意図されている。
図1は、車両100を安定化するためのシステム200を使用する例示的な鞍乗り型車両100を示す。鞍乗り型車両100は、ヘッドチューブ101と、ヘッドチューブ101から後方および下向きに延びるメインチューブ(図示せず)とを備える。理解されるように、ヘッドチューブ101およびメインチューブは、鞍乗り型車両の本体フレームの一部を形成する。車両の操舵システムは、操舵シャフト102と、一対のフロントフォーク103と、ステアリングハンドル104とを備える。操舵シャフト102は、ヘッドチューブ101に接続され、ヘッドチューブ101との回転関節を有するように、一端がステアリングハンドル104に固定装着されている。具体的には、一対のフロントフォーク103およびステアリングハンドル104は、操舵シャフト102を通じて前輪105を回転可能に支持する。ステアリングハンドル104は、ライダーが車両の動きを機械的に安定化するための手段として働く。
鞍乗り型車両100は、様々な車両速度で、また様々な乗車条件下で車両100のバランスをとる助けをするシステム200を備える。システム200は、安定化ユニット202と、安定化ユニット202に通信可能に結合された複数のセンサとを含み得る。安定化ユニット202は、たとえば、コントローラとすることができる。システム200は、アクチュエータ201と相互作用し、いくつかの例ではアクチュエータ201を備えることができ、アクチュエータ201は、アクチュエータ201がステアリングハンドル104を操舵軸周りで回転させることが可能であるように、ステアリングハンドル104に接続される。たとえば、アクチュエータ201は、操舵軸に沿って操舵システムに直接接続されても、リンケージ部材を通じて操舵システムに間接的に接続されてもよく、リンケージ部材の重量および寸法は、車両仕様の一部を形成することになる。アクチュエータ201を操舵システムに接続するためにリンケージ部材を使用することは、アクチュエータの重量およびコストを削減する助けとなり得、組立ておよびメンテナンスを容易にする助けともなり得る。
一例では、アクチュエータ201は、モータとすることができ、ステアリングハンドル104に固定される回転シャフト207に接続され得る。さらに、アクチュエータ201をヘッドチューブ101に固定的にリンクするために、モータ固定具206が使用されてもよい。アクチュエータ201を固定するためにモータ固定具206を使用することは、アクチュエータ201の重量を削減する助けとなり得る。さらに、アクチュエータ201をステアリングハンドル104の上方に装着することは、空間を節約する助けにもなり得る。アクチュエータ201は、作動信号を受信したとき、様々な速度および様々な乗車条件において車両100のバランスをとる/車両100をサポートするために、安定化トルク(Ts)をステアリングハンドルに加えるように構成され得る。
アクチュエータ201は、システム200の安定化ユニット202から作動信号を受信することができる。一例では、安定化ユニット202は、車両のメインチューブ(図示せず)に位置してもよい。しかし、安定化ユニット202は、車両100のフレーム上のどこか他のところに配置されてもよい。一例では、図に示されているように、安定化ユニット202は、車両100のユーティリティボックス107内に配置されてもよい。
一実施形態では、安定化ユニット202は、1つまたは複数のプロセッサ/処理ユニットと、1つまたは複数のメモリとを含み得る。たとえば、安定化ユニット202は、互いに通信可能に結合され得る第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットを備えてもよい。一例では、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、ユーティリティボックス内など車両100内の同じ場所に配置されてもよい。別の例では、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、車両100内の異なる場所に配置されてもよい。たとえば、第1の処理ユニットはユーティリティボックス内に配置されてもよく、第2の処理ユニットは、ステアリングハンドル104またはアクチュエータ201に近接して配置されてもよい。
安定化ユニット202は、車両速度など動的車両入力、車両状態、ロール角およびロールレートなど車両のロール方向における角変位入力、ステアリングトルクおよび角度などを受信するために、複数のセンサに通信可能に結合され得る。
一例では、複数のセンサは、角変位センサ203としての慣性測定ユニット(IMU)、ステアリングトルクセンサ204、および位置センサ205を含み得る。一例では、角変位センサ203は、やはりユーティリティボックスに配置されてよく、ロール方向における車両の角変位(すなわち、ロール角)、およびロール方向における車両の角速度(すなわち、ロールレート)を検出することができる。他の例では、角変位センサ203は、車両100上の他の場所に配置されてもよい。角変位センサ203は、ロール角およびロールレートに対応する入力信号を安定化ユニット202に供給することができる。位置センサ205は、全地球測位システム(GPS)ベースのセンサとすることができる。一例では、位置センサ205は、ユーティリティボックス107から外向きに延びる外向き延長部材108上に配置されてよいが、位置センサ205は、やはり理解されるように、車両100上の他の場所に配置されてもよい。
位置センサ205は、車両の速度に対応する信号、また、車両の瞬間的な状態に関する信号を安定化ユニット202に供給することができる。瞬間的な状態は、その瞬間におけるモータサイクルの平行移動および角度(ロール、ピッチ、ヨー)位置であり、これは、車両が動く次の瞬間、変化することになり、そのとき車両の状態(この場合、ロール角、ロールレート)は、車両の動きと共に連続的に変化する。次の瞬間に提供されるトルクは、現在の瞬間における瞬間的な状態に基づいて判断される。
ステアリングトルクセンサ204は、ライダーがステアリングハンドル104を操舵方向に回転させる力またはトルクに対応する入力を感知および提供することができる。このために、ステアリングトルクセンサは、操舵シャフト102上に配置されてよい。一例では、角変位センサ203および位置センサ205からの入力は、安定化ユニット202の第1の処理ユニットによって受信され得、一方、ステアリングトルクセンサ204からの入力は、第1の処理ユニットからの出力と共に第2の処理ユニットによって受信され得る。
車両動的パラメータに関する情報を提供する上述のセンサによって生成される信号に基づいて、安定化ユニット202は、車両のバランスをとるための安定化トルク(Ts)を決定することができる。具体的には、本主題では、安定化トルク(Ts)が車両を安定化するために得られ得る合成トルク(T)に到達するために、ヨーパラメータよりもロール角およびロールレートなどロールパラメータが考慮される。図1で理解され示されているように、ロール軸は、車両の長手方向軸に対応し、ヨー軸は、車両の垂直軸に対応し、ピッチ軸は、車両の横方向軸に対応する。したがって、ロール角およびロールレートは、ロール軸周りの角変位および角速度に対応する。典型的には、ロールパラメータの測定は、ヨーパラメータのものより速い。ロールパラメータを使用することによって、ヨーパラメータの使用に関連付けられる遅延が解消される。本主題の一態様によれば、合成トルク(T)は、実験データの回帰分析に基づいて決定される係数を使用して、角変位センサ203によって測定されるロール角およびロールレートに基づいて合成される。
合成トルク(T)はまた、ロールパラメータに応答して安定化トルク(Ts)を加える際の遅延時間、およびライダーがステアリングトルクを加える前に安定化トルクが加えられるように合成トルク(T)を加えるための進み時間を反映し得る。一例では、合成トルク(T)は、安定化トルク(Ts)として加えられ得る。別の例では、合成トルクは、ステアリングトルク(Tr)と比較されてもよく、加えられることになる安定化トルク(Ts)は、この比較に基づいて決定されてもよい。
合成トルクおよび安定化トルクの決定に関する様々な例および詳細について、図2、図3、図4aおよび図4bを組み合わせて参照して述べる。
図2に示されているように、一例では、安定化ユニット202は、第1の処理ユニット202aおよび第2の処理ユニット202bを含み得る。第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットは、プロセッサ、マイクロコントローラなどとして実装されてよい。また、安定化ユニット202は、第1の処理ユニットおよび第2の処理ユニットに関連付けられた1つまたは複数のメモリ(図示せず)を含み得る。第1の処理ユニット202aは、車両速度、ロールレート、およびロール角を位置センサ205および角変位センサ203から受信することができ、合成トルク(T)を決定することができる。
一例では、図3に示されているように、合成トルク(T)は、ロール角(φ)およびロールレート()をそれぞれゲイン値G1およびG2に乗じ、そのように決定された積同士を加算することによって決定される。合成トルク(T)の精密な決定を確保するために、ロール角(φ)およびロールレート(にそれぞれ対応する遅延時間dt1およびdt2が導入され、遅延時間は、ライダーによって加えられるステアリングトルク(Tr)に関して決定される。したがって、時間tにおけるロール角を計算するための時間t1は、(t1=t-dt1)として得られ、ここでdt1は、ロール角遅延時間である。同様に、時間tにおけるロールレートを計算するための時間t2は、(t2=t-dt2)として得られ、dt2は、ロールレート遅延時間である。
遅延時間は、ステアリングトルクがロール角(φ)およびロールレート()から遅れる時間差を反映し、秒単位で測定される。たとえば、車両が不安定性によりロールする傾向があるときの低速での操縦の場合、ライダーは、バランスをとるためにステアリングトルク(Tr)を提供することができ、これは車両のバランスをとることになる。ステアリングトルクはロールパラメータに応答して提供されるので、ステアリングトルクは、ロール角(φ)およびロールレート()に対して遅延時間を有することになる。また、2つのロールパラメータのために導入されることになる遅延時間は、ロールレート()がロール角(φ)の変化率であるため異なることになり、したがって、ロールレート()の遅れは、ロール角(φ)の遅れと比較して異なる。さらに、遅延時間は、車両の速度に基づいて変わり得、遅延時間は、より低い速度について、より大きくなる。
一例では、ゲイン値G1およびG2は、車両速度(v)、車両仕様、および遅延時間の関数として得られる。一例では、図4aおよび図4bでわかるように、ゲイン値G1およびG2は、増大する車両速度(v)と共に非線形的に減少し、減少する車両速度(v)と共に非線形的に増大する。その結果、より高いゲイン、それにより、より大きい合成トルク(T)が、安定化のための要件がより大きい低い車両速度で得られ、一方、より小さいゲイン、それにより、より小さい合成トルク(T)が、安定化のための要件がより小さいより高い速度について得られる。一例では、ゲイン値G1およびG2は、予め決定され、たとえば、車両速度および遅延時間と共にマッピングテーブルとして安定化ユニット202のメモリ内に記憶され得る。一例では、ゲイン値G1およびG2を決定するための係数は、異なる車両仕様についての異なる車両速度および遅延時間について、実験データの回帰分析に基づいて予め決定しておくことができる。したがって、ゲイン値G1およびG2は、それら自体、数学的関数として表すことができ、瞬間的に計算され得る。
一例では、安定化ユニット202は、合成トルク(T)を決定するために、下記に示されている式1を使用して、時間tにおける第1の合成トルク(T1)を決定することができる。
Figure 2022523577000002
ここで、
(C13+C22+C3v+C4)=G1
(C53+C62+C7v+C8)=G2
1=(t-dt1
2=(t-dt2
一例では、第1の合成トルクは、図2に示されている安定化ユニット202の第1の処理ユニット202aによって決定され得る。一例では、第1の処理ユニット202aは、ゲイン値G1、G2の、それぞれロール角φ(t1)およびロールレートとの積同士を加算することによって第1の合成トルク(T1)を得て出力するゲインアジャスタブロック(図示せず)を含み得、ロール角(φ)およびロールレート()は、角変位センサ203によって検出される。さらに、第1の処理ユニット202aは、式2に示されているように、第1の合成トルク(T1)を加えるための進み時間(τ)を適用することによって第2の合成トルク(T2)を決定するための進み時間計算ブロック(図示せず)をも備え得る。
2(t)=T1(t+τ)・・・式2
進み時間(τ)は、特に低い車両速度でバランスをとるために支援されている間でさえ、車両に対するライダーの信頼水準を改善する助けとなり、バランスをとるためにライダーが行うことになる努力の量を削減するために、バランシングトルクを加える時点が通常のライダー操舵操作時点より先行するように選ばれる。一例では、進み時間(τ)は、車両仕様に基づいて予め決定され得、安定化ユニット202のメモリ内に記憶され得る。
第2の処理ユニット202bは、ステアリングトルク(Tr)と比較するために、合成トルク(T)を第1の処理ユニット202aから受け取る。一例では、第1の合成トルク(T1)は、ステアリングトルク(Tr)と比較するために第2の処理ユニット202bによって受け取られた合成トルク(T)とすることができる。別の例では、第2の合成トルク(T2)は、ステアリングトルク(Tr)と比較するために第2の処理ユニット202bによって受け取られた合成トルク(T)とすることができる。
さらに、第2の処理ユニット202bは、合成トルク(T)とステアリングトルク(Tr)の比較に基づいて安定化トルク(Ts)を決定し、アクチュエータ201にステアリングハンドル上で安定化トルク(Ts)を加えさせるためにアクチュエータ201に作動信号を提供する。一例では、第2の処理ユニット202bは、安定化トルクを決定するために、その比較に基づいて、合成トルク(T)のチューニングパラメータとの積を決定することができる。
選ばれる補正係数/チューニングパラメータの値は、ステアリングトルク(Tr)に基づいて決定され得る様々な乗車条件に応じて0から1の範囲内で変わり得る。安定化ユニット202は、典型的には、合成トルク(T)をステアリングトルク(Tr)と比較しながら、少なくとも3つの異なる乗車シナリオに遭遇する。
たとえば、ライダーが車両100を操縦しておらず、鞍乗り型車両が直線走行状態にある第1の条件では、計算される合成トルク(T)は、非支援の乗車条件下でライダーが加える傾向があるトルクと同じになることになり、したがって、チューニングパラメータは、1になるように選ばれる、すなわち合成トルク(T)がアクチュエータ201によってステアリングハンドル上で安定化トルク(Ts)として加えられる。したがって、ライダーによって加えられることになるステアリングトルク(Tr)はゼロであり、そのとき、システム200は、この場合合成トルク(T)に等しくなる安定化トルク(Ts)を加えることによって車両を完全に制御する。典型的には、直線走行状態では、バランシングトルクの唯一の必要性は、典型的には、低い車両速度で感じられる。G1およびG2は車両速度の関数であるため、非常に低速、たとえば時速7km未満であってさえ、システム200は、車両のバランスをとるためにライダーが操舵補正をする/ステアリングトルクを加えることを必要とせずに、自動的に車両のバランスをとる助けをする。これは、非常に低速では、迅速な操舵調整/補正をする際のライダー応答が典型的には遅いので、有用である。したがって、低速において、また巡航中、乗車体験および安全を改善する。
ライダーが車両を過渡的に操縦する第2の条件、たとえば、交通状況の中、またはライダーが窪みもしくは道路の障害を避けようと試みるときには、その瞬間における加えられるステアリングトルク(Tr)は、安定化ユニットによって計算される合成安定化トルク(T1)と同じにならない。さらに、加えられるステアリングトルク(Tr)の変化率は、過渡的操縦中、ゼロにならない、すなわち差分(Tr)は0にほぼ等しくない(not ≒)。一例では、差分ステアリングトルクは、現在の瞬間に決定されるステアリングトルクと、直前の瞬間に決定されたステアリングトルクとの差に基づいて決定される。一例では、ロールパラメータに対応する信号はノイズを有することがあり、処理前にフィルタリングされてもよい。この場合、差分は、前の瞬間および現在の瞬間について得られたステアリングトルクのフィルタリング後の値から決定されてもよい。一例では、第2の条件が適用可能な場合、安定化ユニットは、安定化トルクA×T(すなわち、チューニングパラメータAおよびTの値同士の積)を加えるようにアクチュエータをトリガする。チューニングパラメータAの値は、ロール角(φ)およびロールレート(の瞬間値に依存し、乗車条件に応じて0と1の間で変わる。たとえば、システム200の支援で(すなわち、チューニングパラメータ1で)ある距離の間安定的に乗車した後、ライダーが車線変更中、または窪みを避けるために過渡的に操縦したとき、操縦のために必要とされるトルクをライダーが加えることを可能にするように、安定化トルク(Tr)を計算するために適用されるチューニングパラメータ(A)の値は、1から0付近に低減されることになる。第1のチューニングパラメータAの値をゼロ付近に低減することは、追加のトルクを加えることの突然の不快感をライダーが受けないように徐々になされる。さらに、過渡的な操縦の後、ライダーが直線で乗り続ける、すなわちステアリングトルクがゼロまたはゼロ付近になったとき、Aの値は、徐々に1付近に増大される。したがって、直線走行状態において支援を提供することから、過渡的な操縦中に低減された支援を提供し、直線走行中に支援状態に戻すことまで、滑らかな移行がなされる。チューニングパラメータを使用することにより、ライダーは確実に車両を制御することができ、一方、車両がバランスを失わないことも確実になる。したがって、本主題は、車両のバランスをとるために車両がシステムによって依然として支援されている間でさえ、ライダーが車両を制御していると感じる助けとなる。これは、システムが支援を低減するのでなく車両の操舵を完全に奪った場合、ライダーはオーバーステアする、または追加の不必要なトルクを加える傾向があり得るので有利である。したがって、安定化ユニットは、ライダーが突然の操縦をしたとき一時的にA≒0を適用するように構成され、チューニングパラメータの値を操縦に伴って0から1の間で変えながら、安定化トルク(Ts)がゼロ付近になるようにし、ライダーが引き継ぐことを可能にする。
ライダーが安定的にコーナリングしている第3の条件では、安定化ユニットが車両のロール角(φ)に基づいて合成トルク(T)を決定し、コーナリング中、連続的なロールが発生するので、加えられるステアリングトルク(Tr)は、合成トルク(T)にほぼ等しくなることがわかる。さらに、加えられるステアリングトルク(Tr)の変化率は、安定コーナリング中ゼロ、すなわち差分(Tr)≒0になる。そのような条件では、安定化ユニット202は、安定化トルクTs=B×T、すなわち第2のチューニングパラメータBとTの積を加えるようにモータをトリガする。安定化ユニット202は、車両が安定コーナリングを受けているとき、合成安定化トルク(T)に適用されることを必要とする補正係数またはチューニングパラメータとして「B」を選択するように構成される。チューニングパラメータBの値は、0と1の間で変わる。たとえば、安定した乗車の後ライダーがコーナリングを開始したとき、それは最初、過渡的な操縦として検出され、チューニングパラメータは、上記で論じたようにゼロに低減され得る。さらに、ライダーがコーナリングを続けているときステアリングトルクが一定のままであるとき、チューニングパラメータBが適用されることになると決定され得、ライダーがコーナリングし続けているとき、Bの値は徐々に1付近に増大され、その結果、安定化トルク(Ts)は、合成トルク(T)のものをB倍したものに等しくなり、Bの値がゼロから1の間で維持されている間、ライダーは、コーナリングのために最小限の努力を加えても、努力を加えなくてもよい。さらに、ライダーが安定運転状態に戻ったとき、チューニングパラメータは、第1の条件について上記で論じたように1として維持される。
一例では、使用されることになるチューニングパラメータは、予め決定され、たとえばマッピングテーブルまたは数学的関数として安定化ユニット202内のメモリ内に記憶され得る。上記の考察ではチューニングパラメータが徐々に変わる(増大または低減される)と述べられているが、チューニングパラメータの変動は、数ミリ秒単位で実施され得、変動の速度も車両速度に依存し得ることを理解されたい。
一例では、ゲイン、遅延時間、進み時間、チューニングパラメータなど様々な係数/ファクタが、様々な車両仕様について実験データの回帰分析に基づいて予め決定され、安定化ユニット202のメモリ内に予め記憶され得る。一例では、安定化ユニット202は、時間の経過につれて性能を改善するために車両が運転されるにつれて様々な係数を学習および微調整するために、機械学習を実装してもよい。
したがって、様々な動作上の動的乗車条件において、車両バランスが維持され、最小限のパラメータでシステム200によって効率的に支援が提供され、ライダー体験が改善されることになる。
次に、本主題による車両を安定化するための方法について、方法500、600、および700をそれぞれ示す図5、図6、および図7を参照して述べる。
方法500~700が記載されている順序は、限定するものと解釈されることは意図されておらず、記載の方法ブロックのいくつかは、これらの方法または代替の方法を実装するために、異なる順序で組み合わされてよい。さらに、これらの方法は、任意の好適なハードウェア、非一時的な機械可読命令、またはそれらの組合せを通じてリソースを処理することによって実装されてよい。これらの方法のステップは、非一時的なコンピュータ可読媒体内に記憶された命令に基づいて実行されてよいことを理解されたい。非一時的なコンピュータ可読媒体は、たとえば、デジタルメモリ、磁気ディスクおよび磁気テープなど磁気記億媒体、ハードドライブ、または光学的に可読なデジタルデータ記憶媒体を含み得る。さらに、方法500~700は、様々なシステムで実装され得るが、これらの方法は、説明を容易にするために、システム200および車両100に関連して記載されている。
図5および方法500を参照すると、ブロック502で、車両速度(ν)が車両の位置センサから受け取られる。たとえば、安定化ユニット202は、車両100の位置センサ205から車両速度を受け取る。
ブロック504では、車両のロール角(φ)およびロールレートが車両の角変位センサから受け取られる。ロール角(φ)は、ロール方向における車両の角変位に対応し、ロールレートは、ロール方向における車両の角速度に対応する。たとえば、安定化ユニット202は、車両100の角変位センサ203からロール角(φ)およびロールレートを受け取ることができる。
ブロック506では、ゲイン値(G1、G2)がコントローラによって車両速度(ν)に基づいて決定され得る。たとえば、安定化ユニット202はコントローラとすることができ、メモリ内に記憶された、またはハードウェア回路として実装されたマッピングテーブルまたは数学的関数からゲイン値を決定することができる。
ブロック508では、車両を安定化するために車両のステアリングハンドルに加えられることになる安定化トルク(Ts)が、それぞれのゲイン値(G1、G2)がロール角(φ)およびロールレートに適用したことに基づいてコントローラによって決定され得る。たとえば、安定化ユニット202は、ゲイン値に基づいて安定化トルク(Ts)を決定することができる。上記で論じたように、第1のゲイン値(G1)および第2のゲイン値(G2)は、車両速度(ν)の減少と共に非線形的に増大し、車両速度(ν)の増大と共に非線形的に減少する。ゲイン値(G1、G2)は、車両速度(ν)、車両仕様、ロール角遅延時間(dt1)、およびロールレート遅延時間(dt2)の関数とすることができる。
一例では、ステアリングトルクを正確に推定するために、それぞれの遅延時間dt1、dt2がロール角およびロールレートに導入される。遅延時間が変更された場合、ゲイン値もまた変化することになる。なぜなら、ゲイン値は、式1に基づいて、所与の第1の合成トルク(T1)のための実験測定値の解析から計算されるからである。
一例では、コントローラは、ロール角(φ)と第1のゲイン値(G1)の第1の積と、ロールレートと第2のゲイン値(G2)の第2の積との和として第1の合成トルク(T1)を決定することができる。さらに、ゲイン値(G1、G2)を決定するために、それぞれの遅延時間(dt1、dt2)をロール角(φ)およびロールレートに適用し、ロールパラメータに対するステアリングトルクの遅延を反映することができる。第1の合成トルクは、一例では、安定化トルク(Ts)を決定するために使用することができる。
一例では、第2の合成トルク(T2)は、第1の合成トルク(T1)および進み時間(τ)に基づいて決定することができ、進み時間は、ステアリングトルク(Tr)がステアリングハンドルに加えられる前に安定化トルク(Ts)を加えることを可能にする。第2の合成トルクは、別の例では、安定化トルク(Ts)を決定するために使用することができる。
ブロック510では、車両を安定化するために車両のステアリングハンドルに安定化トルク(Ts)を加えるために、作動信号がコントローラによってアクチュエータに提供される。たとえば、安定化ユニット202は、作動信号をアクチュエータ201に提供することができる。
一例では、車両を安定化するために、図6を参照して論じられているように、様々な乗車条件を反映するために、ステアリングトルク(Tr)も考慮され得る。
図6および方法600を参照すると、ブロック602で、車両速度(ν)が位置センサから受け取られ、ロール方向における車両の角変位に対応するロール角(φ)およびロール方向における車両の角速度に対応するロールレートが角変位センサから受け取られ、車両のステアリングハンドルに加えられるステアリングトルク(Tr)がステアリングトルクセンサから受け取られる。たとえば、安定化ユニット202は、位置センサ205から車両速度、角変位センサ203からロール角およびロールレート、ならびにステアリングトルクセンサ204からステアリングトルク(Tr)を受け取ることができる。
ブロック604では、ロール角(φ)、ロールレート、および車両速度(ν)に基づく合成トルク(T)がコントローラによって決定される。たとえば、安定化ユニット202はコントローラとすることができ、合成トルク(T)を決定することができる。
一例では、合成トルク(T)は、ロール角(φ)と第1のゲイン値(G1)の第1の積と、ロールレートと第2のゲイン値(G1)の第2の積との和として第1の合成トルク(T1)を決定することによって決定される。第1のゲイン値(G1)および第2のゲイン値(G2)は、車両速度(ν)の減少と共に非線形的に増大し、車両速度(ν)の増大と共に非線形的に減少する。さらに、上記で論じたように、第1の合成トルク(T1)を決定するために、それぞれの遅延時間(dt1、dt2)がロール角(φ)およびロールレートに導入される。さらに、第2の合成トルク(T2)が第1の合成トルク(T1)および進み時間(τ)に基づいて決定され、進み時間は、ステアリングトルク(Tr)の前に安定化トルク(Ts)を加えることを可能にする。
ブロック606では、合成トルク(T)とステアリングトルク(Tr)の比較に基づいて、チューニングパラメータがコントローラによって決定される。チューニングパラメータの値は、0から1の範囲内にあり得る。
一例では、ステアリングトルクがステアリングハンドルに加えられていないときステアリングハンドルに加えられる安定化トルクが合成トルクに等しくなるように、ステアリングトルクがゼロのときチューニングパラメータが1として維持される。これは、ライダーが車両を操舵していないことがある車両の安定運転状態に対応する。
一例では、ステアリングトルクが安定化トルクに等しくなく、ステアリングトルクが時間と共に変動するとき、ステアリングハンドルに加えられる安定化トルクが合成トルクからゼロに減少するように、チューニングパラメータが徐々に1から0に変えられる。さらに、チューニングパラメータは、ステアリングトルクがゼロになったとき、徐々に0から1に増大される。これは、安定状態の乗車から過渡的な操縦が実施され、その過渡的な操縦の後、それが安定状態に戻る運転状態に対応する。
一例では、ステアリングトルクが安定化トルクに等しく、ステアリングトルクが時間と共に一定であるとき、ステアリングハンドルに加えられる安定化トルクがゼロから合成トルクに増大されるように、チューニングパラメータが徐々に0から1に変えられる。これは、安定コーナリング乗車条件に対応する。
ブロック608では、安定化トルク(Ts)が、チューニングパラメータおよび合成トルクに基づいてコントローラによって決定される。
ブロック610では、車両を安定化するために車両のステアリングハンドルに安定化トルク(Ts)を加えるために、安定化トルク(Ts)に対応する作動信号がアクチュエータに提供される。
図7は、車両を安定化するための特定の例示的な方法700を示す。ブロック702では、車両速度(ν)、ロール角(φ)、ロールレート、およびステアリングトルク(Tr)が、たとえば、安定化ユニット202によって複数のセンサから受け取られる。
ブロック704では、それぞれのゲイン(G1、G2)および遅延時間(dt1、dt2)をロール角(φ)およびロールレートに適用することによって、第1の合成トルク(T1)が決定される。たとえば、第1の合成トルクは、上記で論じた式1を使用して決定することができる。
ブロック706では、合成トルク(T)を得るために、進み時間(τ)を第1の合成トルク(T1)に適用することによって、第2の合成トルク(T2)が決定される。たとえば、第2の合成トルクは、上記で論じた式2を使用して決定することができる。第2の合成トルクは、安定化トルクを決定するための合成トルクとして使用される。
ブロック708では、合成トルク(T)は、ステアリングトルク(Tr)と比較され、その比較に基づいて安定化トルク(Ts)が決定される。比較において可能な3つの条件がブロック710、712、および714に示されている。これらの条件は、任意の順序で評価されてよいので、方法700ではブロック708から生じる並行分岐として示されている。
ブロック710では、ステアリングトルク(Tr)がゼロであるかどうか判定され、そうである場合、ライダーが安定状態の運転/巡航する助けとなるように、ブロック716で、安定化トルク(Ts)が合成トルク(T)に等しくなるように決定される。
ブロック712では、ステアリングトルク(Tr)が合成トルク(T)に等しくないかどうか、およびステアリングトルク(Tr)が時間と共に変動する(すなわち、ステアリングトルクの差分がゼロでない)かどうか判定され、そうである場合、ライダーが過渡的な操縦のために引き継ぐことを可能にするために、ブロック718で、安定化トルク(Ts)が合成トルクからゼロに徐々に低減される。一例では、安定化トルク(Ts)を得るために、第1のチューニングパラメータが合成トルク(T)に乗じられてもよい。
ブロック714では、ステアリングトルク(Tr)が合成トルク(T)に等しいかどうか、およびステアリングトルク(Tr)が時間と共に一定である(すなわち、ステアリングトルクの差分がゼロである)かどうか判定され、そうである場合、安定コーナリングを支援するために、ブロック720で、安定化トルク(Ts)がゼロから合成トルク(T)に徐々に増大される。一例では、安定化トルク(Ts)を得るために、第2のチューニングパラメータが合成トルク(T)に乗じられてもよい。
したがって、ブロック716または718または720から決定された安定化トルク(Ts)は、車両のステアリングハンドル上で安定化トルクを加えるために、ブロック722で、アクチュエータ、たとえばモータアクチュエータ201に作動信号を提供するために使用される。
したがって、本主題は、ライダーの操舵意思を邪魔することなく、様々な乗車条件下で、ライダーより先に安定化トルクを加えることによって車両のバランスをとる助けとなる。ライダーを参照して詳細に記載されているが、自動的に制御および操縦される無人車両にも適用可能であることを理解されたい。
前述の考察から理解することができるように、本主題の教示によるシステムおよび方法は、様々な乗車条件下で車両のバランスをとるために必要とされる安定化トルクを推定することが可能であるだけでなく、本システムおよび方法からの支援で車両のバランスがとられている間、ライダーが車両を効果的に制御することを確実にすることも可能である。さらに、本主題は、より複雑な入力および計算を使用する当技術分野で知られている他のシステムとは異なり、車両速度、ロール角、およびロールレートなどいくつかの容易に決定可能な車両パラメータを使用する。また、本主題が機能するために必要とされるセンサの数は、複雑な従来技術のシステムに比べて削減され、それにより、システムの製造および運転コスト全体を削減することを可能にする。
本主題の実施形態について、構造的特徴および/または方法に特有の文言で記載されているが、本主題は、必ずしも記載されている特定の特徴または方法に限定されないことを理解されたい。そうではなく、これらの特定の特徴および方法は、例示的な実施形態として開示され述べられている。

Claims (34)

  1. 車両を安定化するためのシステムであって、
    車両速度(ν)を決定するための位置センサ、ロール方向における前記車両の角変位に対応するロール角(φ)および前記ロール方向における前記車両の角速度に対応するロールレートを決定するための角変位センサ、ならびに前記車両のステアリングハンドルに加えられるステアリングトルク(Tr)を決定するためのステアリングトルクセンサを含む複数のセンサと、
    前記複数のセンサに結合された安定化ユニットと
    を備え、前記安定化ユニットは、
    前記ロール角(φ)、前記ロールレート、および前記車両速度(ν)に基づいて合成トルクを決定し、
    前記合成トルクと前記ステアリングトルク(Tr)の比較に基づいてチューニングパラメータを決定し、
    前記チューニングパラメータおよび前記合成トルクに基づいて安定化トルク(Ts)を決定し、
    前記車両を安定化するために前記車両の前記ステアリングハンドルに前記安定化トルク(Ts)を加えるために、アクチュエータに、前記安定化トルク(Ts)に対応する作動信号を提供する、システム。
  2. 前記チューニングパラメータは、0から1の範囲内にある、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記安定化ユニットは、ステアリングトルクが前記ステアリングハンドルに加えられていないとき前記ステアリングハンドルに加えられる前記安定化トルクが前記合成トルクに等しくなるように、前記ステアリングトルクがゼロのとき前記チューニングパラメータを1として維持する、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記安定化ユニットは、
    前記ステアリングトルクが前記安定化トルクに等しくなく、前記ステアリングトルクが時間と共に変動するとき、前記ステアリングハンドルに加えられる前記安定化トルクが前記合成トルクからゼロに減少するように、前記チューニングパラメータを徐々に1から0に変え、
    前記ステアリングトルクがゼロになったとき前記チューニングパラメータを徐々に0から1に増大する、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記安定化ユニットは、
    前記ステアリングトルクが前記安定化トルクに等しく、前記ステアリングトルクが時間と共に一定であるとき、前記ステアリングハンドルに加えられる前記安定化トルクがゼロから前記合成トルクに増大されるように、前記チューニングパラメータを徐々に0から1に変える、請求項2に記載のシステム。
  6. 前記合成トルクを決定するために、前記安定化ユニットは、前記ロール角(φ)と第1のゲイン値(G1)の第1の積と、前記ロールレートと第2のゲイン値(G1)の第2の積との和として第1の合成トルク(T1)を決定し、前記第1のゲイン値(G1)および前記第2のゲイン値(G2)は、前記車両速度(ν)の減少と共に非線形的に増大し、前記車両速度(ν)の増大と共に非線形的に減少する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記合成トルクを決定するために、前記安定化ユニットは、それぞれの遅延時間(dt1、dt2)を前記ロール角(φ)および前記ロールレートに導入する、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記合成トルクを決定するために、前記安定化ユニットは、前記第1の合成トルク(T1)および進み時間(τ)に基づいて第2の合成トルク(T2)を決定し、前記進み時間は、ステアリングトルク(Tr)の前に前記安定化トルク(Ts)を加えることを可能にする、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記位置センサは、前記車両の瞬間的な状態を決定する、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記安定化ユニットは、1つまたは複数のコントローラおよび1つまたは複数のメモリを備える、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記アクチュエータはモータであり、前記作動信号は、前記ステアリングハンドル上で前記モータによって加えられるモータトルクを制御する、請求項1に記載のシステム。
  12. ステアリングハンドル、アクチュエータ、および請求項1~11のいずれか一項に記載の安定化するためのシステムを備える、車両。
  13. 車両を安定化するための方法であって、
    位置センサから車両速度(ν)、角変位センサからロール方向における前記車両の角変位に対応するロール角(φ)および前記ロール方向における前記車両の角速度に対応するロールレート、ならびにステアリングトルクセンサから前記車両のステアリングハンドルに加えられるステアリングトルク(Tr)を受け取ることと、
    コントローラによって、前記ロール角(φ)、前記ロールレート、および前記車両速度(ν)に基づいて合成トルクを決定することと、
    前記コントローラによって、前記合成トルクと前記ステアリングトルク(Tr)の比較に基づいてチューニングパラメータを決定することと、
    前記コントローラによって、前記チューニングパラメータおよび前記合成トルクに基づいて安定化トルク(Ts)を決定することと、
    前記車両を安定化するために前記車両の前記ステアリングハンドルに前記安定化トルク(Ts)を加えるために、アクチュエータに、前記安定化トルク(Ts)に対応する作動信号を提供することと
    を含む、方法。
  14. 前記チューニングパラメータは、0から1の範囲内にある、請求項13に記載の方法。
  15. ステアリングトルクが前記ステアリングハンドルに加えられていないとき前記ステアリングハンドルに加えられる前記安定化トルクが前記合成トルクに等しくなるように、前記ステアリングトルクがゼロのとき前記チューニングパラメータを1として維持することを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ステアリングトルクが前記安定化トルクに等しくなく、前記ステアリングトルクが時間と共に変動するとき、前記ステアリングハンドルに加えられる前記安定化トルクが前記合成トルクからゼロに減少するように、前記チューニングパラメータを徐々に1から0に変えることと、
    前記ステアリングトルクがゼロになったとき前記チューニングパラメータを徐々に0から1に増大することと
    を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記ステアリングトルクが前記安定化トルクに等しく、前記ステアリングトルクが時間と共に一定であるとき、前記ステアリングハンドルに加えられる前記安定化トルクがゼロから前記合成トルクに増大されるように、前記チューニングパラメータを徐々に0から1に変えることを含む、請求項14に記載の方法。
  18. 前記合成トルクを決定することは、前記ロール角(φ)と第1のゲイン値(G1)の第1の積と、前記ロールレートと第2のゲイン値(G1)の第2の積との和として第1の合成トルク(T1)を決定することを含み、前記第1のゲイン値(G1)および前記第2のゲイン値(G2)は、前記車両速度(ν)の減少と共に非線形的に増大し、前記車両速度(ν)の増大と共に非線形的に減少する、請求項13に記載の方法。
  19. 前記合成トルクを決定することは、それぞれの遅延時間(dt1、dt2)を前記ロール角(φ)および前記ロールレートに導入することを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記合成トルクを決定することは、前記第1の合成トルク(T1)および進み時間(τ)に基づいて第2の合成トルク(T2)を決定することを含み、前記進み時間は、ステアリングトルク(Tr)の前に前記安定化トルク(Ts)を加えることを可能にする、請求項19に記載の方法。
  21. 車両を安定化するためのシステムであって、
    車両速度(ν)を決定するための位置センサ、ならびに前記車両のロール角(φ)およびロールレートを決定するための角変位センサを含む複数のセンサであって、前記ロール角(φ)がロール方向における前記車両の角変位に対応し、前記ロールレートが前記ロール方向における前記車両の角速度に対応する、複数のセンサと、
    作動信号をアクチュエータに提供するための安定化ユニットであって、前記作動信号は、前記車両を安定化するために前記アクチュエータによって前記車両のステアリングハンドルに加えられることになる安定化トルク(Ts)に対応する、安定化ユニットと
    を備え、前記安定化ユニットは、前記複数のセンサに結合され、前記安定化ユニットは、
    前記車両速度(ν)に基づいてそれぞれ前記ロール角(φ)および前記ロールレートのためのゲイン値(G1、G2)を決定し、
    それぞれのゲイン値(G1、G2)を前記ロール角(φ)および前記ロールレートに適用したことに基づいて前記安定化トルク(Ts)を決定する、システム。
  22. 前記安定化トルク(Ts)を決定するために、前記安定化ユニットは、前記ロール角(φ)と第1のゲイン値(G1)の第1の積と、前記ロールレートと第2のゲイン値(G1)の第2の積との和として第1の合成トルク(T1)を決定し、前記第1のゲイン値(G1)および前記第2のゲイン値(G2)は、前記車両速度(ν)の減少と共に非線形的に増大し、前記車両速度(ν)の増大と共に非線形的に減少する、請求項21に記載のシステム。
  23. 前記安定化トルク(Ts)を決定するために、前記安定化ユニットは、それぞれの遅延時間(dt1、dt2)を前記ロール角(φ)および前記ロールレートに導入する、請求項21または22に記載のシステム。
  24. 前記安定化ユニットは、
    前記第1の合成トルク(T1)および進み時間(τ)に基づいて第2の合成トルク(T2)を決定し、前記進み時間は、ステアリングトルク(Tr)の前に前記安定化トルク(Ts)を加えることを可能にし、
    前記安定化ユニットは、前記第2の合成トルク(T2)に基づいて前記安定化トルク(Ts)を決定する、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記ゲイン値(G1、G2)は、前記車両速度(ν)、車両仕様、ロール角遅延時間(dt1)、およびロールレート遅延時間(dt2)の関数である、請求項21に記載のシステム。
  26. 前記位置センサは、前記車両の瞬間的な状態を決定する、請求項21に記載のシステム。
  27. 前記安定化ユニットは、1つまたは複数のコントローラおよび1つまたは複数のメモリを備える、請求項21に記載のシステム。
  28. 前記アクチュエータはモータであり、前記作動信号は、前記ステアリングハンドル上で前記モータによって加えられるモータトルクを制御する、請求項21に記載のシステム。
  29. ステアリングハンドル、アクチュエータ、および請求項21~28のいずれか一項に記載の安定化するためのシステムを備える、車両。
  30. 車両を安定化するための方法であって、
    前記車両の位置センサから車両速度(ν)を受け取ることと、
    前記車両の角変位センサから前記車両のロール角(φ)およびロールレートを受け取ることであって、前記ロール角(φ)がロール方向における前記車両の角変位に対応し、前記ロールレートが前記ロール方向における前記車両の角速度に対応することと、
    コントローラによって、前記車両速度(ν)に基づいてゲイン値(G1、G2)を決定することと、
    前記コントローラによって、前記ロール角(φ)および前記ロールレートにそれぞれのゲイン値(G1、G2)を適用したことに基づいて、前記車両を安定化するために前記車両のステアリングハンドルに加えられることになる安定化トルク(Ts)を決定することと、
    前記コントローラによって、前記車両を安定化するために前記車両の前記ステアリングハンドルに前記安定化トルク(Ts)を加えるために、アクチュエータに作動信号を提供することと
    を含む、方法。
  31. 前記安定化トルク(Ts)を決定するために、前記コントローラは、前記ロール角(φ)と第1のゲイン値(G1)の第1の積と、前記ロールレートと第2のゲイン値(G2)の第2の積との和として第1の合成トルク(T1)を決定し、前記第1のゲイン値(G1)および前記第2のゲイン値(G2)は、前記車両速度(ν)の減少と共に非線形的に増大し、前記車両速度(ν)の増大と共に非線形的に減少する、請求項30に記載の方法。
  32. 前記ゲイン値(G1、G2)を決定することは、それぞれの遅延時間(dt1、dt2)を前記ロール角(φ)および前記ロールレートに導入することを含む、請求項30または31に記載の方法。
  33. 前記安定化トルク(Ts)を決定することは、前記第1の合成トルク(T1)および進み時間(τ)に基づいて第2の合成トルク(T2)を決定することを含み、前記進み時間は、ステアリングトルク(Tr)が前記ステアリングハンドルに加えられる前に前記安定化トルク(Ts)を加えることを可能にする、請求項32に記載の方法。
  34. 前記ゲイン値(G1、G2)は、前記車両速度(ν)、車両仕様、ロール角遅延時間(dt1)、およびロールレート遅延時間(dt2)の関数である、請求項30に記載の方法。
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