JP2022506351A - B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規ウレア6,7-ジヒドロ-4h-チアゾロ[5,4-c]ピリジン - Google Patents

B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規ウレア6,7-ジヒドロ-4h-チアゾロ[5,4-c]ピリジン Download PDF

Info

Publication number
JP2022506351A
JP2022506351A JP2021523674A JP2021523674A JP2022506351A JP 2022506351 A JP2022506351 A JP 2022506351A JP 2021523674 A JP2021523674 A JP 2021523674A JP 2021523674 A JP2021523674 A JP 2021523674A JP 2022506351 A JP2022506351 A JP 2022506351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
compound
formula
cycloalkyl
pharmaceutically acceptable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021523674A
Other languages
English (en)
Inventor
ドナルド アラスタイア
ウルバン アンドレアス
ボンスマン ズザネ
Original Assignee
アイクリス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アイクリス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト filed Critical アイクリス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
Publication of JP2022506351A publication Critical patent/JP2022506351A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D513/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00
    • C07D513/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D513/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/4353Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems
    • A61K31/437Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with heterocyclic ring systems the heterocyclic ring system containing a five-membered ring having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. indolizine, beta-carboline
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/20Antivirals for DNA viruses

Abstract

本発明は、概して、新規抗ウイルス薬に関する。詳細には、本発明は、B型肝炎ウイルス(HBV)によりコードされたタンパク質を阻害またはHBV複製サイクルの機能を妨げることができる化合物、かかる化合物を含む組成物、HBVウイルス複製の阻害方法、HBV感染症の治療または予防方法、ならびに該化合物の製造方法および該化合物の製造のための中間体に関する。

Description

本発明は、概して、新規抗ウイルス薬に関する。詳細には、本発明は、B型肝炎ウイルス(HBV)によりコードされたタンパク質を阻害またはHBV複製サイクルの機能を妨げることができる化合物、かかる化合物を含む組成物、HBVウイルス複製の阻害方法、HBV感染症の治療または予防方法、ならびに該化合物の製造方法に関する。
慢性HBV感染症は、世界人口の5%を超える世界の重大な健康問題である(世界的に350百万人を超え、米国で1.25百万人)。予防HBVワクチンの利用にもかかわらず、慢性HBV感染症の負荷は、最善でない治療の選択肢および発展途上世界の大部分における新しい感染症の持続率のせいで未だ対処されていない重大な世界的医療問題であり続けている。現在の治療は治癒を提供せず、2種類の薬剤(インターフェロンαおよびウイルスポリメラーゼのヌクレオシド類似体/阻害剤)のみに限定され;薬剤耐性、低有効性、および耐容性問題はその効果を限定する。
HBVの低治癒率は、少なくとも部分的に、ウイルス産生の完全抑制が単一抗ウイルス薬で達成するのが困難である事実、ならびに感染肝細胞の核内の共有結合性閉環状DNA(cccDNA)の存在および持続に起因する。しかしながら、HBV DNAの持続的抑制は、肝疾患進行を遅延し、肝細胞がん(HCC)の予防を助ける。
HBV感染患者のための現在の治療目標は、血清HBV DNAを低レベルまたは検出できないレベルまで低下させること、ならびに硬変症およびHCCの発症を極めて低減または予防することを対象とする。
HBVは、ヘパドナウイルスファミリー(ヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae))のエンベロープ、部分的二本鎖DNA(dsDNA)ウイルスである。HBVカプシドタンパク質(HBV-CP)は、HBV複製において必要不可欠な役割を果たす。HBV-CPの主な生物機能は、プレゲノムRNAをカプシド形成し、細胞質においてカプシドタンパク質二量体の多数の複製物から自然に自己集合する未成熟カプシド粒子を形成する構造タンパク質として働くことである。
HBV-CPはまた、そのC末端リン酸化部位の示差的リン酸化により、ウイルスDNA合成を調節する。HBV-CPは、HBV-CPのC末端領域のアルギニンリッチドメインに位置する核内移行シグナルによって、ウイルス弛緩型環状ゲノムの核移行を促進する可能性がある。
核内では、ウイルスcccDNAミニ染色体の成分として、HBV-CPは、cccDNAミニ染色体の機能性における構造的および規則的役割を果たすことができる。HBV-CPは、小胞体(ER)におけるウイルスの大きいエンベロープタンパク質と相互作用し、肝細胞からのインタクトなウイルス粒子の遊離を引き起こす。
HBV-CP関連抗HBV化合物が報告されている。例えば、AT-61およびAT-130と名付けられた化合物を含むフェニルプロペンアミド誘導体(Feld J.ら.Antiviral Res.2007,76,168)、ならびにValeant(国際公開第2006/033995号)からのチアゾリジン-4-オンの分類は、プレゲノムRNA(pgRNA)パッケージングを阻害することが分かった。
F.Hoffmann-LA Roche AGは、HBV治療のための一連の3-置換テトラヒドロ-ピラゾロ[1,5-a]ピラジンを開示した(国際公開第2016/113273号、国際公開第2017/198744号、国際公開第2018/011162号、国際公開第2018/011160号、国際公開第2018/011163号)。
ヘテロアリールジヒドロピリミジン(HAP)は、組織培養ベーススクリーニングにおいて発見された(Weberら,Antiviral Res.2002,54,69)。これらのHAP類似体は、合成アロステリックアクチベーターとして働き、HBV-CPの分解をもたらす異常カプシド形成を誘発することができる(国際公開第99/54326号、国際公開第00/58302号、国際公開第01/45712号、国際公開第01/6840号)。さらなるHAP類似体が記載されている(J.Med.Chem.2016,59(16),7651-7666)。
F.Hoffman-La RocheからのHAPのサブクラスも、HBVに対する活性を示す(国際公開第2014/184328号、国際公開第2015/132276号、および国際公開第2016/146598号)。Sunshine Lake Pharmaからの同様なサブクラスも、HBVに対する活性を示す(国際公開第2015/144093号)。さらなるHAPも、HBVに対する活性を有し(国際公開第2013/102655号、Bioorg.Med.Chem.2017,25(3)pp.1042-1056)、Enanta Therapeuticsからの同様なサブクラスは同様な活性を示す(国際公開第2017/011552号)。Medshine Discoveryからのさらなるサブクラスは、同様な活性を示す(国際公開第2017/076286号)。さらなるサブクラス(Janssen Pharma)は、同様な活性を示す(国際公開第2013/102655号)。
ピリダゾン類およびトリアジノン類のサブクラス(F.Hoffman-La Roche)も、HBVに対する活性を示し(国際公開第2016/023877号)、テトラヒドロピリドピリジン類のサブクラスもHBVに対する活性を示す(国際公開第2016/177655号)。Rocheからの三環式4-ピリドン-3-カルボン酸誘導体のサブクラスも同様な抗HBV活性を示す(国際公開第2017/013046号)。
Novira Therapeutics(現Johnson & Johnson Inc.の一部門)からのスルファモイル-アリールアミドのサブクラスもHBVに対して活性を示す(国際公開第2013/006394号、国際公開第2013/096744号、国際公開第2014/165128号、国際公開第2014/184365号、国際公開第2015/109130号、国際公開第2016/089990号、国際公開第2016/109684号、国際公開第2016/109689号、国際公開第2017/059059号)。
チオエーテル-アリールアミドの同様なサブクラス(Novira Therapeuticsから)は、HBVに対する活性を示す(国際公開第2016/089990号)。加えて、アリール-アゼパンのサブクラス(Novira Therapeuticsから)は、HBVに対する活性を示す(国際公開第2015/073774号)。Enanta Therapeuticsからのアリールアミドの同様なサブクラスは、HBVに対する活性を示す(国際公開第2017/015451号)。
Janssen Pharmaからのスルファモイル誘導体も、HBVに対する活性を有することが分かった(国際公開第2014/033167号、国際公開第2014/033170号、国際公開第2017001655号、J.Med.Chem,2018,61(14)6247-6260)。
Janssen Pharmaからのグリオキサミド置換ピロールアミド誘導体のサブクラスも、HBVに対する活性を有することが分かった(国際公開第2015/011281号)。Gilead Sciencesのグリオキサミドの同様なクラスもHBVに対する活性を有する(国際公開第2018/039531号)。
Enanta Therapeuticsからのスルファモイル-およびオキサリル-ヘテロビアリールのサブクラスも、HBVに対する活性を示す(国際公開第2016/161268号、国際公開第2016/183266号、国際公開第2017/015451号、国際公開第2017/136403号および米国特許出願公開第2017/0253609号)。
Assembly Biosciencesからのアニリン-ピリミジン類のサブクラスも、HBVに対する活性を示す(国際公開第2015/057945号、国際公開第2015/172128号)。Assembly Biosciencesからの融合三環類のサブクラス(ジベンゾ-チアゼピノン類、ジベンゾ-ジアゼピノン類、ジベンゾ-オキサゼピノン類)は、HBVに対する活性を示す(国際公開第2015/138895号、国際公開第2017/048950号)。
一連の環式スルファミドは、Assembly BiosciencesによりHBV-CP機能のモジュレーターとして記載されている(国際公開第2018/160878号)。
Arbutus Biopharmaは、HBV治療のための一連のベンゾアミド類を開示した(国際公開第2018/052967号、国際公開第2018/172852号)。
小分子ビスANSは、分子「楔」として働き、正常なカプシドタンパク質の幾可学的形状およびカプシド形成を妨げることも分かった(Zlotnick Aら.J.Virol.2002,4848)。
HBV直接作用抗ウイルス薬が出会う問題は、有害性、変異原性、選択性の欠如、有効性不良、バイオアベイラビリティ不良、低溶解性および合成の難しさである。したがって、これらのデメリットの少なくとも1つを克服または作用強度の増強もしくは安全性ウインドウの増大などさらなる利点を有し得るHBVの治療、寛解または予防のためのさらなる阻害薬に対する必要性がある。
単剤療法または他のHBV治療もしくは補助治療との組合せのいずれかとして、HBV感染患者へのかかる治療薬の投与は、著しいウイルス負荷低減、予後改善、疾病進行減少および/または血清変換率増強をもたらすだろう。
本明細書では、それを必要とする対象におけるHBV感染症の治療または予防に有用な化合物、およびその製造に有用な中間体を提供する。本発明の主題は、式I:
Figure 2022506351000001
の化合物であって、前記式中、
-R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
-R2は、Hまたはメチルであり;
-R3は、H、D、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C2~C6-アミノアルキル、SO2-C1~C6-アルキル、SO2-C3~C7-シクロアルキル、SO2-C3~C7-ヘテロシクロアルキル、SO2-C2~C6-ヒドロキシアルキル、SO2-C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、SO2-C1~C4-カルボキシアルキル、SO2-アリール、SO2-ヘテロアリール、SO2-N(R12)(R13)、C(=O)R4、C(=O)N(R12)(R13)、C(=O)C(=O)N(R12)(R13)、およびC2~C6-ヒドロキシアルキルを含む群から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシ、好ましくは、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキルおよびC2~C6-ヒドロキシアルキルから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
-R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
-R12およびR13は、H、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む群から独立して選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
-R12およびR13は連結して、1または2個の窒素、硫黄または酸素原子を含むC3~C7-ヘテロシクロアルキル環を形成してもよい、
式Iの化合物である。
本発明の1つの実施形態では、本発明の主題は、式Iの化合物であって、前記式中、
-R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
-R2は、Hまたはメチルであり;
-R3は、H、D、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C2~C6-アミノアルキル、SO2-C1~C6-アルキル、SO2-C3~C7-シクロアルキル、SO2-C3~C7-ヘテロシクロアルキル、SO2-C2~C6-ヒドロキシアルキル、SO2-C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、SO2-C1~C4-カルボキシアルキル、SO2-アリール、SO2-ヘテロアリール、SO2-N(R12)(R13)、C(=O)R4、C(=O)N(R12)(R13)、C(=O)C(=O)N(R12)(R13)、およびC2~C6-ヒドロキシアルキルを含む群から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシ、好ましくは、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキルおよびC2~C6-ヒドロキシアルキルから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
-R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
-R12およびR13は、H、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む群から独立して選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、
式Iの化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルである、式Iに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R2は、Hまたはメチルである、式Iに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R3は、H、D、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C2~C6-アミノアルキル、SO2-C1~C6-アルキル、SO2-C3~C7-シクロアルキル、SO2-C3~C7-ヘテロシクロアルキル、SO2-C2~C6-ヒドロキシアルキル、SO2-C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、SO2-C1~C4-カルボキシアルキル、SO2-アリール、SO2-ヘテロアリール、SO2-N(R12)(R13)、C(=O)R4、C(=O)N(R12)(R13)、C(=O)C(=O)N(R12)(R13)、およびC2~C6-ヒドロキシアルキルを含む群から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシ、好ましくは、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキルおよびC2~C6-ヒドロキシアルキルから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、式Iに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、式Iに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R12およびR13は、H、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、式Iに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R12およびR13は連結して、1または2個の窒素、硫黄または酸素原子を含むC3~C7-ヘテロシクロアルキル環を形成してもよい、式Iに記載の化合物である。
本発明の1つの実施形態は、対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式Iの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
本発明の1つの実施形態は、薬剤的に許容可能な担体と共に、本発明に記載の式Iの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩を含む医薬組成物である。
本発明の1つの実施形態は、それを必要とする個体におけるHBV感染症の治療方法であって、本発明に記載の式Iの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩の治療有効量を該個体に投与することを含む、方法である。
本発明のさらなる実施形態は、それを必要とする対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式II:
Figure 2022506351000002
の化合物であって、前記式中、
-R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
-R2は、Hまたはメチルであり;
-R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C2~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく、
式IIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルである、式IIに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R2は、Hまたはメチルである、式IIに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、またはヘテロアリールであり、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C2~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、もしくは3個の基で置換されていてもよい、式IIに記載の化合物である。
本発明の1つの実施形態は、対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式IIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
本発明の1つの実施形態は、薬剤的に許容可能な担体と共に、本発明に記載の式IIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩を含む医薬組成物である。
本発明の1つの実施形態は、それを必要とする個体におけるHBV感染症の治療方法であって、本発明に記載の式IIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩の治療有効量を該個体に投与することを含む、方法である。
本発明のさらなる実施形態は、それを必要とする対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式III:
Figure 2022506351000003
の化合物であって、前記式中、
-R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
-R2は、Hまたはメチルであり;
-R5は、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、
式IIIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルである、式IIIに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R2は、Hまたはメチルである、式IIIに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R5は、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、またはヘテロアリールであり、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、もしくは3個の基で置換されていてもよい、式IIIに記載の化合物である。
本発明の1つの実施形態は、対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式IIIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
本発明の1つの実施形態は、薬剤的に許容可能な担体と共に、本発明に記載の式IIIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩を含む医薬組成物である。
本発明の1つの実施形態は、それを必要とする個体におけるHBV感染症の治療方法であって、本発明に記載の式IIIの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩の治療有効量を該個体に投与することを含む、方法である。
本発明のさらなる実施形態は、それを必要とする対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式IV:
Figure 2022506351000004
の化合物であって、前記式中、
-R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
-R2は、Hまたはメチルであり;
-R9、R10およびR11は、H、C1~C5-ヒドロキシアルキル、C1~C5-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C5-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C3-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む群から独立して選択され、C1~C5-アルキル、C1~C5-ヒドロキシアルキル、C1~C5-アルキル-O-C1~C6-アルキルおよびC1~C3-カルボキシアルキルは、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
-R9およびR10は連結して、1または2個の窒素、硫黄または酸素原子を含むC3~C7-シクロアルキル環、またはC4~C7-ヘテロシクロアルキル環を形成する、
式IVの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルである、式IVに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R2は、Hおよびメチルを含む群から独立して選択される、式IVに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R9、R10およびR11は、H、C1~C5-ヒドロキシアルキル、C1~C5-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C5-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C3-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む群から独立して選択され、C1~C5-アルキル、C1~C5-ヒドロキシアルキル、C1~C5-アルキル-O-C1~C6-アルキルおよびC1~C3-カルボキシアルキルは、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、式IVに記載の化合物である。
1つの実施形態では、本発明の主題は、式中、R9およびR10は連結して、C3~C7-シクロアルキル環、または1または2個の窒素、硫黄または酸素原子を含むC4~C7-ヘテロシクロアルキル環を形成してもよい、式IVに記載の化合物である。
本発明の1つの実施形態は、対象のHBV感染症の予防または治療で使用するための、本発明に記載の式IVの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩である。
本発明の1つの実施形態は、薬剤的に許容可能な担体と共に、本発明に記載の式IVの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩を含む医薬組成物である。
本発明の1つの実施形態は、それを必要とする個体におけるHBV感染症の治療方法であって、本発明に記載の式IVの化合物またはその薬剤的に許容可能な塩の治療有効量を該個体に投与することを含む、方法である。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物の投与量は、約1mg~約2,500mgである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている組成物において使用される本発明の化合物の投与量は、約10,000mg未満、または約8,000mg未満、または約6,000mg未満、または約5,000mg未満、または約3,000mg未満、または約2,000mg未満、または約1,000mg未満、または約500mg未満、または約200mg未満、または約50mg未満である。同様に、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている第二化合物(すなわち、HBV治療のための別の薬剤)は、約1,000mg未満、または約800mg未満、または約600mg未満、または約500mg未満、または約400mg未満、または約300mg未満、または約200mg未満、または約100mg未満、または約50mg未満、または約40mg未満、または約30mg未満、または約25mg未満、または約20mg未満、または約15mg未満、または約10mg未満、または約5mg未満、または約2mg未満、または約1mg未満、または約0.5mg未満、ならびにそのいずれかおよび全ての増分全体または部分的増分である。全ての前述の投与量は、患者当たりの一日の投与量を表す。
概して、一日の抗ウイルス効果量は、約0.01~約50mg/体重kg、または約0.01~約30mg/体重kgであろうと考えられる。おそらく、1日を通して適切な間隔をおいて2回、3回、4回以上のサブ用量として必要な投与量を投与することが適切であるかもしれない。前記サブ用量を、例えば、単位剤形当たり、約1~約500mg、または約1~約300mg、または約1~約100mg、または約2~約50mgの有効成分を含む単位剤形として製剤してよい。
本発明の化合物は、その構造に依存して、塩、溶媒和物または水和物として存在し得る。したがって、本発明は、塩、溶媒和物または水和物およびそのそれぞれの混合物も包含する。
本発明の化合物は、その構造に依存して、互変異性体または立体異性体(鏡像異性体、ジアステレオマー)で存在し得る。したがって、本発明は、互変異性体、鏡像異性体またはジアステレオマーおよびそのそれぞれの混合物も包含する。立体異性体的に均一な成分を、かかる鏡像異性体および/またはジアステレオマーの混合物から公知の方法で単離することができる。
(原文記載なし)
定義
本発明を説明するために使用される様々な用語の定義を下記に示す。これらの定義は、個別あるいはより大きな群の一部として特定の場合に別段に限定されない限り、本明細書およびクレームの全体を通して使用される用語に適用する。
特に定義されない限り、本明細書で使用される図部手の技術用語および科学用語は、概して、本発明が属する技術分野の当業者により共通に理解されるのと同じ意味を有する。概して、本明細書で使用される命名法および細胞培養、分子遺伝学、有機化学およびペプチド化学における実験手順は、周知のものであり、当技術分野において通常に使用される。
本明細書で使用されるとき、冠詞「a」および「an」は、冠詞の客語の1つまたは1つより多く(すなわち、少なくとも1つ)を表す。一例として、「an element(要素)」は、1つの要素または1つより多い要素を意味する。さらに、用語「including(含む)」、ならびに「include(含む)」、「includes(含む)」および「included(含まれた)」などの他の形式の使用は限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「カプシドアセンブリモジュレーター」は、正常カプシドの集合(例えば、成熟中)もしくは正常カプシドの分解(例えば、感染中)を破壊もしくは促進もしくは阻害もしくは妨害もしくは遅延もしくは低減もしくは変更またはカプシドの安定性を撹乱させて、それにより、異常なカプシドの形態もしくは異常なカプシドの機能を誘発する化合物を表す。1つの実施形態では、カプシドアセンブリモジュレーターは、カプシド集合または分解を促進し、それにより、異常なカプシド形態を誘発する。別の実施形態では、カプシドアセンブリモジュレーターは、主要カプシドアセンブリタンパク質(HBV-CP)と相互作用(例えば、活性部位において結合、アロステリック部位において結合またはフォールディングを変更および/もしくは妨害など)し、それにより、カプシド集合もしくは分解を撹乱する。さらに別の実施形態では、カプシドアセンブリモジュレーターは、HBV-CPの構造または機能(例えば、HBV-CPが集合、分解、基質と結合、適切な高次構造へフォールドする能力またはウイルス感染を減弱するおよび/またはウイルスに対して致命的である同様の能力)の撹乱を引き起こす。
本明細書で使用されるとき、用語「treatment(治療)」または「treating(治療すること)」は、HBV感染症、HBV感染症の症状またはHBV感染症に罹る可能性を治癒(cure)、治癒(heal)、緩和、解放、変更、治療、寛解、改善または影響する目的で、治療薬、すなわち、本発明の化合物(単独または別の医薬品と組み合わせて)を患者に適用または投与すること、または治療薬をHBV感染症、HBV感染症の症状に罹患している、もしくはHBV感染症に罹る可能性がある患者由来の単離組織もしくはセルライン(例えば、診断または生体外適用のため)に治療薬を適用もしくは投与することと定義される。かかる治療は、薬理ゲノミクス分野から得られる知見に基づいて特別に目的に合わせたり、変更したりしてよい。
本明細書で使用されるとき、用語「prevent(予防する)」または「prevention(予防)」は、何も起こらなかった場合、障害にも疾病にも罹らない、または障害もしくは疾病に既に罹っている場合、さらに障害にも疾病にも罹らないことを意味する。障害または疾病に関連する症状のいくつかまたは全てを予防する能力とも考えられる。
本明細書で使用されるとき、用語「患者」、「個体」または「対象」は、ヒトまたは非ヒト哺乳類を表す。非ヒト哺乳類としては、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタ、ネコ、およびマウス哺乳類などの家畜およびペットが挙げられる。好ましくは、患者、対象、または個体は、ヒトである。
本明細書で使用されるとき、用語「有効量」、「薬剤的有効量」、および「治療有効量」は、無毒であるが、所望の生物学的結果を得るのに充分な薬剤量を表す。この結果は、疾病の徴候、症状、もしくは原因の低減および/もしくは緩和、または生物システムの他の所望の変更であってよい。いずれかの個体の症例における適切な治療用の量を、日常実験を使用して当業者によって決定してよい。
本明細書で使用されるとき、用語「薬剤的に許容可能な」は、化合物の生物活性または特性を抑制せず、比較的無毒性である担体または希釈剤などの物質を表し、すなわち、該物質を、望ましくない生物学的作用を引き起こさず、それに含まれる組成物の成分のいずれかと有害に相互作用しないで個体に投与することができる。
本明細書で使用されるとき、用語「薬剤的に許容可能な塩」は、親化合物が存在する酸または塩基部分がその塩形態へ転換することによって修飾される本開示の化合物の誘導体を表す。薬剤的に許容可能な塩の例としては、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩;および同様のものが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の薬剤的に許容可能な塩としては、例えば、無毒性無機酸または有機酸から生成された親化合物の従来の無毒性塩が挙げられる。本発明の薬剤的に許容可能な塩を、従来の化学的方法による塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。概して、水もしくは有機溶媒または2つの混合物;エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトニトリルのような一般的に非水性の媒体が好ましい;中において、これらの化合物の遊離酸または遊離塩基の形態と、適切な塩基または酸の化学量論量とを反応させることによって、かかる塩を製造することができる。適切な塩のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences 17th ed.Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985 p.1418およびJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)において見ることができ、これらの参考文献の各々はその全文を参照することによって本明細書に組み入れられる。
本明細書で使用されるとき、用語「組成物」または「医薬組成物」は、本発明内で有用な少なくとも1つの化合物と薬剤的に許容可能な担体との混合物を表す。医薬組成物は、化合物の患者または対象への投与を容易にする。化合物投与の多くの技術が当該技術分野に存在し、静脈内、経口、エアロゾル、直腸、非経口、眼内、肺内および局所投与が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、用語「薬剤的に許容可能な担体」は、液体または固体フィラー、安定剤、分散剤、懸濁剤、希釈剤、賦形剤、増粘剤、その目的機能を行うように本発明内で有用な化合物を患者内もしくは患者へ運搬または輸送することに関連する溶媒またはカプセル化物質などの、薬剤的に許容可能な物質、組成物または担体を意味する。通常、1つの臓器または身体の部分から、別の臓器または身体の部分へ、かかる構築物を運搬または輸送する。各担体は、本発明内で使用される化合物を含む製剤の他の成分と混合可能であり、患者に対して有害でないという意味で「許容可能」でなければならない。薬剤的に許容可能な担体の役割をし得る物質のいくつかの例としては:ラクトース、グルコースおよびショ糖などの糖類;トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン類;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースおよびその誘導体;トラガント末;麦芽、ゼラチン、タルク;カカオ脂および坐薬用ワックスなどの賦形剤;ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油などの油類;プロピレングリコールなどのグリコール類;グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール類;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル類;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;界面活性剤;アルギニン酸;発熱性物質除去水;等張性食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;リン酸バッファーならびに医薬製剤に使用される他の無毒性適合性物質が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「薬剤的に許容可能な担体」は、いずれかおよび全てのコーティング、抗菌および抗真菌薬ならびに吸収遅延剤ならびに本発明内で有用な化合物の活性に適合し、患者に対して生理的に許容可能である同様のものも挙げられる。補足活性化合物を組成物中に混合してもよい。「薬剤的に許容可能な担体」としては、本発明内で有用な化合物の薬剤的に許容可能な塩をさらに挙げることができる。本発明の実施において使用される医薬組成物中に含有させてよい他の追加成分は当技術分野で公知であり、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Genaro,Ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985)に記載されており、該参考文献は参照することにより本明細書に組み入れられる。
本明細書で使用されるとき、用語「substituted(置換された)」は、原子または原子の基が別の基と結合した置換基として水素を置き換えていることを意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「comprising(含む)」は、選択肢「consisting of(から成る)」も包含する。
本明細書で使用されるとき、用語「アルキル」は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記されない限り、指定された炭素原子数(すなわち、C1~C6-アルキルは1~6個の炭素原子を意味する)を有する直鎖または分岐鎖炭化水素を意味し、直鎖および分岐鎖を含む。例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、およびヘキシルが挙げられる。加えて、用語「アルキル」は、それ自体または別の置換基の一部として、C3~C5炭素環で置換されたC1~C3直鎖炭化水素も意味し得る。例としては、(シクロプロピル)メチル、(シクロブチル)メチルおよび(シクロペンチル)メチルが挙げられる。誤解を避けるために、2つのアルキル部分が基中に存在する場合、アルキル部分は同じでも異なっていてもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「アルケニル」は、少なくとも2つの炭素原子および少なくとも1つのEまたはZ立体化学のいずれかの炭素-炭素二重結合を含む炭化水素部分から誘導される一価基を意味する。二重結合は、別の基との結合点であってもよく、なくてもよい。アルケニル基(例えば、C2~C8-アルケニル)としては、例えば、エテニル、プロペニル、プロパ-1-エン-2-イル、ブテニル、メチル-2-ブテン-1-イル、ヘプテニルおよびオクテニルが挙げられるが、これらに限定されない。誤解を避けるために、2つのアルケニル部分が基中に存在する場合、アルキル部分は同じでも異なっていてもよい。
本明細書で使用されるとき、C2~C6-アルキニル基または部分は、2~6個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖アルキニル基または部分、例えば、2~4個の炭素原子を含むC2~C4アルキニル基または部分である。例示的アルキニル基としては、-C≡CHまたは-CH2-C≡C、ならびに1-および2-ブチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニルおよび5-ヘキシニルが挙げられる。誤解を避けるために、2つのアルキニル部分が基中に存在する場合、2つのアルキニル部分は同じでも異なっていてもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロ」または「ハロゲン」は、単独または別の置換基の一部として、特に明記されない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子、好ましくはフッ素、塩素、または臭素、より好ましくはフッ素または塩素を意味する。誤解を避けるために、2つのハロ部分が基中に存在する場合、2つのハロ部分は同じでも異なっていてもよい。
本明細書で使用されるとき、通常、C1~C6-アルコキシ基またはC2~C6-アルケニルオキシ基は、それぞれ、酸素原子と結合している前記C1~C6-アルキル(例えば、C1~C4アルキル)基または前記C2~C6-アルケニル基(例えば、C2~C4アルケニル)基である。
本明細書で使用されるとき、単独または他の用語と組み合わせて使用される用語「アリール」は、特に明記されない限り、1つ以上の環(典型的には1つ、2つまたは3つの環)を含む炭素環式芳香族系を意味し、かかる環はビフェニルのようにペンダント方式で結合してもよく、ナフタレンのように縮合していてもよい。アリール基の例としては、フェニル、アントラシル、およびナフチルが挙げられる。好ましい例は、フェニル(例えば、C6-アリール)およびビフェニル(例えば、C12-アリール)である。いくつかの実施形態では、アリール基は、6~16個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は、6~12個の炭素原子(例えば、C6~C12-アリール)を有する。いくつかの実施形態では、アリール基は、6個の炭素原子(例えば、C6-アリール)を有する。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロアリール」および「複素環式芳香族」は、1つ以上の環(通常、1つ、2つまたは3つの環)を含む芳香族性を有する複素環を表す。ヘテロアリール置換基を炭素原子数によって定義してもよく、例えば、C1~C9-ヘテロアリールはヘテロ原子数を含まないヘテロアリール基中に含まれる炭素原子数を示す。例えば、C1~C9-ヘテロアリールは、さらに1~4個のヘテロ原子を含むだろう。多環式ヘテロアリールは、部分的に飽和している1つ以上の環を含んでよい。ヘテロアリールの非限定的例としては:
Figure 2022506351000005
が挙げられる。
さらなるヘテロアリール基の非限定的例としては、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル(例えば、2-および4-ピリミジニルを含む)、ピリダジニル、チエニル、フリル、ピロリル(例えば、2-ピロリルを含む),イミダゾリル、チアゾリル,オキサゾリル、ピラゾリル(例えば、3-および5-ピラゾリルを含む)、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、l,2,4-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル,1,3,4-チアジアゾリルおよび1,3,4-オキサジアゾリルが挙げられる。多環式ヘテロ環およびヘテロアリールの非限定的例としては、インドリル(3-、4-、5-、6-および7-インドリルを含む)、インドリニル、キノリル,テトラヒドロキノリル,イソキノリル(例えば、1-および5-イソキノリルを含む),1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル,シンノリニル、キノキサリニル(例えば、2-および5-キノキサリニルを含む)、キナゾリニル,フタラジニル、1,8-ナフチリジニル、1,4-ベンゾジオキサニル、クマリン、ジヒドロクマリン、1,5-ナフチリジニル、ベンゾフリル(例えば、3-、4-、5-、6-、および7-ベンゾフリルを含む)、2,3-ジヒドロベンゾフリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル,ベンゾチエニル(例えば、3-、4-、5-、6-,および7-ベンゾチエニルを含む),ベンゾオキサゾリル,ベンゾチアゾリル(例えば、2-ベンゾチアゾリルおよび5-ベンゾチアゾリルを含む)、プリニル、ベンゾイミダゾリル(例えば、2-ベンゾイミダゾリルを含む)、ベンゾトリアゾリル、チオキサンチニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、ピロリジジニルおよびキノリジジニルが挙げられる。
本明細書で使用されるとき、用語「ハロアルキル」は、通常、1個以上の炭素原子が上記1個以上の前記ハロ原子で置換されている、それぞれ、前記アルキル、アルケニル、アルコキシまたはアルケノキシ基である。ハロアルキルは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびポリハロアルキルラジカルを包含する。用語「ハロアルキル」としては、フルオロメチル、1-フルオロエチル、ジフルオロメチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ジフルオロメトキシ、およびトリフルオロメトキシが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、C1~C6-ヒドロキシアルキル基は、1つ以上のヒドロキシ基で置換されている前記C1~C6アルキル基である。通常、1つ、2つまたは3つのヒドロキシル基で置換されている。好ましくは、1つのヒドロキシ基で置換されている。
本明細書で使用されるとき、C1~C6-アミノアルキル基は、1つ以上のアミノ基で置換されている前記C1~C6アルキル基である。通常、1つ、2つまたは3つのアミノ基で置換されている。好ましくは、1つのアミノ基で置換されている。
本明細書で使用されるとき、C1~C4-カルボキシアルキル基は、カルボキシル基で置換されている前記C1~C4アルキル基である。
本明細書で使用されるとき、C1~C4-カルボキサミドアルキル基は、置換または非置換カルボキサミド基で置換されている前記C1~C4アルキル基である。
本明細書で使用されるとき、C1~C4-アシルスルホンアミド-アルキル基は、一般式C(=O)NHSO2CH3またはC(=O)NHSO2-c-Prのアシルスルホンアミド基で置換されている前記C1~C4アルキル基である。
本明細書で使用されるとき、用語「シクロアルキル」は、環を形成する原子(すなわち、骨格原子)の各々が炭素原子である単環式または多環式非芳香族基を表す。1つの実施形態では、シクロアルキル基は、飽和または部分飽和である。別の実施形態では、シクロアルキル基は、芳香族環と縮合している。シクロアルキル基としては、3~10環原子を有する基(C3~C10-シクロアルキル)、3~8環原子を有する基(C3~C8-シクロアルキル)、3~7環原子を有する基(C3~C7-シクロアルキル)および3~6環原子を有する基(C3~C6-シクロアルキル)が挙げられる。シクロアルキル基の例証的例としては、以下の部分:
Figure 2022506351000006
が挙げられるが、これらに限定されない。
単環式シクロアルキルとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。二環式シクロアルキルとしては、テトラヒドロナフチル、インダニル、およびテトラヒドロペンタレンが挙げられるが、これらに限定されない。多環式シクロアルキルとしては、アダマンチンおよびノルボルナンが挙げられる。用語シクロアルキルは、「不飽和非芳香族カルボシクリル」または「非芳香族不飽和カルボシクリル」基を含み、これらの両方は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合を含む本明細書で定義されている非芳香族炭素環を表す。
本明細書で使用されるとき、用語「ヘテロシクロアルキル」および「ヘテロシクリル」は、各々酸素、硫黄および窒素から選択される1~4個の環ヘテロ原子を含む1つ以上の環(通常、1つ、2つまたは3つの環)を含むヘテロ脂環式基を表す。1つの実施形態では、各ヘテロシクリル基は、その環系中に3~10個の原子を有するが、但し、前記基の環は2個の隣接する酸素原子も硫黄原子も含まない。1つの実施形態では、各ヘテロシクリル基は、その環系中に3~10個の原子を有する縮合二環式環系を有するが、但し、前記基の環は2個の隣接する酸素原子も硫黄原子も含まない。1つの実施形態では、各ヘテロシクリル基は、その環系中に3~10個の原子を有する架橋二環式環系を有するが、但し、前記基の環は2個の隣接する酸素原子も硫黄原子も含まない。1つの実施形態では、各ヘテロシクリル基は、その環系中に3~10個の原子を有するスピロ二環式環系を有するが、但し、前記基の環は2個の隣接する酸素原子も硫黄原子も含まない。ヘテロシクリル置換基を炭素原子数によって代わりに定義してもよく、例えば、C2~C8-ヘテロシクリルはヘテロ原子数を含まないヘテロシクリル基中に含まれる炭素原子数を示す。例えば、C2~C8-ヘテロシクリルは、さらに1~4個のヘテロ原子を含むだろう。別の実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、芳香族環と縮合している。別の実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、ヘテロアリール環と縮合している。1つの実施形態では、窒素および硫黄ヘテロ原子は酸化されていてもよく、窒素原子は四級化されていてもよい。複素環系は、特に明記されない限り、安定構造を提供するいずれかのヘテロ原子または炭素原子と結合してよい。3員ヘテロシクリル基の例としては、アジリジンが挙げられるが、これに限定されない。4員ヘテロシクリル基の例としては、アゼチジンおよびβ-ラクタムが挙げられるが、これらに限定されない。5員ヘテロシクリル基の例としては、ピロリジン、オキサゾリジンおよびチアゾリジンジオンが挙げられるが、これらに限定されない。6員ヘテロシクリル基の例としては、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、N-アシルピペラジンおよびN-アセチルモルホリンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロシクリル基の他の非限定的例は、
Figure 2022506351000007
ヘテロ環の例としては、アジリジン、オキシラン,チイラン、アゼチジン、オキセタン,チエタン、ピロリジン、ピロリン、ピラゾリジン、イミダゾリン,ジオキソラン、スルホラン、2,3-ジヒドロフラン、2,5-ジヒドロフラン,テトラヒドロフラン、チオファン、ピペリジン、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン,1,4-ジヒドロピリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン,ピラン,2,3-ジヒドロピラン,テトラヒドロピラン,1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、ホモピペラジン、ホモピペリジン、1,3-ジオキセパン、4,7-ジヒドロ-l,3-ジオキセピン、およびヘキサメチレンオキシドなどの単環式基が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、用語「芳香族」は、1つ以上の多価不飽和環および芳香族性を有する、すなわち、(4n+2)非局在化π(パイ)電子(nは整数である)を有する炭素環または複素環を表す。
本明細書で使用されるとき、単独または他の用語と組み合わせて使用される用語「アシル」は、特に明記されない限り、カルボニル基を介して結合しているアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基を意味する。
本明細書で使用されるとき、単独または他の用語と組み合わせて使用される用語「カルバモイル」および「置換カルバモイル」は、特に明記されない限り、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールにより一置換または二置換されていてもよいアミノ基と結合しているカルボニル基を意味する。いくつかの実施形態では、窒素置換基を連結して上記定義されているヘテロシクリル環を形成するだろう。
本明細書で使用されるとき、用語「カルボキシ」は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記されない限り、式C(=O)OHの基を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「カルボキシルエステル」は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記されない限り、式C(=O)OX(式中、XはC1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、およびアリールから成る群から選択される)の基を意味する。
本明細書で使用されるとき、用語「プロドラッグ」は、いったん投与されたならば、インビボで式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの活性代謝物に代謝される形態で投与される式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物の誘導体を表す。
プロドラッグの様々な形態は、当技術分野において公知である。かかるプロドラッグの例については:Design of Prodrugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985) and Methods in Enzymology,Vol.42,p.309-396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard-Larsen and H.Bundgaard,Chapter 5 “Design and Application of Prodrugs” by H.Bundgaard p.1l3-191 (1991);H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews 8,1-38 (1992);H.Bundgaardら,Journal of Pharmaceutical Sciences,77,285 (1988);およびN.Kakeyaら,Chem.Pharm.Bull.,32,692 (1984)参照。
プロドラッグの例としては、式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物の切断可能なエステルが挙げられる。カルボキシ基を含む本発明の化合物のインビボ切断可能なエステルは、例えば、ヒトまたは動物内において切断されて親酸を生成する薬剤的に許容可能なエステルである。カルボキシに適切な薬剤的に許容可能なエステルとしては、C1~C6アルキルエステル、例えば、メチルまたはエチルエステル;C1~C6アルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチルエステル;C1~C6アシルオキシメチルエステル;フタリジルエステル;C3~C8シクロアルコキシカルボニルオキシC1~C6アルキルエステル、例えば、1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチル;1-3-ジオキソラン-2-イルメチルエステル、例えば、5-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イルメチル;C1~C6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば、1-メトキシカルボニルオキシエチル;アミノカルボニルメチルエステルおよびそのモノ-もしくはジ-N-(C1~C6アルキル)変種、例えば、N,N-ジメチルアミノカルボニルメチルエステルおよびN-エチルアミノカルボニルメチルエステルが挙げられ、本発明の化合物中のいずれかのカルボキシ基において生成してよい。
ヒドロキシ基を含む本発明の化合物のインビボ切断可能なエステルは、例えば、ヒトまたは動物内において切断されて親ヒドロキシ基を生成する薬剤的に許容可能なエステルである。ヒドロキシに適切な薬剤的に許容可能なエステルとしては、C1~C6-アシルエステル、例えば、アセチルエステル;ならびにフェニル基がアミノメチルまたはN置換モノ-もしくはジ-C1~C6アルキルアミノメチルで置換されていてよいベンゾイルエステル、例えば、4-アミノメチルベンゾイルエステルおよび4-N,N-ジメチルアミノメチルベンゾイルエステルが挙げられる。
本発明の好ましいプロドラッグとしては、アセチルオキシ誘導体およびカルボネート誘導体が挙げられる。例えば、式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物のヒドロキシ基は、-O-CORiまたは-O-C(O)ORi(式中、Riは非置換または置換C1~C4アルキルである)としてプロドラッグ中に存在することができる。アルキル基上の置換基は、上記定義の通りである。好ましくは、Ri中のアルキル基は非置換であり、好ましくはメチル、エチル、イソプロピルまたはシクロプロピルである。
本発明の他の好ましいプロドラッグとしては、アミノ酸誘導体が挙げられる。適切なアミノ酸としては、これらのC(O)OH基を介して式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物と結合したα-アミノ酸が挙げられる。かかるプロドラッグは、インビボで切断して、ヒドロキシ基を有する式Iの化合物を生成する。したがって、好ましくは、かかるアミノ酸基は、ヒドロキシ基が最終的に必要とされる式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの位置に使用される。したがって、本発明のこの実施形態の例示的プロドラッグは、式-OC(O)-CH(NH2)Rii(式中、Riiはアミノ酸側鎖である)の基を有する式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物である。好ましいアミノ酸としては、グリシン、アラニン、バリンおよびセリンが挙げられる。アミノ酸を官能化することもでき、例えば、アミノ基をアルキル化することができる。適切な官能化アミノ酸は、N,N-ジメチルグリシンである。好ましくは、アミノ酸は、バリンである。
本発明の他の好ましいプロドラッグとしては、ホスホロアミデート誘導体が挙げられる。ホスホロアミデートプロドラッグの様々な形態は、当技術分野において公知である。かかるプロドラッグの例については、Serpi et al.,Curr.Protoc.Nucleic Acid Chem.2013,Chapter 15,Unit 15.5およびMehellouら,ChemMedChem,2009,4 pp.1779-1791参照。適切なホスホロアミデートとしては、これらの-OH基を介して式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物と結合した(フェノキシ)-α-アミノ酸が挙げられる。かかるプロドラッグは、インビボで切断して、ヒドロキシ基を有する式Iの化合物を生成する。したがって、好ましくは、かかるホスホロアミデート基は、ヒドロキシ基が最終的に必要とされる式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの位置に使用される。したがって、本発明のこの実施形態の例示的プロドラッグは、式-OP(O)(ORiii)Rivの基を有する式Iまたは式IIまたは式IIIまたは式IVの化合物であって、前記式中、Riiiはアルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rivは、式-NH-CH(Rv)C(O)ORvi(式中、Rvはアミノ酸側鎖であり、Rviはアルキル、シクロアルキル、アリールまたはヘテロシクリルである)の基である。好ましいアミノ酸としては、グリシン、アラニン、バリンおよびセリンが挙げられる。好ましくは、アミノ酸は、アラニンである。Rvは、好ましくはアルキルであり、最も好ましくはイソプロピルである。
本発明の主題は、本発明の化合物の製造方法である。したがって、本発明の主題は、下式Vの化合物と下式VIの化合物との反応による、本発明に記載の式Iの化合物の製造方法である。
Figure 2022506351000008
式中、R1は上記に定義される。
Figure 2022506351000009
式中、R2およびR3は、上記定義の通りである。
以下の実施例を参照して、本発明を説明する。これらの実施例は、例証する目的だけで提供し、本発明はこれらの実施例に限定されないが、本明細書に提供されている教示の結果として明白である全ての変化形をむしろ包含する。
HBVコアタンパク質モジュレーターを、いくつかの方法で製造することができる。スキーム1~9は、この応用の目的のためこれらの製造に使用される主要経路を図示する。当業者にとって、これらの中間体の製造および実施例を達成するだろう他の方法があることは明白であろう。
次の略語を使用する:
A - DNA 核酸アデニン
ACN - アセトニトリル
Ar - アルゴン
BODIPY-FL - 4,4-ジフルオロ-5,7-ジメチル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸(蛍光色素)
Boc - tert-ブトキシカルボニル
BnOH - ベンジルアルコール
n-BuLi - n-ブチルリチウム
t-BuLi - t-ブチルリチウム
C - DNA 核酸シトシン
CC50 - 50%細胞毒性濃度
CDI - 1,1’-カルボニルジイミダゾール
CO2 - 二酸化炭素
CuCN - シアン化銅(I)
DCE - ジクロロエタン
DCM - ジクロロメタン
デス-マーチンペルヨージナン - 1,1,1-トリアセトキシ-1,1-ジヒドロ-1,2-ベンゾヨードキソール-3(1H)-オン
DIPEA - ジイソプロピルエチルアミン
DIPE - ジイソプロピルエーテル
DMAP - 4-ジメチルアミノピリジン
DMF - N,N-ジメチルホルムアミド
DMP - デス-マーチンペルヨージナン
DMSO - ジメチルスルホキシド
DNA - デオキシリボ核酸
DPPA - ジフェニルホスホリルアジド
DTT - ジチオスレイトール
Ec50 - 50%効果濃度
EDCI - N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド塩酸塩
Et2O - ジエチルエーテル
EtOAc - 酢酸エチル
EtOH - エタノール
FL - - フルオレセイン標識化5’末端
NEt3 - トリエチルアミン
ELS - 蒸発光散乱
g - グラム
G - DNA 核酸塩基グアニン
HBV - B型肝炎ウイルス
HATU - ヘキサフルオロリン酸2-(1H-7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム
HCl - 塩酸
HEPES - 4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸
HOAt - 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBt - 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC - 高速液体クロマトグラフィー
IC50 - 50%阻害濃度
LC640- - 蛍光色素LightCycler(登録商標) Red 640を用いた3’末端修飾
LC/MS - 液体クロマトグラフィー/質量分析
LiAlH4 - 水素化アルミニウムリチウム
LiOH - 水酸化リチウム
MeOH - メタノール
MeCN - アセトニトリル
MgSO4 - 硫酸マグネシウム
mg - ミリグラム
min - 分
mol - モル
mmol - ミリモル
mL - ミリリットル
MTBE - メチルtert-ブチルエーテル
2 - 窒素
Na2CO3 - 炭酸ナトリウム
NaHCO3 - 炭酸水素ナトリウム
Na2SO4 - 硫酸ナトリウム
NdeI - CA^TATG部位を認識する制限酵素
NEt3 - トリエチルアミン
NaH - 水素化ナトリウム
NaOH - 水酸化ナトリウム
NH3 - アンモニア
NH4Cl - 塩化アンモニウム
NMR - 核磁気共鳴
PAGE - ポリアクリルアミドゲル電気泳動
PCR - ポリメラーゼ連鎖反応
qPCR - 定量的PCR
Pd/C - パラジウム炭素
-PH - 3’末端リン酸修飾
pTSA - 4-トルエンスルホン酸
Rt - 保持時間
r.t. - 室温
sat. - 飽和水溶液
SDS - ドデシル硫酸ナトリウム
SI - 選択指数(=CC50/EC50
STAB - トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム
T - DNA 核酸塩基チミン
TBAF - フッ化テトラブチルアンモニウム
TFA - トリフルオロ酢酸
THF - テトラヒドロフラン
TLC - 薄層クロマトグラフィー
Tris - トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン
XhoI - C^TCGAG部位を認識する制限酵素
好ましい実施形態では、式Iの化合物を、下記一般的スキーム1に示されているように製造することができる。
Figure 2022506351000010
文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いた、例えば、フェニルイソシアネートを用いた、イソシアネートと適切なアミン(例えば、適切に置換された4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン)とのカップリングは、式Iの化合物をもたらす。
好ましい実施形態では、式Iの化合物を、下記一般的スキーム2に示されているように製造することができる。
Figure 2022506351000011
文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いた、例えば、N-フェニルカルバミン酸フェニルを用いた、カルバミン酸フェニルと適切なアミン(例えば、適切に置換された4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン)とのカップリングは、式Iの化合物をもたらす。
さらなる実施形態では、式IIの化合物の合成は、一般的スキーム3に従う。
Figure 2022506351000012
文献の公知の方法により、工程1において、一般的スキーム3に記載されている一般構造1を有する化合物をアシル化する(P.N.Collierら,J.Med.Chem.,2015,58,5684-5688)。窒素保護基の工程2の脱保護基(A.Isidro-Llobetら,Chem.Rev.,2009,109,2455-2504)は、例えば、HClを用いて、これに限定されないがBocとして引き抜かれ、一般構造物3のアミンを得る。文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いて、例えば、ソシアネートまたは活性カルバメートを用いた工程3におけるカップリングにより、式IIの化合物を得る。
別の実施形態では、式IIの化合物の代替合成は、一般的スキーム4に従う。
Figure 2022506351000013
文献の公知の方法により、工程1において、一般的スキーム4に記載されている一般構造1を有する化合物を、例えば、イソシアネートを用いて誘導して(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)、一般構造2の化合物を得る。工程2において、例えば、酸塩化物を用いたアシル化(P.N.Collierら,J.Med.Chem.,2015,58,5684-5688)により、式IIの化合物を得る。
別の実施形態では、式IIIの化合物の代替合成は、一般的スキーム5に従う。
Figure 2022506351000014
文献の公知の方法により、工程1において、一般的スキーム5に記載されている一般構造1を有する化合物をアシル化する(J.Inoueら,Bioorg.Med.Chem.,2000,8,2167-2173)。工程2において、窒素保護基の脱保護(A.Isidro-Llobetら,Chem.Rev.,2009,109,2455-2504)は、例えば、HClを用いて、これに限定されないがBocとして引き抜かれ、一般構造物3のアミンを得る。文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いて、例えば、ソシアネートまたは活性カルバメートを用いた工程3におけるカップリングにより、式IIIの化合物を得る。
別の実施形態では、式IIIの化合物の代替合成は、一般的スキーム6に従う。
Figure 2022506351000015
文献の公知の方法により、工程1において、一般的スキーム6に記載されている一般構造1を有する化合物を、例えば、イソシアネートを用いて文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法でカップリングして、一般構造2の化合物を得る。工程2において、例えば、塩化スルホニルを用いたスルホン化(J.Inoueら,Bioorg.Med.Chem.,2000,8,2167-2173)により、式IIIの化合物を得る。
別の実施形態では、式IVの化合物の合成は、一般的スキーム7に従う。
Figure 2022506351000016
一般的スキーム7に示されている化合物1を、ザントマイヤー反応で臭化物2に転化する(X.Caoら,J.Med.Chem.,2014,57,3687-3706)。工程2において、窒素保護基の脱保護(A.Isidro-Llobetら,Chem.Rev.,2009,109,2455-2504)は、例えば、TFAを用いて、(これに限定されないがBocとして)引き抜かれ、一般構造物3のアミンを得る。文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いて、例えば、フェニルイソシアネートを用いた工程3におけるカップリングにより、一般構造4を有する化合物を得る。文献の公知の方法により、一般構造4を有する化合物を、工程4において、アミノ化して(国際公開第2014/113191号)、式IVの化合物を得る。
別の好ましい実施形態では、式IVの化合物の合成は、一般的スキーム8に従う。
Figure 2022506351000017
一般的スキーム8に示されている化合物1を、ザントマイヤー反応で一般構造2の臭化物に転化する(X.Caoら,J.Med.Chem.,2014,57,3687-3706)。一般的スキーム8に記載されている化合物2を、工程2においてアミノ化して(国際公開第2014/113191号)、一般構造3を有する化合物を得る。工程3において、窒素保護基の脱保護(A.Isidro-Llobetら,Chem.Rev.,2009,109,2455-2504)は、例えば、HClを用いて、これに限定されないがBocとして引き抜かれ、一般構造物3のアミンを得る。文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いて、例えば、フェニルイソシアネートを用いた工程4におけるカップリングにより、式IVの化合物を得る。
別の好ましい実施形態では、式IVの化合物の合成は、一般的スキーム9に従う。
Figure 2022506351000018
一般的スキーム9に示されているケトン1を臭素化して、一般構造2のα-ブロモ-ケトンを得る(Provinsら,ChemMedChem 2012,7(12)pp.2087-2092)。工程2において、チオウレアとの縮合により、一般構造3の化合物を得る。工程3において、窒素保護基の脱保護(A.Isidro-Llobetら,Chem.Rev.,2009,109,2455-2504)は、例えば、HClを用いて、これに限定されないがBocとして引き抜かれ、一般構造物4のアミンを得る。文献(Pearson,A.J.;Roush,W.R.;Handbook of Reagents for Organic Synthesis,Activating Agents and Protecting Groups)において公知の方法を用いて、例えば、フェニルイソシアネートを用いた工程4におけるカップリング反応により、式IVの化合物を得る。
一般手順-チオウレア類の合成
Figure 2022506351000019
0℃(氷浴)において無水THF(10mL)中アルゴン雰囲気下、対応するアミン塩酸塩(6.97mmol、1.0当量)の溶液に、トリエチルアミン(7.66mmol、1.1当量)を添加した。得られた混合物を10分間撹拌し、次いで、ベンゾイルイソチオシアネート(7.66mmol、1.1当量)を添加した。氷浴を取り除いた後、反応混合物を室温まで温まるままにして、一夜撹拌した。反応完了後、溶液を減圧下で濃縮し、残渣を水(5mL)およびメタノール(5mL)の混合物中に再懸濁した。炭酸カリウム(15.33mmol、2.2当量)を得られた懸濁液に添加した。混合物を室温で一夜撹拌し、減圧下で濃縮(酢酸エチルとの共沸蒸発)した。得られた固体を、1:1 DCM/MeOH(150mL)に再懸濁して、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、粗チオウレアを得て、これをRP-HPLCによりさらに精製した。
次のチオウレアを、上記のように製造した。
1-(3,3-ジフルオロシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000020
収率725.0mg(62.6%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.48(m,2H),2.90(m,2H),4.37(m,1H),6.93(m,1H),7.44(m,1H),7.97(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値167.0;実測値167.2;Rt=0.72分。
1-((1r,3r)-3-フルオロシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000021
収率120.7mg(16.8%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.28(m,2H),2.43(m,2H),4.61(m,1H),5.16(m,1H),6.96(m,1H),7.52(m,1H),8.03(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値149.0;実測値149.0;Rt=0.49分。
1-(2,2-ジフルオロシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000022
収率50.4mg(41.4%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.56(m,1H),2.15(m,1H),2.30(m,2H),5.18(m,1H),7.23(m,2H),8.02(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値167.0;実測値166.9;Rt=0.71分。
1-(3,3-ジフルオロ-1-メチルシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000023
収率415.0mg(72%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.59(s,3H),2.63(m,2H),2.90(q,2H),6.78(m,2H),7.93(s,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値181.0;実測値181.2;Rt=0.87分。
1-(3,3-ジフルオロ-1-(ヒドロキシメチル)シクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000024
収率184.0mg(36.2%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.75(m,4H),3.68(m,2H),5.22(m,1H),6.96(m,2H),7.91(s,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値197.0;実測値197.2;Rt=0.79分。
1-(3,3-ジフルオロ-1-(メトキシメチル)シクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000025
収率325.0mg(38.7%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.78(m,4H),3.34(m,3H),3.75(m,2H),6.90(m,2H),7.95(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値211.0;実測値211.0;Rt=0.90分。
1-(1-(トリフルオロメチル)シクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000026
収率94.0mg(83.2%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.89(m,2H),2.44(m,2H),2.52(m,2H),8.19(m,3H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値199.0;実測値199.0;Rt=0.69分。
1-(1-(メトキシメチル)シクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000027
収率515.0mg(44.8%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.79(m,2H),2.16(m,4H),3.35(s,3H),3.77(m,2H),6.59(m,2H),7.55(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値175.0;実測値175.2;Rt=0.79分。
1-(1-(メトキシメチル)シクロプロピル)チオウレア
Figure 2022506351000028
収率1.11g(94.9%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)0.79(m,4H),3.11(s,3H),3.31(m,2H),6.80(m,1H),7.50(m,1H),7.86(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値161.1;実測値161.1;Rt=0.62分。
1-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)チオウレア
Figure 2022506351000029
収率405.0mg(35.5%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.11(m,2H),1.26(m,2H),7.13(m,1H),7.94(m,1H),8.39(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値185.0;実測値185.2;Rt=0.63分。
1-((3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メチル)チオウレア
Figure 2022506351000030
収率35.7%。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.42(m,2H),2.74(m,2H),3.60(m,2H),7.26(m,2H),7.76(m,2H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値197.0;実測値197.0;Rt=0.69分。
1-((3,3-ジフルオロシクロブチル)メチル)チオウレア
Figure 2022506351000031
収率169.1mg(24.7%)。
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ(ppm)2.29(m,2H),2.48(m,1H),2.74(m,2H),3.56(m,2H),5.80(m,2H),6.26(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値181.0;実測値181.0;Rt=0.81分。
N-メチル-1-(チオウレイドメチル)シクロブタンカルボキサミド
Figure 2022506351000032
収率79.2mg(17.6%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.70(m,2H),1.88(m,2H),2.17(m,2H),2.61(s,3H),3.75(m,2H),7.09(m,2H),7.29(m,1H),7.67(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値202.1;実測値202.2;Rt=0.68分。
1-((1-メトキシシクロブチル)メチル)チオウレア
Figure 2022506351000033
収率97.0mg(64.1%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.56(m,1H),1.62(m,1H),1.82(m,2H),2.02(m,2H),3.09(s,3H),3.66(d,2H),7.05(m,2H),7.39(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値175.1;実測値175.2;Rt=0.87分。
1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)チオウレア
Figure 2022506351000034
収率192.5mg,(40.4%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.05(s,6H),2.38(m,1H),6.76(m,2H),8.25(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値143.0;実測値143.0;Rt=0.77分。
1-((1s,3s)-3-ヒドロキシ-3-メチルシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000035
収率190.0mg(32.6%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)1.89(m,4H),2.27(m,3H),4.04(m,1H),4.92(m,1H),6.84(m,2H),7.80(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値161.0;実測値161.1;Rt=0.49分。
1-((1r,3r)-3-メトキシシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000036
収率57.8mg(49.8%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.18(m,4H),3.11(s,3H),3.89(m,1H),4.48(m,1H),6.88(m,1H),7.37(m,1H),7.92(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値161.0;実測値161.2;Rt=0.62分。
1-((1s,3s)-3-メトキシシクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000037
収率57.8mg(49.8%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.58(m,2H),3.10(s,3H),3.54(m,1H),4.10(m,1H),6.87(m,1H),7.39(m,1H),7.90(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値161.0;実測値161.0;Rt=0.68分。
1-(3-(ジフルオロメトキシ)シクロブチル)チオウレア
Figure 2022506351000038
収率121.0mg(14.4%)。
1H NMR(500MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.06(m,2H),2.26(m,1H),2.68(m,2H),4.32(m,2H),6.61(m,1H),7.96(m,2H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値197.0;実測値197.0;Rt=0.81分。
1-(3-シアノビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)チオウレア
Figure 2022506351000039
収率78.4mg(11.2%)。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ(ppm)2.56(m,6H),7.20(m,2H),8.46(s,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値168.0;実測値168.0;Rt=0.75分。
1-(2-シクロプロピル-2,2-ジフルオロエチル)チオウレア
Figure 2022506351000040
収率110.0mg(20.5%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)0.64(m,4H),1.27(m,1H),4.04(m,2H),6.16(m,2H),6.83(m,1H)。
LCMS(ESI):[M+H]+ m/z:計算値181.0;実測値181.0;Rt=0.90分。
化合物同定-NMR
いくつかの化合物について、プロトン用に400MHzおよび炭素用に100MHzで運転して5mm逆三重共鳴プローブヘッドを装備したBruker DPX400分光計を用いて、NMRスペクトルを記録した。重水素化溶媒は、クロロホルム-d(重水素化クロロホルム、CDCl3)またはd6-DMSO(重水素化DMSO、d6-ジメチルスルホキシド)であった。化学シフトは、内部標準として使用したテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で報告している。
化合物同定-HPLC/MS
いくつかの化合物について、次の分析方法を用いて、LC-MSスペクトルを記録した。
方法A
カラム-逆相Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、3.5ミクロン)
流量-0.8mL/分、25℃
溶離液A-95%アセトニトリル+5% 10mM炭酸アンモニウム水溶液(pH9)
溶離液B-10mM炭酸アンモニウム水溶液(pH9)
直線勾配 t=0分 5%A、t=3.5分 98%A、t=6分 98%A
方法A2
カラム-逆相Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、3.5ミクロン)
流量-0.8mL/分、25℃
溶離液A-95%アセトニトリル+5% 10mM炭酸アンモニウム水溶液(pH9)
溶離液B-10mM炭酸アンモニウム水溶液(pH9)
直線勾配 t=0分 5%A、t=4.5分 98%A、t=6分 98%A
方法B
カラム-逆相Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、3.5ミクロン)
流量-0.8mL/分、35℃
溶離液A-アセトニトリル中の0.1%ギ酸溶液
溶離液B-0.1%ギ酸水溶液
直線勾配 t=0分 5%A、t=3.5分 98%A、t=6分 98%A
方法B2
カラム-逆相Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、3.5ミクロン)
流量-0.8mL/分、40℃
溶離液A-アセトニトリル中の0.1%ギ酸溶液
溶離液B-0.1%ギ酸水溶液
直線勾配 t=0分 5%A、t=4.5分 98%A、t=6分 98%A
方法C
カラム-逆相Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、3.5ミクロン)
流量-1mL/分、35℃
溶離液A-アセトニトリル中の0.1%ギ酸溶液
溶離液B-0.1%ギ酸水溶液
直線勾配 t=0分 5%A、t=1.6分 98%A、t=3分 98%A
方法D
カラム-Phenomenex Gemini NX C18(50×2.0mm、3.0ミクロン)
流量-0.8mL/分、35℃
溶離液A-95%アセトニトリル+5% 10mM重炭酸アンモニウム水溶液
溶離液B-10mM重炭酸アンモニウム水溶液 pH=9.0
直線勾配 t=0分 5%A、t=3.5分 98%A、t=6分 98%A
方法E
カラム-Phenomenex Gemini NX C18(50×2.0mm、3.0ミクロン)
流量-0.8mL/分、25℃
溶離液A-95%アセトニトリル+5% 10mM重炭酸アンモニウム水溶液
溶離液B-10mM重炭酸アンモニウム水溶液(pH9)
直線勾配 t=0分 5%A、t=3.5分 30%A、t=7分 98%A、t=10分 98%A
方法F
カラム-Waters XSelect HSS C18(150×4.6mm、3.5ミクロン)
流量-1.0mL/分、25℃
溶離液A-アセトニトリル中の0.1%TFA溶液
溶離液B-0.1%TFAの水溶液
直線勾配 t=0分 2%A、t=1分 2%A、t=15分 60%A、t=20分 60%A
方法G
カラム-Zorbax SB-C18 1.8μm 4.6×15mm Rapid Resolutionカートリッジ(PN821975-932)
流量-3mL/分
溶離液A-アセトニトリル中の0.1%ギ酸溶液
溶離液B-0.1%ギ酸水溶液
直線勾配 t=0分 0%A、t=1.8分 100%A
方法H
カラム-Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、2.5ミクロン)
流量-0.6mL/分
溶離液A-アセトニトリル中の0.1%ギ酸溶液
溶離液B-0.1%ギ酸水溶液
直線勾配 t=0分 5%A、t=2.0分 98%A、t=2.7分 98%A
方法J
カラム-逆相Waters Xselect CSH C18(50×2.1mm、2.5ミクロン)
流量-0.6mL/分
溶離液A-100%アセトニトリル
溶離液B-10mM重炭酸アンモニウム水溶液(pH7.9)
直線勾配 t=0分 5%A、t=2.0分 98%A、t=2.7分 98%A
以下の例は、本発明のいくつかの具体的な化合物の製造および特性を例証する。
実施例1
2-アミノ-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000041
Rt(方法A)2.95分、m/z 327/329[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.79(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.42(ddd,J=9.1,4.4,2.7Hz,1H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),6.82(s,2H),4.47-4.40(m,2H),3.75-3.67(m,2H),2.56-2.51(m,2H)。
実施例2
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000042
工程1:2-(((1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブチル)アミノ)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル(1.77g、5.44mmol)に、ジオキサン中の4M HCl(15mL、60mmol)を添加した。混合物を室温で4時間撹拌し、次いで、真空で濃縮した。残渣をトルエン(2回)およびCH2Cl2でストリップして、1.54グラムの白色固体を得て、これをさらに精製することなく使用した。
工程2:無水N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の(1r,3r)-3-((4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピラジン-2-イル)アミノ)シクロブタン-1-オール塩酸塩(50mg、0.191mmol)およびDIPEA(0.167mL、0.955mmol)の溶液に、2-クロロ-1-フルオロ-4-イソシアナトベンゼン(0.024mL、0.191mmol)を添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、水を添加した。生成物をEtOAc(2×4mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩水(3×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮して、褐色油状物を得た。Et2Oで粉砕して、オフホワイトの固体を得て、これをHPLCにより精製して、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミドを白色固体(12mg、収率16%)として得た。
Rt(方法B)2.37分、m/z 397/399[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.80(s,1H),7.79-7.69(m,2H),7.42(ddd,J=9.1,4.4,2.6Hz,1H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),5.04(m,1H),4.45(d,J=1.9Hz,2H),4.28(q,J=6.0Hz,1H),4.00(q,J=6.1Hz,1H),3.71(t,J=5.7Hz,2H),2.55(t,J=3.8Hz,2H),2.14(t,J=6.1Hz,4H)。
実施例3
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[1-(ヒドロキシメチル)シクロブチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000043
Rt(方法A)3.15分、m/z 411/413[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.81(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6 Hz,1H),7.57(s,1H),7.45-7.39(m,1H),7.29(t,J=9.1 Hz,1H),4.96(t,J=5.6 Hz,1H),4.46-4.41(m,2H),3.75-3.67(m,2H),3.62(d,J=5.6 Hz,2H),2.55-2.51(m,2H),2.14-2.04(m,4H),1.89-1.75(m,1H),1.75-1.65(m,1H)。
実施例4
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-[(オキソラン-3-イル)アミノ]-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000044
Rt(方法A)3.01分、m/z 397/399[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.81(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.70(d,J=6.2Hz,1H),7.46-7.38(m,1H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),4.48-4.42(m,2H),4.19(s,1H),3.84-3.75(m,2H),3.75-3.64(m,3H),3.56(dd,J=9.0,3.4Hz,1H),2.60-2.53(m,2H),2.20-2.05(m,1H),1.86-1.74(m,1H)。
実施例5
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(オキソラン-3-イル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000045
Rt(方法A)3.06分、m/z 411/413[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.81(s,1H),7.75(dd,J=7.0,2.7Hz,1H),7.63-7.57(m,1H),7.45-7.38(m,1H),7.33-7.25(m,1H),4.47-4.41(m,2H),3.76-3.65(m,4H),3.65-3.56(m,1H),3.42(dd,J=8.6,5.4Hz,1H),3.19-3.12(m,2H),2.59-2.52(m,2H),2.46-2.43(m,1H),1.98-1.90(m,1H),1.61-1.49(m,1H)。
実施例6
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000046
Rt(方法B)2.51分、m/z 411/413[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.79(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.45-7.37(m,2H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),5.27(s,1H),4.43(t,J=2.0Hz,2H),3.72(t,J=5.7Hz,2H),2.56-2.51(m,2H),2.05-1.85(m,4H),1.68-1.57(m,1H),1.52-1.39(m,1H)。
実施例7
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000047
Rt(方法B)2.44分、m/z 425/427[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.81(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.51-7.38(m,2H),7.30(t,J=9.1Hz,1H),4.42(m,3H),3.78-3.43(m,4H),2.53-2.51(m,2H),1.81-1.33(m,8H)。
実施例8
N-{5-[(3-クロロ-4-フルオロフェニル)カルバモイル]-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル}-1-メチルピペリジン-4-カルボキサミドギ酸塩
Figure 2022506351000048
Rt(方法B)2.39分、m/z 452/454[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.00(s,1H),8.86(s,1H),8.21(s,1H),7.75(m,1H),7.43(m,1H),7.30(t,J=9.1Hz,1H),4.61(m,2H),3.78(t,J=5.7Hz,2H),2.82(m,2H),2.70(t,J=5.9Hz,2H),2.41(m,1H),2.18(s,3H),1.90(m,2H),1.82-1.70(m,2H),1.63(m,2H)。
実施例9
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000049
工程1:エタノール(2mL)中の1-((3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メチル)チオウレア(0.050g、0.255mmol)の溶液を、3-ブロモ-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.071g、0.255mmol)および重炭酸ナトリウム(0.032g、0.382mmol)に添加した。混合物を75℃で撹拌した。混合物を室温まで冷却して、濃縮した。残渣を、水とジクロロメタンにより分配した。有機層を相分離器により集め、濃縮して、2-{[(3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボン酸tert-ブチルを白色固体(104mg、収率約100%)として得た。
工程2:2-(((3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メチル)アミノ)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル(0.104g、0.277mmol)を、ジオキサン中の4M HCl(2mL、8.00mmol)に溶解し、1時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、残渣を無水N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.154mL、1.108mmol)を添加し、次いで、2-クロロ-1-フルオロ-4-イソシアナトベンゼン(0.035ml、0.277mmol)を添加した。混合物をろ過し、HPLCにより精製して、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミドをオフホワイトの固体(49mg、収率40%)として得た。
Rt(方法H)1.1分、m/z 446/448[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.81(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.62(t,J=5.9Hz,1H),7.42(ddd,J=9.1,4.3,2.7Hz,1H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),5.80(s,1H),4.48-4.40(m,2H),3.76-3.68(m,2H),3.45-3.38(m,2H),2.83-2.69(m,2H),2.58-2.47(m,4H)。
実施例10
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(オキソラン-3-アミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000050
Rt(方法A)2.98分、m/z 425/427[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.14(s,1H),8.85(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.58-7.36(m,1H),7.30(t,J=9.1Hz,1H),4.62(s,2H),3.91(t,J=8.2Hz,1H),3.87-3.59(m,5H),3.29-3.15(m,1H),2.78-2.60(m,2H),2.23-1.96(m,2H)。
実施例11
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(オキサン-4-アミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000051
工程1:塩化チオニル(2mL、27.4mmol)中のテトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボン酸(100mg、0.768mmol)の混合物を、2時間還流(75℃)加熱した。次いで、混合物を濃縮し、残渣をトルエン(1mL)に再溶解した。チオウレア(292mg、3.84mmol)を添加し、混合物を2時間加熱(110℃)した。混合物を冷却し、室温で一夜撹拌し、次いで、濃縮した。生成物をEtOAcで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮して、(オキサン-4-カルボニル)チオウレアを黄色固体(88mg、収率28%)として得た。
工程2:エタノール(5mL)中の3-ブロモ-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(191mg、0.685mmol)および(オキサン-4-カルボニル)チオウレア(129mg、0.685mmol)の混合物に、重炭酸ナトリウム(86mg、1.028mmol)を添加した。混合物を80℃で一夜撹拌し、冷却し、真空で濃縮した。CH2Cl2を添加し、固形物をろ過により取り出し、CH2Cl2でリンスした。ろ液を真空で濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン中30~100%EtOAc)を用いて精製して、2-(オキサン-4-アミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボン酸tert-ブチルを黄色泡状物(103mg、収率41%)として得た。
工程3:2-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル(103mg、0.280mmol)およびジオキサン中の4M HCl(2ml、8.00mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した(s1)。混合物を真空で濃縮し、トルエン(2回)およびEtOAcでストリップした。残渣(N-(4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピラジン-2-イル)テトラヒドロ-2H-ピラン-4-カルボキサミド塩酸塩、88mg、0.290mmol)に、無水N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)、2-クロロ-1-フルオロ-4-イソシアナトベンゼン(0.036mL、0.290mmol)およびトリエチルアミン(0.202mL、1.448mmol)を添加した。混合物を室温で一夜撹拌した。数滴の水を添加し、得られた溶液を逆相クロマトグラフィーにより精製して、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(オキサン-4-アミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミドを白色固体(33mg、収率25%)として得た。
Rt(方法B)3.12分、m/z 439/441[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.02(s,1H),8.86(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.48-7.38(m,1H),7.30(t,J=9.1Hz,1H),4.62(s,2H),3.96-3.84(m,2H),3.78(t,J=5.7Hz,2H),3.41-3.34(m,1H),3.31-3.19(m,1H),2.82-2.64(m,3H),1.79-1.53(m,4H)。
実施例12
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1-ヒドロキシシクロプロピル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000052
Rt(方法B)2.46分、m/z 397/399[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.79(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.50(t,J=5.6Hz,1H),7.42(ddd,J=9.1,4.3,2.7Hz,1H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),5.42(s,1H),4.46-4.41(m,2H),3.75-3.68(m,2H),3.38-3.33(m,2H),2.57-2.51(m,2H),0.58-0.49(m,4H)。
実施例13
N-(4-フルオロ-3-メチルフェニル)-2-{[(1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000053
2下のジクロロメタン(1mL)中のCDI(0.059g、0.363mmol)の溶液に、ジクロロメタン(1mL)中の4-フルオロ-3-メチルアニリン(0.045g、0.363mmol)の溶液を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで、ジクロロメタン(2mL)中の1-(((4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピラジン-2-イル)アミノ)メチル)シクロブタン-1-オール塩酸塩(0.100g、0.363mmol)の溶液を添加し、次いで、トリエチルアミン(0.111mL、0.798mmol)を添加した。窒素流下溶媒を除去し、残渣をHPLCにより精製して、N-(3-メチル-4-フルオロフェニル)-2-{[(1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミドを淡黄色固体(59mg、収率42%)として得た。
Rt(方法B)2.42分、m/z 391[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.56(s,1H),7.39(t,J=5.6Hz,1H),7.35(dd,J=7.1,2.8Hz,1H),7.29-7.22(m,1H),6.99(t,J=9.2Hz,1H),5.28(s,1H),4.46-4.38(m,2H),3.74-3.67(m,2H),3.32-3.28(m,2H),2.57-2.51(m,2H),2.21-2.14(m,3H),2.05-1.85(m,4H),1.67-1.56(m,1H),1.53-1.38(m,1H)。
実施例14
N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000054
2下のジクロロメタン(1mL)中のCDI(0.059g、0.363mmol)の溶液に、ジクロロメタン(1mL)中の5-アミノ-2-フルオロベンゾニトリル(0.049g、0.363mmol)の溶液を添加した。混合物を2時間撹拌し、次いで、ジクロロメタン(2mL)中の1-(((4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピラジン-2-イル)アミノ)メチル)シクロブタン-1-オール塩酸塩(0.100g、0.363mmol)の溶液を添加し、次いで、トリエチルアミン(0.111mL、0.798mmol)を添加した。窒素流下溶媒を除去し、残渣をHPLCにより精製して、N-(3-シアノ-4-フルオロフェニル)-2-{[(1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミドを淡黄色固体(50mg、収率34%)として得た。
Rt(方法B)2.37分、m/z 402[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.97(s,1H),7.95(dd,J=5.8,2.8Hz,1H),7.83-7.75(m,1H),7.47-7.38(m,2H),5.27(s,1H),4.48-4.42(m,2H),3.77-3.71(m,2H),3.34-3.32(m,2H),2.59-2.52(m,2H),2.05-1.86(m,4H),1.67-1.57(m,1H),1.51-1.39(m,1H)。
実施例15
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(4-ヒドロキシシクロヘキサンアミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000055
工程1:無水N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の4-ヒドロキシシクロヘキサン-1-カルボン酸(1g、6.94mmol)の溶液に、CDI(1.125g、6.94mmol)、次いで、チオウレア(1.056g、13.87mmol)を添加した。混合物を室温で2時間、次いで、50℃で3時間、次いで、80℃で一夜撹拌した。NaHCO3およびEtOAc(50mL)を添加した。層を分離し、水相をEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮して、湿った黄色固体物を得た。CH2Cl2を添加し、生成された沈殿物をろ過により取り除いた。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2中0~10%MeOH)により精製して、(4-ヒドロキシシクロヘキサンカルボニル)チオウレアを白色固体(74mg、収率5%)として得た。
工程2:3-ブロモ-4-オキソピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(120mg、0.430mmol)、(4-ヒドロキシシクロヘキサンカルボニル)チオウレア(87mg、0.430mmol)および重炭酸ナトリウム(54.2mg、0.645mmol)の混合物を、80℃で7時間撹拌した。反応混合物を冷却して、次いで、真空で濃縮した。CH2Cl2を添加し、溶液をろ過した。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(CH2Cl2中0~10%MeOH)により精製して、2-(4-ヒドロキシシクロヘキサンアミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボン酸tert-ブチルを無色泡状物(85mg、収率46%)として得た。
工程3:2-(4-ヒドロキシシクロヘキサン-1-カルボキサミド)-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-カルボン酸tert-ブチル(85mg、0.198mmol)に、ジオキサン中の4M HCl(2mL、8.00mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、真空で濃縮し、トルエン(2回)およびEtOAcと共沸蒸発させた。無水N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)中の得られた残渣(4-ヒドロキシ-N-(4,5,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-2-イル)シクロヘキサン-1-カルボキサミド塩酸塩)(63mg、0.198mmol)に、2-クロロ-1-フルオロ-4-イソシアナトベンゼン(0.025mL、0.198mmol)およびTEA(0.04mL、0.297mmol)を添加した。混合物を室温で一夜撹拌した。NaHCO3およびEtOAc(10mL)を添加した。層を分離し、水相をEtOAc(10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(3×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン中10~100%EtOAc)により精製して、N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(4-ヒドロキシシクロヘキサンアミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミドを白色固体(10mg、収率11%)として得た。
Rt(方法A)2.94分、m/z 453/455[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.92(s,1H),8.85(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6 Hz,1H),7.49-7.37(m,1H),7.30(t,J=9.1 Hz,1H),4.92-4.24(m,3H),3.78(t,J=5.7 Hz,2H),3.49-3.36(m,1H),2.69(t,J=5.7 Hz,2H),2.43-2.29(m,1H),1.96-1.69(m,4H),1.52-1.36(m,2H),1.21-1.06(m,2H)。
実施例16
N-[2-(ジフルオロメチル)ピリジン-4-イル]-2-{[(1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000056
Rt(方法A2)2.62分、m/z 396[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.32(s,1H),8.41(d,J=5.6Hz,1H),7.85(d,J=2.1Hz,1H),7.76(d,J=6.3Hz,1H),7.64(dd,J=5.6,2.1Hz,1H),6.85(t,J=55.2Hz,1H),5.04(d,J=5.5Hz,1H),4.52-4.45(m,2H),4.26(p,J=6.0Hz,1H),4.00(h,J=6.1Hz,1H),3.75(t,J=5.7Hz,2H),2.57(t,J=5.8Hz,2H),2.14(t,J=6.1Hz,4H)。
実施例17
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-シクロプロパンスルホンアミド-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000057
Rt(方法H)1.37分、m/z 431/433[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 12.48(s,1H),8.87(s,1H),7.73(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.48-7.37(m,1H),7.31(t,J=9.1Hz,1H),4.46-4.34(m,2H),3.75(t,J=5.6Hz,2H),2.61-2.52(m,3H),0.94-0.82(m,4H)。
実施例18
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-(1-メチルシクロプロパンスルホンアミド)-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000058
Rt(方法H)1.44分、m/z 445/447[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 12.77-12.15(m,1H),8.86(s,1H),7.73(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.44-7.37(m,1H),7.31(t,J=9.1Hz,1H),4.42-4.36(m,2H),3.74(t,J=5.7Hz,2H),2.56-2.52(m,2H),1.38(s,3H),1.19-1.11(m,2H),0.77-0.71(m,2H)。
実施例19
N-[2-(ジフルオロメチル)ピリジン-4-イル]-2-{[(1-ヒドロキシシクロブチル)メチル]アミノ}-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000059
Rt(方法A2)2.88分、m/z 410[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.32(s,1H),8.41(d,J=5.6Hz,1H),7.85(d,J=2.1Hz,1H),7.64(dd,J=5.8,2.0Hz,1H),7.43(t,J=5.6Hz,1H),6.85(t,J=55.2Hz,1H),5.28(s,1H),4.50-4.45(m,2H),3.75(t,J=5.7Hz,2H),3.32-3.29(m,2H),2.59-2.52(m,2H),2.04-1.85(m,4H),1.69-1.55(m,1H),1.50-1.40(m,1H)。
実施例20
N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-2-[(1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブタンアミド]-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000060
Rt(方法H)1.32分、m/z 425/427[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.87(s,1H),8.85(s,1H),7.74(dd,J=6.9,2.6Hz,1H),7.45-7.39(m,1H),7.29(t,J=9.1Hz,1H),5.15(d,J=6.2Hz,1H),4.64-4.58(m,2H),4.27(p,J=6.7Hz,1H),3.77(t,J=5.8Hz,2H),3.18-3.08(m,1H),2.68(t,J=5.9Hz,2H),2.40-2.31(m,2H),2.12-2.02(m,2H)。
実施例21
(6S)-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-6-メチル-2-[(1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブタンアミド]-4H,5H,6H,7H-[1,3]チアゾロ[5,4-c]ピリジン-5-カルボキサミド
Figure 2022506351000061
Rt(方法H)1.37分、m/z 439/441[M+H]+
1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.87(s,1H),8.80(s,1H),7.75(dd,J=6.9,2.6 Hz,1H),7.46-7.39(m,1H),7.29(t,J=9.1 Hz,1H),5.16(d,1H),5.02-4.93(m,1H),4.81(p,J=6.4 Hz,1H),4.33-4.23(m,1H),4.23-4.14(m,1H),3.19-3.10(m,1H),2.95-2.85(m,1H),2.43-2.31(m,2H),2.15-2.02(m,2H),1.12(d,J=6.7 Hz,3H)。
本発明の選択された化合物をカプシド集合およびHBV複製アッセイにおいて、下記に記載されているように評価し、これらの活性化合物の代表群を表1に示す。
生化学カプシドアセンブリアッセイ
アセンブリエフェクター活性のスクリーニングを、Zlotnickら.(2007)により公開された蛍光消光アッセイに基づいて行った。150位の固有のシステイン残基と融合されたN末端アセンブリドメインの149アミノ酸を含むC末端切断コアタンパク質は、pET発現システム(Merk Chemicals、独国ダルムシュタット)を用いてE.Coli内で発現された。コア二量体タンパク質の精製を、一連のサイズ排除クロマトグラフィー工程を用いて行った。要するに、NdeI/XhoIを発現プラスミドpET21bにクローン化されたコアタンパク質のコード配列を発現する1L BL21(DE3)Rosetta2培養液からの細胞ペレットを、氷上で1時間、天然溶解バッファー(nativelysisbuffer)(Qproteome Bacterial Protein Prep Kit;Qiagen、独国ヒルデン)で処理した。遠心分離工程後、上澄み液を、氷上で2時間撹拌しながら、23g/mlの固形硫酸アンモニウムで沈殿させた。さらに遠心分離後、得られたペレットをバッファーA(100mM Tris、pH7.5;100mM NaCl;2mM DTT)に溶解し、その後、バッファーA平衡CaptoCore700カラム(GE HealthCare、独国フランクフルト)にロードした。集合HBVカプシドを含むカラムフロースルーをバッファーN(50mM NaHCO3 pH9.6;5mM DTT)に対して透析を行った後、尿素を2Mの最終濃度に添加して、氷上1.5時間、カプシドをコア二量体に解離した。次いで、タンパク質様液を、1L Sephacryl S300カラムにロードした。バッファーNで溶離後、分画を含むコア二量体を、SDS-PAGEにより同定し、その後、プールして、50mM HEPES pH 7.5;5mM DTTに対して透析を行った。精製されたコア二量体の集合能力を向上するため、5M NaClの添加で始まり、上記サイズ排除クロマトグラフィーを含む集合および分解の第二回目を行った。最後のクロマトグラフィー工程から、分画を含むコア二量体をプールし、1.5~2.0mg/mlの濃度の一定分量で-80℃において貯蔵した。
標識化直前に、コアタンパク質を、20mMの最終濃度に新たに調製されたDTTの添加によって還元した。氷上で40分のインキュベーション後、保存用バッファーおよびDTTをSephadex G-25カラム(GE HealthCare、独国フランクフルト)および50mM HEPES、pH7.5を用いて除去あ。標識化のため、1.6mg/mlコアタンパク質を、1mMの最終濃度のBODIPY-FLマレイミド(Invitrogen、独国カールスルーエ)と共に4℃において暗所で一夜インキュベートした。標識化後、遊離染料を、Sephadex G-25カラムを用いて、さらなる脱塩工程によって除去した。標識化コア二量体を、4℃において一定分量で貯蔵した。二量体状態では、標識化コアタンパク質の蛍光シグナルは高く、コア二量体が高分子カプシド構造へ集合する間に消光する。50mM HEPES pH7.5および1.0~2.0μM標識化コアタンパク質を用いて、10μlの総アッセイ体積でブラック384ウェルマイクロタイタープレートにおいて、スクリーニングアッセイを行った。各スクリーニング化合物を、100μM、31.6μMまたは10μMの最終濃度において始まる0.5ログ単位段階希釈を用いて8つの異なる濃度で添加した。いずれの場合も、マイクロタイタープレート全体にわたるDMSO濃度は0.5%であった。集合反応は、最大消光シグナルの約25%まで集合過程を誘発する300μMの最終濃度までNaClを注入することによって開始した。反応開始6分後、Clariostarプレートリーダー(BMG Labtech、独国オルテンベルク)を用いて、477nmで励起して525nmの発光の蛍光シグナルを測定した。100%および0%集合として、2.5Mおよび0M NaClを含むコントロールHEPESバッファーを使用した。三重反復で3回実験を行った。Graph Pad Prism6ソフトウェア(GraphPad Software、米国ラホヤ)を用いて、EC50値を非線形回帰分析によって算出した。
HepAD38細胞の上澄み液からのHBV DNAの決定
高レベルのHBVウイルス粒子を分泌することが記載されている(Ladnerら.、1997)安定トランスフェクトされたセルラインHepAD38において、抗HBV活性を分析した。要するに、HepAD38細胞を、200μl維持培地中、37℃、5%CO2および95%湿度において培養し、該維持培地は50μg/mlペニシリン/ストレプトマイシン(Gibco、独国カールスルーエ)、2mM L-グルタミン(PAN Biotech、独国アイデンバッハ)、400μg/ml G418(AppliChem、独国ダルムシュタット)および0.3μg/mlテトラサイクリンを補足したダルベッコ変法イーグル培地/栄養混合物F-12(Gibco、独国カールスルーエ)、10%ウシ胎仔血清(PAN Biotech、独国アイデンバッハ)であった。細胞を1:5比で週1回継代培養したが、通常10回より多くは継代しなかった。アッセイのため、維持培地において、テトラサイクリンなしで、60,000細胞を96ウェルプレートの各ウェルに播種し、試験化合物の半ログ段階希釈で治療した。辺縁効果を最小にするため、プレートの外側36ウェルを使用しなかったが、アッセイ培地で充填した。各アッセイプレート上、ウイルスコントロール(未治療HepAD38細胞)の6ウェルおよび細胞コントロール(0.3μg/mlテトラサイクリンで治療されたHepAD38細胞)の6ウェルを、それぞれ、割り当てた。加えて、スクリーニング化合物の代わりにBAY41-4109、エンテカビル、およびラミブジンなどの参照阻害剤を含む1つのプレートセットを、各実験において調製した。概して、三重反復で3回実験を行った。6日目、100μlのろ過された細胞培養上澄み液からのHBV DNA(AcroPrep Advance 96Filter Plate、0.45μM Suporメンブレン、PALL GmbH、独国ドライアイヒ)を、製造者説明書に従ってMagNA Pure96 DNAおよびViral NA小容量キット(Roche Diagnostics、独国マンハイム)を用いてMagNa Pure LC装置で自動的に精製した。HBV DNAの相対複製数から、EC50値を算出した。要するに、HBV DNAを含む100μlの溶出物の5μlを、1μMアンチセンスプライマーtgcagaggtgaagcgaagtgcaca、0.5μMセンスプライマーgacgtcctttgtttacgtcccgtc、0.3μMハイブリダイゼーションプローブacggggcgcacctctctttacgcgg-FLおよび12.5μlの最終体積までのLC640-ctccccgtctgtgccttctcatctgc-PH(TIBMolBiol、独国ベルリン)と共にPCR LC480プローブマスターキット(Roche)に付した。下記のプロトコールを用いて、Light Cycler480レアルタイムシステム(Roche Diagnostics、独国マンハイム)で、PCRを行った:95℃で1分間のプレインキュベーション、増幅:40サイクル×(95℃で10秒、60℃で50秒、70℃で1秒)、40℃で10秒間の冷却。pCH-9/3091のHBVプラスミドDNA(Nassalら,1990,Cell 63:1357-1363)およびLightCycler480SW1.5ソフトウェア(Roche Diagnostics、独国マンハイム)を用いて、既知標準品に対してウイルス負荷を定量化し、GraphPad Prism6(GraphPad Software、米国ラホヤ)を用いた非線形回帰分析を使用して、EC50値を算出した。
細胞生存率アッセイ
AlamarBlue生存率アッセイを使用して、HBVゲノムの発現を遮断する0.3μg/mlテトラサイクリンの存在下、HepAD38細胞において細胞毒性を評価した。アッセイ条件およびプレートレイアウトは抗HBVアッセイと同様であったが、他のコントロールを使用した。各アッセイプレートにおいて、未治療HepAD38細胞を含む6ウェルを100%生存率コントロールとして使用し、アッセイ培地のみを充填された6ウェルを0%生存率コントロールとして使用した。加えて、60μM最終アッセイ濃度において始まるシクロヘキシミドのゲノム濃度系列を、各実験におけるポジティブコントロールとして使用した。6日のインキュベーション期間後、Alamar Blue Presto細胞生存率試薬(ThermoFisher、独国ドライアイヒ)を、アッセイプレートの各ウェルに1/11希釈で添加した。37℃で30~45分間のインキュベーション後、生細胞数に比例する蛍光シグナルを、それぞれ、励起フィルター550nmおよび発光フィルター595nmを有するTecan Spectrafluor Plusプレートリーダーを用いて読み取った。未治療コントロール(100%生存率)およびアッセイ培地(0%生存率)のパーセンテージにデータを正規化した後、非線形回帰分析およびGraphPad Prism6.0(GraphPad Software、米国ラホヤ)を用いて、CC50値を算出した。平均EC50値およびCC50値を使用して、各試験化合物の選択性指数(SI=CC50/EC50)を算出した。
表1:生化学および抗ウイルス活性
表1では、「+++」は、EC50<1μMを表し;「++」は、1μM<EC50<10μMを表し;「+」は、EC50<100μMを表す(細胞活性アッセイ)。
表1では、「A」は、IC50<5μMを表し;「B」は、5μM<IC50<10μMを表し;「C」は、IC50<100μMを表す(アセンブリアッセイ活性)。
Figure 2022506351000062
インビボ有効性モデル
抗ウイルス薬のHBV研究および前臨床試験は、ウイルスの狭い種および組織親和性、入手可能な感染症モデルの不足ならびにHBV感染症に完全に罹り易い唯一の動物であるチンパンジーの使用により課せられる制限によって限定される。代替の動物モデルは、HBV関連ヘパドナウイルスの使用に基づき、様々な抗ウイルス化合物は、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHV)感染マーモットまたはアヒルB型肝炎ウイルス(DHBV)感染アヒルまたはウーリーモンキーHBV(WM-HBV)感染ツパイア属において試験されてきた(Dandriら,2017,Best Pract Res Clin Gastroenterol 31,273-279の概要)。しかしながら、代替のウイルスの使用は、いくつかの制限を有する。例えば、最も遠い関連のDHBV間の配列相同性があり、HBVはほんの約40%でしかなく、これは、HAPファミリーのコアタンパク質アセンブリモディファイヤーがDHBVおよびWHVに対して不活性と思われるが、HBVを効果的に抑制したからである。マウスはHBVを許容しないが、主な努力は、ヒトHBVに対してトランスジェニックマウス(HBV tgマウス)の生成、マウスのHBVゲノムの水圧注入(HDI)またはヒト化肝臓および/もしくはヒト化免疫系を有するマウスの生成などのHBV複製および感染症のマウスモデルの開発、ならびに免疫コンピテントマウスへのHBVゲノムを含むアデノウイルス(Ad-HBV)またはアデノ随伴ウイルス(AAV-HBV)に基づくウイルスベクターの静脈内注射に集中してきた(Dandriら,2017,Best Pract Res Clin Gastroenterol 31,273-279の概要)。完全HBVゲノムに対してトランスジェニックマウスを使用して、マウス肝細胞の感染性HBVウイルスを産生する能力を実証することができた(Guidottiら,1995,J.Virol.,69:6158-6169)。トランスジェニックマウスはウイルスタンパク質に対して免疫寛容であり、HBV産生マウスにおいて肝損傷は観察されておらず、これらの試験は、HBVそれ自体は細胞傷害性ではない。ポリメラーゼ阻害薬およびコアタンパク質アセンブリモディファイヤーなどのいくつかの抗HBV薬の有効性を試験するために、HBVトランスジェニックマウスを使用し(Weberら,2002,Antiviral Research 54 69-78;Julanderら,2003,Antivir.Res.,59:155-161)、したがって、HBVトランスジェニックマウスは多くのタイプの前臨床抗ウイルスインビボ試験に充分適している。
Paulsenら,2015に記載されているように、2916/2917位にフレームシフト変異(GC)を有するPLOSone,10:e0144383 HBVトランスジェニックマウス(Tg[HBV1.3 fsX-3’5’])を使用して、インビボでのコアタンパク質アセンブリモディファイヤーの抗ウイルス活性を実証することができる。要するに、HBVトランスジェニックマウスを、実験前のqPCRによって血清中のHBV特異的DNAについてチェックした(セクション“Determination of HBV DNA from the supernatants of HepAD38 cells”参照)。各治療群は、血清ml当たり107~108ウイルス粒子の力価を有する約10週齢の5匹の雄および5匹の雌動物から成った。化合物を、2%DMSO/98%チロース(0.5%メチルセルロース/99.5%PBS)または50%PEG400などの適切な媒体中の懸濁液として製剤し、10日間に1日1~3回、動物に経口投与した。媒体はネガティブコントロールとなるが、適切な媒体中の1μg/kgエンテカビルはポジティブコントロールであった。イソフルラン気化器を使用して眼球後血液サンプリングによって血液を得た。最後の治療6時間後の末端心臓穿刺、血液または臓器を集めるため、マウスをイソフルランで麻酔し、その後、CO2暴露により屠殺した。眼球後(100~150μl)および心臓穿刺(400~500μl)血液サンプルを、それぞれ、Microvette 300 LHまたはMicrovette 500 LHに集め、遠心分離(10分、2000g、4℃)により血漿を分離した。肝組織を取り出し、液体N2に急速凍結した。全サンプルを、さらに使用するまで、-80℃で貯蔵した。ウイルスDNAを、50μl血漿または25mg肝組織から抽出し、製造者説明書に従って、DNeasy 96 Blood & Tissue Kit(Qiagen、独国ヒルデン)を使用して50μlのAEバッファー(血漿)またはDNeasy Tissue Kit(Qiagen、独国ヒルデン)を使用して320μl AEバッファー(肝組織)に溶出した。溶出ウイルスDNAを、製造者説明書に従って、LightCycler 480 Probes Master PCR Kit(Roche、独国マンハイム)を使用してqPCRに付して、HBV複製数を決定した。使用されたHBV特異的プライマーとしては、フォワードプライマー5’-CTG TAC CAA ACC TTC GGA CGG-3’、リバースプライマー5’-AGG AGA AAC GGG CTG AGG C-3’およびFAM標識化プローブFAM-CCA TCA TCC TGG GCT TTC GGA AAA TT-BBQであった。20μlの総体積を有する1つのPCR反応サンプルは、5μlのDNA溶出物および15μlのマスター混合物(フォワードプライマーの0.3μM、リバースプライマーの0.3μM、FAM標識化プローブの0.15μMを含む)を含んでいた。下記のプロトコールを用いて、Roche LightCycler1480でqPCRを行った:95℃で1分間プレインキュベーション、増幅:(95℃で10秒、60℃で50秒、70℃で1秒)×45サイクル、40℃で10秒間冷却。上記のように、標準曲線を作成した。全サンプルを二重反復で試験した。アッセイの検出限界は、約50HBV DNA複製物である(250~2.5×107複製物数の範囲の標準物を使用して)。HBV DNA複製物/10μl血漿またはHBV DNA複製物/100ng総肝臓DNA(ネガティブコントロールに正規化)として結果を表す。
複数の試験において、トランスジェニックマウスがインビボでの新規化学成分の抗ウイルス活性を証明する適切なモデルであるだけでなく、マウスのHBVゲノムの水圧注入の使用ならびにHBV陽性患者血清で感染された免疫不全ヒト肝臓キメラマウスの使用は、HBVを標的とする薬物をプロファイルするために使用することも多いことが分かった(Liら,2016,Hepat.Mon.16:e34420;Qiuら,2016,J.Med.Chem.59:7651-7666;Lutgehetmannら,2011,Gastroenterology,140:2074-2083)。加えて、慢性HBV感染症は、HBVゲノムを含むアデノウイルス(Huangら,2012,Gastroenterology 142:1447-1450)またはアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターの低用量を接種することによって免疫コンピテントマウスにおいて首尾良く確証された(Dionら,2013,J Virol.87:5554-5563)。このモデルを使用して、新規抗HBV薬剤のインビボ抗ウイルス活性を実証することができた。

Claims (8)

  1. 対象におけるHBV感染症の予防または治療における使用のための、式I:
    Figure 2022506351000063
    の化合物であって、前記式中、
    -R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
    -R2は、Hまたはメチルであり;
    -R3は、H、D、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C2~C6-アミノアルキル、SO2-C1~C6-アルキル、SO2-C3~C7-シクロアルキル、SO2-C3~C7-ヘテロシクロアルキル、SO2-C2~C6-ヒドロキシアルキル、SO2-C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、SO2-C1~C4-カルボキシアルキル、SO2-アリール、SO2-ヘテロアリール、SO2-N(R12)(R13)、C(=O)R4、C(=O)N(R12)(R13)、C(=O)C(=O)N(R12)(R13)、およびC2~C6-ヒドロキシアルキルを含む群から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシ、好ましくは、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキルおよびC2~C6-ヒドロキシアルキルから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
    -R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
    -R12およびR13は、H、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む群から独立して選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
    -R12およびR13は連結して、1または2個の窒素、硫黄または酸素原子を含むC3~C7-ヘテロシクロアルキル環を形成してもよい、
    式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグ。
  2. SO2-アリールはSO2-C6-アリールであり、ならびに/またはSO2-ヘテロアリールはSO2-C1~C9-ヘテロアリールであり、ならびに/またはヘテロアリールはC1~C9-ヘテロアリールであり、そしてここで、ヘテロアリール、SO2-ヘテロアリール、SO2-ヘテロシクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルは各々、N、OおよびSから各々独立して選択される1~4個のヘテロ原子を環系中に有する、請求項1に記載の対象におけるHBV感染症の予防または治療における使用のための、式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグ。
  3. 前記プロドラッグは、エステル類、カーボネート類、アセチルオキシ誘導体、アミノ酸誘導体およびホスホロアミデート誘導体を含む群から選択される、請求項1または2に記載の対象におけるHBV感染症の予防または治療における使用のための、式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグ。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の対象におけるHBV感染症の予防または治療における使用のための、式II:
    Figure 2022506351000064
    の化合物であって、前記式中、
    -R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
    -R2は、Hまたはメチルであり;
    -R4は、C1~C6-アルキル、C1~C6-ヒドロキシアルキル、C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C2~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、
    式IIの化合物である式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または式IIの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または式IIの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグ。
  5. 請求項1~3のいずれか一項に記載の対象におけるHBV感染症の予防または治療における使用のための、式III:
    Figure 2022506351000065
    の化合物であって、前記式中、
    -R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
    -R2は、Hまたはメチルであり;
    -R5は、C1~C6-アルキル、C2~C6-ヒドロキシアルキル、C2~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C4-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む基から選択され、これらの基は、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよい、
    式IIIの化合物である式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または式IIIの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または式IIIの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグ。
  6. 請求項1~3のいずれか一項に記載の対象におけるHBV感染症の予防または治療における使用のための、式IV:
    Figure 2022506351000066
    の化合物であって、前記式中、
    -R1は、ハロ、C1~C4-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C1~C4-ハロアルキルまたはC≡Nにより1回、2回、または3回置換されていてもよい、フェニルまたはピリジルであり;
    -R2は、Hまたはメチルであり;
    -R9、R10およびR11は、H、C1~C5-ヒドロキシアルキル、C1~C5-アルキル-O-C1~C6-アルキル、C1~C5-アルキル、C3~C7-シクロアルキル、C1~C3-カルボキシアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C6-アリール、およびヘテロアリールを含む群から独立して選択され、C1~C5-アルキル、C1~C5-ヒドロキシアルキル、C1~C5-アルキル-O-C1~C6-アルキルおよびC1~C3-カルボキシアルキルは、OH、ハロ、NH2、アシル、SO2CH3、SO3H、カルボキシ、カルボキシルエステル、カルバモイル、置換カルバモイル、C6-アリール、ヘテロアリール、C1~C6-アルキル、C3~C6-シクロアルキル、C3~C7-ヘテロシクロアルキル、C1~C6-ハロアルキル、C1~C6-アルコキシ、C1~C6-ヒドロキシアルキル、およびC2~C6-アルケニルオキシから各々独立して選択される1、2、または3個の基で置換されていてもよく;
    -R9およびR10は連結して、1または2個の窒素、硫黄または酸素原子を含むC3~C7-シクロアルキル環、またはC4~C7-ヘテロシクロアルキル環を形成する、
    式IVの化合物である式Iの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または式IVの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または式IVの化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグ。
  7. 対象におけるHBV感染症の予防または治療に使用するための、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または前記化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または前記化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグと、薬剤的に許容可能な担体と、を含む、医薬組成物。
  8. それを必要とする個体におけるHBV感染症の治療方法であって、前記方法は、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩、または前記化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩の溶媒和物もしくは水和物、または前記化合物もしくはその薬剤的に許容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは水和物のプロドラッグの治療有効量を前記個体に投与することを含む、方法。
JP2021523674A 2018-11-02 2019-11-01 B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規ウレア6,7-ジヒドロ-4h-チアゾロ[5,4-c]ピリジン Pending JP2022506351A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP18000875.7 2018-11-02
EP18000875 2018-11-02
PCT/EP2019/079982 WO2020089460A1 (en) 2018-11-02 2019-11-01 Novel urea 6,7-dihydro-4h-thiazolo[5,4-c]pyridines active against the hepatitis b virus (hbv)

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022506351A true JP2022506351A (ja) 2022-01-17

Family

ID=64362285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021523674A Pending JP2022506351A (ja) 2018-11-02 2019-11-01 B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規ウレア6,7-ジヒドロ-4h-チアゾロ[5,4-c]ピリジン

Country Status (13)

Country Link
US (1) US20220009945A1 (ja)
EP (1) EP3873913A1 (ja)
JP (1) JP2022506351A (ja)
KR (1) KR20210098985A (ja)
CN (1) CN113039187A (ja)
AU (1) AU2019373679A1 (ja)
CA (1) CA3118339A1 (ja)
EA (1) EA202191221A1 (ja)
IL (1) IL282696A (ja)
PH (1) PH12021550978A1 (ja)
SG (1) SG11202104132WA (ja)
TW (1) TW202031666A (ja)
WO (1) WO2020089460A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60146893A (ja) * 1983-12-16 1985-08-02 ファルムイタリア・カルロ・エルバ・エス・アール・エル 4,5,6,7‐テトラヒドロチアゾロ[5,4‐c]ピリジン誘導体、その製造方法及び該誘導体から成る医薬組成物
JP2001525365A (ja) * 1997-12-11 2001-12-11 バイオケム・フアーマ・インコーポレーテツド 抗ウイルス化合物
JP2002512243A (ja) * 1998-04-18 2002-04-23 バイエル アクチェンゲゼルシャフト ジヒドロピリミジン類
JP2017515901A (ja) * 2014-05-09 2017-06-15 キネタ・インコーポレイテッドKineta, Inc. 抗ウイルスの化合物、医薬組成物およびその使用方法

Family Cites Families (47)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU4289100A (en) 1999-03-25 2000-10-16 Bayer Aktiengesellschaft Dihydropyrimidines and their use in the treatment of hepatitis
AU768560B2 (en) 1999-04-23 2003-12-18 Extenday Ip Limited Sheet fastening and anchoring component
WO2001045712A1 (de) 1999-12-22 2001-06-28 Bayer Aktiengesellschaft Arzneimittelkombinationen gegen virale erkrankungen
WO2006033995A2 (en) 2004-09-16 2006-03-30 Valeant Research And Development Thiazolidin-4-ones having anti-hepatitis b activity
CN106166157B (zh) 2011-07-01 2019-08-02 巴鲁·S·布隆伯格研究所 作为防乙型肝炎病毒感染的抗病毒剂的氨磺酰苯甲酰胺衍生物
TWI622578B (zh) 2011-12-21 2018-05-01 諾維拉治療公司 B型肝炎抗病毒劑
US9233933B2 (en) 2012-01-06 2016-01-12 Janssen Sciences Ireland Uc 4,4-disubstituted-1,4-dihydropyrimidines and the use thereof as medicaments for the treatment of hepatitis B
UA115069C2 (uk) 2012-08-28 2017-09-11 ЯНССЕН САЙЄНСІЗ АЙРЛЕНД ЮСі Конденсовані біциклічні похідні сульфамоїлу та їх застосування як лікарських препаратів для лікування гепатиту b
BR112015004192B1 (pt) 2012-08-28 2021-02-09 Janssen Sciences Ireland Uc sulfamoíl-arilamidas, composição farmacêutica que os compreende e uso das mesmas no tratamento da hepatite b
WO2014113191A1 (en) * 2013-01-15 2014-07-24 Xiaohu Zhang Hedgehog pathway signaling inhibitors and therapeutic applications thereof
WO2014141035A2 (en) * 2013-03-11 2014-09-18 Aurigene Discovery Technologies Limited Fused heterocyclyl derivatives as nampt inhibitors
WO2014165128A2 (en) 2013-03-12 2014-10-09 Novira Therapeutics, Inc. Hepatitis b antiviral agents
EA035500B1 (ru) 2013-05-17 2020-06-25 Янссен Сайенсиз Айрлэнд Юси Производные сульфамоилтиофенамида и их применение в качестве медикаментов для лечения гепатита b
WO2014184328A1 (en) 2013-05-17 2014-11-20 F. Hoffmann-La Roche Ag 6-bridged heteroaryldihydropyrimidines for the treatment and prophylaxis of hepatitis b virus infection
EP3357906B1 (en) 2013-07-25 2019-12-04 Janssen Sciences Ireland Unlimited Company Glyoxamide substituted pyrrolamide derivatives and the use thereof as medicaments for the treatment of hepatitis b
CA2927560A1 (en) 2013-10-18 2015-04-23 Indiana University Research And Technology Corporation Hepatitis b viral assembly effectors
EA201690979A1 (ru) 2013-11-14 2016-08-31 Новира Терапьютикс, Инк. Производные азепана и способы лечения инфекций гепатита в
US9169212B2 (en) 2014-01-16 2015-10-27 Novira Therapeutics, Inc. Azepane derivatives and methods of treating hepatitis B infections
AU2015212984A1 (en) 2014-01-28 2016-06-23 Ventana Medical Systems, Inc. Adaptive classification for whole slide tissue segmentation
NZ721520A (en) 2014-03-07 2023-03-31 Hoffmann La Roche Novel 6-fused heteroaryldihydropyrimidines for the treatment and prophylaxis of hepatitis b virus infection
RU2682672C2 (ru) 2014-03-28 2019-03-20 Саншайн Лейк Фарма Ко., Лтд. Соединения дигидропиримидина и их применение в фармацевтических препаратах
CA2948580A1 (en) 2014-05-09 2015-11-12 Adam Zlotnick Methods and compositions for treating hepatitis b virus infections
EP3180319B1 (en) 2014-08-14 2018-10-03 F.Hoffmann-La Roche Ag Novel pyridazones and triazinones for the treatment and prophylaxis of hepatitis b virus infection
DK3227262T3 (da) 2014-12-02 2020-08-10 Novira Therapeutics Inc Sulfidalkyl og pyridyl-revers-sulfonamidforbindelser til hbv-behandling
AU2015373996B2 (en) 2014-12-30 2020-10-08 Novira Therapeutics, Inc. Derivatives and methods of treating hepatitis B infections
MA41338B1 (fr) 2015-01-16 2019-07-31 Hoffmann La Roche Composés de pyrazine pour le traitement de maladies infectieuses
WO2016146598A1 (en) 2015-03-16 2016-09-22 F. Hoffmann-La Roche Ag Combined treatment with a tlr7 agonist and an hbv capsid assembly inhibitor
WO2016161268A1 (en) 2015-04-01 2016-10-06 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Hepatitis b antviral agents
CN107624113B (zh) 2015-05-04 2020-10-23 豪夫迈·罗氏有限公司 作为HBsAg (HBV 表面抗原)和HBV DNA 生成的抑制剂用于治疗乙型肝炎病毒感染的四氢吡啶并嘧啶和四氢吡啶并吡啶类化合物
US10738035B2 (en) 2015-05-13 2020-08-11 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Hepatitis B antiviral agents
US10875876B2 (en) 2015-07-02 2020-12-29 Janssen Sciences Ireland Uc Cyclized sulfamoylarylamide derivatives and the use thereof as medicaments for the treatment of hepatitis B
WO2017011552A1 (en) 2015-07-13 2017-01-19 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Hepatitis b antiviral agents
WO2017013046A1 (en) 2015-07-21 2017-01-26 F. Hoffmann-La Roche Ag Novel tricyclic 4-pyridone-3-carboxylic acid derivatives for the treatment and prophylaxis of hepatitis b virus infection
WO2017015451A1 (en) 2015-07-22 2017-01-26 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Hepatitis b antiviral agents
TWI721016B (zh) 2015-09-15 2021-03-11 美商艾森伯利生物科學公司 B型肝炎核心蛋白質調節劑
EP3356328A1 (en) 2015-09-29 2018-08-08 Novira Therapeutics, Inc. Crystalline forms of a hepatitis b antiviral agent
US10253030B2 (en) 2015-11-04 2019-04-09 Qilu Pharmaceutical Co., Ltd. Crystal form, preparation method and intermediate of dihydropyrido ring compound
WO2017136403A1 (en) 2016-02-02 2017-08-10 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Hepatitis b antiviral agents
WO2017155844A1 (en) 2016-03-07 2017-09-14 Enanta Pharmaceuticals, Inc. Hepatitis b antiviral agents
JP6957518B2 (ja) 2016-05-20 2021-11-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft 感染症の治療のための酸素、硫黄および窒素リンカーを有する新規ピラジン化合物
EP3484886B1 (en) 2016-07-14 2020-03-04 Hoffmann-La Roche AG 6,7-dihydro-4h-pyrazolo[1,5-a]pyrazine and 6,7-dihydro-4h-triazolo[1,5-a]pyrazine compounds for the treatment of infectious diseases
CN109415368B (zh) 2016-07-14 2021-04-30 豪夫迈·罗氏有限公司 用于治疗感染性疾病的羧基6,7-二氢-4H-吡唑并[1,5-a]吡嗪化合物
WO2018011160A1 (en) 2016-07-14 2018-01-18 F. Hoffmann-La Roche Ag 6,7-dihydro-4h-pyrazolo[1,5-a]pyrazine compounds for the treatment of infectious diseases
JOP20190024A1 (ar) 2016-08-26 2019-02-19 Gilead Sciences Inc مركبات بيروليزين بها استبدال واستخداماتها
CA3036245C (en) 2016-09-13 2021-07-20 Arbutus Biopharma Corporation Substituted chromane-8-carboxamide compounds and analogues thereof, and methods using same
US11078170B2 (en) 2017-03-02 2021-08-03 Assembly Biosciences, Inc. Cyclic sulfamide compounds and methods of using same
US11098010B2 (en) 2017-03-21 2021-08-24 Arbutus Biopharma Corporation Substituted dihydroindene-4-carboxamides and analogs thereof, and methods using same

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60146893A (ja) * 1983-12-16 1985-08-02 ファルムイタリア・カルロ・エルバ・エス・アール・エル 4,5,6,7‐テトラヒドロチアゾロ[5,4‐c]ピリジン誘導体、その製造方法及び該誘導体から成る医薬組成物
JP2001525365A (ja) * 1997-12-11 2001-12-11 バイオケム・フアーマ・インコーポレーテツド 抗ウイルス化合物
JP2002512243A (ja) * 1998-04-18 2002-04-23 バイエル アクチェンゲゼルシャフト ジヒドロピリミジン類
JP2017515901A (ja) * 2014-05-09 2017-06-15 キネタ・インコーポレイテッドKineta, Inc. 抗ウイルスの化合物、医薬組成物およびその使用方法

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
STN REGISTRY FILE, JPN7022004371, 6 December 2011 (2011-12-06), ISSN: 0005039306 *
STN REGISTRY FILE, JPN7022004372, 9 August 2013 (2013-08-09), ISSN: 0005039307 *
STN REGISTRY FILE, JPN7022004375, 27 September 2012 (2012-09-27), ISSN: 0005039305 *
STN REGISTRY FILE, JPN7022004378, 15 April 2013 (2013-04-15), ISSN: 0005039308 *
STN REGISTRY FILE, JPN7022004379, 26 September 2012 (2012-09-26), ISSN: 0005039309 *
STN REGISTRY FILE, JPN7022004380, 22 December 2011 (2011-12-22), ISSN: 0005039310 *

Also Published As

Publication number Publication date
PH12021550978A1 (en) 2021-11-08
AU2019373679A1 (en) 2021-05-27
SG11202104132WA (en) 2021-05-28
US20220009945A1 (en) 2022-01-13
EA202191221A1 (ru) 2021-08-04
EP3873913A1 (en) 2021-09-08
CN113039187A (zh) 2021-06-25
IL282696A (en) 2021-06-30
WO2020089460A1 (en) 2020-05-07
KR20210098985A (ko) 2021-08-11
TW202031666A (zh) 2020-09-01
CA3118339A1 (en) 2020-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11267825B2 (en) Highly active amino-thiazole substituted indole-2-carboxamides active against the hepatitis B virus (HBV)
JP2022512870A (ja) B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規尿素6,7-ジヒドロ-4h-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン
JP2022506337A (ja) B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する6,7-ジヒドロ-4h-ピラゾロ[1,5-a]ピラジンインドール-2-カルボキサミド
JP2022512871A (ja) B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規6,7-ジヒドロ-4h-ピラゾロ[1,5-a]ピラジンインドール-2-カルボキサミド
JP2022508042A (ja) B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規な尿素6,7-ジヒドロ-4h-ピラゾロ[1,5-a]ピラジン
JP2022531199A (ja) B型肝炎ウイルス(hbv)に対し活性な新規のフェニル及びピリジル尿素
AU2019373677B2 (en) Novel urea 6,7-dihydro-4H-pyrazolo(4,3-c)pyridines active against the hepatitis B virus (HBV)
JP2022506351A (ja) B型肝炎ウイルス(hbv)に対して活性を有する新規ウレア6,7-ジヒドロ-4h-チアゾロ[5,4-c]ピリジン
EP3962909B1 (en) Novel oxalyl piperazines active against the hepatitis b virus (hbv)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220913

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230418