JP2022506113A - 睡眠時無呼吸を治療するための方法及び組成物 - Google Patents

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Abstract

概して、本発明は、ムスカリン受容体拮抗薬と共に使用される4-ヒドロキシアトモキセチンを含有する医薬組成物、並びにムスカリン受容体拮抗薬及び4-ヒドロキシアトモキセチンの投与を含む睡眠時無呼吸の治療方法に関する。4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬は、薬学的に許容される担体の中に配置される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法第119条の下、2018年10月31日に出願された米国仮出願第62/753,420号の優先権を主張する。この出願の開示は、本出願の開示の一部とみなされ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、4-ヒドロキシアトモキセチンとムスカリン受容体拮抗薬とを含有する医薬組成物、及び4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬の投与を含む睡眠時無呼吸の治療方法を提供する。
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、睡眠中の咽頭気道の虚脱によって引き起こされる一般的な疾患である。OSAは健康上の深刻な転帰を招く場合がある。
本発明の一態様は、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療方法を提供し、この方法は、有効量の(i)4-ヒドロキシアトモキセチン及び(ii)ムスカリン受容体拮抗薬を、これらを必要とする対象に投与することを含む。
本発明のこの態様の複数の実施形態は、以下の任意選択的な特徴のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、ムスカリン受容体拮抗薬はオキシブチニンを含む。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは実質的に純粋な(R)-オキシブチニンである。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは、(R)-オキシブチニンと(S)-オキシブチニンとのラセミ混合物である。いくつかの実施形態では、(S)-オキシブチニンに対する(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率は約25%よりも大きい(例えば約50%超、または約75%超)。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは即放性製剤中にある。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは徐放性製剤中にある。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは約2~約15mgの量で存在する。例えば、オキシブチニンは、即放性製剤であってよく、かつ約2.5~約10mgの量で存在し得る。または、例えばオキシブチニンは、徐放性製剤であってよく、かつ約5~約15mgの量で存在し得る。いくつかの実施形態では、方法は、アメダリン、アトモキセチン、CP-39,332、ダレダリン、エディボキセチン、エスレボキセチン、ロルタラミン、ニソキセチン、レボキセチン、タロプラム、タルスプラム、タンダミン、ビロキサジン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される有効量のノルエピネフリン選択的再取り込み阻害薬(NSRI)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シクラジンドール、デシプラミン、デスベンラファキシン、デクスメチルフェニデート、ジエチルプロピオン、ドキセピン、デュロキセチン、イミプラミン、レボミルナシプラン、マニファキシン、マプロチリン、メチルフェニデート、ミルナシプラン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、フェンジメトラジン、プロトリプチリン、ラダファキシン、タペンタドール、テニロキサジン、ベンラファキシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される有効量のノルエピネフリン非選択的再取り込み阻害薬(NNRI)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は有効量のレボキセチンを投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロン、トラゾドン、ザレプロン、ベンゾジアゼピン、ガバペンチン、チアガビン、及びザイレムからなる群から選択される有効量の催眠薬を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチンは、約20~約100mg(例えば約25~約75mg)の用量で投与される。いくつかの実施形態では、咽頭気道虚脱に関連する状態は睡眠時無呼吸または単純ないびきである。いくつかの実施形態では、咽頭気道虚脱に関連する状態は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)である。いくつかの実施形態では、対象は不完全な覚醒状態(例えば睡眠)である。いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬は、単一の組成物で投与される。いくつかの実施形態では、単一の組成物は、経口投与形態(例えばシロップ、丸薬、錠剤、トローチ、カプセル、またはパッチ)である。
本発明の別の態様は、薬学的に許容される担体中に配置された、4-ヒドロキシアトモキセチンと、ムスカリン受容体拮抗薬とを含有する医薬組成物を提供する。
本発明のこの態様の複数の実施形態は、以下の任意選択的な特徴のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、ムスカリン受容体拮抗薬はオキシブチニンを含む。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは実質的に純粋な(R)-オキシブチニンである。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは、(R)-オキシブチニンと(S)-オキシブチニンとのラセミ混合物である。いくつかの実施形態では、(S)-オキシブチニンに対する(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率は約25%よりも大きい(例えば約50%超、または約75%超)。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは即放性製剤中にある。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは徐放性製剤中にある。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは約2~約15mgの量で存在する。例えば、オキシブチニンは、即放性製剤であってよく、かつ約2.5~約10mgの量で存在し得る。または、例えばオキシブチニンは、徐放性製剤であってよく、かつ約5~約15mgの量で存在し得る。いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬は、薬学的に許容される担体中に一緒に配置されて単一の投与薬剤を形成する。いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬は、薬学的に許容される担体中に別々に配置されて、別個の4-ヒドロキシアトモキセチン投与薬剤及びムスカリン受容体拮抗薬投与薬剤を形成する。いくつかの実施形態では、組成物は、アメダリン、アトモキセチン、CP-39,332、ダレダリン、エディボキセチン、エスレボキセチン、ロルタラミン、ニソキセチン、レボキセチン、タロプラム、タルスプラム、タンダミン、ビロキサジン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるノルエピネフリン選択的再取り込み阻害薬(NSRI)をさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シクラジンドール、デシプラミン、デスベンラファキシン、デクスメチルフェニデート、ジエチルプロピオン、ドキセピン、デュロキセチン、イミプラミン、レボミルナシプラン、マニファキシン、マプロチリン、メチルフェニデート、ミルナシプラン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、フェンジメトラジン、プロトリプチリン、ラダファキシン、タペンタドール、テニロキサジン、ベンラファキシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるノルエピネフリン非選択的再取り込み阻害薬(NNRI)をさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物はレボキセチンをさらに含む。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロン、トラゾドン、ザレプロン、ベンゾジアゼピン、ガバペンチン、チアガビン、及びザイレムからなる群から選択される催眠薬をさらに含む。いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチンは、約20~約100mg(例えば約25~約75mg)の量で存在する。いくつかの実施形態では、組成物は、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療において使用するためのものである。いくつかの実施形態では、咽頭気道虚脱に関連する状態は睡眠時無呼吸または単純ないびきである。いくつかの実施形態では、咽頭気道虚脱に関連する状態は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)である。いくつかの実施形態では、対象は不完全な覚醒状態(例えば睡眠)である。
本発明の別の態様は、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療において使用するための、4-ヒドロキシアトモキセチンとムスカリン受容体拮抗薬とを提供する。
本発明のさらに別の態様は、4-ヒドロキシアトモキセチンとムスカリン受容体拮抗薬とを含むキットを提供する。いくつかの実施形態では、キットは、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療において使用するためのものである。
本発明の別の態様は、有効量のムスカリン受容体拮抗薬を、これを必要とする対象に投与すること、及び有効量の4-ヒドロキシアトモキセチンを用いて、体内で対象のノルエピネフリントランスポーター(NET)を調節すること、を含む、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療方法を提供する。
別段の規定がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって通常理解されるものと同じ意味を有する。本発明で使用するための方法及び材料が本明細書に記載されており、当該技術分野で公知の他の適切な方法及び材料も使用することができる。材料、方法、及び実施例は例示にすぎず、限定を意図するものではない。本明細書において言及される全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、及び他の参考文献は、それらの全体が参照により組み込まれる。矛盾する場合は、定義を含めて本明細書が優先される。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
以下の図面は例示目的で提供されており、請求項に記載の発明の範囲を限定することを意図するものではない。
閉塞性無呼吸の図解。上のチャンネルは睡眠の脳波(EEG)パターンを示す。次のチャンネルは空気の流れを表す。次の3つのチャンネルは、胸郭と腹部の動き及び食道内圧の変化による換気努力を示している。これらは全て呼吸筋の収縮を反映している。最後のチャンネルはオキシヘモグロビンの飽和を示している。
ヒトにおいては、咽頭気道領域は骨または軟骨に支持されておらず、これは筋肉によって開かれた状態に保持されている。これらの筋肉が睡眠中に弛緩すると、咽頭が虚脱して気流が停止する可能性がある。図1に示すように、食道内圧の変化の増加によって示されるように、閉塞を打開しようとして換気努力が継続されて増加する。横隔膜が閉塞した気道に対して収縮し、腹壁を膨張させて胸壁を内側に陥没させる結果として、胸郭と腹部の動きは反対方向になる。
呼吸努力の増加は、EEG上で可視化できる睡眠からの覚醒をもたらし(図1)、気道の開放及び通常の呼吸の再開をもたらす。無呼吸時の気流の欠如は、オキシヘモグロビン飽和度の低下によって示される低酸素状態も引き起こす(図1)。重症度は、通常、無呼吸-低呼吸指数(AHI)を使用して測定される。これは、睡眠1時間あたりに発生する無呼吸(少なくとも10秒間の呼吸停止)と低呼吸(気流と酸素飽和度の低下)の合計の平均数である(Ruehland et al.,The new AASM criteria for scoring hypopneas:Impact on the apnea hypopnea index.SLEEP 2009;32(2):150-157)。
OSAの厳密な定義が使用される場合(1時間あたり15回より多いAHI、または日中の眠気を伴う1時間あたり5回より多いAHI)、推定される有病率は、男性で約15パーセント、女性で5パーセントである。米国では推定3000万人がOSAを患っており、そのうち約600万人が診断済である。米国におけるOSAの患者数は、高齢化と肥満率の増加に起因して増加しているようである。OSAは、高血圧、糖尿病、心血管疾患、自動車事故、労働災害、及び疲労感/生産性の低下などの、主要な併存疾患及び経済的コストに関連している(Young et al.,WMJ 2009;108:246;Peppard et al.,Am J Epidemiol 2013;177:1006)。
現在の主要な治療は、持続的気道陽圧法(CPAP)である。CPAPは事実上全ての患者に有効であり、診断された患者の約85%が治療されるものの、コンプライアンスは低い。患者はCPAPが不快であり、しばしば耐えられないと感じ、患者の少なくとも30%(最大80%)は通常非協力的であり、そのため未治療である(Weaver,Proc Am Thorac Soc.2008 Feb 15;5(2):173-178)。様々な成功率の他の治療法としては、口腔器具(10%)及び手術(5%)が挙げられるものの、いずれも一般集団全体で有効な可能性は低い。これまでに薬理学的治療が有効であることは示されていない。
眠っているヒトの咽頭筋を活性化するための薬剤の探索は悲観的なものであった。セロトニン再取り込み阻害薬、三環系抗うつ薬、及び鎮静薬などの薬剤は全てヒトで試験されており、OSAの重症度の軽減において有効でないことが示されている。例えば、Proia and Hudgel,Chest.1991 Aug;100(2):416-21;Brownell et al.,N Engl J Med 1982,307:1037-1042;Sangal et al.,Sleep Med.2008 Jul;9(5):506-10.Epub 2007 Sep 27;Marshall et al.p.2008 Jun;31(6):824-31;Eckert et al.,Clin Sci(Lond).2011 Jun;120(12);505-14;Taranto-Montemurro et al.,Sleep.2017 Feb 1;40(2)を参照のこと。
治療方法
本明細書に記載の方法は、睡眠中の咽頭気道筋虚脱に関連する障害の治療方法を含む。いくつかの実施形態では、障害は閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)または単純ないびきである。通常、方法は、本明細書に記載の治療有効量の4-ヒドロキシアトモキセチンノルエピネフリン再取り込み阻害薬及びオキシブチニンムスカリン受容体拮抗薬を、そのような治療を必要とする対象、または治療が必要であると判断された対象に投与することを含む。
本明細書との関係において、「治療する」は、咽頭気道虚脱に関連する障害の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。多くの場合、睡眠中の咽頭気道虚脱は、いびき及び/または呼吸の中断(無呼吸または低呼吸)、睡眠からの覚醒、並びに酸素供給の低下(低酸素血症)を引き起こす。そのため、治療は、いびき、無呼吸/低呼吸、睡眠断片化、及び低酸素血症を低減させることができる。OSAを有する対象の治療のために本明細書に記載の治療有効量の化合物を投与すると、AHIが低下する。
有効量は、1回以上の投与、適用、または用量で投与することができる。組成物は、1日おきに1回など、1日1回以上から1週間に1回以上まで投与することができる。いくつかの実施形態では、組成物は毎日投与される。当業者は、疾患または障害の重症度、以前の治療、対象の全体的な健康及び/または年齢、並びに存在する他の疾患などを含むがこれらに限定されない具体的な要因が、対象を効果的に治療するために必要な用量及びタイミングに影響を与え得ることを理解するであろう。さらに、本明細書に記載の治療有効量の治療化合物を用いた対象の治療は、単回の治療または一連の治療を含むことができる。
治療化合物(すなわち、単一の組成物または別々の組成物中の4-ヒドロキシアトモキセチン及びオキシブチニン)の用量、毒性、及び治療効果は、例えばLD50(集団の50%に致命的な用量)及びED50(集団の50%において治療に有効な用量)を決定するための、細胞培養または実験動物における標準的な薬事手順によって決定することができる。毒性作用と治療効果との間の用量比が治療指数であり、比LD50/ED50として表すことができる。
細胞培養アッセイ及び動物試験から得られたデータは、ヒトにおいて使用するための様々な投与量を処方する際に使用することができる。そのような化合物の用量は、好ましくは、毒性がほとんどまたは全くないED50を含む血中濃度の範囲内にある。用量は、使用される剤形及び利用される投与経路に応じて、この範囲内で変動し得る。本発明の方法で使用される任意の化合物について、治療に有効な用量は、最初に細胞培養アッセイから推定することができる。細胞培養で決定されるIC50(すなわち、症状の最大阻害の半分を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲を達成するために、動物モデルにおいて用量を処方することができる。このような情報は、ヒトにおける有用な用量をより正確に決定するために使用することができる。血漿中のレベルは、例えば高速液体クロマトグラフィーによって測定することができる。
いくつかの実施形態では、方法は、20~100mgの用量の4-ヒドロキシアトモキセチン(または別のNRIと組み合わされたこれと同等な用量)と、2~15mgの用量のオキシブチニン(ラセミ混合物)とを投与することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、75mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/6mgのオキシブチニン、50mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/4mgのオキシブチニン、または25mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/3mgのオキシブチニンを、例えば睡眠時間の15~60分前、例えば15~25分前、20~30分前、または20~45分前に投与することを含む。
別の実施形態では、方法は、20~100mgの用量の4-ヒドロキシアトモキセチン(または別のNRIと組み合わされたこれと同等な用量)と、2~15mgの用量の(R)-オキシブチニンとを投与することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、75mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/6mgの(R)-オキシブチニン、50mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/4mgの(R)-オキシブチニン、または25mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/3mgの(R)-オキシブチニンを、例えば睡眠時間の15~60分前、例えば15~25分前、20~30分前、または20~45分前に投与することを含む。
医薬組成物及び投与方法
本明細書に記載の方法は、有効成分として4-ヒドロキシアトモキセチンと、オキシブチニン(例えばN-デスエチルオキシブチニン)などのムスカリン受容体拮抗薬とを含む医薬組成物の使用を含む。4-ヒドロキシアトモキセチンノルエピネフリン再取り込み阻害薬及びオキシブチニンムスカリン受容体拮抗薬は、単一の組成物でまたは別々の組成物で投与することができる。
いくつかの実施形態では、アトモキセチンは、シトクロム2D6によって代謝されて4-ヒドロキシアトモキセチンを形成することができる。4-ヒドロキシアトモキセチン代謝物は、親アトモキセチンと同様の反応性及び生理学的反応を示す。その後、4-ヒドロキシアトモキセチンは、引き続きグルクロン酸抱合されて4-ヒドロキシアトモキシチン-O-グルクロニドを形成することができ、これは尿中で体外に排出することができる。以下のスキーム1は、ヒトにおけるアトモキセチンの例示的な代謝経路を示している。
Figure 2022506113000002
患者に4-ヒドロキシアトモキセチンを投与することは、いくつかの利点を提供することができる。例えば、4-ヒドロキシアトモキセチンは典型的にはシトクロム2D6酵素によってさらに代謝されないため、追加のアトモキセチン代謝物の変動が減少し、そのため4-ヒドロキシアトモキセチンの濃度及び送達が患者集団全体でより均一になると期待することができる。患者集団全体にわたる4-ヒドロキシアトモキセチンの改善された送達及び血中濃度は、OSA及び咽頭気道虚脱に対するよりよい治療反応を患者に提供する改善された投与計画をもたらすことができる。
いくつかの実施形態では、スキーム1で示されている咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象を治療するために使用される4-ヒドロキシアトモキセチンは、実質的に鏡像異性的に純粋な(R)-4-ヒドロキシアトモキセチンまたは(R)-N-メチル-3-フェニル-3-(o-トリロキシ)プロパン-1-アミンである。別の実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチンは、(R)-4-ヒドロキシアトモキセチンと(S)-4-ヒドロキシアトモキセチンとの混合物を含み得る。本明細書に記載の実質的に鏡像異性的に純粋な(R)-4-ヒドロキシアトモキセチンを含有する組成物は、≧80%、≧90%、≧95%、≧98%、≧99%、≧99.5%、≧99.8%、または≧99.9%の、実質的に鏡像異性的に純粋な(R)-4-ヒドロキシアトモキセチンの鏡像異性体過剰率を有し得る。
例示的な追加のノルエピネフリン再取り込み阻害薬(NRI)には、選択的NRIであるアメダリン(UK-3540-1)、アトモキセチン(ストラテラ)、CP-39,332、ダレダリン(UK-3557-15)、エディボキセチン(LY-2216684)、エスレボキセチン、ロルタラミン(LM-1404)、ニソキセチン(LY-94,939)、レボキセチン(Edronax、Vestra)、タロプラム(Lu 3-010)、タルスプラム(Lu5-005)、タンダミン(AY-23,946)、ビロキサジン(Vivalan)、及びこれらの組み合わせが含まれる。
いくつかの実施形態では、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(NRI)には、例えば、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シクラジンドール、デシプラミン、デスベンラファキシン、デクスメチルフェニデート、ジエチルプロピオン、ドキセピン、デュロキセチン、イミプラミン、レボミルナシプラン、マニファキシン(GW-320,659)、マプロチリン、メチルフェニデート、ミルナシプラン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、プロトリプチリン、ラダファキシン(GW-353,162)、タペンタドール(Nucynta)、テニロキサジン(Lucelan、Metatone)、ベンラファキシン、及びこれらの組み合わせなどの非選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(NNRI)がさらに含まれる。
いくつかの実施形態では、ノルエピネフリン再取り込み阻害薬は4-ヒドロキシアトモキセチンである。
オキシブチニンは、抗ムスカリン薬及びムスカリン受容体拮抗薬である。いくつかの実施形態では、オキシブチニンは、(R)-オキシブチニンと(S)-オキシブチニンとのラセミ混合物であり、鏡像異性体はほぼ等しい化学量論量で存在する。本明細書に記載のオキシブチニン鏡像異性体の混合物を含有する組成物は、その鏡像異性体対(すなわち(S)-オキシブチニン)に対して鏡像異性体過剰の(R)-オキシブチニンをさらに含み得る。これらの混合物中の(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率は、≧10%、≧20%、≧25%、≧30%、≧40%、≧50%、≧60%、≧70%、≧75%、≧80%、または≧90%であってよい。
いくつかの実施形態では、ムスカリン受容体拮抗薬は、実質的に鏡像異性的に純粋な(R)-オキシブチニンである。本明細書に記載の実質的に鏡像異性的に純粋な(R)-オキシブチニンを含有する組成物は、≧80%、≧90%、≧95%、≧98%、≧99%、≧99.5%、≧99.8%、または≧99.9%の、実質的に鏡像異性的に純粋な(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率を有し得る。
医薬組成物は、典型的には薬学的に許容される担体を含む。本明細書において、「薬学的に許容される担体」という言葉には、薬剤の投与と適合性を有する生理食塩水、溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤及び吸収遅延剤などが含まれる。補助的な活性化合物、例えばゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロン、トラゾドン、ザレプロン、ベンゾジアゼピン、ガバペンチン、チアガビン、及びキシレムなどを含む催眠薬も組成物に配合することができる。いくつかの実施形態では、OSAを有する患者は、アトモキセチン及び/または4-ヒドロキシアトモキセチンによって増悪する可能性がある低い覚醒閾値を有する。アトモキセチン及び/または4-ヒドロキシアトメクスチンの使用によって引き起こされるかまたは悪化する低い覚醒閾値を患者が有するそのような実施形態では、OSA、咽頭気道虚脱、またはこれらの組み合わせを有する患者の覚醒閾値を高めるために、催眠薬を補助活性化合物として使用することができる。いくつかの実施形態では、患者の覚醒閾値は、睡眠ポリグラフ検査(PSG)によって測定することができる。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、4-ヒドロキシアトメキシンと、ムスカリン受容体拮抗薬と、催眠薬とを含有する。いくつかの実施形態では、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療方法は、それを必要とする対象に有効量の(i)4-ヒドロキシアトモキセチン、(ii)ムスカリン受容体拮抗薬、及び(iii)催眠薬を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、20~100mgの用量の4-ヒドロキシアトモキセチン、2~15mgの用量のオキシブチニン(すなわちムスカリン受容体拮抗薬)、及び0.5~15mgの用量のゾルピデム(またはその同等の用量の別の催眠薬)を投与することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、75mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/6mgのオキシブチニン/10mgのゾルピデム;75mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/5mgのオキシブチニン/10mgのゾルピデム;75mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/4.5mgのオキシブチニン/5mgのゾルピデム;50mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/4mgのオキシブチニン/3.5mgのゾルピデム;または25mgの4-ヒドロキシアトモキセチン/3mgのオキシブチニン/1.75mgのゾルピデムを、例えば睡眠時間の15~60分前、15~25分前、20~30分前、または20~45分前に投与することを含む。いくつかの実施形態では、催眠薬は、約0.5~約15mg、約0.5~約10mg、約0.5~約5mg、約0.5~約3.5mg、または約0.5~約1.75mgの量で存在する。いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチン、ムスカリン受容体拮抗薬(例えばオキシブチニン)、及び催眠薬は、単一の組成物で、例えばシロップ、ピル、錠剤、カプセル、またはパッチ形態で経口投与で投与される。
医薬組成物は、典型的には、その意図された投与経路と適合性があるように製剤される。投与経路の例としては、全身経口または経皮投与が挙げられる。
薬学的に許容される担体を使用して適切な医薬組成物を製剤する方法は、当該技術分野で公知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st ed.,2005;and the books in the series Drugs and the Pharmaceutical Sciences:a Series of Textbooks and Monographs(Dekker,NY)を参照のこと。例えば、経口組成物は、通常不活性希釈剤または食用担体を含む。経口治療投与の目的で、活性化合物は、賦形剤と共に配合することができ、ピル、錠剤、トローチ、またはカプセル、例えばゼラチンカプセルの形態で使用することができる。経口組成物は、流体担体を使用して調製することもできる。薬学的に適合性のある結合剤、及び/または補助材料を組成物の一部として含めることもできる。錠剤、丸薬、カプセル、トローチなどは、以下の成分のいずれか、または同様の性質の化合物を含むことができる:微結晶性セルロース、トラガカントガム、もしくはゼラチンなどのバインダー;デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤;アルギン酸、Primogel、もしくはコーンスターチなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotesなどの滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動化剤;ショ糖もしくはサッカリンなどの甘味料;またはペパーミント、サリチル酸メチル、もしくはオレンジフレーバーなどの矯味剤。
いくつかの実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬は、1種以上の薬学的に許容される担体中に一緒に配置されて単一の投与薬剤を形成する。単一の投与薬剤は、4-ヒドロキシアトモキセチンと、ムスカリン受容体拮抗薬と、薬学的に許容される担体とを含む。別の実施形態では、4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬は、1種以上の薬学的に許容される担体中に別々に配置されて、別個の4-ヒドロキシアトモキセチン投与薬剤及びムスカリン受容体拮抗薬投与薬剤を形成する。咽頭気道虚脱、睡眠時無呼吸、またはこれらの組み合わせに関連する状態を有する対象を治療するために、別個の4-ヒドロキシアトモキセチン投与薬剤及びムスカリン受容体拮抗薬投与薬剤を任意の組み合わせで使用することができる。
本明細書に記載の化合物の一方または両方(すなわち4-ヒドロキシアトモキセチンノルエピネフリン再取り込み阻害薬とオキシブチニンムスカリン受容体拮抗薬の一方または両方)の全身投与は、例えば肌に付着させるパッチ、ゲル、またはローションを使用する経皮的手段によることもできる。経皮投与のためには、表皮バリアの浸透に適した浸透剤を製剤に使用することができる。そのような浸透剤は当該技術分野で広く公知である。例えば、経皮投与のためには、当該技術分野で広く知られているような、軟膏剤、軟膏、ゲル、またはクリームへと製剤することができる。ゲル及び/またはローションは、個別の小袋で、または毎日利用される計量ポンプにより供給することができる。例えばCohn et al.,Ther Adv Urol.2016 Apr;8(2):83-90を参照のこと。
一実施形態では、治療化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化送達システムを含む放出制御製剤など、身体からの迅速な排出から治療化合物を保護する担体を用いて調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸などの生分解性で生体適合性のポリマーを使用することができる。そのような製剤は、標準的な技術を使用して製造することができ、あるいは例えばAlza Corporation及びNova Pharmaceuticals,Inc.から商業的に入手することができる。薬学的に許容される担体としてリポソーム懸濁液も使用することができる。これらは、例えば米国特許第4,522,811号に記載の当業者に公知の方法に従って製造することができる。
いくつかの実施形態では、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象を治療する方法が提供される。この方法は、それを必要とする対象に有効量のムスカリン受容体拮抗薬を投与すること、及び有効量の4-ヒドロキシアトモキセチンを用いて体内で対象のノルエピネフリントランスポーター(NET)を調節することを含む。4-ヒドロキシアトモキセチンは、シナプス前ノルエピネフリントランスポーターを阻害することができるノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害薬であり、前頭前皮質などの特定の脳領域におけるドーパミンの再取り込みを阻害すると共に脳全体でのノルエピネフリンの再取り込みを防止する。
医薬組成物は、本明細書に記載の方法における投与または使用のための説明書と共に、容器、包み、またはディスペンサーの中に入れることができる。
本発明は以降の実施例で詳しく説明されるが、これらは特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1.4-ヒドロキシアトモキセチン及びラセミオキシブチニンを使用する予備試験
健康なヒトの個体において、抗ムスカリン薬であるオキシブチニン5mg(ラセミ混合物)と組み合わされた選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬である4-ヒドロキシアトモキセチン80mgの、オトガイ舌筋の活動に与える影響が予備試験で測定される。
患者の第1のグループには、4-ヒドロキシアトモキセチン80mgとオキシブチニン5mgとの組み合わせが与えられる。患者の第2のグループにはプラセボが与えられる。オトガイ舌筋の活動(EMGGG、最大値のパーセンテート割合として定量化)は安静な覚醒時に測定される。1回の呼吸の各ピークEMGGGが測定され、対応する喉頭蓋圧に対してプロットされる。さらに、EMGGGは安定なノンレム睡眠中に測定される。
変動するものの、プラセボでは夜の睡眠中のEMGGG活性の明らかな減少があり、対照的に患者が4-ヒドロキシアトモキセチン+オキシブチニンを投与される場合には、咽頭筋活動の睡眠に関連する減少が部分的にまたは完全に防止されると見込まれる。
プラセボと比較して、試験される薬物は、ノンレム睡眠中にはるかに高いEMGGG活性をもたらすことが見込まれる。試験される薬物が投与された際にレム睡眠を示す対象では、薬物はレム睡眠中に有効であることも期待される。
実施例2.4-ヒドロキシアトモキセチン及びラセミオキシブチニンを使用するクロスオーバー試験
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)のヒト患者におけるプラセボ対照、二重盲検、ランダム化、クロスオーバー試験が行われる。参加者は、睡眠の30分前にランダムな順番で治療(4-ヒドロキシアトモキセチン80mg+オキシブチニン5mg)またはプラセボを受ける。4-ヒドロキシアトモキセチンとオキシブチニンとの組み合わせは、無呼吸低呼吸指数を減少させると見込まれ、全ての患者でOSA重症度が改善されると見込まれる。期待される追加の利点は、換気駆動の増加に対するオトガイ舌筋の応答性の増加、上気道の筋肉活動の改善、換気の改善、酸素レベル(SaO2)の増加、総睡眠時間の増加、及び睡眠効率の改善である。
実施例3.4-ヒドロキシアトモキセチン及び(R)-オキシブチニンを使用する予備試験
健康なヒトの個体において、抗ムスカリン薬である(R)-オキシブチニン5mgと組み合わされた選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬である4-ヒドロキシアトモキセチン80mgの、オトガイ舌筋の活動に与える影響が予備試験で測定される。
患者の第1のグループには、4-ヒドロキシアトモキセチン80mgと(R)-オキシブチニン5mgとの組み合わせが与えられる。患者の第2のグループにはプラセボが与えられる。オトガイ舌筋の活動(EMGGG、最大値のパーセンテート割合として定量化)は安静な覚醒時に測定される。1回の呼吸の各ピークEMGGGが測定され、対応する喉頭蓋圧に対してプロットされる。さらに、EMGGGは安定なノンレム睡眠中に測定される。
変動するものの、プラセボでは夜の睡眠中のEMGGG活性の明らかな減少があり、対照的に患者が4-ヒドロキシアトモキセチン+(R)-オキシブチニンを投与される場合には、咽頭筋活動の睡眠に関連する減少が部分的にまたは完全に防止されると見込まれる。
プラセボと比較して、試験される薬物は、ノンレム睡眠中にはるかに高いEMGGG活性をもたらすことが見込まれる。試験される薬物が投与された際にレム睡眠を示す対象では、薬物はレム睡眠中に有効であることも期待される。
実施例4.4-ヒドロキシアトモキセチン及び(R)-オキシブチニンを使用するクロスオーバー試験
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)のヒト患者におけるプラセボ対照、二重盲検、ランダム化、クロスオーバー試験が行われる。参加者は、睡眠の30分前にランダムな順番で治療(4-ヒドロキシアトモキセチン80mg+(R)-オキシブチニン5mg)またはプラセボを受ける。4-ヒドロキシアトモキセチンと(R)-オキシブチニンとの組み合わせは、無呼吸低呼吸指数を減少させると見込まれ、全ての患者でOSA重症度が改善されると見込まれる。期待される追加の利点は、換気駆動の増加に対するオトガイ舌筋の応答性の増加、上気道の筋肉活動の改善、換気の改善、酸素レベル(SaO2)の増加、総睡眠時間の増加、及び睡眠効率の改善である。
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本発明を、その詳細な説明と併せて説明してきたが、前述した説明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を説明することを意図しており、限定するものではないことを理解すべきである。他の態様、利点、及び修正は、以下の特許請求の範囲内にある。

Claims (55)

  1. 有効量の(i)4-ヒドロキシアトモキセチン、及び(ii)ムスカリン受容体拮抗薬を、これらを必要とする対象に投与することを含む、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療方法。
  2. 前記ムスカリン受容体拮抗薬がオキシブチニンを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記オキシブチニンが実質的に純粋な(R)-オキシブチニンである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記オキシブチニンが(R)-オキシブチニンと(S)-オキシブチニンとのラセミ混合物である、請求項2に記載の方法。
  5. (S)-オキシブチニンに対する(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率が約25%よりも大きい、請求項4に記載の方法。
  6. (S)-オキシブチニンに対する(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率が約50%よりも大きい、請求項4に記載の方法。
  7. 前記オキシブチニンが即放性製剤中にある、請求項2~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記オキシブチニンが徐放性製剤中にある、請求項2~6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記オキシブチニンが約2~約15mgの用量で投与される、請求項2~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記オキシブチニンが即放性製剤中にあり、約2.5~約10mgの用量で投与される、請求項2~6のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記オキシブチニンが徐放性製剤中にあり、約5~約15mgの用量で投与される、請求項2~6のいずれか1項に記載の方法。
  12. 有効量のノルエピネフリン選択的再取り込み阻害薬(NSRI)を、これを必要とする前記対象に投与することをさらに含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記NSRIが、アメダリン、アトモキセチン、CP-39,332、ダレダリン、エディボキセチン、エスレボキセチン、ロルタラミン、ニソキセチン、レボキセチン、タロプラム、タルスプラム、タンダミン、ビロキサジン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シクラジンドール、デシプラミン、デスベンラファキシン、デクスメチルフェニデート、ジエチルプロピオン、ドキセピン、デュロキセチン、イミプラミン、レボミルナシプラン、マニファキシン、マプロチリン、メチルフェニデート、ミルナシプラン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、フェンジメトラジン、プロトリプチリン、ラダファキシン、タペンタドール、テニロキサジン、ベンラファキシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される有効量のノルエピネフリン非選択的再取り込み阻害薬(NNRI)を、これを必要とする前記対象に投与することをさらに含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 有効量のレボキセチンを、これを必要とする前記対象に投与することをさらに含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記4-ヒドロキシアトモキセチンが約20~約100mgの用量で投与される、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記4-ヒドロキシアトモキセチンが約25~約75mgの用量で投与される、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
  18. ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロン、トラゾドン、ザレプロン、ベンゾジアゼピン、ガバペンチン、チアガビン、及びザイレムからなる群から選択される有効量の催眠薬を、これを必要とする前記対象に投与することをさらに含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記咽頭気道虚脱に関連する状態が睡眠時無呼吸または単純ないびきである、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記咽頭気道虚脱に関連する状態が閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記対象が不完全な覚醒状態である、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記不完全な覚醒状態が睡眠である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬が単一の組成物で投与される、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記単一の組成物が経口投与形態である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記経口投与形態がシロップ、丸薬、錠剤、トローチ、カプセル、またはパッチである、請求項24に記載の方法。
  26. 4-ヒドロキシアトモキセチンと、薬学的に許容される担体中のムスカリン受容体拮抗薬とを含有する医薬組成物。
  27. 前記ムスカリン受容体拮抗薬がオキシブチニンを含む、請求項26に記載の組成物。
  28. 前記オキシブチニンが実質的に純粋な(R)-オキシブチニンである、請求項27に記載の組成物。
  29. 前記オキシブチニンが(R)-オキシブチニンと(S)-オキシブチニンとのラセミ混合物である、請求項27に記載の組成物。
  30. (S)-オキシブチニンに対する(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率が約25%よりも大きい、請求項29に記載の組成物。
  31. (S)-オキシブチニンに対する(R)-オキシブチニンの鏡像体過剰率が約50%よりも大きい、請求項29に記載の組成物。
  32. 前記オキシブチニンが即放性製剤中にある、請求項27~31のいずれか1項に記載の組成物。
  33. 前記オキシブチニンが徐放性製剤中にある、請求項27~31のいずれか1項に記載の組成物。
  34. 前記オキシブチニンが約2~約15mgの量で存在する、請求項27~33のいずれか1項に記載の組成物。
  35. 前記オキシブチニンが即放性製剤中にあり、約2.5~約10mgの量で存在する、請求項27~31のいずれか1項に記載の組成物。
  36. 前記オキシブチニンが徐放性製剤中にあり、約5~約15mgの量で存在する、請求項27~31のいずれか1項に記載の組成物。
  37. 前記4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬が薬学的に許容される担体中に一緒に配置されて単一の投与薬剤を形成する、及び/または前記4-ヒドロキシアトモキセチン及びムスカリン受容体拮抗薬が薬学的に許容される担体中に別々に配置されて、別個の4-ヒドロキシアトモキセチン投与薬剤及びムスカリン受容体拮抗薬投与薬剤を形成する、請求項26~36のいずれか1項に記載の組成物。
  38. アメダリン、アトモキセチン、CP-39,332、ダレダリン、エディボキセチン、エスレボキセチン、ロルタラミン、ニソキセチン、レボキセチン、タロプラム、タルスプラム、タンダミン、ビロキサジン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるノルエピネフリン選択的再取り込み阻害薬(NSRI)をさらに含有する、請求項26~37のいずれか1項に記載の組成物。
  39. アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シクラジンドール、デシプラミン、デスベンラファキシン、デクスメチルフェニデート、ジエチルプロピオン、ドキセピン、デュロキセチン、イミプラミン、レボミルナシプラン、マニファキシン、マプロチリン、メチルフェニデート、ミルナシプラン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、フェンジメトラジン、プロトリプチリン、ラダファキシン、タペンタドール、テニロキサジン、ベンラファキシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるノルエピネフリン非選択的再取り込み阻害薬(NNRI)をさらに含有する、請求項26~38のいずれか1項に記載の組成物。
  40. 前記4-ヒドロキシアトモキセチンが約20~約100mgの量で存在する、請求項26~39のいずれか1項に記載の組成物。
  41. 前記4-ヒドロキシアトモキセチンが約25~約75mgの量で存在する、請求項26~40のいずれか1項に記載の組成物。
  42. 前記医薬組成物が、レボキセチンをさらに含有する、請求項26~41のいずれか1項に記載の組成物。
  43. ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロン、トラゾドン、ザレプロン、ベンゾジアゼピン、ガバペンチン、チアガビン、及びザイレムからなる群から選択される催眠薬をさらに含有する、請求項26~42のいずれか1項に記載の組成物。
  44. 咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療における使用のための、請求項26~43のいずれか1項に記載の組成物。
  45. 前記咽頭気道虚脱に関連する状態が睡眠時無呼吸または単純ないびきである、請求項44に記載の使用のための組成物。
  46. 前記咽頭気道虚脱に関連する状態が閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)である、請求項45に記載の使用のための組成物。
  47. 前記対象が不完全な覚醒状態である、請求項44~46のいずれか1項に記載の使用のための組成物。
  48. 前記不完全な覚醒状態が睡眠である、請求項47に記載の使用のための組成物。
  49. 咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療において使用するための、4-ヒドロキシアトモキセチンとムスカリン受容体拮抗薬とを含有するノルエピネフリン再取り込み阻害薬(NRI)。
  50. 4-ヒドロキシアトモキセチンとムスカリン受容体拮抗薬とを含むキット。
  51. 咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療において使用するための、請求項50に記載のキット。
  52. 有効量のムスカリン受容体拮抗薬を、これを必要とする対象に投与すること、及び
    有効量の4-ヒドロキシアトモキセチンを用いて、体内で前記対象のノルエピネフリントランスポーター(NET)を調節すること、
    を含む、咽頭気道虚脱に関連する状態を有する対象の治療方法。
  53. 前記ムスカリン受容体拮抗薬がオキシブチニンを含む、請求項52に記載の方法。
  54. 前記オキシブチニンが実質的に純粋な(R)-オキシブチニンである、請求項53に記載の方法。
  55. 前記オキシブチニンが、(R)-オキシブチニンと(S)-オキシブチニンとのラセミ混合物である、請求項53に記載の方法。
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