JP2022503784A - てんかん重積状態の予防、軽減又は治療のためのカルバメート化合物の使用 - Google Patents

てんかん重積状態の予防、軽減又は治療のためのカルバメート化合物の使用 Download PDF

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Abstract

Figure 2022503784000001
本発明は、式(1)のカルバメート化合物を含む薬剤又は医薬組成物を投与することにより、てんかん重積状態を予防し、軽減し、又は治療する目的での使用に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、下記式(1)
Figure 2022503784000002
(1)
(式中、R、R、A及びAは、本明細書で定義されたものと同義である)
で示されるカルバメート化合物を含む薬剤又は医薬組成物を投与することにより、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療する目的での使用に関する。
てんかん重積状態(SE)は、5分以上続く発作、又は意識が回復せずに連続的に発生する発作を指す。てんかん重積状態の年間発生率は、10万人中41人で、死亡率は約20である(非特許文献1)。てんかん重積状態の時間が長くなると、患者は治療薬に反応せず、神経系損傷がより深刻になるため、予後が良くない。したがって、すぐに治療を開始することが推奨されている。
てんかん重積状態は、既にてんかんを患っている患者で発生する可能性がある。例えば、既にてんかんを患っている患者の抗てんかん薬の濃度低下(low AED level)等によって発生する可能性がある。また、てんかん重積状態の他の原因には、脳卒中(stroke)、代謝障害(metabolic derangements)、中枢神経系感染症(CNS infections)、外傷性脳損傷(traumatic brain injury)、アルコール乱用(alcohol abuse)、脳腫瘍(brain tumors)、慢性脳梗塞病変などが挙げられる。したがって、てんかんのモデル又はてんかんを患っている患者に化合物の有効性が示されたとしても、これからてんかん重積状態に対する化合物の有効性を必ずしも期待することは不可能である。
てんかん重積状態は、けいれん性てんかん重積状態(convulsive status epilepticus)と非けいれん性てんかん重積状態(non-convulsive status epilepticus)とに分けられる。けいれん性てんかん重積状態の場合、持続性強直間代発作(tonic-clonic seizure)が発生し、意識が回復せずに2回目の発作が発生し、その後発作が繰り返される。けいれん性てんかん重積状態は、命を脅かす可能性があるため、症状が発生した後は即刻医療的処置が必要となる。非けいれん性てんかん重積状態は、複雑部分発作(focal impaired awareness, complex partial)、単純部分非けいれん性てんかん重積状態などが持続し、繰り返される場合である。非けいれん性てんかん重積状態の場合、けいれん性てんかん重積状態のように意識が完全に失われるわけではないため、症状の発生を検出することは困難である。症状の診断には、最初に脳波検査を実施する必要がある。非けいれん性てんかん重積状態患者の場合、けいれん性てんかん重積状態を発生するリスクがあり、この場合も、応急処置が必要となる。
てんかん重積状態の治療は、臨床及び脳波での持続的な発作を軽減することである。てんかん重積状態の発生後の経過時間と治療への反応に応じて段階があり、症状発現後の最初の第1の選択薬剤としてベンゾジアゼピン系列のジアゼパム(diazepam)、ミダゾラム(midazolam)、ロラゼパム(lorazepam)を主に静脈内注射によりてんかん重積状態を停止させる。第1の選択治療薬でてんかん重積状態が止まらない場合は、第2の選択治療薬として抗てんかん薬が使用される。すべての抗てんかん薬がてんかん重積状態に有効であるわけではなく、様々な抗てんかん薬の中で、フェノバルビタール、フェニトイン、バルプロ酸、レベチラセタム、ラコサミドがてんかん重積状態の治療に使用されている。てんかん重積状態が第2の選択治療薬の投与後にも臨床観察又は脳波検査で40分以上持続する場合、それは難治性てんかん重積状態と呼ばれている。この段階では、明確な治療指針はないが、第2の選択治療薬の反復的な投与又はプロフェールなどの全身麻酔剤系の薬剤の大量投与が脳波検査と併用して使用される(非特許文献2)。
このようにてんかん重積状態の治療には、様々な薬治療方法が用いられてきたが、十分な効果が得られなかったり、副作用により使用制限が残ったりしていたため、副作用の少なく、且つ有効性が改善された新薬が求められているのが現状である。
一方、特許文献1は、てんかんの治療に有用なアゾール化合物を記載している。しかし、前記特許文献1は、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療のためのこの化合物の使用を開示していない。
米国登録特許第7,598,279号
Trinka, E., Hofler, J. and Zerbs, A. (2012), Causes of status epilepticus. Epilepsia, 53: 127-138 Glauser T, Shinnar S, Gloss D, et al. Evidence-Based Guideline: Treatment of Convulsive Status Epilepticus in Children and Adults: Report of the Guideline Committee of the American Epilepsy Society. Epilepsy Curr. 2016;16(1):48-61
本発明は、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療するための方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療のために、下記式(1)
Figure 2022503784000003
(1)
(式中、R、R、A及びAは、本明細書で定義されたものと同義である)
で示されるカルバメート化合物のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物の使用を提供することを目的とする。
本発明は、治療有効量の下記式(1)
Figure 2022503784000004
(1)
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一つは、CHであり、他の一つはNである)
で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物を含む、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療用薬剤を提供する。
また、本発明は、治療有効量の前記式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物を含み、さらに薬学的に許容される担体を1種以上含む、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療用医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、治療有効量の前記式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物を治療対象に投与することを含む、対象におけるてんかん重積状態の予防、軽減又は治療する方法を提供する。
また、本発明は、てんかん重積状態の予防又は治療のため、又はそれに関連する症状を改善するために、前記式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物の使用を提供する。
本発明の一実施形態によれば、前記式(1)において、R及びRは、それぞれ独立して水素、ハロゲン及びC-Cアルキルからなる群から選ばれる。
一実施形態において、C-Cハロアルキルはペルフルオロアルキルである。
本発明の別の実施形態によれば、前記式(1)のカルバメート化合物は、下記式(2)
Figure 2022503784000005
(2)
で示されるカルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルである。
前記式(1)及び(2)のカルバメート化合物の製造は、当業界で化合物合成に関する通常の知識を有した者であれば、公知の化合物又はそれから容易に製造できる化合物を用いて製造することができる。特に、前記式(1)化合物の製造方法は、国際公開特許WO2006/112685A1、WO2010/150946A1及びWO2011/046380A2に詳細に記載されており、前記文献は、本明細書に参考として援用される。前記式(1)化合物は、前記文献に記載された方法のいずれかにより化学合成することができるが、その方法は単なる例示であり、必要に応じて単位操作等の順序を選択的に変更することができる。従って、前記方法は、発明の範囲を限定することを意図するものではない。
前記式(1)のカルバメート化合物は、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療に使用することができる。
本発明の一実施形態によれば、てんかん重積状態は、けいれん性てんかん重積状態と非けいれん性てんかん重積状態とに分けられる。けいれん性てんかん重積状態の場合、持続性強直間代発作(tonic-clonic seizure)が発生し、意識が回復せずに2回目の発作が発生し、その後発作が繰り返される。けいれん性てんかん重積状態は、命を脅かす可能性があるため、症状が発生した後は即刻医療的処置が必要となる。非けいれん性てんかん重積状態は、複雑部分発作(focal impaired awareness, complex partial)、単純部分非けいれん性てんかん重積状態などが持続し、繰り返される場合である。
本発明の一実施形態によれば、てんかん重積状態は、脳卒中(stroke)、代謝障害(metabolic derangements)、中枢神経系感染症(CNS infections))、外傷性脳損傷(traumatic brain injury)、アルコール乱用(alcohol abuse)、脳腫瘍(brain tumors)、慢性脳梗塞病変及び既にてんかんを患っている患者の抗てんかん薬の濃度低下(low AED level)から選択される1つ以上によって引き起こされるものであってもよい。
本発明の一実施形態によれば、前記てんかん重積状態は、けいれん性てんかん重積状態又は非けいれん性てんかん重積状態であってもよい。
本発明の一実施形態によれば、前記式(1)のカルバメート化合物は、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療のための第2の選択治療薬として使用することができる。本発明の一実施形態によれば、(a)前記式(1)のカルバメート化合物は、(b)追加の活性剤、例えば、ベンゾジアゼピン系薬又は抗てんかん薬、好ましくは、ジアゼパム、ミダゾラム、ロラゼパム、フェノバルビタール、フェニトイン、バルプロ酸、レベチラセタム及びラコサミドからなる群から選ばれる1種以上の薬物と組み合わせ剤として使用することができる。用語「組み合わせ剤」は、2つ以上の薬を一緒に使用されること意味するが、2つ以上の薬物が必ずしも混合された状態を意味するものではない。2つ以上の薬物は、混合された状態で単の一製剤内に一緒に存在してもよく、又は別個の製剤として使用されてもよい。すなわち、「組み合わせ剤」は、単一の製剤と2つの別個の製剤の両方を含むので、同時に、別々に、又は順次に投与することができる。
本発明の別の実施形態によれば、前記組み合わせ剤において、成分(a)及び成分(b)の重量比(a:b)は1,000:1~1:1,000の範囲内であってもよい。本発明のさらに別の実施形態によれば、前記組み合わせ剤において、成分(a)及び成分(b)の重量比(a:b)は、100:1~1:100の範囲内であってもよい。
本発明のさらに別の実施形態によれば、前記組み合わせ剤が、式(1)の化合物を遊離形態に基づいて、12.5mg~500mgの量で含むことができる。
てんかん重積状態モデルは、てんかん重積状態の少なくとも一側面又は要素を表すインビボ(in vivo)又はインビトロ(in vitro)モデルシステムを意味し、抗てんかん重積状態の薬剤の評価を可能にする。
一実施形態において、パッチクランプ(patch clamp)モデルは、抗てんかん重積状態薬の効能を分析するのに有用であってもよい。てんかん重積状態発生時に脳神経活動性を実験室条件で同様に実現することによって得られる高周波てんかん型放電(high-frequency epileptic form discharges)により、実験化合物がてんかん重積状態モデルで有効であるかどうかを直接確認することができる((Deshpande LS, Lou JK, Mian A, Blair RE, Sombati S, DeLorenzo RJ. In vitro status epilepticus but not spontaneous recurrent seizures cause cell death in cultured hippocampal neurons. Epilepsy Res. 2007;75(2-3):171-179. doi:10.1016/j.eplepsyres.2007.05.011)。
一実施形態において、てんかん重積状態モデルは、化合物(例えば、ピロカルピン)誘発性てんかん重積状態、電気刺激誘発モデル(electrical induced status epilepticus)、及びインビトロモデル(脳断片における低マグネシウム)等から選ぶことができる。
化合物誘発性の生体内てんかん重積状態モデルでは、てんかん重積状態は、てんかん重積状態誘発物質(例えば、ピロカルピン、カイニン酸(kainic acid)、リチウム-ピロカルピン(lithium-pilocarpine)、フルロチル(flurothyl)等をマウス又はラットの背中の吻側部位(rostral part of the back)に腹腔内注射(intraparietal injection)することによって誘発される。てんかん重積状態誘発物質の注射後、実験動物の行動をRacineスコアに従って観察し、発作回数及び死亡率を測定した。試験化合物は、てんかん重積状態誘発後に腹腔内又は他の経路で投与することができ、試験化合物の有効性を陽性対照群化合物と比較することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記式(1)のカルバメート化合物は、難治性てんかん重積状態の予防、軽減又は治療に使用することができる。
「難治性てんかん重積状態」とは、第2の選択治療薬の投与後も臨床的観察又は脳波検査でてんかん重積状態が40分以上持続する場合を意味する。
前記疾患の予防、軽減又は治療のための式(1)のカルバメート化合物の投与量は、通常、疾患の重症度、治療対象の体重及び代謝状態に応じて変わる。個々の患者に対する「治療有効量」とは、前記した薬理学的効果、すなわち、前記治療効果を達成するのに十分な量を意味する。式(1)化合物の治療有効量は、ヒトに投与時、遊離形態に基づいて、1日1回投与基準50~500mg、50~400mg、50~300mg、100~400mg、100~300mg、50~200mg、又は100~200mgである。好ましくは5、0~300mg、より好ましくは50~200mgである。
本発明の化合物は、経口、非経口、静脈内、筋肉内、皮下又は直腸投与などの治療剤の投与に使用される任意の方法によって投与することができる。
本発明の一実施形態による薬剤又は医薬組成物は、治療有効量の本発明のカルバメート化合物、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物及びそれらの組み合わせからなる群から選ばれる化合物を含むことができる。
前記式(1)のカルバメート化合物の薬学的に許容可能な塩には、例えば、独立して、アセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビタルトラート、酢酸カルシウム、カンシラート、カーボネート、シトラート、エデタート、エジシラート、エストレート、エシレート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルタメート、グリコロイルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、ヒドロゲンカーボネート、ヒドロキシナフトアート、ヨージド、イセチオナート、ラクテート、ラクトビオナート、マラート(malate)、マレエート(maleate)、マンデラート、シレート、メチルニトラート、メチルスルフェート、ムカート、ナプシラート、ニトラート、パモアート(エンボナート)、パントテナート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロナート、サリチル酸塩、ステアレート、サブアセテート、スクシナート又はヘミ-スクシナート、スルフェート又はヘミ-スルフェート、タンネート、タルトラート、オキサレート(oxalate)又はヘミ-タルトラート、テオクレート、トリエチオジド、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン、アルミニウム、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛などが含まれる。
本発明の一実施形態による薬剤又は医薬組成物は、経口又は非経口的に投与することができる。
非経口投与は、静脈内注射、皮下注射、筋肉内注射、腹腔内注射、内皮投与、局所投与、鼻腔内投与、膣内投与、肺内投与及び直腸内投与などを含む。本発明の一実施形態において、非経口投与は、非経口用液剤の形態であってもよい。液剤は、前記有効成分を水などの溶媒に溶解した製剤を意味する。前記非経口用液剤は、注射製剤であってもよい。水である溶媒として滅菌数が使用することができ、水以外の溶媒としては、生理食塩水、PBS緩衝液、等張水、リンガーの乳酸溶液、5%ブドウ糖液等が使用することができる。医薬の製造に使用される既知の溶媒が適切に使用することができる。前記非経口用液剤は、添加剤をさらに含むことができる。医薬製剤の技術分野で非経口用液剤に一般に使用されている任意の添加剤を適切に使用することができる。具体的に、添加剤には、等張化剤、安定化剤、緩衝液、保存剤などが含まれる。等張化剤の例には、グルコース、ソルビトール、マンニトールなどの糖、塩化ナトリウムなどが含まれる。安定化剤の例には、亜硫酸ナトリウムなどが含まれる。また、前記非経口用液剤は、pH調節剤を添加せずに人体に投与するのに適したpHを有しており、保存条件下で有意なpH変化が観察されない。したがって、pH調節剤は、非経口用液剤に添加されても、されなくてもよい。pH調節剤を添加しない場合、製造工程を簡素化することができ、pH調節剤との適合性を考慮する必要がないという利点がある。使用可能な緩衝液には、例えば、ホウ酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩緩衝液などが含まれる。保存剤の例には、パラベン(メチル、エチル、プロピル及びブチルパラベン)、パラベンナトリウム塩、カリウムソルベート、安息香酸ナトリウ及びソルビン酸などが含まれる。
経口投与時、本発明の一実施形態による医薬組成物は、素錠として、又は活性薬剤をコーティングされているか、又は胃での分解から保護されるように製剤化することができる。さらに、前記組成物は、活性物質が標的細胞に移動できる任意の装置によって投与することができる。投与経路は、治療対象の一般的な状態及び年齢、治療状態の性質、及び選択された有効成分に応じて変わる。
本発明の一実施形態による薬剤又は医薬組成物の適合した投与量は、製剤化方法、投与方法、患者の年齢、体重及び性別、病状、食餌、投与時間、投与経路、排せつ速度及び反応感受性などの要因に応じて変えることができ、通常の技術を有する医師は、所望の治療又は予防に効果的な投与量を容易に決定及び処方することができる。一実施形態による前記医薬組成物は、1回又は数回の投与量で、例えば、1日1回~4回投与することができる。一実施形態による前記医薬組成物は式(1)の化合物は、遊離形態に基づいて、50~500mg、50~400mg、50~300mg、100~400mg、100~300mg、50~200mg、又は100~200mgを含んでもよく、好ましくは、50~300mg、より好ましくは50~200mgを含むことができる。
本発明の一実施形態による薬剤又は医薬組成物は、当業者が容易に実施することができる方法に従って、薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤を使用して製剤化することができ、それにより、単位剤形で製造されるか、又は複数回投与容器に含まれる。このとき、製剤は、油性又は水性媒質中の溶液、懸濁液又は乳化液形態、抽出剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤又はカプセル剤の形態であってもよく、分散剤又は安定化剤をさらに含むことができる。さらに、前記医薬組成物は、座薬、スプレー、軟膏、クリーム、ゲル、吸入剤又は皮膚パッチの形態で投与することができる。また、前記医薬組成物は、哺乳動物投与用に、より好ましくはヒト投与用に製造することができる。
薬学的に許容される担体は、固体又は液体であってもよく、賦形剤、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、分散剤、吸着剤、界面活性剤、結合剤、防腐剤、崩壊剤、甘味剤、香味剤、流動促進剤、放出調節剤、湿潤剤、安定化剤、懸濁化剤及び潤滑剤から選ばれる1種以上であってもよい。また、薬学的に許容される担体は、生理食塩水、滅菌水、リンガー液、緩衝食塩水、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセロール、エタノール及びそれらの混合物から選ぶことができる。
一実施形態において、適切な賦形剤(filler)としては、糖(例えば、デキストロース、スクロース、マルトース及びラクトース)、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン)、糖アルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリトリトール及びキシリトール)、デンプン加水分解物(例えば、デキストリン及びマルトデキストリン)、セルロース又はセルロース誘導体(例えば、微晶質セルロース)又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な結合剤(binder)としては、ポビドン、コポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ガム類、スクロース、デンプン又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な防腐剤(preservative)としては、安息香酸、ナトリウムベンゾエート、ベンジルアルコール、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロルブトール、ガレート(gallate)、ヒドロキシベンゾエート、EDTA又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な崩壊剤(disintegrant)としは、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロース、デンプン、微晶質セルロース又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な甘味剤としては、スクラロース、サッカリン、ナトリウム又はカリウム又はカルシウムサッカリン、アセスルファムカリウム又はナトリウムシクラメート、マンニトール、フルクトース、スクロース、マルトース又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な流動促進剤(glidant)としては、シリカ、コロイド状シリコーンジオキシド、タルクなど含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な潤滑剤(lubricant)としては、長鎖脂肪酸及びその塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸、タルク、グリセリドワックス又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に使用される場合、用語「予防する」、「予防すること」及び「予防」は、疾患の可能性を低減又は排除することを指す。
本明細書に使用された場合、用語「軽減する」、「軽減すること」及び「軽減」は、疾患及び/又はそれに付随する症状を全部又は一部緩和すること指す。
本明細書に使用され場合、用語「治療する」、「治療すること」及び「治療」は、疾患及び/又はそれに付随する症状を全部又は一部除去することを指す。
本明細書に使用される場合、用語「対象」は、治療、観察又は実験の対象である動物、好ましくは、哺乳動物(例えば、霊長類(primates)(例えば、ヒト))、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)、最も好ましくは、ヒトを意味する。
本明細書に使用される場合、用語「治療有効量」は、研究員、獣医師、擬似又は他の臨床医によって求められており、治療される疾患又は障害の症状の軽減を含む、システム、動物又はヒトにおいて生物学的又は医学的反応を誘導する活性化合物又は医薬製剤の量を意味する。
本明細書に使用される場合、用語「組成物」は、特定の量の特定の成分を含む生成物、及び特定の量の特定成分の生成物から直接又は間接的に生成される任意の生成物を含む。
本発明による薬剤及び医薬組成物、従来の治療剤と比較して、副作用なしにてんかん重積状態を効率的に予防、軽減及び治療することができる。
マウス海馬体で全細胞パッチ-クランプモデルを使用して、インビトロ(in vitro)てんかん重積状態抑制効果に関する実験結果を示す。これは、初期の発作様イベント(SLE)(図1)と後期(図2)に試験化合物を処理したとき、及び試験化合物の洗浄(washout)後、発作様バーストスパイク(seizure-like burst spikes)信号の変化を比較した結果である(前:試験化合物処理前、化合物:試験化合物処理中、洗浄:試験化合物洗浄後)。 マウス海馬体で全細胞パッチ-クランプモデルを使用して、インビトロ(in vitro)てんかん重積状態抑制効果に関する実験結果を示す。これは、初期の発作様イベント(SLE)(図1)と後期(図2)に試験化合物を処理したとき、及び試験化合物の洗浄(washout)後、発作様バーストスパイク(seizure-like burst spikes)信号の変化を比較した結果である(前:試験化合物処理前、化合物:試験化合物処理中、洗浄:試験化合物洗浄後)。 ピロカルピンを投与することにより、てんかん重積状態を誘発する実験を図式化したものである。 ピロカルピンを投与することにより、てんかん重積状態を誘発したマウスに試験化合物を投与した後、50分間、対照群(ビヒクル)と比較して、発作発生回数が減少される効果を比較した結果である。 ピロカルピンを投与することにより、てんかん重積状態を誘発したマウスに試験化合物を投与した後、50分間、対照群(ビヒクル)と比較して、発作スコアが減少される効果を比較した結果である。 ピロカルピンを投与することにより、てんかん重積状態を誘発したマウスに試験化合物を投与した後、50分間、対照群(ビヒクル)と比較して、死亡率が減少される効果を比較した結果である。 ピロカルピンを投与することにより、てんかん重積状態を誘発したマウスに試験化合物を投与した後、50分間、対照群(ビヒクル)及び陽性対照群比較して、発作発生回数が減少される効果を比較した結果である。 ピロカルピンを投与することにより、てんかん重積状態を誘発したマウスに試験化合物を投与した後、50分間、対照群(ビヒクル)及び陽性対照群比較して、発作スコアが減少される効果を比較した結果である。
(発明を実施するための具体的な実施態様)
以下で、本願発明について、実施例を通じてより詳細に説明する。しかし、以下の実施例は、一つ以上の実施形態を例示的に説明することのみを意図しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。
製造例:カルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルの製造
カルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステル(以下、「試験化合物」という)を国際公開番号WO2010/150946号の製造例50に記載された方法に従って製造した。
実施例1:マウス海馬体で全細胞パッチ-クランプモデルを用いたてんかん重積状態に対する抑制効果
実験動物
雄マウス(C57BL/6、24-26g)を使用した。実験動物は、12時間の明暗周期(午後7時から午前7時までの照明)に飼育され、温度22~25℃、相対湿度40~60%に維持された。食料と水は自由にアクセスできるようにした。
海馬切片の調製
全細胞パッチ-クランプ記録のために、マウスの脳を切除し、海馬切片(310mm)を酸素化した人工脳脊髄液(ACSF)(124mM NaCl、3.0m MKCl、1.23mM NaHPO、2.2mM CaCl、1.2mM MgCl、26mM NaHCO、及び10mM グルコース、pH7.4)で調製した。すべての実験は、視覚的に誘導されたCA1錐体神経細胞で行われ、ガラスピペット(4-5MΩ)が記録に使用された。組織を1時間培養した後、1つの切片を記録チャンバーに沈め、酸素化された人工脳脊髄液(32℃;95%O/5%CO)で継続的に灌流した。
低Mg2+誘発性発作様イベント(SLE)測定には、0mM MgCl及び5.0m MKClが使用された。SLEは、バースト内の3つ以上のスパイクによって定義された。全細胞パッチ-クランプ電流をMultiClamp 700増幅器とDigidata1440(Axon instruments社製、CA)でデジタル化し、取得されたデータをpCLAMPバージョン10.2(Axon Instruments社製)とMini Analysis Program(Synaptosoft社製)で分析された。
SLE測定プロトコル
初期のSLE(SLE発生直後):低Mg2+ACSFの適用後、約20~30分で観察されるSLEの測定。
後期SLE(低Mg2+ACSFでの1時間の培養後)全細胞破裂の直後に観察されるSLEの測定。
試験化合物の効果を測定するための化合物処理は、SLEの発生10~15分後に開始された。
統計
試験化合物の効果は、低Mg2+ACSFの処理後、及び試験化合物処理前に発生したSLE値との比較値(%)であり、平均±標準誤差として表された。スチューデントのt検定を使用して、データにp<0.05の相がある場合、統計学的有意性が認められた。
図1(初期SLE、n=5)及び図2(後期SLE、n=8)からわかるように、SLE発生10~15分後に100μMの試験化合物を処理したとき、SLEの発生回数と期間は、試験化合物の洗浄後と比較して大幅に減少した。試験化合物で処理する前のSLE発生の程度と比較した値を表1に示した。
Figure 2022503784000006

以上のように、試験化合物は、Mg2+誘発性発作様活性のインビトロモデルにおいて統計学的に有意な効果を示した。
実施例2:ピロカルピン誘発性てんかん重積状態を使用したてんかん重積状態に対する抑制効果
実験動物
雄マウス(C57BL/6、21-24g)を使用した。実験動物は、12時間の明暗周期(午後7時から午前7時までの照明)で飼育され、温度22~25℃、相対湿度40~60%に維持された。食料と水は自由にアクセスできるようにした。動物は無作為に以下の群に分けられた。
てんかん重積状態の発生直後に試験化合物を投与する実験群
-対照ビヒクルとして30%PEG300を10mL/kg容量で腹腔内単回投与した10匹のマウス
-試験化合物を20mg/kg(10mL/kg)用量で腹腔内に単回投与した9匹マウス
てんかん重積状態の発生から10分後に陽性対照群及び試験化合物を投与する実験群
-対照群として、30%PEG300を10mL/kg容量で腹腔内に単回投与した13匹のマウス
-陽性対照群として、200mg/kg(10mL/kg)用量で単回投与した12匹のマウス
-試験化合物を25mg/kg(10mL/kg)用量で腹腔内に単回投与した13匹マウス
てんかん重積状態の誘発
メチルスコポラミンを1mg/kg(10mL/kg)濃度でビヒクル(0.9%生理食塩水)に溶解し、首の後ろに皮下投与した。20分後、ピロカルピンを320mg/kg(10mL/kg)濃度でビヒクル(食塩水、0.9%)に溶解し、腹腔内投与した。
てんかん重積状態の測定
てんかん重積状態の発生直後に薬物投与された実験群では、てんかん重積状態の発生直後の薬物投与後に動物の行動を修正されたRacineスコア(Ronald J Racine, Modification of seizure activity by electrical stimulation: II.Motor seizure, Electroencephalography and Clinical Neurophysiology: II., Volume 32, Issue 3, 1972, Pages 281-294)により動物の持続性強直間代発作行動及び発生回数を50分間観察した。
てんかん重積状態の発生から10分後に薬物投与された実験群の場合、てんかん重積状態の発生の10分後に、バルプロ酸及び試験化合物を投与した。この後、動物の行動を修正されたRacineスコア(Ronald J Racine, Modification of seizure activity by electrical stimulation: II. Motor seizure, Electroencephalography and Clinical Neurophysiology: II., Volume 32, Issue 3, 1972, Pages 281-294)により動物の持続性強直間代発作行動及び発生回数を50分間観察した。
投薬
てんかん重積状態の発生直後の薬物投与された実験群では、試験化合物を20mg/kg(10mL/kg)用量で腹腔内投与した。
てんかん重積状態の発生かから10分後に薬物投与された実験群の場合、試験化合物を25mg/kg(10mL/kg)用量で腹腔内投与した。同時に、バルプロ酸(陽性対照群)を200mg/kg(10mL/kg)用量で腹腔内投与した。
統計
てんかん重積状態の発生直後の薬物投与実験群では、化合物の効果は平均±標準誤差として表された。t検定を使用してデータにp<0.05の差がある場合、統計学的有意性が認められた。
てんかん重積状態の発生から10分後に薬物投与された実験群の場合、化合物の効果は平均±標準誤差として表され、一元配置分散分析及び事後検定としてのテューキーの検定を使用して、データにp<0.05の差があるとき、統計学的有意性が認められた。各実験群でのてんかん重積状態の抑制効果は、表2に示した。
図4、5及び6から分かるように、てんかん重積状態の発生直後に試験化合物を20mg/kg用量で腹腔内投与した場合、ピロカルピン誘発性てんかん重積状態の発生回数とスコアは、対照群と比較して統計学的に有意に抑制され、死亡率を抑制する傾向も確認された。
図7及び8からわかるように、てんかん重積状態の発生10分後に試験化合物を25mg/kg用量で腹腔内投与した場合、ピロカルピン誘発性てんかん重積状態の発生回数とスコアは、対照群と比較して統計学的に有意に抑制されることを確認することができた。
Figure 2022503784000007

以上のように、試験化合物は、ピロカルピン誘発性てんかん重積状の態動物モデルにおいて統計学的に有意な効果を示した。
前記の結果から、試験化合物はてんかん重積状態モデルに有意な効果を示し、てんかん重積状態の治療薬として有用であることが確認された。

Claims (16)

  1. 治療有効量の下記式(1)
    Figure 2022503784000008
    (1)
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一つは、CHであり、他の一つはNである)
    で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物を含む、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療用薬剤。
  2. 及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン及びC-Cアルキルからなる群から選ばれる、請求項1に記載の薬剤。
  3. 前記式(1)のカルバメート化合物が、下記式(2)
    Figure 2022503784000009
    (2)
    で示されるカルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルである、請求項1に記載の薬剤。
  4. てんかん重積状態が、脳卒中(stroke)、代謝障害(metabolic derangements)、中枢神経系感染症(CNS infections))、外傷性脳損傷(traumatic brain injury)、アルコール乱用(alcohol abuse)、脳腫瘍(brain tumors)、慢性脳梗塞病変及び既にてんかんを患っている患者の抗てんかん薬の濃度低下(low AED level)から選ばれる一つ以上によって誘発されるものである、請求項1に記載の薬剤。
  5. てんかん重積状態が、けいれん性てんかん重積状態(convulsive status epilepticus)である、請求項1に記載の薬剤。
  6. てんかん重積状態が、非けいれん性てんかん重積状態(non-convulsive status epilepticus)である、請求項1に記載の薬剤。
  7. 哺乳動物投与用である、請求項1~6のいずれか1項に記載の薬剤。
  8. 式(1)のカルバメート化合物の治療有効量が、遊離形態の1日1回投与に基づいて、50~500mgである、請求項1~6のいずれか1項に記載の薬剤。
  9. 治療有効量の下記式(1)
    Figure 2022503784000010
    (1)
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cハロアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一つは、CHであり、他の一つはNである)
    で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物又は水和物を含み、さらに、薬学的に許容される担体を1種以上含む、てんかん重積状態の予防、軽減又は治療用医薬組成物。
  10. 及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン及びC-Cアルキルからなる群から選ばれる、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 式(1)のカルバメート化合物が、下記式(2)
    Figure 2022503784000011
    (2)
    で示されるカルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルである、請求項9に記載の医薬組成物。
  12. てんかん重積状態が、脳卒中(stroke)、代謝障害(metabolic derangements)、中枢神経系感染症(CNS infections)、外傷性脳損傷(traumatic brain injury)、アルコール乱用(alcohol abuse)、脳腫瘍(brain tumors)、慢性脳梗塞病変及び既にてんかんを患っている患者の抗てんかん薬の濃度低下(low AED level)から選ばれる一つ以上によって誘発されるものである、請求項9に記載の医薬組成物。
  13. てんかん重積状態が、けいれん性てんかん重積状態(Convulsive status epilepticus)である、請求項9に記載の医薬組成物。
  14. てんかん重積状態が、非けいれん性てんかん重積状態(Non-convulsive status epilepticus)である、請求項9に記載の医薬組成物。
  15. 哺乳動物投与用である、請求項9~14のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  16. 式(1)のカルバメート化合物の治療有効量が、遊離形態の1日1回投与に基づいて、50~500mgである、請求項9~14のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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